JP2022178106A - 画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ユーザによる繁雑な作業を必要とせず、原稿から得られた画像データに対して適切な画像処理を適用することで、画質劣化を抑制した上での複写が可能な画像処理装置等を提供すること。【解決手段】原稿を読取り画像データを生成する読取部と、前記画像データに含まれる網点領域から網点特性を検出する網点検出部と、検出された前記網点特性から特定の機種モードを推定する推定部と、推定された前記特定の機種モードに応じて画像処理を施す画像処理部とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、画像処理装置等に関する。
コピーやプリントにより得られた原稿を複写すると、複写物の画質は原稿のそれに比べ劣化する。これは、CMYKで再現可能な色空間の範囲とスキャナの読取光により得られるRGBの画像データで表現される色空間との間に色差が生じたり、スキャナにより線がボケる、階調が潰れる、モアレが発生する、といった多岐に渡る理由によるためである。
原稿と複写物とにおける色差や複写物を更に複写する、所謂世代コピーに伴う色差の拡大を軽減するため、原稿や複写物の複写の際に、通常の複写モードとは異なる専用の複写モードに移行する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011-029884号公報
特許文献1は、複製媒体を読み取った画像データの印刷時に表現可能な色域の色情報を忠実に再現すると共に、印刷時に表現できない色域の色情報を印刷時に表現可能な色域の情報に色変換する画像形成装置に関するものである。
特許文献1に係る色再現部は、付加情報抽出部により抽出された付加情報に、当該原稿が複製されたことを示す複製情報が含まれている場合に、画像データを構成する画素の色情報を印刷時に表現可能な色情報に変換する。このように、従来技術では、色差の拡大を軽減するための専用の複写モードへの移行のために、原稿への付加情報の埋め込みが必要であったり、当該原稿が複合機等から出力された印刷物であるのか、又はオリジナルの原稿であるのかが不明な場合は、ユーザによる手動での専用モードへの移行が必要であり繁雑な作業であった。
本開示の目的は、ユーザによる繁雑な作業を必要とせず、原稿から得られた画像データに対して適切な画像処理を適用することで、画質劣化を抑制した上での画像出力が可能な画像処理装置等を提供することである。
上記課題を解決するために、本開示に係る画像処理装置は、原稿を読取り画像データを生成する読取部と、前記画像データに含まれる網点領域から網点特性を検出する網点特性検出部と、検出された前記網点特性から特定の機種モードを推定する推定部と、推定された前記特定の機種モードに応じて画像処理を施す画像処理部とを備えることを特徴としている。
また、本開示に係る画像処理方法は、原稿を読取り画像データを生成する読取工程と、前記画像データに含まれる網点領域から網点特性を検出する網点特性検出工程と、検出された前記網点特性から特定の機種モードを推定する推定工程と、推定された前記特定の機種モードに応じて画像処理を施す画像処理工程とを備えることを特徴としている。
また、本開示に係る画像処理プログラムは、コンピュータに、原稿を読取り画像データを生成する読取機能と、前記画像データに含まれる網点領域から網点特性を検出する網点特性検出機能と、検出された前記網点特性から特定の機種モードを推定する推定機能と、推定された前記特定の機種モードに応じて画像処理を施す画像処理機能とを実現させることを特徴としている。
本開示によれば、ユーザによる繁雑な作業を必要とせず、原稿から得られた画像データに対して適切な画像処理を適用することで、画質劣化を抑制した上での画像出力が可能な画像処理装置等を提供することができる。
第1実施形態における複合機の外観図である。 第1実施形態における複合機の機能構成図である。 第1実施形態における処理の流れを説明するフローチャートである。 第1実施形態における処理の流れを説明するフローチャートである。 第1実施形態における高速フーリエ変換処理を説明する図である。 第1実施形態における動作例を説明する図である。 第1実施形態における動作例を説明する図である。 第1実施形態における動作例を説明する図である。 第2実施形態における複合機の機能構成図である。 第2実施形態における処理の流れを説明するフローチャートである。 第2実施形態における動作例を説明する図である。 第3実施形態における複合機の機能構成図である。 第3実施形態における処理の流れを説明するフローチャートである。 第3実施形態における動作例を説明する図である。 第4実施形態における画像処理システムの全体構成を説明する図である。 第4実施形態における複合機の機能構成図である。 第4実施形態におけるサーバ装置の機能構成図である。 第4実施形態における処理の流れを説明するフローチャートである。 第4実施形態における処理の流れを説明するフローチャートである。 変形例を説明する図である。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、実施形態の説明では、画像処理装置として、コピー機能、スキャン機能等を備えた複合機を一例にして説明する。なお、画像処理装置は、ここで説明する複合機に限定されるものではなく、原稿の読み取り画像に基づく画像データに対して画像処理を施す機能を有する装置であればよい。また、以下の実施形態は、本開示を説明するための一例であり、特許請求の範囲に記載した説明の技術的範囲が、以下の記載に限定されるものではない。
[1 第1実施形態]
第1実施形態は、原稿を読取り画像データを生成する読取部と、画像データに含まれる網点領域から網点特性を検出する網点特性検出部と、検出された網点特性から特定の機種モードを推定する推定部と、推定された特定の機種モードに応じて画像処理を施す画像処理部とを備えた複合機の形態である。
[1.1 機能構成]
第1実施形態に係る複合機10の機能構成について図1及び図2を参照して説明する。図1は複合機10の全体構成を説明するための装置外観図である。図2は複合機10の機能構成図である。
図1及び図2に示す様に、複合機10は、制御部11と、表示部13と、操作入力部15と、通信部17と、画像形成部19と、画像読取部21と、画像処理部23と、記憶部25と、給紙部27と、排紙部29とを備える。
制御部11は、複合機10全体を制御する。制御部11は、例えば、1又は複数の演算装置(CPU(Central processing unit)等)により構成される。制御部11は、記憶部25に記憶された各種プログラムを読み出して実行することによりその機能を実現する。
表示部13は、各種情報をユーザ等に対して表示する。表示部13は、例えば、LCD(Liquid crystal display)や有機EL(Electro-luminescence)ディスプレイ等により構成することができる。
操作入力部15は、ユーザ等による設定値等の情報の入力を受け付ける。操作入力部15は、ハードキー(例えば、テンキー)やボタン等で構成することができる。なお、操作入力部15は、表示部13を介して入力が可能なタッチパネルとして構成することができる。この場合、タッチパネルの入力検出方式としては、例えば、抵抗膜方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式といった方式を採用することができる。
通信部17は、LAN(Local area network)、WAN(Wide area network)、インターネット、一般加入電話回線、ファクシミリ通信網等のネットワーク(NW)を介して他の装置と接続されている。通信部17は、接続した他の装置との間で画像データやファクスデータ等の各種情報、電子メール等の送受信が可能である。通信部17は、例えば、通信可能なインタフェースとして構成され、接続方法としては、有線/無線の何れか又はその両方を採用することができる。
画像形成部19は、画像データに基づく画像を用紙上に形成する。画像形成部19は、給紙部27から用紙を給紙し、用紙上に画像データに基づく画像を形成した後、排紙部29に排紙する。この場合、画像形成部19は、例えば、電子写真方式を利用したレーザプリンタ等により構成することができる。画像形成部19は、トナー色(例えば、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック))に対応した図示せぬトナーカートリッジから供給されるトナーを用いて画像形成を行う。
画像読取部21は、読取対象の原稿(以下、読取原稿と称する)を走査して読み取ることにより、画像データを生成する。画像読取部21は、例えば、CCD(Charge coupled device)、CIS(Contact image sensor)等のイメージセンサを備えたスキャナ装置として構成することができる。画像読取部21は、原稿からの反射光像をイメージセンサで読み取ることで、RGB(R:赤、G:緑、B:青)のアナログ信号からなる画像データを生成する構成であれば、その構成に特に制限はない。
画像処理部23は、1又は複数の演算装置(GPU(Graphics processing unit)等)により構成される。画像処理部23は、記憶部25に記憶された画像処理に係る各種プログラムを読み出して実行することで、その機能を実現する。なお、画像処理部23が読み出して実現する機能は、制御部11が読み出して実行する形態としてもかまわない。
記憶部25は、複合機10の動作に必要な各種プログラムや、各種データを記憶する。記憶部25は、例えば、RAM(Random access memory)、HDD(Hard disk drive)、SSD(Solid state drive)、ROM(Read only memory)等の記憶装置により構成することができる。
第1実施形態において、記憶部25は、前処理プログラム250と、網点特性検出プログラム251と、推定プログラム252と、画像処理プログラム253と、画面表示プログラム254とを記憶し、画像データ記憶領域255及び網点特性テーブル記憶領域256を確保する。
前処理プログラム250は、画像読取部21により生成されたRGBアナログ信号からなる画像データのデジタル信号への変換、画像データの反射率信号から濃度信号への変換といった処理を実行する際に画像処理部23が読み出すプログラムである。なお、必要に応じて画像読取部21の照明系、結像系、撮像系で生じる各種の歪みを取り除くためのシェーディング補正プログラムを前処理プログラム250に追加してもよい。
網点特性検出プログラム251は、網点領域を構成する画素に対して高速フーリエ変換を実施することで得られた網点特性としての網点線数及び網点角度を抽出する際に画像処理部23が読み出すプログラムである。網点特性検出プログラム251は、領域分離プログラム2511と、高速フーリエ変換プログラム2512と、網点特性抽出プログラム2513とを含む。網点特性検出プログラム251を読み出した画像処理部23は網点特性検出部として機能する。
領域分離プログラム2511は、画像データにおける各画素を、RGB濃度信号に基づいて、文字領域、網点領域、又は写真領域(連続階調領域)の何れかに属するのかを判定する領域分離処理を行う際に画像処理部23が読み出すプログラムである。
高速フーリエ変換プログラム2512は、領域分離された網点領域に係る画素(マスク)に対して高速フーリエ変換(FFT:Fast fourier transform)処理を実施する際に画像処理部23が読み出すプログラムである。
網点特性抽出プログラム2513は、高速フーリエ変換処理により得られた2次元スペクトルから網点特性としての網点線数と網点角度を抽出する際に画像処理部23が読み出すプログラムである。
推定プログラム252は、抽出された網点線数及び網点角度から、当該網点線数及び網点角度に対応する特定の機種モードを推定する際に画像処理部23又は制御部11が読み出すプログラムである。推定プログラム252を読み出した画像処理部23又は制御部11は、推定部として機能する。第1実施形態では、推定部として機能する画像処理部23又は制御部11は、網点線数と網点角度とを少なくとも特定の機種モードに関連付けて記憶するデータベースを参照することにより、特定の機種モードを推定する。第1実施形態では、読取原稿が自社機によって出力されたものであるかを判定することが可能となるように、特定の機種モードとして自社機等の製造会社を特定可能な機種名情報と印刷モード情報(例えば、文字系モード)とが網点特性テーブルとして網点特性テーブル記憶領域256に記憶されている。
画像処理プログラム253は、画像処理部23又は制御部11により推定された特定の機種モードに基づき、画像データに対して画像処理を適用する際に画像処理部23が読み出すプログラムである。画像処理プログラム253は、フィルタ処理プログラム2531と、ガンマ処理プログラム2532と、色補正処理プログラム2533と、線幅処理プログラム2534とを含む。
フィルタ処理プログラム2531は、画像データに対して、空間周波数特性を補正する際に画像処理部23が読み出すプログラムである。フィルタ処理プログラム2531を読み出した画像処理部23は、は、出力画像のぼやけ、及び粒状性劣化を防ぐために、領域の種別毎に予め設定されるデジタルフィルタによる空間フィルタ処理を行う。
ガンマ処理プログラム2532は、画像データに対して、色調特定(明るさ)を補正する際に画像処理部23が読み出すプログラムである。ガンマ処理プログラム2532を読み出した画像処理部23は、ガンマ補正変換式を用いてガンマ補正処理を行う。
色補正処理プログラム2533は、画像データに対して、色再現の忠実化を実現する際に画像処理部23が読み出すプログラムである。色補正処理プログラム2533を読み出した画像処理部23は、色再現の忠実化実現のために、不要吸収成分を含むCMY色材の分光特性に基づいた色濁りを取り除く処理を選択した補正テーブルを参照することにより行う。
線幅処理プログラム2534は、フィルタ処理と組み合わせることで文字・線幅を太くする又は細くする際に画像処理部23が読み出すプログラムである。
画面表示プログラム254は、例えば、複合機10の操作画面や、網点線数及び網点角度に基づき推定された特定の機種モードの推定結果と当該推定結果に応じた画像処理方法との選択を促す選択画面等を表示部13に表示する際に制御部11が読み出すプログラムである。
画像データ記憶領域255は、読取原稿に基づく画像データ(RGB反射率信号、RGB濃度信号)、画像データ(CMYK濃度信号)、所定の画像処理が施された画像データ等を記憶する記憶領域である。
網点特性テーブル記憶領域256は、網点線数及び網点角度と少なくとも特定の機種モードとを関連づけて網点特性テーブルとして記憶する記憶領域である。網点特性テーブル記憶領域256は、推定部として機能する画像処理部23又は制御部11が特定の機種モードを推定する際に参照するデータベースとして機能する。
給紙部27は、用紙を複数枚積載した状態で収納するためのトレイを有する。トレイには用途に応じて種々のサイズ、厚みを有する用紙を収容することができる。給紙部27は、例えば、A4サイズ、B5サイズ、A3サイズ等のサイズの異なる用紙を個々に収納した複数のトレイから構成することができる。
排紙部29は、画像形成後、装置外部に排出された用紙を積載する板状のスタッカを備える。図1に示されるように、スタッカは、サイズの異なる用紙の排出が可能となるように、複数箇所に複数個設けてもよい。
[1.2 処理の流れ]
次に、第1実施形態に係る処理の流れについて説明する。図3は、複合機10による処理の流れを説明するフローチャートである。
まず、画像読取部21は読取原稿を走査して読み取ることにより、画像データを生成する(ステップS10)。
次いで、画像処理部23は網点特性検出プログラム251を読み出し、網点線数及び網点角度を抽出する網点特性検出処理を行う(ステップS20)。
そして、画像処理部23は、ステップS20にて抽出した網点線数及び網点角度に基づき、網点特性テーブル記憶領域256を参照することで、機種モードの推定処理を行う(ステップS30)。
推定した機種モードが特定の機種モードであった場合、画像処理部23は、推定した特定の機種モードに基づく特定の印刷モードに移行する(ステップS30;Yes→ステップS40)。次いで、画像処理部23は、画像処理プログラム253を読み出し、当該印刷モードに適した画像処理を行う(ステップS50)。このとき、網点線数及び網点角度に基づき推定された特定の機種モードの推定結果と当該推定結果に応じた画像処理方法との選択を促す選択画面を表示部13に表示することも可能である。推定された特定の機種モードが表示部13に表示されることにより、ユーザは読取対象の原稿が特定の機種(自社装置I)で印刷出力された原稿又は当該特定の機種にて複写された複写物であることを把握することができる。また、ユーザは、当該画像データに適した画像処理方法を選択画面を介して適宜選択することも可能であるため、所望の画像処理方法を適用させた画像データを出力することもできる。
画像処理部23は、ステップS50において画像処理を施した画像データを出力処理する(ステップS60)。例えば、画像処理が施された画像データは用紙上への印刷出力、記憶部25やUSB(Universal serial bus)等の記憶媒体への記憶、ファクス送信やE-mail送信等のイメージ送信ジョブ機能を用いて外部装置に外部出力することが可能である。
なお、推定した機種モードが特定の機種モードではなかった場合又は機種モードの推定ができなかった場合、画像処理部23は必要に応じて通常の画像処理方法を適用するか又はそのまま画像データの出力処理を行う(ステップS30;No→ステップS60)。
次に、図3のステップS20に係る網点特性検出処理について、図4のフローチャートを用いて説明する。
網点特性検出処理を開始した画像処理部23は、領域分離プログラム2511を読み出すことにより、領域分離処理を行う(ステップS21)。画像処理部23は、例えば、注目画素を含むn×mの画素マスク(例えば、15×15)における最小濃度値(最小画素値)と最大濃度値(最大画素値)との差分である最大濃度差と、隣接する画素の濃度差の絶対値の総和である総和濃度繁雑度とを算出し、予め定められている複数の閾値と比較することにより、各画素を写真領域、文字領域、又は網点領域に分離する。
写真領域の濃度分布は、滑らかな濃度変化をしており、最大濃度差と総和濃度繁雑度は、ともに小さくなる。また、網点領域の濃度分布は、網点により最大濃度差は様々であるが、総和濃度繁雑度は、網点の数だけ濃度変化が生じているので、最大濃度差に対する総和濃度繁雑度の割合が大きくなる。したがって、最大濃度差と文字・網点判定閾値との積よりも総和濃度繁雑度が大きい場合、網点領域であると判定する。文字領域の濃度分布は、最大濃度差が大きく、それにしたがって総和濃度繁雑度も大きくなるが、網点領域よりも濃度変化が少ないため、網点領域よりも総和濃度繁雑度は小さくなる。したがって、最大濃度差と文字・網点判定閾値との積よりも総和濃度繁雑度が小さい場合、文字領域であると判定する。
このようにして領域分離した網点領域に対して、画像処理部23は、高速フーリエ変換プログラム2512を読み出すことで、当該網点領域に属する画素に対して高速フーリエ変換処理を施す(ステップS22)。
ここで、高速フーリエ変換処理について説明する。図5は、画像の周波数成分の配置の一例を示す図である。図5(a)は、例えば、入力画像の任意の注目画素を中心としたn×m画素で構成される画素マスクの例を示し、図5(b)は、画素マスクに対して周波数解析処理としての高速フーリエ変換処理を施した周波数領域の成分配置を示す。図5(c)は、図5(b)の周波数領域の成分配置を再結合したものである。なお、画素マスクのサイズは、高速フーリエ変換を用いるため、通常、n、mとも2のk乗として設定する。図5(a)は、k=4として、n=m=16と設定した例である。そして、画像処理部23は、入力画素から切り出された画素マスクに対して高速フーリエ変換処理を施す。
図5(b)に示す様に、高速フーリエ変換処理を施すことにより、実空間領域から周波数領域への変換が行われ、2次元スペクトル配置を得ることができる。なお、高速フーリエ変換処理のための変換式は、式(1)を用いることができる。この場合、実空間領域(x、y)、周波数領域を(u、v)とし、入力画像(画素マスク)をI(x、y)とし、振幅スペクトル強度をF(u、v)としている。
Figure 2022178106000002
フーリエ変換の振幅スペクトル強度を用いることにより画素マスクごとに周波数特性を得ることができる。図5(b)に示す様に、画素マスクのサイズをn=m=16と設定した場合、2次元スペクトル配置は、周波数領域(u、v)が、それぞれ8×8で構成される第1象限から第4象限の4つの象限で構成される。図5(c)に示す様に、図5(b)に係る象限の並べ替えにより、例えば、第1象限では、左上から右上に向かって低周波成分に対応する領域から高周波成分に対応する領域へと移ることになる。
領域分離した網点領域の画素(マスク)に高速フーリエ変換処理を施すことにより、実画像(実空間領域)から画素(マスク)単位での周波数領域への変換を行うことができる。網点として検出された領域の周波数特性を求め、当該網点に含まれる周波数成分を算出することにより、網点線数及び網点角度を求めることができる。
高速フーリエ変換処理後、画像処理部23は、線数・角度抽出プログラム2513を読み出し、網点線数と網点角度とを抽出する(ステップS23)。画像処理部23による網点線数又は網点角度の抽出は、例えば、特開2010-124413号公報、特開2006-120019号公報等の従来公知の手法を用いればよい。
網点画像の周波数特性は、網点成分がその高周波数領域で信号強度のピークをもって分布している。RGB各版の信号強度分布が位置する角度方向がそれぞれの版の網点角度に相当し、信号強度における最大値を示すピークが発生している位置の径が各版の網点線数に相当する。画像処理部23は、径ごとに信号強度を算出し、その最大値となる径から網点線数を抽出する。
[1.3 動作例]
次に、第1実施形態に係る動作例について説明する。図6は、推定プログラム252を読み出した画像処理部23又は制御部11が、特定の機種モード推定のために参照するデータベース(網点特性テーブル記憶領域256)を構成する網点特性テーブルの一例を説明する図である。
第1実施形態では、画像処理部23又は制御部11は、抽出された網点線数及び網点角度に基づき、特定の機種モードとして、自社の製造機種名(自社機I又は自社機II)と印刷モードとを推定する。図6で例示する網点特性テーブルは、機種(名)に対して、ジョブ、出力解像度、(印刷)モード、設定、及びCMYK濃度信号毎の網点線数・網点角度が対応付けられた例である。
例えば、特定の機種モードの一例である、“自社機I”のモード“文字系モード(設定J)”は、ジョブが“カラープリンタ”、出力解像度が“600dpi”、C濃度信号の網点線数及び網点角度が“170”及び“20度”、M濃度信号の網点線数及び網点角度が“170”及び“60度”、Y濃度信号の網点線数及び網点角度が“170”及び“0度”、K濃度信号の網点線数及び網点角度が“170”及び“30度”であることを示している(図6中点線枠内)。
画像処理部23又は制御部11は、抽出された網点線数及び網点角度と網点特性テーブル上のCMYK濃度信号毎の網点線数・網点角度とを比較することにより、特定の機種モードを推定することができる。なお、特定の機種モードの推定に当たり、抽出された網点線数及び網点角度と網点特性テーブル上のCMYK濃度信号毎の網点線数・網点角度とは、抽出パラメータや、濃度信号の強弱によって完全に一致しない場合がある。このような理由による誤推定を低減するため、例えば、抽出された網点線数が網点特性テーブル上の網点線数の±10%以内である場合、特定の機種モードとして推定するといった推定閾値を設けてもよく、当該推定閾値の設定入力を受け付ける専用の設定画面をユーザに対して表示する形態とすることも可能である。
図7は、推定された特定の機種モードに応じて適用可能な画像処理の一例を説明する図である。第1実施形態では、特定の機種モードに応じて、(1)フィルタ処理、(2)ガンマ処理、(3)色補正処理、(4)線幅処理の4種の画像処理が選択可能である。例えば、推定した特定の機種モードが“自社機I”のモード“文字系モード(設定J)”であって、網点線数が高めな場合、画像処理部23は、当該特定の機種モードに適したフィルタ処理やガンマ処理等を推奨する画像処理方法として適用する。
図8は、図7で例示した画像処理方法の適用に際し、当該画像処理の選択を受け付ける選択画面の一構成例を示す図である。選択画面W10は、推定機種モード表示領域R10と、画像処理選択領域R12と、OKボタンB10と、キャンセルボタンB12とを含む。
推定機種モード表示領域R10は、推定された特定の機種モードを表示する領域である。画像処理選択領域R12は、特定の機種モードに応じた画像処理方法を表示するとともに、ユーザによる画像処理方法の選択を受け付ける領域である。図8では、特定の機種モードとして“文字系モード(設定J)”が推定され、当該機種モードに応じた画像処理方法として、フィルタ処理とガンマ処理とが推奨された例である。ユーザは、表示された、“フィルタ処理”、“ガンマ処理”、“両方”の何れかを選択することにより、選択された画像処理方法を適用させることができる。
OKボタンB10は、ユーザによる画像処理方法の選択確定を受け付けるボタンであり、キャンセルボタンB12は、ユーザによる画像処理方法の選択キャンセル又は選択画面W10の表示終了を受け付けるボタンである。
なお、図8で例示した選択画面W10はシステム設定により表示・非表示を設定することが可能である。選択画面W10が非表示設定とされた場合、画像処理部23は、ユーザによる画像処理方法の選択を受け付けることなく、特定の機種モードに応じた画像処理方法を適用して画像データを出力処理する。
以上のように、第1実施形態によれば、ユーザによる繁雑な作業を必要とせず、原稿から得られた画像データに対して適切な画像処理を適用することで、画質劣化を抑制した上での複写が可能な画像処理装置を提供することができる。すなわち、第1実施形態では、読取原稿が自社機により出力されたものである場合に、画像データに対して最適な画像処理方法を適用して出力することができるため、画質劣化を抑制した上での画像出力が可能である。
[2 第2実施形態]
第1実施形態では、推定した機種モードが特定の機種モードではなかった場合又は機種モードの推定ができなかった場合、画像処理部23は必要に応じて通常の画像処理方法を適用するか又はそのまま画像データの出力処理を行う形態であった。第2実施形態では、推定した機種モードが特定の機種モードでなかった場合又は機種モードの推定ができなかった場合、特定の機種モードとは異なる他の機種モードを推定する形態である。
[2.1 機能構成]
第2実施形態に係る機能構成は、第1実施形態と略同一構成とすることができる。したがって、同一構成には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる箇所について説明する。
図9は第2実施形態に係る複合機30の機能構成図である。複合機30は第1実施形態に係る複合機10の推定プログラム252に替えて推定プログラム2521と、網点特性テーブル記憶領域256に替えて網点特性テーブル記憶領域2561とを備える。
推定プログラム2521は、抽出された網点線数及び網点角度から、当該網点線数及び網点角度に対応する特定の機種モード又は他の機種モードを推定する際に画像処理部23又は制御部11が読み出すプログラムである。推定プログラム2521を読み出した画像処理部23又は制御部11は、推定部として機能する。第2実施形態では、推定部として機能する画像処理部23又は制御部11は、網点線数と網点角度とを少なくとも特定の機種モード及び他の機種モードに関連付けて記憶するデータベースを参照することにより、特定の機種モード又は他の機種モードを推定する。第2実施形態では、読取原稿が他社機によって出力されたものであるかを判定することが可能となるように、他の機種モードとして他社機等の製造会社を特定可能な機種名情報と印刷モード情報(例えば、文字系モード)とが網点特性テーブルとして網点特性テーブル記憶領域2561に記憶されている。
網点特性テーブル記憶領域2561は、網点線数及び網点角度と少なくとも特定の機種モード及び他の機種モードとを関連づけて網点特性テーブルとして記憶する記憶領域である。網点特性テーブル記憶領域2561は、推定部として機能する画像処理部23又は制御部11が特定の機種モード又は他の機種モードを推定する際に参照するデータベースとして機能する。
[2.2 処理の流れ]
次に、第2実施形態に係る処理の流れについて説明する。図10は、複合機30による処理の流れを説明するフローチャートである。なお、第1実施形態に係る処理の流れ(図3)と同一な処理については同一のステップ番号を付してその説明は省略する。
画像処理部23は、ステップS20にて抽出した網点線数及び網点角度に基づき、網点特性テーブル記憶領域2561を参照することで、機種モードの推定処理を行う(ステップS30)。
推定した機種モードが特定の機種モードではなかった場合又は機種モードの推定ができなかった場合、画像処理部23は、他の機種モードの推定処理を行う(ステップS30;No→ステップS70)。
推定した機種モードが他の機種モードであった場合、画像処理部23は、推定した他の機種モードに基づく他の印刷モードに移行する(ステップS70;Yes→ステップS80)。次いで、画像処理部23は、画像処理プログラム253を読み出し、当該他の印刷モードに適した画像処理を行う(ステップS90)。
画像処理部23は、ステップS90において画像処理を施した画像データを出力処理する(ステップS60)。
なお、推定した機種モードが他の機種モードではなかった場合又は機種モードの推定ができなかった場合、画像処理部23は必要に応じて通常の画像処理方法を適用するか又はそのまま画像データの出力処理を行う(ステップS70;No→ステップS60)。
[2.3 動作例]
図11は、推定プログラム2521を読み出した画像処理部23又は制御部11が、他の機種モード推定のために参照するデータベース(網点特性テーブル記憶領域2561)を構成する網点特性テーブルの一例を説明する図である。なお、図11では他の機種モード推定のためのデータ構造のみを示す。
第2実施形態では、画像処理部23又は制御部11は、抽出された網点線数及び網点角度に基づき、特定の機種モード以外の他の機種モードとして、他社の製造機種名(他社機I又は他社機II)と印刷モードとを推定する。図11で例示する網点特性テーブルは、機種(名)に対して、ジョブ、(印刷)モード、設定、及びCMYK濃度信号毎の網点線数・網点角度が対応付けられた例である。
例えば、他の機種モードの一例である、“他社機I”のモード“文字系モード(設定E”)”は、ジョブが“カラープリンタ”、C濃度信号の網点線数及び網点角度が“190”及び“30度”、M濃度信号の網点線数及び網点角度が“190”及び“60度”、Y濃度信号の網点線数及び網点角度が“150”及び“90度”、K濃度信号の網点線数及び網点角度が“190”及び“45度”であることを示している(図11中点線枠内)。
画像処理部23又は制御部11は、抽出された網点線数及び網点角度と網点特性テーブル上のCMYK濃度信号毎の網点線数・網点角度とを比較することにより、他の機種モードを推定することができる。なお、他の機種モードの推定に当たり、抽出された網点線数及び網点角度と網点特性テーブル上のCMYK濃度信号毎の網点線数・網点角度とは、抽出パラメータや、濃度信号の強弱によって完全に一致しない場合がある。このような理由による誤推定を低減するため、例えば、抽出された網点線数が網点特性テーブル上の網点線数の±10%以内である場合、他の機種モードとして推定するといった推定閾値を設けてもよく、当該推定閾値の設定入力を受け付ける専用の設定画面をユーザに対して表示する形態とすることも可能である。
以上のように、第2実施形態によれば、ユーザによる繁雑な作業を必要とせず、原稿から得られた画像データに対して適切な画像処理を適用することで、画質劣化を抑制した上での複写が可能な画像処理装置を提供することができる。すなわち、第2実施形態では、読取原稿が自社機又は他社機により出力されたものである場合に、画像データに対して最適な画像処理方法を適用して出力することができるため、画質劣化を抑制した上での複写が可能である。
[3 第3実施形態]
第2実施形態では、推定した機種モードが特定の機種モードでなかった場合又は機種モードの推定ができなかった場合、特定の機種モードとは異なる他の機種モードを推定する形態であった。第3実施形態では、推定した機種モードが特定の機種モード又は他の機種モードでなかった場合又は機種モードの推定ができなかった場合、例えば、ユーザや外部入力等により登録された原稿(以降、その他の原稿と称する)として推定する形態である。
[3.1 機能構成]
第3実施形態に係る機能構成は、第2実施形態と略同一構成とすることができる。したがって、同一構成には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる箇所について説明する。
図12は第3実施形態に係る複合機50の機能構成図である。複合機50は第2実施形態に係る複合機30の推定プログラム2521に替えて推定プログラム2522と、網点特性テーブル記憶領域2561に替えて網点特性テーブル記憶領域2562とを備える。
推定プログラム2522は、抽出された網点線数及び網点角度から、当該網点線数及び網点角度に対応する特定の機種モード、他の機種モード、又はその他の原稿を推定する際に画像処理部23又は制御部11が読み出すプログラムである。推定プログラム2522を読み出した画像処理部23又は制御部11は、推定部として機能する。第3実施形態では、推定部として機能する画像処理部23又は制御部11は、網点線数と前記網点角度とを少なくとも特定の機種モード、他の機種モード、及びその他の原稿に関連付けて記憶するデータベースを参照することにより、特定の機種モード、他の機種モード又はその他の原稿を推定する。第3実施形態では、その他の原稿を判定することが可能となるように、原稿種名と印刷モード情報(例えば、文字系モード)とが網点特性テーブルとして網点特性テーブル記憶領域2562に記憶されている。
網点特性テーブル記憶領域2562は、網点線数及び網点角度と少なくとも特定の機種モード、他の機種モード、及びその他の原稿とを関連づけて網点特性テーブルとして記憶する記憶領域である。網点特性テーブル記憶領域2562は、推定部として機能する画像処理部23又は制御部11が特定の機種モード、他の機種モード、又はその他の原稿を推定する際に参照するデータベースとして機能する。
[3.2 処理の流れ]
次に、第3実施形態に係る処理の流れについて説明する。図13は、複合機50による処理の流れを説明するフローチャートである。なお、第2実施形態に係る処理の流れ(図10)と同一な処理については同一のステップ番号を付してその説明は省略する。
画像処理部23は、ステップS20にて抽出した網点線数及び網点角度に基づき、網点特性テーブル記憶領域2561を参照することで、特定の機種モードの推定処理を行う(ステップS30)。
推定した機種モードが特定の機種モードではなかった場合又は機種モードの推定ができなかった場合、画像処理部23は、他の機種モードの推定処理を行う(ステップS30;No→ステップS70)。
画像処理部23は、推定した機種モードが他の機種モードではなかった場合又は機種モードの推定ができなかった場合、その他の原稿の推定処理を行う(ステップS70;No→ステップS100)。
次いで、画像処理部23は、画像処理プログラム253を読み出し、当該その他の原稿に適した画像処理を行う(ステップS110)。
画像処理部23は、ステップS100において画像処理を施した画像データを出力処理する(ステップS110)。
[3.3 動作例]
図14は、推定プログラム2522を読み出した画像処理部23又は制御部11が、その他の原稿推定のために参照するデータベース(網点特性テーブル記憶領域2562)を構成する網点特性テーブルの一例を説明する図である。なお、図14ではその他の原稿推定のためのデータ構造のみを示す。
第3実施形態では、画像処理部23又は制御部11は、抽出された網点線数及び網点角度に基づき、その他の原稿として、原稿種名と印刷モードとを推定する。図14で例示する網点特性テーブルは、原稿種名に対して、設定、CMYK濃度信号毎の網点線数・網点角度が対応付けられている。
例えば、その他の原稿の一例である、“チャートA”の“設定E”は、C濃度信号の網点線数及び網点角度が“175”及び“30度”、M濃度信号の網点線数及び網点角度が“175”及び“60度”、Y濃度信号の網点線数及び網点角度が“175”及び“90度”、K濃度信号の網点線数及び網点角度が“175”及び“45度”であることを示している(図14中点線枠内)。
画像処理部23又は制御部11は、抽出された網点線数及び網点角度と網点特性テーブル上のCMYK濃度信号毎の網点線数・網点角度とを比較することにより、その他の原稿(原稿種)を推定することができる。なお、その他の原稿の推定に当たり、抽出された網点線数及び網点角度と網点特性テーブル上のCMYK濃度信号毎の網点線数・網点角度とは、抽出パラメータや、濃度信号の強弱によって完全に一致しない場合がある。このような理由による誤推定を低減するため、例えば、抽出された網点線数が網点特性テーブル上の網点線数の±10%以内である場合、その他の原稿として推定するといった推定閾値を設けてもよく、当該推定閾値の設定入力を受け付ける専用の設定画面をユーザに対して表示する形態とすることも可能である。
以上のように、第3実施形態によれば、ユーザによる繁雑な作業を必要とせず、原稿から得られた画像データに対して適切な画像処理を適用することで、画質劣化を抑制した上での複写が可能な画像処理装置を提供することができる。すなわち、第3実施形態では、読取原稿が自社機又は他社機により出力されたものでない場合に、推定したその他の原稿に基づき、画像データに対して最適な画像処理方法を適用して出力することができるため、画質劣化を抑制した上での複写が可能である。
[4 第4実施形態]
第4実施形態は、第1実施形態から第3実施形態に係る画像処理装置10(30、50)が備える推定プログラム252(2521、2522)及び網点特性テーブル記憶領域256(2561、2562)をサーバ装置が備える画像処理システムに関する形態である。
[4.1 機能構成]
第4実施形態に係る画像処理システム100の機能構成について図15~図17を用いて説明する。図15は、第4実施形態に係る画像処理システム100の全体構成を説明する図である。図16は複合機70の機能構成図であり、図17はサーバ装置90の機能構成図である。
図15に示す様に、画像処理システム100は、複合機70と、サーバ装置90とがネットワーク(NW)を介して接続されることにより構成されている。なお、図15では、複合機70のみがネットワーク接続されている様子を表しているが、ネットワークに対する複合機の接続台数に特定制限は無く、複数台の複合機でサーバ装置90を利用することも可能である。
図16に示す様に、複合機70は、第1実施形態の複合機10の機能構成から推定プログラム252及び網点特性テーブル記憶領域256を除いた構成を有する。複合機70の構成・機能については、第1実施形態に係る複合機10の機能構成と略同一とすることができるため、同一構成には同一の符号を付してその説明は省略する。
サーバ装置90は、ウェブ・ブラウザ等を介して、処理リソース、記憶リソース、配信リソース等の所定のサービスを提供する。サーバ装置90で提供されるサービスは、伝送制御プロトコル、インターネットプロトコル、他のプロトコル等のデータ通信プロトコルの何れかを使用し、ネットワーク(NW)を介して複合機70からアクセスして利用することができる。
このようなサーバ装置90は、図17に示すように、制御部91と、表示部93と、操作入力部95と、通信部97と、記憶部99とを備える。
制御部91は、サーバ装置90全体を制御する。制御部91は、例えば、1又は複数の演算装置(CPU等)により構成される、制御部91は、記憶部99に記憶された各種プログラムを読み出して実行することによりその機能を実現する。
表示部93は、各種情報をユーザ等に表示する。表示部93は、例えば、LCDや有機ELディスプレイ等により構成することができる。
操作入力部95は、ユーザ等により情報の入力を受け付ける。操作入力部95は、例えば、キーボード、マウス等の入力手段を用いることができる。
通信部97は、LAN、WAN、インターネット、電話回線等を介して他装置との通信を行うための有線/無線の何れか又はその両方のインタフェースを備える。
記憶部99は、サーバ装置90の動作に必要な各種プログラムや、各種データを記憶する。記憶部99は、例えば、RAM、HDD、SSD、ROM等の記憶装置により構成することができる。
記憶部99は、推定プログラム991を記憶し、網点特性テーブル記憶領域993を確保する。
推定プログラム991は特定の機種モード推定指示に基づき、複合機70から受信した網点線数及び網点角度から、当該網点線数及び網点角度に対応する特定の機種モードを推定する際に、制御部91が読み出すプログラムである。推定プログラム991を読み出した制御部91は、推定部として機能する。第4実施形態では、推定部として機能する制御部91は、網点線数と網点角度とを少なくとも特定の機種モードに関連付けて記憶するデータベースを参照することにより、特定の機種モードを推定する。第4実施形態では、読取原稿が自社機によって出力されたものであるかを判定することが可能となるように、特定の機種モードとして自社機等の製造会社を特定可能な機種名情報と印刷モード情報(例えば、文字系モード)とが網点特性テーブルとして網点特性テーブル記憶領域993に記憶されている。
網点特性テーブル記憶領域993は、網点線数及び網点角度と少なくとも特定の機種モードとを関連づけて網点特性テーブルとして記憶する記憶領域である。網点特性テーブル記憶領域993は、推定部として機能する制御部91が特定の機種モードを推定する際に参照するデータベースとして機能する。
[4.2.1 複合機70の処理の流れ]
次に、第4実施形態に係る処理の流れについて説明する。図18は、複合機70の処理の流れを説明するフローチャートである。なお、第1実施形態に係る処理の流れ(図3)と同一な処理については同一のステップ番号を付してその説明は省略する。
画像処理部23は、ステップS20にて網点特性としての網点線数及び網点角度を抽出すると、サーバ装置90に対して特定の機種モードの推定指示を送信する(ステップS120)。
次いで、画像処理部23は、抽出した網点特性としての網点線数及び網点角度をサーバ装置90に送信する(ステップS130)。
画像処理部23は、特定の機種モードの推定結果をサーバ装置90から受信する(ステップS140)。
画像処理部23は、サーバ装置90から特定の機種モードの推定結果を受信すると、当該特定の機種モードに基づく特定の印刷モードに移行する(ステップS40)。次いで、画像処理部23は、画像処理プログラム253を読み出し、当該特定の印刷モードに適した画像処理を行う(ステップS50)。
画像処理部23は、ステップS50において画像処理を施した画像データを出力処理し、処理を終了する(ステップS60)。
[4.2.2 サーバ装置90の処理の流れ]
次に、サーバ装置90の処理の流れについて、図19のフローチャートを用いて説明する。
サーバ装置90の制御部91は、複合機70から特定の機種モードの推定指示を受信する(ステップS150)。
次いで、制御部91は、複合機70から網点特性としての網点線数及び網点角度を受信する(ステップS160)。制御部91は、受信した網点特性としての網点線数及び網点角度に基づき、網点特性テーブル記憶領域993を参照することで、特定の機種モードの推定処理を行う(ステップS170)。
制御部91は、特定の機種モードの推定結果を複合機70に送信し、処理を終了する(ステップS180)。
なお、第4実施形態に係るサーバ装置90は、第2実施形態に係る推定プログラム2521及び網点特性テーブル記憶領域2561、第3実施形態に係る推定プログラム2522及び網点特性テーブル記憶領域2562を実装することで、第2実施形態又は第3実施形態と同様な作用効果を奏することができる。
以上のように、第4実施形態によれば、第1実施形態から第3実施形態に係る効果と同様な効果を得ることができる。なお、第4実施形態は、サーバ装置90が網点特性テーブル記憶領域993を実装する形態であるため、網点特性テーブルにおける情報の蓄積に伴い、複合機70の記憶部25の記憶容量が無用に圧迫されることがないといった効果も期待することができる。
[5.1 変形例_1]
例えば、第3実施形態で説明した機種モード(その他原稿を含む)の推定処理において、推定処理に係る優先順位を設定・変更することも可能である。図20は、優先順位設定画面W20の一構成例である。優先順位設定画面W20は、推定処理の優先順位表示領域R14を含む。図20は、推定処理の処理対象が(1)自社機(特定の機種モード)、(2)他社機(他の機種モード)、(3)その他の原稿の優先順位で設定されている旨を表している。推定処理の優先順位は、例えば、不図示の設定画面や、操作入力部15等を介して設定することができる。また、機種モード(その他原稿を含む)に応じて適用させる画像処理方法の設定も可能である。図20に示す優先順位設定画面W20は、推定処理の優先順位表示領域R14に加え、画像データに対して適用する画像処理方法の選択を受け付ける画像処理設定領域R16を併せ持つ画面構成例である。画像処理設定領域R16は、第1実施形態から第4実施形態で説明した、フィルタ処理、ガンマ処理、色補正処理、又は線幅処理の選択を受け付けるチェックボックスを有する。ユーザは所望する画像処理方法にチェックを付することにより、画像データに対して適用する画像処理方法を選択することができる。
[5.2 変形例_2]
第1実施形態から第4実施形態で説明したデータベース(網点特性テーブル記憶領域256等)の内容とこれに対応する最適な画像処理方法(データベース等と称する)とは、例えば、ネットワーク等の外部からダウンロード等することで随時更新することが可能である。
また、データベース等は、ユーザが自ら設定等を登録する(学習させる)ことも可能である。この場合、例えば、ユーザは所持している原稿を画像読取部21で読み取らせることにより、網点線数及び網点角度に関するデータを他の原稿としてデータベースに登録することが可能である。なお、画像処理方法についても、フィルタ処理、ガンマ処理、色補正処理、又は線幅処理以外に、例えば、エッジ強調、ノイズ除去等のその他の画像処理方法を登録することが可能である。
具体的には、推定プログラム252が、例えば、図7に示した網点特性テーブル記憶領域256に記憶された内容に基づいて、機種モードを推定したが、人工知能を利用して推定してもよい。例えば、制御部11は、推定プログラム252を実行することで、機械学習された学習済みモデルや、ディープラーニングを利用したニューラルネットワークを利用して推定してもよい。
例えば、原稿データを入力し、機種名を正解データとして学習した学習辞書データベースを記憶部25に記憶する。制御部11は、推定プログラム252が、学習辞書データベースを利用することで、入力された原稿から機種名を推定することができる。
本発明は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。すなわち、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
また、上述した実施形態は、説明の都合上、それぞれ別に説明している部分があるが、技術的に可能な範囲で組み合わせて実行してもよいことは勿論である。
また、実施形態において各装置で動作するプログラムは、上述した実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的に一時記憶装置(例えば、RAM)に蓄積され、その後、各種ROM(Read Only Memory)やHDD等の記憶装置に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。
ここで、プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROMや、不揮発性のメモリカード等)、光記録媒体・光磁気記録媒体(例えば、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto Optical Disc)、MD(Mini Disc)、CD(Compact Disc)、BD (Blu-ray(登録商標)Disk等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等の何れであってもよい。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本発明の機能が実現される場合もある。
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれるのは勿論である。
10、30、50、70 複合機
11 制御部
13 表示部
15 操作入力部
17 通信部
19 画像形成部
21 画像読取部
23 画像処理部
25 記憶部
27 給紙部
29 排紙部
25 給紙部
27 排紙部
90 サーバ装置
100 画像処理システム

Claims (12)

  1. 原稿を読取り画像データを生成する読取部と、
    前記画像データに含まれる網点領域から網点特性を検出する網点特性検出部と、
    検出された前記網点特性から特定の機種モードを推定する推定部と、
    推定された前記特定の機種モードに応じて画像処理を施す画像処理部とを備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記網点特性は、網点線数と網点角度とであることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記網点特性検出部は、前記網点領域に対して高速フーリエ変換処理を実施することにより前記網点線数と前記網点角度とを検出することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記網点特性検出部は、前記高速フーリエ変換処理の実施前に、前記網点領域、文字領域、写真領域を分離する領域分離処理を行うことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記推定部は、前記網点特性を少なくとも前記機種モードに関連付けて記憶するデータベースを参照することにより、前記特定の機種モードを推定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  6. 前記推定部は、前記特定の機種モード以外の機種モードを他の機種モードとして推定し、
    前記画像処理部は、前記他の機種モードに応じた画像処理を施すことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  7. 前記推定部は、前記データベースを参照することにより、登録された原稿を推定することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  8. 前記画像処理部は、画像処理として、フィルタ処理、ガンマ処理、色補正処理、又は線幅処理の何れの処理又はこれらを組み合わせた処理を施すことを特徴とする請求項1から請求項7の何れか一項に記載の画像処理装置。
  9. 表示部を更に備え、
    前記表示部は、前記推定部による推定結果と当該推定結果に応じた画像処理方法との選択を促すユーザインタフェースをユーザに対して表示することを特徴とする請求項1から請求項8の何れか一項に記載の画像処理装置。
  10. 前記推定部は、機械学習した学習辞書データベースを用いて前記特定の機種モードを推定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  11. 原稿を読取り画像データを生成する読取工程と、
    前記画像データに含まれる網点領域から網点特性を検出する網点特性検出工程と、
    検出された前記網点特性から特定の機種モードを推定する推定工程と、
    推定された前記特定の機種モードに応じて画像処理を施す画像処理工程とを備えることを特徴とする画像処理方法。
  12. コンピュータに、
    原稿を読取り画像データを生成する読取機能と、
    前記画像データに含まれる網点領域から網点特性を検出する網点特性検出機能と、
    検出された前記網点特性から特定の機種モードを推定する推定機能と、
    推定された前記特定の機種モードに応じて画像処理を施す画像処理機能とを実現させることを特徴とする画像処理プログラム。
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