JP2012114232A - 補強板一体型フレキシブルプリント基板及び補強板一体型フレキシブルプリント基板の製造方法 - Google Patents

補強板一体型フレキシブルプリント基板及び補強板一体型フレキシブルプリント基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本願発明の課題は、リフロー実装後の歪みや反りを低減可能な感光性樹脂組成物を使用した補強板一体型フレキシブルプリント基板及び感光性樹脂組成物を使用した補強板一体型フレキシブルプリント基板の製造方法を提供することである。
【解決手段】 少なくとも(A)ポリイミドフィルムからなる補強板、(B)感光性樹脂組成物、(C)フレキシブルプリント基板の順で構成されていることを特徴とする補強板一体型フレキシブルプリント基板の構成をとることにより、上記課題を解決できる。
【選択図】 図1

Description

本願発明は感光性樹脂組成物上に直接補強板を貼り付けることを特徴とする補強板一体型フレキシブルプリント基板の製造方法に関するものである。
一般的にプリント配線板の製造においては、従来から種々の基板保護手段が用いられており、例えば、エッチング工程ではレジスト、はんだ付け工程ではソルダーレジスト等が用いられている。また、小型機器等に搭載されるフィルム状のプリント配線板(以下、フレキシブルプリント基板と略記する。)の製造においても、部品搭載のためのはんだ付け工程において、該工程と無関係な配線を保護するためにソルダーレジストが用いられる。このようなレジストまたはソルダーレジスト等の基板保護手段においては、具体的には、ポリイミドフィルムを所定の型に打ち抜いたものをフレキシブルプリント基板に積層するカバーレイ、または、耐熱性材料で構成されたインクをフレキシブルプリント基板に印刷するカバーコートが用いられてきている。カバーレイ、カバーコートは、はんだ付け後においては配線の保護膜も兼ねるため、UL規格に定める難燃性に加え、耐ブリードアウト性、柔軟性、密着性、基板組み込み時の折り曲げでクラックが入らない耐折性および可撓性、はんだ付け時における耐熱性、耐湿性、絶縁性が必要とされる。
ポリイミドフィルムを打ち抜いて形成されるカバーレイは、これら要求特性を満足するものであり、現在最も広く用いられているが、型抜きに高価な金型が必要な上、打ち抜いたフィルムを人手によって位置合わせおよび貼り合わせを行うために、基板の製造コストが高くなり、さらに、微細パターンの形成が困難であるという問題点がある。
一方、カバーコートは、スクリーン印刷のため乾燥工程が必要とされるために、基板の製造コストが高くなり、さらに、作業性が悪いという問題点がある。
これらの問題点を解決する方法として、基板上に感光性樹脂組成物を液状で塗布またはフィルム状で貼付する方法が提案されている。この方法によれば、基板上に該感光性樹脂組成物の皮膜を形成した後、写真技術により露光、現像、加熱を行えば、微細なパターンを容易に形成することができるため、これまでに種々の感光性樹脂組成物が開発されてきている。
例えば、ハロゲンフリーかつ高水準の難燃性を備え、硬化後の低反り性に富み、可塑性、解像性、はんだ耐熱性、耐薬品性等に優れた被膜を形成できる分子内に(メタ)アクリロイル基とカルボキシル基とを有し、希アルカリ溶液に可溶な樹脂成分と、1分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物と、光重合開始剤と、有機リン化合物と、希釈剤と、所定の構造を有するポリイミド樹脂とを含有するアルカリ現像型の感光性熱硬化型樹脂組成物(特許文献1)、可撓性を十分に満足するとともに、難燃性および耐熱プレス性も十分に優れた特性を持つカルボキシル基を有するポリマー、エチレン性不飽和結合を有し、ハロゲン原子を含有しない光重合性化合物、光重合開始剤、フェノキシフォスファゼン化合物、リン酸エステル化合物、およびハロゲン系難燃剤を含有する感光性熱硬化型樹脂組成物(特許文献2)が提案されている。
ところで、携帯電話やデジタルカメラのように電子機器の小型化及び薄型化が進むに連れて、回路や配線に残されたスペースは極めて僅かになり基盤の高密度化が求められている。屈曲性に優れるフレキシブルプリント基板は、この限られたスペースを有効に利用できる配線材料であるが、薄く、軟らかいために剛性不足で部品搭載やカードエッジコネクタへ挿入することは非常に困難であるという問題がある。
そこで、部品の実装部の支持性を確保するために補強板を部分的に貼り付けて使用するのが一般的である。補強板を貼り付ける場合、片面に配線が形成されている片面フレキシブルプリント基板においてはベース材上(特許文献3)、あるいは両面フレキシブル基板においては非感光性樹脂組成物上(特許文献4)に補強板を貼り付ける場合がある。また、その際、補強板は通常、熱硬化性接着剤などの接着剤層で貼り付けられている。
特開2010−032743号公報 特開2007−304543号公報 特開2010−144141号公報 特開2007−027374号公報
上述の通り、補強板を使用する場合には、片面フレキシブルプリント基板においてはベース材上、両面フレキシブル基板においては非感光性樹脂組成物上に接着剤層を介して補強板を貼り付けることが一般的である。
ところで、フレキシブルプリント基板の高密度化に伴い、微細加工性に優れる感光性樹脂組成物を用いたフレキシブルプリント基板において実装部分の支持性を目的とした補強板の貼り付けを感光性樹脂組成物上に実施することも考えられる。
この場合には、当業者であれば通常、感光性樹脂組成物上に補強板を接着剤層を介して補強板を貼り付けるものと考えられる。
ところが、感光性樹脂組成物上に接着剤層が存在する場合、感光性などの多機能を求められる感光性樹脂組成物の他の特性とバランスをとりながら、補強板と感光性樹脂組成物とを接着材層を介して張り合わせることは非常に困難である。
実際に、特許文献1および2の感光性樹脂組成物上に熱硬化性接着剤を用いて補強板を貼り付けた場合には、補強板貼り付け後に実施する部品実装のためのリフロー実装工程において、熱硬化性接着剤と感光性樹脂組成物との密着性が不十分なためリフロー実装工程において膨れる等の問題(以下該問題をリフロー耐熱性と表記する)が発生した。
このように、フレキシブルプリント基板の高密度化に伴い、微細加工性に優れる感光性樹脂組成物を用いたフレキシブルプリント基板において実装部分の支持性を目的とした補強板の貼り付けを感光性樹脂組成物上に実施することも考えられるが、その場合は非感光性樹脂組成物上に実施する場合とは異なり、感光性などの多機能を求められる感光性カバーレイの他の特性とバランスをとりながら、補強板と感光性カバーレイとの密着性を接着剤層を用いて向上させることは非常に困難である。
また、一般的に補強板とカバーレイを接着する接着剤としてはアクリル樹脂系の感圧型の接着剤や、エポキシ樹脂系の熱硬化型の接着剤、嫌気性接着剤又はホットメルト型接着剤が提案されているが、アクリル樹脂系の感圧型の接着剤を用いる場合では強い粘着性のために接着時の位置合わせ精度が悪く、加工性に問題が発生する場合があった。また、接着強度が小さい、温度上昇による急激な接着強度の低下、耐薬品性やハンダ耐熱性に劣るなどの問題が発生する場合があった。また、エポキシ樹脂系の熱硬化型の接着剤を用いる場合では寸法収縮が大きく、積層体が大きく反るなどの問題が発生する場合があった。また、嫌気性接着剤を用いる場合では、接着強度が小さく、耐熱性が低いなどの問題が発生する場合があった。また、ホットメルト型接着剤を用いる場合では耐熱性が低く、ポリイミドと強固な接着強度を得ることができないなどの問題が発生する場合があった。
本発明者らは、上記課題について補強板と感光性樹脂組成物との間に接着剤層が無い方が課題が解決できるのではないかと考え鋭意研究した結果、少なくとも(A)ポリイミドフィルムからなる補強板、(B)感光性樹脂組成物、(C)フレキシブルプリント基板の順で構成されていることを特徴とする補強版一体型フレキシブルプリント基板の構成をとることにより、リフロー実装工程中に剥がれや膨れが生じず、十分な密着性を確保し、更にはリフロー実装後の歪みや反りを低減することが可能であることを見出した。
すなわち、本願発明は、少なくとも(A)ポリイミドフィルムからなる補強板、(B)感光性樹脂組成物、(C)フレキシブルプリント基板の順で構成されていることを特徴とする補強版一体型フレキシブルプリント基板に関する。
また、上記(B)感光性樹脂組成物が(D)ウレタン結合を有する化合物を含有することが好ましい。
また、上記(B)感光性樹脂組成物が(d1)分子内に不飽和二重結合を有さず、かつウレタン結合を有する樹脂を含有することが好ましい。
又は、上記(B)感光性樹脂組成物が(d2)分子内に不飽和二重結合を有し、かつウレタン結合を有する樹脂を含有することが好ましい。
又は、上記(B)感光性樹脂組成物が(d1)分子内に不飽和二重結合を有さず、かつウレタン結合を有する樹脂及び(d2)分子内に不飽和二重結合を有し、かつウレタン結合を有する樹脂を含有することが好ましい。
又は、上記(B)感光性樹脂組成物が少なくとも(E)フィラーを含むことが好ましい。更には、上記(E)フィラーが平均粒子径0.1μmから25μmであることが好ましい。
又は、上記(B)感光性樹脂組成物がカルボキシル基を有する化合物を含有し、かつ(F)熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を含有し、更に、(B)感光性樹脂組成物中のカルボキシル基のmol数に対するエポキシ基のmol数が0.5倍から3.0倍になることが好ましい。
また、上記(A)ポリイミドフィルムからなる補強板がコロナ処理又はプラズマ処理されていることが好ましい。
また、本発明は、(B)感光性樹脂組成物を(C)フレキシブルプリント基板上に塗布し、硬化して得られた感光性樹脂組成物の硬化膜上に(A)ポリイミドフィルムからなる補強板を直接積層し、加熱加圧してなることを特徴とする補強板一体型フレキシブルプリント基板の製造方法に関する。
本発明は以上のように、少なくとも(A)ポリイミドフィルムからなる補強板、(B)感光性樹脂組成物、(C)フレキシブルプリント基板の順で構成されていることを特徴とするために、従来の熱硬化性接着剤などの接着剤層が原因となるリフロー工程中の剥がれや膨れが生じず、十分な密着性を確保し、更にはリフロー実装後の歪みや反りを低減することが可能な、感光性樹脂組成物上に直接補強板を貼り付けた補強板一体型フレキシブルプリント基板を提供するものである。
補強板一体型フレキシブルプリント基板の製造方法の一例を示す図である。 フィルムの反り量を測定している模式図である。
以下で本願発明について詳細に説明する。
本願発明は、少なくとも(A)ポリイミドフィルムからなる補強板、(B)感光性樹脂組成物、(C)フレキシブルプリント基板の順で構成されていることを特徴とする補強版一体型フレキシブルプリント基板に関する。この構成では、(A)ポリイミドフィルムからなる補強板と(B)感光性樹脂組成物の間に従来のような接着剤を介しないことを特徴としている。(A)ポリイミドフィルムからなる補強板と(B)感光性樹脂組成物の間には原則、接着剤層は存在しないが、本願の効果を奏する程度に、一部のみに接着剤を設けたりすることを排除するものではない。
[補強板一体型フレキシブルプリント基板]
本願発明の補強板一体型フレキシブルプリント基板の製造方法を図1に示すが、これに限定されるものではない。ベース基材(2)および導体回路(3)からなる(C)フレキシブルプリント基板(1)上に(B)感光性樹脂組成物(4)を塗工<工程1>し、露光<工程2>・現像<工程3>・硬化<工程4>を経て(B)感光性樹脂組成物の硬化膜を作製する。その後、(A)補強板(5)を(B)感光性樹脂組成物(4)面上に貼り合わせて、加熱加圧成形することにより補強板一体型フレキシブルプリント基板を作製する。上記構成をとることにより、部品実装時におけるフレキシブルプリント基板の補強を行うことができる。(A)ポリイミドフィルムからなる補強板の貼り合わせにおける加熱加圧成形条件としては、適宜選択することができるが、例えば、加熱温度条件が100℃から200℃かつ加圧条件が0.5MPaから10MPaが好ましく、加熱条件が150℃から180℃かつ加圧条件が0.5MPaから1MPaがより好ましい。加圧成形条件が上記範囲より下回った場合、十分な密着性が得られないもしくは加熱加圧成形に時間がかかるといった問題点が起こる場合がある。一方、加熱加圧成形条件が上記範囲より上回った場合、加熱成形後の補強板一体型フレキシブルプリント基板の反りが大きくなる懸念がある。
従来のフレキシブルプリント基板のベース基材側に補強板を張り合わせる場合は熱硬化性接着剤が必要となり、補強板に接着剤を塗布した積層体とフレキシブルプリント基板又は、補強板、接着剤及びフレキシブルプリント基板を同時に過熱加圧成型する場合がある。ここで、従来の熱硬化性接着剤を使用する場合では、加熱加圧成型時に熱硬化性接着剤のクリープ特性のために補強板及びフレキシブルプリント基板のベース基材と熱硬化性接着剤との応力が緩和されにくく剥がれが生じる場合がある。それに対し、本願発明の構成ではクリープ特性による剥がれ問題の原因となる可能性の高い接着剤層が存在しないために感光性樹脂硬化膜と補強板とが直接接着可能となったと推測している。また、接着剤層を用いて補強板と感光性樹脂組成物とのように異種材料を接着することもクリープ特性による剥がれ問題の一つの原因と考えられる。一方、本願発明においては、通常、フレキシブルプリント基板のベース基材として用いられるポリイミドと同種の(A)ポリイミドからなる補強板を選択することで、補強板と感光性樹脂組成物とが、少なくともベース基材と感光性樹脂組成物と同等の密着強度を発現し、直接接着可能となるものと推測している。
本願発明の補強板一体型フレキシブルプリント基板は以下の構成をとることで、さらに効果を奏することが期待できる。
本願発明の感光性樹脂組成物がウレタン結合を有することで補強板とのアンカー効果による物理的な接着、また、補強板表面の官能基と水素結合を介した化学的な接着をするために良好な接着性を有するものと推測している。さらに、ウレタン結合は熱安定性に富み、リフロー実装工程中に熱分解しにくいことから剥がれや膨れが発生しにくいものと推測している。その上、ウレタン結合を有する樹脂は柔軟性に富むことからリフロー実装後の歪みや反りを低減することが可能になったものと推測している。
また、本願発明の感光性樹脂組成物がフィラーを含有することで感光性樹脂組成物と補強板とがアンカー効果による物理的な接着をするために良好な接着性を有するものと推測している。更に、分散されたフィラーが高温時の感光性樹脂組成物のクリープ現象を抑制するために剥がれを抑制するものと推測している。その上、分散されたフィラーは効率的に内部応力を緩和することで低反りおよび低弾性率が可能になったものと推測している。
また、本願発明の感光性樹脂組成物が熱硬化性樹脂を含有することで加熱加圧成形時に補強板表面の官能基と熱硬化性樹脂とが強固な結合を形成するために良好な接着性を有するものと推測している。更に、熱硬化性樹脂にエポキシ樹脂を選択した場合、加熱加圧成形時におけるアウトガスの発生が抑制されることから、高いリフロー耐熱性を有することを可能にしたものと推測している。
[(A)ポリイミドフィルムからなる補強板]
本願発明における(A)ポリイミドフィルムからなる補強板とは、フレキシブルプリント基板を補強する目的で用いられる材料であれば限定されるものではない。しかし、用途により使い分けされることがある。補強板にポリイミドフィルムを用いることにより、耐熱性、柔軟性等に優れた補強板一体型フレキシブルプリント基板を得ることができる。
ポリイミドフィルムの厚みは75μmから225μmが好ましく、例えば、株式会社カネカ製 商品名アピカル125NPI(厚み125μm)が挙げられる。上記ポリイミドフィルムの厚みが75μmよりも小さい場合、(C)フレキシブルプリント基板への支持性が得られない場合がある。一方、厚みが225μmよりも大きい場合、補強板一体型フレキシブルプリント基板全体としての厚みが大きくなり過ぎ、小型化、軽量化の蛍光に反する懸念がある。
[(C)フレキシブルプリント基板]
本願発明における(C)フレキシブルプリント基板とは、少なくとも金属箔と誘電体フィルムからなる積層体およびこれらの金属箔を、あるパターンでエッチングして回路を形成したものである。誘電体フィルムとしては、一般的にはポリイミドフィルムに代表される耐熱性フィルムが挙げられる。また、金属箔としては、銅箔が一般的で、圧延銅箔や電解銅箔、銅板、アルミ箔、アルミ板・42合金、SUS箔、SUS板などが使用されている。
[(B)感光性樹脂組成物]
本願発明における(B)感光性樹脂組成物とは、現像、露光により配線パターンを描けて、絶縁保護膜として求められる機能を果たすことが出来る材料であれば限定されるものではない。ここで、上記求められる機能としては、微細加工が可能であり、希アルカリ水溶液で現像可能であり、低温(200℃以下)で硬化可能であり、得られる硬化膜が柔軟性に富み、電気絶縁信頼性、ハンダ耐熱性、耐有機溶剤性、難燃性に優れ、硬化後の基板の反りが小さい事が挙げられる。 また、本願発明における(B)感光性樹脂組成物は上記求められる機能を満足するものであれば限定されるものではないが、補強板表面の官能基と水素結合を介する(D)ウレタン結合を有する化合物を含有するものが好ましい。
また、本願発明における(B)感光性樹脂組成物は上記求められる機能を満足するものであれば限定されるものではないが、現像性の向上や、補強板表面の官能基と水素結合を介するなどの点で、カルボキシル基を有する化合物を含有するものが好ましい。更には、本願発明における(D)ウレタン結合を有する化合物がカルボキシル基を有していてもよい。
[(D)ウレタン結合を有する化合物]
本願発明における(D)ウレタン結合を有する化合物とは、分子内に少なくとも1つのウレタン結合を有していれば、分子量は問わず、モノマー、オリゴマーおよびポリマーなどの全てを含む。
また、本願発明の(D)ウレタン結合を有する化合物は樹脂であることが好ましく、ウレタン結合を有する樹脂とは、重量平均分子量が、ポリエチレングリコール換算で、好ましくは2,000以上50,000以下、より好ましくは5,000以上30,000以下、特に好ましくは5,000以上20,000以下のポリマーである。上記範囲内に重量平均分子量を制御することにより、(B)感光性樹脂組成物のアルカリ現像性、得られる硬化膜の柔軟性が優れるため好ましい。
更には、本願発明の(D)ウレタン結合を有する化合物は上記構造を有しているものであれば特に限定されるものではないが、(d1)分子内に不飽和二重結合を有さず、かつウレタン結合を有する樹脂及び/又は(d2)分子内に不飽和二重結合を有し、かつウレタン結合を有する樹脂であることが特に好ましい。
更には、本願発明における(B)感光性樹脂組成物が(d1)分子内に不飽和二重結合を有さず、かつウレタン結合を有する樹脂及び(d2)分子内に不飽和二重結合を有し、かつウレタン結合を有する樹脂を含有することにより、得られる硬化膜の柔軟性、屈曲性、耐薬品性、耐熱性、補強板との密着性が優れるために特に好ましい。
また、本願発明における(D)ウレタン結合を有する化合物の好ましい量は(B)感光性樹脂組成物100重量部中に1〜100重量部、好ましくは10〜90重量部、特に好ましくは30〜70重量部である。
尚、(D)ウレタン結合を有する化合物としては、1種を使用することも可能であるが、2種以上を併用することが、光硬化後の硬化膜の柔軟性及び耐熱性などを向上させる上で好ましい。
<(d1)分子内に不飽和二重結合を有さず、かつウレタン結合を有する樹脂>
本願発明の(d1)分子内に不飽和二重結合を有さず、かつウレタン結合を有する樹脂は、分子内に少なくとも1つのウレタン結合を有する樹脂であって、かつ分子内に不飽和二重結合を有しない樹脂であれば特に限定されるものではないが、より好ましくは、少なくとも(a)ジイソシアナート化合物と、(b)ジオール化合物とを反応させることにより得られる。(a)ジイソシアナートと(b)ジオールとの反応温度は、40〜160℃とすることが好ましく、60〜150℃とすることがより好ましい。40℃未満では反応時間が長くなり過ぎ、160℃を超えると反応中に三次元化反応が生じてゲル化が起こり易い。反応時間は、バッチの規模、採用される反応条件により適宜選択することができる。また、必要に応じて、三級アミン類、アルカリ金属、アルカリ土類金属、錫、亜鉛、チタニウム、コバルト等の金属又は半金属化合物等の触媒存在下に反応を行っても良い。
上記反応は、無溶媒で反応させることもできるが、反応を制御する為には、有機溶媒系で反応させることが望ましく、例えば有機溶媒としては、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、フェノール、o−、m−またはp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒、あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトンなどを挙げることができる。さらに必要に応じて、これらの有機極性溶媒とキシレンあるいはトルエンなどの芳香族炭化水素とを組み合わせて用いることもできる。
さらに、例えばメチルモノグライム(1,2-ジメトキシエタン)、メチルジグライム(ビス(2-メトキシエテル)エーテル)、メチルトリグライム(1,2-ビス(2-メトキシエトキシ)エタン)、メチルテトラグライム(ビス[2-(2-メトキシエトキシエチル)]エーテル)、エチルモノグライム(1,2-ジエトキシエタン)、エチルジグライム(ビス(2-エトキシエチル)エーテル)、ブチルジグライム(ビス(2-ブトキシエチル)エーテル)等の対称グリコールジエーテル類、メチルアセテート、エチルアセテート、イソプロピルアセテート、n―プロピルアセテート、ブチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(別名、カルビトールアセテート、酢酸2-(2-ブトキシエトキシ)エチル))、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、1,3―ブチレングリコールジアセテート等のアセテート類や、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、1,3―ジオキソラン、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールものエチルエーテル等のエーテル類の溶剤を用いることもできる。中でも、副反応が生じにくいことから、対称グリコールジエーテル類を用いることが好ましい。
反応の際に用いられる溶剤量は、反応溶液中の溶質重量濃度すなわち溶液濃度が5重量%以上90重量%以下となるような量とすることが望ましい。反応溶液中の溶質重量濃度は、更に好ましくは、10重量%以上80重量%以下となることが望ましい。溶液濃度が5%以下の場合には、重合反応が起こりにくく反応速度が低下すると共に、所望の構造物質が得られない場合があるので好ましくない。
また、得られた化合物の末端官能基がイソシアナート基であった場合、特に限定されないが末端のイソシアナート基を水酸基、カルボキシル基、酸無水物基、アミン基、アミノ基、ウレタン基、ウレア基、メルカプト基、イミダゾール基、イミン基、オキシム基、ラクタム基等を有する化合物でブロックすることもできる。末端のイソシアナート基をブロックすることによって溶液の掲示変化を抑えることができるため好ましい。
<(a)ジイソシアナート化合物>
本願発明における(a)ジイソシアナート化合物とは分子内に2つのイソシアナート基を有する化合物である。
かかる(a)ジイソシアナート化合物としては、例えば、ジフェニルメタン−2,4′−ジイソシアネート、3,2′−又は3,3′−又は4,2′−又は4,3′−又は5,2′−又は5,3′−又は6,2′−又は6,3′−ジメチルジフェニルメタン−2,4′−ジイソシアネート、3,2′−又は3,3′−又は4,2′−又は4,3′−又は5,2′−又は5,3′−又は6,2′−又は6,3′−ジエチルジフェニルメタン−2,4′−ジイソシアネート、3,2′−又は3,3′−又は4,2′−又は4,3′−又は5,2′−又は5,3′−又は6,2′−又は6,3′−ジメトキシジフェニルメタン−2,4′−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−3,3′−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−3,4′−ジイソシアネート、ジフェニルエーテル−4,4′−ジイソシアネート、ベンゾフェノン−4,4′−ジイソシアネート、ジフェニルスルホン−4,4′−ジイソシアネート、トリレン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−2,6−ジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、ナフタレン−2,6−ジイソシアネート、4,4′−[2,2−ビス(4−フェノキシフェニル)プロパン]ジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート化合物、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート化合物、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート化合物等が挙げられ、これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用できる。これらを使用することは得られる硬化膜の耐熱性を上げる上で好ましい。
ジイソシアネート化合物としては、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−3,3′−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−3,4′−ジイソシアネート、トリレン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−2,6−ジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネートを用いることが特に好ましい。これにより、得られる硬化膜の耐熱性、耐水性をさらに向上させることができる点で好ましい。
また、(B)感光性樹脂組成物の現像性を向上させるためには、ジイソシアネート化合物としては、トリレン−2,6−ジイソシアネート、トリレン−2,4−ジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートが好適に用いられる。
また、(a)ジイソシアネート化合物と(b)ジオール化合物とを反応させて得られる末端イソシアネート化合物を用いることも、得られる硬化膜の柔軟性、可撓性、機械的強度をさらに向上させることができる点で好ましい。
<(b)ジオール化合物>
本願発明における(b)ジオール化合物とは、分子内に2つの水酸基を有する分岐上又は直鎖状の化合物である。
かかる(b)ジオール化合物は、特に限定はされないが、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、2−メチル1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等のアルキレンジオール、ジメチロールプロピオン酸(2,2-ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸)、ジメチロールブタン酸(2,2-ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸)、2,3-ジヒドロキシ安息香酸、2,4-ジヒドロキシ安息香酸、2,5-ジヒドロキシ安息香酸、2,6-ジヒドロキシ安息香酸、3,4-ジヒドロキシ安息香酸、3,5-ジヒドロキシ安息香酸等のカルボキシル基含有ジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、テトラメチレングリコールとネオペンチルグリコールとのランダム共重合体等のポリオキシアルキレンジオール、多価アルコールと多塩基酸とを反応させて得られるポリエステルジオール、カーボネート骨格を有するポリカーボネートジオール、γ−ブチルラクトン、ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン等のラクトン類を開環付加反応させて得られるポリカプロラクトンジオール、ビスフェノールA、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、水添ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等が挙げられ、これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用できる。
(b)ジオール化合物としては、ポリカーボネートジオールを用いることが特に好ましい。これにより、得られる硬化膜の耐熱性、柔軟性、耐水性、耐薬品性、高温高湿下での電気絶縁信頼性をさらに向上させることができる点で好ましい。
上記ポリカーボネートジオールとしては、より具体的には、例えば、旭化成ケミカルズ株式会社製の商品名PCDL T−4671、T−4672、T−4691、T−4692、T−5650J、T−5651、T−5652、T−6001、T−6002、ダイセル化学工業株式会社製の商品名プラクセルCD CD205、CD205PL、CD205HL、CD210、CD210PL、CD210HL、CD220、CD220PL、CD220HL、クラレ株式会社製の商品名クラレポリオールC-1015N、C−1050、C−1065N、C−1090、C−2015N、C−2065N、C−2090、日本ポリウレタン工業株式会社製の商品名ニッポラン981、980R、982Rとして市販されているものが挙げられ、これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用できる。上記ポリカーボネートジオールの数平均分子量は、ポリスチレン換算で好ましくは、500〜5000、より好ましくは750〜2500、特に好ましくは1000〜2000である。上記ポリカーボネートジオールの数平均分子量が上記範囲内であることにより、得られる硬化膜の耐薬品性、柔軟性を向上させることができる点で好ましい。数平均分子量が500未満の場合には、得られる硬化膜の柔軟性が低下する場合があり、5000以上の場合には、実質的に感光性基を有さないウレタン結合を有する樹脂の溶剤溶解性が低下する場合がある。
それ以外にも多種のモノマーがあるが、重合可能で(C)感光性樹脂組成物の物性を損なわない限りモノマーの数、種類に限定されない。
本願発明における(d1)分子内に不飽和二重結合を含有しないウレタン結合を含有する樹脂の好ましい量は(C)感光性樹脂組成物100重量部中に1〜50重量部、好ましくは10〜40重量部、特に好ましくは20〜30重量部である。
<(d2)分子内に不飽和二重結合を有し、かつウレタン結合を有する樹脂>
更に、本願発明の(d2)分子内に不飽和二重結合を有し、かつウレタン結合を有する樹脂は、ウレタン変性のアクリル(メタクリル)樹脂等、分子内に少なくとも1つのウレタン結合を有する樹脂であって、かつ分子内に少なくとも1つの不飽和二重結合を有する樹脂であれば特に限定されるものではないが、例えば、(c)水酸基含有(メタ)アクリレートと(d)イソシアネート化合物とを反応させることによって得られる。
<(c)水酸基含有(メタ)アクリレート>
本願発明における(c)水酸基含有(メタ)アクリレートは、分子内に少なくとも1つの水酸基及び少なくとも1つの不飽和二重結合基を有する分岐上又は直鎖状の化合物である。
かかる(c)水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、ポリアルキレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、ポリ(ε-カプロラクトン)モノ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルアクリレート、多価アルコール(例えば、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、エトキシル化、プロポキシル化またはアルコキシル化したトリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール)の水酸基含有のモノ、ジまたはテトラアクリレート。2-ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレートおよびポリ(ε-カプロラクトン)モノ(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用できる。これらを使用することは得られる硬化膜の耐熱性を上げる上で好ましい。
<(d)イソシアナート化合物>
本願発明における(d)イソシアナート化合物は、分子内に少なくとも1つのイソシアナート基を有する分岐上又は直鎖状の化合物である。
かかる(d)イソシアナートとしては、例えば、ブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、1,8-ジイソシアナート-4-(イソシアナトメチル)オクタン、2,2,4-および/または2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソシアナトメチル-1,8-オクタンジイソシアネート、1,4-シクロヘキシレンジイソシアネート、異性体シクロヘキサンジメチレンジイソシアネート、1,4-フェニレンジイソシアネート、2,4-及び/又は2,6-トルエンジイソシアネート、1,5-ナフチレンジイソシアネート、2,4'-または4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5-ナフチレンジイソシアネート、トリフェニルメタン-4,4',4''-トリイソシアネート、およびトリス(p-イソシアナトフェニル)チオホスフェート、あるいは、これらのウレタン、尿素、カルボジイミド、アシル尿素、イソシアヌレート、アロファネート、ビウレット、オキサジアジントリオン、ウレトジオン又はイミノオキサジアジンジオン構造を有する誘導体等が挙げられ、これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用できる。これらを使用することは得られる硬化膜の耐熱性を上げる上で好ましい。
更に、(b)ジオール化合物の様に分子内に2つ以上の水酸基を含有する化合物、水酸基を含有し、かつ、酸価20〜300mgKOH/gのエポキシ(メタ)アクリレート又はアクリル化ポリアクリレートを単独又は2種類以上を組み合わせて重合反応に使用できる。これらを使用することは得られる硬化膜の柔軟性、耐熱性および機械特性を上げる上で好ましい。
<(E)フィラー>
本願発明における(E)フィラーとは有機フィラー又は無機フィラーと呼ばれるものであれば特に限定されないが、形状としては球状、粉状、繊維状、針状、鱗片状などが挙げられる。有機フィラーとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン粉、ポリエチレン、ベンゾグアナミン、メラミン、フタロシアニン粉等の他、シリコーン、アクリル、スチレンブ−タジエンゴム、ブタジエンゴム等を用いた多層構造のコアシェル等が挙げられる。
無機フィラーとしてはシリカ、酸化チタン、アルミナ、窒化珪素、窒化ホウ素、炭酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸カルシウム、雲母などが挙げられる。また、摺動性、熱伝導性、導電性、耐コロナ性、ループスティフネス等のその他特性を制御する目的で、各種フィラーを添加してもよい。
また、フィラーの平均粒子径としては0.1μmから25μmであることが特に好ましい。この範囲を下回るとフィラーによる改質効果が現れにくく、さらに分散性や分散液の安定性が著しく損なわれる可能性がある。また、この範囲を上回るとパターニング性や硬化膜の機械特性が大きく損なわれる可能性がある。
フィラーの平均粒子径の測定方法は特に限定はされないが、例えば、株式会社堀場製作所製、レーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置LA−300を用いて測定することができる。
また、フィラーの添加量は、感光性樹脂組成物100重量部に対して0.01から50重量部、好ましくは1から30重量部、更に好ましくは5から20重量部である。フィラー添加量がこの範囲を下回るとフィラーによる改質効果が現れにくく、この範囲を上回ると硬化膜の機械的特性が大きく損なわれる可能性がある。フィラーの添加は、
1.重合前または途中に重合反応液に添加する方法
2.重合完了後、3本ロールなどを用いてフィラーを混錬する方法
3.フィラーを含む分散液を用意し、これをポリアミド酸有機溶媒溶液に混合する方法
などいかなる方法を用いてもよい。また、フィラーを良好に分散させ、また分散状態を安定化させるために分散剤、増粘剤等をフィルム物性に影響を及ぼさない範囲内で用いることもできる。
<カルボキシル基を有する化合物>
本願発明におけるカルボキシル基を有する化合物とは、分子内に少なくとも1つのカルボキシル基を有していれば、分子量は問わず、モノマー、オリゴマーおよびポリマーなどの全てを含む。更には、本願発明における(D)ウレタン結合を有する化合物がカルボキシル基を有していてもよい。
<(F)熱硬化性樹脂>
本願発明における熱硬化性樹脂としてはエポキシ樹脂を用いることが好ましい。本願発明におけるエポキシ樹脂は分子中に少なくとも1つ以上のエポキシ基を有していれば、分子量を問わず、モノマー、オリゴマー、およびポリマーなどの全てを含み、加熱により架橋構造を生成し、熱硬化剤として機能する化合物である。エポキシ樹脂を含有することにより、(B)感光性樹脂組成物を硬化させて得られる硬化膜に対して耐熱性を付与できると共に、金属箔等の導体や回路基板に対する接着性を付与することができる。上記エポキシ樹脂とは、分子内に少なくとも2個のエポキシ基を含む化合物であり、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、ジャパンエポキシレジン株式会社製の商品名jER828、jER1001、jER1002、株式会社ADEKA製の商品名アデカレジンEP−4100E、アデカレジンEP−4300E、日本化薬株式会社製の商品名RE−310S、RE−410S、大日本インキ株式会社製の商品名エピクロン840S、エピクロン850S、エピクロン1050、エピクロン7050、東都化成株式会社製の商品名エポトートYD−115、エポトートYD−127、エポトートYD−128、ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては、ジャパンエポキシレジン株式会社製の商品名jER806、jER807、株式会社ADEKA製の商品名アデカレジンEP−4901E、アデカレジンEP−4930、アデカレジンEP−4950、日本化薬株式会社製の商品名RE−303S、RE−304S、RE−403S,RE−404S、DIC株式会社製の商品名エピクロン830、エピクロン835、東都化成株式会社製の商品名エポトートYDF−170、エポトートYDF−175S、エポトートYDF−2001、ビスフェノールS型エポキシ樹脂としては、DIC株式会社製の商品名エピクロンEXA−1514、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、ジャパンエポキシレジン株式会社製の商品名jERYX8000、jERYX8034,jERYL7170、株式会社ADEKA製の商品名アデカレジンEP−4080E、DIC株式会社製の商品名エピクロンEXA−7015、東都化成株式会社製の商品名エポトートYD−3000、エポトートYD−4000D、ビフェニル型エポキシ樹脂としては、ジャパンエポキシレジン株式会社製の商品名jERYX4000、jERYL6121H、jERYL6640、jERYL6677、日本化薬株式会社製の商品名NC−3000、NC−3000H、フェノキシ型エポキシ樹脂としては、ジャパンエポキシレジン株式会社製の商品名jER1256、jER4250、jER4275、ナフタレン型エポキシ樹脂としては、DIC株式会社製の商品名エピクロンHP−4032、エピクロンHP−4700、エピクロンHP−4200、日本化薬株式会社製の商品名NC−7000L、フェノールノボラック型エポキシ樹脂としては、ジャパンエポキシレジン株式会社製の商品名jER152、jER154、日本化薬株式会社製の商品名EPPN−201−L、DIC株式会社製の商品名エピクロンN−740、エピクロンN−770、東都化成株式会社製の商品名エポトートYDPN−638、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂としては、日本化薬株式会社製の商品名EOCN−1020、EOCN−102S、EOCN−103S、EOCN−104S、DIC株式会社製の商品名エピクロンN−660、エピクロンN−670、エピクロンN−680、エピクロンN−695、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂としては、日本化薬株式会社製の商品名EPPN−501H、EPPN−501HY、EPPN−502H、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂としては、日本化薬株式会社製の商品名XD−1000、DIC株式会社製の商品名エピクロンHP−7200、アミン型エポキシ樹脂としては、東都化成株式会社の商品名エポトートYH−434、エポトートYH−434L、可とう性エポキシ樹脂としては、ジャパンエポキシレジン株式会社製の商品名jER871、jER872、jERYL7175、jERYL7217、DIC株式会社製の商品名エピクロンEXA−4850、ウレタン変性エポキシ樹脂としては、株式会社ADEKA製の商品名アデカレジンEPU−6、アデカレジンEPU−73、アデカレジンEPU−78−11、ゴム変性エポキシ樹脂としては、株式会社ADEKA製の商品名アデカレジンEPR−4023、アデカレジンEPR−4026、アデカレジンEPR−1309、キレート変性エポキシ樹脂としては、株式会社ADEKA製の商品名アデカレジンEP−49−10、アデカレジンEP−49−20等が挙げられる。上記、これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用できる。
本願発明におけるエポキシ樹脂の硬化剤としては特に限定されないが、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ナフタレン型フェノール樹脂等のフェノール樹脂、アミノ樹脂、ユリア樹脂、メラミン、ジシアンジアミド等が挙げられ、これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用できる。
また、硬化促進剤としては、特に限定されないが、例えば、トリフェニルホスフィン等のホスフィン系化合物;3級アミン系、トリメタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラエタノールアミン等のアミン系化合物;1,8−ジアザ−ビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムテトラフェニルボレート等のボレート系化合物等、イミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;2−メチルイミダゾリン、2−エチルイミダゾリン、2−イソプロピルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、2−ウンデシルイミダゾリン、2,4−ジメチルイミダゾリン、2−フェニル−4−メチルイミダゾリン等のイミダゾリン類;2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−ウンデシルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン等のアジン系イミダゾール類等が挙げられ、これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用できる。
本願発明における(F)熱硬化性樹脂成分は、(B)感光性樹脂組成物成分100重量部に対して、好ましくは0.5〜100重量部、さらに好ましくは、1〜50重量部、特に好ましくは、5〜20重量部である。上記範囲内に熱硬化性樹脂成分の量を調整することにより、(B)感光性樹脂組成物を硬化させることにより得られる硬化膜の耐熱性、耐薬品性、電気絶縁信頼性を向上することができるので好ましい。
熱硬化性樹脂成分が上記範囲よりも少ない場合には、(B)感光性樹脂組成物を硬化させることにより得られる硬化膜の耐熱性、電気絶縁信頼性に劣る場合がある。また、熱硬化性樹脂成分が上記範囲よりも多い場合には、(B)感光性樹脂組成物を硬化させることにより得られる硬化膜が脆くなり柔軟性に劣り、硬化膜の反りも大きくなる場合がある。
<その他の成分>
本願発明における(B)感光性樹脂組成物は(D)ウレタン結合を有する化合物、(E)フィラー、および(F)熱硬化性樹脂に加えて、必要に応じて、光重合開始剤、難燃剤、着色剤、密着付与剤、重合禁止剤および溶媒等の添加剤を含有してもよい。
本願発明における光重合開始剤とは、UVなどのエネルギーによって活性化し、光重合反応を開始・促進させる化合物である。かかる光重合開始剤としては、例えば、ミヒラ−ズケトン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’,4’’−トリス(ジメチルアミノ)トリフェニルメタン、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ジイミダゾール、アセトフェノン、ベンゾイン、2−メチルベンゾイン、ベンゾインメチルエ−テル、ベンゾインエチルエ−テル、ベンゾインイソプロピルエ−テル、ベンゾインイソブチルエ−テル、2−t−ブチルアントラキノン、1,2−ベンゾ−9,10−アントラキノン、メチルアントラキノン、チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ジアセチルベンジル、ベンジルジメチルケタ−ル、ベンジルジエチルケタ−ル、2(2’−フリルエチリデン)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリアジン、2[2’(5’’−メチルフリル)エチリデン]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリアジン、2(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリアジン、2,6−ジ(p−アジドベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、4,4’−ジアジドカルコン、ジ(テトラアルキルアンモニウム)−4,4’−ジアジドスチルベン−2,2’−ジスルフォネ−ト、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−ケトン、ビス(n5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、ヨード二ウム,(4−メチルフェニル)[4−(2−メチルプロピル)フェニル]−ヘキサフルオロフォスフェート(1−)、エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−エチルヘキシル−4−ジメチルアミノベンゾエート、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシオム)などが挙げられる。上記、光重合開始剤は適宜選択することが望ましく、1種以上を混合させて用いることが望ましい。
本願発明における光重合開始剤は、(B)感光性樹脂組成物成分100重量部対して、0.1〜50重量部となるように配合されていることが好ましい。
上記配合割合にすることで(B)感光性樹脂組成物の感光性が向上するので好ましい。
光重合開始剤成分が上記範囲よりも少ない場合には、光照射時のラジカル重合性基の反応が起こりにくく、硬化が不十分となることが多い場合がある。また、(F)光重合開始剤成分が上記範囲よりも多い場合には、光照射量の調整が難しくなり、過露光状態となる場合がある。そのため、光硬化反応を効率良く進めるためには上記範囲内に調整することが好ましい。
本願発明における難燃剤とは、(B)感光性樹脂組成物を難燃化するために用いられる化合物のことである。例えば、リン酸エステル系化合物、含ハロゲン系化合物、金属水酸化物、有機リン系化合物、シリコーン系等を用いることができ、使用方法としては添加型難燃剤、反応型難燃剤として用いることができる。また、難燃剤は、1種又は2種以上を適宜組み合わせて用いても良い。難燃剤としては、この中でも、非ハロゲン系化合物を用いることが環境汚染の観点からより好ましく、特にリン系難燃剤が好ましい。本願発明の(B)感光性樹脂組成物における難燃剤以外の成分の合計100重量部対して、1〜100重量部となるように配合されていることが好ましい。上記配合割合にすることで(B)感光性樹脂組成物の現像性、感光性、得られる硬化膜の耐折れ性を損なうことなく、難燃性が向上するので好ましい。難燃剤成分が上記範囲よりも少ない場合には、(B)感光性樹脂組成物の硬化膜の難燃性が不十分となる場合がある。また、難燃剤成分が上記範囲よりも多い場合には、(B)感光性樹脂組成物の現像性や感光性が低下する場合がある。
本願発明における着色剤としては、フタロシアニン系化合物、アゾ系化合物、カーボンブラック、酸化チタン、密着性付与剤としては、シランカップリング剤、トリアゾール系化合物、テトラゾール系化合物、トリアジン系化合物、重合禁止剤としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル等が挙げられ、これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用できる。
また、本願発明の(B)感光性樹脂組成物には、密着性、硬化膜の硬度を向上させる目的で、無機充填剤を用いることができる。無機充填剤としては、特に限定はされないが、例えば、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、タルク、超微粒子状無水シリカ、合成シリカ、天然シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化アルミニウム等が挙げられる、これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用できる。本願発明における溶媒としては、(B)感光性樹脂組成物成分を溶解させることができる溶媒であれば良い。例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、メチルモノグライム(1,2-ジメトキシエタン)、メチルジグライム(ビス(2-メトキシエテル)エーテル)、メチルトリグライム(1,2-ビス(2-メトキシエトキシ)エタン)、メチルテトラグライム(ビス[2-(2-メトキシエトキシエチル)]エーテル)、エチルモノグライム(1,2-ジエトキシエタン)、エチルジグライム(ビス(2-エトキシエチル)エーテル)、ブチルジグライム(ビス(2-ブトキシエチル)エーテル)等の対称グリコールジエーテル類、γ―ブチロラクトン、メチルアセテート、エチルアセテート、イソプロピルアセテート、n―プロピルアセテート、ブチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(別名、カルビトールアセテート、酢酸2-(2-ブトキシエトキシ)エチル))、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、1,3―ブチレングリコールジアセテート等のアセテート類や、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、1,3―ジオキソラン、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類等を挙げることができ、これらは単独であるいは2種類以上を組み合わせて用いることができる。本願発明における溶媒の量は、(B)感光性樹脂組成物における溶剤以外の成分の合計100重量部に対して、10〜400重量部が好ましく、より好ましくは、20〜200重量部、特に好ましくは、40〜100重量部である。上記範囲内に溶媒の量を調整することにより、(B)感光性樹脂組成物の粘度や粘性をスクリーン印刷などの塗工に適切な範囲内に調整することができるので好ましい。溶媒が上記範囲よりも少ない場合には、(B)感光性樹脂組成物の粘度が非常に高くなり、塗工が困難となり、塗工時の泡の巻き込み、レベリング性に劣る場合がある。また、溶媒が上記範囲よりも多い場合には、(B)感光性樹脂組成物の粘度が非常に低くなってしまい、塗工が困難となり、回路の被覆性に劣る場合がある。
本願発明における(B)感光性樹脂組成物は、前記各成分を均一に混合して得られる。均一に混合する方法としては、例えば3本ロール、ビーズミル装置等の一般的な混練装置を用いて混合すればよい。また、溶液の粘度が低い場合には、一般的な攪拌装置を用いて混合してもよい。
本願発明における(B)感光性樹脂組成物は、以下のようにしてパタ−ンを形成することができる。先ず上記感光性樹脂組成物を基板上に塗布し、乾燥して溶媒を除去する。基板への塗布はスクリ−ン印刷、ローラーコーティング、カ−テンコーティング、スプレーコーティング、スピンナーを利用した回転塗布等により行うことができる。塗布膜(好ましくは厚み:5μmから100μm)の乾燥は120℃以下、好ましくは40〜100℃で行う。乾燥後、乾燥塗布膜にネガ型のフォトマスクを置き、紫外線、可視光線、電子線などの活性光線を照射する。次いで、未露光部分をシャワー、パドル、浸漬または超音波等の各種方式を用い、現像液で洗い出すことによりパタ−ンを得ることができる。なお、現像装置の噴霧圧力や流速、現像液の温度によりパターンが露出するまでの時間が異なる為、適宜最適な装置条件を見出すことが好ましい。上記現像液としては、アルカリ水溶液を使用することが好ましく、この現像液には、メタノ−ル、エタノ−ル、n−プロパノ−ル、イソプロパノ−ル、N−メチル−2−ピロリドン等の水溶性有機溶媒が含有されていてもよい。上記のアルカリ性水溶液を与えるアルカリ性化合物としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属またはアンモニウムイオンの、水酸化物または炭酸塩や炭酸水素塩、アミン化合物などが挙げられ、具体的には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトライソプロピルアンモニウムヒドロキシド、N−メチルジエタノ−ルアミン、N−エチルジエタノ−ルアミン、N,N−ジメチルエタノ−ルアミン、トリエタノ−ルアミン、トリイソプロパノ−ルアミン、トリイソプロピルアミン等が挙げられ、水溶液が塩基性を呈するものであればこれ以外の化合物も使用することができる。
本願発明における(B)感光性樹脂組成物の現像工程に好適に用いることのできる、アルカリ性化合物の濃度は、好ましくは0.01〜10重量%、特に好ましくは、0.05〜5重量%とすることが好ましい。また、現像液の温度は(A)感光性樹脂組成物の組成や、現像液の組成に依存しており、一般的には0℃以上80℃以下、より一般的には、20℃以上50℃以下で使用することが好ましい。
上記現像工程によって形成したパタ−ンは、リンスして不用な現像液残分を除去する。リンス液としては、水、酸性水溶液などが挙げられる。
次に、加熱硬化処理を行うことにより耐熱性および柔軟性に富む硬化膜を得ることができる。硬化膜は配線厚み等を考慮して決定されるが、厚みが2〜50μm程度であることが好ましい。このときの最終硬化温度は配線等の酸化を防ぎ、配線と基材との密着性を低下させないことを目的として低温で加熱して硬化させることが望まれている。この時の加熱硬化温度は100℃以上250℃以下であることが好ましく、更に好ましくは120℃以上200℃以下であることが望ましく、特に好ましくは130℃以上190℃以下である。最終加熱温度が高くなると配線の酸化劣化が進む場合がある。
本願発明における(B)感光性樹脂組成物から形成した硬化膜からなるパタ−ンは、耐熱性、難燃性、電気的および機械的性質に優れており、特に柔軟性に優れている。例えば、この発明の絶縁膜は、好適には厚さ2〜50μm程度の膜厚で光硬化後少なくとも10μmまでの解像性、特に10〜1000μm程度の解像性である。この為、本願発明の絶縁膜は高密度フレキシブルプリント基板の絶縁材料として特に適しているのである。また更には、光硬化型の各種配線被覆保護剤、感光性の耐熱性接着剤、電線・ケーブル絶縁被膜等に用いられる。
以下本願発明を実施例により具体的に説明するが本願発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
〔合成例1〕
((d1)分子内に不飽和二重結合を有しないウレタン結合を含有する樹脂)
攪拌機、温度計、滴下漏斗、還流管および窒素導入管を備えたセパラブルフラスコ中に、重合溶媒として1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)エタン17.5gを仕込み、次いでノルボルネンジイソシアナート(分子量:206.4g)20.6gを仕込み80℃に加熱して溶解させた。この溶液にポリカーボネートジオール(旭化成株式会社製:商品名PCDL T5652、平均分子量2000)を50.0gおよびジメチロールブタン酸(分子量:148.2g)8.1gを1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)エタン50.0gに溶解した溶液を1時間かけて添加した後、5時間加熱還流を行い、中間体Bを得た。その後、メタノール1gを添加し5時間攪拌を行い、重量平均分子量10,000の分子内に感光性基を実質的に有さないウレタン結合を含有する樹脂(D−1)50重量%を含む溶液を得た。
〔合成例2〕
((d2)分子内に不飽和二重結合を有するウレタン結合を含有する樹脂の合成)
攪拌機、温度計、滴下漏斗、還流管および窒素導入管を備えた2L反応容器に、エポキシ化合物(ジャパンエポキシレジン製 エピコート828、二官能ビスフェノール−A型エポキシ樹脂、エポキシ当量:182.2g/等量)を364.4g、アクリル酸(分子量:72.06)を144.1g、重合禁止剤として2−メチルハイドロキノン0.2g、および反応触媒としてトリフェニルフォスフィン1.5gを仕込み、98℃で反応液の酸価が0.5mg・KOH/g以下になるまで反応させ、エポキシカルボキシレート化合物(理論分子量508.5)を得た。
次いで、この反応溶液に反応用溶媒として1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)エタンを646.1g、2,2−ビス(ジメチロール)−プロピオン酸(分子量:134.16)を261.0g、ポリカーボネートジオール(旭化成ケミカル株式会社製:商品名 PCDL T5651、酸価:111.4mgKOH/g、分子量1007.4)を30.2g、熱重合禁止剤として2−メチルハイドロキノンを0.9g加え、60℃に昇温させた。この溶液にジフェニルメタン4,4‘−ジイソシアナート(分子量250.26)375.4gを反応温度が65℃を越えないように30分間にかけて徐々に滴下した。滴下終了後、温度を80℃に昇温させ、赤外吸収スペクトル測定法により、2250cm−1付近の吸収がなくなるまで6時間加熱攪拌して、ウレタン結合を含有する不飽和二重結合樹脂65重量%を含む不飽和二重結合樹脂(D−2)溶液(固形分酸価:90mg・KOH/mol)を得た。
<固形分濃度>
JIS K 5601−1−2に従って測定を行った。尚、乾燥条件は150℃×1時間の条件を選択した。
<酸価>
JIS K 5601−2−1に従って酸価の測定を行った。
〔合成例3〕
(ウレタン結合を含有しない不飽和二重結合樹脂の合成)
攪拌機、温度計、滴下漏斗、還流管および窒素導入管を備えた1Lセパラブルフラスコ中に、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬製:商品名EOCN−104S、エポキシ当量:220g/当量)を220g、アクリル酸(分子量:72.06g)を72.1g、重合溶媒として1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)エタンを125.2g、熱重合禁止剤として、2−メチルハイドロキノンを0.21gおよび反応触媒としてトリフェニルフォスフィン1.25gを加え、98℃で24時間反応させた。次いでこの反応液に、テトラヒドロ無水フタル酸(分子量153.2g)を105.7g、1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)エタンを45.3gおよび2−メチルハイドロキノン0.28gを加え、95℃で4時間反応させ、固形分濃度70%、固形分酸価98mg・KOH/gの不飽和二重結合樹脂(R−1)溶液を得た。
(実施例1〜12)
<感光性樹脂組成物の調製>
合成例で得られた樹脂、(E)フィラー、(F)熱硬化性樹脂及びその他の成分を添加して感光性樹脂組成物を作製した。それぞれの構成原料の樹脂固形分での配合量及び原料の種類を表1に記載する。なお、表中の溶媒である1,2-ビス(2-メトキシエトキシ)エタンは上記合成例で合成した樹脂溶液等に含まれる溶剤等も含めた全溶剤量である。混合溶液を脱泡装置で溶液中の泡を完全に脱泡して下記評価を実施した。
<1>クラリアント・ジャパン株式会社製 有機リン酸塩(平均粒子径2〜3μm)
<2>根上工業株式会社製 架橋アクリルビーズ(平均粒子径8μm)
<3>ジャパンエポキシレジン株式会社製 ビスフェノールA型のエポキシ樹脂の製品名
<4>BASFジャパン社製 光重合開始剤の製品名
また、感光性樹脂組成物の感光性等の評価は以下の方法で別途行った。評価結果を表2に記載する。
<ポリイミドフィルム上への硬化膜の作製>
上記感光性樹脂組成物を、ベーカー式アプリケーターを用いて、75μmのポリイミドフィルム(株式会社カネカ製:商品名75NPI)に最終乾燥厚みが25μmになるように100mm×100mmの面積に流延・塗布し、80℃で20分乾燥した後、50mm×50mmの面積のライン幅/スペース幅=100μm/100μmのネガ型フォトマスクを置いて300mJ/cmの積算露光量の紫外線を照射して露光した。次いで、1.0重量%の炭酸ナトリウム水溶液を30℃に加熱した溶液を用いて、1.0kgf/mmの吐出圧で60秒スプレー現像を行った。現像後、純水で十分洗浄した後、160℃のオーブン中で90分加熱硬化させて感光性樹脂組成物の硬化膜を作製した。
(i)感光性
感光性樹脂組成物の感光性の評価は、上記<ポリイミドフィルム上への硬化膜の作製>の項目で得られた硬化膜の表面観察を行い判定した。
〇:ポリイミドフィルム表面にくっきりとしたライン幅/スペース幅=100/100μmの感光パターンが描けており、ライン部の剥離に伴うラインの揺れが発生しておらず、スペース部にも溶解残りが無いもの
△:ポリイミドフィルム表面にくっきりとしたライン幅/スペース幅=100/100μmの感光パターンが描けており、ライン部に剥離に伴うラインの揺れが発生しているが、スペース部には溶解残りが無いもの
×:ポリイミドフィルム表面にくっきりとしたライン幅/スペース幅=100/100μmの感光パターンが描けておらず、ライン部が剥離しており、しかも、スペース部には溶解残りが発生しているもの
(ii)耐溶剤性
上記<ポリイミドフィルム上への硬化膜の作製>の項目で得られた硬化膜の耐溶剤性の評価を行った。評価方法は25℃のメチルエチルケトン中に15分間浸漬した後風乾し、フィルム表面の状態を観察した。
○:塗膜に異常がない。
×:塗膜に膨れや剥がれなどの異常が発生する。
(iii)屈曲性試験
上記<ポリイミドフィルム上への塗膜の作製>の項目と同様の方法で、25μm厚みのポリイミドフィルム(株式会社カネカ製アピカル25NPI)表面に感光性樹脂組成物の硬化膜積層フィルムを作製した。硬化膜積層フィルムを30mm×10mmの短冊に切り出して、15mmのところで180°に10回折り曲げて塗膜を目視で確認してクラックの確認を行った。
○:硬化膜にクラックが無いもの。
△:硬化膜に若干クラックがあるもの。
×:硬化膜にクラックがあるもの。
(iv)絶縁信頼性
フレキシブル銅貼り積層板(銅箔の厚み12μm、ポリイミドフィルムは株式会社カネカ製アピカル25NPI、ポリイミド系接着剤で銅箔を接着している)上にライン幅/スペース幅=100μm/100μmの櫛形パターンを作製し、10容量%の硫酸水溶液中に1分間浸漬した後、純水で洗浄し銅箔の表面処理を行った。その後、上記<ポリイミドフィルム上への硬化膜の作製>方法と同様の方法で櫛形パターン上に感光性樹脂組成物の硬化膜を作製し試験片の調整を行った。85℃、85%RHの環境試験機中で試験片の両端子部分に100Vの直流電流を印加し、絶縁抵抗値の変化やマイグレーションの発生などを観察した。
○:試験開始後、1000時間で10の8乗以上の抵抗値を示し、マイグレーション、デンドライトなどの発生が無いもの。
×:試験開始後、1000時間でマイグレーション、デンドライトなどの発生があるもの。
(v)半田耐熱性
上記<ポリイミドフィルム上への硬化膜の作製>の項目と同様の方法で、75μm厚みのポリイミドフィルム(株式会社カネカ製アピカル75NPI)表面に感光性樹脂組成物の硬化膜積層フィルムを作製した。但し、露光は、ネガ型マスクを使用せず全面に300mJ/cmの積算露光量の紫外線を照射して露光した。
上記硬化膜を260℃で完全に溶解してある半田浴に感光性樹脂組成物の硬化膜が塗工してある面が接する様に浮かべて10秒後に引き上げた。その操作を3回行い、硬化膜の接着強度をJIS K5400に従って碁盤目テープ法で評価した。
○:碁盤目テープ法で剥がれの無いもの。
△:升目の95%以上が残存しているもの。
×:升目の残存量が80%未満のもの。
<補強板一体型フレキシブルプリント基板の作成>
両面に12μm電解銅箔を重なり合わせた全面銅箔付きフレキシブルプリント基板の片面銅箔をエッチアウトし、その銅箔表面に、上記<ポリイミドフィルム上への塗膜の作製>の項目と同様の方法で、感光性樹脂組成物1〜12を塗布、乾燥、硬化し、感光性樹脂組成物の硬化膜を形成した。その後、感光性樹脂組成物上に直接補強板(株式会社カネカ製 商品名アピカル125NPI)を張り合わせ、熱プレスにて165℃/90minで圧着し、補強板一体型フレキシブルプリント基板を作製する。
<補強板一体型フレキシブルプリント基板の評価>
得られた補強板一体型フレキシブルプリント基板について、以下の項目につき評価を行った。評価結果を表3に記載する。
(vi)接着性
作製した補強板一体型フレキシブルプリント基板のピール強度を測定する。
○:ピール強度が1N/cm以上のもの。
△:ピール強度が1N/cm未満のもの。
×:ピール強度が得られないもの。
(vii)リフロー耐熱性
作製した補強板一体型フレキシブルプリント基板を260℃:ピークトップ260℃×20secのリフロー条件でリフロー処理した後の積層体の外観を観察する。
○:試験前後で外観に変化の無いもの。
△:試験後、積層体の一部において何れかの積層界面で膨れが発生するもの。
×:試験後、積層体の全面において何れかの積層界面で膨れが発生するもの。
(viii)反り
作製した補強板一体型フレキシブルプリント基板を5cm四方に加工し、四隅の反り高さを測定する。
○:反り高さの平均が10mm未満のもの。
△:反り高さの平均が10mm以上20mm未満もの。
×:反り高さの平均が20mm以上。
(比較例1〜12)
両面に12μm電解銅箔を重なり合わせた全面銅箔付きフレキシブルプリント基板の片面銅箔をエッチアウトし、その銅箔表面に、上記<ポリイミドフィルム上への塗膜の作製>の項目と同様の方法で、感光性樹脂組成物1〜12を塗布、乾燥、硬化し、感光性樹脂組成物の硬化膜を形成した。次に、フレキシブルプリント配線板のベース基材であるポリイミドフィルム(カネカ社製125NPI)上に熱硬化性接着剤(Dupont社製パイララックス LF0100)を185℃の熱ロールラミで仮圧着し、積層体を作製する。その後、積層体の熱硬化性接着剤面と補強板(株式会社カネカ製 商品名アピカル125NPI)とを張り合わせ、185℃の熱ロールラミで仮圧着した後、熱プレスにて165℃/90minで圧着する。実施例と同様、上記(i)から(iv)の評価を行った。評価結果を表4に記載する。
(比較例13〜16)
両面に12μm電解銅箔を重なり合わせた全面銅箔付きフレキシブルプリント基板の片面銅箔をエッチアウトし、その銅箔表面に、上記<ポリイミドフィルム上への塗膜の作製>の項目と同様の方法で、感光性樹脂組成物4〜6及び12を塗布、乾燥、硬化し、感光性樹脂組成物の硬化膜を形成した。次に、感光性樹脂組成物の硬化膜積層表面と熱硬化性接着剤(Dupont社製パイララックス LF0100)を185℃の熱ロールラミで仮圧着し、積層体を作製する。その後、積層体の熱硬化性接着剤面と補強板(株式会社カネカ製 商品名アピカル125NPI)とを張り合わせ、熱プレスにて165℃/90minで圧着する。実施例と同様、上記(i)から(iv)の評価を行った。評価結果を表5に記載する。
1 (C)フレキシブルプリント基板
2 ベース基材
3 導体回路
4 (B)感光性樹脂組成物
5 (A)補強板
6 感光性樹脂組成物を積層したポリイミドフィルム
7 反り量
8 平滑な台

Claims (18)

  1. 少なくとも(A)ポリイミドフィルムからなる補強板、(B)感光性樹脂組成物、(C)フレキシブルプリント基板の順で構成されていることを特徴とする補強版一体型フレキシブルプリント基板。
  2. 上記(B)感光性樹脂組成物が(D)ウレタン結合を有する化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載の補強板一体型フレキシブルプリント基板。
  3. 上記(B)感光性樹脂組成物が(d1)分子内に不飽和二重結合を有さず、かつウレタン結合を有する樹脂を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の補強板一体型フレキシブルプリント基板。
  4. 上記(B)感光性樹脂組成物が(d2)分子内に不飽和二重結合を有し、かつウレタン結合を有する樹脂を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の補強板一体型フレキシブルプリント基板。
  5. 上記(B)感光性樹脂組成物が(d1)分子内に不飽和二重結合を有さず、かつウレタン結合を有する樹脂及び(d2)分子内に不飽和二重結合を有し、かつウレタン結合を有する樹脂を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の補強板一体型フレキシブルプリント基板。
  6. 上記(B)感光性樹脂組成物が(E)フィラーを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の補強板一体型フレキシブルプリント基板。
  7. 上記(E)フィラーが平均粒子径0.1μmから25μmであることを特徴とする請求項6に記載の補強板一体型フレキシブルプリント基板。
  8. 上記(B)感光性樹脂組成物がカルボキシル基を有する化合物を含有し、かつ(F)熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を含有し、更に、(B)感光性樹脂組成物中のカルボキシル基のmol数に対するエポキシ基のmol数が0.5倍から3.0倍になることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の補強板一体型フレキシブルプリント基板。
  9. 上記(A)ポリイミドフィルムからなる補強板がコロナ処理及び/又はプラズマ処理されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の補強板一体型フレキシブルプリント基板。
  10. (B)感光性樹脂組成物を(C)フレキシブルプリント基板上に塗布し、硬化して得られた感光性樹脂組成物の硬化膜上に(A)ポリイミドフィルムからなる補強板を直接積層し、加圧加熱してなることを特徴とする補強板一体型フレキシブルプリント基板の製造方法。
  11. 上記(B)感光性樹脂組成物が(D)ウレタン結合を有する化合物を含有することを特徴とする請求項10に記載の補強板一体型フレキシブルプリント基板の製造方法。
  12. 上記(B)感光性樹脂組成物が(d1)分子内に不飽和二重結合を有さず、かつウレタン結合を有する樹脂を含有することを特徴とする請求項10又は11に記載の補強板一体型フレキシブルプリント基板の製造方法。
  13. 上記(B)感光性樹脂組成物が(d2)分子内に不飽和二重結合を有し、かつウレタン結合を有する樹脂を含有することを特徴とする請求項10又は11に記載の補強板一体型フレキシブルプリント基板の製造方法。
  14. 上記(B)感光性樹脂組成物が(d1)分子内に不飽和二重結合を有さず、かつウレタン結合を有する樹脂及び(d2)分子内に不飽和二重結合を有し、かつウレタン結合を有する樹脂を含有することを特徴とする請求項10又は11に記載の補強板一体型フレキシブルプリント基板の製造方法。
  15. 上記(B)感光性樹脂組成物が(E)フィラーを含むことを特徴とする請求項10〜14のいずれか1項に記載の補強板一体型フレキシブルプリント基板の製造方法。
  16. 上記(E)フィラーが平均粒子径0.1μmから25μmであることを特徴とする請求項15に記載の補強板一体型フレキシブルプリント基板の製造方法。
  17. 上記(B)感光性樹脂組成物がカルボキシル基を有する化合物を含有し、かつ(F)熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を含有し、更に、(B)感光性樹脂組成物中のカルボキシル基のmol数に対するエポキシ基のmol数が0.5倍から3.0倍になることを特徴とする請求項10〜16のいずれか1項に記載の補強板一体型フレキシブルプリント基板の製造方法。
  18. 上記(A)ポリイミドフィルムからなる補強板がコロナ処理及び/又はプラズマ処理されていることを特徴とする請求項10〜17のいずれか1項に記載の補強板一体型フレキシブルプリント基板の製造方法。
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