JP2011177154A - 魚釣用リール - Google Patents

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Abstract

【課題】リール本体の上部を開閉可能にする移動部材を装着した魚釣用リールにおいて、移動部材に糸絡みが生じ難く取扱い性の良い魚釣用リールを提供する。
【解決手段】本発明の魚釣用リールは、釣糸が巻回されるスプール5前方に設置され、釣糸を案内するラインガイド32と、スプール5を、釣糸巻き取り状態と釣糸放出状態に切換えるクラッチ機構と、クラッチ機構を少なくともON状態からOFF状態に切換える切換部材52と、ラインガイド32の上側開口を解放する釣糸放出モードと、ラインガイド32の少なくとも一部を閉じる釣糸案内モードとの間を切換可能にすると共に、リール本体1を握持保持する手の親指が当接可能なパーミング部を前方に有する移動部材54と、を有する。そして、移動部材54と切換部材52とは、少なくとも切換部材52が個別操作可能となるように関連している。
【選択図】図2

Description

本発明は、スプール前方の側板間に、スプールに釣糸を平行に巻回案内する釣糸案内装置(レベルワインド装置とも称する)を備えた魚釣用リールに関する。
一般的に、上記したタイプの魚釣用リールは、ハンドルを巻き取り操作すると、スプールの前方に設置された釣糸案内装置のラインガイドが左右に往復動する。前記ラインガイドは、釣糸が挿通するように長孔又は丸孔に形成されているため、ハンドルの巻き取り操作に伴ってラインガイドが左右に往復動すると、釣糸は、ラインガイドを介して、回転するスプールに対して平行に巻回される。
ところで、釣糸放出操作時において、スプールから繰り出される釣糸は、スプールの左右方向に移動して上方に膨出しながらラインガイドを通して前方に放出されることから、ラインガイドとの間に発生する接触抵抗の影響を受けて飛距離が低下するという問題がある。このため、特許文献1には、上向きに開口する釣糸挿通部を形成したラインガイドを有する釣糸案内装置を備えた魚釣用リールが開示されている。
しかし、この魚釣用リールでは、スプールの上方が大きく開口しているので、握持保持しての合わせ操作や巻き取り操作が容易に行えないと共に、釣場の移動時や携帯時に釣糸が釣糸挿通部より外れ易く、糸絡みし易い。
そこで、このような不具合を解消するため、本出願人は、リール本体上部の左右側板間をカバーする移動部材(パーミングプレート)とクラッチ切換部材を連動可能に構成し、クラッチOFF操作で移動部材を上方に移動して釣糸案内部を大きく開口すると共に、クラッチON操作で移動部材を閉じて通常の釣糸案内状態に復帰可能とする魚釣用リールを提案している(特許文献2参照)。
特許第3403618号 特開2009−284776号
上記した特許文献2に開示されている魚釣用リールでは、クラッチのONからOFF、OFFからONの切換操作に連動してリール本体の上部に設けた移動部材も一緒に上方に開いたり閉じたりするため、例えば、クラッチをOFFにして仕掛け長を調整する際に、リール本体を握持保持しながら、ラインガイドを通して釣糸を必要に応じて糸絡みすることなく、容易に繰り出すことが難しい。
また、クラッチをOFFにすると必然的に移動部材も上方に開くことから、例えば、クラッチをOFFにした後、一方の手でリール本体を握持保持し、他方の手でサミング操作しながらバックラッシュや糸絡みの防止を図りつつ釣糸(仕掛け)を所望の位置へ繰り出すような釣法には容易に対応できない。
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、リール本体の上部を開閉可能にする移動部材を装着した魚釣用リールにおいて、移動部材に糸絡みが生じ難く取扱い性の良い魚釣用リールを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明に係る魚釣用リールは、リール本体の左右側板間に回転可能に支持されたスプール前方に設置され、釣糸を案内するラインガイドと、前記スプールを、釣糸巻き取り状態と釣糸放出状態に切換えるクラッチ機構と、前記クラッチ機構を少なくともON状態からOFF状態に切換える切換部材と、前記ラインガイドの上側開口を解放する釣糸放出モードと、ラインガイドの少なくとも一部を閉じる釣糸案内モードとの間を切換可能にすると共に、前記リール本体を握持保持する手の親指が当接可能なパーミング部を前方に有する移動部材と、を有し、前記移動部材と前記切換部材とは、少なくとも切換部材が個別操作可能となるように関連していることを特徴とする。
上記した魚釣用リールの構成によれば、リール本体に設けた移動部材とクラッチ機構の切換部材とは、少なくとも切換部材が個別操作可能となるように関連しているため、釣り人の選択操作により、クラッチ機構をOFFにする際、移動部材を釣糸放出モードに移動しないようにすることが可能である。これにより、クラッチをOFFにして仕掛け長を調整する際に、移動部材が邪魔になったり移動部材に糸絡みすることが防止される。また、移動部材を釣糸案内モードにした状態でクラッチをOFFにすることができるので、これにより、釣糸(仕掛け)を所望の位置へ繰り出す際、一方の手でリール本体を握持保持し、他方の手でサミング操作しながらバックラッシュや糸絡みの防止を図るような操作も容易に行えるようになる。
なお、上記した構成では、少なくとも切換部材が個別操作可能となるように、移動部材と切換部材が関連していれば良い。このため、切換部材と移動部材が、共に個別操作可能となるように構成されていても良い。
本発明によれば、リール本体の上部を開閉可能にする移動部材を装着した魚釣用リールにおいて、移動部材に糸絡みが生じ難く取扱い性の良い魚釣用リールが得られる。
本発明に係る魚釣用リールの第1の実施形態を示す平面図。 釣糸案内装置のラインガイドの構成を示す平面図。 移動部材の切換部とクラッチ機構の切換部材の関係を示し、(a)は、移動部材の切換部とクラッチ機構の切換部材の配置態様を示す図、(b)は、切換部材を操作した状態を示す図、(c)は、移動部材の切換部を操作した状態を示す図。 釣糸案内装置のラインガイドの概略を示す図であり、リール本体を正面から見た図。 リール本体のクラッチ機構の概略を示す図であり、図3(a)の状態を示す図。 リール本体のクラッチ機構の概略を示す図であり、図3(b)の状態を示す図。 リール本体のクラッチ機構の概略を示す図であり、図3(c)の状態を示す図。 リール本体の正面図であり、図3(c)の状態を示す図。 移動部材の動作を説明する図であり、(a)は、移動部材がラインガイドの少なくとも一部を閉じる釣糸案内モードを示す図、(b)は、釣糸放出モードを示す図。 本発明の第2の実施形態に係る移動部材の切換部とクラッチ機構の切換部材の関係を示し、(a)は、移動部材の切換部とクラッチ機構の切換部材の配置態様を示す図、(b)は、(a)のA−A線に沿った断面図、(c)は、切換部材を操作した状態を示す図、(d)は移動部材の切換部を操作した状態を示す図。 (a)は、図10に示す構成において、連結部材によって移動部材の切換部とクラッチ機構の切換部材を一体化した状態を示す図、(b)は、(a)のB−B線に沿った断面図、(c)は、両部材を操作した状態を示す図。 本発明の第3の実施形態に係る移動部材の切換部とクラッチ機構の切換部材の関係を示し、(a)は、移動部材の切換部とクラッチ機構の切換部材の配置態様を示す図、(b)は、(a)のC−C線に沿った断面図、(c)は、切換部材を操作した状態を示す図、(d)は移動部材の切換部を操作した状態を示す図。 (a)は、図12に示す構成において、連結部材によって移動部材の切換部とクラッチ機構の切換部材を一体化した状態を示す図、(b)は、(a)のD−D線に沿った断面図、(c)は、両部材を操作した状態を示す図。
以下、図面を参照して、本発明に係る魚釣用リールの実施形態について具体的に説明する。
図1から図9は、本発明の第1の実施形態を示す図である。
図1に示すように、魚釣用リールのリール本体1は、釣糸が巻回されるスプール5を回転可能に支持した左右側板2A,2Bを備えている。ここで、「側板」とは、スプール5の両端側に位置する構造体が該当し、本実施形態では、各種部材が支持されるフレーム体を構成する左右フレーム2a,2bと、これら左右フレーム2a,2bに所定の空間をもって夫々装着される左右外側板(カバー体)3a,3bによって定義される。このため、左右フレームと左右外側板との間の内部空間には、例えば、駆動力伝達機構、クラッチ機構、バックラッシュ防止機構等が設置されるようになっている。なお、フレームと外側板の形状については、適宜変形することが可能であり、それらを構成する材料については限定されることはない。また、外側板のフレームに対する装着方法や装着位置についても、リール本体の構成等により、様々な方法を用いることが可能である。
前記左右フレーム2a,2bは、複数の支柱を介して一体化されており、その下方側の支柱には、釣竿のリールシートに装着されるリール脚6が設けられている。また、左右フレーム2a,2b間には、軸受を介してスプール軸5aが回転可能に支持されており、このスプール軸5aに前記スプール5が装着されている。なお、スプール軸5aを回転可能に支持する軸受は、フレーム部分に配設されていても良いし、外側板部分に配設されていても良い。
前記スプール5は、リール本体1の右側板2B側に設置されたハンドル8を回転操作することによって回転される。ハンドル8は、右外側板3bから突出したハンドル軸8aの端部に取り付けられており、右外側板との間に介在された逆転防止機構(転がり式一方向クラッチ)によって、釣糸巻取方向にのみ回転可能となっている。
右フレーム2bと右外側板3bとの間には、ハンドル8の回転運動をスプール軸5a、及び後述する釣糸案内装置20の螺軸21に伝達する駆動力伝達機構10、駆動力の伝達を継脱するクラッチ機構50、更には、魚釣時にスプール5から釣糸が繰り出された際、スプール5にドラグ力を付与する公知のドラグ機構等が収容されている。
前記駆動力伝達機構10は、公知のように、ハンドル軸8aに回転可能に支持された駆動歯車11と、この駆動歯車11に噛合するピニオン12とを備えている。前記ピニオン12は、スプール軸5aと同軸上に設置されており、ピニオン軸12aに沿って軸方向に移動可能となっている。また、ピニオン12の外周には、円周溝が形成されており、この円周溝に、後述するクラッチ機構50のヨーク57が係合して、ピニオン12を軸方向に移動させるようになっている。すなわち、ピニオン12が軸方向に移動することで、スプール軸5aとの間で継脱がなされ、動力伝達状態(クラッチON)/動力遮断状態(クラッチOFF)に切り換えられるようになっている。
前記スプール5の左右側板間には、釣糸案内装置20が配置されている。この釣糸案内装置20は、左右側板間に回転可能に支持され、前記駆動力伝達機構10を介して回転可能に駆動される螺軸21を備えている。前記ハンドル軸8aには、駆動歯車11と隣接して入力ギヤ11aが設けられており、この入力ギヤ11aに、前記螺軸21の端部に設置された歯車21aが噛合されている。
前記釣糸案内装置20は、スプール5の前方の左右側板間に設置されて、ハンドル8の巻き取り操作によって左右往復動されるスライダ本体22を備えている。スライダ本体22は、前記螺軸21と平行となるように左右側板間に支持されたガイド軸23に対して回り止め保持されている。
前記螺軸21の外周面には、螺旋溝21bが形成されており、螺軸21は、左右側板間に設置された筒体25内に収容されている。筒体25には、軸方向に延出する長孔25aが形成されており、前記螺旋溝21bを軸方向に沿って部分的に露出させている。また、前記スライダ本体22は、筒体25を囲繞するように配置、形成されており、その内部に、前記長孔25aを介して螺旋溝21bと係合する摺動子26を保持している。なお、摺動子26は、袋ナット26aによってスライダ本体22に対して固定される。
これにより、スライダ本体22は、螺軸21が入力ギヤ11aによって回転駆動されることで、螺旋溝21bに係合する摺動子26を介して、ガイド軸23に沿って左右往復動される。
また、前記釣糸案内装置20は、釣糸が案内されるラインガイド32が設けられた揺動体30を備えている。
前記揺動体30は、板状に構成されており、リール本体1のスプール5の下方側において、支持部31を介して、その一端部が回動可能に支持されている。具体的には、図5に示すように、リール脚6の表面側で、好ましくは、スプール軸5aよりも前方側となる位置で支持部31を介して回動可能に支持されている。この場合、支持部31は、揺動体30をリール脚6に対して回動可能に固定する雄ネジ部材によって構成されている。
前記揺動体30は、前方側に向けて略水平に延出する延出部30aと、延出部30aの先端で上方側に向けて屈曲形成された屈曲部30bとを備えており、その屈曲部30bの上端には、前記ラインガイド32が設けられている。この場合、ラインガイド32は、図に示すように、揺動体30と一体形成されたものであっても良いし、別体として揺動体30に一体化された構成であっても良い。
前記揺動体30の屈曲部30bの下面(ラインガイド32の下面)には、下方に向けて突出する連結部30cが形成されており、この連結部30cは、前記スライダ本体22に形成された長孔22aに係合されている。すなわち、揺動体30とスライダ本体22とは連結部30cを介して連結された状態となっており、上記したように、スライダ本体22が左右に往復動された際、揺動体30は、支持部31を回動中心として、その先端側(ラインガイド側)が円弧状に揺動されるようになっている。
前記ラインガイド32は、フレーム構造となっており、図4及び図8に示すように、正面視した際、略V字状に形成されている。すなわち、ラインガイド32は、上方が開口し、釣糸が挿通される釣糸案内部32aと、釣糸案内部32aの上方の両外側に延設され、それぞれの先端が左右側板2A,2Bに対して移動可能に係合される係合部32c,32dと、を有している。
前記釣糸案内部32aは、図5に示すように、側面視した際、後方側に傾斜するように立ち上げられており、更に、釣糸案内部32aの上端は、後方に向けて次第に広がるように傾斜したガイド部32e,32f(釣糸を釣糸案内部32aに誘導する機能を有する)となっている。そして、ガイド部32e,32fの先端に、前記係合部32c,32dが形成されている。
また、前記リール本体の左右側板(左右フレーム2a,2b)の内側には、釣糸の放出方向に沿って延出し、ラインガイド32の左右の係合部32c,32dがそれぞれ係合する長溝2c,2dが形成されている。この場合、揺動体30が、支持部31を回動中心として、上述したように円弧状に揺動されると、それぞれの長溝2c,2dに係合される左右の係合部32c,32dは、反対方向に移動するようになる。すなわち、左側の係合部32cが後方側に移動すると、右側の係合部32dは前方側に移動し、逆に、左側の係合部32cが前方側に移動すると、右側の係合部32dは後方側に移動して、ラインガイド32の釣糸案内部32aは左右に円弧状に揺動するようになっている。
上述したクラッチ機構50は、右フレーム2bに沿って回動可能に支持されたクラッチ駆動部材(クラッチプレート)51と、このクラッチ駆動部材51を駆動するクラッチ切換部材(以下、切換部材とする)52とを備えている。
本実施形態の切換部材52は、クラッチ機構50をON状態からOFF状態に切換操作すべく、スプール5の後方側で左右側板2A,2B間に押圧操作可能に配置されている。この切換部材52は、少なくともクラッチ機構50をON状態からOFF状態に切換操作するものであり、OFF状態からON状態への切換操作については、前記クラッチ駆動部材51に設置される公知の自動復帰機構(ハンドルの巻き取り操作により自動復帰させる)によって成される。もちろん、切換部材52の引き上げ操作によっても、OFF状態からON状態への復帰が可能となっている。
前記リール本体1には、図1に示すように、スプール5を露出させて、その両サイドが左右両側板2A,2Bの上面を覆うと共に、その前方が左右両側板を横架するような形状を有する移動部材54が配設されている。この移動部材54は、前記ラインガイド32の上側開口を解放する釣糸放出モードと、ラインガイド32の少なくとも一部(ラインガイド内に位置する釣糸が外れなければ良い)を閉じる釣糸案内モードとの間で切換可能(開閉可能)となっており、リール本体1を握持保持する手の親指が当接可能なパーミング部(パーミング入り操作部;第2及び第3実施形態)54aを前方に有している。また、移動部材54は、パーミング部54aと一体化されて、左右側板2A,2Bの上方側を覆うように左右平坦部54b,54cが一体形成されている。
上記した移動部材54により、釣糸案内装置20のラインガイド32は、上面から見た際(図2参照)、少なくともガイド部32e,32fと、釣糸案内部32aの一部が、パーミング部54aによって覆われた状態となっている。
移動部材54は、上記のように、パーミング部54aが開閉できるように、リール本体の後方側が回動中心となってリール本体1に対して回動可能に支持されている。本実施形態では、図4、図5及び図9に示すように、前記スプール5のフランジ5bに沿ってリール本体1に一体形成されている環状突部1Aを囲繞するように形成されたリング状保持部54Aによって、移動部材54はリール本体1に対して回動可能に支持されている。すなわち、移動部材54のパーミング部54aは、リング状保持部54A(スプール軸5a)を中心として開閉(回動)可能に支持されている。なお、組み立ての容易性を考慮し、フランジ5bは、リール本体1とは別部材としてネジ止め等でリール本体1に一体化しても良く、また、リング状保持部54Aを移動部材54と別部材としてネジ止め等で移動部材54と一体化しても良い。
前記クラッチ機構50の切換部材52は、クラッチ駆動部材51に一体化されている。具体的には、クラッチ駆動部材51に設けられる連結部51dが左側板側に向けて屈曲されると共に、右フレーム2bに形成された円弧状の孔2hを通過してスプール後方側に配置される切換部材52に固定されている。これにより、スプール後方側の左右側板2A,2B間に配置された切換部材52を押圧操作することで、クラッチ駆動部材51を回動させることが可能となる。この場合、切換部材52は、右側板側から左側板側に延出する途中で切断されており、この切断部分で前記移動部材54と関連するようになっている。
一方、移動部材54の左平坦部54b側は、後方領域において、右側板側に向かうように屈曲形成されており、この部分に切換部54dが形成されている。切換部54dは、左側板側から右側板側に延出する途中で切断されており、この切断部分において前記切換部材52と関連するようになっている。
本実施形態の切換部材52と移動部材54は、図3に示すように、切換部材52の端部側の上面の一部を切り欠いて係合凹所52aを形成すると共に、移動部材54の切換部54dの端部側に、係合凹所52aに合致するように係合突起54eを形成することで関連している。これにより、移動部材54は、それ自身を操作した際、切換部材52を一体的に移動させることが可能となる。
すなわち、上記のような係合関係により、図3(b)に示すように、切換部材52を単独で押圧操作することができ(クラッチONからクラッチOFFへの切換操作)、また、図3(c)に示すように、移動部材54(切換部54d)を押圧操作することで、切換部材52を一体的に押圧操作(クラッチONからクラッチOFFへの切換操作)できるようになっている。なお、切換部材52を押圧操作した際、前記移動部材54の切換部54dはそのままの状態にあるため、パーミング部54aは回動することなく、釣糸案内モードとなっている(図6参照)。
前記クラッチ駆動部材51は、公知のように、右フレーム2bに対して回動可能に支持されており、振り分けバネ56によって、図5に示す動力伝達状態(クラッチON状態)と、図6(図7)に示す動力遮断状態(クラッチOFF状態)に振り分け保持されるようになっている。また、クラッチ駆動部材51の表面には、前記ピニオン12の円周溝に嵌合したヨーク57と係合可能な一対のカム面58が形成されている。
前記ヨーク57の先端側は、右フレーム2bに突設された支持ピン59によって保持されており、ヨーク57は、各支持ピンに配設されたバネ部材(図示せず)によって常時、クラッチ駆動部材51側に付勢された状態となっている。なお、図5は、ヨーク57がバネ部材によってクラッチ駆動部材51側に付勢された状態を示しており、このとき、ピニオン12はスプール軸の端部に形成されている係合部に嵌合してクラッチON状態となっている。
そして、クラッチ機構50のOFF状態への切換え操作が成されると、図6に示すように(又は図7に示すように)、クラッチ駆動部材51は反時計回り方向に回動され、クラッチ駆動部材51の表面に形成されたカム面58がヨーク57を軸方向にシフトさせ、ピニオン12をスプール軸から離脱させる(クラッチOFF状態)。また、この状態は、前記振り分けバネ56によって保持される。
なお、クラッチ機構50のOFF状態への切換えは、上記のように、切換部材52の押圧操作、或いは、移動部材54の切換部54dの押圧操作によって成される。この場合、前者の押圧操作では、図3(b)及び図6に示すように、移動部材54が回動することはなく、後者の押圧操作では、図3(c)、図7及び図9に示すように、移動部材54(パーミング部54a)も一体的に回動し、前記ラインガイド32の釣糸案内部32aの上方側が開放される釣糸放出モードに切換られる。
また、上記のように構成されたクラッチ機構50には、クラッチOFF状態において、ハンドル8を巻き取り操作した際、自動的にクラッチ駆動部材51をクラッチON状態の位置に復帰させる公知のクラッチ自動復帰機構60が設けられている。
次に、上述したように構成される魚釣用リールの作用、及び効果について説明する。
図5に示すクラッチON状態(このとき、切換部材52と切換部54dは、図3(a)に示す関係となっている)において、クラッチOFFにする場合、釣り人は、パーミング部54aを開放させないのであれば、図3(b)に示すように、切換部材52側に指を当てて押圧操作する。このとき、図6に示すように、クラッチ駆動部材51は、反時計回りに回動され、振り分けバネ56によってその位置が保持される。
これにより、クラッチをOFFにして仕掛け長を調整する際、移動部材54(パーミング部54a)は回動していないことから、邪魔になったり、移動部材54に糸絡みすることが防止される。また、クラッチをOFFにして釣糸(仕掛け)を所望の位置へ繰り出す際、一方の手でリール本体1を握持保持し、他方の手でサミング操作しながらバックラッシュや糸絡みの防止を図るような釣法も容易に行えるようになる。
一方、キャスティング操作する場合など、釣り人がパーミング部54aを開放したいのであれば、図3(c)に示すように、切換部54d側に指を当てて押圧操作する。このとき、前記同様、ピニオン12はスプール軸から離脱する(クラッチOFF状態)と共に、パーミング部54aは、左右側板2A,2Bから上昇するように回動され、ラインガイド32の釣糸案内部32aの上方側は開放される(図7〜図9参照)。
この状態で、スプール5はフリー回転可能状態となっており、キャスティング操作等により、釣糸は放出される。この場合、釣糸は、図7の点線SからS´に示すように、上方に向けて膨出する傾向となるが、上記したように、釣糸案内部32aの上方側は開放された状態となっているため、他物から接触抵抗を受けることが少なくなり、仕掛けの飛距離を低下させるようなことはない。
以上のように、釣り人は、クラッチ機構50をOFFにする際、切換部材52又は切換部54dを押圧操作することで、必要に応じてパーミング部54aを開閉することが選択できるため、仕掛け調整、キャスティング操作、クラッチをOFFにして釣糸を繰り出しつつサミング操作する釣法など、幅広い対応が可能となり、操作性の向上が図れるようになる。特に、キャスティング操作する際には、切換部54dを押圧操作することで、クラッチOFF状態の切換え、及びパーミング部の開放が同時に行えるため、操作性が向上する。
なお、上記した構成では、パーミング部54aの裏面に、耐摩耗性を有すると共に、摺動抵抗の少ない部材(釣糸接触部材)54Bを取着しておくことが好ましい。このような釣糸接触部材54Bを取着しておくことで、釣糸放出時や釣糸巻き取り時に釣糸が接触しても、切れることを防止でき、かつ接触抵抗を更に軽減することが可能となる。
そして、クラッチON状態への復帰は、ハンドル8を巻き取り操作することで、前記クラッチ自動復帰機構60によって行うことが可能となる。また、移動部材54については、釣糸放出操作した後、パーミング部54aを押圧することで、図9(a)に示す状態に戻すことが可能となる。
その後、ハンドル8を巻き取り操作することで、釣糸案内装置20のラインガイド32によって、釣糸はスプール5に対して平行に巻回される。すなわち、ハンドル8を巻き取り操作することで、上記した釣糸案内装置20の螺軸21は、ハンドル軸8aに設けられた入力ギヤ11a、及びこれに噛合する歯車21aを介して回転駆動され、スライダ本体22は、螺軸21の外周面に形成された螺旋溝21bと係合する摺動子26を介して、ガイド軸23に沿って左右往復動される。また、これに伴い、ラインガイド32が設けられた揺動体30は、スライダ本体22が左右往復動されることで、スライダ本体22に形成された長孔22a及びそれに係合する連結部30cを介して、リール本体1のスプール5の下方側に支持された支持部31を中心として、その前方側が円弧状に揺動される。この結果、釣糸は、ラインガイド32の釣糸案内部32aに入り込んで、スプール5に対して平行に巻回される。なお、釣糸がスプール5に対して多少ふけても、釣糸は、後方に向けて次第に広がるように傾斜したガイド部32e,32fによって釣糸案内部32aに向けて案内される。
図10及び図11は、本発明の第2の実施形態を示しており、図10(a)は、移動部材の切換部とクラッチ機構の切換部材の配置態様を示す図、図10(b)は、図10(a)のA−A線に沿った断面図、図10(c)は、切換部材を操作した状態を示す図、図10(d)は移動部材の切換部を操作した状態を示す図である。また、図11(a)は、図10に示す構成において、連結部材によって移動部材の切換部とクラッチ機構の切換部材を一体化した状態を示す図、図11(b)は、図11(a)のB−B線に沿った断面図、そして、図11(c)は、両部材を操作した状態を示す図である。
この実施形態では、上記した実施形態の移動部材54の切換部54dと切換部材52との間に、両部材を一体的に移動可能にする連結部材70を配設している。
この連結部材70は、水平方向にスライド操作できるように構成されており、切換部材52にスライド穴52fを形成し、この部分に連結部材(操作レバー)70を水平方向に移動可能に配置すると共に、切換部54d側にも連結部材70が嵌入できる嵌入穴54fを形成しておく。また、切換部材52には、連結部材70を水平方向に操作できるように水平方向に延出する開口52hが形成されており、この部分に前記連結部材70に設けられた突片70aが配置されている。
上記した構成により、連結部材70を非連結状態(図10に示す状態)にしておくことで、上述した第1の実施形態と同様な作用効果を得ることができる。そして、突片70aを摘んで連結部材70を連結状態(図11に示す状態)にすることで、切換部材52と切換部54d(移動部材54)を一体化することが可能となり、これにより、クラッチOFF状態では、パーミング部54aを押圧することでクラッチON状態に切り換えることが可能となる。すなわち、釣竿と共にリール本体1を握持、保持している側の手の指で簡単にクラッチON状態への切換操作が行え、更には、それとは反対側の手をリール本体1に添えるような簡単な動作で切換操作が行えるようになる。
図12及び図13は、本発明の第3の実施形態を示しており、図12(a)は、移動部材の切換部とクラッチ機構の切換部材の配置態様を示す図、図12(b)は、図12(a)のC−C線に沿った断面図、図12(c)は、切換部材を操作した状態を示す図、図12(d)は移動部材の切換部を操作した状態を示す図である。また、図13(a)は、図12に示す構成において、連結部材によって移動部材の切換部とクラッチ機構の切換部材を一体化した状態を示す図、図13(b)は、図12(a)のD−D線に沿った断面図、そして、図13(c)は、両部材を操作した状態を示す図である。
この実施形態では、上記した第1の実施形態における移動部材54の切換部54d及び切換部材52に、係合突起54e及び係合凹所52aを形成することなく、両部材を個別操作可能に構成している。また、両部材の間には、上記した第2実施形態と同様、両部材を一体的に移動可能にする連結部材70を配設している。
このような構成では、図12(c)に示すように、クラッチ機構のみをOFF状態に切換えることに加え、図12(d)に示すように、パーミング部のみを開放状態に切換えることが可能となる。また、図13(a)〜(c)に示すように、切換部材52と切換部54d(移動部材54)を一体化することにより、上記した第2実施形態と同様な作用効果が得られる。
また、移動部材54の切換部54dと、切換部材52を個別操作が可能となるように構成したことで、例えば、実釣時において、釣糸案内装置部分で糸絡みした場合など、クラッチ機構をONにしたままパーミング部54aを開放することができるため、糸絡みの解消作業などが容易に行えるようになり、より操作性の向上が図れるようになる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されることはなく、種々変形することが可能である。
例えば、移動部材54については、釣糸放出モードと釣糸案内モードとの間で振り分けて保持されるように、リール本体1と移動部材54との間に振り分け保持部材を配置しておいても良い。或いは、上記した実施形態において、リール本体1に一体形成されている環状突部1Aと移動部材54のリング状保持部54Aとの間に凹凸部を形成し、移動部材54の回動時に節度を持たせても良い。また、本発明は、クラッチ機構の切換部材52が、移動部材54(切換部54d)に対して個別操作できるように構成されていれば良く、移動部材54の形状や、切換部54dと切換部材52の関連態様についても適宜変形することが可能である。
1 リール本体
2A,2B 左右側板
5 スプール
32 ラインガイド
50 クラッチ機構
52 切換部材
54 移動部材
54a パーミング部
54d 切換部

Claims (4)

  1. リール本体の左右側板間に回転可能に支持されたスプール前方に設置され、釣糸を案内するラインガイドと、
    前記スプールを、釣糸巻き取り状態と釣糸放出状態に切換えるクラッチ機構と、
    前記クラッチ機構を少なくともON状態からOFF状態に切換える切換部材と、
    前記ラインガイドの上側開口を解放する釣糸放出モードと、ラインガイドの少なくとも一部を閉じる釣糸案内モードとの間を切換可能にすると共に、前記リール本体を握持保持する手の親指が当接可能なパーミング部を前方に有する移動部材と、
    を有し、
    前記移動部材と前記切換部材とは、少なくとも切換部材が個別操作可能となるように関連していることを特徴とする魚釣用リール。
  2. 前記移動部材は、移動部材を操作した際、前記切換部材を一体的に移動可能とするように切換部材に係合することを特徴とする請求項1に記載の魚釣用リール。
  3. 前記移動部材と切換部材との間に、両部材を一体的に移動可能にする連結部材を配設したことを特徴とする請求項2に記載の魚釣用リール。
  4. 前記移動部材及び切換部材は個別操作可能となっており、
    前記移動部材と切換部材との間に、両部材を一体的に移動可能にする連結部材を配設したことを特徴とする請求項1に記載の魚釣用リール。
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