JP2012104666A - 貼り合わせウェーハ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、ボイド、ブリスタ等の貼り合わせ欠陥のない、貼り合わせウェーハ及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の貼り合わせウェーハの製造方法は、活性層用ウェーハと支持用ウェーハとの貼り合わせを行う直前に、活性層用ウェーハの絶縁膜の表面と支持用ウェーハの表面とを研磨することを特徴とする。本発明の貼り合わせウェーハは、界面側の面の表面粗さが共に低い活性層用ウェーハ及び支持用ウェーハを貼り合わせてなるものである。
【選択図】図2

Description

本発明は、貼り合わせウェーハ及びその製造方法、特に、ボイドやブリスタ等の貼り合わせ欠陥のない、貼り合わせウェーハ及びその製造方法に関する。
従来、活性層用ウェーハと支持用ウェーハとの2枚のウェーハを用いて、貼り合わせウェーハを製造する方法としては、2枚のウェーハを酸化膜等の絶縁膜を介して貼り合わせ、活性層側となるウェーハを研削、研磨して貼り合わせウェーハを製造する方法(いわゆる研削研磨法)が知られている。
また、活性層側となるウェーハの表層部に、水素イオン等を打ち込んでイオン注入層を形成した後、支持基板用のウェーハと貼り合わせ、次いで熱処理により上記のイオン注入層で剥離することによって、貼り合わせウェーハを製造する方法(いわゆる、スマートカット法)も知られている(例えば、特許文献1、2、3)。
ここで、上記の製造方法により得られたウェーハには、図1に示すような、ボイド(図1(a))やブリスタ(図1(b))などの貼り合わせ欠陥が発生することがあった。
このような貼り合わせ欠陥が1つでもあると、フッ酸水溶液を用いた洗浄工程において、フッ酸水溶液がこの貼り合わせ欠陥を通じて貼り合わせウェーハの酸化膜をエッチングしてしまうことがある。このため、HF欠陥を発生させ、酸化膜耐圧が低下してしまうという問題があった。
また、このような貼り合わせ欠陥の周辺の活性層が後工程の熱処理工程に剥がれて、表面に異物として付着することがある。熱処理工程中に表面に異物が付着すると、後の洗浄工程等では除去することが困難である。
さらに、上記のボイドやブリスタの発生は、近年の薄厚化した絶縁膜、特に、厚さが0.5μm以下の絶縁膜を界面として貼り合わせる場合において顕著になる。
これに対し、支持用ウェーハとして、ウェーハの少なくとも貼り合わせ面側の表面を研磨してウェーハの表面粗さを低減させた、研磨ウェーハを用いて、ボイド等の発生を抑制する方法がある。
また、支持用ウェーハの貼り合わせ界面に存在するCOP(Crystal Originated Particle)も、貼り合わせ欠陥の原因となるため、支持用ウェーハに、低COPウェーハを用いる方法もある。
しかし、上記の研磨ウェーハや低COPウェーハを支持用ウェーハとして用いる方法だけでは、貼り合わせウェーハに発生するボイドやブリスタ等の貼り合わせ欠陥を完全には抑制できなかった。
また、研磨ウェーハや低COPウェーハを支持用ウェーハとして用いた、貼り合わせウェーハは、ゲッタリング能力が低いことが指摘されており、(例えば、特許文献3)、貼り合わせウェーハの金属汚染に関して改善の余地がある。
さらに、上記の低COPウェーハは、ウェーハ強度が低いため、熱処理においてスリップが発生しやすく、この点も改善すべき点である。
ところで、貼り合わせウェーハの製造方法において、特許文献4に記載のように、エピタキシャルウェーハやアニールウェーハを支持用ウェーハとして用いる方法が知られている。
エピタキシャルウェーハやアニールウェーハは、表面欠陥が少なく、これらを用いることにより、支持用ウェーハの貼り合わせ界面直下もデバイス層として使用できる。
また、ボロン等の不純物濃度の高いp型基板上にエピタキシャル層を形成したp/p+エピタキシャルウェーハは、当該高濃度の不純物により高いゲッタリング能力を有する。
さらに、アニールウェーハは、高温アニールにより酸素析出物の密度が増加するため、ゲッタリング能力が高い。
従って、エピタキシャルウェーハやアニールウェーハを支持用ウェーハとして用いることにより、上記の不純物汚染を抑制することができる。
上記エピタキシャルウェーハやアニールウェーハの酸素濃度を1.4×1018atoms/cm3より大きくすることによって、ウェーハ強度を向上させて熱処理におけるスリップの発生を防止することもできる。
特開平11−67701号公報 特開平5−211128号公報 特開2000−332021号公報 特開10−79498号公報
しかしながら、エピタキシャルウェーハは、貼り合わせ界面となるエピタキシャル膜の表面が非常に粗い。また、アニールウェーハは、アニールウェーハを製造する過程において、エッチングピットが生じるため、ウェーハ表面が非常に粗い。
このため、とりわけエピタキシャルウェーハやアニールウェーハを用いて貼り合わせウェーハを製造すると、貼り合わせ界面の表面が粗いため、貼り合わせ不良を生じ、特にボイドやブリスタが多発するという問題があった。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、ボイド、ブリスタ等の貼り合わせ欠陥のない、貼り合わせウェーハ及びその製造方法を提供することを目的とする。
発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた。
その結果、貼り合わせの直前において、支持用ウェーハの貼り合わせ界面側の表面を研磨し、且つ活性層用ウェーハに形成した絶縁膜の表面も研磨することにより、支持用ウェーハ及び活性層用ウェーハの貼り合わせ直前での貼り合わせ面の表面粗さを低減させて、ボイドやブリスタ等の貼り合わせ欠陥の発生を完全になくすことができることの知見を得た。
また、発明者は、支持用ウェーハとして、エピタキシャルウェーハ又はアニールウェーハを用いることにより、貼り合わせウェーハに高いゲッタリング能力を持たせ得ること、また、スリップの発生を抑制し得ることも併せて見出した。
本発明は、上記の知見に基づくもので、その要旨構成は、次の通りである。
(1)活性層用ウェーハに絶縁膜を形成し、該活性層用ウェーハを、前記絶縁膜を界面として支持用ウェーハに貼り合わせて、ウェーハ複合体を形成するに当たり、
前記貼り合わせを行うのに先立って、前記絶縁膜の前記界面側の表面及び、前記支持用ウェーハの前記界面側の表面を研磨することを特徴とする、貼り合わせウェーハの製造方法。
(2)活性層用ウェーハに絶縁膜を形成し、該活性層用ウェーハを、前記絶縁膜を界面として支持用ウェーハに貼り合わせて、ウェーハ複合体を形成する工程と、
前記ウェーハ複合体の前記活性層用ウェーハ側を研削して、前記ウェーハ複合体を薄厚化処理する工程を含む、貼り合わせウェーハの製造方法において、
前記貼り合わせを行うのに先立って、前記絶縁膜の前記界面側の表面及び、前記支持用ウェーハの前記界面側の表面を研磨する工程を含むことを特徴とする、貼り合わせウェーハの製造方法。
(3)活性層用ウェーハに絶縁膜を形成する工程と、
前記活性層用ウェーハに水素イオンを注入して、前記活性層用ウェーハに水素イオン層を形成する工程と、
前記活性層用ウェーハを、前記絶縁膜を界面として支持用ウェーハに貼り合わせて、ウェーハ複合体を形成する工程と、
前記水素イオン層を起点として前記活性層用ウェーハの一部を剥離して、前記ウェーハ複合体を薄厚化する工程を含む、貼り合わせウェーハの製造方法において、
前記貼り合わせを行う直前に、前記絶縁膜の前記界面側の表面及び、前記支持用ウェーハの前記界面側の表面を研磨する工程を含むことを特徴とする、貼り合わせウェーハの製造方法。
(4)前記貼り合わせを行う直前での、前記絶縁膜の前記界面側の表面のJIS R 1683に基づく二乗平均粗さRMSは、0.1nm以下であり、且つ前記支持用ウェーハの前記界面側の表面の前記二乗平均粗さRMSは、0.1nm以下である、上記(1)に記載の貼り合わせウェーハの製造方法。
(5)前記支持用ウェーハは、エピタキシャルウェーハとアニールウェーハとのいずれか一方であることを特徴とする、上記(1)に記載の貼り合わせウェーハの製造方法。
(6)片面に絶縁膜を有する活性層用ウェーハと支持用ウェーハとを前記絶縁膜を界面として貼り合わせて形成されるウェーハ複合体を薄厚化してなる、貼り合わせウェーハにおいて、
前記貼り合わせウェーハの、前記絶縁膜の前記界面側の表面のJIS R 1683に基づく二乗平均粗さRMSは、0.1nm以下であることを特徴とする、貼り合わせウェーハ。
(7)前記支持用ウェーハは、エピタキシャルウェーハとアニールウェーハとのいずれか一方である、上記(6)に記載の貼り合わせウェーハ。
本発明によれば、ボイドやブリスタ等の貼り合わせ欠陥が全くない、貼り合わせウェーハを製造することができる。
このため、HF欠陥の発生、及び酸化膜の耐圧の低下を抑制した、高品質の貼り合わせウェーハを提供することができる。
また、本発明において、支持用ウェーハとしてエピタキシャルウェーハ又はアニールウェーハを用いることにより、貼り合わせウェーハに、高いゲッタリング能力をもたせ得ることができ、またスリップの発生も抑制し得る。
(a)貼り合わせウェーハに発生したボイドを示す図である。(b)貼り合わせウェーハに発生したブリスタを示す図である。 本発明の一実施形態にかかる製造方法のフローチャートを示す図である。 本発明の一実施形態にかかる製造方法のフローチャートを示す図である。 本発明の一実施形態にかかる製造方法のフローチャートを示す図である。 本発明の一実施形態にかかる製造方法のフローチャートを示す図である。
以下、本発明の貼り合わせウェーハの製造方法について図面を参照して説明する。
本発明の一実施形態では、まず、図2に示すように、活性層用ウェーハ1と支持用ウェーハ2とを用意し、支持用ウェーハ2として、エピタキシャルウェーハを用いる(S1)。
エピタキシャルウェーハは、通常のエピタキシャル成長法によって製造することができ、例えば、エピタキシャル装置内で、ウェーハをサセプタに載置し、水素ガスを導入して水素ガス雰囲気下で1100℃〜1200℃に昇温して、ベークする。次いで、原料ガスのトリクロロシランガス、キャリアガスの水素ガス、ドーパントガスのジボランガスをエピタキシャル炉内に導入して、ウェーハ表面に厚さ2.0〜4.0μm、抵抗率1.0〜10.0Ωcmのエピタキシャル膜2aを形成することができる。
なお、表面にエピタキシャル膜2aを成長させるウェーハ2は、結晶方位が(100)、(110)、(111)のいずれでもよく、また、導電型もn型、p型のいずれでもよい。
一方、活性層用ウェーハ1も、結晶方位は(100)、(110)、(111)のいずれでもよく、任意の導電型とすることができる。
また、結晶方位や導電型は、上記のエピタキシャル膜2aを形成するウェーハ2と同じであってもよく、異なっていても良い。
次いで、用意した活性層用ウェーハ1の一方の面の表面に絶縁膜3を形成する(S2)。絶縁膜としては、例えば酸化膜を用いることができる。酸化膜の形成方法は、特に限定しないが、例えば、600〜1200℃の高温の酸化炉に活性層用ウェーハを入れて酸素と反応させる、熱酸化による方法を用いることができる。
ここで、本発明の貼り合わせウェーハの製造方法においては、活性層用ウェーハ1と支持用ウェーハ2とを貼り合わせるのに先立って、絶縁膜3の界面側の表面3a及び、支持用ウェーハ2の界面側の表面2bを研磨する(S3)ことが肝要である。
図2に示す実施形態では、支持用ウェーハ2がエピタキシャルウェーハであるため、貼り合わせ側となるエピタキシャル膜2aの表面2bを研磨する。
エピタキシャル膜2aの研磨方法は、特に限定しないが、例えば、ウレタンなどからなる研磨布を定盤に貼り、研磨面を研磨布に接した状態にして、加圧し、エピタキシャルウェーハと定盤とを回転させながら研磨スラリーを供給して行うことができる。
なお、エピタキシャルウェーハ2の回転数は、2〜2000rpm、定盤の回転数は、1〜2001rpm、研磨圧力は、0.05〜5.0kPaとすることが好ましく、研磨スラリーの種類は特に制限されないが、粒径が0.5μm以下のコロイダルシリカが好ましい。
また、絶縁膜3の研磨方法は、特に限定しないが、上記のエピタキシャル膜2aの研磨方法において、ウェーハの回転数を2〜2000rpm、定盤の回転数を2〜2000rpm、研磨圧力を0.05〜5.0kPaとすることが好ましく、研磨スラリーの種類は特に制限されないが、SiO2やCeO2を含む水溶液やアルカリ溶液などの砥粒を用いることが好ましい。
なお、「先立って」とは、上述の絶縁膜3及び支持用ウェーハ2の界面側の面の表面2bの研磨の後に、研磨した表面の表面粗さが粗くなるような工程を含まないことを意味する。
上記の研磨工程の後、貼り合わせを行い、ウェーハ複合体4を形成する(S4)。貼り合わせは、例えばウェーハの貼り合わせに通常使用される治具を用いて、室温下で行うことができる。
また、貼り合わせ後に、貼り合わせ強度を向上させるために、ウェーハ複合体4に対して、熱処理工程を行うことが好ましい。
この熱処理工程については、雰囲気ガスは特に限定することはないが、処理温度および時間に関しては1100℃以上で60分以上行うことが好ましい。
次いで、ウェーハ複合体4の活性層用ウェーハ1側を薄厚化する(S5)。薄厚化は、活性層用ウェーハ1を研削、研磨することによって行う。
ウェーハ複合体4の活性層用ウェーハ1の研削は、例えば、機械式の加工を行うことができる。この研削加工により活性層側ウェーハの厚さを10〜15μmまで薄膜化する。
研削に引き続いて、ウェーハ複合体4の活性層用ウェーハ1を研磨することにより薄厚化する。この研磨は、砥粒濃度が1質量%以下の研磨剤を供給しながら行うことが好ましい。このような研磨液としては、例えばシリカなどの砥粒の濃度が1質量%以下のアルカリ性溶液を用いることができる。なお、アルカリ性溶液としては、無機アルカリ溶液(KOH、NaOH等)、有機アルカリ溶液(例えば、アミンを主成分とするピペラジンやエチレンジアミン等)、又はこれらの混合溶液などが好適である。
上記の研削及び研磨を行うことにより、所望の厚さの活性層を有する貼り合わせウェーハ5が完成する。
以下、本発明の作用効果について説明する。
本発明によれば、絶縁膜3の界面側の表面3a及び、支持用ウェーハ2の界面側の表面2bを研磨するため、貼り合わせ直前における、絶縁膜3の界面側の表面粗さ、及び支持用ウェーハ2の界面側の表面粗さを低減することができる。
これにより、貼り合わせ面となる絶縁膜及びエピタキシャル膜の双方の表面粗さが低減され、ボイドやブリスタ等の貼り合わせ欠陥の発生を完全になくすことができる。
なお、「表面粗さ」とは、以下において、JIS R 1683(2007年)に基づく二乗平均粗さRMSで定義するものとする。
次に、本発明の別の実施形態について、図3を参照して説明する。
上記の図2に示す実施形態との違いは、支持用ウェーハ6として、アニールウェーハを用いる(S1)点である。
アニールウェーハは、通常の方法で製造することができ、例えば、アルゴンガス等の不活性ガス、又は水素ガスのいずれか1以上を含む雰囲気中でウェーハを熱処理温度が1150〜1300℃程度で、熱処理時間が20分〜1時間程度の熱処理を施すことができる。熱処理に用いる熱処理炉は、熱処理条件に応じて、縦型熱処理炉、横型熱処理炉等のいずれかを用いることができる。
また、図2に示す実施形態の場合と同様に、活性層用ウェーハ1には絶縁膜3を形成する(S2)。
次いで、活性層用ウェーハ1と支持用ウェーハ6とを貼り合わせる直前に、絶縁膜3の界面側の面の表面3a及び、アニールウェーハの界面側の表面6aを研磨する(S3)。
ここで、アニールウェーハの研磨は、特に限定しないが、例えば上述のエピタキシャル膜の研磨と同様に行うことができる。このとき、ウェーハの回転数は、2〜2000rpm、定盤の回転数は、1〜2001rpm、研磨圧力は、0.05〜5.0kPaとすることが好ましい。
その後、図2に示す実施形態の場合と同様に、2枚のウェーハを貼り合わせて、ウェーハ複合体7を形成し(S4)、及び活性層用ウェーハ1側の研削研磨(S5)を行い、貼り合わせウェーハ8を製造する。
支持用ウェーハ6としてアニールウェーハを用いた場合も、貼り合わせ直前における、絶縁膜3の界面側の表面粗さ、及び支持用ウェーハ6の界面側の表面粗さを低減することができる。
このため、ボイドやブリスタ等の貼り合わせ欠陥の発生を完全になくすことができる。
次に、本発明の別の実施形態について、図4、5を参照して説明する。
図4、5は、上述のスマートカット法によって貼り合わせウェーハの製造を行う場合のフローチャートを示す図である。図4は、支持用ウェーハ2として、エピタキシャルウェーハを用いる場合であり、図5は、支持用ウェーハ6として、アニールウェーハを用いる場合である。
図4、5に示すように、スマートカット法においても、活性層用ウェーハ1と支持用ウェーハ2、6とを用意し(S1)、活性層用ウェーハ1に絶縁膜3を形成する(S2)。
次いで、絶縁膜3の界面側の面の表面3a及び、支持用ウェーハ2、6の界面側の面の表面2a、6aを研磨する(S3)ことが肝要である。
スマートカット法では、上記研磨の後、活性層用ウェーハ1の内部に、例えば水素イオンを注入して、剥離層9を形成する(S4)。
水素イオンの注入は、例えば、加速電圧を30〜150keVとして、3.0×1016 〜1.5×1017atoms /cm2程度のドーズ量とすることができる。
次いで、活性層用ウェーハ1と支持用ウェーハ2、6との貼り合わせを行ってウェーハ複合体10、12を形成し(S5)、その後、活性層用ウェーハ1に対し、剥離層9を起点とした剥離を行い、ウェーハ複合体10、12を薄厚化して、貼り合わせウェーハ11、13を形成する(S6)。
剥離は、例えば、窒素雰囲気で、400〜600℃、30分間程度の熱処理によって行うことができる。剥離後の活性層用ウェーハの厚さは、450〜500nm程度とすることが好ましい。
なお、貼り合わせウェーハ11、13の貼り合わせ強度を向上させるために、薄厚化したウェーハ11、13に対し、熱処理工程を施すことが好ましい。
この熱処理工程については、上述のように、雰囲気ガスは特に限定することはないが、処理温度および時間に関しては1100℃以上で60分以上行うことが好ましい。
さらに、必要に応じて、剥離後の表層のダメージ除去処理を行っても良い。剥離後のダメージ除去処理は、例えばドライ酸素雰囲気にて1000℃程度で、4〜6時間行い、貼り合わせ基板全体を酸化膜で覆い、ダメージ層を酸化膜とし、ダメージ層を除去するために、HF50%溶液で5分程度の洗浄により、酸化膜及び剥離面のダメージを除去することができる。
なお、図4、5に示す実施形態について、剥離層9の形成工程(S4)は、研磨工程(S3)に先立って行っても良い。
図4、5に示す、スマートカット法でも、同様に、貼り合わせ直前における、絶縁膜3の界面側の面の表面粗さ、及び支持用ウェーハ2、6の界面側の表面粗さを低減することができる。ボイドやブリスタ等の貼り合わせ欠陥の発生を完全になくすことができる。
また、図2〜5に示す実施形態について、エピタキシャル膜2aの研磨量は、100〜500nm、絶縁膜3の研磨量は、500〜1000nm、アニールウェーハの表面6aの研磨量は、100〜500 nmとすることが好ましい。
ここで、ウェーハ、絶縁膜及び、エピタキシャル膜の表面粗さを、JIS R 1683(2007年)に基づく、二乗平均粗さRMSで定義するものとする。
このとき、絶縁膜3の表面3aを500nm以上研磨することにより、絶縁膜3の表面粗さRMSを0.1nm以下とすることができる。
また、エピタキシャル膜2aの表面を0.1μm以上研磨することにより、エピタキシャル膜2aの表面粗さRMSを0.1nm以下とすることができる。
さらに、アニールウェーハの表面6aを0.1μm以上研磨することにより、アニールウェーハ6の表面粗さRMSを0.1nm以下とすることができる。
絶縁膜3の表面3a、エピタキシャル膜2aの表面、アニールウェーハの表面6aの表面粗さRMSを0.1nm以下とすることができれば、貼り合わせ表面の凹凸起因のボイド等の貼り合わせ欠陥を完全になくすことができる。
なお、絶縁膜3の表面粗さをさらに低減させるために、活性層用ウェーハ1に絶縁膜3を形成する前に、予め当該絶縁膜3を形成する面1aを研磨しておくことが好ましい。
さらに、支持用ウェーハに用いるエピタキシャルウェーハ2及びアニールウェーハ6は、酸素濃度1.4×1018atoms/cm3以上のものを用いることが好ましい。
なぜなら、1.4×1018atoms/cm3以上とすることにより、ウェーハの強度を向上させて、スリップの発生を抑制することができるからである。
また、エピタキシャルウェーハ2に用いるドーパントとしては、ボロンを用いることが好ましく、ドーズ量を1.0×1019atoms/cm3 以上(ウェーハの抵抗率換算で0.01Ωcm以下)とすることが好ましい。
1.0×1019 atoms/cm3以上とすることにより、貼り合わせウェーハに、高いゲッタリング能力を持たせることができるからである。
なお、上記において、支持用ウェーハをエピタキシャルウェーハ、アニールウェーハを例にとって説明したが、支持用ウェーハは、これらに限定されるものではなく、例えば、低COPウェーハなどを用いることもできる。
本発明の効果を確かめるため、(a)研削研磨法、(b)スマートカット法、それぞれの製造方法で、活性層用ウェーハ、及び支持用ウェーハの種類を変えて、貼り合わせウェーハを製造し、貼り合わせ前の2枚のウェーハの特性及び貼り合わせウェーハの特性を評価する試験を行った。
以下に、評価の対象とした貼り合わせウェーハの製造方法について説明する。
《(a)研削研磨法》
(発明例1)
活性層用ウェーハとして、結晶方位(100)、p型、抵抗率10Ωcmのウェーハを25枚用意した。
また、支持用ウェーハとして、結晶方位(100)、p型、抵抗率0.01Ωcm、酸素濃度1.4×1018atoms/cm3のウェーハの表面に厚さ3.1μm、p型、抵抗率10Ωcmのエピタキシャル膜を成長させたエピタキシャルウェーハを25枚用意した。
活性層用ウェーハには、上述の縦型熱処理炉による熱処理により、表面に1.0μmの厚さの酸化膜を形成した。
その後、CMP装置により、ウェーハの回転数を30rpm、定盤の回転数を31rpm、研磨圧力を0.2kPaとして、上述の方法による研磨を行い、支持用ウェーハのエピタキシャル膜を0.1μm研磨した。
また、酸化膜についても、CMP装置により、ウェーハの回転数を120rpm、定盤の回転数を121rpm、研磨圧力を2.0kPaとして、上述の研磨を行い、酸化膜を0.5μm研磨した。
そして、研磨した面が界面となるように、活性層用ウェーハと支持用ウェーハとを貼り合わせ、ウェーハ複合体を形成した。
次いで、1100℃、2時間の熱処理により、貼り合わせ強度を高め、その後、活性層用ウェーハを研削、研磨して5.0μmの厚さの活性層を形成して、貼り合わせウェーハを完成させた。
(発明例2)
活性層用ウェーハとして、結晶方位(100)、p型、抵抗率10Ωcmのウェーハを25枚用意した。
また、支持用ウェーハとして、結晶方位(100)、p型、抵抗率0.01Ωcm、酸素濃度1.4×1018atoms/cm3のウェーハを縦型熱処理炉にて、アルゴン雰囲気中で1200℃、1時間の熱処理を行い、アニールウェーハを25枚製造した。
活性層用ウェーハには、上述の縦型熱処理炉による熱処理により、表面に1.0μmの厚さの酸化膜を形成した。
その後、CMP装置により、ウェーハの回転数を30rpm、定盤の回転数を31rpm、研磨圧力を0.2kPaとして、上述の方法による研磨を行い、支持用ウェーハの表面0.1μm研磨した。
また、酸化膜についても、CMP装置により、ウェーハの回転数を120rpm、定盤の回転数を121rpm、研磨圧力を2.0kPaとして、上述の研磨を行い、酸化膜を0.5μm研磨した。
研磨した面が界面となるように、活性層用ウェーハと支持用ウェーハとを貼り合わせ、ウェーハ複合体を形成した。
次いで、1100℃、2時間の熱処理により、貼り合わせ強度を高め、その後、活性層用ウェーハを研削、研磨して5.0μmの厚さの活性層を形成して、貼り合わせウェーハを完成させた。
(比較例1)
活性層用ウェーハとして、結晶方位(100)、p型、抵抗率10Ωcmのウェーハを25枚用意した。
また、支持用ウェーハとして、結晶方位(100)、p型、抵抗率0.01Ωcm、酸素濃度1.4×1018atoms/cm3のウェーハの表面に厚さ3.1μm、p型、抵抗率10Ωcmのエピタキシャル膜を成長させたエピタキシャルウェーハを25枚用意した。
活性層用ウェーハには、上述の縦型熱処理炉による熱処理により、表面に0.7μmの厚さの酸化膜を形成した。
その後、CMP装置により、ウェーハの回転数を30rpm、定盤の回転数を31rpm、研磨圧力を0.2kPaとして、上述の方法による研磨を行い、支持用ウェーハのエピタキシャル膜を0.1μm研磨した。
また、酸化膜についても、CMP装置により、ウェーハの回転数を120rpm、定盤の回転数を121rpm、研磨圧力を2.0kPaとして、上述の研磨を行い、酸化膜を0.2μm研磨した。
そして、研磨した面が界面となるように、活性層用ウェーハと支持用ウェーハとを貼り合わせ、ウェーハ複合体を形成した。
次いで、1100℃、2時間の熱処理により、貼り合わせ強度を高め、その後、活性層用ウェーハを研削、研磨して5.0μmの厚さの活性層を形成して、貼り合わせウェーハを完成させた。
(比較例2)
活性層用ウェーハとして、結晶方位(100)、p型、抵抗率10Ωcmのウェーハを25枚用意した。
また、支持用ウェーハとして、結晶方位(100)、p型、抵抗率0.01Ωcm、酸素濃度1.4×1018atoms/cm3のウェーハの表面に厚さ3.1μm、p型、抵抗率10Ωcmのエピタキシャル膜を成長させたエピタキシャルウェーハを25枚用意した。
活性層用ウェーハには、上述の縦型熱処理炉による熱処理により、表面に1.0μmの厚さの酸化膜を形成した。
そして、活性層用ウェーハの酸化膜と支持用ウェーハのエピタキシャル膜とを貼り合わせ、ウェーハ複合体を形成した。
次いで、1100℃、2時間の熱処理により、貼り合わせ強度を高め、その後、活性層用ウェーハを研削、研磨して5.0μmの厚さの活性層を形成して、貼り合わせウェーハを完成させた。
(比較例3)
活性層用ウェーハとして、結晶方位(100)、p型、抵抗率10Ωcmのウェーハを25枚用意した。
また、支持用ウェーハとして、結晶方位(100)、p型、抵抗率0.01Ωcm、酸素濃度1.4×1018atoms/cm3のウェーハを縦型熱処理炉にて、アルゴン雰囲気中で1200℃、1時間の熱処理を行い、アニールウェーハを25枚製造した。
活性層用ウェーハには、上述の縦型熱処理炉による熱処理により、表面に0.5μmの厚さの酸化膜を形成した。
活性層用ウェーハを、酸化膜を界面として、支持用ウェーハに貼り合わせ、ウェーハ複合体を形成した。
次いで、1100℃、2時間の熱処理により、貼り合わせ強度を高め、その後、活性層用ウェーハを研削、研磨して5.0μmの厚さの活性層を形成して、貼り合わせウェーハを完成させた。
(比較例4)
活性層用ウェーハとして、結晶方位(100)、p型、抵抗率10Ωcmのウェーハを25枚用意した。
また、支持用ウェーハとして、結晶方位(100)、p型、抵抗率0.01Ωcm、酸素濃度1.2×1018atoms/cm3の低COPウェーハを25枚用意した。
活性層用ウェーハには、上述の縦型熱処理炉による熱処理により、表面に0.5μmの厚さの酸化膜を形成した。
活性層用ウェーハを、酸化膜を界面として支持用ウェーハに貼り合わせ、ウェーハ複合体を形成した。
次いで、1100℃、2時間の熱処理により、貼り合わせ強度を高め、その後、活性層用ウェーハを研削、研磨して5.0μmの厚さの活性層を形成して、貼り合わせウェーハを完成させた。
(比較例5)
活性層用ウェーハとして、結晶方位(100)、p型、抵抗率10Ωcmのウェーハを25枚用意した。
また、支持用ウェーハとして、結晶方位(100)、p型、抵抗率0.01Ωcm、酸素濃度1.4×1018atoms/cm3のウェーハを25枚用意した。
活性層用ウェーハには、上述の縦型熱処理炉による熱処理により、表面に0.5μmの厚さの酸化膜を形成した。
そして、活性層用ウェーハを、酸化膜を界面として支持用ウェーハに貼り合わせ、ウェーハ複合体を形成した。
次いで、1100℃、2時間の熱処理により、貼り合わせ強度を高め、その後、活性層用ウェーハを研削、研磨して5.0μmの厚さの活性層を形成して、貼り合わせウェーハを完成させた。
《(b)スマートカット法》
(発明例3)
活性層用ウェーハとして、結晶方位(100)、p型、抵抗率10Ωcmのウェーハを25枚用意した。
また、支持用ウェーハとして、結晶方位(100)、p型、抵抗率0.01Ωcm、酸素濃度1.4×1018atoms/cm3のウェーハの表面に厚さ3.1μm、p型、抵抗率10Ωcmのエピタキシャル膜を成長させたエピタキシャルウェーハを25枚用意した。
活性層用ウェーハには、上述の縦型熱処理炉による熱処理により、表面に1.0μmの厚さの酸化膜を形成した。
その後、CMP装置により、ウェーハの回転数を30rpm、定盤の回転数を31rpm、研磨圧力を0.2kPaとして、上述の方法による研磨を行い、支持用ウェーハのエピタキシャル膜を0.1μm研磨した。
また、酸化膜についても、CMP装置により、ウェーハの回転数を120rpm、定盤の回転数を121rpm、研磨圧力を3.0kPaとして、上述の研磨を行い、酸化膜を0.5μm研磨した。
次いで、イオン注入装置を用いて、活性層用ウェーハに、加速電圧を50keV、ドーズ量1.2×1017atoms /cm2で水素イオンを注入し、剥離層を形成した。
そして、研磨した面が界面となるように、活性層用ウェーハと支持用ウェーハとを貼り合わせ、ウェーハ複合体を形成した。
次いで、500℃、30分の熱処理により、活性層用ウェーハの一部を、剥離層を起点として剥離し、その後、ダメージ除去処理、薄膜化加工を行い、活性層厚さ800Åの貼り合わせウェーハを完成させた。
(発明例4)
活性層用ウェーハとして、結晶方位(100)、p型、抵抗率10Ωcmのウェーハを25枚用意した。
また、支持用ウェーハとして、結晶方位(100)、p型、抵抗率0.01Ωcm、酸素濃度1.4×1018atoms/cm3のウェーハを縦型熱処理炉にて、アルゴン雰囲気中で1200℃、1時間の熱処理を行い、アニールウェーハを25枚製造した。
活性層用ウェーハには、上述の縦型熱処理炉による熱処理により、表面に1.0μmの厚さの酸化膜を形成した。
その後、CMP装置により、ウェーハの回転数を30rpm、定盤の回転数を31rpm、研磨圧力を0.2kPaとして、上述の方法による研磨を行い、支持用ウェーハの表面0.1μm研磨した。
また、酸化膜についても、CMP装置により、ウェーハの回転数を120rpm、定盤の回転数を121rpm、研磨圧力を3.0kPaとして、上述の研磨を行い、酸化膜を0.5μm研磨した。
次いで、イオン注入装置を用いて、活性層用ウェーハに、加速電圧を50keV、ドーズ量1.2×1017atoms /cm2で水素イオンを注入し、剥離層を形成した。
研磨した面が界面となるように、活性層用ウェーハと支持用ウェーハとを貼り合わせ、ウェーハ複合体を形成した。
次いで、500℃、30分の熱処理により、活性層用ウェーハの一部を、剥離層を起点として剥離し、その後,ダメージ除去処理、薄膜化加工を行い、活性層厚さ800Åの貼り合わせウェーハを完成させた。
(比較例6)
活性層用ウェーハとして、結晶方位(100)、p型、抵抗率10Ωcmのウェーハを25枚用意した。
また、支持用ウェーハとして、結晶方位(100)、p型、抵抗率0.01Ωcm、酸素濃度1.4×1018atoms/cm3のウェーハの表面に厚さ3.1μm、p型、抵抗率10Ωcmのエピタキシャル膜を成長させたエピタキシャルウェーハを25枚用意した。
活性層用ウェーハには、上述の縦型熱処理炉による熱処理により、表面に0.7μmの厚さの酸化膜を形成した。
その後、CMP装置により、ウェーハの回転数を30rpm、定盤の回転数を31rpm、研磨圧力を0.2kPaとして、上述の研磨を行い、支持用ウェーハのエピタキシャル膜を0.1μm研磨した。
また、酸化膜についても、CMP装置により、ウェーハの回転数を120rpm、定盤の回転数を121rpm、研磨圧力を3.0kPaとして、上述の研磨を行い、酸化膜を0.2μm研磨した。
次いで、イオン注入装置を用いて、活性層用ウェーハに、加速電圧を50keV、ドーズ量1.2×1017atoms /cm2で水素イオンを注入し、剥離層を形成した。
そして、研磨した面が界面となるように、活性層用ウェーハと支持用ウェーハとを貼り合わせ、ウェーハ複合体を形成した。
次いで、500℃、30分の熱処理により、活性層用ウェーハの一部を、剥離層を起点として剥離し、その後、ダメージ除去熱処理、薄膜化加工を行い、活性層厚さ800Åの貼り合わせウェーハを完成させた。
(比較例7)
活性層用ウェーハとして、結晶方位(100)、p型、抵抗率10Ωcmのウェーハを25枚用意した。
また、支持用ウェーハとして、結晶方位(100)、p型、抵抗率0.01Ωcm、酸素濃度1.4×1018atoms/cm3のウェーハの表面に厚さ3.1μm、p型、抵抗率10Ωcmのエピタキシャル膜を成長させたエピタキシャルウェーハを25枚用意した。
活性層用ウェーハには、上述の縦型熱処理炉による熱処理により、表面に0.5μmの厚さの酸化膜を形成した。
次いで、イオン注入装置を用いて、活性層用ウェーハに、加速電圧を50keV、ドーズ量1.2×1017atoms /cm2で水素イオンを注入し、剥離層を形成した。
そして、活性層用ウェーハの酸化膜と支持用ウェーハのエピタキシャル膜とを貼り合わせ、ウェーハ複合体を形成した。
次いで、500℃、30分の熱処理により、活性層用ウェーハの一部を、剥離層を起点として剥離し、その後、ダメージ除去熱処理、薄膜化加工を行い、活性層厚さ800Åの貼り合わせウェーハを完成させた。
(比較例8)
活性層用ウェーハとして、結晶方位(100)、p型、抵抗率10Ωcmのウェーハを25枚用意した。
また、支持用ウェーハとして、結晶方位(100)、p型、抵抗率0.01Ωcm、酸素濃度1.4×1018atoms/cm3のウェーハを縦型熱処理炉にて、アルゴン雰囲気中で1200℃、1時間の熱処理を行い、アニールウェーハを25枚製造した。
活性層用ウェーハには、上述の縦型熱処理炉による熱処理により、表面に0.5μmの厚さの酸化膜を形成した。
次いで、イオン注入装置を用いて、活性層用ウェーハに、加速電圧を50keV、ドーズ量1.2×1017atoms /cm2で水素イオンを注入し、剥離層を形成した。
活性層用ウェーハを、酸化膜を界面として、支持用ウェーハに貼り合わせ、ウェーハ複合体を形成した。
次いで、500℃、30分の熱処理により、活性層用ウェーハの一部を、剥離層を起点として剥離し、その後、ダメージ除去熱処理、薄膜化加工を行い、活性層厚さ800Åの貼り合わせウェーハを完成させた。
(比較例9)
活性層用ウェーハとして、結晶方位(100)、p型、抵抗率10Ωcmのウェーハを25枚用意した。
また、支持用ウェーハとして、結晶方位(100)、p型、抵抗率0.01Ωcm、酸素濃度1.2×1018atoms/cm3の低COPウェーハを25枚用意した。
活性層用ウェーハには、上述の縦型熱処理炉による熱処理により、表面に0.5μmの厚さの酸化膜を形成した。
次いで、イオン注入装置を用いて、活性層用ウェーハに、加速電圧を50keV、ドーズ量1.2×1017atoms /cm2で水素イオンを注入し、剥離層を形成した。
活性層用ウェーハを、酸化膜を界面として支持用ウェーハに貼り合わせ、ウェーハ複合体を形成した。
次いで、500℃、30分の熱処理により、活性層用ウェーハの一部を、剥離層を起点として剥離し、その後、ダメージ除去熱処理、薄膜化加工を行い、活性層厚さ800Åの貼り合わせウェーハを完成させた。
(比較例10)
活性層用ウェーハとして、結晶方位(100)、p型、抵抗率10Ωcmのウェーハを25枚用意した。
また、支持用ウェーハとして、結晶方位(100)、p型、抵抗率0.01Ωcm、酸素濃度1.4×1018atoms/cm3のウェーハを25枚用意した。
活性層用ウェーハには、上述の縦型熱処理炉による熱処理により、表面に0.5μmの厚さの酸化膜を形成した。
次いで、イオン注入装置を用いて、活性層用ウェーハに、加速電圧を50keV、ドーズ量1.2×1017atoms /cm2で水素イオンを注入し、剥離層を形成した。
活性層用ウェーハを、酸化膜を界面として支持用ウェーハに貼り合わせ、ウェーハ複合体を形成した。
次いで、500℃、30分の熱処理により、活性層用ウェーハの一部を、剥離層を起点として剥離し、その後、ダメージ除去熱処理、薄膜化加工を行い、活性層厚さ800Åの貼り合わせウェーハを完成させた。
以下に、評価項目について説明する。評価結果は表1、2に示してある。
(支持用ウェーハの表面粗さ)
支持用ウェーハの界面側の面の表面粗さを求めた。
表面粗さは、JIS R 1683に基づく二乗平均粗さRMSを、AFM画像(10μm×10μmの範囲)をもとに得た値である。
(活性層用ウェーハの表面粗さ)
活性層用ウェーハに形成した酸化膜の表面粗さを支持用ウェーハと同様の方法により求めた。
なお、表1、2において、支持用ウェーハ及び活性層用ウェーハの表面粗さは、各25枚のウェーハの平均値を示してある。表1における、「支持用ウェーハの表面粗さ」とは、エピタキシャル膜の表面粗さを意味する。
(貼り合わせ直後の品質評価)
(ボイド欠陥)
貼り合わせ直後のウェーハ複合体の各サンプルを、界面検査装置を用いて超音波により観察し、貼り合わせ界面に存在するボイド欠陥数をカウントした。
(ブリスタ欠陥)
剥離熱処理後のウェーハ複合体の各サンプルの表面を蛍光灯下で目視観察し、表面に存在するブリスタ欠陥の個数をカウントした。
なお、表1、2において、ウェーハ1枚当たりのボイド欠陥及びブリスタ欠陥の個数は、25個のサンプルの最小値〜最大値の範囲を示している。
(貼り合わせウェーハの品質評価)
(スリップ)
貼り合わせウェーハの各サンプルを集光灯下の目視検査によりスリップ観察を行い、スリップの有無及び長さを確認した。
ここで、スリップが複数発生した場合のスリップの長さとは、スリップの長さの総和である。
なお、表1、2において、スリップの長さは、25個のサンプルの最小値〜最大値の範囲を示している。0(mm)とは、目視検査によりスリップが確認できなかったことを示す。
(HF欠陥)
各発明例及び比較例からサンプルを1枚ずつ用意し、HF50%溶液に30分間浸漬させて欠陥を拡大させた後、光学顕微鏡によりHF欠陥を観察し、欠陥密度を算出した。
(酸化膜耐圧)
各発明例及び比較例からサンプルを1枚ずつ用意し、絶縁耐圧試験装置(東京エレクトロン社製の自動プローバ)を用いて、埋め込み酸化膜の耐圧測定を行った。
(ゲッタリング能力)
各発明例及び比較例からサンプルを2枚ずつ用意した。
各サンプルの表面に、濃度1.0×1013atoms/cm3のCuを添加した汚染液を塗布し、1000℃、1時間のドライブイン熱処理を行った後に、原子吸光分析法(AAS法)により、貼り合わせウェーハ中のCu濃度を評価した。
なお、表1、2における、検出限界値とは、5.0×1013atoms/cm3であり、表中の数値は2枚のサンプルの最小値〜最大値の範囲を示している。
Figure 2012104666
Figure 2012104666
表1、2に示すように、発明例1、2と比較例2〜5との比較、及び発明例3、4と比較例7〜10との比較により、活性層用ウェーハの酸化膜と支持用ウェーハの界面側の面の表面を共に研磨した、発明例1、2及び3、4は、ボイドやブリスタが全く発生していないことがわかる。
また、発明例1、2と比較例1との比較、及び発明例3、4と比較例6との比較により、酸化膜の研磨量が十分である発明例1、2及び3、4は、ボイドやブリスタが全く発生していないことがわかる。
さらに、発明例1〜4にかかる貼り合わせウェーハは、HF欠陥密度が低く、酸化膜耐圧も高いことがわかる。
加えて、発明例1、2と比較例4、5との比較、及び発明例3、4と比較例9、10との比較により、支持用ウェーハとして、高濃度のボロンを含有するエピタキシャルウェーハや高濃度の酸素を含有するアニールウェーハを用いた発明例1〜4は、ゲッタリング能力が高く、またスリップも発生していないことがわかる。
1 活性層用ウェーハ
2、6 支持用ウェーハ
3 絶縁膜
4、7、10、12 ウェーハ複合体
5、8、11、13 貼り合わせウェーハ
9 剥離層

Claims (7)

  1. 活性層用ウェーハに絶縁膜を形成し、該活性層用ウェーハを、前記絶縁膜を界面として支持用ウェーハに貼り合わせて、ウェーハ複合体を形成するに当たり、
    前記貼り合わせを行うのに先立って、前記絶縁膜の前記界面側の表面及び、前記支持用ウェーハの前記界面側の表面を研磨することを特徴とする、貼り合わせウェーハの製造方法。
  2. 活性層用ウェーハに絶縁膜を形成し、該活性層用ウェーハを、前記絶縁膜を界面として支持用ウェーハに貼り合わせて、ウェーハ複合体を形成する工程と、
    前記ウェーハ複合体の前記活性層用ウェーハ側を研削して、前記ウェーハ複合体を薄厚化処理する工程を含む、貼り合わせウェーハの製造方法において、
    前記貼り合わせを行うのに先立って、前記絶縁膜の前記界面側の表面及び、前記支持用ウェーハの前記界面側の表面を研磨する工程を含むことを特徴とする、貼り合わせウェーハの製造方法。
  3. 活性層用ウェーハに絶縁膜を形成する工程と、
    前記活性層用ウェーハに水素イオンを注入して、前記活性層用ウェーハに水素イオン層を形成する工程と、
    前記活性層用ウェーハを、前記絶縁膜を界面として支持用ウェーハに貼り合わせて、ウェーハ複合体を形成する工程と、
    前記水素イオン層を起点として前記活性層用ウェーハの一部を剥離して、前記ウェーハ複合体を薄厚化する工程を含む、貼り合わせウェーハの製造方法において、
    前記貼り合わせを行う直前に、前記絶縁膜の前記界面側の表面及び、前記支持用ウェーハの前記界面側の表面を研磨する工程を含むことを特徴とする、貼り合わせウェーハの製造方法。
  4. 前記貼り合わせを行う直前での、前記絶縁膜の前記界面側の表面のJIS R 1683に基づく二乗平均粗さRMSは、0.1nm以下であり、且つ前記支持用ウェーハの前記界面側の表面の前記二乗平均粗さRMSは、0.1nm以下である、請求項1に記載の貼り合わせウェーハの製造方法。
  5. 前記支持用ウェーハは、エピタキシャルウェーハとアニールウェーハとのいずれか一方であることを特徴とする、請求項1に記載の貼り合わせウェーハの製造方法。
  6. 片面に絶縁膜を有する活性層用ウェーハと支持用ウェーハとを前記絶縁膜を界面として貼り合わせて形成されるウェーハ複合体を薄厚化してなる、貼り合わせウェーハにおいて、
    前記貼り合わせウェーハの、前記絶縁膜の前記界面側の表面のJIS R 1683に基づく二乗平均粗さRMSは、0.1nm以下であることを特徴とする、貼り合わせウェーハ。
  7. 前記支持用ウェーハは、エピタキシャルウェーハとアニールウェーハとのいずれか一方である、請求項6に記載の貼り合わせウェーハ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105190839A (zh) * 2014-02-26 2015-12-23 日本碍子株式会社 半导体用复合基板的处理基板

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