JP2012165620A - 回転機 - Google Patents

回転機 Download PDF

Info

Publication number
JP2012165620A
JP2012165620A JP2011026249A JP2011026249A JP2012165620A JP 2012165620 A JP2012165620 A JP 2012165620A JP 2011026249 A JP2011026249 A JP 2011026249A JP 2011026249 A JP2011026249 A JP 2011026249A JP 2012165620 A JP2012165620 A JP 2012165620A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow path
rotor
refrigerant
cooling
end ring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011026249A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Tanida
真裕 谷田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP2011026249A priority Critical patent/JP2012165620A/ja
Publication of JP2012165620A publication Critical patent/JP2012165620A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Motor Or Generator Cooling System (AREA)

Abstract

【課題】ロータが高温下において高速回転している状況においても、冷媒の漏れを防止しつつ効率的な冷却を行うことができる回転機を提供する。
【解決手段】モータ1は、回転軸10の周りで回転可能に構成されたロータ20と、ロータ20の周囲に設けられたステータ30と、ロータ20に形成された冷却用流路(例えば、フラックスバリアとしても用いられる流路)に介挿され、両端部50a,50bが、回転軸10の連通流路12a,12bに対して溶接され、ロウ付けされ、或いは冷やしばめ等によって嵌合されることにより、回転軸10の内部に形成された冷媒流路11a,11bに結合される冷却配管50とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、発電機や電動機等の回転機に関する。
周知の通り、発電機や電動機等の回転機は、ステータ(固定子)とロータ(回転子)とを備えており、ロータの回転運動エネルギーを電気エネルギーに変換し、或いは電気エネルギーをロータの回転運動エネルギーに変換する機器である。ハイブリッド車(HV:Hybrid Vehicle)や電気自動車(EV:Electric Vehicle)等の車両に設けられる電動機は、車両を走行させる動力を発生する動力発生源として用いられるばかりでなく、回生ブレーキとしても用いられる。
上述したハイブリッド車や電気自動車等の車両に設けられる回転機は、車載スペースを低減するために小型であり、また、走行性能を向上させるために高出力であることが要求される。このように出力密度が高まると回転機の発熱量が多くなるため、回転機を効率良く冷却する冷却技術が重要になる。ここで、回転機の発熱は、その多くがステータに設けられたコイルの発熱とロータに設けられた永久磁石の発熱であるが、これらの発熱は冷却しにくいため、コイル及び永久磁石を効率的に冷却する様々な技術が提案されている。
以下の特許文献1,2には、ロータに形成されるフラックスバリア(ロータ内部での磁束の回り込みを防止してステータと鎖交する磁束を増やすもの)に冷媒を供給して永久磁石を冷却する冷却技術が開示されている。具体的に、以下の特許文献1では、永久磁石の移動を規制するためにフラックスバリア内に介挿された三角環状の固定部材内に冷媒を供給して永久磁石を冷却している。また、以下の特許文献2では、冷媒の漏れを防止するために樹脂材によって内壁が被覆されたフラックスバリアに冷媒を供給して永久磁石を冷却している。尚、ロータや永久磁石の冷却に関するものではないが、以下の特許文献3には、ステータに形成された複数の貫通穴に介挿されて拡径された円環状の冷却管内に冷媒を供給してステータを冷却する技術が開示されている。
特開2009−232557号公報 特開2009−303293号公報 特開2007−74853号公報
ところで、回転機に設けられるロータやステータの多くは、厚みが1mmに満たない電磁鋼板を接着剤で積層することによって形成されている。回転機の発熱量が増大して回転機内部が高温になるとロータやステータを構成する電磁鋼板を接着している接着剤の接着強度が低下する。また、ロータが高速回転している間は、ロータの遠心力によってロータ内に供給された冷媒には径方向の力が作用する。
このため、発熱により回転機内部の温度が上昇し、且つ、ロータが高速回転している状況下においては、電磁鋼板の接着強度が低下してロータに供給された冷媒が電磁鋼板の隙間を介してロータの外周面から漏れる虞が考えられる。ステータとロータとの間の隙間(エアギャップ)は、出力を高めるために極めて微小にされており、ロータの外周面から漏れた冷媒がエアギャップに侵入すると、機械損失が増大して回転機の性能が低下してしまう問題が生ずる。
ここで、前述した特許文献2に開示された技術を用いてフラックスバリアの内壁を樹脂材によって被覆してしまえば、接着剤による電磁鋼板の接着強度が低下したとしても冷媒の漏れを防止することができるとも考えられる。しかしながら、樹脂材は熱抵抗が大きいため、前述の特許文献2に示された通りにフラックスバリアの内壁を樹脂材によって被覆してしまうと冷却効率が低下するという問題が生ずる。
また、ロータに設けられる永久磁石は出力を高めるためにロータの外周面に近接させて配設される傾向があり、これに伴ってフラックスバリアもロータの外周面に近接させて形成される。永久磁石を冷却するための冷媒は、ロータ(ロータコア)の両端部に設けられるエンドリングとロータコアとの間に設けられる流路を介してフラックスバリアに供給されることが多いが、永久磁石やフラックスバリアがロータの外周面に近接させて配置されていると、ロータコアとエンドリングとの間からの冷媒の漏れを防止するためのシールが困難になるという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ロータが高温下において高速回転している状況においても、冷媒の漏れを防止しつつ効率的な冷却を行うことができる回転機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の回転機は、回転軸(10)の周りで回転可能に構成されたロータ(20)と、該ロータの周囲に設けられたステータ(30)とを備える回転機(1〜5)において、前記ロータに形成された冷却用流路(FB)に介挿され、両端部(50a、50b)が、前記回転軸の内部に形成された冷媒流路(11a、11b)、或いは、前記回転軸の軸方向における前記ロータの少なくとも一側部に設けられるエンドリング(24〜26)の内部に形成されて前記回転軸の冷媒流路に連通する冷媒流路(24a,24b、25a、Q2)に結合される冷却配管(50、51)を備えることを特徴としている。
また、本発明の回転機は、前記冷却配管の両端部が、前記回転軸又は前記エンドリングの内部に形成された冷媒流路に対し、溶接、ロウ付け、或いは冷やしばめにより結合されることを特徴としている。
また、本発明の回転機は、前記冷却配管が、外周が前記冷却用流路の内壁に密着した状態で前記冷却用流路に介挿されていることを特徴としている。
また、本発明の回転機は、前記ロータに形成された冷却用流路が、前記ロータに設けられる永久磁石(22)に対するフラックスバリアを兼ねることを特徴としている。
また、本発明の回転機は、前記回転軸の内部に形成された冷媒流路は、前記冷却用流路に供給すべき冷媒が導かれる第1冷媒流路(11a)と、前記冷却用流路を介した冷媒が導かれる第2冷媒流路(11b)とからなることを特徴としている。
ここで、本発明の回転機は、前記冷却配管が、折曲げられた状態で前記ロータに形成された全ての冷却用流路に介挿され、一端部が前記回転軸の第1冷媒流路に結合するとともに他端部が前記回転軸の第2冷媒流路に結合する1本の配管であることを特徴としている。
或いは、本発明の回転機は、前記ロータの一側部に設けられるエンドリング(24)が、前記回転軸に形成された第1,第2冷媒流路にそれぞれ連通する第1,第2冷媒流路(24a、24b)が形成されたものであり、前記冷却配管が、前記ロータに形成された一対の冷却用流路を単位として前記ロータの他側部側から介挿され、一端部が前記エンドリングの第1冷媒流路に結合するとともに他端部が前記エンドリングの第2冷媒流路に結合するU字形状の配管であることを特徴としている。
或いは、本発明の回転機は、前記ロータの一側部に設けられる第1エンドリング(25)が、前記回転軸の第1冷媒流路に連通する第1冷媒流路(25a)が形成されたものであり、前記ロータの他側部に設けられる第2エンドリング(25)が、前記回転軸の第2冷媒流路に連通する第2冷媒流路(25a)が形成されたものであり、前記冷却配管が、前記ロータに形成された冷却用流路毎に介挿され、一端部が前記第1エンドリングの第1冷媒流路に結合するとともに他端部が前記第2エンドリングの第2冷媒流路に結合する直線状の配管であることを特徴としている。
或いは、本発明の回転機は、前記第1,第2エンドリング(26)が、前記ロータの前記冷却用流路に介挿された冷却配管の端部が結合される穴部(H)が形成された内側エンドリング(26a)と、前記内側エンドリングに当接することにより、前記穴部に結合された前記冷却配管端部と前記回転軸に形成された冷媒流路とに連通する冷媒流路(Q2)が形成される外側エンドリング(26b)とからなることを特徴としている。
本発明によれば、ロータに形成された冷却用流路に冷却配管を介挿し、この冷却配管の両端部を、回転軸の内部に形成された冷媒流路に結合し、或いは、回転軸の軸方向におけるロータの少なくとも一側部に設けられるエンドリングの内部に形成されて回転軸の冷媒流路に連通する冷媒流路に結合しているため、ロータが高温下において高速回転している状況においても、冷媒の漏れを防止しつつ効率的な冷却を行うことができるという効果がある。
本発明の第1実施形態による回転機としてのモータの構成を示す側断面図である。 図1中のA−A線に沿う回転軸10及びロータ20の断面矢視図並びにフラックスバリアの拡大図である。 本発明の第2実施形態による回転機としてのモータの構成を示す側断面図である。 本発明の第3実施形態による回転機としてのモータの構成を示す側断面図である。 図4中のB−B線に沿う断面矢視図である。 本発明の第3実施形態で使用可能な冷却配管を示す斜視図である。 本発明の第4実施形態による回転機としてのモータの構成を示す側断面図である。 本発明の第5実施形態による回転機としてのモータの構成を示す側断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態による回転機について詳細に説明する。尚、以下の実施形態では、回転機が、外部から供給される電流(例えば、三相交流電流)により回転駆動されるモータ(電動機)である場合を例に挙げて説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態による回転機としてのモータの構成を示す側断面図である。図1に示す通り、モータ1は、回転軸10、ロータ20(回転子)、ステータ30(固定子)、及びハウジング40を備えており、外部から供給される電流によってロータ20とステータ30との間に電磁力が作用してロータ20が回転することにより回転軸10が回転駆動される。尚、以下では、回転軸10が延びている図1中の左右方向を「軸方向」という。
回転軸10は、ロータ20の回転駆動力を外部に伝達するための軸部材である。この回転軸10は、ロータ20に挿通されて固定されているとともに、左端部がハウジング40から左方向に突出し、右端部がハウジング40から右方向に突出した状態でハウジング40に設置された軸受B1,B2によって回転自在に支持される。このため、回転軸10及びロータ20は、回転軸10の回転軸線の周りで一体的に回転する。尚、軸受B1,B2としては、例えばアンギュラ玉軸受等の転がり軸受を用いることができる。
この回転軸10の内部には、その中心軸に沿って右端部からロータ20の右側部付近まで延びる冷媒流路11a(第1冷媒流路)と、左端部からロータ20の左側部付近まで延びる冷媒流路11b(第2冷媒流路)とが形成されている。また、冷媒流路11a,11bに連通して放射状に延びる複数(例えば、8個)の連通流路12a,12bがそれぞれ形成されている。冷媒流路11a及び連通流路12aは、ロータ20に供給すべき冷媒(例えば、冷却用オイル)が導かれる流路であり、冷媒流路11b及び連通流路12bは、ロータ20を介した冷媒が導かれる流路である。
ロータ20は、ロータコア21、永久磁石22(図1では図示省略、図2参照)、及びエンドリング23を備えており、回転軸10に取り付けられて回転軸10の周りで回転可能に構成されている。図2は、図1中のA−A線に沿う回転軸10及びロータ20の断面矢視図並びにフラックスバリアの拡大図である。尚、図2においては、複雑化を避けるため、4個の永久磁石22を備えるロータ20を図示しているが、永久磁石22の数は任意に設定することができる。
図1,図2に示す通り、ロータコア21は、磁性体からなる板材としての電磁鋼板を接着剤で複数積層して構成され、上述した回転軸10が挿通される円環形状の部材である。このロータコア21の外周面に近接して、永久磁石22が介挿されるとともに、その両側の端部E1がフラックスバリアFBとされている挿通孔21aが複数形成されている。尚、ロータコア21に形成される挿通孔21aの数は、ロータ20に設けられる永久磁石22の数と同じである。
ここで、フラックスバリアFBとされた挿通孔21aの両側の端部E1は、永久磁石22を冷却するための冷媒が供給される冷却用流路としても用いられる。具体的に、フラックスバリアFBの各々には、例えば銅(Cu)又はアルミニウム(Al)等の非磁性体であって高い熱伝導性及び延性を有する材質で形成された薄肉の円環状の冷却配管50が介挿されており、この冷却配管50の内部に冷媒が供給される。この冷却配管50は、冷却効率を高めるために、拡径されて挿通孔21aの内壁及び永久磁石22に密着した状態で挿通孔21aに介挿されている。尚、ロータコア21をなす電磁鋼板間が導通することによって発生する渦電流を低減するために、冷却配管50の外周面には、ワニス等の絶縁材が塗布されていることが望ましい。
挿通孔21aに介挿された冷却配管50は、ロータコア20の左右両側において回転軸10側に90度だけ曲げられてU字形状とされており、その端部50aが回転軸10に形成された冷媒流路11aに結合され、その端部50bが回転軸10に形成された冷媒流路11bに結合されている。具体的に、冷却配管50の端部50a,50bは、連通流路12a,12bに対して溶接され、ロウ付けされ、或いは冷やしばめ等によって嵌合されることにより、冷媒流路11a,11bにそれぞれ結合されている。このように、フラックスバリアFBに冷却配管50を介挿して、その端部50a,50bを回転軸10の冷媒流路11a,11bにそれぞれ結合させるのは、ロータ20が高温下において高速回転している状況においても、冷媒の漏れを防止しつつ効率的な冷却を実現するためである。
永久磁石22は、例えば軸方向に延びる直方体形状の磁石であり、ロータコア21に形成された挿通孔21aに介挿されることにより、ロータコア21の外周面に沿って一定の間隔をもって複数配列されている。これにより、ロータコア21の外周面に沿って交番磁界が形成される。エンドリング23は、ロータコア21の軸方向(電磁鋼板の積層方向)両側部に設けられ、ロータコア21を軸方向に挟持する円環形状の部材である。このエンドリング23には、ロータコア21に形成されたフラックスバリアFBに対応する位置に、冷却配管50が介挿される複数(例えば、8個)の穴部が形成されている。
ステータ30は、ステータコア31及びコイル32を備えており、回転軸10の回転方向に沿ってロータ20の周囲を取り囲むようにハウジング40の一部をなす胴体部材41の内周面に固定されて、外部からコイル32に供給される電流に応じてロータ20の外周方向に沿う回転磁界を形成する。ステータコア31は、上述したロータ20のロータコア21と同様に、磁性体からなる板材としての電磁鋼板を複数積層して構成される円環形状の部材であり、その内周側にはロータ20が配設される。このステータコア31は、その内周面とロータ20の外周面との間に予め設定された大きさの環状の間隙(エアギャップG)が形成されるように、その内径が設定されている。
コイル32は、ステータコア31に形成されたスロット(図示省略)に介挿されており、外部から供給される電流に応じた磁極を形成する。ここで、コイル32は、三相交流のうち、U相の電流が供給される第1コイル、V相の電流が供給される第2コイル、及びW相の電流が供給される第3コイルからなり、これら第1〜第3コイルが、ステータコア31の周方向に順次配列されている。このため、コイル32に三相交流が供給されると、ステータコア31の内周面に沿って回転磁界が形成される。尚、コイル32は、図1に示す通り、ステータコア31に対してコイルエンド部がステータコア31の両端部から突出する状態に取り付けられる。
ハウジング40は、胴体部材41、右側壁部材42、及び左側壁部材43からなり、その内部に回転軸10の一部、ロータ20、及びステータ30を収容するとともに、モータ1の外形を成す。胴体部材41は、鉄合金等によって形成されており、軸方向両端が開口している円筒形状の部材である。この胴体部材41の内周面には、上述したステータ30が固定されている。右側壁部材42は、その中心部に軸受B1の取り付け孔が形成された円板形状の部材であり、胴体部材41の右端部に取り付けられる。左側壁部材43は、その中心部に軸受B2の取り付け孔が形成された円板形状の部材であり、胴体部材41の左端部に取り付けられる。
次に、上記構成におけるモータ1の動作について簡単に説明する。外部からの三相交流がモータ1に供給されると、三相交流の各相の電流がステータ30に設けられたコイル32(第1〜第3コイル)に流れ、供給される電流に応じてロータ20の回転方向に沿って回転磁界が形成される。すると、外周に沿って交番磁界が形成されたロータコア21がこの回転磁界と相互作用し、吸引力及び反発力が生ずることによりロータ20が回転し、これにより回転軸10がロータ20と一体に回転して回転軸10の回転駆動力が外部に伝達される。
また、モータ1の駆動時には、不図示のポンプ等によって冷媒が回転軸10に形成された冷媒流路11aに供給される。冷媒流路11aに供給された冷媒は、回転軸10に形成された連通流路12aを介して冷却配管50に導かれてロータ20を冷却する。ここで、冷却配管50は、銅(Cu)又はアルミニウム(Al)等の高い熱伝導性を有する材質で形成されており、ロータコア21に形成された挿通孔21aの内壁及び永久磁石22に密着した状態で挿通孔21aに介挿されているため、ロータコア21及び永久磁石22を効率的に冷却することができる。冷却配管50を介して冷媒は、回転軸10に形成された連通流路12bを介して回転軸10に形成された連通流路12bに導かれて外部に排出される。
以上の通り、本実施形態では、冷却用流路としても用いられるフラックスバリアFBに冷却配管50を介挿するとともに、冷却配管50の端部50a,50bを回転軸10の冷媒流路11a,11bにそれぞれ結合させることにより、ロータ20を冷却するための冷媒を、回転軸10の冷媒流路11aから冷却配管50を介して回転軸10の冷媒流路11bに導くようにしている。このため、モータ1の温度上昇によってロータコア21を構成する電磁鋼板を接着している接着剤の接着強度が低下した状況下においてロータ20が高速回転をしたとしても、ロータ20に供給される冷媒の漏れを防止することができる。
また、本実施形態では、銅(Cu)又はアルミニウム(Al)等の高い熱伝導性を有する材質で形成された冷却配管50を用い、しかも、拡径してロータコア21に形成された挿通孔21aの内壁及び永久磁石22に冷却配管50を密着させている。このため、フラックスバリアの内壁を樹脂材によって被覆した場合に比べて冷却効率を高くすることができる。更に、本実施形態では、回転軸10の連通流路12a,12bに対し、冷却配管50の端部50a,50bを溶接し、ロウ付けし、或いは冷やしばめ等によって嵌合することによって、冷却配管50の両端部を回転軸10の冷媒流路11a,11bにそれぞれ結合させているため、ロータコア21とエンドリング23との間からの冷媒の漏れを防止するためのシールを省略することができる。
〔第2実施形態〕
図3は、本発明の第2実施形態による回転機としてのモータの構成を示す側断面図である。尚、図3では、簡略化のために、ステータ30及びハウジング40の図示を省略し、回転軸10及びロータ20等のみを図示している。これは、以下で述べる第3〜5実施形態でも同様である。図3に示すモータ2と図1に示すモータ1とは、回転軸10に形成される連通流路12a,12b及び冷却配管50の数が相違する。
つまり、図1に示すモータ1は、冷媒流路11a,11bに連通して放射状に延びる連通流路12a,12bが回転軸10にそれぞれ複数(例えば、8個)形成されており、端部50a,50bが連通流路12a,12bに溶接等される冷却配管50が複数(例えば、8個)用いられていた。これに対し、図3に示すモータ2は、冷媒流路11a,11bに連通して放射状に延びる連通流路12a,12bが回転軸10にそれぞれ1つずつ形成されており、端部50a,50bがその連通流路12a,12bに溶接等される1本の冷却配管50のみが用いられている。
本実施形態で用いられる冷却配管50は、ロータコア21の軸方向の長さをWとし、エンドリング23の厚みをTとし、ロータコア21に形成されたフラックスバリアFBの数をNとすると、長さが以下の(1)式で示される長さLよりも長く設定されている。
L=(W+2T)×N …(1)
以上の長さに設定された冷却配管50は、ロータコア21の右側部及び左側部の各々においてU字形状に折り曲げられつつロータコア21に形成されたフラックスバリアFBに順次介挿されることによって、フラックスバリアFBの全てに介挿されている。そして、冷却配管50の端部50a,50bが、連通流路12a,12bに対して溶接され、ロウ付けされ、或いは冷やしばめ等によって嵌合されることにより、冷媒流路11a,11bにそれぞれ結合されている。
尚、本実施形態で用いられる冷却配管50の材質や断面形状は、第1実施形態で用いられるものと同じである。また、本実施形態で用いられる冷却配管50も、冷却効率を高めるために、拡径されて挿通孔21aの内壁及び永久磁石22に密着した状態で挿通孔21aに介挿されている。更に、本実施形態においても、渦電流の発生を低減するために、冷却配管50の外周面には、ワニス等の絶縁材が塗布されていることが望ましい。
以上の通り、本実施形態のモータ2は、冷却用流路としても用いられるフラックスバリアFBに冷却配管50が介挿されて冷却配管50の端部50a,50bが回転軸10の冷媒流路11a,11bにそれぞれ結合されている点においては、図1に示すモータ1と同じである。このため、本実施形態においても、ロータ20を冷却するための冷媒は、回転軸10の冷媒流路11aから冷却配管50を介して回転軸10の冷媒流路11bに導かれるため、ロータ20に供給される冷媒の漏れを防止しつつ効率的に冷却することができる。
ここで、図1に示すモータ1においては、複数用いられる冷却配管50の全ての端部50a,50bを連通流路12a,12bに対して溶接し、ロウ付けし、或いは冷やしばめ等によって嵌合する必要があった。これに対し、図3に示すモータ2は、1本の冷却配管50の端部50a,50bだけを連通流路12a,12bに対して溶接し、ロウ付けし、或いは冷やしばめ等によって嵌合すれば良い。このため、本実施形態では、第1実施形態に比べて、冷却配管50を曲げる工数は多くなるものの、溶接等の工数を低減することができる。また、本実施形態では、冷媒がロータ20内を軸方向に往復することになるので、冷媒が軸方向に沿って一方向に供給される場合に比べて温度勾配を少なくすることができる。
〔第3実施形態〕
図4は、本発明の第3実施形態による回転機としてのモータの構成を示す側断面図である。図4に示すモータ3と図1に示すモータ1とは、回転軸10に形成される冷媒流路11a,11b及び連通流路12a,12bの構造、冷却配管50の数、及びロータコア21の左側部のエンドリング23に代えてエンドリング24が設けられている点が相違する。
図5は、図4中のB−B線に沿う断面矢視図であって、(a)は回転軸10とエンドリング24とが組み合わされた状態を示す断面矢視図であり、(b)は回転軸10のみを示す断面矢視図であり、(c)はエンドリング24のみを示す断面矢視図である。図4,図5に示す通り、モータ3に設けられる回転軸10には、その中心軸に沿って左端部からロータ20の左側部付近まで延びる冷媒流路11aと、左端部からロータ20の左側部付近まで冷媒流路11aに対して平行に延びる複数の冷媒流路11bとが形成されている。
また、図5(b)に示す通り、回転軸10には、冷媒流路11aに連通して放射状に延びる複数(例えば、4個)の連通流路12aと、冷媒流路11bの各々に連通して放射状に延びる複数(例えば、4個)の連通流路12bとが形成されている。尚、冷媒流路11a及び連通流路12aは、ロータ20に供給すべき冷媒が導かれる流路であり、冷媒流路11b及び連通流路12bは、ロータ20を介した冷媒が導かれる流路である。
エンドリング24は、ロータ20の右側部に設けられたエンドリング23とともにロータコア21を軸方向に挟持する円環形状の部材であるが、その内部に冷媒流路が形成されている点がエンドリング23とは相違する。このエンドリング24は、例えばアルミニウム(Al)やチタン(Ti)等で形成される。図5(a),(c)に示す通り、エンドリング24の内部には、ロータ20に供給すべき冷媒が導かれる複数(例えば、4個)の冷媒流路24aと、ロータ20を介した冷媒が導かれる複数(例えば、4個)の冷媒流路24bとが形成されている。これら冷媒流路24a,24bは何れも、エンドリング24の内周部から外周部付近まで放射状に延びて、外周部付近で90度に折れ曲がるL字形状の流路である。
図5(a)に示す通り、エンドリング24は、冷媒流路24aの各々が回転軸10に形成された連通流路12aの各々に連通し、且つ、冷媒流路24bの各々が回転軸10に形成された連通流路12bの各々に連通するように回転軸10に取り付けられる。これにより、エンドリング24に形成された冷媒流路24aは、連通流路12aを介して回転軸10に形成された冷媒流路11aに連通し、エンドリング24に形成された冷媒流路24bは、連通流路12bを介して回転軸10に形成された冷媒流路11bに連通する。
また、本実施形態で用いられる冷却配管50は、第1実施形態で用いられるものの半数である。具体的に、本実施形態で用いられる冷却配管50は、ロータコア21に形成されたフラックスバリアFBのうち、一対(2つ)を単位として介挿されるU字形状の配管である。この冷却配管50は、ロータコア21の右側部側からフラックスバリアFBに介挿され、一方の端部50aがエンドリング24に形成された冷媒流路24aに結合され、他方の端部50bがエンドリング24に形成された冷媒流路24bに結合される。具体的に、冷却配管50の端部50a,50bは、冷媒流路24a,24bに対して冷やしばめ等によって嵌合されることによりそれぞれ結合されている。
尚、本実施形態で用いられる冷却配管50の材質や断面形状は、第1実施形態で用いられるものと同じである。また、本実施形態で用いられる冷却配管50も、冷却効率を高めるために、拡径されて挿通孔21aの内壁及び永久磁石22に密着した状態で挿通孔21aに介挿されている。更に、本実施形態においても、渦電流の発生を低減するために、冷却配管50の外周面には、ワニス等の絶縁材が塗布されていることが望ましい。
以上の通り、本実施形態では、冷却用流路としても用いられるフラックスバリアFBに介挿される冷却配管50の端部50a,50bが、エンドリング24の内部に形成されていて回転軸10の冷媒流路11a,11bに連通する冷媒流路24a,24bにそれぞれ結合されている。このため、本実施形態において、ロータ20を冷却するための冷媒は、回転軸10の冷媒流路11aからエンドリング24の冷媒流路24aを介して冷却配管50に導かれるとともに、エンドリング24の冷媒流路24bを介して回転軸10の冷媒流路11bに導かれるため、ロータ20に供給される冷媒の漏れを防止しつつ効率的に冷却することができる。
ここで、図1に示すモータ1においては、複数用いられる冷却配管50の全ての端部50a,50bを連通流路12a,12bに対して溶接し、ロウ付けし、或いは冷やしばめによって嵌合する必要があり、図3に示すモータ2においては、1本の冷却配管50を複数回に亘って折曲げる必要があった。これに対し、図4に示すモータ3は、一対のフラックスバリアFBを単位として冷却配管50が設けられるため、冷却配管50を曲げる工数と溶接等の工数との双方を低減することができる。
尚、本実施形態において、1つの永久磁石22の両端部に位置する一対のフラックスバリアFBを単位として冷却配管50を介挿すれば、永久磁石22の右端部が冷却配管50によって抑えられる状態になるため、ロータ20の右側部に配置されたエンドリング23を省略することも可能である。但し、本実施形態で用いられる冷却配管50は薄肉の配管をU字形状にしたものであるため強度が不足する場合が考えられる。かかる場合には、図6に示す冷却配管51を用いることができる。
図6は、本発明の第3実施形態で使用可能な冷却配管を示す斜視図である。図6に示す冷却配管51は、2つの配管部材51aと1つの押さえ部材51bとからなる。配管部材51aは、冷却配管50と同様に、銅(Cu)又はアルミニウム(Al)等の非磁性体であって高い熱伝導性及び延性を有する材質で形成された薄肉の円環状の部材である。押さえ部材51bは、銅(Cu)又はアルミニウム(Al)等で形成されており、その内部にU形状の流路Rが形成されている。2つの配管部材51aは、押さえ部材51bの内部に形成された流路Rと連通するように溶接やロウ付け等によって押さえ部材51bに固着されている。
以上の冷却配管51を、その2つの配管部材51aが永久磁石22の両端部にそれぞれ配置されるようフラックスバリアFBに介挿し、冷やしばめ等によって端部50a,50bを冷媒流路24a,24bに対して嵌合させて結合させれば、永久磁石22の右端部が冷却配管51の押さえ部材51bに当接して押さえられる状態になる。図6に示す冷却配管51は、冷却配管50よりも強度が高いため、エンドリング23を省略しても、永久磁石22を良好に固定することができる。
〔第4実施形態〕
図7は、本発明の第4実施形態による回転機としてのモータの構成を示す側断面図である。図7に示すモータ4と図1に示すモータ1とは、回転軸10における連通流路12a,12bの形成位置、冷却配管50の形状、及びロータコア21の軸方向両側部に設けられたエンドリング23に代えてエンドリング25(第1,第2エンドリング)が設けられている点が相違する。
図7に示す通り、本実施形態において、回転軸10には、ロータコア21の右側部におけるエンドリング25が配置される位置に連通流路12aが形成されており、ロータコア21の左側部におけるエンドリング25が配置される位置に連通流路12bが形成されている。尚、冷媒流路11a,11b及び連通流路12a,12bの構造自体は図1に示すものと同じである。
エンドリング25は、図5(b)に示すエンドリング24と同様に、例えばアルミニウム(Al)やチタン(Ti)等で形成された円環形状の部材であり、その内部にはエンドリング24に形成された冷媒流路24a,24bと同様のL字形状の冷媒流路25a(第1,第2冷媒流路)が複数(例えば、8個)の形成されている。ここで、図5(b)に示すエンドリング24に形成された冷媒流路24aはロータ20に供給すべき冷媒が導かれる流路であり、冷媒流路24bはロータ20を介した冷媒が導かれる流路であったが、エンドリング25に形成された全ての流路はそれらの何れかの流路である。
ロータコア21の右側部に配置されるエンドリング25は、冷媒流路25aの各々が回転軸10に形成された連通流路12aの各々に連通するように取り付けられる。これにより、そのエンドリング25に形成された冷媒流路25aは、連通流路12aを介して回転軸10に形成された冷媒流路11aに連通するため、冷媒流路25aにはロータ20に供給すべき冷媒が導かれる。これに対し、ロータコア21の左側部に配置されるエンドリング25は、冷媒流路25aの各々が回転軸10に形成された連通流路12bの各々に連通するように取り付けられる。これにより、そのエンドリング25に形成された冷媒流路25aは、連通流路12bを介して回転軸10に形成された冷媒流路11bに連通するため、冷媒流路25aにはロータ20を介した冷媒が導かれる。
また、本実施形態で用いられる冷却配管50は、ロータコア21に形成されたフラックスバリアFBの各々に介挿される直線形状の配管であり、第1実施形態と同数だけ用いられる。フラックスバリアFBの各々に介挿された冷却配管50は、ロータコア21の右側部に配置されるエンドリング25の冷媒流路25aに一方の端部50aが結合され、ロータコア21の左側部に配置されるエンドリング25の冷媒流路25aに他方の端部50bが結合される。具体的に、冷却配管50の端部50a,50bは、冷媒流路25aに対して冷やしばめ等によって嵌合されることによりそれぞれ結合されている。
尚、本実施形態で用いられる冷却配管50の材質や断面形状は、第1実施形態で用いられるものと同じである。また、本実施形態で用いられる冷却配管50も、冷却効率を高めるために、拡径されて挿通孔21aの内壁及び永久磁石22に密着した状態で挿通孔21aに介挿されている。更に、本実施形態においても、渦電流の発生を低減するために、冷却配管50の外周面には、ワニス等の絶縁材が塗布されていることが望ましい。
以上の通り、本実施形態では、冷却用流路としても用いられるフラックスバリアFBの各々に冷却配管50が介挿されており、これら冷却配管50の一方の端部50aが回転軸10の冷媒流路11aに連通する右側のエンドリング25の冷媒流路25aに結合され、他方の端部50bが回転軸10の冷媒流路11bに連通する左側のエンドリング25の冷媒流路25aに結合されている。このため、本実施形態において、ロータ20を冷却するための冷媒は、回転軸10の冷媒流路11aから右側のエンドリング25の冷媒流路25aを介して冷却配管50に導かれるとともに、左側のエンドリング25の冷媒流路25aを介して回転軸10の冷媒流路11bに導かれるため、ロータ20に供給される冷媒の漏れを防止しつつ効率的に冷却することができる。
〔第5実施形態〕
図8は、本発明の第5実施形態による回転機としてのモータの構成を示す側断面図である。図8に示すモータ5は、図7に示すモータ4が備えるロータコア21の軸方向両側部に設けられたエンドリング25に代えてエンドリング26(第1,第2エンドリング)を設けた構成である。このエンドリング26は、内側エンドリング26a及び外側エンドリング26bからなる。
内側エンドリング26aは、中央部に回転軸10が介挿される穴部が形成されているとともに、その穴部の周囲に冷却配管50の端部50a又は端部50bが結合される複数(例えば、8個)の穴部Hが形成された円形皿状の部材である。この内側エンドリング26aは、その凹部をロータコア21に向けた状態でロータコア21の右側部及び左側部にそれぞれ配置される。内側エンドリング26aがロータコア21に当接することによってロータコア21の両側部には冷却配管50の一部が収容される収容部Q1が形成される。
外側エンドリング26bは、中央部に回転軸10が介挿される穴部が形成された円形皿状の部材である。この外側エンドリング26bは、その凹部を内側エンドリング26aに向けた状態でロータコア21の右側部及び左側部にそれぞれ配置される。外側エンドリング26bが内側エンドリング26aに当接することによって冷媒流路Q2が形成される。尚、内側エンドリング26aと外側エンドリング26bとが当接する部分には、これらの間からの冷媒の漏れを防止するためのシールSが設けられている。このように、内側エンドリング26aと外側エンドリング26bとが当接する部分にシールSを設けることによって、永久磁石22やフラックスバリアFBがロータコア21の外周面に近接していてもシールが困難になることはない。
ロータコア21の右側に配置される内側エンドリング26aと外側エンドリング26bとによって形成される冷媒流路Q2は、内側エンドリング26aの穴部Hに結合される冷却配管50の端部50aと回転軸10の連通流路12a(冷媒流路11a)とに連通する。これに対し、ロータコア21の左側に配置される内側エンドリング26aと外側エンドリング26bとによって形成される冷媒流路Q2は、内側エンドリング26aの穴部Hに結合される冷却配管50の端部50bと回転軸10の連通流路12b(冷媒流路11b)とに連通する。
また、本実施形態で用いられる冷却配管50は、ロータコア21に形成されたフラックスバリアFBの各々に介挿されて収容部Q1内において折曲げられる配管であり、第4実施形態と同数だけ用いられる。冷却配管50の右側の端部50aは、ロータコア21の右側部に配置された内側エンドリング26aに形成された穴部Hに結合され、左側の端部50bは、ロータコア21の左側部に配置された内側エンドリング26aに形成された穴部Hに結合される。具体的に、冷却配管50の端部50a,50bは、内側エンドリング26aの穴部Hに対して溶接やロウ付け等によって結合されている。
尚、本実施形態で用いられる冷却配管50の材質や断面形状は、第1実施形態で用いられるものと同じである。また、本実施形態で用いられる冷却配管50も、冷却効率を高めるために、拡径されて挿通孔21aの内壁及び永久磁石22に密着した状態で挿通孔21aに介挿されている。更に、本実施形態においても、渦電流の発生を低減するために、冷却配管50の外周面には、ワニス等の絶縁材が塗布されていることが望ましい。
以上の通り、本実施形態では、冷却用流路としても用いられるフラックスバリアFBの各々に冷却配管50が介挿されており、これら冷却配管50の一方の端部50aが右側の内側エンドリング26aの穴部Hに結合され、他方の端部50bが左側の内側エンドリング26aの穴部Hに結合されている。右側のエンドリング26内に形成される冷媒流路Q2は回転軸10の冷媒流路11aに連通し、左側のエンドリング26内に形成される冷媒流路Q2は回転軸10の冷媒流路11bに連通する。このため、本実施形態において、ロータ20を冷却するための冷媒は、回転軸10の冷媒流路11aから右側のエンドリング26内の冷媒流路Q2を介して冷却配管50に導かれるとともに、左側のエンドリング26内の冷媒流路Q2を介して回転軸10の冷媒流路11bに導かれるため、ロータ20に供給される冷媒の漏れを防止しつつ効率的に冷却することができる。
以上、本発明の実施形態による回転機について説明したが、本発明は上記実施形態に制限されず、本発明の範囲内で自由に変更が可能である。例えば、上記実施形態では、フラックスバリアFBを冷却用流路としても用いる例について説明したが、本発明は、冷却用流路がフラックスバリアFBとは別に形成されている場合にも適用可能である。また、上記実施形態では、フラックスバリアFBに介挿される冷却配管50の断面形状が円環状であるものを例に挙げて説明したが、フラックスバリアFBの形状に応じた断面形状を有する冷却配管50を用いることもできる。更に、上記実施形態では、電動機の一種であるモータを例に挙げて説明したが、発電機にも本発明を適用することができる。
1〜5 モータ
10 回転軸
11a,11b 冷媒流路
20 ロータ
22 永久磁石
23〜26 エンドリング
24a,24b 冷媒流路
25a 冷媒流路
26a 内側エンドリング
26b 外側エンドリング
30 ステータ
50 冷却配管
50a,50b 端部
51 冷却配管
FB フラックスバリア
H 穴部
Q2 冷媒流路

Claims (9)

  1. 回転軸の周りで回転可能に構成されたロータと、該ロータの周囲に設けられたステータとを備える回転機において、
    前記ロータに形成された冷却用流路に介挿され、両端部が、前記回転軸の内部に形成された冷媒流路、或いは、前記回転軸の軸方向における前記ロータの少なくとも一側部に設けられるエンドリングの内部に形成されて前記回転軸の冷媒流路に連通する冷媒流路に結合される冷却配管を備えることを特徴とする回転機。
  2. 前記冷却配管の両端部は、前記回転軸又は前記エンドリングの内部に形成された冷媒流路に対し、溶接、ロウ付け、或いは冷やしばめにより結合されることを特徴とする請求項1記載の回転機。
  3. 前記冷却配管は、外周が前記冷却用流路の内壁に密着した状態で前記冷却用流路に介挿されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の回転機。
  4. 前記ロータに形成された冷却用流路は、前記ロータに設けられる永久磁石に対するフラックスバリアを兼ねることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の回転機。
  5. 前記回転軸の内部に形成された冷媒流路は、前記冷却用流路に供給すべき冷媒が導かれる第1冷媒流路と、
    前記冷却用流路を介した冷媒が導かれる第2冷媒流路と
    からなることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の回転機。
  6. 前記冷却配管は、折曲げられた状態で前記ロータに形成された全ての冷却用流路に介挿され、一端部が前記回転軸の第1冷媒流路に結合するとともに他端部が前記回転軸の第2冷媒流路に結合する1本の配管であることを特徴とする請求項5記載の回転機。
  7. 前記ロータの一側部に設けられるエンドリングは、前記回転軸に形成された第1,第2冷媒流路にそれぞれ連通する第1,第2冷媒流路が形成されたものであり、
    前記冷却配管は、前記ロータに形成された一対の冷却用流路を単位として前記ロータの他側部側から介挿され、一端部が前記エンドリングの第1冷媒流路に結合するとともに他端部が前記エンドリングの第2冷媒流路に結合するU字形状の配管である
    ことを特徴とする請求項5記載の回転機。
  8. 前記ロータの一側部に設けられる第1エンドリングは、前記回転軸の第1冷媒流路に連通する第1冷媒流路が形成されたものであり、
    前記ロータの他側部に設けられる第2エンドリングは、前記回転軸の第2冷媒流路に連通する第2冷媒流路が形成されたものであり、
    前記冷却配管は、前記ロータに形成された冷却用流路毎に介挿され、一端部が前記第1エンドリングの第1冷媒流路に結合するとともに他端部が前記第2エンドリングの第2冷媒流路に結合する直線状の配管である
    ことを特徴とする請求項5記載の回転機。
  9. 前記第1,第2エンドリングは、前記ロータの前記冷却用流路に介挿された冷却配管の端部が結合される穴部が形成された内側エンドリングと、
    前記内側エンドリングに当接することにより、前記穴部に結合された前記冷却配管端部と前記回転軸に形成された冷媒流路とに連通する冷媒流路が形成される外側エンドリングと
    からなることを特徴とする請求項8記載の回転機。
JP2011026249A 2011-02-09 2011-02-09 回転機 Pending JP2012165620A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011026249A JP2012165620A (ja) 2011-02-09 2011-02-09 回転機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011026249A JP2012165620A (ja) 2011-02-09 2011-02-09 回転機

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014237904A Division JP5943056B2 (ja) 2014-11-25 2014-11-25 回転機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012165620A true JP2012165620A (ja) 2012-08-30

Family

ID=46844419

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011026249A Pending JP2012165620A (ja) 2011-02-09 2011-02-09 回転機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012165620A (ja)

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017216964A1 (ja) * 2016-06-17 2017-12-21 三菱電機株式会社 回転子、電動機、及び、圧縮機
CN107504732A (zh) * 2017-08-31 2017-12-22 四川长虹电器股份有限公司 一种制冷***制冷剂多少的判定方法及判定装置
DE102017129212A1 (de) * 2017-12-08 2019-06-13 Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft Rotor mit Kühlung
CN110224533A (zh) * 2018-03-02 2019-09-10 本田技研工业株式会社 外转子型旋转电机
WO2019156719A3 (en) * 2017-11-01 2019-10-17 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Hybrid motor assembly with rotor cooling and method thereof
EP3598611A1 (en) * 2018-07-20 2020-01-22 Hyundai Motor Company Motor
DE102018220810A1 (de) * 2018-12-03 2020-06-04 Audi Ag Fluidgekühlter Rotor für eine elektrische Maschine
CN111463941A (zh) * 2019-01-18 2020-07-28 本田技研工业株式会社 转子
CN112615445A (zh) * 2020-11-25 2021-04-06 华为技术有限公司 电机、动力总成和设备
WO2021142673A1 (zh) * 2020-01-15 2021-07-22 华为技术有限公司 电机转子及汽车
JP2021112075A (ja) * 2020-01-14 2021-08-02 本田技研工業株式会社 ロータおよび回転電機
CN113949187A (zh) * 2021-10-22 2022-01-18 重庆赛力盟电机有限责任公司 一种铜管转子及应用该转子的电机
US20230043602A1 (en) * 2019-12-18 2023-02-09 Ge Aviation Systems Llc Wet and dry cavity generator systems and methods of manufacturing the same
DE102021213809A1 (de) 2021-12-06 2023-06-07 Valeo Eautomotive Germany Gmbh Rotor für eine elektrische Maschine mit einem axial verlaufenden Kühlkanal
WO2024090142A1 (ja) * 2022-10-27 2024-05-02 株式会社アイシン ロータ

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004040874A (ja) * 2002-07-01 2004-02-05 Nikon Corp リニアモータ及びステージ装置並びに露光装置
JP2008219960A (ja) * 2007-02-28 2008-09-18 Toyota Central R&D Labs Inc 回転電機
JP2009232557A (ja) * 2008-03-21 2009-10-08 Toyota Industries Corp 永久磁石式回転電機
JP2009303293A (ja) * 2008-06-10 2009-12-24 Toyota Motor Corp 回転電機のロータ
JP2010063253A (ja) * 2008-09-03 2010-03-18 Toyota Motor Corp ロータ

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004040874A (ja) * 2002-07-01 2004-02-05 Nikon Corp リニアモータ及びステージ装置並びに露光装置
JP2008219960A (ja) * 2007-02-28 2008-09-18 Toyota Central R&D Labs Inc 回転電機
JP2009232557A (ja) * 2008-03-21 2009-10-08 Toyota Industries Corp 永久磁石式回転電機
JP2009303293A (ja) * 2008-06-10 2009-12-24 Toyota Motor Corp 回転電機のロータ
JP2010063253A (ja) * 2008-09-03 2010-03-18 Toyota Motor Corp ロータ

Cited By (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2017216964A1 (ja) * 2016-06-17 2019-01-17 三菱電機株式会社 回転子、電動機、及び、圧縮機
WO2017216964A1 (ja) * 2016-06-17 2017-12-21 三菱電機株式会社 回転子、電動機、及び、圧縮機
CN107504732B (zh) * 2017-08-31 2020-04-28 四川长虹电器股份有限公司 一种制冷***制冷剂多少的判定方法及判定装置
CN107504732A (zh) * 2017-08-31 2017-12-22 四川长虹电器股份有限公司 一种制冷***制冷剂多少的判定方法及判定装置
US10637329B2 (en) 2017-11-01 2020-04-28 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Hybrid motor assembly with rotor cooling and method thereof
WO2019156719A3 (en) * 2017-11-01 2019-10-17 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Hybrid motor assembly with rotor cooling and method thereof
CN111279592A (zh) * 2017-11-01 2020-06-12 舍弗勒技术股份两合公司 具有转子冷却的混合式马达组件及其方法
JP2019106875A (ja) * 2017-12-08 2019-06-27 ドクター エンジニール ハー ツェー エフ ポルシェ アクチエンゲゼルシャフトDr. Ing. h.c. F. Porsche Aktiengesellschaft 冷却機能を備える回転子
US10985624B2 (en) 2017-12-08 2021-04-20 Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft Rotor with cooling
DE102017129212A1 (de) * 2017-12-08 2019-06-13 Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft Rotor mit Kühlung
CN110224533A (zh) * 2018-03-02 2019-09-10 本田技研工业株式会社 外转子型旋转电机
EP3598611A1 (en) * 2018-07-20 2020-01-22 Hyundai Motor Company Motor
US11264852B2 (en) 2018-07-20 2022-03-01 Hyundai Motor Company Motor
DE102018220810A1 (de) * 2018-12-03 2020-06-04 Audi Ag Fluidgekühlter Rotor für eine elektrische Maschine
CN111463941A (zh) * 2019-01-18 2020-07-28 本田技研工业株式会社 转子
JP2020120425A (ja) * 2019-01-18 2020-08-06 本田技研工業株式会社 ロータ
US20230043602A1 (en) * 2019-12-18 2023-02-09 Ge Aviation Systems Llc Wet and dry cavity generator systems and methods of manufacturing the same
JP2021112075A (ja) * 2020-01-14 2021-08-02 本田技研工業株式会社 ロータおよび回転電機
JP7382235B2 (ja) 2020-01-14 2023-11-16 本田技研工業株式会社 ロータおよび回転電機
WO2021142673A1 (zh) * 2020-01-15 2021-07-22 华为技术有限公司 电机转子及汽车
US11611253B2 (en) 2020-01-15 2023-03-21 Huawei Digital Power Technologies Co., Ltd. Rotor of motor and automobile
CN112615445A (zh) * 2020-11-25 2021-04-06 华为技术有限公司 电机、动力总成和设备
CN113949187A (zh) * 2021-10-22 2022-01-18 重庆赛力盟电机有限责任公司 一种铜管转子及应用该转子的电机
DE102021213809A1 (de) 2021-12-06 2023-06-07 Valeo Eautomotive Germany Gmbh Rotor für eine elektrische Maschine mit einem axial verlaufenden Kühlkanal
WO2024090142A1 (ja) * 2022-10-27 2024-05-02 株式会社アイシン ロータ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2012165620A (ja) 回転機
JP5445675B2 (ja) 回転機
JP5772832B2 (ja) 回転機
US9083225B2 (en) Rotary electric machine
JP6402257B2 (ja) 固定子コイル、これを備えた固定子、およびこれを備えた回転電機
JP6563595B2 (ja) 回転電機、及び回転電機の固定子
WO2014174579A1 (ja) 回転電機
WO2016035533A1 (ja) 回転電機のステータ、及びこれを備えた回転電機
JP2008125330A (ja) ロータの冷却構造およびロータの製造方法
JP2016220298A (ja) アキシャルギャップ型回転電機
US20170267493A1 (en) Rotating electrical machine, hoisting machine and elevator
WO2017038326A1 (ja) 回転子、これを備えた回転電機、及び回転子の製造方法
JP6719671B2 (ja) 回転電機の固定子、及び回転電機
JP2014017980A (ja) 回転機
JP2013132115A (ja) 回転電機
JP2012161134A (ja) 回転電機
WO2020071037A1 (ja) 回転電機
JP2012182945A (ja) 回転電機
JP5943056B2 (ja) 回転機
JP2008289244A (ja) 回転電機の冷却構造
JP2006050752A (ja) ディスク型回転電機のステータ冷却構造
US10505426B2 (en) Dynamo-electric machine
JP2020096474A (ja) 回転電機のロータ
JP2016158345A (ja) 回転電機の固定子
JP2014100038A (ja) 回転電機の固定子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140924

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140924

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141125

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150512