JP2012011965A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータを駆動する各相電流指令値のゼロクロス時においても、モータからの異音の発生することがなく、且つ操舵フィーリングの良い電動パワーステアリング装置を提供すること。
【解決手段】デッドタイム補償演算手段は、電流指令値が負値からゼロクロス近傍の所定範囲に属する値になった場合には、正値の前記デッドタイム補償量を各相DUTY指令値に加算し、電流指令値が正値からゼロクロス近傍の所定範囲に属する値になった場合には、負値の前記デッドタイム補償量を各相DUTY指令値に加算する。
【選択図】図3

Description

本発明は、電動パワーステアリング装置に関するものである。
従来、直流電源から供給される直流電圧をPWMインバータにより三相(U、V、W)の駆動電力に変換してブラシレスモータに供給するモータ制御装置がある。
図8に示すように、PWMインバータは、直列に接続された一対のスイッチング素子(パワーMOSFET等)51a、51bからなるアーム52を基本単位として、各相に対応する3つのアーム52を並列接続することにより構成されている。そして、モータ制御装置は、各アームの高位側のスイッチング素子51aと低位側のスイッチング素子51bとを所定のタイミングで交互にオン/オフすることにより、ブラシレスモータ21に三相の駆動電力を供給する。
ところで、こうしたモータ制御装置では、通常、高位側のスイッチング素子51aと低位側のスイッチング素子51bとの短絡(アーム短絡)を防止するために、そのオン/オフの切替時には、各スイッチング素子51a、51bが共にオフとなるデッドタイムが設けられている。しかし、このデッドタイムの存在により、電圧指令値とPWMインバータの出力電圧との間に誤差が生じ、これによりトルクリップルや振動、異音の原因となる電流歪みが発生するという問題があった。
特に、このようなモータ制御装置を使用する電動パワーステアリング装置(EPS)においては、トルクリップルや振動は操舵フィーリングを低下させると同時に、異音は車室内の静粛性を損なうものとなる。
そこで、従来、こうしたEPS用のものを含む多くのモータ制御装置では、デッドタイムに起因する電流歪みを抑制すべく、その電圧指令値と出力電圧との間の誤差を低減するデッドタイム補償が行なわれている。
例えば、非特許文献1には、図9に示すように、搬送波である三角波δとの比較により各スイッチング素子51a、51bのオン/オフタイミングを決定するためのDUTY指令値αxに対し、その電流方向に応じて、予め設定されたデッドタイム補償量βを加算又は減算する方法が開示されている。
具体的には、アーム52に対応するx相(x相=u,v,w以下同様)の電流方向が、アーム52からモータ21に向かう方向、即ち「正」(図8中右方向矢印)である場合にはDUTY指令値αxにデッドタイム補償量βを加算する。そして、その電流方向が、モータ21からアーム52に向かう方向、即ち「負」(図8中左方向矢印)である場合にはDUTY指令値αxからデッドタイム補償量βを減算する。これにより、図9に示す三角波δの周期T内にx相の出力電圧Vxが電源電圧Vbとなる時間(t3+t4又はt5+t6)と、デッドタイムを設けない場合(理想電圧波形)のその時間(t1+t2)とを等しくすることができ、電圧指令値とPWMインバータの出力電圧とを一致させてデッドタイムに起因する電流歪みを抑制することができるようになる。
杉本英彦、「ACサーボモータシステムの理論と設計の実際」、第6版、総合電子出版社、2002年8月、P56-58
上述した従来の電動パワーステアリング装置では、駆動されるモータの各相電流値を検出し、検出された各相電流値の正負に応じて所定のデッドタイム補償量を各相電圧指令値に加算又は減算していた。しかし、各相電流値がゼロ近傍の小さな値になると、各相電流値のはねにより各相電流値の正負の判断が困難になるため、デッドタイム補償量を誤った方向に補償してしまい振動や異音を発生するおそれがあるという課題があった。
上記課題について本願発明者は、その原因がデッドタイム補償量を各相電流値の流れる方向によって決定していることが原因であると考え、駆動されるモータの各相電流指令値の正負に応じて所定のデッドタイム補償量を決定し、このデッドタイム補償量を各相電圧指令値に加算又は減算することとした。その結果、上記ゼロ近傍での振動及び異音にはかなりの減衰が見られたが、振動及び異音が消えたわけではなく、更なる改善の余地が残されていた。
本発明の目的は、モータからの振動及び異音の発生を低減し、安定したデッドタイム補償を行い、且つ操舵フィーリングの良い電動パワーステアリング装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、ステアリング機構に操舵補助力を与えるモータと、操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、前記操舵トルク検出手段により検出された操舵トルク及び前記車速検出手段により検出された車速に基づいて電流指令値を演算する電流指令値演算手段と、前記電流指令値演算手段より演算された電流指令値に基づき前記モータを駆動制御するモータ制御信号を生成するモータ制御信号生成手段と、前記モータ制御信号に基づき前記モータに対して駆動電力を出力するモータ駆動手段と、前記モータの各相に流れる各相電流値を検出する各相電流値検出手段と、を備え、前記モータ制御信号生成手段は、前記モータ制御信号の基礎となる各相DUTY指令値を生成する各相DUTY指令値生成手段と、 前記電流指令値演算手段からの出力に基づいて前記モータの各相の電流指令値を生成する各相電流指令値生成手段と、前記各相電流指令値が正値である場合には、所定のデッドタイム補償量を前記各相DUTY指令値に加算し、前記各相電流指令値が負値である場合には、正負の符号を変えた前記デッドタイム補償量を前記各相DUTY指令値に加算することで前記モータ駆動手段のデッドタイムを補償するデッドタイム補償演算手段と、を備え、前記デッドタイム補償演算手段は、前記各相電流指令値がゼロクロス近傍の所定範囲内にある場合には、前記デッドタイム補償量の正負の符号を変えないこと、を要旨とする。
本請求項の電動パワーステアリング装置は、各相電流指令値がゼロクロス近傍の所定範囲内にあって、ノイズによりゼロ値に近い正値と負値の間を頻繁にクロスする場合であっても、デッドタイム補償量の正負の符号が変わらない。そのため、本請求項の電動パワーステアリング装置は、デッドタイム補償量が正値と負値の間を頻繁にクロスする現象を効果的に抑制することができる。その結果、本請求項の電動パワーステアリング装置は、モータからの異音の発生を防止するとともに操舵フィーリングの向上を図ることができる。
上記請求項1に記載の電動パワーステアリング装置は、前記デッドタイム補償演算手段は、前記電流指令値が負値からゼロクロス近傍の所定範囲に属する値になった場合には、正値の前記デッドタイム補償量を前記各相DUTY指令値に加算し、前記電流指令値が正値からゼロクロス近傍の所定範囲に属する値になった場合には、負値の前記デッドタイム補償量を前記各相DUTY指令値に加算すること、を要旨とするもの(請求項2)、又は、前記デッドタイム補償演算手段は、前記電流指令値が負値からゼロクロス近傍の所定範囲に属する値になった場合には、負値の前記デッドタイム補償量を前記各相DUTY指令値に加算し、前記電流指令値が正値からゼロクロス近傍の所定範囲に属する値になった場合には、正値の前記デッドタイム補償量を前記各相DUTY指令値に加算すること、を要旨とするもの(請求項3)であってもよい。
本発明によれば、モータからの振動及び異音の発生を低減し、安定したデッドタイム補償を行い、且つ操舵フィーリングの良い電動パワーステアリング制御装置を提供することができる。
電動パワーステアリング装置(EPS)の概略構成図。 EPSの制御ブロック図。 デッドタイム補償演算の処理手順を示すフローチャート図。 各相電流指令値のゼロクロス近傍をあらわす概念図。 各相電流指令値が負値から正値に推移する時のゼロクロス近傍をあらわす詳細図。 各相電流指令値が正値から負値に推移する時のゼロクロス近傍をあらわす詳細図。 モータ制御の処理手順を示すフローチャート図。 PWMインバータを構成するアームの概略図。 デッドタイム補償の作用を説明する波形図。
以下、コラム型の電動パワーステアリング装置(以下、EPSという)に具体化した本発明の一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態のEPS1において、ステアリング2が固定されたステアリングシャフト3は、ラックアンドピニオン機構4を介してラック軸5と連結されている。ステアリング操作に伴うステアリングシャフト3の回転は、ラックアンドピニオン機構4によりラック軸5の往復直線運動に変換される。尚、本実施形態のステアリングシャフト3は、コラムシャフト8、インターミディエイトシャフト9、及びピニオンシャフト10を連結してなる。そして、このステアリングシャフト3の回転に伴うラック軸5の往復直線運動が、同ラック軸5の両端に連結されたタイロッド11を介して図示しないナックルに伝達されることにより、転舵輪12の舵角が変更されるようになっている。
また、EPS1は、モータ21を駆動源として操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与する操舵力補助装置としてのEPSアクチュエータ24と、EPSアクチュエータ24の作動を制御する制御手段としてのECU27とを備えている。
本実施形態のEPSアクチュエータ24は、コラム型のEPSアクチュエータであり、その駆動源であるモータ21は、減速機構23を介してコラムシャフト8と駆動連結されている。そして、同モータ21の回転を減速機構23により減速してコラムシャフト8に伝達することによって、そのモータトルクをアシスト力として操舵系に付与する構成となっている。
一方、ECU27には、車速センサ25(車速検出手段)、トルクセンサ26(操舵トルク検出手段)、及びモータ回転角センサ22が接続されており、ECU27は、これら各センサの出力信号に基づいて、車速V、操舵トルクτ、及びモータ回転角θを検出する。
尚、トルクセンサ26はツインレゾルバ型のトルクセンサである。ECU27は、図示しないトーションバーの両端に設けられた一対のレゾルバの各出力信号に基づいて操舵トルクτを演算する。また、ECU27は、これら検出される各状態量に基づいて目標アシスト力を演算し、その駆動源であるモータ21への駆動電力の供給を通じて、EPSアクチュエータ24の作動、即ち操舵系に付与するアシスト力を制御する。
次に、本実施形態のEPS1における電気的構成について説明する。
図2は、本実施形態のEPS1の制御ブロック図である。同図に示すように、ECU27は、モータ制御信号を出力するCPU29と、そのモータ制御信号に基づいて、EPSアクチュエータ24の駆動源であるモータ21に三相の駆動電力を供給するモータ駆動回路40(モータ駆動手段)とを備えている。
モータ駆動回路40は、直列に接続された一対のスイッチング素子を基本単位(アーム)として各相に対応する3つのアームを並列接続してなる公知のPWMインバータ(図示せず)である。また、CPU29の出力するモータ制御信号は、モータ駆動回路40を構成する各スイッチング素子のオンデューティ比を規定するものとなっている。モータ制御信号が各スイッチング素子のゲート端子に印加され、モータ制御信号に応答して、各スイッチング素子がオン/オフすることにより、バッテリ28の電源電圧に基づく三相のモータ駆動電力を生成して、モータ21へと出力する構成になっている。
ECU27には、モータ21に通電される各相電流値Iu、Iv、Iwを検出するための電流センサ30u、30v、30w(各相電流値検出手段)、及びモータ21の回転角θを検出するためのモータ回転角センサ22が接続されている。そして、CPU29は、これら各センサの出力信号に基づき検出されたモータ21の各相電流値Iu、Iv、Iw及びモータ回転角θ、並びに上記操舵トルクτ及び車速Vに基づいて、モータ駆動回路40にモータ制御信号を出力する。
以下に示す各制御ブロックは、CPU29が実行するコンピュータプログラムにより実現されるものである。CPU29は、所定のサンプリング周期で上記各状態量を検出し、所定周期毎に以下の各制御ブロックに示される各演算処理を実行することにより、モータ制御信号を生成する。
図2に示すように、CPU29は、モータ21を制御する電流指令値を演算する電流指令値演算部31(電流指令値演算手段)と、上記モータ駆動回路40を制御するモータ制御信号を生成するモータ制御信号生成部44(モータ制御信号生成手段)と、を備えている。
CPU29は、各相電流値Iu、Iv、Iwをd/q座標系に写像することにより(d/q変換)、同d/q座標系における電流フィードバック制御を実行する。そして、モータ駆動回路40を構成するFETのオン/オフタイミングを決定するDUTY指令値を生成し、そのDUTY指令値に基づいてゲートオン/オフ信号の出力を実行する。
詳述すると、トルクセンサ26により検出された操舵トルクτ、及び車速センサ25により検出された車速Vは、電流指令値演算部31に入力され、電流センサ30u、30v、30wにより検出された各相電流値Iu、Iv、Iw、及び回転角センサ22により検出された回転角θは、d/q変換演算部32へと入力される。そして、電流指令値演算部31は、その操舵トルクτ及び車速Vに基づいて、アシストトルクの制御目標であるq軸電流指令値Iq*を演算し、d/q変換演算部32は、入力された回転角θに基づいて、各相電流値Iu、Iv、Iwをd/q座標系のd軸電流値Id及びq軸電流値Iqに変換する。
電流指令値演算部31により演算されたq軸電流指令値Iq*、並びにd/q変換演算部32により演算されたd軸電流値Id及びq軸電流値Iqは、それぞれd/q各軸に対応するPI制御演算部33、34に入力される。尚、本実施形態では、d軸に対応するPI制御演算部33には、d軸電流指令値Id*としてゼロ(Id*=0)が入力される。そして、PI制御演算部33は、d軸電流指令値Id*とd軸電流値Idとの偏差に基づくフィードバック制御(比例・積分制御)によりd軸電圧指令値Vd*を演算し、同様に、PI制御演算部34は、q軸電流指令値Iq*とq軸電流値Iqとの偏差に基づくフィードバック制御(比例・積分制御)によりq軸電圧指令値Vq*を演算する。
各PI制御演算部33、34により演算されたd軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*は、回転角θとともにd/q逆変換演算部37に入力され、同d/q逆変換演算部37は、入力された回転角θに基づきd軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*を三相の相電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*に変換し各相DUTY指令値演算部38に出力する。そして、各相DUTY指令値演算部38は、この各相電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*に基づいて、各相のDUTY指令値αu、αv、αwを生成する。即ち、本実施形態では、d/q変換演算部32、PI制御演算部33、34、d/q逆変換演算部37、及び各相DUTY指令値演算部38により各相DUTY指令値生成手段が構成されている。
また、CPU29は、デッドタイムに起因する電流歪みを補償すべく各相のDUTY指令値αu、αv、αwを補正するデッドタイム補償演算部39を備えている。そして、CPU29は、q軸電流指令値Iq*から三相電流指令値Iu*、Iv*、Iw*を生成するための各相電流指令値生成部35(各相電流指令値生成手段)、デッドタイム補償量(β)マップ43a、ゼロクロス近傍の所定範囲を決定する所定範囲値(ε)マップ43b,及び状態フラグ(FLG1、FLG2:後述する)マップ43cを備えている。そして、デッドタイム補償演算部39により補正された補正後の各相DUTY指令値αu’、αv’、αw’が、PWM出力部41に入力されるようになっている。
デッドタイム補償演算部39には、各相のDUTY指令値αx(x=u,v,w)及びデッドタイム補償量β、ゼロクロス近傍の所定範囲を決定する所定範囲値ε、及び状態フラグFLG1、FLG2とともに、その各相電流指令値Ix*(x=u,v,w)が入力されるようになっている。デッドタイム補償演算部39は、各相電流指令値Ix*の正負に応じて、デッドタイム補償量βの正負を決定し、このデッドタイム補償量βを各相のDUTY指令値αxに加算又は減算することでデッドタイムに起因する電流歪みを補償する。
ここで、各相電流指令値Ix*の生成に用いるモータ回転角センサ22の出力信号にはノイズが乗り易く、各相電流指令値がゼロクロス近辺にあるときには、各相電流指令値Ix*が正値と負値の間を頻繁にクロスする現象が現れる。この現象が発生すると、各相電流指令値Ix*の正負の判断が困難になるとともに、デッドタイム補償量βの正負が頻繁に入れ替わってしまう。その結果、各相電流指令値Ix*のはねが大きくなり、そのはねによってモータ21に振動及び異音が生じるおそれがある。
そこで、本実施形態のEPS1は、各相電流指令値Ix*がゼロクロス近傍の所定範囲内(|Ix*|≦|±ε|)にある場合には、デッドタイム補正量βの正負を変化させないようにし、上記現象により発生するモータ21の振動及び異音を抑制する。
ここで、状態フラグFLG1、FLG2について図4,図5,図6を用いて説明する。図4はU相電流指令値をあらわす(V相、W相も考え方は同一なので説明は省略する)。U相電流指令値はq軸電流指令値Iq*とモータ回転角θのsinθとの積で(1)式のようにあらわされる。
Iu*=Iq* sinθ ・・・(1)
図5は、図4のグラフにおいて、U相電流指令値Iu*が負値の領域からゼロクロス近傍に設定される所定範囲の負側の所定範囲値(−ε)を通り、ゼロ点を通過後、所定範囲の正側の所定範囲値(ε)を通って、正値の領域に出ていく経過を拡大表示している。
ここで、状態フラグFLG1は、U相電流指令値Iu*が負値の領域からゼロクロス近傍の所定範囲内に入っていることを示すフラグであり、U相電流指令値Iu*が負値の領域からA点(Iu*=−ε)に到達すると、状態フラグFLG1には「1」が書き込まれる(「1」は状態フラグFLG1がセットされたことを表している)。また、U相電流指令値Iu*がゼロ点を通過後、ゼロクロス近傍の所定範囲から正値の領域に出ていくB点(Iu*=ε)で、状態フラグFLG1には「0」が書き込まれる(「0」は状態フラグFLG1がリセットされたことを表している)。
また、U相電流指令値Iu*が負値の領域からゼロクロス近傍の所定範囲内に入るA点で状態フラグFLG1に「1」が書き込まれるまでは、デッドタイム補償量は−β(L1)となる。そして、状態フラグFLG1に「1」が書き込まれた時点でデッドタイム補償量はβ(H1)となる。状態フラグFLG1に「1」が書き込まれた場合は、U相電流指令値Iu*がゼロクロス近傍の所定範囲外に出ない限り、状態フラグFLG1はリセットされない。
そのため、U相電流指令値Iu*がゼロクロス近傍の所定範囲に入った後は、ゼロクロス近傍でU相電流指令値Iu*がはねて正負を頻繁にクロスするような場合であっても、デッドタイム補償量はβ(H1)から変化しない。即ち、上記(1)式から導かれる各相電流指令値Iu*が、モータ回転角θを検出するモータ位置検出器に乗ったノイズにより、正値と負値の間を頻繁にクロスする場合でも、それに伴いデッドタイム補償量が切り替えられることはない。
図6は、図4のグラフにおいて、U相電流指令値Iu*が正値の領域からゼロクロス近傍に設定される所定範囲の正側の所定範囲値(ε)を通り、ゼロ点を通過後、所定範囲の負側の所定範囲値(−ε)を通って、負値の領域に出ていく経過を拡大表示している。
ここで、状態フラグFLG2は、U相電流指令値Iu*が正値の領域からゼロクロス近傍の所定範囲内に入っていることを示すフラグであり、U相電流指令値Iu*が正値の領域からC点(Iu*=ε)に到達すると、状態フラグFLG2には「1」が書き込まれる(「1」は状態フラグFLG2がセットされたことを表している)。また、U相電流指令値Iu*がゼロ点を通過後、ゼロクロス近傍の所定範囲から負値の領域に出ていくD点(Iu*=−ε)で、状態フラグFLG2には「0」が書き込まれる(「0」は状態フラグFLG2がリセットされたことを表している)。
また、U相電流指令値Iu*が正値の領域からゼロクロス近傍の所定範囲内に入るC点で状態フラグFLG2に「1」が書き込まれるまでは、デッドタイム補償量はβ(H2)となる。そして、状態フラグFLG2に「1」が書き込まれた時点でデッドタイム補償量は−β(L2)となる。状態フラグFLG2に「1」が書き込まれた場合は、U相電流指令値Iu*がゼロクロス近傍の所定範囲外に出ない限り状態フラグFLG2はリセットされない。
そのため、U相電流指令値Iu*がゼロクロス近傍の所定範囲に入った後は、ゼロクロス近傍でU相電流指令値Iu*がはねて正負を頻繁にクロスするような場合であっても、デッドタイム補償量は−β(L2)から変化しない。即ち、上記(1)式から導かれる各相電流指令値Iu*が、モータ回転角θを検出するモータ位置検出器に乗ったノイズにより、正値と負値の間を頻繁にクロスする場合でも、それに伴いデッドタイム補償量が切り替えられることはない。
次に、本実施形態のCPU29によるモータ制御の処理手順について説明する。
本実施形態では、CPU29は、定時割り込みにより所定周期毎(例えば200μ秒毎)に、図7のフローチャートに示すステップ701〜ステップ709の各処理を実行する。
即ち、CPU29は、先ず、上記各センサの出力信号に基づいて各状態量(相電流値Iu、Iv、Iw、回転角θ、操舵トルクτ、車速V)を検出し(ステップ701)、続いてブラシレスモータ21が発生するアシストトルクの制御目標であるq軸電流指令値Iq*、並びにd軸電流指令値Id*(Id*=0)を演算する(ステップ702)。そして、d/q変換により、上記ステップ701において検出された相電流値Iu、Iv、Iwをd軸電流値Id及びq軸電流値Iqに変換する(ステップ703)。
次に、CPU29は、d軸電流指令値Id*とd軸電流値Id、並びにq軸電流指令値Iq*とq軸電流値Iqとの偏差に基づくフィードバック制御演算(比例・積分制御)を実行することにより、d軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*を演算する(ステップ704)。
続いて、CPU29は、d/q逆変換により、上記ステップ704において演算したd軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*を三相の各相電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に変換する(ステップ705)。そして、この各相電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に基づいて各相のDUTY指令値αu、αv、αwを生成する(DUTY指令値演算、ステップ706)。
次に、CPU29は、デッドタイム補償量マップ43aから該当するデッドタイム補償量βを読み出し(ステップ707)、上記ステップ706で生成された各相DUTY指令値αu、αv、αwを補正する(デッドタイム補償演算(図3参照)、ステップ708)。そして、このステップ708において演算された補正後の各相DUTY指令値αu’、αv’、αw’に基づいてゲートオン/オフ信号を生成し、そのゲートオン/オフ信号をモータ駆動回路40へと出力する(PWM出力、ステップ709)。
次に、上記ステップ708におけるデッドタイム補償演算の詳細を図3のフローチャートに従って説明する。
CPU29のデッドタイム補償演算部39は、各相電流指令値生成部35から各相電流指令値Ix*を取得し(ステップ301)、各相DUTY指令値演算部38から各相DUTY指令値αxを取得する(ステップ302)。また、デッドタイム補償量マップ43aからデッドタイム補償量βを取得し(ステップ303)、各相電流指令値のゼロクロス近傍の所定範囲値マップ43bから各相電流指令値のゼロクロス近傍の所定範囲を決定する所定範囲値εを取得する(ステップ304)。そして、状態フラグマップ43cからは各相電流指令値が負値からゼロクロス近傍の所定範囲に属する値になったことを記憶する状態フラグFLG1及び各相電流指令値が正値からゼロクロス近傍の所定範囲に属する値になったことを記憶する状態フラグFLG2を取得する(ステップ305)。
そして、デッドタイム補償演算部39は、状態フラグマップ43cから取得した状態フラグFLG1が「1」か否かを判定する(ステップ306)。次に、このステップ306において、状態フラグFLG1が「1」の場合(ステップ306:YES)には、デッドタイム補償演算部39は、各相の相電流指令値Ix*がゼロクロス近傍の所定範囲に属さないか否か、即ち、各相の相電流指令値Ix*の絶対値がステップ304で取得されたゼロクロス近傍の所定範囲値±εの絶対値以上か否かを判定する(ステップ307)。
各相の相電流指令値Ix*の絶対値がゼロクロス近傍の所定範囲値±εの絶対値より小さい場合(|Ix*|<|±ε|、ステップ307:NO)、即ち、相電流指令値Ix*がゼロクロス近傍の所定範囲内に属する場合には、各相DUTY指令値演算部38から取得した各相DUTY指令値αxに、デッドタイム補償量マップ43aから取得したデッドタイム補償量βを加算して(ステップ313)、デッドタイム補償後の各相DUTY指令値αx’をPWM出力部41へ出力する(ステップ321)。
また、上記ステップ307において、各相の相電流指令値Ix*の絶対値がゼロクロス近傍の所定範囲値±εの絶対値以上の場合(|Ix*|≧|±ε|、ステップ307:YES)、即ち、各相の相電流指令値Ix*がゼロクロス近傍の所定範囲内に属さない場合には、状態フラグFLG1に「0」を書き込み(状態フラグFLG1リセット、ステップ308)、ステップ310に移行する。そして、デッドタイム補償演算部39は、ステップ310では、各相電流指令値生成部35から取得した各相電流指令値Ix*がゼロ以上か否かを判定する(ステップ310)。
各相電流指令値Ix*がゼロより小さい場合(Ix*<0、ステップ310:NO)、即ち、各相電流指令値Ix*が負値の場合には、デッドタイム補償演算部39は、次に、各相電流指令値Ix*が負の所定範囲値−ε以下か否かを判定する(ステップ311)。そして、各相電流指令値Ix*が負の所定範囲値−εより大きい場合(Ix*>−ε、ステップ311:NO)、即ち、各相の相電流指令値Ix*がゼロクロス近傍の所定範囲内に属する場合には、状態フラグFLG1に「1」を書き込み(状態フラグFLG1セット、ステップ312)、各相DUTY指令値αxに、デッドタイム補償量βを加算して(ステップ313)、デッドタイム補償後の各相DUTY指令値αx’をPWM出力部41へ出力する(ステップ321)。
一方、上記ステップ311において、各相電流指令値Ix*が負の所定範囲値−ε以下の場合(Ix*≦−ε、ステップ311:YES)、即ち、各相の相電流指令値Ix*がゼロクロス近傍の所定範囲に属さない場合には、各相DUTY指令値αxから、デッドタイム補償量βを減算して(ステップ314)、デッドタイム補償後の各相DUTY指令値αx’をPWM出力部41へ出力する(ステップ321)。
また、上記ステップ310において、各相電流指令値Ix*がゼロ以上の場合(Ix*≧0、ステップ310:YES)即ち、各相電流指令値Ix*が正値の場合には、各相電流指令値Ix*が正の所定範囲値ε以下か否かを判定する(ステップ317)。各相電流指令値Ix*が正の所定範囲値εより大きい場合(Ix*>ε、ステップ317:NO)、即ち、各相の相電流指令値Ix*がゼロクロス近傍の所定範囲に属さない場合には、各相DUTY指令値αxに、デッドタイム補償量βを加算して(ステップ319)、デッドタイム補償後の各相DUTY指令値αx’をPWM出力部41へ出力する(ステップ321)。
一方、各相電流指令値Ix*が正の所定範囲値ε以下の場合(Ix*≦ε、ステップ317:YES)、即ち、各相の相電流指令値Ix*がゼロクロス近傍の所定範囲内に属する場合には、状態フラグFLG2に「1」を書き込み(状態フラグFLG2セット、ステップ318)、各相DUTY指令値αxから、デッドタイム補償量βを減算して(ステップ320)、デッドタイム補償後の各相DUTY指令値αx’をPWM出力部41へ出力する(ステップ321)。
また、上記ステップ306において、状態フラグFLG1が「1」でない場合(ステップ306:NO)には、デッドタイム補償演算部39は、状態フラグマップ43cから取得した状態フラグFLG2が「1」か否かを判定する(ステップ309)。状態フラグFLG2が「1」でない場合(ステップ306:NO)には、ステップ310に移行し、上述したステップ310以下と同一の処理を実行する。
一方、上記ステップ309において、状態フラグFLG2が「1」の場合(ステップ309:YES)には、各相の相電流指令値Ix*がゼロクロス近傍の所定範囲に属さないか否か、即ち、各相の相電流指令値Ix*の絶対値がゼロクロス近傍の所定範囲値±εの絶対値以上か否かを判定する(ステップ315)。
そして、各相の相電流指令値Ix*の絶対値がゼロクロス近傍の所定範囲値±εの絶対値以上の場合(|Ix*|≧|±ε|、ステップ315:YES)、即ち、相電流指令値Ix*がゼロクロス近傍の所定範囲に属さない場合には、状態フラグFLG2に「0」を書き込み(状態フラグFLG2リセット、ステップ316)、ステップ310に移行し、上述したステップ310以下と同一の処理を実行する。
また、上記ステップ315において、各相の相電流指令値Ix*の絶対値がゼロクロス近傍の所定範囲値±εの絶対値より小さい場合(|Ix*|<|±ε|、ステップ315:NO)、即ち、相電流指令値Ix*がゼロクロス近傍の所定範囲内に属する場合には、各相DUTY指令値αxから、デッドタイム補償量βを減算して(ステップ320)、デッドタイム補償後の各相DUTY指令値αx’をPWM出力部41へ出力する(ステップ321)。
このように、デッドタイム補償演算部39は、U,V,W相の各相毎に上記ステップ301〜ステップ321の処理を実行することにより、各相のDUTY指令値αu、αv、αwを補正し、その補正後の各相DUTY指令値αu’、αv’、αw’をPWM出力部41に出力する。そして、PWM出力部41は、デッドタイム補償演算部39により補正された補正後の各相DUTY指令値αu’、αv’、αw’と搬送波である三角波δとの比較に基づいてゲートオン/オフ信号を生成し(図9参照)、そのゲートオン/オフ信号をモータ駆動回路40へと出力する。
次に、上記のように構成された本実施形態のEPS1の作用及び効果について説明する。
上述のように、上記(1)式から導かれる各相電流指令値Iu*がゼロクロスに近い値になった場合には、モータ回転角θを検出するモータ位置検出器にノイズが乗るため、各相電流指令値Iu*は、正値と負値の間を頻繁にクロスする現象が発生する。そのため、従来のEPSのように各相電流指令値の正負に応じてデットタイム補償量が決定されると、本来、各相DUTY指令値αxにデッドタイム補償量βを加算すべきところを減算してしまったり、或いは減算すべきところを加算してしまい、却って電流歪を助長するおそれや、正しく補償しても加算、減算が短時間に繰り返し行なわれると振動及び異音が発生するおそれがある。
この点を踏まえ、本実施形態のEPS1は、各相電流指令値Iu*が負値からゼロクロス近傍の所定範囲に属する値になった場合には、正値の前記デッドタイム補償量を各相DUTY指令値に加算し、各相電流指令値Iu*が正値からゼロクロス近傍の所定範囲に属する値になった場合には、負値のデッドタイム補償量を各相DUTY指令値に加算するようにした。これにより、モータ位置検出器に乗ったノイズにより、各相電流指令値Iu*がゼロ値に近い正値と負値の間を頻繁にクロスする場合でも、デッドタイム補償量が頻繁に切り替えられない。その結果、モータからの振動及び異音の発生を防止するとともに操舵フィーリングの向上を図ることができる。
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
(1)本実施形態では、各相電流指令値Iu*の正値/負値にかかわらず同じ大きさのデッドタイム補償量βが用いられたが、各相電流指令値Iu*の正値/負値に応じて大きさの異なるデッドタイム補償量を使い分けてもよい。
(2)本実施形態では、ゼロクロス近傍の所定範囲を決定する所定範囲値εを正領域/負領域にかかわらず同じ大きさとしたが、勿論、正領域/負領域によって異なる値としてもよい。
(3)本実施形態では、ゼロクロス近傍の所定範囲を決定する所定範囲値εを各相電流指令値の大きさにかかわらず同じ大きさとしたが、各相電流指令値演算手段により演算された各相電流指令値が増加するほど線形又は非線形に増加するように所定範囲値εを決定してもよい。
(4)本実施形態では、U,V,W相の各相において同一のデッドタイム補償量βが用いられたが、U,V,W相の各相に応じた各相デッドタイム補償量βxを使い分けてもよい。
(5)本実施形態では、ゼロクロス近傍の所定範囲内に入った各相電流指令値Ix*が、再び所定範囲外に出た場合には、直ちに状態フラグFLG1(又は状態フラグFLG2)がリセットされる構成であった。しかし、本発明はこの様な構成に限定されるわけではない。例えば、負値の領域からゼロクロス近傍の所定範囲内に入った各相電流指令値Ix*が、再び負側の所定範囲外に出た場合には、各相電流指令値Ix*が複数周期(例えば2周期)以上連続して所定範囲外にあることが確認された場合にのみ、状態フラグFLG1をリセットする構成であってもよい。また、状態フラグFLG2についても、同様に、正値の領域からゼロクロス近傍の所定範囲内に入った各相電流指令値Ix*が、再び正側の所定範囲外に出た場合には、各相電流指令値Ix*が複数周期(例えば2周期)以上連続して所定範囲外にあることが確認された場合にのみ、状態フラグFLG2をリセットする構成としてもよい。この様な構成を備えることで、各相電流指令値Ix*が所定範囲の上下限値(±ε)近傍ではねて所定範囲の内外を行き来する場合であっても、デッドタイム補償値βがそれに伴い頻繁に切り替えられるのを効果的に防止することが可能である。
(6)本実施形態では、本発明をコラムアシストEPSに具体化したが、本発明をラックアシストEPSやピニオンアシストEPSに適用してもよい。
1:電動パワーステアリング装置(EPS)、2:ステアリング、
3:ステアリングシャフト、4:ラックアンドピニオン機構、5:ラック軸、
8:コラムシャフト、9:インターミディエイトシャフト、10:ピニオンシャフト、11:タイロッド、12:転舵輪、21:モータ、22:モータ回転角センサ、
23:減速機構、24:EPSアクチュエータ、25:車速センサ、
26:トルクセンサ、27:ECU、28:バッテリ、
29:CPU、30u、30v、30w:電流センサ、31:電流指令値演算部、
32:d/q変換演算部、33,34:PI制御演算部、
35:各相電流指令値生成部、37:d/q逆変換演算部、
38:各相DUTY指令値演算部、39:デッドタイム補償演算部、
40:モータ駆動回路、41:PWM出力部、
43a:デッドタイム補償量(β)マップ、
43b:ゼロクロス近傍の所定範囲を決定する所定範囲値(ε)マップ、
43c:状態フラグ(FLG1、FLG2)マップ、44:モータ制御信号生成部、
V:車速、τ:操舵トルク、θ:モータ回転角、Iu、Iv、Iw:各相電流値、
Iq*:q軸電流指令値、Id*:d軸電流指令値、Id:d軸電流値、
Iq:q軸電流値、Vd*:d軸電圧指令値、Vq*:q軸電圧指令値、
Vu*、Vv*、Vw*:各相電圧指令値、
αu、αv、αw:各相DUTY指令値、β:デッドタイム補償量、
αu’、αv’、αw’: デッドタイム補償後の各相DUTY指令値、
Iu*、Iv*、Iw*:各相電流指令値、
ε:各相電流指令値のゼロクロス近傍の所定範囲を決定する所定範囲値、
δ:三角波(搬送波)、

Claims (3)

  1. ステアリング機構に操舵補助力を与えるモータと、
    操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、
    車速を検出する車速検出手段と、
    前記操舵トルク検出手段により検出された操舵トルク及び前記車速検出手段により検出された車速に基づいて電流指令値を演算する電流指令値演算手段と、
    前記電流指令値演算手段より演算された電流指令値に基づき前記モータを駆動制御するモータ制御信号を生成するモータ制御信号生成手段と、
    前記モータ制御信号に基づき前記モータに対して駆動電力を出力するモータ駆動手段と、
    前記モータの各相に流れる各相電流値を検出する各相電流値検出手段と、を備え、
    前記モータ制御信号生成手段は、
    前記モータ制御信号の基礎となる各相DUTY指令値を生成する各相DUTY指令値生成手段と、
    前記電流指令値演算手段からの出力に基づいて前記モータの各相の電流指令値を生成する各相電流指令値生成手段と、
    前記各相電流指令値が正値である場合には、所定のデッドタイム補償量を前記各相DUTY指令値に加算し、前記各相電流指令値が負値である場合には、正負の符号を変えた前記デッドタイム補償量を前記各相DUTY指令値に加算することで前記モータ駆動手段のデッドタイムを補償するデッドタイム補償演算手段と、を備え、
    前記デッドタイム補償演算手段は、
    前記各相電流指令値がゼロクロス近傍の所定範囲内にある場合には、前記デッドタイム補償量の正負の符号を変えないことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記デッドタイム補償演算手段は、
    前記電流指令値が負値からゼロクロス近傍の所定範囲に属する値になった場合には、正値の前記デッドタイム補償量を前記各相DUTY指令値に加算し、
    前記電流指令値が正値からゼロクロス近傍の所定範囲に属する値になった場合には、負値の前記デッドタイム補償量を前記各相DUTY指令値に加算することを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記デッドタイム補償演算手段は、
    前記電流指令値が負値からゼロクロス近傍の所定範囲に属する値になった場合には、負値の前記デッドタイム補償量を前記各相DUTY指令値に加算し、
    前記電流指令値が正値からゼロクロス近傍の所定範囲に属する値になった場合には、正値の前記デッドタイム補償量を前記各相DUTY指令値に加算することを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
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