JP2011247668A - 絶縁検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】一対の配線パターン間の絶縁状態を正確に検出する。
【解決手段】処理部28は、スパーク検出部17によってスパークの発生が検出されなかった一対の配線パターン3,3の絶縁状態を検査する絶縁検査処理の実行に先立ち、一方の配線パターン3に第1および第3プローブ11,13が接触させられている状態において接続切替部26を制御して第1および第3プローブ11,13を検査電圧生成部23に接続すると共に直流検査電圧Vexを両プローブ11,13間に印加し、他方の配線パターン3に第2および第4プローブ12,14が接触させられている状態において接続切替部26を制御して第2および第4プローブ12,14を検査電圧生成部23に接続すると共に直流検査電圧Vexを両プローブ12,14間に印加する電圧印加処理を実行して絶縁皮膜3aを除去した後に、絶縁検査処理を実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、回路基板に形成された配線パターン間の絶縁状態を検査する絶縁検査装置であって、特に、絶縁検査中に配線パターン間にスパーク(放電)が発生したか否かを検出し得る絶縁検査装置に関するものである。
この種の絶縁検査装置として、下記特許文献1に開示された絶縁検査装置が知られている。この絶縁検査装置は、一対の配線パターン間への電圧印加(直流電圧の印加)によって発生するスパークを検出するスパーク検出回路を備えている。このスパーク検出回路は、一対の配線パターン間にスパークが発生した場合に、印加している可変電圧源の出力電圧が急低下するため、この電圧変化を検出することによりスパークの発生を検出している。このスパーク検出回路は、例えば、サンプリングホールド回路および比較器等を備えて構成されて、印加されている直流電圧を検出する電圧計から出力される電圧信号を所定の周期でサンプリングし、前回の電圧信号と今回の電圧信号とを比較する。この比較の結果、スパーク検出回路は、電圧波形の立ち下がり(今回電圧が前回電圧より小さくなる状態)を検出したときにスパーク発生信号を出力する。
特許3546046号公報(第6頁、第1図)
ところが、上記の絶縁検査装置には、以下の課題が存在している。すなわち、従来の絶縁検査装置のスパーク検出回路では、一対の配線パターンにプローブを1本ずつ接触させ、一対の配線パターンのうちの一方の配線パターンを一方のプローブを介して基準電位(グランド電位)に接続した状態において、一対の配線パターンのうちの他方の配線パターンに他方のプローブを介して出力電圧を印加すると共に、この出力電圧に急低下が発生するか否かをスパーク検出回路で検出している。
しかしながら、プローブが接触している配線パターンの表面に酸化皮膜(薄い絶縁皮膜)が形成されている場合には、出力電圧の印加に起因してこの酸化皮膜が破壊されるが、この破壊の際に一対の配線パターン間に存在する浮遊容量を介してこの配線パターン間に一時的に電流が流れる現象が発生し、この現象に起因して出力電圧に急低下が発生する。この場合、従来の絶縁検査装置では、スパーク検出回路が、この酸化皮膜の破壊に起因した出力電圧の急低下についても検出してスパーク発生信号を出力するため、この従来の絶縁検査装置には、相互間にスパークが発生していない正常な一対の配線パターンについて、不良と誤って検出する虞があるという課題が存在している。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、一対の配線パターン間の絶縁状態を正確に検出し得る絶縁検査装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の絶縁検査装置は、絶縁検査の対象となる一対の配線パターンのうちの一方の配線パターンに接触させられる第1プローブと、前記一対の配線パターンのうちの他方の配線パターンに接触させられる第2プローブと、前記第1プローブおよび前記第2プローブを介して前記一対の配線パターン間に印加する直流検査電圧を生成する検査電圧生成部と、前記直流検査電圧が印加されているときに前記一対の配線パターン間に発生するパターン間電圧を前記第1プローブおよび前記第2プローブを介して測定する電圧測定部と、前記直流検査電圧が印加されているときに前記一対の配線パターン間に流れる電流を測定する電流測定部と、前記直流検査電圧が印加されているときに前記一対の配線パターン間にスパークが発生したか否かを検出するスパーク検出部と、前記スパーク検出部によって前記スパークの発生が検出された前記一対の配線パターンについては不良と判別し、前記スパーク検出部によって前記スパークの発生が検出されなかった前記一対の配線パターンについては前記電圧測定部によって測定された前記パターン間電圧および前記電流測定部によって測定された前記電流に基づいて当該一対の配線パターンの絶縁状態を検査する絶縁検査処理を実行する処理部とを備えた絶縁検査装置であって、前記一方の配線パターンに接触させられる第3プローブと、前記他方の配線パターンに接触させられる第4プローブと、直流電圧を生成する直流電圧生成部と、前記第1プローブ、前記第2プローブ、前記第3プローブおよび前記第4プローブと、前記検査電圧生成部、前記電圧測定部、前記電流測定部および前記直流電圧生成部との間に配設された接続切替部とを備え、前記処理部は、前記絶縁検査処理の実行に先立ち、前記一方の配線パターンに前記第1プローブおよび前記第3プローブが接触させられている状態において前記接続切替部を制御して当該第1プローブおよび当該第3プローブを前記直流電圧生成部に接続すると共に前記直流電圧を当該第1プローブおよび当該第3プローブ間に印加し、前記他方の配線パターンに前記第2プローブおよび前記第4プローブが接触させられている状態において当該接続切替部を制御して当該第2プローブおよび当該第4プローブを当該直流電圧生成部に接続すると共に当該直流電圧を当該第2プローブおよび当該第4プローブ間に印加する電圧印加処理を実行した後に、前記絶縁検査処理を実行する。
請求項2記載の絶縁検査装置は、請求項1記載の絶縁検査装置において、前記第1プローブおよび前記第3プローブを短絡状態または開放状態に移行させる第1スイッチと、前記第2プローブおよび前記第4プローブを短絡状態または開放状態に移行させる第2スイッチとを備え、前記処理部は、前記電圧印加処理の実行の際には、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチを制御して、前記第1プローブおよび前記第3プローブを開放状態に移行させると共に、前記第2プローブおよび前記第4プローブを開放状態に移行させ、前記絶縁検査処理の実行の際には、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチを制御して、前記第1プローブおよび前記第3プローブを短絡状態に移行させると共に、前記第2プローブおよび前記第4プローブを短絡状態に移行させる。
請求項3記載の絶縁検査装置は、請求項1または2記載の絶縁検査装置において、前記検査電圧生成部は、前記直流電圧生成部として機能して、前記第1プローブおよび前記第3プローブ間、並びに前記第2プローブおよび前記第4プローブ間に前記直流検査電圧を前記直流電圧として印加する。
請求項1記載の絶縁検査装置によれば、絶縁検査処理の実行に先立ち、一方の配線パターンに第1プローブおよび第3プローブを接触させて、この両プローブ間に直流電圧を印加し、また他方の配線パターンに第2プローブおよび第4プローブを接触させて、この両プローブ間に直流電圧を印加する電圧印加処理を実行することにより、第1、第3プローブと一方の配線パターンとの間、および第2、第4プローブと他方の配線パターンとの間に絶縁皮膜が存在していたとしても、この絶縁皮膜を除去することができる。したがって、この絶縁検査装置によれば、この絶縁皮膜が存在することに起因したスパークの発生を防止することができるため、一対の配線パターン間にひげ状の導体パターンが存在することに起因して発生するスパークのみを確実に検出することができる。
また、請求項2記載の絶縁検査装置によれば、第1プローブおよび第3プローブを短絡状態または開放状態に移行させる第1スイッチと、第2プローブおよび第4プローブを短絡状態または開放状態に移行させる第2スイッチとを備えたことにより、電圧印加処理の実行の際には、第1、第2スイッチを開放状態に移行させることで、第1、第3プローブ間、および第2、第4プローブ間に直流電圧を印加して絶縁皮膜を除去することができると共に、絶縁検査処理の実行の際には、第1、第2スイッチを短絡状態に移行させることにより、一方の配線パターンに第1、第3プローブを接触させ、かつ他方の配線パターンに第2、第4プローブを接触させることができる。したがって、この絶縁検査装置によれば、絶縁検査処理の実行時に、一方の配線パターンに接触させた第1、第3プローブ、他方の配線パターンに接触させた第2、第4プローブを介して、一対の配線パターン間に直流電圧を印加すると共に、一対の配線パターン間に発生するパターン間電圧を測定することができるため、絶縁検査装置や回路基板に振動が加わっている状況においても、第1プローブおよび第3プローブの双方が配線パターンから同時に離反する状態、または第2プローブおよび第4プローブの双方が配線パターンから同時に離反する状態の発生を大幅に低減できる結果、一対の配線パターン間の絶縁状態の検査をより確実に実行することができる。
また、請求項3記載の絶縁検査装置によれば、検査電圧生成部が直流電圧生成部として機能して、第1プローブおよび第3プローブ間、並びに第2プローブおよび第4プローブ間に直流検査電圧を直流電圧として印加するため、、電圧印加処理の際に使用される直流電圧を生成する直流電圧生成部を別途独立して設ける構成と比較して、装置コストを十分に低減することができる。
絶縁検査装置1の構成を示す構成図である。 絶縁検査装置1Aの構成を示す構成図である。
以下、絶縁検査装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、絶縁検査装置1の構成について、図面を参照して説明する。なお、一例として、回路基板2に形成された配線パターン3,3間の絶縁状態を検査する例を挙げて説明する。
図1に示す絶縁検査装置1は、一例として回路基板2に形成された複数の配線パターン3についての絶縁状態(隣接する他の配線パターンとの間の絶縁状態)を検査する絶縁検査装置であって、第1プローブ11、第2プローブ12、第3プローブ13、第4プローブ14、プローブ駆動部15,16、スパーク検出部17、パルス生成部18、信号注入部19、短絡スイッチ20,21、切替スイッチ22、検査電圧生成部23、電圧測定部24、電流測定部25、接続切替部26、プローブ駆動制御部27および処理部28を備えている。
第1プローブ11および第3プローブ13は、相互に電気的に絶縁された状態で、図1に示すように、プローブ駆動部15に連結された移動アーム15aに固定されている。第2プローブ12および第4プローブ14は、相互に電気的に絶縁された状態で、プローブ駆動部16に連結された移動アーム16aに固定されている。
プローブ駆動部15,16は、プローブ駆動制御部27によって制御されることにより、回路基板2における検査対象となる配線パターン3が形成された面側において、それぞれに固定された移動アーム15a,16aを三次元的に移動可能に構成されている。この構成により、プローブ駆動部15は、移動アーム15aに取り付けられた第1プローブ11および第3プローブ13の各先端を、複数の配線パターン3から選択された検査対象となる一対の配線パターン3,3のうちの一方の配線パターン3に同時に接触させることが可能に構成されている。また、プローブ駆動部16は、移動アーム16aに取り付けられた第2プローブ12および第4プローブ14の各先端を、上記の一対の配線パターン3,3のうちの他方の配線パターン3に同時に接触させることが可能に構成されている。
移動アーム15aには、短絡スイッチ20(第1スイッチ)が取り付けられている。この場合、図1中の一点鎖線で囲まれた領域内の部材は、移動アーム15aと一体となって移動するものとする。第1プローブ11は、配線W1を介して接続切替部26におけるプローブ側端子群Tpのうちの1つの端子Tp1に接続されている。また、第3プローブ13は、配線W3を介して接続切替部26におけるプローブ側端子群Tpのうちの他の1つの端子Tp3に接続されている。また、第1プローブ11は、短絡スイッチ20を介して第3プローブ13に接続されている。この短絡スイッチ20は、処理部28によって制御されることにより、短絡状態または開放状態に移行する。この構成により、第1プローブ11および第3プローブ13は、短絡スイッチ20が開放状態に移行したときには、互いに非接続状態となり、短絡スイッチ20が短絡状態に移行したときには、互いに短絡された状態となる。
一方、移動アーム16aには、図1に示すように、スパーク検出部17、パルス生成部18、信号注入部19、短絡スイッチ21(第2スイッチ)および切替スイッチ22が取り付けられている。この場合、同図中の二点鎖線で囲まれた領域内の部材は、移動アーム16aと一体となって移動するものとする。第2プローブ12は、信号注入部19の第1入力端子aに接続されると共に、短絡スイッチ21を介して第4プローブ14に接続されている。この短絡スイッチ21は、処理部28によって制御されることにより、短絡状態または開放状態に移行する。この構成により、第2プローブ12および第4プローブ14は、短絡スイッチ21が開放状態に移行したときには、互いに非接続状態となり、短絡スイッチ21が短絡状態に移行したときには、互いに短絡された状態となる。第4プローブ14は、配線W4を介して接続切替部26におけるプローブ側端子群Tpのうちの1つの端子Tp4に接続されている。
スパーク検出部17は、一例として、第2プローブ12に発生している電圧を示す電圧信号を予め規定されたサンプリング周期でサンプリングして電圧データに変換して出力する不図示のA/D変換器と、この電圧データの変位量(一例として、最新の電圧データとその一つ前の電圧データとの間の変位量)を算出すると共に、この変位量が予め規定された基準量以上に変位したときにトリガ信号Stを出力する不図示の演算回路とを備えて構成されている。
この絶縁検査装置1では、後述するように、第1プローブ11が接続切替部26を介して検査電圧生成部23に接続されると共に、第2プローブ12が信号注入部19、切替スイッチ22および接続切替部26を介して電流測定部25に接続された状態において、検査電圧生成部23から出力された直流検査電圧Vexが一対の配線パターン3,3間に印加される。このため、一対の配線パターン3,3間に局部的に絶縁抵抗の小さい部位(例えば、断面積のきわめて小さいひげ状の導体パターン)が存在している場合において、直流検査電圧Vexの印加によってこの部位にスパークが発生したときには、スパーク時に発生する一時的な電流の増加に起因して、第1プローブ11に印加されている直流検査電圧Vexに電圧の急激な低下が発生すると共に、第2プローブ12の電圧にも急激な低下が発生する。スパーク検出部17は、上記構成により、この第2プローブ12の電圧に発生する急激な電圧低下を検出してトリガ信号Stを出力する。
パルス生成部18は、一例として、不図示のワンショットマルチバイブレータと電流生成回路とを備えて構成されて、ワンショットマルチバイブレータが、スパーク検出部17からトリガ信号Stを入力したときに予め規定されたパルス幅のパルス信号を生成して電流生成回路に出力し、電流生成回路がこのパルス信号を入力している期間に電流を生成することにより、予め規定されたパルス幅のパルス電流Ipを出力する。このパルス幅は、電流測定部25において、パルス電流Ipを確実に検出し得るバルス幅に規定されている。信号注入部19は、第1入力端子aから入力した電流を出力端子cから出力する機能と共に、第2入力端子bからパルス電流Ipが入力されたときには第1入力端子aから入力した電流Imにこのパルス電流Ipを注入して(重畳させて)、出力端子cから電流(Im+Ip)として出力する機能についても備えている。この構成により、信号注入部19は、第1入力端子aから入力している電流Imを出力端子cから出力しつつ、第2入力端子bからパルス電流Ipを入力したときには、パルス電流Ipの入力期間だけ、電流(Im+Ip)を出力端子cから出力する。
切替スイッチ22は、図1に示すように、一例として単極双投型(1回路2接点型)の切替スイッチで構成されて、一対の接点のうちの一方の接点が信号注入部19の第1入力端子aに接続され、かつ他方の接点が信号注入部19の出力端子cに接続されると共に、コモン接点が、配線W2を介して接続切替部26におけるプローブ側端子群Tpのうちの他の1つの端子Tp2に接続されている。また、切替スイッチ22は、処理部28によってスイッチの切替状態が制御されることにより、第2プローブ12と接続切替部26との間に信号注入部19を介装する状態と、信号注入部19を介装せずに第2プローブ12と接続切替部26とを直接的に接続する状態のいずれか一方の状態に選択的に切り替える。
検査電圧生成部23は、処理部28によって制御されることにより、予め規定された電圧値の直流検査電圧Vexを生成して出力端子と基準電位Gとの間に出力する。また、本例では、検査電圧生成部23の出力端子は、接続切替部26における処理部側端子群Tsのうちの1つの端子Ts1に接続されている。電圧測定部24は、一対の入力端子が接続切替部26における処理部側端子群Tsのうちの一対の端子Ts2,Ts3に接続されて、一対の端子Ts2,Ts3間に発生する電圧Vmの電圧値を測定すると共に、その電圧値を示す電圧データDvを処理部28に出力する。本例では、電圧測定部24は、一対の入力端子が後述するように接続切替部26および配線W3,W4を介して第3プローブ13および第4プローブ14に接続される。これにより、一対の端子Ts2,Ts3間には、一対の配線パターン3,3間に発生するパターン間電圧が電圧Vmとして発生するため、電圧測定部24は、電圧Vmを測定することにより、パターン間電圧を測定する。
電流測定部25は、一対の入力端子のうちの一方が接続切替部26における処理部側端子群Tsのうちの他の1つの端子Ts4に接続されると共に、一対の入力端子のうちの他方が基準電位Gに接続されて、端子Ts4と基準電位Gとの間に配設(介装)されている。また、電流測定部25は、この端子Ts4から基準電位Gに流れる電流Inの電流値を測定すると共に、測定した電流値を示す電流データDiを処理部28に出力する。また、電流測定部25は、測定した電流Inの電流値に対して、一例としてスパーク検出部17と同様にして、予め規定されたサンプリング周期でサンプリングしてデータに変換し、このデータの変位量(一例として、最新のデータとその一つ前のデータとの間の変位量)を算出すると共に、この変位量が予め規定された基準量以上に変位したときに、電流In中にパルス電流Ipが含まれていると判別して、検出信号Sspを処理部28に出力する。
接続切替部26は、一例として、一端側が処理部側端子群Tsの各端子Ts1,Ts2,Ts3,Ts4に接続された複数(本例では4本)の縦配線(不図示)と、一端側がプローブ側端子群Tpの各端子Tp1,Tp2,Tp3,Tp4に接続されて、縦配線と交差するように配設された複数(本例では4本)の横配線(不図示)と、縦配線と横配線の各交差位置に配設されると共に各交差位置において交差する一対の縦配線および横配線を短絡または開放する複数のスイッチ(不図示)とで構成されている。また、各スイッチの短絡・開放状態は処理部28によって制御される。この構成により、接続切替部26は、処理部28によって制御されることにより、処理部側端子群Tsの各端子に、プローブ側端子群Tpの各端子のうちの任意の端子を接続可能となっている。
プローブ駆動制御部27は、一例としてプログラマブルロジックコントローラで構成されて、処理部28から入力した第1プローブ11および第3プローブ13の組の目標位置データ、並びに第2プローブ12および第4プローブ14の組の目標位置データを含む位置データDpoに基づいて、各プローブ駆動部15,16に対する移動制御を実行して各移動アーム15a,16aを移動させることにより、第1プローブ11および第3プローブ13の組をその目標位置に移動させると共に、第2プローブ12および第4プローブ14をその目標位置に移動させる。処理部28は、一例としてCPUおよびメモリ(いずれも図示せず)で構成されて、各スイッチ(短絡スイッチ20,21および切替スイッチ22)、検査電圧生成部23、接続切替部26およびプローブ駆動制御部27に対する制御処理を実行すると共に、電圧印加処理および絶縁検査処理を実行する。メモリには、絶縁検査処理において使用される基準抵抗値(絶縁抵抗の良否を判別するための抵抗値)と、回路基板2に形成された各配線パターン3上に予め規定された検査ポイントの位置データDpoが予め記憶されている。
次に、絶縁検査装置1の動作について、図面を参照して説明する。なお、絶縁検査を行う回路基板2については、図外の基板保持部に保持されて、予め規定された検査位置に配置されているものとする。
この状態において、絶縁検査装置1では、処理部28が、まず、絶縁検査を実行する一対の配線パターン3,3(検査対象とする一対の配線パターン3,3)について予め規定された検査ポイントの各位置データDpoをメモリから読み出して、プローブ駆動制御部27に出力する。これにより、プローブ駆動制御部27は、プローブ駆動部15,16をぞれぞれ制御することにより、移動アーム15aに固定された第1プローブ11および第3プローブ13の組を一対の配線パターン3,3のうちの一方の配線パターン3まで移動させて、一方の位置データDpoで特定される一方の配線パターン3上の検査ポイントに各プローブ11,13の先端を接触させると共に、移動アーム16aに固定された第2プローブ12および第4プローブ14の組を他方の配線パターン3まで移動させて、他方の位置データDpoで特定される他方の配線パターン3上の検査ポイントに各プローブ12,14の先端を接触させる。
次いで、処理部28は、電圧印加処理を実行する。この電圧印加処理では、処理部28は、まず、各短絡スイッチ20,21に対する制御を実行することにより、各短絡スイッチ20,21を開放状態に移行させる。また、処理部28は、切替スイッチ22に対する制御を実行することにより、切替スイッチ22の接続状態を、信号注入部19を介装せずに第2プローブ12と接続切替部26とを直接的に接続する状態(配線W2を介して接続する状態)に切り替える。次いで、処理部28は、接続切替部26に対する制御を実行することにより、処理部側端子群Tsの端子Ts1を、プローブ側端子群Tpの端子Tp1,Tp3のうちの一方(一例として端子Tp1)に接続すると共に、処理部側端子群Tsの端子Ts4を、この端子Tp1,Tp3のうちの他方(一例として端子Tp3)に接続する。
続いて、処理部28は、検査電圧生成部23に対する制御を実行することにより、検査電圧生成部23から直流検査電圧Vexを予め規定された時間だけ出力させ、その後停止させる。これにより、この直流検査電圧Vexは、接続切替部26の端子Ts1,端子Tp1および配線W1を介して第1プローブ11に一時的に印加される。この場合、第1プローブ11と同じ配線パターン3に接触している第3プローブ13は、配線W3、接続切替部26の端子Tp3,端子Ts4および電流測定部25を介して基準電位Gに接続されているが、電流計としての電流測定部25の一対の入力端子間の抵抗値は低い抵抗値であることから、基準電位Gに低抵抗で接続されている状態となっている。このため、第1プローブ11および第3プローブ13間には、直流検査電圧Vexにほぼ等しい直流電圧が印加される。この第1プローブ11および第3プローブ13間へのこの直流電圧の印加により、図1に示すように、配線パターン3の表面に酸化皮膜などの薄い絶縁皮膜3aが形成されていたとしても、第1プローブ11および第3プローブ13間に流れる電流により、第1プローブ11および第3プローブ13の各先端と配線パターン3との間に存在している絶縁皮膜3aが瞬間的に除去される。このため、第1プローブ11および第3プローブ13と配線パターン3との接触状態が良好な状態(第1プローブ11および第3プローブ13と配線パターン3とが接触抵抗の低い状態で直接接触する状態)に移行する。つまり、直流検査電圧Vexの印加により、第1プローブ11および第3プローブ13の接触状態が改善される。
次いで、処理部28は、第2プローブ12および第4プローブ14と配線パターン3との間の接触状態を改善する。具体的には、処理部28は、各短絡スイッチ20,21を開放にし、かつ切替スイッチ22によって第2プローブ12と接続切替部26とを配線W2を介して接続した状態を維持したままの状態で、接続切替部26に対する制御を実行することにより、処理部側端子群Tsの端子Ts1を、プローブ側端子群Tpの端子Tp2,Tp4のうちの一方(一例として端子Tp2)に接続すると共に、処理部側端子群Tsの端子Ts4を、この端子Tp2,Tp4のうちの他方(一例として端子Tp4)に接続する。
続いて、処理部28は、検査電圧生成部23に対する制御を実行することにより、検査電圧生成部23から直流検査電圧Vexを予め規定された時間だけ出力させ、その後停止させる。これにより、この直流検査電圧Vexは、接続切替部26の端子Ts1,端子Tp2および配線W2を介して第2プローブ12に印加される。この場合、第2プローブ12と同じ配線パターン3に接触している第4プローブ14は、配線W4、接続切替部26の端子Tp4,端子Ts4および電流測定部25を介して基準電位Gに接続されているため、上記したように、基準電位Gに低抵抗で接続されている状態となっている。このため、第2プローブ12および第4プローブ14間には、直流検査電圧Vexにほぼ等しい直流電圧が印加された状態となる。この第2プローブ12および第4プローブ14間へのこの直流電圧の印加により、上記した第1プローブ11および第3プローブ13間への直流電圧の印加のときと同様にして、図1に示すように、配線パターン3の表面に酸化皮膜などの薄い絶縁皮膜3aが形成されていたとしても、第2プローブ12および第4プローブ14と配線パターン3との間の接触状態が改善される。これにより、電圧印加処理が完了する。
次いで、処理部28は、絶縁検査処理を実行する。この絶縁検査処理では、処理部28は、一対の配線パターン3,3間の絶縁状態の検査を実行すると共に、この検査の際に一対の配線パターン3,3間にスパークが発生したか否かの検出を実行する。具体的には、処理部28は、まず、各短絡スイッチ20,21に対する制御を実行することにより、各短絡スイッチ20,21を短絡状態に移行させる。これにより、第1プローブ11と第3プローブ13とが短絡され、かつ第2プローブ12と第4プローブ14とが短絡された状態に移行する。また、処理部28は、切替スイッチ22に対する制御を実行することにより、信号注入部19を介装させた状態で、第2プローブ12に配線W2を接続させる。
また、処理部28は、接続切替部26に対する制御を実行することにより、処理部側端子群Tsの端子Ts1をプローブ側端子群Tpの端子Tp1に、処理部側端子群Tsの端子Ts4をプローブ側端子群Tpの端子Tp2に、処理部側端子群Tsの端子Ts2,Ts3をプローブ側端子群Tpの端子Tp3,Tp4にそれぞれ接続する。これにより、検査電圧生成部23が、接続切替部26および配線W1を介して第1プローブ11に接続され、かつ電流測定部25が、接続切替部26および配線W2を介して第2プローブ12に接続される。このため、第1プローブ11に直流検査電圧Vexを印加することにより、第1プローブ11および第2プローブ12間に直流電圧を印加し得る状態となる。
また、電圧測定部24の一方の入力端子が接続切替部26および配線W3を介して第3プローブ13に接続されると共に、電圧測定部24の他方の入力端子が接続切替部26および配線W4を介して第4プローブ14に接続されるため、電圧測定部24が、一対の配線パターン3,3間に発生するパターン間電圧を電圧Vmとして測定することが可能な状態となる。本例では、上記したように、移動アーム15aに取り付けられた短絡スイッチ20により、一方の配線パターン3に接触させられた第1プローブ11および第3プローブ13がそれらの近傍において互いに短絡され、移動アーム16aに取り付けられた短絡スイッチ21により、他方の配線パターン3に接触させられた第2プローブ12および第4プローブ14がそれらの近傍において互いに短絡されている。これにより、電圧測定部24は、第1プローブ11および第3プローブ13の組と、第2プローブ12および第4プローブ14の組とを介して、一対の配線パターン3,3間に発生するパターン間電圧(電圧Vm)を検出するため、厳密には4端子法の構成とはならないものの、4端子法にきわめて近い状態で、このパターン間電圧(電圧Vm)を正確に測定することが可能となっている。
さらに、短絡スイッチ20により互いに短絡された2本の第1プローブ11および第3プローブ13を一対の配線パターン3,3のうちの一方の配線パターン3に接触させると共に、短絡スイッチ21により互いに短絡された2本の第2プローブ12および第4プローブ14を他方の配線パターン3に接触させる構成のため、絶縁検査装置1や回路基板2に振動が加わっている状況においても、第1プローブ11および第3プローブ13の双方が配線パターン3から同時に離反する状態、または第2プローブ12および第4プローブ14の双方が配線パターン3から同時に離反する状態の発生が大幅に低減されている。このため、絶縁検査装置1や回路基板2に振動が加わっている状況においても、一対の配線パターン3,3間の絶縁状態の検査をより確実に実行可能となっている。
続いて、処理部28は、検査電圧生成部23に対する制御を実行することにより、検査電圧生成部23から直流検査電圧Vexを予め規定された時間だけ出力させ、その後に停止させる。これにより、この直流検査電圧Vexは、接続切替部26の端子Ts1,端子Tp1および配線W1を介して第1プローブ11に一時的に印加される。これにより、一対の配線パターン3,3間に直流電圧が印加されるため、直流検査電圧Vexの印加期間中に、検査電圧生成部23、接続切替部26の端子Ts1およびTp1間、配線W1、第1プローブ11、一方の配線パターン3、他方の配線パターン3、第2プローブ12、信号注入部19、配線W2、接続切替部26の端子Tp2およびTs4間、並びに電流測定部25を経由して基準電位Gに至る経路に電流Imが流れると共に、この電流Imが一対の配線パターン3,3間を流れることに起因してこの配線パターン3,3間にパターン間電圧が発生する。
電圧測定部24は、直流検査電圧Vexの印加期間中に、このパターン間電圧を電圧Vmとして入力すると共に、この電圧Vmの電圧値を測定し、その電圧値を示す電圧データDvを処理部28に出力する。また、電流測定部25も、直流検査電圧Vexの印加期間中に、上記経路に流れる電流Imを電流Inとして入力すると共に、この電流In(電流Im)の電流値を測定し、その電流値を示す電流データDiを処理部28に出力する。処理部28は、この電圧データDvおよび電流データDiを入力すると共に、電圧データDvに基づいて算出される一対の配線パターン3,3間の電圧値(電圧Vmの電圧値)と、電流データDiに基づいて算出される一対の配線パターン3,3間に流れる電流値(電流Imの電流値)とに基づいて、一対の配線パターン3,3間の絶縁抵抗値を算出する。また、処理部28は、この算出した絶縁抵抗値とメモリに記憶されている基準抵抗値とを比較して、算出した絶縁抵抗値が基準抵抗値以上のときには、一対の配線パターン3,3間の絶縁状態は良好であると判別し、算出した絶縁抵抗値が基準抵抗値未満のときには、一対の配線パターン3,3間の絶縁状態は不良であると判別して、この判別結果を検査対象とした一対の配線パターン3,3に対応させてメモリに記憶させる。
一方、この一対の配線パターン3,3間に局部的に絶縁抵抗の小さい部位(例えば、ひげ状の導体パターン)が存在している場合、一対の配線パターン3,3間への直流電圧の印加により、この部位にスパークが発生することがある。このスパークの発生により、上記電流Im自体の電流値が一時的(短時間だけ)に大きくなってパルス状に変化するが、各配線W1〜W4の長い構成の絶縁検査装置1では、各配線W1〜W4間に存在する浮遊容量に起因して、上記電流Imについての電流値の変化(電流波形)が次第になまってレベルが低下し、電流測定部25において、この変化を変出し得ない状況が発生する。
この点に関して、この絶縁検査装置1では、直流検査電圧Vexが印加される第1プローブ11側(高圧側)に対して低圧側となる第2プローブ12側に配設されたスパーク検出部17、パルス生成部18および信号注入部19が、スパークの発生時において作動して、一対の配線パターン3,3間に流れている電流Imに予め規定されたパルス幅のパルス電流Ipを注入して(重畳させて)、電流(Im+Ip)として配線W2に出力する。この場合、パルス電流Ipのパルス幅は、電流Im自体に発生するパルス状の変化の時間に関わらず、電流測定部25においてパルス電流Ipを確実に検出し得る一定のバルス幅に規定されている。したがって、この絶縁検査装置1では、電流測定部25が、電流In中にパルス電流Ipが含まれているか否かを検出すると共に、電流(Im+Ip)を電流Inとして入力したときには、電流Imに重畳されているパルス電流Ipを検出して、検出信号Sspを処理部28に出力する。また、処理部28は、この検出信号Sspを入力したときには、一対の配線パターン3,3間にスパークが発生したと判別して、例えば、スパークの発生を表すフラグを検査対象としている一対の配線パターン3,3に対応させてメモリに記憶させる。これにより、1つの一対の配線パターン3,3についての絶縁検査処理が完了する。
また、この絶縁検査装置1では、絶縁検査処理に先立ち、上記した電圧印加処理が実行されることにより、一方の配線パターン3と両プローブ11,13間、および他方の配線パターン3と両プローブ12,14間に絶縁皮膜3aが存在しない状態となっている。このため、絶縁皮膜3aの存在に起因したスパークの発生が回避されていることから、絶縁検査を実行している一対の配線パターン3,3間に発生するスパークのみが確実に検出される。
処理部28は、絶縁検査を新たに実行する一対の配線パターン3,3についての検査ポイントの各位置データDpoをメモリから順次読み出しながら、上記の各処理を実行することを、検査すべき一対の配線パターン3,3についての絶縁検査がすべて完了するまで繰り返し実行する。これにより、メモリには、各配線パターン3,3に対応させて、絶縁検査での判別結果と、スパークの発生の有無を示すフラグとが記憶される。
このように、この絶縁検査装置1によれば、絶縁検査処理の実行に先立ち、一方の配線パターン3に第1プローブ11および第3プローブ13を接触させて、両プローブ11,13間に直流電圧を印加し、また他方の配線パターン3に第2プローブ12および第4プローブ14を接触させて、両プローブ12,14間に直流電圧を印加する電圧印加処理を実行することにより、両プローブ11,13と一方の配線パターン3との間、および両プローブ12,14と他方の配線パターン3との間に絶縁皮膜3aが存在していたとしても、この絶縁皮膜3aを除去することができる。したがって、この絶縁皮膜3aが存在することに起因したスパークの発生を防止することができるため、一対の配線パターン3,3間にひげ状の導体パターンが存在することに起因して発生するスパークのみを確実に検出することができる。
また、この絶縁検査装置1によれば、第1プローブ11および第3プローブ13を短絡状態または開放状態に移行させる短絡スイッチ20と、第2プローブ12および第4プローブ14を短絡状態または開放状態に移行させる短絡スイッチ21とを備えたことにより、電圧印加処理の実行の際には、各短絡スイッチ20,21を開放状態に移行させることで、上記したように両プローブ11,13間、および両プローブ12,14間に直流電圧を印加して絶縁皮膜3aを除去することができると共に、絶縁検査処理の実行の際には、各短絡スイッチ20,21を短絡状態に移行させることにより、一方の配線パターン3に第1プローブ11および第3プローブ13を接触させ、かつ他方の配線パターン3に第2プローブ12および第4プローブ14を接触させることができる。したがって、この絶縁検査装置1によれば、絶縁検査処理の実行時に、一方の配線パターン3に接触させた各プローブ11,13、他方の配線パターン3に接触させた各プローブ12,14を介して、一対の配線パターン3,3間に直流電圧を印加すると共に、一対の配線パターン3,3間に発生するパターン間電圧を測定することができるため、絶縁検査装置1や回路基板2に振動が加わっている状況においても、第1プローブ11および第3プローブ13の双方が配線パターン3から同時に離反する状態、または第2プローブ12および第4プローブ14の双方が配線パターン3から同時に離反する状態の発生を大幅に低減できる結果、一対の配線パターン3,3間の絶縁状態の検査をより確実に実行することができる。
また、この絶縁検査装置1によれば、絶縁検査処理の際に検査電圧生成部23から出力して第1プローブ11に印加する直流検査電圧Vexを、電圧印加処理の際に両プローブ11,13間、および両プローブ12,14間に直流電圧として印加する構成、つまり検査電圧生成部23が電圧印加処理の際に両プローブ12,14間に印加するための直流電圧を生成する直流電圧生成部として機能する構成を採用したことにより、電圧印加処理の際に使用される直流電圧を生成する直流電圧生成部を別途独立して設ける構成(検査電圧生成部23とは別に設ける構成)と比較して、装置コストを十分に低減することができる。
なお、電圧印加処理において両プローブ11,13間、および両プローブ12,14間に直流電圧として直流検査電圧Vexを印加する構成では、絶縁皮膜3aを十分に除去できないなどの特段の事情がある場合には、この直流電圧を生成するための専用の直流電圧生成部を検査電圧生成部23とは別体に設ける構成を採用することができる。
また、上記の絶縁検査装置1では、各プローブ11〜14側から処理部28側への配線(上記の例では配線W1〜W4、各スイッチ20,21,22用の配線、および各プローブ駆動部15,16用の配線)の本数を抑制するため、スパークの発生を検出したときにスパーク検出部17から出力されるトリガ信号Stをパルス生成部18に入力してパルス電流Ipを生成させ、これを配線W2に流れる電流Imに注入(重畳)して電流測定部25に送出する構成を採用しているが、配線の本数が増加してもよい状況であるならば、トリガ信号Stを他の配線を介して処理部28に直接送出する構成を採用することもできる。この構成によれば、配線の数はトリガ信号Stの分だけ増加するものの、パルス生成部18、信号注入部19および切替スイッチ22の配設を省略することができると共に、電流測定部25におけるパルス電流Ipの検出機能を省略することができる結果、装置構成を簡略化することができる。
なお、上記の絶縁検査装置1では、上記したように、各プローブ11〜14側から処理部28側への配線の本数を抑制するため、第1プローブ11および第2プローブ12のうちの直流電圧の印加時に低圧側となる第2プローブ12を駆動するプローブ駆動部16側にスパーク検出部17を配設すると共に、スパークの発生を示すパルス電流Ipを電流Imに注入(つまり、電流Imと共通の配線W2に注入)する構成を採用しているが、配線の本数が増加してもよい状況であるならば、図2に示す絶縁検査装置1Aのように、スパークの発生を示すトリガ信号Stを他の配線Wsを介して処理部28に直接送出する構成を採用することもできる。この構成では、処理部28は、トリガ信号Stを入力したときに、一対の配線パターン3,3間にスパークが発生したと判別する。なお、上記した絶縁検査装置1と同じ機能を有する構成要素については、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
この絶縁検査装置1Aによれば、各プローブ11〜14側から処理部28側への配線の数は増加するものの、パルス生成部18および信号注入部19の配設を省略することができると共に、パルス電流Ipの検出機能を省略した電流測定部25Aを使用することができ、装置構成を簡略化することができる。なお、この絶縁検査装置1Aのように、スパーク検出部17から出力されるトリガ信号Stを処理部28に出力する構成を採用する場合には、図示はしないが、低圧側の移動アーム16aへの配置に代えて、または低圧側の移動アーム16aへの配置と共に、高圧側の移動アーム15aにスパーク検出部17を配設して、プローブ駆動部15側からトリガ信号Stを処理部28に出力する構成を採用することもできる。
また、2つのプローブ駆動部15,16を備えた構成について上記したが、2つに限定されず、接続切替部26における処理部側端子群Tsの端子Tsの数、およびプローブ側端子群Tpの端子Tpの数を増加させることにより、3つ以上の任意の数とすることができる。また、一例として、検査対象となる配線パターン3が回路基板2の一方の面側にのみ形成されている例を挙げて説明したため、上記の絶縁検査装置1,1Aでは、この一方の面側においてのみ移動アーム15a,16aを三次元的に移動可能とする構成を採用したが、図示はしないが、他方の面側にも検査対象となる配線パターン3が形成されている回路基板2に対応させて、一方の面側および他方の面側において移動アーム15a,16aを三次元的に移動可能とする構成を採用することもできるし、また一方の面側においてのみ移動可能な移動アーム15a,16aに加えて、他方の面側において三次元的に移動可能な他の移動アーム(移動アーム15a,16aと同等の回路が搭載された移動アーム)を備えた構成を採用することもできる。
1 絶縁検査装置
3 配線パターン
11 第1プローブ
12 第2プローブ
13 第3プローブ
14 第4プローブ
17 スパーク検出部
20,21 短絡スイッチ
23 検査電圧生成部
24 電圧測定部
25 電流測定部
26 接続切替部
28 処理部
Vex 直流検査電圧

Claims (3)

  1. 絶縁検査の対象となる一対の配線パターンのうちの一方の配線パターンに接触させられる第1プローブと、
    前記一対の配線パターンのうちの他方の配線パターンに接触させられる第2プローブと、
    前記第1プローブおよび前記第2プローブを介して前記一対の配線パターン間に印加する直流検査電圧を生成する検査電圧生成部と、
    前記直流検査電圧が印加されているときに前記一対の配線パターン間に発生するパターン間電圧を前記第1プローブおよび前記第2プローブを介して測定する電圧測定部と、
    前記直流検査電圧が印加されているときに前記一対の配線パターン間に流れる電流を測定する電流測定部と、
    前記直流検査電圧が印加されているときに前記一対の配線パターン間にスパークが発生したか否かを検出するスパーク検出部と、
    前記スパーク検出部によって前記スパークの発生が検出された前記一対の配線パターンについては不良と判別し、前記スパーク検出部によって前記スパークの発生が検出されなかった前記一対の配線パターンについては前記電圧測定部によって測定された前記パターン間電圧および前記電流測定部によって測定された前記電流に基づいて当該一対の配線パターンの絶縁状態を検査する絶縁検査処理を実行する処理部とを備えた絶縁検査装置であって、
    前記一方の配線パターンに接触させられる第3プローブと、
    前記他方の配線パターンに接触させられる第4プローブと、
    直流電圧を生成する直流電圧生成部と、
    前記第1プローブ、前記第2プローブ、前記第3プローブおよび前記第4プローブと、前記検査電圧生成部、前記電圧測定部、前記電流測定部および前記直流電圧生成部との間に配設された接続切替部とを備え、
    前記処理部は、前記絶縁検査処理の実行に先立ち、前記一方の配線パターンに前記第1プローブおよび前記第3プローブが接触させられている状態において前記接続切替部を制御して当該第1プローブおよび当該第3プローブを前記直流電圧生成部に接続すると共に前記直流電圧を当該第1プローブおよび当該第3プローブ間に印加し、前記他方の配線パターンに前記第2プローブおよび前記第4プローブが接触させられている状態において当該接続切替部を制御して当該第2プローブおよび当該第4プローブを当該直流電圧生成部に接続すると共に当該直流電圧を当該第2プローブおよび当該第4プローブ間に印加する電圧印加処理を実行した後に、前記絶縁検査処理を実行する絶縁検査装置。
  2. 前記第1プローブおよび前記第3プローブを短絡状態または開放状態に移行させる第1スイッチと、
    前記第2プローブおよび前記第4プローブを短絡状態または開放状態に移行させる第2スイッチとを備え、
    前記処理部は、前記電圧印加処理の実行の際には、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチを制御して、前記第1プローブおよび前記第3プローブを開放状態に移行させると共に、前記第2プローブおよび前記第4プローブを開放状態に移行させ、前記絶縁検査処理の実行の際には、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチを制御して、前記第1プローブおよび前記第3プローブを短絡状態に移行させると共に、前記第2プローブおよび前記第4プローブを短絡状態に移行させる請求項1記載の絶縁検査装置。
  3. 前記検査電圧生成部は、前記直流電圧生成部として機能して、前記第1プローブおよび前記第3プローブ間、並びに前記第2プローブおよび前記第4プローブ間に前記直流検査電圧を前記直流電圧として印加する請求項1または2記載の絶縁検査装置。
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