JP2011258729A - 固体撮像装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】いずれの波長の光においても、十分な感度を得ることのできる固体撮像装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る固体撮像装置100は、半導体基板101と、半導体基板の上に形成された配線層と、配線層の上に形成された、複数の画素に対応する複数の下部電極層104b及び104gと、複数の下部電極層104b及び104g上に形成された有機光電変換膜106と、有機光電変換膜106上に形成された上部電極層107と、上部電極層107の上に形成された、複数の画素に対応する複数のカラーフィルタとを備え、複数のカラーフィルタは、主に第1の波長の光を透過するカラーフィルタ108gと、主に第1の波長よりも短い第2の波長の光を透過するカラーフィルタ108bとを含み、カラーフィルタ108bの下方に位置する有機光電変換膜106の厚さは、第1のカラーフィルタの下方に位置する有機光電変換膜106の厚さより厚い。
【選択図】図1B

Description

本発明は固体撮像装置に関し、特に光電変換膜を有する積層型固体撮像装置に関する。
デジタルスチルカメラなどに利用されているイメージセンサは、半導体基板上にフォトダイオードを含む画素セルを配列し、フォトダイオードに光を入射することにより生じた電荷を信号電荷として読み出すCCDセンサやCMOSセンサがよく知られている。これらの固体撮像装置は、半導体基板上にフォトダイオードおよび駆動回路の配線などが形成されている。画素セル部の配線は、受光のためにフォトダイオード上を開口したレイアウトとなっている。
近年、デジタルスチルカメラなどの高画素数化に伴って、固体撮像装置の画素セルの微細化が進められている。画素セルが微細になるにつれて、受光領域となるフォトダイオード上の配線開口が狭くなることによる感度低下が問題となっている。
そこで、受光領域を拡大するために、フォトダイオードと回路の配線を形成した半導体基板上方に光電変換層を積層させた積層型固体撮像装置が提案されている。
積層型固体撮像装置の構成と動作の一例を図8によって説明する。
図8に示す固体撮像装置900は、半導体基板901上に積層された下部電極902と、前記下部電極902上に積層された有機材料からなる有機光電変換膜903と、前記有機光電変換膜903上に積層された上部電極904とを含む光電変換素子を半導体基板上に配列した構成である。光電変換素子の下部電極902と上部電極904との間に電圧を印加することで、有機光電変換膜903内で発生した信号電荷が下部電極902と上部電極904とに移動し、いずれかの電極に移動した電荷に応じた信号を、半導体基板901内の回路によって読み出される。
また、カラー固体撮像装置を実現する方法として、光入射面側に色分離のための特定の波長の光のみを透過するカラーフィルタを設ける構造が一般的であり、図9に示すような、青光、緑光、赤光をそれぞれ透過するカラーフィルタを規則的に配置した単板式センサがよく知られている。
特開2007−273894号公報
しかしながら、従来技術においては、有機光電変換膜の量子効率および画素電極の反射率に波長依存性があるため、それぞれのカラーフィルタを透過する光の波長によって、光利用効率に差があるという課題が存在する。
図10は、有機光電変換膜の光吸収率の波長依存性を示すグラフである。同図の横軸には入射光の波長が示され、縦軸には光吸収率が示されている。
図11は、下部電極の反射率の波長依存性を示すグラフである。同図の縦軸には、入射光の波長が示され、縦軸には反射率が示されている。
具体的には、図10は、有機光電変換膜として用いられるキナクリドン(膜厚50nm)の光吸収率の波長依存性を示す。また、図11は、下部電極に用いられる金属の一例として、下部電極にTiNを用いた場合の反射率の波長依存性を示す。
有機光電変換膜を厚くした場合、光吸収の割合は高くなるが、500nm〜580nmの波長の光については、有機光電変換膜の裏面に設けられた下部電極から離れた有機光電変換膜表面で光電子(信号電荷)が発生することになる。その結果、電子移動度の小さい有機光電変換膜では応答性が悪くなる。つまり、500nm〜580nmの波長の光には十分な感度が得られない。
一方、有機光電変換膜を薄くした場合、400nm〜500nmおよび580nm〜700nmの波長の光は光電変換膜を透過してしまうため、十分な感度を得ることができない。このうち、580nm〜700nmの波長の光は、図11に示すように下部電極での反射率が高いので、下部電極で反射されるが、400nm〜500nmの波長の光は、図11に示すように下部電極での反射率が低いので、光電変換膜から下部電極へと透過してしまう。よって、400nm〜500nmの波長の光には十分な感度が得られない。
上記の課題に鑑みて、本発明は、いずれの波長の光においても、十分な感度を得ることのできる固体撮像装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る固体撮像装置は、複数の画素が2次元状に配列された固体撮像装置であって、半導体基板と、前記半導体基板の上に形成された配線層と、前記配線層の上に形成された、前記複数の画素に対応する複数の下部電極層と、前記複数の下部電極層上に形成された光電変換膜と、前記光電変換膜上に形成された上部電極層と、前記上部電極層の上に形成された、前記複数の画素に対応する複数のカラーフィルタとを備え、前記複数のカラーフィルタは、主に第1の波長の光を透過する第1のカラーフィルタと、主に前記第1の波長よりも短い第2の波長の光を透過する第2のカラーフィルタとを含み、前記第2のカラーフィルタの下方に位置する前記光電変換膜の厚さは、前記第1のカラーフィルタの下方に位置する前記光電変換膜の厚さより厚い。
これにより、光電変換膜の厚さを、光電変換膜の量子効率の波長依存性、及び、下部電極層の反射率の波長依存性に応じた厚さとするので、いずれの波長の光においても、十分な感度を得ることができる。
例えば、光電変換膜の量子効率の高い波長と、下部電極層の反射率の高い波長とに対応する画素の光電変換膜を薄くする場合、光電変換膜中において信号電荷を下部電極層に近い位置で発生させることできる上に、光電変換膜中の電界強度を大きくできるため、信号電荷の読出し効率を向上させることができる。
一方、光電変換膜の量子効率の高い波長と、下部電極層の反射率の低い波長とに対応する画素の光電変換膜を、他の画素の光電変換膜と比較して厚くする場合、光電変換膜中での低量子効率を補うことができる。
つまり、いずれの波長の光においても、十分な感度を得ることが可能となる。
また、前記複数の下部電極層は、前記第1のカラーフィルタの下方に位置する第1の下部電極と、前記第2のカラーフィルタの下方に位置する第2の下部電極とを含み、前記第2の下部電極の上面は、前記第1の下部電極の上面よりも前記半導体基板に近くてもよい。
また、前記第2のカラーフィルタの下方に位置する前記上部電極の下面は、前記第1のカラーフィルタの下方に位置する前記上部電極の下面よりも前記半導体基板から遠くてもよい。
また、隣接するカラーフィルタの境界を含む領域の下方に位置する前記光電変換膜の厚さは、他の領域の下方に位置する前記光電変換膜の厚さより薄くてもよい。
これにより、一の画素に対応する光電変換膜で発生した信号電荷が、隣接する他の画素に対応する光電変換膜へと移動する経路が狭くなる。また、隣接画素との境界の光電変換膜中の電界強度が強くなる。これにより、一の画素で発生した信号電荷が隣接する他の画素に対応する光電変換膜へと移動して偽信号として読み出されることを防止できる。つまり、混色を防止し、分光特性が向上する。
また、前記第1の波長における前記光電変換膜の量子効率は、前記第2の波長における前記光電変換膜の量子効率より高くてもよい。
これにより、光電変換膜中で、量子効率の高い第1の波長の光に応じて発生する信号電荷を、下部電極層に近い位置で発生できるので、信号電荷の読み出し効率を確実に向上できる。一方、光電変換膜の量子効率の低い第2の波長の光が入射する光電変換膜の厚さを厚くできるので、光電変換膜中で発生する信号電荷を多くすることができ、低量子効率を確実に補うことができる。
また、前記第1の波長における前記複数の下部電極層の反射率は、前記第2の波長における前記複数の下部電極層の反射率より高くてもよい。
これにより、第1のカラーフィルタの下方に位置する光電変換膜が薄い場合であっても、光電変換膜に入射した第1の波長の光が下部電極層へ透過せずに反射する。よって、第1の波長における光電変換膜の量子効率が低い場合であっても、光電変換膜中でより多くの信号電荷を発生させることができる。つまり、感度が向上する。
また、本発明に係る固体撮像装置の製造方法は、複数の画素が2次元状に配列された固体撮像装置の製造方法であって、半導体基板の上に配線層を形成する工程と、前記配線層の上に、前記複数の画素に対応する複数の下部電極層を形成する工程と、前記複数の下部電極層上に光電変換膜を形成する工程と、前記光電変換膜上に上部電極層を形成する工程と、前記上部電極層の上に、前記複数の画素に対応する複数のカラーフィルタを形成する工程とを含み、前記複数のカラーフィルタを形成する工程は、主に第1の波長の光を透過する第1のカラーフィルタを形成する工程と、主に前記第1の波長よりも短い第2の波長の光を透過する第2のカラーフィルタを形成する工程とを含み、前記光電変換膜を形成する工程では、前記第2のカラーフィルタに対応する前記光電変換膜の厚さが、前記第1のカラーフィルタに対応する前記光電変換膜の厚さより厚くなるように前記光電変換膜を形成する。
また、前記複数の下部電極層を形成する工程は、前記第2のカラーフィルタに対応する第2の下部電極を形成する工程と、前記第2の下部電極を形成する工程の後に、前記配線層上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜上に、前記第1のカラーフィルタに対応する第1の下部電極を形成する工程とを含んでもよい。
また、前記複数の下部電極層を形成する工程では、前記複数の下部電極層を同時に形成し、前記光電変換膜を形成する工程は、前記複数の下部電極層上に、均一な厚みの前記光電変換膜を形成する工程と、前記第1のカラーフィルタに対応する前記均一な厚みの光電変換膜を選択的にエッチングする工程とを含んでもよい。
これにより、製造プロセスを簡易化することができる。
上記手段によって、本発明は、いずれの波長の光においても、十分な感度を得ることのできる固体撮像装置及びその製造方法を実現できる。
第1の実施形態に係る固体撮像装置の構成を示す上面図である。 図1AのA−A’断面における固体撮像装置の構成を示す断面図である。 第1の実施形態に係る固体撮像装置の製造方法の一例を示す工程断面図である。 第1の実施形態に係る固体撮像装置の製造方法の他の一例を示す工程断面図である。 第2の実施形態に係る固体撮像装置の構成を示す断面図である。 第2の実施形態に係る固体撮像装置の製造方法の一例を示す工程断面図である。 第3の実施形態に係る固体撮像装置の構成を示す断面図である。 第4の実施形態に係る固体撮像装置の構成を示す断面図である。 従来の実施形態に係る固体撮像装置の断面模式図である。 カラーフィルタの配置例を示す上面図である。 有機光電変換膜の光吸収率の波長依存性を示すグラフである。 下部電極の反射率の波長依存性を示すグラフである。
(第1の実施形態)
本実施形態に係る固体撮像装置は、複数の画素が2次元状に配列された固体撮像装置であって、半導体基板と、半導体基板の上に形成された配線層と、配線層の上に形成された、複数の画素に対応する複数の下部電極層と、複数の下部電極層上に形成された光電変換膜と、光電変換膜上に形成された上部電極層と、上部電極層の上に形成された、複数の画素に対応する複数のカラーフィルタとを備え、複数のカラーフィルタは、主に第1の波長の光を透過する第1のカラーフィルタと、主に第1の波長よりも短い第2の波長の光を透過する第2のカラーフィルタとを含み、第2のカラーフィルタの下方に位置する光電変換膜の厚さは、第1のカラーフィルタの下方に位置する光電変換膜の厚さより厚い。
これにより、本実施形態に係る固体撮像装置は、いずれの波長の光においても、十分な感度を得ることができる。
以下、図面を用いて本実施形態に係る固体撮像装置について説明する。
図1Aは、第1の実施形態に係る固体撮像装置の構成を示す上面図であり、特に、当該固体撮像装置に含まれる撮像領域の構成を示す上面図である。
図1Aに示すように、本実施形態に係る固体撮像装置の100は、2次元状に配列された複数の画素を有する。この複数の画素は、赤系の光を透過するカラーフィルタ108rを有する画素と、緑系の光を透過するカラーフィルタ108gを有する画素と、青系の光を透過するカラーフィルタ108bを有する画素とを含む。例えば、赤系の光を透過するカラーフィルタ108rは主に波長580〜700nmを透過帯域とし、緑系の光を透過するカラーフィルタ108gは主に波長500〜580nmを透過帯域とし、青系の光を透過するカラーフィルタ108bは主に波長400〜500nmを透過帯域とする。これらのカラーフィルタ108r、108g及び108bは、例えばベイヤ配列に従って配置されている。
なお、緑系の光を透過するカラーフィルタ108gは本発明の第1のカラーフィルタに相当し、青系の光を透過するカラーフィルタ108bは本発明の第2のカラーフィルタに相当する。また、カラーフィルタ108gを透過する波長500〜580nmの光は、本発明の第1の波長の光に相当し、カラーフィルタ108bを透過する波長400〜500nmの光は本発明の第2の波長の光に相当する。
図1Bは、図1AのA−A’断面における固体撮像装置100の構成を示す断面図である。
同図に示す固体撮像装置100は、半導体基板101上に、金属配線102、層間絶縁膜103、コンタクト・ビア104aからなる配線部を備える。配線部の上方に下部電極105b、105gと下部電極105b、105gに対向する上部電極107と、下部電極105b、105gと上部電極107の間に有機光電変換膜106を有する。上部電極107の上方にそれぞれ下部電極105b、105gに対向するようにカラーフィルタ108b、108gを設ける構成となっている。さらに、カラーフィルタ108b及び108gの上方にマイクロレンズ109を形成する構成としてもよい。なお、カラーフィルタ108rが配置された画素の断面構成は、カラーフィルタ108gが配置された断面構成と同様である。
つまり、固体撮像装置100は、半導体基板101と、複数の金属配線102と、層間絶縁膜103と、複数のコンタクト・ビア104a〜104cと、複数の下部電極105b及び105gと、有機光電変換膜106と、上部電極107と、カラーフィルタ108b及び108gとを含み、さらに、マイクロレンズ109を含んでもよい。
半導体基板101は、複数の画素に対応する複数の不純物領域が形成され、有機光電変換膜106で生成された信号電荷を保持する、例えば、シリコン基板である。
複数の金属配線102は、層間絶縁膜103を介して積層され、コンタクト・ビア104aを介して電気的に接続されている。
コンタクト・ビア104bは、下部電極105bと、カラーフィルタ108bの下方に形成された最上層の金属配線102とを電気的に接続する。
コンタクト・ビア104cは、下部電極105gと、カラーフィルタ108gの下方に形成された最上層の金属配線102とを電気的に接続する。
層間絶縁膜103は、複数の金属配線102間及び複数の下部電極105b及び105g間に形成され、複数の金属配線102間及び複数の下部電極105b及び105g間を絶縁する。
下部電極105b及び105gのそれぞれは、本発明の下部電極層に対応し、下部電極105bはカラーフィルタ108bの下方に配置され、下部電極105gはカラーフィルタ108gの下方に配置されている。また、下部電極105bの上面は、下部電極105gの上面よりも半導体基板101に近い。これら下部電極105b及び105gの具体的な材料については後述するが、下部電極105b及び105gは、例えば図11に示すような反射率の波長依存性を有する。つまり、波長500〜580nmにおける下部電極105b及び105gの反射率は、波長400〜500nmにおける下部電極105b及び105gの反射率より高い。なお、下部電極105gは本発明の第1の下部電極に相当し、下部電極105bは本発明の第2の下部電極に相当する。
有機光電変換膜106は、本発明の光電変換膜に相当し、下部電極105b及び105g上に設けられ、入射光を光電変換することにより入射光に応じた信号電荷を生成する。この有機光電変換膜106で生成された信号電荷は、上部電極107と下部電極105b及び105gとの間に印加されるバイアス電圧に応じて下方に位置する下部電極105b及び105gへ移動し、コンタクト・ビア104a〜104c及び複数の金属配線102を介して半導体基板101へ移動する。
この有機光電変換膜106は、例えばキナクリドンからなり、図10に示すような光吸収率の波長依存性を有する。つまり、波長500〜580nmにおける有機光電変換膜106の光吸収率は、波長400〜500nmにおける有機光電変換膜106の光吸収率より高い。言い換えると、波長500〜580nmにおける有機光電変換膜106の量子効率は、波長400〜500nmにおける有機光電変換膜106の量子効率より高い。
ここで、カラーフィルタ108bの下方に位置する有機光電変換膜106の厚みは、カラーフィルタ108gの下方に位置する有機光電変換膜106の厚みより厚くなっている。このように、波長の短い光を透過するカラーフィルタ108bの下方に位置する有機光電変換膜106の厚みを厚くすることにより、カラーフィルタ108bを介して有機光電変換膜106に入射した光が有機光電変換膜106を透過してしまうことによる感度の低下を防止できる。
一方、カラーフィルタ108gの下方に位置する有機光電変換膜106の厚みを薄くすることにより、カラーフィルタ108gの下方に位置する有機光電変換膜106は、下面側で信号電荷を発生できる。つまり、下部電極105gに近い位置で信号電荷を発生できる。これにより、カラーフィルタ108gを透過する光に対する応答性が向上する。さらに、上部電極107と下部電極105gとの距離が近くなるので、カラーフィルタ108gの下方に位置する有機光電変換膜106中の電界強度が大きくなる。その結果、有機光電変換膜106で発生した信号電荷の読み出し効率が高くなる。
上部電極107は、本発明の上部電極層に相当し、有機光電変換膜106上に設けられる。下部電極105g及び105gとの間にバイアス電圧を印加する。
マイクロレンズ109は、カラーフィルタ108b及び108g上に形成され、入射した光を集光する。
このように構成された固体撮像装置100は、マイクロレンズ109側から光が入射され、カラーフィルタ108b及び108gによって特定の波長の光のみ透過させ、この光に応じた信号電荷が有機光電変換膜106で発生する。そして、下部電極105b及び105gと上部電極107との間にバイアス電圧を印加することにより、有機光電変換膜106中に電界をかけ、発生した信号電荷を下部電極105b及び105gに移動させて、移動した信号電荷に応じた信号を外部に取り出すことができる構成となっている。
上述した有機光電変換膜106は、2種類以上の膜厚を有する構造であり、波長の短い光(400nm〜500nm)を透過するカラーフィルタ108bの下方で、膜厚が厚い構成となっている。
以上のように、本実施形態に係る固体撮像装置100は、複数の画素が2次元状に配列された固体撮像装置であって、半導体基板101と、半導体基板101の上に形成された配線層と、配線層の上に形成された、複数の画素に対応する下部電極105b及び105gと、下部電極105b及び105g上に形成された有機光電変換膜106と、有機光電変換膜106上に形成された上部電極107と、上部電極107の上に形成された、複数の画素に対応するカラーフィルタ108b及び108gとを備え、カラーフィルタ108b及び108gは、主に500〜580nmの波長の光を透過するカラーフィルタ108gと、主に400〜500nmの波長の光を透過するカラーフィルタ108bとを含み、カラーフィルタ108bの下方に位置する有機光電変換膜106の厚さは、カラーフィルタ108gの下方に位置する有機光電変換膜106の厚さより厚い。
この構成により、有機光電変換膜106の量子効率の高い500nm〜580nmの波長の光を吸収する画素と、下部電極105b及び105gの反射率の高い580nm〜700nmの波長の光を吸収する画素との有機光電変換膜106を薄くすることができ、信号電荷を下部電極105gに近い位置で発生させることできる上に、有機光電変換膜106中の電界強度を大きくできるため、信号電荷の読出し効率を向上させることができる。
一方、400nm〜500nmの波長の光については、有機光電変換膜106の膜厚を他の画素と比較して厚くすることで、有機光電変換膜106中での低量子効率を補うことができる。
言い換えると、カラーフィルタ108gを介して有機光電変換膜106に入射される500nm〜580nmの波長の光に対応する信号電荷を、有機光電変換膜106の下部電極105gに近い位置で発生させることができる。また、下部電極105gと上部電極107との間で発生される電界強度を大きくできる。これにより、信号電荷の読み出し効率が向上する。
また、カラーフィルタ108rを介して有機光電変換膜106に入射される580nm〜700nmの光に対しては、カラーフィルタ108rの下方に位置する下部電極の580nm〜700nmの光の反射率が高いことにより、同様の効果を奏する。
一方、カラーフィルタ108bの下方に位置する有機光電変換膜106の膜厚を厚くすることにより、カラーフィルタ108bを介して有機光電変換膜106に入射される400〜500nmの波長の光の下部電極105bへの透過を防止でき、膜厚が薄い場合と比較して、入射した光に対して発生させる信号電荷の変換効率を向上できる。
つまり、第1の実施形態に係る固体撮像装置100は、いずれの波長の光においても、十分な感度を得ることができる。
次に、上述した固体撮像装置100の製造方法について説明する。ここで、固体撮像装置100の製造方法は、下部電極105b及び105gに用いる材料により一部異なる。
まず、下部電極の材料としてTiN、Al又はAlを含む化合物を用いた場合の製造方法について説明する。
図2は、第1の実施形態に係る固体撮像装置100の製造方法の一例を示す工程断面図である。具体的には、下部電極105b及び105gにTiN、Al又はAlを含む化合物を用い、半導体基板101の表面からの距離が異なる複数の下部電極105b及び105gを形成することにより、有機光電変換膜106の膜厚を複数持たせる第1の実施形態の第1の製造方法例の各工程の断面図を示している。
まず、図2(a)に示すように、半導体基板上101上に金属配線102、層間絶縁膜103及びコンタクト・ビア104aを積層して形成して、固体撮像装置100を駆動するための回路を形成する。金属配線102及びコンタクト・ビア104aの材料としては銅(Cu)を用いることで、層間絶縁膜103に対してダマシンプロセスと用いることができ、配線の微細化が可能となる。
次に、図2(b)に示すように、層間絶縁膜103を堆積し、エッチングによりビアホールを形成した後に、コンタクト・ビア104bの材料を堆積して、ビアホールの埋め込みを行う。その後、CMP(Chemical Mechanical Polishing:化学的機械的研磨)によりコンタクト・ビア104bを形成する。コンタクト・ビア104bの材料としては、W、Al、TiNなどが挙げられる。なお、ここまでの工程で構成された、層間絶縁膜103と、金属配線102と、コンタクト・ビア104a及び104bとからなる積層配線層120は、本発明の配線層に相当する。
次に、図2(c)に示すように、下部電極105bを形成する。また、波長の長い光を透過するカラーフィルタ108gに対向する位置に形成される下部電極105gと電気的な接続が取れるように金属配線102を形成する。ここで、下部電極105bの材料としては、上述したようにTiN、Al又はAlを含む化合物などが挙げられる。
次に、図2(d)及び図2(e)に示すように、図2(b)から図2(c)に示した工程と同様の工程で、コンタクト・ビア104cを形成した後、下部電極105gを形成する。
次に、図2(f)に示すように、下部電極105b上の層間絶縁膜103を選択的にエッチングして、下部電極105bを露出させる。
次に、図2(g)に示すように、有機光電変換膜106を下部電極105b及び105gの上方に蒸着または堆積する。有機光電変換膜106を蒸着または堆積した後、平坦化を行ってもよい。
次に、図2(h)に示すように、有機光電変換膜106上に、上部電極107を形成した後、カラーフィルタ108b及び108cを形成する。なお、カラーフィルタ108b及び108cの上方にマイクロレンズ109を形成しても良い。
以上のようにして、図1A及び図1Bに示す固体撮像装置100を製造することができる。
つまり、本実施形態に係る固体撮像装置100の製造方法は、半導体基板101の上に積層配線層120を形成する工程と、積層配線層120の上に、複数の画素に対応する下部電極105b及び105gを形成する工程と、下部電極105b及び105g上に有機光電変換膜106を形成する工程と、有機光電変換膜106上に上部電極107を形成する工程と、上部電極107の上に、複数の画素に対応するカラーフィルタ108b及び108gを形成する工程とを含み、カラーフィルタ108b及び108gを形成する工程は、主に500〜580nmの波長の光を透過するカラーフィルタ108gを形成する工程と、主に400〜500nmの波長の光を透過するカラーフィルタ108bを形成する工程とを含み、有機光電変換膜106を形成する工程では、カラーフィルタ108bに対応する光電変換膜の厚さが、カラーフィルタ108gに対応する有機光電変換膜106の厚さより厚くなるように有機光電変換膜106を形成する。
具体的には、下部電極105b及び108gを形成する工程は、カラーフィルタ108bに対応する下部電極105bを形成する工程と、下部電極を形成する工程の後に、積層配線層120上に層間絶縁膜103を形成する工程と、層間絶縁膜103上に、カラーフィルタ108gに対応する下部電極105bを形成する工程とを含む。
これにより、下部電極105bの上面を、下部電極105gの上面よりも半導体基板101に近くなるように形成できる。よって、有機光電変換膜106を表面が実質的に平坦になるように下部電極105b及び105g上に蒸着又は堆積させることで、カラーフィルタ108bに対応する有機光電変換膜106の厚さが、カラーフィルタ108gに対応する有機光電変換膜106の厚さより厚くなる。
したがって、いずれの波長の光においても、十分な感度を得ることができる固体撮像装置100を製造できる。
次に、下部電極の材料としてCu又はCuを含む化合物を用いた場合の製造方法について説明する。
図3は、本実施形態に係る固体撮像装置100の製造方法の他の一例を示す工程断面図である。具体的には、下部電極105b及び105gにCu又はCuを含む化合物を用い、半導体基板101の表面からの距離が異なる複数の下部電極105b及び105gを形成することにより、有機光電変換膜106の膜厚を複数持たせる第1の実施形態の第2の製造方法例の各工程の断面図を示している。
まず、図3(a)に示すように、半導体基板101上に金属配線102、層間絶縁膜103及びコンタクト・ビア104aを積層して、固体撮像装置100を駆動するための回路を形成する。金属配線102及びコンタクト・ビア104aの材料としては銅(Cu)を用いることで、層間絶縁膜103に対してダマシンプロセスと用いることができ、配線の微細化が可能となる。さらに本実施形態では後の下部電極105gの工程まで同じ銅(Cu)プロセスを用いることができるため、プロセスを簡略化できる。
次に、図3(b)に示すように、層間絶縁膜103を堆積し、エッチングにより、堆積した層間絶縁膜103の一部を除去することにより溝を形成する。この除去する層間絶縁膜103は、後の工程で形成されるコンタクト・ビア104b及び下部電極105bに対応する。
次に、図3(c)に示すように、層間絶縁膜103に形成した溝部分にCuまたはCuを含む金属材料を埋め込んだ後、CMPにより、コンタクト・ビア104b及び下部電極105gを形成する。
次に、図3(d)及び図3(e)に示すように、図3(b)〜図3(c)と同様の手順で、コンタクト・ビア104c及び下部電極105gを形成する。
次に、図3(f)〜図3(h)に示すように、図2(f)〜図2(h)に示した製造方法の工程と同様の手順により、図1A及び図1Bに示す固体撮像装置100を得ることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る固体撮像装置は、第1の実施形態に係る固体撮像装置100と比較してほぼ同じであるが、カラーフィルタ108bの下方に位置する上部電極の下面がカラーフィルタ108gの下方に位置する上部電極の下面よりも半導体基板101から遠く、下部電極105gの上面から半導体基板101までの距離と、下部電極105bの上面から半導体基板101までの距離とは実質的に等しい点が異なる。
図4は、第2の実施形態に係る固体撮像装置の構成を示す断面図である。なお、この断面は、図1AのA−A’断面に相当する。
図4に示す固体撮像装置200は、第1の実施形態に係る固体撮像装置100と比較して、全ての画素で下部電極105b及び105gが半導体基板101の表面から同じ高さに形成される。言い換えると、下部電極105b及び105gは、同じ配線層に形成されている。
また、固体撮像装置200は、第1の実施形態に係る固体撮像装置100と比較して、有機光電変換膜106に代わり有機光電変換膜206を備え、上部電極107に代わり上部電極207を備える。この上部電極207は、カラーフィルタ108bの下方に位置する当該上部電極207の下面がカラーフィルタ108gの下方に位置する当該上部電極207の下面よりも半導体基板101から遠い。言い換えると、実施形態1では、カラーフィルタ108bの下方に位置する有機光電変換膜の厚みが、カラーフィルタ108gの下方に位置する有機光電変換膜の厚みより厚くなるように、有機光電変換膜106は下面に凹凸を有した。これに対して、実施形態2では、カラーフィルタ108bの下方に位置する有機光電変換膜の厚みが、カラーフィルタ108gの下方に位置する有機光電変換膜の厚みより厚くなるように、有機光電変換膜206は上面に凹凸を有する。
したがって、第2の実施形態に係る固体撮像装置200は、第1の実施形態に係る固体撮像装置100と同様の効果を奏する。つまり、いずれの波長の光においても、十分な感度を得ることができる。
以上のように、第2の実施形態に係る固体撮像装置200は、第1の実施形態に係る固体撮像装置100と比較して、カラーフィルタ108bの下方に位置する上部電極207の下面がカラーフィルタ108gの下方に位置する上部電極207の下面よりも半導体基板101から遠く、下部電極105gの上面から半導体基板101までの距離と、下部電極105bの上面から半導体基板101までの距離とは実質的に等しい点が異なる。
次に、上述した固体撮像装置200の製造方法について説明する。
図5は、第2の実施形態に係る固体撮像装置200の製造方法の一例を示す工程断面図である。
まず、図5(a)及び図5(b)に示すように、図2(a)及び図2(b)に示した第1の実施形態に係る固体撮像装置100の工程と同様の工程により、半導体基板101上に、積層配線層120を形成する。但し、図5(b)に示す積層配線層120は、この後の工程で形成される下部電極105gと接続されるコンタクト・ビア104cも含む。つまり、図5(b)に示す積層配線層120は、層間絶縁膜103と、金属配線102と、コンタクト・ビア104a〜104cとからなる。
次に、図5(c)に示すように、図2(c)に示した第1の実施形態に係る固体撮像装置100の工程と同様の工程により、下部電極105b及び105gを同時に形成する。
次に、図5(d)に示すように、有機光電変換膜206’を蒸着又は堆積する。ここで、蒸着又は堆積されることにより形成される有機光電変換膜206’は、複数の画素のいずれにおいても均一な厚みである。言い換えると、有機光電変換膜206’の上面は同一平面である。
次に、図5(e)に示すように、有機光電変換膜206’を選択的にエッチングすることにより、下部電極105gの上方の有機光電変換膜206’のみ薄膜化する。その結果、有機光電変換膜206が形成される。言い換えると、カラーフィルタ108gに対応する有機光電変換膜206’を選択的にエッチングすることにより、カラーフィルタ108bの下方に位置する有機光電変換膜206の厚みが、カラーフィルタ108gの下方に位置する有機光電変換膜206の厚みより厚い有機光電変換膜206を形成する。
次に、図5(f)に示すように、第1の実施形態と同様に、有機光電変換膜206上に上部電極207と、カラーフィルタ108b及び108gを形成する。カラーフィルタ108b及び108gの上方にマイクロレンズ109を形成しても良い。
以上のようにして、図4に示す固体撮像装置200を製造することができる。
つまり、本実施形態に係る固体撮像装置200の製造方法は、図2及び図3に示した第1の実施形態に係る固体撮像装置100の製造方法と比較して、下部電極105bと下部電極105gとを同じ工程で形成する。その後、下部電極105b及び105g上に、均一な厚みの有機光電変換膜206’を形成する工程と、カラーフィルタ108gに対応する均一な厚みの有機光電変換膜206’を選択的にエッチングすることにより有機光電変換膜206を形成する工程とを含む。
これにより、本実施形態に係る固体撮像装置200の製造方法によれば、第1の実施形態に係る固体撮像装置100の製造方法と比較して、下部電極105b及び105gを形成する工程を削減することができるため、製造プロセスを簡易化することができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係る固体撮像装置は、第1の実施形態に係る固体撮像装置100と比較してほぼ同じであるが、隣接するカラーフィルタの境界を含む領域の下方に位置する光電変換膜の厚さが、他の領域の下方に位置する光電変換膜の厚さより薄い点が異なる。
図6は、第3の実施形態に係る固体撮像装置の構成を示す断面図である。なお、この断面は、図1AのA−A’断面に相当する。
第3の実施形態に係る固体撮像装置300は、第1の実施形態に係る固体撮像装置100において、隣接する画素の境界にあたる部分の有機光電変換膜306の膜厚をその他の部分と比べて最も薄くする構造である。
言い換えると、本実施形態に係る固体撮像装置300は、図1Bに示す固体撮像装置100と比較して、有機光電変換膜106に代わり有機光電変換膜306を有し、上部電極107に代わり上部電極307を有する。この有機光電変換膜306は、隣接するカラーフィルタ108bとカラーフィルタ108gとの境界を含む領域の下方の厚みが、他の領域の下方の厚みより薄くなっている。また、それに伴い、隣接するカラーフィルタ108bとカラーフィルタ108gとの境界を含む領域の下方の上部電極307が厚くなっている。
これにより、一の画素に対応する有機光電変換膜306で発生した信号電荷が、隣接する他の画素に対応する有機光電変換膜306へと移動する経路が狭くなる。また、隣接画素との境界の有機光電変換膜306中の電界強度が強くなる。これにより、一の画素で発生した信号電荷が隣接する他の画素に対応する有機光電変換膜306へと移動して偽信号として読み出されることを防止できる。つまり、第3の実施形態に係る固体撮像装置300は、混色を防止し、分光特性が向上する。
なお、図6では、有機光電変換膜306を選択的にエッチングすることにより、隣接画素との境界の有機光電変換膜306の膜厚を薄くした場合の構造を示しているが、有機光電変換膜306の下地に段差を形成することによって、有機光電変換膜306の膜厚差を設ける構成としても構わない。言い換えると、図6に示す固体撮像装置300は、上面に高低差を設けることにより、隣接するカラーフィルタ108b及び108gの境界を含む領域の下方の有機光電変換膜306の膜厚を薄くした。これに対し、隣接するカラーフィルタ108b及び108gの境界を含む領域の下方の層間絶縁膜103を厚くすることにより、当該領域の下方の有機光電変換膜306の膜厚を薄くしてもよい。
また、第3の実施形態に係る固体撮像装置300は、第1の実施形態に係る固体撮像装置100の構成に対して、隣接するカラーフィルタ108b及び108gの境界を含む領域の下方に位置する有機光電変換膜306の膜厚を薄くする構成であったが、第2の実施形態に係る固体撮像装置200に対して、隣接するカラーフィルタ108b及び108gの境界を含む領域の下方に位置する光電変換膜の膜厚を薄くする構成であってもよい。この場合も、第3の実施形態と同様の効果と奏する。
(第4の実施形態)
本実施形態に係る固体撮像装置は、第1の実施形態に係る固体撮像装置と比較して、下部電極層が駆動回路の配線層と同時に形成されている点が異なる。
図7は、第4の実施形態に係る固体撮像装置の構成を示す断面図である。
同図に示す第4の実施形態に係る固体撮像装置400は、第1の実施形態に係る固体撮像装置100と比較して、下部電極105bに代わり下部電極405bを有する。この下部電極405bは、固体撮像装置400の駆動回路の金属配線102と同時に形成されている。
本実施形態に係る固体撮像装置400の構成によれば、工程数を大幅に増やすことなく有機光電変換膜106の膜厚を複数有する構成とすることができる。また、下部電極405bの下方のスペースを固体撮像装置400の駆動回路の配線領域として活用することができ、配線レイアウトの自由度を拡大することができる。
以上、本発明に係る固体撮像装置及びその製造方法について、実施形態に基づいて説明したが、本発明は、こららの実施形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を当該実施形態に施したものや、異なる実施形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
例えば、上記実施形態では、カラーフィルタ108gの下方の構造と、カラーフィルタ108rの下方の構造とは同一であるとしたが、これらは異なる構造であってもよい。具体的には、カラーフィルタ108gの下方に位置する有機光電変換膜の膜厚と、カラーフィルタ108rの下方に位置する有機光電変換膜の膜厚とは異なっていてもよい。
本発明を有機光電変換膜を有する積層型固体撮像装置に用いると、カラーフィルタを透過する光の波長によらず、発生した信号電荷を効率よく読み出すことのできるという効果を奏し、例えば、デジタルカメラなどの撮像装置に利用することができる。
100、200、300、400、900 固体撮像装置
101、901 半導体基板
102 金属配線
103 層間絶縁膜
104a、104b、104c コンタクト・ビア
105b、105g、405b、902 下部電極
106、206、306、903 有機光電変換膜
107、207、307、904 上部電極
108b、108g、108r カラーフィルタ
109 マイクロレンズ
120 積層配線層

Claims (9)

  1. 複数の画素が2次元状に配列された固体撮像装置であって、
    半導体基板と、
    前記半導体基板の上に形成された配線層と、
    前記配線層の上に形成された、前記複数の画素に対応する複数の下部電極層と、
    前記複数の下部電極層上に形成された光電変換膜と、
    前記光電変換膜上に形成された上部電極層と、
    前記上部電極層の上に形成された、前記複数の画素に対応する複数のカラーフィルタとを備え、
    前記複数のカラーフィルタは、
    主に第1の波長の光を透過する第1のカラーフィルタと、
    主に前記第1の波長よりも短い第2の波長の光を透過する第2のカラーフィルタとを含み、
    前記第2のカラーフィルタの下方に位置する前記光電変換膜の厚さは、前記第1のカラーフィルタの下方に位置する前記光電変換膜の厚さより厚い
    固体撮像装置。
  2. 前記複数の下部電極層は、
    前記第1のカラーフィルタの下方に位置する第1の下部電極と、
    前記第2のカラーフィルタの下方に位置する第2の下部電極とを含み、
    前記第2の下部電極の上面は、前記第1の下部電極の上面よりも前記半導体基板に近い
    請求項1記載の固体撮像装置。
  3. 前記第2のカラーフィルタの下方に位置する前記上部電極の下面は、前記第1のカラーフィルタの下方に位置する前記上部電極の下面よりも前記半導体基板から遠い
    請求項1又は2記載の固体撮像装置。
  4. 隣接するカラーフィルタの境界を含む領域の下方に位置する前記光電変換膜の厚さは、他の領域の下方に位置する前記光電変換膜の厚さより薄い
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  5. 前記第1の波長における前記光電変換膜の量子効率は、前記第2の波長における前記光電変換膜の量子効率より高い
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  6. 前記第1の波長における前記複数の下部電極層の反射率は、前記第2の波長における前記複数の下部電極層の反射率より高い
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  7. 複数の画素が2次元状に配列された固体撮像装置の製造方法であって、
    半導体基板の上に配線層を形成する工程と、
    前記配線層の上に、前記複数の画素に対応する複数の下部電極層を形成する工程と、
    前記複数の下部電極層上に光電変換膜を形成する工程と、
    前記光電変換膜上に上部電極層を形成する工程と、
    前記上部電極層の上に、前記複数の画素に対応する複数のカラーフィルタを形成する工程とを含み、
    前記複数のカラーフィルタを形成する工程は、
    主に第1の波長の光を透過する第1のカラーフィルタを形成する工程と、
    主に前記第1の波長よりも短い第2の波長の光を透過する第2のカラーフィルタを形成する工程とを含み、
    前記光電変換膜を形成する工程では、
    前記第2のカラーフィルタに対応する前記光電変換膜の厚さが、前記第1のカラーフィルタに対応する前記光電変換膜の厚さより厚くなるように前記光電変換膜を形成する
    固体撮像装置の製造方法。
  8. 前記複数の下部電極層を形成する工程は、
    前記第2のカラーフィルタに対応する第2の下部電極を形成する工程と、
    前記第2の下部電極を形成する工程の後に、前記配線層上に絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜上に、前記第1のカラーフィルタに対応する第1の下部電極を形成する工程とを含む
    請求項7記載の固体撮像装置の製造方法。
  9. 前記複数の下部電極層を形成する工程では、前記複数の下部電極層を同時に形成し、
    前記光電変換膜を形成する工程は、
    前記複数の下部電極層上に、均一な厚みの前記光電変換膜を形成する工程と、
    前記第1のカラーフィルタに対応する前記均一な厚みの光電変換膜を選択的にエッチングする工程とを含む
    請求項7記載の固体撮像装置の製造方法。
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