JP2011258338A - 加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】負荷側が等価的に同じインダクタンスと抵抗である複数個の加熱コイルを備え、共用の駆動回路から目的の加熱コイルに高周波電力を供給するようにしたもので、従来よりも小型で安価な駆動回路を用いることで加熱調理器本体の低コスト化を図ることができる加熱調理器を提供する。
【解決手段】本発明の加熱調理器は、中央IH加熱部22とオーブン加熱部28が一つのインバータ76を共用している。そのため、これら2つの加熱部22,28にそれぞれ独自のインバータを設けた加熱調理器に比べて、インバータを含む電源回路を小型にでき、部品点数を削減して製造コストを下げることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、電磁誘導式加熱調理器に関する。
従来、マグネトロンからマイクロ波を放射して食品を誘電加熱する電子レンジ機能と、電磁誘導加熱コイルに高周波電流を供給して加熱室の壁を誘導加熱し、この加熱された壁からの輻射熱によって食品を加熱する電気オーブン機能、の2つの機能とを有する複合加熱調理器が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この複合加熱調理器によれば、切換スイッチを用いて、電圧共振形インバータ回路から誘導加熱コイルに高周波電力を供給する状態と、マグネトロンに高電圧を供給する状態に切り換えることができる。
特開昭62−93893号公報
しかしながら、特許文献1に記載された複合加熱調理器は、例えば、入力電圧がAC200Vの高電圧の場合、電圧共振形インバータを用いると、耐圧が非常に高いスイッチング素子を必要とする。そのため、使用できるスイッチング素子が高価なものに制約され、加熱調理器が高価になる。
また、誘導加熱コイルは負荷側が等価的にインダクタンスと抵抗(LR負荷)であるのに対し、マグネトロンは等価的にインダクタンス負荷ではなく主に抵抗負荷であるため、制御面から見た場合、共用できる回路部分と共用できない回路部分が存在する。その結果、制御及び回路設計の簡略化を図ることが難しい。
したがって、本発明は、このような問題点を解決することを課題としてなされたものであり、その目的とするところは、負荷側が等価的に同じインダクタンスと抵抗である複数個の加熱コイルを備え、共用の駆動回路から目的の加熱コイルに高周波電力を供給するようにしたもので、従来よりも小型で安価な駆動回路を用いることで加熱調理器本体の低コスト化を図ることができる加熱調理器を提供することにある。
本願発明の加熱調理器は、筐体と、筐体の上面に配置された第1の加熱コイルと、少なくとも一部に金属磁性材料からなる被加熱部を有する加熱庫と、被加熱部の近傍に配置された第2の加熱コイルと、高周波電流を出力する電源部と、第1の加熱コイル又は第2の加熱コイルのいずれか一方を選択的に電源部に接続する切換手段を備えている。
本発明の加熱調理器によれば、負荷側が等価的に同じリアクトルと抵抗である第1及び第2の加熱コイルに電力を供給するインバータを共用するため、インバータ回路の小型化、軽量化及び加熱調理器の低コスト化を図ることができるとともに、制御回路の共用化による制御及び回路設計の簡略化を図ることできるという効果を奏する。
本発明の実施の形態に係る加熱調理器本体を示す概略斜視図である。 実施の形態1の加熱調理器の概略構成図である。 実施の形態1の加熱調理器の回路構成を示す図である。 実施の形態1に係る別の加熱調理器の回路構成を示す図である。 実施の形態2の加熱調理器の概略構成図である。 実施の形態2の加熱調理器の回路構成を示す図である。 実施の形態3の加熱調理器の概略構成図である。 実施の形態3に係る別の加熱調理器の概略構成図である。 実施の形態4の加熱調理器の回路構成を示す図である。 実施の形態5の加熱調理器の回路構成を示す図である。 実施の形態7に係る加熱調理器の加熱室の縦断面図である。 実施の形態7に係る加熱調理器の加熱室の斜視図である。
以下、本発明の実施の形態に係る複合誘導加熱調理器について、添付図面に従って説明する。なお、以下の説明では、方向や位置を表す用語(例えば、「上方」及び「下方」等)を便宜上用いるが、これらは発明の理解を容易にするためであり、それらの用語によって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されるべきではない。また、以下の説明では、複数の実施の形態に含まれる同一又は類似の構成には同一の符号を付す。
実施の形態1.
図1に示すように、実施の形態1に係る複合誘導加熱調理器(以下、「加熱調理器」という。)1は、箱形の筐体(調理器本体)10を有する。筐体10の上面は、耐熱ガラスからなるトッププレート12で覆われている。トッププレート12の手前側と奥側にそれぞれ上面操作部14と換気部16(例えば、吸気口18と排気口20)が設けてある。筐体10の中央領域(上面操作部14と換気部16の間の領域)には、3つのIH加熱部(中央IH加熱部22、左側IH加熱部24、右側IH加熱部26)が配置されている。実施の形態1では、左側と右側のIH加熱部24,26が手前側に配置され、中央のIH加熱部22が奥側に配置されているが、これら3つのIH加熱部22,24,26は左右方向に一列に配置してもよい。
筐体10の中央にはオーブン加熱部28が設けてある。オーブン加熱部28は、筐体10の前面(手前側の側壁)に開口した加熱庫(加熱室)30(図2参照)を有する。加熱庫30の開口は扉32で開閉できるようにしてある。具体的に説明すると、通常のオーブン加熱部と同様に、扉32は加熱庫30内の左右に固定された一対のガイド部に沿って引出し可能な一対のグリルレールに着脱自在に連結されている。また、一対のグリルレールの上にグリルあみが着脱できるようにしてある。
IH加熱部22,24,26はそれぞれ、トッププレート12の下に配置された加熱コイル34,36,38を有する。
図2に示すように、オーブン加熱部28の加熱庫30を構成する天井壁40と底壁42は、金属磁性材料(例えば、鉄)からなる板で形成されており、天井壁40と底壁42の背後に加熱コイル44,46が配置されている。
図1に戻り、上面操作部14は、中央IH加熱部22、左側IH加熱部24、右側IH加熱部26の操作スイッチ群(オン・オフスイッチ48,50,52、火力調整スイッチ、タイマースイッチ)と、オーブン加熱部28の操作スイッチ群(オン・オフスイッチ54、火力調整スイッチ、タイマースイッチ)が設けてある。トッププレート12で覆われた筐体10の中央上面には表示部56が配置されており、これがトッププレート12を介して現れている。例えば、表示部56は、IH加熱部22,24,26が高温状態にあるときに点灯する高温注意ランプ等を含む。
筐体10の前面には、扉32の両側にそれぞれ左側前面操作部58と右側前面操作部60が配置されている。これら左側と右側の前面操作部58,60は、左側と右側のIH加熱部24,26の操作スイッチ群(オン・オフスイッチ62,64、火力調整スイッチ)を含む。
再び図2を参照すると、加熱調理器1は電源部(電源回路)66を有する。電源部66は、切換手段であるIH/オーブン切換スイッチ(以下、「切換スイッチ」という。)68を有する。切換スイッチ68は、例えば、リレー、パワー半導体などのスイッチング要素で構成されており、2つの接点端子70,72と、これら2つの接点端子70,72のいずれか一方にのみ選択的に接触する可動接点74を有する。実施の形態1では、一方の接点端子70が、中央IH加熱部22の加熱コイル34に接続され、他方の接点端子72がオーブン加熱部28の加熱コイル44,46に接続され、可動接点74がインバータ76に接続されている。可動接点74は、中央IH加熱部22の加熱コイル34をインバータ76に接続するとともにオーブン加熱部28の加熱コイル44,46をインバータ76から遮断する実線位置と、オーブン加熱部28の加熱コイル44,46をインバータ76に接続するとともに中央IH加熱部22の加熱コイル34をインバータ76から遮断する点線位置の間を移動できるようにしてある。可動接点74の移動は、スイッチ切換制御部78から出力される信号に基づいて実線位置から点線位置又は点線位置から実線位置に移動するようにしてあり、上面操作部14の中央IH加熱部オン・オフスイッチ48が「オン」状態にあるとき可動接点74は実線位置をとり、オーブン加熱部オン・オフスイッチ54が「オン」状態にあるとき点線位置をとる。また、実施の形態1では、初期状態で、可動接点74は実線で示す位置に設定される。
図3に示すように実施の形態1では、インバータ76は、交流を直流に変換したのち、更にこの直流を高周波の交流に変換する、ハーフブリッジインバータである。インバータ76は、電源部66の直流電源部80に接続されている。直流電源部80は、交流電源82に接続されている。交流電源82は、単相又は三相の商用交流電源である。交流電源82は、この交流電源82から出力される交流電流を全波整流する整流回路84に接続されている。整流回路84は、この整流回路84で全波整流された直流電圧を平滑化する平滑コンデンサ86に接続されている。そして、直流電源部80に、インバータ76に含まれる一組のスイッチング素子対88(スイッチング素子90,92)が直列接続されている。また、スイッチング素子90,92の間に、切換スイッチ68、加熱コイル34,44,46、共振コンデンサ94を含む直列共振回路が接続されている。さらに、スイッチング素子90,92は制御部96に接続されており、制御部96から出力される信号に基づいてスイッチング素子90,92が交互にオン・オフして所望の高周波を加熱コイル34又は44,46に印加するようにしてある。そして、加熱コイル34と加熱コイル44,46は、加熱コイル34のインピーダンスと、並列接続された加熱コイル44,46の合成インピーダンスがほぼ等しく設計されている。
図示しないが、3つのIH加熱部22,24,26のうち、左側IH加熱部24と右側IH加熱部26の電源回路はそれぞれ独自の電源部を備えており、それぞれの電源部から所定の高周波電流が加熱コイル36,38に印加できるように構成されている。
このように構成された加熱調理器1の動作を説明する。通常、切換スイッチ68は、図2,3に示す実線位置にあり、中央IH加熱部22をインバータ76に接続している。この状態から、上面操作部14にある中央IH加熱部22のオン・オフスイッチが「オン」されると、交流電源82の出力(交流)が直流に変換された後、制御部96からの出力に基づくスイッチング素子90,92のオン・オフ動作により、該直流が高周波の交流に再び変換されて、中央IH加熱部22の加熱コイル34に高周波電流が印加される。その結果、中央IH加熱部22に磁性金属部材を含む調理容器が載置されていれば、その磁性金属部材に渦電流が発生し、そのジュール熱で調理容器が誘導加熱される。
上面操作部14にあるオーブン加熱部28のオン・オフスイッチがオン状態に設定されると、スイッチ切換制御部78からの信号に基づいて、切換スイッチ68が実線位置から点線位置に切り換わる。同時に、中央IH加熱部22はインバータ76から遮断される。その結果、オーブン加熱部28の加熱コイル44,46に高周波電流が印加される。これにより、加熱庫30の天井壁40と底壁42に渦電流が発生し、そのジュール熱で天井壁40と底壁42の全体が一様に加熱される。したがって、オーブン加熱庫30のグリルあみに加熱対象(例えば、食品)が載せられていれば、加熱された天井壁40と底壁42の輻射熱によって加熱対象が一様にむら無く加熱される。また、オーブン加熱庫30の内部にはシーズヒータなどの加熱部材が存在しないため、大きな有効体積(調理空間)を加熱庫30の内部に確保できるとともに、加熱庫30内の清掃が容易に行える。
このように構成された実施の形態1の加熱調理器1によれば、中央IH加熱部22とオーブン加熱部28が一つのインバータ76を共用している。そのため、これら2つの加熱部22,28にそれぞれ独自のインバータを設けた加熱調理器に比べて、実施の形態1の加熱調理器は、インバータを含む電源回路を小型にでき、部品点数を削減して製造コストを下げることができる。
また、図3に示すように、中央IH加熱部22の加熱コイル34とオーブン加熱部28の加熱コイル44,46がいずれも負荷となるため、それらが等価回路上ではインダクタンスと抵抗の直列負荷を構成する。加えて、中央IH加熱部22の加熱コイル34のインピーダンスとオーブン加熱部28の加熱コイル44,46の合成インピーダンスをほぼ等しく設計できることから、切換スイッチ68を切り換える前後でインバータ76の負荷は変わらない。そのため、中央IH加熱部22の制御回路とオーブン加熱部28の制御回路を共用でき、結果として、制御回路の設計が簡単になる。
さらに、インバータ76は、電流共振型ハーフブリッジインバータで構成されているため、各スイッチング素子90,92にかかる電圧を低くできる。その結果、小型軽量で安価な低耐圧のスイッチング素子を使用できることから、インバータを含む電源回路を小型にでき、加熱調理器1の製造コストを下げることができる。
図2、図3に示した実施の形態1では電流共振型ハーブブリッジインバータを採用したが、これに代えて電流共振型フルブリッジインバータを用いてもよい。この形態では、図4に示すように、インバータ176は、整流回路84に並列に接続された2組のスイッチング素子対188a,188bを有する。図示するように、図の左側に示す第1のスイッチング素子対188aは直列接続された2つのスイッチング素子190a,192aを有し、図の右側に示す第2のスイッチング素子対188bは直列接続された2つのスイッチング素子190b,192bを有する。そして、スイッチング素子190a,192aの出力点間とスイッチング素子190b,192bの出力点間に、切換スイッチ68と、中央IH加熱部22の加熱コイル34及びオーブン加熱部28の加熱コイル44,46と、共振コンデンサ94を含む直列共振回路とが接続されている。このように構成された加熱調理器1によれば、制御部96からの出力に応じて、スイッチング素子190a、192bがオン、スイッチング素子190b,192aがオフの状態とスイッチング素子190a、192bがオフ、スイッチング素子190b,192aがオンの状態を交互に繰り返し、所定の高周波電流が加熱コイル34又は加熱コイル44,46に印加される。なお、この形態においも、加熱コイル34,44,46は、加熱コイル34のインピーダンスと、並列接続された加熱コイル44,46の合成インピーダンスがほぼ等しく設計することが好ましい。
以上の説明では、中央IH加熱部22の電源回路とオーブン加熱部28の電源回路を共用したが、代わりに、左側IH加熱部24又は右側IH加熱部26の電源回路をオーブン加熱部28の電源回路と共用してもよい。また、実施の形態1では、加熱庫30の天井壁40と底壁42を磁性金属材料で形成したが、加熱庫30の奥側側壁98、左右側壁100(図2参照)の両方又はいずれか一方も同様の磁性金属材料で形成するとともに該磁性金属材料で形成された側壁の背後に加熱コイル(図示せず)を配置し、これら加熱コイルを上下の加熱コイル44,46とともに電源回路に接続してもよい。この場合、加熱庫30内の温度をさらに均一に保つことができるだけでなく、加熱対象をその横方向から加熱できることから、更にむらなく加熱対象を加熱できる。さらに、実施の形態1では、オーブン加熱部28の加熱コイル44,46を並列に接続したが、それらを直列に接続してもよいし、4コイル以上配置する場合は直並列接続することも可能である。これらの場合も、加熱コイル34,44,46は、加熱コイル34のインピーダンスと、並列接続或いは直並列接続された加熱コイル44,46の合成インピーダンスがほぼ等しくなるように設計することが好ましい。
実施の形態2.
実施の形態2に係る加熱調理器1について説明する。実施の形態1では、3つのIH加熱部のうちのいずれか一つの加熱部の電源部をオーブン加熱部の電源部と共用したが、実施の形態2は、任意に選択された2つのIH加熱部の電源部をオーブン加熱部の電源部と共用するものである。
実施の形態2の加熱調理器1では、左側IH加熱部24と右側IH加熱部26のインバータをオーブン加熱部28のインバータとして利用している。図5を参照してさらに具体的に説明すると、電源部266は、2つの切換スイッチ(第1の切換スイッチ268a、第2の切換スイッチ268b)を有する。第1の切換スイッチ268aにおいて、一方の接点端子270aは左側IH加熱部24の加熱コイル36に接続され、他方の接点端子272aはオーブン加熱部28の天井部加熱コイル44に接続されている。第2の切換スイッチ268bにおいて、一方の接点端子270bは右側IH加熱部26の加熱コイル38に接続され、他方の接点端子272bはオーブン加熱部28の底部加熱コイル46に接続されている。また、第1の切換スイッチ268aの可動接点274aは第1のインバータ276aを介して交流電源(例えば、商用電源)282に接続され、第2の切換スイッチ268bの可動接点274bは第2のインバータ276bを介して交流電源282に接続されている。第1と第2のインバータ276a,276bは制御部296に接続されている。
第1の切換スイッチ268aにおいて、通常、可動接点274aは実線位置にあって左側IH加熱部24の加熱コイル36を第1のインバータ276aに接続している。同様に、第2の切換スイッチ268bにおいて、通常、可動接点274bは実線位置にあって右側IH加熱部26の加熱コイル38を第2のインバータ276bに接続している。また、第1の切換スイッチ268aと第2の切換スイッチ268bの可動接点274a、274bは、上面操作部14にあるオーブン加熱部用オンスイッチがオンされると、実線位置から点線位置に切り換わるようにしてある。
図6に示すように、第1のインバータ276aと第2のインバータ276bは、図4を参照して説明した実施の形態1の電流共振型フルブリッジインバータと類似の構成を有する。具体的に説明すると、第1(第2)のインバータ276a(276b)は、2組のスイッチング素子対288a,289a(288b,289b)を有する。図示するように、第1のスイッチング素子対288a(288b)は直列接続された2つのスイッチング素子290a,292a(290b、292b)を有し、第2のスイッチング素子対289a(289b)は直列接続された2つのスイッチング素子291a,293a(291b,293b)を有する。そして、スイッチング素子290a,292a(290b、292b)の出力点間とスイッチング素子291a,293a(291b,293b)の出力点間に、切換スイッチ268a(268b)と、左側IH加熱部24(右側IH加熱部26)の加熱コイル36(38)、オーブン加熱部28の天井部加熱コイル44(底部加熱コイル46)と、共振コンデンサ294a(294b)を含む直列共振回路とが接続されている。なお、この形態においても、加熱コイル36、44(38、46)は、加熱コイル36(38)のインピーダンスと、加熱コイル44(46)のインピーダンスがほぼ等しく設計することが好ましい。
このように構成された加熱調理器1によれば、上面操作部14の左側IH加熱部24のオン・オフスイッチ50がオンされると、交流電源282の出力(交流)が直流電源部280で直流に変換された後、制御部296からの出力に基づいて第1のインバータ276aのスイッチング素子290a,293aと292a,291aが交互にオン・オフして該直流が高周波の交流に再び変換され、左側IH加熱部24の加熱コイル36に高周波電流が印加される。また、上面操作部14の右側IH加熱部26のオン・オフスイッチ52がオンされると、交流電源282の出力(交流)が直流に変換された後、制御部296からの出力に基づく第2のインバータ276bのスイッチング素子290b,293bと292b,291bがオン・オフして該直流が高周波の交流に再び変換され、右側IH加熱部26の加熱コイル38に高周波電流が印加される。
制御部296から第1のインバータ276aに出力されるスイッチ駆動信号の周波数は第2のインバータ276bに出力されるスイッチ駆動信号の周波数に等しい。そのため、例えば左側IH加熱部24と右側IH加熱部28を異なる周波数で駆動した場合にはそれらの周波数差を周波数とする異音(うなり)が発生するが、上述のように、実施の形態2では左右のIH加熱部24,26の駆動周波数を同一にしているため、そのような異音の発生がない。
次に、上面操作部14におけるオーブン加熱部28のオン・オフスイッチ54がオン状態に設定されると、切換スイッチ268a、268bが実線位置から点線位置に切り換わる。同時に、左右のIH加熱部24,26はインバータ276a,276bから遮断される。その結果、オーブン加熱部28の加熱コイル44,46に高周波電流が印加され、加熱庫30の天井壁40と底壁42に渦電流が発生し、そのジュール熱で天井壁40と底壁42の全体が一様に加熱される。
以上の説明では、オーブン加熱部28を駆動する場合、上部と下部の加熱コイル44,46を同時に駆動したが、例えば、上面操作部14に、上部加熱コイル44だけを駆動する上面加熱スイッチ、下部加熱コイル46だけを駆動する下面加熱スイッチ、及び2つの加熱コイル44,46を駆動する両面加熱スイッチを設け、これらの上面加熱スイッチ、下面加熱スイッチがオンされたときは、対応する切換スイッチ268a、268bだけを実線位置から点線位置に切り換え、加熱対象の上面又は下面だけを加熱するようにしてもよい。なお、上面加熱、下面加熱、両面加熱の切り換えは、一つのスイッチ(例えば、サイクルスイッチ)で切り換えできるように構成することができる。
このように、実施の形態2に係る加熱調理器1によれば、実施の形態1で説明した効果と同様の作用効果が得られる。また、オーブン加熱部28の上部加熱コイル44と下部加熱コイル46を別々に駆動するようにした形態によれば、調理内容に応じてきめ細かい電力制御及び加熱庫の温度制御が可能である。
実施の形態3.
実施の形態3に係る加熱調理器1について説明する。実施の形態3は、3つのIH加熱部のうちのいずれか一つの加熱部に複数の加熱コイルを設け、これら複数の加熱コイルに対応する電源部をオーブン加熱部の電源部と共用するものである。
実施の形態3の加熱調理器1において、中央IH加熱部22は複数の加熱コイルを備えている。図7は、中央IH加熱部22に、同心円上に配置された2つの加熱コイル、外側加熱コイル334aと内側加熱コイル334bを設けた実施の形態を示している。この場合、電源部366は、2つの切換手段−第1の切換スイッチ368a、第2の切換スイッチ368b−を有する。第1の切換スイッチ368aにおいて、一方の接点端子370aは外側加熱コイル334aに接続され、他方の接点端子372aはオーブン加熱部28の天井部加熱コイル44に接続されている。第2の切換スイッチ368bにおいて、一方の接点端子370bは内側加熱コイル334bに接続され、他方の接点端子372bはオーブン加熱部28の底部加熱コイル46に接続されている。また、第1の切換スイッチ368aの可動接点374aは第1のインバータ376aを介して交流電源(例えば、商用電源)382に接続され、第2の切換スイッチ368bの可動接点374bは第2のインバータ376bを介して交流電源382に接続されている。第1と第2のインバータ376a,376bは制御部396に接続されている。
第1の切換スイッチ368aにおいて、通常、可動接点374aは実線位置にあって中央IH加熱部22の外側加熱コイル334aを第1のインバータ376aに接続している。同様に、第2の切換スイッチ368bにおいて、通常、可動接点374bは実線位置にあって中央IH加熱部22の内側加熱コイル334bを第2のインバータ376bに接続している。また、第1の切換スイッチ368aと第2の切換スイッチ368bの可動接点374a、374bは、上面操作部14にあるオーブン加熱部用オンスイッチ(図示せず)がオンされると、実線位置から点線位置に切り換わるようにしてある。
上面操作部14は、3つのモード、すなわち、外側加熱コイル334aだけを駆動する外側加熱モードと、内側加熱コイル334bだけを駆動する内側加熱モードと、これら2つの加熱コイル334a,334bを同時に駆動する全体加熱モード、を切り換えるモード選択スイッチを有する。
図示しないが、第1と第2のインバータ376a,376bの構成は、図6を参照して説明したものとほぼ同一の電流共振型フルブリッジインバータである。
このように構成された加熱調理器1によれば、上面操作部14のモード選択スイッチにより外側加熱モードが選択されると、交流電源382の出力(交流)が直流電源部で直流に変換された後、制御部396からの出力に基づいて外側加熱コイル334aに高周波電流が印加される。また、上面操作部14モード選択スイッチにより内側加熱モードが選択されると、交流電源382の出力(交流)が直流電源部で直流に変換された後、制御部396からの出力に基づいて外側加熱コイル334bに高周波電流が印加される。さらに、モード選択スイッチにより全体加熱モードが選択されると、制御部396からの出力に基づいて外側と内側の加熱コイル334a、334bに高周波電流が印加される。
制御部396から第1のインバータ376aに出力されるスイッチ駆動信号の周波数と第2のインバータ376bに出力されるスイッチ駆動信号の周波数は等しい。そのため、例えば外側と内側の加熱コイル334a、334bを同時に駆動した場合でも、それら周波数の間に実質的な差が無いため、異音の発生がない。
次に、上面操作部14におけるオーブン加熱部28のオン・オフスイッチ54がオン状態に設定されると、切換スイッチ368a、368bが実線位置から点線位置に切り換わる。その結果、オーブン加熱部28の加熱コイル44,46に高周波電流が印加され、加熱庫30の天井壁40と底壁42に渦電流が発生し、そのジュール熱で天井壁40と底壁42の全体が一様に加熱される。
オーブン加熱部28の上部加熱コイル44と下部加熱コイル46は別々に駆動制御してもよい。この場合、例えば、上面操作部14に、上部加熱コイル44だけを駆動する上面加熱スイッチ、下部加熱コイル46だけを駆動する下面加熱スイッチ、及び2つの加熱コイル44,46を駆動する両面加熱スイッチを設け、これらの上面加熱スイッチ、下面加熱スイッチがオンされたときは、対応する切換スイッチ368a、368bだけを実線位置から点線位置に切り換え、加熱対象の上面又は下面だけを加熱するようにしてもよい。なお、上面加熱、下面加熱、両面加熱の切り換えは、一つのスイッチ(例えば、サイクルスイッチ)で切り換え可能に構成することができる。
上述した実施の形態3では、外側加熱コイル又は内側加熱コイル若しくはそれらの両方を複数のコイル部分(分割コイル)で構成してもよい。図8は、外側加熱コイル334aを4つの分割コイル334a(1)〜334a(4)で構成した形態を示す。この形態の場合、4つの分割コイル334a(1)〜334a(4)は、接点端子370aに並列に接続されている。また、4つの分割コイル334a(1)〜334a(4)の合成インピーダンスが内側加熱コイル334bのインピーダンスと等しく設計されている。外側加熱コイルに代えて、又は、外側加熱コイルに加えて、内側加熱コイル334bを複数の分割コイルで構成してもよい。また、オーブン加熱部28の加熱コイル44又は46の少なくとも一方を複数の分割コイルで形成してもよい。なお、図8の形態では外側加熱コイルを4つの分割コイルで構成しているが、その数は2以上であればよい。また、複数のコイルは直列に接続してもよい。
また、以上の説明では、中央IH加熱部22に複数の加熱コイルを設け、それら加熱コイルに対応するインバータをオーブン加熱部と共用したが、左側IH加熱部又は右側IH加熱部に複数の加熱コイルを設け、それら複数の加熱コイルに対応するインバータをオーブン加熱部と共用してもよい。
このように、実施の形態3に係る加熱調理器1によれば、実施の形態1、2で説明した効果と同様の作用効果が得られる。特に、一つのIH加熱部に設けた複数の加熱コイルに対応するインバータをオーブン加熱部と共用しているので、調理内容に応じてIH加熱部とオーブン加熱部の加熱温度をきめ細かく設定できる。
実施の形態4.
実施の形態4の加熱調理器1は、第1のインバータの一方のスイッチング素子対(共用スイッチング素子対)を第2のインバータの一方のスイッチング素子対と共用したものである。図9を参照して具体的に説明すると、第1のインバータ476aは、2組のスイッチング素子対488a,488cを有する。スイッチング素子対488aは直列接続された2つのスイッチング素子490a,492aを有し、スイッチング素子対(コモン)488cは直列接続された2つのスイッチング素子491c,493cを有する。そして、スイッチング素子490a,492aの出力点間とスイッチング素子491c,493cの出力点間に、切換スイッチ468aと、左側IH加熱部24の加熱コイル36、オーブン加熱部28の天井部加熱コイル44と、共振コンデンサ494aを含む直列共振回路とが接続されている。加熱コイル36のインピーダンスと加熱コイル44のインピーダンスを等しく設計することが好ましい。
第2のインバータ476bは、2組のスイッチング素子対488b,488cを有し、後者のスイッチング素子対(コモン)488cは第1のインバータ476aのスイッチング素子対を兼ねている。スイッチング素子対488bは直列接続された2つのスイッチング素子490b,492bを有する。上述のように、スイッチング素子対488cは直列接続された2つのスイッチング素子491c,493cを有する。そして、スイッチング素子490b,492bの出力点間とスイッチング素子491c,493cの出力点間に、切換スイッチ468bと、右側IH加熱部26の加熱コイル38、オーブン加熱部28の底部加熱コイル46と、共振コンデンサ494bを含む直列共振回路とが接続されている。加熱コイル38のインピーダンスと加熱コイル46のインピーダンスを等しく設計することが好ましい。
このように構成された加熱調理器1によれば、右側と左側のIH加熱部24,26を同時に駆動する場合、切換スイッチ468a、468bの可動接点274a,274bは図示する実線位置に設定され、制御部496から出力される信号に基づいて、スイッチング素子491c(もしくは493c)のオン、オフを基準として、同一周波数で490a,492a、490b,492bを任意にオン、オフ制御して高周波電流を印加する。
左側又は右側のIH加熱部24(26)だけを駆動する場合、切換スイッチ468a(468b)の可動接点474a(474b)は図示する実線位置に設定される。このとき、可動接点474b(474a)は実線位置又は点線位置のいずれにあってもよい。この状態で、制御部496から出力される信号に基づいて、スイッチング素子490a、493c(490b、493c)が同時にオン又はオフし、スイッチング素子492a、491c(492b、491c)が同時にオフ又はオンし、加熱コイル36(38)に高周波電流を印加する。
オーブン加熱部28の上部と下部の加熱コイル44,46を駆動する場合、切換スイッチ468a,468bは共に点線位置に設定される。この状態で、制御部496から出力される信号に基づいて、スイッチング素子491c(もしくは493c)のオン、オフを基準として、同一周波数で490a,492a、490b,492bを任意にオン、オフ制御して高周波の電流を印加する。
オーブン加熱部28の一方の加熱コイル44(46)だけを駆動する場合、切換スイッチ468aの可動接点474aは点線位置に設定される。このとき、可動接点474bは実線位置又は点線位置のいずれにあってもよい。この状態で、制御部496から出力される信号に基づいて、スイッチング素子490a、493c(又は490b、493c)が同時にオン又はオフし、スイッチング素子492a、491c(又は492b、491c)が同時にオフ又はオンし、加熱コイル44(46)に高周波電流を印加する。
左側又は右側のIH加熱部24(26)とオーブン加熱部28の上部又は下部の加熱コイル44(46)を同時に駆動することもできる。例えば、左側(右側)IH加熱部24(26)の加熱コイル36(38)とオーブン加熱部28の上部加熱コイル44(下部加熱コイル46)を駆動する場合、切換スイッチ468aの可動接点474aは実線位置に設定され、切換スイッチ468bの可動接点474bは点線位置に設定される。この状態で、制御部496は、スイッチング素子490a、493c(又は490b、493c)を同時にオン又はオフし、スイッチング素子492a、491c(又は492b、491c)を同時にオフ又はオンし、加熱コイル36(38)と加熱コイル44(46)に高周波電流を印加する。
なお、図9において、第1のインバータ476aは左側IH加熱部24の加熱コイル36とオーブン加熱部28の上部加熱コイル44を選択的に駆動し、第2のインバータ476bは右側IH加熱部26の加熱コイル38とオーブン加熱部28の上部加熱コイル46を選択的に駆動するものとしたが、本実施の形態4を実施の形態3と組み合わせることにより、第1のインバータ476aは任意のIH加熱部の外側加熱コイルとオーブン加熱部28の上部加熱コイル44を選択的に駆動し、第2のインバータ476bは該IH加熱部の内側加熱コイルとオーブン加熱部28の上部加熱コイル46を選択的に駆動するようにしてもよい。
実施の形態5.
実施の形態1〜4では、各インバータの直列共振回路に一つの共振コンデンサを用いたが、各加熱コイルに対応して共振コンデンサを設けてもよい。具体的に、図10を参照して説明すると、実施の形態5の加熱調理器1では、インバータ576は2つの共振コンデンサ594,595を有する。そして、一方の共振コンデンサ(第1の共振コンデンサ)594は、加熱コイル34とともに、接点端子570とスイッチング素子591a,593aの出力点間に接続されている。他方の共振コンデンサ595(第2の共振コンデンサ)は、加熱コイル44とともに、接点端子572とスイッチング素子591a,593aの出力点間に接続されている。
このように構成された加熱調理器1によれば、加熱コイル34のインピーダンスと加熱コイル44のインピーダンスに差があっても、その差を共振コンデンサの特性によって埋め合わせ、結果として、加熱コイル34と共振コンデンサ594を含む直列共振回路の共振周波数と加熱コイル44と共振コンデンサ595を含む直列共振回路の共振周波数を等しくすることができる。
そのため、本実施の形態5によれば、切換スイッチの状態に拘わらず、それぞれの直列共振回路の共振周波数を等しくできるので、制御が容易になる。
なお、以上の説明では切換スイッチによって加熱コイル34と44を選択的に駆動する場合を示したが、これら2つの加熱コイルの組み合わせは任意である。また、実施の形態のように、加熱コイル34と共振コンデンサ594を含む直列共振回路と、加熱コイル44と共振コンデンサ595を含む直列共振回路の共振周波数とを等しくすることが特に好ましいが、それらの直列共振回路の共振周波数が等しくなくても、切換スイッチによって、前者の直列共振回路又は後者の直列共振回路のいずれか一方を選択的にインバータ576に接続することが可能である。
実施の形態6.
実施の形態6に係る加熱調理器1について、図11及び図12を参照して説明する。図示するように、本実施の形態の加熱調理器1では、加熱庫610の左右両側に加熱コイルが配置され、また、加熱庫内に誘導加熱部材が配置され、加熱コイルで加熱庫内の誘導加熱部材を加熱し、その誘導加熱部材の熱によって食品等を加熱するものである。
具体的に、実施の形態6の加熱調理器1において、加熱庫610を構成する左右の側壁612の上下には、手前側から奥側に向かって水平に伸びる開口614,616が形成されており、これら開口614,616に断熱部材618,620が嵌め込まれている。図示するように、断熱部材618,620は、上下方向の中央部を「コ」状に外側に折り曲げて、手前側から奥側に伸びる溝部622,624を形成している。左右の側壁612の外側にはそれぞれ、加熱コイル626が配置されている。各加熱コイル626は、一部のコイル束部分が上部断熱部材618(上部溝部622)の背後に配置され、別のコイル束部分が下部断熱部材620(下部溝部624)の背後に配置されている。そして、断熱部材618,620の背後に位置するコイル束部分と断熱部材618,620の溝部622,624を囲うように、断面「コ」状の磁性体628,630が配置されている。加熱庫610の内側には、熱伝導性に優れた金属からなる無端状のヒータ部材(被加熱部材)632,634が配置されており、該ヒータ部材632,634の一部が上下の溝部622,624に収容されている。
なお、磁性体628,630は、フェライトコアで構成することが好ましい。また、加熱コイル626は、例えば、直径0.3mmの銅線を樹脂などで被覆したものを複数本(例えば19本)撚り線にしたいわゆるリッツ線を略四角形状に巻回(例えば、25回巻回)して形成される。
また、断熱部材618は、ガラスウールやセラミックウール等の断熱材層とセラミックス層の二層構造を有する。
さらに、加熱庫610の側壁は、セラミックスで形成してもよいし、鉄又はステンレス等の金属で構成してもよい。
そして、加熱庫610の内部には、上下のヒータ部材632,634の間にグリルあみ636が配置され、下部ヒータ部材634の下に受け皿637が配置される。
このように構成された加熱調理器1によれば、加熱コイル626に図示しない電源回路から20〜100kHzの高周波電流が供給されると、加熱コイル626の周囲に高周波磁束が発生する。このとき、磁性体628,630で包囲されたコイル部分から生じた高周波磁束は、コ字状磁性体628,630と該コ字状磁性体628,630の先端部(内側端部)の間に位置するヒータ部材632,634とを通過する磁気回路を形成する。そのため、加熱コイル626に流れる電流が正逆反転する度に、ヒータ部材632,634を通過する磁束の方向が変化して該無端状ヒータ部材632,634に誘導電流が発生し、ヒータ部材632,634は均一に加熱される。これにより、加熱庫610に収容された被加熱物はむらなく加熱される。例えば、電源回路から各加熱コイル626に2kWを供給すると、ヒータ部材632,634は約800℃以上になり、放射赤外線により被加熱物を直接的に加熱することができる。
また、ヒータ部材632,634は、周囲の空気を加熱する。そして、加熱庫610内部の空気は対流によって均一な高温になり、被加熱物を間接的に加熱する。このように、オーブン加熱部に収容された被加熱物は、ヒータ部材632,634からの輻射熱及び高温の空気により加熱されて調理される。加熱により被加熱物から生じる脂は、受け皿637で受けられる。
このように、実施の形態6によれば、加熱庫内のヒータ部材は溝部に沿って引き出すことができる。
なお、実施の形態6について、加熱コイルに高周波を印加する具体的な電気回路を示していないが、上述した複数の実施の形態が適宜利用できる。
また、実施の形態6では、加熱庫の内部に上下2つのヒータ部材を配置したが、一方のヒータ部材だけを設けてもよい。
実施の形態7.
一般的にワイドバンドギャップ半導体は、高い耐電圧性、高い許容電流密度耐性、高い耐熱性を有し、その電力損失が少ないことが知られている。一方、オーブン加熱部は高温で食品等を加熱するために、オーブン加熱部周辺の温度は非常に高い。そこで、実施の形態7に係る加熱調理器は、上述した複数の実施の形態における電源部のスイッチング素子を炭化珪素、窒化ガリウム系材料又はダイヤモンドいずれかからなるワイドバンドギャップ半導体素子で構成するものである。これにより、高温となるグリル加熱部の近く、特に図1に示す吸気口又は排気口の下部にインバータ回路を配置することが可能となる。また、スイッチング素子における電力損失の低減及び発熱量の抑制を図り、スイッチング素子を冷却するための放熱フィンおよび冷却ファンの小型化、軽量化、低コスト化、並びに温度に対する高い信頼性を実現するといった効果を得ることができる。
以上、本発明の複数の実施の形態を個別に説明したが、これら複数の実施の形態は、特に問題がない限り、組み合わせることが可能である。例えば、実施の形態2〜6において、オーブン加熱庫の奥側及び左右の側壁を金属磁性材料で構成するとともに、それらの背後に加熱コイルを配置し、それら加熱コイルを選択的に駆動して対応する側壁を加熱するようにしてもよい。
1,2,3 加熱調理器
10 筐体(調理器本体)
12 トッププレート
14 上面操作部
16 換気部
18 吸気口
20 排気口
22 中央IH加熱部
24 左側IH加熱部
26 右側IH加熱部
28 オーブン加熱部
30 加熱庫(加熱室)
32 扉
34,36,38 (IH加熱部)加熱コイル
40 オーブン加熱部天井壁
42 オーブン加熱部底壁
44,46 オーブン加熱部加熱コイル
48,50,52 IH加熱部オン・オフスイッチ(上面操作部)
54 オーブン加熱部オン・オフスイッチ(上面操作部)
56 表示部
58 左側前面操作部
60 右側前面操作部
62,64 IH加熱部オン・オフスイッチ(前面操作部)
66,166 電源部(電源回路)
68 IH/オーブン切換スイッチ
70,72 接点端子
74 可動接点
76 インバータ
78 スイッチ切換制御部
80 直流電源部
82 交流電源
84 整流回路
86 平滑コンデンサ
88 スイッチング素子対
90,92 スイッチング素子
94 共振コンデンサ
96 制御部
98 オーブン加熱庫奥側側壁
100 オーブン加熱庫左右側壁

Claims (16)

  1. 筐体と、
    前記筐体の上面に配置された第1の加熱コイルと、
    少なくとも一部に金属磁性材料からなる被加熱部を有する加熱庫と、
    前記被加熱部の近傍に配置された第2の加熱コイルと、
    高周波電流を出力する電源部と、
    前記第1の加熱コイル又は前記第2の加熱コイルのいずれか一方を選択的に前記電源部に接続する切換手段を備えたことを特徴とする加熱調理器。
  2. 前記被加熱部は、前記加熱庫を構成する少なくとも1つの壁であり、
    前記壁の近傍に第2の加熱コイルが配置されていることを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。
  3. 前記壁は、前記加熱庫の天井壁と底壁、左右側壁、奥壁の全部又はいずれか一方であり、
    前記天井壁と底壁、前記左右側壁、奥壁の全部又はいずれか一方の近傍にそれぞれ第2の加熱コイルが配置されており、
    前記第2の加熱コイルは互いに直列接続又は並列接続、或いは直並列接続されていることを特徴とする請求項2に記載の加熱調理器。
  4. 前記電源部は、直流電源と、前記直流電源から出力された直流を交流に変換するインバータを備えており、
    前記インバータは、ハーフブリッジインバータ又はフルブリッジインバータであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  5. 前記インバータは、電流共振型ハーフブリッジインバータ又は電流共振型フルブリッジインバータであることを特徴とする請求項4に記載の加熱調理器。
  6. 筐体と、
    前記筐体の上面に配置された少なくとも2つの第1の加熱コイルと、
    少なくとも一部に金属磁性材料からなる被加熱部を有する加熱庫と、
    前記被加熱部の近傍に配置された少なくとも2つの第2の加熱コイルと、
    高周波電流を出力する電源部と、
    前記2つの第1の加熱コイルの少なくとも一方又は前記2つの第2の加熱コイルの少なくとも一方を選択的に前記電源部に接続する切換手段を備えたことを特徴とする加熱調理器。
  7. 前記第1の加熱コイル又は前記第2の加熱コイルの少なくとも一つが複数の分割コイルで構成されていることを特徴とする請求項6に記載の加熱調理器。
  8. 前記電源部は、直流電源と、前記直流電源から出力された直流を交流に変換する第1と第2のインバータを備えており、
    前記第1と第2のインバータはそれぞれ、2つのスイッチング素子を直列に接続した2組のスイッチング素子対を有し、前記2つのスイッチング素子対が前記直流電源に対して並列に接続されている、第1と第2のフルブリッジインバータで構成されており、
    前記第1のフルブリッジインバータの一方のスイッチング素子対と前記第2のフルブリッジインバータの一方のスイッチング素子対が共用されていることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の加熱調理器。
  9. 前記電源部は、前記電源部に選択的に接続される前記第1の加熱コイルと前記第2の加熱コイルに同一周波数の高周波を出力することを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  10. 前記第1と第2のインバータは、電流共振型フルブリッジインバータであることを特徴とする請求項6から請求項9のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  11. 前記電源部に選択的に接続される前記第1の加熱コイルと前記第2の加熱コイルは同一のインピーダンスを有することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  12. 前記電源部は、前記電源部に選択的に接続される前記第1の加熱コイルと前記第2の加熱コイルとそれぞれ直列に接続された第1の共振コンデンサと第2の共振コンデンサを有し、
    直列接続された前記第1の加熱コイルと前記第1の共振コンデンサが第1の直列共振回路を形成し、
    直列接続された前記第2の加熱コイルと前記第2の共振コンデンサが第2の直列共振回路を形成し、
    前記切換手段は、前記第1の直列共振回路又は前記第2の直列共振回路のいずれか一方を選択的に前記電源部に接続することを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  13. 前記被加熱部が前記加熱庫内の上下に配置されており、
    前記第2の加熱コイルは、前記第2の加熱コイルによって形成される磁束が前記被加熱部の少なくとも一部を通過するように配置されていることを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  14. 前記被加熱部が無端状部材で形成されていることを特徴とする請求項13に記載の加熱調理器。
  15. 前記電源部は、ワイドバンドギャップ半導体素子を用いたスイッチング素子を含むことを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  16. 前記ワイドバンドギャップ半導体素子は、炭化珪素、窒化ガリウム系材料又はダイヤモンドのいずれかから構成されていることを特徴とする請求項15に記載の加熱調理器。
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