JP2011189785A - 制動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回生効率を高めつつ、ブレーキフィーリングの違和感を抑制する。
【解決手段】ブレーキペダル11が踏み込まれたときにM/C13内のブレーキ液を流入させるリザーバ16とリザーバ16へのブレーキ液の流入を制御する電磁弁17を備え、電磁弁17の制御によるM/C圧の変化に対応して電動サーボ装置12のサーボ力を変化させる。例えば、電磁弁17を連通状態とすることで、回生制動力のみを発生させるときにM/C圧が発生しないようにし、サービス制動力を発生させないようにする。これにより、回生効率を向上させることが可能となる。また、電磁弁17を駆動することによって、通常発生するべきM/C圧が発生しなくなるため、それに対応して電動サーボ装置12によって逆サーボ力を発生させる。F−S特性を回生協調を行わない通常の制動の場合に近づけることもしくは同一とすることが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、サービスブレーキによる制動力(以下、サービス制動力という)と回生制動による制動力(以下、回生制動力という)とによりブレーキ操作子の操作量に応じた目標制動力を発生させる回生協調制御を行う制動制御装置に関するものである。
従来、特許文献1において、回生協調制御を行うブレーキ制御装置が開示されている。このブレーキ制御装置は、ECB(Electric Commanding Brake)と呼ばれるブレーキバイワイヤシステムであり、ブレーキペダルの操作量をセンサで認識し、油圧ポンプの駆動モータと電磁弁を電子制御することでブレーキペダルの操作量に対応する制動力を発生させている。ドライバによるブレーキペダルの入力はシミュレータに入力されるようになっており、各車輪の制動油圧はアキュムレータに蓄圧された高圧のブレーキ液によって発生させられ、電磁弁を制御することでブレーキペダルの操作量と対応する圧力に制御される。
このような構成により、ドライバに対してブレーキペダル操作に対応するペダル反力を発生させる回路と制動油圧を発生させる回路とを完全に切り離すことが可能となる。このため、サービス制動力の代わりに回生制動力を発生させることにより、ドライバによるブレーキペダルの操作量と対応する制動力を発生させるという回生協調制御を行うことが可能となっている。
しかしながら、完全に電子制御によって制動力を発生させることになるため、故障時の冗長性を持たせる必要があり、電子制御に依らずにサービス制動力を発生させることができる油圧回路も備えなければならない。このため、システムが複雑になるし、コスト高になるという問題がある。
一方、特許文献2において、ブレーキペダルの操作量に連動して、その操作量に対応したモータ動力をサーボ力としてピニオンおよびラックを介して加算することにより倍力を得るようにしたブレーキ倍力装置が提案されている。このような構成の装置の場合、特許文献1のようなブレーキバイワイヤ構成ではないため、システムが複雑にならず、コスト削減に繋がる。
ところが、ドライバによるブレーキペダル入力に対する各輪の制動油圧はモータアシスト量により変化させられるが、その場合のマスタシリンダ(以下、M/Cという)内でのM/Cピストンのストローク量は制動油圧に連動して変化するため、回生協調によるモータアシスト量を変化させると、ブレーキペダル入力が一定でもブレーキペダルのストローク量が変化する。つまり、ドライバによるブレーキペダル踏力とモータ動力によるサーボ力との和が制動油圧と釣り合うことになるが、回生協調によってサーボ力を変化させると、それに対応して制動油圧が変化し、ペダル反力が変化することから、踏力Fに対するストロークSの特性であるF−S特性が回生協調を行わない通常の制動の場合と同一にならない。このため、ドライバにブレーキフィーリングの違和感を与えることになる。
また、このような装置の場合、ドライバに対してブレーキペダル操作に対応するペダル反力を発生させる回路と制動油圧を発生させる回路とが完全に切り離されていないため、サーボ力を発生させなくても必ずブレーキペダル操作による油圧を発生させることになる。このため、回生エネルギーを十分に回収できないという問題がある。
これらに対して、特許文献3では、回生効率の向上を図りつつ、ブレーキフィーリングの違和感を抑制できるブレーキ制御装置が提案されている。このブレーキ制御装置では、M/Cのプライマリ室とM/Cリザーバとを接続する通路として、通常の第1通路に加えて、第1通路よりもセカンダリ室側に配置された第2通路を備えている。このため、制動時にプライマリピストンによって第2通路が塞がれるまでM/C圧が発生しないようにでき、回生効率の向上を図れる。また、回生制動力の増減分を液圧制動力によって補償する際にも、M/C圧が変動しないため、ブレーキフィーリングの違和感を抑制することができる。
特開2002−76372号公報
しかしながら、特許文献3に記載されたブレーキ制御装置でも、第2通路が遮断された後は回生効率の向上が図れないため、より回生効率の向上が図れるようにすることが望まれる。また、第2通路が遮断された後は回生協調によってサーボ力に変化させる場合に、M/C圧が変化し、ブレーキフィーリングの違和感を発生させることになるため、よりブレーキフィーリングの違和感を抑制できるようにすることも望まれる。
本発明は上記点に鑑みて、より回生効率を高められ、かつ、よりブレーキフィーリングの違和感を抑制できる制動制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、ブレーキ操作子(11)の操作量に応じた駆動力でM/C(13)を駆動するM/C駆動装置(12)と、M/C(13)に接続され、当該M/Cから流出するブレーキ液を貯留する貯留室(16、25、27、13e)と、M/Cと貯留室との間に設けられたマスタ貯留室間調整弁(17、24、28)と、ブレーキ操作子の操作に応じた制動力の目標値である目標制動力を取得する目標制動力取得手段と、発生させ得る回生制動力の上限値である上限回生制動力を取得する上限回生制動力取得手段と、上限回生制動力取得手段により取得された上限回生制動力と目標制動力取得手段により取得された目標制動力とに応じて、マスタ貯留室間調整弁により、M/Cと貯留室の間のブレーキ液の流れを制御するマスタ貯留室間調整弁制御手段と、マスタ貯留室間調整弁制御手段によるマスタ貯留室間調整弁の制御によるM/C内のブレーキ液圧の変化に対応して、M/C駆動装置におけるM/Cを駆動する駆動力を変更する駆動制御手段と、を備えていることを特徴としている。
このように、マスタ貯留室間調整弁を制御すると共に、その制御によるM/C圧の変化に対応してM/C駆動装置の駆動力を変化させている。マスタ貯留室間調整弁の制御によりブレーキ操作子の操作量に対するM/C圧調整することができるため、、上限回生制動力および目標制動力に応じてサービス制動力を小さく回生制動力を大きくすることで回生効率を向上させることが可能となる。また、上記マスタ貯留室間調整弁の制御に伴うM/C圧の変化に対しては、M/C駆動装置による駆動力を変化させることで、ブレーキ操作子の操作力に抗する方向の反力を調整することができ、F−S特性を回生協調を行わない通常の制動の場合に近づけることもしくは同一とすることが可能となる。このため、ドライバにブレーキフィーリングの違和感を与えることを抑制することも可能となる。そして、このような動作を制動中の全般にわたって行えるため、より回生効率を高められ、かつ、よりブレーキフィーリングの違和感を抑制することが可能となる。ここで、「M/C駆動装置による駆動力を変化させること」には、当該駆動力の大きさを変化させることと、当該駆動力の方向を変化させることとが含まれる。
請求項2に記載の発明では、目標制動力取得手段により取得された目標制動力が上限回生制動力取得手段により取得された上限回生制動力未満であることを検出する目標制動力不足検出手段を備え、目標制動力不足検出手段により目標制動力が上限回生制動力未満であることが検出されている場合に、マスタ貯留室間調整弁制御手段は、マスタ貯留室間調整弁によりM/Cから貯留室へのブレーキ液の流入を許容させ、駆動制御手段にて、目標制動力不足検出手段により目標制動力が上限回生制動力未満であることが検出されていない場合よりも、M/C駆動装置におけるM/Cを駆動する駆動力を小さくすることを特徴としている。
このように、目標制動力が上限回生制動力未満である場合には、M/Cから貯留室へのブレーキ液の流入を許容させることで、M/C圧の上昇を抑制もしくはM/C圧を低下させて、サービス制動力を小さく回生制動力を大きくすることができる。例えば、マスタ貯留室間調整弁を全開状態としてM/C圧が発生しないようにすれば、サービス制動力を発生させないようにして目標制動力のすべてを回生制動力とすることができる。また、M/C駆動装置におけるM/Cを駆動する駆動力を小さくすることで、ブレーキ操作子の操作力に抗する方向の反力を加えることができ、F−S特性を回生協調を行わない通常の制動の場合に近づけることもしくは同一とすることが可能となる。ここで、「M/Cを駆動する駆動力を小さくすること」には、ブレーキ操作子の操作力と同方向の駆動力を小さくすることと、ブレーキ操作子の操作力に抗する方向の駆動力を大きくすることとが含まれる。
この場合、請求項3に記載したように、駆動制御手段にて、目標制動力が大きいほど、M/C駆動装置におけるM/Cを駆動する駆動力を小さくすることができる。
このように、目標制動力が上限回生制動力未満である場合に、目標制動力が大きいほどM/Cを駆動する駆動力を小さくすることで、ブレーキ操作子の操作量に応じた反力を当該ブレーキ操作子に作用させることができるため、よりF−S特性を回生協調を行わない通常の制動の場合に近づけることもしくは同一とすることが可能となる。
請求項4に記載の発明では、目標制動力が上限回生制動力未満である場合に、M/Cとホイールシリンダ(21)との間に設けられた増圧制御弁(23)と、目標制動力不足検出手段により目標制動力が上限回生制動力未満であることが検出されている場合に、増圧制御弁によりマスタシリンダからホイールシリンダへのブレーキ液の流入を遮断する増圧制御弁制御手段とを備えていることを特徴としている。
このように、目標制動力が上限回生制動力未満である場合に、増圧制御弁を制御してM/Cからホイールシリンダへのブレーキ液の流入を遮断することで、ブレーキ液をM/Cから貯留室へ流入させて、ホイールシリンダ圧の上昇、すなわちサービス制動力の増加を確実に防止することができる。例えば、貯留室にバネが内蔵されている場合において、そのバネに起因するブレーキ液圧によってホイールシリンダ圧が発生することが防止できる。
請求項5に記載の発明では、目標制動力取得手段により取得された目標制動力が上限回生制動力取得手段により取得された上限回生制動力以上であることを検出する目標制動力充足検出手段と、上限回生制動力取得手段により検出された上限回生制動力の単位時間当たりの増加量が所定のしきい増加量よりも大きいことを検出する上限回生制動力増加検出手段を備え、目標制動力充足検出手段により目標制動力が上限回生制動力以上であることが検出され、かつ、上限回生制動力増加検出手段により上限回生制動力の単位時間当たりの増加量がしきい増加量よりも大きいことが検出されているという減圧条件が成立している場合に、マスタ貯留室間調整弁制御手段は、マスタ貯留室間調整弁によりM/Cから貯留室へのブレーキ液の流入を許容させ、駆動制御手段は、減圧条件が成立していない場合よりも、M/C駆動装置におけるM/Cを駆動する駆動力を小さくすることを特徴としている。
上記減圧条件が成立している場合には、サービス制動力を低減させ回生制動力を増加させることが好ましい。したがって、サービス制動力を低減させるべくM/C圧を低下させることが考えられるが、仮にM/Cを駆動する駆動力を小さくすることなくM/C圧を低下させたとすると、M/C圧の低下によってブレーキ操作子が引き込まれて、ドライバにブレーキフィーリングの違和感を与えてしまう。これに対し、減圧条件が成立した場合に、マスタ貯留室間調整弁によりM/Cから貯留室へのブレーキ液の流入を許容させることでM/C圧を低下させると共に、減圧条件が成立していない場合よりもM/Cを駆動する駆動力を小さくしているため、上記ブレーキフィーリングの違和感を抑制することができる。したがって、回生協調制御中に上限回生制動力が増加しても、ドライバにペダルフィーリングの違和感を与えることを抑制することが可能となる。
この場合、請求項6に記載したように、減圧条件が成立している場合に、マスタ貯留室間調整弁制御手段は、上限回生制動力の単位時間当たりの増加量が大きいほど、M/Cから貯留室へのブレーキ液の流入量が大きくなるようにマスタ貯留室間調整弁を制御し、駆動制御手段にて、上限回生制動力の単位時間当たりの増加量が大きいほど、M/C駆動装置におけるM/Cを駆動する駆動力を小さくすることができる。
このように、上限回生制動力の増加に対応してマスタ貯留室間調整弁やM/Cを駆動する駆動力を調整することで、上限回生制動力の増加に対応して回生制動力を増加させて回生効率を高めつつ、ブレーキフィーリングの違和感を抑制することができる。
請求項7に記載の発明では、M/Cとホイールシリンダ(21)との間に設けられたシリンダ間調整弁(22)と、マスタ貯留室間調整弁を介して貯留室内のブレーキ液を吸入し、ホイールシリンダに送出するブレーキ液送出手段(26)と、目標制動力取得手段により取得された目標制動力が、上限回生制動力取得手段により取得された上限回生制動力以上であることを検出する目標制動力充足検出手段と、上限回生制動力取得手段により検出された上限回生制動力の単位時間当たりの減少量が所定のしきい減少量よりも大きいことを検出する上限回生制動力減少検出手段を備え、目標制動力充足検出手段により目標制動力が上限回生制動力以上であることが検出され、かつ、上限回生制動力減少検出手段により上限回生制動力の単位時間当たりの減少量がしきい減少量よりも大きいことが検出されているというサービス制動力増大条件が成立している場合に、マスタ貯留室間調整弁制御手段は、マスタ貯留室間調整弁により貯留室からのブレーキ液の流出を許容させ、ブレーキ液送出手段は、ホイールシリンダに貯留室内のブレーキ液を送出し、駆動制御手段は、サービス制動力増大条件が成立していない場合よりも、M/C駆動装置におけるM/Cを駆動する駆動力を小さくし、シリンダ間調整弁により、ホイールシリンダからM/C側へのブレーキ液の流出を調整することを特徴としている。
上記サービス制動力増大条件が成立している場合には、上限改正制動力の減少に応じて回生制動力を減少させる必要がある。したがって、回生制動力を減少させるとともに、サービス制動力を増加させることが考えられる。これに対し、貯留室のブレーキ液をブレーキ液送出手段にてW/Cに送出するため、上限回生制動力の減少に対応してW/C圧を上昇させてサービス制動力を増加させることができる。また、マスタ貯留室間調整弁により貯留室からのブレーキ液の流出を許容させると共に、ブレーキ液送出手段にて貯留室内のブレーキ液を送出すると、M/C圧が低下する。そのため、仮にM/Cを駆動する駆動力を小さくすることなく、上記ブレーキ液の送出を行ったとすると、M/C圧の低下によってブレーキ操作子が引き込まれて、ドライバにブレーキフィーリングの違和感を与えてしまう。これに対し、サービス制動力増大条件が成立しているときに、M/Cを駆動する駆動力を低下させているため、M/C圧の低下分の反力を発生させることができ、ブレーキ操作子の入り込みが生じないようにできる。これにより、ドライバにブレーキフィーリングの違和感を与えることを抑制することが可能となる。
この場合、請求項8に記載したように、サービス制動力増大条件が成立している場合に、駆動制御手段は、目標制動力が大きいほどM/C駆動装置におけるM/Cを駆動する駆動力を小さくし、目標制動力と上限回生制動力との差に応じた流量の、ホイールシリンダからM/Cへのブレーキ液の流出を、シリンダ間調整弁により許容させることができる。
このように、目標制動力が大きいほどM/Cを駆動する駆動力を小さくすることで、ブレーキ操作子の操作が大きいほど、ブレーキ操作子の操作力に抗する方向の反力を大きくすることができる。これにより、ブレーキ操作子の操作量に対応した反力を発生させることが可能となる。
上記したようなM/C駆動装置としては、請求項9に記載したように、M/Cを駆動する駆動力として、ブレーキ操作子の操作力に対応するサーボ力をM/Cに加える電動サーボ装置(12)が挙げられる。この場合、駆動制御手段によりM/C駆動装置におけるM/Cを駆動する駆動力を小さくすることとして、ブレーキ操作子の操作力に抗する方向であってM/Cに対して駆動力を加える方向と逆方向のサーボ力を大きくすることができる。
このように、電動サーボ装置により、ブレーキ操作子の操作力に抗する方向である逆方向のサーボ力を発生させることで、ブレーキ操作子に対して反力を付与することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかる制動制御装置1の模式図である。 制動制御装置1の作動時のタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態にかかる制動制御装置1の模式図である。 回生無しの場合、つまりサービス制動力のみによって目標制動力を発生させる場合のタイミングチャートである。 回生協調制御を行う場合において、上限回生制動力が一定値である場合のタイミングチャートである。 回生協調制御を行う場合において、上限回生制動力が増加する場合のタイミングチャートである。 回生協調制御を行う場合において、上限回生制動力がモータを回転させられる状況であるにもかかわらず低下する場合のタイミングチャートである。 回生協調制御を行う場合において、車両の停止等によってモータの回転が停止して上限回生制動力が低下する場合のタイミングチャートである。 回生協調制御処理の詳細を示したフローチャートである。 本発明の第3実施形態にかかる制動制御装置1の模式図である。 回生協調制御を行う場合において、上限回生制動力が一定値である場合のタイミングチャートである。 回生協調制御を行う場合において、上限回生制動力が増加する場合のタイミングチャートである。 回生協調制御を行う場合において、上限回生制動力がモータを回転させられる状況であるにもかかわらず低下する場合のタイミングチャートである。 本発明の第4実施形態にかかる制動制御装置1の模式図である。 回生無しの場合、つまりサービス制動力のみによって目標制動力を発生させる場合のタイミングチャートである。 回生協調制御を行う場合において、上限回生制動力が一定値である場合のタイミングチャートである。 回生協調制御を行う場合において、上限回生制動力が増加する場合のタイミングチャートである。 回生協調制御を行う場合において、上限回生制動力がモータを回転させられる状況であるにもかかわらず低下する場合のタイミングチャートである。 回生協調制御を行う場合において、車両の停止等によってモータの回転が停止して上限回生制動力が低下する場合のタイミングチャートである。 本発明の第5実施形態にかかる制動制御装置1の模式図である。 本発明の第6実施形態にかかる制動制御装置1の模式図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態にかかる制動制御装置1の模式図である。この図を参照して、本実施形態にかかる制動制御装置1の構成について説明する。なお、この図では、車両に備えられる4つの車輪のうちの2輪についての油圧回路のみ記載してあるが、実際には4輪それぞれに対して制動力を発生させるための油圧回路が備えられている。
図1に示すように、車両に制動力を発生させる際にドライバによって踏み込まれるブレーキ操作子としてのブレーキペダル11は、サーボ力を加えるための電動サーボ装置12およびM/C13に接続されている。ブレーキペダル11が踏み込まれると、電動サーボ装置12がブレーキペダル11の操作量に応じたサーボ力を発生させ、ブレーキペダル11の踏み込みに応じた踏力と電動サーボ装置12が発生させるサーボ力を加算した力に基づいてM/C13に配設されたM/Cピストン13a、13bを押圧する。ブレーキペダル11の操作量は、踏力センサ11aやストロークセンサ11bの検出信号に基づいて検出され、この操作量に応じて電動サーボ装置12がサーボ力を調整することによりM/C3を駆動している。
電動サーボ装置12は、ブレーキペダル11の操作量に応じた駆動力でM/C13を駆動するM/C駆動装置として機能するものであり、サーボ力を調整することによってM/Cピストン13a、13bを押圧する力を調整する。電動サーボ装置12が発生させるサーボ力については、大きさの増減に加えてサーボ力を発生させる方向も調整できるようになっており、電動サーボ装置12は、M/Cピストン13a、13bを押圧する方向に力を加えるサーボ力と、M/Cピストン13a、13bを押圧する方向には力を加えずにブレーキペダル11の踏み込みに抗する方向に力を加えるサーボ力(以下、逆サーボ力という)を発生させる。なお、電動サーボ装置12の構造自体は、従来と変わらないものであるため、詳細説明については省略する。
M/C13には、M/Cピストン13a、13bによって区画されるプライマリ室13cとセカンダリ室13dとが備えられ、これら各室13c、13dには同圧のM/C圧が発生させられる。回生制御時には、ブレーキペダル11の操作量に応じた目標制動力が図示しないモータによって発生させ得る上限回生制動力を超えるまでは、後述するようにM/Cピストン13a、13bが移動してもM/C圧が発生させられないようにされ、上限回生制動力を超える分のサービス制動力を発生させるときにはM/C圧を発生させる。
また、M/C13には、プライマリ室13cおよびセカンダリ室13dそれぞれと連通する通路を有するM/Cリザーバ13eが備えられている。M/Cリザーバ13eは、その通路を通じてM/C13内にブレーキ液を供給したり、M/C13内の余剰のブレーキ液を貯留したりする。
サービス制動力を発生させる際にM/C13に発生させられるM/C圧は、第1配管系統20と第2配管系統30を通じて各ホイールシリンダ(以下、W/Cという)21、31に伝えられる。具体的には、第1配管系統20には、プライマリ室13cとW/C21とを接続する管路Aが備えられ、第2配管系統30には、セカンダリ室13dとW/C31とを接続する管路Eが備えられているため、これら各管路A、Eを通じてM/C圧がW/C21、31に伝えられる。なお、第1配管系統20では、例えば左前輪FLと右後輪RRに加えられるブレーキ液圧を制御し、第2配管系統30では、例えば右前輪FRと左後輪RLに加えられるブレーキ液圧を制御するが、図1では、第1配管系統20のうちの左前輪FLに対応する油圧回路と第2配管系統30のうちの右前輪FRに対応する油圧回路のみを示してある。
また、M/C13には、回生制動制御を行う際に、ブレーキペダル11が踏み込まれたときに、ブレーキペダル11の操作量に応じた目標制動力が図示しないモータによって発生させ得る上限回生制動力を超えるまでは、ブレーキ液を収容することでM/C圧が発生しないようにする貯留室としてのリザーバ16が接続されている。図1では、リザーバ16は、M/C13におけるセカンダリ室13dに接続された構成とされているが、第1配管系統20もしくは第2配管系統20の管路A、Eに接続されたものとされていても良い。
さらに、M/C13とリザーバ16とを接続する管路中には、マスタ貯留室間調整弁としての電磁弁17が備えられている。この電磁弁17は、ソレノイドコイルへの通電状態に応じてM/C13とリザーバ16の間の連通遮断を制御するもので、非通電時には図示するように遮断状態(閉弁)とされ、通電時に連通状態(開弁)とされる。このため、電磁弁17によって、M/C13とリザーバ16との間の連通遮断が制御される。
また、制動制御装置1には、制御系を司る制御手段として、ブレーキ制御用の電子制御装置(以下、ブレーキECUという)50が備えられている。本実施形態では、ブレーキECU50が目標制動力取得手段、上限回生制動力取得手段、マスタ貯留室間調整弁制御手段、駆動制御手段、目標制動力不足検出手段、増圧制御弁制御手段、目標制動力充足検出手段、上限回生制動力増加検出手段としての役割を果たす。
具体的には、ブレーキECU50は、踏力センサ11aやストロークセンサ11bの検出信号を入力することでブレーキペダル11の操作量を検出すると共に、車内LAN等を通じてハイブリッド用の電子制御装置(以下、HV−ECUという)60から情報を入力することで図示しないモータによって発生させられる上限回生制動力等を取得する。さらに、ブレーキECU50は、ブレーキペダル11の操作量に対応した目標制動力を演算し、目標制動力や上限回生制動力に基づいて電動サーボ装置12のサーボ力の調整および電磁弁17の制御等を行う。このブレーキECU50による制動制御装置1の制御の詳細については後述する。
次に、上記のように構成された制動制御装置1の作動について説明する。図2に、制動制御装置1の作動時のタイミングチャートを示し、この図を参照して説明する。以下の説明では、電磁弁17をソレノイド1として説明する。
まず、図2中の時点t1においてブレーキペダル11が踏み込まれたとすると、その時点からブレーキペダル11に対して踏力が加えられる。目標制動力は、このときに加えられる踏力と対応した値となる。また、HV−ECU60からブレーキECU50に入力されている上限回生制動力に関する情報に基づいて、発生させ得る回生制動力が演算される。
このとき、回生制動力のみによって目標制動力を発生させられるのであれば、サービス制動力を発生させる必要が無い。このため、その場合には、ソレノイド1を連通状態にしてM/C13とリザーバ16とを連通させ、ブレーキ液をリザーバ16側に流入させることで、M/Cピストン13a、13bが移動させられてもM/C圧が0のままとなるようにする。これにより、サービス制動力を発生させないようにできるため、回生効率を向上させることが可能となる。
また、回生協調を行うと同時に、回生制動力を発生させる分、電動サーボ装置12によって発生させるサーボ力を回生協調を行わない時に発生させるサーボ力よりも小さくする。そして、回生制動力のみによって目標制動力を発生させられるのであれば、図2中に示したように逆サーボ力を発生させる。このようにすることで、ブレーキペダル11に対して踏み込みに抗する方向にペダル反力を加えつつ、ブレーキペダル11のストロークに関してはリザーバ16への流入分のストロークを発生させられるため、F−S特性を回生協調を行わない通常の制動の場合に近づけることもしくは同一とすることが可能となる。このため、ドライバにブレーキフィーリングの違和感を与えることを抑制することが可能となる。
また、このとき発生させる逆サーボ力について、目標制動力が大きいほど逆サーボ力が大きく(サーボ力が小さく)なるようにする。このようにすれば、ブレーキペダル11の操作量に応じたサーボ力にできるため、よりF−S特性を回生協調を行わない通常の制動の場合に近づけることもしくは同一とすることが可能となる。
続いて、時点t2において目標制動力が上限回生制動力よりも大きくなると、ソレノイド1を連通状態から遮断状態に切り替え、目標制動力と上限回生制動力との差分のサービス制動力を発生させる。これにより、回生制動力では得られない分がサービス制動力によって補われ、目標制動力が発生させられる。このときには、目標制動力に応じて電動サーボ装置12によるサーボ力を調整し、M/Cピストン13a、13bを押圧する方向に力を加えるサーボ力を発生させる。したがって、ドライバによるブレーキペダル11の踏み込みによる踏力と電動サーボ装置12が発生させるサーボ力を加算した力によってM/Cピストン13a、13bが押圧され、それによって発生したブレーキ液圧がW/C21、31に対して加えられることでサービス制動力が発生させられる。
さらに、ブレーキペダル11の踏み込みが解除されていくと、ブレーキペダル11の踏み込みが戻される動作に伴って目標制動力が低下していく。そして、時点t3において目標制動力が上限回生制動力以下になる直前に、電動サーボ装置12によって逆サーボ力を発生させる。続いて、時点t3において目標制動力が上限回生制動力以下になると、回生制動力とサービス制動力の両方を発生させる形態から回生制動力のみを発生させる形態に切り替わり、ソレノイド1を再び連通状態に切替える。これにより、時点t1〜t2の期間と同様に、回生制動力のみを発生させる状態とすることで回生効率を向上させられると共に、回生制動力のみを発生させる状態であっても、F−S特性を回生協調を行わない通常の制動の場合に近づけることもしくは同一とすることが可能となる。
この後、時点t4においてブレーキペダル11の踏み込みが完全に解除されると、制動力を発生させる必要がなくなるため、電動サーボ装置12によるサーボ力を0にすると共にソレノイド1を遮断状態に戻す。このようにして、回生協調制御を行うことができる。
なお、図2では、時点t1〜t2の期間中および時点t3〜t4の期間中において、若干サービス制動力が発生させられているように示してある。これは、リザーバ16内に存在するバネの弾性力に起因して若干のブレーキ液圧が発生し、それによって若干ながらサービス制動力が発生するためである。ただし、このときのサービス制動力は非常に小さいため、基本的にサービス制動力を発生させないようにでき、回生効率を十分に向上させることができる。
以上説明したように、本実施形態の制動制御装置1によれば、ブレーキペダル11が踏み込まれたときにM/C13内のブレーキ液を流入させるリザーバ16とリザーバ16へのブレーキ液の流入を制御する電磁弁17を備え、電磁弁17の制御によるM/C圧の変化に対応して電動サーボ装置12のサーボ力を変化させている。具体的には、電磁弁17を連通状態とすることで、回生制動力のみを発生させるときにM/C圧が発生しないようにし、サービス制動力を発生させないようにしている。これにより、回生効率を向上させることが可能となる。
また、電磁弁17を駆動することによって、通常発生するべきM/C圧が発生しなくなるため、それに対応して電動サーボ装置12によって逆サーボ力を発生させている。これにより、ブレーキペダル11に対して踏み込みに抗する方向にペダル反力を加えることができると共に、ブレーキペダル11のストロークに関してはリザーバ16への流入分のストロークを発生させられるため、F−S特性を回生協調を行わない通常の制動の場合に近づけることもしくは同一とすることが可能となる。
このため、ドライバにブレーキフィーリングの違和感を与えることを抑制することも可能となる。そして、このような動作を制動中の全般にわたって行えるため、より回生効率を高められ、かつ、よりブレーキフィーリングの違和感を抑制することが可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、ブレーキ液圧制御用アクチュエータを備えた構成に対して本発明の一実施形態を適用したものである。なお、本実施形態の制動制御装置1の構成については、第1実施形態に対してブレーキ液圧制御用アクチュエータを追加したことが主な変更点であり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図3は、本実施形態にかかる制動制御装置1の模式図である。なお、この図も、車両に備えられる4つの車輪のうちの2輪についての油圧回路のみ記載してあるが、実際には4輪それぞれに対して制動力を発生させるための油圧回路が備えられている。
図3に示すように、本実施形態の制動制御装置1には、ブレーキ液圧制御用アクチュエータ40が備えられている。ブレーキ液圧制御用アクチュエータ40には、第1配管系統20に備えられる差圧制御弁22、増圧制御弁23、減圧制御弁24、調圧リザーバ25およびポンプ26と、第2配管系統30に備えられる差圧制御弁32、増圧制御弁33、減圧制御弁34、調圧リザーバ35およびポンプ36とが備えられている。
差圧制御弁22は管路Aに備えられ、管路AをM/C13側とW/C21側とに区画するもので、ソレノイドコイルへの通電状態に応じて連通状態と差圧状態に制御され、通電される電流量に応じて設定された差圧をM/C13側とW/C21側との間に発生させる。増圧制御弁23は、管路Aのうち差圧制御弁22よりもW/C21側に配置され、M/C13とW/C21との連通遮断を制御する。この増圧制御弁23は、W/C21の増圧を制御するもので、増圧制御弁23が連通状態のときにはW/C21が増圧可能とされ、遮断状態のときにはW/C21が増圧されないようにされる。
減圧制御弁24は、管路Aのうち増圧制御弁23よりもW/C21側と調圧リザーバ25との間を接続する管路Bに備えられている。この減圧制御弁24は、W/C21の減圧を制御するもので、減圧制御弁24が遮断状態のときにはW/C21と調圧リザーバ25が遮断されるが、連通状態のときにはW/C21が調圧リザーバ25と連通し、W/C21に対してW/C圧を発生させるブレーキ液を調圧リザーバ25に流入させる。
調圧リザーバ25は、減圧制御弁24が連通状態とされているときに管路Bを通じて逃がされるW/C21側のブレーキ液を収容し、管路Cに備えられたポンプ26に供給する。また、調圧リザーバ25は、例えばブレーキアシスト制御等のときに管路Dを通じてM/C13側からのブレーキ液をポンプ26に供給する際に、ポンプ26の吸入口に高圧が印加されないように内蔵された調圧弁25aによって調圧する役割などを果たす。ポンプ26は、調圧リザーバ25内に収容されたブレーキ液を吸入吐出することで、管路Aにおける差圧制御弁22と増圧制御弁23との間にブレーキ液を供給する。このポンプ26は、モータ41を第2配管系統30側のポンプ36と共通の駆動源として駆動される。
一方、第2配管系統30に備えられる差圧制御弁32、増圧制御弁33、減圧制御弁34、調圧弁35aを備えた調圧リザーバ35およびポンプ36も、第1配管系統20に備えられる差圧制御弁22、増圧制御弁23、減圧制御弁24、調圧リザーバ25およびポンプ26と同様の構成とされている。つまり、第2配管系統30では、W/C31のW/C圧が制御される点と、管路A〜Dに代えて管路E〜Hが備えられている点が第1配管系統20と異なるが、基本的には、第1配管系統20と同様の構成である。
このような構造により、本実施形態の制動制御装置1に備えられたブレーキ液圧制御用アクチュエータ40が構成されている。さらに、本実施形態の制動制御装置1では、電磁弁17およびリザーバ16を第1配管系統20における管路AのうちM/C13と差圧制御弁22との間に接続した構造としている。
なお、図3には示していないが、本実施形態の制動制御装置1も、ブレーキECU50が備えられており、このブレーキECU50によって電磁弁17に加えて、差圧制御弁22、32、増圧制御弁23、33、減圧制御弁24、34およびモータ41が駆動される。また、M/C圧に関しては、管路Aに備えられたM/C圧センサ42によって検出され、ブレーキECU50にフィードバックされる。
以上のようにして、本実施形態の制動制御装置1が構成されている。次に、本実施形態の制動制御装置1の作動について、図4〜図8を参照して説明する。なお、以下の説明では、電磁弁17をソレノイド1、差圧制御弁22をソレノイド2、増圧制御弁23をソレノイド3として説明する。
図4は、回生無しの場合、つまりサービス制動力のみによって目標制動力を発生させる場合のタイミングチャートである。
まず、図4に示したように、時点t1においてブレーキペダル11が踏み込まれたとすると、その時点からブレーキペダル11に対して踏力が加えられる。目標制動力は、このときに加えられる踏力と対応した値となる。回生無しの場合、上限回生制動力は0であり、目標制動力分をサービス制動力のみによって発生させることになるため、ソレノイド1〜3に関してはすべて非通電として図示位置のままとし、ポンプ26、36も非駆動とする。そして、電動サーボ装置12により踏力やストロークに応じたサーボ力を発生させる。これにより、ドライバがブレーキペダル11を踏み込んだことによる踏力とサーボ力を加算した力に基づいてM/C圧が発生させられ、このM/C圧がW/C圧として各W/C21、31に加えられることでサービス制動力が発生させられる。
電動サーボ装置12が発生させるサーボ力は、ブレーキペダル11の操作量である踏力やストロークに応じて変化し、ブレーキペダル11の踏み込みが解除されると、それに伴って低下させられる。このため、踏力とサーボ力を加算した力に基づいて発生させられるM/C圧も同様の変化となり、W/C圧も同様の変化となる。
図5は、回生協調制御を行う場合において、上限回生制動力が一定値である場合のタイミングチャートである。
まず、図5に示したように、時点t1においてブレーキペダル11が踏み込まれたとすると、その時点からブレーキペダル11に対して踏力が加えられる。目標制動力は、このときに加えられる踏力と対応した値となる。また、HV−ECU60からブレーキECU50に入力されている上限回生制動力に関する情報に基づいて、得られる回生制動力が演算される。
このとき、回生制動力のみによって目標制動力を発生させられる期間中は、サービス制動力を発生させる必要が無い。この場合には、ソレノイド1を連通状態にしてM/C13とリザーバ16とを連通させて、ブレーキ液をリザーバ16側に流入させることで、M/Cピストン13a、13bが移動させられてもM/C圧が0のままとなるようにする。これにより、サービス制動力を発生させないようにできるため、回生効率を向上させることが可能となる。また、ソレノイド1を連通状態にするだけで、M/C圧をほぼ0にできるが、同時にソレノイド3を連通状態とすることで、リザーバ16のバネの弾性力に起因するM/C圧がW/C21、31に加えられないようにすることが可能となる。なお、ソレノイド2およびポンプ26、35については駆動しない。
また、第1実施形態と同様に、逆サーボ力を発生させる。これにより、F−S特性を回生協調を行わない通常の制動の場合に近づけることもしくは同一とすることが可能となり、ドライバにブレーキフィーリングの違和感を与えることを抑制することが可能となる。
続いて、時点t2において目標制動力が上限回生制動力よりも大きくなると、第1実施形態と同様に、電磁弁17を連通状態から遮断状態に切り替え、目標制動力と上限回生制動力との差分のサービス制動力を発生させる。
さらに、時点t3においてブレーキペダル11の踏み込みが解除されていくと、ブレーキペダル11の踏み込みが戻される動作に伴って目標制動力が低下していく。そして、目標制動力が上限回生制動力以下になると、回生制動力とサービス制動力の両方を発生させる形態から回生制動力のみを発生させる形態に切り替わり、ソレノイド1を再び連通状態に切替えると共に、電動サーボ装置12によって逆サーボ力を発生させる。これにより、時点t1〜t2の期間と同様に、回生制動力のみを発生させる状態とすることで回生効率を向上させられると共に、回生制動力のみを発生させる状態であっても、F−S特性を回生協調を行わない通常の制動の場合に近づけることもしくは同一とすることが可能となる。
この後、時点t4においてブレーキペダル11の踏み込みが完全に解除されると、制動力を発生させる必要がなくなるため、電動サーボ装置12によるサーボ力を0にすると共に電磁弁17を遮断状態に戻す。このようにして、回生協調制御を行うことができる。
なお、図5の時点t3〜t4の期間中にも、リザーバ16内に存在するバネの弾性力に起因して若干M/C圧が発生するが、時点t3の直前に、電動サーボ装置12においてドライバにブレーキフィーリングの違和感を与えない程度の所定レベルの逆サーボ力を発生させてストロークを引き戻して、時点t3でM/C圧およびW/C圧を0とし、時点t3で、ソレノイド3を閉じているため、上記時点t3〜t4の期間中に発生するM/C圧によらず、W/C圧は発生せず、サービス制動力は発生しない。したがって、より回生効率を向上させることができる。
図6は、回生協調制御を行う場合において、上限回生制動力が増加する場合のタイミングチャートである。上限回生制動力は、モータ特性によって決まる。例えば、モータが高回転のときには発電トルクが小さいが低回転になると発電トルクが増大していく。このため、モータの回転数の低下に応じて上限回生制動力が増加することがある。図6は、この場合の制動制御装置1の作動を示している。
まず、時点t1〜t2に関しては図5と同様の作動を行う。そして、時点t5〜t6において上限回生制動力が増加していくと、その分、サービス制動力を減少させるべくW/C21、31を減圧することが必要となり、減圧条件が成立する。このため、ソレノイド1を制御することでW/C圧を低下させる。これに伴ってM/C圧も低下する。ソレノイド1の制御は、上限回生制動力の変化に対応してW/C圧をリニアに変化させるべく、単位時間当たりの上限回生制動力の増加量が大きいほどリザーバ16への流入量が多くなるようにする。例えば、リザーバ16にブレーキ液が一定量ずつ流入するように、ソレノイド1の通電量を制御して絞り効果を発揮させるか、デューティ制御によってソレノイド1の通電時間を制御して単位時間当たりのリザーバ16へのブレーキ液の流入量が一定量となるようにする。これにより、上限回生制動力が変化してもブレーキペダル11のストロークを一定に保つことができると共に、上限回生制動力の変化に対応してW/C圧を調圧してサービス制動力を調整することができる。
また、M/C圧の低下に対応して電動サーボ装置12のサーボ力を低下させていく。このとき、M/C圧センサ42の検出信号に基づいてM/C圧が低下するほどサーボ力が小さくなるようにしても良いし、上限回生制動力の増加量に対応してM/C圧が変化することから、上限回生制動力の単位時間当たりの増加量が大きいほどサーボ力がより小さくなるようにしても良い。
この場合において、M/C圧が低下しても、サーボ力を変化させないままとすれば、M/C圧の低下に伴ってブレーキペダル11に加わる反力が変化して、ドライバにブレーキフィーリングの違和感を与えることになる。しかしながら、上記のようにサーボ力を低下させることで、M/C圧低下に対応した反力を発生させられるため、この違和感を抑制することができる。したがって、回生協調制御中に上限回生制動力が増加しても、ドライバにブレーキフィーリングの違和感を与えることを抑制することが可能となる。
この後、時点t3〜t4についても、図5と同様の作動を行うことで、上記と同様の効果を得ることが可能となる。
図7は、回生協調制御を行う場合において、上限回生制動力がモータを回転させられる状況であるにもかかわらず低下する場合のタイミングチャートである。上述したように、上限回生制動力は、モータ特性によって決まる。例えば、モータの発電によってバッテリの充電量が一杯になると、上限回生制動力が低下していく。図7は、この場合の制動制御装置1の作動を示している。
まず、時点t1〜t2に関しては図5と同様の作動を行う。そして、時点t7〜t8の期間中に上限回生制動力が低下していくと、その分、サービス制動力を増加させることが必要となり、サービス制動力増大条件が成立する。このため、上限回生制動力の低下分をサービス制動力にて発生させるべく、ソレノイド2の通電量を制御して差圧状態にすると共にモータ41を駆動することでポンプ26、36を駆動する。このとき、ソレノイド1も連通状態にし、ポンプ26、36によってリザーバ16内のブレーキ液を吸入吐出することでW/C21、31のW/C圧を増加させる。つまり、W/C圧の加圧に使用するブレーキ液をリザーバ16から供給すると共に、ソレノイド2を差圧状態にすることでW/C21からM/C13側へのブレーキ液の流出を調整し、W/C21、31のW/C圧を調圧する。ソレノイド2の制御は、上限回生制動力の変化に対応してW/C圧をリニアに変化させるべく、上限回生制動力の単位時間当たりの減少量に対応して差圧値を設定し、W/C21からM/C13側へのブレーキ液の流出量が調整されるようにする。これにより、上限回生制動力が変化してもブレーキペダル11のストロークを一定に保つことができると共に、上限回生制動力の変化に対応してW/C圧を調圧してサービス制動力を調整することができる。
さらに、電動サーボ装置12にて逆サーボ力を発生させる。上限回生制動力の低下に伴ってソレノイド1を連通状態にすると共にポンプ26、36を駆動すると、M/C圧が低下し、リザーバ16内に存在するバネの弾性力に起因して発生する分のみとなる。この場合、M/C圧の低下に伴って踏力が変わっていないのにブレーキペダル11のストロークが大きくなる入り込みが生じる可能性がある。このため、M/C圧の低下に対応して、電動サーボ装置12によって逆サーボ力を発生させれば、M/C圧が低下しても、その分のペダル反力を逆サーボ力によって発生させることが可能となり、ブレーキペダル11の入り込みが発生しないようにできる。したがって、この場合にもドライバにブレーキフィーリングの違和感を与えることを抑制することが可能となる。
続いて、時点t8において上限回生制動力の低下が収まると、再び、ソレノイド1を遮断状態にすると共にソレノイド2を連通状態にし、電動サーボ装置12にて上限回生制動力に対応するサーボ力、つまり踏力と上限回生制動力の差分に対応するサーボ力を発生させる。なお、W/C圧の増加に用いたブレーキ液がリザーバ16に流入していたブレーキ液であり、かつ、リザーバ16に流入していたブレーキ液量はそのときにブレーキペダル11に加えられている踏力に対応した量であることから、時点t8でポンプ26、36の駆動をやめたときに、そのときの踏力と対応したサービス制動力を発生させることが可能となる。
この後、時点t3〜t4についても、図5と同様の作動を行うことで、上記と同様の効果を得ることが可能となる。
図8は、回生協調制御を行う場合において、車両の停止等によってモータの回転が停止して上限回生制動力が低下する場合のタイミングチャートである。例えば車両が停止したときにはモータの回転も停止させられるため、上限回生制動力が低下していく。図8は、この場合の制動制御装置1の作動を示している。
まず、時点t1〜t2に関しては図5と同様の作動を行う。そして、時点t9〜t10の期間中に上限回生制動力が低下していくと、その低下分をサービス制動力にて発生させるべく、図7の時点t7〜t8と同様の作動を行う。そして、時点t10において回生制動力が完全にサービス制動力にすり替えられ、サービス制動力のみによって目標制動力が発生させられる。このような場合にも、図7の場合と同様の制御を行うことで、上記と同様の効果を得ることが可能となる。
続いて、上記のような作動を実現する回生協調制御処理の詳細について説明する。図9は、回生協調制御処理の詳細を示したフローチャートである。この図に示される回生協調制御処理は、ブレーキECU50が予め記憶しておいたプログラムに基づいて実行されるものである。例えばイグニッションスイッチがオンされているときに所定の制御周期毎に図9に示す各処理が実行される。
まず、ステップ100では、目標制動力が0を超えているか否かを判定する。この処理は、踏力センサ11aやストロークセンサ11bの検出信号に基づいて行われ、ブレーキペダル11の踏み込みがなされているか否かを判定するために行われる。ここで否定判定されれば、回生協調制御を実行する必要がないためそのまま処理を終了し、肯定判定された場合のみステップ105に進む。
ステップ105では、上限回生制動力が目標制動力よりも大きいか否かを判定する。つまり、回生制動力のみによって目標制動力を発生させられるか否かを判定する。ブレーキペダル11が踏み込まれて初期の段階では、上限回生制動力が目標制動力を上回っているため、ステップ105で肯定判定される。そして、ステップ105で肯定判定されると、ステップ110に進み、ソレノイド3を遮断状態(閉弁)にすることでW/C圧の増加を防ぐと共に、ステップ115に進み、ソレノイド1を開弁して連通状態にすることでリザーバ16へブレーキ液を流入させ、M/C圧の発生を抑制する。また、ステップ120に進んで目標制動力に応じた小さなサーボ力、具体的にはM/Cピストン13a、13bを押圧する方向と逆方向となる逆サーボ力を発生させる。これにより、ブレーキペダル11に対して踏み込みに抗する方向にペダル反力を加えることができ、F−S特性を回生協調を行わない通常の制動の場合に近づけることもしくは同一とすることが可能となる。
その後、ステップ125でポンプ26、36をオフさせると共に、ステップ130でソレノイド2を開弁して連通状態とする。そして、処理を終了する。このような処理により、図5〜図8の時点t1〜t2に示したような動作が行われる。
一方、ステップ105で否定判定されればステップ135に進み、ソレノイド3を連通状態(開弁)にすると共に、ステップ140に進んで上限回生制動力の変化量を算出したのち、ステップ145においてステップ140で算出した変化量より上限回生制動力の変化が一定であるか、増加しているか、それとも減少しているかを判定する。ここでは、上限回生制動力の単位時間当たりの変化量、つまり増加量や減少量を検出し、変化量が所定のしきい増加量から所定のしきい減少量の間であれば一定、所定のしきい増加量よりも大きければ増加、所定のしきい減少量よりも小さければ減少と判定している。
ここで、上限回生制動力の変化が一定であると判定されればステップ150に進み、ソレノイド1を遮断状態にすることでリザーバ16へのブレーキ液の流入を終了すると共に、ステップ155に進んで目標制動力と上限回生制動力との差に応じた小さなサーボ力、つまりサービス制動力のみによって目標制動力を発生させる場合と比較して小さなサーボ力を設定する。その後、ステップ125でポンプ26、36のオフを設定すると共に、ステップ130でソレノイド2を開弁して連通状態とする。そして、処理を終了する。このような処理により、図5の時点t2〜t3に示したような動作が行われる。
また、上限回生制動力の変化が増加であると判定されればステップ160に進み、ソレノイド1を開弁して連通状態にすることでリザーバ16にブレーキ液を流入させる。また、ステップ165に進んで目標制動力と上限回生制動力との差に応じた小さなサーボ力、つまりサービス制動力のみによって目標制動力を発生させる場合と比較して小さなサーボ力を設定する。これにより、M/C圧が低下するように調圧される。その後、ステップ125でポンプ26、36のオフを設定すると共に、ステップ130でソレノイド2を開弁して連通状態とする。そして、処理を終了する。このような処理により、図6の時点T5〜t6に示したような動作が行われる。
さらに、上限回生制動力の変化が減少であると判定されればステップ170に進み、ソレノイド1を開弁して連通状態にすることでリザーバ16にブレーキ液を流入させる。また、ステップ175に進んで目標制動力に応じた小さなサーボ力、具体的にはM/Cピストン13a、13bを押圧する方向と逆方向となる逆サーボ力を発生させる。これにより、ブレーキペダル11に対して踏み込みに抗する方向にペダル反力を加えることができ、F−S特性を回生協調を行わない通常の制動の場合に近づけることもしくは同一とすることが可能となる。そして、ステップ180でポンプ26、36をオンさせると共に、ステップ185で目標制動力と上限回生制動力との差に応じてソレノイド2を制御する。そして、処理を終了する。このような処理により、図7の時点t7〜t8および図8の時点t9〜t10に示したような動作が行われる。
このような回生協調制御処理に基づいて、上述した各パターン、すなわち回生無しの場合や、回生協調を行う場合において、上限回生制動力が変化しない場合および増加もしくは減少する場合それぞれに対応した回生協調制御を行うことが可能となる。
以上説明したように、本実施形態の制動制御装置1では、ブレーキ液圧制御用アクチュエータ40が備えられた構造において、第1実施形態と同様の作動を行うようにしている。これにより、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、制動中に上限回生制動力が変化する場合に、それに対応してサーボ力を変化させている。例えば、上限回生制動力が増加する場合には、サーボ力を低下させることで上限回生制動力に対応してサービス制動力を低下させるようにしている。また、回生制動力が低下する場合には、ソレノイド1(電磁弁17)を連通状態にしてリザーバ16内のブレーキ液が利用できるようにし、ポンプ駆動によってW/C圧を増加させることでサービス制動力を発生させると共に、M/C13とリザーバ16の間を連通状態にすることでM/C圧が低下することに対応して逆サーボ力を発生させるようにしている。このため、ブレーキペダル11の入り込みが発生しないようにでき、ドライバにブレーキフィーリングの違和感を与えることを抑制することが可能となる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、第2実施形態に対して、マスタ貯留室間調整弁としての電磁弁17の構成を変更したものであり、その他に関しては第2実施形態と同様であるため、第2実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図10は、本実施形態にかかる制動制御装置1の模式図である。なお、この図も、車両に備えられる4つの車輪のうちの2輪についての油圧回路のみ記載してあるが、実際には4輪それぞれに対して制動力を発生させるための油圧回路が備えられている。
図10に示されるように、本実施形態の制動制御装置1では、電磁弁17に対して並列的にチェック弁17aが備えられている。このチェック弁17aは、リザーバ16からM/C13側へのブレーキ液の流動のみを許容する。このようなチェック弁17aを設けることにより、ポンプ26、36によってリザーバ16内のブレーキ液を吸入する際に、電磁弁17を連通状態にしなくても良くなる。
次に、本実施形態の制動制御装置1の作動について説明する。図11〜図13を参照して説明する。なお、本実施形態でも、電磁弁17をソレノイド1、差圧制御弁22をソレノイド2、増圧制御弁23をソレノイド3として説明する。
まず、回生なしの場合の作動に関しては、第2実施形態と同様であり、図4に示されるタイミングチャートに基づいて説明した作動が行われる。これに対して、回生協調制御を行う場合には、リザーバ16内に流入したブレーキ液をM/C13側に戻すときの作動が第2実施形態に対して変更される。
図11は、回生協調制御を行う場合において、上限回生制動力が一定値である場合のタイミングチャートである。この図に示されるように、時点t1〜t2および時点t2〜t3の作動に関しては第2実施形態と同様であり、図5に示されるタイミングチャートに基づいて説明した作動が行われる。ただし、時点t3〜t4の作動に関しては、第2実施形態と異なり、ソレノイド1、3を駆動しない。すなわち、ソレノイド1を遮断状態のままとし、チェック弁17aを通じてリザーバ16内のブレーキ液がM/C13側に戻されるようにする。ソレノイド3については、通電して遮断状態にしても良いが、制御を簡略化するために通電していない。この場合、リザーバ16のバネの弾性力に起因するブレーキ液圧がM/C圧として発生し、これがW/C圧として各W/C21、31に加えられることになるため、若干サービス制動力が発生するが、上述したように大きな制動力ではないため、回生効率を低下させる程ではない。勿論、このときにソレノイド3を遮断状態とし、減圧弁24、34を開弁し、ポンプ26、36をオンすれば、リザーバ16のバネの弾性力に起因してサービス制動力が発生することを抑制できる。
図12は、回生協調制御を行う場合において、上限回生制動力が増加する場合のタイミングチャートである。この図に示されるように、時点t1〜t2、時点t2〜t5、時点t5〜t6、時点t6〜t3の作動に関しては第2実施形態と同様であり、図6に示されるタイミングチャートに基づいて説明した作動が行われる。ただし、時点t3〜t4の作動に関しては、第2実施形態と異なり、ソレノイド1、3を駆動しない。すなわち、ソレノイド1を遮断状態のままとし、チェック弁17aを通じてリザーバ16内のブレーキ液がM/C13側に戻されるようにする。ソレノイド3については、図11の作動と同様、制御を簡略化するために遮断状態にしていないが、ソレノイド3を通電して遮断状態とし、減圧弁24、34を開弁し、ポンプ26、36をオンすれば、リザーバ16のバネの弾性力に起因してサービス制動力が発生することを抑制できる。
図13は、回生協調制御を行う場合において、上限回生制動力がモータを回転させられる状況であるにもかかわらず低下する場合のタイミングチャートである。この図に示されるように、時点t1〜t2、時点t2〜t7、時点t8〜t3の作動に関しては第2実施形態と同様であり、図7に示されるタイミングチャートに基づいて説明した作動が行われる。ただし、時点t7〜t8および時点t3〜t4の作動に関しては、第2実施形態と異なり、ソレノイド1、3を駆動しない。すなわち、ソレノイド1を遮断状態のままとし、チェック弁17aを通じてリザーバ16内のブレーキ液がM/C13側に戻されるようにする。時点t3〜t4の期間中、ソレノイド3については、図11の作動と同様、制御を簡略化するために通電して遮断状態にしていないが、ソレノイド3を遮断状態とし、減圧弁24、34を開弁し、ポンプ26、36をオンすれば、リザーバ16のバネの弾性力に起因してサービス制動力が発生することを抑制できる。
なお、回生協調制御を行う場合において、車両の停止等によってモータの回転が停止して上限回生制動力が低下する場合に関しては、第2実施形態の図8で説明した作動と同様である。
以上説明したように、電磁弁17に対して並列的にリザーバ16からM/C13側へのブレーキ液の流動を許容するチェック弁17aを備えるようにすることもできる。このような構成とすれば、ブレーキペダル11が解除されるときに、ソレノイド1(電磁弁17)やソレノイド3(増圧制御弁23、33)を駆動しなくても済むようにできる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、ブレーキ液圧制御用アクチュエータ40に一般的に備えられている構成によって第3実施形態で説明した電磁弁17やチェック弁17aおよびリザーバ16の機能を発揮させるものである。本実施形態の制動制御装置1の基本構成に関しては第2、第3実施形態と同様であるため、第2、第3実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図14は、本実施形態にかかる制動制御装置1の模式図である。なお、この図も、車両に備えられる4つの車輪のうちの2輪についての油圧回路のみ記載してあるが、実際には4輪それぞれに対して制動力を発生させるための油圧回路が備えられている。
図14に示されるように、本実施形態の制動制御装置1には、第2、第3実施形態で説明した電磁弁17やチェック弁17aおよびリザーバ16が備えられていない。本実施形態の制動制御装置1では、電磁弁17の代わりに減圧制御弁24がマスタ貯留室間調整弁の役割を果たし、リザーバ16の代わりに調圧リザーバ25が貯留室の役割を果たし、調圧リザーバ25に内蔵された調圧弁25aがチェック弁17aの役割を果たす。
次に、本実施形態の制動制御装置1の作動について説明する。図15〜図19を参照して説明する。なお、本実施形態では、差圧制御弁22をソレノイド2、減圧制御弁24をソレノイド4として説明する。
図15は、回生無しの場合、つまりサービス制動力のみによって目標制動力を発生させる場合のタイミングチャートである。この図に示されるように、回生無しの場合の作動については、第2実施形態と同様であり、図4に示されるタイミングチャートに基づいて説明した作動が行われ、ソレノイド2、4については駆動されない。
続いて、回生協調制御を行う場合の作動について説明する。この場合には、基本的には第3実施形態と同様の作動を行うが、ソレノイド1の代わりにソレノイド4を駆動する点と、リザーバ16の代わりに調圧リザーバ25にブレーキ液を流入させる点、およびチェック弁17aの変わりに調圧リザーバ25に内蔵された調圧弁25aを通じて調圧リザーバ25に流入させられたブレーキ液をM/C13側に戻す点が異なる。
図16は、回生協調制御を行う場合において、上限回生制動力が一定値である場合のタイミングチャートである。この図に示すように、ブレーキペダル11が踏み込まれてから目標制動力が上限回生制動力を超えるまでの時点t1〜t2の間に、ソレノイド4を連通状態にする。これにより、M/C13と調圧リザーバ25とが連通して、ブレーキ液が調圧リザーバ25に流入させられ、M/Cピストン13a、13bが移動させられてもM/C圧が0のままとなる。したがって、サービス制動力を発生させないようにできるため、回生効率を向上させることが可能となる。
そして、時点t2〜t3に関してはソレノイド4を遮断状態とし、ブレーキペダル11の解除に伴って再び目標制動力が上限回生制動力を下回る時点t3〜t4の間に、調圧弁25aから管路Dを通じて調圧リザーバ25に流入していたブレーキ液がM/C13側に戻される。このような動作により、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、時点t1〜t2および時点t3〜t4の期間中には、調圧リザーバ25に備えられるバネの弾性力に起因するブレーキ液圧がM/C圧として発生し、これがW/C圧として各W/C21、31に加えられることになるため、若干サービス制動力が発生するが、上述したように大きな制動力ではないため、回生効率を低下させる程ではない。
図17は、回生協調制御を行う場合において、上限回生制動力が増加する場合のタイミングチャートである。この図に示すように、時点t1〜t2、時点t2〜t5の作動に関しては、図16と同様の作動を行う。そして、時点t5〜t6において上限回生制動力が増加していくと、その増加量に対応して電動サーボ装置12のサーボ力を低下させていく。また、同時にソレノイド4を制御し、M/C圧を調圧して低下させる。ソレノイド4の制御は、上限回生制動力の変化に対応してM/C圧をリニアに変化させるべく、調圧リザーバ25にブレーキ液が一定量ずつ流入するように、通電量を制御して絞り効果を発揮させるか、デューティ制御によって通電時間を制御して単位時間当たりの調圧リザーバ25へのブレーキ液の流入量が一定量となるようにする。このようにM/C圧を低下させることで、第2実施形態の図6の場合と同様に、回生協調制御中に上限回生制動力が増加しても、ドライバにブレーキフィーリングの違和感を与えることを抑制することが可能となる。
この後、時点t3〜t4の作動に関しては、第3実施形態と同様、ソレノイド4を駆動しない。すなわち、ソレノイド4を遮断状態のままとし、調圧弁25aを通じて調圧リザーバ25内のブレーキ液がM/C13側に戻されるようにする。この場合、調圧リザーバ25のバネの弾性力に起因するブレーキ液圧がM/C圧として発生し、これがW/C圧として各W/C21、31に加えられることになるため、若干ブレーキ残りが生じるが、上述したように大きな制動力ではないため、回生効率を低下させる程ではない。
図18は、回生協調制御を行う場合において、上限回生制動力がモータを回転させられる状況であるにもかかわらず低下する場合のタイミングチャートである。この図に示すように、時点t1〜t2、時点t2〜t7の作動に関しては、図16と同様の作動を行う。そして、時点t7〜t8において上限回生制動力が低下していくと、その低下分をサービス制動力にて発生させるべく、ソレノイド2を差圧状態にすると共にモータ41を駆動することでポンプ26、36を駆動する。これにより、ポンプ26、36によって調圧リザーバ25内のブレーキ液を吸入吐出する。つまり、W/C圧の加圧に使用するブレーキ液を調圧リザーバ25から供給する。
さらに、電動サーボ装置12にて逆サーボ力を発生させる。この動作に関しては、第2実施形態の図7の作動と同様である。
続いて、時点t8において上限回生制動力の低下が収まると、再びソレノイド2を連通状態にし、電動サーボ装置12にて上限回生制動力に対応するサーボ力、つまり踏力と上限回生制動力の差分に対応するサーボ力を発生させる。なお、W/C圧の増加に用いたブレーキ液が調圧リザーバ25に流入していたブレーキ液であり、かつ、調圧リザーバ25に流入していたブレーキ液量はそのときにブレーキペダル11に加えられている踏力に対応した量であることから、時点t8でポンプ26、36の駆動をやめたときに、そのときの踏力と対応したサービス制動力を発生させることが可能となる。
この後、時点t3〜t4の作動に関しては、上記と同様、ソレノイド4を駆動しないようにし、調圧弁25aを通じて調圧リザーバ25内のブレーキ液がM/C13側に戻されるようにする。これにより、上記と同様の効果を得ることが可能となる。
図19は、回生協調制御を行う場合において、車両の停止等によってモータの回転が停止して上限回生制動力が低下する場合のタイミングチャートである。この図に示すように、時点t1〜t2、時点t2〜t9の作動に関しては、図16と同様の作動を行う。そして、時点t9〜t10の期間中に上限回生制動力が低下していくと、その低下分をサービス制動力にて発生させるべく、図18の時点t7〜t8と同様の作動を行う。そして、時点t10において回生制動力が完全にサービス制動力にすり替えられ、サービス制動力のみによって目標制動力が発生させられる。このような場合にも、図18の場合と同様の制御を行うことで、上記と同様の効果を得ることが可能となる。
以上説明したように、第2、第3実施形態で説明した電磁弁17やチェック弁17aおよびリザーバ16を備えず、減圧制御弁24にて電磁弁17の役割を果たし、調圧リザーバ25にてリザーバ16の役割を果たし、調圧リザーバ25に内蔵された調圧弁25aによってチェック弁17aの役割を果たすようにしても、第2、第3実施形態と同様の効果を得ることができる。また、従来より一般的にあるブレーキ液圧制御用アクチュエータ40を適用できることから、汎用品により制動制御装置1を実現できる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態は、リザーバ16を他の貯留室によって構成したものである。本実施形態の制動制御装置1の基本構成に関しては第2実施形態と同様であるため、第2実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図20は、本実施形態にかかる制動制御装置1の模式図である。なお、この図も、車両に備えられる4つの車輪のうちの2輪についての油圧回路のみ記載してあるが、実際には4輪それぞれに対して制動力を発生させるための油圧回路が備えられている。
図20に示されるように、M/C13とM/Cリザーバ13eとが電磁弁17を介して接続された構造とされている。つまり、本実施形態の制動制御装置1では、M/Cリザーバ13eにより、第2実施形態で説明したリザーバ16の役割を果たす。
このように、M/Cリザーバ13eを用いることにより、第2実施形態で示した別体のリザーバ16を備えなくても済む。これにより、第2実施形態と同様の効果が得られると共に、制動制御装置1の構成要素の簡略化を図れ、コスト削減を図ることもできる。また、M/Cリザーバ13eであれば、バネに起因してサービス制動力が発生することも防止することが可能となる。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態について説明する。本実施形態は、第4実施形態のようにブレーキ液圧制御用アクチュエータ40に一般的に備えられている構成によって第2実施形態で説明した電磁弁17およびリザーバ16の機能を発揮させるものである。
図21は、本実施形態にかかる制動制御装置1の模式図である。なお、この図も、車両に備えられる4つの車輪のうちの2輪についての油圧回路のみ記載してあるが、実際には4輪それぞれに対して制動力を発生させるための油圧回路が備えられている。
図21に示されるように、本実施形態の制動制御装置1は、第2実施形態で貯留室として用いていた調圧リザーバ25、35が調圧機能のないリザーバ27、37によって構成され、管路D、Hに電磁弁28、38を備えた構造とされている。このような構造の制動制御装置1は、通常時には電磁弁28、38によってM/C13と各リザーバ27、37の間が遮断状態とされ、トラクション制御時やブレーキアシスト制御時に電磁弁28、38が駆動されると共にポンプ26、36の吸引吐出に基づいてM/C13側からブレーキ液が供給されるようにすることで、W/C21、31に対してW/C圧を発生させることができるものである。
このような構造の制動制御装置1において、電磁弁28により第2実施形態で説明した電磁弁17の役割を果たし、リザーバ27によって第2実施形態で説明したリザーバ16の役割を果たすことができる。このようにしても、第2実施形態と同様の効果が得られる。また、従来より一般的にあるブレーキ液圧制御用アクチュエータ40を適用できることから、汎用品により制動制御装置1を実現できる。
(他の実施形態)
上記各実施形態では、貯留室としてリザーバ16、調圧リザーバ25、M/Cリザーバ13eを用いる場合について説明したが、他の貯留室となるものを用いても良い。また、ブレーキ操作子としてのブレーキペダル11を例に挙げて説明したが、ブレーキレバーなどであっても構わない。なお、上記説明では、F−S特性を踏力Fに対するストロークSの特性として説明したが、ブレーキ操作子がブレーキレバーである場合には、F−S特性は、ブレーキレバーに加えられる力Fに対するストロークSを意味することになる。
1…制動制御装置、11…ブレーキペダル、11a…踏力センサ、11b…ストロークセンサ、12…電動サーボ装置、13…M/C、13a…ピストン、13e…リザーバ、16…リザーバ、17…電磁弁、17a…チェック弁、20、30…第1、第2配管系統、 21、31…W/C、22、32…差圧制御弁、23、33…増圧制御弁、24、34…減圧制御弁、25、35…調圧リザーバ、25a、35a…調圧弁、26、36…ポンプ、27、37…リザーバ、28、38…電磁弁、40…ブレーキ液圧制御用アクチュエータ、41…モータ、42…M/C圧センサ、50…ブレーキECU

Claims (9)

  1. ブレーキ操作子(11)の操作量に応じた駆動力でマスタシリンダ(13)を駆動するマスタシリンダ駆動装置(12)と、
    前記マスタシリンダ(13)に接続され、当該マスタシリンダから流出するブレーキ液を貯留する貯留室(16、25、27、13e)と、
    前記マスタシリンダと前記貯留室との間に設けられたマスタ貯留室間調整弁(17、24、28)と、
    前記ブレーキ操作子の操作に応じた制動力の目標値である目標制動力を取得する目標制動力取得手段と、
    発生させ得る回生制動力の上限値である上限回生制動力を取得する上限回生制動力取得手段と、
    前記上限回生制動力取得手段により取得された上限回生制動力と前記目標制動力取得手段により取得された目標制動力とに応じて、前記マスタ貯留室間調整弁により、前記マスタシリンダと前記貯留室の間のブレーキ液の流れを制御するマスタ貯留室間調整弁制御手段と、
    前記マスタ貯留室間調整弁制御手段によって前記マスタ貯留室間調整弁の制御による前記マスタシリンダ内のブレーキ液圧の変化に対応して、前記マスタシリンダ駆動装置における前記マスタシリンダを駆動する前記駆動力を変更する駆動制御手段と、を備えていることを特徴とする制動制御装置。
  2. 前記目標制動力取得手段により取得された目標制動力が前記上限回生制動力取得手段により取得された上限回生制動力未満であることを検出する目標制動力不足検出手段を備え、
    前記目標制動力不足検出手段により目標制動力が上限回生制動力未満であることが検出されている場合に、
    前記マスタ貯留室間調整弁制御手段は、前記マスタ貯留室間調整弁により前記マスタシリンダから前記貯留室へのブレーキ液の流入を許容させ、
    前記駆動制御手段は、前記目標制動力不足検出手段により目標制動力が上限回生制動力未満であることが検出されていない場合よりも、前記マスタシリンダ駆動装置における前記マスタシリンダを駆動する前記駆動力を小さくすることを特徴とする請求項1に記載の制動制御装置。
  3. 前記目標制動力不足検出手段により目標制動力が上限回生制動力未満であることが検出されている場合に、
    前記駆動制御手段は、前記目標制動力が大きいほど、前記マスタシリンダ駆動装置における前記マスタシリンダを駆動する前記駆動力を小さくすることを特徴とする請求項1に記載の制動制御装置。
  4. 前記マスタシリンダとホイールシリンダ(21)との間に設けられた増圧制御弁(23)と、
    前記目標制動力不足検出手段により目標制動力が上限回生制動力未満であることが検出されている場合に、前記増圧制御弁により前記マスタシリンダから前記ホイールシリンダへのブレーキ液の流入を遮断する増圧制御弁制御手段とを備えていることを特徴とする請求項2または3に記載の制動制御装置。
  5. 前記目標制動力取得手段により取得された目標制動力が前記上限回生制動力取得手段により取得された上限回生制動力以上であることを検出する目標制動力充足検出手段と、
    前記上限回生制動力取得手段により検出された上限回生制動力の単位時間当たりの増加量が所定のしきい増加量よりも大きいことを検出する上限回生制動力増加検出手段を備え、
    前記目標制動力充足検出手段により目標制動力が上限回生制動力以上であることが検出され、かつ、前記上限回生制動力増加検出手段により上限回生制動力の単位時間当たりの増加量がしきい増加量よりも大きいことが検出されているという減圧条件が成立している場合に、
    前記マスタ貯留室間調整弁制御手段は、前記マスタ貯留室間調整弁により前記マスタシリンダから前記貯留室へのブレーキ液の流入を許容させ、
    前記駆動制御手段は、前記減圧条件が成立していない場合よりも、前記マスタシリンダ駆動装置における前記マスタシリンダを駆動する前記駆動力を小さくすることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の制動制御装置。
  6. 前記減圧条件が成立している場合に、
    前記マスタ貯留室間調整弁制御手段は、前記上限回生制動力の単位時間当たりの増加量が大きいほど、前記マスタシリンダから前記貯留室へのブレーキ液の流入量が大きくなるように前記マスタ貯留室間調整弁を制御し、
    前記駆動制御手段は、前記上限回生制動力の単位時間当たりの増加量が大きいほど、前記マスタシリンダ駆動装置における前記マスタシリンダを駆動する前記駆動力を小さくすることを特徴とする請求項5に記載の制動制御装置。
  7. 前記マスタシリンダとホイールシリンダ(21)との間に設けられたシリンダ間調整弁(22)と、
    前記マスタ貯留室間調整弁を介して前記貯留室内のブレーキ液を吸入し、前記ホイールシリンダに送出するブレーキ液送出手段(26)と、
    前記目標制動力取得手段により取得された目標制動力が、前記上限回生制動力取得手段により取得された上限回生制動力以上であることを検出する目標制動力充足検出手段と、
    前記上限回生制動力取得手段により検出された上限回生制動力の単位時間当たりの減少量が所定のしきい減少量よりも大きいことを検出する上限回生制動力減少検出手段を備え、
    前記目標制動力充足検出手段により目標制動力が上限回生制動力以上であることが検出され、かつ、前記上限回生制動力減少検出手段により上限回生制動力の単位時間当たりの減少量がしきい減少量よりも大きいことが検出されているというサービス制動力増大条件が成立している場合に、
    前記マスタ貯留室間調整弁制御手段は、前記マスタ貯留室間調整弁により前記貯留室からのブレーキ液の流出を許容させ、
    前記ブレーキ液送出手段は、前記ホイールシリンダに前記貯留室内のブレーキ液を送出し、
    前記駆動制御手段は、前記サービス制動力増大条件が成立していない場合よりも、前記マスタシリンダ駆動装置における前記マスタシリンダを駆動する前記駆動力を小さくし、
    前記シリンダ間調整弁により、前記ホイールシリンダから前記マスタシリンダ側へのブレーキ液の流出を調整することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の制動制御装置。
  8. 前記サービス制動力増大条件が成立している場合に、
    前記駆動制御手段は、前記目標制動力が大きいほど前記マスタシリンダ駆動装置における前記マスタシリンダを駆動する駆動力を小さくし、
    前記目標制動力と前記上限回生制動力との差に応じた流量の、前記ホイールシリンダから前記マスタシリンダへのブレーキ液の流出を、前記シリンダ間調整弁により許容させることを特徴とする請求項6に記載の制動制御装置。
  9. 前記マスタシリンダ駆動装置は、前記マスタシリンダを駆動する駆動力として、前記ブレーキ操作子の操作力に対応するサーボ力を前記マスタシリンダに加える電動サーボ装置(12)であり、
    前記駆動制御手段は、前記マスタシリンダ駆動装置における前記マスタシリンダを駆動する駆動力を小さくすることとして、前記ブレーキ操作子の操作力に抗する方向であって前記マスタシリンダに対して駆動力を加える方向と逆方向のサーボ力を大きくすることを特徴とする請求項2ないし8のいずれか1つに記載の制動制御装置。
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