JP2012027282A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】研磨粒子mを添加したトナー11を用いる場合において、出力枚数の増加に伴ってカブリ値が増加しても、現像領域Dのカブリ値が許容値を超える事が無く、且つ、放電生成物に起因する画像流れや、ドラム融着等の画像不良を抑制出来る画像形成装置を提供する事を目的とする。
【解決手段】トナー劣化によるカブリ対策として、出力枚数に応じて画像形成時のVbackを切り替える制御を行っている画像形成装置において、非画像形成時における研磨粒子mのドラム1上への供給量を増やす為に、Vback変更タイミングと同期して非画像形成時の現像バイアスの設定を変化させる。
【選択図】図1
【解決手段】トナー劣化によるカブリ対策として、出力枚数に応じて画像形成時のVbackを切り替える制御を行っている画像形成装置において、非画像形成時における研磨粒子mのドラム1上への供給量を増やす為に、Vback変更タイミングと同期して非画像形成時の現像バイアスの設定を変化させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、像担持体に形成された静電潜像が現像剤によって現像される電子写真方式、静電記録方式を利用した画像形成装置に関するものである。
従来、複写機、レーザービームプリンタ等の画像形成装置は静電転写プロセスを採用した装置が一般的である。この装置は、像担持体の表面に静電的に形成した静電潜像に現像剤であるトナーを供給してトナー像として現像する。そのトナー像を紙などのシート(記録材)に転写部材で転写する。そして、シート上の未定着のトナー像を定着手段により固着像としてシートに定着する。シートに対するトナー像転写後の像担持体はクリーニング手段により転写残トナー等の残留付着物が除去されて繰り返して画像形成に供される。
ところで、画像形成装置内おける帯電部材、転写部材など高電圧が印加される部材の存在に起因して発生する放電生成物が像担持体(以下、感光体と記す)の表面に異物として付着することがある。そして、特に、高湿環境下において、その付着異物が電気的に低抵抗化して、鮮明な静電潜像の形成を妨げ、画像流れ等を発生させる事が知られている。
このような画像流れなどの、放電生成物に起因する画像不良を防止する方法として、特許文献1では、感光体の表面を研磨するための研磨粒子を現像手段内の現像剤中に添加する方法が提案されている。この方法では、現像手段から感光体を経由して、感光体に当接しているクリーニング手段に研磨粒子を貯めることによって、研磨粒子により感光体の表面を摺擦して放電生成物を除去している。
研磨粒子は、帯電特性がトナーと逆極性である。そして、感光体上の白地部(非画像部)において、感光体の暗部電位(以後、Vdと表す)と現像バイアスの直流電圧成分の電圧値(以後、Vdevと表す)との差電位(以後、Vbackと表す)に応じて現像手段から感光体に供給される量が増える。例えば、トナーの正規の帯電極性が負極性の場合は、研磨粒子の正規の帯電極性は正極性とされる。そして、この研磨粒子は、トナーと逆極性であるため、転写部においてシートに対して実質的に転写されずにクリーニング手段に捕集されている。
一成分現像剤を用いる場合には、トナーが変質する“トナー劣化”が生じ、濃度薄やカブリ等の画像不良が発生するという問題が生じている。これは、プリント出力枚数が増えるに連れて、トナーが機械的に磨耗したり、外添剤がトナーヘ埋め込まれたり、外添状態が変化する等の事由によるものである。具体的には、現像手段(現像装置)としては、トナーの帯電量を高くする為に現像スリーブに現像ブレードを高い線圧で押し付けて使う。そのため、現像スリーブと現像ブレードの当接部において、圧力や熱等により、トナーに与えられるダメージが大きくなっている。
上記の“トナー劣化”が生じた場合の画質不良に関して説明する。図5の(a)は、VdとVdevとの差であるVbackと、ベタ白画像における紙上反射濃度(所謂、カブリ値)の関係を示している。トータルプリント枚数(出力枚数:積算プリント枚数)が増加していくと、トナー劣化が促進される為、Vbackが同じ値であっても紙上カブリ値が大きくなるという傾向を示している。つまり、トナー劣化が促進されると、逆極性に帯電したトナーの割合が増加し、結果としてカブリが検出される傾向に有る事が解っている。
また、現像バイアスの設計値を決定する際には、Vbackの値が小さくなると、正規カブリトナー量が大幅に増加してしまう。特に、100V以下で顕著に増加する。故に、現像バイアス設定を決める際には公差を考慮してVbackを出来る限り大きめに設定している。尚、交差とは、現像バイアスや帯電バイアスの高圧印加手段が有する交差を意味している。そこで、図5の(a)のA→B→Cのように、出力枚数が増えるに連れて、Vback設定値(Vback設定範囲)をRA→RB→RCのように低目に切り替える。これにより、カブリを示す反射濃度をカブリ許容値上限である紙上平均値で3.0%以内に保つという制御方法が採用されている。
しかしながら、上述のように研磨粒子の帯電特性をトナーと逆極性として、白地部に現像することで感光体上へ研磨粒子を供給する場合、次のような問題がある。ここでは、一例として、トナーの正規の帯電極性が負極性、研磨粒子の正規の帯電極性が正極性であるものとして説明する。
図5の(b)に示す様に、従来例にて示した様に、トナー劣化起因のカブリ対策として出力枚数の増加に応じてVbackを減らしていくと、感光体上への研磨粒子供給量が減ってしまい、感光体上に存在する研磨粒子が不足する。このことによって、画像流れ等の放電生成物に起因する画像不良が生じるという問題がある。また、感光体上にトナーや外添剤が固着して、露光部において露光を遮ってしまう事によってベタ黒画像上で白ポチがドラム周期で発生する現象“ドラム融着”が発生する事が有る。
本発明は、上記のように、研磨粒子を含有(添加)した現像剤を用いる画像形成装置の改善に関する。その目的は、出力枚数の増加に伴ってカブリ値が増加しても、現像領域のカブリ値が許容値を超える事が無く、且つ、放電生成物に起因する画像流れや、ドラム融着等の画像不良を低減させる事の出来る画像形成装置を提供する事である。
上記目的を達成するための本発明に係る画像形成装置の代表的な構成は、静電潜像が形成される像担持体と、前記像担持体に接触して前記像担持体の帯電を行う帯電手段と、前記静電潜像を現像剤により現像する現像手段と、前記帯電手段に対して帯電バイアスを出力する帯電バイアス出力手段と、前記現像手段に対して現像バイアスを出力する現像バイアス出力手段と、を備え、前記現像剤は、前記像担持体の表面を研磨する為の研磨粒子を含有しており、前記研磨粒子は、前記現像剤の正規帯電極性とは逆極性に帯電する性質を有している、画像形成装置において、前記研磨粒子が前記像担持体へ供給される量を増やす為に、前記現像剤の消費量に関わる情報に応じて、前記現像バイアス出力手段の設定条件が非画像形成時と画像形成時において異なる事を特徴とする。
本発明によれば、出力枚数が増えてトナー劣化が促進されても、現像領域のカブリ値が許容値を超える事無く、且つ、像担持体表面を研磨するのに十分な量の研磨粒子を供給する事が出来る。これにより、画像形成装置の寿命を通して、画像流れなどの放電生成物に起因する画像不良を低減させる事が出来る。
[実施例1]
<画像形成装置の全体構成及び動作>
図1の(a)は本実施例における画像形成装置100の概略構成を示す縦断面図、(b)は制御系統のブロック回路図である。本実施例の装置100は、転写方式の電子写真プロセスを用いたレーザプリンタである。即ち、装置100は、パソコン等の外部ホスト装置200から制御回路部(コントローラ)101に入力する電気的な画像情報に基づいてシート状の記録材13に画像を形成して出力することができる。制御回路部101は装置100の動作を統括的に制御しており、ホスト装置200や操作部102からのプリント指令に応じて所定の画像形成シーケンスに従って装置100の画像形成動作を実行する。
<画像形成装置の全体構成及び動作>
図1の(a)は本実施例における画像形成装置100の概略構成を示す縦断面図、(b)は制御系統のブロック回路図である。本実施例の装置100は、転写方式の電子写真プロセスを用いたレーザプリンタである。即ち、装置100は、パソコン等の外部ホスト装置200から制御回路部(コントローラ)101に入力する電気的な画像情報に基づいてシート状の記録材13に画像を形成して出力することができる。制御回路部101は装置100の動作を統括的に制御しており、ホスト装置200や操作部102からのプリント指令に応じて所定の画像形成シーケンスに従って装置100の画像形成動作を実行する。
プリンタエンジンとしての装置100は、内部に、回転可能な像担持体としてのドラム型の電子写真感光体ドラム(以下、ドラムと)1を備えている。ドラム1は駆動源Mから駆動力が伝達されることにより、軸1aを中心に矢印R1の時計方向に所定のプロセススピードで回転駆動される。本実施例では、150mm/秒のプロセススピードを有している。
回転するドラム1は、その表面が帯電装置(帯電手段)としての帯電ローラ(接触帯電部材)2によって所定の極性・電位に一様に帯電される。帯電ローラ2は、ドラム1の表面に接触配置されており、ドラム1の回転に従動して回転する。帯電ローラ2には帯電バイアス印加電源(バイアス出力手段)E2から出力される所定の帯電バイアスが摺動接点を介して印加される。これにより、ドラム1の表面が所定の極性、所定の電位に均一に接触帯電される。本実施例では、電源E2は交流電源部ACと直流電源部DCを有し、帯電ローラ2にはAC電圧(交流電圧成分)とDC電圧(直流電圧成分:直流成分の電位Vpre)とが重畳された振動電圧である帯電バイアスを印加した。具体的には、正弦波であるAC電圧をpeak to peakで1600V、周波数を620Hz、DC電圧を−500Vに印加して、ドラム1の表面が−500V前後の電位(暗部電位Vd)に均一に帯電される。尚、本実施例では、ドラム1の帯電は、接触帯電ローラ2にAC電圧とDC電圧を重畳させて印加したAC帯電方式であるが、DC電圧のみの印加によるDC帯電方式であっても良い。また、他の帯電方式であるコロナ帯電であっても良い。
帯電後のドラム1の表面は、露光装置16による画像情報の露光Lによって静電潜像が形成される。本実施例における露光装置16はレーザ露光装置である。レーザスキャナ16a、ポリゴンミラー(不図示)、反射レンズ16b等を有している。この装置16は、画像情報に基づいて変調されたレーザ光Lをドラム1の表面に照射(主走査露光)して照射部分の電荷を除去し、静電潜像を形成するものである。本実施例では、レーザ光Lによる除電部分の電位(明部電位Vl)は−150V程度である。こうして、ドラム1の表面に形成された静電潜像(暗部電位Vdと明部電位Vlとの静電コントラスト像)は、現像装置4内の現像剤(トナー)により現像剤像(トナー像)として現像される。
上述のトナーには正に帯電し易いもの、負に帯電し易いものがある(以下、それぞれ「ポジトナー」、「ネガトナー」という)。現像スリーブや現像ローラ上には、トナーが塗布され、DC成分(現像DCバイアス)とAC成分(現像ACバイアス)を重畳したバイアスが印加される。現像スリーブや現像ローラからは、ネガトナーを用いた系の画像形成装置であれば除電部分に、またポジトナーを用いた系の画像形成装置であれば非除電部分に、トナーが付着される。このようにして、感光ドラム1上の静電潜像に対して現像装置4によって現像位置で現像が行なわれ、感光ドラム1上にはトナー像が形成される。尚、現像装置4については、後に詳述する。
ドラム1の表面に形成されたトナー像は、転写装置としての転写ローラ5によってシート13上に転写される。シート13は、給紙カセット14に積載して収納されている。給紙ローラ12が所定の制御タイミングで駆動されることで、カセット14内のシート13が一枚分離給送されてシートパスaを通ってレジストローラ15に至る。そして、そのシート13は、ローラ15によりドラム1上のトナー像と同期をとってドラム1とローラ5との圧接部である転写ニップ部Nに導入されて挟持搬送される。ローラ5にはシート13がニップ部Nを挟持搬送されている間、転写バイアス印加電源E5からトナーの帯電極性とは逆極性で所定電位のDC電圧である転写バイアスが摺動接点を介して印加される。これにより、ドラム1上のトナー像がシート13上に順次に静電転写される。ニップ部Nを出たシート13はドラム1から分離されて定着装置8へ搬送される。また、シート分離後のドラム1は表面に残ったトナーや紙粉等の残留物がクリーニング装置6によって除去されて清掃され、繰り返して画像形成に供される。本実施例において、クリーニング装置6はブレード方式であり、クリーニング部材としてクリーニングブレード7を備えている。ブレード7は先端エッジ部をドラム1の回転方向R1に対しカウンタ方向に当接して配設されている。ブレード7とドラム1との当接部がクリーニング部bである。回転するドラム1の表面はクリーニング部bにおいてブレードエッジ部でしごかれる。これにより、ドラム表面の転写残トナー等の付着残留物が掻き落とされてドラム表面から除去される。定着装置8に搬送されたシート13は、定着ローラ8aと加圧ローラ8bとの圧接部である定着ニップ部で加熱、加圧を受けて、未定着トナー像が固着像として定着される。トナー像定着後のシート13は画像形成物(プリント、コピー)として排出ローラ17により装置本体外部の排紙トレイ18に排出される。
本実施例の装置100は、画像形成プロセスを行う上記部材のうち、ドラム1、帯電ローラ2、現像装置4及びクリーニング装置6は、プロセスカートリッジ(以下、カートリッジと記す)20としてある。カートリッジ20は上記の部材1、2、4、6をカートリッジ枠体20aに所定の配置関係をもって一体的に組付けてあり、装置本体100Aのカートリッジ装着機構部(不図示)対して所定の要領にて取り外し可能に装着される。
また、カートリッジ20には、現像剤の消費量に関わる情報を指示するための手段として、記憶手段(メモリ)21が設けられている。メモリ21としては、通常の半導体による電子的なメモリが特に制限なく使用する事が可能である。例えば、接触不揮発性メモリ、非接触不揮発性メモリ、電源を有する揮発性メモリなど、任意の形態を用いることができる。本実施例では、非接触不揮発性メモリ21がカートリッジ3に搭載されている。メモリ21は、メモリ21側の情報伝達手段であるアンテナ(不図示)を有し、無線で装置本体100Aが備えた本体側情報伝達手段103と通信する。カートリッジ20が装置本体100Aに所定に装着された状態において、メモリ21が本体側情報伝達手段103に所定に正対した状態になっている。これにより、制御回路部101とメモリ21との間で電気的情報の授受(情報の読み出し及び書き込み)が可能となる。本実施例では、制御回路部101は、制御部、演算部、記憶部(ROM)、時計機能部などを備え、更に、本体側情報伝達手段103を介してメモリ21への情報の読み書き機能を備えている。本実施例においては、メモリ21には、少なくとも、ドラム1の駆動時間(ドラム1の積算回転時間)に関わる情報が制御回路部101から入力されて記憶(保持)される。そして記憶される情報は更新される。
<装置100の動作工程>
図2に上記装置100の動作工程図を示した。
図2に上記装置100の動作工程図を示した。
1)前多回転工程:画像形成装置の始動(起動)動作期間(ウォーミング期間)である。画像形成装置のメイン電源スイッチのOnにより、画像形成装置のメインモータを起動させて、所要のプロセス機器の準備動作を実行する。
2)スタンバイ:所定の始動動作期間終了後、メインモータの駆動を停止させて、プリントジョブ開始信号が入力されるまで画像形成装置をスタンバイ(待機)状態に保持する。
3)前回転工程:プリントジョブ開始信号の入力に基づいて、メインモータを再駆動させて、所要のプロセス機器のプリントジョブ前動作を実行する期間である。より実際的は、a:画像形成装置がプリントジョブ開始信号を受信、b:フォーマッタで画像を展開(画像のデータ量やフォーマッタの処理速度により展開時間は変わる)、c:前回転工程開始、という順序になる。
なお、前記1)の前多回転工程中にプリントジョブ開始信号が入力している場合は、前多回転工程の終了後、前記2)のスタンバイ無しに、引き続き前回転工程に移行する。
4)プリントジョブ実行:所定の前回転工程が終了すると、引き続いて前記の画像形成プロセス(モノプリント又はマルチプリント)が実行されて、画像形成済みの記録材が出力される。マルチプリント(連続プリントジョブ)の場合は前記の画像形成プロセスが繰返えされて所定枚数分の画像形成済みの記録材が順次に出力される。
5)紙間工程:連続プリントジョブの場合において、一の記録材Pの後端と次の記録材Pの先端との間隔工程であり、転写部や定着装置においては非通紙状態期間である。
6)後回転工程:1枚だけのモノプリントジョブの場合にその画像形成済みの記録材が出力された後、あるいはマルチプリントの場合に最後の画像形成済みの記録材が出力された後もメインモータを引き続き所定の時間駆動させる。これにより所要のプロセス機器のプリントジョブ後動作を実行する期間である。
7)スタンバイ:所定の後回転工程終了後、メインモータの駆動が停止し、次のプリントジョブ開始信号が入力されるまで画像形成装置をスタンバイ状態に保持する。
上記において、4)のプリントジョブ実行時が画像形成時であり、1)の前多回転工程時、3)の前回転工程時、5)の紙間工程時、6)の後回転工程時が非画像形成時である。非画像形成時とは、上記の前多回転工程時、前回転工程時、紙間工程時、後回転工程時のうちの少なくとも1つの工程時、さらにはその工程時内の少なくとも所定時間である。
<現像装置>
本実施例の現像装置4は、現像剤として磁性一成分トナーを用いた現像装置である。装置4は、トナー11を収納するトナー容器4a、容器4aに収納されたトナー11をほぐしながら搬送するための攪拌部材3、搬送されたトナー11を担持搬送する現像スリーブ10、スリーブ10に担持されたトナーの層厚規制を行う現像ブレード9を有する。
本実施例の現像装置4は、現像剤として磁性一成分トナーを用いた現像装置である。装置4は、トナー11を収納するトナー容器4a、容器4aに収納されたトナー11をほぐしながら搬送するための攪拌部材3、搬送されたトナー11を担持搬送する現像スリーブ10、スリーブ10に担持されたトナーの層厚規制を行う現像ブレード9を有する。
攪拌部材3は、駆動源Mによって回転速度30rpmで、矢印R3の時計方向に回転駆動される。攪拌部材3は容器4aに回転自在に支持された取付軸3aに厚み50μm、材質:ポリフェニルサルファイドの攪拌シートを設けたものである。攪拌部材3はスリーブ10と同一の駆動系により駆動される。
スリーブ10は、アルミニウムやステンレススチールのパイプによって形成された非磁性スリーブであり、容器4aによって矢印R2の反時計方向に回転自在に支持されている。本実施例ではスリーブ10にアルミ製の16.0mm径の中空円筒管を用いた。スリーブ10の軸方向の両端部にはそれぞれコロ(不図示)が固定されている。スリーブ10は、コロの外周面を対向するドラム1に突き当てることにより、ドラム表面との間に所定のギャップ(間隙)α:320μmを確保するようにしている。スリーブ10の表面は、フェノール樹脂にカーボン、電荷制御剤、表面を荒らすための微粒子を分散させた溶剤で塗装して、所望量のトナーを担持した時に適正な電荷を与えられるようにした。また、塗料コートによってスリーブ10の表面上は粗さをもっており、本実施例では算術平均粗さRa:1.2μmのものを使用した。スリーブ10の内側には、マグネット(不図示)が配設されている。マグネットは、円筒状に形成されていり、その周方向にN極とS極とが交互に複数個形成されている。マグネットは、スリーブ10が矢印R2方向に回転するのとは異なり、スリーブ10の内側に固定的に配置されている。
ブレード9は、支持部材と弾性ブレードとを有して構成され、弾性ブレードがスリーブ10の表面に当接するように設けられている。弾性ブレードは、例えば、ウレタンゴムを板状に形成したものであり、その基端部が支持板金に固定されるとともに、その先端部をスリーブ10の表面に所定の圧力で当接させて弾性変形している。弾性ブレードは、上述のマグネットの磁力によってスリーブ10の表面に引き付けられたトナー11の層厚を規制するものである。
スリーブ10の表面に担持されたトナーは、スリーブ10の回転によって搬送されることによるトナー相互の摩擦帯電、及び、ブレード9によって層厚が規制される際のスリーブ10と弾性ブレード間での摺擦による摩擦帯電により、適切な電荷が付与される。そして、スリーブ10の引き続く回転によりドラム1の表面に対向する現像領域Dへと搬送されていく。この時、スリーブ10には、現像バイアス印加電源(バイアス出力手段)E10から出力される所定の現像バイアスが摺動接点を介して印加される。本実施例では、電源E10は交流電源部ACと直流電源部DCを有し、AC電圧(交流電圧成分)とDC電圧(直流電圧成分)とが重畳された振動電圧である所定の現像バイアスが印加される。これにより、スリーブ10上のトナーが現像領域Dにおいてドラム1に飛翔して静電的に静電潜像に付着する。これにより、ドラム表面の静電潜像がトナー像として可視化(現像)される。
<トナー及び外添剤>
本実施例において用いたトナー11は、懸濁重合法で作製された負帯電性の一成分磁性トナーであり、体積平均粒径は6.5μmである。また、容器4a内のトナー11中には、トナー11の正規帯電極性とは逆極性に帯電する性質の研磨粒子mが含有されている。本実施例では、トナー11の正規の帯電極性が負帯電極性であるので、研磨粒子mの正規の帯電極性は正極性である。特に、本実施例では、研磨粒子mとして正帯電極性を示すチタン酸ストロンチウムを用いた。
本実施例において用いたトナー11は、懸濁重合法で作製された負帯電性の一成分磁性トナーであり、体積平均粒径は6.5μmである。また、容器4a内のトナー11中には、トナー11の正規帯電極性とは逆極性に帯電する性質の研磨粒子mが含有されている。本実施例では、トナー11の正規の帯電極性が負帯電極性であるので、研磨粒子mの正規の帯電極性は正極性である。特に、本実施例では、研磨粒子mとして正帯電極性を示すチタン酸ストロンチウムを用いた。
ここで、本実施例で用いたチタン酸ストロンチウムを更に具体的に説明する。即ち、本実施例で用いたチタン酸ストロンチウムは、一次粒子の平均粒径が30nm以上300nm以下の範囲にあるもので、立方体状又は直方体状の粒子形状をしており、且つ、ぺロブスカイト型結晶構造を有している。このようなチタン酸ストロンチウムを用いると、例えばクリーニングブレード7のようにドラム1を強力に摺擦する部材を有していない画像形成装置においても、放電生成物を効果的に除去することができる。研磨粒子mのトナー11に対する添加量は、トナー11に対して0.1重量%以上、2.0重量%以下が好適である。本実施例では、研磨粒子mの添加量は、トナー11に対して0.3重量%とした。
具体的に言えば、この研磨粒子mは無機微粉体であり、ドラム表面に付着する紙粉等の低電気抵抗物質およびトナー11を削り取る働きを持つ。また、現像剤の帯電を補助する効果も有している。無機微粉体は、重量平均径が、一次粒子(個々の単位粒子に分離した状態の粒子)、若しくは二次粒子(一次粒子が凝集した状態)で、0.1〜5.0μm、好ましくは0.5〜5.0μm、より好ましくは1.0〜5.0μmである。無機微粉体の重量平均径が上記範囲より大きくなると、現像されずに現像装置4内に残ってしまい、それが蓄積して画像劣化の原因となる。重量平均径が上記範囲より小さくなると、無機微粉体の感光ドラム1に対する研磨効果が減少したり、クリーニングブレード7が転写残トナーを掻き取れなくなってしまう現象である“クリーニング不良”を起こしたりして、画像劣化の原因となる。
本実施例において使用出来る他の研磨粒子mに関して、以下に例を挙げる。無機微粉体としては、マグネシウム、アルミニウム、チタン、鉄、ジルコニウム、セリウム等の金属酸化物及びチタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム等の複合金属酸化物などが挙げられる。中でも、酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸マグネシウム、炭化ケイ素、炭化チタン等の炭化物、及び窒化ケイ素、窒化ゲルマニウム等の窒化物がよく用いられている。
<トナー及び外添剤の帯電量測定方法>
以下に、トナー及び外添剤の帯電量測定方法を説明する。測定には、図7に示す帯電量測定装置を用いる。温度23℃、相対湿度60%環境下である。鉄粉キャリアとして粒径106μm以上150μm以下の範囲に50質量%以上70質量%以下、粒径75μm以上106μm未満の範囲に20質量%以上50質量%未満の分布を持つような鉄粉キャリア(例えばDSP138(同和鉄粉社製))を用いる。鉄粉キャリア9.0gに無機微粉体である外添剤、或いはトナー粒子1.0gを加えた混合物を50〜100ml容量のポリエチレン製の瓶に入れ50回手で振盪する。
以下に、トナー及び外添剤の帯電量測定方法を説明する。測定には、図7に示す帯電量測定装置を用いる。温度23℃、相対湿度60%環境下である。鉄粉キャリアとして粒径106μm以上150μm以下の範囲に50質量%以上70質量%以下、粒径75μm以上106μm未満の範囲に20質量%以上50質量%未満の分布を持つような鉄粉キャリア(例えばDSP138(同和鉄粉社製))を用いる。鉄粉キャリア9.0gに無機微粉体である外添剤、或いはトナー粒子1.0gを加えた混合物を50〜100ml容量のポリエチレン製の瓶に入れ50回手で振盪する。
次いで、底に500メッシュのスクリーン73のある金属製の測定容器72に前記混合物1.0〜1.2gを入れ、金属製のフタ74をする。この時の測定容器72全体の重量を秤りW1(g)とする。次に吸引機71(測定容器72と接する部分は少なくとも絶縁体)において、吸引口77から吸引し風量調節弁76を調節して真空計75の圧力を2kPaとする。
この状態で1分間吸引を行ない、現像剤を吸引除去する。この時の電位計79の電位をV(ボルト)とする。ここで78はコンデンサーであり容量をC(μF)とする。また、吸引後の測定機全体の質量を秤りW2(g)とする。無機微粉体或いはトナー粒子の摩擦帯電量Q(μC/g)は下式の如く計算される。
Q=CV/(W1−W2)
また、外添剤に求められる特性として、帯電極性だけでなく、感光ドラム1表層の硬度より高いものを用いればより好ましい。
また、外添剤に求められる特性として、帯電極性だけでなく、感光ドラム1表層の硬度より高いものを用いればより好ましい。
その理由を以下に示す。まず、本実施の形態の画像形成装置で使用する感光ドラム1について説明する。感光ドラム1の削れ易さはドラムの硬度に相関し、ユニバーサル硬度によって表すことができる。本実施の形態で使用する感光ドラム1は、ユニバーサル硬度(Hu)が235のものである。また、他の感光ドラムでも適用可能である。
ユニバーサル硬度(Hu)は、ドイツ、フィッシャー(株)社製硬度計(H100VP−HCU)を用いて測定した。以後、これをフィッシャー硬度計と呼ぶ。測定環境は、すべて23℃/55%RHで行った。フィッシャー硬度計は、従来のマイクロビッカース法のように、圧子を試料表面に押し込み、除荷後(荷重を除いた後)の残留くぼみを顕微鏡で測定し硬さを求める方法ではない。圧子に連続的に荷重をかけ、荷重下での押し込み深さを直読し、連続的硬さを求める方法である。
ユニバーサル硬度(Hu)は、次のように規定される。圧子は四角錐の先端の対面角度(136°)のダイヤモンド圧子(ビッカース圧子)を使用し、試験荷重下での押し込み深さを測定する。ユニバーサル硬度(Hu)は、試験荷重をその試験荷重で生じた圧痕(圧子の幾何学的形状から計算された)の表面積で除した比率で表示され、以下の式(1)で表される。即ち、
Hu=(試験荷重(N))/(試験荷重下でのビッカース圧子の表面積(mm2))
=F/(26.43×h2)(N/mm2)…式(1)
ここで、Hu:ユニバーサル硬度(N/mm2)、F:試験荷重(N)、h:試験荷重下での押し込み深さ(mm)、である。
Hu=(試験荷重(N))/(試験荷重下でのビッカース圧子の表面積(mm2))
=F/(26.43×h2)(N/mm2)…式(1)
ここで、Hu:ユニバーサル硬度(N/mm2)、F:試験荷重(N)、h:試験荷重下での押し込み深さ(mm)、である。
硬度計の測定条件は、四角錐で先端の対面角136゜のダイヤモンド圧子で荷重をかけて測定する膜に1μmまで押し込み、加重をかけた状態での押し込み深さを電気的に検出して読みとる。硬度計で測定された例を図6に示す。横軸は押し込み深さ3(μm)で、縦軸は荷重L(mN)である。ここで得られた荷重Lと押し込み深さを式(1)に入れてユニバーサル硬度が求められる。
上述したように、外添剤の特性としてトナーの帯電極性と逆の帯電極性を有していれば、トナーが感光ドラム1に付着しない非画像形成時において積極的に外添剤を感光ドラム1へ飛翔させる。この外添剤をクリーニングブレード7と感光ドラム1の当接部へ供給して、感光ドラム表面の研磨剤として用いることができる。
また、感光ドラム1を帯電部材で帯電させると、感光ドラム1表面に放電生成物が付着し、感光ドラム1表面の潜像が乱れる現象である、“画像流れ”が発生し易くなる。そこで、外添剤の硬度が感光ドラム1の表層の硬度以上(研磨粒子の硬度は、像担持体の表層の硬度より高い)であれば、感光ドラム1表面に付着した放電生成物を感光ドラム1表層と共に外添剤で削り取ることができる。従って、外添剤の特性としてトナーの帯電極性と逆の帯電極性を有し、且つその硬度が感光ドラム表面の硬度(ユニバーサル硬度)以上であればより好ましい。
トナー11に含有された研磨粒子mは現像装置4からドラム1感光体を経由してクリーニング部bに運ばれて貯る。その研磨粒子mによりドラム1の表面を摺擦して放電生成物を除去している。研磨粒子mは、帯電特性がトナーと逆極性である。そして、ドラム1上の白地部(非画像部)において、ドラム1の暗部電位Vdと現像バイアスの直流電圧成分の電圧値Vdevとの差電位Vbackに応じて現像装置4からドラム1に供給される量が増える。研磨粒子mは、トナー11と逆極性であるため、転写部においてシート13に対して実質的に転写されずにクリーニング部bに捕集されている。
<研磨粒子のドラムへの供給量制御>
本実施例においては、現像装置4によるドラム表面の静電潜像の現像は、電源E10からスリーブ10に対して下記の現像バイアスを印加してジャンピング現像を実現している。
本実施例においては、現像装置4によるドラム表面の静電潜像の現像は、電源E10からスリーブ10に対して下記の現像バイアスを印加してジャンピング現像を実現している。
現像バイアス:DC成分(直流成分の電位Vdev)-350Vに、AC成分1400Vpp(Vpp:交流成分の電位振巾)、周波数2000Hz、50%Duty、矩形波の交流電圧を重畳させた振動電圧
ここで、本実施例において、温度30℃、湿度90%の高温高湿環境下において印字率2%の横線画像を2枚/18秒で間欠耐久を公称寿である6000枚まで行う。そして、500枚毎に出力したベタ白画像の反射濃度平均値を測定した。その結果を、図3の(a)中の“カブリ未対策”に示す。また、トナー劣化起因のカブリ対策として、表1に挙げるテーブルの様にVbackの切り替えを行った場合、図3の(a)中の“Vback変更”に示す様に、3000枚以降においてカブリ未対策と比較すると、カブリが良化している。
ここで、本実施例において、温度30℃、湿度90%の高温高湿環境下において印字率2%の横線画像を2枚/18秒で間欠耐久を公称寿である6000枚まで行う。そして、500枚毎に出力したベタ白画像の反射濃度平均値を測定した。その結果を、図3の(a)中の“カブリ未対策”に示す。また、トナー劣化起因のカブリ対策として、表1に挙げるテーブルの様にVbackの切り替えを行った場合、図3の(a)中の“Vback変更”に示す様に、3000枚以降においてカブリ未対策と比較すると、カブリが良化している。
上記の“カブリ対策”の制御を行った場合、4000枚以降の耐久後半において、画像流れ、ドラム融着等が発生している。これは、3000枚以降において、Vbackが小さくなり、研磨粒子mの飛翔量が減って、耐久後半のドラム表面のクリーニング部bにおける研磨粒子mによる削れ量が少なくなっている為であると考えられる。ここで、研磨粒子mの飛翔量とは、現像領域Dにおいて、スリーブ10からドラム1への研磨粒子mの飛翔量(mg/分)である。尚、本実施例では、Vbackの切り替えを2回行っているが、カブリ値の変化に応じて切り替え回数や切り替えタイミングは、最適に設定する事が好ましい。
そこで、本実施例では、上述の“カブリ対策”の制御を行いながらも、研磨粒子mの飛翔量を減らさない様に、非画像形成時の現像バイアスのAC成分を画像形成時よりも大きな設定として、非画像形成時の研磨剤mの飛翔量を増やす方法を用いた。
ここで、非画像形成時とは、シート13に転写して出力するための画像の形成動作を行っている画像形成時以外のタイミングである。非画像形成時としては、例えば、画像形成動作前の準備動作時である前回転時、画像形成動作後の整理動作時である後回転時が挙げられる。また、複数のシート13に対する一連の画像形成動作中(連続画像形成動作中)の先行のシート13と次の後続のシート13との間に対応する紙間時などが挙げられる。
このように、非画像形成時に、現像バイアスのAC成分Vppを大きくすることにより、研磨粒子mの飛翔量を増加させ、短時間で効率良くクリーニング部bに研磨粒子mを供給することができる。
また、本実施例では、上述の現像バイアスの切り替え制御は制御回路部101によって行われる。Vback、又は、Vppを変更するタイミングに関しては、制御回路部101は、ドラム駆動時間に関する情報を蓄積している、カートリッジ20の有する不揮発性の記憶メモリ21を用いて判断される。ここで、Vback電位を150Vに固定したまま、現像バイアスのAC成分のピーク間電圧Vppを変化させることによって、ドラム上へ研磨粒子mの飛翔量がどの様に変化するかを検討した結果を、図3の(b)に示す。画像形成時の現像バイアスは1400Vpp、非画像形成時の現像バイアスは3000Vppと設定した作用により、研磨粒子mがドラム1に供給される。そして、特に、現像バイアスの交流成分のピーク間電圧Vppを3000Vppに上げると、1400Vpp時の約2倍の飛翔量を得ることが可能である。
本実施例では、研磨粒子mの飛翔量(単位は、mg/分である。)は、次のように測定した。上記画像形成時又は非画像形成時のバイアス条件に設定し、例えば5分間連続して装置を稼動し、その間にクリーニング装置6でトナーを回収する。その後、クリーニング装置6内のトナーを回収し、そのトナーの中から研摩粒子mを分離して重量mgを測定し、5で割って1分間当たりの回収量mg/分を算出する。
このように、本実施例では、画像形成時にドラム1を経由してブレード7とドラム1の当接部であるクリーニング部bに研磨粒子mが供給されると共に、非画像形成時には、Vppアップによって単位時間当たりのドラム1への研磨粒子供給量を増大させている。そして、ドラム1を介してクリーニング部bへ供給される研磨粒子mの量を増大させている。
画像形成装置100の構成によって、ドラム1に付着する放電生成物量は異なり、また、研磨粒子のクリーニング部bへの所望の供給量は異なる。従って、画像形成装置の構成に応じて変更することができるものであるが、本発明者の検討によれば、上記測定方法で測定した研磨粒子mの飛翔量は、非画像形成時には1.5mg/分以上、6.0mg/分以下であることが好ましい。この範囲より研磨粒子mの飛翔量が少ないと、所望の研磨粒子mの供給量を得るために時間が掛かり過ぎたり、又十分な量の研磨粒子mを供給できなくなったりすることがある。一方、この範囲より研磨粒子mの飛翔量が多いと、現像装置4の現像剤中から過剰に研摩粒子が無くなり、現像装置4の現像能力そのものが大きく変化してしまうことがある。
尚、上述のように現像バイアスの交流成分のピーク間電圧を大きくすることによって、研磨粒子mの飛翔量が増大するが、リークの観点から、このピーク間は、4.0KV以下とすることが好ましい。即ち、非画像形成時における研磨粒子の供給時には、現像バイアスの交流成分のピーク間電圧は、画像形成時における現像バイアスの交流成分のピーク間電圧以上、且つ、4.0KV以下とすることが好ましい。
上述のように、本実施例では、カブリ対策としてVback設定を切り替えたタイミングに応じて、非画像形成時における現像バイアスのピーク間電圧Vppを画像形成時よりも大きくする制御を行った。具体的には、非画像形成時の現像バイアスAC成分に関して、表2に示す様に、3001〜5000枚出力時に2200Vpp、5001〜6000枚時に3000Vppへ変更した。これにより、耐久後半におけるトナー劣化要因の現像領域Dのカブリ値を低化させる事なく、研磨粒子mのドラム1への飛翔量を効果的に増加させることが可能である。
そして、耐久後半におけるカブリ対策としてVbackを小さくした場合でも、クリーニングブレード7とドラム1の当接部bへの研磨粒子供給量を常に一定量以上に維持することが可能となる。従って、長期の耐久に渡って、カブリを抑制しつつ、放電生成物による画像流れ、ドラム融着等の画像不良の発生を低減させる事が可能である。
上記の実施例1の装置100をまとめると次のとおりである。静電潜像が形成される像担持体1と、像担持体1に接触して像担持体1の帯電を行う帯電手段2と、前記静電潜像を現像剤11により現像する現像手段4を有する。また、帯電手段2に対して帯電バイアスを出力する帯電バイアス出力手段E2と、現像手段4に対して現像バイアスを出力する現像バイアス出力手段E10を有する。現像剤11は像担持体1の表面を研磨する為の研磨粒子mを含有しており、研磨粒子mは現像剤11の正規帯電極性とは逆極性に帯電する性質を有している。そして、研磨粒子mが像担持体1へ供給される量を増やす為に、現像剤11の消費量に関わる情報に応じて、現像バイアス出力手段の設定条件が非画像形成時と画像形成時において異なる。
また、現像剤11は一成分磁性トナーである。現像バイアスは、直流電圧成分と交流電圧成分とが重畳された振動電圧である。現像バイアス出力手段の設定条件とは、交流成分の電位振巾Vpp、または、直流成分の電位Vdev、。現像剤の消費量に関わる情報を指示する為の手段として、メモリ21が搭載されており、メモリ21に像剤担持体の駆動時間に関わる情報を保持している。
[実施例2]
本実施例2では、実施例1と同じく、耐久後半のVbackを切り替えるタイミングにおいて、研磨粒子mのドラム1上への供給量を増やす手段として、非画像形成時における現像バイアスAC成分の周波数を変更する方法を説明する。即ち、本実施例においては、現像バイアス出力手段の設定条件が周波数である。
本実施例2では、実施例1と同じく、耐久後半のVbackを切り替えるタイミングにおいて、研磨粒子mのドラム1上への供給量を増やす手段として、非画像形成時における現像バイアスAC成分の周波数を変更する方法を説明する。即ち、本実施例においては、現像バイアス出力手段の設定条件が周波数である。
具体的には、非画像形成時における現像バイアスAC成分の周波数を大きくする制御を行う。これにより、更に短時間でドラム1への研磨粒子mの飛翔量を効果的に増加させる事が可能である。実施例1と同様な測定方法によって、研磨粒子mの飛翔量と現像バイアスAC成分の周波数の関係を調べた結果を図4の(a)に示す。周波数を大きくすれば、ドラム1上への研磨剤供給量が増える傾向が確認出来る。
そこで、本実施例では、表3に示す様に、現像バイアスAC成分の周波数が画像形成時の2000Hzに対して、3001〜5000枚時において2500Hz、5001〜6000枚時において3000Hzに切り替える制御を行った。その効果として、耐久後半における画像流れ、ドラム融着等の画像弊害の発生を低減させる事が出来た。
[実施例3]
本実施例3では、耐久後半のVbackを切り替えるタイミングにおいて、研磨粒子mのドラム1上への供給量を増やす手段として、非画像形成時における現像バイアスDC成分(直流成分の電位Vdev)を変更してVbackを変更する方法を説明する。
本実施例3では、耐久後半のVbackを切り替えるタイミングにおいて、研磨粒子mのドラム1上への供給量を増やす手段として、非画像形成時における現像バイアスDC成分(直流成分の電位Vdev)を変更してVbackを変更する方法を説明する。
具体的には、非画像形成時における現像バイアスDC成分を変更することによって、Vbackを変更して研磨粒子飛翔量を増やす方法である。尚、本実施例では、帯電バイアスは画像形成時と同じ設定とした。また、帯電バイアスを変更して感光ドラム上の帯電電位を変化させ、Vbackを変化させる方法でも同様に研磨剤飛翔量を増やす事が可能である。図4の(b)にVbackと研磨粒子の飛翔量の関係を調べた実験結果を示す。Vbackを増やす事によって、感光ドラム1への研磨粒子の飛翔量を増加させる事が可能である事が解る。
また、画像形成時と非画像形成時におけるVbackを異なる設定とする手段としては、非画像形成時の帯電バイアスDC成分を変更することによって、Vbackを変更する手段も挙げられる。即ち、研磨粒子mが像担持体1へ供給される量を増やす為に、現像剤11の消費量に関わる情報に応じて、帯電バイアス出力手段E2の設定条件が非画像形成時と画像形成時において異なる。つまり、像担持体を一様に帯電する電圧値Vdと現像手段4に印加するバイアスの直流電圧成分の電圧値Vdevとの差Vbackが変更されるタイミングに合わせて、帯電バイアス出力手段E2に関して、画像形成時と非画像形成時における設定条件が異なる。帯電バイアス出力手段E2の設定条件とは、直流成分の電位Vpreである。これによっても、現像バイアス出力手段E10の設定条件が非画像形成時と画像形成時において異なる場合と同様の効果を得ることができる。
研磨粒子mが像担持体1へ供給される量を増やす為に、現像バイアス出力手段E10の設定条件と帯電バイアス出力手段E2の設定条件の両方を非画像形成時と画像形成時において異ならせることもできる。
実施例の装置100は像担持体として感光体を用いた電子写真方式の装置であるが、装置100は静電記録方式の装置であってもよい。この装置は、像担持体として感光性の無い誘電体を用い、その表面を帯電手段で一様に帯電し、その帯電面を除電針アレイ等の除電手段で選択的に除電して画像情報に対応した静電潜像を形成する。その静電潜像を現像手段で現像剤像(トナー像)として現像する。以下、電子写真方式の装置と同様に、転写工程、定着工程により、画像形成物を出力する。像担持体はクリーニング手段で清掃して繰り返して画像形成に供するものである。このような装置にも本発明を適用して同様の効果を得ることができる。
1・・像担持体、2・・帯電手段、11・・現像剤、4・・現像手段、E2・・帯電バイアス出力手段、E10・・現像バイアス出力手段、m・・研磨粒子
Claims (9)
- 静電潜像が形成される像担持体と、前記像担持体に接触して前記像担持体の帯電を行う帯電手段と、前記静電潜像を現像剤により現像する現像手段と、前記帯電手段に対して帯電バイアスを出力する帯電バイアス出力手段と、前記現像手段に対して現像バイアスを出力する現像バイアス出力手段と、を備え、前記現像剤は、前記像担持体の表面を研磨する為の研磨粒子を含有しており、前記研磨粒子は、前記現像剤の正規帯電極性とは逆極性に帯電する性質を有している、画像形成装置において、
前記研磨粒子が前記像担持体へ供給される量を増やす為に、前記現像剤の消費量に関わる情報に応じて、前記現像バイアス出力手段の設定条件が非画像形成時と画像形成時において異なる事を特徴とする画像形成装置。 - 静電潜像が形成される像担持体と、前記像担持体に接触して前記像担持体の帯電を行う帯電手段と、前記静電潜像を現像剤により現像する現像手段と、前記帯電手段に対して帯電バイアスを出力する帯電バイアス出力手段と、前記現像手段に対して現像バイアスを出力する現像バイアス出力手段と、を備え、前記現像剤は、前記像担持体の表面を研磨する為の研磨粒子を含有しており、前記研磨粒子は、前記現像剤の正規帯電極性とは逆極性に帯電する性質を有している、画像形成装置において、
前記研磨粒子が前記像担持体へ供給される量を増やす為に、前記現像剤の消費量に関わる情報に応じて、前記帯電バイアス出力手段の設定条件が非画像形成時と画像形成時において異なる事を特徴とする画像形成装置。 - 前記現像剤は一成分磁性トナーである事を特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記現像バイアスは、直流電圧成分と交流電圧成分とが重畳された振動電圧である事を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 前記現像バイアス出力手段の設定条件とは、交流成分の電位振巾Vpp、または、直流成分の電位Vdev、または、周波数である事を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記帯電バイアスは、直流電圧成分のみ、または、直流電圧成分と交流電圧成分とが重畳された振動電圧であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 前記帯電バイアス出力手段の設定条件とは、直流成分の電位Vpreである事を特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記現像剤の消費量に関わる情報を指示する為の手段として記憶手段が搭載されており、前記記憶手段に前記像担持体の駆動時間に関わる情報を保持していることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 前記研磨粒子の硬度は、前記像担持体の表層の硬度より高い請求項1乃至8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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