JP2012067694A - 内燃機関の吸気装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】EGRガス分配管の特定の気筒別導入孔に凝縮水が流入するのを有効に抑制し、特定気筒で失火等が生じ易くなるのを確実に防止できる内燃機関の吸気装置を提供する。
【解決手段】複数の吸気枝管36a〜36dとサージタンク37とが一体に構成された吸気マニホールド35を有する内燃機関の吸気装置であって、複数の吸気枝管36a〜36dが互いに離間する方向Dに延在する主通路61およびその通路を複数の吸気枝管36a〜36dを通して複数の吸気ポートに連通させる複数の気筒別導入孔62a〜62dが形成されたEGRガス分配管60を備え、複数の気筒別導入孔62a〜62dのうち少なくとも主通路61の延在方向の両側に位置する外側の気筒別導入孔62a,62dの開口縁部が、それらの中心位置におけるEGRガス分配管60の横断面上で主通路61の鉛直方向下方側に位置する内底壁面63bよりも鉛直方向上方側に位置している。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の吸気装置に関し、特に多気筒内燃機関の各気筒に空気を吸入させる吸気マニホールドに水分や油分を含んだガスを分配導入させるガス分配導入管を装着した内燃機関の吸気装置に関する。
車両用の多気筒内燃機関(以下、エンジンともいう)においては、その複数の吸気ポートに空気を吸入させる吸気装置として、エアクリーナを通し外気を導入する比較的大容量のサージタンクとこのサージタンク内のチャンバから複数の吸気ポートに空気を吸入させるよう並列する複数の吸気枝管とを一体に構成した吸気マニホールドを有するものが多用されている。そして、この吸気マニホールドのサージタンク内には、例えばブローバイガスが漏れ出るクランクケース内の換気や燃料供給系統内の蒸発燃料処理のため、ブローバイガスやキャニスタからのパージエア等のように油分や水蒸気を含んだガスが導入されることが多い。また、排気浄化性能に対する要求の高度化に伴って、NOx(窒素酸化物)の低減に効果的な排気再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)を行う装置を装着したエンジンが普及拡大してきているが、このようなエンジンにおいては、EGRガスがサージタンク内で吸入空気と混合されるものが多い。また、希薄燃焼しEGR量が多くなる場合や低燃費・高出力が高度に要求されるエンジンでは、EGRガスの温度を下げるためにEGRクーラ(排気冷却器)が多用されている。
このようなエンジンに搭載される従来の吸気装置としては、例えば吸気通路をスロットル弁の下流側の所定位置で流路を絞るベンチュリ形にするとともに、その所定位置に排気ガス環流通路の出口側端部を導入する開口部を配設することで、EGRガスと吸気通路に流入する吸入空気とを充分混合させてEGRガスの気筒分配を均一化し、EGRガスの流入過多となる気筒でのすす(soot)の発生を抑えるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、EGR通路の端部付近がEGRバルブの内周壁に沿って周回路をなすようにし、EGR通路の一部で吸気によってEGRガスが冷却されるようにしたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、サージタンクの内壁面上で***する***部以外の適宜位置に水蒸気を含むガスの導入孔が形成される一方、その***部にサージタンク内の吸気負圧を取り出すための吸気負圧取出し孔が形成され、***部上方の壁部内面を流下する水分が吸気負圧取出し孔から遠ざかるように、前記***部に案内溝を形成したものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開2000−329010号公報 特開2003−056413号公報 特開2007−040142号公報
しかしながら、上述のような従来の内燃機関の吸気装置にあっては、吸気マニホールドのサージタンク内に水分を含んだガスが導入されるため、サージタンク内に酸性の凝縮水が溜まり易く、これが氷結して気筒側に吸入されてしまうと、その気筒における失火や未燃ガスの排出に繋がってしまい、内燃機関の排気エミッションが悪化したりその内燃機関を搭載した車両のドライバビリティが悪化したりしてしまうという問題があった。
これに対し、EGRガスをサージタンクより下流側で吸入空気と混合させるようにすれば、サージタンク内での凝縮水の発生とその氷結片の気筒側への吸入といった問題の発生を防止することはできるが、次のような理由から、内燃機関の排気エミッションが悪化したりその内燃機関を搭載した車両のドライバビリティが悪化したりしてしまうという問題が生じる可能性があった。
すなわち、この場合、吸気マニホールドの並列する複数の吸気枝管に対してEGRガスを分配・供給するためのEGRガス分配管を設けることになるが、その内部のEGRガス分配通路内で水分を含むEGRガスが結露することにより凝縮水が生じる。そのため、車両走行中にそのEGRガス分配通路の軸線方向に向かう加速度(例えば、いわゆる横G)が作用するような車両走行状態、特にその加速度が大きく作用するような車両走行状態において、EGRガス分配通路内の凝縮水がそのEGRガス分配通路の一端側または他端側に集中し、その近傍の気筒にEGRガスを導入する気筒別導入孔の中に凝縮水が集中して流入し易くなり、排気エミッションの悪化や特定の気筒の失火等に繋がってしまう。例えば、横置きの4気筒エンジンを搭載した車両が旋回あるいは曲折する走行をしているときには、第1気筒または第4気筒にEGRガスを導入する気筒別導入孔の中に凝縮水が集中して流入し易くなるため、第1気筒または第4気筒の未燃ガスの排出や失火等につながり易くなる。さらに、EGRガス分配管の素材が酸性の凝縮水により腐食し易い場合、EGRガス分配管の腐食防止のために各気筒別導入孔への凝縮水の流入が容易になるように設定されることから、排気エミッションや車両のドライバビリティの悪化を招く可能性があった。
本発明は、上述のような従来の課題を解決するためになされたもので、EGRガス分配管内で凝縮水が生じても、EGRガス分配管の特定の気筒別導入孔に凝縮水が集中して流入することを有効に抑制し、特定の気筒で失火等が生じ易くなるのを確実に防止することができる内燃機関の吸気装置を提供するものである。
本発明に係る内燃機関の吸気装置は、上記課題を解決するために、(1)多気筒内燃機関の複数の吸気ポートに対応して設けられ、互いに離間する複数の吸気枝管と、前記複数の吸気枝管を通して前記複数の吸気ポートに連通するとともに外気を充満させる内部空間が形成されたサージタンクと、が一体に構成された吸気マニホールドを有する内燃機関の吸気装置であって、前記複数の吸気枝管が互いに離間する方向に延在する主通路および該主通路を前記複数の吸気枝管を通して前記複数の吸気ポートに連通させる複数の気筒別導入孔が形成されたEGRガス分配管を備え、前記複数の気筒別導入孔のうち少なくとも前記主通路の延在方向の両側に位置する外側の気筒別導入孔の開口縁部が、該外側の気筒別導入孔の開口縁部の中心位置における前記EGRガス分配管の横断面上で前記主通路の鉛直方向下方側に位置する内底壁面よりも鉛直方向上方側に位置しているものである。
この構成により、EGRガス分配管の内部でEGRガスから凝縮水が生じ、EGRガス分配管の内底壁面上の凝縮水をEGRガス分配管の一端側または他端側に流すような加速度が作用する状態にあっても、その凝縮水がEGRガス分配管の内底壁面より鉛直方向上方側に位置する外側の気筒別導入孔の開口縁部に到達し難くなり、EGRガス分配管の特定の気筒別導入孔に凝縮水が集中して流入することが有効に抑制されることになる。したがって、特定の気筒で失火等が生じ易くなるのを確実に防止することができる内燃機関の吸気装置を提供することができ、排気エミッションや車両のドライバビリティの悪化を招いてしまうことを防止することができる。
本発明の内燃機関の吸気装置においては、(2)前記外側の気筒別導入孔の開口縁部が、前記主通路の延在方向で該開口縁部の両側に位置する前記EGRガス分配管の隣接内壁面部よりも前記主通路の内方側に突出していることが望ましい。
この構成により、EGRガス分配管の内底壁面より鉛直方向上方側に位置する隣接内壁面部上において、凝縮水が主通路の延在方向に流れるような状態になっても、EGRガス分配通路の外側の気筒別導入孔に凝縮水が集中して流入することが有効に抑制されることになる。
本発明の内燃機関の吸気装置においては、(3)前記EGRガス分配管が、前記主通路を形成する有底筒状の内壁面部と、前記複数の気筒別導入孔のうち少なくとも前記外側の気筒別導入孔の開口縁部を形成するよう前記有底筒状の内壁面部から前記主通路の内方側に突出する複数の環状内突部と、を有することがより好ましい。この構成により、少なくとも外側の気筒別導入孔に対しその周辺のどの方向から凝縮水が流入しようとしても、凝縮水の流入が有効に抑制されることになる。
また、本発明の内燃機関の吸気装置においては、(4)前記複数の気筒別導入孔のうち前記外側の気筒別導入孔の間に位置する内側の気筒別導入孔の開口縁部が、該内側の気筒別導入孔の開口縁部の中心位置における前記EGRガス分配管の横断面上で前記内底壁面よりも鉛直方向上方側に位置していることが好ましい。この構成により、凝縮水がEGRガス分配管の内底壁面より鉛直方向上方側に位置する外側および内側の気筒別導入孔のそれぞれの開口縁部に到達し難くなる。
さらに、本発明の内燃機関の吸気装置においては、(5)前記複数の気筒別導入孔のうち前記外側の気筒別導入孔の間に位置する内側の気筒別導入孔の開口縁部が、前記主通路の延在方向で該内側の気筒別導入孔の開口縁部の両側に位置する前記EGRガス分配管の隣接内壁面部よりも前記主通路の内方側に突出していることがより好ましい。この構成により、複数の気筒別導入孔のいずれにもその周辺から凝縮水が集中して流入することがなくなる。
上記(3)記載の構成を有する場合には、(6)前記複数の環状内突部が、前記外側の気筒別導入孔の開口縁部を形成するよう前記有底筒状の内壁面部から前記主通路の内方側に突出する複数の外側の環状内突部と、前記複数の気筒別導入孔のうち前記外側の気筒別導入孔の間に位置する内側の気筒別導入孔の開口縁部を形成するよう前記有底筒状の内壁面部から前記主通路の内方側に突出する少なくとも1つの内側の環状内突部と、を有するのがよい。この構成により、外側および内側の気筒別導入孔のいずれにおいても、その周辺のどの方向から凝縮水が流入しようとしても凝縮水の流入が有効に抑制されることになる。なお、内側の気筒別導入孔は外側の気筒別導入孔の間のすべての気筒別導入孔であるのが好ましいが、外側の気筒別導入孔の間にあって凝縮水が流入し易い位置や姿勢をとらざるを得ない一部の気筒別導入孔であってもよいし、外側の気筒別導入孔の間にあって他の部品や通路形状により凝縮水が流入し難くなっている気筒別導入孔を除いた残りの気筒別導入孔であってもよい。
本発明の内燃機関の吸気装置においては、(7)前記外側の気筒別導入孔の開口縁部が、該外側の気筒別導入孔の開口縁部の中心位置における前記EGRガス分配管の縦断面上で前記主通路の延在方向の端部に位置する内側端面よりも該延在方向の内側に位置しており、前記外側の気筒別導入孔の開口縁部と前記EGRガス分配管の前記内側端面との間の離間距離が、前記外側の気筒別導入孔の開口縁部と前記EGRガス分配管の前記内底壁面との間の離間距離よりも大きくなっていることが好ましい。この構成により、EGRガス分配管内の一端側または他端側に凝縮水が多量に集中したとしても、その凝縮水が外側の気筒別導入孔に流入し難くなる。
本発明の内燃機関の吸気装置においては、(8)前記EGRガス分配管が樹脂、例えばポリアミド樹脂からなることが好ましい。この構成により、酸性の凝縮水がEGRガス分配管の内部に溜まったとしても、アルミニウム等からなる場合よりも腐食に対して強くなり、EGRガス分配管の腐食を抑制することができる。
本発明によれば、EGRガス分配管の内部でその内底壁面上の凝縮水をEGRガス分配管の一端側または他端側に流すような加速度が作用する状態にあっても、EGRガス分配管の内底壁面より鉛直方向上方側に位置する外側の気筒別導入孔の開口縁部に対してその凝縮水が到達し難くなるように構成しているので、EGRガス分配管の特定の気筒別導入孔に凝縮水が集中して流入することによって特定の気筒で失火等が生じ易くなるのを確実に防止することができ、排気エミッションや車両のドライバビリティの悪化を招いてしまうことを防止することができる内燃機関の吸気装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る内燃機関の吸気装置の概略構成図で、図1(a)はその吸気マニホールドの吸気枝管部分の斜視図、図1(b)はそのEGRガス分配管の外側の気筒別導入孔付近の断面図、図1(c)はそのEGRガス分配管の内側の気筒別導入孔付近の断面図である。 図1(b)のIIA−IIA矢視断面図である。 本発明の第1実施形態に係る内燃機関の吸気装置を装備した内燃機関の概略構成を示す断面図である。 図4(a)は本発明の第1実施形態に係る内燃機関の吸気装置におけるEGRガス分配管の概略の斜視図であり、図4(b)はそのEGRガス分配管の複数の気筒別導入孔近傍の内壁面部の断面図である。 本発明の第2実施形態に係る内燃機関の吸気装置の要部概略構成を示す図であり、図5(a)はそのEGRガス分配管の要部の断面図、図5(b)は図5(a)のVB−VB矢視断面図である。 本発明の第1実施形態および第2実施形態に係る内燃機関の吸気装置におけるEGRガス分配管の配置の変形態様を示す図であり、図6(a)はそのサージタンクが吸気ポートに近接する場合に好適なEGRガス分配管の配置を、図6(b)はそのサージタンクが吸気ポートから離隔する場合に好適なEGRガス分配管の好ましい配置を、それぞれ示している。 本発明の第3実施形態に係る内燃機関の吸気装置を装備した内燃機関の概略構成を示す断面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
図1〜図4は、本発明の第1実施形態に係る内燃機関の吸気装置を示している。
なお、本実施形態は、火花点火式の内燃機関、例えば直列4気筒の4サイクルガソリンエンジン(内燃機関)を図示しない車両の車体に横置き姿勢で搭載したものである。
まず、構成について説明する。
図3に示すエンジン10は、ヘッドカバー11、シリンダヘッド12、シリンダブロック13およびクランクケース14を備えており、シリンダヘッド12とシリンダブロック13の複数のシリンダ13a(図3中には1つのみ図示している)によって、複数の気筒15が形成されている。
各気筒15内にはピストン16が収納されており、詳細は図示しないが、そのピストン16には、クランクケース14内のクランクシャフト17がコネクティングロッド18を介して連結されている。また、シリンダヘッド12内には公知の動弁機構20や点火装置23、インジェクタ24等が収納されており、動弁機構20がクランクシャフト17からの動力を基に、またはクランクシャフト17と連動するよう独立して、駆動されるようになっている。
また、シリンダヘッド12には、複数の気筒15に対応して複数組の吸気ポート12aおよび排気ポート12bが形成されており、動弁機構20がピストン16の変位に応じて吸気弁21および排気弁22を作動させるとともに、クランクシャフト17の回転により各気筒15内でピストン16の図中上方に形成される燃焼室10aの容積が変化するとき、吸気通路31および吸気ポート12aを通して燃焼室10a内に空気が吸入されるとともに、燃焼室10a内での燃焼後の排気ガスが排気ポート12bおよび排気通路41を通して排気されるようになっている。
ここで、吸気通路31は、スロットルバルブ32を回動(開閉動作)可能に支持しつつ収納するスロットルボデー33と、そのスロットルボデー33の上流側および下流側にそれぞれ設けられた上流側の吸気ダクト34および下流側の吸気マニホールド35と、によって形成されている。吸気ダクト34の上流側には図示しないエアクリーナが装着されており、このエアクリーナで粉塵等を除去した空気が、上流側の吸気ダクト34内に取り込まれるようになっている。
図1および図3に示すように、吸気マニホールド35は、エンジン10の複数の吸気ポート12aに対応して設けられ、互いに離間する複数の吸気枝管36a,36b,36c,36dと、吸気ダクト34を通して外気を導入し充満させる内部空間37aが形成されたサージタンク37とを一体に構成した多岐管であり、サージタンク37の内部空間37aを複数の吸気枝管36a〜36dを通して複数の吸気ポート12aに連通させるよう、複数の吸気ポート12aを形成するシリンダヘッド12に図示しないボルトにより締結・固定されている。この吸気マニホールド35は、吸気ダクト34を通してサージタンク37内に導入され充満する空気を、複数の吸気枝管36a〜36dを通して複数の吸気ポート12aに順次吸気させることができるようになっている。
排気通路41は、シリンダヘッド12に形成された複数の排気ポート12bに対応して設けられ互いに並列しつつ離間する複数の排気枝管42bと、複数の排気枝管42bを通して複数の排気ポート12bに連通するとともに図示しない下流側の排気管に接続された集合管部42cとを一体に構成した排気マニホールド42の内部に形成されており、エンジン10の複数の排気ポート12bを形成するシリンダヘッド12に図示しないボルトにより締結・固定されている。
一方、エンジン10は、その排気の一部を排気マニホールド42側から吸気マニホールド35側に還流させ再循環させるEGR装置50を備えており、エンジン10の排気ガスの一部をこのEGR装置50によって排気通路41側から吸気通路31側に還流させることができるようになっている。
EGR装置50は、エンジン10の各気筒15内の燃焼室10aをバイパスして排気マニホールド42内の排気通路41から吸気マニホールド35内の吸気通路31に延びるEGRガス通路51を有しており、このEGRガス通路51の途中には、EGRガスの還流量を調整する電磁式のEGRバルブ52と、EGRガス通路51を通るEGRガスを冷却するEGRクーラ53とが設けられている。
EGRガス通路51は、エンジン10の排気通路41側から吸気通路31側に排気の一部をEGRガスとして還流させる排気還流通路であり、そのEGRガス通路51の一部の区間がEGRクーラ53の中のEGRガス冷却通路となっている。また、EGRバルブ52は、EGRガス通路51を吸気通路31側に連通させる開弁状態と、その連通・接続状態を制限、例えば遮断する閉弁状態とに、切替え可能になっている。さらに、EGRクーラ53は、詳細を図示しないが、その内部にエンジン10のウォータージャケットを通過した後の冷却水を通す冷却水通路と、排気通路41側からのEGRガスを通すガス通路とを有する熱交換器となっており、エンジン10からの冷却水と排気通路41側からのEGRガスとの熱交換によりEGRガスを冷却できるようになっている。
図3に示すように、排気マニホールド42側に配置されたEGRクーラ53と吸気マニホールド35との間には、EGRバルブ52が介装されており、このEGRバルブ52から吸気マニホールド35に延びるようにEGRガス還流配管54(詳細図示せず)が設けられ、そのEGRガス還流配管54よりも吸気マニホールド35側にポリアミド系樹脂(ナイロン)等の樹脂から成形された耐酸性のEGRガス分配管60が設けられている。
図1および図2に示すように、EGRガス分配管60には、複数の吸気枝管36a〜36dが互いに離間する方向(図1(a)中の矢印Dの方向)に延在してEGRガス通路51の下流側部分を構成する略真直な主通路61と、その主通路61を複数の吸気枝管36a〜36dを通して複数の吸気ポート12aに連通させる複数の気筒別導入孔62a,62b,62c,62dと、からなるEGR分配通路が形成されている。また、複数の気筒別導入孔62a〜62dは、それぞれ対応する吸気枝管36a〜36dの内部に連通するように、主通路61を画成するEGRガス分配管60の内壁面部63を貫通するとともに、互いに所定間隔を隔てるように略平行に形成されている。
また、EGRガス分配管60は、主通路61を形成する非円形断面、例えば略三角形断面の有底筒状の内壁面部63を有しており、この内壁面部63は、複数の気筒別導入孔62a〜62dの開口縁部に対向する第1側壁面63aと、主通路61の鉛直方向下方側に位置する内底壁面63bと、その下部側に複数の気筒別導入孔62a〜62dが開口する屈曲または湾曲した断面形状を有する第2側壁面63cと、主通路61の延在方向Dにおける両端部に位置する内側端面63d,63eと、を含んで構成されている。
複数の気筒別導入孔62a〜62dのうち少なくとも主通路61の延在方向の両側に位置する外側の気筒別導入孔62a,62dの開口縁部62ap,62dpは、それら開口縁部62ap,62dpの中心位置におけるEGRガス分配管60の横断面(図1(b)参照)上でそれぞれ内壁面部63の内底壁面63bよりも距離hv(図2参照)だけ鉛直方向上方側に位置している。さらに、外側の気筒別導入孔62a,62dの各開口縁部62ap,62dpは、主通路61の延在方向Dでその開口縁部62apまたは62dpの両側に位置するEGRガス分配管60の隣接内壁面部63c1,63c2(図2、図4(b)参照)よりも主通路61の内方側に突出している。
さらに、本実施形態では、複数の気筒別導入孔62a〜62dのうち外側の気筒別導入孔62a,62dの間に位置する内側の気筒別導入孔62b,62cの開口縁部62bp,62cpが、各内側の気筒別導入孔62bまたは62cの開口縁部62bp,62cpの中心位置におけるEGRガス分配管60の横断面(図1(c)参照)上で内底壁面63bよりも鉛直方向上方側に位置しており、これら内側の気筒別導入孔62b,62cの開口縁部62bp,62cpも、外側の気筒別導入孔62a,62dと同様に、主通路61の延在方向Dで各内側の気筒別導入孔62b,62cの開口縁部62bpまたは62cpの両側に位置するEGRガス分配管60の隣接内壁面部63c1,63c2よりも主通路61の内方側に突出している。
図4に示すように、EGRガス分配管60は、具体的には、有底筒状の内壁面部63から主通路61の内方側に突出して複数の気筒別導入孔62a〜62dの開口縁部62a〜62dを内壁面部63に対し主通路61の内方に突出した位置に形成する複数の環状内突部65a,65b,65c,65dを有しており、これら複数の環状内突部65a〜65dは、外側の気筒別導入孔62a,62dの開口縁部62ap,62dpを円環状に形成するよう内壁面部63から主通路61の内方側に突出する複数の外側の環状内突部65a,65dと、複数の気筒別導入孔62a〜62dのうち内側の気筒別導入孔62b,62cの開口縁部62bp,62cpを形成するよう内壁面部63から主通路61の内方側に突出する少なくとも1つの内側の環状内突部65b,65cとを有している。なお、環状内突部65a〜65dの周囲の内壁面部63からの突出高さhpは、すべて同一であってもよいし、外側の環状内突部65a,65dと内側の気筒別導入孔62b,62cとで異なってもよいが、複数の気筒別導入孔62a〜62dの開口縁部62ap〜62dpのいずれもが、環状内突部65a〜65dの周囲の内壁面部63のどの部分に対しても主通路61の内方に突出する突出高さ(>0)を有している。
さらに、外側の気筒別導入孔62a,62dの開口縁部62ap,62dpは、これら外側の気筒別導入孔62a,62dの開口縁部62ap,62dpの中心位置におけるEGRガス分配管60の縦断面上(図4(b)にその縦断面の一部を模式的に示す)で主通路61の延在方向Dの端部に位置する内側端面63d,63eよりもその延在方向Dにおける主通路61の内側に位置しており、外側の気筒別導入孔62a,62dの開口縁部62ap,62dpとそれらに近接する内側端面63d,63eとの間の最小の離間距離dsは、外側の気筒別導入孔62a,62dの開口縁部62ap,62dpとEGRガス分配管60の内底壁面63bとの間の最小の離間距離hvよりも大きくなっている。
このような本実施形態のEGRガス分配管60の構成は、複数の気筒別導入孔62a〜62dに対して、特にその外側の気筒別導入孔62a,62dの開口縁部62ap,62dpに対して、主通路61から吸気通路31側へのEGRガスの流れは容易に可能であるが、EGRガス分配管60の内部に生じた凝縮水の主通路61から吸気通路31側に向かう流れを困難にするものであり、特にEGRガス分配管60の一端側または他端側に凝縮水が集中したときでも、その集中した凝縮水が外側の気筒別導入孔62aまたは62dから吸気通路31内に流入することを抑制するものとなっている。
なお、複数の気筒別導入孔62a〜62dの通路断面積は、EGRガス分配管60の形状および使用条件に応じて、複数の気筒別導入孔62a〜62dを通るEGRガスの流量を均等にするべく最適な断面積に設定されている。すなわち、複数の気筒別導入孔62a〜62dは、概略同一口径であるが、厳密にはそれぞれのEGRガスの流量を均等化するために最適な口径に調整されている。
また、エンジン10には、燃焼室10aからシリンダ13aとピストン16の間の隙間を通ってクランクケース14の内部空間にブローバイガスが漏れ出ることから、エンジンオイルの劣化やエンジン10の内部における腐食防止等のために、クランクケース14内を強制的に換気する不図示のPCV方式のブローバイガス還元装置が装備されており、図3に示すように、動弁機構20を収納するヘッドカバー11およびシリンダヘッド12の内方空間とクランクケース14の内部空間とを連通させる少なくとも1つの換気通路10vが形成されている。また、エンジン10のヘッドカバー11と上流側の吸気ダクト34との間には、スロットルバルブ32より上流側の吸気通路31からの新気、すなわち新しい空気をエンジン10の内部に導入することができる空気導入管39が介装されており、ヘッドカバー11の内部とサージタンク37との間には、エンジン10の内部で発生するブローバイガスをスロットルバルブ32より下流側に還流させる図示しないブローバイガス還流管およびPCVバルブが介装されている。
さらに、本実施形態においては、エンジン10が図示しないECU(電子制御ユニット)により運転制御され、その運転状態に応じてEGRバルブ52が制御されることで、エンジン10が希薄燃焼してEGR量が多くなったり、低燃費・高出力を両立させるべく高出力でもEGR装置50が作動したりする構成となっている。そのため、エンジン10の運転領域中におけるEGR使用範囲が広く設定されている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
上述のように構成された本実施形態の内燃機関の吸気装置では、エンジン10の運転時には、その運転状態に応じてEGRバルブ52が制御され、EGRバルブ52の開弁時にエンジン10の排気ガスの一部が排気通路41側から吸気通路31側に還流することで、排気ガス中のNOx成分が低減される。また、EGRクーラ53を有するEGR装置50が高出力時でも作動することにより、低燃費・高出力の両立が図られる。
このようなエンジン10の運転中においては、EGRガス分配管60の内部でEGRガスに含まれる水分が結露しEGRガスから凝縮水が生じる。また、EGRガス分配管60より上流側のEGRガス通路51内、例えばEGRクーラ53の内部でも凝縮水が生じるし、EGRバルブ52の内部あるいはEGRガス還流配管54の内部でも凝縮水が生じ得る。特に、エンジン10の始動後間もない段階のようにエンジン10の冷却水温が低く、EGRクーラ53の冷却能力も高いような運転状態、特に吸気温度が低いような運転状態においては、比較的低温に冷却されたEGRガスがEGRガス分配管60の内部で凝縮水を生じ易く、EGRガス分配管60の内壁面部63に多数の水滴が付着した状態となり得る。
一方、エンジン10を搭載した車両が走行するとき、EGRガス分配管60の内底壁面63b上の凝縮水(多数の水滴)をEGRガス分配管60の一端側または他端側に流すような加速度が作用する状態が発生し得る。本実施形態では、エンジン10が車両に横置き状態で搭載されているので、車両が例えば旋回もしくは曲折走行しているときに、第1気筒側または第4気筒側の気筒別導入孔62aまたは62dの中に凝縮水が集中して流入し易くなる状態が発生する。
この状態においては、EGRガス分配管60の内部の凝縮水がEGRガス分配管60の一端側または他端側に集中することになるが、集中した凝縮水は、EGRガス分配管60の内底壁面63bより鉛直方向上方側に位置する外側の気筒別導入孔62a,62dの開口縁部62ap,62dpには到達し難い。すなわち、従来であれば、複数の気筒別導入孔62a〜62dのうち、特に外側の気筒別導入孔62a,62dに凝縮水が集中して流入し易いところであるが、本実施形態では、それら外側の気筒別導入孔62a,62dへの凝縮水の集中した流入が有効に抑制されることになる。したがって、外側の気筒別導入孔62a,62dに対応するエンジン10の第1または第4気筒15で失火が生じ易くなるのを確実に防止することができ、エンジン10の排気エミッションや車両のドライバビリティの悪化が未然に防止される。
また、本実施形態では、外側の気筒別導入孔62a,62dの各開口縁部62ap,62dpが、主通路61の延在方向でその開口縁部62apまたは62dpの両側に位置する隣接内壁面部63c1,63c2よりも主通路の内方側に突出しているので、EGRガス分配管60の内底壁面63bより鉛直方向上方側に位置する隣接内壁面部63c1,63c2上において、凝縮水が主通路61の延在方向に流れるような車両走行状態においてさえも、外側の気筒別導入孔62a,62dに凝縮水が集中して流入することが有効に抑制されることになる。
特に、EGRガス分配管60が、主通路61を形成する有底筒状の内壁面部63と、複数の気筒別導入孔62a〜62dのうち少なくとも外側の気筒別導入孔62a,62dの開口縁部62ap,62dpを形成するよう内壁面部63から主通路61の内方側に突出する複数の環状内突部65a,65dと、を有するので、少なくとも外側の気筒別導入孔62a,62dに対しその周辺のどの方向から凝縮水が流入しようとしても、凝縮水の流入がより有効に抑制されることになる。
また、複数の気筒別導入孔62a〜62dのうち外側の気筒別導入孔62a,62dのみならず、それらの間に位置する内側の気筒別導入孔62b,62cの開口縁部62bp,62cpも、それぞれの中心位置におけるEGRガス分配管60の横断面上で内底壁面63bよりも鉛直方向上方側に位置し、かつ、EGRガス分配管60の隣接内壁面部63c1,63c2よりも主通路61の内方側に突出しているので、凝縮水がEGRガス分配管60の内底壁面63bより鉛直方向上方側に位置する外側および内側の気筒別導入孔62a〜62dの開口縁部62ap〜62dpのそれぞれに到達し難いだけでなく、複数の気筒別導入孔62a〜62dのいずれにもその周辺から凝縮水が集中して流入することがなくなる。したがって、EGRガス分配管60内で生じた凝縮水が再度蒸発してEGRガスの一部となって吸気通路31側に吸入され易くなり、エンジン10の排気エミッションや車両のドライバビリティの悪化がより有効に防止される。
さらに、本実施形態では、外側の気筒別導入孔62a,62dの開口縁部62ap,62dpとそれらに近接する内側端面63d,63eとの間の最小の離間距離dsが、外側の気筒別導入孔62a,62dの開口縁部62ap,62dpとEGRガス分配管60の内底壁面63bとの間の最小の離間距離hvよりも大きくなっているので、EGRガス分配管60内の一端側または他端側に凝縮水が多量に集中したとしても、その凝縮水が外側の気筒別導入孔62a,62dに流入し難くなる。
また、EGRガス分配管60が酸性の凝縮水による腐食が生じ難い樹脂、例えばポリアミド樹脂からなるので、酸性の凝縮水がEGRガス分配管60の内部に溜まったとしても、アルミニウム等からなる場合よりも腐食に強くなり、EGRガス分配管60の腐食を有効に抑制することができる。
このように、本実施形態においては、EGRガス分配管60の内部でその内底壁面63b上の凝縮水をEGRガス分配管60の一端側または他端側に流すような加速度が作用する状態にあっても、EGRガス分配管60の内底壁面63bより鉛直方向上方側に位置する外側の気筒別導入孔62a,62dの開口縁部62ap,62dpに対してその凝縮水が到達し難くなるように構成しているので、特定の気筒別導入孔62a,62dに凝縮水が集中して流入することによって特定の気筒で失火が生じ易くなるという従来の問題を解消でき、エンジン10の排気エミッションの悪化や車両のドライバビリティの悪化を確実に防止することのできる内燃機関の吸気装置を提供することができる。
(第2実施形態)
図5(a)および図5(b)は、本発明の第2実施形態に係る内燃機関の吸気装置を示す図である。
なお、本実施形態は、上述の第1実施形態と略同様な全体構成を有しており、そのEGRガス分配管の内部形状だけが第1実施形態と相違するものである。したがって、図5(a)および図5(b)に第2実施形態に係る内燃機関の吸気装置の要部の構成のみを図示し、他の構成については図1〜図4に示した第1実施形態の対応する構成要素の符号を用いながら、その要部構成について説明する。
本実施形態においては、EGRバルブ52から吸気マニホールド35に延びるEGRガス還流配管54よりも吸気マニホールド35側に、ポリアミド系樹脂等の樹脂から成形された耐酸性のEGRガス分配管70が設けられている。
図5(a)および図5(b)に示すように、このEGRガス分配管70には、複数の吸気枝管36a〜36dが互いに離間する方向(図1(a)中の矢印Dに相当)に延在してEGRガス通路51の下流側部分を構成する略真直な主通路71と、その主通路71を複数の吸気枝管36a〜36dを通して複数の吸気ポート12aに連通させる複数の気筒別導入孔72a,72b,72c,72dと、からなるEGR分配通路が形成されている。また、複数の気筒別導入孔72a〜72dは、それぞれ対応する吸気枝管36a〜36dの内部に連通するように、主通路71を画成するEGRガス分配管70の内壁面部73を貫通するとともに、互いに所定間隔を隔てるように略平行に形成されている。
また、EGRガス分配管70は、主通路71を形成する非円形断面、例えば略三角形断面の有底筒状の内壁面部73を有しており、この内壁面部73は、複数の気筒別導入孔72a〜72dの開口縁部に対向する第1側壁面73aと、主通路71の鉛直方向下方側に位置する内底壁面73bと、その下部側に複数の気筒別導入孔72a〜72dが開口する屈曲または湾曲した断面形状を有する第2側壁面73cと、主通路71の延在方向Dにおける両端部に位置する内側端面73d等(図5(a)に片側のみ図示)と、を含んで構成されている。
複数の気筒別導入孔72a〜72dのうち少なくとも主通路71の延在方向の両側に位置する外側の気筒別導入孔72a,72dの開口縁部72ap,72dpは、それら開口縁部72ap,72dpの中心位置におけるEGRガス分配管70の横断面(図5(a)参照)上でそれぞれ内壁面部73の内底壁面73bよりも距離hvだけ鉛直方向上方側に位置している。
さらに、複数の気筒別導入孔72a〜72dのうち外側の気筒別導入孔72a,72dの間に位置する内側の気筒別導入孔72b,72cの開口縁部72bp,72cpも、各内側の気筒別導入孔72bまたは72cの開口縁部72bp,72cpの中心位置におけるEGRガス分配管70の横断面(図5(a)参照)上で内底壁面73bよりも鉛直方向上方側に位置している。
すなわち、本実施形態のEGRガス分配管70の構成は、複数の気筒別導入孔72a〜72dに対して、特にその外側の気筒別導入孔72a,72dの開口縁部72ap,72dpに対して、主通路71から吸気通路31側へのEGRガスの流れは容易に可能であるが、EGRガス分配管70の内部に生じた凝縮水の主通路71から吸気通路31側に向かう流れを困難にするものであり、特にEGRガス分配管70の一端側または他端側に凝縮水が集中したときでも、その集中した凝縮水が外側の気筒別導入孔72aまたは72dから吸気通路31内に流入することを抑制するものとなっている。
本実施形態においても、EGRガス分配管70の内部でその内底壁面73b上の凝縮水をEGRガス分配管70の一端側または他端側に流すような加速度が作用する状態にあっても、EGRガス分配管70の内底壁面73bより鉛直方向上方側に位置する外側の気筒別導入孔72a,72dの開口縁部72ap,72dpに対してその凝縮水が到達し難くなるように構成しているので、特定の気筒別導入孔72a,72dに凝縮水が集中して流入することによって特定の気筒で失火が生じ易くなるという従来の問題を解消でき、エンジン10の排気エミッションの悪化や車両のドライバビリティの悪化を確実に防止することのできる内燃機関の吸気装置を提供することができる。
(EGRガス分配管の配置の変形態様)
なお、上述の各実施形態においては、図6(a)に模式的に示すようにサージタンク37がシリンダヘッド12に近接している場合であって、EGRガス分配管60,70を吸気マニホールド35の湾曲した複数の吸気枝管36a〜36dの内側に配置していたが、図6(b)に示すように、サージタンク37がシリンダヘッド12から離れる場合等には、複数の吸気枝管36a〜36dの外側に配置され得る。ただし、その場合には、複数の気筒別導入孔72a〜72dの向きをシリンダヘッド12の対応する吸気ポート12aの中心あるいは吸気口に向かうように方向付けるのが好ましい。
また、上述の各実施形態においては、EGRガス分配管60,70がサージタンク37の上方側に位置していたが、下方側であってもよい。すなわち、サージタンク37をEGRガス分配管60,70より上方側に位置させてもよい。
(第3実施形態)
図7は、本発明の第3実施形態に係る内燃機関の吸気装置を示す図である。
本実施形態は、エンジン10に装着された吸気マニホールド35がサージタンク37をその鉛直方向上方側に有しているものであり、サージタンク37の下方側にEGRガス分配管60が配置されている。EGRガス分配管60の内部構造は上述の第1実施形態と同様であり、このEGRガス分配管60は、吸気マニホールド35の湾曲した複数の吸気枝管36a〜36dの外方側からその外壁に一体に固着されている。勿論、第1実施形態と同様に、EGRガス分配管60は、酸性の凝縮水に強い樹脂によって吸気マニホールド35の複数の吸気枝管36a〜36dと一体に成形されたものであってもよい。
本実施形態においても、EGRガス分配管60の内部でその内底壁面63b上の凝縮水をEGRガス分配管60の一端側または他端側に流すような加速度が作用する状態にあっても、EGRガス分配管60の内底壁面63bより鉛直方向上方側に位置する外側の気筒別導入孔62a,62dの開口縁部62ap,62dpに対してその凝縮水が到達し難くなるように構成しているので、特定の気筒別導入孔62a,62dに凝縮水が集中して流入することによって特定の気筒で失火が生じ易くなるという従来の問題を解消でき、エンジン10の排気エミッションの悪化や車両のドライバビリティの悪化を確実に防止することのできる内燃機関の吸気装置を提供することができる。
なお、本発明においては、内側の気筒別導入孔は外側の気筒別導入孔の間のすべての気筒別導入孔であるのが好ましいが、外側の気筒別導入孔の間にあって凝縮水が流入し易い位置や姿勢をとらざるを得ない一部の気筒別導入孔であってもよい。また、外側の気筒別導入孔の間にあって他の部品や通路形状により凝縮水が流入し難くなっている気筒別導入孔を除いた残りの気筒別導入孔であってもよい。
勿論、本発明においては、多気筒エンジンの外側の気筒別導入孔の開口縁部が、その中心位置におけるEGRガス分配管の横断面上で主通路の内底壁面よりも鉛直方向上方側に位置していればよいから、例えば4気筒エンジンの第1気筒および第4気筒に対応する外側の気筒別導入孔の開口縁部についてのみ図1(b)に断面図で示すような突き出し形状とし、第2気筒および第3気筒に対応する内側の気筒別導入孔については図5(a)に断面図で示すように内底壁面に対し段差を付けた開口縁部形状とすることもできる。さらに、それら内側の気筒別導入孔の開口縁部について、内底壁面よりの鉛直上方への離間距離hvを非常に小さくしておけば(例えば、ゼロ以下としてもよい)、特定の気筒に凝縮水が集中して流入することを防止しながら排水性を良好に保つことができるので、EGRガス分配管を酸性の凝縮水に弱いアルミニウム等によって形成することも可能となる。
また、EGRガス分配管の主通路の断面形状は特に限定されるものでないが、上述の実施形態のように内底壁面63bが環状内突部65a〜65dの主通路61内への突出方向に幅広くなっているのがよい。環状内突部65a〜65dは、主通路61の延在方向の両端側に位置する外側の環状内突部65a,65dの主通路61内への突出高さがそれらの間の内側の環状内突部65b,65cの主通路61内への突出高さより大きくなっていてもよい。
以上説明したように、本発明は、EGRガス分配管の内部でその内底壁面上の凝縮水をEGRガス分配管の一端側または他端側に流すような加速度が作用する状態にあっても、EGRガス分配管の内底壁面より鉛直方向上方側に位置する外側の気筒別導入孔の開口縁部に対してその凝縮水が到達し難くなるように構成しているので、EGRガス分配管の特定の気筒別導入孔に凝縮水が集中して流入することによって特定の気筒で失火等が生じ易くなるのを確実に防止することができ、排気エミッションや車両のドライバビリティの悪化を招いてしまうことを防止することができる内燃機関の吸気装置を提供することができるという効果を奏するものであり、多気筒内燃機関の各気筒に空気を吸入させる吸気マニホールドに水分や油分を含んだガスを分配導入させるガス分配導入管を装着した内燃機関の吸気装置全般に有用である。
10 エンジン(内燃機関)
12 シリンダヘッド
12a 吸気ポート
12b 排気ポート
13 シリンダブロック
15 気筒
16 ピストン
31 吸気通路
35 吸気マニホールド
36a,36b,36c,36d 吸気枝管
37 サージタンク
37a 内部空間
41 排気通路
42 排気マニホールド
50 EGR装置
51 EGRガス通路
52 EGRバルブ
53 EGRクーラ
60;70 EGRガス分配管
61;71 主通路
62a,62d;72a,72d 外側の気筒別導入孔(複数の気筒別導入孔)
62ap,62dp;72ap,72dp 開口縁部
62b,62c;72b,72c 内側の気筒別導入孔(複数の気筒別導入孔)
62bp,62cp;72bp,72cp 開口縁部
63;73 内壁面部
63a;73a 第1側壁面
63b;73b 内底壁面
63c;73c 第2側壁面
63c1,63c2 隣接内壁面部
63d,63e;73d 内側端面
65a,65b,65c,65d 環状内突部

Claims (8)

  1. 多気筒内燃機関の複数の吸気ポートに対応して設けられ、互いに離間する複数の吸気枝管と、前記複数の吸気枝管を通して前記複数の吸気ポートに連通するとともに外気を充満させる内部空間が形成されたサージタンクと、が一体に構成された吸気マニホールドを有する内燃機関の吸気装置であって、
    前記複数の吸気枝管が互いに離間する方向に延在する主通路および該主通路を前記複数の吸気枝管を通して前記複数の吸気ポートに連通させる複数の気筒別導入孔が形成されたEGRガス分配管を備え、
    前記複数の気筒別導入孔のうち少なくとも前記主通路の延在方向の両側に位置する外側の気筒別導入孔の開口縁部が、該外側の気筒別導入孔の開口縁部の中心位置における前記EGRガス分配管の横断面上で前記主通路の鉛直方向下方側に位置する内底壁面よりも鉛直方向上方側に位置していることを特徴とする内燃機関の吸気装置。
  2. 前記外側の気筒別導入孔の開口縁部が、前記主通路の延在方向で該開口縁部の両側に位置する前記EGRガス分配管の隣接内壁面部よりも前記主通路の内方側に突出していることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の吸気装置。
  3. 前記EGRガス分配管が、前記主通路を形成する有底筒状の内壁面部と、前記複数の気筒別導入孔のうち少なくとも前記外側の気筒別導入孔の開口縁部を形成するよう前記有底筒状の内壁面部から前記主通路の内方側に突出する複数の環状内突部と、を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関の吸気装置。
  4. 前記複数の気筒別導入孔のうち前記外側の気筒別導入孔の間に位置する内側の気筒別導入孔の開口縁部が、該内側の気筒別導入孔の開口縁部の中心位置における前記EGRガス分配管の横断面上で前記内底壁面よりも鉛直方向上方側に位置していることを特徴とする請求項1ないし請求項3のうちいずれか1の請求項に記載の内燃機関の吸気装置。
  5. 前記複数の気筒別導入孔のうち前記外側の気筒別導入孔の間に位置する内側の気筒別導入孔の開口縁部が、前記主通路の延在方向で該内側の気筒別導入孔の開口縁部の両側に位置する前記EGRガス分配管の隣接内壁面部よりも前記主通路の内方側に突出していることを特徴とする請求項1ないし請求項4のうちいずれか1の請求項に記載の内燃機関の吸気装置。
  6. 前記複数の環状内突部が、前記外側の気筒別導入孔の開口縁部を形成するよう前記有底筒状の内壁面部から前記主通路の内方側に突出する複数の外側の環状内突部と、前記複数の気筒別導入孔のうち前記外側の気筒別導入孔の間に位置する内側の気筒別導入孔の開口縁部を形成するよう前記有底筒状の内壁面部から前記主通路の内方側に突出する少なくとも1つの内側の環状内突部と、を有することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の吸気装置。
  7. 前記外側の気筒別導入孔の開口縁部が、該外側の気筒別導入孔の開口縁部の中心位置における前記EGRガス分配管の縦断面上で前記主通路の延在方向の端部に位置する内側端面よりも該延在方向の内側に位置しており、
    前記外側の気筒別導入孔の開口縁部と前記EGRガス分配管の前記内側端面との間の離間距離が、前記外側の気筒別導入孔の開口縁部と前記EGRガス分配管の前記内底壁面との間の離間距離よりも大きくなっていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のうちいずれか1の請求項に記載の内燃機関の吸気装置。
  8. 前記EGRガス分配管が樹脂からなることを特徴とする請求項1ないし請求項7のうちいずれか1の請求項に記載の内燃機関の吸気装置。
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