JP2011215522A - 光学装置および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】高画質なカラー表示が可能であるとともに、各部材の位置調整を簡単に行うことができ、生産性に優れた光学装置および電子機器を提供すること。
【解決手段】光学装置44は、3つの偏光分離素子441と、3つの反射型電気光学装置50と、クロスダイクロイックプリズム70と、を備える。クロスダイクロイックプリズム70は、第1光学素子71と第2光学素子72と第3光学素子73と第4光学素子74とが接合されてなる。第1光学素子71は、第1面711、第2面712、第3面713、および第4面714を有し、第1面711と第2面712とが直交し、第3面713は第1面711と平行に形成され、第4面714は第3面713に対して45°傾斜している。第3面713は偏光分離素子441に接合され、第4面714は反射型電気光学装置50の画像形成領域51Aに接合されている。
【選択図】図2
【解決手段】光学装置44は、3つの偏光分離素子441と、3つの反射型電気光学装置50と、クロスダイクロイックプリズム70と、を備える。クロスダイクロイックプリズム70は、第1光学素子71と第2光学素子72と第3光学素子73と第4光学素子74とが接合されてなる。第1光学素子71は、第1面711、第2面712、第3面713、および第4面714を有し、第1面711と第2面712とが直交し、第3面713は第1面711と平行に形成され、第4面714は第3面713に対して45°傾斜している。第3面713は偏光分離素子441に接合され、第4面714は反射型電気光学装置50の画像形成領域51Aに接合されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、各波長帯域に分離された光をそれぞれ変調し、これらの変調光を合成出力する光学装置および電子機器に関する。
従来、プロジェクター等の投射装置では、入射光を各波長帯域(例えば、RGB3色)の光に分離し、分離された光を反射型液晶パネルに入射させることで各光を変調させ、変調された3色の光を、偏光ビームフィルターやダイクロイックミラーを通してスクリーン上で重ね合わせてカラー表示している。
ここで、偏光ビームフィルター、ダイクロイックミラー、および反射型液晶パネルの相対位置がずれてしまうとスクリーン上の投影像において3色の画像光がずれ、カラー表示の画質が悪化してしまう。このような問題を解決するために、これらの3つの画像光が適切に重なるように、ダイクロイックミラー、反射型液晶パネルおよび偏光ビームフィルターの位置を調整して固定する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1では、光合成プリズムの光束入射側端面の上下端部に2個の固定プレートをそれぞれ接合し、この固定プレートに偏光ビームフィルターと反射型液晶パネルとを接合することでそれぞれの位置を固定している。
特許文献1では、光合成プリズムの光束入射側端面の上下端部に2個の固定プレートをそれぞれ接合し、この固定プレートに偏光ビームフィルターと反射型液晶パネルとを接合することでそれぞれの位置を固定している。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、偏光ビームフィルターと反射型液晶パネルと光合成プリズムとの位置は固定できるものの、固定プレート等の部品点数が多くなるとともに、複数の固定プレートの位置調整を行う必要があるため組立作業が複雑となってしまい、生産性が悪化するという問題があった。
本発明の目的は、高画質なカラー表示が可能であるとともに、各部材の位置調整を簡単に行うことができ、生産性に優れた光学装置および電子機器を提供することである。
本発明の光学装置は、複数の色光を色光毎に画像情報に応じて変調する複数の反射型光変調素子と、前記反射型光変調素子に照射される光束および前記反射型光変調素子で変調された光束を偏光分離する複数の偏光分離素子と、前記複数の反射型光変調素子にて変調され前記複数の偏光分離素子にて偏光分離された光束を合成して画像光を形成する色合成光学素子と、を備え、前記色合成光学素子は、互いに直交し、色合成膜がそれぞれ形成された第1面および第2面と、前記第1面に平行で前記偏光分離素子における偏光分離領域が接合された第3面と、前記第3面に対して45°の角度をなし前記反射型光変調素子の光入射出側端面における画像形成領域に対向配置された第4面と、を有する第1光学素子、第2光学素子、および、第3光学素子を備え、前記第1光学素子の第2面と前記第2光学素子の第2面とが接合され、前記第2光学素子の第1面と前記第3光学素子の第2面とが接合され、前記第1光学素子の第1面と前記第3光学素子の第1面とが三角柱状の透光性部材で接合されたことを特徴とする。
ここで、画像形成領域とは、反射型光変調素子の光入射出側端面のうち、各色光を変調して画像を形成する領域を意味する。さらに、偏光分離領域とは、偏光分離素子において光束を偏光分離する領域を意味する。
この発明では、色合成光学素子は、透光性の第1光学素子と第2光学素子と第3光学素子と三角柱状の透光性部材とが接合されてなる。第1光学素子と第2光学素子と第3光学素子とは同じ形状であり、それぞれが第1面と第2面と第3面と第4面とを有している。そして、第1面と第2面とが直交し、第3面は第1面に平行であり、第4面は第3面に対して45°傾斜している。そして、各光学素子の第3面に偏光分離素子の偏光分離領域が接合され、第4面に反射型光変調素子の画像形成領域が対向配置されている。ここで、対向配置とは、第4面と反射型光変調素子の画像形成領域とが直接接合されることのほかにも、第4面と反射型光変調素子の画像形成領域とが他の部材を介して接合されるという意味をも含むものである。そして、各光学素子と三角柱状の透光性部材は互いに直交する第1面および第2面が隣接する光学素子の第1面または第2面と接合し、これらの接合面には色合成膜が形成され、反射型光変調素子で変調され偏光分子素子で偏光分離された各色の光束はこの色合成膜に入射することで合成されてスクリーン上に投射される。
この発明では、色合成光学素子は、透光性の第1光学素子と第2光学素子と第3光学素子と三角柱状の透光性部材とが接合されてなる。第1光学素子と第2光学素子と第3光学素子とは同じ形状であり、それぞれが第1面と第2面と第3面と第4面とを有している。そして、第1面と第2面とが直交し、第3面は第1面に平行であり、第4面は第3面に対して45°傾斜している。そして、各光学素子の第3面に偏光分離素子の偏光分離領域が接合され、第4面に反射型光変調素子の画像形成領域が対向配置されている。ここで、対向配置とは、第4面と反射型光変調素子の画像形成領域とが直接接合されることのほかにも、第4面と反射型光変調素子の画像形成領域とが他の部材を介して接合されるという意味をも含むものである。そして、各光学素子と三角柱状の透光性部材は互いに直交する第1面および第2面が隣接する光学素子の第1面または第2面と接合し、これらの接合面には色合成膜が形成され、反射型光変調素子で変調され偏光分子素子で偏光分離された各色の光束はこの色合成膜に入射することで合成されてスクリーン上に投射される。
これによれば、各光学素子と透光性部材とが互いに接合することで色合成光学素子として機能し、この色合成光学素子は各色光に対応する反射型光変調素子と偏光分離素子とを支持して固定している。すなわち、本発明の光学装置は、色合成光学素子と各色光に対応する反射型光変調素子と偏光分離素子とを固定するための部材がないため、色合成光学素子と反射型光変調素子と偏光分離素子との位置の調整箇所が減少し、これらの部材の位置がずれるというリスクを低減することができる。したがって、スクリーン上における各色の画像光を投射する際のずれを低減でき、高画質なカラー表示を提供することができる。
また、光学装置は、色合成光学素子に各反射型光変調素子と偏光分離素子とが一体化されている。従来は、光合成プリズムの上下端面で各部材を支持するため2個の固定プレートを用いていたが、本発明では、そのような固定するための部材を用いずに色合成光学素子に各反射型光変調素子と偏光分離素子とを固定している。これによれば、部品点数が抑えられるためコスト削減を図ることができる。また、部品点数の減少により色合成光学素子と反射型光変調素子と偏光分離素子との位置の調整箇所が減少するので組立作業性が向上する。すなわち、生産性に優れている。
本発明の光学装置において、前記第1面、前記第2面、前記第3面、および前記第4面に直交する端面は、平面視略台形状であり、前記第4面には、前記反射型光変調素子の画像形成領域に対する貼付面を有する延設部が一体的に形成されていることが好ましい。
この発明では、第1光学素子、第2光学素子、および第3光学素子の第4面に延設部が一体的に形成されている。この延設部は、反射型光変調素子の画像形成領域に対向配置されるため、その貼付面は第4面と平行に形成される。
これによれば、延設部の貼付面は第4面に対して偏光分離素子の反対側に位置するため、この延設部に貼り付けられる反射型光変調素子と偏光分離素子の端部との間隔を大きくすることができる。したがって、反射型光変調素子を各光学素子に貼り付ける際に部材同士が干渉することがないため、作業性に優れている。また、このように作業性に優れるので、各部材の位置調整を正確に行うことができる。
これによれば、延設部の貼付面は第4面に対して偏光分離素子の反対側に位置するため、この延設部に貼り付けられる反射型光変調素子と偏光分離素子の端部との間隔を大きくすることができる。したがって、反射型光変調素子を各光学素子に貼り付ける際に部材同士が干渉することがないため、作業性に優れている。また、このように作業性に優れるので、各部材の位置調整を正確に行うことができる。
本発明の電子機器は、上述の光学装置を備えることを特徴とする。
この発明によれば、電子機器は上述した本発明の光学装置を備えているので、高品質な画像表示を行うことができるとともに、部品点数が少ないので容易に組立作業を行うことができ、生産性が向上する。
このような電子機器としては、例えば、液晶プロジェクター等の投射型表示装置が挙げられる。
この発明によれば、電子機器は上述した本発明の光学装置を備えているので、高品質な画像表示を行うことができるとともに、部品点数が少ないので容易に組立作業を行うことができ、生産性が向上する。
このような電子機器としては、例えば、液晶プロジェクター等の投射型表示装置が挙げられる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
〔プロジェクターの構成〕
図1は、プロジェクター1の概略構成を模式的に示す図である。
プロジェクター1は、光源から射出される光束を画像情報に応じて変調してカラー画像(画像光)を形成し、このカラー画像をスクリーン(図示略)上に拡大投射する。このプロジェクター1は、図1に示すように、略直方体状の外装筐体2と、投射レンズ3と、光学ユニット4等を備える。
[第1実施形態]
〔プロジェクターの構成〕
図1は、プロジェクター1の概略構成を模式的に示す図である。
プロジェクター1は、光源から射出される光束を画像情報に応じて変調してカラー画像(画像光)を形成し、このカラー画像をスクリーン(図示略)上に拡大投射する。このプロジェクター1は、図1に示すように、略直方体状の外装筐体2と、投射レンズ3と、光学ユニット4等を備える。
投射レンズ3は、複数のレンズを組み合わせた組レンズとして構成され、光学ユニット4にて形成されたカラー画像をスクリーン上に拡大投射する。
光学ユニット4は、外装筐体2内の制御装置による制御の下、光源から射出された光束を光学的に処理して画像信号に対応したカラー画像を形成するユニットである。この光学ユニット4は、光源装置41と、照明光学装置42と、色分離光学装置43と、光学装置44等を備える。
光源装置41は、光源ランプ411、リフレクター412、UV−IRフィルター413等を備える。光源ランプ411から射出された光束は、リフレクター412によって射出方向が揃えられ、UV−IRフィルター413を介して照明光学装置42に向けて射出される。
光学ユニット4は、外装筐体2内の制御装置による制御の下、光源から射出された光束を光学的に処理して画像信号に対応したカラー画像を形成するユニットである。この光学ユニット4は、光源装置41と、照明光学装置42と、色分離光学装置43と、光学装置44等を備える。
光源装置41は、光源ランプ411、リフレクター412、UV−IRフィルター413等を備える。光源ランプ411から射出された光束は、リフレクター412によって射出方向が揃えられ、UV−IRフィルター413を介して照明光学装置42に向けて射出される。
照明光学装置42は、第1レンズアレイ421、第2レンズアレイ422、偏光変換素子423、および重畳レンズ424を備える。そして、光源装置41から射出された光束は、第1レンズアレイ421によって複数の部分光束に分割され、第2レンズアレイ422の近傍で結像する。第2レンズアレイ422から射出された各部分光束は、その中心軸(主光線)が偏光変換素子423の入射面に垂直となるように入射し、偏光変換素子423にて略1種類の直線偏光光として射出される。偏光変換素子423から直線偏光光として射出され、重畳レンズ424を介した複数の部分光束は、光学装置44の後述する3枚の反射型液晶パネル51上で重畳する。
色分離光学装置43は、青色光を反射するB光反射ダイクロイックミラー432および緑色光、赤色光を反射するGR光反射ダイクロイックミラー433がX字状に配置されたクロスダイクロイックミラー431、緑色光を反射するG光反射ダイクロイックミラー434、および2枚の反射ミラー435,436を備える。そして、色分離光学装置43は、照明光学装置42から射出された複数の部分光束を赤、緑、青の3色の色光に分離する。この分離された青色光、緑色光、赤色光は、光学装置44を構成する後述する偏光分離素子441B,441G,441Rに入射する。
〔光学装置の詳細な構成〕
光学装置44は、入射した光束を画像情報に応じて変調して画像光(カラー画像)を形成するものである。この光学装置44は、3つの偏光分離素子441(赤色光側の偏光分離素子を441R、緑色光側の偏光分離素子を441G、青色光側の偏光分離素子を441Bとする)と、3つの反射型電気光学装置50(偏光分離素子441と同様に、各色光側の反射型電気光学装置を50R,50G,50Bとする)と、クロスダイクロイックプリズム70と、を備える。
光学装置44は、入射した光束を画像情報に応じて変調して画像光(カラー画像)を形成するものである。この光学装置44は、3つの偏光分離素子441(赤色光側の偏光分離素子を441R、緑色光側の偏光分離素子を441G、青色光側の偏光分離素子を441Bとする)と、3つの反射型電気光学装置50(偏光分離素子441と同様に、各色光側の反射型電気光学装置を50R,50G,50Bとする)と、クロスダイクロイックプリズム70と、を備える。
3つの偏光分離素子441は、入射光束の光軸に対して略45°傾斜した状態で配置され、入射した光束を偏光分離する。そして、各偏光分離素子441は、入射した光束のうち、偏光変換素子423で揃えられた偏光方向と略同一の偏光方向を有する偏光光を透過させ、前記偏光方向に直交する偏光方向を有する偏光光を反射させ、入射した光束を偏光分離する。
3つの反射型電気光学装置50は、図2に示すように、シリコン基板上に液晶が形成されたいわゆるLCOS(Liquid Crystal On Silicon)で構成されている反射型液晶パネル51(反射型電気光学装置50と同様に、各色光側の反射型液晶パネルを51R,51G,51Bとする)と、この反射型液晶パネル51の熱を放熱する放熱部材55を備える。そして、各反射型電気光学装置50は、各偏光分離素子441を透過した光束の光軸に対して反射型液晶パネル51が略直交した状態でそれぞれ配置される。
反射型液晶パネル51は、互いに対向する素子基板510および対向基板520と、これらの間に密封封入された図示しない液晶を備える。この反射型液晶パネル51は、前記制御装置からの駆動信号に応じて、前記液晶の配向状態が制御され、偏光分離素子441を透過した偏光光束の偏光方向を変調し、偏光分離素子441に向けて反射する。反射型液晶パネル51にて変調され、偏光分離素子441に向けて反射された光束は、偏光変換素子423で揃えられた偏光方向に直交する偏光方向を有する偏光光のみが偏光分離素子441にて反射されてクロスダイクロイックプリズム70の色分離膜に向う。
反射型液晶パネル51は、互いに対向する素子基板510および対向基板520と、これらの間に密封封入された図示しない液晶を備える。この反射型液晶パネル51は、前記制御装置からの駆動信号に応じて、前記液晶の配向状態が制御され、偏光分離素子441を透過した偏光光束の偏光方向を変調し、偏光分離素子441に向けて反射する。反射型液晶パネル51にて変調され、偏光分離素子441に向けて反射された光束は、偏光変換素子423で揃えられた偏光方向に直交する偏光方向を有する偏光光のみが偏光分離素子441にて反射されてクロスダイクロイックプリズム70の色分離膜に向う。
クロスダイクロイックプリズム70は、各反射型液晶パネル51で変調され、各偏光分離素子441にて反射された各色光を合成してカラー画像を形成する。このクロスダイクロイックプリズム70は、直角プリズムである第1光学素子71、第2光学素子72、第3光学素子73、および第4光学素子74を貼り合わせて形成される。
第1光学素子71は、透光性部材で構成されており、その線膨張係数は、4×10−6/℃以上10×10−6/℃以下である。特に、反射型液晶パネル51の線膨張係数と等しいことがより好ましい。
第1光学素子71は、透光性部材で構成されており、その線膨張係数は、4×10−6/℃以上10×10−6/℃以下である。特に、反射型液晶パネル51の線膨張係数と等しいことがより好ましい。
第1光学素子71は、略長方形状の第1面711、第2面712、第3面713、および第4面714を有している。第1面711と第2面712とは互いに直交し、第3面713は第1面と平行に形成され、第4面714は第3面713に対して45°傾斜している。これにより、第1面711、第2面712、第3面713、および第4面714に直交する端面715は、平面視略台形状に形成されている。
また、第3面713には偏光分離素子441の偏光分離領域441Aが接合され、第4面714には反射型電気光学装置50の画像形成領域51Aが接合されている。このように、クロスダイクロイックプリズム70の一部を構成する第1光学素子71は、偏光分離素子441および反射型電気光学装置50を支持して固定する。
また、第3面713には偏光分離素子441の偏光分離領域441Aが接合され、第4面714には反射型電気光学装置50の画像形成領域51Aが接合されている。このように、クロスダイクロイックプリズム70の一部を構成する第1光学素子71は、偏光分離素子441および反射型電気光学装置50を支持して固定する。
第2光学素子72および第3光学素子73は、第1光学素子711と同一の形状を有している。
第2光学素子72は、第1面721、第2面722、第3面723、および第4面724を有し、第3面723に偏光分離素子441が接合され、第4面724に反射型電気光学装置50の画像形成領域51Aが接合されている。
第3光学素子73は、第1面731、第2面732、第3面733、および第4面734を有し、第3面733に偏光分離素子441が接合され、第4面734に反射型電気光学装置50の画像形成領域51Aが接合されている。
第2光学素子72は、第1面721、第2面722、第3面723、および第4面724を有し、第3面723に偏光分離素子441が接合され、第4面724に反射型電気光学装置50の画像形成領域51Aが接合されている。
第3光学素子73は、第1面731、第2面732、第3面733、および第4面734を有し、第3面733に偏光分離素子441が接合され、第4面734に反射型電気光学装置50の画像形成領域51Aが接合されている。
第4光学素子74は、三角柱状の透光性部材で構成される。互いに直交する第1面741および第2面742と、第1面741および第2面742を連結する第3面743と、を有している。第1面741、第2面742、および第3面743に直交する端面744は平面視略二等辺三角形状に形成されている。
これら4つの光学素子は、第1面および第2面が互いに接合されてクロスダイクロイックプリズム70を形成する。すなわち、第1光学素子71の第1面711は第4光学素子74の第1面741に貼り合わせられ、第1光学素子71の第2面712は第2光学素子72の第2面722に貼り合わせられる。また、第2光学素子72の第1面721は第3光学素子73の第2面732に貼り合わせられ、第3光学素子73の第1面731は第4光学素子74の第2面742に貼り合わせられている。
これら4つの光学素子を貼り合わせた界面には、2つの誘電体多層膜が形成されている。これら誘電体多層膜は、偏光分離素子441Gにて反射された緑色光を透過し、各偏光分離素子441R,441Bにて反射された赤、緑色光をそれぞれ反射する。このようにして、各色光が合成されてカラー画像が形成される。そして、クロスダイクロイックプリズム70で形成されたカラー画像は、上述した投射レンズ3によりスクリーンへ拡大投射される。
〔本実施形態の作用効果〕
上述した実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
光学装置44は、第1光学素子71、第2光学素子72、第3光学素子73、および第4光学素子74からなるクロスダイクロイックプリズム70を備え、第1光学素子71、第2光学素子72、および第3光学素子73の各第3面に偏光分離素子441の偏光分離領域441Aがそれぞれ接合され、各第4面には反射型電気光学装置50の画像形成領域51Aがそれぞれ接合されている。このため、反射型電気光学装置50および偏光分離素子441は、クロスダイクロイックプリズム70に固定されるので、これらの相対位置がずれてしまうというリスクを低減することができる。したがって、スクリーン上における各色の画像光を投射する際のずれを提言でき、高画質なカラー表示を提供することができる。
上述した実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
光学装置44は、第1光学素子71、第2光学素子72、第3光学素子73、および第4光学素子74からなるクロスダイクロイックプリズム70を備え、第1光学素子71、第2光学素子72、および第3光学素子73の各第3面に偏光分離素子441の偏光分離領域441Aがそれぞれ接合され、各第4面には反射型電気光学装置50の画像形成領域51Aがそれぞれ接合されている。このため、反射型電気光学装置50および偏光分離素子441は、クロスダイクロイックプリズム70に固定されるので、これらの相対位置がずれてしまうというリスクを低減することができる。したがって、スクリーン上における各色の画像光を投射する際のずれを提言でき、高画質なカラー表示を提供することができる。
光学装置44は、反射型電気光学装置50および偏光分離素子441をクロスダイクロイックプリズム70を構成する各光学素子に接合しているので、部品点数を抑えることができ、コスト削減を図ることができる。また、部品点数の減少により各部材の位置の調整箇所が減少するので組立作業性が向上し、生産性に優れる。
さらに、クロスダイクロイックプリズム70(第1光学素子71、第2光学素子72、および第3光学素子73)に反射型電気光学装置50の画像形成領域51Aおよび偏光分離素子441の偏光分離領域441Aが接合されているので、これらの部材間に空間が存在しない。このことにより、これらの部材における画像光の形成に寄与する領域(画像形成領域51A、および偏光分離領域441A)の間に塵埃が侵入することを防止できる。すなわち、第1光学素子71、第2光学素子72、および第3光学素子73に防塵機能を持たせることができる。これによれば、光学装置44にて形成する画像光に塵埃が入り込むことを抑制し、画像光を良好に維持でき、スクリーン等に劣化のない良好な投影画像を形成することができる。
〔本実施形態の変形例〕
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、光源装置41は、放電発光型の光源装置で構成したが、これに限られず、例えば、レーザーダイオード、LED(Light Emitting Diode)、有機EL(Electro Luminescence)素子、シリコン発光素子等の各種固体発光素子を採用してもよい。
また、光源装置41を1つのみ用い色分離光学装置43にて3つの色光に分離していたが、色分離光学装置43を省略し、3つの色光をそれぞれ射出する3つの前記固体発光素子を光源装置として構成してもよい。
さらに、上述の実施形態では、スクリーンを観察する方向から投射を行うフロントタイプのプロジェクターを例示したが、本発明は、スクリーンを観察する方向とは反対側から投射を行うリアタイプのプロジェクターにも適用可能である。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、光源装置41は、放電発光型の光源装置で構成したが、これに限られず、例えば、レーザーダイオード、LED(Light Emitting Diode)、有機EL(Electro Luminescence)素子、シリコン発光素子等の各種固体発光素子を採用してもよい。
また、光源装置41を1つのみ用い色分離光学装置43にて3つの色光に分離していたが、色分離光学装置43を省略し、3つの色光をそれぞれ射出する3つの前記固体発光素子を光源装置として構成してもよい。
さらに、上述の実施形態では、スクリーンを観察する方向から投射を行うフロントタイプのプロジェクターを例示したが、本発明は、スクリーンを観察する方向とは反対側から投射を行うリアタイプのプロジェクターにも適用可能である。
[第2実施形態]
第2実施形態では、第1実施形態で用いた光学装置44の代わりに図3に示す光学装置45を用いる。図3において、クロスダイクロイックプリズム70の形状が異なる以外は、第1実施形態の光学装置44と同様の構成であるので、同様の構成については説明を省略する。
クロスダイクロイックプリズム75は、第1光学素子751、第2光学素子752、第3光学素子753、および第4光学素子754を貼り合わせて形成される。
第1光学素子751は、第1面7511、第2面7512、第3面7513、および第4面7514で構成される四角柱の第4面7514に延設部7515が一体形成された形状である。ここで、第1光学素子751の第4面7514は実際には存在しない面であるが、説明の便宜上、図3に一点鎖線で表記する。
第2実施形態では、第1実施形態で用いた光学装置44の代わりに図3に示す光学装置45を用いる。図3において、クロスダイクロイックプリズム70の形状が異なる以外は、第1実施形態の光学装置44と同様の構成であるので、同様の構成については説明を省略する。
クロスダイクロイックプリズム75は、第1光学素子751、第2光学素子752、第3光学素子753、および第4光学素子754を貼り合わせて形成される。
第1光学素子751は、第1面7511、第2面7512、第3面7513、および第4面7514で構成される四角柱の第4面7514に延設部7515が一体形成された形状である。ここで、第1光学素子751の第4面7514は実際には存在しない面であるが、説明の便宜上、図3に一点鎖線で表記する。
図3に示すように、第1光学素子751は、第1面7511と第2面7522とが互いに直交し、第3面7513は第1面7511と平行に形成され、第4面7514は第3面7513に対して45°傾斜している。第4面7514に延設された延設部7515は、反射型電気光学装置50の画像形成領域51Aに対する貼付面7516を有しており、この貼付面7516は第4面7514と平行に形成される。したがって、第1光学素子751は、貼付面7516が第3面7513に対して45°傾斜している。
第3面7513は偏光分離素子441の偏光分離領域441A(図示しない)に貼り合わせられ、貼付面7516は反射型電気光学装置50の画像形成領域51A(図示しない)に貼り合わせられている。このように、クロスダイクロイックプリズム70の一部を構成する第1光学素子751は、反射型電気光学装置50および偏光分離素子441を支持してその位置を固定する。
なお、第2光学素子752および第3光学素子753は第1光学素子751と同一の形状を有し、第4光学素子754は第1実施形態の第4光学素子74と同一の形状であるため、説明は省略する。
なお、第2光学素子752および第3光学素子753は第1光学素子751と同一の形状を有し、第4光学素子754は第1実施形態の第4光学素子74と同一の形状であるため、説明は省略する。
〔第2実施形態の作用効果〕
このような光学装置45によれば、第1実施形態と同様の作用効果のほかにも以下の作用効果を奏することができる。
第1光学素子751は、反射型電気光学装置50側に延設部7515が一体形成されている。延設部7515の貼付面7516は第4面7514に対して偏光分離素子441の反対側に位置するため、反射型電気光学装置50と偏光分離素子441の端部との間隔を大きくすることができる。したがって、これらの部材が干渉しないので、反射型電気光学装置50を第1光学素子751に貼り付けやすい。すなわち、組立作業性が向上するとともに、第1光学素子751と反射型電気光学装置50との位置調整を正確に行うことができる。
このような光学装置45によれば、第1実施形態と同様の作用効果のほかにも以下の作用効果を奏することができる。
第1光学素子751は、反射型電気光学装置50側に延設部7515が一体形成されている。延設部7515の貼付面7516は第4面7514に対して偏光分離素子441の反対側に位置するため、反射型電気光学装置50と偏光分離素子441の端部との間隔を大きくすることができる。したがって、これらの部材が干渉しないので、反射型電気光学装置50を第1光学素子751に貼り付けやすい。すなわち、組立作業性が向上するとともに、第1光学素子751と反射型電気光学装置50との位置調整を正確に行うことができる。
[第3実施形態]
第3実施形態では、第1実施形態で用いた光学装置44の代わりに図4に示す光学装置46を用いる。図4において、クロスダイクロイックプリズム70の形状が異なる以外は、第1実施形態の光学装置44と同様の構成であるので、同様の構成については説明を省略する。
クロスダイクロイックプリズム76は、第1光学素子761、第2光学素子762、第3光学素子763、および第4光学素子764を貼り合わせて形成される。
第3実施形態では、第1実施形態で用いた光学装置44の代わりに図4に示す光学装置46を用いる。図4において、クロスダイクロイックプリズム70の形状が異なる以外は、第1実施形態の光学装置44と同様の構成であるので、同様の構成については説明を省略する。
クロスダイクロイックプリズム76は、第1光学素子761、第2光学素子762、第3光学素子763、および第4光学素子764を貼り合わせて形成される。
第1光学素子761において、第1面7611と第2面7612とが互いに直交し、第3面7613は第1面7611と平行に形成され、第4面7614は第3面7613に対して45°傾斜している。ここで、第4面7614は実際には存在しない面であるが、説明の便宜上、図4に一点鎖線で表記する。また、第1光学素子761は、第2面7612と第3面7613とを連結し、第4面7614に平行な第5面7617を有している。この第5面7617は、図4に示すように、平面視における第4面7614の長さに対して十分に短い長さを有する。これにより、第1面7611、第2面7612、第3面7613、第4面7614、および第5面7617によって形成される部材の端面は平面視略台形状に形成される。第1光学素子761は、第4面7614に延設部7615が一体形成されている。
延設部7615は、反射型電気光学装置50の画像形成領域51A(図示しない)に対する貼付面7616を有しており、この貼付面7616は第4面7614と平行に形成される。したがって、第1光学素子761は、貼付面7616が第3面7613に対して45°傾斜している。なお、延設部7615は、第2実施形態の延設部7515と同様の構成であり同様に機能する。
第3面7613には偏光分離素子441の偏光分離領域441A(図示しない)が接合され、貼付面7616には反射型電気光学装置50の画像形成領域51A(図示しない)が接合されている。このように、クロスダイクロイックプリズム70の一部を構成する第1光学素子761は、反射型電気光学装置50および偏光分離素子441を支持してその位置を固定する。すなわち、反射型電気光学装置50および偏光分離素子441はクロスダイクロイックプリズム76に直接接合されている。
なお、第2光学素子762および第3光学素子763は第1光学素子761と同一の形状を有し、第4光学素子764は第1実施形態の第4光学素子74と同一の形状であるため、説明は省略する。
なお、第2光学素子762および第3光学素子763は第1光学素子761と同一の形状を有し、第4光学素子764は第1実施形態の第4光学素子74と同一の形状であるため、説明は省略する。
〔第3実施形態の作用効果〕
このような光学装置46によれば、第2実施形態と同様の作用効果のほかにも以下の作用効果を奏することができる。
クロスダイクロイックプリズム76の一部を構成する第1光学素子761は、第5面7617を有している。このため、第3面7613はクロスダイクロイックプリズム70の中心からより離れた位置に配置されるため、第3面7613に接合される偏光分離素子441の端部と、隣接する光学素子に接合される部材との間隔を大きくすることができる。特に、第2光学素子762の反射型電気光学装置50と第3光学素子763の偏光分離素子441との間隔を大きくすることができる。したがって、光学素子間の各部材が干渉しないので、各部材を各光学素子に貼り付けやすい。したがって、組立作業性が向上し、クロスダイクロイックプリズム70と各部材との位置調整を正確に行うことができる。
このような光学装置46によれば、第2実施形態と同様の作用効果のほかにも以下の作用効果を奏することができる。
クロスダイクロイックプリズム76の一部を構成する第1光学素子761は、第5面7617を有している。このため、第3面7613はクロスダイクロイックプリズム70の中心からより離れた位置に配置されるため、第3面7613に接合される偏光分離素子441の端部と、隣接する光学素子に接合される部材との間隔を大きくすることができる。特に、第2光学素子762の反射型電気光学装置50と第3光学素子763の偏光分離素子441との間隔を大きくすることができる。したがって、光学素子間の各部材が干渉しないので、各部材を各光学素子に貼り付けやすい。したがって、組立作業性が向上し、クロスダイクロイックプリズム70と各部材との位置調整を正確に行うことができる。
1…プロジェクター、3…投射レンズ、41…光源装置、44,45,46…光学装置、441…偏光分離素子、50…反射型電気光学装置、51…反射型液晶パネル、70,75,76…クロスダイクロイックプリズム、71,751,761…第1光学素子、711、7511,7611…第1面、712、7512,7612…第2面、713,7513,7613…第3面、714…第4面、72,752,762…第2光学素子、73,753,763…第3光学素子、74,754,764…第4光学素子、7515,7615…延設部、7516,7616…貼付面、7617…連結部。
Claims (3)
- 複数の色光を色光毎に画像情報に応じて変調する複数の反射型光変調素子と、
前記反射型光変調素子に照射される光束および前記反射型光変調素子で変調された光束を偏光分離する複数の偏光分離素子と、
前記複数の反射型光変調素子にて変調され前記複数の偏光分離素子にて偏光分離された光束を合成して画像光を形成する色合成光学素子と、を備え、
前記色合成光学素子は、
互いに直交し、色合成膜がそれぞれ形成された第1面および第2面と、前記第1面に平行で前記偏光分離素子における偏光分離領域が接合された第3面と、前記第3面に対して45°の角度をなし前記反射型光変調素子の光入射出側端面における画像形成領域に対向配置された第4面と、を有する第1光学素子、第2光学素子、および、第3光学素子を備え、
前記第1光学素子の第2面と前記第2光学素子の第2面とが接合され、
前記第2光学素子の第1面と前記第3光学素子の第2面とが接合され、
前記第1光学素子の第1面と前記第3光学素子の第1面とが三角柱状の透光性部材で接合された
ことを特徴とする光学装置。 - 請求項1に記載の光学装置において、
前記第1面、前記第2面、前記第3面、および前記第4面に直交する端面は、平面視略台形状であり、
前記第4面には、前記反射型光変調素子の画像形成領域に対する貼付面を有する延設部が一体的に形成されている
ことを特徴とする光学装置。 - 請求項1または請求項2に記載の光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010085837A JP2011215522A (ja) | 2010-04-02 | 2010-04-02 | 光学装置および電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2010085837A JP2011215522A (ja) | 2010-04-02 | 2010-04-02 | 光学装置および電子機器 |
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JP2011215522A true JP2011215522A (ja) | 2011-10-27 |
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2010
- 2010-04-02 JP JP2010085837A patent/JP2011215522A/ja not_active Withdrawn
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