JP2011206082A - 点滴計測用センサおよび点滴計測装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 自然落下式点滴セット2の点滴筒3に取り付け可能な点滴計測用センサ1であって、点滴筒3に取り付け可能な本体ケース4と、該本体ケース4に設けられ点滴筒3で自然落下する輸液の滴下又は滴下数を検知又は計測するセンサ部5と、を備え、本体ケース4が、点滴筒を収納可能な溝部4aと、該溝部4a内に設けられ点滴筒3の収納時に点滴筒3を着脱可能に嵌め込む弾性保持部材16と、を備え、センサ部5が、溝部4a内に収納状態の点滴筒3の両側に弾性保持部材16を避けた位置で互いに対向状態に配された発光部5Aと受光部5Bとを備えている。
【選択図】 図1
Description
すなわち、従来の特許文献1に記載の点滴の自動計測装置では、点滴筒を凹部内において外周3点で保持して位置決めを図っているが、患者が動いた際の振動等により位置ずれが生じて正確な計測ができないという不都合があった。また、凹部内の外周3点で点滴筒を保持するのみでは上下方向での位置決めができず、設置時に看護師等が上下位置を調整する手間が必要であった。特に、点滴筒はメーカーによって形状に差異があり、適切な位置に確実に固定することが困難であった。また、何種類かのアダプタを用意して適切なものを選択し交換する方法もあるが、アダプタの選択および交換の煩わしい手間が必要になり、看護師等の計測作業の効率低下を招いてしまう。
すなわち、この点滴計測用センサでは、本体ケースが、溝部の上端部に設けられ溝部に点滴筒を収納した際に点滴筒の上端面に当接可能な上部位置決め部を有しているので、点滴筒を弾性保持部材に嵌め込んで取り付ける際に点滴筒の上端面を上部位置決め部に当接状態とすることで、前後左右だけでなく上下方向も容易に位置決めを行うことができる。
すなわち、この点滴計測用センサでは、本体ケースの上面が、溝部の上端部から外方に向けて下方に傾いた傾斜面とされているので、万一、本体ケースの上面上に薬液が漏れた場合でも、傾斜面とされた上面を伝わって外側に薬液が落ちることから液だれした薬液が溝部内に入ることを抑制できる。したがって、薬液の滴が点滴筒の外周面に付着したり、センサ部へ悪影響を及ぼしたりすることを防止できる。
すなわち、この点滴計測用センサでは、発光部が、発光側光路ガイドの他端に設置されていると共に、受光部が、受光側光路ガイドの他端に設置されているので、発光部および受光部が直接、溝部内に露出している場合に比べて外乱光の影響を抑制することができ、より正確な計測が可能になる。特に、安価であるが外乱光の影響を受けやすい波長850nmのLEDを発光部に採用し、赤外線受光センサを受光部に採用した場合に、好適である。また、発光部および受光部が溝部に露出していないため、発光部および受光部が汚れて検出能力が低下することを防ぐことができる。
すなわち、この点滴計測用センサでは、溝部が、点滴筒の全体を収納可能な長さに設けられているので、点滴筒全体が溝部内に入り込むことでセンサ部に対する外乱光の影響を抑制することができる。
すなわち、この点滴計測装置では、演算部および表示部が本体ケースに設けられているので、点滴計測用センサと演算部と表示部とが本体ケースに一体化されており、持ち運び性に優れ、持ち物が多い看護師等の利便性を向上させることができる。
すなわち、この点滴計測装置では、演算部および表示部が、点滴計測用センサとは別体の制御部本体に設けられ、情報送信機能により滴下信号を制御部本体に有線送信または無線送信するので、別体として分離した点滴計測用センサのみを点滴筒に取り付けると共に、制御部本体を点滴台に取り付けることができ、点滴筒への負荷を軽くすることができる。
すなわち、本発明に係る点滴計測用センサおよび点滴計測装置によれば、本体ケースが、点滴筒を収納可能な溝部と、該溝部内に設けられ点滴筒の収納時に点滴筒を着脱可能に嵌め込む弾性保持部材と、を備えているので、点滴筒をワンタッチで着脱できると共に、確実かつ簡便に位置決めおよび保持可能で、振動等による位置ずれを抑制することができる。また、センサ部が、溝部内に収納状態の点滴筒の両側に弾性保持部材を避けた位置で互いに対向状態に配された発光部と受光部とを備えているので、点滴筒に対するセンシング位置も正確にセットされ、正確な計測が可能になる。
したがって、本発明の点滴計測用センサおよび点滴計測装置を採用すれば、点滴に関し、看護業務の効率化、合理化及び安全性の向上、医療過誤の防止等を低コストで図ることができ、看護師等の負担を軽減して看護の品質を向上させることが可能である。
上記点滴計測用センサ1は、点滴筒3に取り付け可能な上記本体ケース4と、該本体ケース4に設けられ点滴筒3で自然落下する薬液(輸液)Lの滴下又は滴下数を検知又は計測する上記センサ部5と、を備えている。
なお、上記点滴筒3は、自然落下する輸液Lの滴下を視認可能に透明な円筒形状とされている。
この本体ケース4は、溝部4aの上端部に設けられ溝部4aに点滴筒3を収納した際に点滴筒3の上端面に当接可能な上部位置決め部4bを有している。
また、本体ケース4の上面4cは、溝部4aの上端部から外方に向けて下方に傾いた傾斜面とされている。
上記溝部4aは、点滴筒3の全体を収納可能な長さに設けられている。
このセンサ部5は、発光部5Aからの光が滴下によって遮断されたことで滴下を受光部5Bで検知し、滴下数をカウントする光センサである。
このセンサ部5は、溝部4aの内壁に互いの一端が対向状態に配され発光部5Aからの出射光を透過または導光する発光側光路ガイド17Aおよび受光側光路ガイド17Bを備えている。そして、発光部5Aが、発光側光路ガイド17Aの他端に設置されていると共に、受光部5Bが、受光側光路ガイド17Bの他端に設置されている。
上記発光側光路ガイド17Aの内面は、金属表面のような光沢があるのが望ましいが、白色系の明るい色でも良い。また、発光側光路ガイド17Aの端部には、発光部5Aが点滴筒3の方向に発光方向を向けて取り付けられている。
発光側光路ガイド17Aの一端から発光部5Aの先端までは、発光部5Aの発光面直径の1倍から3倍程度の距離に設定することが好ましい。この設定によって、有効的にLEDの発光部5Aから発せられた光を受光側に照射することができる。
上記溝部4aは、本体ケース4の前面パネル側の中央に、点滴筒3が充分収まる程度の凹部として形成されている。
この溝部4aの下端は開放されていると共に、上端は上部位置決め部4bが形成されて一部を除いて閉塞されている。すなわち、上部位置決め部4bの中央部には、スパイク3a或いはチューブが通過できる程度の切り欠き部4dが形成されている。
これら弾性保持部材16は、図3の(a)に示すように、断面半円形状に曲がった一対の板バネ部16aが互いに向かい合った状態に形成された板バネ部材、または図3の(b)に示すように、断面くの字状に曲がった一対の板バネ部16aが互いに向かい合った状態に形成された板バネ部材等が採用される。この弾性保持部材16の板バネ部16aが向き合った間の空間は、点滴筒3の非取り付け時では、点滴筒3の直径より小さな寸法となっている。
上記電源電圧警報ランプ11Aは、電池電圧が、動作可能電圧の下限に近づいたときに発光するように設定され、発光した際に、電池を交換するか、AC−DCアダプタに電源を交換することを看護師等に促すものである。
電源投入時は、まず2滴を検知したら上式による演算値の表示を開始し、滴数を検知するごとに、nの値を変更して演算値を表示し、所定の滴数nsに達したら、n値をnsに固定してns滴前からの時間経過tをもとに上式により計測・表示を継続する。
以降、滴下検知するごとに、n−1滴前の滴下検知からの時間をtとして、上式によって滴下量を更新して、演算値を表示する。
また、所定の時間内(ステップS13)に正しく調節されないと、警報を発する(ステップS15)。
なお、常時、電源電圧を監視しており、規定の電圧以下になったら(ステップS19)、電源電圧警報ランプ11Aを点滅させる(ステップS20)。
最後に、計測を終了する際には、電源スイッチ13により点滴計測装置10の電源をOFFにして終了する(ステップS21)。
さらに、本体ケース4の上面4cが、溝部4aの上端部から外方に向けて下方に傾いた傾斜面とされているので、万一、本体ケース4の上面4c上に薬液Lが漏れた場合でも、傾斜面とされた上面4cを伝わって外側に薬液Lが落ちることから液だれした薬液Lが溝部4a内に入ることを抑制できる。したがって、薬液Lの滴が点滴筒3の外周面に付着したり、センサ部5へ悪影響を及ぼしたりすることを防止できる。
そして、この点滴計測装置10では、演算部6および滴下量表示灯7が本体ケース4に設けられているので、点滴計測用センサ1と演算部6と滴下量表示灯7とが本体ケース4に一体化されており、持ち運び性に優れ、持ち物が多い看護師等の利便性を向上させることができる。
本実施形態では、滴下量表示灯7が一桁ずつ点滅するために、電池の消耗を最小限にすることができる。
また、電源コネクタ17を備えているために、電池またはAC−DCアダプタから電源の供給を受けることができる。このため、電池を内蔵せず、軽量で、点滴チューブTの外れ等のおそれが最小限に抑えることができる。また、就寝中は、AC電源より電力を供給し、トイレなどの移動中は、電池電源による供給に切り替えて、使い分けができ、電池の交換時期を延ばすことができる。
また、液切れ警報機能を備えるため、万一の液滴の停止に対して早期の対応ができる。
さらに、電源電圧警報機能を備えるため、動作が停止する前に電池の交換ができる。
さらに、滴下したときの信号を検知したあと、短時間内の光の遮断は、1滴の滴下とみなすため、滴のはね返りや、次の滴の落ちかけなどによる誤検知を防ぐことができる。
この点滴計測装置は、点滴計測用センサ21が別体として点滴筒3に取り付けられていると共に、制御部本体24が点滴台支柱100に取り付けられ、電源供給線と信号線とからなる接続線22で互いに有線接続されている。
なお、第1実施形態でも説明したように、点滴チューブTの途中には滴下量調節装置35が取り付けてあり、回転つまみ35aを回転つまみ軸を中心に回動させることで、点滴チューブTのつぶし量を調節して滴下量を調節可能になっている。
例えば、点滴計測用センサに、滴下信号を無線送信するRFID(Radio Frequency Identification)タグ部を設け、制御部本体に、電磁誘導又は電磁結合によりRFIDタグ部と交信して滴下信号を受信するRFIDリーダ部を設けて、互いに無線通信させても構わない。
Claims (8)
- 自然落下式点滴セットの点滴筒に取り付け可能な点滴計測用センサであって、
前記点滴筒に取り付け可能な本体ケースと、
該本体ケースに設けられ前記点滴筒で自然落下する輸液の滴下又は滴下数を検知又は計測するセンサ部と、を備え、
前記本体ケースが、前記点滴筒を収納可能な溝部と、
該溝部内に設けられ前記点滴筒の収納時に前記点滴筒を着脱可能に嵌め込む弾性保持部材と、を備え、
前記センサ部が、前記溝部内に収納状態の前記点滴筒の両側に、前記弾性保持部材を避けた位置で互いに対向状態に配された発光部と受光部とを備えていることを特徴とする点滴計測用センサ。 - 請求項1に記載の点滴計測用センサにおいて、
前記本体ケースが、前記溝部の上端部に設けられ前記溝部に前記点滴筒を収納した際に前記点滴筒の上端面に当接可能な上部位置決め部を有していることを特徴とする点滴計測用センサ。 - 請求項1または2に記載の点滴計測用センサにおいて、
前記本体ケースの上面が、前記溝部の上端部から外方に向けて下方に傾いた傾斜面とされていることを特徴とする点滴計測用センサ。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の点滴計測用センサにおいて、
前記センサ部が、前記溝部の内壁に互いの一端が対向状態に配され前記発光部からの出射光を透過または導光する発光側光路ガイドおよび受光側光路ガイドを備え、
前記発光部が、前記発光側光路ガイドの他端に設置されていると共に、前記受光部が、前記受光側光路ガイドの他端に設置されていることを特徴とする点滴計測用センサ。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の点滴計測用センサにおいて、
前記溝部が、前記点滴筒の全体を収納可能な長さに設けられていることを特徴とする点滴計測用センサ。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載の点滴計測用センサと、
前記センサ部で検知又は計測した前記滴下又は滴下数に基づいて点滴速度を算出する演算部と、算出した前記点滴速度を表示する表示部と、を備えていることを特徴とする点滴計測装置。 - 請求項6に記載の点滴計測装置において、
前記演算部および前記表示部が、前記本体ケースに設けられていることを特徴とする点滴計測装置。 - 請求項6に記載の点滴計測装置において、
前記演算部および前記表示部が、前記点滴計測用センサとは別体の制御部本体に設けられ、
前記センサ部で検知又は計測した前記滴下又は滴下数を滴下信号として前記の制御部本体に有線送信または無線送信する情報送信機能を、備えていることを特徴とする点滴計測装置。
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