JP2012068811A - バーコードを用いた医療器材の滅菌管理及び追跡管理システム - Google Patents

バーコードを用いた医療器材の滅菌管理及び追跡管理システム Download PDF

Info

Publication number
JP2012068811A
JP2012068811A JP2010212160A JP2010212160A JP2012068811A JP 2012068811 A JP2012068811 A JP 2012068811A JP 2010212160 A JP2010212160 A JP 2010212160A JP 2010212160 A JP2010212160 A JP 2010212160A JP 2012068811 A JP2012068811 A JP 2012068811A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sterilization
barcode
read
bar code
cibasic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010212160A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Oshima
博幸 大島
Shigekazu Terajima
茂一 寺嶋
Ryoichi Shirai
良一 白井
Toshiki Fujisawa
俊樹 藤澤
Keiko Nakamura
慶子 中村
Sakiko Takahashi
紗紀子 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
OPEN SYSTEMS LABORATORY
Sakura Color Products Corp
Original Assignee
OPEN SYSTEMS LABORATORY
Sakura Color Products Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by OPEN SYSTEMS LABORATORY, Sakura Color Products Corp filed Critical OPEN SYSTEMS LABORATORY
Priority to JP2010212160A priority Critical patent/JP2012068811A/ja
Publication of JP2012068811A publication Critical patent/JP2012068811A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Medical Treatment And Welfare Office Work (AREA)

Abstract

【課題】バーコードを用いた医療器材の滅菌管理及び追跡管理システムに関し、特に滅菌処理が適切に行われたことを一定の判断基準で正確且つ簡便に管理することができる医療器材の滅菌管理及び追跡管理システムを提供する。
【解決手段】滅菌処理に供する医療器材を収容した梱包物に一つのバーコードを貼付し、前記バーコードをバーコードリーダーで読み取ることにより医療器材を管理するシステムであって、
前記バーコードの一部は、(1)滅菌処理前に読み取ることができず、滅菌処理後に読み取ることができるインジケータインキにより印刷されているか、又は(2)滅菌処理前に読み取ることができ、滅菌処理後に読み取ることができないインジケータインキにより印刷されており、
前記バーコードの残部は、滅菌処理前後のいずれにおいても読み取ることができ、
滅菌処理前後で読み取ることができるバーコードが変化することに基づいて滅菌処理が完了していることを判定するとともに、
滅菌処理後に読み取ることができるバーコードにより滅菌処理後の追跡管理を行う、
ことを特徴とする医療器材の滅菌管理及び追跡管理システム。
【選択図】なし

Description

本発明は、バーコードを用いた医療器材の滅菌管理及び追跡管理システムに関し、特に滅菌処理が適切に行われたことを一定の判断基準で正確且つ簡便に管理することができる医療器材の滅菌管理及び追跡管理システムに関する。
従来、バーコードを用いて医療器材を管理することは知られている。特許文献1には、医療用器材の供給不足や回収漏れを防止し、確実な滅菌済みの医療用器材を使用部署に供給するために、「医療用器材にバーコードを付与してコンピュータのデータベースに記憶し、供給時と回収時と滅菌時において、必要な各医療用器材のバーコードが記載されたリストを印刷し、同リストのバーコードと各医療用器材のバーコードを読み込んで照合し、必要個数・品種の正否を確認するとともに各処理日・滅菌データ・それぞれの作業者名をデータベースに記録する。」ことが記載されている(要約欄)。
しかしながら、特許文献1に記載の管理方法では、供給時と回収時と滅菌時において、バーコードの読み取りによって医療器材の個数・品種の正否は確認することができるが、バーコードの読み取りによって滅菌処理が適切に行われたか否かは直接判断することはできない。つまり、別途のセンサで滅菌機内の温度・圧力・時間をモニタリングした結果により初めて判断することができる(請求項3)。そのため、センサに不具合がある場合やモニタリング箇所とは別の箇所で所定の温度・圧力が生じていない場合には、滅菌処理に供した各医療器材に適切な滅菌処理がなされたか否かを判断することができない。
他方、医療器材を収容した梱包物に滅菌処理で変色するインジケータを貼付し、変色を目視確認することにより滅菌処理の完了を確認する方法が知られている。特許文献2には、「三二酸化ビスマス、塩基性炭酸ビスマス、水酸化ビスマス、塩基性硝酸ビスマス、塩基性酢酸ビスマスから選ばれる一種または複数種の水に不溶または難溶なビスマス化合物と、チオ尿素、メチルチオ尿素、エチルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、トリルチオ尿素、ジフェニルチオ尿素、ジトリルチオ尿素、フェニルチオ尿素、メチロールチオ尿素から選ばれる一種または複数種のチオ尿素化合物と、合成ゴム系樹脂とでなる組成物が、実質的に透明な合成樹脂によってシート基材上で被覆されていることを特徴とする湿熱検知用インジケータ。」が記載されている(特許請求の範囲)。よって、当該インジケータを梱包物に貼付して滅菌処理することにより、各医療器材に適切な滅菌処理がなされたか否かを判断することはできる。
しかしながら、特許文献2に記載のインジケータでは、変色度合を目視観察することにより滅菌処理の完了を判断するため、管理者が医療器材ごとにインジケータを目視確認する手間が必要な上、人為的な判断ミスや入力ミスが生じるおそれがある。高度な管理体制が要求される医療機関においてかかる人為的ミスは極力避ける必要がある。
よって、バーコードを用いた医療器材の滅菌管理及び追跡管理システムに関し、特に滅菌処理が適切に行われたことを一定の判断基準で正確且つ簡便に管理することができる医療器材の滅菌管理及び追跡管理システムの開発が望まれている。
特開2006−172336号公報 特公平4−62746号公報
本発明は、バーコードを用いた医療器材の滅菌管理及び追跡管理システムに関し、特に滅菌処理が適切に行われたことを一定の判断基準で正確且つ簡便に管理することができる医療器材の滅菌管理及び追跡管理システムを提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定のバーコードを使用し、滅菌処理を経ることによりバーコードが化学変化して滅菌処理前後で読み取ることができるバーコードが変化することを利用する場合には、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記のバーコードを用いた医療器材の滅菌管理及び追跡管理システムに関する。
1.滅菌処理に供する医療器材を収容した梱包物に一つのバーコードを貼付し、前記バーコードをバーコードリーダーで読み取ることにより医療器材を管理するシステムであって、
前記バーコードの一部は、(1)滅菌処理前に読み取ることができず、滅菌処理後に読み取ることができるインジケータインキにより印刷されているか、又は(2)滅菌処理前に読み取ることができ、滅菌処理後に読み取ることができないインジケータインキにより印刷されており、
前記バーコードの残部は、滅菌処理前後のいずれにおいても読み取ることができ、
滅菌処理前後で読み取ることができるバーコードが変化することに基づいて滅菌処理が完了していることを判定するとともに、
滅菌処理後に読み取ることができるバーコードにより滅菌処理後の追跡管理を行う、
ことを特徴とする医療器材の滅菌管理及び追跡管理システム。
2.滅菌処理に供する医療器材を収容した梱包物にバーコードA及びバーコードBを貼付し、前記バーコードA及び前記バーコードBをバーコードリーダーで読み取ることにより医療器材を管理するシステムであって、
前記バーコードAは、(1)滅菌処理前に読み取ることができず、滅菌処理後に読み取ることができるインジケータインキにより印刷されているか、又は(2)滅菌処理前に読み取ることができ、滅菌処理後に読み取ることができないインジケータインキにより印刷されており、
前記バーコードBは、滅菌処理前後のいずれにおいても読み取ることができ、
滅菌処理前後で前記バーコードAの読み取り可否が変化することに基づいて滅菌処理が完了していることを判定するとともに、
前記バーコードBにより滅菌処理後の追跡管理を行う、
ことを特徴とする医療器材の滅菌管理及び追跡管理システム。
3.前記滅菌処理が高圧蒸気滅菌である、上記項1又は2に記載の医療器材の滅菌管理及び追跡管理システム。
4.前記滅菌処理が過酸化水素プラズマ滅菌である、上記項1又は2に記載の医療器材の滅菌管理及び追跡管理システム。
5.前記滅菌処理がエチレンオキサイドガス滅菌である、上記項1又は2に記載の医療器材の滅菌管理及び追跡管理システム。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の医療器材の滅菌管理及び追跡管理システムは、滅菌処理に供する医療器材を収容した梱包物に一つ又は二つのバーコードを貼付し、これらのバーコードを読み取ることにより医療器材の滅菌管理及び追跡管理を行うシステムであって、詳細には、下記の2つの態様に分けられる。
≪第1態様のシステム≫
第1態様のシステムは、滅菌処理に供する医療器材を収容した梱包物に一つのバーコードを貼付し、前記バーコードをバーコードリーダーで読み取ることにより医療器材を管理するシステムであって、
前記バーコードの一部は、(1)滅菌処理前に読み取ることができず、滅菌処理後に読み取ることができるインジケータインキにより印刷されているか、又は(2)滅菌処理前に読み取ることができ、滅菌処理後に読み取ることができないインジケータインキにより印刷されており、
前記バーコードの残部は、滅菌処理前後のいずれにおいても読み取ることができ、
滅菌処理前後で読み取ることができるバーコードが変化することに基づいて滅菌処理が完了していることを判定するとともに、
滅菌処理後に読み取ることができるバーコードにより滅菌処理後の追跡管理を行うシステムである。
図1及び図2には第1態様のシステムが示されている。図1では、枠内(滅菌判定部)のバーコードは滅菌処理前に読み取ることができないが、滅菌処理を経るとバーコードが表示されて読み取り可能となる。滅菌処理前のバーコード(00000000000001)には医療器材の種別及び配送先などが記録されており、滅菌処理後のバーコードには更に550が加わる(55000000000000001)。550を加えて読み取ることにより滅菌処理が完了していることが管理され、滅菌処理後はバーコード(55000000000000001)を読み取ることで追跡管理することができる。
図2では、枠内(滅菌判定部)のバーコードは滅菌処理前に読み取ることができるが、滅菌処理を経るとバーコードが消滅されて読み取り不可となる。滅菌処理前のバーコード(55000000000000001)のうち550を除いた部分(00000000000001)には医療器材の種別及び配送先などが記録されており、滅菌処理後のバーコードでは550が除かれる(00000000000001)。550を除いて読み取ることにより滅菌処理が完了していることが管理され、滅菌処理後はバーコード(00000000000001)を読み取ることで追跡管理することができる。
≪第2態様のシステム≫
第2態様のシステムは、滅菌処理に供する医療器材を収容した梱包物にバーコードA及びバーコードBを貼付し、前記バーコードA及び前記バーコードBをバーコードリーダーで読み取ることにより医療器材を管理するシステムであって、
前記バーコードAは、(1)滅菌処理前に読み取ることができず、滅菌処理後に読み取ることができるインジケータインキにより印刷されているか、又は(2)滅菌処理前に読み取ることができ、滅菌処理後に読み取ることができないインジケータインキにより印刷されており、
前記バーコードBは、滅菌処理前後のいずれにおいても読み取ることができ、
滅菌処理前後で前記バーコードAの読み取り可否が変化することに基づいて滅菌処理が完了していることを判定するとともに、
前記バーコードBにより滅菌処理後の追跡管理を行うシステムである。
図3には、第2態様のシステムに用いるバーコードAが図示されている。図3の上図のバーコードは滅菌処理前に読み取ることができるが、滅菌処理を経るとバーコードが消滅されて読み取り不可となる。また、図3の下図のバーコードは滅菌処理前に読み取ることはできないが、滅菌処理を経るとバーコードが表示されて読み取り可能となる。
このように、第2態様では滅菌処理前後においてバーコードAの読み取り可否が変化することにより滅菌処理が完了していることが管理できる。そして、バーコードAとは別に設けられたバーコードB(滅菌処理前後のいずれにおいても読み取り可能)には医療器材の種別及び配送先などが記録されており、バーコードBを用いて滅菌処理後の追跡管理を行うことができる。なお、第2態様で用いられるバーコードA及びバーコードBの種類は、図1及び図2に示されるような一次元バーコードのほか、図3で例示されるような縦方向及び横方向のいずれにも情報が記録できる二次元バーコードであってもよい。
上記第1態様及び第2態様の、本発明の医療器材の滅菌管理及び追跡管理システムは、滅菌処理が適切に行われたか否かを、読み取ることができるバーコードが滅菌処理前後で変化することに基づいて一定の判断基準で正確且つ簡便に管理できるため、滅菌処理の管理における人為ミス(判断ミス・入力ミス)の発生を回避することができる。また、滅菌処理後に読み取ることができるバーコードにより滅菌処理後の医療器材を追跡管理することができるため、医療器材の品目・数量・保管場所等をリアルタイムに確認できる。
上記滅菌処理としては、公知の滅菌処理の中でも(1)高圧蒸気滅菌、(2)過酸化水素プラズマ滅菌又は(3)エチレンオキサイドガス滅菌が利用できる。これらの滅菌方法であれば、滅菌処理により化学変化して変色するインジケータインキが知られているため、このインキを用いてバーコードの一部(第1態様)及び一つ(第2態様)を印刷することにより、本発明の管理システムに使用できる。残りのバーコード部分(非変色部分)については、第1態様及び第2態様ともに滅菌処理によって化学変化しない(読み取り性能に影響がない)公知のバーコード形成に用いるインクが使用できる。
高圧蒸気滅菌に用いるインキ
高圧蒸気滅菌に用いるインキとしては、高圧蒸気滅菌に用いる条件下で変色する湿熱検知用インジケータインキが利用できる。例えば、特公平4-62746号公報に記載されている湿熱検知用インジケータインキが利用でき、具体的には、水に不溶又は難溶なビスマス化合物とチオ尿素化合物を発色成分とし、これに合成ゴム系樹脂をバインダーとして加えたインキが使用できる。このインキを用いることにより、滅菌処理前は乳白色又は淡黄色であって読み取ることができず、滅菌処理後に茶色又は黒褐色に変化して読み取ることができるバーコードを形成することができる。
ビスマス化合物としては、三二酸化ビスマス、塩基性炭酸ビスマス、水酸化ビスマス、塩基性硝酸ビスマス、塩基性酢酸ビスマスから選ばれる一種又は複数種の水に不溶又は難溶なビスマス化合物が挙げられる。
チオ尿素化合物としては、チオ尿素、メチルチオ尿素、エチルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、トリルチオ尿素、ジフェニルチオ尿素、ジトリルチオ尿素、フェニルチオ尿素、メチロールチオ尿素から選ばれる一種又は複数種のチオ尿素化合物が挙げられる。
合成ゴム系樹脂としては、合成ゴム系樹脂を含む市販のインク用ビヒクルが挙げられる。
その他、特開2002-336335号公報に記載されている湿熱検知用インジケータインキも利用できる。具体的には、1)メチン系染料及びシアニン系染料の少なくとも1種並びに2)カルボキシル基及び/又はフェノール性水酸基を有する油溶性樹脂を含有するインジケータインキが利用できる。このインキを用いることにより、滅菌処理前には紫色であって読み取ることができ、滅菌処理後に緑色に変化して読み取ることができなくなるバーコードを形成することができる。
上記メチン系染料及びシアニン系染料は、公知のもの又は市販品を使用することが出来る。例えば、C.I.Basic Yellow 11、C.I.Basic Yellow 13、C.I.Basic Yellow 14、C.I.Basic Yellow 21、C.I.Basic Yellow 22、C.I.Basic Yellow 23、C.I.Basic Yellow 24、C.I.Basic Yellow 28、C.I.Basic Yellow 29、C.I.Basic Yellow 33、C.I.Basic Yellow 35、C.I.Basic Yellow 40、C.I.Basic Yellow 43、C.I.Basic Yellow 44、C.I.Basic Yellow 45、C.I.Basic Yellow 48、C.I.Basic Yellow 49、C.I.Basic Yellow 51、C.I.Basic Yellow 52、C.I.Basic Yellow 53、C.I.Basic Red 12、C.I.Basic Red 13、C.I.Basic Red 14、C.I.Basic Red 15、C.I.Basic Red 27、C.I.Basic Red 35、C.I.Basic Red 36、C.I.Basic Red 37、C.I.Basic Red 45、C.I.Basic Red 48、C.I.Basic Red 49、C.I.Basic Red 52、C.I.Basic Red 53、C.I.Basic Red 66、C.I.Basic Red 68、C.I.Basic Violet 7、C.I.Basic Violet 15、C.I.Basic Violet 16、C.I.Basic Violet 20、C.I.Basic Violet 21、C.I.Basic Violet 39、C.I.Basic Violet 40、C.I.Basic Orange 27、C.I.Basic Orange 42、C.I.Basic Orange 44、C.I.Basic Orange 46、C.I.Basic Blue 62、C.I.Basic Blue 63、等が挙げられる。これらの中でも、溶解性が良く、発色性及び消色性が良好であるという点でC.I.Basic Yellow 11、C.I.Basic Yellow 13、C.I.Basic Red 12、C.I.Basic Red 13、C.I.Basic Red 14、C.I.Basic Red 15、C.I.Basic Red 37、C.I.Basic Violet 15、C.I.Basic Violet 16等を好適に使用出来る。
上記カルボキシル基及び/又はフェノール性水酸基を有する油溶性樹脂も公知のもの又は市販品を使用することが出来る。カルボキシル基及びフェノール性水酸基は、それぞれ1又は2以上有していても良い。このような油溶性樹脂としては、例えばガムロジン、水添ロジン、重合ロジン、超淡色ロジン等のロジン系樹脂、フェノール性樹脂、アルキルフェノール樹脂、テルペンフェノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂等のフェノール系の樹脂、マレイン酸樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、スチレン-マレイン酸コポリマー等のマレイン酸系樹脂、アクリル酸樹脂、スチレン-アクリル酸コポリマー等のアクリル酸系樹脂を挙げることが出来る。これらの中でも、溶解性が良く、優れた消色性に寄与できるという見地より、超淡色ロジン、アルキルフェノール樹脂、スチレン-マレイン酸コポリマー、スチレン-アクリル酸コポリマー等が好ましく使用出来る。
過酸化水素プラズマ滅菌に用いるインキ
過酸化水素プラズマ滅菌に用いるインキとしては、過酸化水素プラズマ滅菌に用いる条件下で変色するインジケータインキが利用できる。例えば、特開2007-40785号公報に記載されているインジケータインキが利用でき、具体的には、1)スチレンアクリル樹脂及びスチレンマレイン酸樹脂の少なくとも1種及び2)メチン系染料を含有するインキが利用できる。このインキを用いることにより、滅菌処理前に茶色又は紫色であって読み取ることができ、滅菌処理後に緑色に変化して読み取ることができなくなるバーコードを形成することができる。
上記メチン系染料としては、メチン基を有する染料であればよく、ポリメチン系染料、シアニン系染料等もメチン系染料に包含される。これらは、公知又は市販のメチン系染料から適宜採用することができる。具体的には、C.I.Basic Red 12、C.I.Basic Red 13、C.I.Basic Red 14、C.I.Basic Red 15、C.I.Basic Red 27、C.I.Basic Red 35、C.I.Basic Red 36、C.I.Basic Red 37、C.I.Basic Red 45、C.I.Basic Red 48、C.I.Basic Yellow 11、C.I.Basic Yellow 12、C.I.Basic Yellow 13、C.I.Basic Yellow 14、C.I.Basic Yellow 21、C.I.Basic Yellow 22、C.I.Basic Yellow 23、C.I.Basic Yellow 24、C.I.Basic Violet 7、C.I.Basic Violet 15、C.I.Basic Violet 16、C.I.Basic Violet 20、C.I.Basic Violet 21、C.I.Basic Violet 39、C.I.Basic Blue 62、C.I.Basic Blue 63等を挙げることができる。これらは、1種又は2種以上で用いることができる。
スチレンアクリル樹脂及びスチレンマレイン酸樹脂の少なくとも1種は、これらの樹脂を用いることによって、染料の反応速度(変色速度)の調整、変色層の接着性付与等を効果的に行うことができる。スチレンアクリル樹脂及びスチレンマレイン酸樹脂の種類及び性状は限定的でなく、公知又は市販のものを使用することができる。
エチレンオキサイドガス滅菌に用いるインキ
エチレンオキサイドガス滅菌に用いるインキとしては、エチレンオキサイドガス滅菌に用いる条件下で変色するインジケータインキが利用できる。例えば、特開2004-203984号公報に記載されている、チアゾールアゾ系染料の変色促進剤に酸性触媒としてフェノール樹脂を用いたインジケータインキが利用できる。このインキを用いることにより、滅菌処理前には赤色であって読み取ることができず、滅菌処理後に青色に変化して読み取ることができるバーコードを形成することができる。
上記チアゾールアゾ系染料としては、例えば、C.I.Disperse Red 58、C.I.Disperse Red 88、C.I.Disperse Red 110、C.I.Disperse Red 117、C.I.Disperse Red 137、C.I.Disperse Red 177、C.I.Disperse Red 179、C.I.Disperse Red 194、C.I.Disperse Violet 43、C.I.Disperse Blue 102等を挙げることができる。これらチアゾールアゾ染料の中でも、特にC.I.Disperse Red 58 及びC.I.Disperse Red 88が、エチレンオキサイドガス滅菌インジケータとしての色相変化や色濃度等の観点から好ましい。
上記変色促進剤は、酸性触媒の中で耐熱性のあるものが使用できる。具体的には、フェノール樹脂であればノボラックフェノール樹脂であっても、レゾールフェノール樹脂であってもよい。また、フェノール樹脂には、酸価、軟化点、比重、色調、粘度などのその物性によりさまざまな種類のものが存在するが、軟化点が60〜180℃のものまたはノボラック型のものが塗膜の耐熱性の点で好ましく、さらに軟化点が60〜180℃であって、かつノボラック型のものがより好ましい。
これらの各種インジケータインキは、必要に応じて溶媒とともにボールミル、ロールミル、サンドミル等の分散機で撹拌することによりインキ化することができる。
バーコードを印刷する器材としては、公知のシール基材に用いられる紙、樹脂フィルム等が挙げられる。
バーコードは、例えば、シルクスクリーン印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、凸版印刷、フレキソ印刷等の公知の印刷方法に従って行うことができる。バーコードの厚さは、バーコードを貼付する梱包物の種類などに応じて適宜設定することができる。
本発明では、バーコードの変色性に影響を及ぼさずにバーコードの耐水性・耐熱性を高めるためにバーコードを樹脂コーティングするか又はフィルムによりラミネートすることができる。
コーティングに用いる樹脂としては、例えば、エチルセルロース、ニトロセルロース、ブチラール樹脂、アクリル酸エステル樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂等が挙げられる。
また、ラミネートに用いるフィルムとしては、例えば、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリアセタールフィルム、塩化ビニリデンフィルム等が挙げられる。
本発明の医療器材の滅菌管理及び追跡管理システムは、滅菌処理が適切に行われたか否かを、読み取ることができるバーコードが滅菌処理前後で変化することに基づいて一定の判断基準で正確且つ簡便に管理できるため、滅菌処理の管理における人為ミス(判断ミス・入力ミス)の発生を回避することができる。また、滅菌処理後に読み取ることができるバーコードにより滅菌処理後の医療器材を追跡管理することができるため、医療器材の品目・数量・保管場所等をリアルタイムに確認できる。
本発明で使用するバーコード(一次元)の一例を示す図である。 本発明で使用するバーコード(一次元)の一例を示す図である。 本発明で使用するバーコード(二次元)の一例を示す図である。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
実施例1〜14及び比較例1〜4
(バーコードの作製)
表1及び表2に示される各成分を均一に混合することにより、実施例1〜14及び比較例1〜4の計18種類の変色性インキを調製した。
図1及び図2のように、一つのバーコードの一部(滅菌前後で変色する部分)を、上記各変色性インキを用いて250メッシュシルクスクリーン版を通して実施例10、11及び比較例3は白色PETに、それ以外は上質紙に印刷した。また、バーコードの残部を、滅菌前後で変色せず、滅菌前後のいずれにおいても読み取り可能なインクで印刷した。
(滅菌処理試験)
上記で作製した20種類のバーコードを、表1及び表2に示される滅菌条件で(1)高圧蒸気滅菌、(2)過酸化水素プラズマ滅菌、(3)エチレンオキサイドガス滅菌のいずれかに供した。過酸化水素プラズマ滅菌は、ジョンソン&ジョンソン製「STERRAD50」を用いて行った。表1及び表2に、滅菌前後における変色の態様、及びバーコードにより滅菌処理の完了を管理可能な否かを示す。バーコードリーダー(株式会社ウェルキャット製、Stream7-USB)で読み取り可能な場合、及びバーコードで滅菌管理及び追跡管理が可能な場合を○と評価した。
Figure 2012068811
Figure 2012068811

Claims (5)

  1. 滅菌処理に供する医療器材を収容した梱包物に一つのバーコードを貼付し、前記バーコードをバーコードリーダーで読み取ることにより医療器材を管理するシステムであって、
    前記バーコードの一部は、(1)滅菌処理前に読み取ることができず、滅菌処理後に読み取ることができるインジケータインキにより印刷されているか、又は(2)滅菌処理前に読み取ることができ、滅菌処理後に読み取ることができないインジケータインキにより印刷されており、
    前記バーコードの残部は、滅菌処理前後のいずれにおいても読み取ることができ、
    滅菌処理前後で読み取ることができるバーコードが変化することに基づいて滅菌処理が完了していることを判定するとともに、
    滅菌処理後に読み取ることができるバーコードにより滅菌処理後の追跡管理を行う、
    ことを特徴とする医療器材の滅菌管理及び追跡管理システム。
  2. 滅菌処理に供する医療器材を収容した梱包物にバーコードA及びバーコードBを貼付し、前記バーコードA及び前記バーコードBをバーコードリーダーで読み取ることにより医療器材を管理するシステムであって、
    前記バーコードAは、(1)滅菌処理前に読み取ることができず、滅菌処理後に読み取ることができるインジケータインキにより印刷されているか、又は(2)滅菌処理前に読み取ることができ、滅菌処理後に読み取ることができないインジケータインキにより印刷されており、
    前記バーコードBは、滅菌処理前後のいずれにおいても読み取ることができ、
    滅菌処理前後で前記バーコードAの読み取り可否が変化することに基づいて滅菌処理が完了していることを判定するとともに、
    前記バーコードBにより滅菌処理後の追跡管理を行う、
    ことを特徴とする医療器材の滅菌管理及び追跡管理システム。
  3. 前記滅菌処理が高圧蒸気滅菌である、請求項1又は2に記載の医療器材の滅菌管理及び追跡管理システム。
  4. 前記滅菌処理が過酸化水素プラズマ滅菌である、請求項1又は2に記載の医療器材の滅菌管理及び追跡管理システム。
  5. 前記滅菌処理がエチレンオキサイドガス滅菌である、請求項1又は2に記載の医療器材の滅菌管理及び追跡管理システム。
JP2010212160A 2010-09-22 2010-09-22 バーコードを用いた医療器材の滅菌管理及び追跡管理システム Pending JP2012068811A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010212160A JP2012068811A (ja) 2010-09-22 2010-09-22 バーコードを用いた医療器材の滅菌管理及び追跡管理システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010212160A JP2012068811A (ja) 2010-09-22 2010-09-22 バーコードを用いた医療器材の滅菌管理及び追跡管理システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012068811A true JP2012068811A (ja) 2012-04-05

Family

ID=46166049

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010212160A Pending JP2012068811A (ja) 2010-09-22 2010-09-22 バーコードを用いた医療器材の滅菌管理及び追跡管理システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012068811A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015205995A (ja) * 2014-04-21 2015-11-19 株式会社サクラクレパス プラズマ処理検知用インキ組成物及びプラズマ処理検知インジケータ
WO2015193664A1 (en) 2014-06-20 2015-12-23 Albert Browne Limited Sterilisation/wash test indicator system and method of use thereof
US20160141192A1 (en) 2013-08-22 2016-05-19 Sakura Color Products Corporation Indicator used in electronic device manufacturing apparatus and method for designing and/or managing the apparatus
JPWO2017038848A1 (ja) * 2015-09-01 2017-08-31 合同会社IP Bridge1号 読取装置、情報処理方法、情報処理装置、プログラム、記録媒体、インク、色素、及び記憶装置
US10180413B2 (en) 2014-12-02 2019-01-15 Sakura Color Products Corporation Ink composition for plasma processing detection, and indicator for plasma processing detection using said ink composition
US10180392B2 (en) 2014-05-09 2019-01-15 Sakura Color Products Corporation Plasma processing detection indicator using inorganic substance as a color-change layer
US10400125B2 (en) 2014-09-16 2019-09-03 Sakura Color Products Corporation Ink composition for plasma treatment detection, and plasma treatment detection indicator
US10401338B2 (en) 2014-02-14 2019-09-03 Sakura Color Products Corporation Plasma processing detection indicator

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20160141192A1 (en) 2013-08-22 2016-05-19 Sakura Color Products Corporation Indicator used in electronic device manufacturing apparatus and method for designing and/or managing the apparatus
US10181414B2 (en) 2013-08-22 2019-01-15 Sakura Color Products Corporation Indicator used in electronic device manufacturing apparatus and method for designing and/or managing the apparatus
US10401338B2 (en) 2014-02-14 2019-09-03 Sakura Color Products Corporation Plasma processing detection indicator
JP2015205995A (ja) * 2014-04-21 2015-11-19 株式会社サクラクレパス プラズマ処理検知用インキ組成物及びプラズマ処理検知インジケータ
US10184058B2 (en) 2014-04-21 2019-01-22 Sakura Color Products Corporation Ink composition for detecting plasma treatment and indicator for detecting plasma treatment
US10180392B2 (en) 2014-05-09 2019-01-15 Sakura Color Products Corporation Plasma processing detection indicator using inorganic substance as a color-change layer
WO2015193664A1 (en) 2014-06-20 2015-12-23 Albert Browne Limited Sterilisation/wash test indicator system and method of use thereof
US10400125B2 (en) 2014-09-16 2019-09-03 Sakura Color Products Corporation Ink composition for plasma treatment detection, and plasma treatment detection indicator
US10180413B2 (en) 2014-12-02 2019-01-15 Sakura Color Products Corporation Ink composition for plasma processing detection, and indicator for plasma processing detection using said ink composition
JPWO2017038848A1 (ja) * 2015-09-01 2017-08-31 合同会社IP Bridge1号 読取装置、情報処理方法、情報処理装置、プログラム、記録媒体、インク、色素、及び記憶装置
US10354100B2 (en) 2015-09-01 2019-07-16 Godo Kaisha Ip Bridge 1 Code, information processing method, information processing apparatus, storage medium, ink, pigment, and storage device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2012068811A (ja) バーコードを用いた医療器材の滅菌管理及び追跡管理システム
JP5675053B2 (ja) 工程管理インジケータ及びそれを用いた工程管理方法
JP4109201B2 (ja) 過酸化水素指示材および過酢酸指示材、およびこれを用いる方法
JP5759699B2 (ja) 過酸化水素滅菌又は過酸化水素プラズマ滅菌検知インジケーター
WO2005095948A1 (ja) ガス曝露検知用インキ組成物及びガス曝露検知インジケーター
CN102326076A (zh) 化学指示剂组合物、指示物和方法
CN104903724B (zh) 示踪物粒子及其制备方法
US20190101451A1 (en) Temperature display device and temperature history management label
JP2014109523A (ja) 過酸化水素ガス検知用インキ組成物及び過酸化水素ガス検知インジケーター
JP7131150B2 (ja) 積層体、個人認証媒体、および、個人認証媒体の真贋判定方法
JP2015044409A (ja) 微粒子含有シートの製造方法
JP5496704B2 (ja) 積層体、包装用シート、ラベルおよび容器
JP5006529B2 (ja) 有色インキ組成物及び真偽判定方法
JP2008032689A (ja) ラミネート型酸化性ガスインジケーター及び酸化性ガス検知方法
JP2014238337A (ja) 滅菌処理検知用複合インジケータ
JP2012150052A (ja) 湿熱変色性組成物及び湿熱変色インジケータ
JP6177302B2 (ja) 過酸化水素ガス検知インジケータ
WO2008001834A1 (fr) Indicateur de gaz oxydant de type stratifié et procédé de détection de gaz oxydant
CN205890221U (zh) 具有打印记录的医疗打印墨盒
CN116676018A (zh) 一种压力蒸汽灭菌五类指示物油墨配方及其制备方法
JP4697364B2 (ja) 高圧蒸気殺菌表示用インキ組成物
US20230281293A1 (en) Authentication system and method
US20150339569A1 (en) Security marker systems and methods with validation protocol
JP5771961B2 (ja) 微粒子含有シートの製造方法
CN116396638A (zh) 一种双指示型低温灭菌指示油墨