JP2011232367A - 光学シート、面光源装置、透過型表示装置 - Google Patents

光学シート、面光源装置、透過型表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】正面輝度が高く、かつ、モアレの発生による視認性の低下を低減し、容易に製造可能な光学シート、これを備える面光源装置及び透過型表示装置を提供することである。
【解決手段】光制御シート15は、面光源装置に用いられ、出射側に凸形状の単位光学形状151がシート面に沿って垂直方向に一定の配列ピッチPで複数配列されており、単位光学形状151は、頂部152が曲率半径rの円柱面からなり、曲率半径rが、0μm<r≦30μmを満たし、配列ピッチPが、120μm≦P≦170μmを満たすものとした。
【選択図】図1

Description

本発明は、光を集光及び拡散する作用を有する光学シート、これを用いた面光源装置及び透過型表示装置に関するものである。
従来、透過型表示装置や面光源装置に用いられる光学シートには、その片面又は両面に規則的なピッチで単位レンズ等が配列され、所望する光の集光性や拡散性を付与するために、そのレンズ形状等には様々な工夫が施されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、例えば、液晶透過型表示装置において映像を表示する表示部である液晶パネルには、規則的なピッチで画素が形成されている。そのため、前述のような規則的なピッチで単位レンズ等が形成されている光学シートと液晶パネルとを重ね合せて面光源装置とした場合、特に相互のピッチが近似していると、モアレと呼ばれる明暗縞が発生し、視認性(画面の見易さ)や画質の低下が生じることが知られている。
このようなモアレを低減する方法としては、一方の配列方向に対して他方の配列方向が角度をなすように配置する方法(例えば、特許文献2)や、画素の配列ピッチに対して光学シートの単位レンズの配列ピッチをより小さくする方法がある。
特表2001−524225号公報 特開2000−206529号公報
特許文献1では、集光性や拡散性等の改善に関する開示はあるが、モアレ低減に関する開示はなく、モアレによる画質の低下を招く可能性があった。
また、特許文献2では、液晶パネルの画素列に対して、導光板溝列が角度θ(5〜45°)をなすように配置することが記載されているが、このような斜めに走る溝を形成した光学シートや導光板を製造することは困難であったり、生産コストがかかったりするという問題があった。
さらに、モアレ低減のために、画素のピッチに対して単位レンズのピッチが非常に小さい光学シートとする場合には、製造方法や使用可能な樹脂等が制限されるという問題があった。
加えて、高い集光性や適度な拡散性等の光学特性は、高い正面輝度や明るさの均一性等を実現するために光学シートにおいては常々要求されることである。
本発明の課題は、正面輝度が高く、かつ、モアレの発生による視認性の低下を低減し、容易に製造可能な光学シート、これを備える面光源装置及び透過型表示装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、複数の画素がマトリックス状に配列された透過型表示部を備える透過型表示装置の面光源装置に用いられ、出射側に凸形状の単位光学形状(151)がシート面に沿って一方向に一定の配列ピッチPで複数配列された光学シートであって、前記単位光学形状は、頂部(152)と、前記頂部を挟んで位置する2つの側面部(153,154)とを備え、前記頂部は、曲率半径rが、0μm<r≦30μmを満たす曲面からなり、前記配列ピッチPは、120μm≦P≦170μmを満たすこと、を特徴とする光学シート(15)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の光学シートにおいて、前記側面部(153,154)は、平面であり、前記側面部がシート面に平行な面となす角度αは、35°≦α<90°を満たすこと、を特徴とする光学シート(15)である。
請求項3の発明は、請求項1に記載の光学シートにおいて、前記側面部は、少なくとも1つ以上の面からなり、前記単位光学形状の配列方向に平行であってシート面に直交する断面において、前記単位光学形状の頂点とその単位光学形状に隣接する単位光学形状との間の谷部の谷底となる点とを通る直線がシート面に平行な面となす角度αAは、35°≦αA<60°を満たすこと、を特徴とする光学シートである。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の光学シートにおいて、前記単位光学形状(151)は、熱可塑性樹脂によって形成されていること、を特徴とする光学シート(15)である。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の光学シートにおいて、ヘイズ値が0%〜20%であること、を特徴とする光学シート(15)である。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の光学シートにおいて、前記単位光学形状(151)の配列方向に平行であってシート面に垂直な断面での前記単位光学形状の断面形状は、略二等辺三角形形状であること、を特徴とする光学シート(15)である。
請求項7の発明は、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の光学シート(15)と、前記光学シートの背面から光を照射する光源部(12,13)と、を備える面光源装置(12,13,14,15)である。
請求項8の発明は、請求項7に記載の面光源装置(12,13,14,15)と、前記面光源装置によって背面から照射され、映像を表示する透過型表示部(11)と、を備える透過型表示装置(10)である。
請求項9の発明は、請求項8に記載の透過型表示装置において、前記透過型表示部(11)は、複数の画素がマトリックス状に配列され、前記画素の配列ピッチは、0.4〜0.8mmであること、を特徴とする透過型表示装置(10)である。
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本発明による光学シートは、出射側に凸形状の単位光学形状がシート面に沿って一方向に一定の配列ピッチPで複数配列され、単位光学形状は、頂部と、頂部を挟んで位置する2つの側面部とを備え、頂部は、曲率半径rが、0μm<r≦30μmを満たす曲面からなり、配列ピッチPは、120μm≦P≦170μmを満たすので、集光性を維持しながら適度な拡散性を発揮し、LCDパネル等の画素がマトリックス状に配列された透過型表示部を積層した場合にも、LCDパネル等の透過型表示部の画素の配列ピッチと単位光学形状の配列ピッチとの干渉によるモアレの発生を低減し、映像の視認性の低下を低減できる。
(2)側面部は、平面であり、側面部がシート面に平行な面となす角度αは、35°≦α<90°を満たすので、集光性を維持し、正面輝度を高めることができる。
(3)側面部は、少なくとも1つ以上の面からなり、単位光学形状の配列方向に平行であってシート面に直交する断面において、単位光学形状の頂点とその単位光学形状に隣接する単位光学形状との間の谷部の谷底となる点とを通る直線がシート面に平行な面となす角度αAは、35°≦αA<60°を満たすので、集光性を維持し、正面輝度を高めることができる。また、所望する光学特性に合わせて、適宜、単位光学形状の形状を詳細に設計することができる。
(4)単位光学形状は、熱可塑性樹脂によって形成されているので、押し出し成形によって容易に製造できる。
(5)光制御シートは、ヘイズ値が0%〜20%であるので、正面輝度を落とすことなく、適度な拡散性によって輝度ムラ等を低減することができる。
(6)単位光学形状の配列方向に平行であってシート面に垂直な断面での単位光学形状の断面形状は、略二等辺三角形形状であるので、集光性を高め、高い正面輝度を実現することができる。
(7)本発明による光学シートと、この光学シートの背面から光を照射する光源部とを備える面光源装置であるので、LCDパネル等を積層し、透過型表示装置に用いた場合にも、モアレによる視認性の低下を低減しながら、正面輝度が高く視野角の広い良好な映像を表示できる。
(8)本発明による面光源装置と、その面光源装置によって背面から照射され、映像を表示する透過型表示部とを備える透過型表示装置であり、透過型表示部のマトリックス状に配列された複数の画素の配列ピッチが0.4〜0.8mmであるので、モアレの発生を低減し、かつ、正面輝度が高く視野角の広い、良好な映像を表示できる。
本実施形態の透過型表示装置を説明する図である。 単位光学形状の形状を説明する図である。 各画面サイズの表示装置において、単位光学形状の配列ピッチと発生するモアレのモアレピッチとの関係を示すグラフである。 測定例1〜8の光制御シートの配列ピッチPと正面輝度の関係を示すグラフである。 単位光学形状の変形形態を説明する図である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。
なお、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。
また、板、シート、フィルム等の言葉を使用しているが、これらは、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無いので、特許請求の範囲の記載は、シートという記載で統一して使用した。従って、シート、板、フィルムの文言は、適宜置き換えることができるものとする。例えば、光学シートは、光学フィルムとしてもよいし、光学板としてもよい。
さらに、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
(実施形態)
図1は、本実施形態の透過型表示装置を説明する図である。
本実施形態における透過型表示装置10は、LCDパネル11,反射板12,発光管13,乳白板14,光制御シート15等を備え、LCDパネル11に形成される映像情報を背面から照明して表示する透過型液晶表示装置である。なお、LCDパネル11を背面から照明する面光源装置としては、反射板12,発光管13,乳白板14,光制御シート15が該当している。
LCDパネル11は、透過型の液晶表示素子により形成され、複数の画素がマトリックス状に配置されている。本実施形態のLCDパネルは、対角32インチ(697mm×392mm)、解像度1280×768の表示を行うことができ、画素の配列ピッチは0.51mm(510μm)である。
発光管13は、面光源装置の光源部を形成する線光源の冷陰極管である。図1では、模式的に発光管13が6本配列されている様子を示しているが、本実施形態の発光管13は、実際には、略20mm間隔で等間隔に18本が並列に並べられている。発光管13の背面には、反射板12が設けられている。
発光管13の長手方向に沿った方向は、面光源装置の使用状態における水平方向(画面左右方向)となっており、また、発光管13が並ぶ方向は、面光源装置の使用状態における垂直方向(画面上下方向)となっている。なお、以下の説明において、特に明記しない限り、垂直方向、水平方向とは、面光源装置及び透過型表示装置10の使用状態における垂直方向、水平方向であるとする。
反射板12は、発光管13の背面側(乳白板14とは反対側)の全面にわたって設けられており、背面側へ進む照明光を拡散反射して乳白板14方向(出射方向)へ向かわせ、入射光照度を均一に近付ける働きを持つ。
乳白板14は、無指向性の光拡散特性を有した拡散板であり、光制御シート15の光源側(発光管13のLCDパネル11側)に配置されている。
光制御シート15は、発光管13から出射した光を、所定の視野角範囲内に集光かつ拡散する作用を有する光学シートである。光制御シート15の出射側(観察面側)には、単位光学形状151がシート面に沿って一方向(一次元方向)に一定のピッチで複数配列されている。また、光制御シート15の入射側の面155(図2参照)は、本実施形態では略平面状となっている。
ここで、シート面とは、各光学シートにおいて、その光学シート全体として見たときにおけるその光学シートの平面方向となる面を示すものであり、本明細書中、及び、特許請求の範囲においても同一の定義として用いている。例えば、光制御シート15のシート面は、光制御シート15全体として見たときにおける、光制御シート15の平面方向となる面であり、光制御シート15の入射側(発光管13側)の面155と平行な面である。
本実施形態の単位光学形状151は、水平方向に延在する略三角柱形状であり、シート面に沿って垂直方向に複数配列されている。
図2は、単位光学形状の形状を説明する図である。この図2では、図1に示す矢印S1−S2断面での一部を拡大して示している。なお、図2において破線で示す平面Sは、シート面に平行な平面である。
図2に示すように、単位光学形状151は、その配列方向に平行であってかつシート面に垂直な方向における断面での断面形状が略三角形形状である。単位光学形状151は、頂点tを含む頂部152と、頂部152を挟んで位置する2つの側面部153,154とを備え、一定の配列ピッチPで配列されている。この配列ピッチPは、120μm≦P≦170μmを満たすことが好ましく、本実施形態の配列ピッチP=138μmである。
頂部152は、曲率半径rの曲面(円柱面)であり、単位光学形状151の頂点tを有している。この曲率半径rは、0μm<r≦30μmを満たすことが好ましく、本実施形態の曲率半径r=30μmである。
側面部153,154は、頂部152を挟んで向かい合う位置にあり、単位光学形状151の側面を形成している。2つの側面部153,154と頂部152とは、滑らかに繋がっている。
本実施形態の側面部153,154は、平面であり、シート面に平行な面に対して共に角度αをなしている。従って、本実施形態の単位光学形状151は、シート面に垂直であって単位光学形状151の配列方向に平行な断面での断面形状が、図2に示すように略二等辺三角形形状である。この角度αは、35°≦α<90°を満たすことが好ましく、本実施形態では角度α=45°である。
また、単位光学形状151の頂点tとその単位光学形状151に隣接する単位光学形状151との間の谷部の谷底となる点vとを通る直線が、シート面となす角度αAは、35°≦αA<60°を満たすことが好ましく、本実施形態ではαA=36°である。
さらに、本実施形態の単位光学形状151の高さ(単位光学形状151間の谷底となる点と単位光学形状151の頂点tとの厚み方向における距離)hは、h=60μmであり、この光制御シート15の厚さdは、d=350μmである。
この光制御シート15は、熱可塑性樹脂を押し出し成形することにより形成されている。本実施形態の光制御シート15は、屈折率が1.57のAS樹脂(アクリロニトリル−スチレン共重合体)を用いて形成されているが、これに限らず、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート樹脂)やPC(ポリカーボネート樹脂),PMMA(polymethylmethacrylate:ポリメタクリル酸メチル樹脂),MBS(メタクリレート−ブタジエン−スチレン樹脂),MS(メタクリレート−スチレン樹脂),スチレン,シクロオレフィン等の光透過性を有する他の熱可塑性樹脂を適宜選択して用いてもよい。
また、光制御シート15のヘイズ値は、0%以上であって20%以下であることが好ましく、本実施形態の光制御シート15のヘイズ値は、5%である。このヘイズ値は、光制御シート15の単位光学形状151間を光制御シート15と同一材料で埋めてその出射側の面を平面とし、ヘイズメーター(ASTM D−1003対応のHM−150 株式会社村上色彩技術研究所製)を用いて測定したものであり、本願明細書及び特許請求の範囲においていうヘイズ値とは、上述のような測定方法を用いて測定したものであるとする。このヘイズ値は、20%を超えると、正面輝度が低下するため、好ましくない。
略三角柱形状である単位光学形状151の側面部153,154が、シート面に平行な面となす角度αは、35°以上90°未満(35°≦α<90°)であることが好ましい。これは、角度αが35°未満である場合には、単位光学形状151の高さが低くなり、集光効果が弱まるからである。
一般的に、略楕円柱形状や略三角柱形状といった凸形状の単位光学形状である場合、単位光学形状の高さに対して配列ピッチが約2倍の大きさの場合に、集光性が高く、正面輝度が向上することが知られている。
ここで、角度αが35°未満であると、単位光学形状151の断面形状は、その高さhに対して配列ピッチPが大きくなり、単位光学形状151の高さに対する配列ピッチPの比が2倍を超えて大きな値となる。すると単位光学形状の断面形状は、底角の小さい、なだらかな三角形形状となり、単位光学形状151による集光効果が弱くなる。従って、角度αは、35°以上であることが好ましい。また、単位光学形状の断面形状が略三角形状である場合、2つの側面部がシート面に平行な面となす角度αがいずれも90°以上となることはない。また、一方の側面部とシート面に平行な面とがなす角度αが90°以上である場合には、単位光学形状の頂部が、配列方向においてその一方の側面部側に向いた形となり、光線の制御方向に偏りが生まれ、好ましい視野角を得られず、成形も困難になり、好ましくない。以上のことから、角度αは、35°≦α<90°を満たすことが好ましい。
本実施形態において角度αは、α=45°であるので、角度αが好ましい範囲を満たしており、高い集光性を発揮することができ、正面輝度を向上させることができる。
次に、単位光学形状151の頂点tとその単位光学形状151に隣接する単位光学形状151との間の谷部の谷底となる点vとを通る直線とシート面とがなす角度αAは、35°≦αA<60°を満たすことが好ましい。これは、上述のように、角度αAが35°未満の場合、前述の角度αと同様に、単位光学形状の断面形状は、底角の小さい、なだらかな三角形形状となり、単位光学形状151による集光効果が弱くなり、正面輝度が低下する場合があるからである。
また、単位光学形状151は、頂部が曲面で形成されているため、角度αAは角度αよりも小さくなる傾向にある。そのため、角度αAがαA≧60°となる場合、角度αが大きく急峻な斜面を有する形状となり、単位光学形状の高さhに対して配列ピッチPが小さくなり、正面輝度が低下し、成形も困難となる。
以上のことから、角度αAは、35°≦αA<60°を満たすことが好ましい。本実施形態の単位光学形状151は、角度αA=36°であるので、上述の好ましい範囲を満たしており、高い集光性を発揮することができ、正面輝度を向上させることができる。
次に、配列ピッチPと曲率半径rについて説明する。
図3は、各画面サイズの表示装置において、単位光学形状の配列ピッチと発生するモアレのモアレピッチとの関係を示すグラフである。図3の縦軸は、発生するモアレのピッチであり、横軸は単位光学形状151の配列ピッチPである。
光制御シートとLCDパネルとを積層した場合に生じるモアレは、規則的に配列されたLCDパネルの画素ピッチの大きさと光制御シートに形成された単位光学形状の配列ピッチの大きさとが近い場合に生じ易いことが知られている。
一般的に流通している液晶透過型表示装置において、その画素は、LCDパネル11の画面サイズの大きさに比例して大きくなる傾向を有しており、その画素(RGB1セットで1画素とする)の配列ピッチは、現状、約0.4〜0.8mmである。
そこで、画面サイズの異なるLCDパネル8種類に対し、光制御シート15の単位光学形状の配列ピッチPを変化させた場合のモアレの発生及び発生するモアレのモアレピッチ(明暗縞のピッチ)を理論計算により求めた。この理論計算において、LCDパネルの画面サイズは、26インチ,32インチ,37インチ,40インチ,46インチ,52インチ,60インチ,65インチの8種類とした。そして、この8種類の画面サイズのLCDパネルの画素ピッチをそれぞれ測定し、その画素ピッチにおいて、単位光学形状の配列ピッチPを、0.01〜0.2mmまで0.002mm毎に変化させた場合に、単位光学形状の配列ピッチPと画素ピッチとの干渉により発生するモアレのモアレピッチを理論計算により算出した。図3に示すグラフは、この理論計算から得られたものであり、単位光学形状の配列ピッチP(0.1〜0.2mm)と、発生するモアレのモアレピッチとの関係を示している。なお、これら8種類のLCDパネルの画素の配列ピッチは、約0.4〜0.8mmの範囲内である。
ここで、上述のような画面サイズ(26〜65インチ)の液晶透過型表示装置が一般的に使用される条件下では、LCDパネル11の画面(観察面)に対して数10cmから数m程度離れて映像が観察されるため、モアレが発生した場合であっても、そのモアレピッチが2mm以下である場合には人間の目には殆ど視認されない。
そこで、ピッチを3μm毎に変化させたチャート図を用いて、理論計算により得られた図3に示すグラフから得られる理論計算上のモアレピッチと、チャート図から得られるモアレピッチとの整合性を確認し、8種類のLCDパネル11においてモアレが極力生じにくい、又は、モアレが生じた場合にそのモアレピッチが2mm以下となると予想される測定用の単位光学形状151の配列ピッチPを8点選んだ。
そして、実際にこれらの8点の配列ピッチPの単位光学形状151を有する測定例1〜8の光制御シートを用いた透過型表示装置10を作製し、目視によるモアレの視認の有無や、正面輝度について調べた。
測定例1〜8の光制御シートは、単位光学形状151の配列ピッチP及び角度αAが異なる点以外は、本実施形態の光制御シート15と略同様の形状を有しており、側面部153,154がシート面に平行な面となす角度α=45°、頂部152の曲率半径r=30μmである。測定例1〜8の光制御シートの単位光学形状の配列ピッチPは、それぞれ、93μm,136μm,138μm,148μm,157μm,162μm,170μm,204μmである。
また、測定例1〜8の光制御シートに積層されるLCDパネルは、画面サイズが26インチ,32インチ,37インチ,40インチ,42インチ,46インチ,52インチ,60インチ,65インチであり、各LCDパネルにおける配列ピッチはそれぞれ異なるが、いずれも0.4〜0.8mmの範囲内である。なお、測定に用いたLCDパネルのうち、画面サイズが26インチ及び32インチのものは、WXGAであり、画面サイズ37インチ〜65インチのものは、FHDである。
モアレの視認に関しては、暗室環境下で、透過型表示装置から1000mm離れた位置から目視によって観察した。
Figure 2011232367
表1は、測定例1〜8の光制御シートに関するモアレの評価結果を示す表である。なお、表1において、単位光学形状の配列方向に関して水平と記載されているものは、単位光学形状の配列方向が水平方向(画面左右方向)であり、単位光学形状の長手方向が垂直方向に平行である場合を示し、単位光学形状の配列方向に関して垂直と記載されているものは、単位光学形状の配列方向が垂直方向(画面上下方向)であり、単位光学形状の長手方向が水平方向に平行である場合を示している。単位光学形状の配列方向を変えてモアレを評価した目的は、RGB1セットで1画素とする場合にRGBの配列状態によるモアレの影響を調べるためである。
表1に示す○は、モアレが発生していない又はモアレが発生しているが視認されにくく、映像の視認性が良好であることを示し、△は、モアレが多少視認されるが使用可能な範囲であることを示し、×は、モアレの発生により映像の視認性が低下し、使用に適さないことを示している。
表1に示すように、配列ピッチPが、93〜157μmである測定例1〜5の光制御シートでは、モアレの影響が少なく、比較的良好な映像が観察される画面サイズが多かった。また、配列ピッチPが、162,170μmである測定例6,7の光制御シートでは、測定例1〜5の光制御シートに比べてモアレが視認される画面サイズ(画素ピッチ)が増えたが、使用可能な画面サイズが多く、画素による制限は少なかった。
しかし、配列ピッチPが204μmである測定例8の光制御シートでは、多くの画面サイズにおいて、モアレピッチは2mm以下であるが、モアレ強度が強いモアレが視認され、視認性が著しく低下して使用には適さなかった。このように、配列ピッチPが大きくなるにつれて、モアレが視認されやすくなる原因は、配列ピッチPが大きくなるにつれて画素の配列ピッチの値に近くなり、干渉が生じ易くなるからである。そのため、強度の大きなモアレが生じやすく、強度の大きなモアレが生じると、生じたモアレピッチが2mm以下であってもモアレとして観察され、画像の視認性が低下する。
また、配列ピッチPが204μmの測定例8の光制御シートでは、LCDパネル11の観察面に近い位置で観察した場合に、単位光学形状151が配列されている様子が筋状に観察され、視認性及び画質が低下するという現象が観察された。この現象は、配列ピッチPが200μm以上となると、顕著に観察された。
以上のことから、モアレの視認低減を図るためには、単位光学形状151の配列ピッチPは、170μm以下であることが好ましい。
図4は、測定例1〜8の光制御シートの配列ピッチPと正面輝度の関係を示すグラフである。図4のグラフ中に示す曲線は、測定結果から得られた結果を基にして得られた近似曲線である。
測定例1〜8の光制御シートの正面輝度は、測定例1〜8の光制御シートを用いた面光源装置を暗室環境下において、画面の中央を通り観察面に直交する直線上に位置し、LCDパネルの観察面から1000mm離れた位置において輝度計(BM−5A 株式会社トプコン製)を用いて測定した。
正面輝度の評価に関しては、単位光学形状の断面形状が頂角90度の二等辺三角形形状である点が本実施形態の光制御シートとは異なる以外は、本実施形態と略同様の形態である比較例の光制御シートでの正面輝度を基準(100%)とし、その基準となる比較例の光制御シートの正面輝度に対して93%以上の輝度を有するものが良好であるとし、93%未満であるものを不可とした。輝度は、数%異なるだけでも、人間の目には大きな差異となって視認される。そのため、基準に対して93%未満のものでは93%以上のものと比べて明らかに画面が暗く観察される。そのため、この測定においては、正面輝度に関して、基準に対して93%以上であるものを、正面輝度が良好であるとした。
図4に示すように、配列ピッチPが136〜204μmである測定例2〜7の光制御シートでは、正面輝度が基準に対していずれも93%以上となり、十分に明るい映像が得られた。しかし、配列ピッチPが93μmの測定例1である光制御シートでは、正面輝度が基準に対して約91.7%であり、93%未満となり、映像が暗く、使用に適さないものであった。従って、図4に示すグラフから、十分な正面輝度を得るためには、配列ピッチが120μm以上であることが好ましい。なお、図4のグラフでは、配列ピッチPが110μmの場合にも、正面輝度が基準に対して93%以上となっているが、この図4に示す曲線は近似曲線であるため、確実に正面輝度が基準に対して93%以上となる120μmを下限とした。
曲率半径rを一定とした場合、配列ピッチが小さくなるにつれて正面輝度が低下する傾向は、図4に示すグラフからも明らかである。これは、頂部152の曲率半径rを一定とした場合、配列ピッチPが小さくなるにつれて、単位光学形状151の出射面に占める頂部152の曲面の割合が大きくなり、単位光学形状151から出射する光のうち、頂部152の曲面によって拡散される光の割合が大きくなることに起因する。また、単位光学形状151において頂部152が占める割合が大きくなると、単位光学形状151は、高さの低いなだらかな形状になるため、集光性が低下する点も作用すると考えられる。
以上のことから、単位光学形状151の配列ピッチPは、120μm≦P≦170μmであれば、現状の一般的な各サイズのLCDパネル(画素の配列ピッチが約0.4〜0.8mm)と積層しても、モアレが比較的発生しにくい、又は、発生した場合にもモアレピッチが2mm以下となって視認されにくく、また、モアレの強度も小さく、良好な映像が得られる。なお、単位光学形状151の配列ピッチPは、光制御シート15を用いる透過型表示装置のLCDパネル11の画面サイズの大きさ(画素ピッチ)に応じて、120μm≦P≦170μmを満たす範囲内で適宜選択することができる。
本実施形態の光制御シート15は、配列ピッチP=138μmであり、上述の好ましい範囲を満たしているので、正面輝度を十分に保ちながら、モアレによる視認性の低下を大幅に低減することができる。
次に、単位光学形状の頂部152の曲率半径rと正面輝度との関係について調べた。
まず、単位光学形状151の頂部152の曲率半径rが異なる点以外は、本実施形態の光制御シート15と略同様の形態である測定例9〜14の光制御シートを用意した。そして、この測定例9〜14の光制御シートを用いた面光源装置を用意し、前述の正面輝度の測定方法と同様の方法を用いて調べた。
なお、測定例9〜13の光制御シートの頂部152の曲率半径rは、それぞれ、18μm、21μm、23μm、27μm、35μm、39μmであり、配列ピッチPはいずれも前述の好ましい配列ピッチPの最小値である120μmである。
Figure 2011232367
表2は、頂部の曲率半径rと正面輝度との関係を示す表である。
正面輝度は、前述の比較例の光制御シート(単位光学形状の断面形状が頂角90度の二等辺三角形形状である以外は、本実施形態の光制御シートと略同様の形態)における正面輝度を基準(100%)とし、その基準に対して93%以上の輝度を有するもの良好であるとして表2中に○で示し、93%未満であるものを使用に適さない不可として表2中に×で示した。
表2に示すように、配列ピッチPが120μmで一定である場合、曲率半径rが18μm,21μm,27μmである測定例9〜12の光制御シートは、正面輝度が93%以上となり、輝度が高く良好な映像が表示された。また、曲率半径rが35μm、39μmである測定例13,14の光制御シートでは、正面輝度が93%未満となり、画面が暗くなって使用に適さなかった。
これは、前述のように、曲率半径rが大きくなりすぎると、単位光学形状の出射面における曲面部分が増加するため、拡散される光が増えることや、単位光学形状の高さが低くなって集光効果が低下することに起因する。
以上のことから、頂部の曲率半径rは、30μm以下(0<r≦30μm)であることが好ましい。
本実施形態の光制御シート15は、r=30μmであるので、上述の好ましい範囲を満たしている。従って、集光性を維持しながら適度に拡散性を発揮することができ、高い正面輝度を有し、かつ、輝度ムラの低減や広い視野角が可能である。
なお、頂部152の曲率半径rは、小さくすればするほど、頂角90度の単位プリズム形状に形状が近づいていくため、光制御シート15の正面輝度が向上する傾向を示す。
しかし、例えば、押し出し成形によって光制御シート15を作製する場合には、曲率半径rを小さくすると、樹脂の粘度や温度、配列ピッチPの大きさによっては、成形型の隅まで樹脂が充填されない場合があり、頂角の精度が低い形状となってしまう。
また、配列ピッチPの大きさを一定とし、頂部152の曲率半径rを小さくして、単位光学形状の形状を頂角90度の単位プリズム形状に近づけていくと、光の集光性及び指向性が強くなりすぎ、拡散性が弱くなるため、正面輝度が高いものの、視野角が非常に狭くなったり、組み合わせる他の光学シート等によっては発光管13の位置に起因した輝度ムラ(管ムラ)等が発生したりする場合がある。
従って、ここでは曲率半径rの下限値を特に規定しないが、所望する光学特性や、製造方法等に応じて、上述の好ましい範囲内において、曲率半径rの値は選択してよいものとする。
以上のことから、本実施形態によれば、光制御シート15は、良好な光の集光性や拡散性を有し、かつ、一般的な各サイズのLCDパネルと積層した場合にもモアレの発生を低減できるので、正面輝度が高く、輝度ムラ等のない視野角の広い良好な映像を表示し、しかも、モアレによる視認性の低下を防止することができる。
また、本実施形態によれば、ファインピッチのような細かい配列ピッチとしなくともモアレによる視認性の低下を低減できるので、紫外線硬化型樹脂等を用いた賦型性の高い紫外線成形に限らず、押し出し成形でも容易に製造することができる。従って、製造方法によらず、モアレによる画像の視認性の低下を低減し、良好な映像を表示できる。
さらに、本実施形態によれば、現状の一般的な画面サイズのLCDパネルの画素ピッチに対応でき、画面サイズ(すなわち、画素ピッチ)によらず、光制御シート15を用いることができる。従って、生産コストを低減することができる。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)本実施形態では、単位光学形状151は、その配列方向に平行及び厚み方向に平行な断面での断面形状が略二等辺三角形形状である例を示したが、これに限らず、例えば、その断面形状が略楕円形形状や多角形形状等であってもよいし、曲線と直線とを組み合わせて形成される形状としてもよい。
図5は、単位光学形状の変形形態を説明する図である。図5では、図2に示す断面に相当する断面での変形形態の単位光学形状の断面形状を示している。
なお、前述の実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号、又は、末尾に同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
図5(a)に示す単位光学形状251は、頂部152と側面部253,254を有し、側面部253,254は、同一の楕円柱形状の一部である。この楕円柱形状は、長軸がシート面に直交する形態となっている。このとき、単位光学形状251の頂点t2と谷底となる点v2とを通る直線が、シート面となす角度αAは、35°≦αA<60°を満たすものとする。
なお、この変形形態では、側面部253,254は、同一の楕円柱形状の一部であるとしたが、これに限らず、例えば、頂部152の曲率半径rよりも大きな半径を有する円柱形状の一部としてもよい。
図5(b)に示す単位光学形状351は、頂部152と側面部353,354を有している。この側面部353,354は、それぞれ、シート面に平行な面となす角度が異なる2つの平面を有している。側面部353は、単位光学形状351の谷部側に第1側面353a,頂部152側に第2側面353bを有し、側面部354は、単位光学形状351の谷部側に第1側面354a,頂部152側に第2側面354bを有している。第1側面353a,354aは、ともにシート面に平行な面に対して角度α2をなし、第2側面353b,354bは、ともにシート面に平行な面に対して角度α3をなしている。
この単位光学形状351のように、側面部353,354がそれぞれ2つ以上の平面からなる場合であっても、単位光学形状351の頂点t3と谷底となる点v3とを通る直線が、シート面となす角度αAが、35°≦αA<60°を満たすものとする。
このように、複数の面で側面部を構成することにより、光制御シートの光学特性をより詳細に設計することができる。
なお、本実施形態では、第1側面と第2側面はその境目がはっきり認められるような角部を有して繋がっている例を示したが、これに限らず、例えば、曲面等によって滑らかに繋げられていてもよい。また、図5(b)では、α3<α2である例を示したが、例えば、α3>α2としてもよい。
さらに、図5(c)に示す単位光学形状451のように、側面部453,454が、平面から成る第1側面453a,454aと、頂部152の曲率半径rよりも大きな曲率半径Rを有する曲面からなる第2側面453b,454bとを備えるものとしてもよい。
このときも、単位光学形状451の頂点t4と谷底となる点v4とを通る直線が、シート面となす角度αAが、35°≦αA<60°を見たす35°≦αA<60°を満たすものとする。
(2)本実施形態では、光制御シート15は、熱可塑性樹脂を材料とし、単層押し出し成形によって形成される例を示したが、これに限らず、例えば、2層押し出し成形としてもよいし、紫外線硬化型樹脂を材料とし、基材となる基材部に紫外線硬化型樹脂を塗布し、単位光学形状の形状に応じた金型を押し当てて紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることによって光学形状部を形成するUV成形法を用いて形成してもよい。また、紫外線硬化型樹脂に限らず、電子線硬化型樹脂等の他の電離放射線硬化型樹脂を用いてもよい。
また、本実施形態では、光制御シート15は、単層である例を示したが、これに限らず、例えば、上述のように、光制御シート15のベースとなる基材層と、基材層の片面に形成され、複数の単位光学形状が形成された光学形状部とからなる2層構造等としてもよい。
(3)本実施形態では、単位光学形状151がシート面に沿って垂直方向に配列され、単位光学形状151の長手方向は水平方向となる例を示したが、これに限らず、単位光学形状151をシート面に沿って水平方向に配列し、その長手方向が垂直方向となる光制御シートとしてもよい。
通常、一般的な透過型表示装置であれば、垂直方向に比べて水平方向の視野角が広いことが好まれる。しかし、曲面からなる頂部152を備えず、頂角90の二等辺三角形状の単位光学形状をシート面に沿って水平方向に配列した光制御シートの場合は、指向性が強いため、視野角特性(シート面の法線方向を0°とした場合の出射角度の変化)の変化が急峻であり、水平方向においてある角度を超えると急に画面が暗く映像を観察できなくなる。しかし、本実施形態の光制御シート15であれば、頂部152の曲面が有する拡散作用によって、水平方向において適度に光を拡散させることができ、視野角特性の変化を緩やかにすることができる。
また、単位光学形状151をシート面に沿って水平方向(画面左右方向)に配列することにより、単位光学形状151を垂直方向(画面上下方向)に配列した場合とは、光制御シート15を透過する光の偏光状態(P波、S波)の割合を変えることができる。これは、光がある界面へ入射するとき、その界面への入射角(界面の法線と入射光とがなす角度)に依存して、その界面における反射率及び透過率が変化し(例えば、共立出版社発行の「屈折率(山口重雄著)」)、これに伴い、偏光成分であるP波及びS波が異なる透過率(反射率)を呈することに起因し、単位光学形状151の配列方向を変えることによって光の出光面が変化することにより生じる。従って、LCDパネル11の下側偏光板(不図示)を透過する偏光(例えば、P波)の量が増えるように配置すれば、LCDパネル11を透過する光量が増え、輝度向上効果をさらに高めることができる。
(4)本実施形態では、入射面155を略平面としたが、好ましいヘイズ値の範囲内となるならば、微細な凹凸を付けてもよいし、出射面(単位光学形状151の表面)に微細凹凸を付けてもよい。また、光制御シート15を形成する材料に拡散材を添加してもよいし、単位光学形状151の表層内側に拡散材を含有する散乱層等を設ける等してもよい。
(5)本実施形態では、面光源装置は、反射板12、発光管13、乳白板14、光制御シート15によって構成される例を示したが、これに限らず、例えば、光制御シート15の出光側(LCDパネル11側)に、さらに、拡散作用を有する光学シートを積層してもよいし、他のプリズムシート等を光制御シートと配列方向が直交するように配置してもよい。
(6)本実施形態では、面光源装置の光源部は、線光源である発光管13を用いる例を示したが、これに限らず、例えば、点光源であるLED(Light Emitting Diode)を発光源を2次元方向に配列して光源部として用いてもよいし、有機EL(Electroluminescence)や無機EL等の面発光するものを光源部として用いてもよい。
なお、本実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。
10 透過型表示装置
11 LCDパネル
12 反射板
13 発光管
14 乳白板
15 光制御シート
151 単位光学形状
152 頂部
153,154 側面部

Claims (9)

  1. 複数の画素がマトリックス状に配列された透過型表示部を備える透過型表示装置の面光源装置に用いられ、
    出射側に凸形状の単位光学形状がシート面に沿って一方向に一定の配列ピッチPで複数配列された光学シートであって、
    前記単位光学形状は、頂部と、前記頂部を挟んで位置する2つの側面部とを備え、
    前記頂部は、曲率半径rが、0μm<r≦30μmを満たす曲面からなり、
    前記配列ピッチPは、120μm≦P≦170μmを満たすこと、
    を特徴とする光学シート。
  2. 請求項1に記載の光学シートにおいて、
    前記側面部は、平面であり、
    前記側面部がシート面に平行な面となす角度αは、35°≦α<90°を満たすこと、
    を特徴とする光学シート。
  3. 請求項1に記載の光学シートにおいて、
    前記側面部は、少なくとも1つ以上の面からなり、
    前記単位光学形状の配列方向に平行であってシート面に直交する断面において、前記単位光学形状の頂点とその単位光学形状に隣接する単位光学形状との間の谷部の谷底となる点とを通る直線がシート面に平行な面となす角度αAは、35°≦αA<60°を満たすこと、
    を特徴とする光学シート。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の光学シートにおいて、
    前記単位光学形状は、熱可塑性樹脂によって形成されていること、
    を特徴とする光学シート。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の光学シートにおいて、
    ヘイズ値が0%〜20%であること、
    を特徴とする光学シート。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の光学シートにおいて、
    前記単位光学形状の配列方向に平行であってシート面に垂直な断面での前記単位光学形状の断面形状は、略二等辺三角形形状であること、
    を特徴とする光学シート。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の光学シートと、
    前記光学シートの背面から光を照射する光源部と、
    を備える面光源装置。
  8. 請求項7に記載の面光源装置と、
    前記面光源装置によって背面から照射され、映像を表示する透過型表示部と、
    を備える透過型表示装置。
  9. 請求項8に記載の透過型表示装置において、
    前記透過型表示部は、複数の画素がマトリックス状に配列され、
    前記画素の配列ピッチは、0.4〜0.8mmであること、
    を特徴とする透過型表示装置。
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