JP2012024842A - 段付円柱状部材の製造方法 - Google Patents

段付円柱状部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】使用する金属材料や形状が限られる場合にも、シェブロンクラックの発生を防止でき、しかも、材料の歩留が悪化したり、加工の手間が煩雑化するのを防止できる製造方法を実現する。
【解決手段】素材13の先端面の中央部を、ダイスの内径側に配置した、小径側の円筒面部33の外径よりも小径のカウンターパンチの先端面に押し付けつつ、前記素材13の先端部を前記ダイス内に押し込む。そして、この素材13の先端部の外径を縮めて、前記小径側の円筒面部33及び段部を形成すると同時に、この小径側の円筒面部33の中心部の先端寄り部分に、前記先端面の中央部に開口する有底の凹孔35を形成する。この様にして、金属材料の流れを整流すると共に、内部に圧縮応力を発生させ、前記シェブロンクラックの発生を防止する。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば、車輪支持用転がり軸受ユニットを構成する軌道輪部材、即ち、内輪と組み合わされてハブを構成するハブ本体の如く、外周面に互いに同心で径が互いに異なる、複数の円筒面部を設け、隣り合う円筒面部同士を段部により連続させた段付円柱状部材の製造方法の改良に関する。具体的には、この様な段付円柱状部材を、冷間での塑性加工である冷間鍛造加工により造る場合に、内部にシェブロンクラックと呼ばれる損傷が発生せず、良質の段付円柱状部材を安定して得られる(歩留の向上を図れる)製造方法の実現を図るものである。
自動車の車輪を構成するホイール、及び、制動用回転部材であるディスク或いはドラムを、懸架装置を構成するナックルに回転自在に支持する為に、車輪支持用転がり軸受ユニットが広く使用されている。図8は、従来から広く知られている、従動輪(FR車及びMR車の前輪、FF車の後輪)用の車輪支持用転がり軸受ユニット1の1例を示している。この車輪支持用転がり軸受ユニット1は、外輪2の内径側にハブ3を、複数の転動体4、4を介して、回転自在に支持している。使用状態では、前記外輪2を前記ナックルに結合固定し、前記ハブ3に車輪及び制動用回転部材を支持固定する。そして、これら車輪及び制動用回転部材を前記ナックルに対し、回転自在に支持する。
この為に、前記外輪2の内周面の2個所位置に複列の外輪軌道5、5を、外周面の一部で、軸方向中央部よりも少し軸方向内寄り部分(軸方向に関して内とは、使用状態で車体の幅方向中央側となる側を言い、図8の右側。反対に、使用状態で車体の幅方向外側となる、図8の左側を、軸方向に関して外と言う。本明細書全体で同じ。)に静止側フランジ6を、それぞれ形成している。一方、前記ハブ3の外周面には、前記外輪2よりも軸方向外方に突出した外端寄り部分に、車輪及び制動用回転部材を支持固定する為の回転側フランジ7を、軸方向中間部乃至内端寄り部分に複列の内輪軌道8、8を、それぞれ形成している。そして、これら両列の内輪軌道8、8と前記両列の外輪軌道5、5との間に前記各転動体4、4を、両列毎に複数個ずつ配置して、前記外輪2の内径側での前記ハブ3の回転を自在としている。
尚、前記ハブ3は、ハブ本体9と、内輪10と、ナット11とから成り、前記内輪軌道8、8は、このハブ本体9の中間部及びこの内輪10の外周面に形成されている。又、この内輪10は、このハブ本体9の軸方向内端寄り部分に形成した小径段部12に外嵌した状態で、前記ナット11により、前記ハブ本体9に対し固定している。尚、このハブ本体9の軸方向内端部に形成したかしめ部により、前記内輪10をこのハブ本体9に対し固定する構造も、広く知られている。
上述の様な車輪支持用転がり軸受ユニット1を構成する前記ハブ本体9は、炭素鋼等の金属材料に塑性加工を施す事により造る。この様な塑性加工により造られるハブ本体の構造、並びにこの様な塑性加工の方法に就いては、例えば特許文献1〜4に記載される等により、従来から広く知られている。このうちの特許文献4に記載されたハブ本体の構造及びその製造方法に就いて、図9〜12により説明する。
このうちの図9に示したハブ本体9aは、外周面の軸方向外端寄り部分に放射状の回転側フランジ7aを、同じく中間部に内輪軌道8を、同じく内端部に小径段部12を、それぞれ形成している。
この様なハブ本体9aは、図10〜12に示した工程により造る。先ず、押し出し成形、圧延成形等により造られた長尺な原材料を所定長さに切断する事により、各図の(A)に示す様な、円柱状の素材13を得る。次いで、この素材13に、冷間鍛造加工の一種である、第一段階の前方押し出し加工を施す事により、各図の(B)に示した第一中間素材14を造る。次に、この第一中間素材14に、やはり冷間鍛造加工の一種である、第二段階の前方押し出し加工を施す事により、各図の(C)に示した第二中間素材15を得る。次に、この第二中間素材15を、前記特許文献4に記載されている様に、所定の内周面形状を有する分割型のダイス内にセットした状態で、前記第二中間素材15の軸方向端面{各図の(C)の上端面}にパンチを押し付ける。そして、この軸方向外端面を凹ませると共に、この第二中間素材15を構成する金属材料を径方向外方に流動させる、冷間鍛造の一種である側方押出加工を施す事により、各図の(D)に示す様な、回転側フランジ7aを有する、第三中間素材16とする。次に、この第三中間素材16に、スタッド17の頭部18(図8参照)の軸方向側面を当接させる座面19、19を形成する為のサイジング加工を施して、各図の(E)に示した第四中間素材20とする。
この第四中間素材20の軸方向内端部{各図の(E)の下端部}には、外周面に雄ねじ部を形成するか(図8に示す様に、前記小径段部12に外嵌した内輪10の抜け止めをナット11により図る構造の場合)、或いは、図11の(F)に示す様に、軸方向内端面に開口する、有底で円形の凹孔21を形成し、この凹孔21の周囲部分を円筒部22として、第五中間素材23とする。この様な円筒部22は、前記小径段部12に前記内輪10を外嵌した状態で、径方向外方に塑性変形させて(かしめ拡げて)、この内輪10の軸方向内端面を抑え付け、この内輪10が前記小径段部12から抜け出る事を防止する。更に、前記第四中間素材20乃至前記第五中間素材23に、前記スタッド17を挿通する為の円孔を形成する為の穿孔、バリ取り、内輪軌道8の加工等の、所定の切削加工及び研削加工を施して、前記ハブ本体9aとする。
上述の様に、冷間鍛造を主とし、切削加工及び研削加工を最小限に止めて、前記ハブ本体9aを造れば、材料の歩留まりを向上させると共に、これら切削加工及び研削加工に要する加工時間を短縮して、前記ハブ本体9aを含む、車輪支持用転がり軸受ユニット1(図8参照)のコスト低減を図れる。但し、上述の図10〜12に示す様に、冷間での前方押し出し加工を利用して前記ハブ本体9aを造ると、このハブ本体9aを構成する軸部24のうちの軸方向中間部乃至内端寄り部分に、非特許文献1に記載される等により冷間鍛造の技術分野で広く知られている、シェブロンクラックと呼ばれる亀裂が発生し、前記軸部24の強度が低下する可能性がある。特に、上述の図10〜12に示す様にして前記ハブ本体9aを造る場合、これら各図の(B)→(C)に示す様に、前記第一中間素材14を前記第二中間素材15に加工する過程で、次述する段部25から軸方向内端面に掛けての領域で、前記シェブロンクラックが発生し易い。
この様にシェブロンクラックが発生し易い理由の第一は、前記各図の(A)→(B)に示した、前記素材13に前方押し出し加工を施して前記第一中間素材14とする過程で金属材料(一般的には、炭素濃度が0.3〜0.7重量%程度の中炭素鋼)が加工硬化しているものに、更に前方押し出し加工を施して前記第二中間素材15とする為である。又、理由の第二は、この前方押し出し加工時に於ける、前記金属材料が前記段部25を通過する際の移動速度の差が、径方向外寄り部分と同じく中央寄り部分との間で大きくなる為である。特に、前記段部25の傾斜角度や径方向に関する幅寸法(段差の大きさ)によっては、前記前方押し出し加工時に於ける金属材料の移動速度が、径方向外寄り部分で遅く、中央寄り部分で速くなる傾向が著しくなり(これら両部分の速度の差が大きくなり)、前記軸部24の内部に発生する引っ張り応力が大きくなって、前記シェブロンクラックが発生し易くなる。
この様なシェブロンクラックの発生を防止する為には、前記第一中間素材14を得た後、この第一中間素材14に焼鈍処理を施してから、前記第二中間素材15を得る為の、第二段階の前方押し出し加工を施す事が効果がある。但し、この場合には、前記ハブ本体9aの軸方向中間部で前記内輪軌道8を形成すべき部分を含め、各部に必要な硬度を確保する事が難しくなる。又、前記各図の(B)→(C)に示した、第二段階の前方押し出し加工時に、前記第一中間素材14乃至第二中間素材15を、例えば軸方向両側から強く押圧し(高い静水圧を加え)、この第一中間素材14乃至第二中間素材15の内部を圧縮応力場にすれば、前記シェブロンクラックの発生を防止できる。但し、この様な方法では、前記前方押し出し加工に使用する金型(パンチ及びダイス)として十分な強度及び剛性を有するものを使用する必要があり、この金型の制作費が嵩む。更には、プレス装置として、容量の大きな大型のものを使用する必要があり、この面からも設備費が嵩む。これに対して、前記第一中間素材14乃至第二中間素材15を中空構造とすれば(前記軸部24を中空円筒状とすれば)、前方押し出し加工時に於ける金属材料の移動速度の差を小さく抑えて、前記シェブロンクラックの発生を抑えられる。この様な方法は、駆動輪用の車輪支持用転がり軸受ユニットに組み込まれる、中心部にスプライン孔を有するハブを造る場合には有効であるが、従動輪用で中実のハブ本体9aを造る場合には、必ずしも好ましくない。即ち、ハブ本体を中空にする事で、軽量化を図れる反面、本来不要な中心孔(貫通孔)を形成する事で、この中心孔内に泥水等の異物が入り込むのを防止する為の密封構造が必要になり、コスト低減の面からは不利になる。
上述の様なシェブロンクラックの発生防止の為の他の方法として従来から、特許文献5〜7に記載された技術が知られている。このうちの特許文献5に記載された従来技術は、変形抵抗比を抑えられる材料を使用するもの、特許文献6に記載された従来技術は、材料の加工硬化指数と各段階での減面率とを規制するもの、特許文献7に記載された従来技術は、マンガン当量と減面率とを規制するものである。これら特許文献5〜7に記載された従来技術の場合、条件さえ満たす事ができれば、前記シェブロンクラックの発生を防止できると考えられる。但し、何れの場合も、金属材料(鋼材)の種類や減面率が制限される。本発明の製造方法の対象となるハブ本体9aの場合、使用可能な金属材料の種類が限られる(多くの場合中炭素鋼を使用する)し、減面率に関しても、前記ハブ本体9aの軸方向中間部の外径と小径段部12の外径との比をあまり小さくはできない為、条件を満たす事は難しい。従って、前記ハブ本体9aに関して、前記特許文献5〜7に記載された様な従来技術により、シェブロンクラックの発生を防止する事は難しい。
前記ハブ本体9aの軸部24の内部に前記シェブロンクラックの発生を防止する為には、前記各図の(B)→(C)に示した工程を廃止し、前記第一中間素材14に直接、前記回転側フランジ7aを形成する為の側方押し出し加工を施す事が考えられる。この様な製造方法を採用すれば、加工硬化後の前記第一中間素材14に、更に前方押し出し加工を施す必要がなくなる為、前記シェブロンクラックの発生を防止できる。但し、この様な方法では、前記ハブ本体9aの軸方向内端部の小径段部12全体を、削り加工により形成する必要がある。この為、材料の歩留が悪化するだけでなく、加工時間を要する削り加工の作業量の増大により、前記ハブ本体9aの製造コストが、金型のコストが1工程分減る以上に嵩む事が避けられない。
特開2006−111070号公報 特開2006−142983号公報 特開2008−296694号公報 特開2009−255751号公報 特開2000−042676号公報 特開2000−312947号公報 特開2007−130661号公報
木下修司、井上毅、秋田章二著、「鐵と鋼:日本鐵鋼協▲会▼々誌、62(4)」、社団法人日本鉄鋼協会、1976年3月10日、p.165
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、使用する金属材料や形状が限られる場合にも、シェブロンクラックの発生を防止でき、しかも、材料の歩留が悪化したり、加工の手間が煩雑化するのを防止できる、段付円柱状部材の製造方法を実現すべく発明したものである。
本発明の段付円柱状部材の製造方法は、外周面に外径が互いに異なる、複数の円筒面部を設け、隣り合う円筒面部同士を段部により連続させた段付円柱状部材を冷間鍛造加工により造るべく、素材乃至は前段階の(前の工程により得られた)中間素材の先端部をダイスに押し込む、前方押し出し加工を施す事により、この素材乃至は前段階の中間素材の先端部の外径を縮める。そして、この先端部に小径側の円筒面部を、この小径側の円筒面部の基端部に段部を、それぞれ形成する。
特に、本発明の段付円柱状部材の製造方法の場合には、前記小径側の円筒面部及び段部を形成する際に、前記素材乃至は前段階の中間素材の先端面の中央部を、前記ダイスの内径側に配置した、前記小径側の円筒面部の外径よりも小径のカウンターパンチの先端面に押し付けつつ、前記素材乃至は前段階の中間素材の先端部を前記ダイス内に押し込む。そして、この押し込みにより、この素材乃至は前段階の中間素材の先端部の外径を縮めて、前記小径側の円筒面部及び前記段部を形成すると同時に、この小径側の円筒面部の中心部の少なくとも先端寄り部分に、前記先端面の中央部に開口する有底の凹孔を形成する。
上述の様な本発明の段付円柱状部材の製造方法を実施する場合に、例えば請求項2〜3に記載した発明の様に、先ず、円柱状の素材に第一段階の前方押し出し加工を施す事により、先端寄り部分を基端寄り部分よりも小径とした第一中間素材とした後、この第一中間素材の先端寄り部分に第二段階の前方押し出し加工を施して、この先端寄り部分に前記小径側の円筒面部よりも更に小径の第二円筒面部を、この先端寄り部分の軸方向中間部に第二段部を、それぞれ有する第二中間素材とする。
そして、請求項2に記載した発明の場合には、前記素材の先端面の中央部に前記カウンターパンチの先端面を押し付けつつ、この素材を、この先端面の中央部に前記凹孔を有する前記第一中間素材とする。次いで、この凹孔内にスペーサを内嵌した状態で、この第一中間素材を前記第二中間素材に加工する。
これに対して、請求項3に記載した発明の場合には、前記素材を前記第一中間素材とする際には、前記凹孔を形成しない。その代わりに、前記第一中間素材の先端面の中央部に前記カウンターパンチの先端面を押し付けて前記凹孔を形成しつつ、この第一中間素材を前記第二中間素材とする。
上述の様に構成する本発明の段付円柱状部材の製造方法によれば、使用する金属材料や、段付円柱状部材の外面形状が限られる場合にも、シェブロンクラックの発生を防止でき、しかも、材料の歩留が悪化したり、加工の手間が煩雑化するのを防止できる。又、設備コストが嵩んだり、或いは、完成後の製品にシール板等、余分な部材を組み込む必要もなくなって、車輪支持用転がり軸受ユニットを構成するハブ本体の如き段付円柱状部材の製造コストの上昇を抑えられる。
即ち、本発明の段付円柱状部材の製造方法の場合には、素材乃至中間素材の先端部の外径を縮める際に、カウンターパンチにより小径側の円筒面部の中心部に有底の凹孔を形成する。この為、前記素材乃至中間素材の先端部をこの小径側の円筒面部とする過程で、この素材乃至中間素材の内部での金属材料の流れを整えられる。言い換えれば、前記シェブロンクラック発生の原因となる、前記素材乃至中間素材の外径寄り部分と中心寄り部分との間での金属材料の移動速度の差を小さくできる。この差を小さくできる事は、前記素材乃至中間素材の内部に生じる引っ張り応力の低減に結び付いて、前記シェブロンクラックの発生を抑えられる。更に、前記素材乃至中間素材の先端部の中心部を押し潰しつつ、前記凹孔を形成する事により、この素材乃至中間素材の内部に、圧縮応力が生じる。金属加工の分野で周知の様に、圧縮応力は亀裂の発生を抑える作用がある為、前記凹孔の形成に基づき、前記シェブロンクラック等の亀裂の発生を抑えられる。
又、前記素材乃至中間素材の内部での金属材料の流れを整えると共に、この内部を、圧縮応力場乃至はそれに近い状態にする為に、前記カウンターパンチをこの素材乃至中間素材の先端面からこの素材乃至中間素材の先端部内側に押し込んで前記凹孔を形成するが、この押し込みに要する力は小さくて済む。この為、前記素材乃至中間素材の先端部に小径側の円筒面部を形成する為に要する力が、前記凹孔を形成しない(従来方法の)場合に比べて、著しく大きくなる事はない。従って、前記小径側の円筒面部を形成する為に使用する金型として、特に大きな強度及び剛性を有するものを使用したり、プレス装置として、容量の大きな大型のものを使用する必要がない。この為、製造装置の為の費用を抑えて、この製造装置により造られる、前記ハブ本体等の段付円柱状部材の加工コストが嵩む事を防止できる。
本発明の実施の形態の第1例に関して、中心軸を含む仮想平面に関する断面形状の変化を工程順に示すと共に、一部に就いて端面形状を示した図。 金型装置により、素材を第一中間素材に加工した直後の状態を示す断面図。 カウンターパンチの先端部の形状の3例を示す部分側面図。 同じく、金型装置により、第一中間素材を第二中間素材に加工した直後の状態を示す断面図。 同じく、金型装置により、第二中間素材を第三中間素材に加工した直後の状態を示す断面図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、図1と同様の図。 同第3例を示す、図1と同様の図。 本発明の製造方法の対象となるハブ本体を組み込んだ、車輪支持用転がり軸受ユニットの1例を示す断面図。 冷間での鍛造加工により造られる、従来から知られたハブ本体の1例を示す、端面図(a)及び側面図(b)。 従来から知られているハブ本体の製造方法の1例に関して、側面形状の変化を工程順に示すと共に、一部に関して端面形状を示した図。 同じく側面形状乃至断面形状の変化を示す図。 同じく表面形状の変化を示す斜視図。
[実施の形態の第1例]
請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第1例に就いて、図1〜5を参照しつつ説明する。本例の場合、先ず、第一工程で、図1の(A)に示した、中炭素鋼等の金属材製の素材13に、冷間で前方押し出し加工を施す事により、図1の(B)及び図2に示した第一中間素材14aとする。この様な第一工程では、先ず、前記素材13を、図2に示す様な、複数のブロックを重ね合わせて成るダイス26のキャビティ27内に挿入する。その後、図示しないプレス装置のラムで押圧される押圧パンチ28により、前記素材13をこのキャビティ27内に押し込む。この押し込み作業によりこの素材13が塑性変形し、この素材13が、このキャビティ27の内周面形状に見合う(母線形状が同じで凹凸が逆である)外周面形状を有する、前記第一中間素材14aとなる。
特に、本例の製造方法の場合には、前記キャビティ27の下端部中央部に、カウンターパンチ29の上端部を突出させている。このカウンターパンチ29の下端部は、前記ダイス26を構成する複数個のブロックのうち、最下段のブロックの上面と、次段のブロックとの間で挟持固定している。又、前記カウンターパンチ29の周囲には、円筒状のスリーブ30を、昇降可能に外嵌している。前記キャビティ27の下端は、このスリーブ30の上端面と前記カウンターパンチ29の上端部外面とにより画成されている。又、このスリーブ30の下端面にそれぞれの上端面を突き当てたノックアウトピン31、31の下端面を、前記最下段のブロックに内嵌した、昇降駒32の上面に突き当てている。
上述の様な、図2に示した金型装置を使用し、前記素材13を前記キャビティ27内に押し込むと、この素材13の先端部(下端部)外周面がこのキャビティ27の内周面に沿って塑性変形し、前記第一中間素材14aとなる。即ち、この第一中間素材14aの先端部に小径側の円筒面部33と、この小径側の円筒面部33の基端側から連続して、より大径の部分とを連続させる傾斜段部34とを形成する。これと同時に、前記第一中間素材14aのうちで前記小径側の円筒面部33の中心部に前記カウンターパンチ29の上端部が押し込まれ、この小径側の円筒面部33の中心部に、前記第一中間素材14aの先端面に開口する、断面形状が円形である、有底の凹孔35が形成される。尚、上記傾斜段部34が特許請求の範囲の請求項1に記載した段部に相当する。
この凹孔35を形成する為の、前記カウンターパンチ29の外径及び軸方向長さは、前記素材13の炭素量により変わる、この素材13乃至前記第一中間素材14aを構成する金属材料の流動性や、前記カウンターパンチ29の耐久性を考慮して、設計的配慮により決定する。このカウンターパンチ29の外径に関しては、大きい程、その耐久性が向上する代わりに、前記第一中間素材14aの先端部で前記凹孔35の周囲部分が加工硬化する程度が著しくなる。そして、完成後のハブ本体の先端部(軸方向内端部)を径方向外方に塑性変形させる(かしめ拡げる)事が難しくなる。これらの点を考慮すれば、前記カウンターパンチ29の外径は、前記小径側の円筒面部33の外径の1/3〜2/3程度、最も好ましくは1/2程度に規制する。又、前記カウンターパンチ29の軸方向長さにより定まる、前記凹孔35の深さに関しても、前記耐久性及び加工硬化の程度を考慮して定める。本例の場合、前記押圧パンチ28を下死点にまで下降させ、前記第一中間素材14aの加工を完了した状態で、前記凹孔35の深さが、完成後のハブ本体の軸方向内端部に存在する小径段部12aの軸方向長さに一致するか、この軸方向長さよりも少しだけ大きくなる様にしている。又、前記カウンターパンチ29の先端面(上端面)の形状に関しても、前記耐久性及び加工硬化の程度を考慮して定める。例えば、図3の(a)に示す様な単なる平坦面、同じく(b)に示す様な円すい台形、同じく(c)に示す様な半球状を採用できる。
何れの場合でも、前記押圧パンチ28を下死点まで下降させ、前記第一中間素材14aを形成したならば、この押圧パンチ28を上昇させるのに続いて、それまで下降していた前記昇降駒32を上昇させ、前記各ノックアウトピン31、31を介して前記スリーブ30を上昇させる。この結果、前記第一中間素材14aが前記キャビティ27から押し出される為、この第一中間素材14aを前記ダイス26から取り出し、次の第二工程を施す為、図4に示した金型装置の、フローティングダイス36の第二キャビティ37内に挿入する。このフローティングダイス36は、複数のばね38、38により固定ブロック39の上方に、下方に向いた大きな力が加わった場合に下降する様に、昇降可能に支持されている。又、前記固定ブロック39の上面に載置固定した第二スリーブ40の上端部を、前記フローティングダイス36の下端部に軸方向の変位(上下方向の摺動)を可能に内嵌している。更に、前記第二スリーブ40の下端部に、前記固定ブロック39の内径側に昇降可能に設置した、スリーブ30aの上端部を、軸方向の変位(上下方向の摺動)を可能に内嵌している。
又、前記スリーブ30aの内側に、前記カウンターパンチ29とほぼ同じ外面形状を有するスペーサ41を、このスリーブ30aとは独立した昇降を可能に設置している。本例の場合、このスペーサ41の下端面と、前記固定ブロック39を構成する固定板との間にばね42を設けて、このスペーサ41に、上方に向いた弾力を付与している。前記第一中間素材14a{図1の(B)及び図2参照}を前記第二キャビティ37内に挿入した状態で、前記スペーサ41の上端面は、前記凹孔35の奥端面に当接する。そして、前記第一中間素材14aを第二中間素材15aに加工する為の、前記第二工程の進行中、前記スペーサ41の上端面が前記凹孔35の奥端面に当接し続ける。前記第二キャビティ37の下部の内面形状は、前記第二スリーブ40の内周面及び先端面(上端面)と、前記スリーブ30aの上端面と、前記スペーサ41の外周面及び先端面とにより画成される。更に、前記フローティングダイス36には、押圧パンチ28aの下端部を押し込む事により、前記第一中間素材14aの外面形状を、前記第二のキャビティ37の内面形状に合わせて塑性変形(前方押し出し成形)可能としている。
上述の様な、図4に示した金型装置を使用し、前記第一中間素材14aを前記第二キャビティ37内に大きな力で押し込むと、この第一中間素材14aの下部が、この第二キャビティ37の内面に沿って塑性変形し、前記第二中間素材15aとなる。即ち、前記第一中間素材14aの先端部の小径側の円筒部33の先端部乃至軸方向中間部が、前記第二スリーブ40の内周面と前記スペーサ41の外周面との間に存在する円筒状の空間内に押し込まれる。そして、この押し込まれた部分の外周面が、前記小径側の円筒部33よりも更に小径の、小径段部12aとなる。この小径段部12aが、特許請求の範囲のうちの請求項2に記載した、第二円筒面部に相当する。又、前記押圧パンチ28aが下死点にまで下降した状態で、前記第二スリーブ40の先端面(上端面)により押圧された部分が、ハブ3を組み立てた状態で内輪10の軸方向外端面を突き当てる(図8参照)為の、段部25aとなる。尚、前記スペーサ41は、上述の様な第二工程の進行に伴って、前記ばね42を圧縮しつつ、その下端面が前記固定ブロック39を構成する一部のブロックの上面に当接するまで下降する。従って、この第二工程が進行する間中、前記スペーサ41の先端面が前記凹孔35の奥端面に押し付けられたままの状態となる。又、前記第二工程の進行に伴って、前記小径段部12aの軸方向長さが、元の小径側の円筒面部33の一部でこの小径段部12aとなるべき部分の軸方向長さよりも伸張し、これに伴って前記凹孔35の深さも深くなる。尚、上記段部25aが、特許請求の範囲の請求項2に記載した第二段部に相当する。
上述の様にして、前記第二中間素材15aを形成したならば、前記押圧パンチ28aを上昇させる。すると、前記フローティングダイス36が前記各ばね38、38の弾力により、前記スペーサ41が前記ばね42の弾力により、それぞれ少し上昇する。そこで、これら各部材36、41の上昇に続いて、それまで下降していた昇降駒32aを上昇させ、各ノックアウトピン31a、31aを介して前記スリーブ30aを上昇させる。この結果、前記第二中間素材15aが前記第二キャビティ37から押し出される為、この第二中間素材15aを前記フローティングダイス36から取り出し、次の第三工程を施す為、図5に示した金型装置の、ダイス43の第三キャビティ44内に挿入する。又、前期凹部孔35に、ばね42aにより上方に付勢されているスペーサ41aの先端部(上端部側)を、隙間なく内嵌する。そして、押圧パンチ28bの周囲に配置したフローティングダイス45により前記第二中間素材15aを抑えつつ、前記押圧パンチ28bによりこの第二中間素材15aを軸方向に押し潰す。そして、外周面に放射状の回転側フランジ7aを設けた、図1の(D)及び図5に示す様な、第三中間素材16aとする。この様な第三工程の進行中、前記フローティングダイス45の下面は、ばね46、46の弾力により、前記ダイス43の上面に押し付けられたままとなる。
上述の様にして、前記第三中間素材16aを形成したならば、前記押圧パンチ28bを上昇させてから、それまで下降していた昇降駒32bを上昇させ、各ノックアウトピン31b、31bを介してスリーブ30bを上昇させる。この結果、前記第三中間素材16aが前記第三キャビティ44から押し出される為、この第三中間素材16aを前記ダイス43から取り出し、次の工程に送る。
この次の工程では、前記第三中間素材16aのうちで、前記凹孔35の開口寄り部分の内径を、旋削加工等の削り加工により拡げ、当該部分を、別の凹孔21aとして、図1の(E)に示す様な、第四中間素材47とする。この別の凹孔21aの周囲部分は、前記小径段部12aに外嵌した内輪の軸方向内端面を抑え付ける為のかしめ部を形成する為に利用する。
前記第四中間素材47は、更に次の工程に送り、面押し加工や切削加工、研削加工等、必要な加工を施して、ハブ本体として完成する。これらの加工に就いては、従来の製造方法と同様であり、又、当業者にとって周知であるから、図示並びに説明は省略する。
上述の様に本例のハブ本体の製造方法の場合には、前記素材13の先端部(図1の下端部)の外径を縮めて前記第一中間素材14aとする際に、前記カウンターパンチ29により、前記小径側の円筒面部33の中心部に有底の凹孔35を形成する。この為、前記素材13の先端部をこの小径側の円筒面部33とする過程で、この素材13の内部での金属材料の流れを整流できて、前記シェブロンクラック発生の原因となる、この素材13の外径寄り部分と中心寄り部分との間での金属材料の移動速度の差を小さくできる。この結果、前記素材13乃至前記第一中間素材14aの内部に生じる引っ張り応力を低減して、前記シェブロンクラックの発生を抑えられる。更に、前記素材13の先端部の中心部を押し潰しつつ、前記凹孔35を形成する事により、この素材13を塑性変形させる事により得られる、前記第一中間素材14aの内部に、圧縮応力が生じる。金属加工の分野で周知の様に、圧縮応力は亀裂の発生を抑える作用がある為、前記凹孔35の形成に基づき、前記シェブロンクラック等の亀裂の発生を抑える事ができる。そして、前記第一工程で前記第一中間素材14aの内部に生じた、前記圧縮応力は、前記第二工程でも亀裂の発生防止に寄与して、この第二工程で前記第二中間素材15aの内部に、シェブロンクラックが発生する事を防止する。
又、前記カウンターパンチ29を前記素材13の先端面からこの素材13の先端部内側に押し込んで、前記凹孔35を形成する為に要する力は小さくて済む。従って、前記素材13の先端部に小径側の円筒面部33を形成する為に要する力が、前記凹孔35を形成しない(従来方法の)場合に比べて、著しく大きくなる事はない。従って、前記小径側の円筒面部33を形成する為に使用する金型として、特に大きな強度及び剛性を有するものを使用したり、プレス装置として、容量の大きな大型のものを使用する必要がない。この為、製造装置の為の費用を抑えて、この製造装置により造られる、前記ハブ本体等の段付円柱状部材の加工コストが嵩む事を防止できる。
[実施の形態の第2例]
図6も、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、素材13を第一中間素材14aに加工する第一工程{図6の(A)→(B)}で、この第一中間素材14aの先端部に形成する凹孔35aの深さを、上述した実施の形態の第1例の場合よりも浅くしている。そして、前記第一中間素材14aを第二中間素材15aとする、第二工程{図6の(B)→(C)}を終了した状態で、前記凹孔35aの奥端面の軸方向位置が、小径段部12aの基端部に存在する段部25aの軸方向位置とほぼ一致する様にしている。
その他の部分の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例と同様であるから、同等部分に関する説明は省略する。
[実施の形態の第3例]
図7は、請求項1、3に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合には、素材13を第一中間素材14に加工する第一工程{図7の(A)→(B)}は、前述の図10〜12に示した従来方法と同様に行う。そして、次に行う、前記第一中間素材14を第二中間素材15aとする第二工程{図7の(B)→(C)}で、カウンターパンチ29(図2参照)により、この第二中間素材15aの先端中心部に、凹孔35を形成している。又、この第二中間素材15aの先端寄り部分に、特許請求の範囲の請求項1に記載した小径側の円筒面部に相当する小径段部12aを、この先端寄り部分の軸方向中間部(小径段部12aの基端部)に、やはり特許請求の範囲の請求項1に記載した段部に相当する段部35aを、それぞれ形成している。
前記第一工程時には、前記素材13が未だ加工硬化されていない為、得られる第一中間素材14の内部にシェブロンクラックが発生する事はない。これに対して、前記第二中間素材15aを得る第二工程時には、既に加工硬化している前記第一中間素材14の先端部の外径を前方押し出し加工により縮める為、シェブロンクラックが発生し易い。そこで、本例の場合には、この様な第二工程時に、前記第一中間素材14の先端面に前記凹孔35を形成して、前記シェブロンクラックの発生を防止する様にしている。
その他の部分の構成及び作用は、前述した実施の形態の第1例と同様であるから、同等部分に関する説明は省略する。
本発明の段付円柱状部材の製造方法は、従動輪用の車輪支持用転がり軸受ユニットを構成するハブ本体を造る場合に、顕著な効果を得られる。但し、複数段階で重複する部分に前方押し出し加工を施し、当該部分を段付形状とする物品であれば、前記ハブ本体に限らず、当該物品の製造に適用できる。
1 車輪支持用転がり軸受ユニット
2 外輪
3 ハブ
4 転動体
5 外輪軌道
6 静止側フランジ
7、7a 回転側フランジ
8 内輪軌道
9、9a ハブ本体
10 内輪
11 ナット
12、12a 小径段部
13 素材
14、14a 第一中間素材
15、15a 第二中間素材
16、16a 第三中間素材
17 スタッド
18 頭部
19 座面
20 第四中間素材
21、21a 凹孔
22 円筒部
23 第五中間素材
24 軸部
25、25a 段部
26 ダイス
27 キャビティ
28、28a 押圧パンチ
29 カウンターパンチ
30、30a、30b スリーブ
31、31a、31b ノックアウトピン
32、32a、32b 昇降駒
33 小径側の円筒面部
34 傾斜段部
35 凹孔
36 フローティングダイス
37 第二キャビティ
38 ばね
39 固定ブロック
40 第二スリーブ
41、41a スペーサ
42 ばね
43 ダイス
44 第三キャビティ
45 フローティングダイス
46 ばね
47 第四中間素材

Claims (3)

  1. 外周面に、外径が互いに異なる複数の円筒面部を設け、隣り合う円筒面部同士を段部により連続させた段付円柱状部材を冷間鍛造加工により造るべく、素材乃至は前段階の中間素材の先端部をダイスに押し込む事により、この素材乃至は前段階の中間素材の先端部の外径を縮めて、この先端部に小径側の円筒面部を、この小径側の円筒面部の基端部に段部を、それぞれ形成する際に、前記素材乃至は前段階の中間素材の先端面の中央部を、前記ダイスの内径側に配置した、前記小径側の円筒面部の外径よりも小径のカウンターパンチの先端面に押し付けつつ、前記素材乃至は前段階の中間素材の先端部を前記ダイス内に押し込む事により、この素材乃至は前段階の中間素材の先端部の外径を縮めて、前記小径側の円筒面部及び前記段部を形成すると同時に、この小径側の円筒面部の中心部の少なくとも先端寄り部分に、前記先端面の中央部に開口する有底の凹孔を形成する段付円柱状部材の製造方法。
  2. 円柱状の素材に第一段階の前方押し出し加工を施す事により、先端寄り部分を基端寄り部分よりも小径とした第一中間素材とした後、この第一中間素材の先端寄り部分に第二段階の前方押し出し加工を施して、この先端寄り部分に前記小径側の円筒面部よりも更に小径の第二円筒面部を、この先端寄り部分の軸方向中間部に第二段部を、それぞれ有する第二中間素材とする過程で、前記素材の先端面の中央部に前記カウンターパンチの先端面を押し付けつつ、この素材を、この先端面の中央部に前記凹孔を有する前記第一中間素材とし、次いで、この凹孔内にスペーサを内嵌した状態で、この第一中間素材を前記第二中間素材に加工する、請求項1に記載した段付円柱状部材の製造方法。
  3. 円柱状の素材に第一段階の前方押し出し加工を施す事により、先端寄り部分を基端寄り部分よりも小径とした第一中間素材とした後、この第一中間素材の先端寄り部分に第二段階の前方押し出し加工を施して、この先端寄り部分に前記小径側の円筒面部を、この先端寄り部分の軸方向中間部に前記段部を、それぞれ有する第二中間素材とする過程で、前記第一中間素材の先端面に前記カウンターパンチの先端面を押し付けつつ、この第一中間素材を前記第二中間素材とする、請求項1に記載した段付円柱状部材の製造方法。
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