JP2011243483A - 試料保持体、検査装置、及び検査方法 - Google Patents
試料保持体、検査装置、及び検査方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011243483A JP2011243483A JP2010116093A JP2010116093A JP2011243483A JP 2011243483 A JP2011243483 A JP 2011243483A JP 2010116093 A JP2010116093 A JP 2010116093A JP 2010116093 A JP2010116093 A JP 2010116093A JP 2011243483 A JP2011243483 A JP 2011243483A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sample
- film
- sample holder
- inspection
- sample holding
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J37/00—Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
- H01J37/02—Details
- H01J37/20—Means for supporting or positioning the objects or the material; Means for adjusting diaphragms or lenses associated with the support
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N23/00—Investigating or analysing materials by the use of wave or particle radiation, e.g. X-rays or neutrons, not covered by groups G01N3/00 – G01N17/00, G01N21/00 or G01N22/00
- G01N23/22—Investigating or analysing materials by the use of wave or particle radiation, e.g. X-rays or neutrons, not covered by groups G01N3/00 – G01N17/00, G01N21/00 or G01N22/00 by measuring secondary emission from the material
- G01N23/2204—Specimen supports therefor; Sample conveying means therefore
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J2237/00—Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
- H01J2237/20—Positioning, supporting, modifying or maintaining the physical state of objects being observed or treated
- H01J2237/2002—Controlling environment of sample
- H01J2237/2003—Environmental cells
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J2237/00—Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
- H01J2237/20—Positioning, supporting, modifying or maintaining the physical state of objects being observed or treated
- H01J2237/2002—Controlling environment of sample
- H01J2237/2003—Environmental cells
- H01J2237/2004—Biological samples
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Immunology (AREA)
- Pathology (AREA)
- Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
Abstract
【課題】液体試料の観察又は検査を良好に行うことのできる試料保持体、及びそれを用いた検査装置、および検査方法を提供する。
【解決手段】試料保持体40は、開放された第1の面32aに液体試料20が保持される膜32を有し、該膜32が2層以上で構成される。また、第2の面32bに接する装置内空間を減圧にし、該減圧空間に設置してある一次線(電子線)照射装置からの一次線を、膜32を介して液体試料20に照射することにより、試料を大気圧に保持したまま観察又は検査が可能となっている。膜32が観察又は検査中にダメージを受けても、該膜を構成する2層以上の膜の内、1層が破れたところを検知した時に装置内空間を大気圧復帰させることで、装置内部の汚染を防止することが可能になる。
【選択図】図2
【解決手段】試料保持体40は、開放された第1の面32aに液体試料20が保持される膜32を有し、該膜32が2層以上で構成される。また、第2の面32bに接する装置内空間を減圧にし、該減圧空間に設置してある一次線(電子線)照射装置からの一次線を、膜32を介して液体試料20に照射することにより、試料を大気圧に保持したまま観察又は検査が可能となっている。膜32が観察又は検査中にダメージを受けても、該膜を構成する2層以上の膜の内、1層が破れたところを検知した時に装置内空間を大気圧復帰させることで、装置内部の汚染を防止することが可能になる。
【選択図】図2
Description
本発明は、液体試料や培養された細胞等からなる試料の観察又は検査を良好に行うことのできる試料保持体、検査装置、及び検査方法に関する。
我々生物は多細胞動物であり、細胞間の情報伝達が正常に行えなくなる事や、ウイルスや化学物質が細胞に取り付く事によって病気が発症する。このようなことから、分子生物学や、製薬分野では、生体から剥離した細胞をシャーレ(ディッシュ)上で培養し、その細胞に試薬(化学物質や薬等)を与え、その反応を細胞レベルで観察することで研究を行っている。従来、このような観察には光学顕微鏡が用いられていたが、観察すべき重要な箇所は光学顕微鏡では観察不可能な0.1μm以下の微小領域であることも多い。例えば、細胞間の物質のやり取りが正常に行えなくなることに起因する病気に高血圧症、尿崩症、不整脈、筋肉疾患、糖尿病、うつ病等がある。この細胞間の物質のやり取りは細胞膜にある10nm程度の大きさのイオンチャンネルにより行われる。このようなイオンチャンネルは、光学顕微鏡では観察困難である為、分解能の高い走査型電子顕微鏡(以下、「SEM」(Scanning Electron Microscope)という)を用いた観察が望まれていた。
しかし、SEMの構成を備える検査装置において、検査対象となる試料は、通常、真空引きにより減圧された試料室内に配置される。そして、このように減圧雰囲気とされた試料室内に配置された試料に電子線(荷電粒子線)が照射され、当該照射により試料から発生する二次電子や反射電子(後方散乱電子)等の二次的信号が検出される。細胞を減圧雰囲気に晒した場合、細胞内部の水分は蒸発し、細胞の構造は破壊される。これを防止するには、通常は脱水、乾燥を含む長大な前処理が必要となる。その為、溶液中の細胞における試薬に対する反応を観察することも当然不可能であった。
すなわち、試料に水分が含まれた状態で検査を行う際には、試料から水分が蒸発しないように、試料を減圧雰囲気に晒されることがないようにする必要がある。このように試料が減圧雰囲気に晒されることなくSEMを用いて検査を行う例の一つとして、膜により開口(アパーチャ)が密封された試料容器(サンプルカプセル、もしくは密封型サンプルカプセル)の内部に試料を配置し、減圧雰囲気とされたSEMの試料室内に、このサンプルカプセルを設置する手法が考えられている。
ここで、試料が配置されるサンプルカプセルの内部は減圧されない。そして、サンプルカプセルに形成された当該開口を覆う膜は、SEMの試料室内の減圧雰囲気とサンプルカプセル内の減圧されていない雰囲気(例えば、大気圧雰囲気)との間の圧力差に耐えられるとともに、電子線が透過するものとなっている(特許文献1参照)。
試料検査を行う際には、まずサンプルカプセル内に細胞と共に培地(培養液)を入れ、該膜上で細胞を培養させる。その後、減圧雰囲気とされたSEMの試料室内にサンプルカプセルを配置し、サンプルカプセルの当該膜を介して、サンプルカプセルの外部からサンプルカプセル内の試料に電子線を照射する。電子線が照射された試料からは反射電子が発生し、この反射電子はサンプルカプセルの当該膜を通過して、SEMの試料室内に設けられた反射電子検出器によって検出される。これにより、SEMによる像(SEM画像)が取得されることとなる。
しかしながら、この発明では試料は閉じた空間内に封入させるので、外部からの試薬の投与は不可能であった。さらに、サンプルカプセル内に入れられる培地の量は15μl程度なので培地の蒸発にともなう塩濃度上昇により、細胞培養は困難であり、その細胞を生きた状態で観察・検査をする場合には問題があった。この問題は、サンプルカプセルを大きくし、中に入れられる容量を増加させることで解決可能である。しかし、膜が電子線や機械的な刺激に対し破壊された場合、装置内が大量の培地で汚染されるという新たな問題が発生する。
なお、このように真空と大気圧との圧力差に耐えられる膜を介して試料に電子線を照射し、試料から発生する反射電子を検出してSEM画像を取得する例は、非特許文献1(当該文献のChapter1 Introduction)にも記載されている。
また、このような膜を対向して設置して一対の膜を構成し、該一対の膜の間に試料を配置して透過型電子顕微鏡による像を取得する例は、特許文献2及び特許文献3に記載されている。特に、特許文献2には、このような一対の膜を利用して、その間に配置された試料のSEM画像を取得する場合についても述べられている。
上記サンプルカプセルの問題点を解決した発明として特許文献4がある。この発明ではSEM鏡筒を倒立にし、電子の出る鏡筒先端近傍を膜でシールすることで、真空と大気を完全に隔離する。膜は、試料保持の役目を持ち、又その上部は開放されているため、培地の量を増やして細胞の長期培養も可能である。膜に載せた試料は、膜を介して電子線が照射され、反射電子を検出することで大気圧下においた試料のSEM像を取得可能である。また、皿状の本体部に膜を配置する構成も検討されている(特許文献5参照)。
しかし、電子線照射によって膜が破壊されると、試料がSEM鏡筒内部に侵入し、SEMの使用が不可能になるという問題がある。ここでは、特に膜が破壊された際のSEM鏡筒汚染を防止させる手段として膜とSEM−鏡筒間に仕切り弁を設けている。この仕切り弁によって、SEM鏡筒が汚染されることを防止する。しかし、膜が破壊した直後に仕切り弁を用いても、仕切り弁動作には時間が必要であるため、完全には汚染を防止することができなかった。
細胞の微小領域を観察するためには光学顕微鏡では分解能不足で、SEMを用いた観察が必要である。液体を保持したまま細胞をSEMで観察する為には、試料(細胞を含む)をサンプルカプセルに封入し、サンプルカプセルに備えられた膜を介して電子線を試料に照射することで像を得ていた。しかし、サンプルカプセルは狭く閉じた空間である為、外部から試薬の投与が不可能であるという課題があった。さらに、サンプルカプセル内の容量が少ないことから、水分の蒸発に伴う塩濃度上昇により細胞の長時間培養が困難で、細胞の長時間観察には問題があった。
特許文献4及び特許文献5記載の発明では、その問題は解決しているが、膜の完全破壊によって装置内部が試料により汚染されるという問題があった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、試料を保持する膜の完全破壊を防ぐことにより、装置内部の汚染を確実に防止することのできる試料保持体、検査装置、及び検査方法を提供することを目的とする。
本発明に基づく第1の試料保持体は、外部からアクセス可能なように開放された試料保持面を備える試料保持体における該試料保持面の少なくとも一部が膜により構成され、該膜の第一の面である試料保持面に保持された試料に、該膜の第二の面側から該膜を介して試料観察又は検査のための一次線が照射可能である試料保持体であって、該膜が少なくとも2層からなる積層構造で構成されていることを特徴とする。
また、本発明に基づく第2の試料保持体は、密閉された試料保持体の試料保持面の少なくとも一部が膜により構成され、該膜の第一の面である試料保持面に保持された試料に、該膜の第二の面側から該膜を介して試料観察又は検査のための一次線が照射可能である試料保持体であって、該膜が少なくとも2層からなる積層構造で構成されていることを特徴とする。
前記膜を構成する各層は、全て同じ条件で成膜しても、各層の成膜工程の間に一定時間成膜を行わない時間を設けることによって有効な効果を得られる。また、前記膜を構成する各層を異なる条件で成膜するようにすることもできる。
本発明に基づく試料検査装置は、上記何れかの試料保持体を用いて試料の観察又は検査を行う試料検査装置であって、前記試料保持体が載置される載置手段と、前記試料保持体の前記膜に配置された試料に、該膜を介して一次線を照射する一次線照射手段と、該一次線の照射により該試料から発生する二次的信号を検出する信号検出手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に基づく試料検査方法は、上記何れかの試料保持体の前記試料保持面に試料を載置し、該試料に前記膜を介して一次線を照射し、この一次線の照射により該試料から発生する二次的信号を検出することを特徴とする。
上記各構成において、前記一次線を、荷電粒子線又は電子線とし、前記二次的信号を、二次電子、反射電子、吸収電流、カソードルミネッセンス光若しくはX線とすることができる。
本発明においては、外部からアクセス可能なように開放された試料保持面の少なくとも一部が膜により構成され、該膜の第一の面である試料保持面に載置された試料に、該膜を介して試料観察又は検査のための一次線が照射可能である試料保持体、該試料保持体を用いた検査装置、もしくは検査方法に関し、該膜が少なくとも2層からなる積層構造により構成されていることを特徴とする。また外部からアクセス不可能である閉鎖型カプセルの構成とすることもできる。
従来の装置では、電子線照射によって試料保持膜が完全に破壊されると試料が装置内部に拡散し、装置内部が汚染されてしまうという問題があった。
本発明では試料保持膜を少なくとも2層からなる積層構造により構成している。電子線照射によるダメージにより試料保持膜中の1層が破壊されることを確認したら、当該確認に連動して装置の使用を停止(装置内部の昇圧(大気圧復帰)等を含む)することで、装置内部の汚染を防止することができる。
以下、図面を参照して、本発明における試料保持体、検査装置、及び検査方法について説明する。
図1は、本発明における試料検査装置の第1実施例を示す概略構成図である。構成の主部分は、光学顕微鏡27、及び電子線装置部29(試料保持体40より下の部分、SEM)である。この図において、一次線照射手段である鏡筒1には、電子銃(電子源)2が配置されている。電子銃2から加速された状態で放出された一次線としての電子線(荷電粒子線)7は、集束レンズ(対物レンズ)3により集束される。
これにより集束された電子線7は、試料保持体40に形成された試料保持膜32(後述)を介して、試料保持体40に保持された液状試料20に照射される。この液状試料20には、本実施例では細胞と培地が含まれている。
鏡筒1の先端側は真空室11に接続されている。また、電子銃2が設けられた鏡筒1の基端側は真空室11の下方に位置している。この構成により、電子銃2から放出された電子線7は、鏡筒1内を上方向に進み、真空室11内の空間及び試料保持膜32を通過し、液状試料20に到達する。
鏡筒1の先端側は真空室11に接続されている。また、電子銃2が設けられた鏡筒1の基端側は真空室11の下方に位置している。この構成により、電子銃2から放出された電子線7は、鏡筒1内を上方向に進み、真空室11内の空間及び試料保持膜32を通過し、液状試料20に到達する。
当該照射時において、電子線7は図示しない偏向手段により偏向され、これにより電子線7は液状試料20を走査する。このときには、液状試料20に含まれる試料も電子線7により走査される。
このように、この鏡筒1は、一次線照射手段を構成し、本実施例では倒立型鏡筒となっている。真空室11内であって鏡筒1の先端側には、反射電子検出器4が設けられている。反射電子検出器4は、電子線7が液状試料20内の試料に照射された際に発生する反射電子を検出するものである。反射電子検出器4は、例えばPN接合を利用した半導体型検出器やYAG結晶を用いたシンチレータ型検出器が用いられる。反射電子検出器4により検出された検出信号は、真空室11の外部に配置された画像形成装置22に送られる。画像形成装置22は、当該検出信号に基づいて、画像データを形成する。この画像データは、SEM画像に対応する画像データとなる。当該画像データは、表示装置23に送られる。表示装置23は、送られた画像データに基づく画像を表示する。表示された画像は、SEM画像となる。また、画像形成装置22により形成された画像データは、必要に応じてコンピュータ25に送られる。コンピュータ25は、画像処理を当該画像データに対して施すとともに、当該画像処理の結果に基づく判定を実行する。
鏡筒1内は排気手段8により真空引きされて、所定の圧力まで減圧される。また、真空室11内は、排気手段9により真空引きされ、これにより所定の圧力まで減圧される。ここで、真空室11は、除振装置13を介して、架台10に載置されている。
真空室11の上部には、試料保持体載置部12が設けられている。試料保持体載置部12には、電子線7を試料保持膜32に照射させるための孔が形成されている。この試料保持体載置部12には、Oリング(図示せず)を介して、試料保持体40が載置されている。これにより、試料保持体40は真空室11に着脱自在に支持される。
試料保持体40は、図2のような構成となっている。試料保持体40は、直径35mm、高さ13mmの大きさで、これにより培地を2ml保持可能で、細胞の長期培養も可能になる。この試料保持体40は、プラスチック又はガラスからなる皿状の本体部37と、電子線7が透過する試料保持膜32が設けられた膜保持体(枠状部材)18とから構成される。本体部37の内側に位置する凹部の底面は、試料保持面37aを構成する。この試料保持面37aは、開放されている。その為、外部からの薬の投与が可能である。
本体部37の試料保持面37aの一部(図2の例では中央部)には、貫通孔37bが形成されている。この孔37bの試料保持面37a側には、段差部37cが設けられている。この段差部37cに、膜保持体18が配置されている。膜保持体18は試料保持膜32を備えており、この試料保持膜32の第1の面32aは試料保持面37aを構成し、本体部37の試料保持面37aとほぼ面一となっている。これにより、試料保持体40の試料保持面37aの少なくとも一部は試料保持膜32により構成されている。
また、孔37bの試料保持面37a側の反対側には、テーパ部37dが設けられている。このテーパ部37dは、試料保持面37aの反対側の面に向けて広がるように開いているテーパ構造となっており、その開き角度は90度〜120度に設定されている。
さらに、試料保持体40の下面で真空雰囲気に晒され、電子線7が照射される可能性のある領域には、電子線7の照射に伴う帯電を防止するため導電膜301が形成されている。導電膜301は膜保持体18に接しており、電子線7の照射により蓄積された電荷を膜保持体18(シリコン製)を介して液状試料20へ逃がすことができる。この導電膜301があることにより試料保持体40の下面での帯電を低減させ、電子線7の軌道変位や、(電子線7が液状試料20に照射された際に発生する)反射電子の軌道変位により生ずるSEM画像の歪や輝度斑を防止することができる。また、電荷の蓄積を確実に防止するためには、液状試料20へのアース線の接続や、導電膜301を試料保持体載置部12と電気的に繋げておくことが有効である。導電膜301は、例えばアルミニウムや金、もしくは酸化インジウムスズを蒸着することによって形成させても、銀ペーストで塗りつけてもよい。
膜保持体18の構成を図3に示す。シリコン基板501に試料保持膜32が形成されており、この試料保持膜32の第1の面32a(図3では下面、図2では上面)は露出されている。この試料保持膜32の第1の面(試料保持面)32aには、培地等の液体及び試料(細胞)を含む液状試料20が配置される。第一の面32aは大気圧下にあるので、液状試料20からの水分の蒸発を極力抑えることができる。
真空室11の上部には、試料保持体載置部12が設けられている。試料保持体載置部12には、電子線7を試料保持膜32に照射させるための孔が形成されている。この試料保持体載置部12には、Oリング(図示せず)を介して、試料保持体40が載置されている。これにより、試料保持体40は真空室11に着脱自在に支持される。
試料保持体40は、図2のような構成となっている。試料保持体40は、直径35mm、高さ13mmの大きさで、これにより培地を2ml保持可能で、細胞の長期培養も可能になる。この試料保持体40は、プラスチック又はガラスからなる皿状の本体部37と、電子線7が透過する試料保持膜32が設けられた膜保持体(枠状部材)18とから構成される。本体部37の内側に位置する凹部の底面は、試料保持面37aを構成する。この試料保持面37aは、開放されている。その為、外部からの薬の投与が可能である。
本体部37の試料保持面37aの一部(図2の例では中央部)には、貫通孔37bが形成されている。この孔37bの試料保持面37a側には、段差部37cが設けられている。この段差部37cに、膜保持体18が配置されている。膜保持体18は試料保持膜32を備えており、この試料保持膜32の第1の面32aは試料保持面37aを構成し、本体部37の試料保持面37aとほぼ面一となっている。これにより、試料保持体40の試料保持面37aの少なくとも一部は試料保持膜32により構成されている。
また、孔37bの試料保持面37a側の反対側には、テーパ部37dが設けられている。このテーパ部37dは、試料保持面37aの反対側の面に向けて広がるように開いているテーパ構造となっており、その開き角度は90度〜120度に設定されている。
さらに、試料保持体40の下面で真空雰囲気に晒され、電子線7が照射される可能性のある領域には、電子線7の照射に伴う帯電を防止するため導電膜301が形成されている。導電膜301は膜保持体18に接しており、電子線7の照射により蓄積された電荷を膜保持体18(シリコン製)を介して液状試料20へ逃がすことができる。この導電膜301があることにより試料保持体40の下面での帯電を低減させ、電子線7の軌道変位や、(電子線7が液状試料20に照射された際に発生する)反射電子の軌道変位により生ずるSEM画像の歪や輝度斑を防止することができる。また、電荷の蓄積を確実に防止するためには、液状試料20へのアース線の接続や、導電膜301を試料保持体載置部12と電気的に繋げておくことが有効である。導電膜301は、例えばアルミニウムや金、もしくは酸化インジウムスズを蒸着することによって形成させても、銀ペーストで塗りつけてもよい。
膜保持体18の構成を図3に示す。シリコン基板501に試料保持膜32が形成されており、この試料保持膜32の第1の面32a(図3では下面、図2では上面)は露出されている。この試料保持膜32の第1の面(試料保持面)32aには、培地等の液体及び試料(細胞)を含む液状試料20が配置される。第一の面32aは大気圧下にあるので、液状試料20からの水分の蒸発を極力抑えることができる。
また、シリコン基板501の中央には開口34a(図3では上面、図1および図2では下面)が形成されており、この開口34aは、試料保持膜32により覆われている。ここで、試料保持膜32における第2の面32bの中央部は、該開口34aを介して真空室11の内部雰囲気に露出されている。
膜保持体18の作成方法を、図4を用いて説明する。まず、シリコン基板501にCVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長法)を用いて窒化シリコン層(窒化シリコン膜)502b,503bを成膜する(図4(a))。これら各層502b,503bの代表的な厚みは80nmである。その後、当該成膜を中断して(材料ガスの供給を停止する)所定時間放置し、再び同じ条件で材料ガスを供給して、別途窒化シリコン層(窒化シリコン膜)502a,503aを成膜する(図4(b))。これら各層502a,503aの代表的な厚みは20nmである。これにより、層502a,503aは、それぞれ対応する層502b,503bに積層される。
ここで、層502aと層502bにおいて、及び層503aと層503bにおいて、各二つの層は同じ組成からなるが、各成膜工程の間では成膜を中断しており、各層間には膜質の相違や原子配列の位置ずれが境界として存在する。特に、膜質の相違については、第1の層(層502b,503b)の上に第2の層(502a,503a)を成膜する際に、第2の層のうち成膜当初に形成される部分の膜質は、材料ガスの供給(再供給)開始直後に形成される層であるので、第1の層上面部分(所定の安定的に形成された部分)の膜質とは異なることが知られている。
上記により、二層構造からなる試料保持膜32が形成される。なお、試料保持膜32の積層構造を二層以上としても良い。
また、第1の層(層502b,503b)と、その後に形成される第2の層(502a,503a)とにおいて、層形成時における成膜条件を変えても良い。例えば、窒化シリコン層を成膜する為には、SiH2Cl2ガスとNH3ガスが使用されるが、成膜時における各ガスの供給比(流量比、濃度比等)を変えれば良い。最適には、窒化シリコン層SiNx(xは組成比)で,各層のxの差(絶対値)が0.2以上であると良い。
それ以外でも試料保持膜32として用いられる積層構造としては、窒化シリコン層の他に、酸化シリコンSiOx(xは組成比)層、窒化ボロン層、ポリマー層、ポリエチレン層、ポリイミド層、ポリプロピレン層、若しくはカーボン層を用いても良い。この場合、同種の層もしくは異種の層を積層して、当該積層構造とすることができる。ここで、異種の層からなる積層構造の一例としては、窒化シリコンSiNx層と酸化シリコンSiOx層とからなる積層構造が考えられる。
上記同種もしくは異種の層の積層構造において、膜形成時間(成膜時間)等を調整することにより、各層の厚みを設定することができる。試料保持膜32を構成する積層構造の全層厚(試料保持膜32の膜厚)としては、50〜200nmとすることが好ましい。この程度の厚さであれば、電子線及び反射電子が十分に通過でき、また圧力差に対する耐圧も十分に担保できるからである。
そして、当該積層構造を二層構造とした場合、試料保持膜32における第一の面(試料保持面)を構成する層、もしくは試料保持膜32における第二の面を構成する層のうちの何れか一方の層を薄膜化して、該層の厚さを10〜20nmとすることができる。この場合、当該二層構造における上記薄膜化された層(一方の層)は、他方の層よりもかなり薄くなっている。
なお、試料保持膜32を構成する積層構造を三層以上の構成としたときには、試料保持膜32における第一の面を構成する層及び/又は第二の面を構成する各層の層厚を、10〜20nmとすることもできる。
ここで、上記各例において、第一の面及び第二の面は、試料保持膜32の露出面となっている。
上記のような層(膜)の積層構造を形成した後、窒化シリコン膜502a,503a上にレジスト504,505を塗布する(図4(c))。レジスト505を、フォトリソグラフィー装置を用いてパターンニングし、レジスト505aを残す(図4(d))。レジストパターンをマスクとしてドライエッチングで窒化シリコン膜503a,503bを加工し、パターン化された窒化シリコン膜503a,503bを残す(図4(e))。このパターンをマスクとしてシリコン基板501をKOHでウエットエッチングし、開口510を作る(図4(f))。アッシングによりレジスト504,505aを除去する(図4(g))。
このようにして作成された膜保持体18においては、窒化シリコン層(窒化シリコン膜)502a,502bの積層構造により、試料保持膜32が構成されている。当該積層構造において、窒化シリコン層502aの表面(窒化シリコン層502bと接触する面の反対側の面)が、試料保持体32における試料保持面(第一の面)となる。なお、これとは逆に、当該積層構造における窒化シリコン膜502bの表面(窒化シリコン膜502aと接触する面の反対側の面)を、試料保持体32における試料保持面(第一の面)とすることもできる。
これにより、試料保持膜32は、電子線7が透過するが気体や液体は透過しないものとなる。さらに、膜の両面で少なくとも一気圧の圧力差に耐えられる必要がある。なお、このような試料保持膜32は、その厚さが薄ければ電子線7の散乱が少なくなるので分解能が向上するが破損しやすくなり、また、その厚さが厚くなれば電子線7の散乱が増加して分解能が低下するが破損しにくくなる。好適な膜厚(各層の和)は、ここの例では窒化シリコン層502aと窒化シリコン層502bの厚みの和で、50nm〜200nmであると良い。特に、減圧(真空)雰囲気に晒される側の層(試料保持膜32における試料保持面とは反対側の面である第二の面を構成する層)の厚みは10〜20nmにすると良い。
この膜保持体18を、試料保持体40を構成する本体部37に形成された孔37bの上記段差部37cに固着し、これにより試料保持体40を作成する(図2)。この固着には、エポキシ系、シリコーン系の接着剤等による接着、又は熱、超音波若しくはレーザによる融着によって行うことができる。これにより、膜保持体18は、本体部37の試料保持面37aにおける孔37bに対応する位置に固着される。
また、本実施例では、本体部37と膜保持体18を組み合わせて試料保持体40を製作したが、本体部37に試料保持膜32を直接固着したり、本体部37と試料保持膜32を一体的に形成したりするようにしてもよい。さらに、試料保持膜32の第1の面32aを含む試料保持面37aに、試料付着用分子としての細胞接着分子(後述)を塗布することができる。
このように本装置は、試料保持膜32により大気と真空を隔離する。電子線は試料保持膜32を介して液状試料20へ照射される。その為、試料保持膜32は電子線7により完全破壊される可能性がある。試料保持膜32が完全破壊された場合、真空室11内へ液状試料20が入り込み、鏡筒1が汚染される。
これを防止する為に、真空室11には真空室11内の圧力を検知する真空計15、及び鏡筒1先端と試料保持膜32の間にはシャッター14(図1は開放の状態)が設置されている。このシャッター14は、試料保持膜32が完全破壊され、真空計15が所定の圧力上昇を検知した際に自動的に図5のように移動(閉鎖)する。
例えば、試料保持膜32が完全破壊され液状試料20が真空室11内に流入することで真空室が100Paより高い気圧になった場合、シャッター14を図5のように移動させる。同時に真空室11及び鏡筒1内を大気圧にすることで、液体試料20の流入を防止する。
これにより、真空室11内へ流入した液体試料20をシャッター14で受け止めることができ、鏡筒1や反射電子検出器4の汚染を防止する。シャッターには液状試料を受け取る受け皿が備え付けてあると多量の液体試料の流入に対応できる。シャッター14は、真空室11を上下2つの空間に完全ではなく、部分的に仕切る。その為、構造が簡単でシャッターの動作も高速にできる。本実施例では真空計15が圧力上昇を検知して0.1秒でシャッターを動作(図1の状態から図5の状態にする)可能である。
しかし、試料保持膜32が完全破壊されシャッター14が閉鎖されるまでのわずかな間に、液体試料20が装置内に進入することを完全に防止することは困難である。その為、装置が汚染される。液体試料20が金属を腐食させる性質であれば、装置に重大な被害を与える。
本発明では、試料保持膜32が完全破壊される前兆を予め捕らえることで、この問題を解決する。解決方法は、試料保持膜32が二層以上の積層構造で構成されていることに基づく。
例えば、試料保持膜32が二層構造(窒化シリコン層502aと502b)で構成されているときに、真空雰囲気を介した電子線照射により試料保持膜32がダメージを受けた際、当該二層の内、一方の層が先に破壊されることとなる。特に一方の層を薄くした場合、例えば二層構造の全層厚が100nmのときに一方の層である窒化シリコン層502aの厚みを20nmとすると、薄い層のほうが先に破壊される。その破壊は、SEM29により撮像された走査像データにおける輝度ヒストグラムの急峻な変化により、自動的に認識することができる。この変化をコンピュータ25が認識し、即座に真空室11を大気圧に復帰させることで、試料保持膜32の完全破壊を事前に防止することができる。
別の装置構成図6では、シャッター14の先端に反射電子検出器14が構成されている。シャッター14が開放の場合、図7のように反射電子検出器14が鏡筒1の直上に位置し、反射電子の検出効率が最大となる。このような構成にすることにより、鏡筒1と液状試料20の間隔(ワーキングディスタンス)を狭め、SEM像の分解能を向上できる。この場合、試料保持膜32の破壊は、検出器の汚染につながる。本発明は、試料保持膜32の破壊の前兆を検知するもので、装置のメインテナンスが非常に容易になる。
なお、鏡筒1及び真空室11を備える電子線装置部29(シャッター14と真空計15も含む)は電子線制御部24により制御される。また、試料保持体載置部12には、試料の観察をする光学顕微鏡27が載置されている。これは制御部28で制御されている。
光学顕微鏡27と電子線7の光軸は一致しており、もしくは、光学顕微鏡27とSEM画像の視野中心は一致しており、光学顕微鏡の観察領域がSEM画像にほぼ一致させることができる。さらに、SEM画像の視野と光学顕微鏡27の視野調整は、試料保持体40が搭載されている試料保持体載置部12を移動させる(移動機構は図示していない)ことによって行う。
光学顕微鏡27と電子線7の光軸は一致しており、もしくは、光学顕微鏡27とSEM画像の視野中心は一致しており、光学顕微鏡の観察領域がSEM画像にほぼ一致させることができる。さらに、SEM画像の視野と光学顕微鏡27の視野調整は、試料保持体40が搭載されている試料保持体載置部12を移動させる(移動機構は図示していない)ことによって行う。
本発明における検査装置は、電子線装置部29、光学顕微鏡27、電子線制御部24、制御部28、画像形成装置22、及び表示装置23を備えており、各部とコンピュータ25が接続され、各部の情報がやり取りされることも可能である。
次に、本発明における検査方法について説明する。まず、図2のように試料保持体40を用いて、試料となる細胞38を培地39中で培養させる。培地の量を2mlにできる為、細胞の長期培養が可能である。なお、細胞によっては試料保持体40の試料保持面37a、特に電子線による観察領域である試料保持膜32の第一の面(試料保持面)32aに細胞接着分子(試料付着用分子)を塗布しておくと培養が容易になる。細胞接着分子とは、培養のために配置された細胞及び培養により増殖した細胞を試料保持面に吸着させる作用を有し、例えば、コラーゲン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、カドヘリン、インテグリン、クローディン、デスモグレイン、ニューロリギン、ニューレキシン、セレクチン、ラミニン、及びポリLリジンである。
試料保持体40内で細胞が培養された後、試料保持体載置部12に当該試料保持体40を載置する。このとき、シャッター14は閉じられており、図5の状態になっている。続いて、排気手段8,9を用いて真空室11および鏡筒1内を所定の真空にする。例えば、真空室11内の圧力は、1Pa以下、鏡筒11内(特に電子銃2周囲)の圧力は、例えば、電子銃が熱電子放出型の場合10−4Pa〜10−5Pa程度に設定される。ショットキー放出型、及び電界放出型の場合は、10−7Pa〜10−9Pa程度に設定される。
次に、光学顕微鏡27で細胞38を確認する。試料保持体40は開放されているので、薬の投与が容易である。この状態で、細胞38に薬の投与を行う。その後の反応を光学顕微鏡27で観察できる。
分解能の高い像の取得には、電子線装置部29を用いたSEM像の取得が可能である。光が試料保持膜32を介して反射電子検出器4に入射させない為に、光学顕微鏡27の光の照射を止め、他の外光の遮蔽(図への記載は略)を行う。この遮蔽は、膜保持体18や液状試料20に電子線7が照射した際に発生する放射線の防護の役目も果たしている。図1のように鏡筒1から電子線7を液状試料20(細胞38を含む)に向けて照射、走査する。電子線7は試料保持体40の試料保持膜32を透過して細胞38に照射され、当該照射に基づいて細胞38から発生する反射電子(後方散乱電子)は反射電子検出器4で検出される。
このとき、試料保持体40を構成する本体部37の孔37bには、上述したテーパ部37dが設けられているので、反射電子が孔37bの内側面に衝突して遮られることを極力防止することができ、反射電子検出器4による反射電子の検出を効率的に行うことができる。
反射電子検出器4からの検出信号は、画像形成装置22に送られる。画像形成装置22は、当該検出信号に基づいて、画像データを形成する。この画像データに基づいて、表示装置23が画像(SEM像)を表示する。
上記において、像を形成する電子には反射電子を用いた。反射電子は原子番号に比例した信号強度を持つ。その為、生物試料のようにほぼ全体が低原子番号の物質で構成されている場合、像のコントラストが非常に弱く、分解能を向上させることが困難である。そこで、細胞38の挙動で注目すべき部位に、金などの重金属を吸着させておくと良い。具体的には、該部位(抗原)に吸着する性質を持つ金粒子を標識した抗体を細胞に散布することで、抗原抗体反応を利用して、その部位(抗原)に該抗体を介して金を吸着させる。また、予め、電子線が照射されると発光する蛍光色素や量子ドット(例えばSiのナノ粒子、CdSeをZnSでコーティングした10〜20nmの粒子)を細胞38の特定部位に吸着させ発光を光学顕微鏡で観察しても良い。
この場合、通常用いられる金粒子は10〜30nmの粒径である。しかし、抗体と金粒子との吸着力が弱く、10〜30nmの金粒子を付けられないこともある。その場合には、まず粒径数nmと非常に小さな金(ナノゴールド)を抗体に付ける。このままでは金が小さすぎ、SEMでの観察は困難であるが、銀増感を利用して該金の周りに銀を吸着させることで、SEMで検出し易くする方法を用いても良い。
以上のように、本発明を用いて試料保持膜32を介して液中試料のSEM観察が可能になった。培地の量を2mlにできる為、細胞の長期培養が可能である。開放された試料室を用いているため、外部から試料へのアクセスが可能で細胞に容易に薬を投与でき、その様子を光学顕微鏡27、及び電子線装置部(SEM)29で観察可能である。さらに、光学顕微鏡には油浸型を用いることができ、高分解能な光学顕微鏡像の取得が可能になった。
本装置は試料保持膜32が破壊された場合、液状試料20が真空室11もしくは鏡筒1に流入し汚染される。しかし、本発明では、試料保持膜32の破壊の前兆を検知可能になっている。すなわち、試料保持膜32は少なくとも2層で形成されており、初めにそのうちの一方が破壊される。その破壊の様子はSEM29もしくは光顕27で容易に観察可能で、即座に装置の停止ができる。
本装置は試料保持膜32が破壊された場合、液状試料20が真空室11もしくは鏡筒1に流入し汚染される。しかし、本発明では、試料保持膜32の破壊の前兆を検知可能になっている。すなわち、試料保持膜32は少なくとも2層で形成されており、初めにそのうちの一方が破壊される。その破壊の様子はSEM29もしくは光顕27で容易に観察可能で、即座に装置の停止ができる。
万が一試料保持膜32が完全に破壊された場合、すなわち真空室11に液状試料20が進入してきても、シャッター14の動作、及び真空室11及び鏡筒1を大気圧にすることで、鏡筒1の汚染を最小限にすることができる。
なお、上記実施例においては、一次線として電子線を用いたが、試料保持膜32が他の荷電粒子(ヘリウムイオンビーム等)の照射に対する耐衝撃性及び強度が十分に高ければ、当該他の荷電粒子線を用いた場合でも適用可能である。
また、上記実施例では二次的信号として反射電子を用いたが、それ以外でも二次電子、X線、若しくはカソードルミネッセンス光、及び細胞(試料)38への吸収電流を検出することにより、細胞38の情報を得ることが可能である。
なお、本実施例では、試料保持膜の試料保持面が外部からアクセス可能となっているディッシュ状の試料保持体(試料ホルダ)を想定したが、これに限定されることはない。変形例としては、内部が空間的に隔離されており、一部分が試料保持膜32により構成されている密閉型のカプセルタイプの試料保持体でも同様の効果が得られる。
このように、本発明における第1の試料保持体は、外部からアクセス可能なように開放された試料保持面を備える試料保持体における該試料保持面の少なくとも一部が膜(試料保持膜)により構成され、該膜の第一の面である試料保持面に保持された試料に、該膜の第二の面側から該膜を介して試料観察又は検査のための一次線が照射可能である試料保持体であって、該膜が少なくとも2層からなる積層構造で構成されている(アクセス可能な開放タイプ)。
また、本発明における第2の試料保持体は、密閉された試料保持体の試料保持面の少なくとも一部が膜(試料保持膜)により構成され、該膜の第一の面である試料保持面に保持された試料に、該膜の第二の面側から該膜を介して試料観察又は検査のための一次線が照射可能である試料保持体であって、該膜が少なくとも2層からなる積層構造で構成されている(カプセルタイプ)。
上記において、該膜を構成する各層を同じ条件で成膜し、各成膜工程の間に一定時間成膜を行わない時間を設け、これにより該膜を形成することもできる。該膜は、SiNx(窒化シリコン、xは組成比)からなる層の積層構造により構成することもできる。
また、該膜を構成する各層を異なる条件で成膜し、これにより該膜を形成することもできる。該膜は、SiNx(窒化シリコン、xは組成比)からなる層の積層構造により構成されており、各層を構成するSiNxにおけるxの差(絶対値)を0.2以上とすることもできる。また、該膜を、SiNxからなる層及びSiOx(酸化シリコン)からなる層の積層構造により構成することもできる。
上記各例の膜において、少なくとも一層が他の層よりも薄くなっている。また、該膜の膜厚は、50〜200nmの間にあると好適である。そして、該膜を構成する各層において、該膜の露出面を構成する層のうちの少なくとも一層の厚さが10〜20nmであることが望ましい。なお、上記各例の膜において、該膜を構成する各層は、一例として化学気相成長法により形成される。
さらに、本発明における試料検査装置は、上記何れかの試料保持体を用いて試料の観察又は検査を行う試料検査装置であって、該試料保持体が載置される載置手段と、該試料保持体の該膜に配置された試料に、該膜を介して一次線を照射する一次線照射手段と、該一次線の照射により該試料から発生する二次的信号を検出する信号検出手段とを備えるものである。
そして、本発明における試料検査方法は、上記何れかの試料保持体の前記試料保持面に試料を載置し、該試料に前記膜を介して一次線を照射し、この一次線の照射により該試料から発生する二次的信号を検出することにより実行される。
試料検査装置において、該膜における試料保持面に対する反対側の面に接する雰囲気を真空雰囲気とするための真空室が備えられている。
一次線は、荷電粒子線又は電子線であり、二次的信号は、二次電子、反射電子、吸収電流、カソードルミネッセンス光若しくはX線である。該試料保持体の膜の試料保持面が該膜の上面となっており、その反対側の面が該膜の下面となっている。該試料保持体の膜の試料保持面に保持された試料の光学像を取得するための光学像取得手段も備えられている。
本発明では、上記のように試料保持膜を少なくとも2層以上の積層構造で構成している。従って、電子線照射によるダメージにより一つの層の破壊を自動的に確認し、当該確認に連動して装置の停止(装置内部の昇圧(大気圧復帰)等を含む)を行うことにより、装置内部の汚染を確実に防止することができる。
1…鏡筒(一次線照射手段)、2…電子銃、3…集束レンズ、4…反射電子検出器(信号検出手段)、7…電子線(一次線)、8…排気手段、9…排気手段、10…架台、11…真空室、12…試料保持体載置部(載置手段)、13…除震装置、14…シャッター、15…真空計、18…膜保持体(枠状部材)、19…空間、20…液状試料、22…画像形成装置、23…表示装置、24…電子線制御部、25…コンピュータ、27…光学顕微鏡(光学像取得手段)、28…制御部、29…電子線装置部(SEM)、32…試料保持膜(膜)、32a…第1の面(試料保持面)、32b…第2の面、34…シリコン基板、34a…開口、37…本体部、37a…試料保持面、37b…孔、37c…段差部、37d…テーパ部、38…細胞(試料)、39…培地、40…試料保持体、301…導電膜、501…シリコン基板、502a…窒化シリコン膜、502b…窒化シリコン膜、503a…窒化シリコン膜、503b…窒化シリコン膜、504…レジスト、505…レジスト、505a…レジスト、510…開口
Claims (21)
- 外部からアクセス可能なように開放された試料保持面を備える試料保持体における該試料保持面の少なくとも一部が膜により構成され、該膜の第一の面である試料保持面に保持された試料に、該膜の第二の面側から該膜を介して試料観察又は検査のための一次線が照射可能である試料保持体であって、該膜が少なくとも2層からなる積層構造で構成されていることを特徴とする試料保持体。
- 密閉された試料保持体の試料保持面の少なくとも一部が膜により構成され、該膜の第一の面である試料保持面に保持された試料に、該膜の第二の面側から該膜を介して試料観察又は検査のための一次線が照射可能である試料保持体であって、該膜が少なくとも2層からなる積層構造で構成されていることを特徴とする試料保持体。
- 前記膜を構成する各層を同じ条件で成膜し、各成膜工程の間に一定時間成膜を行わない時間を設け、これにより該膜が形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の試料保持体。
- 前記膜は、SiNx(窒化シリコン、xは組成比)からなる層の積層構造により構成されていることを特徴とする請求項1乃至3何れか記載の試料保持体。
- 前記膜を構成する各層を異なる条件で成膜し、これにより該膜が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3何れか記載の試料保持体。
- 前記膜は、SiNx(窒化シリコン、xは組成比)からなる層の積層構造により構成されており、各層を構成するSiNxにおけるxの差(絶対値)が0.2以上であることを特徴とする請求項5記載の試料保持体。
- 前記膜は、SiNxからなる層及びSiOx(酸化シリコン)からなる層の積層構造により構成されていることを特徴とする請求項5記載の試料保持体。
- 前記膜を構成する各層において、少なくとも一層が他の層よりも薄いことを特徴とする請求項1乃至7何れか記載の試料保持体。
- 前記膜の膜厚が、50〜200nmの間にあることを特徴とする請求項1乃至8何れか記載の試料保持体。
- 前記膜を構成する各層において、該膜の露出面を構成する層のうちの少なくとも一層の厚さが10〜20nmであることを特徴とする請求項9記載の試料保持体。
- 前記膜を構成する各層は、化学気相成長法により形成されることを特徴とする請求項1乃至10何れか記載の試料保持体。
- 請求項1乃至11何れか記載の試料保持体を用いて試料の観察又は検査を行う試料検査装置であって、前記試料保持体が載置される載置手段と、前記試料保持体の前記膜に配置された試料に、該膜を介して一次線を照射する一次線照射手段と、該一次線の照射により該試料から発生する二次的信号を検出する信号検出手段とを備えることを特徴とする試料検査装置。
- 前記膜における試料保持面に対する反対側の面に接する雰囲気を真空雰囲気とするための真空室を備えることを特徴とする請求項12に記載の試料検査装置。
- 前記一次線は、荷電粒子線又は電子線であり、前記二次的信号は、二次電子、反射電子、吸収電流、カソードルミネッセンス光若しくはX線であることを特徴とする請求項12又は13記載の試料検査装置。
- 前記試料保持体の膜の試料保持面が該膜の上面となっており、その反対側の面が該膜の下面となっていることを特徴とする請求項12乃至14何れか記載の試料検査装置。
- 前記試料保持体の膜の試料保持面に保持された試料の光学像を取得するための光学像取得手段を備えることを特徴とする請求項12乃至15何れか記載の試料検査装置。
- 請求項1乃至11何れか記載の試料保持体の前記試料保持面に試料を載置し、該試料に前記膜を介して一次線を照射し、この一次線の照射により該試料から発生する二次的信号を検出することを特徴とする試料検査方法。
- 前記一次線の照射時には、前記試料保持体の膜における試料保持面の反対側の面が真空雰囲気に接しており、該真空雰囲気を通して一次線が照射されることを特徴とする請求項17記載の試料検査方法。
- 前記一次線は、荷電粒子線又は電子線であり、前記二次的信号は、二次電子、反射電子、吸収電流、カソードルミネッセンス光若しくはX線であることを特徴とする請求項17又は18記載の試料検査方法。
- 前記試料保持体の膜の試料保持面が該膜の上面となっており、その反対側の面が該膜の下面となっていることを特徴とする請求項17乃至19何れか記載の試料検査方法。
- 前記試料保持体の膜の試料保持面に配置された試料の光学像を取得するための工程を有することを特徴とする請求項17乃至20何れか記載の試料検査方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010116093A JP2011243483A (ja) | 2010-05-20 | 2010-05-20 | 試料保持体、検査装置、及び検査方法 |
US13/099,544 US20110284745A1 (en) | 2010-05-20 | 2011-05-03 | Sample Holder, Inspection Apparatus, and Inspection Method |
EP11166954A EP2388575A1 (en) | 2010-05-20 | 2011-05-20 | Sample holder, inspection apparatus and inspection method |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010116093A JP2011243483A (ja) | 2010-05-20 | 2010-05-20 | 試料保持体、検査装置、及び検査方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011243483A true JP2011243483A (ja) | 2011-12-01 |
Family
ID=44681000
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010116093A Withdrawn JP2011243483A (ja) | 2010-05-20 | 2010-05-20 | 試料保持体、検査装置、及び検査方法 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20110284745A1 (ja) |
EP (1) | EP2388575A1 (ja) |
JP (1) | JP2011243483A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014080987A1 (ja) * | 2012-11-21 | 2014-05-30 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 荷電粒子線装置、試料台ユニット、及び試料観察方法 |
WO2015025545A1 (ja) * | 2013-08-23 | 2015-02-26 | 株式会社 日立ハイテクノロジーズ | 隔膜取付部材および荷電粒子線装置 |
CN106158566A (zh) * | 2015-05-15 | 2016-11-23 | 灿美工程股份有限公司 | 试样观察装置、盖组件及试样观察方法 |
KR102027559B1 (ko) * | 2018-06-29 | 2019-10-01 | (주)코셈 | 고분해능 주사전자현미경 |
WO2021033998A1 (ko) * | 2019-08-16 | 2021-02-25 | 참엔지니어링(주) | 검사 장치, 수리 장치 및 입자 빔 장치 |
Families Citing this family (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9274059B2 (en) | 2011-03-14 | 2016-03-01 | Battelle Memorial Institute | Microfluidic electrochemical device and process for chemical imaging and electrochemical analysis at the electrode-liquid interface in-situ |
US10598609B2 (en) | 2011-03-14 | 2020-03-24 | Battelle Memorial Institute | Universal liquid sample device and process for high resolution transmission electron microscope imaging and multimodal analyses of liquid sample materials |
US10505234B2 (en) | 2011-03-14 | 2019-12-10 | Battelle Memorial Institute | Battery cell and n situ battery electrode analysis method |
NL1040131C2 (en) * | 2012-07-04 | 2014-01-28 | Univ Delft Tech | Integrated optical and charged particle inspection apparatus. |
JP5936484B2 (ja) | 2012-08-20 | 2016-06-22 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 荷電粒子線装置及び試料観察方法 |
EP2755226B1 (en) * | 2013-01-15 | 2016-06-29 | Fei Company | Sample carrier for an electron microscope |
JP6239246B2 (ja) * | 2013-03-13 | 2017-11-29 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 荷電粒子線装置、試料観察方法、試料台、観察システム、および発光部材 |
JP6126695B2 (ja) * | 2013-10-08 | 2017-05-10 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 荷電粒子線装置、荷電粒子線装置の制御方法 |
JP6169506B2 (ja) * | 2014-02-19 | 2017-07-26 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 試料ホルダ、観察システム、および画像生成方法 |
JP6302702B2 (ja) * | 2014-02-27 | 2018-03-28 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 走査電子顕微鏡および画像生成方法 |
DE102014103360A1 (de) * | 2014-03-12 | 2015-09-17 | Leibniz-Institut Für Neue Materialien Gemeinnützige Gmbh | Vorrichtung für die korrelative Raster-Transmissionselektronenmikroskopie (STEM) und Lichtmikroskopie |
DE102014108331A1 (de) | 2014-06-13 | 2015-12-17 | Leibniz-Institut Für Neue Materialien Gemeinnützige Gesellschaft Mit Beschränkter Haftung | Spezifische Proteinmarkierung sowie Verfahren zur Identifizierung der statistischen Verteilung der Proteinstöchiometrie |
DE102014108825A1 (de) * | 2014-06-24 | 2015-12-24 | Leibniz-Institut Für Neue Materialien Gemeinnützige Gesellschaft Mit Beschränkter Haftung | Vorrichtung und Verfahren für die stöchiometrische Analyse von Proben |
DE112015006731B4 (de) * | 2015-08-21 | 2022-07-28 | Hitachi High-Tech Corporation | Betrachtungsunterstützungseinheit für ladungsteilchenmikroskop sowie ladungsteilchenmikroskop und dieses nutzendes probenbetrachtungsverfahren |
CN106770405A (zh) * | 2016-12-09 | 2017-05-31 | 清华大学 | 一种完全大气压下超光学衍射成像装置 |
US10921268B1 (en) * | 2019-09-09 | 2021-02-16 | Fei Company | Methods and devices for preparing sample for cryogenic electron microscopy |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4724961U (ja) | 1971-04-14 | 1972-11-20 | ||
JP2781320B2 (ja) | 1993-01-18 | 1998-07-30 | 株式会社蛋白工学研究所 | 電子顕微鏡等の試料ホルダ |
US5958345A (en) * | 1997-03-14 | 1999-09-28 | Moxtek, Inc. | Thin film sample support |
WO2002045125A1 (en) | 2000-12-01 | 2002-06-06 | Yeda Research And Development Co. Ltd. | Device and method for the examination of samples in a non-vacuum environment using a scanning electron microscope |
JP2007292702A (ja) | 2006-04-27 | 2007-11-08 | Jeol Ltd | 試料検査装置及び試料検査方法並びに試料検査システム |
EP2365321B1 (en) * | 2006-12-19 | 2013-10-02 | JEOL Ltd. | Sample inspection apparatus, sample inspection method, and sample inspection system |
JP5318364B2 (ja) | 2007-01-31 | 2013-10-16 | 日本電子株式会社 | 試料保持体、試料検査装置及び試料検査方法、並びに試料保持体の製造方法 |
EP2919255A1 (en) * | 2007-05-09 | 2015-09-16 | Protochips, Inc. | Microscopy support structures |
JP2010002300A (ja) * | 2008-06-20 | 2010-01-07 | Jeol Ltd | 試料保持体、試料検査装置及び試料検査方法 |
US8059271B2 (en) * | 2009-02-04 | 2011-11-15 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Army | Reusable sample holding device permitting ready loading of very small wet samples |
-
2010
- 2010-05-20 JP JP2010116093A patent/JP2011243483A/ja not_active Withdrawn
-
2011
- 2011-05-03 US US13/099,544 patent/US20110284745A1/en not_active Abandoned
- 2011-05-20 EP EP11166954A patent/EP2388575A1/en not_active Withdrawn
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014080987A1 (ja) * | 2012-11-21 | 2014-05-30 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 荷電粒子線装置、試料台ユニット、及び試料観察方法 |
JP2014103014A (ja) * | 2012-11-21 | 2014-06-05 | Hitachi High-Technologies Corp | 荷電粒子線装置、試料台ユニット、及び試料観察方法 |
US9472375B2 (en) | 2012-11-21 | 2016-10-18 | Hitachi High-Technologies Corporation | Charged particle beam device, sample stage unit, and sample observation method |
WO2015025545A1 (ja) * | 2013-08-23 | 2015-02-26 | 株式会社 日立ハイテクノロジーズ | 隔膜取付部材および荷電粒子線装置 |
JPWO2015025545A1 (ja) * | 2013-08-23 | 2017-03-02 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 隔膜取付部材および荷電粒子線装置 |
US9633817B2 (en) | 2013-08-23 | 2017-04-25 | Hitachi High-Technologies Corporation | Diaphragm mounting member and charged particle beam device |
CN106158566A (zh) * | 2015-05-15 | 2016-11-23 | 灿美工程股份有限公司 | 试样观察装置、盖组件及试样观察方法 |
KR20160134235A (ko) * | 2015-05-15 | 2016-11-23 | 참엔지니어링(주) | 시료 관찰 장치, 커버 어셈블리 및 시료 관찰 방법 |
KR101682521B1 (ko) * | 2015-05-15 | 2016-12-06 | 참엔지니어링(주) | 시료 관찰 장치, 커버 어셈블리 및 시료 관찰 방법 |
KR102027559B1 (ko) * | 2018-06-29 | 2019-10-01 | (주)코셈 | 고분해능 주사전자현미경 |
WO2021033998A1 (ko) * | 2019-08-16 | 2021-02-25 | 참엔지니어링(주) | 검사 장치, 수리 장치 및 입자 빔 장치 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP2388575A1 (en) | 2011-11-23 |
US20110284745A1 (en) | 2011-11-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2011243483A (ja) | 試料保持体、検査装置、及び検査方法 | |
US7745802B2 (en) | Specimen holder, specimen inspection apparatus, specimen inspection method, and method of fabricating specimen holder | |
US20100243888A1 (en) | Apparatus and Method for Inspecting Samples | |
JP5215701B2 (ja) | 試料検査装置及び試料検査方法 | |
US8030622B2 (en) | Specimen holder, specimen inspection apparatus, and specimen inspection method | |
US7923700B2 (en) | Sample inspection apparatus, sample inspection method and sample inspection system | |
US7906760B2 (en) | Inspection method and reagent solution | |
US7968843B2 (en) | Method and apparatus for simultaneous SEM and optical examination | |
JP6040012B2 (ja) | 試料台及び荷電粒子線装置及び試料観察方法 | |
US20160126058A1 (en) | Charged-Particle-Beam Device and Specimen Observation Method | |
JP2008153086A (ja) | 試料検査装置及び試料検査方法並びに試料検査システム | |
US20100019146A1 (en) | Specimen Holder, Specimen Inspection Apparatus, and Specimen Inspection Method | |
EP1953793B1 (en) | Specimen holder, specimen inspection apparatus, specimen inspection method, and method of fabricating specimen holder | |
JP5002273B2 (ja) | 試料検査装置及び試料検査方法 | |
JP5362423B2 (ja) | 試料検査方法及び試料検査装置 | |
JP2010287448A (ja) | 試料保持体及び試料検査装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20130806 |