JP2012013120A - 減衰バルブ - Google Patents

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Abstract

【課題】弁体の発振を抑制して緩衝器に安定した減衰力を発生させることができる減衰バルブを提供することである。
【解決手段】上記した目的を達成するため、本発明の課題解決手段は、環状弁座4を備えた弁孔3と、弁孔3内に軸方向移動自在に挿入される弁体5と、弁体5を環状弁座側へ向けて附勢する附勢部材6とを備えた減衰バルブ1において、弁孔3内に収容されるとともに弁体5の外周側に配置されて環状弁座4に着座状態の弁本体5aとの間に環状絞りPを形成する筒状のカラー7と、弁体5の先端からカラー7内を向く背面へ通じるオリフィス通路5eを設け、カラー7内を内部圧力で弁体5を環状弁座側へ押圧する背圧室を形成したことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、減衰バルブの改良に関する。
減衰バルブは、緩衝器の伸縮に伴う作動流体の流れに抵抗を与えて緩衝器に減衰力を発揮させるものであるが、たとえば、複筒型緩衝器におけるシリンダとシリンダとの間にリザーバを形成する外筒の双方の端部に嵌合してシリンダ内に摺動自在に挿入されるピストンに連結されるピストンロッドを軸支するロッドガイドに組み込まれたりピストンに組み込まれたりして使用される。
たとえば、複筒型緩衝器のロッドガイドに組み込まれる減衰バルブにあっては、上記ロッドガイドに設けられて上流側となるシリンダ内と下流側となるリザーバとに連通される弁孔と、弁孔の内周に設けた弁座と、弁孔内に軸方向に移動自在に挿入される弁体と、弁体を弁座側へ向けて附勢するコイルばねとを備えている(たとえば、特許文献1参照)。
また、複筒型緩衝器は、シリンダ内に作動流体が充填されるロッド側室とピストン側室を区画するとともに上記ピストンロッドに連結されるピストンと、ピストン側室からロッド側室へ向かう作動流体の流れのみを許容する逆止弁と、リザーバからピストン側室へ向かう作動流体の流れのみを許容する吸込弁を備えており、上記弁孔は、シリンダ内のロッド側室とリザーバとを連通するようになっている。
この複筒型緩衝器は、伸長しても収縮してもシリンダ内から弁孔を介してリザーバへ作動流体を排出するようになっており、いずれにしても減衰バルブでシリンダ内からリザーバへ向かう作動流体の流れに抵抗を与えて減衰力を発揮するようになっている。なお、伸長時にはシリンダ内で不足する作動流体が吸込弁を介してシリンダ内に供給される。
特開2002−349629号公報
この従来の減衰バルブにあっては、弁体がコイルばねによって附勢されており、このコイルばねの初期荷重によって開弁圧が調節されるとともに、コイルばねのばね定数によって複筒型緩衝器における減衰特性を調節することができるようになっている。
しかしながら、このようにコイルばねで弁体を附勢する減衰バルブにあっては、複筒型緩衝器が高速作動を呈すると、つまり、複筒型緩衝器が高速で伸縮を繰り返すと、シリンダ内の圧力変動によって弁体の軸方向振動が励起されて発振し、複筒型緩衝器が発生する減衰力が安定せず振動的となってしまう問題がある。
そこで、本発明は、上記不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、弁体の発振を抑制して緩衝器に安定した減衰力を発生させることができる減衰バルブを提供することである。
上記した目的を達成するため、本発明の課題解決手段は、緩衝器内に形成される二つの室の一方の室を上流とし他方の室を下流として当該一方の室へ連通されるとともに途中に環状弁座を有する弁孔を備えたハウジングと、弁孔内に軸方向に移動自在に挿入されて環状弁座に離着座する円盤状の弁本体を備えた弁体と、弁孔の側方から開口して他方の室へ連通するポートと、弁体を環状弁座側へ向けて附勢する附勢部材とを備えた減衰バルブにおいて、弁孔内に収容されるとともに弁体の外周側に配置されて環状弁座に着座状態の弁本体との間に環状絞りを形成する筒状のカラーと、弁体の先端からカラー内を向く背面へ通じるオリフィス通路を設け、カラー内を内部圧力で弁体を環状弁座側へ押圧する背圧室を形成したことを特徴とする。
本発明の減衰バルブによれば、緩衝器が高速で伸縮する高速作動をする場合にあっても、カラー内を背圧室として機能させて弁体に背圧を作用させることで弁体の軸方向振動が押さえ込まれて発振が防止されるので、緩衝器が発生する減衰力も安定して振動的となってしまう問題が解消される。
一実施の形態における減衰バルブが搭載された複筒型緩衝器の断面図である。 一実施の形態における減衰バルブの拡大側面断面図である。 一実施の形態の一変形例における減衰バルブの拡大側面断面図である。
以下、図に示した実施の形態に基づき、本発明を説明する。一実施の形態における減衰バルブ1は、図1および図2に示すように、複筒型緩衝器Dにおけるシリンダ20と外筒21の双方の端部に嵌合されるロッドガイド2に設けられており、このロッドガイド2をハウジングとして一方の室としてのロッド側室R1に連通されて途中に環状弁座4を有する弁孔3を当該ロッドガイド2に設けていて、当該弁孔3を備えたロッドガイド2と、弁孔3内に軸方向となる図1,2中左右方向に移動自在に挿入されて環状弁座4に離着座する円盤状の弁本体5aを備えた弁体5と、弁孔3の側方から開口して他方の室としてのリザーバRへ連通するポート11と、弁体5を環状弁座側へ向けて附勢するコイルばね6と、弁孔3内に収容されるとともに弁体5の外周側に配置されて環状弁座4に着座状態の弁本体5aとの間に環状絞りPを形成する筒状のカラー7と、弁体5の先端からカラー7内を向く背面へ通じるオリフィス通路5eを備えて構成されている。
他方、この減衰バルブ1が適用される複筒型緩衝器Dは、シリンダ20と、シリンダ20との間にリザーバRを形成する外筒21と、シリンダ20内に摺動自在に挿入されてシリンダ20内を作動流体としての作動油が充填されるロッド側室R1とピストン側室R2とに区画するピストン22と、シリンダ20内に移動自在に挿入されてピストン22に連結されるピストンロッド23と、シリンダ20と外筒21の双方の端部に嵌合されてピストンロッド23を軸支するロッドガイド2と、シリンダ20の図1中下端に嵌合される仕切部材24と、外筒21の図1中下端を閉塞する蓋25と、ピストン22に設けたピストン側室R2とロッド側室R1とを連通するピストン通路26と、ピストン通路26に設けられてピストン側室R2からロッド側室R1へ向かう作動油の流れのみを許容する逆止弁27と、仕切部材24に設けられてリザーバRとピストン側室R2とを連通する吸込通路28と、吸込通路28に設けられてリザーバRからピストン側室R2へ向かう作動油の流れのみを許容する吸込弁29とを備えて構成されている。なお、作動流体は、作動油のほか、気体、水、水溶液、電気粘性流体、磁気粘性流体等、緩衝器に適用可能なものを採用することが可能である。
そして、複筒型緩衝器Dが伸長作動してピストン22が図1中上方へ移動する場合、減衰バルブ1が開弁して圧縮されるロッド側室R1から弁孔3およびポート11に接続されたパイプ9を介してリザーバRへ作動油が流れ、当該作動油の流れに減衰バルブ1で抵抗を与えることでロッド側室R1が昇圧され複筒型緩衝器Dは伸長作動を抑制する減衰力を発揮する。なお、この伸長作動に際して、ピストン22が図1中上昇することでピストン側室R2の容積が増大するが、吸込通路28に設けた吸込弁29が開弁して当該増大見合いの作動油がリザーバRからピストン側室R2へ供給される。
また、複筒型緩衝器Dが収縮作動してピストン22が図1中下方へ移動する場合、ピストン通路26に設けた逆止弁27が開弁して圧縮されるピストン側室R2からロッド側室R1へ作動油が移動するとともに、シリンダ20内へ侵入するピストンロッド23の体積に見合った作動油がシリンダ20内で過剰となるので、減衰バルブ1が開弁してこの過剰分の作動油が弁孔3およびパイプ9を介してリザーバRへ作動油が流れ、当該作動油の流れに減衰バルブ1で抵抗を与えることでシリンダ20内の全体の圧力が上昇し複筒型緩衝器Dは収縮作動を抑制する減衰力を発揮する。
つまり、この複筒型緩衝器Dは、伸長作動時であっても収縮作動時であっても作動油がロッド側室R1から減衰バルブ1を通過してリザーバRへ流れ、伸縮作動を繰り返すことによって、作動油がロッド側室R1、リザーバR、ピストン側室R2、ロッド側室R1の順に循環するユニフロー型の緩衝器に設定されている。すなわち、この場合、複筒型緩衝器D内に形成される減衰バルブ1の上流となる一方の室はロッド側室R1であり、下流となる他方の室はリザーバRとされている。
以下、減衰バルブ1について詳細に説明する。ロッドガイド2は、筒状であって、外周が外筒21の図1中上端内周に嵌合し、内周がシリンダ20の図1中上端外周に嵌合している。
また、ロッドガイド2の図1中下端の内周径がシリンダ20の外周に嵌合可能な径とされるほか、図1中上端内周にはピストンロッド23の外周に摺接してピストンロッド周りをシールするシール部材30が装着される凹部2aが形成されるとともに、内周であって凹部2aより下方にはピストンロッド23の外周に摺接する筒状の軸受31が装着されている。また、ロッドガイド2の内周であって軸受31の装着部より下方であってシリンダ20の嵌合部より上方の中間部2bにおける内径は、ピストンロッド23の外径より大径に設定されていて、ピストンロッド23との間に隙間が形成されている。
つづいて、ロッドガイド2に設けられる弁孔3は、ロッドガイド2の外周から開口して中間部2bへ抜けていて、ロッドガイド2のリザーバRへ臨む端部から開口して弁孔3の途中へ通じるポート11によってリザーバRへ連通されている。
また、弁孔3は、ロッドガイド2の中間部2bの内周に開口してロッド側室R1に連通される小径部3aと、小径部3aに連なる内径が小径部3aより大径な大径部3bと、小径部3aと大径部3bとの間の段部3cの内周縁に設けた環状弁座4と、大径部3bの図2中右端内周に設けた螺子部3dとを備えており、この螺子部3dには、後述するカラー7が螺着されている。
そして、上記弁孔3の大径部3bの途中から開口してロッドガイド2のリザーバRへ臨む端部へと通じるポート11が設けられており、このポート11にも螺子部11aが設けられていて、当該螺子部11aにパイプ9の図2中上端外周に設けた螺子部9aを螺合することで、ロッドガイド2にパイプ9が固定されている。パイプ9は、リザーバR内に突出して収容され、その図2中下端開口端はリザーバRの途中に配置される。したがって、シリンダ20のロッド側室R1とリザーバRとは、弁孔3、ポート11およびパイプ9を介して連通されている。なお、パイプ9のポート11への固定は、螺子結合以外にも圧入、溶接によって行うようにしてもよい。
弁体5は、上記弁孔3内に軸方向へ移動自在に収容され、外周に切欠5fを備えて環状弁座4に離着座する円盤状の弁本体5aと、弁本体5aの環状弁座側端となる図2中左端から伸びる円柱状の軸部5bと、弁本体5aの反環状弁座側となる図2中右側に突出されるばね嵌合部5cと、軸部5bに設けた溝5dと、溝5dからばね嵌合部5cの端部に通じるオリフィス通路5eとを備えて構成されている。なお、この例では、オリフィス通路5eは、溝5dと協働して弁体5の先端となる軸部5bからカラー7内を向く背面となるばね嵌合部5cの図2中右端を連通していて、このように、弁体5の構造によりオリフィス通路5eは他の切欠や溝や通路と協働して先端と背面を連通するようにしてもよいし、オリフィス通路のみが単独して弁体5の先端と背面とを連通する構成を採用することも当然に可能である。
軸部5bは、弁孔3における環状弁座4の内周となる小径部3a内に摺動自在に挿入され、この軸部5bをガイドとして弁体5は、弁孔3に対し軸ぶれすることなく軸方向へ移動することができるようになっている。
そして、弁本体5aの図2中左端を環状弁座4の図2中右端面に当接させて着座させると、減衰バルブ1は閉弁し、弁孔3内への作動油の流入を遮断することができるようになっている。また、軸部5bには、先端から基端にかけてU字状の溝5dを備えており、弁本体5aの図2中左端となる環状弁座側端が環状弁座4の図2中右端面から図2中右方の反環状弁座側となる弁孔3内側へ後退すると、その後退量に応じて溝5dが小径部3aより弁孔3内側に入り込んで減衰バルブ1が開弁し、当該溝5dを介して作動油が弁孔3内へ流入することができるようになっている。そして、この弁体5における弁本体5aの後退量に応じて溝5dが弁孔3内に入り込むに従って減衰バルブ1の弁開口面積が増加するようになっている。なお、軸部5bの形状は、上記したところには限定されるものではなく、特に、弁体5のばね嵌合部5cの先端とばね座にガイド軸とガイド軸を軸支する軸受けを設けるのであれば、軸部5bにガイド機能を求めなくともよい。
また、弁孔3の大径部3b内には、筒状のカラー7が収容されている。このカラー7は、弁孔3の大径部3bとの間に環状空隙を形成するとともに内径が弁体5における弁本体5aの外径より大径な縮径部7aと、縮径部7aに連なって弁孔3の大径部3bに形成した螺子部3dに螺着される拡径部7bとを備えて構成されており、カラー7の先端である縮径部7aの図2中左端は、流体の流れを絞らないように弁孔3の段部3cとの間に充分な隙間を設ける一方、カラー7の環状弁座側端となる図2中左端位置は、軸方向で環状弁座4に着座状態の弁本体5aの反環状弁座側端よりも環状弁座側の範囲内にあって、着座状態の弁本体5aとカラー7との間に生じる環状隙間で環状絞りPを形成している。
この環状絞りPは、上述したように、カラー7と弁本体5aの外周との間に生じる環状隙間で形成されており、図示したところでは、弁本体5aが環状弁座4から離座して反環状弁座側へ遠ざかっても、環状隙間の断面積が一定となるようになっているが、カラー7の内径が反環状弁座側へ向かうほど縮径されるようにしておけば、環状絞りPにおける流路面積を弁体5の環状弁座4から遠ざかるに従って小さくするようにすることも可能である。
そして、上記したカラー7内は、弁孔5の先端と背面を連通するオリフィス通路5eによってロッド側室R1と連通されるとともに、環状絞りPを介して弁孔3のカラー7外に連通されることになるので、複筒型緩衝器Dが伸縮してロッド側室R1の圧力が昇圧されると、カラー7内には、オリフィス通路5eと環状絞りPの作用によって、ロッド側室R1と弁孔3のカラー7外の圧力の中間の圧力(二次圧)が作用することになり、この圧力が弁体5を環状弁座4へ向けて押圧することになり、カラー7内は、背圧室Bとして機能することになる。
なお、図3に示すように、弁体5の弁本体5aに設けられる切欠5fが弁本体5aを軸方向に貫通するように設定される場合には、弁本体5aとコイルばね6との間に弁本体5aの一部として機能するとともにカラー7と協働して環状絞りPを形成する環状のワッシャ32を介装するようにしてもよい。このようなワッシャ32を用いることで、既存の弁体5の弁本体5aの形状に関わらず、カラー7との間に環状絞りPを形成して、カラー7内を背圧室Bとして機能させることができるとともに、環状絞りPの流路面積の調整も外径の異なるワッシャ32に交換することで簡単に行うことができるという利点がある。
つづいて、上記カラー7の拡径部7b内におけるロッドガイド外周側の端部には、ばね座10が螺着されている。詳しくは、当該ばね座10は、円柱状のばね嵌合部10aと、ばね嵌合部10aの外周に設けられてカラー7の拡径部7bの内周に設けた螺子部7cに螺着されるフランジ状のばね受部10bとを備えて構成されている。すなわち、ばね座10は、カラー7に螺着することでこれに一体化されるようになっている。
また、当該ばね座10と弁体5との間には、コイルばね6が介装されている。このコイルばね6は、ばね座10と弁体5との間に圧縮状態で介装されていて初期荷重が与えられており、この圧縮されたコイルばね6の初期荷重による附勢力で弁体5を環状弁座4に着座した状態においても環状弁座4へ向けて押し付けている。なお、附勢部材は弁体5を附勢することができればよいので、コイルばね以外の弾性体を使用することもできる。
コイルばね6の一端となる図2中右端の内周には、上記ばね座10のばね嵌合部10aが嵌合され、コイルばね6の他端となる図2中左端の内周には、弁体5のばね嵌合部5cが嵌合されて、コイルばね6が径方向に位置決めされている。そして、カラー7内には、コイルばね6が完全に収容されているため、上述のように、コイルばね6を径方向に位置決められることで、コイルばね6のカラー7への干渉を阻止することができる。
また、この実施の形態の場合、カラー7が弁孔3に螺着され、カラー7にばね座10が螺着される構造を採用しているので、カラー7の寸法に誤差があってもカラー7の環状弁座側端の軸方向位置を弁体5に対して所定の位置に位置決めすることができるとともに、ばね座10の軸方向位置も自由に設定できるのでコイルばね6に与える初期荷重をカラー7の環状弁座側端の位置の設定に対して任意に調節することができるという利点がある。
以上のように構成された減衰バルブ1は、ロッド側室R1内の圧力が弁体5の軸部5aに作用して、弁体5を押す力がコイルばね6の弁体5を附勢する附勢力を上回ると開弁して、弁体5を押し退けて溝5dを通過した流体は、弁孔3内に流入するとともにカラー7と弁孔3との間の環状空隙を介してポート11へ抜け、パイプ9を通過しリザーバRへと移動することになる。
そして、弁体5は、先端側に作用する圧力が大きくなればなるほど、環状弁座4から離れて反環状弁座側となる弁孔3の内方への後退量が増加し、後退量の増加とともに弁体5と環状弁座4で制限する弁開口面積も増加し、減衰バルブ1を通過する流体の流量も増大するが、上述したように、カラー7内が当該環状絞りPを介して弁孔3のカラー7外に連通されるとともにオリフィス通路5eを介して一方の室としてのロッド側室R1に連通されていて、カラー7内が背圧室Bとして機能し、ロッド側室R1の圧力と弁孔3のカラー7外の圧力の中間の圧力で弁体5を環状弁座4へ向けて押圧するので、複筒型緩衝器Dが高速で伸縮する高速作動をする場合にあっても、弁体5の軸方向振動が押さえ込まれて発振が防止され、複筒型緩衝器Dが発生する減衰力も安定して振動的となってしまう問題が解消されることになる。
また、カラー7を設置するか、カラー7とワッシャ32を組み込むだけであるので、弁孔3を備えたハウジングへの新たな加工、この場合ロッドガイド2への新たな加工を必要とせず、既存の減衰バルブに容易かつコストを掛けずに組み込むことができる。
なお、複筒型緩衝器Dの伸縮速度が低速であって、弁体5に作用するロッド側室R1の圧力による弁体5を押圧する力が小さくコイルばね6の初期荷重に打ち勝って弁体5を弁座4から離座させることができない場合には、作動油は、弁体5における溝5dとばね嵌合部5cの端部とを連通しているオリフィス通路5eを通過してリザーバRへ移動するようになっていて、複筒型緩衝器Dは、弁体5が環状弁座4から離座するまでは、離座した後に比べて高い減衰係数で減衰力を発揮するようになっている。この場合には、複筒型緩衝器Dのピストン速度も低く弁体5が振動する問題も発生しない。
なお、上記したところでは、本発明の減衰バルブ1を複筒型緩衝器Dに組み込む場合を例に挙げて説明したが、複筒型以外の緩衝器に適用することも可能であり、上記効果を発揮することができる。たとえば、単筒型、複筒型の別を問わず緩衝器のピストンをハウジングとしてこれに減衰バルブを組み込むことができ、その場合には、一方の室をロッド側室とピストン側室の一方とし、他方の室をロッド側室とピストン側室の他方として、減衰バルブは緩衝器の伸長時あるいは収縮時に緩衝器に減衰力を発生させることができる。また、緩衝器が複筒型緩衝器であってバイフローに設定される場合、ピストン側室を上流の一方の室とし、リザーバを下流の他方の室として減衰バルブをベースバルブ部に組み込んで緩衝器の収縮時に緩衝器に減衰力を発揮させるようにしてもよい。
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されないことは勿論である。
本発明の減衰バルブは、緩衝器に利用することができる。
1 減衰バルブ
2 ロッドガイド
2a 凹部
2b 中間部
3 弁孔
3a 弁孔における小径部
3b 弁孔における大径部
3c 弁孔における段部
3d 弁孔における螺子部
4 環状弁座
5 弁体
5a 弁体における弁本体
5b 弁体における軸部
5c 弁体におけるばね嵌合部
5d 弁体における溝
5e 弁体におけるオリフィス通路
5f 弁体における切欠
6 コイルばね
7 カラー
7a カラーにおける縮径部
7b カラーにおける拡径部
7c カラーにおける螺子部
9 パイプ
9a 螺子部
10 ばね座
10a ばね嵌合部
10b ばね受部
11 ポート
11a ポートにおける螺子部
20 シリンダ
21 外筒
22 ピストン
23 ピストンロッド
24 仕切部材
25 蓋
26 ピストン通路
27 逆止弁
28 吸込通路
29 吸込弁
30 シール部材
31 軸受
32 ワッシャ
B 背圧室
D 複筒型緩衝器
P 環状絞り
R リザーバ
R1 ロッド側室
R2 ピストン側室

Claims (3)

  1. 緩衝器内に形成される二つの室の一方の室を上流とし他方の室を下流として当該一方の室へ連通されるとともに途中に環状弁座を有する弁孔を備えたハウジングと、弁孔内に軸方向に移動自在に挿入されて環状弁座に離着座する円盤状の弁本体を備えた弁体と、弁孔の側方から開口して他方の室へ連通するポートと、弁体を環状弁座側へ向けて附勢する附勢部材とを備えた減衰バルブにおいて、弁孔内に収容されるとともに弁体の外周側に配置されて環状弁座に着座状態の弁本体との間に環状絞りを形成する筒状のカラーと、弁体の先端からカラー内を向く背面へ通じるオリフィス通路を設け、カラー内を内部圧力で弁体を環状弁座側へ押圧する背圧室を形成したことを特徴とする減衰バルブ。
  2. カラーが弁孔に螺合されるとともに、カラー内にばね座が螺着され、ばね座と弁体との間にカラー内に収容される附勢部材を収容したことを特徴とする請求項1に記載の減衰バルブ。
  3. 弁本体とコイルばねとの間に弁本体の一部として機能するワッシャを介装し、当該ワッシャとカラーとの間で環状絞りを形成することを特徴とする請求項1または2に記載の減衰バルブ。
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