JP2012026201A - トンネル切羽での肌落災害防止装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも2本のワイヤと、平面積が作業員の投影面積以上であるマット状の衝撃吸収体とから構成する。
【選択図】図1
Description
特に本発明は、トンネル切羽の肌落ち自体を防止するのではなく、肌落ちを原因とする災害を防止するための装置である。
これらの作業をすべて機械化することは困難であるために、実際には***した直後の不安定な状態の切羽に作業員が接近せざるを得ない。
その際の切羽の不安定な岩塊の一部の落石が原因となる災害(肌落災害)が発生する可能性がある。
そのような肌落災害の発生を阻止するために、特許文献1に記載したような装置が発明されている。
この崩落防止装置は、削孔機械に装備されたマンケージの前面に弾性を有する「押接体」を取り付けた構造のものある。
使用に際してはこの「押接体」を、作業員の頭上の切羽に押し付けて切羽の崩壊を抑えるという構成である。
<1> この種の装置は、切羽自体の崩壊を抑えるものであるから、岩塊の崩落を押さえつけるだけの大きな押しつけ力が必要であり、狭い切羽周辺に大型の装置を配置することになる。
<2> 切羽で各種の作業が発生するが、その作業の作業員の動きに応じて頻繁に押し付ける位置を移動することは実際には困難である。
<3> 切羽の崩落を抑える掘削機のオペレータと、切羽で実際の作業を行う作業員の二名が必要となり、不経済である。
<4> 作業員の上部の岩塊を抑えるオペレータの機転にすべて依存するから、作業員の生命がオペレータに一任されてしまう。
また衝撃吸収体あるいはワイヤには両者がスライドが可能に取り付けるための係合部材を備えていることを特徴とする。
また衝撃吸収体は、気体注入袋体の上面に、耐衝撃性の高い面材を取り付けて構成することを特徴とする。
<1> 切羽そのものを被覆したり、抑えつけるものではない。したがって簡易な部材で構成することができる。
<2> 切羽全体が被覆されるものではないから、爆薬の装薬作業、浮き石のコソク作業、吹き付け作業などの障害にならない。
<3> 作業員が自分の移動にともなって、自分で衝撃吸収体をスライドさせることができる。このように他人に任せるものではないから常に作業員の上部空間が保護されている。
<4> 部材が簡易であるから、軽量、安価であり、簡単に設置でき、撤去できる。
<5> 切羽の肌落自体を抑えて阻止するものではないが、作業員の安全さえ守れれば、崩落した岩塊は重機で除去すればよく、問題はない。
本発明の発明者は、切羽の肌落ちによる災害を阻止するためには、特許文献1のように切羽自体を抑えなくともよいのではないか、と考えた。
さらに、狭い切羽空間では大型の重機を使用せず簡易で安価な装置が必要である、と考えた。
また、どんなに頑丈な装置を開発しようと、ひんぱんに動きまわる作業員の上部空間が常に防護されていなければ全く意味がない、と考えた。
さらに安全のためとはいえ、経済性も考慮すべきであり、作業員が一人で操作できることが必要であると考えた。
以上の着想に基づいて到達したのが本発明の肌落災害防止装置である。
本発明の肌落災害防止装置は、きわめて簡易な構成であって、2本、あるいは数本のワイヤ1と、マット状の衝撃吸収体2とから構成する。
ワイヤ1は通常の市販の鋼製の線材を使用する。
ただし、後述するように落下してきた岩塊のエネルギーを間接的に受け止める必要があるから、一定の強度を備えたものが要求される。
しかし通常、落下する岩塊の体積、重量、落下高さは小規模なものであるから、特別に大きい強度を備えたものは必要ではない。
衝撃吸収体2は、切羽の上部から落下してきた落石を受け止めるための面状の部材である。
そのために衝撃吸収体2は、たとえば気体を注入が可能で、気体の注入によって膨らむ構造の袋体の上面に、耐衝撃性の高い面材を取り付けて構成する。
この場合の注入気体としては空気、あるいはフロンガスなど空気より軽く化学的に安定している気体を採用することができる。
あるいはゴム、スポンジ、ウレタンフォームの上面に、耐衝撃性の高い面材を取り付けて構成することができる。
ただし、この衝撃吸収体2の平面積の最小限は、作業員の投影面積以上の面積を持つように構成する。
すなわち衝撃吸収体2の平面形状の最小限は、1人の成人の肩幅より広い幅と、成人の胸と背中の間隔より広い奥行きを備えた平面体であることが必要であるが、実際には作業員はさらに手や足を伸ばしたり、しゃがんだりするから、最小限の面積の数割、あるいは数倍の面積を確保することが、安全のために有効である。
このように安全のためだけを考慮すれば、衝撃吸収体2の面積は大きければ大きいほどよい、ということになる。
しかし後述するように作業員の移動にともなって簡単にワイヤ1に沿って移動できる必要があるから、その操作性からは小さい方が好ましい。
このように、衝撃吸収体2の平面積は、安全性と操作性との妥協する範囲で決定することになる。
上記したように本発明の肌落災害防止装置を構成する部材は、衝撃吸収体2とワイヤ1だけの簡単で安価なものである。
この衝撃吸収体2をワイヤ1に取り付ける。
ただし両者を固定するのではなく、衝撃吸収体2がワイヤ1に沿ってスライドが可能であるように取り付ける。
両者をスライド可能とするためには、衝撃吸収体2の下面に係合部材を設ける。
この係合部材は、たとえば衝撃吸収体2の下面に設けたベルトによって構成し、このベルトにワイヤ1を通す程度の簡単な構造によってスライド可能であるという目的を達成することができる。
衝撃吸収体2のスライドを容易にするために、衝撃吸収体2には引き手となる引き紐3を取り付けて下方に垂下させておくこともできる。
本発明の肌落災害防止装置の使用に際しては、まず図2に示すようにドリルジャンボ4のガイドシェル42、あるいはその上に位置する2本のロッド41間にワイヤ1を張り渡す。
ワイヤ1の張り渡し方向は、切羽Bの面とほぼ平行である。
切羽Bには必ずドリルジャンボ4が配置してあるから、そのロッド41を利用するものであり、肌落災害防止のために新たな重機を配置するのではない。
さらに切羽Bに作業員Aが接近するのは、安全上からドリルジャンボ4が作業を中断している場合に限るから、作業を中断しているドリルジャンボ4のロッド41にワイヤ1を取り付けても問題はない。
このワイヤ1は、少なくとも2本を平行張り渡す。
そして両ワイヤ1に衝撃吸収体2をスライド可能に取り付ける。
作業員Aが切羽Bに接近して作業をする場合には、図3に示すように、自分の頭上に衝撃吸収体2が位置するように衝撃吸収体2の引き紐3を持って引きよせる。
作業位置の移動とともに、作業員Aは引き紐3を引いて衝撃吸収体2をスライドさせるが、引用文献1記載の発明のように他人が操作する場合と相違して自分の命を自分で守るのであるから、衝撃吸収体2が常に作業員Aの頭上に位置している確率はきわめて高い。
状況によって、作業員Aの頭上の一部の剥離した岩塊が落石として落下してくる場合がある。
その場合に、落下してきた落石は衝撃吸収体2の上に落下する。
衝撃吸収体2は、気体注入袋体の上面に耐衝撃性の高い面材を取り付けて構成してある。
そのために落石は耐衝撃性の高い面材の上に落下し、そのエネルギーは気体注入袋体などの吸収部材で吸収される。
こうして切羽Bで作業をしていた作業員Aは保護される。
2:衝撃吸収体
3:引き紐
4:ドリルジャンボ
41:ロッド
A:作業員
B:切羽
Claims (3)
- 少なくとも2本のワイヤと、
平面積が作業員の投影面積以上であるマット状の衝撃吸収体とから構成した肌落災害防止装置。
- 前記の衝撃吸収体あるいはワイヤには両者がスライドが可能に取り付けるための係合部材を備えていることを特徴とする、
請求項1記載の肌落災害防止装置。
- 前記の衝撃吸収体は、
気体の注入が可能な袋体の上面に、耐衝撃性の高い面材を取り付けて構成することを特徴とする、
請求項1記載の肌落災害防止装置。
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