JP2012174692A - 長尺超伝導線材中のフィラメントを高密度化する装置および方法 - Google Patents

長尺超伝導線材中のフィラメントを高密度化する装置および方法 Download PDF

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Abstract

【課題】硬質金属アンビルに印加される圧力が低減された状態での高臨界電流密度Jを生み出す装置および方法を提供する。
【解決手段】圧縮した超伝導体材料または超伝導体前駆体粉末粒子から超伝導線材を高圧高密度化する装置であって、全長(L2)が全体として超伝導線材に平行である4つの硬質金属アンビル(5、6、7、8)を備え、この硬質金属アンビルが、外側の独立した圧力ブロック(9、10、11)によって支えられ、高圧装置、好ましくは液圧プレスに結果的に固定または接続される装置において、硬質金属アンビルの少なくとも1つを、隣接する硬質金属アンビル(5、8)に対して少なくとも0.01mm〜0.2mmの隙間を有する自由移動アンビル(6)とすることで、壁面摩擦が、自由移動アンビルと隣接するアンビルの間で生じないようにすることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧縮された超伝導体材料または超伝導体前駆体粉末粒子から超伝導線材を高圧高密度化する装置であって、この装置は、全長が全体として超伝導線材に平行である4つの硬質金属アンビルを備え、この硬質金属アンビルは、外側の独立した圧力ブロックに支えられ、高圧装置、好ましくは液圧プレスに結果的に固定または接続される装置に関する。
上記のような装置は、EP2172985A1により知られている。
MgBの超伝導性の発見後10年が経って、現在、二元合金MgB線材の製造は、産業レベルに到達しており、キロメートルの長さの線材を生産することができ、この線材は、様々な応用例、例えば、磁気共鳴イメージング(MRI)、低磁場NMRマグネット、限流器、および高電流接続に使用され得る。さらなる応用例は、特に9〜12Tの磁場の範囲における高磁場マグネット中のかなりより高価なNbSn線材の一部置換である。
上述の全ての応用例において、MgB線材を使用することについての主な要求は、高臨界電流密度であり、この量を高めるために、目下、重大な努力が払われている。今日、MgB線材の産業的製造は、2つの主要な粉末冶金的ルート、すなわち、ex situ法およびin situ法に従う。両方法は、コリングスらのレビュー[1]に詳細に記載されている。ex situ法とin situ法の間の主な違いは、それぞれMgBまたはMg+Bである前駆体粉末粒子の選択にある。第3の方法、フールらによる内部Mgフュージョン法(IMD:internal Mg fusion process)[2]は、大量生産の可能性があるが、まだ大規模に適用されていない。
豊富な公表データから判断すると、MgB線材における最適化された臨界電流密度Iの主な要求が、成分BおよびMgならびに炭素ベースの添加物が高純度およびサブミクロンのサイズであるということになる。加えて、ホウ素ナノ粉末は、結晶ではなく、アモルファスであるべきであることが分かった。ホウ素粒子のサイズは、非常に重要であり、これに伴う反応速度より、100nm未満の最終的なMgB粒がもたらされる[3]。よって、最も適切な初期の粒径は、理想的には、ナノサイズの範囲とすべきである。B格子サイト上でのCの置換により、残留抵抗率ρ、ひいては上部臨界磁場Bc2ならびにMgBの不可逆磁場Birrが高められる点が現在一般に是認されている。
現在知られているデータから判断すると、MgB格子中で炭素によりホウ素が一部置換されている合金MgB線材内のρの強化が、高磁場で臨界電流密度Jを高める優性効果であるということになる。これまでのところ、MgBのピン止め挙動は、添加物によってほとんど影響を受けないことが分かっている。このことは、セナトーレら[4]の緩和データによって確認されており、セナトーレらは、SiCおよび炭素の添加物を有するバルクの試料に関しては、合金MgBのピン止めエネルギーUが、二元化合物のものに対して変化しないことを見出した。この見解に対する裏付けは、42種の添加物の効果を分析したコリングスら[1]の研究におけるデータからも得ることができる。
MgB線材の輸送特性を高めるための完全に異なる手法は、MgBフィラメントの質量密度を高めることにある。高密度化を伴うこの手法は、それらの理論値に比べてかなり低い質量密度を有する粉末冶金によって生産されたフィラメントに特に適合しており、in situ MgBフィラメントは、理論値2.6g/cmの45%程度のかなり低い質量密度を示すことが報告されている[1、5]。ex situ線材は、より高い質量密度を示すものの、その値は、70%を超えない[1]。高圧/高温の条件下でバルクのMgBの質量密度を高めるために様々な試みが取り組まれてきた。プリクナら[6]は、≦2GPaの下でマルチアンビル装置内でT>1000℃でバルクの合金試料を反応させ、一方、ヤマダら[7]は、100MPaの下で630℃でSiC合金のin situテープにホットプレスを行った。バルクの試料では[6]、B(10)を、Jが1×10A/cmの値に達する磁場であるとすると、4.2KでB(10)=11Tとなる収率が100%に近くとなる値まで質量密度が高められた。
ホットプレスしたテープ[7]では、Jの強化は、顕著により高く、B(10の外挿入値は、14Tに近い。しかし、これらのテープはアスペクト比が高いので、B(10がかなり低い値となり、この値は特定されなかった。ホットプレスしたバルクの試料[6]と比べて、ホットプレスしたテープの方がJの値[7]が高くなるのは、少なくとも一部、圧延によるテープの変形によってある程度のテクスチュアリングが生じることによる。テクスチュアリングは、多段変形によって生産されたMgB線材およびテープ固有の特性である。シンクロトロンX線回折によって得られるMgB(002)ロッキング曲線に基づいて、最近、ハスラーら[8]は、テープ圧延過程が、反応中にMgB結晶に転移するMgのテクスチャを生み出すことを報告した。実際には、上記MgBへの反応は、Mgがまだ固体である600℃をわずかに下回る温度ですでに開始する。Mgの有方向性モルフォロジーは、低温変形したMg+B粉末混合物において常に観察しうる。
キロメートル台の長さのMgB線材が、産業的応用に必要であるため、短尺のものしか生産できない、高温/高圧の組み合わせ処理工程は除外される。熱間等静圧圧縮成型(HIP)による処理が考えられるが、磁石形成の反応済み線材に対するその後のリアクト・アンド・ワインド処理は非常に困難と考えられる。従って、反応熱処理の前に巻きやケーブル取付ができるように、低温、好ましくは室温で高圧工程を行うべきことは明らかである。
最近、ジュネーブ大学において室温処理方法、つまり低温高圧高密度化、すなわちCHPD(フルーキガアら[5]参照)が開発された。EP2172985A1は、線材高密度化の原理を説明している。CHPD法は、室温での圧縮/解放/移動のサイクルに基づいており、4つの硬質金属アンビルが、正方形(または長方形)の線材の4つの側面全てに同時に高い圧力を伝達し、このようにして長さLのMgBフィラメントの質量密度を高めている。この高密度化工程に続く圧力解放により、長さL1<Lだけ線材を前方移動させる。このサイクルをその後線材全長まで繰り返す。[5、10、11]に報告されるように、発明者の実験装置を用いることにより、in situ法によって用意されたMgB線材の質量密度およびJの値を高めることに成功した。ex situ線材においても、Jをかなり高めることができた。
in situ線材では、高密度化工程は、未反応のMg+Bフィラメントの質量密度を高める効果を有する。アスペクト比が、4つのアンビルによって制御されるので、テクスチュアリングの程度は、変わらずそのままである[5]。これは、2つの壁の間でテープを圧縮する場合と対照的な効果である。かかるテープは、その圧縮用の壁と平行な方向に移動する結果、アスペクト比が非常に大きくなるので、テクスチュアリングの程度をより高くさせる一方、質量密度をほんのわずかしか変化させない[6、7]。
CHPDを短尺のin situMgB線材に適用した結果、2.5GPaを加えた後の反応後の二元MgB単フィラメントの質量密度は、理論上の質量密度の、0.44%から0.58±0.04%へ高められた[5]。同時に、電気抵抗の顕著な減少が、高密度化された線材で観察された。これは、結合度が改善されたことを示す。4枚壁のセルに付与された圧力は、最大値6.5GPaに達した。この圧力で、未反応のMg+B粉末混合物の質量密度dは、96%に達する一方、これに対応する、反応済みのMgBフィラメントの値dは、理論値のおよそ73%まで増加した[5]。しかし、およそ3GPa程度の圧力までは、Jを再現可能に高めることがわかったが、これより高い圧力では、大きな散乱Jをもたらし、さらなる改善は生じなかった。このように限界がある理由は、まだ分かっていないが、3GPaを超える圧力でのJの挙動は、CHPDの産業的応用にとっては無関係である。実際には、数千回の圧力工程が行われる硬質金属アンビルについては、2GPa程度が実用上の限界である。
CHPD法によって処理されるMgB線材のJの増大は、[5]の二元MgB/Fe線材および合金MgB/Fe線材のいずれについても、モノフィラメント構成およびマルチフィラメント構成で観察された。観察される上記増大は、二元線材についてよりも合金線材についてより高かった。ほとんどの場合、線材長さは45mmであり、一方、圧力をかける長さは、L=29mmとした。1.85GPaでの高密度化後に、20K/5Tでの二元MgB線材のJ、および4.2K/10Tでの二元MgB線材のJは、同じバッチの冷間引き抜き線材に対してそれぞれ300%、および53%まで増加し、反応条件は、650℃で1時間であった。600℃で1時間反応させたCの添加物を有するMgB線材に対して2.0GPaでのCHPD処理した場合[11]、さらにより強く高められたJが観察された。臨界電流密度を10A/cmとした場合の磁場の値、4.2KでB(10=1×10A/cmは、元の線材の11.5Tから、(1.0μV/cmの基準で)長方形導体のより幅の広い面に対して、平行な磁場および垂直な磁場の夫々についてB(10=13.8TおよびB(10=13.2Tまでそれぞれ上昇した。これらの値に対応する、20Kの場合の値は、それぞれ5.9および5.75Tであり、一方、20KでのBirr は、およそ11Tであった[11]。これらの値は、圧力を加えることなく作成されたin situ MgB丸線材において報告されている、最も高い臨界電流密度である、サスナーら[12]による報告値(丸いSiC添加MgB線材に対する、4.2Kで1μV/cmの基準を用いた場合、B(10)=12T)を超えている。
しかし、[5、10]に提示されたCHPD用の圧力セルは非常に良好な結果をもたらすが、かかる従前の装置は、短尺の線長に適用可能であるに過ぎない。実際には、この装置を用いた操作は時間がかかる。なぜなら、圧力解放は、一連のねじを緩めないと得られず、圧縮/解放の1サイクル、及びこれに続く線材の近接位置に対する圧縮のために要する時間は、10分以上であるからである。これは、長尺線材の長さの高密度化には適切ではない。加えて、ねじは、圧力の付与中に塑性変形を受けるので、この細長い中間要素に対する圧力が数サイクル後に変化を示すことが分かった。線材の全長にわたってのJの均一性は、産業用線材の主な要求であり、付与した圧力が、多数回の圧縮サイクルにわたって全く同一であることは必須である。
を増加させるために超伝導線材にとても高い圧力を付与すると、硬質金属アンビルの寿命が短くなる。一方、アンビルの交換は、その材料費がかかるだけでなく、しばらくの間、生産サイクルを中断もする。
米国特許第3,837,210号明細書
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したがって、本発明の目的は、硬質金属アンビルに印加される圧力が低減された状態で高臨界電流密度Jを生み出す装置および方法を創出することである。
この目的は、硬質金属アンビルの少なくとも1つを、隣接する硬質金属アンビルに対して少なくとも0.01mm〜0.2mmの隙間を有する自由移動アンビルとすることで、壁面摩擦が、自由移動アンビルと隣接するアンビルの間で生じないようにするという驚くほど単純であるが効果的なやり方で本発明によって解決される。
自由移動アンビルと他のアンビルの間の隙間は、摩擦の可能性を無くし、且つ、中間要素である金属マトリックス材料がその隙間の空間に流入する可能性を避けるための最小値に維持される。マトリックス材料の上記流入を防ぐために、他のアンビルは、互いに衝突している。
本発明の実験より得られる一実施形態では、例えば、1方のアンビルの幅を他方の幅に対してわずかに減少させることによって壁面摩擦を無くすことができた。0.02mm程度の小さい差を使用した結果、とても興味深い結果がえられており、同じ線材の部分に関して、同程度の高密度化後に高まったJが、本願の新しい装置を用いると、P=0.85GPaで観察された。これは、EP2172985A1に示されている装置によって得られた1.48GPaの圧力よりかなり小さい。この0.85GPaと1.48GPaの差は、一意的に壁面摩擦による。この事実はとても重要である。なぜなら、かかる印加した力の低減によって硬質金属アンビルの寿命をかなりのばすことができるからである。
本発明の好ましい変形形態
本発明の装置の好ましい実施形態では、自由移動アンビル用の圧力ブロックが、隣接する圧力ブロックに対して隙間をもつことにより、壁面摩擦が、自由移動アンビルの圧力ブロックと隣接する圧力ブロックの間に生じないようにする。
本発明の装置の別の好ましい実施形態は、複数の液圧プレスが、互いに独立して作動することを特徴とする。2つの液圧プレスは、複数の圧力ブロックに独立して作用し、伝達された力は、サイクル回数に関わらず一定に維持される。したがって、線材に作用する圧力は、1回の圧縮サイクルを通じてだけでなく、サイクルのシークエンス全体を通じて一定である。この点は、1つの液圧ポンプのみが使用され、1組のねじによってセルが共に保持される[10]における装置とは対照的である。ねじには、塑性変形が生じるため、制御された一定の圧力で圧力ステップを多数回行うことはできない。
超伝導線材に印加される圧力が、0.2GPaを超えることを特徴とする本発明の実施形態も有利である。
別の好ましい実施形態は、超伝導線材が、0.1mm〜50mm、好ましくは0.8mm〜2mmの断面積を有することを特徴とする。
本発明の装置のとても有利な実施形態は、高密度化中に超伝導線材の表面に接触している硬質金属アンビルの圧縮長さが、全長より少なくとも10mm短く、この圧縮長さが、超伝導線材の直径より少なくとも10倍長いことを特徴とする。本願明細書における明らかな目的は、フィラメントの質量密度を高めることである。線材の伸びは、線材への圧力を減少させ、ひいてはフィラメントにおける高密度化の効果を制限するので、望ましくない。線材の伸びは、アンビルと線材の間の摩擦によって制限される。この現象は、線材が長手方向に十分な長さを有することにより生じる。アンビルの圧力印加面は、概して平坦であり(他の形状も可能であり)、および中間要素の軸方向に垂直である。アンビルがその長手方向に沿ってアンビル間の距離分布を一定に保っている一般的な場合については、対向するアンビルの面は、圧縮されている線材セグメントの全長にわたって平行である。複数のアンビルの圧力印加面は、中間要素の軸に沿う夫々の端が、上記圧縮された長さLの両端における応力集中を除去/低減することを目的とする湾曲表面によって境界付けられる。
上記実施形態の改善のため、硬質金属アンビル(5、6、7、8)が、両縁部に少なくとも長さ5mmの湾曲した転移表面を含むことを特徴とする。
別の実施形態は、自由移動しない上記アンビル(5、7、8)は、それらのアンビルのうちの他の少なくとも1つとの衝突によって、その移動が制限されることを特徴とする。
別の好ましい実施形態では、超伝導線材は、マグネシウムおよびホウ素、またはすでに形成されたMgB、および0〜20重量%の炭素を含有する添加物粉末を基本にした粉末混合物を含有する。MgB相が500℃〜1000℃の「in situ」反応後に形成されるか、または超伝導線材が0〜20重量%の炭素を含有するすでに形成された(=「ex situ」)MgB粉末混合物を含有する。超伝導線材は、600℃〜1000℃の温度で焼結処理が施され、Nb、Ta、NiまたはTiのバリアによって、Cuを好ましくは含有する金属マトリックスから分離されている。
代替として、別の実施形態の超伝導線材は、Bi、Sr、Ba、Pb、Cuおよび/またはこれらの酸化物の群から選択される粉末混合物を含有する。
他の可能性のある例では、超伝導線材は、NbSnおよび1種または複数種の添加物、特に10重量%までのSnおよびCuの粉末混合物を含有し、NbSn相は、550℃〜800℃の温度での反応によって形成され、Nbバリアによって、Cuを好ましくは含有する金属マトリックスから分離されている。
別の可能な例では、超伝導線材は、Mo、Pb、SnおよびSの群から選択される粉末混合物を含有し、相PbMo(=シェブレル相)が、800℃〜1100℃の温度での反応によって形成され、Mo、NbおよびTaの群から選択されるバリアによって、Cuを好ましくは含有する金属マトリックスから分離されている。
さらに別の可能な例では、超伝導線材は、As、Fe、および、アルカリ土類金属(X)やアルカリ金属(X)の酸化物の群から選択される粉末混合物を含有し、相X 1−x FeAsが、800℃〜1100℃の温度で熱処理によって形成され、NbまたはTaバリアによって、Cuを好ましくは含有する金属マトリックスから分離されている。
また、本発明は、上記のような高圧装置を用いて、圧縮した超伝導体材料または超伝導体前駆体粉末粒子から超伝導線材を高密度化する方法であって、超伝導線材に高圧が印加される圧縮ステップと、超伝導線材を軸方向に前方移動(L1)させる解放ステップおよび移動ステップとを含み、前記3つのステップからなる圧縮サイクルが、超伝導線材の全長に対してその圧縮サイクルが適用されるまで、必要ならば複数回反復される方法において、高圧が、4つの硬質金属アンビル全てによって同時に上記線材に印加され、および高圧が、少なくとも0.01秒間印加されることを特徴とする。本方法は、全ての硬質金属アンビルは、同時配置も順次配置も可能だが、これらのアンビルが上記線材に与える高圧縮処理は、少なくとも0.01秒間の間、同時に行われるという特色を有する。アンビル全てにより同時におこなわれるこの処理は、要求されている、とても高い圧力に達するための条件である。
この方法の好ましい変形例は、圧縮ステップが、列挙された順番に従った、以下のステップ、すなわち、
− 圧力ブロック(9)を、圧力ブロック(10)に押し付けると共に、硬質金属アンビル(5、7、8)を、線材に力を付与することなく線材に接触させ、
− 圧縮力Pを選択し、
− 自由移動アンビル(6)を線材の表面で移動させ、
− 圧力ブロック(11)から、上記選択した圧力Pを自由移動アンビル(6)に伝達させると同時に、圧力ブロック(9)から上記選択した力Pを水平のアンビル(5)に付与することを含むことを特徴とする。
別の好ましい変形例は、圧縮/解放/移動のサイクルの持続期間が、3秒より短い期間で可変であり、超伝導線材の全長にわたって行われた圧縮サイクル全てを通じて一定に保持されることを特徴とする。液圧系を非常に迅速に制御することで、圧縮/解放/移動のサイクルの持続期間は短縮された。20mmの移動長さを有する3秒のサイクルは、1時間当たり22メートルの高密度化された線材に対応し、すなわち、1日でほぼ200メートルに対応する。この速度は、移動長さを増したり、液圧プレスをより速く制御したりすることによってかなり速めることができる。
別の有利な変形例では、液圧プレスによって伝達される選択した力Pは、超伝導線材の全長にわたって行われた圧縮サイクル全てを通じて一定に維持されている。2つの液圧プレスは、各圧力ブロックに対して独立して作用し、伝達された力は、サイクル回数に関わらず一定に維持される。したがって、上記線材に作用する圧力は、1回の圧縮サイクルを通じてだけでなく、一連のサイクル全体を通じて一定である。この点は、1つの液圧ポンプのみが使用され、1組のねじによってセルが共に保持される[10]におけるの装置とは対照的である。ねじには、塑性変形が生じるため、制御された一定の圧力で圧力ステップを多数回行うことはできない。
本発明の方法の有利な変形例は、高圧高密度化のステップが、−100℃〜+400℃の温度、好ましくは室温で行われることを特徴とする。
本発明を図面に示す。
本発明に係る装置の概略図である。 本発明に係る装置の硬質金属アンビルの実施形態の概略図である。 新しい圧縮/解放/前進装置を用いて前方移動20mmで1mの長さにわたって0.85GPaで高密度化された、Cを添加したモノフィラメントMgB線材についてのJと印加磁場Bの関係を示すグラフである。 前方移動20mmで150mmの長さにわたって1.1GPaで高密度化された二元マルチフィラメントMgB線材の低温高密度化を示すグラフである。
本発明の装置は、少なくとも1つの自由移動アンビルを備え、この自由移動アンビルは、他のアンビルと同じ力の大きさで線材に作用し、後者と相互作用することはない。したがって、自由移動アンビルと他のアンビルの間に壁面摩擦はない。このことは、自由移動アンビル6が示されている図1によって例示され得る。圧力ブロック10にあるアンビル7、8は固定されており、一方、圧力ブロック9にあるアンビル5および圧力ブロック11にある自由移動アンビル6は、同じ力を伝達する2つの独立した液圧ポンプ12、13によって駆動される。このシークエンスは、以下のものである。すなわち、圧力ブロック9が、力Kで圧縮ブロック10に対して押し付けられる。アンビル5、7および8は、線材表面に接触してもよいが、まだ線材表面に力を付与しない。アンビル5でその後線材の面に圧力Pを加えるべく、力Kが選択される。次いで、圧力ブロック11が、同じ圧力Pを自由移動アンビル6に伝達し、これにより線材が押圧される。自由移動アンビル6は、隣接する硬質金属アンビル5、8に対して間隙3を有する。加えて、自由移動アンビル6の圧力ブロック11は、隣接する圧力ブロック9、10に対して間隙4を有する。
図2は、本発明の装置の硬質金属アンビルの実施形態の概略図を示す。硬質金属アンビル20は、全長L2を有する。圧縮長さLは、アンビル20の上記線材と接触する部分の長さである。圧縮長さLは、全長L2より短い。圧縮長さLの両端に湾曲した縁部21を使用することが有利である。
図3は、本発明の装置によって処理される超伝導線材に関して行われた実験室測定の結果を示す。
in situ法によって生産された、10重量%のC(リンゴ酸)添加物を有するモノフィラメントMgB線材であって、直径が0.83mmであるものを、まず、0.72×0.72mmの線材に変形した。この線材を、本発明の装置を用いて、長さ1mにわたってP=1.1GPaで、300Kで高密度化し、最終的な断面を、1.02×0.71mmとした。アンビルは、その長さがL=39mmであって、その前方移動長はL=20mm、その繰返し周期は3秒であった。600℃で4時間の最終処理をした後、図3aに示す結果が得られた。
図3aに示すように、長さ1mにわたって1.1GPaで低温高圧高密度化(CHPD)を繰り返し行うことにより、リンゴ酸添加物を有するMgB線材のJが非常に高まった。J(4.2K)=1×10A/cmの場合、平行磁場方向について13.1Tという値が得られた。この値は、短尺試料の場合の値13.4Tよりほんのわずかに低い(いずれの場合も、0.1μV/cmが基準である)。
図3aと同じパラメータを、マルチフィラメントの、リンゴ酸が添加されたMgB超伝導体であって、同一の初期断面および線材長さ150mmである18本のフィラメントを有するものを高密度化するために使用した。図3b中の結果は、磁場の範囲全体にわたってJを2倍に高めたことを示す。
図3中の例は、短尺の試料の場合の値と非常に近い結果を示し、これは、重なっている圧力領域を有する低温高密度化処理を繰り返し行うことが、臨界電流密度の値に影響を及ぼさないことを実証する。これらの結果は、産業上の長さにも当てはめうる。
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[13]米国特許第3,837,210号:「長方形断面のワークピースを加圧変形するプロセスおよび機械」、B.カラロウェッツ、1973年4月13日。
3 間隙
4 間隙
5 アンビル
6 自由移動アンビル
7 アンビル
8 アンビル
9 圧力ブロック
10 圧力ブロック
11 圧力ブロック
12 液圧ポンプ
13 液圧ポンプ
20 硬質金属アンビル
21 湾曲した縁部
L 圧縮長さ
L2 全長

Claims (15)

  1. 圧縮した超伝導体材料または超伝導体前駆体粉末粒子から超伝導線材を高圧高密度化する装置であって、全長(L2)が全体として前記超伝導線材に平行である4つの硬質金属アンビル(5、6、7、8)を備え、前記硬質金属アンビル(5、6、7、8)が、外側の独立した圧力ブロック(9、10、11)に支えられ、高圧装置、好ましくは液圧プレスに結果的に固定または接続される装置において、
    前記硬質金属アンビル(5、6、7、8)の少なくとも1つを、隣接する硬質金属アンビル(5、8)に対して少なくとも0.01mm〜0.2mmの隙間を有する自由移動アンビル(6)とすることで、壁面摩擦が、前記自由移動アンビル(6)と前記隣接するアンビル(5、7、8)の間で生じないようにすることを特徴とする装置。
  2. 前記自由移動アンビル(6)用の前記圧力ブロック(11)が、隣接する前記圧力ブロック(9、10)に対して隙間を有することで、壁面摩擦が、前記自由移動アンビル(6)の前記圧力ブロック(11)と隣接する前記圧力ブロック(9、10)の間で生じないようにすることを特徴とする請求項1記載の装置。
  3. 前記複数の液圧プレスが、互いに独立して作働することを特徴とする請求項1又は2記載の装置。
  4. 前記超伝導線材に印加される圧力が、0.2GPaを超えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の装置。
  5. 超伝導線材が、0.1mm〜50mm、好ましくは0.8mm〜2mmの断面積を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の装置。
  6. 高密度化中に前記超伝導線材の表面に接触している前記硬質金属アンビル(5、6、7、8)の圧縮長さ(L)が、前記全長(L2)より少なくとも10mm短く、
    前記圧縮長さ(L)が、前記超伝導線材の直径より少なくとも10倍長いことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の装置。
  7. 前記硬質金属アンビル(5、6、7、8)が、両縁部に少なくとも長さ5mmの湾曲した転移表面を含むことを特徴とする、請求項6記載の装置。
  8. 自由移動しない前記アンビル(5、7、8)は、前記アンビルのうちの他の少なくとも1つとの衝突によってその移動が制限されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の装置。
  9. 前記超伝導線材が、マグネシウムおよびホウ素、またはすでに形成されたMgB、および0〜20重量%の炭素を含有する添加物粉末を基本にした粉末混合物を含有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の装置。
  10. 前記超伝導線材が、Bi、Sr、Ba、Pb、Cuおよび/またはこれらの酸化物の群から選択される粉末混合物を含有することを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の高圧装置を用いて、圧縮した超伝導体材料または超伝導体前駆体粉末粒子から超伝導線材を高密度化する方法であって、前記超伝導線材に高圧が印加される圧縮ステップと、前記超伝導線材を軸方向に前方移動(L1)させる解放ステップおよび移動ステップとを含み、前記3つのステップからなる圧縮サイクルが、前記超伝導線材の全長に対してその圧縮サイクルが適用されるまで、必要ならば複数回反復される方法において、
    前記高圧が、4つの硬質金属アンビル全てによって同時に前記線材に印加され、
    前記高圧が、少なくとも0.01秒間印加されることを特徴とする方法。
  12. 前記圧縮ステップが、列挙された順番に従った、以下のステップ、すなわち、
    1)圧力ブロック(9)を、圧力ブロック(10)に押しつけると共に、前記硬質金属アンビル(5、7、8)を、前記線材に力を付与することなく前記線材に接触させ、
    2)圧縮力Pを選択し、
    3)前記自由移動アンビル(6)を、前記線材の表面で移動させ、
    4)前記圧力ブロック(11)から、前記選択した圧力Pを前記自由移動アンビル(6)に伝達させると同時に、前記圧力ブロック(9)から前記選択した力Pを前記水平のアンビル(5)に付与することを含むことを特徴とする請求項11記載の方法。
  13. 圧縮/解放/移動のサイクルの持続期間が、3秒より短い期間で可変であり、前記超伝導線材の全長わたって行われた圧縮サイクル全てを通じて一定に保持されることを特徴とする請求項11又は12記載の方法。
  14. 前記液圧プレスによって伝達される前記選択した力Pが、前記超伝導線材の前記全長にわたって行われた圧縮サイクル全てを通じて一定に維持されていることを特徴とする請求項12又は13記載の方法。
  15. 高圧高密度化のステップが、−100℃〜+400℃の温度、好ましくは室温で行われることを特徴とする請求項11乃至14のいずれか1項に記載の方法。
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