JP2012198976A - 磁気ディスク基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルミナ突き刺さり及び基板表面うねりを低減できる磁気ディスク基板の製造方法の提供。
【解決手段】下記(1)〜(4)の工程を有する、磁気ディスク基板の製造方法。
(1)アルミナ粒子及び水を含有する研磨液組成物Aを用いて被研磨基板の研磨対象面を研磨する工程、
(2)平均一次粒子径(D50)が40〜110nmであり、一次粒子径の標準偏差が40〜60nmであるシリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Bを用いて前記工程(1)で得られた基板の研磨対象面を研磨する工程、
(3)工程(2)で得られた基板を洗浄する工程、
(4)シリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Cを用いて工程(3)で得られた基板の研磨対象面を研磨する工程。
【選択図】なし

Description

本発明は、磁気ディスク基板の製造方法及び磁気ディスク基板の研磨方法に関する。
近年、磁気ディスクドライブは小型化・大容量化が進み、高記録密度化が求められている。高記録密度化するためには、単位記録面積を縮小し、弱くなった磁気信号の検出感度を向上させる必要があり、そのため、磁気ヘッドの浮上高さをより低くするための技術開発が進められている。磁気ディスク基板は、磁気ヘッドの低浮上化と記録面積の確保に対応するため、平滑性及び平坦性の向上(表面粗さ、うねり、端面ダレの低減)や表面欠陥低減(残留砥粒、スクラッチ、突起、ピット等の低減)が厳しく要求されている。
このような要求に対して、より平滑で、傷が少ないといった表面品質向上と生産性の向上を両立させる観点から、ハードディスク基板の製造方法においては、2段階以上の研磨工程を有する多段研磨方式が採用されることが多い。一般に、多段研磨方式の最終研磨工程、即ち、仕上げ研磨工程では、表面粗さの低減、スクラッチ、突起、ピット等の傷の低減という要求を満たすために、コロイダルシリカ粒子を含む仕上げ用研磨液組成物が使用され、仕上げ研磨工程より前の研磨工程(粗研磨工程ともいう)では、生産性向上の観点から、アルミナ粒子を含む研磨液組成物が使用される(例えば、特許文献1)。
アルミナ粒子を砥粒として使用した場合、アルミナ粒子の基板への突き刺さりに起因するテキスチャースクラッチによって、メディアの欠陥を引き起こすことがある。このような問題を解決するために、平均二次粒子径が0.1〜0.7μmの酸化アルミニウム粒子及び酸を含有する研磨液組成物を用いて、所定の研磨荷重で基板を研磨する粗研磨工程、並びにコロイダル粒子を含有する研磨液組成物を用いて、粗研磨工程で得られた基板を所定の研磨量で研磨する仕上げ研磨工程を有してなる磁気ディスク基板の製造方法が提案されている(例えば、特許文献2)。
最近では、アルミナ粒子の基板への突き刺さりをさらに低減する技術として、特定粒径のアルミナ粒子と、特定粒度分布を有するシリカ粒子を含む研磨液組成物が提案されている(例えば、特許文献3)。
また、表面粗さを低減する技術としてアルミナ粒子を用いた研磨を2段階行う技術が提案されており(例えば、特許文献4)、さらに、研磨工程を簡略化するために、具体的にはセリアを用いた研磨を2段階行う技術が提案されている(例えば、特許文献5)。
特開2005−63530号公報 特開2007−168057号公報 特開2009−176397号公報 特開昭63−260762号公報 特開2006−95677号公報
磁気ディスク基板の製造工程において、基板の表面品質に対する要求特性はさらに厳しくなっており、ヘッド浮上高さを低くすることに対応し、特にアルミナ突き刺さり及びうねりの低減が求められている。
うねりの低減は、物理力が小さく、研磨速度の低いコロイダルシリカを砥粒として用いた仕上げ研磨液による改善では実生産上困難であり、砥粒としてアルミナを用いた粗研磨液による粗研磨工程での低減が必要である。しかしながら、アルミナ粒子を研磨材として使用した場合、基板へアルミナ粒子が突き刺さりやすく、仕上げ研磨工程でも除去されずに残留した場合は、メディア基板は磁気変換特性の低下、即ち、シグナルノイズ比(SNR)の低下を引き起こす。
そこで、本発明は、粗研磨工程後の基板表面のアルミナ粒子の突き刺さりが少なく、且つ、うねりを低減でき、さらに仕上げ研磨工程後の基板表面の突起欠陥及びうねりを低減することが可能な、磁気ディスク基板の製造方法を提供する。
本発明は、一態様において、下記(1)〜(4)の工程を有する、磁気ディスク基板の製造方法(以下「本発明の基板製造方法」とも言う。)に関する。
(1)アルミナ粒子及び水を含有する研磨液組成物Aを被研磨基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして、前記研磨対象面を研磨する工程(以下「工程(1)」とも言う)、
(2)平均一次粒子径(D50)が40〜110nmであり、一次粒子径の標準偏差が40〜60nmであるシリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Bを工程(1)で得られた基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして、前記研磨対象面を研磨する工程(以下「工程(2)」とも言う。)、
(3)工程(2)で得られた基板を洗浄する工程(以下「工程(3)」とも言う。)、
(4)シリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Cを工程(3)で得られた基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして、前記研磨対象面を研磨する工程(以下「工程(4)」とも言う)。
本発明は、その他の態様において、下記(1)〜(4)の工程を有する、磁気ディスク基板の研磨方法(以下「本発明の研磨方法」とも言う。)に関する。
(1)アルミナ粒子及び水を含有する研磨液組成物Aを被研磨基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして、前記研磨対象面を研磨する工程、
(2)平均一次粒子径(D50)が40〜110nmであり、一次粒子径の標準偏差が40〜60nmであるシリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Bを工程(1)で得られた基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして、前記研磨対象面を研磨する工程、
(3)工程(2)で得られた基板を洗浄する工程
(4)シリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Cを工程(3)で得られた基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして、前記研磨対象面を研磨する工程。
本発明によれば、粗研磨後のアルミナ突き刺さり及びうねり、並びに仕上げ研磨後の突起欠陥及びうねりが低減された基板を効率的に製造することができ、それにより基板品質が向上した磁気ディスク基板を生産性よく製造できるという効果が奏されうる。
本発明は、粗研磨工程と仕上げ研磨工程とを含む磁気ディスク基板の製造方法において、前記粗研磨工程として、アルミナ粒子及び水を含有する研磨液組成物Aを用いる粗研磨工程と所定のシリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Bを用いる粗研磨工程の2工程を含み、さらに、前記粗研磨工程後の基板を洗浄した後に、シリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Cを用いる仕上げ研磨工程を含む構成とすることにより、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねり、並びに仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥及び基板表面うねりを低減できるという知見に基づく。
本明細書においてアルミナ突き刺さりとは、アルミナ粒子を研磨材として使用した研磨後の前記アルミナ粒子の基板への突き刺さりをいう。また、本明細書において「突起欠陥」とは、アルミナなどの研磨粒子や、研磨中に発生する研磨屑をいう。アルミナ突き刺さり数及び/又は突起欠陥数は、例えば、研磨後に得られる基板表面の顕微鏡観察、走査型電子顕微鏡観察、表面欠陥検査装置により評価することができる。
本発明の基板製造方法を用いることにより粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及びうねり、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及びうねりを効果的に低減できる理由は明らかではないが、粗研磨工程の2工程目に当たる工程(2)において、所定の平均一次粒子径と標準偏差を有するシリカ粒子を使用することで、研磨パッド−基板間の摩擦振動が抑制され、基板へのアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりが低減されると推定される。さらに、工程(3)にて粗研磨した基板を洗浄した後に、仕上げ研磨工程に当たる工程(4)を行うことで、仕上げ研磨工程へのアルミナ粒子の持込が防止されて、さらにアルミナ突き刺さりが低減されると推定される。但し、本発明はこれらのメカニズムに限定されない。
一般に、磁気ディスクは、精研削工程を経たガラス基板や、Ni−Pメッキ工程を経たアルミニウム合金基板を、粗研磨工程、仕上げ研磨工程を経て研磨され、記録部形成工程を経て製造される。また、前記研磨の各工程の間にはリンス工程、洗浄工程が含まれることがある。
[被研磨基板]
本発明の基板製造方法おける被研磨基板は磁気ディスク基板又は磁気ディスク基板に用いられる基板であり、具体的には、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板や、珪酸ガラス、アルミノ珪酸ガラス、結晶化ガラス、強化ガラス等のガラス基板が挙げられる。中でも、本発明の被研磨基板としては、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板が好ましい。
上記被研磨基板の形状には特に制限はなく、例えば、ディスク状、プレート状、スラブ状、プリズム状等の平面部を有する形状や、レンズ等の曲面部を有する形状であればよい。中でも、ディスク状の被研磨基板が適している。ディスク状の被研磨基板の場合、その外径は例えば2〜95mm程度であり、その厚みは例えば0.5〜2mm程度である。
[工程(1):第1の粗研磨]
本発明の基板製造方法は、アルミナ粒子及び水を含有する研磨液組成物Aを被研磨基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして、前記研磨対象面を研磨する工程(工程(1))を有する。工程(1)で使用される研磨機としては、特に限定されず、磁気ディスク基板研磨用の公知の研磨機が使用できる。
研磨液組成物Aを用いて被研磨基板を研磨する方法としては、不織布状の有機高分子系研磨布等の研磨パッドを貼り付けた定盤で被研磨基板を挟み込み、本発明の研磨液組成物を研磨機に供給しながら、定盤や被研磨基板を動かして被研磨基板を研磨する方法がある。
工程(1)は、後述する工程(2)の前に行われる。アルミナ突き刺さり及び基板表面うねり低減の観点から、工程(1)と工程(2)との間に被研磨基板をリンス処理する工程(中間リンス工程)を有することが好ましい。したがって、生産性も考慮すると工程(1)で使用した研磨機から被研磨基板を取り出すことなく、同じ研磨機内で行うことが好ましい。リンス処理に用いるリンス液としては、特に制限されないが、製造コストの点からは蒸留水、イオン交換水、純水及び超純水等の水が使用され得る。また、生産性向上の観点から、工程(1)と工程(2)との間には被研磨基板を洗浄する工程(工程(1)で得られた基板の洗浄工程(例えば、後述する工程(3)のような洗浄工程))を有さないことが好ましい。使用される研磨機としては、特に限定されず、磁気ディスク基板研磨用の公知の研磨機が使用できる。リンス処理工程は、具体的には、リンス液を被研磨基板の研磨対象面に供給し、前記被研磨基板を動かして前記研磨対象面をリンス処理することを含みうる。また、本明細書において「リンス処理」とは、基板表面に残留した砥粒、研磨屑を排出することを目的とした処理をいい、研磨機に被研磨基板を装着した状態でリンス液を供給して行う。また、本明細書において「リンス処理」とは、基板表面を平坦化するために、基板表面を溶解しながら砥粒で削る(化学機械研磨)研磨処理とは異なる処理をいう。
[工程(2)第2の粗研磨]
本発明の基板製造方法は、平均一次粒子径(D50)が40〜110nmであり、一次粒子径の標準偏差が40〜60nmであるシリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Bを工程(1)で得られた基板の研磨対象面に供給し、研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして、前記研磨対象面を研磨する工程(工程(2))を有する。
工程(2)は、前述の工程(1)の後、後述する工程(3)の前に行われる。アルミナ突き刺さり及び基板表面うねりを低減する観点、並びに仕上げ研磨工程へのアルミナの持ち込みを防止する観点から、工程(2)の後にも被研磨基板をリンス処理する工程を有することが好ましい。また、生産性向上の観点から、工程(2)は、工程(1)で用いた研磨機と同一の研磨機を使用することが好ましい。ここで、「工程(1)で用いた研磨機と同一の研磨機」とは、1つの被研磨基板の工程(1)と工程(2)とを1つの研磨機で行うことを意味する。なお、工程(2)で使用される研磨液組成物Bの供給速度、研磨液組成物Bを研磨機へ供給する方法は、工程(1)の場合と同様である。
[工程(3):洗浄]
本発明の基板製造方法は、アルミナ突き刺さり及び基板表面うねりを低減する観点、並びに仕上げ研磨工程へのアルミナの持ち込みを防止する観点から、工程(2)で得られた基板を洗浄する工程(工程(3))を有する。工程(3)の洗浄は、被洗浄基板である、前記粗研磨が施された基板を、洗浄剤組成物を用いて洗浄することが好ましい。工程(3)は、前述の工程(2)の後、後述する工程(4)の前に行われる。工程(3)の洗浄方法としては、例えば、(a)工程(2)で得られた基板を後述する洗浄剤組成物に浸漬する方法や、(b)洗浄剤組成物を射出して、前記基板の表面上に洗浄剤組成物を供給する方法が挙げられる。
前記方法(a)において、基板の洗浄剤組成物への浸漬条件としては、特に制限はないが、例えば、洗浄剤組成物の温度は、安全性及び操業性の観点から20〜100℃であると好ましく、20〜60℃であるとより好ましく、浸漬時間は、洗浄剤組成物による洗浄性と生産効率の観点から10秒〜30分間であると好ましく、2〜20分間であるとより好ましい。また、残留物の除去性及び残留物の分散性を高める観点から、洗浄剤組成物には超音波振動が付与されていると好ましい。超音波の周波数としては、好ましくは20〜2000kHzであり、より好ましくは40〜2000kHzであり、さらに好ましくは40〜1500kHzである。
前記方法(b)では、残留物の洗浄性や油分の溶解性を促進させる観点から、超音波振動が与えられている洗浄剤組成物を射出して、基板の表面に洗浄剤組成物を接触させて当該表面を洗浄するか、又は、洗浄剤組成物を被洗浄基板の表面上に射出により供給し、洗浄剤組成物が供給された当該表面を洗浄用ブラシでこすることにより洗浄することが好ましい。さらには、超音波振動が与えられている洗浄剤組成物を射出により洗浄対象の表面に供給し、かつ、洗浄剤組成物が供給された当該表面を洗浄用ブラシでこすることにより洗浄することが好ましい。
洗浄剤組成物を被洗浄基板の表面上に供給する手段としては、スプレーノズル等の公知の手段を用いることができる。また、洗浄用ブラシとしては、特に制限はなく、例えばナイロンブラシやPVA(ポリビニルアルコール)スポンジブラシ等の公知のものを使用することができる。超音波の周波数としては、前記方法(a)で好ましく採用される値と同様であればよい。
工程(3)では、前記方法(a)及び/又は前記方法(b)に加えて、揺動洗浄、スピンナー等の回転を利用した洗浄、パドル洗浄等の公知の洗浄を用いる工程を1つ以上含んでもよい。
[工程(4):仕上げ研磨]
本発明の基板製造方法は、シリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Cを工程(3)で得られた基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして、前記研磨対象面を研磨する工程(工程(4))を有する。
工程(4)は、工程(3)の後に行われる。工程(4)で使用される研磨機は、仕上げ研磨工程へのアルミナの持ち込みを防止する観点及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥、基板表面うねりを低減する観点から、工程(1)及び工程(2)で用いた研磨機とは異なる研磨機を使用することが好ましい。ここで、「工程(1)及び工程(2)で用いた研磨機とは異なる研磨機」とは、工程(1)及び工程(2)で使用した研磨機とは別個の研磨機を意味する。なお、工程(4)で使用される研磨液組成物Cの供給速度、研磨液組成物Cを研磨機へ供給する方法は、工程(1)の場合と同様である。
本発明の基板製造方法は、前述の、第1の粗研磨工程(1)、第2の粗研磨工程(2)、洗浄工程(3)、及び、仕上げ研磨工程(4)を含むことにより、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さりと基板表面のうねり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥と基板表面のうねりが効果的に低減される。
[工程(1)及び工程(2)の研磨パッド]
工程(1)及び工程(2)で使用される研磨パッドとしては、特に制限はなく、スエードタイプ、不織布タイプ、ポリウレタン独立発泡タイプ、又はこれらを積層した二層タイプ等の研磨パッドを使用することができるが、研磨速度向上の観点から、スエードタイプの研磨パッドが好ましい。スエードタイプの研磨パッドは、ベース層とベース層に垂直な紡錘状気孔を有する発泡層から構成される。ベース層の材質としては、綿等の天然繊維や合成繊維からなる不織布、スチレンブタジエンゴム等のゴム状物質を充填して得られるベース層等があげられるが、粗研磨工程後の基板表面のうねり低減、アルミナ突き刺さり低減の観点から、高硬度な樹脂フィルムが得られるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムやポリエステルフィルムが好ましく、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムがより好ましい。また、発泡層の材質としては、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニルや、天然ゴム、合成ゴム等があげられるが、粗研磨工程後の基板表面のうねり低減、アルミナ突き刺さり低減の観点からの圧縮率等の物性のコントロール性や、研磨時の耐摩耗性向上の観点から、ポリウレタンエラストマーが好ましい。
また、工程(1)及び工程(2)で使用される研磨パッドの平均気孔径は、研磨速度向上の観点、基板表面うねり低減の観点から、10〜100μmが好ましく、20〜80μmがより好ましく、30〜60μmがさらに好ましく、35〜55μmがさらにより好ましい。
[工程(1)における研磨荷重]
研磨荷重とは、研磨時に被研磨基板の研磨面に加えられる定盤の圧力を意味する。工程(1)における研磨荷重は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さりを低減する観点から、30kPa以下が好ましく、より好ましくは25kPa以下、さらに好ましくは20kPa以下、さらにより好ましくは18kPa以下、さらにより好ましくは16kPa以下、さらにより好ましくは14kPa以下である。また、前記研磨荷重は、基板表面うねり低減、研磨速度の向上の観点から、3kPa以上が好ましく、より好ましくは5kPa以上、さらに好ましくは7kPa以上、さらにより好ましくは8kPa以上、さらにより好ましくは9kPa以上である。したがって、これらの観点を総合すると、前記研磨荷重は、好ましくは3〜30kPa、より好ましくは5〜25kPa、さらに好ましくは7〜20kPa、さらにより好ましくは8〜18kPa、さらにより好ましくは9〜16kPa、さらにより好ましくは9〜14kPaである。前記研磨荷重の調整は、定盤や基板等への空気圧や重りの負荷によって行うことができる。
[工程(1)における研磨量]
工程(1)における、被研磨基板の単位面積(1cm2)あたりの研磨量は、メッキ欠陥を低減する観点、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さりを低減する観点及び基板表面うねりを低減する観点から、0.4mg以上が好ましく、0.6mg以上がより好ましく、0.8mg以上がさらに好ましい。一方、生産性向上の観点からは、2.6mg以下が好ましく、2.1mg以下がより好ましく、1.7mg以下がさらに好ましい。したがって、これらの観点を総合すると、前記研磨量は、好ましくは0.4〜2.6mg、より好ましくは0.6〜2.1mg、さらに好ましくは0.8〜1.7mgである。
[研磨液組成物Aの供給速度]
工程(1)における研磨液組成物Aの供給速度は、コストを低減する観点、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さりを低減する観点及び基板表面うねりを低減する観点から、被研磨基板1cm2あたり0.25mL/分以下が好ましく、0.2mL/分以下がより好ましく、0.15mL/分以下がさらに好ましい。また、前記供給速度は、研磨速度を向上する観点、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さりを低減する観点及び基板表面うねりを低減する観点から、被研磨基板1cm2あたり0.01mL/分以上が好ましく、0.025mL/分以上がより好ましく、0.05mL/分以上がさらに好ましい。したがって、これらの観点を総合すると、前記供給速度は、被研磨基板1cm2あたり0.01〜0.25mL/分が好ましく、0.025〜0.2mL/分がより好ましく、0.05〜0.15mL/分がさらに好ましい。
[研磨液組成物Aを研磨機へ供給する方法]
研磨液組成物Aを研磨機へ供給する方法としては、例えばポンプ等を用いて連続的に供給を行う方法が挙げられる。研磨液組成物を研磨機へ供給する際は、全ての成分を含んだ1液で供給する方法の他、研磨液組成物の保存安定性等を考慮して、複数の配合用成分液に分け、2液以上で供給することもできる。後者の場合、例えば供給配管中又は被研磨基板上で、上記複数の配合用成分液が混合され、研磨液組成物Aとなる。
[リンス処理工程における研磨荷重]
リンス処理工程における研磨荷重は、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さりを低減する観点及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥を低減する観点から、25kPa以下が好ましく、より好ましくは20kPa以下、さらに好ましくは15kPa以下、さらにより好ましくは14kPa以下である。また、前記研磨荷重は、研磨速度の向上の観点から、3kPa以上が好ましく、より好ましくは5kPa以上、さらに好ましくは7kPa以上、さらにより好ましくは9kPa以上である。したがって、これらの観点を総合すると、前記研磨荷重は、好ましくは3〜25kPa、より好ましくは5〜20kPa、さらに好ましくは7〜15kPa、さらにより好ましくは9〜14kPaである。研磨荷重を上記範囲内に設定することでアルミナ粒子の基板への押し込みが抑制され、効果的にアルミナ突き刺さりが低減されると考えられる。
[リンス処理工程におけるリンス液の供給速度]
リンス処理工程におけるリンス液の供給速度は、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥を効果的に低減する観点、並びに仕上げ研磨工程へのアルミナの持ち込みを防止する観点から、被研磨基板1cm2あたり0.25〜4mL/分が好ましく、より好ましくは0.8〜2.5mL/分、さらに好ましくは1〜2mL/分である。また、リンス処理工程におけるリンス液の供給時間は、同様の観点から、5〜60秒が好ましく、7〜30秒がより好ましく、10〜20秒がさらに好ましい。なお、リンス処理工程におけるリンス液を研磨機へ供給する方法は、前述の研磨液組成物Aを研磨機へ供給する方法と同様に行うことができる。
[工程(2)における研磨荷重]
工程(2)における研磨荷重は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、18kPa以下が好ましく、より好ましくは15kPa以下、さらに好ましくは13kPa以下、さらにより好ましくは11kPa以下である。また、前記研磨荷重は、研磨速度の向上の観点から、3kPa以上が好ましく、より好ましくは4kPa以上、さらに好ましくは5kPa以上、さらにより好ましくは6kPa以上、さらにより好ましくは7kPa以上である。したがって、これらの観点を総合すると、前記研磨荷重は、好ましくは3〜18kPa、より好ましくは4〜15kPa、さらに好ましくは5〜13kPa、さらにより好ましくは6〜11kPa、さらにより好ましくは7〜11kPaである。研磨荷重を上記範囲内に設定することで基板表面うねりが低減されるとともにアルミナ粒子の基板への押し込みが抑制され、効果的にアルミナ突き刺さりが低減されると考えられる。
[工程(2)における研磨量]
工程(2)における、被研磨基板の単位面積(1cm2)あたりの研磨量は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに、仕上げ研磨へのアルミナ粒子の持ち込み及び仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、0.0004mg以上が好ましく、0.004mg以上がより好ましく、0.01mg以上がさらに好ましい。一方、生産性向上の観点から、好ましくは0.85mg以下、より好ましくは0.43mg以下、さらに好ましくは0.26mg以下、さらにより好ましくは0.1mg以下である。したがって、これらの観点を総合すると、前記研磨量は、好ましくは0.0004〜0.85mg、より好ましくは0.004〜0.43mg、さらに好ましくは0.01〜0.26mg、さらにより好ましくは0.01〜0.1mgである。
[研磨液組成物Bの供給速度]
工程(2)における研磨液組成物Bの供給速度は、前述の研磨液組成物Aの供給速度と同様に行うことができる。
[研磨液組成物Bを研磨機へ供給する方法]
研磨液組成物Bを研磨機へ供給する方法は、前述の研磨液組成物Aを研磨機へ供給する方法と同様である。工程(2)は、生産性向上の観点から、前記工程(1)と同一の研磨機で行うことが好ましい。また、研磨液組成物Bは、アルミナ突き刺さり低減の観点から、研磨液組成物Aを供給する供給手段とは異なる供給手段から供給することが好ましい。
[工程(4)の研磨パッド]
工程(4)で使用される研磨は、工程(1)及び工程(2)で使用される研磨パッドと同種の研磨パッドが使用されうる。工程(4)で使用される研磨パッドの平均気孔径は、仕上げ研磨工程後の突起欠陥、基板表面うねり、スクラッチ及び表面粗さの低減の観点から、1〜50μmが好ましく、2〜40μmがより好ましく、3〜30μmがさらに好ましく、3〜10μmがさらにより好ましい。
[工程(4)における研磨荷重]
工程(4)における研磨荷重は、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりを低減する観点から、16kPa以下が好ましく、より好ましくは14kPa以下、さらに好ましくは13kPa以下、さらにより好ましくは12kPa以下である。また、前記研磨荷重は、基板表面うねり低減の観点、研磨速度の向上の観点から、7.5kPa以上が好ましく、より好ましくは8.5kPa以上、さらに好ましくは9.5kPa以上である。したがって、これらの観点を総合すると、前記研磨荷重は、7.5〜16kPaが好ましく、8.5〜14kPaがより好ましく、9.5〜13kPaがさらに好ましく、9.5〜12kPaがさらにより好ましい。
[工程(4)における研磨量]
工程(4)における、被研磨基板の単位面積(1cm2)あたりの研磨量は、仕上げ研磨工程後の突起欠陥、基板表面うねり、スクラッチ及び表面粗さの低減の観点から、0.085mg以上が好ましく、0.13mg以上がより好ましく、0.17mg以上がさらに好ましい。また、生産性向上の観点からは、0.85mg以下が好ましく、0.6mg以下がより好ましく、0.43mg以下がさらに好ましい。したがって、これらの観点を総合すると、前記研磨量は、0.085〜0.85mgが好ましく、0.13〜0.6mgがより好ましく、0.17〜0.43mgがさらに好ましい。
[研磨液組成物Cの供給速度]
工程(4)における研磨液組成物Cの供給速度は、前述の研磨液組成物Aの供給速度と同様に行うことができる。
[研磨液組成物Cを研磨機へ供給する方法]
研磨液組成物Cを研磨機へ供給する方法は、前述の研磨液組成物Aを研磨機へ供給する方法と同様に行うことができる。
[研磨液組成物A]
工程(1)で使用される研磨液組成物Aは、研磨速度の向上の観点から、アルミナ粒子を含有する。
[アルミナ粒子]
前記アルミナ粒子としては、αアルミナ、中間アルミナ、アモルファスアルミナ、ヒュームドアルミナ等が挙げられるが、研磨速度向上の観点からは、αアルミナが好ましく、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び表面うねり低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び表面うねり低減の観点からは、中間アルミナが好ましい。
アルミナ粒子の平均二次粒子径は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減、並びに、研磨速度の向上の観点から、0.1〜0.8μmが好ましく、0.1〜0.75μmがより好ましく、0.1〜0.7μmがさらに好ましく、0.15〜0.7μmがさらにより好ましく、0.2〜0.7μmがさらにより好ましく、0.2〜0.68μmがさらにより好ましく、0.2〜0.65μmがさらにより好ましく、0.25〜0.55μmがさらにより好ましく、0.25〜0.40μmがさらにより好ましい。該平均二次粒子径は、実施例に記載の方法により求めることができる。
研磨液組成物Aにおけるアルミナ粒子の含有量は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減、並びに、研磨速度の向上の観点から、0.01〜30重量%が好ましく、0.05〜20重量%がより好ましく、0.1〜15重量%がさらに好ましく、1〜10重量%がさらにより好ましく、1〜6重量%がさらにより好ましい。また、研磨液組成物Aに含まれる研磨材全体に占めるアルミナ粒子の含有量は、基板表面うねり低減、研磨速度向上の観点から、5重量%以上が好ましく、10重量%以上がより好ましく、15重量%以上がさらに好ましい。
〔αアルミナ〕
本明細書において、αアルミナとは、X線回折により結晶中にαアルミナ特有の構造が認められる結晶性アルミナ粒子の総称である。αアルミナ特有の構造は、例えば、X線回折スペクトルにおける2θ領域35.1〜35.3°(104面)、43.2〜43.4°(113面)、57.4〜57.6°(116面)などに頂点があるピークの有無により確認できる。なお、本明細書では特に指示しない限り、αアルミナ特有ピークというときは104面のピークを意味する。
前記αアルミナのα化率は、研磨速度の向上、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面のうねり低減の観点から、50〜99%であることが好ましく、より好ましくは60〜97%、さらに好ましくは60〜80%である。ここで、α化率とは、WA−1000(α化率99.9%のαアルミナ、昭和電工社製)を用いたX線回折法における2θ=35.1〜35.3°由来の104面のピーク面積を99.9%とした場合におけるαアルミナ特有ピークの相対面積の数値をいい、具体的には、実施例に記載の方法により求めることができる。なお、α化率が前記範囲内のαアルミナを複数種混合して使用してもよい。
αアルミナの平均二次粒子径は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減、並びに、研磨速度の向上の観点から、から、0.1〜0.8μmが好ましく、0.1〜0.75μmがより好ましく、0.15〜0.7μmがさらに好ましく、0.2〜0.65μmがさらにより好ましく、0.25〜0.6μmがさらにより好ましく、0.25〜0.55μmがさらにより好ましく、0.25〜0.4μmがさらにより好ましい。なお、該平均二次粒子径は、実施例に記載の方法により求めることができる。
研磨液組成物Aにおけるαアルミナの含有量は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに研磨速度向上の観点から、0.01〜30重量%が好ましく、0.05〜20重量%がより好ましく、0.1〜15重量%がさらに好ましく、0.5〜10重量%がさらにより好ましく、1〜10重量%がさらにより好ましく、1.5〜6重量%がさらにより好ましい。
〔中間アルミナ〕
研磨液組成物Aは、研磨速度の向上、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり、基板表面うねり、表面粗さの低減の観点から、中間アルミナを含有することが好ましい。中間アルミナとは、αアルミナ以外の結晶性アルミナ粒子の総称であり、具体的にはγ−アルミナ、δアルミナ、θアルミナ、ηアルミナ、κアルミナ、及びこれらの混合物等が挙げられる。中間アルミナの中でも、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり、基板表面うねり及び表面粗さ低減の観点、研磨速度の向上の観点から、γアルミナ、δアルミナ、θアルミナ及びこれらの混合物が好ましく、より好ましくはγアルミナ及びθアルミナ、さらに好ましくはθアルミナである。
中間アルミナの平均二次粒子径は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねり、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減、並びに、研磨速度の向上の観点から、0.01〜0.6μmが好ましく、0.05〜0.5μmがより好ましく、0.1〜0.4μmがさらに好ましく、0.1〜0.35μmがさらにより好ましい。なお、該平均二次粒子径は、前述のαアルミナの場合と同様の方法により求めることができる。
また、研磨液組成物Aにおける中間アルミナの含有量は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねり、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減、並びに、研磨速度の向上の観点から、0.001〜27重量%が好ましく、0.01〜15重量%がより好ましく、0.1〜10重量%がさらに好ましく、0.2〜5重量%がさらにより好ましく、0.4〜5重量%がさらにより好ましく、0.5〜2重量%がさらにより好ましい。
研磨液組成物Aは、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねり、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減、並びに、研磨速度の向上の観点から、アルミナ粒子として、αアルミナと中間アルミナとを含有することが好ましく、αアルミナとθアルミナとを含有することがより好ましい。
αアルミナと中間アルミナとを使用する場合、αアルミナと中間アルミナの重量比(αアルミナの重量%/中間アルミナの重量%)は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねり、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減、並びに、研磨速度の向上の観点から、90/10〜10/90が好ましく、85/15〜40/60がより好ましく、85/15〜50/50がさらに好ましく、85/15〜60/40がさらにより好ましく、85/15〜70/30がさらにより好ましく、80/20〜75/25がさらにより好ましい。
〔シリカ粒子〕
研磨液組成物Aは、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板うねりの低減の観点から、さらにシリカ粒子を含有することが好ましい。シリカ粒子としては、コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、表面修飾したシリカ等が挙げられる。中でも、粗研磨工程後の基板の表面うねり低減、アルミナ突き刺さり低減の観点から、コロイダルシリカが好ましい。
シリカ粒子の平均一次粒子径(D50)は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり低減、基板表面うねり低減及び研磨速度の向上の観点から、好ましくは5〜150nm、より好ましくは10〜130nm、さらに好ましくは20〜120nm、さらにより好ましくは30〜100nm、さらにより好ましくは40〜75nmである。なお、該平均一次粒子径は、実施例に記載の方法により求めることができる。
また、シリカ粒子の一次粒子径の標準偏差は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さりの低減、基板表面うねり低減及び研磨速度の向上の観点から、好ましくは8〜55nm、より好ましくは10〜50nm、さらにより好ましくは15〜50nmである。なお、該標準偏差は、実施例に記載の方法により求めることができる。
シリカ粒子の一次粒子径(D10)は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さりの低減、基板表面うねり低減及び研磨速度の向上の観点から、好ましくは1〜130nm、より好ましくは5〜120nm、さらに好ましくは10〜110nm、さらにより好ましくは20〜90nm、さらにより好ましくは20〜70nmである。なお、該一次粒子径(D10)は、実施例に記載の方法により求めることができる。
シリカ粒子の一次粒子径(D90)は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さりの低減、基板表面うねり低減及び研磨速度の向上の観点から、好ましくは10〜160nm、より好ましくは15〜140nm、さらに好ましくは20〜130nm、さらにより好ましくは40〜110nm、さらにより好ましくは65〜85nmである。なお、該一次粒子径(D90)は、実施例に記載の方法により求めることができる。
アルミナ粒子とシリカ粒子とを併用する場合、粗研磨工程後のアルミナ粒子とシリカ粒子の重量比(アルミナ粒子重量/シリカ粒子重量)は、アルミナ突き刺さりの低減、研磨速度の向上及び基板表面うねり低減の観点から、好ましくは10/90〜80/20、より好ましくは15/85〜75/25、さらに好ましくは20/80〜65/35、さらにより好ましくは20/80〜60/40である。
アルミナ粒子とシリカ粒子を併用する場合、アルミナ粒子の二次粒子径とシリカ粒子の一次粒子径(D50)との比(アルミナ粒子径(D50)/シリカ粒子径)は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さりの低減、研磨速度の向上及び基板表面うねり低減の観点から、好ましくは1〜100、より好ましくは2〜50、さらに好ましくは4〜20、さらにより好ましくは4〜15、さらにより好ましくは4〜12、さらにより好ましくは4〜10である。
研磨液組成物Aに含まれるシリカ粒子の含有量としては、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板うねりの低減、並びに研磨速度の向上の観点から、0.1重量%以上が好ましく、0.5重量%以上がより好ましく、1重量%以上がさらに好ましく、1.5重量%以上がさらにより好ましく、2重量%以上がさらにより好ましい。また、該含有量は、基板表面うねり低減及び経済性の観点から、30重量%以下が好ましく、25重量%以下がより好ましく、20重量%以下がさらに好ましく、15重量%以下がさらにより好ましく、10重量%以下がさらよりに好ましく、5重量%以下がさらよりに好ましい。したがって、これらの観点を総合すると、シリカ粒子の含有量は、0.1〜30重量%が好ましく、0.5〜25重量%がより好ましく、1〜20重量%がさらに好ましく、1.5〜15重量%がさらにより好ましく、2〜10重量%がさらにより好ましく、2〜5重量%がさらにより好ましい。
〔ジアリルアミン重合体〕
研磨液組成物Aは、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、ジアリルアミン重合体を含有することが好ましい。ジアリルアミン重合体は、研磨液中で正帯電となり、基板表面に吸着して保護膜を形成し、アルミナ突き刺さり及びアルミナ付着を抑制していると考えられる。ここで、「ジアリルアミン重合体」とは、ジアリルアミン類のようなアリル基を2つ有するアミン化合物がモノマーとして導入された構成単位を有する重合体をいう。また、本発明で用いられるジアリルアミン重合体は水溶性である。ここで「水溶性」とは、20℃の水100gに対する溶解度が2g以上であることをいう。
前記ジアリルアミン重合体物は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、下記一般式(I−a)、(I−b)、(I−c)及び(I−d)で表される構成単位から選択される1種以上の構成単位を有することが好ましい。
Figure 2012198976
前記一般式(I−a)及び(I−b)において、R1は水素原子、水酸基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基を示す。ここで、水酸基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、水酸基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、より好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、さらに好ましくはメチル基、エチル基である。また、炭素数7〜10のアラルキル基としては、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、ベンジル基、フェネチル基などが好ましく挙げられる。これらの中でも粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりを低減する観点から、R1は水素原子、メチル基、エチル基、ベンジル基が好ましく、メチル基、エチル基がより好ましい。ジアリルアミン重合体が、上記一般式(I−a)及び(I−b)の構成単位を有する場合、R1は同一であってもよく異なっていてもよい。
前記一般式(I−a)及び(I−b)で表される構成単位は、酸付加塩の形態であってもよい。酸付加塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、酢酸塩、硫酸塩、硝酸塩、亜硫酸塩、リン酸塩、アミド硫酸塩、メタンスルホン酸塩などが挙げられる。これらの中でも、塩酸塩、臭化水素酸塩、酢酸塩が好ましい。
前記一般式(I−c)及び(I−d)において、R2は、水酸基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基を示す。水酸基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基の好ましい形態は、前記R1で説明したとおりである。
また、前記一般式(I−c)及び(I−d)において、R3は、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基を示し、D-は、−価の陰イオンを示す。
前記炭素数1〜4のアルキル基は直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基が挙げられ、中でも粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、メチル基、エチル基が好ましい。前記炭素数7〜10のアラルキル基としては、同様の観点から、ベンジル基、フェネチル基などが好ましく挙げられる。D-で表される一価の陰イオンとしては、例えばハロゲンイオン、メチルサルフェートイオン、エチルサルフェートイオンを挙げることができる。
一般式(I−c)及び(I−d)において、>N+23・D-で表される部分構造(第四級アンモニウム塩構造単位の部分構造)の具体例としては、N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ジエチルアンモニウムクロリド、N,N−ジプロピルアンモニウムクロリド、N,N−ジブチルアンモニウムクロリド、N−メチル−N−ベンジルアンモニウムクロリド、N−エチル−N−ベンジルアンモニウムクロリド、及びこれらのクロリド類に対応するブロミド類、ヨージド類、メチルサルフェート類を挙げることができる。中でも、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N−メチル−N−ベンジルアンモニウムクロリドが好ましく、N,N−ジメチルアンモニウムクロリドがより好ましい。
前記一般式(I−a)、(I−b)、(I−c)及び(I−d)で表される構成単位のうち、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、前記一般式(I−c)及び(I−d)で表される構成単位から選ばれる一種以上を有することが好ましく、前記一般式(I−c)で表される構成単位を有することがより好ましい。
前記ジアリルアミン重合体の全構成単位中における前記一般式(I−a)、(I−b)、(I−c)及び(I−d)で表される構成単位の合計含有量は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減、並びに研磨速度の向上の観点から、30〜100モル%が好ましく、35〜90モル%がより好ましく、40〜80モル%がさらに好ましく、40〜60モル%がさらにより好ましい。
前記ジアリルアミン重合体は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、さらに下記一般式(II)で表される構成単位を有することが好ましい。
Figure 2012198976
前記ジアリルアミン重合体の全構成単位中における前記一般式(II)で表される構成単位の含有量は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減、並びに研磨速度の向上の観点から、10〜60モル%が好ましく、20〜60モル%がより好ましく、30〜60モル%がさらに好ましく、40〜60モル%がさらにより好ましい。
前記ジアリルアミン重合体の全構成単位中における、一般式(I−a)〜(I−d)の構成単位と、一般式(II)の構成単位とのモル比(一般式(I−a)〜(I−d)/一般式(II))は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減、並びに研磨速度の向上の観点から、100/0〜30/70が好ましく、90/10〜30/70がより好ましく、80/20〜40/60がさらに好ましく、70/30〜40/60がさらにより好ましく、60/40〜40/60がさらにより好ましい。
前記ジアリルアミン重合体の全構成単位中における、前記一般式(I−a)〜(I−d)及び一般式(II)の構成単位の合計含有量は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減、スクラッチ低減の観点、並びに研磨速度の向上の観点から、好ましくは50モル%以上、より好ましくは60モル%以上、さらに好ましくは70モル%以上、さらにより好ましくは80モル%以上、さらにより好ましくは90モル%以上、さらにより好ましくは95モル%以上、さらにより好ましくは97モル%以上、さらにより好ましくは100モル%である。
前記ジアリルアミン重合体は、前記一般式(I−a)〜(I−d)及び一般式(II)以外の構成単位を有していてもよい。その他の構成単位としては、エチレン性不飽和スルホン酸化合物由来の構成単位や、エチレン性不飽和カルボン酸化合物由来の構成単位、アクリルアミド化合物由来の構成単位が挙げられる。
前記エチレン性不飽和スルホン酸化合物としては、スチレンスルホン酸、α−メチルスチレンスルホン酸、ビニルトルエンスルホン酸、ビニルナフタレンスルホン酸、ビニルベンジルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アクリロイルオキシエチルスルホン酸、メタクロイルオキシプロピルスルホン酸などが挙げられる。これらのスルホン酸は、アルカリ金属塩、アンモニウム塩としても用いることができる。アルカリ金属塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩を例示することができる。中でも、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板うねりの低減、並びに研磨速度の向上の観点から、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、及びそれらのナトリウム塩が好ましい。
前記エチレン性不飽和カルボン酸化合物としては、2−プロペン酸、3−ブテン酸、3−ブテン2酸、4−ペンテン酸、5−ヘキセン酸、6−ヘプテン酸、7−オクテン酸、8−ノネン酸、9−デセン酸、10−ウンデセン酸、11−ドデセン酸及びそれらの塩が挙げられる。これらのカルボン酸の塩としては、アルカリ金属塩、アンモニウム塩としても用いることができる。アルカリ金属塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩が挙げられる。これらの中でも、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減、並びに研磨速度の向上の観点から、2−プロペン酸、3−ブテン酸、3−ブテン2酸、4−ペンテン酸、5−ヘキセン酸及びその塩が好ましい。
前記アクリルアミド化合物の構成としては、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−(ヒドロキシメチル)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−(イソプロピル)アクリルアミド等が挙げられる。これらの中でも、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減、並びに研磨速度の向上の観点から、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミドが好ましく、アクリルアミドがより好ましい。
前記ジアリルアミン重合体の全構成単位中における、一般式(I−a)〜(I−d)の構成単位及び一般式(II)の構成単位以外の構成単位の含有量は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減、スクラッチ低減の観点、並びに研磨速度の向上の観点から、0〜30モル%が好ましく、0〜20モル%がより好ましく、0〜10モル%がさらに好ましく、0〜5モル%がさらにより好ましく、実質的に含有しないことがさらにより好ましい。
〔前記ジアリルアミン重合体の製造方法〕
前記水溶性ジアリルアミン重合体は、極性溶媒中において、ラジカル開始剤の存在下、ジアリルアミン類の酸付加塩及び/又は第四級アンモニウム塩と、必要に応じて二酸化硫黄及びその他の構成単位を導入するための前記化合物とを重合させることにより製造することができる。
前記極性溶媒としては、例えば水、無機酸(塩酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸など)又はその水溶液、無機酸の金属塩(塩化亜鉛、塩化カルシウム、塩化マグネシウムなど)の水溶液、有機酸(ギ酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸など)又はその水溶液、あるいは極性有機溶媒(アルコール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドなど)等を挙げることができるが、これらの混合物でもよい。また、これらの中で水系溶媒が好ましい。
前記ラジカル開始剤としては、例えば分子中にアゾ基を有する水溶性ラジカル開始剤や過硫酸塩系ラジカル開始剤を好ましく用いることができ、過硫酸塩系ラジカル開始剤がより好ましい。
前記ジアリルアミン類の酸付加塩としては、ジアリルアミン、N−メチルジアリルアミン、N−エチルジアリルアミン、N−プロピルジアリルアミン、N−ブチルジアリルアミン、N−2−ヒドロキシエチルジアリルアミン、N−2−ヒドロキシプロピルジアリルアミン、N−3−ヒドロキシプロピルジアリルアミンなどの塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、亜硫酸塩、リン酸塩、アミド硫酸塩、メタンスルホン酸塩が挙げられる。前記ジアリルアミン類の第四級アンモニウム塩としては、塩化ジアリルジメチルアンモニウム、臭化ジアリルジメチルアンモニウム、沃化ジアリルジメチルアンモニウム、メチル硫酸ジアリルジメチルアンモニウム、エチル硫酸ジアリルジメチルアンモニウム、塩化ジアリルジエチルアンモニウム、臭化ジアリルジエチルアンモニウム、沃化ジアリルジエチルアンモニウム、メチル硫酸ジアリルジエチルアンモニウム、エチル硫酸ジアリルジエチルアンモニウム、塩化ジアリルメチルベンジルアンモニウム、臭化ジアリルメチルベンジルアンモニウム、沃化ジアリルメチルベンジルアンモニウム、メチル硫酸ジアリルメチルベンジルアンモニウム、エチル硫酸ジアリルメチルベンジルアンモニウム、塩化ジアリルエチルベンジルアンモニウム、臭化ジアリルエチルベンジルアンモニウム、沃化ジアリルエチルベンジルアンモニウム、メチル硫酸ジアリルエチルベンジルアンモニウム、エチル硫酸ジアリルエチルベンジルアンモニウムなどが挙げられる。これらの中でも、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減、並びに研磨速度の向上の観点から、ジアリルアミン、塩化ジアリルジメチルアンモニウム、メチル硫酸ジアリルジメチルアンモニウム、塩化ジアリルジエチルアンモニウム、塩化ジアリルメチルベンジルアンモニウムが好ましく、塩化ジアリルジメチルアンモニウムがより好ましい。
ジアリルアミン重合体の重量平均分子量は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減、並びに研磨速度の向上の観点から、1000以上が好ましく、1500以上がより好ましく、2000以上がさらに好ましく、4000以上がさらにより好ましく、また、200000以下が好ましく、150000以下がより好ましく、100000以下がさらに好ましく、50000以下がさらにより好ましく、20000以下がさらにより好ましく、15000以下がさらにより好ましい。したがって、ジアリルアミン重合体の重量平均分子量は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減、並びに研磨速度の向上の観点から、1000〜200000が好ましく、1000〜150000がより好ましく、1000〜100000がさらに好ましく、1500〜50000がさらにより好ましく、2000〜20000がさらにより好ましく、4000〜15000がさらにより好ましい。なお、該重量平均分子量は、実施例に記載の方法により求めることができる。
研磨液組成物Aに含まれるジアリルアミン重合体の含有量は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減、スクラッチ低減の観点、並びに研磨速度の向上の観点から、0.001重量%以上が好ましく、0.005重量%以上がより好ましく、0.007重量%以上がさらに好ましく、0.01重量%以上がさらにより好ましく、また、1.0重量%以下が好ましく、0.5重量%以下がより好ましく、0.3重量%以下がさらに好ましく、0.1重量%以下がさらにより好ましく、0.05重量%以下がさらにより好ましい。したがって、研磨液組成物Aに含まれるジアリルアミン重合体の含有量は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減、スクラッチ低減の観点、並びに研磨速度の向上の観点から、0.001〜1.0重量%が好ましく、0.005〜0.5重量%がより好ましく、0.007〜0.3重量%がさらに好ましく、0.007〜0.1重量%がさらにより好ましく、0.01〜0.05重量%がさらにより好ましい。
研磨液組成物A中におけるジアリルアミン重合体とアルミナ粒子の含有量比(ジアリルアミン重合体の含有量/アルミナ含有量)は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減、スクラッチ低減の観点、並びに研磨速度の向上の観点から、0.001〜0.1が好ましく、0.001〜0.05がより好ましく、0.002〜0.05がさらに好ましく、0.002〜0.02がさらにより好ましく、0.003〜0.02がさらにより好ましく、0.003〜0.01がさらにより好ましい。
〔酸〕
研磨液組成物Aは、研磨速度の向上、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、酸を含有することが好ましい。研磨液組成物Aにおける酸の使用は、酸及び又はその塩の使用を含む。使用される酸としては、硝酸、硫酸、亜硫酸、過硫酸、塩酸、過塩素酸、リン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、アミド硫酸等の無機酸、2−アミノエチルホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、エタン−1,1,−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、2−ホスホノブタン−1,2−ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2,3,4−トリカルボン酸、α−メチルホスホノコハク酸等の有機ホスホン酸、グルタミン酸、ピコリン酸、アスパラギン酸等のアミノカルボン酸、クエン酸、酒石酸、シュウ酸、ニトロ酢酸、マレイン酸、オキサロ酢酸等のカルボン酸等が挙げられる。中でも、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減、並びに研磨速度の向上の観点から、リン酸、硫酸、クエン酸、酒石酸、マレイン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)及びそれらの塩がより好ましい。
これらの酸及びその塩は単独で又は2種以上を混合して用いてもよいが、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減、並びに研磨速度の向上の観点から、2種以上を混合して用いることが好ましく、リン酸、硫酸、クエン酸、酒石酸及び1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸からなる群から選択される2種以上の酸を混合して用いることがさらに好ましい。
これらの酸の塩を用いる場合は、特に限定はなく、具体的には、金属、アンモニウム、アルキルアンモニウム等が挙げられる。上記金属の具体例としては、周期律表(長周期型)1A、1B、2A、2B、3A、3B、4A、6A、7A又は8族に属する金属が挙げられる。これらの中でも、研磨速度向上の観点から、1A族に属する金属又はアンモニウムとの塩が好ましい。
研磨液組成物A中における前記酸の含有量は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板うねりの低減、並びに研磨速度の向上の観点から、0.001〜5重量%が好ましく、より好ましくは0.01〜4重量%、さらに好ましくは0.05〜3重量%、さらにより好ましくは0.1〜2重量%、さらにより好ましくは0.1〜1重量%である。
〔酸化剤〕
前記研磨液組成物Aは、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減、並びに研磨速度の向上の観点から、酸化剤を含有することが好ましい。酸化剤としては、過酸化物、過マンガン酸又はその塩、クロム酸又はその塩、ペルオキソ酸又はその塩、酸素酸又はその塩、金属塩類等が挙げられる。これらの中でも、過酸化水素、硝酸鉄(III)、過酢酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、硫酸鉄(III)及び硫酸アンモニウム鉄(III)等が好ましく、研磨速度向上の観点、表面に金属イオンが付着せず汎用に使用され安価であるという観点から、過酸化水素がより好ましい。これらの酸化剤は、単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
研磨液組成物A中における前記酸化剤の含有量は、研磨速度向上、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.05重量%以上、さらに好ましくは0.1重量%以上であり、同様の観点から、好ましくは4重量%以下、より好ましくは2重量%以下、さらに好ましくは1.5重量%以下、さらにより好ましくは1重量%以下である。従って、表面品質を保ちつつ研磨速度を向上させるためには、上記含有量は、好ましくは0.01〜4重量%、より好ましくは0.05〜2重量%、さらに好ましくは0.1〜1.5重量%、さらにより好ましくは0.1〜1重量%である。
〔水〕
研磨液組成物Aは、媒体として水を含有する。水としては、蒸留水、イオン交換水、純水及び超純水等が使用され得る。研磨液組成物A中の水の含有量は、研磨液組成物の取扱いが容易になるため、55〜99重量%が好ましく、より好ましくは70〜98重量%、さらに好ましくは80〜97重量%、さらにより好ましくは85〜97重量%である。
〔その他の成分〕
研磨液組成物Aには、必要に応じて他の成分を配合することができる。他の成分としては、増粘剤、分散剤、防錆剤、塩基性物質、界面活性剤、高分子化合物等が挙げられる。研磨液組成物A中のこれら他の任意成分の含有量は、本発明の効果を損なわない範囲で配合されることが好ましく、0〜10重量%が好ましく、0〜5重量%がより好ましい。
〔研磨液組成物AのpH〕
前記研磨液組成物AのpHは、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板うねりの低減、並びに研磨速度の向上の観点から、前述の酸や公知のpH調整剤を用いて、pH1〜6に調整することが好ましく、より好ましくはpH1〜4、さらに好ましくはpH1〜3、さらにより好ましくはpH1〜2である。なお、上記pHは、25℃における研磨液組成物のpHであり、pHメーターを用いて測定でき、電極の浸漬後40分後の数値である。
〔研磨液組成物Aの調製方法〕
研磨液組成物Aは、例えば、アルミナ粒子及び水と、さらに所望により、シリカ粒子、ジアリルアミン重合体、酸化剤、酸及び他の成分とを公知の方法で混合することにより調製できる。シリカ粒子を混合する場合、濃縮されたスラリーの状態で混合されてもよいし、水等で希釈してから混合されてもよい。その他の態様として、研磨液組成物Aを濃縮物として調製してもよい。前記混合は、特に制限されず、ホモミキサー、ホモジナイザー、超音波分散機及び湿式ボールミル等の撹拌機等を用いて行うことができる。
[研磨液組成物B]
工程(2)で使用される研磨液組成物Bは、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減、並びに研磨速度の向上の観点から、シリカ粒子を含有する。使用されるシリカ粒子は、研磨液組成物Aで使用されるシリカ粒子と同様であり、好ましくはコロイダルシリカである。
研磨液組成物Bに用いられるシリカ粒子の平均一次粒子径(D50)は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、40nm以上であり、より好ましくは45nm以上、さらに好ましくは50nm以上、さらにより好ましくは53nm以上、さらにより好ましくは55nm以上、さらにより好ましくは60nm以上であり、同様の観点から、110nm以下であり、より好ましくは105nm以下、さらに好ましくは90nm以下、さらにより好ましくは80nm以下、さらにより好ましくは75nm以下、さらにより好ましくは67nm以下である。したがって、研磨液組成物Bに用いられるシリカ粒子の平均一次粒子径(D50)は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、40〜110nmであり、より好ましくは45〜105nm、さらに好ましくは50〜90nm、さらにより好ましくは53〜80nm、さらにより好ましくは55〜75nm、さらにより好ましくは60〜67nmである。シリカ粒子の平均一次粒子径(D50)が前記範囲内であると、研磨切削時の摩擦振動が効果的に抑制されて、効果的にアルミナ突き刺さりが低減されると考えられる。なお、該平均一次粒子径は、実施例に記載の方法により求めることができる。
また、研磨液組成物Bに用いられるシリカ粒子の一次粒子径の標準偏差は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、40nm以上であり、好ましくは43nm以上、より好ましくは44nm以上であり、同様の観点から、60nm以下であり、好ましくは57nm以下、より好ましくは54nm以下、さらに好ましくは50nm以下、さらにより好ましくは46nm以下である。したがって、研磨液組成物Bに用いられるシリカ粒子の一次粒子径の標準偏差は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、40〜60nmであり、好ましくは40〜57nm、より好ましくは40〜54nm、さらに好ましくは40〜50nm、さらにより好ましくは43〜50nm、さらにより好ましくは44〜46nmである。一次粒子径の標準偏差が前記範囲内であると、研磨切削時の効率的な摩擦振動を抑制するため、基板表面うねり及びアルミナ突き刺さりが低減されると考えられる。なお、該標準偏差は実施例に記載の方法により求めることができる。
研磨液組成物Bに用いられるシリカ粒子の一次粒子径(D10)は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、好ましくは5nm以上、より好ましくは10nm以上、さらに好ましくは15nm以上、さらにより好ましくは20nm以上、さらにより好ましくは25nm以上、さらにより好ましくは26nm以上であり、同様の観点から、好ましくは105nm以下、より好ましくは100nm以下、さらに好ましくは95nm以下、さらにより好ましくは90nm以下、さらにより好ましくは70nm以下、さらにより好ましくは50nm以下、さらにより好ましくは30nm以下である。したがって、研磨液組成物Bに用いられるシリカ粒子の一次粒子径(D10)は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減、並びに研磨速度の向上の観点から、好ましくは5〜105nm、より好ましくは10〜100nm、さらに好ましくは15〜95nm、さらにより好ましくは20〜90nmで、さらにより好ましくは20〜70nm、さらにより好ましくは25〜50nm、さらにより好ましくは26〜30nmである。なお、該一次粒子径(D10)は、実施例に記載の方法により求めることができる。
研磨液組成物Bに用いられるシリカ粒子の一次粒子径(D90)は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、好ましくは50nm以上、より好ましくは60nm以上、さらに好ましくは65nm以上、さらにより好ましくは70nm以上であり、同様の観点から、好ましくは120nm以下、より好ましくは115nm以下、さらに好ましくは110nm以下、さらにより好ましくは100nm以下、さらにより好ましくは80nm以下である。したがって、研磨液組成物Bに用いられるシリカ粒子の一次粒子径(D90)は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板うねりの低減、並びに研磨速度の向上の観点から、好ましくは50〜120nm、より好ましくは60〜115nm、さらに好ましくは65〜110nm、さらにより好ましくは70〜100nm、さらにより好ましくは70〜80nmである。なお、該一次粒子径(D90)は、実施例に記載の方法により求めることができる。
研磨液組成物Bに含まれるシリカ粒子の含有量は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、0.1重量%以上が好ましく、0.5重量%以上がより好ましく、1重量%以上がさらに好ましく、2重量%以上がさらにより好ましい。また、該含有量は、経済性の観点から、30重量%以下が好ましく、25重量%以下がより好ましく、20重量%以下がさらに好ましく、15重量%以下がさらにより好ましく、10重量%以下がさらにより好ましい。したがって、これらの観点を総合すると、シリカ粒子の含有量は、0.1〜30重量%が好ましく、0.5〜25重量%がより好ましく、1〜20重量%がさらに好ましく、2〜15重量%がさらにより好ましく、2〜10重量%がさらにより好ましい。
また、研磨液組成物Bに含まれる研磨材全体に占めるシリカ粒子の含有量は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板うねりの低減の観点から、60重量%以上が好ましく、80重量%以上がより好ましく、90重量%以上がさらに好ましく、100重量%がさらにより好ましい。なお、研磨液組成物Bに含まれる研磨材全体に占めるアルミナ粒子の含有量は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、40重量%以下が好ましく、より好ましくは20重量%以下、さらに好ましくは10重量%以下、さらにより好ましくは5重量%以下、さらにより好ましくは実質的にアルミナ粒子を含有しない。
〔複素環芳香族化合物〕
研磨液組成物Bは、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、複素環芳香族化合物を含有することが好ましい。複素環芳香族化合物は、正電荷を有するため、基板表面に吸着して保護膜を形成し、アルミナの再付着を防止すると考えられる。好ましい複素環芳香族化合物としては、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、ピリジン、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,2,5−トリアジン、1,3,5−トリアジン、1,2,4−オキサジアゾール、1,2,5−オキサジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、1,2,5−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾール、3−アミノピラゾール、4−アミノピラゾール、3,5−ジメチルピラゾール、ピラゾール、2−アミノイミダゾール、4−アミノイミダゾール、5−アミノイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、1,2,3−トリアゾール、4−アミノ−1,2,3−トリアゾール、5−アミノ−1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、5−アミノ−1,2,4−トリアゾール、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、1H−テトラゾール、5−アミノテトラゾール、1H−ベンゾトリアゾール、1H−トリルトリアゾール、2−アミノベンゾトリアゾール、3−アミノベンゾトリアゾール、又はこられのアルキル置換体若しくはアミン置換体が挙げられる。前記アルキル置換体のアルキル基としては例えば、炭素数1〜4の低級アルキル基が挙げられ、より具体的にはメチル基、エチル基が挙げられる。また、前記アミン置換体としては1−[N,N−ビス(ヒドロキシエチレン)アミノメチル]ベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(ヒドロキシエチレン)アミノメチル]トリルトリアゾールが挙げられる。これらの中でも、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減、並びに入手容易性の観点から、1H−テトラゾール、1H−ベンゾトリアゾール、1H−トリルトリアゾール、ピラゾールが好ましく、1H−テトラゾール、1H−ベンゾトリアゾール、ピラゾールがより好ましく、1H−ベンゾトリアゾール、ピラゾールがさらに好ましい。なお、複素環芳香族化合物は、1種でも、2種以上を使用してもよい。
研磨液組成物Bにおける複素環芳香族化合物の含有量は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、0.001重量%以上であることが好ましく、0.005重量%以上であることがより好ましく、0.01重量%以上がさらに好ましく、0.05重量%以上がさらにより好ましく、0.1重量%以上がさらにより好ましく、1重量%以上がさらにより好ましく、粗研磨工程後の基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の基板表面うねりの低減の観点から、8重量%以下であることが好ましく、5重量%以下であることがより好ましく、3重量%以下がさらに好ましく、したがって、研磨液組成物Bにおける複素環芳香族化合物の含有量は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、0.001〜8重量%であることが好ましく、0.001〜5重量%であることがより好ましく、0.005〜3重量%であることがさらに好ましく、0.01〜3重量%がさらにより好ましく、0.05〜3重量%がさらにより好ましく、0.1〜3重量%がさらにより好ましく、1〜3重量%がさらにより好ましい。
また、研磨液組成物Bにおける、シリカ粒子と複素環芳香族化合物との含有量比[シリカ粒子の含有量(重量%)/複素環芳香族化合物の含有量(重量%)]は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、0.01〜3000が好ましく、1〜1000がより好ましく、2〜100がさらに好ましく、3〜10がさらにより好ましい。
〔多価アミン化合物〕
研磨液組成物Bは、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、多価アミン化合物を含有することが好ましい。多価アミン化合物は、正電荷を有するため、基板表面に吸着して保護膜を形成し、アルミナの再付着を防止すると考えられる。
前記多価アミン化合物における窒素原子(N)の数は、臭気及び/又は沸点を考慮した作業性の観点、及び、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板うねりの低減の観点から、2以上が好ましい。また、同様の観点及び研磨速度維持の観点から、窒素原子(N)の数は、20以下が好ましく、より好ましくは5以下、さらに好ましくは3以下である。よって、これらの観点を総合すると、前記多価アミン化合物における窒素原子(N)の数は、2〜20が好ましく、より好ましくは2〜5、さらに好ましくは2〜3である。
前記多価アミン化合物は、臭気及び/又は沸点を考慮した作業性の観点から、ヒドロキシ基を有することが好ましい。ヒドロキシ基の数は、臭気及び/又は沸点を考慮した作業性の観点及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥を低減する観点から、1以上が好ましく、2以上がより好ましく、粗研磨工程における研磨速度を維持する観点から、5以下が好ましく、3以下がより好ましい。よって、これらの観点を総合すると、ヒドロキシ基の数は、1〜5が好ましく、1〜3がより好ましく、2〜3がさらに好ましい。
前記多価アミン化合物が窒素原子とヒドロキシル基の両方を有するとき、窒素原子とヒドロキシル基の合計の個数は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板うねりの低減の観点から、2〜10個が好ましく、より好ましくは2〜5個、さらに好ましくは2〜4個、さらにより好ましくは3〜4個である。
好ましい多価アミン化合物としては、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板うねりの低減の観点から、エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、ヘキサメチレンジアミン、3−(ジエチルアミノ)プロピルアミン、3−(ジブチルアミノ)プロピルアミン、3−(メチルアミノ)プロピルアミン、3−(ジメチルアミノ)プロピルアミン、N−アミノエチルエタノールアミン、N−アミノエチルイソプロパノールアミン、N−アミノエチル−N−メチルエタノールアミン、ジエチレントリアミン、及びトリエチレンテトラミン等の脂肪族アミン化合物、ピペラジン、2−メチルピペラジン、2、5−ジメチルピペラジン、N−メチルピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン及びヒドロキシエチルピペラジン等の脂環式アミン化合物が挙げられる。これらの中でも、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減、さらにアミン臭の低減、水への溶解性向上の観点から、N−アミノエチルエタノールアミン、N−アミノエチルイソプロパノールアミン、N−アミノエチル−N−メチルエタノールアミン、ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、ヒドロキシエチルピペラジンが好ましく、N−アミノエチルエタノールアミン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、ヒドロキシエチルピペラジンがより好ましく、N−アミノエチルエタノールアミン、ヒドロキシエチルピペラジンがさらに好ましく、N−アミノエチルエタノールアミンがさらにより好ましい。なお、多価アミン化合物は、1種でも、2種以上を使用してもよい。
研磨液組成物Bにおける多価アミン化合物の含有量は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、0.001重量%以上であることが好ましく、0.01重量%以上がより好ましく、0.05重量%以上がさらに好ましく、0.08重量%以上がさらにより好ましく、同様の観点から、10重量%以下であることが好ましく、5重量%以下がより好ましく、1重量%以下がより好ましく、0.5重量%以下がさらに好ましい。したがって、研磨液組成物Bにおける多価アミン化合物の含有量は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、0.001〜10重量%であることが好ましく、0.01〜5重量%がより好ましく、0.05〜1重量%がさらに好ましく、0.08〜0.5重量%がさらよりに好ましい。
また、研磨液組成物中における、シリカ粒子と多価アミン化合物との含有量比[シリカ粒子含有量(重量%)/多価アミン化合物含有量(重量%)]は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程へのアルミナ持ち込み防止の観点から、0.01〜30000が好ましく、0.1〜10000がより好ましく、5〜5000がさらに好ましく、10〜1000がさらにより好ましく、25〜500がさらにより好ましく、25〜200がさらにより好ましく、30〜200がさらにより好ましく、30〜50がさらにより好ましい。
さらに、研磨液組成物Bにおける、複素環芳香族化合物と多価アミン化合物との含有量比[複素環芳香族化合物の含有量(重量%)/多価アミン化合物の含有量(重量%)]は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程へのアルミナ持ち込み防止の観点から、0.001〜10000が好ましく、0.01〜1000がより好ましく、0.1〜100がさらに好ましく、0.5〜50がさらにより好ましく、0.6〜30がさらにより好ましく、0.7〜15がさらにより好ましく、0.8〜10がさらにより好ましく、0.8〜2がさらにより好ましい。
〔アニオン性基を有する高分子〕
研磨液組成物Bは、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、アニオン性基を有する高分子(以下「アニオン性高分子」とも言う。)を含有することが好ましい。アニオン性高分子は、研磨時に研磨パッドに吸着して、研磨パッド表面に水和層を形成し、研磨パッドの振動を抑制するとともに、さらにアルミナ粒子の分散性を向上させて、アルミナの突き刺さり及び基板表面うねりを抑制すると考えられる。なお、該アニオン性高分子は水溶性である。ここで「水溶性」とは、20℃の水100gに対する溶解度が2g以上であることをいう。
アニオン性高分子のアニオン性基としては、カルボン酸基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基、ホスホン酸基等が挙げられる。これらのアニオン性基は塩の形態であってもよい。アニオン性高分子は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、スルホン酸基及びカルボン酸基の少なくとも一方を有するアニオン性高分子が好ましく、スルホン酸基を有するアニオン性高分子がより好ましい。
アニオン性基が塩を形成する場合、特に限定はなく、具体的には、金属、アンモニウム、アルキルアンモニウム等との塩が挙げられる。金属の具体例としては、周期律表(長周期型)1A、1B、2A、2B、3A、3B、4A、6A、7A又は8族に属する金属が挙げられる。アルキルアンモニウムの具体例としては、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム等が挙げられる。これらの中でも、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、1A、3B、又は8族に属する金属やアンモニウムが好ましく、1A族に属する金属、アンモニウムがより好ましく、アンモニウム、ナトリウム及びカリウムがさらに好ましい。
アニオン性高分子は、例えば、スルホン酸基を有する単量体、カルボン酸基を有する単量体等のアニオン性基を有する単量体を重合することにより得られうる。これら単量体の重合は、ランダム、ブロック、又はグラフトのいずれでもよいが、ランダムが好ましい。
スルホン酸基を有する単量体の具体例としては、イソプレンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、メタリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、イソアミレンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸等が挙げられ、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸が好ましい。カルボン酸基を有する単量体としては、例えば、イタコン酸、(メタ)アクリル酸、マレイン酸等が挙げられ、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、(メタ)アクリル酸が好ましい。リン酸エステル基又はホスホン酸基を有する単量体としては、例えば、ビニルホスホン酸、メタクロイルオキシメチルリン酸、メタクロリルオキシエチルリン酸、メタクロイルオキシブチルリン酸、メタクロリルオキシヘキシルリン酸、メタクロリルオキシオクチルリン酸、メタクロリルオキシデシルリン酸、メタクロリルオキシラウリルリン酸、メタロイルオキシステアリルリン酸、メタクロイルオキシ1、4−ジメチルシクロヘキシルリン酸が挙げられる。
また、アニオン性高分子には、上記以外の単量体を用いることもできる。他の単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸オクチル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、ブタジエン、イソプレン、2−クロル−1,3−ブタジエン、1−クロル−1,3−ブタジエン等の脂肪族共役ジエン、(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル化合物が挙げられる。
アニオン性高分子の好ましい具体例としては、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、ポリアクリル酸、(メタ)アクリル酸/イソプレンスルホン酸共重合体、(メタ)アクリル酸/2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体、(メタ)アクリル酸/イソプレンスルホン酸/2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体、(メタ)アクリル酸/マレイン酸共重合体、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、メチルナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、アントラセンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、リグニンスルホン酸、変成リグニンスルホン酸、アミノアリールスルホン酸−フェノール−ホルムアルデヒド縮合物、スチレンスルホン酸重合体、スチレン/イソプレンスルホン酸共重合体、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体、(メタ)アクリル酸アルキルエステル/スチレンスルホン酸共重合体が挙げられるが、同様の観点から、ポリアクリル酸、(メタ)アクリル酸/2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、スチレン/イソプレンスルホン酸共重合体、スチレンスルホン酸重合体、及びスチレン/スチレンスルホン酸共重合体から選ばれる1種以上が好ましく、(メタ)アクリル酸/2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、スチレンスルホン酸重合体、及びスチレン/スチレンスルホン酸共重合体から選ばれる1種以上がより好ましい。
アニオン性高分子が(メタ)アクリル酸/2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体である場合、共重合体を構成する全構成単位中に占める2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸由来の構成単位の含有率は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、5〜95モル%が好ましく、5〜90モル%がより好ましく、5〜85モル%がさらに好ましく、10〜80モル%がさらにより好ましく、20〜60モル%がさらにより好ましく、30〜50モル%がさらにより好ましく、40〜50モル%がさらにより好ましい。また、(メタ)アクリル酸と2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸との重合モル比((メタ)アクリル酸/2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸)は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、95/5〜5/95が好ましく、95/5〜10/90がより好ましく、95/5〜15/85がさらに好ましく、95/5〜20/80がさらにより好ましく、95/5〜40/60がさらにより好ましく、95/5〜50/50がさらにより好ましく、80/20〜50/50がさらにより好ましく、70/30〜50/50がさらにより好ましく、60/40〜50/50がさらにより好ましい。
また、アニオン性高分子が、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体である場合、共重合体を構成する全構成単位中に占めるスチレンスルホン酸由来の構成単位の含有率は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、30〜95モル%が好ましく、35〜90モル%がより好ましく、40〜85モル%がさらに好ましく、45〜80モル%がさらにより好ましい。また、スチレンとスチレンスルホン酸との重合モル比(スチレン/スチレンスルホン酸)は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、5/95〜70/30が好ましく、10/90〜65/35がより好ましく、15/85〜60/40がさらに好ましく、20/80〜55/45がさらにより好ましく、40/60〜55/45がさらにより好ましい。
アニオン性高分子の重量平均分子量は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、500以上であることが好ましく、1000以上がより好ましく、1500以上がさらに好ましく、5000以上がさらにより好ましく、同様の観点から、12万以下であることが好ましく、10万以下がより好ましく、3万以下がさらに好ましく、2万以下がさらにより好ましく、1万以下がさらにより好ましい。したがって、アニオン性高分子の重量平均分子量は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、500〜12万であることが好ましく、1000〜10万がより好ましく、1000〜3万がさらに好ましく、1500〜3万がさらにより好ましく、5000〜2万がさらにより好ましく、5000〜1万がさらにより好ましい。また、アニオン性高分子が(メタ)アクリル酸/2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体の場合、その重量平均分子量は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、500以上であることが好ましく、1000以上がより好ましく、1500以上がさらに好ましく、5000以上がさらにより好ましく、8000以上がさらにより好ましく、同様の観点から、12万以下であることが好ましく、10万以下がより好ましく、3万以下がさらに好ましく、2万以下がさらにより好ましく、1万以下がさらにより好ましい。したがって、アニオン性高分子が(メタ)アクリル酸/2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体の場合、その重量平均分子量は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、500〜12万であることが好ましく、500〜3万がさらに好ましく、1000〜3万がさらに好ましく、1500〜3万がさらにより好ましく、5000〜2万がさらにより好ましく、8000〜2万がさらにより好ましく、8000〜1万がさらにより好ましい。該重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて実施例に記載の方法により求めることができる。
研磨液組成物Bにおけるアニオン性高分子の含有量は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、0.001重量%以上が好ましく、より好ましくは0.005重量%以上、さらに好ましくは0.01重量%以上、さらにより好ましくは0.015重量%以上、さらにより好ましくは0.02重量%以上、さらにより好ましくは0.03重量%以上であり、また、1重量%以下が好ましく、より好ましくは0.5重量%以下、さらに好ましくは0.2重量%以下、さらにより好ましくは0.1重量%以下である。したがって、研磨液組成物Bにおけるアニオン性高分子の含有量は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、0.001〜1重量%が好ましく、より好ましくは0.005〜0.5重量%、さらに好ましくは0.01〜0.2重量%、さらにより好ましくは0.01〜0.1重量%、さらにより好ましくは0.015〜0.1重量%、さらにより好ましくは0.02〜0.1重量%、さらにより好ましくは0.03〜0.1重量%である。
また、研磨液組成物Bにおける、シリカ粒子とアニオン性高分子との含有量比[シリカ粒子含有量(重量%)/アニオン性高分子含有量(重量%)]は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、0.1〜30000が好ましく、0.5〜10000がより好ましく、1〜5000がさらにより好ましく、5〜2500がさらに好ましく、20〜1000がさらにより好ましく、25〜500がさらにより好ましく、30〜500がさらにより好ましく、30〜300がさらにより好ましい。
さらに、研磨液組成物Bにおける、複素環芳香族化合物とアニオン性高分子との含有量比[複素環芳香族化合物の含有量(重量%)/アニオン性高分子の含有量(重量%)]は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、0.01〜10000が好ましく、0.05〜1000がより好ましく、0.1〜100がさらに好ましく、0.5〜100がさらにより好ましく、0.6〜75がさらにより好ましく、0.7〜50がさらにより好ましく、0.8〜20がさらにより好ましく、0.8〜2がさらにより好ましい。
さらに、研磨液組成物Bにおける、多価アミン化合物とアニオン性高分子との含有量比[多価アミン化合物の含有量(重量%)/アニオン性高分子の含有量(重量%)]は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、0.01〜10000が好ましく、0.05〜1000がより好ましく、0.1〜500がさらに好ましく、0.5〜100がより好ましく、0.5〜50がさらに好ましく、0.6〜25がさらにより好ましく、0.6〜10がさらにより好ましく、0.8〜2がさらにより好ましい。
研磨液組成物Bは、研磨速度を向上する観点、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりの低減、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、酸、酸化剤を含有することが好ましい。好ましい酸、酸化剤については、前述の研磨液組成物Aの場合と同様である。また、研磨液組成物Bに用いられる水、研磨液組成物BのpH、研磨液組成物Bの調製方法についても、前述の研磨液組成物Aの場合と同様である。
[研磨液組成物C]
工程(4)で使用される研磨液組成物Cは、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりを低減する観点から、シリカ粒子を含有する。使用されるシリカ粒子は、研磨液組成物Aで使用されるシリカ粒子と同様であり、好ましくはコロイダルシリカである。また、研磨液組成物Cは、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さりを低減する観点及び仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりを低減する観点から、アルミナ粒子を含有しないことが好ましい。
研磨液組成物Cに用いられるシリカ粒子の平均一次粒子径(D50)は、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、5〜50nmが好ましく、より好ましくは10〜45nm、さらに好ましくは15〜40nm、さらにより好ましくは20〜35nmである。なお、該平均一次粒子径は、実施例に記載の方法により求めることができる。
また、シリカ粒子の一次粒子径の標準偏差は、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、5〜40nmが好ましく、より好ましくは10〜35nm、さらに好ましくは15〜30nmである。なお、該標準偏差は実施例に記載の方法により求めることができる。
シリカ粒子の一次粒子径(D10)は、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねり低減及び研磨速度の向上の観点から、好ましくは5〜60nm、より好ましくは15〜50nm、さらに好ましくは20〜45nm、さらにより好ましくは25〜35nmである。なお、該一次粒子径(D10)は、実施例に記載の方法により求めることができる。
シリカ粒子の一次粒子径(D90)は、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねり低減及び研磨速度の向上の観点から、好ましくは10〜70nm、より好ましくは20〜60nm、さらに好ましくは25〜50nm、さらにより好ましくは30〜45nmである。なお、該一次粒子径(D90)は、実施例に記載の方法により求めることができる。
研磨液組成物Cに含まれるシリカ粒子の含有量は、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、0.3〜20重量%が好ましく、0.5〜20重量%がより好ましく、1〜15重量%がさらに好ましく、1〜10重量%がさらにより好ましく、2〜13重量%がさらにより好ましく、2〜10重量%がさらにより好ましく、2〜6重量%がさらにより好ましい。
研磨液組成物Cは、仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、複素環芳香族化合物、多価アミン化合物、及びアニオン性基を有する高分子から選ばれる1種以上を含有することが好ましく、2種以上含有することがより好ましく、複素環芳香族化合物、多価アミン化合物、及びアニオン性基を有する高分子を含有することがさらに好ましい。複素環芳香族化合物、多価アミン化合物、又はアニオン性基を有する高分子の好ましい使用態様については、前述の研磨液組成物Bの場合と同様である。
研磨液組成物Cは、研磨速度を向上する観点、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりの低減の観点から、酸、酸化剤を含有することが好ましい。酸、酸化剤の好ましい使用態様については、前述の研磨液組成物Aの場合と同様である。また、研磨液組成物Cに用いられる水、研磨液組成物CのpH、研磨液組成物Cの調製方法については、前述の研磨液組成物Aの場合と同様である。
[洗浄剤組成物]
工程(3)の洗浄では、洗浄剤組成物を用いることが好ましい。前記洗浄剤組成物としては、アルカリ剤、水、及び必要に応じて各種添加剤を含有するものが使用できる。
〔アルカリ剤〕
前記洗浄剤組成物で使用されるアルカリ剤は、無機アルカリ剤及び有機アルカリ剤のうちのいずれであってもよい。無機アルカリ剤としては、例えば、アンモニア、水酸化カリウム、及び水酸化ナトリウム等が挙げられる。有機アルカリ剤としては、例えば、ヒドロキシアルキルアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、及びコリンからなる群より選ばれる一種以上が挙げられる。これらのアルカリ剤は、単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。
洗浄剤組成物の基板上の残留物の分散性の向上、保存安定性の向上の観点から、前記アルカリ剤としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、モノエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、及びアミノエチルエタノールアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、水酸化カリウム及び水酸化ナトリウムからなる群から選ばれる少なくとも1種がより好ましい。
洗浄剤組成物中におけるアルカリ剤の含有量は、洗浄剤組成物の基板上の残留物に対する高い洗浄性を発現させ、かつ、取扱時の安全性を高める観点から、0.05〜10重量%であると好ましく、0.05〜3重量%であるとより好ましい。
洗浄剤組成物のpHは、基板上の残留物の分散性を向上させる観点から、8〜13であることが好ましく、より好ましくは9〜13、さらに好ましくは10〜13、さらにより好ましくは11〜13である。なお、上記のpHは、25℃における洗浄剤組成物のpHであり、pHメータ(東亜電波工業株式会社、HM−30G)を用いて測定でき、電極の洗浄剤組成物への浸漬後40分後の数値である。
〔各種添加剤〕
前記洗浄剤組成物には、アルカリ剤以外に、非イオン界面活性剤、キレート剤、エーテルカルボキシレートもしくは脂肪酸、アニオン性界面活性剤、水溶性高分子、消泡剤(成分に該当する界面活性剤は除く。)、アルコール類、防腐剤、酸化防止剤等が含まれていていても良い。
前記洗浄剤組成物に含まれる水以外の成分の含有量は、基板上の残留物の分散性の向上及び、濃縮時・使用時の保存安定性の向上の観点から、水の含有量と水以外の成分の含有量の合計を100重量%とすると、好ましくは10〜60重量%であり、より好ましくは15〜50重量%であり、さらに好ましくは15〜40重量%である。
前記洗浄剤組成物は、希釈して用いられる。希釈倍率は、洗浄効率を考慮すると、好ましくは10〜500倍、より好ましくは20〜200倍、さらに好ましくは50〜100倍である。希釈用の水は、前述の研磨液組成物と同様のものでよい。
本発明の基板製造方法によれば、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねり並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりが低減された磁気ディスク基板を提供できるため、高度の表面平滑性が要求される垂直磁気記録方式の磁気ディスク基板の研磨に好適に用いることができる。
[研磨方法]
本発明は、その他の態様として、上述した工程(1)、工程(2)、工程(3)、及び工程(4)を有する研磨方法に関する。すなわち、本発明は、その他の態様として、アルミナ粒子及び水を含有する研磨液組成物Aを被研磨基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして、前記研磨対象面を研磨する工程(1)、平均一次粒子径(D50)が40〜110nmであり、一次粒子径の標準偏差が40〜60nmであるシリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Bを工程(1)で得られた基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして、前記研磨対象面を研磨する工程(2)、工程(2)で得られた基板を洗浄する工程(3)、及び、シリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Cを工程(3)で得られた基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして、前記研磨対象面を研磨する工程(4)を有する研磨方法、に関する。本発明の研磨方法における被研磨基板、研磨パッド、研磨液組成物A〜Cの組成、洗浄剤組成物、並びに、研磨の方法及び条件については、上述の本発明の基板製造方法と同様とすることができる。
本発明の研磨方法を使用することにより、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねり、並びに仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりが低減された磁気ディスク基板、特に垂直磁気記録方式の磁気ディスク基板が好ましくは提供される。本発明の研磨方法における前記被研磨基板としては、上述のとおり、磁気ディスク基板や磁気記録用媒体の基板の製造に使用されるものが挙げられ、なかでも、垂直磁気記録方式用磁気ディスク基板の製造に用いる基板が好ましい。
下記のとおりに研磨液組成物A、B及びCを調製し、下記の条件で工程(1)、工程(2)、工程(3)及び工程(4)を行い、被研磨基板の研磨を行った。その結果を表4〜7に示す。研磨液組成物の調製方法、使用した添加剤、各パラメーターの測定方法、研磨条件(研磨方法)及び評価方法は以下のとおりである。
[研磨液組成物Aの調製]
下記表1に示したアルミナ砥粒1〜4、クエン酸、硫酸、過酸化水素、水、及び、場合よって下記表2に示したコロイダルシリカ砥粒2又は5、及び、下記表3の添加剤A−1〜A−4を用い、研磨液組成物Aを調製した(下記表4〜7)。アルミナ粒子及びシリカ粒子以外の研磨液組成物Aにおける各成分の含有量は、クエン酸:0.2重量%、硫酸:0.4重量%、過酸化水素:0.4重量%であり、研磨液組成物のpHは1.4であった。
[研磨液組成物Bの調製]
下記表2に示したコロイダルシリカ砥粒2〜9、硫酸、過酸化水素、水、並びに、場合よって下記表3の添加剤B−1〜D−2を用い、研磨液組成物Bを調製した(下記表4〜7)。シリカ粒子以外の研磨液組成物B中における各成分の含有量は、硫酸:0.2重量%、過酸化水素:0.2重量%であり、研磨液組成物のpHは1.6であった。
[研磨液組成物Cの調製]
下記表2に示したコロイダルシリカ砥粒1、硫酸、過酸化水素、水、及び下記表3の添加剤B−1,C−1及びD−1を用い、研磨液組成物Cを調製した。研磨液組成物Cにおける各成分の含有量は、コロイダルシリカ砥粒1:3.0重量%、硫酸:0.3重量%、過酸化水素:0.3重量%、添加剤B−1:0.01%、添加剤C−1:0.01%、添加剤D−1:0.02%であり、研磨液組成物のpHは1.5であった。
Figure 2012198976
Figure 2012198976
Figure 2012198976
[製造例1、添加剤B−6の製造]
上記表3の添加剤B−6は以下のように製造した。1Lの四つ口フラスコに、イソプロピルアルコール180g(キシダ化学製)、イオン交換水270g、スチレン18g(キシダ化学製)、スチレンスルホン酸ナトリウム32g(和光純薬工業製)を仕込み、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)2塩酸塩8.9g(V−50、和光純薬工業製)を反応開始剤として、83±2℃で2時間重合し、さらに2時間熟成を行い、その後、減圧下で溶剤を除去することで、白色粉の添加剤B−6を得た。なお、添加剤B−6以外の添加剤は市販品をそのまま使用した。
[アルミナ粒子の平均二次粒子径の測定]
0.5%ポイズ530(花王社製;特殊ポリカルボン酸型高分子界面活性剤)水溶液を分散媒として、下記測定装置内に投入し、続いて透過率が75〜95%になるようにアルミナ粒子を投入し、その後、5分間超音波を掛けた後、粒径を測定した。
測定機器 :堀場製作所製 レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置 LA920
循環強度 :4
超音波強度:4
[アルミナのα化率の測定方法]
アルミナスラリー20gを105℃で5時間乾燥させ、得られた乾燥物を乳鉢で解砕して粉末X線回折用サンプルを得た。各サンプルを粉末X線回折法にて分析し104面におけるピーク面積を比較した。粉末X線回折法による測定条件は下記のとおりとした。
測定条件;
装置:(株)リガク製、粉末X線解析装置 RINT2500VC
X線発生電圧:40kV
放射線:Cu−Kα1線(λ=0.154050nm)
電流:120mA
Scan Speed:10度/分
測定ステップ:0.02度/分
α化率(%)=αアルミナ特有ピーク面積÷WA−1000のピーク面積×100
また、各ピークの面積は、得られた粉末X線回折スペクトルから、粉末X線回折装置付属の粉末X線回折パターン総合解析ソフトJADE(MDI社)を用いて算出した。上記ソフトによる算出処理は、上記ソフトの取扱説明書(Jade(Ver.5)ソフトウェア、取扱説明書 Manual No.MJ13133E02、理学電機株式会社)に基づいて算出した。なお、WA−1000はα化率99.9%のα−アルミナ(昭和電工社製)である。
[シリカ粒子の平均一次粒子径及び一次粒子径の標準偏差の測定]
シリカ粒子を日本電子製透過型電子顕微鏡(TEM)(商品名「JEM−2000FX」、80kV、1〜5万倍)で観察した写真をパソコンにスキャナで画像データとして取込み、解析ソフト「WinROOF(Ver.3.6)」(販売元:三谷商事)を用いて1000個以上のシリカ粒子データについて1個1個のシリカ粒子の円相当径を求め、それを直径とし、表計算ソフト「EXCEL」(マイクロソフト社製)にて、体積基準の粒径の標準偏差(標本標準偏差)を得た。また、前記表計算ソフト「EXCEL」にて、粒子直径から粒子体積に換算して得られるシリカ粒子の粒径分布データに基づき、全粒子中における、ある粒径の粒子の割合(体積基準%)を小粒径側からの累積頻度として表し、累積体積頻度(%)を得た。得られたシリカ粒子の粒径及び累積体積頻度データに基づき、粒径に対して累積体積頻度をプロットすることにより、粒径対累積体積頻度グラフが得られる。前記グラフにおいて、小粒径側からの累積体積頻度が50%となる粒径をシリカ粒子の平均一次粒子径(D50)とした。また、小粒径側からの累積体積頻度が10%となる粒径をシリカ粒子の一次粒子径(D10)とし、小粒径側からの累積体積頻度が90%となる粒径をシリカ粒子の一次粒子径(D90)とした。
[添加剤A(A-1〜A-4)及びB(B-1〜B-6)の重量平均分子量の測定方法]
添加剤A(A-1〜A-4)及びB(B-1〜B-6)の重量平均分子量を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GCP)を用いて、以下の条件にて測定した。
<添加剤A(A-1〜A-4)のGPC条件>
・測定装置 :L−6000形 高速液体クロマトグラフ(日立製作所社製)
・カラム :アサヒパックGS−220HQ+ GS−620HQ(昭和電工社製)
・カラム温度:30℃
・溶離液 :0.4mol/L塩化ナトリウム水溶液
・流速 :1.0mL/分
・試料サイズ:5mg/mL
・注入量 :100μL
・検出器 :RI(ショーデックスRISE−61、昭和電工社製)
・換算標準 :ポリエチレングリコール(分子量106、194、440、600、1470、4100、7100、10300、12600、23000 American Polymer Standards Service社製)
<添加剤B(B-1〜B-3)のGPC条件>
・測定装置 :HLC−8220GPC(東ソー社製)
・カラム :TSKgel G4000PWXL+TSKgel G2500PWXL(東ソー製)
・カラム温度:40℃
・溶離液 :0.2Mリン酸バッファー/CH3CN=9/1体積比
・流速 :1.0mL/分
・試料サイズ:5mg/mL
・注入量 :100μL
・検出器 :RI(東ソー社製)
・換算標準 :ポリアクリル酸Na(分子量125、4100、28000、115000 創和科学社製及びAmerican Polymer Standards Service社製)
<添加剤B−4のGPC条件>
・測定装置 :HLC−8220GPC(東ソー社製)
・カラム :G4000SWXL+G2500SWXL(東ソー製)
・溶離液 :0.2Mリン酸バッファー/CH3CN=7/3体積比
・温度 :40℃
・流速 :1.0mL/min
・試料サイズ:5mg/mL
・注入量 :100μL
・検出器 :RI(東ソー社製)
・標準物質:ポリエチレングリコール(2.4万、10.1万、18.5万、54万:東ソー製、25.8万、87.5万 創和科学製)
<添加剤B−5のGPC条件>
・測定装置 :HLC−8220GPC(東ソー社製)
・カラム :G4000SWXL+G2500SWXL(東ソー製)
・溶離液 :30mM 酢酸ナトリウム/CH3CN=6/4体積比(pH6.9)
・温度 :40℃
・流速 :1.0mL/min
・試料サイズ:5mg/mL
・注入量 :100μL
・検出器 :UV280nm(東ソー社製)
・標準物質:ポリスチレン(Mw 842万,9.64万,A−500(東ソー社製)、Mw 3万,4000(西尾工業社製)、Mw 90万(ケムコ社製))
<添加剤B−6のGPC条件>
・測定装置 :HLC−8120GPC(東ソー社製)
・カラム :TSKgel α−M+TSKgel α−M(東ソー製)
・ガードカラム:TSKguardcolumn α(東ソー製)
・溶離液 :60mmol/L リン酸,50mmol/L LiBr/DMF
・温度 :40℃
・流速 :1.0mL/分
・試料サイズ :3mg/mL
・注入量 :100μL
・検出器 :RI(東ソー社製)
・換算標準 :ポリスチレン(分子量3600、30000:西尾工業株式会社社製。9.64万、842万:東ソー株式会社製、92.9万:chemco社製)
[被研磨基板]
被研磨基板は、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板を用いた。なお、この被研磨基板は、厚み1.27mm、直径95mm(中心部直径25mmの穴あきドーナツ型)であった。
[被研磨基板の研磨]
各工程における研磨条件を以下に示す。なお、工程(1)及び工程(2)では同じ研磨機を用い、工程(4)では工程(1)及び工程(2)とは別個の研磨機を用いた。
[工程(1)の研磨条件]
研磨試験機 :両面研磨機(9B型両面研磨機、スピードファム社製)
研磨パッド :スエードタイプ(発泡層:ポリウレタンエラストマー)、厚み1.0mm、平均気孔径43μm (FILWEL社製)
定盤回転数 :45rpm
研磨荷重 :9.8kPa又は12.3kPa(設定値)
研磨液供給量:100mL/分(0.076mL/(cm2・分))
研磨量 :1.0〜1.2mg/cm2
投入した基板の枚数:10枚(両面研磨)
リンス条件:
・定盤回転数:45rpm
・研磨荷重:9.8kPa又は12.3kPa(設定値)
・イオン交換水供給量:2L/分で10秒間
[工程(2)の研磨条件]
研磨試験機 :両面研磨機(9B型両面研磨機、スピードファム社製、工程(1)と同じ)
研磨パッド :スエードタイプ(発泡層:ポリウレタンエラストマー)、厚み1.0mm、平均気孔径43μm(FILWEL社製、工程(1)と同じ)
定盤回転数 :45rpm
研磨荷重 :9.8kPa(設定値)
研磨液供給量:100mL/分(0.076mL/(cm2・分))
研磨量 :0.02〜0.04mg/cm2
リンス条件:
・定盤回転数:20rpm
・研磨荷重:1.4kPa
・イオン交換水供給量:2L/分で15秒間
[工程(3)の洗浄条件]
工程(2)で得られた基板を、洗浄装置にて以下の条件で洗浄した。
1.0.1重量%のKOH水溶液からなるpH12のアルカリ性洗浄剤組成物の入った槽内に、基板を5分間浸漬する。
2.浸漬後の基板を、イオン交換水で20秒間すすぎを行う。
3.すすぎ後の基板を洗浄ブラシがセットされたスクラブ洗浄ユニットに移送し洗浄する。
[工程(4)の研磨条件]
研磨試験機 :両面研磨機(9B型両面研磨機、スピードファム社製、工程(1)及び工程(2)で使用した研磨機とは別個の研磨機)
研磨パッド :スエードタイプ(発泡層:ポリウレタンエラストマー)、厚み1.0mm、平均気孔径5μm(FILWEL社製)
定盤回転数 :40rpm
研磨荷重 :9.8kPa(設定値)
研磨液供給量:100mL/分(0.076mL/(cm2・分))
研磨量 :0.2〜0.3mg/cm2
投入した基板の枚数:10枚(両面研磨)
工程(4)後にリンス及び洗浄を行った。工程(4)後のリンスは、前記工程(2)と同条件で行い、洗浄は、前記工程(3)と同条件で行った。
[工程(3)後のアルミナ突き刺さりの評価方法]
測定機器:OSA7100(KLA Tencor社製)
評価:工程(3)で得られた基板を、研磨量0.05mg/cm2とした以外は、工程(4)と同一の条件にて、研磨液組成物Cを用いて研磨を行い、リンス及び洗浄を行った後、無作為に4枚を選択し、各々の基板を10000rpmにてレーザーを照射してアルミナ突き刺さり数を測定した。その4枚の基板の各々両面にあるアルミナ突き刺さり数(個)の合計を8で除して、基板面当たりのアルミナ突き刺さり数(個)を算出した。その結果を、下記表4〜7に、比較例1を100とした相対値として示す。なお、リンスは工程(2)と同条件で行い、洗浄は工程(3)と同条件で行った。
[工程(4)後の突起欠陥数の評価方法]
測定機器:OSA7100(KLA Tencor社製)
評価:工程(4)の後に、前記工程(3)と同じ条件で洗浄を行った基板のうち、無作為に4枚を選択し、各々の基板を8000rpmにてレーザーを照射して突起欠陥数を測定した。その4枚の基板の各々両面にある突起欠陥数(個)の合計を8で除して、基板面当たりの突起欠陥数(個)を算出した。その結果を、下記表4〜7に、比較例1を100とした相対値として示す。
[工程(3)及び(4)後の基板表面うねりの評価方法]
研磨後の10枚の基板から任意に2枚を選択し、選択した各基板の両面を120°おきに4点(計16点)について、下記の条件で測定した。その16点の測定値の平均値を基板のうねりとして算出した。比較例1の基板のうねりを基準値100として各実験例の基板のうねりの相対値を求めた。結果を表4〜7に示す。
機器 :Zygo NewView5032
レンズ :2.5倍 Michelson
ズーム比 :0.5
リムーブ :Cylinder
フィルター:FFT Fixed Band Pass、うねり波長:0.2〜1.45mm
エリア :4.33mm×5.77mm
Figure 2012198976
Figure 2012198976
Figure 2012198976
Figure 2012198976
上記表4〜7に示すとおり、実施例1〜49の基板製造方法では、比較例1及び参考例1〜3の基板製造方法に比べて、工程(3)後(粗研磨終了後)のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりが低減し、工程(4)後(仕上げ研磨終了後)の突起欠陥数及び基板表面うねりが低減することが示された。また、上記表5〜7に示すとおり、研磨液組成物Aに添加剤A(ジアリルアミン共重合体)が添加されることにより、工程(3)後(粗研磨終了後)のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりがいっそう低減し、工程(4)後(仕上げ研磨終了後)の突起欠陥数及び基板表面うねりがいっそう低減することが示された。さらに、上記表6〜7に示すとおり、研磨液組成物Bに添加剤B(アニオン性基を有する高分子)、添加剤C(多価アミン化合物)、及び添加剤D(複素環芳香族化合物)が添加されることにより、工程(3)後(粗研磨終了後)のアルミナ突き刺さり及び基板表面うねりがいっそう低減し、工程(4)後(仕上げ研磨終了後)の突起欠陥数及び基板表面うねりがいっそう低減することが示された。
[工程(1)〜(4)のすべてを備える構成の重要性の確認]
上記表4の実施例1の基板製造方法から、粗研磨工程(2)、洗浄工程(3)及び仕上げ研磨工程(4)のいずれか1工程が省かれた基板製造方法(比較例2〜4)を行い、工程(4)後の突起欠陥数を実施例1と同様に評価した。その結果を実施例1の突起欠陥数を100とした相対値で表8に示す。
Figure 2012198976
上記表8に示すとおり、本発明の基板製造方法は、工程(1)〜工程(4)をすべて備えることで、工程(3)後(粗研磨終了後)のアルミナ突き刺さりを低減でき、工程(4)後(仕上げ研磨終了後)の突起欠陥数を低減できることが確認された。
実生産においては、突起欠陥数及び基板表面にうねりが多い場合には、磁気ディスク用基板として用いることができないため、再研磨又は廃棄されることから、本発明の仕上げ研磨工程後の突起欠陥及び基板表面うねりを低減する効果は基板収率の向上を期待することができる。
[ロールオフの評価]
実施例1の工程(2)で使用する研磨液組成物Bのコロイダルシリカ砥粒2を砥粒10とした他は実施例と同じ条件の参考例4と実施例1とで、粗研磨工程(1)〜(2)後の基板の0.5mmロールオフを下記条件で測定した。得られた結果を、下記表9に示す。なお、前記測定は、投入した基板10枚のうち1枚を選択し、その1枚の基板において3点(任意)行い、その3点の平均値を測定結果とした。0.5mmロールオフの値は、その値が正に大きいほど、基板の端部が盛り上がっていることを示し、ロールオフが抑制されたといえる。
〔0.5mmロールオフの測定〕
図1に示すように、基板最端部から3.0mm及び4.0mmの基板表面をそれぞれA点及びB点とし、A点とB点を結ぶ延長線を第1基準線とする。この第1基準線と、基板最端部から0.5mmの基板表面C点との距離を測定し、最も短いものを0.5mmロールオフ(nm)とした。
<測定条件>
測定機器:商品名 Zygo New View 5032
レンズ:2.5倍
ズーム:0.5倍
解析ソフト:Zygo Metro Pro
Figure 2012198976
上記表9に示すとおり、粗研磨工程(2)において所定のコロイダルシリカを使用することで、さらに本発明に付随するその他の効果として、ロールオフが抑制(端部タレが抑制)されることが示された。
本発明の基板製造方法は、例えば、メモリーハードディスク等に用いられる磁気ディスク基板の製造に好適に用いることができる。

Claims (9)

  1. 下記(1)〜(4)の工程を有する、磁気ディスク基板の製造方法。
    (1)アルミナ粒子及び水を含有する研磨液組成物Aを被研磨基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして、前記研磨対象面を研磨する工程、
    (2)平均一次粒子径(D50)が40〜110nmであり、一次粒子径の標準偏差が40〜60nmであるシリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Bを工程(1)で得られた基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして、前記研磨対象面を研磨する工程、
    (3)工程(2)で得られた基板を洗浄する工程、
    (4)シリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Cを工程(3)で得られた基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして、前記研磨対象面を研磨する工程。
  2. 前記研磨液組成物Aが、さらにシリカ粒子を含有する、請求項1記載の磁気ディスク基板の製造方法。
  3. 前記研磨液組成物Aが、ジアリルアミン重合体を含有する、請求項1又は2記載の磁気ディスク基板の製造方法。
  4. 前記研磨液組成物Bが、アニオン性基を有する高分子を含有する、請求項1から3のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
  5. 前記研磨液組成物Bが、複素環芳香族化合物を含有する、請求項1から4のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
  6. 前記研磨液組成物Bが、多価アミン化合物を含有する、請求項1から5のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
  7. 前記被研磨基板が、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板である、請求項1から6のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
  8. 下記(1)〜(4)の工程を有する、磁気ディスク基板の研磨方法。
    (1)アルミナ粒子及び水を含有する研磨液組成物Aを被研磨基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして、前記研磨対象面を研磨する工程、
    (2)平均一次粒子径(D50)が40〜110nmであり、一次粒子径の標準偏差が40〜60nmであるシリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Bを工程(1)で得られた基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして、前記研磨対象面を研磨する工程、
    (3)工程(2)で得られた基板を洗浄する工程、
    (4)シリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Cを工程(3)で得られた基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして、前記研磨対象面を研磨する工程。
  9. 前記被研磨基板が、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板である、請求項8に記載の磁気ディスク基板の研磨方法。
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