JP2011508061A - オレフィン系ポリマーの重合方法 - Google Patents

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Abstract

オレフィン系ポリマーを製造するための方法であって、前記方法は、少なくとも1種類のモノマーを、気相中で、又はスラリープロセスにおいて、少なくとも次の成分:A)少なくとも1種類の触媒;B)少なくとも1種類の共触媒;C)式(I)から選択される少なくとも1種類の化合物、及び/又は式(II)から選択される少なくとも1種類の化合物:(R1COAlOH(I)、(R2)N(R3OH)(II);(式中、R1は、13〜25個の炭素を含有する炭化水素基であり;R2は、14〜26個の炭素を含有する炭化水素基であり;R3は、1〜4個の炭素を含有する炭化水素基であり;且つx+y=3であり、xは1又は2の値を有する)を含む組成物の存在下で重合させることを含む。オレフィン系ポリマーを製造するための方法であって、前記方法は、少なくとも1種類のモノマーを、少なくとも次の成分:A)少なくとも2種類の遷移金属を含むチーグラー・ナッタ型触媒;B)トリアルキルアルミニウム化合物;C)所望により、式(I)から選択される少なくとも1種類の化合物、及び/又は式(II)から選択される少なくとも1種類の化合物:(R1COAlOH(I)、(R2)N(R3OH)(II);(式中、R1は、13〜25個の炭素を含有する炭化水素基であり;R2は、14〜26個の炭素を含有する炭化水素基であり;R3は、1〜4個の炭素を含有する炭化水素基であり;且つx+y=3であり、xは1又は2の値を有する)を含む組成物の存在下で重合させることを含む。

Description

本発明は、気相重合反応器において、超高分子量のオレフィン系ポリマーの製造のための連続性の改良を提供する。
関連出願の相互参照
本願は、2007年12月31日に出願され、完全に本明細書に組み込まれる、米国特許仮出願第61/017986号の利益を主張する。
本発明はまた、触媒組成の変化に関係なく、気相重合反応器において混合金属チーグラー・ナッタ型触媒を用いて製造したポリマーの分子量分布をさらに制御するための手段を提供する。
幅広い分子量分布及び高分子量テール(high molecular weight tails)を生じる触媒は、改良された生成物、特に樹脂膨潤(高分子量鎖に起因する)が重要であるHDPEブロー成形樹脂を製造するスラリープロセスと気相重合プロセスの両方における使用に望ましい。しかし、超高分子量の樹脂部分を含むこれらのポリマーの製造は、非常に高レベルの静電気(これは微粉を表面に付着させ、その結果不十分な制御及び最終的なシーティング(sheeting)の原因となり得る)、反応器塊の形成、及び全体的なシステム付着物により明らかなように、反応器の操作性の問題が原因で困難であった。
かかる触媒(特に、複数の成分を有する触媒で、その1種類が非常に高い分子量を生じる)により利用可能となる改良された生成物特性に近づくためには、反応器の連続性及び凝集塊の形成を解消する必要がある。静電気によって「吸い付く」問題は、触媒系が正の活性化エネルギーを有する場合にさらに悪化し、それは一面に広がり、凝集塊を形成する傾向をさらに増加させ、早期の反応器の運転停止を余儀なくさせる。
触媒とは別に反応器に同時に供給される、2種類の固体連続性改良剤(continuity improvement agents)の混合物を利用することにより、反応器の運転停止を必要とするシート又は凝集塊を形成することなく、運転を長期間継続することが可能となることが見出されている。驚くことに、一般に、連続性改良剤が所定の比率内で床重量に添加された場合には、触媒活性は影響を受けない。静電気のレベルを制御する可能性も実証された。連続性助剤を除去すると、反応器の多量な付着物がもたらされ、例え症状(例えば静電気)が存在していなくても、運転の停止が必要となる。連続性改良剤(連続性助剤又はCA)は、チーグラー型触媒の完全活性化を達成するために必要とされるアルミニウムアルキル共触媒の存在下で機能する。同様の方法が、非チーグラー型触媒、例えばメタロセン及びポストメタロセン触媒を用いて評価されており、それらは一般に共触媒を供給せずに使用される。これらの方法は、共触媒が反応器に供給される触媒系に適用できるものとはみなされなかった。
高分子量樹脂、特に10g/モルより大きい、好ましくは10g/モル程度の大きさ、又はそれ以上の高分子量フラクションを含む樹脂を、2重量パーセントより多くの、好ましくは4又は5重量パーセントより多くの量で製造することが必要とされている。流動床気相反応器における、高分子量フラクションを含むこれらの種類のポリマーの製造は、一般に、反応器の運転停止を引き起こす凝集塊及びシート形成により一層困難となっていた。シート/チャンクを形成する傾向を改善することのできる方法は多数あり、帯電防止剤の添加を通じて凝縮モードで運転することから、又はポリマーの融合が起こり得ないような十分低い温度での運転など多岐にわたる。しかし、これらの技法は全て欠点を有する。凝縮モードでの運転は、高レベルの凝縮誘導剤(induced condensing agent)、並びに、シーティング条件に対して反応器の感受性をさらに一層高くすることのできる高い総ポリマー生産速度での運転を必要とする。その上、静電電位の除去又は改善が、必ずしも反応系の良好な長期性能に等しいとは限らない。従って、単なる静電気の除去は、シーティング、凝集塊形成又はその他の運転上の障害が起こらないことを保証するものではない。
帯電防止剤の多くの考察が当分野に存在する。しかし、ある化合物を帯電防止剤として単に言及することが、その具体的な化合物がオレフィン重合反応器において機能することを意味するものではない。実際、市販されている帯電防止剤の多くが、機能するために水の存在に頼っている。しかし、水は、すべての公知のチーグラー触媒系には強い毒である。
米国特許出願公開第20070073012号は、反応の連続性を改良するための重合反応(例えば、オレフィン重合反応)を行う前の種床処理の方法に関する。この公報には、少なくとも1種の連続性添加剤及び種床が反応器の中に事前装入されている方法が開示されている。連続性添加剤の例としては、ステアリン酸金属塩及びアミンが挙げられる。
欧州特許第1082351B1号は、1又はそれ以上のオレフィンを重合させるために、担持された、バルキーリガンドメタロセン型触媒系を反応器に導入するための触媒送達方法が開示している。特に、担持されたメタロセン型触媒系は、重合反応器に、帯電防止剤及び液体希釈剤を含有するキャリア溶液によって、且つ、その存在下で、導入される。帯電防止剤としては、様々なアミン化合物及びその他の化合物が挙げられる。
米国特許第6,111,034号には、3ppmvより多くの量での、気相オレフィン重合反応器への水の添加が開示されており、それにより凝縮性ガスのレベルの増加が可能となり、反応器内の静電気現象を改善することにより高い露点での反応器の運転が促進される。この特許は、静電気制御重合及び数種類の帯電防止剤を開示しており、その帯電防止剤には、エトキシル化脂肪酸アミン、第四級アンモニウム塩、クロム含有化合物、並びにアルカリ及びアルカリ土類金属の脂肪酸が含まれる。水を静電気制御方法の一成分として使用することが非常に重要視されている。
米国特許第6,022,935号には、メタロセン触媒を使用する、反応器に共供給される帯電防止剤の使用が開示されている。欧州特許第803514B1号も参照されたい。
米国特許出願公開第20020065374号は、再循環システムを有する気相反応器中で モノマーを重合させる方法に関する。この特許は、触媒注入管の端部での、特に液体重合触媒と共に使用するための帯電防止剤及び防汚塗料の使用を開示する。
米国特許第6,359,083号は、ポリオレフィンを製造する方法を開示する。この方法では、固形物がガスによって、重合プロセスの全体にわたって運搬されて、操作性が改良されている。この特許には、一般的に、帯電防止剤を重合反応器に、又は触媒自体に添加することができ、その帯電防止剤は固体であってもよいことが開示されている。具体例は示されていない。
米国特許第5,731,392号には、2つの異なる物質、水及びケイ酸塩の、重合反応における静電気を調節する手段としての使用が、ケイ酸塩に重点を置いて開示されている。
米国特許第6,548,610号は、流動床オレフィン重合反応器において、静電気を制御するための方法及び装置に関する。この方法は、床内部の電荷をモニターすること、及び静電気制御剤を、床の中性電荷を作り出し、維持する量で、反応器に導入することを伴う。
米国特許出願公開第20020103072号は、バルキーリガンドを含む重合触媒に関する。この特許は、バルキーリガンドメタロセン型触媒を用いて静電気を制御するための方法を開示する。
結果的にシーティング/凝集塊形成の量を減らすことのできるその他の方法はあるが、しかしこれらは全てプロセスの効率に悪影響がある。一方法は、反応器の停滞区域でさえも、シート/凝集塊形成を引き起こすことのできる反応体が不十分なように、非常に低いエチレン分圧で運転することである。この方法の明らかな欠点は、触媒系の全体的な効率が実質的に低下する点である。この触媒効率の低下に付随するのがポリマー粒径の減少であり、より高い微粉レベルを引き起こし、さらに実施可能性が低下する。従って、その結果同様に低い速度で、又は実質的により多くの触媒を供給して反応器を運転させる必要がある。いずれのアプローチも経済的に不十分である。
もう一つの方法は、反応器を低い温度で運転し、製造中のポリマーの反応温度と融点又は付着点(sticking point)との間の隔たりをさらに増大させることである。そのようにして、例えば、反応器を、より望ましい高い温度の代わりに50℃で運転することもでき得る。このことはまた、低速での運転を余儀なくし、再びプロセスに対する経済性の低下をもたらし、且つ、触媒が極めて長寿命でなければ、複数の反応器での運転を非常に困難にする。
別の方法は、反応器を凝縮モードで運転することであるが、しかし、これでさえも、特に凝縮モードに達する間に、シーティング/凝集塊形成が起こらないという保証はない。つまり、重合速度が増加するにつれ、重合床のエネルギーフラックスは増加するはずであり、凝縮モード運転に達するために十分に重合速度が増加する前に、シート/凝集塊形成の可能性を引き起こす。さらに、高レベルの静電気は、相当な凝縮率が生じるまで、一般に改善されない。非常に高レベルの凝縮誘導剤(induced condensing agent)も同様に添加する必要があり、ポリマーの付着温度(sticking temperature)を実質的に低下させ、シーティング及び凝集塊形成をさらにより起こりやすくする。
別の可能性のある解決策は、結果として生じる触媒を洗浄し、静電気を生じる傾向のある化合物の少なくとも一部を除去することである。しかし、このことは、触媒調製にいくつかの追加の工程を加え、触媒調製のコスト及び複雑さを大いに増加させ、触媒の潜在的変動性を増加させ、且つ、実施例において実証されるように、超高分子量フラクションを含む樹脂の製造中のシーティング及びチャンキング(chunking)を抑制しない。
上記の代替法はいずれも、工業規模の反応器において有用な速度でポリマーの製造を可能にすることができない。考察されるように、静電気を制御することだけでなく、高分子量ポリマーを、高い重合速度で、効率的な重合プロセスを使用して、反応器中で凝集塊を形成することなく製造することが必要とされる。これら及びその他のニーズは、以下の本発明によって満たされた。
その上、オレフィン重合系の分子量分布を制御する能力が非常に望ましい。分子量分布を変更するための一般的な技法は当分野で公知であるが、しかし、これらは一般に、触媒系の実際の製造に関連する変数を操作することを伴う。重合プロセス変数の操作によって分子量分布をいくらか変化させることは可能となるが、しかし、これらは、経済性(すなわち、低すぎる反応温度は処理量の低下をもたらす)、物理的な要因(例えば、反応温度は、ポリマーが軟質/粘着質になる場合に制限的となり得る)並びにプロセスの限界、例えば全圧、ポリマー中のモノマー溶解度及び同類のものに起因して制限される。成分、例えば共供給又は共触媒などを用いてポリマー特性、例えばMWDなどの制御をする能力が、非常に望ましいであろう。
欧州特許出願公開第480434A2号は、マグネシウム、ハロゲン及びチタンを含む、触媒の固体成分が開示しており、それは、(i)ジアルキルマグネシウム化合物、シリコンハライド、及び、所望により、アルキルハライドを不活性有機溶媒に溶解し、粒状固体が沈殿するまで接触を維持すること;(ii)粒状固体をチタンハライド、アルコキシド又はハロゲン−アルコキシドと反応させて、固体触媒成分を生成すること;及び(iii)もし段階(ii)でチタンアルコキシド又はハロゲン−アルコキシドを使用した場合に、それをアルキルアルミニウムハライドに接触させることによりこの固体成分を活性化させることにより得られる。メルトフロー比を増加させる時に、トリ−n−ヘキシルアルミニウムのように、より高いアルミニウムアルキルが開示される。
米国特許第4368305号は、分子量が大きいか、又は分子量分布が広く、従って、押出又はブロー成形目的に適したポリオレフィン、特にポリエチレンを製造するためのプロセスが開示しており、このプロセスは、オレフィン、例えばエチレンなどを、触媒系を使用することにより重合させることを含み、その触媒系は、(a)バナジウム及び(b)ハフニウムの酸素を含む有機金属化合物又はハライドを混合すること又は相互作用させることにより得られる固体触媒成分、或いは、(A)バナジウム、(B)ハフニウム及び(C)チタンの酸素を含む有機金属化合物又はハライド、及び(D)有機アルミニウム化合物を混合すること又は相互作用させることにより得られる固体触媒成分からなる。
米国特許第6054406号には、所望により電子供与体の存在下で、1種類がハロゲン含有チタン金属化合物であり、1種類がハロゲン含有非チタン遷移金属化合物である、少なくとも2種類のハロゲン含有遷移金属化合物による少なくとも1回の処理によって処理されている、活性化無水MgCl2固体担体を含む多金属担持触媒成分並びに成分を製造するためのプロセスが開示されている。この触媒は、所望により電子供与体の存在下でこの担持触媒成分を有機金属共触媒と反応させることにより調製される。
米国特許第7348383号には、A1)マグネシウム化合物、非メタロセンチタン化合物、及び少なくとも1種類のチタン以外の遷移金属の非メタロセン化合物の反応生成物を含む噴霧乾燥した触媒前駆体と、A2)有機アルミニウムハライドハロゲン化剤のハロゲン化:により形成された固体混合物を含むチーグラー・ナッタ触媒組成物;その中で使用するための前駆体を調製する方法;及び、それを使用するオレフィン重合プロセスが開示されている。
米国特許出願公開第20070073012号公報 欧州特許第1082351B1号公報 米国特許第6,111,034号明細書 米国特許第6,022,935号明細書 欧州特許第803514B1号公報 米国特許出願公開第20020065374号 米国特許第6,359,083号明細書 米国特許第5,731,392号明細書 米国特許第6,548,610号明細書 米国特許出願公開第20020103072号公報 欧州特許出願公開第480434A2号公報 米国特許第4,368,305号明細書 米国特許第6,054,406号明細書 米国特許第7,348,383号明細書
重合反応器に添加した共触媒組成物の操作によってポリマーの固有の分子量分布を制御することが必要である。触媒配合を変えることなくポリマー特性を操作することがさらに必要である。これら及びその他のニーズは、以下の本発明によって満たされた。
本発明は、オレフィン系ポリマーを製造するための方法を提供し、前記方法は、少なくとも1種類のモノマーを、気相中で、少なくとも次の成分:
A)少なくとも1種類の触媒;
B)少なくとも1種類の共触媒;
C)式(I)から選択される少なくとも1種類の化合物、及び/又は式(II)から選択される少なくとも1種類の化合物:
(R1COAlOH (I)、
(R2)N(R3OH) (II);
(式中、R1は、13〜25個の炭素を含有する炭化水素基であり;
R2は、14〜26個の炭素を含有する炭化水素基であり;
R3は、1〜4個の炭素を含有する炭化水素基であり;且つ
x+y=3であり、xは1又は2の値を有する)
を含む組成物、
の存在下で重合させることを含む。
本発明は、オレフィン系ポリマーを製造するための方法を提供し、前記方法は、少なくとも1種類のモノマーを、スラリープロセスにおいて、少なくとも次の成分:
A)少なくとも1種類の触媒;
B)少なくとも1種類の共触媒;
C)式(I)から選択される少なくとも1種類の化合物、及び/又は式(II)から選択される少なくとも1種類の化合物:
(R1COAlOH (I)、
(R2)N(R3OH) (II);
(式中、R1は、13〜25個の炭素を含有する炭化水素基であり;
R2は、14〜26個の炭素を含有する炭化水素基であり;
R3は、1〜4個の炭素を含有する炭化水素基であり;且つ
x+y=3であり、xは1又は2の値を有する)
を含む組成物、
の存在下で重合させることを含む。
本発明はまた、オレフィン系ポリマーを製造するための方法を提供し、前記方法は、少なくとも1種類のモノマーを、少なくとも次の成分:
A)少なくとも2種類の遷移金属を含むチーグラー・ナッタ型触媒;
B)トリアルキルアルミニウム化合物;
C)所望により、式(I)から選択される少なくとも1種類の化合物、及び/又は式(II)から選択される少なくとも1種類の化合物:
(R1COAlOH (I)、
(R2)N(R3OH) (II);
(式中、R1は、13〜25個の炭素を含有する炭化水素基であり;
R2は、14〜26個の炭素を含有する炭化水素基であり;
R3は、1〜4個の炭素を含有する炭化水素基であり;且つ
x+y=3であり、xは1又は2の値を有する)
を含む組成物、
の存在下で重合させることを含む。
連続性助剤を添加しない、エチレン/1−ヘキセン共重合体の重合の静的応答(static response)の反応器壁の電位(時間プロフィールに対するボルト)を表す図である。 連続性助剤を添加しない、エチレン/1−ヘキセン共重合体の重合の静的応答の反応器壁の電位(時間プロフィールに対するボルト)を表す図である。 連続性助剤を添加した、エチレン/1−ヘキセン共重合体の重合の静的応答の反応器壁の電位(時間プロフィールに対するボルト)を表す図である。 連続性助剤を添加した、エチレン/1−ヘキセン共重合体の重合の静的応答の反応器壁の電位(時間プロフィールに対するボルト)を表す図である。 連続性助剤供給量の連結された反応器運転への効果を表す図である(上部トレースは、G−7静電気(ボルト)であり、下部トレースはG−1静電気(ボルト)である)。 時間に対する重合生産速度(計算値)を表す図である。
本発明は、オレフィン系ポリマーを製造するための方法を提供し、前記方法は、少なくとも1種類のモノマーを、気相中で、少なくとも次の成分:
A)少なくとも1種類の触媒;
B)少なくとも1種類の共触媒;
C)式(I)から選択される少なくとも1種類の化合物、及び式(II)から選択される少なくとも1種類の化合物:
(R1COAlOH (I)、
(R2)N(R3OH) (II);
(式中、R1は、13〜25個の炭素を含有する炭化水素基であり;
R2は、14〜26個の炭素を含有する炭化水素基であり;
R3は、1〜4個の炭素を含有する炭化水素基であり;且つ
x+y=3であり、xは1又は2の値を有する)
を含む組成物、
の存在下で重合させることを含む。
本発明はまた、オレフィン系ポリマーを製造するための方法を提供し、前記方法は、少なくとも1種類のモノマーを、気相中で、少なくとも次の成分:
A)少なくとも1種類の触媒;
B)少なくとも1種類の共触媒;
C)式(I)から選択される少なくとも1種類の化合物、又は式(II)から選択される少なくとも1種類の化合物:
(R1COAlOH (I)、
(R2)N(R3OH) (II);
(式中、R1は、13〜25個の炭素を含有する炭化水素基であり;
R2は、14〜26個の炭素を含有する炭化水素基であり;
R3は、1〜4個の炭素を含有する炭化水素基であり;且つ
x+y=3であり、xは1又は2の値を有する)
を含む組成物、
の存在下で重合させることを含む。
一実施形態では、本発明のプロセスのため、気相重合は少なくとも1つの反応器で起こる。
本発明はまた、オレフィン系ポリマーを製造するための方法を提供し、前記方法は、少なくとも1種類のモノマーを、スラリープロセスにおいて、少なくとも次の成分:
A)少なくとも1種類の触媒;
B)少なくとも1種類の共触媒;
C)式(I)から選択される少なくとも1種類の化合物、及び式(II)から選択される少なくとも1種類の化合物:
(R1COAlOH (I)、
(R2)N(R3OH) (II);
(式中、R1は、13〜25個の炭素を含有する炭化水素基であり;
R2は、14〜26個の炭素を含有する炭化水素基であり;
R3は、1〜4個の炭素を含有する炭化水素基であり;且つ
x+y=3であり、xは1又は2の値を有する)
を含む組成物、
の存在下で重合させることを含む。
本発明はまた、オレフィン系ポリマーを製造するための方法を提供し、方法は、少なくとも1種類のモノマーを、スラリープロセスにおいて、少なくとも次の成分:
A)少なくとも1種類の触媒;
B)少なくとも1種類の共触媒;
C)式(I)から選択される少なくとも1種類の化合物、又は式(II)から選択される少なくとも1種類の化合物:
(R1COAlOH (I)、
(R2)N(R3OH) (II);
(式中、R1は、13〜25個の炭素を含有する炭化水素基であり;
R2は、14〜26個の炭素を含有する炭化水素基であり;
R3は、1〜4個の炭素を含有する炭化水素基であり;且つ
x+y=3であり、xは1又は2の値を有する)
を含む組成物、
の存在下で重合させることを含む。
一実施形態では、本発明の方法に関して、重合は少なくとも1つの反応器で起こる。
一実施形態では、本発明の方法に関して、式(I)((R1COAlOH)に関して、R1は、13〜20個の炭素を含有する炭化水素基、好ましくは13〜17個の炭素を含有する炭化水素基である。
一実施形態では、本発明の方法に関して、式(II)((R2)N(R3OH))に関して、R2は、14〜20個、好ましくは14〜17個の炭素を含有する炭化水素基であり;R3は、1〜4個の炭素、好ましくは1〜3個の炭素を含有する炭化水素基であり;且つx+y=3であり、xは1又は2の値を有する。
一実施形態では、本発明の方法に関して、成分Cの組成は、不活性炭化水素キャリア、例えばイソペンタン、ヘキサン又は鉱油などをさらに含む。
一実施形態では、本発明の方法に関して、成分Cの組成は、鉱油をさらに含む。
一実施形態では、本発明の方法に関して、成分Cの組成は、式(I)から選択される少なくとも1種類の化合物、式(II)から選択される少なくとも1種類の化合物、及び不活性炭化水素キャリア、例えばイソペンタン、ヘキサン又は鉱油などからなる。さらなる実施形態では、「式(I)から選択される化合物」対「式(II)から選択される化合物」の重量比は約1対1である。
一実施形態では、本発明の方法に関して、成分Cの組成は、式(I)から選択される少なくとも1種類の化合物、式(II)から選択される少なくとも1種類の化合物、及び鉱油からなる。さらなる実施形態では、「式(I)から選択される化合物」対「式(II)から選択される化合物」の重量比は、約1対1である。
一実施形態では、本発明の方法に関して、成分Cの組成は、式(I)から選択される少なくとも1種類の化合物、式(II)から選択される少なくとも1種類の化合物を含み、且つ、「式(I)から選択される化合物」対「式(II)から選択される化合物」の重量比は約1対1である。
一実施形態では、本発明の方法に関して、オレフィン系ポリマー、好ましくはエチレン系ポリマーは、そのポリマーの従来又はLS(光散乱)のGPCプロフィールのいずれかの各面積率(respective area fractions)により測定される、10g/モルより大きい分子量を有する、(ポリマーの総重量に基づいて)少なくとも2重量パーセントの率を有する。さらなる実施形態では、各面積率は従来のGPCプロフィールの面積率である。もう一つの実施形態では、各面積率はLS GPCプロフィールの面積率である。
一実施形態では、本発明の方法に関して、オレフィン系ポリマー、好ましくはエチレン系ポリマーは、そのポリマーの従来又はLSのGPCプロフィールのいずれかの各面積率により測定される、10g/モルより大きい分子量を有する、(ポリマーの総重量に基づいて)少なくとも4重量パーセントの率を有する。さらなる実施形態では、各面積率は従来のGPCプロフィールの面積率である。もう一つの実施形態では、各面積率はLS GPCプロフィールの面積率である。
一実施形態では、本発明の方法に関して、成分Cは、触媒及び共触媒とは別々に反応器に供給される。
一実施形態では、本発明の方法に関して、成分Cは、反応器に直接供給される。
一実施形態では、本発明の方法に関して、成分Cは、触媒供給の開始と同時に、最初に反応器に供給される。
一実施形態では、本発明の方法に関して、成分Cは、反応器に供給される時に固体である。
一実施形態では、本発明の方法に関して、成分Cは、反応器に供給される時にスラリーである。
一実施形態では、本発明の方法に関して、成分Cは、化合物I及び化合物IIを含み、それらは各々反応器に供給される時に固体形態である。さらなる実施形態では、成分Cはスラリーである。
一実施形態では、本発明の方法に関して、成分Cは化合物Iを含み、それは反応器に供給される時に固体形態である。さらなる実施形態では、成分Cはスラリーである。
一実施形態では、本発明の方法に関して、成分Cは化合物IIを含み、それは反応器に供給される時に固体形態である。さらなる実施形態では、成分Cはスラリーである。
一実施形態では、本発明の方法に関して、触媒は、チーグラー/ナッタ触媒である。さらなる実施形態では、触媒は、Mg、Ti、Hf、及び所望によりZr、金属を含む。さらなる実施形態では、各金属はハロゲンとして存在する。
一実施形態では、本発明の方法に関して、触媒は、チーグラー/ナッタ触媒である。さらなる実施形態では、触媒は、Mg、Ti、及びHf金属を含む。さらなる実施形態では、各金属はハロゲンとして存在する。
一実施形態では、本発明の方法に関して、触媒は、アルコール溶媒中にその触媒の活性金属を含む溶液を噴霧乾燥し、その後その活性金属をハロゲン化することにより製造される。
一実施形態では、本発明の方法に関して、オレフィン系ポリマーは、少なくとも1つの反応器で重合される。さらなる実施形態では、オレフィン系ポリマーはエチレン系ポリマーである。
一実施形態では、本発明の方法に関して、オレフィン系ポリマーは、2つの反応器で製造される。さらなる実施形態では、第1のポリマーは第1の反応器で製造され、その第1のポリマーは第2の反応器に移され、そこで、第1のポリマーの存在下で低分子量ポリマーが製造されて、オレフィン系ポリマーが形成される。さらなる実施形態では、オレフィン系ポリマーはエチレン系ポリマーである。さらなる実施形態では、触媒は第1の反応器のみに供給される。
一実施形態では、本発明の方法に関して、触媒は第1の反応器のみに供給される。さらなる実施形態では、オレフィン系ポリマーはエチレン系ポリマーである。
一実施形態では、本発明の方法に関して、オレフィン系ポリマーの分子量分布は、3より大きいか又は3に等しい。さらなる実施形態では、オレフィン系ポリマーはエチレン系ポリマーである。
一実施形態では、本発明の方法に関して、オレフィン系ポリマーの分子量分布は、5より小さいか又は5に等しい。さらなる実施形態では、オレフィン系ポリマーはエチレン系ポリマーである。
好ましい実施形態では、本発明の方法に関して、オレフィン系ポリマーはエチレン系ポリマーである。さらなる実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマーである。さらなる実施形態では、α−オレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン及び1−オクテン、好ましくは1−ブテン、1−ヘキセン及び1−オクテン、より好ましくは1−ブテン及び1−ヘキセンからなる群から選択される。
一実施形態では、本発明の方法に関して、ポリマーは、2g/10分未満、又はそれに等しい高負荷メルトインデックス(I21)を有する。さらなる実施形態では、オレフィン系ポリマーはエチレン系ポリマーである。
本発明の方法は、本明細書に記載される2又はそれ以上の実施形態の組合せを含んでもよい。
本発明の方法のオレフィン系ポリマーは、本明細書に記載される2又はそれ以上の実施形態の組合せを含んでもよい。
一実施形態では、本発明で使用される触媒は、触媒前駆体組成物及び最終触媒組成物として説明され得る。触媒前駆体は、充填剤(filler)/増量剤(bulking agent)の存在下、マグネシウム化合物、チタン化合物、ハフニウム化合物及び/又はジルコニウム化合物をアルコール溶媒中に溶解させることによって調製される、噴霧乾燥組成物を含む。さらなる実施形態では、充填剤又は増量剤の平均粒度は、最終触媒前駆体粒子の平均粒度の25パーセント以下である。遷移金属化合物は、ハライド、アルコキシド、混合アルコキシド/2,4ペンタンジオナート、及びその混合物であってもよい。唯一の要件は、アルコール溶媒中の溶解度である。特に好ましいチタン化合物は、TiCl(水素化又はアルミニウム還元)及びTi(2,4ペンタンジオナート)(OR)であり、式中、Rは、エチル、イソプロピル、n−プロピル又はn−ブチルであってもよい。好ましいZr及びHf化合物は、塩化物又はアルコキシド(例えば、エトキシド、プロポキシド、ブトキシド)である。好ましいマグネシウム化合物は、MgCl及びマグネシウムエチルカーボネートである。この触媒前駆体組成物はハロゲン化されて、本発明で使用される最終活性触媒を生成する。この触媒組成物は、共触媒の不在下で活性がないか、又は非常に低い。この触媒系の固有の分子量分布は、重合反応器に添加された共触媒組成物の操作によって変えることができることが見出された。この能力により、触媒配合を変えることなくポリマー特性を操作することが可能となる。共触媒は、トリアルキルアルミニウム化合物、特にトリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム及びトリ−n−オクチルアルミニウム、又はそれらの混合物である。この共触媒は、触媒配合とは関係なく、分子量分布の幅を増大又は減少させるために選定される。共触媒は、重合反応器に別々に添加されるが、一実施形態では、共触媒は触媒供給材料と、両方が直接重合反応器に供給される時に、混合されてもよい。2つの反応器が直列に接続されていて、触媒が第1の反応器にのみ供給されている場合、共触媒は、所望により、第1の反応器のみに供給されてもよいし、又は異なる共触媒が第2の反応器に供給されてもよい。
従って、本発明はまた、オレフィン系ポリマーを製造するための方法を提供し、前記方法は、少なくとも1種類のモノマーを、少なくとも次の成分:
A)少なくとも2種類の遷移金属を含むチーグラー・ナッタ型触媒;
B)トリアルキルアルミニウム化合物;
C)所望により、式(I)から選択される少なくとも1種類の化合物、及び式(II)から選択される少なくとも1種類の化合物:
(R1COAlOH (I)、
(R2)N(R3OH) (II);
(式中、R1は、13〜25個の炭素を含有する炭化水素基であり;
R2は、14〜26個の炭素を含有する炭化水素基であり;
R3は、1〜4個の炭素を含有する炭化水素基であり;且つ
x+y=3であり、xは1又は2の値を有する)
を含む組成物、
の存在下で重合させることを含む。
本発明はまた、オレフィン系ポリマーを製造するための方法を提供し、前記方法は、少なくとも1種類のモノマーを、少なくとも次の成分:
A)少なくとも2種類の遷移金属を含むチーグラー・ナッタ型触媒;
B)トリアルキルアルミニウム化合物;
C)所望により、式(I)から選択される少なくとも1種類の化合物、又は式(II)から選択される少なくとも1種類の化合物:
(R1COAlOH (I)、
(R2)N(R3OH) (II);
(式中、R1は、13〜25個の炭素を含有する炭化水素基であり;
R2は、14〜26個の炭素を含有する炭化水素基であり;
R3は、1〜4個の炭素を含有する炭化水素基であり;且つ
x+y=3であり、xは1又は2の値を有する)
を含む組成物、
の存在下で重合させることを含む。
一実施形態では、本発明の方法に関して、少なくとも1種類のモノマーは、気相法で重合させる。さらなる実施形態では、重合は、少なくとも1つの反応器で起こる。
一実施形態では、本発明の方法に関して、少なくとも1種類のモノマーは、スラリー法で重合させる。さらなる実施形態では重合は、少なくとも1つの反応器で起こる。
一実施形態では、本発明の方法に関して重合は、少なくとも1つの反応器で起こる。
好ましい実施形態では、本発明の方法に関して、成分Cは重合の間存在する。
好ましい実施形態では、本発明の方法に関して、オレフィン系ポリマーのメルトフロー比(MFR)は、反応条件と関係なく、トリアルキルアルミニウム化合物によって操作される。さらなる実施形態では、オレフィン系ポリマーのメルトフロー比は、反応条件と関係なく、トリアルキルアルミニウム化合物及び反応器中のその濃度によって操作される。さらなる実施形態では、オレフィン系ポリマーはエチレン系ポリマーである。
一実施形態では、本発明の方法に関して、触媒は、Mg、Ti、Hf、及び所望によりZr、金属を含む。さらなる実施形態では、各金属はハロゲンとして存在する。
一実施形態では、本発明の方法に関して、触媒は、Mg、Ti、及びHf金属を含む。さらなる実施形態では、各金属はハロゲンとして存在する。
一実施形態では、本発明の方法に関して、触媒は、アルコール溶媒中にその触媒の活性金属を含む溶液を噴霧乾燥し、その後その活性金属をハロゲン化することにより製造される。
一実施形態では、本発明の方法に関して、オレフィン系ポリマーは、少なくとも1つの反応器で重合される。さらなる実施形態では、オレフィン系ポリマーはエチレン系ポリマーである。
一実施形態では、本発明の方法に関して、オレフィン系ポリマーは、2つの反応器で製造される。さらなる実施形態では、第1のポリマーは第1の反応器で製造され、その第1のポリマーは第2の反応器に移され、そこで、第1のポリマーの存在下で低分子量ポリマーが製造されて、オレフィン系ポリマーが形成される。さらなる実施形態では、オレフィン系ポリマーはエチレン系ポリマーである。さらなる実施形態では、触媒は第1の反応器のみに供給される。
一実施形態では、本発明の方法に関して、トリアルキルアルミニウム化合物は、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリエチルアルミニウム又はトリイソブチルアルミニウムから選択される。さらなる実施形態では、トリアルキルアルミニウム化合物は、トリ−n−ヘキシルアルミニウムである。
好ましい実施形態では、本発明の方法に関して、オレフィン系ポリマーはエチレン系ポリマーである。さらなる実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマーである。さらなる実施形態では、α−オレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン及び1−オクテン、好ましくは1−ブテン、1−ヘキセン及び1−オクテン、より好ましくは1−ブテン及び1−ヘキセンからなる群から選択される。
一実施形態では、本発明の方法に関して、エチレン系ポリマーは、25〜45の基準I21を有し、メルトフロー比(I21/I)は、トリアルキルアルミニウムの変化を通じて+/−15%変動する。さらなる実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマーである。さらなる実施形態では、α−オレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン及び1−オクテン、好ましくは1−ブテン、1−ヘキセン及び1−オクテン、より好ましくは1−ブテン及び1−ヘキセンからなる群から選択される。
一実施形態では、本発明の方法に関して、エチレン系ポリマーの高負荷メルトインデックス、I21は100未満であり、メルトフロー比、I21/Iは、30より大きい、好ましくは40より大きい。さらなる実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマーである。さらなる実施形態では、α−オレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン及び1−オクテン、好ましくは1−ブテン、1−ヘキセン及び1−オクテン、より好ましくは1−ブテン及び1−ヘキセンからなる群から選択される。
一実施形態では、本発明の方法に関して、エチレン系ポリマーの高負荷メルトインデックス、I21は60未満であり、メルトフロー比、I21/Iは、35より大きい、好ましくは45より大きい。さらなる実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマーである。さらなる実施形態では、α−オレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン及び1−オクテン、好ましくは1−ブテン、1−ヘキセン及び1−オクテン、より好ましくは1−ブテン及び1−ヘキセンからなる群から選択される。
一実施形態では、本発明の方法に関して、エチレン系ポリマーの高負荷メルトインデックス、I21は40未満であり、メルトフロー比、I21/Iは、40より大きい、好ましくは50より大きい。さらなる実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマーである。さらなる実施形態では、α−オレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン及び1−オクテン、好ましくは1−ブテン、1−ヘキセン及び1−オクテン、より好ましくは1−ブテン及び1−ヘキセンからなる群から選択される。
一実施形態では、本発明の方法に関して、エチレン系ポリマーの嵩密度(又は見掛密度)は、ASTM D−1895により測定して、24ポンド/フィート(0.39g/cc)〜34ポンド/フィート(0.55g/cc)、好ましくは26ポンド/フィート(0.41g/cc)〜34ポンド/フィート(0.55g/cc)である。さらなる実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマーである。さらなる実施形態では、α−オレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン及び1−オクテン、好ましくは1−ブテン、1−ヘキセン及び1−オクテン、より好ましくは1−ブテン及び1−ヘキセンからなる群から選択される。
一実施形態では、本発明の方法に関して、成分Cは、触媒及び共触媒とは別々に反応器に供給される。
一実施形態では、本発明の方法に関して、成分Cは、反応器に供給される時に固体である。
一実施形態では、本発明の方法に関して、成分Cは、反応器に供給される時にスラリーである。
一実施形態では、本発明の方法に関して、成分Cは、化合物I及び化合物IIを含み、それらは各々反応器に供給される時に固体形態である。さらなる実施形態では、成分Cはスラリーである。
一実施形態では、本発明の方法に関して、成分Cは化合物Iを含み、それは反応器に供給される時に固体形態である。さらなる実施形態では、成分Cはスラリーである。
一実施形態では、本発明の方法に関して、成分Cは化合物IIを含み、それは反応器に供給される時に固体形態である。さらなる実施形態では、成分Cはスラリーである。
一実施形態では、本発明の方法に関して、式(I)((R1COAlOH)に関して、R1は、13〜20個の炭素を含有する炭化水素基、好ましくは13〜17個の炭素を含有する炭化水素基である。
一実施形態では、本発明の方法に関して、式(II)((R2)N(R3OH))に関して、R2は、14〜20個、好ましくは14〜17個の炭素を含有する炭化水素基であり;R3は、1〜4個の炭素、好ましくは1〜3個の炭素を含有する炭化水素基であり;且つx+y=3であり、xは1又は2の値を有する。
一実施形態では、本発明の方法に関して、成分Cの組成は、不活性炭化水素キャリア、例えばイソペンタン、ヘキサン又は鉱油などをさらに含む。
一実施形態では、本発明の方法に関して、成分Cの組成は、鉱油をさらに含む。
一実施形態では、本発明の方法に関して、成分Cの組成は、式(I)から選択される少なくとも1種類の化合物、式(II)から選択される少なくとも1種類の化合物、及び不活性炭化水素キャリア、例えばイソペンタン、ヘキサン又は鉱油などからなる。さらなる実施形態では、「式(I)から選択される化合物」対「式(II)から選択される化合物」の重量比は、約1対1である。
一実施形態では、本発明の方法に関して、成分Cの組成は、式(I)から選択される少なくとも1種類の化合物、式(II)から選択される少なくとも1種類の化合物、及び鉱油からなる。さらなる実施形態では、「式(I)から選択される化合物」対「式(II)から選択される化合物」の重量比は、約1対1である。
一実施形態では、本発明の方法に関して、成分Cの組成は、式(I)から選択される少なくとも1種類の化合物、式(II)から選択される少なくとも1種類の化合物を含み、「式(I)から選択される化合物」対「式(II)から選択される化合物」の重量比は、約1対1である。
一実施形態では、本発明の方法に関して、オレフィン系ポリマー、好ましくはエチレン系ポリマーは、そのポリマーの従来又はLS(光散乱)のGPCプロフィールのいずれかの各面積率により測定される、10g/モルより大きい分子量を有する、(ポリマーの総重量に基づいて)少なくとも2重量パーセントの率を有する。さらなる実施形態では、各面積率は従来のGPCプロフィールの面積率である。もう一つの実施形態では、各面積率はLS GPCプロフィールの面積率である。
一実施形態では、本発明の方法に関して、オレフィン系ポリマー、好ましくはエチレン系ポリマーは、そのポリマーの従来又はLSのGPCプロフィールのいずれかの各面積率により測定される、10g/モルより大きい分子量を有する、(ポリマーの総重量に基づいて)少なくとも4重量パーセントの率を有する。さらなる実施形態では、各面積率は従来のGPCプロフィールの面積率である。もう一つの実施形態では、各面積率はLS GPCプロフィールの面積率である。
本発明のプロセスは、本明細書に記載される2又はそれ以上の実施形態の組合せを含んでもよい。
本発明の方法のオレフィン系ポリマーは、本明細書に記載される2又はそれ以上の実施形態の組合せを含んでもよい。
連続性助剤
驚くことに、静電気発生を阻害するとともに、さらにシート及び凝集塊の形成を予防する、連続性助剤の種類を選択することが、10より大きい、好ましくは10程度又はそれ以上の超高分子量部分を、ポリマーの重量に基づいて1重量パーセントより多い、好ましくは2重量パーセントより多い、より好ましくは4又は5重量パーセントより多い量で含む、ポリマーの製造に役立つことが見出された。
連続性助剤(CA)は、いわゆる正の活性化エネルギーを有する触媒系、つまり、反応温度が上昇することにより重合活性がプラスの影響を受ける触媒系において特に良く機能する。本発明はまた、非常に低い失活速度を有する触媒、つまり、一次失活速度定数(Kd)が0.5Hr−1未満、特に0.2Hr−1未満の触媒を伴って特に良く機能する。これらの特徴は、高い触媒収率が望ましいとはいえ、その系がシート又は凝集塊形成をする傾向がある場合に特に歓迎されない。局所的な温度が上昇するので、いずれかの流動化不良な、又は停滞している区域が、次にホットスポット、シート及び凝集塊形成に関して主要な区域となり、停滞域における触媒の活性をさらに増大させ、ポリマー融合をもたらし、反応器の運転停止を必要とする。
連続性助剤は、気相流動床重合系の滑らかで支障のない運転を可能とすると同時に、単一又は複数の連結された反応器において超高分子量部分を含むポリマーを製造することが見出された。これらの添加剤は、好ましくは反応器への注入温度で固体、又は固体形態であり、次の一般式の化合物からなる:
(R1COAlOH、式(I)
(式中、R1は、13〜25個の炭素を含有する炭化水素基である)
(R2)xN(R3OH)y、式(II)
(式中、R2は、14〜26個の炭素を含有する炭化水素基であり;R3は、1〜4個の炭素を含有する炭化水素基であり、x+y=3であり、xは1又は2の値を有する)。
驚くことに、これらの添加剤は、通常共触媒と反応性である官能基、例えば、カルボニル、ヒドロキシル及びアミンが存在しているにも関わらず、チーグラー型触媒の完全な活性を達成することが必要とされる、共触媒(一般にトリアルキルアルミニウム化合物)の存在下でさえも機能する。
具体的なチーグラー触媒の種類は、本明細書においてさらに記載される変形形態とともに、米国特許出願公開第20070060725号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。好ましい実施形態では、これらの触媒に共通する、本発明において有用な具体的な特徴は、ポリマーの高分子量部分を製造するためのZr及び/又はHf活性部位の包含、並びに、触媒固体の製造において使用されるアルコール溶媒である。
ROH型の化合物も、帯電促進剤(pro-static agents)であるものとして公知である。従って、触媒調製プロセスにおいてROH化合物を溶媒として使用することは、高レベルの静電気の電位をさらに増大させる。超高分子量の樹脂も、気相流動床反応器における製造中に、より高いレベルの静電荷を発生させるものとして公知である。従って、樹脂が非常に望ましいものの、これらの材料の製造は、上述の触媒系及び特定の樹脂の属性に起因して、より一層困難となる。連続性添加剤を重合反応器に導入すると、凝集塊の形成が最小限であり、シーティング及びチャンク形成が本質的に除去された、滑らかな連続運転がもたらされることが見出された。
連続性添加剤の作用の正確な方式は完全に理解されていない。一組の測定に基づくと、それらは静電気発生を最小限に抑えると思われるが、しかし、静電気の単純な最小化(つまり、流動床の静電電圧がゼロに近いような)は、凝集塊/シート形成を防ぐためには不十分である。それは、単なる連続性添加剤供給(CA)の停止は、最小静電電圧でさえも、急速なシート形成及び反応器運転停止をもたらす可能性があるためである。従って、上述のように、CAの使用はポリマーの連続生産を可能にする。
既に説明したように、CAは、一般に2つの成分の混合物であり、両方ともにアミノ及び/又はヒドロキシル官能基を含有する高分子量化合物である。CA化合物は、好ましくは固体又はワックスである。好ましいヒドロキシル官能基は、Rが13〜25個の炭素を含む炭化水素基である、式((RCOAl−OH)の化合物として導入される。アミノ官能基は、R2がこの場合もやはり14〜26個の炭素を含む炭化水素基であり、R3が炭化水素基、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル又はイソプロピル基である、式(RN(ROH)の化合物として導入される。特に好ましい化合物は、アルミニウムジステアレート及びAS−990(市販されているステアリルエトキシアミン(stearyl ethoxyamine))である。
一実施形態では、CAは、重量で、「0.5対1」〜「2対1」好ましくは「0.5対1」〜「1対1」の[(RCOAl−OH)対(RN(ROH)]の、これらの2種類の成分の混合物であるべきである。さらなる実施形態では、混合物は重合反応器床に直接供給される。特に好ましい比率は、約1対1である。
一実施形態では、これらの成分は、2種類の固体成分[(RCOAl−OH)及び(RN(ROH)]のスラリーとして供給される。鉱油溶媒、例えばHydrobrite 380、Kaydol及び類似した粘度材料が、好ましいCAのキャリアである。このCA供給は、反応器に供給される前に両方の成分が固体として残っているように、十分に低い温度に維持されるべきである。
好ましいCA供給の位置は、分散板の上であって、重合床の下方1/3部分、つまり、シートが最も形成されやすい領域である。有効量のこの材料を反応器に供給して、良好な運転を促進し、反応器内のシート及び凝集塊形成を最小限に抑える。もし直列の反応器運転を実行する場合、つまり、第1の気相反応器の内容物を第2の気相反応器に移行させる場合、CAは、一般に直列の第1の反応器のみに供給される。
CA及び触媒は、好ましくは反応器中の異なる位置に、つまり、2種類を隔てるいくらかの垂直距離をもって供給されるか、又は、流動床に同じ高さで供給される場合、注入点は少なくともπ/2ラジアン離れているべきである。CA及び触媒は、物理的に混合するべきではない。共触媒も流動化床に直接注入されることが好ましいが、これは一層のプロセス安全性の問題のためである。床に注入する場合、共触媒は、好ましくはCAから少なくともπ/2ラジアン分離されている(同じ高さで注入する場合)か、又はCAから垂直に離れているべきである。共触媒及びCAはまた、混合流として供給されるべきではない。
好ましい触媒
「触媒」又は「触媒組成物」という表現は、本明細書において、一般に、1又はそれ以上の共触媒又はアクチベーター化合物と組み合わせた、付加重合性モノマーの重合を触媒する際に有用な遷移金属化合物、又はそれらの混合物をさす。好ましい触媒は、非メタロセン遷移金属化合物及びマグネシウム化合物、例えば塩化マグネシウム化合物の混合物又は錯体、或いはチーグラー・ナッタ触媒又はチーグラー・ナッタ型触媒とも呼ばれる触媒である。
より具体的には、好ましい触媒組成物は、マグネシウムジクロライド又はマグネシウムジクロライドにハロゲン化され得、第4族金属の混合物をその上に担持するマグネシウム化合物、特にチタンクロライド、ジルコニウムクロライド及びハフニウムクロライドの混合物、それらの組合せ、並びに、それぞれの塩化物にハロゲン化され得るチタン、ジルコニウム及びハフニウム化合物を含む。不活性担体への含浸を実行してもよいが、好ましい調製方法は、マグネシウム化合物及び、一次希釈剤、特に1又はそれ以上のC2−C6アルコールを含む希釈剤中の第4族金属化合物の混合物を含む溶液を噴霧乾燥し、その後に得られる固体粒子をハロゲン化することによるものである。好ましい遷移金属ハライドは、チタントリクロライド(所望であれば、AlClとの錯体であってもよい)、ジルコニウムテトラクロライド及びハフニウムテトラクロライドの混合物である。
それぞれの塩化物にハロゲン化されてもよい好ましい化合物は:
マグネシウム−マグネシウムエチルカーボネート(Mg(CCO
ハフニウム−Hf(OR)4−xCl(式中、xは0〜2であり、Rは、メチル、エチル、イソプロピル、イソブチル又はブチルである)。
チタン−Ti(OR)4−xR1(式中、xは0〜2であり、Rは、メチル、エチル、イソプロピル、イソブチル又はブチルであり、R1は、キレート配位子、例えば、2,4ペンタンジオン又はClが特に好ましい)。
ジルコニウム−Zr(OR)4−xCl(式中、xは0〜2であり、Rは、メチル、エチル、イソプロピル、イソブチル又はブチルである)である。主な要件は、その後の材料(噴霧乾燥された又は担持された)が、その後の運転を可能にするために、乾燥し、自由に流動していることである。
好ましいハロゲン化剤は、有機ハロゲン化アルミニウム、特にアルキルアルミニウムセスキクロライド、例えばエチルアルミニウムセスキクロライド(Al(CCl)などである。用いるマグネシウムジクロライド、遷移金属ハライド、及びハロゲン化剤の相対量、並びにハロゲン化剤の同一性は全て、結果として得られる触媒組成物の相対性能(relative performance)に影響を及ぼす。
これらの本発明での使用に好ましい触媒はまた、次のようないくつかのさらなる属性:(a)それらが10g/モルよりも大きい高分子量フラクションを含むポリマーを製造すること、(b)それらが相対的に低い崩壊速度(decay rate)を有すること、つまり、一次崩壊定数が0.8Hr−1未満であること、(c)触媒粒度分布が、2未満又はそれに等しい、スパン「(d90−d10)/d50」を有すること、並びに(d)それらが高い沈降嵩密度(settled bulk density)をもつ樹脂を製造すること、を有する。
また、好ましい触媒は、添加された共触媒レベルが低くても全く活性であり、添加された反応器中のAl/Tiモル比が35/1未満、及び20/1程度の低さで優れた重合活性が(共触媒供給を通して)生じるが、それより多い量を使用してもよい。複数の反応器系で使用する場合、好ましい触媒は、例えさらなる共触媒供給がなくても、その後の反応器(複数も可)において完全な重合活性を保持することができる。
好ましい触媒は、充填剤/増量剤(組成物を噴霧乾燥する場合)、又は担体、例えば高度に多孔質のシリカゲル(触媒が前記担体の孔内に物理的に含まれる場合)の存在下、マグネシウム化合物、チタン化合物、ハフニウム化合物及び/又はジルコニウム化合物をアルコール溶媒中に溶解させることによって調製される。遷移金属化合物は、ハライド、アルコキシド、混合アルコキシド/2,4ペンタンジオナート、及びその混合物であってもよい。唯一の要件は、アルコール溶媒中の溶解度である。特に好ましいチタン化合物は、TiCl(水素化又はアルミニウム還元)及びTi(2,4ペンタンジオナート)(OR)(式中、Rは、エチル、イソプロピル、n−プロピル又はn−ブチルであってもよい)。好ましいZr及びHf化合物は、クロライド又はアルコキシド(例えば、エトキシド、プロポキシド、ブトキシド)である。好ましいマグネシウム化合物は、MgCl及びマグネシウムエチルカーボネートである。
噴霧乾燥した触媒前駆体を形成するために用いられる組成物のさらなる随意成分としては、次のものが挙げられる:
a)1又はそれ以上の充填剤又は増量剤;
b)1又はそれ以上の内部電子供与体;及び/又は
c)シロキサン、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレングリコールのC1−4アルキル又はフェニルエーテル又はジエーテル誘導体、及びクラウンエーテルからなる群から選択される、1又はそれ以上の二次希釈剤化合物。
触媒系のその他の成分及びその後の重合に対して不活性の、任意の固体の微細分散した材料を、本組成物のための充填剤又は増量剤として使用することができる。望ましくは、充填剤は、結果として得られる固体、噴霧乾燥粒子に容積及び強度をもたらして、粒子形成及び乾燥による粒子崩壊を防ぐ。適した充填剤は、有機であっても無機であってもよい。例としては、シリカ、(特にヒュームドシリカ)、窒化ホウ素、二酸化チタン、酸化亜鉛、ポリスチレン、及び炭酸カルシウムが挙げられる。疎水性の、表面修飾されたヒュームドシリカが好ましい。なぜならそれはスラリーに高い粘度を、噴霧乾燥粒子に良好な強度を付与するためである。充填剤は吸着水を含まないべきであり、その上、表面修飾されていることが望ましい。表面修飾、例えばシラン処理などは、反応性ヒドロキシル基又はその他の官能基を充填剤から除去する。
充填剤は、不活性担体に触媒組成物の堆積をもたらすためには利用されない。したがって、表面積の大きい充填剤材料は使用に絶対必要でも望ましくもない。理想的には、充填剤の表面積は、20M/g未満、より好ましくは10M/g未満であるべきである。適した充填剤の平均粒度(D50)は、50μm以下、好ましくは10μm以下であるべきである。十分な充填剤は、噴霧乾燥に適したスラリー、つまり、通常の大気条件で液体であるが減圧下又は高温で容易に揮発する一次希釈剤を含む混合物を生成するために用いられることが好ましい。望ましくは、スラリーはかかる充填剤を0重量%〜15重量%、好ましくは2.5重量%〜10重量%の量で含む。噴霧乾燥によって、結果として得られる液滴は、一次希釈剤の蒸発後に不連続触媒粒子を生じる。望ましくは、結果として得られる触媒粒子中に存在する充填剤の量は、全組成物重量に基づいて0〜50パーセント、好ましくは10〜30パーセントの量である。この方法で製造された噴霧乾燥触媒粒子の平均粒度(D50)は、一般に、5〜200μm、好ましくは10〜30μmである。
二次希釈剤化合物は、望ましくは、粒径及び球形度において高度の均一性を示す、噴霧乾燥した生成物を調製するために用いられる。結果として得られる噴霧乾燥触媒組成物は、微粉形成の減少した、高度に均一な組成及び優れた触媒活性を有している。さらに、ある種の(certain of)前述の二次希釈剤は、かかる成分を組成物に含めることが望まれる場合には、内部電子供与体として働く可能性がある。好ましい実施形態では、二次希釈剤化合物は、シロキサン、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレングリコールのC1−C4アルキル又はフェニルエーテル又はジエーテル誘導体、及びクラウンエーテルの中から選択される。
好ましいポリアルキレングリコールとしては、2〜5のアルキレン酸化物反復単位を含むポリエチレングリコールが挙げられる。シロキサン類又はクラウンエーテル類が存在せずに行われる重合反応と比較して、粒子形態の改良、並びに活性の増加をもたらすことができるので、シロキサン類及びクラウンエーテル類は、特に好ましい二次希釈剤である。好ましいシロキサンとしては、ヘキサメチルジシロキサン、ヘキサエチルジシロキサン及びヘキサフェニルジシロキサンが挙げられる。好ましいクラウンエーテル類としては、18−クラウン−6−エーテル及び15−クラウン−5−エーテルが挙げられる。二次希釈剤は、全触媒組成物重量に基づいて0〜10パーセントの範囲の量で、触媒組成物中に存在することが好ましい。
触媒組成物をその方法で調製する場合に、担体として用いることのできる材料は、固体、微粒子、多孔質材料であり、それらは触媒系のその他の成分に対して不活性であり、且つ、その後の重合の間も不活性である。適した担体材料としては、無機材料、例えばケイ素及び/又はアルミニウムの酸化物が挙げられる。通常、これらの材料の平均粒度は約10μm〜約250μm、好ましくは約10μm〜約150μmであり、表面積は少なくとも3平方メートル/グラム、好ましくは少なくとも50平方メートル/グラムである。触媒の重合活性は、平均孔径が少なくとも80オングストローム単位、好ましくは少なくとも100オングストローム単位であるシリカ担体を用いることにより改良することができる。担体材料は、乾燥している、つまり、吸着水を含まないべきである。担体材料の乾燥は、例えば、シリカを担体として用いる場合、少なくとも600℃の温度で加熱することにより達成することができる。或いは、シリカを用いる場合、それは少なくとも200℃の温度で、且つ、所望により、約1重量パーセント〜約8重量パーセントの1又はそれ以上のアルミニウムアルキル、アルミニウムアルキルハライド又はアルキル亜鉛化合物で処理して、乾燥させることができる。適した化合物は、式M(Rを有し、式中、MはAl又はZnのいずれかであり;yは、MがZnである場合、0であり;且つ、zは2であり;且つ、MがAlである場合、z+y=3であり、且つ、zは2及び3の値を有する。R4は、メチル、エチル、イソブチル又はn−ヘキシルであってもよい。エチル基が特に好ましい。
適切には、担体に含浸された前駆体組成物は、Mg/Ti/Hf/Zr触媒成分の約3重量%〜約50重量%、好ましくは約15重量%〜約40重量%を含む。
噴霧乾燥は、当分野で公知のあらゆる噴霧乾燥法によって達成してもよい。適した噴霧乾燥法の一例は、所望により結果として得られる液滴の加熱及び乾燥を伴って、触媒組成物を霧化することを含む。霧化は、乾燥によって球形の又はほぼ球形の形をした粒子を形成する不連続の液滴を形成する、任意の適した霧化装置を用いて達成される。霧化は、触媒組成物のスラリーが、不活性乾燥ガス、つまり、霧化の間に用いられる条件下で非反応性であり、揮発性成分の除去に役立つガスと一緒に霧化装置を通過することによりもたらされることが好ましい。噴霧ノズル又は遠心高速ディスクを用いて霧化を達成することができ、それにより混合物の液滴の噴霧又は分散がもたらされる。使用する場合、乾燥ガスの容積流量は、スラリーの霧化及び/又は液状媒体の蒸発をもたらすために、スラリーの容積流量を相当上回ることが好ましい。通常、乾燥ガスは200℃度程度の高さの温度まで加熱されて、スラリーの霧化及び乾燥を促進する;しかし、乾燥ガスの容積流量が非常に高いレベルで維持される場合、より低い温度を用いることが可能である。1〜200psig(100〜1.4MPa)の噴霧圧力が適している。或いは(Alternately)、乾燥機のスプレー回収部において、固体粒子形成をもたらすために減圧を用いることができる。本発明の触媒組成物との使用に適した噴霧乾燥法の一部の例としては、米国特許第5,290,745号、米国特許第5,652,314号、米国特許第4,376,062号、米国特許第4,728,705号、米国特許第5,604,172号、米国特許第5,306,350号、米国特許第4,638,029号、米国特許第5,716,558及び米国特許出願公開第20070060725号に開示されるものが挙げられる;各々、参照により本明細書に組み込まれる。
噴霧乾燥の間に用いる噴霧ホイール(atomizing wheel)の速度及び噴霧器のオリフィスのサイズを調節することにより、所望の平均粒度、例えば、5〜200μmの平均粒度を有する粒子を得ることが可能である。噴霧器への供給材料の組成を調節することにより、触媒粒子の固形性(つまり、内部空隙容量)に影響が及び、それは同様に最終ポリマー嵩密度にも影響が及ぶ。霧化条件と原料の組成の両方を適切に制御することにより、狭い粒度分布、低いスパン値を有し、嵩密度の高い樹脂を生成する触媒前駆体粒子が得られる。
好ましい前駆体組成物は、式(モルとして)MgTiHfZr(式中、xは、1〜20であり、yは0〜10であり、zは0〜10である、ただし、y+zは常に0超である)を有する。特に好ましい範囲は次の通りである:xは3〜10、yは0〜2、そしてzは0〜2である。
含浸は、米国特許第5068489号及びその中に記載される参照文献に開示される技法を用いて行ってもよい;各々は参照により本明細書に組み込まれる。
ひとたび形成されると、触媒前駆体(Mg/Ti/Hf/Zrを含有する組成物)は、好ましくはアルキルアルミニウムクロライド(AlR3−xCl、xは1〜2)、又はホウ素クロライド(すなわちRBCl又はBCl)とともにハロゲン化される。時間、温度及びハロゲン化剤の濃度の全てが、最終的な触媒応答及び生産性に影響を及ぼし得る。既に述べたように、ハロゲン化の後に結果として生じる触媒生成物を洗浄して反応生成物を取り出すか、又は、好ましくは、直接使用してもよい。典型的なハロゲン化手順を下に記載する。
乾燥鉱油を、触媒前駆体粉末で滑らかなスラリーを生成するために十分な量で、一般に20〜35重量%スラリーを目指して、清浄な混合容器に装入する。
粉末が分散すると、ハロゲン化剤を添加する。材料を、混合槽中で過剰反応が起こらないような速度で添加する。添加する材料の量は、所望するレベルの前駆体ハロゲン化によって決まる。一般に、ガスは、アルキルアルミニウムクロライド(好ましいハロゲン化剤の1種)と前駆体粉末中の残留アルコールとの反応から発生する。
攪拌は、反応体が分散するために十分な時間継続する。その後、混合容器中の温度がまだ所望の最終反応温度より低い場合は、その温度に達するように熱を加え、その後に反応を完了させるためにその温度で一定期間保持する。或いは(Alternately)、所望のハロゲン化温度が、反応混合物が断熱によって(adiabatically)達すると思われる温度よりも低い場合には、すべての段階で冷却を行ってもよい。次に、触媒を排出し、使用するまで不活性ガス下で保存する。
別の代替手順は、担持されたか又は噴霧乾燥された前駆体組成物のいずれかによる使用に適している。ハロゲン化工程は軽質炭化水素希釈剤、例えばイソペンタン又はヘキサンなどを用いて完了する。次に、スラリーを濾過するか又はデカントして軽質炭化水素を除去する。所望により、濾過ケーキを洗浄して、ハロゲン化反応のいくらかの反応生成物さらに取り出してもよい。最後に、ハロゲン化した前駆体組成物を乾燥させて自由流動性固体触媒とするか、又はスラリー供給材料用に鉱油希釈剤に再び分散させてもよい。
さらなる代替ハロゲン化手順は、インラインの、基本的にプラグフロー系、例えば米国特許第6187866号又は同第6617405号に記載されるものなどを使用することができる;各々は参照により本明細書に組み込まれる。この実施形態では、触媒前駆体粉末を最初に鉱油に分散させ、反応体と混合し、そしてインラインで重合反応器へポンプ注入する。適した加熱及び冷却法を用いて触媒の実際の温度を制御し、反応が進行するために必要な時間を滞留時間帯として準備する(実際には、小型容器で逆混合を最小にするか又はチューブ/パイプの長さを伸ばすかのいずれか)。次に、触媒を直接重合反応器にポンプ注入する。
ハロゲン化工程で使用される条件(触媒前駆体を活性化させることを必要とする)はまた、触媒により製造される高分子量フラクションの量、標準的な組の条件での触媒固有の重合活性、並びに、最終のポリマー粒径及びポリマー嵩密度に影響を与える。ハロゲン化剤の濃度が高すぎると、超高分子量テールを与える触媒の一部分の活性を抑制することができ、低すぎると不十分な触媒活性がもたらされる。残留アルコキシド官能基に対するハロゲンの好ましいレベルは(これは、触媒前駆体粒子中に残っているアルコールがないこと、並びに、遷移金属成分とアルコール溶媒の反応により形成されたアルコキシドか又は遷移金属成分の一部として存在していたかいずれかのアルコキシドの、両方を含むことを意味し、全てのアルコキシドが前駆体アルコールに変換されるように、前駆体化合物を水性媒体に溶解することにより測定され、それに続いてガスクロマトグラフにより測定される)、アルコキシド1モルあたりに含まれる、ハロゲン化剤中のClが0.5〜4モルの範囲であり、好ましい範囲は1〜3である。
共触媒は、チーグラー触媒に典型的な共触媒、例えば、トリアルキルアルミニウム化合物及びジアルキルハロゲン化アルミニウムである。好ましい共触媒としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム及びトリ−イソ−ブチルアルミニウムが挙げられる。
好ましいポリマー
好ましいポリマーは、高分子量「テール」が存在していることが有利であるポリマー、つまり、ブロー成形用途、パイプ、インフレートフィルム、及び同類のものための樹脂であり、この場合、樹脂膨潤又は溶融強度の程度が高いほうが効率的な加工に望ましい。このプロセスは、10より大きい分子量で、質量分率は1重量%より大きい、好ましくは2重量%より大きい、より好ましくは4重量%より大きい、超高分子量種の測定可能なフラクションを含むポリマーの製造に適用できる。このプロセスにより得られるポリマーは、同時係属の米国特許仮出願第61/017947号に記載されている。
重合
この触媒組成物は、チーグラー・ナッタ型重合触媒が通常有用であるあらゆる反応、特にオレフィン類の懸濁液、溶液、スラリー及び気相重合に使用することができる。かかる反応は、公知の装置及び反応条件を用いて実行することができ、いずれかの特定の種類の反応系に限定されない。かかる重合は、回分式(batch wise)モード、連続モード、又はそれらの任意の組合せで行ってもよい。一般に、適したオレフィン重合温度は、0℃〜200℃の範囲内であり、重合は、気圧、減圧、又は過圧で実施される。
好ましくは、気相重合は、1psi〜1000psi(7kPa〜7MPa)の範囲の過圧で、且つ30℃〜130℃の範囲の温度で用いる。攪拌又は流動床気相反応系が特に有用である。従来の気相流動床プロセスは、1又はそれ以上のオレフィンモノマーを含有する流れを、モノマーを重合させるために十分な反応条件下、有効量の触媒組成物及び活性化共触媒の存在下、且つ、懸濁状態の固体粒子の床を維持するために十分な速度で、継続的に流動床反応器に通過させることにより行われる。未反応モノマーを含有する流れは、米国特許第4,543,399号、同第4,588,790号、同第5,352,749号及び同第5,462,999号(各々は参照により本明細書に組み込まれる)に開示されるように、反応器から継続的に抜き出し、圧縮し、冷却し、所望により、完全に又は部分的に凝縮させ、そして反応器に再循環される。生成物は反応器から抜き出され、組成(make-up)モノマーが再循環流に添加される。その上、米国特許第4,994,534号(参照により本明細書に組み込まれる)に開示されるように、流動化補助剤(fluidization aid)、例えばカーボンブラック、シリカ、クレイ、又はタルクを使用してもよい。適した気相反応系は、米国特許第5,527,752号(参照により本明細書に組み込まれる)にも記載されている。
定義
本明細書に列挙される任意の数値範囲には、任意の下方値と任意の上方値との間に少なくとも2単位の隔たりが存在するという条件で、下方値から上方値の間の全ての値が、1単位の増分で含まれる。例として、組成特性、物理特性又はその他の特性、例えば分子量、メルトインデックスが、100〜1,000であると記載されている場合、それは全ての個々の値、例えば100、101、102など、及び下位範囲、例えば100〜144、155〜170、197〜200などが本明細書において明示的に列挙されていることを意味する。1未満の値を含む範囲、又は1より大きい分数(例えば、1.1、1.5など)を含む範囲に関して、1単位は、必要に応じて0.0001、0.001、0.01又は0.1と見なされる。10未満の1桁の数を含む範囲(例えば、1〜5)に関して、1単位は一般に0.1と見なされる。これらは具体的に意図されるものの単なる例であり、列挙される最小値と最大値の間の数値のあらゆる可能性のある組合せは、本願において明示的に記載されるものと見なされる。数値範囲は、本明細書において考察されるように、成分の密度、メルトインデックス、重量パーセント及びその他の特性に関して列挙されている。
用語「ポリマー」は、ホモポリマー、共重合体、又はターポリマーをさすために本明細書で用いられる。用語「ポリマー」には、本明細書において、インターポリマー、例えば、エチレンとC3−C10αオレフィンの共重合、又はプロピレンとエチレン及び/又はC4−C10αオレフィンの共重合により製造されるものなどが含まれる。
用語「インターポリマー」は、本明細書において、少なくとも2種類の異なる種類のモノマーの重合により調製されるポリマーをさす。一般名のインターポリマーには、従って2つの異なる種類のモノマーから調製されるポリマーをさすために用いられる共重合体が含まれ、用語には2より多くの異なる種類のモノマーから調製されるポリマーも含まれる。
用語「オレフィン系ポリマー」は、本明細書において、少なくとも(重合したモノマーの総量に基づいて)過半数モルパーセントのオレフィン、例えば、エチレン又はプロピレン又は同類のもの、及び、所望により1又はそれ以上のさらなるコモノマーを含むポリマーをさす。当分野で公知のように、オレフィンの重合形態がポリマー中に存在する。
用語「エチレン系ポリマー」は、本明細書において、少なくとも(重合したモノマーの総量に基づいて)過半数モルパーセントのエチレン、及び、所望により1又はそれ以上のさらなるコモノマーを含むポリマーをさす。
用語「エチレン/α−オレフィンインターポリマー」は、本明細書において、少なくとも(重合したモノマーの総量に基づいて)過半数モルパーセントのエチレン、α−オレフィン、及び、所望により1又はそれ以上のさらなるコモノマーを含むエチレン系インターポリマーをさす。
用語「不活性ガス」は、本明細書において、触媒及び問題となる反応体に対して不活性のあらゆるガスをさす。一般に、かかる用語は、窒素及びヘリウムをさすが、非反応性の脂肪族炭化水素もさし得る。
用語「静電気レベル」及び「静電パターン」は、本明細書において、それぞれ、反応器床の静電電圧、及び静電電圧トレースの物理的外見をさす。
試験方法
密度
樹脂密度は、アルキメデス置換法(Archimedes displacement method)、ASTM D792−00、方法Bによりイソプロパノール中で測定した。試験片は、測定前に熱平衡を達成するために23℃のイソプロパノール浴中8分間コンディショニングした後の成形の1時間以内に測定した。試験片をASTM D−4703−00付属文書Aに従って、約190℃にて5分の初期加熱時間及び手順Cによって15℃/分の冷却速度で圧縮成形した。この試験片をプレス機内で45℃まで冷却し、「触れるほど冷たくなる」まで冷却を継続した。
押出プラストマーによるメルトフローレート
エチレン系ポリマーについてのメルトフローレート測定は、ASTM D−1238−04、条件190℃/2.16kg、条件190℃/5kg及び条件190℃/21.6kg(これらはそれぞれ、I、I及びI21として公知である)に従って行った。メルトフローレートは、ポリマーの分子量に反比例する。従って、分子量が大きいほど、メルトフローレートは低いが、この関係は線状ではない。メルトフローレート(Melt Flow Ratio :MFR)は、特に断りのない限り、メルトフローレート(I21)のメルトフローレート(I)に対する比である。
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)
ポリマー分子量は、高温三重検出器(triple detector)ゲル浸透クロマトグラフィー(3D−GPC)により特徴付けられる。このクロマトグラフィー系は、Precision Detectors(Amherst,MA)2角度レーザー光散乱検出器、モデル2040、及びViscotek(Houston,TX)製の4−キャピラリー示差粘度計検出器、モデル150R、を装備するWaters(Milford,MA)150℃高温クロマトグラフからなった。この光散乱検出器の15°の角度を算出目的で使用した。PolymerChar,Valencia,Spain製の赤外線検出器(IR4)を介して濃度を測定した。
データ収集は、Viscotek TriSEC ソフトウェアバージョン3及び4−チャネルViscotek Data Manager DM400を用いて行った。キャリア溶媒は、1,2,4−トリクロロベンゼン(TCB)であった。このシステムは、Polymer Laboratories製のオンライン溶媒脱気装置を備えた。カルーセル区画は150℃にて作動させ、カラム区画は150℃にて作動させた。カラムは4本のPolymer Laboratories Mixed−A 30cm、20μmカラムであった。標準ポリマー溶液をTCB中で調製した。本発明の実施例及び比較例は、デカリン中で調製した。試料は50mlの溶媒中ポリマー0.1グラムの濃度で調製した。クロマトグラフィー溶媒(TCB)及び試料調製溶媒(TCB又はデカリン)は、200ppmのブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)を含んだ。両方の溶媒源を窒素スパージした。ポリエチレン試料を160℃にて4時間穏やかに攪拌した。注入量は200μl、流速は1.0ml/分であった。
特許請求の範囲に適合する最大分子量フラクションを適切に分離するために好ましいカラムセットは、粒径が20μmのもので、「混合」多孔性ゲルのものである。
GPCカラムセットの較正は、21の狭分子量分布ポリスチレン標準品を用いて行った。この標準品は、分子量の範囲が580〜8,400,000g/molであり、個々の分子量の間に少なくとも10の分離を有する6つの「カクテル」混合物に配置された。
以下の方程式を用いて、ポリスチレン標準品のピーク分子量をポリエチレン分子量に変換した(Williams and Ward, J. Polym. Sci., Polym. Let., 6, 621 (1968)に記載):
Mポリエチレン=A×(Mポリスチレン)(1A)、
(式中、Mは分子量であり、Aの引用値は0.4316であり、Bは1.0に等しい)。Aの代替値は、本明細書において「q」又は「q因数(q factor)」として呼ばれ、実験によって0.39であると決定された。「q」の最良推定値は、広い線状ポリエチレンホモポリマー(Mw約115,000g/mol、Mw/Mn約3.0)の所定の重量平均分子量を用いて決定した。重量平均分子量は、Zimmにより公開されたもの(Zimm, B. H., J.Chem. Phys., 16, 1099 (1948))及びKratochvil(Kratochvil, P., Classical Light Scattering from Polymer Solutions, Elsevier, Oxford, NY (1987))により公開されたものに一致する方法で得た。レーザー検出器の応答因数、KLSは、NIST 1475(52,000g/mol)の重量平均分子量に対して認証された値を用いて決定した。代替「q因数」を得るための方法は、より詳細に下に記載されている。
四次多項式を用いて、方程式1Aから得たそれぞれのポリエチレン−等価較正点を、それらの観察された溶離容積にフィットさせた。実際の多項式フィットは、ポリエチレン等価分子量の対数を、各々のポリスチレン標準品について観察された溶離容積(及び関連する仕事率(associated powers))に関連付けるために得られた。
このGPCカラムセットの全プレート計数を、エイコサン(50ミリリットルのTCB中0.04gで調製し、穏やかに攪拌しながら20分間溶解したもの)を用いて行った。プレート計数及び対称性を、次式に従って200マイクロリットルの注入について測定した。
プレート計数=5.54(ピーク最大値でのRV/(高さでのピーク幅))(2A)、
(式中、RVはミリリットルで表される保持容積であり、ピーク幅はミリリットルで表される)。
対称性=(10分の1高さでの後半のピーク幅−ピーク最大値でのRV)/(ピーク最大値でのRV−10分の1高さでの前半のピーク幅)(3A)、
(式中、RVはミリリットルで表される保持容積であり、ピーク幅はミリリットルで表される)。
クロマトグラフィー系についてのプレート計数(既に考察される用にエイコサンに基づく)は、22,000より大きくあるべきであり、対称性は、1.00〜1.12の間であるべきである。
各々の検出器のオフセットを決定するための系統的アプローチを、Balke、Moureyらによって公開される方法に一致する方法で (Mourey and Balke, Chromatography Polym. Chpt 12, (1992)) (Balke, Thitiratsakul, Lew, Cheung, Mourey, Chromatography Polym. Chpt 13, (1992))、広い線状ポリエチレンホモポリマー(115,000g/mol)及び狭いポリスチレン標準品を分析する間に3つの検出器から得たデータを用いて導入した。この系統的アプローチを用いて各々の検出器のオフセットを最適化して、従来のGPC法を用いて観察される結果にできるだけ近い分子量結果を得た。分子量及び固有粘度の決定に使用した、全般的な注入濃度を、試料赤外線面積、及び115,000g/molの線状ポリエチレンホモポリマーからの赤外線検出器較正(又は質量定数)から得た。クロマトグラフィー濃度を、第2ビリアル係数効果(分子量への濃度効果)への対応を排除するのに十分低いと仮定した。
Mn、Mw、及びMzの算出は、IR4検出器(従来のGPC)及び狭い標準品較正を用いるGPC結果に基づき、次の方程式から決定した:
式中、IR及びMPE、iは、IRベースライン補正応答、及び、IR応答、溶離容積を組にしたデータセットのi番目のスライスに対する従来の較正されたポリエチレン分子量である。方程式4A、5A、6A、及び7Aは、デカリンの溶液中から調製されるポリマーから算出される。
既に記載した「q因数」は、Mw(方程式5A及び対応する保持容積の多項式を用いて算出した重量平均分子量)が、広い線状ポリエチレンホモポリマーについてZimmに従って得られる、独立に決定されるMwの値(115,000g/mol)に一致するまで、「q」又はAを、方程式1Aに適合させることにより得た。
分子量が10g/molより大きいポリマーフラクションの重量パーセントを、ベースライン補正されたIR応答、IRを、その較正した分子量、MPE、iが10g/モルより大きい溶離容積スライスに関して、合計することにより算出し、この部分和を、全ての溶離容積スライスからの全てのベースライン補正されたIR応答の合計のフラクションとして表した。同様の方法を用いて、絶対分子量が10g/mol及び10g/molより大きいポリマーフラクションの重量パーセントを算出した。絶対分子量は、15°レーザー光散乱シグナル及びIR濃度検出器を用い、MPE、I、abs=KLS (LS)/(IR)、方程式8A中のものと同じKLS較正定数を用いて算出した。IR応答及びLS応答のi番目のスライスの対データセットを、系統的アプローチにおいて考察したように決定されたオフセットを用いて調節した。
上記計算に加えて、一組の代替Mw、Mz、及びMz+1[Mw(abs)、Mz(abs)、Mz(BB)及びMz+1(BB)]値も、Yau及びGillespieにより提案される方法を用いて算出し(Yau and Gillespie, Polymer, 42, 8947-8958 (2001))、次の方程式から決定した:
この際、KLS=LS−MW較正定数である。前に説明したように、レーザー検出器の応答因数である、KLSは、NIST 1475(52,000g/mol)の重量平均分子量に対して認証された値を用いて決定した。
この際、LSは、15度LSシグナルであり、MPE、iは方程式1Aを使用し、LS検出器の配置は既に記載されるとおりである。
溶離成分(クロマトグラフ変化により引き起こされる)及び流速成分(ポンプ変化により引き起こされる)を含み得る偏差を経時的にモニターするため、遅く溶離する狭いピークを一般に「流速マーカーピーク」として使用する。それによってTCB中に調製した溶離試料に溶解したデカンフローマーカーに基づいて流速マーカーを確立した。この流速マーカーを用いて、デカンピークを揃えることによりすべての試料についての流速を直線的に補正した。デカリンに溶解した試料に関して、デカリン溶媒は、溶離曲線にIR−4検出器をオーバーフローさせた巨大なスパイクを与えたため、どのデカンピークも流速マーカーとして用いることはできない。流速変化により引き起こされる影響を最小限に抑えるために、流速マーカーとしてデカンを用いてTCB中に調製した線状ポリエチレンホモポリマー(115,000g/mol)の流量特性(flow characteristics)を、同じカルーセル(carousal)で実施したデカリン中に調製した溶液試料に対する同じ流量特性として使用した。
実験項
以下の実施例は、本発明を例証するためのものであって、制限するためのものではない。
連続性助剤混合物の調製
800グラムの脱気した鉱油(Kaydol、Cromptonより入手可能)に、100グラムのアルミニウムジステアレート(固体)及び100グラムの市販形態のエトキシル化ステアリルアミン、AS−990(固体)を添加した。両方の化合物はあらかじめ窒素下で24時間真空乾燥させた。結果として得られるスラリーはそのまま使用した。
触媒調製:
触媒前駆体は、遷移金属成分及びマグネシウム化合物をアルコール溶媒に溶解させることにより調製した。典型的な配合物は、噴霧乾燥により調製することができる。用語「目標金属比(target metal ratios)」は、上記x、y及びzをさす。従って、5/1/1/0と記載される触媒は、5モルのMg、1モルのTi、1モルのHf及びZrを含まない金属のモル比を有する。
いくつかの触媒調製の例を表1に示す。
次に、FS−10噴霧ホイールを含む「直径4フィート」のNIRO噴霧乾燥器で原料を噴霧乾燥した。最大噴霧ホイール速度は24,000RPMであった。噴霧乾燥器条件を表2に示す。次に、乾燥した前駆体粉末をハロゲン化した。代表的なハロゲン化を下に記載する。
例となる塩素化手順−バッチ
全ての運転は、5ppm未満の水分及び酸素を含む不活性ガスブランケット(窒素)下で行う。
清浄な混合容器に、2500mlの乾燥鉱油を装入し、温度制御を20℃に設定した。攪拌器をその最大速度の50パーセント(約35RPM)で開始させた。前駆体粉末(一般に300〜700グラム)を容器に装入し、内容物を30分間攪拌して前駆体を分散させた。
ハロゲン化剤である、エチルアルミニウムセスキクロライド(EASC)を乾燥鉱油中50重量%に希釈し、1配合につきおよそ10分間にわたって装入して、エタン形成による発泡を防いだ。過剰な発泡が起こった場合、又は温度が所望の最終反応温度を上回って上昇した場合に添加を停止した。発泡が鎮静化し、温度が所望の最終反応温度未満まで低下した後に添加を再開させた。過剰な温度上昇は、所望の最終反応温度の5℃以内と規定した。従って、最終温度目標が35℃であって内部温度が30℃に達した場合、混合物が冷却される間添加を停止した。
混合物をさらに60分間攪拌し、この間に温度は最終反応温度(例に示される通り)まで上昇した。次に触媒を使用できる状態にし、使用まで窒素ブランケット下で保存した。
触媒4の調整
触媒前駆体分析を表3に示す。
噴霧乾燥条件は、噴霧器速度が最大90パーセントであることを除いては触媒実施例1で使用した条件と基本的に同じであった。噴霧乾燥した前駆体を、触媒で測定される1モルのエトキシド又は全アルコキシドあたり、2.0モルのClと反応させた。Cl源はエチルアルミニウムセスキクロライド(EASC)であった。
マスバランス−スラリーTi含量(スラリーとして)=0.0804mm/グラム
マスバランスAl/Ti比=13.2
最終反応温度は35℃であって、そして反応混合物をこの温度で60分間維持した。EASC溶液を45分の時間にわたって装入した。エチルアルミニウム基とエトキシドの反応により形成されたエタンを定期的にガス抜きした。次に、触媒を調製したままの状態で使用した。
重合
参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,187,866号に記載されるものと同じ、標準的な気相流動床反応器を全ての実験に使用した。
重合例1(比較例)
事前に乾燥させた種床を用いて、以下の手順に従って反応器を開始させた。この反応器は、各々参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,187,866号及び同第6,617,405号に記載されている気相流動床であった。
反応器を、窒素パージによって水20ppmv未満に事前乾燥させた。次に、およそ120ポンドの種床(気相反応器には粒状の「種」床が触媒の分散を促進する始動前に事前装入される)を反応器に装入した。このポリエチレン種床はUCATG−500触媒(Univation Technologiesより入手可能)を用いて作製されており、約30のI21及び0.950g/ccの密度を有した。
この反応器を低圧で、熱交換器の90℃ジャケット温度を用いて水分が10ppmより低くなるまで乾燥させた。Nを用いて反応器を約150psiに加圧した。トリイソブチルアルミニウム(trisiobutylaluminum)(TIBA)(1400cc;イソペンタン溶媒中2.5重量%)を1時間かけて装入し、90℃及び150psigにて、通気孔を閉じて、さらに1時間循環させた(合計2時間)。反応器を10psigにブローダウンし、高圧窒素を用いて2回加圧パージした。
さらに600ccの2.5重量%TiBAを(一度に)反応器に添加し、反応器を次のような重合条件とした(C6=1−ヘキセン、C2=エチレン)。
温度 80℃
C6/C2モル比 0.04
H2/C2モル比 0.08
エチレン分圧 100psi
誘導縮合剤 10〜16モル%のイソペンタン
圧力 300psig
連続性助剤供給量 0cc/時
共触媒供給量 150cc/時 2.5%TIBA
触媒供給量(触媒4) 4〜5cc/時
触媒供給開始2時間以内に重合を開始させ、所望のレベルである30〜35ポンド/時までゆっくり増加させた。反応条件を表4に示す。反応が安定すると、図1に示されるように静電電圧の絶対値が着実に増加することが観察された。生成物排出系の閉塞に起因するシーティング及び運転停止は、高レベルの静電気が観察された後24時間未満で起こった。生成物特性を表5に示す。
重合実施例2(比較例)
上述の手順と同様の手順を用いて反応器を再始動させた。条件は、エチレン分圧を最初に75psiに設定し、反応を確立した後に徐々に30psiまで低下させたことを除いては、上記と同じであった。イソペンタン濃度は15〜16モルパーセントに維持した。触媒供給量は4.0cc/時で開始し、触媒供給の開始から1時間以内で反応を観察した。反応条件を調節して、明細書の要件に適うポリマーを製造した。反応条件を表6に示し、生成物特性を表7に示す。
静電気は高いレベルまで増加することが観察され、高静電気レベルとなって12時間以内に、封鎖された生成物排出系に起因して反応器の運転停止が起こった。この結果は図2に示される。
静電気は、特に−1000ボルト未満のレベルでマイナスである場合には、一般にシーティングを引き起こす。この場合、−3000より低い値に遭遇した(プローブの範囲は+3000〜−3000ボルトであった)。
重合実施例3(本発明)
実施例2の手順と同様の手順を用いて反応器を開始させた。この重合では、連続性添加剤(CA:10重量%のアルミニウムジステアレート及び鉱油中に分散した10重量%のAS−990から構成される)(20cc)を、触媒供給の開始に先立ち、100ポンドの種床からなる始動床に予め装入した。様々な反応条件及び様々な共触媒を用いて重合させた多様な試料を生成した。運転中の反応条件を表8に示す。反応器が首尾よく開始されると、過剰な静電気に起因してシーティングが起こらないような速度でCA供給を継続した。流動床で約35〜70ppm(重合速度に基づく重量による)が維持されるような速度でCA供給を維持した。このレベルは滑らかな運転をもたらした。
連続性助剤を使用することにより、安定した運転が維持された。これは、図3(重合3(1)〜3(7)を対象とする)に図示される。運転は運転停止がなく正常で、4日間、運転上の問題なく続いた。表8中のデータは、図3に表される重合を対象としている。
重合3(1)〜3(4)は、共触媒組成物によるMFR(I21/I2)の制御を例証する。トリイソブチルアルミニウム共触媒は、トリエチルアルミニウムと比較して予想外に狭いMFR(I21/I5及びI21/I2により測定される)をもたらす。
重合3(5)及び3(6)は、アルミニウム濃度のMFRへの効果を実証する。重合3(7)では、反応条件を調節してポリマーのメルトフローを増大させて、実施例3(5)をより近く複製する。MFRが基礎事例よりもなお高いことに注意されたい。
共触媒組成物のMFRへの効果を、重合3(4)と3(8)を比較することにより観察する。このMFRの差(45対55)は、触媒により製造される樹脂の高分子量部分の増加を示す。同様の結果は、重合3(9)と重合3(5)の比較において見られる。
樹脂特性及びMFRへの共触媒の種類の効果を、重合3(13)と3(14)を比較することによりさらに観察する。所望の特性に応じて、共触媒を簡単に変えるだけで、触媒の変化を必要とせずに、結果として生じるポリマーのMFRを変えることができる。これは、工業プロセスにおいて大変価値がある。なぜなら、共触媒(溶液として、又はニートアルミニウムアルキルとして供給される)を変えることは、単に1つの供給(feed supply)を別のものに変えることだけを必要とするからである。触媒を変えると、触媒供給の停止及び貴重な生産時間の減少を要する。
2番目の組の試料は、共触媒としてTnHALを用いて製造した。図4(重合3(8)〜3(12)を対象とする)に見ることができるように、運転はCAを使用することによって長時間維持された。この時間の間の運転データも表8に示す(重合8〜12)。最後に、CAの供給を止め、その間にフローインデックスの低いポリマーを製造した。運転はおよそ2日間続き、その後に反応器を停止させて検査した。表面全体が0.25インチ未満の層のポリマーで汚れており、それは削り取るか又はその他の機械的方法によってしか除去することができなかった。例外は、熱電対、静電プローブ、及び注射管で、これらは全てポリマーの厚い層でひどく覆われていた。付着物の増大により引き起こされる、生成物排出による出口封鎖によって、反応器の運転は短時間以内で停止されるであろう。CA供給の重要性は、以下の実施例で実証される。
重合実施例4(本発明)
反応器を、以下の変更を伴って、既に記載された方法に従って調製された触媒を用いて運転した。上記の触媒実施例3前駆体を使用した。噴霧乾燥機のスクラバー部分において溶媒としてエタノールを使用するため、エタノールが存在していた。塩素化温度は、35℃の代わりに50℃であった。Cl/アルコキシドモル比は2.0であり、ハロゲン化剤はエチルアルミニウムセスキクロライドであった。
実施例3の技法を用いて首尾よく始動させておいた反応器を、83℃の温度、0.012のヘキセン/エチレンモル比、0.2の水素/エチレンモル比、及びおよそ70psiのエチレン分圧で運転した。イソペンタン凝縮誘導剤は、循環ガス中におよそ22モルパーセントで存在した。触媒スラリーをおよそ9〜10cc/時の速度で供給し、3.5〜4ppmの残留Tiレベルを生じた。トリエチルアルミニウム共触媒は、イソペンタン中1パーセント溶液として、およそ75cc/時の速度で供給した。全反応器圧を300psigに維持した。連続性助剤供給は、最初6cc/時に維持され、その後段階的に3.2cc/時、2cc/時に減少させ、最終的に中止した。生成された樹脂のフローインデックスは、0.4〜0.5dg/分、密度は0.937g/ccであった。反応器は、CA供給の中止後5時間未満でシート形成された。しかし、この時間中に静電電圧の増加も減少も起こらなかった。図5は、連結された反応器運転へのCA供給の効果を示す。
この運転期間の間、第1の反応器(G1)の全内容物は第2の反応器(G7)に入った。CAは第1の反応器のみに供給した。図5の注記は、2つの連結された反応器の最初の反応器へのCA供給を変更した時に表される。従って、CAが帯電防止剤として機能するだけでないことは明らかである。CAは、本明細書に記載されるポリマーの製造に対して重要な要素である。本発明において有用な触媒は、遅い崩壊速度及び狭いポリマー粒度分布も示す。
重合実施例5
触媒実施例2の前駆体組成物を用いて触媒を調製し、それに続いて上記の標準的な塩素化手順を行った。塩素化は、EASCを用いて50℃の最終反応温度で60分間行った。「塩素対エタノール」のモル比は、固体の前駆体組成物に添加される時に、2であった。
定常状態で運転していた反応器を、意図的に触媒供給の中止に供した。CA供給は、反応器中で約20ppmのCAを提供するために十分なレベルに維持された。反応器温度は84℃に維持され、H2/C2モル比は0.19〜0.20であり、C6/C2モル比は0.0065〜0.0068であった。エチレン分圧はおよそ58〜61psiaで維持した。共触媒はTEALであり、イソペンタンを反応器に添加して入口露点を74℃〜76℃に維持した。初期Al/Ti比はおよそ50であった。触媒供給を停止した後、反応器中の全TEAL含量を基本的に約150ppmで一定に保つ速度で、共触媒供給を継続した。生産速度は、重合反応器の周囲のエネルギーバランスから算出した。崩壊定数は、線形回帰モデルを用いて算出し、0.1Hr−1未満と決定された。図6は、時間に対する算出した生産速度を表す。図6において、Log(算出した生産速度)=3.2053439−0.0906087時間;(生産速度)=Constantexp(−Kdtime);及びKd=約0.09Hr−1である。定数は適切なツールから決定され、崩壊速度の算出を可能にする。
使用したデータを表9に示す。エチレン分圧は、再循環ガス組成物の分析から得られる。入口の露点及び生産速度は、両方とも標準的な熱力学モデル(露点)及び当業者に公知のエネルギーバランス計算を用いて算出した。
重合実施例6(本発明)
触媒実施例2の前駆体組成物から触媒を製造した。最終反応温度は60分間で50℃であった。塩素化は、2:1の「Cl:エトキシド」モル比のEASCを用いて行った。非常に高い嵩密度及び狭い粒径のポリマーを、運転上の困難なく、CAを供給しながら製造した。反応器は首尾よく始動し、CA供給はシーティング/凝集塊形成を防ぐために十分なレベルで、すなわち、床でおよそ10〜30ppmのレベルで維持した。この例では、2つの反応器を接続させ、全ての生成物を第1の反応器から第2の反応器に移した。触媒は第1の反応器のみに供給した。重合条件を表10に示す。
重合実施例7(本発明)
触媒実施例1から得た前駆体を触媒に変換した。代替手順を用いた。最初に前駆体粉末をイソペンタンに分散させ、次にEASCを2.0の「Cl対エトキシド」モル比で添加した。スラリーを35℃にて1時間混合し、次に固体を沈降させた。上澄み液をデカントし、さらなる量のイソペンタンを添加し、この段階をさらに2回繰り返した。次に、Hydrobrite380鉱油を添加してハロゲン化触媒前駆体のスラリーを製造した。真空をおよそ1時間スラリーに誘導して、使用前にさらなるイソペンタンを蒸発させた。
次に、基本的に実施例6に示されるものと同じ条件で運転している反応器でこの触媒を使用した。新しい触媒の添加の前に反応器を定常状態で運転した。CAは、触媒変更の前に流動床中に重量レベルで約20ppm存在した。触媒の洗浄によりより高い触媒活性がもたらされるが、CAの使用は、それでもやはりシーティング/チャンキングを防ぐために必要であった。CA供給を中止すると、反応器は12時間以内にシートを形成した。
重合実施例8(比較例)
触媒を、実施例6と同じ方法で製造した。CA供給を、離れた供給位置ではなく、反応器の注入点で直接触媒供給と混合した。CAと触媒流の混合時間は30秒未満であった。触媒活性は極めて弱く、反応器は運転の2時間未満でシートを形成した。
重合実施例9(本発明)
触媒実施例2の前駆体組成物を用いて触媒を調製し、それに続いて上記の標準的な塩素化手順を行った。塩素化は、EASCを用いて50℃の最終反応温度で60分間行った。塩素のエタノールに対するモル比は、固体前駆体組成物に添加される時に、2であった。
反応器は、以下の変化を伴って、実施例1と同じ手順を用いて始動させた。
2000ccの2.5重量%トリエチルアルミニウム溶液を、トリイソブチルアルミニウムの代わりに反応器に装入した。
アルミニウムアルキルの2回目の添加を除外した。
連続性添加剤は事前装入しなかった。
連続性添加剤供給は、触媒供給の開始と同時に開始した。CAは、10重量%のアルミニウムジステアレート及び鉱油中に分散した10重量%のAS−990を含んだ。CA供給は、最初に流速0.4cc/時/ccの触媒スラリー供給で維持され、次に約0.3cc/時/ccの触媒供給まで徐々に減少させた。触媒供給は、約6時間の期間にわたって、所望の重合速度を達成するために必要とされるものの50%から100%まで増加させた。
反応器温度を84℃に維持し、H2/C2モル比は0.19〜0.20、次いでC6/C2モル比は0.0065〜0.0068であった。エチレン分圧はおよそ58〜61psiaに維持した。共触媒はTEALであり、イソペンタンを反応器に添加して74℃〜76℃の入口露点を維持した。最終Ti残渣は3〜3.5ppmであり、生産速度は平均30〜35ポンド/時であった。
始動期間が完了した後、流動床中のレベルがおよそ10〜15ppmであるようにCA供給量を徐々に減少させた。シーティング又はチャンキング事象は起こらなかった。
様々なトリアルキルアルミニウム化合物の比較
様々なトリアルキルアルミニウム化合物を用いる重合を、下の表11及び12に示す。測定静電気を本質的に中性レベルで維持するために必要なレベルでCA供給を維持した。この値は、原料純度の状態及び製造された樹脂の分子量とともに変化する。樹脂中のCAレベルは重量で約10ppm〜30ppm変動した。
実施例B及びCに示されるように、TEAL共触媒は実質的に良好なメルトインデックス応答を与えるが、より高いメルトインデックスでさえ、MFRはさらに高く、より広いMWDを示す。実施例D及び実施例Eの比較により、共触媒を変えることによりMFR(又はMWD)を増加させる能力がさらに示される。
先行する具体的な実施形態を通して、本発明をある程度詳細に説明したが、この詳細は説明が主目的である。以下の特許請求の範囲に記載される本発明の精神及び範囲を逸脱することなく、多くの変化形態及び変更形態が当業者によってなされてもよい。

Claims (17)

  1. オレフィン系ポリマーを製造するための方法であって、前記方法が、少なくとも1種類のモノマーを、気相中で、少なくとも次の成分:
    A)少なくとも1種類の触媒;
    B)少なくとも1種類の共触媒;
    C)式(I)から選択される少なくとも1種類の化合物、及び/又は式(II)から選択される少なくとも1種類の化合物:
    (R1COAlOH (I)、
    (R2)N(R3OH) (II);
    (式中、R1は、13〜25個の炭素を含有する炭化水素基であり;
    R2は、14〜26個の炭素を含有する炭化水素基であり;
    R3は、1〜4個の炭素を含有する炭化水素基であり;且つ
    x+y=3であり、xは1又は2の値を有する)
    を含む組成物、
    の存在下で重合させることを含む、方法。
  2. オレフィン系ポリマーを製造するための方法であって、前記方法が、少なくとも1種類のモノマーを、スラリープロセスにおいて、少なくとも次の成分:
    D)少なくとも1種類の触媒;
    E)少なくとも1種類の共触媒;
    F)式(I)から選択される少なくとも1種類の化合物、及び/又は式(II)から選択される少なくとも1種類の化合物:
    (R1COAlOH (I)、
    (R2)N(R3OH) (II);
    (式中、R1は、13〜25個の炭素を含有する炭化水素基であり;
    R2は、14〜26個の炭素を含有する炭化水素基であり;
    R3は、1〜4個の炭素を含有する炭化水素基であり;且つ
    x+y=3であり、xは1又は2の値を有する)
    を含む組成物、
    の存在下で重合させることを含む、方法。
  3. 成分Cが、前記触媒及び共触媒とは別々に反応器に供給される、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 成分Cが、前記反応器に供給される時に固体である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記触媒が、チーグラー/ナッタ触媒である、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記触媒が、Mg、Ti、Hf、及び所望により、Zr、金属を含み、各々の金属がハロゲンとして存在する、請求項5に記載の方法。
  7. 前記触媒が、アルコール溶媒中に前記触媒の活性金属を含む溶液を噴霧乾燥し、その後その前記活性金属をハロゲン化することにより製造される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記オレフィン系ポリマーが、エチレン系ポリマーである、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記エチレン系ポリマーが、エチレン/α−オレフィンインターポリマーである、請求項8に記載の方法。
  10. 成分Cの前記組成が鉱油をさらに含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 成分Cの前記組成が、式(I)から選択される少なくとも1種類の化合物、式(II)から選択される少なくとも1種類の化合物、及び鉱油から構成される、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 成分Cの前記組成が、式(I)から選択される少なくとも1種類の化合物、及び式(II)から選択される少なくとも1種類の化合物から構成され、且つ、「式(I)から選択される化合物」対「式(II)から選択される化合物」の重量比が約1対1である、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. オレフィン系ポリマーを製造するための方法であって、前記方法が、少なくとも1種類のモノマーを、少なくとも次の成分:
    A)少なくとも2種類の遷移金属を含むチーグラー・ナッタ型触媒;
    B)トリアルキルアルミニウム化合物;
    C)所望により、式(I)から選択される少なくとも1種類の化合物、及び/又は式(II)から選択される少なくとも1種類の化合物:
    (R1COAlOH (I)、
    (R2)N(R3OH) (II);
    (式中、R1は、13〜25個の炭素を含有する炭化水素基であり;
    R2は、14〜26個の炭素を含有する炭化水素基であり;
    R3は、1〜4個の炭素を含有する炭化水素基であり;且つ
    x+y=3であり、xは1又は2の値を有する)
    を含む組成物、
    の存在下で重合させることを含む、方法。
  14. 前記オレフィン系ポリマーのメルトフロー比(I21/I2)が、反応条件と関係なく、前記トリアルキルアルミニウム化合物によって操作される、請求項13に記載の方法。
  15. 前記触媒が、Mg、Ti、Hf、及び所望により、Zr、金属を含み、各々の金属がハロゲンとして存在する、請求項13又は14に記載の方法。
  16. 前記触媒が、アルコール溶媒中に前記触媒の前記活性金属を含む溶液を噴霧乾燥し、その後その前記活性金属をハロゲン化することにより製造される、請求項13から15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記オレフィン系ポリマーが、エチレン系ポリマーである、請求項13から16のいずれか一項に記載の方法。
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