JP2011231842A - 遊星歯車機構 - Google Patents

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浩充 太田
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Abstract

【課題】歯車の噛合部のバックラッシ量に関係なく正逆回転時の遊びを小さくできる遊星歯車機構を提供する。
【解決手段】遊星歯車減速機1において、プラネタリギヤ組を平歯車よりなる基準位相プラネタリギヤ組と、異位相プラネタリギヤ組を少なくも1組含む構成とする。基準位相プラネタリギヤ組は固定内歯車8とプラネタリギヤ6a〜6dと従動内歯車9と従動プラネタリギヤ7a〜7dの噛合部のバックラッシを0としたときのプラネタリギヤ6a〜6dと従動プラネタリギヤ7a〜6dの歯車回転方向の歯車位置の差である位相差を備えている。異位相プラネタリギヤ組はプラネタリギヤ6a〜6dと従動プラネタリギヤ7a〜7dの位相差が基準位相プラネタリギヤ組と異なる。この構成により基準位相プラネタリギヤ組と異位相プラネタリギヤ組の位相差分遊びを小さくできる。
【選択図】図1

Description

本発明は、遊星歯車機構に関するものであり、詳しくは3K型の遊星歯車機構のバックラッシ起因の遊び除去に関するものである。
3K型の遊星歯車機構は小型で大きな速度比を実現できるため多くの装置に使用されている。しかし、精密な回転運動をえるためには歯車噛合部のバックラッシ起因の遊びの除去が重要である。これを改善するために固定内歯車噛合遊星歯車と従動内歯車噛合遊星歯車をねじり角の異なるハスバ歯車とし、一部の遊星歯車組を軸方向に移動させてバックラッシ起因の遊びを除去する従来技術(例えば、特許文献1参照)がある。
特開平6−257646号公報
従来技術では、ハスバ歯車を使用するため軸方向の反力が生じる。これを吸収するために機構が複雑となり高価である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、小型でバックラッシ起因の遊びの少ない遊星歯機構を安価に提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の特徴は、回転軸に固定されたサンギヤと、
前記サンギヤに噛合するプラネタリギヤと、前記プラネタリギヤの軸方向の一端に設けられ前記プラネタリギヤと一体に回転する従動プラネタリギヤとで構成された複数個のプラネタリギヤ組と、
前記プラネタリギヤ組を回転自在に支持するプラネタリギヤ支持手段と、
前記プラネタリギヤ支持手段を保持し、前記回転軸廻りを回転自在に支持されたキャリアと、
前記プラネタリギヤと噛合する固定内歯車と、
前記従動プラネタリギヤと噛合し、前記回転軸廻りを回転自在に支持された従動内歯車とからなる遊星歯車機構において、
前記固定内歯車と前記プラネタリギヤと前記従動内歯車と前記従動プラネタリギヤを平歯車とし、
複数の前記プラネタリギヤ組の構成を、基準位相プラネタリギヤ組と少なくも1組の異位相プラネタリギヤ組を含む構成とし、
前記基準位相プラネタリギヤ組の各内歯車の噛合部における前記プラネタリギヤと前記従動プラネタリギヤの歯車回転方向の歯車位置の差である位相差について、前記プラネタリギヤと前記固定内歯車の噛合部のバックラッシを0とすると共に前記従動プラネタリギヤと前記従動内歯車の噛合部のバックラッシを0としたときの位相差を第1の位相差とし、
所定の位置の前記異位相プラネタリギヤ組の各内歯車の噛合部における異位相プラネタリギヤと異位相従動プラネタリギヤの歯車回転方向の歯車位置の差である位相差を、前記所定の位置の基準位相プラネタリギヤ組の第1の位相差と異なる位相の第2の位相差としたたことである。
請求項2に係る発明の特徴は、請求項1に係る発明において、前記所定の位置の基準位相プラネタリギヤ組の第1の位相差と、前記異位相プラネタリギヤ組の第2の位相差の、差の最大値を、前記固定内歯車と前記プラネタリギヤの噛合部のバックラッシと前記従動内歯車と前記従動プラネタリギヤの噛合部のバックラッシの合計より、少ない値としたことである。
請求項3に係る発明の特徴は、請求項1に係る発明において、前記異位相プラネタリギヤ組の前記異位相プラネタリギヤと前記異位相従動プラネタリギヤを前記異位相プラネタリギヤ組の回転方向にねじり弾性変形可能に連結し
ねじり弾性変形していないときの前記基準位相プラネタリギヤ組の第3の位相差と、前記異位相プラネタリギヤ組の第4の位相差の、差の最小値を、前記固定内歯車と前記プラネタリギヤの噛合部のバックラッシと前記従動内歯車と前記従動プラネタリギヤの噛合部のバックラッシの合計より、大きい値としたことである。
請求項4に係る発明の特徴は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に係る発明において、前記プラネタリギヤ組を偶数個備え、前記プラネタリギヤ組の半数を前記基準位相プラネタリギヤ組とし残りの半数を前記異位相プラネタリギヤ組としたことである。
請求項5に係る発明の特徴は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に係る発明において、前記プラネタリギヤ組のプラネタリギヤと従動プラネタリギヤの少なくも一方を前記プラネタリギヤ組の回転方向に位置調整可能に締結したことである。
請求項1に係る発明によれば、プラネタリギヤと固定内歯車、プラネタリギヤと従動内歯車の噛み合い部で発生するバックラッシによる遊びを、特別な部材を付加することなく小さくできる。このため、小型で応答性の高い遊星歯車機構を安価に実現できる。
請求項2に係る発明によれば、所望の遊びを設定することが可能でかつ、プラネタリギヤと固定内歯車、プラネタリギヤと従動内歯車の噛み合い部で適度な隙間があり、本遊星歯車機構の組み立てが容易である。
請求項3に係る発明によれば、プラネタリギヤと固定内歯車、プラネタリギヤと従動内歯車の噛み合い部で発生するバックラッシによる遊びを、簡易な構造で完全に除去できる。このため、小型で応答性の高い遊星歯車機構を安価に実現できる。
請求項4に係る発明によれば、遊星歯車機構の正逆のどちらの回転においても同等のねじり剛性を有する遊星歯車機構を実現できる。
請求項5に係る発明によれば、所望の遊びの大きさに対応した、基準位相プラネタリギヤ組と異位相プラネタリギヤ組を同一部材を用いて組立位相のみの変更で実現できる。このため部品種類を削減でき遊星歯車機構を安価に実現できる。
本実施形態の遊星歯車機構の断面を示す概略図である。 図1のA−A断面図である。 図1のB−B断面図である。 図2の歯車の噛合い部の詳細を示す図である。 図3の歯車の噛合い部の詳細を示す図である。 本実施形態の変形態様1のプラネタリギヤ組を示す概略図である。 図6のC−C断面図である。 図7のD−D断面図である。 本実施形態の変形態様2のプラネタリギヤ組を示す概略図である。
以下、本発明を回転運動の減速用に使用される遊星歯車減速機に応用した実施の形態を図1〜図5に基づき説明する。
図1〜図3に示すように、ハウジング2は軸受12を介して従動リング14を回転自在に支持している。ハウジング2は軸受11を介してキャリア4の一端を回転自在に支持し、従動リング14は軸受13を介してキャリア4の他端を回転自在に支持している。キャリア4は軸受17、18を介して入力軸3を回転自在に支持している。キャリア4は入力軸3の回転中心に対して回転対称に配置された4本の軸10a、10b、10c、10dの両端を保持している。軸10a、10b、10c、10dの中央部に軸受16a、16b、16c、16dを介してスリーブ15a、15b、15c、15dが回転自在に支持され、スリーブ15a、15b、15c、15dにはプラネタリギヤ6a、6b、6c、6dが結合され一体的に回転する。スリーブ15a、15b、15c、15dの従動プラネタリギヤ7a、7b、7c、7d側の外周と従動プラネタリギヤ7a、7b、7c、7dの内周面はテーパ形状をなし、締め付けナット19a、19b、19c、19dにより軸方向へ押し付けられることにより所望の位相で従動プラネタリギヤ7a、7b、7c、7dを固定できる。このため、プラネタリギヤ6a、6b、6c、6dと従動プラネタリギヤ7a、7b、7c、7dの位相差を所望の値にできる。入力軸3の中央部にはサンギヤ5を備えており、プラネタリギヤ6a、6b、6c、6dと噛合している。プラネタリギヤ6a、6b、6c、6dはハウジング2の内周に設けられた固定内歯車8とも噛合している。従動プラネタリギヤ7a、7b、7c、7dは従動リング14の内周に設けられた従動内歯車9と噛合している。固定内歯車8の歯数は84枚、プラネタリギヤ6a、6b、6c、6dの歯数は28枚、従動内歯車9の歯数が82枚、従動プラネタリギヤ7a、7b、7c、7dの歯数は26枚ですべての歯車はインボリュート平歯車である。プラネタリギヤ組50a、50b、50c、50dは円周方向に4等分の位置に配置されている。
上記例では、従動プラネタリギヤの内径をテーパとしスリーブと結合したが、スリーブ外周と従動プラネタリギヤの内周面を円筒とし、内周をテーパ面とする薄肉大円環と外周をテーパ面とする薄肉小円環をテーパ面で接触させるように重ねて摺動させることで構成した締結リングを使用して従動プラネタリギヤを固定してもよい。
以下に歯車の位相について説明する。
図2に示すように、入力軸3の回転中心点とプラネタリギヤ6aの回転中心点を結ぶ線と固定内歯車8のピッチ円の交点をプラネタリギヤ6aの噛合の位置の位相基準点Paとする。同様にプラネタリギヤ6b〜6dに対応して位相基準点Pb〜Pdを定義する。
位相基準点Paにおける固定内歯車8の位相に対する他の位相基準点における位相差をφとし、位相を歯車1歯の円周ピッチを一周期の単位として表す。固定内歯車8の歯数をT1とし、対象プラネタリギヤとプラネタリギヤ6aの配置の角度差をθ°とすると、φ=T1・θ/360となる。歯形は繰り返すので実質的な位相差をφ’とすると、φの小数部をαとすると、φ’=αと表される。位相基準点Pbではφ=84・90/360=21となりα=0なのでφ’=0となる。本実施例では、全ての位相基準点で位相差は0となり、固定内歯車8のすべての位相基準点での位相は同じである。これは、プラネタリギヤ6a、6b、6c、6dと固定内歯車8の噛合い位相が全て同じであることを意味する。
同様にして図3で示すように、従動内歯車9と従動プラネタリギヤ7a〜7dについても従動内歯車9の位相基準点Pja〜Pjdを定義する。従動プラネタリギヤ7aの位相基準点Pjaに対する他の位相基準点の位相差φは、従動内歯車9の歯数をT2とすると以下となる。従動プラネタリギヤ7bの位相基準点Pjbではφ=T2・θ/360=82・90/360=20.5となりα=0.5、φ’=0.5となり1/2歯だけ位相がずれている。同様にして、7cではφ’=0、7dではφ’=0.5となる。これは、従動内歯車9と従動プラネタリギヤ7aの噛合部の位相に対して従動プラネタリギヤ7cの噛合部の位相は同じで、従動プラネタリギヤ7b、7dの噛合部では1/2歯だけ位相がずれていることを意味する。
ここで基準位相プラネタリギヤ組について説明する。
バックラッシが0のプラネタリギヤ組が各内歯車と噛合うとすると、図2においてプラネタリギヤ6a〜6dは,固定内歯車8の位相基準点Pa〜Pdにプラネタリギヤ6a〜6dの歯の中央が位置する。同様に図3において、従動プラネタリギヤ7aと7cは,従動内歯車9の位相基準Pja、Pjcに従動プラネタリギヤの歯溝の中央が位置し、位相基準点Pjb、Pjdには従動プラネタリギヤ7bと7dの歯の中央が位置する。ゆえに、プラネタリギヤ組50a、50cでは位相基準点においてプラネタリギヤ6a、6cの歯の中央と従動プラネタリギヤ7a、7cの歯溝の中央が重なる。つまり、プラネタリギヤと従動プラネタリギヤの位相差が1/2歯異なる組み合せである。プラネタリギヤ組50b,50dは位相基準点においてプラネタリギヤ6b、6dと従動プラネタリギヤ7b、7dの歯の中央が重なる、つまりプラネタリギヤと従動プラネタリギヤの位相差が0である。
このようなバックラッシが0の状態で噛合うときのプラネタリギヤと従動プラネタリギヤの位相差を基準位相差とし、この位相差の組み合せを備えたプラネタリギヤ組を基準位相プラネタリギヤ組と呼ぶ。本実施例では、基準位相プラネタリギヤ組50a、50cの基準位相差は0.5、基準位相プラネタリギヤ組50b,50dの基準位相差は0である。
基準位相差は、上記のように内歯車の歯数とプラネタリギヤ組の配置角度により決定される、各プラネタリギヤ組に固有の位相差である。
基準位相差以外のプラネタリギヤと従動プラネタリギヤの位相差を備えたプラネタリギヤ組を異位相プラネタリギヤ組と呼ぶ。
本実施例ではプラネタリギヤ組50a、50cは基準位相プラネタリギヤ組とし、プラネタリギヤ組50b、50dは異位相プラネタリギヤ組とする。つまり、プラネタリギヤ組50a、50cは位相基準点でのプラネタリギヤ6a、6cの位相に対して従動プラネタリギヤ7a、7cの位相が1/2歯異なる組み合せとする。プラネタリギヤ組50b、50dは位相基準点でのプラネタリギヤ6b、6dの位相に対して従動プラネタリギヤ7b、7dの位相が所定の量Δだけ異なる組み合せとする。Δは固定内歯車8とプラネタリギヤ6a〜6dの噛合部の円周方向バックラッシをBk、従動内歯車9と従動プラネタリギヤ7a〜7dの噛合部の円周方向バックラッシをBj、プラネタリギヤのピッチ円半径をRp、従動プラネタリギヤのピッチ円半径をRjとすると、Δ=K・(Bk/Rp+Bj/Rj)ラジアンとする。Kは除去したい遊びの量により設定する1≧Kの定数で、K=1で遊びが0となり、K=0(全てのプラネタリギヤ組を基準位相プラネタリギヤ組で構成)で遊び量がバックラッシの和と等しくなる。
本遊星歯車減速機1は以下に説明する原理で内歯車とプラネタリギヤの噛合部の遊びを除去する。K=1とした場合で説明する。
図4に示す固定内歯車8とプラネタリギヤ6a、6b、6c、6dの噛合部の詳細において、固定内歯車8はプラネタリギヤ6a、6cの左歯面(ギヤ中心からギヤ外周方向を見て)と接触し、プラネタリギヤ6b、6dの右歯面と接触している。
図5に示す従動内歯車9と従動プラネタリギヤ7a、7b、7c、7dの噛合部の詳細において、従動内歯車9は従動プラネタリギヤ7a、7cの右歯面と接触し、従動プラネタリギヤ7b、7dの左歯面と接触している。
図2において、入力軸3が右回りに回転するとプラネタリギヤ6a〜6dは左回りに自転する。図4に示すように、プラネタリギヤ6a、6cが左回りに自転するとプラネタリギヤ6a、6cの左歯面が固定内歯車8を押し付けて反力を受けるためプラネタリギヤ6a、6cはキャリア4と共に右回りに公転する。このとき、プラネタリギヤ6b、6dの左歯面は固定内歯車8と接触せず、右歯面が接触しているので公転運動には寄与しない。図3において、従動プラネタリギヤ7a〜7dはプラネタリギヤ6a〜6dと一体的に回転するように結合されているので左回りに自転しながら右回りに公転する。このとき公転による回転速度が自転による回転速度より大きい。このため図5に示すように、従動プラネタリギヤ7a、7cの右歯面が従動内歯車9に力を伝達し従動内歯車9を右回りに回転させる。このとき、従動プラネタリギヤ7b、7dの右歯面は従動内歯車9と接触せず左歯面が接触しているので、従動内歯車9の回転運動には寄与しない。
次に、入力軸3を逆の左回りに回転させるとプラネタリギヤ6a〜6dは右回りに自転する。図4に示すように、プラネタリギヤ6b、6dが右回りに自転するとプラネタリギヤ6b、6dの右歯面が固定内歯車8を押し付けて反力を受けるためプラネタリギヤ6b、6dはキャリア4と共に左回りに公転する。この回転が右から左へ逆転するときに力の伝達に寄与するプラネタリギヤが6a、6cから6b、6dへ交替するが、力伝達歯面は常に接触しているため、反転時に遊びが無く瞬時に回転の切替が可能となる。従動内歯車と従動プラネタリギヤの噛合いについても同様で、力の伝達に寄与する従動プラネタリギヤが7a、7cから7b、7dへ交替するが、力伝達歯面は常に接触しているため、反転時に遊びが無く瞬時に回転の切替が可能となる。
以上はK=1で遊びが0の場合について述べたが、K=0.9に設定すると逆転時にバックラッシ合計の10%の遊びを備えた内歯車とプラネタリギヤの噛合いを実現できる。
本実施例では基準位相プラネタリギヤ組と異位相プラネタリギヤ組を同数備え、正逆回転ともに伝達能力を等しくしたが、一方の回転方向に大きな伝達能力が必要な場合は、その方向の伝達に寄与するプラネタリギヤ組の数を多くすることで伝達能力を大きくしてもよい。
以上のように、力を伝達するプラネタリギヤ組を回転方向により基準位相プラネタリギヤ組と異位相プラネタリギヤ組に分離し、力伝達歯面を歯の片面のみとすることで、バックラッシ量に関係なく内歯車とプラネタリギヤの噛合部での回転の遊び量を設定できる。遊び量を小さくすることで応答性の高い遊星歯車減速機を実現できる。
<本実施形態の変形態様>
以上の実施例では、基準位相プラネタリギヤ組の位相差と、異位相プラネタリギヤ組の位相差の、差の最大値を、固定内歯車とプラネタリギヤの噛合部のバックラッシと従動内歯車と従動プラネタリギヤの噛合部のバックラッシの合計以下の値とし、プラネタリギヤと従動プラネタリギヤを剛体的に連結した構造について述べた。
本変形態様では、基準位相プラネタリギヤ組の位相差と、異位相プラネタリギヤ組の位相差の、差の最小値を、固定内歯車とプラネタリギヤの噛合部のバックラッシと従動内歯車と従動プラネタリギヤの噛合部のバックラッシの合計より大きい値とし、プラネタリギヤと従動プラネタリギヤをプラネタリギヤ組の回転方向に弾性的に回転できるように連結した構造について以下に説明する。
変形態様1について図6、図7、図8に基づき説明する。プラネタリギヤ26はギヤ部と端部にテーパ形状を備えた軸部からなり、従動プラネタリギヤ7がテーパ部に所定の位相で挿入され、ねじを備えたナット19により軸方向に押し込まれることによりテーパ部と固着する。プラネタリギヤ26の歯車部とテーパ部を連結する円環部には穴261を複数備えており、捻り剛性を所定の値Gに設定している。
上記のような、プラネタリギヤ26と従動プラネタリギヤ7を弾性的に連結したプラネタリギヤ組を異位相プラネタリギヤ組として使用する。プラネタリギヤ26と従動プラネタリギヤ7の位相差が基準位相プラネタリギヤ組との位相差より、固定内歯車とプラネタリギヤの噛合部のバックラッシと従動内歯車と従動プラネタリギヤの噛合部のバックラッシの合計よりBoだけ大きい値になる位置で、従動プラネタリギヤ7をテーパ部に固着する。本プラネタリギヤ組を組み付ける際に従動プラネタリギヤ7を位相差が小さくなる方向に捻りながら従動内歯車と噛合させる。こうすると、捻り剛性GとBoで決まるトルクT=G・Boが従動プラネタリギヤと従動内歯車の噛合部に作用し、この反力がプラネタリギヤと固定内歯車の噛合部に作用する。このトルクにより従動内歯車が回転することで基準位相プラネタリギヤ組における、固定内歯車とプラネタリギヤ、従動プラネタリギヤと従動内歯車の噛合部にトルクTが作用する。基準位相プラネタリギヤ組と異位相プラネタリギヤ組に作用するトルクは反対方向であるため、プラネタリギヤと内歯車の動力伝達噛合部が正逆回転ともに常に接触した状態で回転する。ゆえに、歯車、キャリア等の形状誤差による噛合部の円周方向誤差がBo以内であれば遊びが発生しない。
また変形態様2を図9に示す。プラネタリギヤ27と固着したスリーブ30と、スリーブ30に回転自在に勘合したテーパリング29と、テーパリング29のテーパ部に所定の位相で挿入されねじを備えたナット19により軸方向に押し込まれることによりテーパ部と固着した従動プラネタリギヤ31を備える。スリーブ30の外周に配置され、プラネタリギヤ27とテーパリング29の対向する側面に各々の端面が固着したゴムリング28によりプラネタリギヤ27とテーパリング29を弾性的に連結した構造としてもよい。この場合も、変形態様1と同様な効果を発揮できる。
上記の説明では、プラネタリギヤが4個の例について述べたが4個に限定されるものではなく、複数のプラネタリギヤ組の内少なくとも1つを異位相プラネタリギヤ組として構成すればよい。
1:遊星歯車減速機 2:ハウジング 3:入力軸 4:キャリア 5:サンギヤ 6a〜6d:プラネタリギヤ 7a〜7d:従動プラネタリギヤ 8:固定内歯車 9:従動内歯車 10a〜10d:軸 14:従動リング 15a〜15d:スリーブ 50a〜50d:プラネタリギヤ組

Claims (5)

  1. 回転軸に固定されたサンギヤと、
    前記サンギヤに噛合するプラネタリギヤと、前記プラネタリギヤの軸方向の一端に設けられ前記プラネタリギヤと一体に回転する従動プラネタリギヤとで構成された複数個のプラネタリギヤ組と、
    前記プラネタリギヤ組を回転自在に支持するプラネタリギヤ支持手段と、
    前記プラネタリギヤ支持手段を保持し、前記回転軸廻りを回転自在に支持されたキャリアと、
    前記プラネタリギヤと噛合する固定内歯車と、
    前記従動プラネタリギヤと噛合し、前記回転軸廻りを回転自在に支持された従動内歯車とからなる遊星歯車機構において、
    前記固定内歯車と前記プラネタリギヤと前記従動内歯車と前記従動プラネタリギヤを平歯車とし、
    複数の前記プラネタリギヤ組の構成を、基準位相プラネタリギヤ組と少なくも1組の異位相プラネタリギヤ組を含む構成とし、
    前記基準位相プラネタリギヤ組の各内歯車の噛合部における前記プラネタリギヤと前記従動プラネタリギヤの歯車回転方向の歯車位置の差である位相差について、前記プラネタリギヤと前記固定内歯車の噛合部のバックラッシを0とすると共に前記従動プラネタリギヤと前記従動内歯車の噛合部のバックラッシを0としたときの位相差を第1の位相差とし、
    所定の位置の前記異位相プラネタリギヤ組の各内歯車の噛合部における異位相プラネタリギヤと異位相従動プラネタリギヤの歯車回転方向の歯車位置の差である位相差を、前記所定の位置の基準位相プラネタリギヤ組の第1の位相差と異なる位相の第2の位相差とした、
    遊星歯車機構。
  2. 前記所定の位置の基準位相プラネタリギヤ組の第1の位相差と、前記異位相プラネタリギヤ組の第2の位相差の、差の最大値を、前記固定内歯車と前記プラネタリギヤの噛合部のバックラッシと前記従動内歯車と前記従動プラネタリギヤの噛合部のバックラッシの合計より、少ない値とした請求項1記載の遊星歯車機構。
  3. 前記異位相プラネタリギヤ組の前記異位相プラネタリギヤと前記異位相従動プラネタリギヤを前記異位相プラネタリギヤ組の回転方向にねじり弾性変形可能に連結し
    ねじり弾性変形していないときの前記基準位相プラネタリギヤ組の第3の位相差と、前記異位相プラネタリギヤ組の第4の位相差の、差の最小値を、前記固定内歯車と前記プラネタリギヤの噛合部のバックラッシと前記従動内歯車と前記従動プラネタリギヤの噛合部のバックラッシの合計より、大きい値とした請求項1記載の遊星歯車機構。
  4. 前記プラネタリギヤ組を偶数個備え、前記プラネタリギヤ組の半数を前記基準位相プラネタリギヤ組とし残りの半数を前記異位相プラネタリギヤ組とした請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の遊星歯車機構。
  5. 前記プラネタリギヤ組のプラネタリギヤと従動プラネタリギヤの少なくも一方を前記プラネタリギヤ組の回転方向に位置調整可能に締結した請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の遊星歯車機構。
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