JP2012054505A - 炭化珪素半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

炭化珪素半導体装置およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】チャネル移動度と閾値電圧とのトレードオフの関係を打破し、チャネル移動度を向上させ、かつ、閾値電圧の低下を抑えた炭化珪素半導体装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】この発明に係る炭化珪素半導体装置1aの製造方法は、炭化珪素エピタキシャル層6を有する炭化珪素基板2の炭化珪素エピタキシャル層6上に、リンをドープした多結晶珪素膜18を形成する工程と、多結晶珪素膜18を熱酸化してゲート絶縁膜12を形成する工程と、を備えた。
【選択図】 図1

Description

この発明は、炭化珪素半導体装置とその製造方法に関するものである。
珪素を用いたパワーデバイスの物性限界を打破するために、炭化珪素を用いたパワーデバイスの開発が行われている。しかしながら、炭化珪素を用いてMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)を製造する場合、炭化珪素層上に二酸化珪素からなるゲート絶縁膜を形成すると、炭化珪素/二酸化珪素界面に多くの界面準位が形成される。このような界面準位の存在によって、MOSFETのチャネル移動度はバルク中の移動度に比べて著しく小さくなり、オン抵抗値が高くなるため、デバイスの低損失化の障害となる。
従来の炭化珪素半導体装置の製造方法では、炭化珪素層の表面を熱酸化してゲート絶縁膜を形成し、このゲート絶縁膜をNOガスやPHガスなどのV族元素含有ガス中でアニールしてゲート絶縁膜中に窒素やリンを導入することによりチャネル移動度を向上させていた。(例えば、特許文献1参照)
また、他の従来の炭化珪素半導体装置の製造方法では、炭化珪素層の表面に面内方向にわたって概略均一な濃度プロファイルのリンをドープした犠牲層を形成し、犠牲層を含む表面層を熱酸化してゲート絶縁膜を形成することによって、チャネル表面の段差を低減してチャネル移動度を向上させていた。(例えば、特許文献2参照)
特開2005−136386号公報(第6〜12頁、図3) 特開2009−266871号公報(第8〜11頁、図1〜2)
上記の特許文献1に記載の従来の炭化珪素半導体装置の製造方法にあっては、V族元素含有ガス中でのアニールによってチャネル移動度は向上するものの同時に閾値電圧が低下してしまう。炭化珪素半導体装置をパワーデバイスとして用いる場合、高耐圧特性の確保が必要であり、これを実現するためにはある程度の大きさの閾値電圧が必要である。上記のV族元素含有ガス中でのアニールを行う方法では、チャネル移動度と閾値電圧とがトレードオフの関係にあるという問題点があった。
また、上記の特許文献2に記載の他の従来の炭化珪素半導体装置の製造方法にあっては、炭化珪素層を高温で熱酸化してゲート絶縁膜を形成するため、この熱酸化の工程において炭化珪素/二酸化珪素界面における界面準位の増加を避けることはできず、チャネル移動度を向上させる効果は不充分であるという問題があった。また、この方法においてもチャネル移動度と閾値電圧とがトレードオフの関係にあるという問題点があった。
この発明は、上述のような問題を解決するためになされたもので、チャネル移動度を向上させ、かつ、閾値電圧の低下を抑えた炭化珪素半導体装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
この発明に係る炭化珪素半導体装置の製造方法は、炭化珪素層を有する基板の炭化珪素層上に、リンをドープした珪素膜を形成する工程と、珪素膜を熱酸化してゲート絶縁膜を形成する工程と、を備えたものである。
また、この発明に係る炭化珪素半導体装置は、炭化珪素層を有する基板と、炭化珪素層上に形成され、リンがドープされた二酸化珪素で形成されたゲート絶縁膜と、を備えた炭化珪素半導体装置において、ゲート絶縁膜中の深さ方向に対するリン濃度の分布は、炭化珪素層との界面近傍にピーク値を有し、ピーク値は、ゲート絶縁膜のリンがドープされた部位のうち深さが最も浅い部位と炭化珪素層とゲート絶縁膜との界面との中間近傍のバルク中のリン濃度の2〜10倍であるものである。
この発明に係る炭化珪素半導体装置の製造方法によれば、チャネル移動度を向上させつつ、閾値電圧の低下を抑制することができる。
また、この発明に係る炭化珪素半導体装置によれば、チャネル移動度を向上させつつ、閾値電圧の低下を抑制することができる。
この発明の実施の形態1における炭化珪素半導体装置を示す断面図である。 この発明の実施の形態1における炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す断面図である。 この発明の実施の形態1における炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す断面図である。 この発明の実施の形態1における炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す断面図である。 この発明の実施の形態1における炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す断面図である。 この発明の実施の形態1における炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す断面図である。 この発明の実施の形態1における炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す断面図である。 この発明の実施の形態1における炭化珪素半導体装置と、従来の炭化珪素半導体装置の、断面深さ方向におけるリン濃度の分布を示す模式図である。 この発明の実施の形態1における炭化珪素半導体装置および従来の炭化珪素半導体装置の実効チャネル移動度と閾値電圧との関係をプロットしたグラフである。 この発明の実施の形態2における炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す断面図である。 この発明の実施の形態3における炭化珪素半導体装置を示す断面図である。 この発明の実施の形態3における炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す断面図である。 この発明の実施の形態3における炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す断面図である。 この発明の実施の形態3における炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す断面図である。 この発明の実施の形態3における炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す断面図である。 この発明の実施の形態3における炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す断面図である。 この発明の実施の形態3における炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す断面図である。 この発明の実施の形態3における炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す断面図である。 この発明の実施の形態3における炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す断面図である。 この発明の実施の形態3における炭化珪素半導体装置の製造方法の一部を示す断面図である。
実施の形態1.
まず、この発明の実施の形態1における炭化珪素半導体装置1aの構成を説明する。図1は、この発明の実施の形態1における炭化珪素半導体装置1aを示す断面図である。ここでは、炭化珪素半導体装置1aの一例として、nチャネル炭化珪素MOSFETについて説明する。
図1において、n型(第1導電型)で低抵抗の炭化珪素基板2の一方の面3上に、n型(第1導電型)の炭化珪素エピタキシャル層6が形成されている。炭化珪素エピタキシャル層6の表面側には、p型(第2導電型)のベース領域7が形成されている。さらに、ベース領域7の表面側には、一対のn型(第1導電型)のソース領域8が、互いに所定間隔だけ離れてそれぞれベース領域7よりも浅く形成されている。そして、一方のソース領域8に隣接して、p型(第2導電型)のベースコンタクト用領域11が形成されている。
また、ベース領域7、ソース領域8およびベースコンタクト用領域11を含む炭化珪素エピタキシャル層6の表面には、ソース領域8の一部およびベースコンタクト用領域11の一部を除き、ゲート絶縁膜12が形成されている。さらに、ゲート絶縁膜12上で、一対のソース領域8同士の間の領域およびソース領域8の一部と対向する部位には、ゲート電極13が形成されている。そして、一方のソース領域8の表面の一部からベースコンタクト用領域11の表面の一部にまたがるようにソース電極16が形成され、他方のソース領域8の表面の一部にはドレイン電極17が形成されている。
次に、この発明の実施の形態1における炭化珪素半導体装置1aの製造方法について説明する。図2〜図7は、それぞれ、この発明の実施の形態1における炭化珪素半導体装置1aの製造方法の一部を示す断面図である。
まず、一方の面3の面方位が(0001)面であり、4Hのポリタイプを有するn型(第1導電型)で低抵抗の炭化珪素基板2を準備する。そして、図2に示すように、炭化珪素基板2の一方の面3上に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により、1〜100μmの厚さのn型(第1導電型)の炭化珪素エピタキシャル層6を形成する。
次に、炭化珪素エピタキシャル層6の表面にレジストによってマスクを形成し、炭化珪素エピタキシャル層6の表面側から、p型(第2導電型)の不純物をイオン注入する。これにより、炭化珪素エピタキシャル層6にp型(第2導電型)のベース領域7が形成される。レジストを除去した後の断面図を図3に示す。
このとき、イオン注入するp型(第2導電型)の不純物は例えばアルミニウムやホウ素、ガリウムであって、イオン注入する不純物濃度は1×1015〜1×1019cm−3の範囲とする。また、p型(第2導電型)の不純物のイオン注入の深さは、炭化珪素エピタキシャル層6の厚さを超えない0.5〜3μm程度とする。
次に、炭化珪素エピタキシャル層6の表面にレジストによってマスクを形成し、炭化珪素エピタキシャル層6の表面側から、n型(第1導電型)の不純物をイオン注入する。これにより、ベース領域7の表面側に、一対のn型(第1導電型)のソース領域8が、互いに所定間隔だけ離れてそれぞれベース領域7よりも浅く形成される。その後、レジストを除去する。
このとき、イオン注入するn型(第1導電型)の不純物は例えば窒素やリン、ヒ素であって、イオン注入する不純物濃度は1×1018〜1×1020cm−3の範囲とする。また、n型(第1導電型)の不純物のイオン注入の深さは、0.1〜2μm程度で、ベース領域7の厚さより浅いものとする。
次に、炭化珪素エピタキシャル層6の表面にレジストによってマスクを形成し、炭化珪素エピタキシャル層6の表面側から、p型(第2導電型)の不純物をイオン注入する。これにより、ベース領域7の表面側に、一方のソース領域8に隣接して、p型(第2導電型)のベースコンタクト用領域11が形成される。レジストを除去した後の断面図を図4に示す。
このとき、イオン注入するp型(第2導電型)の不純物は例えばアルミニウムやホウ素、ガリウムであって、イオン注入する不純物濃度は1×1019〜1×1021cm−3の範囲とする。また、p型(第2導電型)の不純物のイオン注入の深さは、0.1〜2μm程度で、ベース領域7の厚さより浅いものとする。
次に、炭化珪素エピタキシャル層6、ベース領域7、ソース領域8およびベースコンタクト用領域11が形成された炭化珪素基板2を、熱処理装置によって、例えばアルゴンなどの不活性ガス雰囲気中で、1300〜2100℃の範囲で高温アニールを行う。この高温アニールにより、イオン注入されたアルミニウムや窒素などが電気的に活性化される。
次に、図5に示すように、ベース領域7、ソース領域8およびベースコンタクト用領域11を含む炭化珪素エピタキシャル層6の表面に、リンをドープした多結晶珪素膜18を形成する。リンをドープした多結晶珪素膜18の膜厚は、1nm以上であることが好ましく、20nm程度とするのがより好ましい。
後述するゲート絶縁膜12を形成する工程において炭化珪素/二酸化珪素界面に生じる界面準位の密度が1×1010〜1×1015cm−2eV−1程度であり、炭化珪素/二酸化珪素界面の遷移領域の厚さが1〜10nm程度であることから、界面準位を効果的にリンでパッシベーションするために、多結晶珪素膜18にドープするリンの濃度は、多結晶珪素膜18の面内方向および深さ方向においてほぼ一定であり、1×1016〜1×1022cm−3の範囲とすることが好ましい。
リンをドープした多結晶珪素膜18は、原料ガスとしてSiHとPHを用いたCVD法によって形成されるが、この方法に限ることはなく、先にノンドープの多結晶珪素膜18をCVD法によって形成し、その後、イオン注入によってリンをドープする方法で形成してもよい。
次に、リンをドープした多結晶珪素膜18が形成された炭化珪素基板2を700〜1400℃の範囲の温度で加熱し、多結晶珪素膜18を全て熱酸化することにより、二酸化珪素からなるゲート絶縁膜12を形成する。例えば多結晶珪素膜18の膜厚が20nm程度である場合、熱酸化によりゲート絶縁膜12の膜厚は50nm程度となる。この工程により、リンが炭化珪素/二酸化珪素界面近傍へ拡散し、炭化珪素/二酸化珪素界面に生じる界面準位がリンによってパッシベーションされる。ゲート絶縁膜12を形成した後の断面図を図6に示す。
次に、ゲート絶縁膜12上に、多結晶珪素膜をCVD法によって形成し、フォトリソグラフィおよびエッチング技術によってパターニングすることによりゲート電極13を形成する。図7に示すように、ゲート電極12は、一対のソース領域8がそれぞれ両端部に位置し、一対のソース領域8間のベース領域7が中央に位置するような形状にパターニングされる。
次に、ゲート電極12が形成された部位およびその周囲を残して、一方のソース領域8の表面の一部からベースコンタクト用領域11の表面の一部にまたがる部位と、他方のソース領域8の表面の一部に形成されているゲート絶縁膜12を除去する。そして、ゲート絶縁膜12を除去することによって表面に露出した、一方のソース領域8の表面の一部からベースコンタクト用領域11の表面の一部にまたがる部位にソース電極16を形成し、同じく表面に露出した他方のソース領域8の表面の一部にドレイン電極17を形成する。これにより、図1に示す状態となる。ソース電極16およびドレイン電極17としては、例えばニッケル、チタン、アルミニウム、モリブデン、クロム、白金、タングステン、タンタル、ニオブ、珪素、炭化チタン、これらの窒化物あるいはこれらの合金が用いられる。
最後に、ソース電極16およびドレイン電極17を、接触している炭化珪素と合金化させるために、温度:950〜1000℃、処理時間:20〜60秒、昇温速度:10〜25℃/秒で熱処理を行う。以上で、図1に示すこの発明の実施の形態1における炭化珪素半導体装置1aであるnチャネルMOSFETが完成する。
次に、この発明の実施の形態1における炭化珪素半導体装置の製造方法を用いて製造された炭化珪素半導体装置1aのゲート絶縁膜12および炭化珪素エピタキシャル層6中のリン濃度の分布について説明する。図8は、この発明の実施の形態1における炭化珪素半導体装置1aと、従来の炭化珪素半導体装置の、断面深さ方向におけるリン濃度の分布を示す模式図である。図8において、縦軸はゲート絶縁膜12の表面からの深さを、横軸はリン濃度を示す。
ここでは、従来例として、前述の特許文献1に記載された、炭化珪素エピタキシャル層の表面を熱酸化してゲート絶縁膜を形成し、その後PHガス中でアニールすることによりゲート絶縁膜中にリンを導入する方法と、前述の特許文献2に記載された、炭化珪素エピタキシャル層の表面に面内方向にわたって概略均一な濃度プロファイルのリンをドープした犠牲層を形成し、犠牲層を含む表面層を熱酸化してゲート絶縁膜を形成する方法を用いて製造された炭化珪素半導体装置の例を挙げて説明する。尚、特許文献1に記載された製造方法と特許文献2に記載された製造方法では、ゲート絶縁膜および炭化珪素エピタキシャル層中のリン濃度の分布はほぼ同様となるため、図8では上記の2つの製造方法を用いた場合をまとめて従来例として破線で示している。また、図8において、この発明の実施の形態1における炭化珪素半導体装置の製造方法を用いた場合のリン濃度の分布は、実線で示している。
図8に示すように、従来の炭化珪素半導体装置の製造方法を用いて製造された炭化珪素半導体装置の場合は、二酸化珪素で形成されたゲート絶縁膜の表面近傍に少量のリンが存在するもののバルク中にはほとんどリンは存在せず、炭化珪素/二酸化珪素界面近傍にリンが集中するようになる。
これに対して、この発明の実施の形態1における炭化珪素半導体装置の製造方法を用いて製造された炭化珪素半導体装置1aの場合は、二酸化珪素で形成されたゲート絶縁膜12の表面近傍からバルク中にかけては、ほぼ一定のリン濃度Aであり、炭化珪素/二酸化珪素界面近傍にリン濃度のピークが存在するようになる。そして、炭化珪素/二酸化珪素界面近傍のリン濃度のピーク値は、ゲート絶縁膜12の表面近傍からバルク中にかけてのリン濃度Aの2倍から10倍程度となる。尚、ゲート絶縁膜12の表面近傍からバルク中にかけてのリン濃度Aは、多結晶珪素膜18を熱酸化することによる体積膨張によって多結晶珪素膜18にドープしたリン濃度よりは若干低くなるが大幅には変化しない。従って、多結晶珪素膜18のリン濃度を1×1016〜1×1022cm−3の範囲とすると、ゲート絶縁膜12の表面近傍からバルク中にかけてのリン濃度Aも1×1016〜1×1022cm−3の範囲となる。
次に、この発明の実施の形態1における炭化珪素半導体装置の製造方法を用いて製造された炭化珪素半導体装置1aであるnチャネルMOSFETと、従来の製造方法を用いて製造された炭化珪素半導体装置であるnチャネルMOSFETとで、実効チャネル移動度μeffと閾値電圧Vthとの関係を調べた実験結果について説明する。図9は、この発明の実施の形態1における炭化珪素半導体装置1aと、従来の炭化珪素半導体装置との実効チャネル移動度と閾値電圧との関係をプロットしたグラフである。図9において、縦軸は実効チャネル移動度μeffを、横軸は閾値電圧Vthを示す。
ここでは、従来例として、炭化珪素を熱酸化してゲート絶縁膜を形成したのみでチャネル移動度を向上させるためのパッシベーション処理を何も施していない場合と、炭化珪素を熱酸化してゲート絶縁膜を形成した後にNOガス中で1100〜1300℃でアニールすることにより窒化処理した場合を挙げて、この発明の実施の形態1における炭化珪素半導体装置1aの製造方法による場合と比較している。尚、図9において、パッシベーション処理を何も施していない場合を■で示し、窒化処理した場合を●で示し、この発明の実施の形態1における炭化珪素半導体装置の製造方法による場合を▲で示している。
図9から分かるように、パッシベーション処理なしの場合は、実効チャネル移動度μeffと閾値電圧Vthは共に低くなっており、窒化処理を行った場合は、実効チャネル移動度μeffと閾値電圧Vthとがトレードオフの関係になっている。これに対して、この発明の実施の形態1における炭化珪素半導体装置の製造方法による場合は、上記の2つの方法と比較して実効チャネル移動度μeffと閾値電圧Vthが共に高くなっており、トレードオフの関係になっていないことが分かる。
これは、炭化珪素/二酸化珪素界面の界面準位がリンでパッシベーションされることによって実効チャネル移動度μeffが向上し、かつ、ゲート絶縁膜12の表面からバルク中にかけて高い濃度でリンが残留していることによって、このゲート絶縁膜12中に残留したリンが固定電荷として作用して閾値電圧が高いまま維持されるからである。
この発明の実施の形態1では、以上のようにしたことにより、チャネル移動度を向上させつつ、閾値電圧の低下を抑制することができるという効果がある。
炭化珪素と比べて珪素の方が低い温度で熱酸化が可能であり、また、炭化珪素と比べて珪素の方が熱酸化が進む速度が速いため、多結晶珪素膜18を熱酸化してゲート絶縁膜12を形成することにより、炭化珪素層を熱酸化してゲート絶縁膜12を形成する場合と比べて、低い温度でよく、ゲート絶縁膜12の形成に要する時間も短縮できる。
さらに、上記の通り、炭化珪素よりも珪素の方が低い温度で熱酸化が可能であるため、炭化珪素の熱酸化が進みにくい比較的低い温度で熱酸化を行えば、多結晶珪素膜18を全て酸化した後に炭化珪素エピタキシャル層6まで酸化してしまうことを抑制することができる。これにより、炭化珪素エピタキシャル層6が酸化されることによる界面準位の増加を抑制することができる。
また、珪素よりも炭化珪素の方が熱酸化が進む速度が遅いため、比較的高い温度で熱酸化を行ったとしても、多結晶珪素膜18を全て酸化した後に炭化珪素エピタキシャル層6まで酸化してしまうことを抑制することができる。これにより、炭化珪素エピタキシャル層6が酸化されることによる界面準位の増加を抑制することができる。
ゲート絶縁膜12中の深さ方向に対するリン濃度の分布が、炭化珪素エピタキシャル層6との界面近傍にピーク値を有し、このピーク値がゲート絶縁膜12の表面近傍からバルク中にかけてのリン濃度Aの2〜10倍となるようにしたことにより、炭化珪素/二酸化珪素界面に生じる界面準位をリンでパッシベーションしてチャネル移動度を向上させることができ、かつ閾値電圧も高いまま維持することができる。
多結晶珪素膜18にリンを1×1016〜1×1022cm−3の濃度でドープしたことにより、炭化珪素/二酸化珪素界面に生じる界面準位を効果的にパッシベーションすることができ、チャネル移動度を向上させることができる。さらに、これにより、ゲート絶縁膜12の表面からバルク中にかけてのリン濃度も1×1016〜1×1022cm−3とすることができ、効果的に閾値電圧を高いまま維持することができる。
多結晶珪素膜18中の深さ方向に対するリン濃度の分布が、多結晶珪素膜18の表面近傍(多結晶珪素膜18のリンがドープされた部位のうち深さが最も浅い部位に相当)から炭化珪素エピタキシャル層6との界面近傍までほぼ一定になるようにリンをドープしたことにより、効果的に閾値電圧を高いまま維持することができる。
尚、この発明の実施の形態1では、多結晶珪素膜18を形成した。しかし、多結晶珪素膜18の代わりに単結晶珪素膜やアモルファス珪素膜を形成してもよい。ただし、ゲート絶縁膜12の絶縁性確保という観点からは、アモルファス珪素膜より密な膜が形成できる多結晶珪素膜18や単結晶珪素膜を形成することが好ましい。
また、この発明の実施の形態1では、炭化珪素エピタキシャル層6上に形成した多結晶珪素膜18を全て酸化した。しかし、必ずしも全て酸化する必要はなく、炭化珪素エピタキシャル層6との界面近傍が酸化されており、ゲート電極13が形成される部位が酸化されていればよい。例えばデバイスの動作にあまり影響がない部位に酸化されていない多結晶珪素膜18が残っていてもよい。
この発明の実施の形態1では、多結晶珪素膜18中の深さ方向に対するリン濃度の分布がほぼ一定となるようにリンをドープした。しかし、深さ方向に対するリン濃度の分布は必ずしも一定である必要はなく、表面近傍から炭化珪素エピタキシャル層6との界面にかけてリン濃度が高くなっていくように、あるいは低くなっていくようにしてもよい。また、リン濃度が深さ方向に対して単調に変化する必要もなく、増減があってもよい。
例えば、多結晶珪素膜18の表面近傍(多結晶珪素膜18のリンがドープされた部位のうち深さが最も浅い部位に相当)のリン濃度よりも炭化珪素エピタキシャル層6との界面近傍のリン濃度が高くなるように多結晶珪素膜18を形成すると、炭化珪素/二酸化珪素界面に生じる界面準位を効果的にリンでパッシベーションすることができる。
このように多結晶珪素膜18の深さ方向に対するリン濃度の分布に変化を付けた場合、その後形成されるゲート絶縁膜12中の深さ方向に対するリン濃度のピーク値が、ゲート絶縁膜12の表面(ゲート絶縁膜12のリンがドープされた部位のうち深さが最も浅い部位に相当)と炭化珪素エピタキシャル層6との界面との中間近傍のバルク中のリン濃度の2〜10倍となるようにするのがよい。
また、多結晶珪素膜18全体にリンをドープせずに、多結晶珪素膜18のうち、炭化珪素エピタキシャル層6との界面に近い部位のみにリンをドープしてもよい。この場合、多結晶珪素膜18のリンがドープされた部位の厚さは、炭化珪素エピタキシャル層6との界面から1nm以上であることが好ましく、20nm程度とするのがより好ましい。
この場合、その後形成されるゲート絶縁膜12中の深さ方向に対するリン濃度分布のピーク値が、ゲート絶縁膜12のリンがドープされた部位のうち深さが最も浅い部位と炭化珪素エピタキシャル層6とゲート絶縁膜12との界面との中間近傍のバルク中のリン濃度の2〜10倍となるようにするのがよい。
また、ゲート絶縁膜12と炭化珪素エピタキシャル層6との界面近傍にはリンをドープせずにゲート絶縁膜12のバルク中のみにリンをドープしても一定の効果は得られる。この場合は、ゲート絶縁膜12中の深さ方向に対するリン濃度分布のピーク値が、ゲート絶縁膜12のリンがドープされた部位のうち深さが最も浅い部位と深さが最も深い部位との中間近傍のバルク中のリン濃度の2〜10倍となるようにするのがよい。
尚、この発明の実施の形態1では、炭化珪素エピタキシャル層6にp型(第2導電型)の不純物をイオン注入することにより、炭化珪素エピタキシャル層6にp型(第2導電型)のベース領域7を形成した。しかし、炭化珪素エピタキシャル層6上に、p型(第2導電型)の炭化珪素エピタキシャル層をさらに形成してベース領域7としてもよい。
この発明の実施の形態1では、ゲート電極13を多結晶珪素で形成したが、この多結晶珪素の導電型はn型でもp型でもよく、n型またはp型の多結晶炭化珪素でもよい。さらには、ニッケル、チタン、アルミニウム、モリブデン、クロム、白金、タングステン、タンタル、ニオブ、珪素、炭化チタン、これらの窒化物あるいはこれらの合金でもよい。
また、この発明の実施の形態1では、炭化珪素基板2として、一方の面3の面方位が(0001)面であり、4Hのポリタイプを有するものを用いた。しかし、面方位は(000−1)面や(11−20)面などでもよく、これらの面方位から傾斜しているものでであってもよい。さらに、ポリタイプとしては6Hや3Cであってもよい。
尚、この発明の実施の形態1では、炭化珪素半導体装置1aの一例として、n型を第1導電型、p型を第2導電型としてnチャネル炭化珪素MOSFETについて説明した。しかし、p型を第1導電型、n型を第2導電型としたpチャネル炭化珪素MOSFETについても同様である。
実施の形態2.
図10は、この発明の実施の形態2における炭化珪素半導体装置1aの製造方法の一部を示す断面図である。図10において、図1と同じ符号を付けたものは、同一または対応する構成を示しており、その説明を省略する。この発明の実施の形態1とは、リンをドープした多結晶珪素膜18を形成する工程と、多結晶珪素膜18を熱酸化することにより二酸化珪素からなるゲート絶縁膜12を形成する工程とを行う代わりに、ゲート絶縁膜となるリンをドープした二酸化珪素膜19を形成する工程と、リンをドープした二酸化珪素膜19が形成された炭化珪素基板2を熱処理する工程とを行う点が相違している。
この発明の実施の形態2における炭化珪素半導体装置1aの製造方法について詳述する。尚、ここでは、この発明の実施の形態1と同様の部分については説明を省略する。
まず、図4に示す、ベース領域7の表面側に、一対のn型(第1導電型)のソース領域8を形成し、さらに、一方のソース領域8に隣接して、p型(第2導電型)のベースコンタクト用領域11を形成する工程を行い、その後、高温アニールを行う工程を行うまでは、この発明の実施の形態1と同様である。
次に、図10に示すように、ベース領域7、ソース領域8およびベースコンタクト用領域11を含む炭化珪素エピタキシャル層6の表面に、ゲート絶縁膜となるリンをドープした二酸化珪素膜19を形成する。リンをドープした二酸化珪素膜19の膜厚は、1nm以上であることが好ましく、50nm程度とするのがより好ましい。
後述する炭化珪素基板2を熱処理する工程において、炭化珪素/二酸化珪素界面の界面準位を効果的にリンでパッシベーションするために、二酸化珪素膜19にドープするリンの濃度は、この発明の実施の形態1の場合と同様で、二酸化珪素膜19の面内方向および深さ方向においてほぼ一定であり、1×1016〜1×1022cm−3の範囲とすることが好ましい。
リンをドープした二酸化珪素膜19は、原料ガスとしてO、COあるいはNOなどと、SiHおよびPHを用いたCVD法によって形成されるが、この方法に限ることはなく、先にノンドープの二酸化珪素膜19をCVD法によって形成し、その後、イオン注入によってリンをドープする方法で形成してもよい。
次に、リンをドープした二酸化珪素膜19が形成された炭化珪素基板2を300〜1400℃の範囲の温度で熱処理する。この工程により、リンが炭化珪素/二酸化珪素界面近傍へ拡散し、炭化珪素/二酸化珪素界面の界面準位がリンによってパッシベーションされる。尚、イオン注入によって二酸化珪素膜19にリンをドープする方法を用いる場合は、注入イオンを活性化するために、ここでの熱処理の温度を1000℃以上とすることが好ましい。
次に、図7に示す、ゲート絶縁膜となるリンをドープした二酸化珪素膜19上に、多結晶珪素からなるゲート電極13を形成する工程を行い、その後は、この発明の実施の形態1と同様の工程を行い、図1に示す炭化珪素半導体装置1aが完成する。炭化珪素半導体装置1aの完成後、ゲート絶縁膜となるリンをドープした二酸化珪素膜19中の深さ方向に対するリン濃度の分布は図8に示すようになる。
この発明の実施の形態2では、以上のようにしたことにより、この発明の実施の形態1と同様に、チャネル移動度を向上させつつ、閾値電圧の低下を抑制することができるという効果がある。さらに、珪素や炭化珪素の熱酸化によってゲート絶縁膜を形成するわけではなく、ゲート絶縁膜となる二酸化珪素膜19を直接形成するため、ゲート絶縁膜の膜厚の制御性が高い。
二酸化珪素膜19にリンを1×1016〜1×1022cm−3の濃度でドープしたことにより、炭化珪素/二酸化珪素界面の界面準位を効果的にパッシベーションすることができ、チャネル移動度を向上させることができる。さらに、これにより、効果的に閾値電圧を高いまま維持することができる。
二酸化珪素膜19中の深さ方向に対するリン濃度の分布が、二酸化珪素膜19の表面近傍(二酸化珪素膜19のリンがドープされた部位のうち深さが最も浅い部位に相当)から炭化珪素エピタキシャル層6との界面近傍までほぼ一定になるようにリンをドープしたことにより、効果的に閾値電圧を高いまま維持することができる。
尚、この発明の実施の形態2では、二酸化珪素膜19中の深さ方向に対するリン濃度の分布がほぼ一定となるようにリンをドープした。しかし、深さ方向に対するリン濃度の分布は必ずしも一定である必要はなく、表面近傍から炭化珪素エピタキシャル層6との界面にかけてリン濃度が高くなっていくように、あるいは低くなっていくようにしてもよい。また、リン濃度が深さ方向に対して単調に変化する必要もなく、増減があってもよい。
例えば、二酸化珪素膜19の表面近傍(二酸化珪素膜19のリンがドープされた部位のうち深さが最も浅い部位に相当)のリン濃度よりも炭化珪素エピタキシャル層6との界面近傍のリン濃度が高くなるように二酸化珪素膜19を形成すると、炭化珪素/二酸化珪素界面に生じる界面準位を効果的にリンでパッシベーションすることができる。
このように二酸化珪素膜19の深さ方向に対するリン濃度の分布に変化を付けた場合、リン濃度のピーク値が、二酸化珪素膜19の表面(二酸化珪素膜19のリンがドープされた部位のうち深さが最も浅い部位に相当)と炭化珪素エピタキシャル層6との界面との中間近傍のバルク中のリン濃度の2〜10倍となるようにするのがよい。
また、二酸化珪素膜19全体にリンをドープせずに、二酸化珪素膜19のうち、炭化珪素エピタキシャル層6との界面に近い部位のみにリンをドープしてもよい。この場合、二酸化珪素膜19中の深さ方向に対するリン濃度のピーク値が、二酸化珪素膜19のリンがドープされた部位のうち深さが最も浅い部位と炭化珪素エピタキシャル層6と二酸化珪素膜19との界面との中間近傍のバルク中のリン濃度の2〜10倍となるようにするのがよい。
また、炭化珪素エピタキシャル層6との界面近傍にはドープせずバルク中のみにリンをドープしても一定の効果は得られる。この場合は、二酸化珪素膜19中の深さ方向に対するリン濃度分布のピーク値が、二酸化珪素膜19のリンがドープされた部位のうち深さが最も浅い部位と深さが最も深い部位との中間近傍のバルク中のリン濃度の2〜10倍となるようにするのがよい。
尚、この発明の実施の形態2では、この発明の実施の形態1と相違する部分について説明し、同一または対応する部分についての説明は省略した。
実施の形態3.
図11は、この発明の実施の形態3における炭化珪素半導体装置1bを示す断面図である。図11において、図1と同じ符号を付けたものは、同一または対応する構成を示しており、その説明を省略する。
図11において、n型(第1導電型)で低抵抗の炭化珪素基板2の一方の面3上に、n型(第1導電型)の炭化珪素エピタキシャル層6が形成されている。炭化珪素エピタキシャル層6の表面側には、一対のp型(第2導電型)のベース領域7が、互いに所定間隔だけ離れてそれぞれ形成されている。さらに、それぞれのベース領域7の表面側には、n型(第1導電型)のソース領域8が、それぞれベース領域7よりも浅く形成されている。そして、それぞれのソース領域8に隣接して、p型(第2導電型)のベースコンタクト用領域11が形成されている。
また、ベース領域7およびソース領域8の一部を含む炭化珪素エピタキシャル層6の表面には、チャネル用炭化珪素エピタキシャル追成長層21が形成され、このチャネル用炭化珪素エピタキシャル追成長層21上およびソース領域8の表面の一部にゲート絶縁膜12が形成されている。さらに、ゲート絶縁膜12上で、一対のベース領域7同士の間の領域およびソース領域8の一部と対向する部位には、ゲート電極13が形成されている。そして、ソース領域8の表面の一部からベースコンタクト用領域11の表面にかけてソース電極16が形成され、炭化珪素基板2の他方の面22にはドレイン電極17が形成されている。ゲート絶縁膜12の一部およびゲート電極13上には、層間絶縁膜23が形成されている。
次に、この発明の実施の形態3における炭化珪素半導体装置1bの製造方法について説明する。尚、ここでは、この発明の実施の形態1と同様の部分については説明を省略する。図12〜図20は、それぞれ、この発明の実施の形態2における炭化珪素半導体装置1bの製造方法の一部を示す断面図である。
まず、n型(第1導電型)で低抵抗の炭化珪素基板2を準備する。そして、図12に示すように、炭化珪素基板2の一方の面3上に、n型(第1導電型)の炭化珪素エピタキシャル層6を形成する。
次に、炭化珪素エピタキシャル層6の表面にレジストによってマスクを形成し、炭化珪素エピタキシャル層6の表面側から、p型(第2導電型)の不純物をイオン注入する。これにより、炭化珪素エピタキシャル層6に互いに所定距離だけ離れた一対のp型(第2導電型)のベース領域7がそれぞれ形成される。レジストを除去した後の断面図を図13に示す。
次に、炭化珪素エピタキシャル層6の表面にレジストによってマスクを形成し、炭化珪素エピタキシャル層6の表面側から、n型(第1導電型)の不純物をイオン注入する。これにより、ベース領域7の表面側に、n型(第1導電型)のソース領域8がそれぞれベース領域7よりも浅く形成される。その後、レジストを除去する。
次に、炭化珪素エピタキシャル層6の表面にレジストによってマスクを形成し、炭化珪素エピタキシャル層6の表面側から、p型(第2導電型)の不純物をイオン注入する。これにより、ベース領域7の表面側に、ソース領域8に隣接したp型(第2導電型)のベースコンタクト用領域11がそれぞれ形成される。レジストを除去した後の断面図を図14に示す。
次に、炭化珪素エピタキシャル層6、ベース領域7、ソース領域8およびベースコンタクト用領域11が形成された炭化珪素基板2を、熱処理装置によって高温アニールを行い、イオン注入されたアルミニウムや窒素などを電気的に活性化する。
次に、ベース領域7、ソース領域8およびベースコンタクト用領域11を含む炭化珪素エピタキシャル層6上に、チャネル用炭化珪素エピタキシャル追成長層21を形成する。そして、図15に示すように、フォトリソグラフィおよびRIE(Relative Ion Etching)技術により、チャネル用炭化珪素エピタキシャル追成長層21を、一対のベース領域7の間に露出した炭化珪素エピタキシャル層6が中央に位置し、それぞれのソース領域8の一部が両端に位置するような形状にパターニングする。
次に、800〜1400℃で、ベース領域7、ソース領域8およびベースコンタクト用領域11を含む炭化珪素エピタキシャル層6の表面およびチャネル用炭化珪素エピタキシャル追成長層21の表面を熱酸化し、フッ化水素酸により熱酸化膜を除去する。
次に、図16に示すように、チャネル用炭化珪素エピタキシャル追成長層21上、ソース領域8の表面の一部およびベースコンタクト用領域11の表面にリンをドープした多結晶珪素膜18を形成する。
後述するゲート絶縁膜12を形成する工程において炭化珪素/二酸化珪素界面に生じる界面準位の密度が1×1010〜1×1015cm−2eV−1程度であり、炭化珪素/二酸化珪素界面の遷移領域の厚さが1〜10nm程度であることから、界面準位を効果的にリンでパッシベーションするために、多結晶珪素膜18にドープするリンの濃度は、多結晶珪素膜18の面内方向および深さ方向においてほぼ一定であり、1×1016〜1×1022cm−3の範囲とすることが好ましい。
リンをドープした多結晶珪素膜18は、原料ガスとしてSiHとPHを用いたCVD法によって形成されるが、この方法に限ることはなく、先にノンドープの多結晶珪素膜18をCVD法によって形成し、その後、イオン注入によってリンをドープする方法で形成してもよい。
次に、リンをドープした多結晶珪素膜18が形成された炭化珪素基板2を700〜1400℃の範囲の温度で加熱し、多結晶珪素膜18を全て熱酸化することにより、二酸化珪素からなるゲート絶縁膜12を形成する。この工程により、リンが炭化珪素/二酸化珪素界面近傍へ拡散し、炭化珪素/二酸化珪素界面に生じる界面準位がリンによってパッシベーションされる。ゲート絶縁膜12を形成した後の断面図を図17に示す。
次に、ゲート絶縁膜12上に、多結晶珪素膜をCVD法によって形成し、フォトリソグラフィおよびエッチング技術によってパターニングすることによりゲート電極13を形成する。図18に示すように、ゲート電極13は、一対のソース領域8がそれぞれ両端部に位置し、ソース領域8間の炭化珪素エピタキシャル層6が中央に位置するような形状にパターニングされる。
次に、図19に示すように、ゲート電極13上およびゲート絶縁膜12上に、ソースとゲートとを電気的に絶縁するための層間絶縁膜23を形成する。
次に、ゲート絶縁膜12および層間絶縁膜23のうち、ソース領域8の表面の一部からベースコンタクト用領域11の表面にかけての部位を除去する。そして、図20に示すように、ゲート絶縁膜12を除去することによって表面に露出した、ソース領域8の表面の一部からベースコンタクト用領域11の表面にかけての部位にソース電極16をそれぞれ形成する。
次に、炭化珪素基板2の他方の面22にドレイン電極17を形成する。これにより、図11に示す状態となる。
最後に、ソース電極16およびドレイン電極17を、接触している炭化珪素と合金化させるために熱処理を行う。以上で、図11に示すこの発明の実施の形態1における炭化珪素半導体装置1bであるnチャネルMOSFETが完成する。
この発明の実施の形態3では、以上のようにしたことにより、この発明の実施の形態1と同様の効果が得られる。
尚、この発明の実施の形態3では、チャネル用炭化珪素エピタキシャル追成長層21を形成して炭化珪素半導体装置1bを製造した。しかし、チャネル用炭化珪素エピタキシャル追成長層21を形成せずに炭化珪素半導体装置1bを製造してもよい。
尚、この発明の実施の形態3では、この発明の実施の形態1と相違する部分について説明し、同一または対応する部分についての説明は省略した。
以上、この発明の実施の形態1〜3について説明した。これらの、この発明の実施の形態1〜3で説明した構成は互いに組合せることができる。
1a、1b 炭化珪素半導体装置
2 炭化珪素基板
6 炭化珪素エピタキシャル層
7 ベース領域
8 ソース領域
11 ベースコンタクト用領域
12 ゲート絶縁膜
18 リンをドープした多結晶珪素膜
19 リンをドープした二酸化珪素膜

Claims (14)

  1. 炭化珪素層を有する基板の前記炭化珪素層上に、リンをドープした珪素膜を形成する工程と、
    前記珪素膜を熱酸化してゲート絶縁膜を形成する工程と、
    を備えた炭化珪素半導体装置の製造方法。
  2. 珪素膜を形成する工程では、リンを1×1016〜1×1022cm−3の濃度でドープすることを特徴とする請求項1記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  3. 珪素膜を形成する工程では、珪素膜中の深さ方向に対するリン濃度の分布が、リンがドープされた部位のうち深さが最も浅い部位から炭化珪素層との界面近傍までほぼ一定になるようにリンをドープすることを特徴とする請求項2記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  4. 珪素膜を形成する工程では、珪素膜中のリンがドープされた部位のうち深さが最も浅い部位よりも炭化珪素層との界面近傍の方がリン濃度が高くなるようにリンをドープすることを特徴とする請求項2記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  5. 珪素膜中のリンがドープされた部位のうち深さが最も浅い部位は、前記珪素膜の表面近傍であることを特徴とする請求項3または請求項4のいずれかに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  6. 炭化珪素層を有する基板の前記炭化珪素層上に、ゲート絶縁膜となるリンをドープした二酸化珪素膜を形成する工程と、
    前記二酸化珪素膜が形成された前記基板を熱処理する工程と、
    を備えた炭化珪素半導体装置の製造方法。
  7. 二酸化珪素膜を形成する工程では、リンを1×1016〜1×1022cm−3の濃度でドープすることを特徴とする請求項6記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  8. 二酸化珪素膜を形成する工程では、二酸化珪素膜中の深さ方向に対するリン濃度の分布が、リンがドープされた部位のうち深さが最も浅い部位から炭化珪素層との界面近傍までほぼ一定になるようにリンをドープすることを特徴とする請求項7記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  9. 二酸化珪素膜を形成する工程では、二酸化珪素膜中のリンがドープされた部位のうち深さが最も浅い部位よりも炭化珪素層との界面近傍の方がリン濃度が高くなるようにリンをドープすることを特徴とする請求項7記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  10. 二酸化珪素膜中のリンがドープされた部位のうち深さが最も浅い部位は、前記二酸化珪素膜の表面近傍であることを特徴とする請求項8または請求項9のいずれかに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  11. 炭化珪素層を有する基板と、
    前記炭化珪素層上に形成され、リンがドープされた二酸化珪素で形成されたゲート絶縁膜と、を備えた炭化珪素半導体装置において、
    前記ゲート絶縁膜中の深さ方向に対するリン濃度の分布は、前記炭化珪素層との界面近傍にピーク値を有し、
    前記ピーク値は、前記ゲート絶縁膜のリンがドープされた部位のうち深さが最も浅い部位と前記界面との中間近傍のバルク中のリン濃度の2〜10倍であることを特徴とする炭化珪素半導体装置。
  12. ゲート絶縁膜のバルク中のリン濃度は、1×1016〜1×1022cm−3であることを特徴とする請求項11記載の炭化珪素半導体装置。
  13. ゲート絶縁膜中の深さ方向に対するリン濃度の分布は、前記ゲート絶縁膜中のリンがドープされた部位のうち深さが最も浅い部位からバルク中にかけてほぼ一定であることを特徴とする請求項12記載の炭化珪素半導体装置。
  14. ゲート絶縁膜中のリンがドープされた部位のうち深さが最も浅い部位は、前記ゲート絶縁膜の表面近傍であることを特徴とする請求項13記載の炭化珪素半導体装置。
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