JP2012074608A - 配線形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】下層配線層と配線シード層との密着性を低下させないで高く維持することが可能な配線形成方法を提供する。
【解決手段】下層配線層4と絶縁性バリヤ層6と層間絶縁膜8と上層配線層が順次積層された被処理体に対して上層配線層と、連通配線層16とを形成する配線形成方法において、絶縁性バリヤ層を残した状態で連通ホール9Bを形成し、連通ホール内に犠牲膜を埋め込み、トレンチ9Aを形成するパターンマスク62を形成する前処理工程と、トレンチを形成するトレンチ形成工程と、犠牲膜60とパターンマスクとをアッシングするアッシング工程と、トレンチ内と連通ホール内に熱処理によりバリヤ層10を形成するバリヤ層形成工程と、異方性エッチングにより連通ホールの底部のバリヤ層と絶縁性バリヤ層とを除去する異方性エッチング工程と、配線シード層12を形成する配線シード層形成工程とを有する。
【選択図】図2
【解決手段】下層配線層4と絶縁性バリヤ層6と層間絶縁膜8と上層配線層が順次積層された被処理体に対して上層配線層と、連通配線層16とを形成する配線形成方法において、絶縁性バリヤ層を残した状態で連通ホール9Bを形成し、連通ホール内に犠牲膜を埋め込み、トレンチ9Aを形成するパターンマスク62を形成する前処理工程と、トレンチを形成するトレンチ形成工程と、犠牲膜60とパターンマスクとをアッシングするアッシング工程と、トレンチ内と連通ホール内に熱処理によりバリヤ層10を形成するバリヤ層形成工程と、異方性エッチングにより連通ホールの底部のバリヤ層と絶縁性バリヤ層とを除去する異方性エッチング工程と、配線シード層12を形成する配線シード層形成工程とを有する。
【選択図】図2
Description
本発明は、配線形成方法に係り、特に半導体ウエハ等の被処理体に薄膜の配線を形成する配線形成方法に関する。
一般に、半導体デバイスを製造するには、半導体ウエハに成膜処理やパターニングやドライエッチング処理等の各種の処理を繰り返し行って所望のデバイスを製造するが、半導体デバイスの更なる高集積化及び高微細化の要請より、線幅やホール径が益々微細化されている。そして、近年では配線層は、例えば8層構造など複数配線構造となっている。更に、配線材料や埋め込み材料としては、各種寸法の微細化により、より電気抵抗を小さくする必要から電気抵抗が非常に小さくて且つ安価である銅を用いる傾向にある(特許文献1)。そして、この配線材料や埋め込み材料として銅を用いる場合には、その下層との密着性等を考慮して、一般的にはタンタル金属(Ta)、チタン(Ti)、タンタル窒化膜(TaN)、チタン窒化膜(TiN)等がバリヤ層として用いられる。
そして、上記凹部内を埋め込むには、まずプラズマスパッタ装置内にて、この凹部内の壁面全体を含むウエハ表面全面に銅膜よりなる薄い配線シード層を形成し、次にウエハ表面全体に銅メッキ処理を施すことにより、凹部内を完全に埋め込むようになっている。その後、ウエハ表面の余分な銅薄膜をCMP(Chemical Mechanical Polishing)処理等により研磨処理して取り除くようになっている(特許文献2)。
この点については図5を参照して説明する。図5は半導体ウエハの凹部の従来の埋め込み工程を示す図である。この半導体ウエハWは、例えばシリコン基板等よりなり、この表面に下層絶縁膜2、下層配線層4、拡散防止用の絶縁性バリヤ層6及び層間絶縁膜8が順次積層されている。上記下層配線層4は、例えば銅よりなり、予めパターン化されて埋め込まれている。上記絶縁性バリヤ層6は、例えばSiCN膜により形成され、下層絶縁膜2は、例えば SiCN膜により形成され、層間絶縁膜8は低誘電率材料である例えばSiOC膜やNCS(Nano Clustering Silica)膜等により形成されている。この半導体ウエハWに形成された、上記層間絶縁膜8の表面には、Single Damascene構造、Dual Damascene構造、三次元実装構造等の対象となるビアホールやスルーホールや溝(トレンチ)等に対応する凹部9が形成されており、この凹部9の底部には、絶縁性バリヤ層6がドライエッチングされて下層配線層4が露出状態となっている(図5(A)参照)。
具体的には、この凹部9は、層間絶縁膜8の表面に細長く形成された断面凹状のトレンチ(溝)9Aと、このトレンチ9Aの底部の一部に形成された連通ホール9Bとよりなり、この連通ホール9Bがビアホールやスルーホールとなる。そして、この連通ホール9Bの底部に上記下層配線層4が露出しており、更なる下層の配線層やトランジスタ等の素子と電気的な接続を行うようになっている。なお、トランジスタ等の素子については図示を省略している。上記凹部4は設計ルールの微細化に伴ってその幅、或いは内径は例えば50nm程度と非常に小さくなっており、アスペクト比は例えば2〜4程度になっている。
まず、この半導体ウエハWの表面には上記凹部9内の内面も含めてほぼ均一に例えばTa/TaN膜よりなるバリヤ層10がプラズマスパッタ装置にて形成される(図5(B)参照)。次に、プラズマスパッタ装置にて上記凹部9内の表面を含むウエハ表面全体に亘って金属膜として薄い銅膜よりなる配線シード層12を形成する(図5(C)参照)。次に上記ウエハ表面に銅メッキ処理を施すことにより上記凹部9内を例えば銅膜よりなる金属膜14で埋め込むようになっている(図5(D)参照)。これにより、連通ホール9A内には連通配線層16が形成され、トレンチ9Bには上層配線層18が形成されるようになる。ここでは連通配線層16と上層配線層18とは一体的に形成されている。その後は、上記ウエハ表面の余分な金属膜14、配線シード層12及びバリヤ層10を上記したCMP処理等を用いて研磨処理して取り除くことになる(図5(E)参照)。
ところで、最近にあっては、線幅やホール径の更なる微細化が要請されて例えば現状の50nm程度の線幅やホール径から20〜30nm程度まで微細化することが求められている。また、各層の薄膜化によってアスペクト比も更に大きくなり、例えば10程度まで要求される傾向にある。
このように微細化された寸法の場合には、指向性の高いスパッタリングによる成膜処理では段差被覆性(ステップカバレジ)の特性がそれ程良好ではないことから、凹部9内の表面に薄膜を形成する際に、凹部9内の側壁等に十分に薄膜が堆積しない危惧が生ずる。そこで、スパッタリングによる成膜に替えて、段差被覆性の高いCVD(Chemical Vapor Deposition)処理や例えば原料ガスと反応ガスとを交互に流すALD(Atomic Layer Deposition)処理によって凹部9内へのバリヤ層10の薄膜形成を行うことが考えられる。
しかしながら、上記CVD処理やALD処理の場合には、真空度が高くて清浄なスパッタ処理とは異なって、各種の成膜ガスを用いることから不純物が存在する。このため、Cu膜よりなる下層配線層4とバリヤ層10との界面が上記不純物により汚染されて界面の信頼性が損なわれて密着性が低下してしまう、という危惧があった。
また、半導体デバイスの動作速度を向上させるために、層間絶縁膜のキャパシタを小さくする目的で、いわゆる低誘電率材料であるLow−k材料を用いることが行われており、更に誘電率をより下げるためにこのLow−k材料中に気泡、すなわち多数の空孔(ポーラス)を含ませることも行われている。この場合、空孔(ポーラス)が含まれたLow−k材料を層間絶縁膜8として用いた状態で、段差被覆性の良好な上記CVD処理やALD処理を用いてバリヤ膜を形成する場合には、上記ポーラス内に成膜ガスが染み込んでしまい、層間絶縁膜8とバリヤ層との密着が悪くなり、例えばCu等の配線層のバリヤ層の効果がなく、層間絶縁膜の絶縁性の性能の低下を引き起こす、という危惧もあった。
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明は、下層配線層と配線シード層との密着性を低下させないで高く維持することが可能な配線形成方法である。
請求項1に係る発明は、被処理体上に下層配線層と絶縁性バリヤ層と層間絶縁膜と上層配線層が順次積層され、前記層間絶縁膜内に形成する連通ホール内に金属膜を埋め込んで前記上層配線層と前記下層配線層とを導通させる連通配線層を形成する配線形成方法において、前記絶縁性バリヤ層を残した状態で前記連通ホール内に犠牲膜を埋め込むと共に、前記層間絶縁膜内に前記上層配線層用のトレンチを形成するために前記犠牲膜上にフォトレジストによりパターンマスクを形成する前処理工程と、真空処理室内で前記パターンマスクをマスクとして前記被処理体に対してドライエッチング処理を施すことにより前記層間絶縁膜に前記トレンチを形成するトレンチ形成工程と、真空処理室内で前記犠牲膜と前記パターンマスクとをアッシングして除去するアッシング工程と、真空処理室内で前記トレンチ内の表面と前記連通ホール内の表面とを含む表面全体にALD又はCVD処理によりバリヤ層を形成するバリヤ層形成工程と、真空処理室内で異方性ドライエッチングを施すことにより前記連通ホールの底部に形成されている前記バリヤ層と前記絶縁性バリヤ層とを除去して前記下層配線層を露出させる異方性ドライエッチング工程と、真空処理室内で前記トレンチ内の表面と前記連通ホール内の表面とを含む表面全体に配線シード層を形成する配線シード層形成工程と、を有することを特徴とする配線形成方法である。
このように、下層配線層と絶縁性バリヤ層と層間絶縁膜と上層配線層とが順次積層され、前記層間絶縁膜内に形成する連通ホール内に金属膜を埋め込んで前記上層配線層と前記下層配線層とを導通させる連通配線層とを形成する配線形成方法において、熱処理によりバリヤ層を形成する際には、下層配線層は絶縁性バリヤ層で覆った状態で行い、その後に異方性ドライエッチング処理によって連通ホールの底部のバリヤ層と絶縁性バリヤ層とを除去して下層配線層を露出させ、その後に、配線シード層を形成するようにしたので、下層配線層とこれに接する配線シード層との密着性を大幅に向上させることができる。
請求項4に係る発明は、被処理体上に下層配線層と絶縁性バリヤ層と層間絶縁膜と上層配線層が順次積層され、前記層間絶縁膜内に形成する連通ホール内に金属膜を埋め込んで前記上層配線層と前記下層配線層とを導通させる連通配線層とを形成する配線形成方法において、前記絶縁性バリヤ層を残した状態で前記連通ホールを形成すると共に、前記層間絶縁膜内に前記上層配線層用のトレンチを形成するための金属含有材料よりなるパターンマスクを形成する前処理工程と、真空処理室内で前記パターンマスクをマスクとして前記被処理体に対してドライエッチング処理を施すことにより前記層間絶縁膜に前記トレンチを形成するトレンチ形成工程と、真空処理室内で前記トレンチ内の表面と前記連通ホール内の表面とを含む表面全体にALD又はCVD処理によりバリヤ層を形成するバリヤ層形成工程と、真空処理室内で異方性ドライエッチングを施すことにより前記連通ホールの底部に形成されている前記バリヤ層と前記絶縁性バリヤ層とを除去して前記下層配線層を露出させる異方性ドライエッチング工程と、真空処理室内で前記トレンチ内の表面と前記連通ホール内の表面とを含む表面全体に配線シード層を形成する配線シード層形成工程と、を有することを特徴とする配線形成方法である。
このように、下層配線層と絶縁性バリヤ層と層間絶縁膜と上層配線層とが順次積層され、前記層間絶縁膜内に形成する連通ホール内に金属膜を埋め込んで前記上層配線層と前記下層配線層とを導通させる連通配線層とを形成する配線形成方法において、熱処理によりバリヤ層を形成する際には、下層配線層は絶縁性バリヤ層で覆った状態で行い、その後に異方性ドライエッチング処理によって連通ホールの底部のバリヤ層と絶縁性バリヤ層とを除去して下層配線層を露出させ、その後に、配線シード層を形成するようにしたので、下層配線層とこれに接する配線シード層との密着性を大幅に向上させることができる。
本発明に係る配線形成方法によれば、次のような優れた作用効果を発揮することができる。
下層配線層と絶縁性バリヤ層と層間絶縁膜と上層配線層とが順次積層され、前記層間絶縁膜内に形成する連通ホール内に金属膜を埋め込んで前記上層配線層と前記下層配線層とを導通させる連通配線層とを形成する配線形成方法において、熱処理によりバリヤ層を形成する際には、下層配線層は絶縁性バリヤ層で覆った状態で行い、その後に異方性ドライエッチング処理によって連通ホールの底部のバリヤ層と絶縁性バリヤ層とを除去して下層配線層を露出させ、その後に、配線シード層を形成するようにしたので、下層配線層とこれに接する配線シード層との密着性を大幅に向上させることができる。
下層配線層と絶縁性バリヤ層と層間絶縁膜と上層配線層とが順次積層され、前記層間絶縁膜内に形成する連通ホール内に金属膜を埋め込んで前記上層配線層と前記下層配線層とを導通させる連通配線層とを形成する配線形成方法において、熱処理によりバリヤ層を形成する際には、下層配線層は絶縁性バリヤ層で覆った状態で行い、その後に異方性ドライエッチング処理によって連通ホールの底部のバリヤ層と絶縁性バリヤ層とを除去して下層配線層を露出させ、その後に、配線シード層を形成するようにしたので、下層配線層とこれに接する配線シード層との密着性を大幅に向上させることができる。
以下に本発明に係る配線形成方法の一実施例を添付図面に基づいて説明する。
まず、本発明の配線形成方法を説明するに先立って、本発明の配線形成方法の主要部を実施するための処理システムについて説明する。図1は本発明に係る配線形成方法の主要部を実施するための処理システムの一例を示す概略構成図である。図1に示すように、この処理システム20は、第1の共通搬送室22と第2の共通搬送室24とを有している。両共通搬送室22、24は共にほぼ7角形状に成形されており、内部は真空雰囲気になされている。
まず、本発明の配線形成方法を説明するに先立って、本発明の配線形成方法の主要部を実施するための処理システムについて説明する。図1は本発明に係る配線形成方法の主要部を実施するための処理システムの一例を示す概略構成図である。図1に示すように、この処理システム20は、第1の共通搬送室22と第2の共通搬送室24とを有している。両共通搬送室22、24は共にほぼ7角形状に成形されており、内部は真空雰囲気になされている。
上記第1及び第2の共通搬送室22、24内には、それぞれ屈伸及び旋回が可能になされた第1及び第2の搬送アーム26、28が設けられる。上記第1の共通搬送室22の一端側には、真空引き及び大気圧復帰が可能になされた一対のロードロック室30、32が、それぞれゲートバルブGを介して並列に設けられている。この一対のロードロック室30、32の反対側は、横長になされた大気側搬送室34の一側がそれぞれゲートバルブGを介して接続されている。この大気側搬送室34の他側には複数、図示例では3つのポート36が設けられており、このポート36にこの処理システム20に対して搬出入させる被処理体である半導体ウエハWを収容したカセット容器を載置するようになっている。
また、この大気側搬送室34の長手方向の一端にはウエハWの位置合わせを行うオリエンタ39が設けられている。そして、この大気側搬送室34内には、その長手方向へ移動可能になされた大気側搬送アーム38が設けられており、上記ポート36、オリエンタ39とロードロック室30、32との間でウエハWの受け渡しができるようになっている。
一方、上記第1と第2の共通搬送室22、24間は、ゲートバルブGが一端に介在されてウエハを中継させる中継室40を介して接続されている。そして、上記第1の共通搬送室22には、それぞれゲートバルブGを介して第1及び第4の真空処理室42、48が接続されている。また上記第1及び第2の共通搬送室22、24間には、それぞれその両端にゲートバルブGを介して第2及び第5の真空処理室44、50が接続されている。上記第2及び第5の真空処理室44、50は、その間に中継室40を挟むようにして並列に設けられている。
また上記第2の共通搬送室24には、それぞれゲートバルブGを介して第3、第6及び第7の真空処理室46、52、54が接続されている。第1及び第4の真空処理室42、48は第1の搬送アーム26によりアクセス可能になされている。また第3、第6及び第7の真空処理室46、52、54は第2の搬送アーム28によりアクセス可能になされている。更に、第2及び第5の真空処理室44、50と中継室40は、第1と第2の搬送アーム26、28が共に反対側からアクセス可能になされている。
上記第1の真空処理室42では、プラズマを用いてトレンチをドライエッチングにより形成したり、レジストマスクをアッシングにより除去したりする処理を行うようになっている。上記第2の真空処理室44では、層間絶縁膜中の空孔(ポーラス)をシーリングする封止処理を行うようになっている。上記第3の真空処理室46では、CVD処理やALD処理などの熱処理によりバリヤ層を形成するようになっている。ここでは後述するようにバリヤ層としてはTaCN膜が用いられる。
第4の真空処理室48では、プラズマを用いた異方性ドライエッチングにより凹部である連通ホール内の底部に形成されているバリヤ層や絶縁性バリヤ層を除去するようになっている。第5の真空処理室50では、プラズマ処理により連通ホールの底部を清浄化するためにArガスやH2 ガス等のプラズマによりクリーニング処理を行うようになっている。第6及び第7の真空処理室52、54では、配線シード層を形成するようになっている。ここでは、例えば配線シード層としてはRu膜とCu膜との積層膜を用いるようにしており、第6の真空処理室52ではRu膜を形成し、第7の真空処理室54ではCu膜を形成するようになっている。つまり、ドライエッチング処理、成膜処理を真空を介して行うことが出来る。従って、連通ホールやトレンチ内を大気に曝されることがないので、水分や酸化されることなく真空で処理が出来る。尚、上記各真空処理室の配置例は、単に一例を示したに過ぎず、これに限定されず、どのような配置形態を採用してもよい。
そして、この処理システム20の全体は、例えばコンピュータ等よりなるシステム制御部56に接続されて制御される構成となっている。また上記システム制御部56は制御を行うコンピュータに読み取り可能なプログラムを記憶する記憶媒体58を有している。この記憶媒体58は、例えばフレキシブルディスク、CD(Compact Disc)、ハードディスク、フラッシュメモリ或いはDVD等よりなる。
<配線形成方法>
次に、以上のように構成された処理システム20を用いて行う本発明の配線形成方法について図2及び図3も参照して説明する。図2は本発明に係る配線形成方法の第1実施例を示す工程図、図3は本発明に係る配線形成方法の第1実施例を示す工程図である。
次に、以上のように構成された処理システム20を用いて行う本発明の配線形成方法について図2及び図3も参照して説明する。図2は本発明に係る配線形成方法の第1実施例を示す工程図、図3は本発明に係る配線形成方法の第1実施例を示す工程図である。
まず、この半導体ウエハWは、例えばシリコン基板等よりなり、図2(A)に示すように、このウエハWの表面に下層絶縁膜2、下層配線層4、拡散防止用の絶縁性バリヤ層6及び層間絶縁膜8が順次積層されている。上記下層配線層4は、例えば銅よりなり、予めパターン化されて埋め込まれている。上記絶縁性バリヤ層6は、例えばSiCN膜により形成され、下層絶縁膜2及び層間絶縁膜8は比誘電率が例えば3以下の低誘電率材料である。これは例えばSiOC膜やNCS(Nano Clustering Silica)膜やSiCOH膜、SiCN膜等により形成されている。ここではこの低誘電率材料中には、キャパシタを小さくするために多数の空孔(ポーラス)が含まれている。
この半導体ウエハWに対しては、前記処理工程において、図2(B)に示すように上記層間絶縁膜8に対してフォトリソグラフィーを適用してドライエッチング処理を施すことにより連通ホール9Bを形成しておく。この場合、この連通ホール9Bの底部には絶縁性バリヤ層6が残された状態になっており、Cu膜よりなる下層配線層4は晒されていない。更に、図2(C)に示すように、ウエハWの表面全体に所定の厚さで有機平坦膜である犠牲膜60を施して上記連通ホール9B内の全体を上記犠牲膜60により埋め込むと共に表面全体を平坦化する。上記有機平坦膜である犠牲膜60は、C,H,F系の有機材料から成る。そして、この犠牲膜60上に、フォトレジストを塗布すると共に、これをパターン化してトレンチを形成するためのパターンマスク62を形成する。以上の処理により前処理工程が完了することになる。
以上のようにして前処理工程が完了したならば、この半導体ウエハWは、図1において説明した処理システム20に向けて搬送し、この処理システム20内で以下に説明する各工程が連続して行われることになる。この処理システム20内では、各真空処理室間におけるウエハWの搬送は真空雰囲気中で行われる。
まず、ウエハWは、処理システム20のポート36から大気側搬送アーム38によりシステム内に取り込まれ、オリエンタ39にて位置合わせ及び方向合わせを行った後に、ロードロック30、32を介して内部の真空雰囲気中に搬送されて行く。上記ウエハWは、まず第1の真空処理室42に搬送されて、ここで図2(D)に示すようなトレンチ形成工程が行われる。このトレンチ形成工程では、上記パターンマスク62をマスクとしてウエハWに対してドライエッチング処理が施され、これにより層間絶縁膜8が厚さ方向の途中まで削り取られることになってトレンチ(溝)9Aが形成される。このドライエッチング処理では、ドライエッチングガスとして例えばCF4 ガス等のフオロカーボン系のガスが用いられ、このドライエッチングガスは例えば高周波電力等により生成されたプラズマにより活性化された状態となっている。
このようにして、上記トレンチ9Aが形成されたならば、この第1の真空処理室42内で引き続きアッシング工程を行なう。このアッシング工程では、上記ドライエッチングガスの供給を停止して、例えばO2 やCO2 等のプラズマ形成用のガスを流してプラズマを生成し、フォトレジストよりなる上記パターンマスク62や連通ホール9B内を埋め込んでいる犠牲膜60を灰化させて取り除く。これにより、図2(E)に示すようにトレンチ9Aと連通ホール9Bとよりなる凹部9が完全に形成されることになる。この場合、まだ連通ホール9Bの底部の絶縁性バリヤ層6は取り除かれておらず、下層配線層4は露出されていない状態となっている。尚、上記トレンチ工程とアッシング工程とをそれぞれ別々の真空処理室で行ってもよく、この場合にはウエハWは真空雰囲気中を搬送される。
上述のようにアッシング工程が完了したならば、次にウエハWを真空搬送を介して第2の真空処理室44へ搬送し、この第2の真空処理室44内で図2(F)に示すように封止工程を行なう。この封止工程では、低誘電率材料よりなる上記層間絶縁膜8の表面のポーラスを封止する。具体的には、例えばHexamethyl Disilazane(HMDS)等のシラン系のガスを流しつつ熱処理によりこのガスをウエハ表面に付着させてシールを行なう。或いは上記熱処理に替えて、例えばメタンガスを流してプラズマを生成することにより空孔(ポーラス)のメチル化処理してシールを行なうようにしてもよい。
これにより、層間絶縁膜8の表面のポーラスが封止されるので、後工程のALD成膜やCVD成膜の時に成膜ガスの染み込みが発生することを防止することが可能となり、層間絶縁膜とバリヤ層との密着性が良好となる。尚、この封止工程及び第2の真空処理室44は、層間絶縁膜8として空孔(ポーラス)を有さない低誘電率材料を用いた場合には、不要にすることができる。
上述のように封止工程が終了したならば、次にウエハWを真空を介して第3の真空処理室46へ搬送し、この第3の真空処理室46内で図2(G)に示すようにバリヤ層形成工程を行なう。このバリヤ層形成工程では、スパッタ成膜装置を用いないで、段差被覆性に優れたCVD成膜や原料ガスと反応ガスとを交互に流して成膜するALD成膜によりバリヤ層10を熱処理装置により形成する。上記CVD成膜法やALD成膜法は段差被覆性に優れていることから、これによりウエハWの表面全体、すなわちトレンチ9Aの内面全体や連通ホール9Bの底面を含めた内面全体に上記バリヤ層10が十分な厚さで形成されることになる。
ここで上記バリヤ層10としては、例えばTaCN膜を用いることができる。このTaCN膜を形成するには、原料ガスとして例えばTAIMATA(登録商標)を用い、反応ガスとして例えばH2 プラズマを用いることができる。このバリヤ層10の成膜の際、前述したように下地の層間絶縁膜8の表面は封止処理がすでになされているので、原料ガスや反応ガス等の成膜ガスがポーラスに染み込むことがなく、層間絶縁膜8の特性を高く維持することが可能となる。また下層配線層4は絶縁性バリヤ層6により覆われているので成膜ガスが下層配線層4に直接接触することはない。
上述のようにバリヤ層形成工程が完了したならば、次にウエハWを真空を介して第4の真空処理室48へ搬送し、この第4の真空処理室48内で図2(H)に示すように異方性ドライエッチング工程を行なう。この異方性ドライエッチング工程では、上記連通ホール9Bの底部に形成されている上記バリヤ層10と上記絶縁性バリヤ層6とを除去して連通ホール4Bの底部にCu膜よりなる下層配線層4を露出させる。
この異方性ドライエッチング工程では、ドライエッチングガスとしては例えばCF4 等のCF系ガスを用い、プラズマを生成してドライエッチング処理を行なう。またドライエッチングに際しては、ウエハWを保持する載置台に対して高周波電力のバイアス電力を印加することにより、ガスイオンをウエハWの表面に対して垂直方向から引き込むように作用させて異方性ドライエッチングを行なう。これにより、従来のように大気に曝されず、真空を介してドライエッチングが出来るので上述のように連通ホール4Bの底部に位置するバリヤ層10及び絶縁性バリヤ層6が効果的に除去されることになる。
上述のように異方性ドライエッチング工程が完了したならば、次にウエハWを真空を介して第5の真空処理室50へ搬送し、この第5の真空処理室50内で図3(A)に示すようにクリーニング工程を行なう。このクリーニング工程では連通ホール9B内の底面に存在する残渣を取り除いて底面を清浄化する。具体的には、H2 ガスを供給しつつプラズマを生成することによってクリーニングしてクリーニング処理を行なうことになる。このクリーニング工程及び第5の真空処理室50は、連通ホール9Bの底部の清浄度が高い場合には、省略することができる。
上述のようにクリーニング工程が完了したならば、次にウエハWを真空を介して第6の真空処理室52及び第7の真空処理室54へ順次搬送し、図3(B)に示すように配線シード層形成工程を行なう。この配線シード層形成工程では、ウエハの表面全体、すなわちトレンチ9Aの内面全体や連通ホール9Bの底部を含めた内面全体に配線シード層12を形成する。この場合、前述したように連通ホール9Bの底部には、Cu膜よりなる下層配線層4が露出状態になっていたので、この底部では下層配線層4と配線シード層12とが直接的に接触して接合されることになる。
ここで上記配線シード層12としては、ここではRu膜とCu膜との積層膜を用いており、そのため第6の真空処理室52でRu膜を形成し、次に真空を介して第7の真空処理室54でCu膜を形成するようにしている。第6の真空処理室52では、例えば原料ガスとしてRu3 (CO)12を用いて、これを例えばCOよりなるキャリアガスで運んでCDV処理によりRu膜を形成することができる。第7の真空処理室54では、プラズマスパッタ(PVD)によりCu膜を形成したり、或いはCu含有有機原料ガスを用いてCVD処理やALD処理によりCu膜を形成することができる。
上述のようにして配線シード層形成工程が完了したならば、このウエハWを処理システム20から取り出して、次のメッキ工程へ移行することになる。このメッキ工程では、図3(C)に示すように上記ウエハ表面の配線シード層12上に銅メッキ処理を施すことにより連通ホール9B及びトレンチ9Aを含む上記凹部9内を例えば銅膜よりなる金属膜14で埋め込むようになっている。これにより、連通ホール9A内には連通配線層16が形成され、トレンチ9Bには上層配線層18が形成されるようになる。ここでは連通配線層16と上層配線層18とは一体的に形成されている。その後は、図3(D)に示すようにCMP工程へ移行し、上記ウエハ表面の余分な金属膜14、配線シード層12及びバリヤ層10を上記したCMP処理等を用いて研磨処理して取り除くことになる。
以上のようにして配線形成が完了することになる。このようにALD法やCVD法によりバリヤ層10を形成する際には、連通ホール9Bの底部のCu膜よりなる下層配線層4は絶縁性バリヤ層6により覆われているので、ALD法やCVD法を行なう時の原料ガス等に下層配線層4の表面が曝されることがない。そして、連通ホール9Bの底部のバリヤ層10及び絶縁性バリヤ層6をドライエッチングで除去して下層配線層4を露出させた後に配線シード層12を形成するようにしたので、下層配線層4と配線シード層12との密着性を高く維持することができる。
このように、本発明によれば、下層配線層4と絶縁性バリヤ層6と層間絶縁膜8と上層配線層18とが順次積層され、前記層間絶縁膜8内に形成する連通ホール9B内に金属膜を埋め込んで前記上層配線層18と前記下層配線層4とを導通させる連通配線層16とを形成する配線形成方法において、熱処理によりバリヤ層10を形成する際には、下層配線層4は絶縁性バリヤ層6で覆った状態で行い、その後に異方性ドライエッチング処理によって連通ホール9Bの底部のバリヤ層と絶縁性バリヤ層6とを除去して下層配線層4を露出させ、その後に、配線シード層12を形成するようにしたので、下層配線層4とこれに接する配線シード層12との密着性を大幅に向上させることができる。
また層間絶縁膜8を空孔(ポーラス)を含む低誘電率材料で形成した場合には、アッシング工程の後に図2(F)に示すように封止工程を行って空孔(ポーラス)を封止しているので、この後工程で段差被覆性に優れるALD法やCVD法を行っても、ポーラス内に成膜ガス等が侵入することを防止できる。この結果、層間絶縁膜8の比誘電率が低下することを防止でき、この膜特性を高く維持することができる。
更には、トレンチ9Aの部分は、第1の真空処理室42内の真空雰囲気中で形成されることから、このトレンチ9A内は直接的に大気に晒されることはなく、このトレンチ9A内に臨む層間絶縁膜8の表面が大気中から吸湿等することを防止できる。従って、この分、層間絶縁膜8の膜特性を更に高く維持することができる。
更には、トレンチ9Aの部分は、第1の真空処理室42内の真空雰囲気中で形成されることから、このトレンチ9A内は直接的に大気に晒されることはなく、このトレンチ9A内に臨む層間絶縁膜8の表面が大気中から吸湿等することを防止できる。従って、この分、層間絶縁膜8の膜特性を更に高く維持することができる。
<第2実施例>
次に本発明の配線形成方法の第2実施例について説明する。先の第1実施例では、前処理工程で連通ホール9B内に犠牲膜60を埋め込んで、これを第1の真空処理室内でトレンチ形成後のアッシング処理により除去するようにしたが、この第2実施例では有機平坦膜である犠牲膜を用いないようにしてアッシング処理を省略するようにしている。図4はこのような本発明の配線形成方法の第2実施例の要部を示す工程図である。尚、図2及び図3に示す構成と同一構成部分については同一参照符号を付してその説明を省略する。
次に本発明の配線形成方法の第2実施例について説明する。先の第1実施例では、前処理工程で連通ホール9B内に犠牲膜60を埋め込んで、これを第1の真空処理室内でトレンチ形成後のアッシング処理により除去するようにしたが、この第2実施例では有機平坦膜である犠牲膜を用いないようにしてアッシング処理を省略するようにしている。図4はこのような本発明の配線形成方法の第2実施例の要部を示す工程図である。尚、図2及び図3に示す構成と同一構成部分については同一参照符号を付してその説明を省略する。
この第2実施例では、前処理工程において図4(A)に示すように層間絶縁膜8上に、エッチングストッパ膜70及び金属含有材料よりなるマスクパターン72を順次予め形成しておき、これに連通ホール9Bを形成する。このエッチングストッパ膜70は、上記マスクパターン72をパターン化して形成する際のエッチングストッパとして機能するものである。またマスクパターン72は、後にトレンチを形成する際のマスクとして機能するものである。上記エッチングストッパ膜70Bは、例えばTEOS膜により構成される。また上記マスクパターン72は、例えばTiN膜により構成される。
前処理工程において図4(A)に示すように形成されたならば、このウエハWは図1に示す処理システム20内へ搬入されることになる。そして、このウエハWに対して、第1の真空処理室42内でトレンチ形成工程が行われる。すなわち、図4(B)に示すようにここでマスクパターン72をマスクとしてドライエッチング工程を施すことにより、層間絶縁膜8の厚さ方向の途中まで除去してトレンチ9Aを形成する。その後は、ウエハ上にはフォトレジストが存在しないことから、アッシング処理を施すことなく、真空雰囲気を介して搬送されて図4(C)に示すように封止工程へ移行することになる。
これ以降の処理は、図2(G)〜図2(H)及び図3(A)〜図3(D)に示す第1実施例の場合と同じである。尚、上記TiN膜よりなるマスクパターン72及びエッチングストッパ膜70はCMP処理により除去すればよいし、或いは残してもよい。この第2実施例の場合にも、先の第1実施例と同様な作用効果を発揮することができる。また、この第2実施例の場合には、先の第1実施例の場合よりも処理システム20内で行われる各工程の内のアッシング工程を省略することができる。
尚、上記各実施例においては、バリヤ層10としてTaCN膜を用いた場合を例にとって説明したが、これに限定されず、バリヤ層10としては、Ti膜、TiN膜、Ta膜、TaN膜、TaCN膜、W(タングステン)膜、WN膜、Zr膜よりなる群から選択される1以上の膜の単層構造、或いは積層構造を用いることができる。
また上記各実施例においては、配線シード層としてRu膜とCu膜との積層膜を用いた場合を例にとって説明したが、これに限定されず、配線シード層としては、Cu膜、Ru膜、Ru膜とCu膜との積層膜、Co膜、Co膜とCu膜との積層膜よりなる群より選択される1の膜を用いることができる。この場合、上記Cu膜には、純Cu膜の他に、Cu合金膜(Al、Mn、Mg、Sn、Pb、Zn、Pt、Au、Ag、Ni、Co等がCu中に含まれる)やSi、C、P、B等の不純物が添加されたCu膜が含まれる。
また、ここでは被処理体として半導体ウエハを例にとって説明したが、この半導体ウエハにはシリコン基板やGaAs、SiC、GaNなどの化合物半導体基板も含まれ、更にはこれらの基板に限定されず、液晶表示装置に用いるガラス基板やセラミック基板等にも本発明を適用することができる。
2 下部絶縁膜
4 下層配線層
6 絶縁性バリヤ層
8 層間絶縁膜
9 凹部
9A トレンチ(溝)
9B 連通ホール
10 バリヤ層
12 配線シード層
16 連通配線層
18 上層配線層
20 処理システム
22、24 共通搬送室
42〜54 真空処理室
60 犠牲膜
62 マスクパターン
72 金属含有材料のマスクパターン
W 半導体ウエハ(被処理体)
4 下層配線層
6 絶縁性バリヤ層
8 層間絶縁膜
9 凹部
9A トレンチ(溝)
9B 連通ホール
10 バリヤ層
12 配線シード層
16 連通配線層
18 上層配線層
20 処理システム
22、24 共通搬送室
42〜54 真空処理室
60 犠牲膜
62 マスクパターン
72 金属含有材料のマスクパターン
W 半導体ウエハ(被処理体)
Claims (10)
- 被処理体上に下層配線層と絶縁性バリヤ層と層間絶縁膜と上層配線層が順次積層され、前記層間絶縁膜内に形成する連通ホール内に金属膜を埋め込んで前記上層配線層と前記下層配線層とを導通させる連通配線層を形成する配線形成方法において、
前記絶縁性バリヤ層を残した状態で前記連通ホール内に犠牲膜を埋め込むと共に、前記層間絶縁膜内に前記上層配線層用のトレンチを形成するために前記犠牲膜上にフォトレジストによりパターンマスクを形成する前処理工程と、
真空処理室内で前記パターンマスクをマスクとして前記被処理体に対してドライエッチング処理を施すことにより前記層間絶縁膜に前記トレンチを形成するトレンチ形成工程と、
真空処理室内で前記犠牲膜と前記パターンマスクとをアッシングして除去するアッシング工程と、
真空処理室内で前記トレンチ内の表面と前記連通ホール内の表面とを含む表面全体にALD又はCVD処理によりバリヤ層を形成するバリヤ層形成工程と、
真空処理室内で異方性ドライエッチングを施すことにより前記連通ホールの底部に形成されている前記バリヤ層と前記絶縁性バリヤ層とを除去して前記下層配線層を露出させる異方性ドライエッチング工程と、
真空処理室内で前記トレンチ内の表面と前記連通ホール内の表面とを含む表面全体に配線シード層を形成する配線シード層形成工程と、
を有することを特徴とする配線形成方法。 - 前記層間絶縁膜は、ポーラスを有する低誘電率材料よりなり、前記アッシング工程と前記バリヤ層形成工程との間に真空処理室内で前記ポーラスを封止するための封止工程を前記アッシング工程から真空を介して行うことを特徴とする請求項1記載の配線形成方法。
- 前記トレンチ形成工程と前記アッシング工程とは、同一の真空処理室内で行われることを特徴とする請求項1又は2記載の配線形成方法。
- 被処理体上に下層配線層と絶縁性バリヤ層と層間絶縁膜と上層配線層が順次積層され、前記層間絶縁膜内に形成する連通ホール内に金属膜を埋め込んで前記上層配線層と前記下層配線層とを導通させる連通配線層とを形成する配線形成方法において、
前記絶縁性バリヤ層を残した状態で前記連通ホールを形成すると共に、前記層間絶縁膜内に前記上層配線層用のトレンチを形成するための金属含有材料よりなるパターンマスクを形成する前処理工程と、
真空処理室内で前記パターンマスクをマスクとして前記被処理体に対してドライエッチング処理を施すことにより前記層間絶縁膜に前記トレンチを形成するトレンチ形成工程と、
真空処理室内で前記トレンチ内の表面と前記連通ホール内の表面とを含む表面全体にALD又はCVD処理によりバリヤ層を形成するバリヤ層形成工程と、
真空処理室内で異方性ドライエッチングを施すことにより前記連通ホールの底部に形成されている前記バリヤ層と前記絶縁性バリヤ層とを除去して前記下層配線層を露出させる異方性ドライエッチング工程と、
真空処理室内で前記トレンチ内の表面と前記連通ホール内の表面とを含む表面全体に配線シード層を形成する配線シード層形成工程と、
を有することを特徴とする配線形成方法。 - 前記層間絶縁膜は、ポーラスを有する低誘電率材料よりなり、前記トレンチ形成工程と前記バリヤ層形成工程との間に真空処理室内で前記ポーラスを封止するための封止工程を行うことを特徴とする請求項4記載の配線形成方法。
- 前記異方性ドライエッチング工程と前記配線シード層形成工程との間に真空処理室内で前記連通ホールの底面を清浄化するクリーニング工程を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の配線形成方法。
- 前記配線シード層は、Cu膜、Ru膜、Ru膜とCu膜との積層膜、Co膜、Co膜とCu膜との積層膜よりなる群より選択される1の膜よりなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の配線形成方法。
- 前記バリヤ層は、Ti膜、TiN膜、Ta膜、TaN膜、TaCN膜、W(タングステン)膜、WN膜、Zr膜よりなる群から選択される1以上の膜の単層構造、或いは積層構造よりなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の配線形成方法。
- 前記各真空処理室間の前記被処理体の搬送は、真空雰囲気中を介して前記被処理体を搬送することにより行われることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の配線形成方法。
- 前記配線シード層形成工程の後に、前記トレンチ内と前記連通ホール内を埋め込むメッキ処理を行うメッキ工程と、前記被処理体上の余分な層を除去するCMP工程とを行うことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の配線形成方法。
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