JP2012157115A - 断線検出保護装置 - Google Patents

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Shingo Inoue
眞吾 井上
Nobuyoshi Okamoto
信義 岡本
Akifumi Nishiyama
明文 西山
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Abstract

【課題】断線事故を確実に検出して送配電線を保護できる断線検出保護装置を提供する。
【解決手段】トリップ信号発生手段141,142,154,155は、地絡・短絡事故判定手段133が地絡保護リレー動作信号S67Gおよび短絡保護リレー動作信号S51に基づいて送配電線に地絡および短絡事故が発生していないと判定していることを条件として、A相、B相およびC相電流監視回路11A,11B,11CがA相、B相およびC相電流IA,IB,ICの大きさの変化量に基づいて断線事故を検出するか、AB相、BC相およびCA相線間電流監視回路12AB,12BC,12CAがAB相、BC相およびCA相線間電流IAB,IBC,ICAの大きさの変化量に基づいて断線事故を検出すると、送配電線のA相、B相およびC相に設置されているA相、B相およびC相遮断器を遮断するためのトリップ信号STを出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、断線事故から送配電線を保護するのに好適な断線検出保護装置に関する。
近年、6kV以下の送配電線では、絶縁電線化に伴って、断線事故時に地絡を伴うケースが少なくなっているため、地絡保護リレーによる選択遮断が困難となってきている。
また、断線事故保護方式として、断線事故時の逆相電流を検出する逆相電流リレー方式(46リレー方式)が実用化されているが、確実に断線を検出できないため、断線事故保護方式については標準方式が定められていないのが現状である。
なお、本出願人は、下記の特許文献1において、地絡を伴わない1線断線を的確に検出して遮断器を開放することによって断線部の活線状態を解消できるように、送配電線に装備された遮断器の開閉状態を入力して1回線運用状態か2回線運用状態かを判定する運用回線判定部と、回線の運用状態ごとに位相角に関する演算方法および整定条件を保存する整定条件保存部と、各相の電流値を入力し、いずれか一の相の電流値が予め定められた所定値以下になったことを検出する処理起動部と、処理起動部によって起動され、運用回線判定部によって判定された回線の運用状態に基づいて、整定条件保存部に保存されている運用状態の演算方法を抽出し、演算方法に従って位相角を算出する位相角演算部と、位相角演算部によって算出された位相角が整定条件を満たすか否かを判定し、整定条件を満たす場合には動作検出有りとする動作演算部と、動作演算部で一の相について動作検出が有り、かつ、動作検出の有った相以外の相については動作検出が無いときはこの一の相について断線検出ありと判定して断線検出信号を出力する動作判定部とを備える断線保護継電器を提案している。
また、下記の特許文献2には、1回線または2回線の送電構成に関係なく1線断線事故を確実に検出できるように、送配電線に設けられた変流器の2次回路に、3相電流の少なくとも1相の電流が所定値以上であることを検出する第1の要素と、最大の相間電流に対する相間電流の比が所定値以下であることを各相毎に検出する第2の要素とを備えた電流継電器を設け、第1の要素の動作と第2の要素の2相の動作を条件に送配電線の1線断線であると判定するようにした、送配電線の1線断線検出回路が開示されている。
特開2009−81937号公報 特開平6−253446号公報
しかしながら、実用化されている逆相電流リレー方式では、以下に示す問題がある。
(1)3相不平衡の大きい負荷では誤動作の恐れがある。
(2)2線断線および3線断線は検出できない。
(3)分岐線路では、分岐以降の断線は検出が困難となる。
本発明の目的は、断線事故を確実に検出して送配電線を保護することができる断線検出保護装置を提供することにある。
本発明の断線検出保護装置は、断線事故から送配電線を保護するための断線検出保護装置(10)であって、前記送配電線の第1乃至第3の相を流れる第1乃至第3の相電流(IA,IB,IC)の大きさを監視して、該第1乃至第3の相電流の大きさの変化量に基づいて該送配電線の第1乃至第3の相に断線事故が発生したか否かを検出する第1乃至第3の相電流監視手段(11A,11B,11C)と、前記送配電線の第1乃至第3の線間電流(IAB,IBC,ICA)の大きさを監視して、第1乃至第3の線間電流の大きさの変化量に基づいて該送配電線の第1乃至第3の相に断線事故が発生したか否かを検出する第1乃至第3の線間電流監視手段(12A,12B,12C)と、前記送配電線に設置された地絡保護リレーおよび短絡保護リレーから入力される地絡保護リレー動作信号(S67G)および短絡保護リレー動作信号(S51)に基づいて、該送配電線に地絡事故および短絡事故が発生していないか否かを判定する地絡・短絡事故判定手段(133)と、該地絡・短絡事故判定手段が前記送配電線に地絡事故および短絡事故が発生していないと判定していることを条件として、前記第1乃至第3の相電流監視手段および前記第1乃至第3の線間電流監視手段のうち少なくとも1つが前記送配電線の断線事故を検出すると、該送配電線の第1乃至第3の相に設置されている第1乃至第3の遮断器を遮断するためのトリップ信号(ST)を出力するトリップ信号発生手段(141,142,154,155)とを具備することを特徴とする。
ここで、前記送配電線の第1乃至第3の相に設置された第1乃至第3の不足電圧リレーから入力される第1乃至第3の不足電圧リレー動作信号(S27A,S27B,S27C)に基づいて、該送配電線に地絡事故および短絡事故が発生していないか否かを判定する第1のフェールセーフ手段(134)と、前記送配電線の第1乃至第3の相に設置された第1乃至第3の潮流検出リレーから入力される第1乃至第3の潮流検出リレー動作信号(S57A,S57B,S57C)に基づいて、該送配電線の第1乃至第3の相のうち少なくとも1つの相に潮流がないか否かを判定する第2のフェールセーフ手段(151〜153,135)と、前記第1乃至第3の遮断機から入力される第1乃至第3の遮断器入信号に基づいて、該第1乃至第3の遮断機が投入されているか否かを判定する第3のフェールセーフ手段(154)とをさらに具備し、前記トリップ信号発生手段が、前記第1のフェールセーフ手段が前記送配電線に地絡事故および短絡事故が発生していないと判定しており、かつ、前記第2のフェールセーフ手段が前記送配電線の第1乃至第3の相のうち少なくとも1つの相に潮流がないと判定していることをさらに条件として、前記トリップ信号を出力してもよい。
前記第1乃至第3の相電流監視手段および前記第1乃至第3の線間電流監視手段のうち少なくとも1つが前記送配電線の断線事故を検出すると、前記送配電線の対向端側に設置されたかつ前記断線検出保護装置と同じ構成の他の断線検出保護装置に自端側断線検出信号(S1)を伝送する断線検出信号伝送手段をさらに具備し、前記トリップ信号発生手段が、前記他の断線検出保護装置の第1乃至第3の他の相電流監視手段および第1乃至第3の他の線間電流監視手段のうち少なくとも1つが前記送配電線の断線事故を検出したことを示す対向端側断線検出信号(S2)が該他の断線検出保護装置から伝送されてきていることを条件として、前記トリップ信号を出力してもよい。
前記トリップ信号発生手段が、前記地絡保護リレーとの協調時間だけ前記トリップ信号を送れて出力させるためのタイマ(141,142)をさらに具備してもよい。
前記トリップ信号発生手段が、前記対向端側断線検出信号の伝送遅延だけ遅れて前記トリップ信号を出力させるための他のタイマ(143)をさらに具備してもよい。
本発明の断線検出保護装置は、以下の効果を奏する。
(1)送配電線に地絡および短絡事故が発生していないことを条件として、各相電流の大きさの変化量および各線間電流の大きさの変化量に基づいて断線事故を検出すると各相遮断器を遮断するためのトリップ信号を出力することにより、断線事故を確実に検出して送配電線を保護することができる。
(2)断線検出精度の向上を図ることができる。
(3)抵抗接地系統でも非接地系統でも適用可能である。
(4)自端判定か対向端との総合判定かを系統状況に応じて選択することができる。
本発明の一実施例による断線検出保護装置10の構成を示す図である。 送配電線のA相が完全断線したときの図1に示した断線検出保護装置10の動作について説明するための図である。 送配電線のA相が不完全断線したときの図1に示した断線検出保護装置10の動作について説明するための図である。
上記の目的を、送配電線に地絡および短絡事故が発生していないことを条件として、各相電流の大きさの変化量に基づいて断線事故を検出するか各線間電流の大きさの変化量に基づいて断線事故を検出すると、各相遮断器を遮断するためのトリップ信号を出力することにより実現した。
以下、本発明の断線検出保護装置の実施例について図面を参照して説明する。
なお、本発明の断線検出保護装置は送配電線の2線断線事故および3線断線事故も検出することができるように断線事故前後の相電流および線間電流を監視するが、以下では、3つの相電流のうち少なくとも1つの大きさが3サイクル前の各相電流の大きさの5%未満である場合に「断線事故が発生した」と判定するとともに、3つの線間電流変化量のうち少なくとも1つの線間電流変化量が相電流の5%以上であり、かつ、線間電流と相電流との位相角が0°〜5°の範囲内である場合に「断線事故が発生した」と判定する場合を例として説明する。
本発明の一実施例による断線検出保護装置10は、送配電線の両端にそれぞれ設置されており、図1に示すように、A相、B相およびC相電流監視回路11A,11B,11Cと、AB相、BC相およびCA相線間電流監視回路12AB,12BC,12CAと、第1乃至第5の論理和回路131〜135と、第1乃至第3のタイマ141〜143と、第1乃至第5の論理積回路151〜155とを具備する。
ここで、A相電流監視回路11Aは、送配電線の自端側(断線検出保護装置10が設置された側)のA相に設置された不図示のA相変流器から入力されるA相電流IAの大きさを監視し、A相電流IAの大きさが3サイクル前のA相電流IAの大きさの5%未満である場合には、「A相に断線事故が発生した」と判定して、ハイレベルの出力信号を第1の論理和回路131に出力する。
同様に、B相電流監視回路11Bは、送配電線の自端側のB相に設置された不図示のB相変流器から入力されるB相電流IBの大きさを監視し、B相電流IBの大きさが3サイクル前のB相電流IBの大きさの5%未満である場合には、「B相に断線事故が発生した」と判定して、ハイレベルの出力信号を第1の論理和回路131に出力する。
また、C相電流監視回路11Cは、送配電線の自端側のC相に設置された不図示のC相変流器から入力されるC相電流ICの大きさを監視し、C相電流ICの大きさが3サイクル前のC相電流ICの大きさの5%未満である場合には、「C相に断線事故が発生した」と判定して、ハイレベルの出力信号を第1の論理和回路131に出力する。
AB相線間電流監視回路12ABは、A相変流器から入力されるA相電流IAとB相変流器から入力されるB相電流IBとに基づいてAB相線間電流IABの大きさを監視し、AB相線間電流変化量ΔIAB(1サイクル前のAB相線間電流変化量ΔIABの大きさとの差の絶対値)がB相電流IBの大きさの5%以上であり、かつ、AB相線間電流IABとB相電流IBとの位相角が0°〜5°の範囲内である場合には、「A相に断線事故が発生した」と判定して、ハイレベルの出力信号を第2の論理和回路132に出力する。
同様に、BC相線間電流監視回路12BCは、B相変流器から入力されるB相電流IBとC相変流器から入力されるC相電流ICとに基づいてBC相線間電流IBCの大きさを監視し、BC相線間電流変化量ΔIBC(1サイクル前のBC相線間電流変化量ΔIBCの大きさとの差の絶対値)がC相電流ICの大きさの5%以上であり、かつ、BC相線間電流IBCとC相電流ICとの位相角が0°〜5°の範囲内である場合には、「B相に断線事故が発生した」と判定して、ハイレベルの出力信号を第2の論理和回路132に出力する。
また、CA相線間電流監視回路12CAは、C相変流器から入力されるC相電流ICとA相変流器から入力されるA相電流IAとに基づいてCA相線間電流ICAの大きさを監視し、CA相線間電流変化量ΔICA(1サイクル前のCA相線間電流変化量ΔICAの大きさとの差の絶対値)がA相電流IAの大きさの5%以上であり、かつ、CA相線間電流ICAとA相電流IAとの位相角が0°〜5°の範囲内である場合には、「C相に断線事故が発生した」と判定して、ハイレベルの出力信号を第2の論理和回路132に出力する。
第1の論理和回路131(OR回路)は、A相、B相およびC相電流監視回路11A,11B,11Cの出力信号の論理和とる。
第2の論理和回路132(OR回路)は、AB相、BC相およびCA相線間電流監視回路12AB,12BC,12CAの出力信号の論理和とる。
第3の論理和回路133(OR回路)は、送配電線に地絡事故や短絡事故が発生した場合には断線検出保護装置10からトリップ信号STが出力されないようにするためのものであり、送配電線の自端側に設置された不図示の地絡方向リレー(67G)から入力される地絡方向リレー動作信号S67G(地絡方向リレーの動作時にハイレベルとなる信号)の反転信号と送配電線の自端側に設置された不図示の過電流リレー(51)から入力される過電流リレー動作信号S51(過電流リレーの動作時にハイレベルとなる信号)の反転信号との論理和をとる。
第1のタイマ141は、地絡方向リレーとの協調をとるためのものであり、第1の論理和回路131の出力信号を1秒間だけ遅れて出力する。すなわち、第1のタイマ141は、第1の論理和回路131からハイレベルの出力信号が入力されると、1秒遅れてハイレベルの出力信号を出力する。
同様に、第2のタイマ142は、地絡方向リレーとの協調をとるためのものであり、第2の論理和回路132の出力信号を1秒間だけ遅れて出力する。すなわち、第2のタイマ142は、第2の論理和回路132からハイレベルの出力信号が入力されると、1秒遅れてハイレベルの出力信号を出力する。
第4の論理和回路134(NOR回路)は、送配電線の自端側の母線の電圧は短絡事故時には低下するが断線事故時には低下しないことに着目して、この母線のA相、B相およびC相に設置された不図示のA相、B相およびC相不足電圧リレー(27)がいずれも動作していないことをフェールセーフ要素として付加するためのものであり、A相、B相およびC相不足電圧リレーから入力されるA相、B相およびC相不足電圧リレー動作信号S27A,S27B,S27C(A相、B相およびC相不足電圧リレーの動作時にハイレベルとなる信号)の否定論理和をとる。
第1乃至第3の論理積回路151〜153(AND回路)および第5の論理和回路135(OR回路)は、送配電線のA相、B相およびC相の1相以上に潮流があることをフェールセーフ要素として付加するためのものである。
そのため、第1の論理積回路151は、送配電線の自端側のA相に設置された不図示のA相潮流検出リレー(57)から入力されるA相潮流検出リレー動作信号S57A(A相潮流検出リレーの動作時にハイレベルとなる信号)の反転信号と、送配電線の自端側のB相に設置された不図示のB相潮流検出リレーから入力されるB相潮流検出リレー動作信号S57B(B相潮流検出リレーの動作時にハイレベルとなる信号)と、送配電線の自端側のC相に設置された不図示のC相潮流検出リレーから入力されるC相潮流検出リレー動作信号S57C(C相潮流検出リレーの動作時にハイレベルとなる信号)との論理積をとる。
第2の論理積回路152は、A相潮流検出リレー動作信号S57AとB相潮流検出リレー動作信号S57Bの反転信号とC相潮流検出リレー動作信号S57Cとの論理積をとる。
第3の論理積回路153は、A相潮流検出リレー動作信号S57AとB相潮流検出リレー動作信号S57BとC相潮流検出リレー動作信号S57Cの反転信号との論理積をとる。
第5の論理和回路135は、第1乃至第3の論理積回路151〜153の出力信号の論理和をとる。
第4の論理積回路154は、第1および第2のタイマ141,142の出力信号と第3乃至第5の論理和回路133〜135の出力信号と送配電線の自端側のA相、B相およびC相に設置された不図示のA相、B相およびC相遮断器から入力されるA相、B相およびC相遮断器入信号SCBA,SCBB,SCBC(A相、B相およびC相遮断器が入状態であるとハイレベルとなる信号)との論理積をとる。
ここで、A相、B相およびC相遮断器入信号SCBA,SCBB,SCBCは、送配電線の作業時にA相、B相およびC相遮断器を遮断して切状態にしたときに断線検出保護装置10をロックするためのフェールセーフ要素として付加するためのものである。
第4の論理積回路154の出力信号は、断線検出保護装置10によって断線事故が検出されたことを示す自端側断線検出信号S1として、送配電線の対向端側に設置された断線検出保護装置10(以下、「対向端側の断線検出保護装置10」と称する。)に不図示の伝送回路および通信回線を介して伝送される。
第5の論理積回路155は、対向端側の断線検出保護装置10から通信回線を介して伝送されてくる対向端側断線検出信号S2(対向端の断線検出保護装置10によって断線事故が検出されるとハイレベルとなる信号)と第4の論理積回路154の出力信号との論理積をとる。
第3のタイマ143は、対向端の断線検出保護装置10と同時にトリップ信号STを出力するために通信回線の伝送遅延を考慮したものであり、第5の論理積回路155の出力信号を2秒間だけ遅れて出力する。すなわち、第3のタイマ143は、第5の論理積回路155からハイレベルの出力信号が入力されると、2秒遅れてハイレベルの出力信号を出力する。
なお、第3のタイマ143の出力信号は、トリップ信号STとして自端側のA相、B相およびC相遮断器に出力される。これにより、自端側のA相、B相およびC相遮断器は、ハイレベルのトリップ信号STによって遮断される。
次に、通常時の断線検出保護装置10の動作について図2(a)を参照して説明する。
送配電線に断線事故が生じていない場合には、送配電線のA相、B相およびC相には図2(a)に示すように同じ大きさのA相、B相およびC相電流IA,IB,ICが120°の位相差で流れ続ける。
したがって、A相電流監視回路11Aは、A相電流変化量ΔIA=0(すなわち、A相電流IAの大きさ=3サイクル前のA相電流IAの大きさ)となるため、「A相に断線事故が発生しない」と判定して、ロウレベルの出力信号を出力したままである。
同様にして、B相電流監視回路11BおよびC相電流監視回路11Cもロウレベルの出力信号を出力したままである。
その結果、第1の論理和回路131もロウレベルの出力信号を出力したままであるため、第4の論理積回路154の出力信号はロウレベルのままとなり、トリップ信号STもロウレベルのままである。
次に、送配電線のA相が完全断線した場合の断線検出保護装置10の動作について図2(b)および図3(a),(b)を参照して説明する。
送配電線のA相が完全断線した場合には、図2(b)に示すように、A相断線事故後のA相電流Ia=0となり、A相断線事故後のB相電流IbおよびC相電流Icは通常時のB相電流IBおよびC相電流ICと同じ大きさで位相差=180°となる。
したがって、A相電流監視回路11Aは、A相電流変化量ΔIA=|IA|(すなわち、A相断線事故後のA相電流Iaの大きさ=0(3サイクル前のA相電流IAの大きさの5%未満))となるため、「A相に断線事故が発生した」と判定して、ハイレベルの出力信号を第1の論理和回路131に出力する。
その結果、第1の論理和回路131の出力信号がロウレベルからハイレベルとなる。
また、図3(b)に示すように、A相断線事故後のAB相線間電流Iab=−Ib=−IBとなるため、AB相線間電流変化量ΔIAB=|IAB|−|Iab|=(31/2−1)・|IB|≒0.73・|IB|(すなわち、A相断線事故後のAB相線間電流IabがA相断線事故後のB相電流Ibの5%以上)となる。また、A相断線事故後のAB相線間電流IabとA相断線事故後のB相電流Ibとの位相角=0°(すなわち、A相断線事故後のAB相線間電流IabとA相断線事故後のB相電流Ibとの位相角が0°〜5°の範囲内)となる。
したがって、AB相線間電流監視回路12ABは、「A相に断線事故が発生した」と判定して、ハイレベルの出力信号を第2の論理和回路132に出力する。
その結果、第2の論理和回路132の出力信号がロウレベルからハイレベルとなる。
送配電線のA相が完全断線しても地絡方向リレーおよび過電流リレーは動作しないため、地絡方向リレー動作信号S67Gおよび過電流リレー動作信号S51は共にロウレベルのままとなる。
その結果、第3の論理和回路133の出力信号はハイレベルのままである。
送配電線のA相が完全断線してもA相、B相およびC相不足電圧リレーは動作しないため、A相、B相およびC相不足電圧リレー動作信号S27A,S27B,S27Cはすべてロウレベルのままとなる。
その結果、第4の論理和回路134の出力信号はハイレベルのままである。
送配電線のA相が完全断線すると、B相およびC相潮流検出リレーは動作したままであるため、B相およびC相潮流検出リレー動作信号S57B,S57Cはハイレベルのままとなるが、A相潮流検出リレーは動作しなくなるため、A相潮流検出リレー動作信号S57Aはハイレベルからロウレベルとなる。
その結果、第1の論理積回路151の出力信号がロウレベルからハイレベルとなるため、第5の論理和回路135の出力信号がロウレベルからハイレベルとなる。
これにより、第5の論理積回路155の出力信号がロウレベルからハイレベルとなるため、ハイレベルの自端側断線検出信号S1が対向端側の断線検出保護装置10に通信回線を介して伝送される。
このとき、対向端側の断線検出保護装置10においても、同様にして送配電線のA相の完全断線が検出されると、ハイレベルの対向側断線検出信号S2が対向端側の断線検出保護装置10から通信回線を介して伝送されてくる。
その結果、自端側のA相、B相およびC相遮断器がすべて投入されていると、第5の論理積回路155の出力信号がロウレベルからハイレベルとなるため、ハイレベルのトリップ信号STが断線検出保護装置10から自端側のA相、B相およびC相遮断器に出力されて、自端側のA相、B相およびC相遮断器が遮断される。
同様にして、対向端側のA相、B相およびC相遮断器も、対向端側の断線検出保護装置10によって遮断される。
次に、送配電線のA相が不完全断線した場合の断線検出保護装置10の動作について図2(c)および図3(c)を参照して説明する。
送配電線のA相が不完全断線した場合には、図2(c)に示すように、A相断線事故後のA相電流Iaの大きさは通常時のA相電流IBの大きさよりも小さくなり、A相断線事故後のB相およびC相電流Ib,Icは通常時のB相およびC相電流IB,ICと同じ大きさで、A相断線事故後のA相電流Iaの大きさに応じて位相差が120°よりも大きく180°よりも小さくなる(図示した例では、位相差≒170°としている。)。
したがって、A相断線事故後のA相電流Iaが3サイクル前のA相電流IAの大きさの5%未満であると、「A相に断線事故が発生した」と判定して、ハイレベルの出力信号を第1の論理和回路131に出力する。
その結果、第1の論理和回路131の出力信号がロウレベルからハイレベルとなる。
また、図3(c)に示すように、AB相線間電流変化量ΔIAB=|IAB|−|Iab|となり、A相断線事故後のAB相線間電流IabとA相断線事故後のB相電流Ibとの位相角は、A相断線事故後のA相電流Iaの大きさに応じて0°よりも大きく30°よりも小さくなる(図示した例では、位相差≒15°)。
したがって、AB相線間電流監視回路12ABは、A相断線事故後のAB相線間電流IabがA相断線事故後のB相電流Ibの5%以上であり、かつ、A相断線事故後のAB相線間電流IabとA相断線事故後のB相電流Ibとの位相角が0°〜5°の範囲内である場合には、「A相に断線事故が発生した」と判定して、ハイレベルの出力信号を第2の論理和回路132に出力する。
その結果、第2の論理和回路132の出力信号がロウレベルからハイレベルとなる。
送配電線のA相が不完全断線しても地絡方向リレーおよび過電流リレーは動作しないため、地絡方向リレー動作信号S67Gおよび過電流リレー動作信号S51は共にロウレベルのままとなる。
その結果、第3の論理和回路133の出力信号はハイレベルのままである。
送配電線のA相が不完全断線してもA相、B相およびC相不足電圧リレーは動作しないため、A相、B相およびC相不足電圧リレー動作信号S27A,S27B,S27Cはすべてロウレベルのままとなる。
その結果、第4の論理和回路134の出力信号はハイレベルのままである。
AB相線間電流監視回路12ABが「A相に断線事故が発生した」と判定する程度まで送配電線のA相が断線すると、B相およびC相潮流検出リレーは動作したままであるため、B相およびC相潮流検出リレー動作信号S57B,S57Cはハイレベルのままとなるが、A相潮流検出リレーは動作しなくなるため、A相潮流検出リレー動作信号S57Aはロウレベルとなる。
その結果、第1の論理積回路151の出力信号がロウレベルからハイレベルとなるため、第5の論理和回路135の出力信号がロウレベルからハイレベルとなる。
これにより、第5の論理積回路155の出力信号がロウレベルからハイレベルとなるため、ハイレベルの自端側断線検出信号S1が対向端側の断線検出保護装置10に通信回線を介して伝送される。
このとき、対向端側の断線検出保護装置10においても、同様にして送配電線のA相の断線事故が検出されると、ハイレベルの対向端側断線検出信号S2が対向端側の断線検出保護装置10から通信回線を介して伝送されてくる。
その結果、自端側のA相、B相およびC相遮断器がすべて投入されていると、第5の論理積回路155の出力信号がロウレベルからハイレベルとなるため、ハイレベルのトリップ信号STが断線検出保護装置10から自端側のA相、B相およびC相遮断器に出力されて、自端側のA相、B相およびC相遮断器が遮断される。
同様にして、対向端側のA相、B相およびC相遮断器も、対向端側の断線検出保護装置10によって遮断される。
以上の説明では、分岐以降の断線も検出できるように自端と対向端(送電端と受電端)との総合判定方式とするために、断線検出保護装置10は第5の論理積回路155を備えたが、自端判定のみを行う場合には第5の論理積回路155を備えていなくてもよい。この場合には、第4の論理積回路154の出力信号を第3のタイマ143に直接入力させればよいとともに、第4の論理積回路154から出力される自端側断線検出信号S1を対向端側の断線検出保護装置10に通信回線を介して伝送する必要はない。
また、系統状況により自端判定と総合判定との選択を行えるようにするために、総合判定とする場合にのみ対向端側断線検出信号S2を第5の論理積回路155に入力させるスイッチを対向端側断線検出信号S2の入力端子と第5の論理積回路155との間に設けてもよい。
試験などで断線検出保護装置10を使用しない場合にトリップ信号STが出力されないように、装置使用中信号が入力されると閉じるスイッチを第5のタイマ143とトリップ信号STの出力端子との間に設けてもよい。
また、送配電線のA相、B相およびC相すべてに潮流がある場合にはトリップ信号STが確実に出力されないように、A相、B相およびC相潮流検出リレー動作信号S57A,S57B,S57Cの論理積をとる論理積回路(AND回路)を設けて、この論理積回路の出力信号がハイレベルのときに第5のタイマ143とトリップ信号STの出力端子との間に設けたスイッチを閉じるようにしてもよい。
送配電線に地絡事故や短絡事故が発生した場合には断線検出保護装置10からトリップ信号STが出力されないようにするために、地絡方向リレー動作信号S67Gを第3の論理和回路133に入力したが、送配電線の自端側に地絡過電圧リレー(64V)が設置されている場合には、地絡過電圧リレー動作信号を第3の論理和回路133に入力してもよい。
10 断線検出保護装置
11A,11B,11C A相、B相およびC相電流監視回路
12AB,12BC,12CA AB相、BC相およびCA相線間電流監視回路
131〜135 第1乃至第5の論理和回路
141〜143 第1乃至第3のタイマ
151〜155 第1乃至第5の論理積回路
A,IB,IC A相、B相およびC相電流
a,Ib,Ic A相断線事故後のA相、B相およびC相電流
ΔIA,ΔIB,ΔIC A相、B相およびC相電流変化量
AB,IBC,ICA AB相、BC相およびCA相線間電流
ab A相断線事故後のAB相線間電流
ΔIAB,ΔIBC,ΔICA AB相、BC相およびCA相線間電流変化量
67G 地絡方向リレー動作信号
51 過電流リレー動作信号
27A,S27B,S27C A相、B相およびC相不足電圧リレー動作信号
57A,S57B,S57C A相、B相およびC相潮流検出リレー動作信号
CBA,SCBB,SCBC A相、B相およびC相遮断器入信号
1,S2 自端側および対向端側断線検出信号
T トリップ信号

Claims (5)

  1. 断線事故から送配電線を保護するための断線検出保護装置(10)であって、
    前記送配電線の第1乃至第3の相を流れる第1乃至第3の相電流(IA,IB,IC)の大きさを監視して、該第1乃至第3の相電流の大きさの変化量に基づいて該送配電線の第1乃至第3の相に断線事故が発生したか否かを検出する第1乃至第3の相電流監視手段(11A,11B,11C)と、
    前記送配電線の第1乃至第3の線間電流(IAB,IBC,ICA)の大きさを監視して、第1乃至第3の線間電流の大きさの変化量に基づいて該送配電線の第1乃至第3の相に断線事故が発生したか否かを検出する第1乃至第3の線間電流監視手段(12A,12B,12C)と、
    前記送配電線に設置された地絡保護リレーおよび短絡保護リレーから入力される地絡保護リレー動作信号(S67G)および短絡保護リレー動作信号(S51)に基づいて、該送配電線に地絡事故および短絡事故が発生していないか否かを判定する地絡・短絡事故判定手段(133)と、
    該地絡・短絡事故判定手段が前記送配電線に地絡事故および短絡事故が発生していないと判定していることを条件として、前記第1乃至第3の相電流監視手段および前記第1乃至第3の線間電流監視手段のうち少なくとも1つが前記送配電線の断線事故を検出すると、該送配電線の第1乃至第3の相に設置されている第1乃至第3の遮断器を遮断するためのトリップ信号(ST)を出力するトリップ信号発生手段(141,142,154,155)と、
    を具備することを特徴とする、断線検出保護装置。
  2. 前記送配電線の第1乃至第3の相に設置された第1乃至第3の不足電圧リレーから入力される第1乃至第3の不足電圧リレー動作信号(S27A,S27B,S27C)に基づいて、該送配電線に地絡事故および短絡事故が発生していないか否かを判定する第1のフェールセーフ手段(134)と、
    前記送配電線の第1乃至第3の相に設置された第1乃至第3の潮流検出リレーから入力される第1乃至第3の潮流検出リレー動作信号(S57A,S57B,S57C)に基づいて、該送配電線の第1乃至第3の相のうち少なくとも1つの相に潮流がないか否かを判定する第2のフェールセーフ手段(151〜153,135)と、
    前記第1乃至第3の遮断機から入力される第1乃至第3の遮断器入信号に基づいて、該第1乃至第3の遮断機が投入されているか否かを判定する第3のフェールセーフ手段(154)とをさらに具備し、
    前記トリップ信号発生手段が、前記第1のフェールセーフ手段が前記送配電線に地絡事故および短絡事故が発生していないと判定しており、かつ、前記第2のフェールセーフ手段が前記送配電線の第1乃至第3の相のうち少なくとも1つの相に潮流がないと判定していることをさらに条件として、前記トリップ信号を出力する、
    ことを特徴とする、請求項1記載の断線検出保護装置。
  3. 前記第1乃至第3の相電流監視手段および前記第1乃至第3の線間電流監視手段のうち少なくとも1つが前記送配電線の断線事故を検出すると、前記送配電線の対向端側に設置されたかつ前記断線検出保護装置と同じ構成の他の断線検出保護装置に自端側断線検出信号(S1)を伝送する断線検出信号伝送手段をさらに具備し、
    前記トリップ信号発生手段が、前記他の断線検出保護装置の第1乃至第3の他の相電流監視手段および第1乃至第3の他の線間電流監視手段のうち少なくとも1つが前記送配電線の断線事故を検出したことを示す対向端側断線検出信号(S2)が該他の断線検出保護装置から伝送されてきていることを条件として、前記トリップ信号を出力する、
    ことを特徴とする、請求項1または2記載の断線検出保護装置。
  4. 前記トリップ信号発生手段が、前記地絡保護リレーとの協調時間だけ前記トリップ信号を送れて出力させるためのタイマ(141,142)をさらに具備することを特徴とする、請求項1乃至3いずれかに記載の断線検出保護装置。
  5. 前記トリップ信号発生手段が、前記対向端側断線検出信号の伝送遅延だけ遅れて前記トリップ信号を出力させるための他のタイマ(143)をさらに具備することを特徴とする、請求項3または4記載の断線検出保護装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107706891A (zh) * 2017-09-13 2018-02-16 湖南长高思瑞自动化有限公司 一种用于环网柜的综合保护测控装置及方法

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