JP2011208327A - コンポジット繊維およびコンポジット繊維の製造方法 - Google Patents

コンポジット繊維およびコンポジット繊維の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高強度かつ高弾性率で、耐フィブリル性に優れた、セルロース繊維を含むコンポジット繊維を提供する。
【解決手段】原料セルロースと単層カーボンナノチューブとN−メチルモルホリンーオキシドとを含む分散液を調整する分散液調整工程と、紡糸ノズルを通して押出し吐出した後、空気層および凝固浴を通して凝固させて単層カーボンナノチューブを含むセルロース再生繊維を得る紡糸工程と、を含む製造方法である。分散液には更に、カテキンやカルボキシメチルセルロースまたはその塩を含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、セルロース繊維を含むコンポジット繊維およびコンポジット繊維の製造方法に関する。
セルロースは、植物の細胞壁の主成分であり、地球上に最も多量に存在する天然高分子である。セルロースを原料とした材料は、カーボンニュートラルの観点のみならず、その優れた性能(力学物性、耐熱性など)から今後利用が拡大することが期待されており研究が盛んに行われている。その用途は、製紙材料、衣類、食品、医薬品、化粧品など多岐にわたっている。
セルロースを原料とする繊維材料に再生繊維が挙げられ、古くからレーヨンとして製造されてきた。いくつかあるセルロース再生繊維の製造法の中で、アミン系有機溶媒であるN−メチルモルホリン−N−オキシド(NMMO)の水和物にセルロースを直接溶解して紡糸液とし、これをエアギャップを通過させたのち水中で脱溶剤、固化させてセルロース再生繊維を製造する方法は、リヨセル法と呼ばれている。
現在利用されている一般的なセルロース繊維の中で最も高弾性率・高強度な材料に関してみると、セルロースI型結晶を有する麻において引張弾性率30〜50GPa、引張強度300〜1000MPa程度、セルロースII型結晶を有する市販セルロース再生繊維では引張弾性率10〜20GPa、引張強度700〜800MPa程度とされている。
セルロースI型およびII型の結晶弾性率(高分子材料全体が結晶のみからなり、完全な分子の配向を持つと仮定した時の極限弾性率)はそれぞれ138GPaおよび88GPaであることが非特許文献1に報告されているが、実用のセルロース繊維の引張弾性率は結晶弾性率に遠く及ばない。言い換えると高弾性率および高強度などの力学物性をさらに改善する余地があると考えられる。ただし天然繊維は通常存在しているものをそのままに近い形で利用するのでそれ以上物性を上げることは困難であるし、100年以上前から製造されるセルロース再生繊維についていえば、高性能化のためには新規な製造プロセスの開発が必要である。
このような問題を解決する試みとしては、例えば、カーボンナノチューブ(CNT)導入による補強効果によって高強度化する方法がある。例えば、非特許文献2では、重合度が820のセルロースとイオン液体という溶媒、ならびにマルチウォールカーボンナノチューブ(MWCNT)を用いて作製したコンポジット繊維に関して報告されている。しかし、非特許文献2で得られた繊維の引張強度、引張弾性率は、それぞれ250MPa、15GPa程度にとどまっている。
また、特許文献1では、リヨセル法を用いて塩およびポリビニルアルコールのような他種の合成高分子を共存させることにより、引張強度が9g/d(約1.1GPa)程度の高強度繊維が得られることが報告されている。特許文献1では、添加剤の一例としてカーボンナノチューブが挙げられているが、実施例では検討されておらず未知数である。
リヨセル法で得られたセルロース再生繊維は分子量を大きくすることで引張強度を1GPa以上に高めることができる。しかしながら、高強度、高弾性率の再生繊維の大きな欠点であるフィブリル化(微細な繊維に分割される現象)が顕在化する。この理由はセルロース結晶が集合して形成されるミクロフィブリル間に存在する非晶質相の強度が弱いためと考えられる。このような易フィブリル化性は、高強度繊維の物性に悪影響を与え、引張強度は大きいが結節強度や曲げ強度に弱いという力学物性のバランスの悪さがより大きくなる。より高い汎用性および信頼性を獲得するには、耐フィブリル性を大きくすることは重要な課題である。
特開2006−138058号公報
材料,57巻,1号,2008年,p.97−103 Polymer,50巻,2009年,p.4577−4583
本発明は、高強度かつ高弾性率で、耐フィブリル性に優れた、セルロース繊維を含むコンポジット繊維およびその製造方法である。
本発明は、セルロース繊維と単層カーボンナノチューブとを含むコンポジット繊維である。
また、前記コンポジット繊維において、前記セルロース繊維が、原料セルロースを溶解した紡糸液から溶液紡糸により製造されるセルロース再生繊維であることが好ましい。
また、前記コンポジット繊維において、ラマン分光測定から算出した前記単層カーボンナノチューブのG/D値比(ここで、Gは1590cm-1付近に観察されるGバンドピーク強度、Dは1340cm-1付近に観察されるDバンドピーク強度を示す)が200以上であることが好ましい。
また、前記コンポジット繊維において、引張強度1GPa以上、初期引張弾性率が50GPa以上の力学物性を有することが好ましい。
また、前記コンポジット繊維において、前記単層カーボンナノチューブの含有量が、前記セルロース繊維に対して0.01重量%以上1重量%以下の範囲であることが好ましい。
また、本発明は、セルロース繊維と単層カーボンナノチューブとを含むコンポジット繊維の製造方法であって、原料セルロースと単層カーボンナノチューブとN−メチルモルホリン−N−オキシドとを含む分散液を調製する分散液調製工程と、前記分散液を紡糸ノズルを通して押出し吐出した後、空気層および凝固浴を通して凝固させて単層カーボンナノチューブを含むセルロース再生繊維を得る紡糸工程と、を含むコンポジット繊維の製造方法である。
また、前記コンポジット繊維の製造方法において、前記分散液がカテキンを含むことが好ましい。
また、前記コンポジット繊維の製造方法において、前記分散液がさらにカルボキシメチルセルロースまたはその塩を含むことが好ましい。
本発明では、セルロース繊維に単層カーボンナノチューブ(以下、SWCNTと表記)を含有させることによって、高強度、高弾性率で、耐フィブリル性に優れたコンポジット繊維およびその製造方法を提供する。
本発明の実施例で使用したSWCNTのラマンスペクトルを示す図である。 本発明の実施例で使用したSWCNTの走査形電子顕微鏡像を示す図である。 本発明の実施例において、カテキンおよびCMC−Naを使用して作製した0.1wt%SWCNT含有コンポジット繊維(20%延伸処理後)の走査形電子顕微鏡像を示す図である。 (a)本発明の実施例における、0.05wt%SWCNTおよびカテキンを含む紡糸溶液の光学顕微鏡像を示す図である。(b)本発明の実施例における、0.05wt%SWCNT、カテキンおよびCMC−Naを含む紡糸溶液の光学顕微鏡像を示す図である。 (a)本発明の実施例における、フィブリル化試験後の0.05wt%SWCNT含有コンポジット繊維の走査形電子顕微鏡像を示す図である。(b)本発明の実施例における、フィブリル化試験後のSWCNT未添加セルロース再生繊維の走査形電子顕微鏡像を示す図である。(c)フィブリル化試験後の市販のリヨセル繊維の走査形電子顕微鏡像を示す図である。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
本実施形態に係るコンポジット繊維は、セルロース繊維とSWCNTとを含む。
カーボンナノチューブは、主に炭素6員環が連なったグラファイトの層を円筒状にした非常に細長い繊維状物質である。カーボンナノチューブとしては、単層である単層カーボンナノチューブ(シングルウォールカーボンナノチューブ:SWCNT)、二層であるダブルウォールカーボンナノチューブ(DWCNT)などの複層であるマルチウォールカーボンナノチューブ(MWCNT)があるが、本実施形態に係るコンポジット繊維は、SWCNTを含むものである。SWCNTは、マルチウォールナノチューブに比べて、高強度、高弾性率等の利点があり、特に、セルロース再生繊維とコンポジット化した場合に高強度、高弾性率の繊維が得られる。
本実施形態で用いられるSWCNTの直径の平均は、例えば、0.5nm〜5.0nm程度である。
本実施形態で用いられるSWCNTのラマン分光測定から算出したグラフェン構造の完全性の尺度を示すG/D値比(ここで、Gは1590cm-1付近に観察されるGバンドピーク強度、Dは1340cm-1付近に観察されるDバンドピーク強度を示す)が、50以上であることが好ましく、100以上であることがより好ましく、120以上であることがさらに好ましく、150以上であることがさらに好ましく、200以上であることが特に好ましい。G/D値比が50未満であると、SWCNTの強度が低く、SWCNTによる補強効果が十分に発揮されない可能性がある。特にG/D値比が200以上であると、炭素で構成される六員環構造の完全性が高く、高強度、高弾性率の繊維が得られるという効果がある。
本実施形態におけるSWCNTのアスペクト比は、10以上であることが好ましく、20以上であることがより好ましく、50以上であることがさらに好ましく、100以上であることがさらに好ましく、1000以上であることが特に好ましい。一般的には複合材料中の補強繊維のアスペクト比が大きいほど、高い補強効果が得られる。繊維強化複合材料の理論研究から、補強繊維のアスペクト比が10未満であると、十分な補強効果が得られない可能性がある。
SWCNTの製造方法としては、特に制限はないが、例えば、eDIPS法(改良直噴熱分解合成:enhanced Direct Injection Pyrolytic Synthesis)のような気相成長法、あるいはアーク放電法等が挙げられる。気相成長法により製造されるSWCNTの高強度、アスペクト比の大きさ、チューブ長の長さ等を利用することにより、より強度、弾性率が高く、耐フィブリル性に優れたセルロース再生繊維が得られる。
セルロースは植物の細胞壁の主成分である天然高分子である。原料セルロースとしては、特に限定されないが、例えば、サトウキビ由来のバガスから抽出したパルプ、木材パルプ、コットン等が挙げられる。原料セルロースの重合度は、例えば、100〜2000程度のものを用いることができる。
本実施形態に係るコンポジット繊維において、セルロース繊維が、原料セルロースを溶解した紡糸液から溶液紡糸により製造されるセルロース再生繊維であることが好ましい。例えば、N−メチルモルホリン−N−オキシドを溶媒とする乾湿式紡糸法であるリヨセル法により製造されるセルロース再生繊維である。
本実施形態に係るコンポジット繊維において、SWCNTの含有量は、前記セルロース繊維に対して0.01重量%以上1重量%以下の範囲であることが好ましい。SWCNTの含有量が0.01重量%未満であると、添加による補強効果が十分に発揮されない場合があり、1重量%を超えると、SWCNTの均一分散や均一な繊維の製造が難しくなり、かえって繊維の力学物性を低下させる場合がある。
本実施形態に係るコンポジット繊維の製造方法は、例えば、原料セルロースとSWCNTとN−メチルモルホリン−N−オキシドとを含む分散液を調製する分散液調製工程と、分散液を紡糸ノズルを通して押出し吐出した後、空気層および凝固浴を通して凝固させてSWCNTを含むセルロース再生繊維を得る紡糸工程と、を含むものである。
以下にセルロース繊維とSWCNTとのコンポジット繊維の製造方法の一例を示す。
1.原料セルロース固形分に対して1wt%より少ないSWCNTを、セルロース−NMMO溶液に混合し(必要に応じて、少量の分散助剤も添加)、ホモジナイザー等の分散装置によりSWCNTのバンドルを解砕してSWCNTを分散させ、光学顕微鏡レベルで(見かけ上)均一な状態にして、分散液を調製する。
2.溶液を100℃程度に加熱しながら、紡糸ノズルを通して押出し吐出した後、所定の長さのエアギャップ(空気層)を通過させて、10〜60℃程度の水を主体とする凝固浴に投入する。
3.繊維状に固化するので、所定の巻取速度で巻き取る。
4.得られた繊維を乾燥させる。
本製造方法において、カーボンナノチューブの分散向上等のために、分散液に、カテキンを添加することが好ましい。カテキンの添加量は、例えば、SWCNTに対して重量比で1〜1000の範囲である。カテキンの添加量が重量比で1より少ないと、カーボンナノチューブの分散性が悪化する場合がある。カテキンの添加量が重量比で1000より多いと、コストを押し上げると共に、カテキンが繊維中に残留し、繊維の力学物性を低下させる可能性がある。
また、本製造方法において、カーボンナノチューブのさらなる分散向上等のために、分散液に、さらにカルボキシメチルセルロースまたはその塩を添加することが好ましい。カルボキシメチルセルロースの塩としては、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム等が挙げられる。カルボキシメチルセルロースまたはその塩の添加量は、例えば、SWCNTに対して重量比で1〜100の範囲である。
セルロース紡糸液には、セルロース成分の酸化防止や溶解性向上等の目的で、没食子酸プロピル、ドデシル硫酸ナトリウム等を添加してもよい。
本製造方法において、弾性率、強度等を向上させる目的で、得られた繊維の脱溶媒を行った後に、元の長さに対して延伸処理を行うことが好ましい。延伸処理は、元の長さに対して、例えば、5%〜100%の範囲とすればよい。
本製造方法において、エアギャップを溶液が通過中にセルロース分子鎖が配向するが、SWCNTが共存すると溶液の伸長性が大きく向上するため、エアギャップを大きくすることができ、また巻取速度も速くできる。その結果、セルロース分子が繊維軸方向に良く配向した繊維が得られ、また導入する高強度のSWCNTも配向するため、高強度・高弾性率なセルロース再生繊維となる。
本発明における重要な要件としては、SWCNTそのものの分散性が優れ、高強度で大きなアスペクト比を有することである。また、SWCNTのセルロース溶液中の分散性を良好にしておくことが重要である。そのためには比較的少量のSWCNT導入にとどめておくこと、分散助剤の添加などが好ましい。
以上のように、SWCNTを補強剤として利用し、従来のセルロース再生繊維製造法をそのまま用いることで、従来品と比較して大幅に力学物性を向上させたセルロース再生繊維が得られる。得られた繊維は、引張強度のみならず、結節強度や耐フィブリル性にも優れており、力学物性面から見てバランスの取れた高性能繊維であると言える。得られた繊維は、例えば、引張強度が1GPa以上、初期引張弾性率が50GPa以上、結節強度500MPa以上、結晶配向度0.9以上、結晶化度60%以上の力学物性を有する。今後、最大のバイオマスポリマーであるセルロース系繊維の生産、利用の増大が見込める点でセルロースとのコンポジット化は有利である。
本実施形態に係るコンポジット繊維は、優れた力学物性が要求される産業用用途等で利用することができる。また、このコンポジット繊維は高温での弾性率の低下が小さいため、高性能複合材料や高性能タイヤ用のタイヤコード等への利用が考えられる。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
セルロース溶媒には、アミン系有機化合物であるN−メチルモルホリン−N−オキシドを用いた。セルロースを溶解するため、N−メチルモルホリン−N−オキシドと水とを含む混合溶液(N−メチルモルホリン−N−オキシド濃度4.8mol/L、東京化成工業(株)より購入)を、N−メチルモルホリン−N−オキシドの0.9水和物に濃縮して用いた(以下、本実施例では、N−メチルモルホリン−N−オキシドの0.9水和物を単にNMMOと表記する)。原料セルロースとしては、サトウキビ由来のバガスから抽出したパルプを用いた。原料セルロースの重合度は、銅−アンモニア溶液を用いてウベローデ型粘度計(柴田科学製、SU−94187型)により測定した結果、360であった。カーボンナノチューブには、繊維径が2nmの日機装株式会社製のSWCNTを用いた。SWCNTの分散助剤として、カテキンおよびカルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC−Na)を用いた(いずれも和光純薬工業(株)より購入)。図1に本実施例で使用したSWCNTのラマンスペクトルを示す。ラマン分光測定は、ラマン分光測定装置(米国Thermo Fisher Scientific社製、Nicolet Almega XR型)を用いて、25℃でレーザ波長532nm、レーザ出力レベル20%の測定条件で行った。図1に示すように、G/D値比(Gは1590cm-1付近に観察されるGバンドピーク強度、Dは1340cm-1付近に観察されるDバンドピーク強度を示す)が200以上を示し、グラフェン構造の完全性が高いことが分かる。また、図2に本実施例で使用したSWCNTの走査形電子顕微鏡像を示す。図2に示すようにSWCNTのアスペクト比が100以上であることがわかる。SEM写真は、走査形電子顕微鏡((株)日立製作所製、S−4300型 電界放出形走査電子顕微鏡)を用いて測定した。
以下に代表的な手順を示す。例えばSWCNTをセルロースに対して0.10wt%添加したセルロース再生繊維を作製する場合の紡糸液調製法は以下の通りである。蒸留水3.0gにカテキン80mgを溶解し、SWCNT3.8mg(SWCNT 0.10wt%の紡糸溶液作製時に添加する量)を添加した。その後、超音波発生装置(ブランソニック製2510)を使用して60分間超音波処理を行った。これに5wt%CMC−Na水溶液 5gと2.0gの蒸留水とを加え、ホモジナイザー(エスエムテー製、プロセスホモジナイザーPH91)を使用し、15,000rpmで15分撹拌することによってSWCNTの分散を行い、SWCNT分散液を調整した。
125℃に加熱したこのSWCNT分散液34gに、3.8gのセルロース(溶液に対して10wt%)、ならびにセルロース固形分に対して0.25wt%の没食子酸プロピル、および0.25wt%のドデシル硫酸ナトリウムを添加し、120℃で2.5時間加熱混合してセルロースを溶解させたものを紡糸液とした。
紡糸は、紡糸液を内径500μmの単ホールノズルから、エアギャップを通して5.0cc/minの吐出速度で15℃の凝固液(水とN−メチルモルホリン−N−オキシドとを重量比90:10で混合した溶液)中に押し出し凝固させて行った。得られた繊維は十分水洗した後、室温(10℃〜20℃)で1時間以上かけて乾燥させたものをサンプルとした。
得られた繊維について、力学物性を調べた。測定には、オリエンテック社製Tensilon RTC−1250Aを用いた。繊維直径は、試料長40mm中10箇所を測定し、その平均値を出して決定した。測定は、試料長40mm、引張速度40mm/min、室温(15℃〜20℃)にて各試料とも40回行った。一部の繊維については、弾性率、強度を向上させる目的で、15℃で5分間脱溶媒を行った後、元の長さに対して20%延伸処理した。図3にカテキンおよびCMC−Naを使用して作製した0.10wt%SWCNT添加コンポジット繊維の走査形電子顕微鏡像を示す。図3より、SWCNTを添加しても均一で滑らかな繊維が得られた。
表1には、繊維の作製条件、繊維直径、引張試験により得られた力学物性、エックス線回折により測定した結晶配向度および結晶化度を示す。エックス線回折は、(株)リガク製RU−200Bおよびゴニオメーターならびに繊維試料台を使用して測定した。
表1より、試料1のセルロース単体と比較すると、SWCNTの添加により、エアギャップ、巻取速度、強度、弾性率が明瞭に大きくなった。SWCNTの添加効果としては、溶液粘度が上昇するとともに紡糸時に糸道が安定して、エアギャップを大きく取れるようになったことが挙げられる。また糸切れが起こりにくくなり、結果として巻取速度を大きくすることができたため、セルロースの結晶配向性が向上したと考えられる。また、カテキンは水中でSWCNTの分散性を高める効果が報告されている(例えば、G. Nakamura, K. Narimatsu, Y. Niidome, N. Nakashima, “Green tea solution individually solubilizes single-walled carbon nanotubes”, Chem. Lett., 36, p.1140-1141 (2007).)が、カテキンだけを添加した場合に比べ、カテキンにCMC−Naを加えた試料の方がエアギャップ、巻取速度、強度、弾性率が大きくなった(試料2と3、あるいは試料5および6の比較)。図4のCMC−Naの有無を比較した紡糸溶液の光学顕微鏡像に示したように、CMC−Naを含有する紡糸液では光学顕微鏡レベルの明瞭な凝集物は観察されなかったことから、カテキンにCMC−Naを複合させることで、SWCNTの分散性が向上したことによるものと考えられる。
繊維作製後に20%の延伸処理を加えた効果に関しては、表1中、試料3および4、または試料5および6を比較すると、延伸処理によっていずれも強度、弾性率が向上した。特に0.1wt%SWCNT添加試料においては、強度1.2GPa(1190MPa)および弾性率67GPaを示し、分子量が比較的低いサトウキビバガス由来のセルロース再生繊維としては非常に優れた引張特性を有する繊維となった。
このように、強度1GPa(1,000MPa)以上、弾性率50GPa以上の高強度・高弾性率セルロース再生繊維を少量のSWCNT添加で比較的低分子量のセルロースより作製することができた。高強度・高弾性率を実現できた理由については、グラフェン構造の完全性の高いSWCNTを使用による補強効果に加え、巻取速度向上に伴う結晶配向度の増大が引張物性の向上に寄与したものと考えられる。
図5にフィブリル化の検討を行った結果を示す。試験法としては、ブレンダー(Waring社製Commercial Labolatory Blender 7012G)を使用し、20℃、水中、ブレンダーのブレード速度15,000rpmで30秒間解繊処理することによって行った。図5にカテキンを使用して作製した試料2の0.05wt%SWCNT含有コンポジット繊維、SWCNT未添加の試料1の繊維、および市販のリヨセル繊維のフィブリル化試験後の走査形電子顕微鏡像を示す。図5より、SWCNTを添加していない繊維は著しいフィブリル化が見られた。一方、SWCNTを導入した試料は再生繊維のフィブリル化が大幅に抑制されることがわかった。

Claims (8)

  1. セルロース繊維と単層カーボンナノチューブとを含むことを特徴とするコンポジット繊維。
  2. 請求項1に記載のコンポジット繊維であって、
    前記セルロース繊維が、原料セルロースを溶解した紡糸液から溶液紡糸により製造されるセルロース再生繊維であることを特徴とするコンポジット繊維。
  3. 請求項1または2に記載のコンポジット繊維であって、
    ラマン分光測定から算出した前記単層カーボンナノチューブのG/D値比(ここで、Gは1590cm-1付近に観察されるGバンドピーク強度、Dは1340cm-1付近に観察されるDバンドピーク強度を示す)が200以上であることを特徴とするコンポジット繊維。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンポジット繊維であって、
    引張強度1GPa以上、初期引張弾性率が50GPa以上の力学物性を有することを特徴とするコンポジット繊維。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンポジット繊維であって、
    前記単層カーボンナノチューブの含有量が、前記セルロース繊維に対して0.01重量%以上1重量%以下の範囲であることを特徴とするコンポジット繊維。
  6. セルロース繊維と単層カーボンナノチューブとを含むコンポジット繊維の製造方法であって、
    原料セルロースと単層カーボンナノチューブとN−メチルモルホリン−N−オキシドとを含む分散液を調製する分散液調製工程と、
    前記分散液を紡糸ノズルを通して押出し吐出した後、空気層および凝固浴を通して凝固させて単層カーボンナノチューブを含むセルロース再生繊維を得る紡糸工程と、
    を含むことを特徴とするコンポジット繊維の製造方法。
  7. 請求項6に記載のコンポジット繊維の製造方法であって、
    前記分散液がカテキンを含むことを特徴とするコンポジット繊維の製造方法。
  8. 請求項7に記載のコンポジット繊維の製造方法であって、
    前記分散液がさらにカルボキシメチルセルロースまたはその塩を含むことを特徴とするコンポジット繊維の製造方法。
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