JP2011199435A - 画像処理装置、同装置による画像処理方法及び画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、同装置による画像処理方法及び画像処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】薄細線の再現性の向上を図ることができ、しかも、薄細線の誤判別時においてもテクスチャーを防止できる画像処理装置等を提供する。
【解決手段】原稿の画像データを読み取る画像読取手段と、前記読み取った画像データを明度データに変換する色変換手段104と、前記明度データのエッジ強度を算出する二次微分フィルタ処理手段105と、前記算出したエッジ強度から薄線候補を検出する薄細線候補検出手段106と、前記簿細線候補の検出結果およびエッジ強度に応じて下地とばし量を決定する薄細線再現補正手段107と、前記薄細線候補の画素とそれ以外の画素でそれぞれ独立した下地とばし処理を行う下地とばし処理手段108とを備える。
【選択図】図3

Description

この発明は、下地とばし処理機能を備えた複写機や多機能デジタル画像形成装置であるMFP(Multi Function Peripherals)等の画像処理装置、同装置による画像処理方法及び画像処理プログラムに関する。
従来より、MFP等の画像形成装置では、新聞紙等の原稿の下地を印字しないようにするために、入力画像に対して一律係数αを乗算(out=α*in α:下地とばし係数)する下地とばし処理機能を備えたものが普及してる。また、明度や彩度データを用いて下地の検出精度を高めるようにした技術も知られている。
また、従来、明度データを2値化した値とその2値化結果に囲まれた画素の彩度データを用いることにより、背景と罫線の明度差が小さいカラー画像から該罫線を検出するようにした技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−139967号公報
しかし、新聞紙等の原稿の下地を印字しないようにする従来の下地とばし処理においては、入力画像に対して一律に係数αを乗算するため、下地をとばすと薄細線の明度も最大(=白)近くまでとんでしまい、薄細線の再現性が悪くなる。
また、下地以外の明度を保持して薄細線を再現させるために、ガンマ特性を非線形な特性にすることも考えられるが、この場合は境界部分で濃度変化が急激になり、画質に影響を及ぼすといった問題がある。すなわち、薄細線の再現と下地とばし処理を両立させることができないという問題がある。
また、薄細線のみを検出し、薄細線領域のみに下地とばし処理を実施しないようにすることにより、薄細線を再現する手法も考えられるが、下地とばし処理前の画像の領域判別(検出)は、下地とイメージ部との明度差が小さいので、検出精度が悪く誤判別が発生してテクスチャー(線ががたつく)が生じるといった課題があった。
なお、前記特許文献に記載の技術は、上記問題の解決策を提供しうるものではなかった。
この発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、薄細線の再現性の向上を図ることができ、しかも、薄細線の誤判別時においてもテクスチャーを防止できる画像処理装置及び同装置による画像処理方法、並びに前記画像処理方法を画像処理装置のコンピュータに実行させるための画像処理プログラムを提供することを課題としている。
上記課題は以下の手段によって解決される。
(1)原稿の画像データを読み取る画像読取手段と、前記読み取った画像データを明度データに変換する色変換手段と、前記明度データのエッジ強度を算出する二次微分フィルタ処理手段と、前記算出したエッジ強度から薄線候補を検出する薄細線候補検出手段と、前記簿細線候補の検出結果およびエッジ強度に応じて下地とばし量を決定する薄細線再現補正手段と、前記決定された下地とばし量に基づいて、前記薄細線候補の画素とそれ以外の画素でそれぞれ独立した下地とばし処理を行う下地とばし処理手段と、を備えていることを特徴とする画像処理装置。
(2)前記薄細線候補検出手段は、前記二次微分フィルタ処理手段により算出したエッジ強度において、「注目画素のエッジ強度が一定しきい値内の内エッジ強度である」、「注目画素を含む一定サイズ内でのエッジ強度において、エッジ強度が一定しきい値内である複数の外エッジ強度が存在する」、「全てのエッジ強度の総和がしきい値内である」の3つの条件を全て満足する場合に、一定サイズ内の全ての画素を薄線候補画素と判定する前項1に記載の画像処理装置。
(3)前記薄線再現補正手段は、前記薄細線候補検出手段によって薄細線候補として検出されなかった画素に対しては、明度データに一律特定の係数を乗算して下地とばし処理を行い、薄細線候補として検出された画素に対しては、算出したエッジ強度に応じて下地とばし係数を変更する前項1または2に記載に画像処理装置。
(4)原稿の画像データを読み取る画像読取ステップと、前記読み取った画像データを明度データに変換する色変換ステップと、前記明度データのエッジ強度を算出する二次微分フィルタ処理ステップと、前記算出したエッジ強度から薄線候補を検出する薄細線候補検出ステップと、前記簿細線候補の検出結果およびエッジ強度に応じて下地とばし量を決定する薄細線再現補正ステップと、前記決定された下地とばし量に基づいて、前記薄細線候補の画素とそれ以外の画素でそれぞれ独立した下地とばし処理を行う下地とばし処理ステップと、を備えていることを特徴とする画像処理装置による画像処理方法。
(5)前記薄細線候補検出ステップでは、前記二次微分フィルタ処理ステップにおいて算出したエッジ強度において、「注目画素のエッジ強度が一定しきい値内の内エッジ強度である」、「注目画素を含む一定サイズ内でのエッジ強度において、エッジ強度が一定しきい値内である複数の外エッジ強度が存在する」、「全てのエッジ強度の総和がしきい値内である」の3つの条件を全て満足する場合に、一定サイズ内の全ての画素を薄線候補画素と判定する前項4に記載の画像処理方法。
(6)前記薄線再現補正ステップでは、前記薄細線候補検出ステップにおいて薄細線候補として検出されなかった画素に対しては、明度データに一律特定の係数を乗算して下地とばし処理を行い、薄細線候補として検出された画素に対しては、算出したエッジ強度に応じて下地とばし係数を変更する前項4または5に記載に画像処理方法。
(7)原稿の画像データを読み取る画像読取ステップと、前記読み取った画像データを明度データに変換する色変換ステップと、前記明度データのエッジ強度を算出する二次微分フィルタ処理ステップと、前記算出したエッジ強度から薄線候補を検出する薄細線候補検出ステップと、前記簿細線候補の検出結果およびエッジ強度に応じて下地とばし量を決定する薄細線再現補正ステップと、前記決定された下地とばし量に基づいて、前記薄細線候補の画素とそれ以外の画素でそれぞれ独立した下地とばし処理を行う下地とばし処理ステップと、を画像処理装置のコンピュータに実行させるための画像処理プログラム。
(8)前記薄細線候補検出ステップでは、前記二次微分フィルタ処理ステップにおいて算出したエッジ強度において、「注目画素のエッジ強度が一定しきい値内の内エッジ強度である」、「注目画素を含む一定サイズ内でのエッジ強度において、エッジ強度が一定しきい値内である複数の外エッジ強度が存在する」、「全てのエッジ強度の総和がしきい値内である」の3つの条件を全て満足する場合に、一定サイズ内の全ての画素を薄線候補画素と判定する処理をコンピュータに実行させる前項7に記載の画像処理プログラム。
(9)前記薄線再現補正ステップでは、前記薄細線候補検出ステップにおいて薄細線候補として検出されなかった画素に対しては、明度データに一律特定の係数を乗算して下地とばし処理を行い、薄細線候補として検出された画素に対しては、算出したエッジ強度に応じて下地とばし係数を変更する処理をコンピュータに実行させる前項7または8に記載に画像処理プログラム。
前項(1)に記載の発明によれば、薄細線候補検出手段により原稿内に存在するエッジ領域のエッジ強度を用いて薄細線候補が検出され、薄細線候補画素に対しては、薄細線再現補正手段により前記エッジ強度に応じて下地とばし量が設定され、薄細線候補画素とそれ以外の画素で個別的に下地とばし処理が行われるので、薄細線領域のみに下地とばし処理を実施しないようにする技術と違って、薄細線の再現性を向上させることができ、しかも、エッジ強度に応じて下地とばし量が設定されるから、薄細線検出の精度が悪く誤検出が起きたとしてもテクスチャーの発生が有効に抑制される。
前項(2)に記載の発明によれば、「注目画素のエッジ強度が一定しきい値内の内エッジ強度である。」、「注目画素を含む一定サイズ内でのエッジ強度において、エッジ強度が一定しきい値内である複数の外エッジ強度が存在する。」、「全てのエッジ強度の総和がしきい値内である。」の3つの条件を全て満足すれば、一定サイズ内の全ての画素が薄線候補画素として的確に判定される。
前項(3)に記載の発明によれば、前記薄細線候補検出手段によって薄細線候補として検出されなかった画素については、明度データに一律特定の係数を乗算して下地とばし処理が行なわれるので、薄細線候補の検出画素に対して独立して下地とばし処理が行える。
前項(4)に記載の発明によれば、原稿内に存在するエッジ領域のエッジ強度を用いて薄細線候補が検出され、薄細線候補画素に対しては、前記エッジ強度に応じて下地とばし量が可変設定され、薄細線候補画素とそれ以外の画素で個別的に下地とばし処理が行われるので、薄細線領域のみに下地とばし処理を実施しないようにする技術と違って、薄細線の再現性を向上させることができ、しかも、薄細線検出の精度が悪く誤検出が起きたとしてもテクスチャーの発生が有効に抑制される。
前項(5)に記載の発明によれば、「注目画素のエッジ強度が一定しきい値内の内エッジ強度である」、「注目画素を含む一定サイズ内でのエッジ強度において、エッジ強度が一定しきい値内である複数の外エッジ強度が存在する」、「全てのエッジ強度の総和がしきい値内である」の3つの条件を全て満足すれば、一定サイズ内の全ての画素が薄線候補画素として的確に判定される。
前項(6)に記載の発明によれば、薄細線候補として検出されなかった画素については、明度データに一律特定の係数を乗算して下地とばし処理が行なわれるので、薄細線候補の検出画素に対して独立して下地とばし処理が行える。
前項(7)に記載の発明によれば、原稿内に存在するエッジ領域のエッジ強度を用いて薄細線候補を検出し、薄細線候補画素に対しては、前記エッジ強度に応じて下地とばし量を可変設定し、薄細線候補画素とそれ以外の画素で個別的に下地とばし処理を行うことを、画像形成装置のコンピュータに実行させることができる。
前項(8)に記載の発明によれば、「注目画素のエッジ強度が一定しきい値内の内エッジ強度である」、「注目画素を含む一定サイズ内でのエッジ強度において、エッジ強度が一定しきい値内である複数の外エッジ強度が存在する」、「全てのエッジ強度の総和がしきい値内である」の3つの条件を全て満足したときに、一定サイズ内の全ての画素を薄線候補画素として判定する処理を、コンピュータに実行させることができる。
前項(9)に記載の発明によれば、薄細線候補として検出されなかった画素については、明度データに一律特定の係数を乗算して下地とばし処理を行うことをコンピュータに実行させることができる。
この発明の一実施形態に係る画像処理装置としてのMFPを示す全体構成図である。 同じくMFPの制御部の電気的構成を示すブロック図である。 同じくMFPの画像処理のフローを示すブロック図である。 二次微分フィルタ処理部のフィルタ例を示す図である。 薄細線候補検出部の検出条件の説明図である。 薄細線再現補正部における薄細線候補画素の補正方法の説明図である。 二次微分フィルタ処理部ならびに薄細線候補検出部の処理の流れを示すフローチャートである。 薄細線再現補正部による処理の流れを示すフローチャートである。
以下、この発明の一実施形態を図面を基づいて説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る画像処理装置としての前述したMFPを示す全体構成図である。
図1において、このMFPは、自動原稿送り装置10と、原稿読み取り部20と、画像形成部30と、自動両面ユニット40と、給紙部50と、給紙キャビネット60と、操作パネル70と、ファクシミリユニット90と、通信インターフェース(I/F)ユニット91と、制御部100と、記憶部120とを備えている。
前記自動原稿送り装置10は、原稿給紙トレイ上にセットされた複数の原稿を1枚ずつ自動的に原稿読み取り部20のプラテンガラス上に設定された所定の原稿読み取り位置まで搬送し、原稿読み取り部20により原稿画像の読み取りが行われると、原稿排紙トレイ上に排出する公知の装置である。
また、自動原稿送り装置10は、原稿セットセンサ11を備えている。原稿セットセンサ11は、公知のタクトスイッチで構成されており、原稿がセットされたか否かを検出し、その結果を制御部100に信号として送るようになっている。
前記原稿読み取り部20は、原稿の読取り位置に搬送された原稿の大きさ等に応じて原稿画像を走査し、その入射光を電気信号に変換して、読取データとして制御部100に送る公知の装置である。
また、原稿読み取り部20は、装置持ち上げセンサ21を備えている。装置持ち上げセンサ21は、公知の磁気センサで構成されており、自動原稿送り装置10が持ち上げられたか否かを検出し、その結果を制御部100に信号として送るようになっている。
前記操作パネル70は、公知のユーザインターフェースであって、タッチパネル入力部71とキー入力部72とを備えている。さらに、操作パネル70は、副電源スイッチ80を備えている。この副電源スイッチ80は、ユーザが省電力動作モードであるスリープモードへの移行を直接指示するためのスイッチである。
前記制御部100は、受け取った読み取りデータにシェーディング補正等の各種データ処理を施し、用紙の供給と同期して主走査ライン毎に読み出してレーザダイオードを駆動するための信号を出力するようになっている。
前記ファクシミリユニット90は、公衆電話回線に接続し、画像データの送受信を行うためのインターフェースである。
前記通信I/Fユニット91は、パーソナルコンピュータ等が接続された外部ネットワークに接続するためのインターフェースである。外部ネットワークとしては、LANやUSBを備えている。
前記記憶部120は、制御部100から送られてくる画像データを記憶するものであり、例えばハードディスク装置(HDD)等により構成されている。
前記画像形成部30は、周知の電子写真方式により画像を形成するものであり、感光体ドラム31a、31b、31c、31dと、露光走査ユニット32a、32b、32c、32dと、転写ベルト33と、これら露光走査ユニット32a、32b、32c、32dを保護する前扉カバー(図示せず)と、前扉センサ34とを備えている。
また、画像形成部30における各ユニットは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4色に対応している。
前記制御部100から出力される駆動信号に基づいて、露光走査ユニット32a、32b、32c、32dで生成されたレーザ光がそれぞれ感光体ドラム31a、31b、31c、31d上に露光走査される。
前記前扉センサ34は、公知のタクトスイッチで構成されており、前扉カバーが開放されたか否かを検出し、その結果を制御部100に信号として送る。
前記転写ベルト33は、各色に対応する感光体ドラム31a、31b、31c、31d上のトナー像を全て重ね合わせて、給紙部50から搬送されてくる用紙に転写するようになっている。
前記給紙部50は、用紙を収納しておくための給紙カセット51、53と、この用紙を繰り出すためのピックアップローラ52、54とを備えており、給紙部50を経由して画像形成部30に用紙を補給するようになっている。
前記給紙キャビネット60は給紙部50と同様に、用紙を収納しておくための給紙カセット61、63と、この用紙を繰り出すためのピックアップローラ62、64を備え、給紙部50を経由して画像形成部30に用紙を補給する。
前記自動両面ユニット40は、片面が印刷された用紙を裏表反転させるために、通紙経路上で一旦スイッチバックさせ、再度給紙させることによって両面印刷ができるように構成されている。
図2は、このMFPにおける制御部100の電気的構成を示すブロック図である。
図2に示すように、制御部100は、CPU101と、ROM102と、RAM103と、色変換部104と、二次微分フィルタ処理部105と、薄細線候補検出部106と、薄細線再現補正部107と、下地とばし処理部108を備えている。
前記CPU101は、MFPの全体の動作を統括的に制御するものである。
前記ROM102は、CPU101の動作プログラム等を格納するメモリである。
前記RAM103は、CPU101の動作時の作業領域を提供するメモリである。
前記色変換部104は、前記原稿読み取り部20で読み取った画像データを明度データに変換するものである。
前記二次微分フィルタ処理部105は、前記色変換部104で変換された明度データのエッジ強度を算出するものである。
前記薄細線候補検出部106は、算出したエッジ強度から薄細線候補か否かを判定するものである。
前記薄細線再現補正部107は、薄細線候補と判定された薄細線画素に対して、エッジ強度に応じて下地とばし量を可変決定するものである。
前記下地とばし処理部108は、前記薄細線再現補正部107により決定された下地とばし量で、薄細線候補と判定された薄細線画素に対する下地とばし処理及び他の画素に対する下地とばし処理を実行するものである。
つまり、この制御部100では、原稿読み取り部20で読み取った画像データが色変換部104で明度データに変換され、二次微分フィルタ処理部105により明度データのエッジ強度が算出される。算出されたエッジ強度から薄細線候補検出部106により薄細線候補か否かが判定され、薄細線候補と判定された薄細線画素に対しては、薄細線再現補正部107によりエッジ強度に応じて下地とばし量が決定される。そして、決定された下地とばし量に基づいて、下地とばし処理部108によりそれぞれ独立した下地とばし処理が行われる。
このような構成により、薄細線領域のみに下地とばし処理を無しにするような方策と違って、薄細線の再現性を向上させることができ、しかも、薄細線検出の精度が悪く誤検出が起きたとしてもテクスチャーの発生を極力抑制することができる。
図3は、前記制御部100における処理の流れを示すブロック図である。
前記色変換部104では、入力画像データ(RGBデータ)をYCrCbの色空間に変換する。変換方法は、3×3マトリックス変換、メモリ空間を使用しての変換等の公知の技術により行う。
ここで変換する色空間は、明度量を示す色空間であればよく、YCrCbの他に、Lab空間等に変換してもよい。
前記二次微分フィルタ処理部105では、明度データに対してフィルタ演算(乗算)を行い、注目画素のエッジ強度を各画素に対して算出する。使用するフィルタについては後で図4を参照して説明する。
前記薄細線候補検出部106では、二次微分フィルタのサイズ(エッジ強度の検出サイズ)内のエッジ強度が図5に示す条件を満足する時、サイズ内の全画素に対して薄細線フラグを立てる。
前記下地とばし処理部108は、明度データに対して一律係数(Y*α(αは下地とばし係数))を乗算し、明度量を大きくすることにより下地領域の階調を飛ばす公知の技術である。
一方、前記薄細線再現補正部107では、エッジ強度に応じて下地とばし係数を可変させる処理である。可変の考え方については、後で図6を参照して説明する。前記薄細線再現補正部107で設定された下地とばし係数で下地とばし処理部108による下地とばし処理が行われる。
前記セレクタ109では、薄線フラグがアクティブの時は、薄細線再現補正部107側の結果を、非アクティブの時は明度データに対して一律係数が乗算された結果を、それぞれ選択するものである。色変換部110では、YCrCb色空間からRGB空間への逆変換を行う。
図4は、前記二次微分フィルタ処理部105のフィルタ例を示すものであり、公知の技術である。
ここでは、線幅7画素までの線を検出可能な7×7画素サイズのフィルタ(図ではFLTと記している)を用いる。また、全角度のエッジ強度を算出できるように、全角度方向に異なる重み付けを持つ複数のフィルタを用いる。
図5は、前記薄細線候補検出部106の検出条件の説明図である。
図5において、薄細線候補の検出条件は下記3点あり、全ての条件1〜3を満たした時、注目画素および周囲画素(二次微分フィルタのサイズ領域)を薄細線候補画素と判定する。
条件1:refC>a>refD
注目画素に内エッジがあり、エッジ強度aが一定範囲であること。
条件2:refA>b,c>refB
注目画素周辺(7×7 画素内)に複数の外エッジがあり、エッジ強度b、cがしきい値内であること。
条件3:a+b+c<refE
条件1、2を満たす内エッジと外エッジのエッジ強度a、b、cの総和がしきい値内であること。
これらの条件1〜3により、高濃度の細線や太線、汚れ等のノイズと薄細線を分離する。
図5の例においては、注目画素内に薄細線、細線、太線の内エッジが存在しているが、薄細線および太線の内エッジのエッジ強度aが一定のエッジ強度refC〜Dの範囲内にあり、条件1を満たしている。
また、注目画素周辺(7×7画素内)の薄細線、細線、太線毎に2つの外エッジが存在しているが、薄細線の2つの外エッジのエッジ強度b,cだけが、しきい値refA,B内にあり、条件2を満たしている。そして、薄細線の内エッジと外エッジのエッジ強度a、b、cの総和がしきい値refE以内の条件3を満たせば、簿細線候補画素として判定される(細線や太線等は、条件1,2を満たさず、除外される)。
図6は、前記薄細線再現補正部107における薄細線候補画素の補正方法の説明図である。
注目画素が薄細線候補画素でない時は、予め決定されている下地とばし係数:αを明度データに乗算することにより下地とばし処理を行う。注目画素が薄細線画素である時は、周囲画素(二次微分フィルタのサイズ)の中から最も強度の高い内エッジを検出し、その内エッジ強度から一定のオフセットを差し引いた値を「下地とばし量0%」と定義する。
一方、エッジ強度が無い(≧0)となるレベルを「下地とばし量100%」と定義してダイナミックレンジを決定する。そしてピーク画素のエッジ強度における注目画素のエッジ強度比率(p:0〜100%)を決定し、下地とばし係数を算出(β=α*p)して下地とばし量を可変する。薄細線候補画素については、下地とばし係数:βで下地とばし処理を行う。
図7は、前記二次微分フィルタ処理部105ならびに薄細線候補検出部106の処理の流れを示すフローチャートである。なお、この処理及び図8に示す処理は、ROM102などに格納された動作プログラムに従って動作するCPU101の指示に基づいて行われる。
図7において、二次微分フィルタ処理部105において、ステップS201では、色変換部104で算出された明度データを7×7画素にマトリックス展開し、ステップS202では、フィルタの変数をn、個数をNに設定し、ステップS203ではn=0とする。ついで、ステップS204では、n=n+1とし、ステップS205では、二次微分フィルタ演算(乗算)を行ってフィルタ毎にエッジ強度を算出する。
ステップS206では、このエッジ強度の算出を全てのフィルタで行ったか否か(n=N?)を判断し、n=Nであれば(ステップS206でYES)、フィルタ演算結果とし、n=Nでなければ(ステップS206の判定がNO)、ステップS204に戻って全てのフィルタが終わるまでエッジ強度の算出する。
続いて、薄細線候補検出部106において、ステップS207では、前記二次微分フィルタ処理部105により算出したエッジ強度の算出結果について演算個数をN、変数をnに設定し、ステップS208では、n=0とし、ステップS209では、n=n+1とし、ステップS210では、注目画素が内エッジであり、かつエッジ強度がしきい値範囲内であるか否かを判断する。
注目画素が内エッジでエッジ強度がしきい値範囲内でなければ(ステップS210でNO)、ステップS215に進み、注目画素が内エッジでエッジ強度がしきい値範囲内にあれば(ステップS210でYES)、ステップS211に進む。
ステップS211では、7×7画素マトリックス内に複数の外エッジがあり、かつそれぞれのエッジ強度がしきい値範囲内であるか否かを判断し、複数の外エッジが存在しそれぞれのエッジ強度が範囲内でなければ(ステップS211でNO)、ステップS215に進み、複数の外エッジがありそれぞれのエッジ強度が範囲内であれば(ステップS211でYES)、ステップS212に進む。
ステップS212では、7×7画素マトリックス内のエッジ強度の総和がしきい値以下あるか否かを判断し、7×7画素マトリックス内のエッジ強度の総和がしきい値以下でなければ(ステップS212でNO)、ステップS215に進み、7×7画素マトリックス内のエッジ強度の総和がしきい値以下あれば(ステップS212でYES)、ステップS213に進む。
ステップS215では、全ての二次微分フィルタの処理結果について実施したか否か(n=N?)を判断し、全ての二次微分フィルタの処理結果について実施していなければ(ステップS215でNO)、ステップS209に戻り、全ての二次微分フィルタの処理結果について実施したのであれば(ステップS215でYES)、終了する。
ステップS210、S211、S212の条件を全て満足するエッジ強度が1つでも存在する場合、ステップS213で、注目画素を薄細線候補画素として確定する。そして、ステップS214で、薄細線候補画素を7×7画素に拡張して処理を終了する。
図8は、前記薄細線再現補正部107による処理の流れを示すフローチャートである。
図8において、ステップS301では、注目画素が薄細線候補画素と判定された画素であるか否かを判断し、注目画素が薄細線候補画素と判定された画素である場合(ステップS301でYES)、ステップS302に進み、注目画素が薄細線候補画素でない場合は(ステップS301でNO)、ステップS306で、明度データに一定の係数:αを乗算して下地とばし処理を行う。
ステップS302では、7×7画素にマトリックス展開し、ステップS303では、全49画素の中からMAX値(最も内エッジ強度の強い画素のエッジ強度)を検出する。
つぎに、ステップS304では、注目画素のエッジ強度:aの、MAX値から一定のオフセット:yを減算した値の比率:p(p=a/(MAX−y)を算出し、下地飛ばし係数:αに比率を乗算することにより、注目画素である薄細線候補画素の下地とばし係数:βを算出する(β=α*p)。最後に、ステップS305で、注目画素の明度データに下地とばし係数:βを乗算して下地とばし処理を実行する。
20 原稿読取部
104 色変換部
105 2次微分フィルタ処理部
106 薄細線候補検出部
107 薄細線再現補正部
108 下地とばし処理部

Claims (9)

  1. 原稿の画像データを読み取る画像読取手段と、
    前記読み取った画像データを明度データに変換する色変換手段と、
    前記明度データのエッジ強度を算出する二次微分フィルタ処理手段と、
    前記算出したエッジ強度から薄線候補を検出する薄細線候補検出手段と、
    前記簿細線候補の検出結果およびエッジ強度に応じて下地とばし量を決定する薄細線再現補正手段と、
    前記決定された下地とばし量に基づいて、前記薄細線候補の画素とそれ以外の画素でそれぞれ独立した下地とばし処理を行う下地とばし処理手段と、
    を備えていることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記薄細線候補検出手段は、前記二次微分フィルタ処理手段により算出したエッジ強度において、「注目画素のエッジ強度が一定しきい値内の内エッジ強度である」、「注目画素を含む一定サイズ内でのエッジ強度において、エッジ強度が一定しきい値内である複数の外エッジ強度が存在する」、「全てのエッジ強度の総和がしきい値内である」の3つの条件を全て満足する場合に、一定サイズ内の全ての画素を薄線候補画素と判定する請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記薄線再現補正手段は、前記薄細線候補検出手段によって薄細線候補として検出されなかった画素に対しては、明度データに一律特定の係数を乗算して下地とばし処理を行い、薄細線候補として検出された画素に対しては、算出したエッジ強度に応じて下地とばし係数を変更する請求項1または2に記載に画像処理装置。
  4. 原稿の画像データを読み取る画像読取ステップと、
    前記読み取った画像データを明度データに変換する色変換ステップと、
    前記明度データのエッジ強度を算出する二次微分フィルタ処理ステップと、
    前記算出したエッジ強度から薄線候補を検出する薄細線候補検出ステップと、
    前記簿細線候補の検出結果およびエッジ強度に応じて下地とばし量を決定する薄細線再現補正ステップと、
    前記決定された下地とばし量に基づいて、前記薄細線候補の画素とそれ以外の画素でそれぞれ独立した下地とばし処理を行う下地とばし処理ステップと、
    を備えていることを特徴とする画像処理装置による画像処理方法。
  5. 前記薄細線候補検出ステップでは、前記二次微分フィルタ処理ステップにおいて算出したエッジ強度において、「注目画素のエッジ強度が一定しきい値内の内エッジ強度である」、「注目画素を含む一定サイズ内でのエッジ強度において、エッジ強度が一定しきい値内である複数の外エッジ強度が存在する」、「全てのエッジ強度の総和がしきい値内である」の3つの条件を全て満足する場合に、一定サイズ内の全ての画素を薄線候補画素と判定する請求項4に記載の画像処理方法。
  6. 前記薄線再現補正ステップでは、前記薄細線候補検出ステップにおいて薄細線候補として検出されなかった画素に対しては、明度データに一律特定の係数を乗算して下地とばし処理を行い、薄細線候補として検出された画素に対しては、算出したエッジ強度に応じて下地とばし係数を変更する請求項4または5に記載に画像処理方法。
  7. 原稿の画像データを読み取る画像読取ステップと、
    前記読み取った画像データを明度データに変換する色変換ステップと、
    前記明度データのエッジ強度を算出する二次微分フィルタ処理ステップと、
    前記算出したエッジ強度から薄線候補を検出する薄細線候補検出ステップと、
    前記簿細線候補の検出結果およびエッジ強度に応じて下地とばし量を決定する薄細線再現補正ステップと、
    前記決定された下地とばし量に基づいて、前記薄細線候補の画素とそれ以外の画素でそれぞれ独立した下地とばし処理を行う下地とばし処理ステップと、
    を画像処理装置のコンピュータに実行させるための画像処理プログラム。
  8. 前記薄細線候補検出ステップでは、前記二次微分フィルタ処理ステップにおいて算出したエッジ強度において、「注目画素のエッジ強度が一定しきい値内の内エッジ強度である」、「注目画素を含む一定サイズ内でのエッジ強度において、エッジ強度が一定しきい値内である複数の外エッジ強度が存在する」、「全てのエッジ強度の総和がしきい値内である」の3つの条件を全て満足する場合に、一定サイズ内の全ての画素を薄線候補画素と判定する処理をコンピュータに実行させる請求項7に記載の画像処理プログラム。
  9. 前記薄線再現補正ステップでは、前記薄細線候補検出ステップにおいて薄細線候補として検出されなかった画素に対しては、明度データに一律特定の係数を乗算して下地とばし処理を行い、薄細線候補として検出された画素に対しては、算出したエッジ強度に応じて下地とばし係数を変更する処理をコンピュータに実行させる請求項7または8に記載に画像処理プログラム。
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