JP2012084654A - ドライエッチング装置および基板の除電方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板に対するドライエッチング処理の実施により基板に生じた残留静電吸着力を効率的に除去あるいは減少させることができるドライエッチング装置および基板の除電方法を提供する。
【解決手段】処理室内のステージ上に静電吸着された基板に対してドライエッチング処理を実施した後、Heガスを除電用ガスとして処理室内に供給するとともに、Heガスをプラズマ化することで、ドライエッチング処理の実施により基板に生じた残留静電吸着力を減少させる除電処理を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板に対してドライエッチング処理を行うドライエッチング装置および方法に関し、特にドライエッチング処理の際に基板に生じた残留静電吸着力を除去あるいは減少させる除去する基板の除電方法に関する。
従来、このようなドライエッチング装置では、チャンバ内のステージ上に載置された基板を、ステージに内蔵されたESC電極を用いて静電吸着により保持した状態で、プラズマを発生させて、基板に対する所望のエッチング処理が行われる。
このエッチング処理の実施中に基板には電荷が蓄積されて、基板とステージとの間の静電吸着力が増大し、ESC電極への直流電圧の印加を停止した後、ステージから基板を離脱させる際に残留静電吸着力が基板の離脱を阻害する。
そのため、エッチング処理が完了した後、所定のガスをチャンバ内に供給するとともに、高周波電力を印加してプラズマを発生させ、プラズマによる除電放電により基板の残留静電吸着力を減少させる除電放電処理が行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−279876号公報
ドライエッチング装置において、生産性を向上させるためには、このような除電放電処理がより効率的に行われることが好ましい。一方、近年、基板の薄化等が進んでおり、基板の損傷等を防止するためにも、残留静電吸着力を除去あるいは充分に減少させた状態にてステージ上からの基板の離脱(搬出)作業を行う必要がある。
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、基板に対するドライエッチング処理の実施により基板に生じた残留静電吸着力を効率的に除去あるいは減少させることができるドライエッチング装置および基板の除電方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の第1態様によれば、基板に対するドライエッチング処理が施される処理室を形成する処理容器と、
処理室内に配置され、基板が載置されるステージと、
ステージ上に載置された基板を静電吸着する静電吸着部と、
処理室内にドライエッチング処理のための処理ガスを供給する処理ガス供給部と、
高周波電圧の作用によって処理室内の処理ガスをプラズマ化することによりステージ上の基板に対してドライエッチング処理を行うプラズマ発生手段と、
ドライエッチング処理の際に生じた基板の残留静電吸着力を減少させる除電処理のために処理室間内に除電用Heガスを供給する除電ガス供給部とを備える、ドライエッチング装置を提供する。
本発明の第2態様によれば、ドライエッチング処理の際に基板を冷却するための冷却用Heガスをステージと基板との間に供給する冷却用ガス供給部をさらに備え、
除電ガス供給部は、冷却用ガス供給部より分岐されたHeガス供給路から供給される冷却用Heガスを除電用Heガスとして処理室内に供給する、第1態様に記載のドライエッチング装置を提供する。
本発明の第3態様によれば、冷却用ガス供給部は、
冷却用Heガスをステージと基板との間に供給する第1のガス供給路と、
冷却用Heガスを除電ガス供給部に分岐して供給する第2のガス供給路と、
冷却用Heガスの供給先を第1のガス供給路および第2のガス供給路のいずれか一方に択一的に切り換えるガス供給路切換部を備える、第2態様に記載のドライエッチング装置を提供する。
本発明の第4態様によれば、処理室内のステージ上に静電吸着された基板に対してドライエッチング処理を実施した後、Heガスを除電用ガスとして処理室内に供給するとともに、Heガスをプラズマ化することで、ドライエッチング処理の実施により基板に生じた残留静電吸着力を減少させる除電処理を行う、基板の除電方法を提供する。
本発明の第5態様によれば、ドライエッチング処理の際に基板を冷却するための冷却用Heガスの第1のガス供給路より分岐された第2のガス供給路を通じて、冷却用Heガスを除電用ガスとして処理室内に供給する、第4態様に記載の基板の除電方法を提供する。
本発明によれば、基板に対するドライエッチング処理を実施した後、Heガスを処理空間に供給してHeガスをプラズマ化することにより、ドライエッチング処理の際に生じた基板の残留静電吸着力を効率的に除去あるいは減少させることができる。特に、除電用ガスとして、不活性ガスの中でもHeガスを用いることにより、他の不活性ガスに比してもより高い除電効果を発揮することができる。
本発明の実施の形態1に係るドライエッチング装置の構成図 トレイ、基板および基板ステージの斜視図 トレイ、基板および基板ステージの斜視図(トレイ載置状態) ドライエッチング処理の手順を示す動作説明図 除電放電処理の手順を示すフローチャート 本発明の実施の形態2に係るドライエッチング装置の構成図 本発明の実施の形態3に係るドライエッチング装置の構成図
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係るドライエッチング装置の一例としてICP(誘導結合プラズマ)型のドライエッチング装置1の構成図を図1に示す。
ドライエッチング装置1は、基板2(図2〜図4参照)に対してドライエッチング処理を行う処理室(処理空間)を構成するチャンバ(処理容器)3を備える。チャンバ3の上端開口は石英等の誘電体により形成された天板4(隔壁)により密閉状態で閉鎖されている。天板4上にはICPコイル5が配置されており、ICPコイル5はコイルカバー部10により覆われている。ICPコイル5にはマッチング回路を含む第1の高周波電源部7が電気的に接続されている。天板4と対向するチャンバ3内の底部側には、バイアス電圧が印加される下部電極としての機能及び基板2の保持台としての機能を有する基板ステージ9が配置されている。チャンバ3には、例えばロードドック室(図示せず)と連通する開閉可能な搬入出用のゲートバルブ(図示せず)が設けられており、図示しない搬送機構が備えるハンド部により基板2が保持されて、開放状態のゲートバルブを通して基板2の搬入・搬出動作が行われる。また、天板4の処理室側の面には複数のガス導入口4aが形成されており、これらのガス導入口4aには、処理ガス供給路16を介してエッチング処理用の処理ガス供給部12が接続されている。処理ガス供給部12には、複数種類の処理ガスの供給ライン(例えば、BCl、Cl、Ar、O、CFなど)が備えられており、それぞれのガス種のライン毎に設けられた開閉バルブ12aおよび流量調整部12bの開閉動作および開度が選択的に制御されることにより、処理ガス供給路16を通してガス導入口4aから所望の流量および仕様の処理ガスを供給できる。さらに、チャンバ3に設けられた排気口3aには、コンダクタンスバルブ11および真空ポンプ13が接続されている。
次に、本実施の形態1のドライエッチング装置1にて取り扱われる基板2を保持するトレイ15について、図2および図3の斜視図および図4の断面図を用いて説明する。
トレイ15は薄板円板状のトレイ本体15aを備える。トレイ本体15aには、上面15bから下面15cまで厚み方向に貫通する4個の基板収容孔19が設けられている。基板収容孔19は、上面15b及び下面15cから見てトレイ本体15aの中心に対して等角度間隔で配置されている。図4に詳細に示すように、それぞれの基板収容孔19の内壁15dには、孔中心に向けて突出する基板支持部21が設けられている。本実施の形態1では、基板支持部21は内壁15dの全周に設けられており、平面視で円環状である。
それぞれの基板収容孔19にはそれぞれ1枚の基板2が収容される。基板収容孔19に収容された基板2は、その外周縁部2aの下面部分が基板支持部21の上面21aに支持される。また、基板収容孔19はトレイ本体15aを厚み方向に貫通するように形成されているので、トレイ本体15aの下面側から見ると、基板収容孔19により基板2の下面が露出した状態とされている。
トレイ本体15aには、外周縁を部分的に切り欠いたノッチ15eが形成されており、搬送時などでトレイ15を取り扱う際に、センサ等を用いてトレイ15の向きを容易に確認できる。
次に、図1〜図4を参照して、基板ステージ9について説明する。
基板ステージ9は、セラミクス等の誘電体部材により形成されたステージ上部23と、表面にアルマイト被覆を形成したアルミニウム等により形成され、バイアス電圧(高周波電圧)が印加される下部電極として機能する金属ブロック(図示せず)を内蔵したステージ下部24とを備える。
図2に示すように、ステージ上部23は円板状に形成されており、ステージ上部23の上端面は、トレイ15の下面15cを支持するトレイ支持部28となっている。また、トレイ15のそれぞれの基板収容孔19と対応する短円柱状の4個の基板保持部29がトレイ支持部28から上向きに突出している。さらにステージ上部23上には、トレイ支持部28を囲むように配置され、ステージ上部23から上向きに突出して形成された環状のガイドリング30が配置されている。このガイドリング30は、ステージ上部23において、トレイ15の配置位置を案内する役目を担っている。
また、図1、図4に示すように、ステージ23に設けられた個々の基板保持部29には、ESC電極(静電吸着用電極)40が内蔵されている。これらのESC電極40は電気的に互いに絶縁されており、直流電源を内蔵するESC駆動電源部41(図1参照)から静電吸着用の直流電圧(DC)が印加される。
基板ステージ9にて下部電極として機能する金属ブロックには、バイアス電圧としての高周波を印加する第2の高周波電源部56が電気的に接続されており、第2の高周波電源部56はマッチング回路を備えている。
ここで、トレイ15、基板2、および基板保持部29等の関係について説明する。トレイ15の下面15cがトレイ支持部28上に配置された状態では、基板保持部29により基板2が押し上げられ、トレイ15の基板支持部21から基板2が浮き上がった状態となる。言い換えれば、基板収容孔19に基板2を収容しているトレイ15をステージ上部23上に配置すると、基板収容孔19に収容された基板2は基板支持部21の上面21aから浮き上がり、基板2の縁部2aと基板支持部21の上面21aとが互いに離間した状態にて、基板2の下面が基板保持部29上に配置される。
図4に示すように、それぞれの基板保持部29の上面には冷却ガス供給口44が設けられており、それぞれの冷却ガス供給口44は冷却ガス供給路47(第1のガス供給路)を通じて共通の冷却ガス供給部45に接続されている。なお、本実施の形態1では、冷却ガスとしてヘリウム(He)が用いられ、プラズマ処理中において、基板保持部29の上面と基板2との間に冷却ガスが供給されることで基板2の冷却が行われる。なお、図1に示すように、冷却ガス供給部45は、冷却ガス供給路47への冷却ガスの供給をON/OFFする開閉バルブ45aと、供給流量を調節する流量調節部45bとを備えている。また、冷却ガス供給路47上には、所定の圧力にて冷却ガスの供給が可能なように、圧力計58および調圧弁59が設けられている。
さらに、図1に示すように、冷却ガス供給部45の冷却ガス供給路47は、開閉バルブ45aの上流側にて(開閉バルブ45aと流量調節部45bの間で)分岐されており、分岐された配管が処理ガス供給路16に接続されている。この分岐された配管が除電ガス供給路50(第2のガス供給路)となっており、冷却ガス供給部45から供給されるHeガスが、除電ガス供給路50および処理ガス供給路16を通じてガス導入口4aよりチャンバ3内に供給されるように構成されている。このようにチャンバ3内に供給されるHeガスは、後述する除電放電処理にて使用される。また、除電ガス供給路50上には開閉バルブ51が設けられており、除電ガス供給路50および開閉バルブ51により除電ガス供給部52が構成されている。なお、冷却ガス供給部45の開閉バルブ45aおよび除電ガス供給部52の開閉バルブ51を開閉動作させることにより、Heガスの供給先を択一的に選択することができる。本実施の形態1では、開閉バルブ45aおよび51がガス供給路切替弁としての機能を実現している。
図4に示すように、基板ステージ9には、トレイ支持部28上に配置された状態のトレイ15をその下面側から押し上げて(突き上げて)トレイ15とともにそれぞれの基板2を上昇させる複数本のトレイ押上ロッド18が備えられている。それぞれのトレイ押上ロッド18は、トレイ支持部28の上面より突出した押上位置と、トレイ支持部28内に格納された格納位置との間で駆動機構(図示せず)により昇降駆動される。
また、ドライエッチング装置1には、上述したそれぞれの構成部の動作を互いに関連づけながら統括的に制御する制御部70が備えられており、例えば、各種センサ等により検出された情報に基づいて、予め設定されたプログラムにしたがって各構成部の動作が制御され、ドライエッチング処理が行われる。
次に、上述したような構成を有するドライエッチング装置1を用いて、複数の基板2に対してエッチング処理を行う方法について、図1および図4(A)〜(D)のドライエッチング処理の手順を示す動作説明図を用いて説明する。なお、以降に説明するそれぞれの処理は、ドライエッチング装置1が備える制御部70によりそれぞれの構成部が予め設定されたプログラムおよび運転条件に基づいて制御されることにより実施される。
(トレイ搬入処理)
まず、トレイ搬入処理を実施する。具体的には、ドライエッチング装置1において、ゲートバルブを開放状態とさせる。その後、4個の基板収容孔19にそれぞれ基板2が収容された状態のトレイ15を、搬送機構のハンド部により保持して、例えばロードロック室からゲートバルブを通ってチャンバ3内に搬入する。
図4(A)に示すように、チャンバ3内では、駆動装置によって駆動されたトレイ押上ロッド18が上昇し、ハンド部からトレイ押上ロッド18の上端にトレイ15が移載される。トレイ15の移載後、ハンド部はロードロック室に待避し、ゲートバルブが閉鎖される。
その後、上端にトレイ15を支持したトレイ押上ロッド18は、その押上位置から基板ステージ9内に格納される格納位置に向けて降下する。トレイ15は下面15cが基板ステージ9のステージ上部23のトレイ支持部28まで降下し、トレイ15はステージ上部23のトレイ支持部28によって支持される。トレイ15がトレイ支持部28に向けて降下する際に、ステージ上部23の基板保持部29がトレイ15の対応する基板収容孔19内にトレイ15の下面15c側から進入する。トレイ15の下面15cがトレイ支持部28に当接する前に、基板保持部29が基板2の下面に当接する。さらにトレイ15を下降させてトレイ15の下面15cをトレイ支持部28上に載置すると、それぞれの基板2の縁部2aが基板支持部21の上面21aから持ち上げられて、トレイ15と基板2とが互いに離間した状態となる(すなわち、図4(B)の状態となる。)。なお、図4では、ガイドリング30の図示を省略している。
その後、それぞれの基板保持部29に内蔵されたESC電極40に対してESC駆動電源部41から直流電圧を印加する。
(エッチング処理)
次に、エッチング処理を実施する。具体的には、ガス供給部12からガス導入口4aを介してチャンバ3内にエッチング処理用の処理ガスが供給されるとともに、コンダクタンスバルブ11の開度制御が行われながら真空ポンプ13によりチャンバ3内は所定圧力に維持される。続いて、第1の高周波電源部7からICPコイル5に高周波電圧を印加する。これにより天板4を介してチャンバ3内に電磁波エネルギが導入されてチャンバ3内にプラズマPが発生する(図4(B)参照)。
また、チャンバ3内にプラズマPが発生することにより基板2と基板保持部29の間に静電吸着力が発生し、それぞれの基板保持部29の上面に基板2が静電吸着される。基板2の下面はトレイ15を介することなく基板保持部29の上面に直接配置されている。したがって、基板2は基板保持部29の上面に対して高い密着度で保持される。
その後、除電ガス供給路50の開閉バルブ51が閉止された状態にて、冷却ガス供給路47の開閉バルブ45aが開放される。これにより、それぞれの基板保持部29の上面と基板2の下面との間に存在する空間内に、冷却ガス供給路47および冷却ガス供給口44を通して冷却ガス供給部45から冷却ガスが供給され、この空間に冷却ガスが充填される。冷却ガスが十分に充填された状態(所定の圧力に保たれた状態)にて、第2の高周波電源部56により基板ステージ9のステージ下部24に内蔵されている金属ブロック(下部電極)にバイアス電圧を印加し、チャンバ3内で発生したプラズマを基板ステージ9側へ引き寄せる。これにより、基板2に対するエッチング処理が行われて、基板2の表面に対するドライエッチング加工が実施される。1枚のトレイ15で4枚の基板2を基板ステージ9上に載置できるので、バッチ処理が可能である。
所定の処理時間経過すると、第2の高周波電源部56による基板ステージ9の金属ブロックへのバイアス電圧の印加を停止する。それとともに、処理ガス供給部12の開閉バルブ12aを閉止して、処理ガス供給路16およびガス導入口4aを通してのエッチング処理用の処理ガスの供給を停止して、基板2に対するエッチング処理が完了する。
(除電放電処理)
続いて、エッチング処理の実施の際に、基板2と基板保持部29との間に生じた残留静電吸着力を低減させるための除電放電処理を実施する。図5の除電放電処理の手順のフローチャートを用いて説明する。
まず、図5のフローチャートのステップS1にて、第2の高周波電源部56による基板ステージ9の金属ブロックへのバイアス電圧の印加を停止し、エッチング処理が完了すると、冷却ガス供給部45の開閉バルブ45aを閉止して、冷却ガス供給路47および冷却ガス供給口44を通じた冷却ガスの供給を停止する(ステップS2)。さらに、第1の高周波電源7によるICPコイル5への高周波電圧の印加を停止する(ステップS3)。その後、ESC駆動電源部41によるESC電極40への直流電圧の印加を停止して、それぞれの基板2に対する静電吸着保持を解除する(ステップS4)。ただし、この状態では、基板2に残留静電吸着力が残っているため、この残留静電吸着力により基板2は基板保持部29に保持されたままの状態にある。
次に、除電ガス供給部52の開閉バルブ51を開放して、冷却ガス供給部45より分岐された配管である除電ガス供給路50を通じて、ガス導入口4aよりチャンバ3内にHeガスを除電ガスとして供給する(ステップS5)。この除電ガスの供給中は、真空ポンプ13によりチャンバ3内が所定圧力に継続して維持される。続いて、第1の高周波電源部7からICPコイル5に高周波電圧を印加する。これにより、チャンバ3内には除電放電処理用のプラズマが生成され、このプラズマにより基板2と基板保持部29との間に残留している静電吸着力を低減させる除電放電処理が実施される(ステップS6)。
その後、所定時間経過すると、第1の高周波電源部7によるICPコイル5への高周波電圧の印加を停止するとともに、除電ガス供給部52の開閉バルブ51が閉止されて、チャンバ3内への除電ガスの供給が停止される。これにより、基板2と基板保持部29との間に残留している静電吸着力を低減させる除電放電処理が完了する。
(トレイ搬出処理)
続いて、チャンバ3内からそれぞれの基板2をトレイ15とともに搬出するトレイ搬出処理を実施する。具体的には、図4(C)に示すようにそれぞれのトレイ押上ロッド18を上昇させる。トレイ押上ロッド18が上昇すると、その上端でトレイ15の下面15cが押し上げられ、ステージ上部23のトレイ支持部28からトレイ15が浮き上がる(図4(C)の状態)。トレイ押上ロッド18とともにトレイ15がさらに上昇すると、図4(D)に示すように、トレイ15の基板支持部21と基板2の縁部2aの下面とが接触して、それぞれの基板2がトレイ15により支持された状態にて押し上げられ、基板保持部29の上面から浮き上がる。このとき、基板2と基板保持部29との間の残留静電吸着力は、先の除電放電処理の実施により充分に低減されているため、基板2に大きなストレスが掛かること、および基板2が基板保持部29から離脱する際に基板2が跳ね上がる挙動を確実に防止できる。
その後、ゲートバルブが開放されて、搬送機構のハンド部を用いてトレイ15に支持された状態の基板2がチャンバ3内から搬出される。
なお、それぞれのトレイ押上ロッド18を用いてトレイ15を押し上げる動作は、除電放電処理が行われている間に、並行して実施してもよい。
本実施の形態1によれば、Heガスを用いてプラズマを発生させることで、除電放電処理を行っているため、Ar、O、Nなどの他のガスを用いて除電放電処理を行う場合に比して、残留静電吸着力の高い除電効果を得ることができる。
また、このような除電放電処理に用いられるHeガスは、専用のガスラインを設けるのではなく、エッチング処理中に基板2を冷却するために用いられる冷却ガス供給部45から分岐させた配管ラインを除電ガス供給路50として用いる構成を採用している。したがって、ドライエッチング装置1において、装置サイズの大型化することおよび装置構成が複雑化することを防止しながら、効率的な除電放電処理を実現できる。
(実施の形態2)
なお、本発明は上記実施の形態1に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、本発明の実施の形態2に係るドライエッチング装置101の構成図を図6に示す。なお、本実施の形態2のドライエッチング装置101において、実施の形態1のドライエッチング装置1と同じ構成部には同じ参照番号を付してその説明を省略する。
図6に示すように、ドライエッチング装置101では、処理ガス供給部112内に処理ガスおよび除電ガスを兼用するHeガスの供給ラインであるHeガス供給部113が設けられている。基板2のエッチング処理の仕様によっては、Heガスを処理ガスの1つとして使用するような場合もある。このような場合にあっては、処理ガスとして使用されるHeガスを、除電ガスとして兼用させることで、装置サイズの大型化や装置構成の複雑化を防止しながら、効率的な除電放電処理を実現できる。なお、本実施の形態2では、Heガス供給部113が除電ガス供給部の一例となる。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3に係るドライエッチング装置201の構成図を図7に示す。なお、本実施の形態3のドライエッチング装置201において、実施の形態1のドライエッチング装置1と同じ構成部には同じ参照番号を付してその説明を省略する。
図7に示すように、ドライエッチング装置201では、冷却ガス供給部45より分岐した配管を除電ガス供給路50としている点において、実施の形態1のドライエッチング装置1と共通している。しかしながら、除電ガス供給路50からチャンバ3内への供給経路を、処理ガス供給路16とは分離している構成を採用している点で、実施の形態1のドライエッチング装置1と相違する。
具体的には、図7に示すように、チャンバ3に除電ガス供給口3bが形成されており、除電ガス供給路50を通じて供給される除電ガスが、この除電ガス供給口3bからチャンバ3内に供給されるように構成されている。
このような構成によれば、除電ガスや冷却ガスとして使用されるHeガスを他の種類の処理ガスの供給路と切り離すことができるため、Heガスをより確実に供給することができる。
なお、上述のそれぞれの実施の形態では、トレイ15を用いて搬送される複数の基板2に対してドライエッチング処理が行われる場合を例として説明したが、トレイ15を用いない形態(すなわち基板単体)にて基板の搬送が用いられ、基板に対するエッチング処理が行われるような場合であっても良い。
また、ドライエッチング装置1等においては、ICPコイル5を用いて天板4(誘電体)を介して処理室内に電磁波エネルギを導入する誘導結合型のドライエッチング装置を例として説明したが、これに代えて、チャンバ3によって密閉された処理室内にステージ9とこれに対向する上部電極から成る平行平板電極を設け、ステージ9又は上部電極に高周波電圧を印加することで電磁波エネルギを導入してプラズマを発生させるような構成を採用しても良い。すなわち、ICPコイル5や平行平板電極などは、高周波電圧の作用によって処理室内の処理ガスをプラズマ化することによりステージ9上の基板2に対してドライエッチング処理を行うプラズマ発生手段の一例となっている。
また、図5のフローチャートのステップS3において、ICPコイル5への高周波電圧の印加を一旦停止させる場合について説明したが、プロセス仕様によっては、ICPコイル5への電圧の印加を一旦停止させることなく継続して、除電放電処理を行うこともできる。
また、図1に示すように、冷却ガス供給路47に開閉バルブ45aを設け、除電ガス供給路50に開閉バルブ51を設けるような場合を一例として説明したが、冷却ガス供給路47と除電ガス供給路50の一方に選択的にHeガスを供給可能なバルブ構成であれば良く、三方弁などその他様々なバルブ構成を採用することができる。
次に、実施の形態1のドライエッチング装置1を用いて、Heガスを用いて除電放電処理を実施した場合と、その他のガスを用いて除電放電処理を行った場合とを比較結果について説明する。
まず、ドライエッチング装置1を用いて、トレイ15にて取り扱われる複数の基板2に対してエッチング処理を実施した。ESC電極40に2000Vの直流電圧を印加して基板2の静電吸着を行った状態にて、ICPコイル5に対して1500Wの高周波電力を印加するとともに、下部電極に対しては1500Wの高周波電力を印加した状態にて、エッチング処理を実施した。なお、基板2としてはサファイア基板を用いた。
エッチング処理が完了すると、下部電極に対する高周波電力の印加を停止するとともに、ESC電極40に対する直流電圧の印加を停止し、ICPコイル5に対する印加電力を300Wとして、チャンバ3内に除電ガスを供給して、基板2に対する除電放電処理を行った。除電ガスとしては、Heの他、Ar、O、Nの合計4種のガスを単独でそれぞれ用いて除電放電処理を行った。除電放電処理におけるチャンバ3内の圧力は1Paに保ち、除電ガスの供給量は200sccmとし、除電放電時間は20秒とした。
除電放電処理が完了した後、トレイ押上ロッド18を用いて、トレイ15の押上動作を行い、基板2の跳ね上がり発生の有無を確認した。残留静電吸着力が充分に低減されていない場合には、トレイ15の押上動作により、基板2に対してストレスが掛かり、基板2の跳ね上がりが生じるためのである。除電ガスのガス種以外は全て同一条件として、同一ガス種について8回実験を行い、1枚でも基板2が跳ね上がる挙動が目視確認された場合には、跳ね上がり有りと判定した。判定結果を表1に示す。
Figure 2012084654
表1の判定結果から明らかなように、放電ガスとしてAr、O、Nを用いた場合には、8回の実験のうち基板2の跳ね上がりが確認されたのに対して、放電ガスとしてHeを用いた場合には、一度も跳ね上がりが確認されなかった。したがって、Heガスを除電ガスとして用いた場合には、他の種類のガスを用いる場合に比して、除電放電効果が高いことが分かる。
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明は、基板に対してドライエッチング処理を行うドライエッチング装置および方法に有用である。
1 ドライエッチング装置
2 基板
2a 縁部
3 チャンバ
4 天板
5 ICPコイル
7 第1の高周波電源部
9 基板ステージ
12 処理ガス供給部
13 真空ポンプ
15 トレイ
15a トレイ本体
18 トレイ押上ロッド
19 基板収容孔
21 基板支持部
23 ステージ上部
24 ステージ下部
28 トレイ支持部
29 基板保持部
30 ガイドリング
40 ESC電極
41 ESC駆動電源部
45 冷却ガス供給部
45a 開閉バルブ
47 冷却ガス供給路
50 除電ガス供給路
51 開閉バルブ
52 除電ガス供給部
56 第2の高周波電源部
70 制御部

Claims (5)

  1. 基板に対するドライエッチング処理が施される処理室を形成する処理容器と、
    処理室内に配置され、基板が載置されるステージと、
    ステージ上に載置された基板を静電吸着する静電吸着部と、
    処理室内にドライエッチング処理のための処理ガスを供給する処理ガス供給部と、
    高周波電圧の作用によって処理室内の処理ガスをプラズマ化することによりステージ上の基板に対してドライエッチング処理を行うプラズマ発生手段と、
    ドライエッチング処理の際に生じた基板の残留静電吸着力を減少させる除電処理のために処理室間内に除電用Heガスを供給する除電ガス供給部とを備える、ドライエッチング装置。
  2. ドライエッチング処理の際に基板を冷却するための冷却用Heガスをステージと基板との間に供給する冷却用ガス供給部をさらに備え、
    除電ガス供給部は、冷却用ガス供給部より分岐されたHeガス供給路から供給される冷却用Heガスを除電用Heガスとして処理室内に供給する、請求項1に記載のドライエッチング装置。
  3. 冷却用ガス供給部は、
    冷却用Heガスをステージと基板との間に供給する第1のガス供給路と、
    冷却用Heガスを除電ガス供給部に分岐して供給する第2のガス供給路と、
    冷却用Heガスの供給先を第1のガス供給路および第2のガス供給路のいずれか一方に択一的に切り換えるガス供給路切換部を備える、請求項2に記載のドライエッチング装置。
  4. 処理室内のステージ上に静電吸着された基板に対してドライエッチング処理を実施した後、Heガスを除電用ガスとして処理室内に供給するとともに、Heガスをプラズマ化することで、ドライエッチング処理の実施により基板に生じた残留静電吸着力を減少させる除電処理を行う、基板の除電方法。
  5. ドライエッチング処理の際に基板を冷却するための冷却用Heガスの第1のガス供給路より分岐された第2のガス供給路を通じて、冷却用Heガスを除電用ガスとして処理室内に供給する、請求項4に記載の基板の除電方法。
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