JP2012056519A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】高剛性の有機繊維をカーカスコードに用いた場合における疲労性の悪化を抑制して、操縦安定性と市場耐久性とを両立させた空気入りラジアルタイヤを提供する。
【解決手段】一対のビード11部およびサイドウォール部12と、サイドウォール部に連なるトレッド部13とを有し、一対のビード部にそれぞれ埋設された一対のビードコア1間にまたがってトロイド状に延在する、少なくとも1枚以上のカーカスプライ2a,2bからなるカーカス2を骨格とする空気入りラジアルタイヤである。カーカスプライが、温度180℃でのコード1本あたり29.4Nの応力負荷時における引張弾性率が40cN/dtex以上である有機繊維コードからなり、全てのカーカスコードがビードコアの周りにタイヤ内側から外側に折り返されてなり、かつ、ビードコアのタイヤ半径方向外側に配置されたビードフィラーが、高さ15mm以下の断面三角形状を有する。
【選択図】図1
【解決手段】一対のビード11部およびサイドウォール部12と、サイドウォール部に連なるトレッド部13とを有し、一対のビード部にそれぞれ埋設された一対のビードコア1間にまたがってトロイド状に延在する、少なくとも1枚以上のカーカスプライ2a,2bからなるカーカス2を骨格とする空気入りラジアルタイヤである。カーカスプライが、温度180℃でのコード1本あたり29.4Nの応力負荷時における引張弾性率が40cN/dtex以上である有機繊維コードからなり、全てのカーカスコードがビードコアの周りにタイヤ内側から外側に折り返されてなり、かつ、ビードコアのタイヤ半径方向外側に配置されたビードフィラーが、高さ15mm以下の断面三角形状を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は空気入りラジアルタイヤ(以下、単に「タイヤ」とも称する)に関し、詳しくは、カーカスコードおよびビード部構造の改良に係る乗用車用ラジアルタイヤに関する。
一般に、タイヤの骨格部材であるカーカスに用いられるカーカスコードとしては、高速走行時や連続走行時などの高温時と、外気温と同等となる低温時とで物性差が少なく、かつ、コード弾性率が高いものほどハンドリング(操縦性)が安定するといわれている。そのようなカーカスコードの一例として、レーヨンコードが挙げられる(例えば、特許文献1等)。
また、一般にカーカスコードとして使用されているポリエチレンテレフタレート(PET)コードは、疲労性が非常に良く、カーカスに用いるには好適な材料であるが、高温時にコード弾性率が大幅に低下するため、安定した操縦性を発揮することができないという難点がある。そのため、特に操縦安定性を必要とする、タイヤ幅が広く低扁平率の高性能タイヤにおいては、カーカスコードとして、レーヨンコードが一般的に使用されている。
ところで、レーヨンと同じセルロース系繊維として、リヨセルがある。リヨセルは、低温時から高温時までの弾性率がレーヨン同等以上で安定であって、かつ、レーヨンより高い弾性率を有するという特徴を持つため、カーカスコードに使用した場合、タイヤ単体として高いコーナリングパワーを発現することができる。よって、高性能タイヤ用のカーカスコードとしては、リヨセルがより好適であると考えられる。
しかしながら、リヨセルのような高剛性の有機繊維は、コードそのものの特徴として疲労性が悪く、カーカスコードに適用した場合の操縦安定性は良いものの、市場耐久性に劣るという欠点があるため、これまで広く使用されることはなかった。すなわち、高剛性のカーカスコードを用いると、タイヤの荷重時における変形を抑制する効果が得られ、カーカスコードへの入力が低減されるために耐久性能としては向上する方向となるものの、疲労性の悪化量が大きいために、トータルとしては耐久性が悪化してしまう。
これに対し、疲労性を確保するための一般的な手法として撚り係数をアップさせる手法があるが、撚り係数を上げすぎると、コード強力が低下したり、高剛性という特徴が失われるなどの問題が生ずる。したがって、このような他の問題を生ずることなく、高剛性繊維をカーカスコードに用いた場合の疲労性の悪化を改善できる技術の確立が求められていた。
そこで本発明の目的は、上記問題を解消して、高剛性の有機繊維をカーカスコードに用いた場合における疲労性の悪化を抑制して、操縦安定性と市場耐久性とを両立させた空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
本発明者は鋭意検討した結果、高剛性の有機繊維のカーカスコードへの適用と、特定のカーカス配置およびビードフィラー構造とを組み合わせることで、上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の空気入りラジアルタイヤは、一対のビード部およびサイドウォール部と、該サイドウォール部に連なるトレッド部とを有し、該一対のビード部にそれぞれ埋設された一対のビードコア間にまたがってトロイド状に延在する、少なくとも1枚以上のカーカスプライからなるカーカスを骨格とする空気入りラジアルタイヤにおいて、
前記カーカスプライが、温度180℃でのコード1本あたり29.4Nの応力負荷時における引張弾性率が40cN/dtex以上である有機繊維コードからなり、全てのカーカスコードが前記ビードコアの周りにタイヤ内側から外側に折り返されてなり、かつ、該ビードコアのタイヤ半径方向外側に配置されたビードフィラーが、高さ15mm以下の断面三角形状を有することを特徴とするものである。
前記カーカスプライが、温度180℃でのコード1本あたり29.4Nの応力負荷時における引張弾性率が40cN/dtex以上である有機繊維コードからなり、全てのカーカスコードが前記ビードコアの周りにタイヤ内側から外側に折り返されてなり、かつ、該ビードコアのタイヤ半径方向外側に配置されたビードフィラーが、高さ15mm以下の断面三角形状を有することを特徴とするものである。
本発明のタイヤにおいては、前記有機繊維コードの、温度180℃でのコード1本あたり29.4Nの応力負荷時における引張弾性率が、100cN/dtex以下であることが好ましい。また、前記有機繊維コードとしては、セルロース系繊維、特にはリヨセルからなるものを好適に用いることができる。
さらに、本発明においては、下記式、
Nt=tanθ=0.001×N×√(0.125×D/ρ)
(式中、Nはコードの撚り数(回/10cm)であり、Dはコードの総デシテックスの半分(dtex)であり、ρはコードの比重(g/cm3)である)で定義される前記有機繊維コードの撚り係数Ntが、0.5〜0.8であることが好ましい。さらにまた、本発明のタイヤにおいては、前記カーカスの内面に沿って、前記サイドウォール部の全域またはほぼ全域にわたり、サイド補強ゴム層が配置されていることが好ましい。
Nt=tanθ=0.001×N×√(0.125×D/ρ)
(式中、Nはコードの撚り数(回/10cm)であり、Dはコードの総デシテックスの半分(dtex)であり、ρはコードの比重(g/cm3)である)で定義される前記有機繊維コードの撚り係数Ntが、0.5〜0.8であることが好ましい。さらにまた、本発明のタイヤにおいては、前記カーカスの内面に沿って、前記サイドウォール部の全域またはほぼ全域にわたり、サイド補強ゴム層が配置されていることが好ましい。
本発明によれば、上記構成としたことで、高剛性の有機繊維をカーカスコードに用いた場合における疲労性の悪化を抑制して、操縦安定性と市場耐久性とを両立させた空気入りラジアルタイヤを実現することが可能となった。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1に、本発明の空気入りラジアルタイヤの一例を示す幅方向片側断面図を示す。図示する空気入りラジアルタイヤ10は、一対のビード部11およびサイドウォール部12と、サイドウォール部12に連なるトレッド部13とを有し、一対のビード部11にそれぞれ埋設された一対のビードコア1間にまたがってトロイド状に延在する少なくとも1枚以上、図示例では2枚のカーカスプライ2a,2bからなるカーカス2を骨格とする。また、カーカス2のクラウン部のタイヤ径方向外側には、1層以上、図示例では2層のベルト3よりなるベルト層と、ベルト層の全幅を覆うキャッププライよりなるベルト補強層4と、トレッド5と、が順次配置されている。
図1に、本発明の空気入りラジアルタイヤの一例を示す幅方向片側断面図を示す。図示する空気入りラジアルタイヤ10は、一対のビード部11およびサイドウォール部12と、サイドウォール部12に連なるトレッド部13とを有し、一対のビード部11にそれぞれ埋設された一対のビードコア1間にまたがってトロイド状に延在する少なくとも1枚以上、図示例では2枚のカーカスプライ2a,2bからなるカーカス2を骨格とする。また、カーカス2のクラウン部のタイヤ径方向外側には、1層以上、図示例では2層のベルト3よりなるベルト層と、ベルト層の全幅を覆うキャッププライよりなるベルト補強層4と、トレッド5と、が順次配置されている。
また、図2は、本発明の空気入りラジアルタイヤの他の例を示す幅方向片側断面図である。図示する空気入りラジアルタイヤ20は、カーカス2の内面に沿って、両サイドウォール部12の全域またはほぼ全域にわたり、子午断面が三日月状のサイド補強ゴム層6を備えている以外の点については、図1に示す空気入りラジアルタイヤ10と同様の構成を有するランフラットタイヤである。
ここで、図示する例では、ベルト補強層4として、ベルト層の全幅を覆うキャッププライのみが配置されているが、本発明においてはベルト補強層4の配置は必須ではなく、また、ベルト補強層4として、さらに、ベルト層の両端部のみを覆うレイヤープライを配置してもよい。また、レイヤープライのみでベルト補強層4を構成してもよく、各プライの枚数についても、特に制限はない。キャッププライおよびレイヤープライは、いずれも、実質的にタイヤ周方向に配置された補強コードのゴム引き層よりなる。また、ベルト層は、通常、タイヤ赤道面に対して傾斜して延びるコードのゴム層、好ましくは、スチールコードの少なくとも1層のゴム引き層からなり、図示例では、2層のベルト層が、ベルト層を構成する各コードが互いに交差するように積層されてベルト3を構成している。
本発明においては、カーカスプライが、温度180℃でのコード1本あたり29.4Nの応力負荷時における引張弾性率が40cN/dtex以上、好適には100cN/dtex以下、特には50〜75cN/dtexである有機繊維コードからなる。カーカスコードとして、かかる高剛性の有機繊維コードを用いたことで、操縦安定性の向上効果を得ることができる。有機繊維コードの引張弾性率は、40cN/dtex以上であることが操縦性能の向上には必要であり、それ未満であると、現行レーヨン同等の弾性率であるので、従来対比の操縦性能向上効果が得られない。また、有機繊維コードの引張弾性率が好適には100cN/dtex以下としたのは、弾性率が大きすぎると、タイヤサイズによっては従来成型法ではコード出などの製造不良を誘発するおそれがあるためである。ここで、温度180℃におけるコード1本あたり29.4Nの応力負荷時における引張弾性率を問題とするのは、高速走行、低内圧走行、ランフラット走行といった状況において想定される温度での、カーカス(サイド部)における発生張力が29.4N程度となるためである。なお、本発明において、カーカスプライが2枚以上である場合には、全てのカーカスプライを上記有機繊維コードからなるものとすることが必要である。
また、本発明においては、図示するように、全てのカーカスコードがビードコア1の周りにタイヤ内側から外側に折り返されてなるとともに、ビードコア1のタイヤ半径方向外側に配置されたビードフィラー7が、高さ15mm以下、好適には10mm以下の断面三角形状を有している。前述したように、従来のビードフィラー高さが高いタイヤにおいては、カーカスコードには、市場での入力により折返し部分に繰り返し圧縮入力が加わって、折返し部分のカーカスコードの強力低下を促進することで、コード切れにより故障するという懸念があるため、圧縮入力により強力が低下しにくいこと、すなわち、疲労性が良いことが求められる。本発明においては、ビードフィラー7を小さい形状としたことで、カーカスコードの折返し部分がタイヤ内面の方にすぐに沿うため、荷重時においてビード部近傍にリムフランジとタイヤとの接触点を支点にした曲げ入力が加わった際に、曲げ変形の外側にカーカスコードが存在するものとなって、圧縮入力ではなく引張入力のみがコードに加わることとなる。これにより、繰り返し曲げ変形に起因する折返し部分のカーカスコードの強力低下の促進を抑制でき、コード切れによる故障の発生を抑制することができるので、コードの疲労性を考慮せずに操縦性等のタイヤ性能を制御することができ、結果として、高剛性のカーカスコードにおいても市場耐久性を確保しつつ、操縦性向上のメリットを享受することができる。
ここで、本発明においてビードフィラー7の高さとは、タイヤを適用リムに組み付けて、規定の空気圧を充填した、無負荷状態でのタイヤ径方向のビードフィラー7の高さを意味する。また、適用リムとは下記の規格に規定されたリムをいい、規定の空気圧とは、下記の規格において、最大負荷能力に対応して規定される空気圧をいう。規格とは、タイヤが生産または使用される地域において有効な産業規格であり、例えば、アメリカ合衆国ではThe Tire and Rim Association Inc.のYear Bookであり、欧州ではThe European Tire and Rim Technical OrganizationのStandards Manualであり、日本では日本自動車タイヤ協会のJATMA Year bookである。
本発明においてビードフィラー7の高さを15mm以下とするのは、リムフランジの形状および数値が規格化されているため、サイズによらず高さ15mm以下にすれば、圧縮入力が加わる部分からカーカスコードを回避することができるためである。また、ビードフィラー7の高さが15mm以下では、ビード周辺の曲げ剛性や内圧条件、入力等により、プライ端にぎりぎり圧縮入力がかかってしまう可能性があるので、好適にはビードフィラー7の高さを10mm以下とすることで、タイヤの種類によらず確実に圧縮入力を回避することができる。ビードフィラー7の高さの下限値には特に制限はなく、例えば、0mm(ビードフィラーゴムなし)とすることもできる。
本発明においては、高剛性の有機繊維のカーカスコードへの適用と、特定のカーカス配置およびビードフィラー構造とを組み合わせた点のみが重要であり、これにより本発明の所期の効果を得ることができるものである。それ以外の点については、所望に応じ、常法に従い適宜構成することができ、特に制限されるものではない。
本発明のカーカスプライに用いる有機繊維コードとしては、上記弾性率に係る条件を満足するものであれば、特に制限されるものではなく、例えば、セルロース系繊維、アラミド、ポリケトン繊維等を挙げることができ、好適には、セルロース系繊維からなるものとする。セルロース系繊維としては、レーヨンおよびリヨセルの他、天然の高分子であるセルロースを化学的にエステル化又はエーテル化等することによって得られるセルロース誘導体を原料とするものも挙げられる。中でも、本発明において好適には、有機繊維コードとして、レーヨン対比高弾性率であって低温時から高温時まで弾性率が安定であるリヨセルコードを用いる。
また、本発明においては、下記式、
Nt=tanθ=0.001×N×√(0.125×D/ρ)
(式中、Nはコードの撚り数(回/10cm)であり、Dはコードの総デシテックスの半分(dtex)であり、ρはコードの比重(g/cm3)である)で定義されるかかる有機繊維コードの撚り係数Ntが、0.5〜0.8であることが好ましい。撚り係数Ntが小さすぎると、熱収縮率がほとんどない繊維であるためにタイヤユニフォミティが悪化し、一方、大きすぎると、低剛性化方向となるため目的のコード弾性率の範囲を達成し得ず、かつ、操縦性能のさらなる向上効果が得られない。
Nt=tanθ=0.001×N×√(0.125×D/ρ)
(式中、Nはコードの撚り数(回/10cm)であり、Dはコードの総デシテックスの半分(dtex)であり、ρはコードの比重(g/cm3)である)で定義されるかかる有機繊維コードの撚り係数Ntが、0.5〜0.8であることが好ましい。撚り係数Ntが小さすぎると、熱収縮率がほとんどない繊維であるためにタイヤユニフォミティが悪化し、一方、大きすぎると、低剛性化方向となるため目的のコード弾性率の範囲を達成し得ず、かつ、操縦性能のさらなる向上効果が得られない。
さらに、図示はしないが、本発明のタイヤにおいて、タイヤの最内層には通常インナーライナーが配置され、トレッド表面には、適宜トレッドパターンが形成される。また、本発明の空気入りラジアルタイヤにおいて、タイヤ内に充填する気体としては、通常の、あるいは酸素分圧を変えた空気、または、窒素等の不活性ガスを用いることができる。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明する。
カーカスコードとして、下記の表中に示す条件を満足する有機繊維コードを適用するとともに、断面三角形状のビードフィラーの高さを下記の表中に示すようにそれぞれ変えて、タイヤサイズ215/45R17にて、各実施例および比較例の空気入りラジアルタイヤを作製した。カーカスプライは1枚として、そのカーカスコードがビードコアの周りにタイヤ内側から外側に折り返されてなるものとした。また、ベルト層は2層とし、タイヤ赤道面に対し±30°の角度で傾斜して延びるスチールコードのゴム引き層からなるものとした。得られた各供試タイヤにつき、下記に従い耐久性および操縦性を評価した。
カーカスコードとして、下記の表中に示す条件を満足する有機繊維コードを適用するとともに、断面三角形状のビードフィラーの高さを下記の表中に示すようにそれぞれ変えて、タイヤサイズ215/45R17にて、各実施例および比較例の空気入りラジアルタイヤを作製した。カーカスプライは1枚として、そのカーカスコードがビードコアの周りにタイヤ内側から外側に折り返されてなるものとした。また、ベルト層は2層とし、タイヤ赤道面に対し±30°の角度で傾斜して延びるスチールコードのゴム引き層からなるものとした。得られた各供試タイヤにつき、下記に従い耐久性および操縦性を評価した。
<耐久性>
各供試タイヤを、ドラム試験機上にて、規定内圧および規定荷重の条件にて80km/hで走行させ、故障が発生するまでの時間を測定した。結果は、比較例1の故障発生までの時間を100とする指数にして示した。数値が大きいほど耐久性が良好である。
各供試タイヤを、ドラム試験機上にて、規定内圧および規定荷重の条件にて80km/hで走行させ、故障が発生するまでの時間を測定した。結果は、比較例1の故障発生までの時間を100とする指数にして示した。数値が大きいほど耐久性が良好である。
<操縦性>
各供試タイヤを実車に装着し、ドライバーにより操縦性のフィーリング試験を実施して、100点を満点として操縦性を採点した。点数が高いほど操縦性が良好である。
各供試タイヤを実車に装着し、ドライバーにより操縦性のフィーリング試験を実施して、100点を満点として操縦性を採点した。点数が高いほど操縦性が良好である。
(式中、Nはコードの撚り数(回/10cm)であり、Dはコードの総デシテックスの半分(dtex)であり、ρはコードの比重(g/cm3)である)で定義される撚り係数Ntである。
*2)180℃でのコード1本あたり29.4Nの応力負荷時における引張弾性率である。
上記表中に示すように、本発明の条件を満足する高剛性の有機繊維コードをカーカスコードとして用いるとともに、特定のカーカス配置およびビードフィラー構造を満足するものとした各実施例の供試タイヤにおいては、かかる条件を満足しない各比較例の供試タイヤと比較して、耐久性および操縦性の双方についてバランスよく良好な結果が得られていることが明らかである。
1 ビードコア
2 カーカス
2a,2b カーカスプライ
3 ベルト
4 ベルト補強層
5 トレッド
6 サイド補強ゴム層
7 ビードフィラー
10,20 空気入りラジアルタイヤ
11 ビード部
12 サイドウォール部
13 トレッド部
2 カーカス
2a,2b カーカスプライ
3 ベルト
4 ベルト補強層
5 トレッド
6 サイド補強ゴム層
7 ビードフィラー
10,20 空気入りラジアルタイヤ
11 ビード部
12 サイドウォール部
13 トレッド部
Claims (6)
- 一対のビード部およびサイドウォール部と、該サイドウォール部に連なるトレッド部とを有し、該一対のビード部にそれぞれ埋設された一対のビードコア間にまたがってトロイド状に延在する、少なくとも1枚以上のカーカスプライからなるカーカスを骨格とする空気入りラジアルタイヤにおいて、
前記カーカスプライが、温度180℃でのコード1本あたり29.4Nの応力負荷時における引張弾性率が40cN/dtex以上である有機繊維コードからなり、全てのカーカスコードが前記ビードコアの周りにタイヤ内側から外側に折り返されてなり、かつ、該ビードコアのタイヤ半径方向外側に配置されたビードフィラーが、高さ15mm以下の断面三角形状を有することを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。 - 前記有機繊維コードの、温度180℃でのコード1本あたり29.4Nの応力負荷時における引張弾性率が、100cN/dtex以下である請求項1記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 前記有機繊維コードがセルロース系繊維からなる請求項1または2記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 前記有機繊維コードがリヨセルからなる請求項3記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 下記式、
Nt=tanθ=0.001×N×√(0.125×D/ρ)
(式中、Nはコードの撚り数(回/10cm)であり、Dはコードの総デシテックスの半分(dtex)であり、ρはコードの比重(g/cm3)である)で定義される前記有機繊維コードの撚り係数Ntが、0.5〜0.8である請求項1〜4のうちいずれか一項記載の空気入りラジアルタイヤ。 - 前記カーカスの内面に沿って、前記サイドウォール部の全域またはほぼ全域にわたり、サイド補強ゴム層が配置されている請求項1〜5のうちいずれか一項記載の空気入りラジアルタイヤ。
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