JP2011166597A - 搬送波位相補正回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】通信装置の各使用条件に応じて、搬送波位相補正回路が備える平均化フィルタ時定数を自動的に最適化する自動調整機能を実現した搬送波位相補正回路を得る。
【解決手段】受信ベースバンド信号に対して搬送波位相補正を行うための平均化フィルタ12を有する搬送波位相補正部10と、搬送波位相補正部10からの出力信号の補正後EVMを算出する補正後EVM算出部20と、補正後EVMに基づいて、平均化フィルタ12に対する時定数情報を算出して出力する最適時定数算出部30とを備えている。最適時定数算出部30は、平均化フィルタ12の時定数候補を時定数情報として順次に出力するとともに、補正後EVMの値を用いて、時定数候補の中から最適と予想される時定数を抽出し、最適な時定数情報として出力する。
【選択図】図1

Description

この発明は、搬送波位相補正部で用いられる平均化フィルタの時定数を最適値に自動調節する機能を備えた搬送波位相補正回路に関するものである。
一般に、光通信システムや無線通信システムなどの通信システムにおいて、コヒーレント通信を行う場合には、送信機と受信機との間の周波数偏差を除去するための搬送波周波数オフセット補正(AFC:Automatic Frequency Control)が行われた後に、初期位相を除去するための搬送波位相補正(CR:Carrier Recovery)を行う必要がある。
搬送波位相補正(CR)回路で用いられるアルゴリズムとしては、様々な種類のものが存在する。たとえば、M値PSKの受信ベースバンド信号に対してM逓倍処理を行うことにより、シンボル点が1点に集約されることを利用して、搬送波位相を算出する方式が知られている(たとえば、非特許文献1参照)。
上記非特許文献1に記載の方式においては、所定の時定数で構成された平均化フィルタを用いて、M逓倍後のベクトル情報の平均化処理を行うことにより、雑音成分を低減した形で、搬送波位相の推定が行われている。
ここで、時定数は、平均化フィルタの平均化性能を規定する重要なパラメータであり、時定数を大きく設定するにつれて、平均化効果が高まり、雑音への耐性が強くなるが、速い時変動に追従することができないという弱点がある。
一方、時定数を小さく設定する場合には、平均化効果が低くなり、雑音への耐性が弱まるが、速い時変動への追従性能の点で有利となる。
なお、時定数の補正対象が搬送波位相補正回路とは異なるものの、従来から、平均化対象とする信号の変動状況に応じた平均化フィルタ時定数の可変方式として、たとえば、受信信号から平均受信レベルおよびフェージング状態を算出し、AGC(Automatic Gain Control)回路の時定数を切り換える方式が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1に記載の方式においては、平均受信レベルが大きい場合には、AGC回路の時定数を大きく設定することにより、雑音への耐性を高め、平均受信レベルが小さい場合には、AGC回路の時定数を小さく設定して、速い変動への追従性能を高めている。
特開平11−312938号公報
ディジタル移動通信 藤野忠 昭晃堂
従来の通信システムでは、通信装置の使用条件(通信距離や装置に実装する発振器の性能など)に応じて、S/N(信号電力対雑音電力比:Signal to Noise Ratio)や、送受信機間の搬送波周波数オフセット、位相雑音など、受信信号の状態を規定するパラメータに差異が生じるという課題があった。
また、搬送波位相補正回路は、平均化フィルタの時定数を大きく設定することにより、雑音に対する耐性を高められるものの、搬送波周波数オフセットや位相雑音などの、受信位相点の回転として観測される劣化要因に対しては、時定数を必要以上に大きく設定すると、回転成分にうまく追従できないので、補正後の位相点に回転成分が残留してしまうという課題があった。
たとえば、非特許文献1に記載の搬送波位相補正回路を適用した場合には、回転成分が多く残留すると、位相の補正方向の判定を誤ることにより発生する位相スリップ現象(π/2単位)の発生頻度が増大して、バースト誤りの発生要因となるので、位相スリップ現象の発生頻度の低減が望まれているにもかかわらず、これを実現することができないという課題があった。
また、雑音の抑圧と、速い回転成分への追従は、互いにトレードオフの関係にあることから、通信装置の各使用条件におけるS/N、搬送波周波数オフセット、位相雑音などの値に基づき、最適な時定数を設定することが望ましいが、搬送波位相補正回路においては、最適な時定数の設定を実現することができないという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、通信装置の各使用条件に応じて、搬送波位相補正回路が備える平均化フィルタ時定数を自動的に最適化する自動調整機能を実現することを目的とする。
この発明に係る搬送波位相補正回路は、受信ベースバンド信号に対して搬送波位相補正を行うための平均化フィルタを有する搬送波位相補正部と、搬送波位相補正部からの出力信号の補正後EVM(位相点の分布広がり具合:Error Vector Magnitude)を算出する補正後EVM算出部と、補正後EVMに基づいて、平均化フィルタに対する時定数情報を算出して出力する最適時定数算出部とを備え、最適時定数算出部は、平均化フィルタの時定数候補を時定数情報として順次に出力するとともに、補正後EVMの値を用いて、時定数候補の中から最適と予想される時定数を抽出し、最適な時定数情報として出力するものである。
この発明によれば、自動時定数調節機能を備え、通信装置の各使用条件に応じて、搬送波位相補正回路内における平均化フィルタ時定数の最適化を行うことにより、良好な受信品質を得ることができる。
この発明の実施の形態1に係る搬送波位相補正回路を示すブロック構成図である。 一般的な連続通信システムにおける最適時定数算出モード割り当て方法の概念を示す説明図である。 一般的なパケット通信システムにおける最適時定数算出モード割り当て方法の概念を示す説明図である。 図1内の平均化フィルタの時定数を変化させたときの搬送波位相補正部出力の変化の様子を示す説明図である。 この発明の実施の形態1による最適時定数算出モードにおける動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2に係る搬送波位相補正回路を示すブロック構成図である。 図6内の時定数範囲制限部の設計思想の一例を示す説明図である。 この発明の実施の形態2による最適時定数算出モードにおける動作を示すフローチャートである。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る搬送波位相補正回路(受信機の復調回路機能)を示すブロック構成図である。
ここでは、変調方式をQPSK(Quadriphase Phase Shift Keying)と仮定した場合に、搬送波位相補正部10として前述の非特許文献1に記載の回路を適用した構成例を示している。
図1において、搬送波位相補正回路は、2チャネル(Ich、Qch)の受信ベースバンド信号に対して搬送波位相補正を行うための搬送波位相補正部10と、搬送波位相補正部10からの出力信号の位相点から補正後EVMを算出する補正後EVM算出部20と、補正後EVMに基づいて、搬送波位相補正部10内の平均化フィルタ12に対する時定数情報を算出して出力する最適時定数算出部30とを備えている。
搬送波位相補正部10は、受信ベースバンド信号(Ich、Qch)に対して4逓倍処理を行う4逓倍部11と、4逓倍部11の出力信号に対して所定の時定数に基づく平均化処理を施す平均化フィルタ12と、平均化フィルタ12の出力信号に対してtan−1(Qch/Ich)の演算を行い本来の受信初期位相の4倍に相当する位相値を求める位相変換部13と、位相変換部13からの位相値に対して1/4の演算処理を施し本来の受信初期位相を復元する1/4処理部14と、1/4処理部14からの受信初期位相の分だけ逆回転による補正を行うために必要なベクトル情報(cos/sin)を生成するcos/sin変換部15と、受信ベースバンド信号を遅延して位相補正対象となる受信信号と位相補正量との間の遅延時間を調整する遅延部16と、遅延部16の出力信号とcos/sin変換部15の出力信号とを乗算する乗算部17とを備えている。
なお、ここでは、搬送波位相補正部10として、非特許文献1に記載の回路構成を適用しているが、これに限定されることはなく、任意の回路構成の搬送波位相補正部10が適用可能なことは言うまでもない。
最適時定数算出部30は、補正後EVMを入力情報とする最小EVM検出部31と、平均化フィルタ12に時定数情報を出力する時定数設定部32とを備えており、平均化フィルタ12の時定数候補を時定数情報として順次に出力するとともに、補正後EVM算出部20からの補正後EVMの値を用いて、時定数候補の中から最適と予想される時定数を抽出し、平均化フィルタ12の最適な時定数情報として出力する。
具体的には、最小EVM検出部31は、平均化フィルタ12の時定数候補の中から、補正後EVMが最小となる時定数を最適な時定数情報として検出する。
時定数設定部32は、最小EVM検出部31において最適な時定数情報が確定するまでは、時定数候補を順次に出力し、最小EVM検出部31において最適な時定数情報が確定した後は、最適な時定数情報を出力する。
なお、最適時定数算出部30により最適な時定数情報を算出する過程においては、データの復調精度が確保できないので、データ通信を開始する前に、最適な時定数情報の算出に専念するための時間帯(最適時定数算出モード)を割り当てる。
ここで、最適時定数算出モードの割り当て方法について、一例を挙げて説明する。
たとえば、光通信システムや衛星通信システムなどに代表されるように、常に何らかの情報を送受信し続ける連続通信システムにおいては、装置電源投入後に、即座に通信を開始可能とする必要はなく、データ復調に必要な処理である初期の再生系動作(タイミング同期や周波数同期など)に、比較的多くの時間を割り当てることが可能である。
そこで、装置電源投入後に、一定時間を最適時定数算出モードとして割り当て、最適な時定数情報が算出された後に、データ通信を行うためのデータ通信モードに移行する方法が考えられる。
図2は連続通信システムにおける最適時定数算出モード割り当て方法の概念を示す説明図である。
図2において、装置電源投入後の最適時定数算出モードでは、最適な時定数情報の算出が行われ、続くデータ通信モードでは、算出した最適な時定数情報に基づくデータ通信が行われる。
一方、パケット単位でデータ通信を行い、初期の再生系動作をパケット単位で独立して行う必要があるパケット通信システムにおいては、通常、パケット先頭に配置される既知系列(プリアンブル(PR)やユニークワード(UW)など)の時間帯を、最適時定数算出モードとして割り当てる方法が考えられる。
図3はパケット通信システムにおける最適時定数算出モード割り当て方法の概念を示す説明図である。
図3において、プリアンブル(PR)/ユニークワード(UW)の時間帯では、最適な時定数情報の算出が行われ、続くデータ通信モードでは、算出した最適な時定数情報に基づくデータ通信が行われる。その後、次のパケット単位の通信までの間は、無送信時間となる。
ここで、図4を参照しながら、この発明の実施の形態1によって解決すべき搬送波位相補正部10の課題について説明する。
前述のように、搬送波位相補正部10は、図1に示す回路構成および他の回路構成の場合を含めて、平均化フィルタ12の時定数を大きく設定することにより、雑音に対する耐性を高めることが可能であるものの、受信位相点の回転として観測される劣化要因(搬送波周波数オフセット補正処理後に残留する搬送波周波数オフセットや位相雑音など)に対しては、時定数を必要以上に大きく設定してしまうと、回転成分にうまく追従できないので、補正後の位相点に回転成分が残留してしまう可能性がある。
したがって、雑音の抑圧効果と、速い回転成分に対する追従性能とは、互いにトレードオフの関係にあることから、通信装置の各使用条件におけるS/N、搬送波周波数オフセット、位相雑音などの値に基づいて、平均化フィルタ12の時定数を最適値に設定することが望ましい。
図4は上記トレードオフ関係を示す説明図であり、搬送波位相補正部10における搬送波位相補正後の受信位相点(黒領域)の様子を、Ich/Qchの2次元座標上で平均値として表している。
ここで、黒領域の分布広がり具合は、補正後EVMの値に対応しているものとする。
図4において、中心(0)から径方向に対する黒領域の広がり(小さいほど抑圧量が大)は、雑音に対する抑圧量を表し、円周方向(回転方向)に対する黒領域の広がり(小さいほど追従性が大)は、回転成分に対する追従性を表している。
また、図4(a)〜図4(c)は、平均化フィルタ12の時定数設定値を順次に増大させた場合を示しており、図4(a)は時定数を128シンボルに設定した場合、図4(b)は時定数を256シンボルに設定した場合、図4(c)は時定数を512シンボルに設定した場合、をそれぞれ示している。
ここで、図4(a)の場合は、図4(b)の場合と比較して、時定数が小さい分だけ、雑音抑圧量では劣るものの、速い時変動(回転成分)への追従性に優れていることが分かる。
すなわち、図4(a)においては、図4(b)と比較して、雑音による受信点自体(黒領域)の大きさは大きくなるものの、回転成分の残留量は少ない結果となる。
一方、図4(c)の場合は、図4(b)の場合と比較して、時定数が大きい分だけ、雑音抑圧量の点では優れているものの、速い時変動(回転成分)に対する追従性は不利となることが分かる。
すなわち、図4(c)においては、図4(b)と比較して、雑音による受信点自体の大きさは小さくなるものの、回転成分の残留量は大きい結果となる。
原理的には、図4(a)〜図4(c)のような傾向を示すが、受信信号に重畳される雑音や搬送波周波数オフセット、位相雑音などの量の相関関係に応じて、受信位相点への影響の度合いは異なってくる。
たとえば、雑音量が限りなく小さく、無視できる状態にあり、搬送波周波数オフセットや位相雑音による回転成分が支配的な環境下においては、時定数を可能な限り小さい値に設定し、速い時変動への耐性を高めることが望ましい。
一方、回転成分が無視できる状態にあり、雑音の影響が支配的な環境下においては、時定数を可能な限り大きい値に設定し、雑音への耐性を高めることが望ましい。
そこで、この発明の実施の形態1においては、図1のように、平均化フィルタ12の時定数を自動的に最適化する自動調節機能として、補正後EVM算出部20および最適時定数算出部30を備えている。
以下、図2〜図4の説明図とともに、図5のフローチャートを参照しながら、図1に示したこの発明の実施の形態1による最適時定数算出部30の動作について説明する。
ここでは、図2、図3に示したように、連続通信システムまたはパケット通信システムにおいて、最適時定数算出モードとデータ通信モードとを時間的に分離して割り当てる場合を想定して説明する。
まず、搬送波位相補正部10においては、搬送波位相補正処理により、搬送波周波数オフセット補正後に残留する初期位相の除去が行われ、続いて、補正後EVM算出部20においては、搬送波位相補正後の位相点から補正後EVMが算出され、補正後EVMは最適時定数算出部30に入力される。
このとき、補正後EVMの算出方法としては、たとえば、搬送波位相補正部10の出力信号の平均化処理により、本来の正しい信号点位置を検出した後、各受信シンボルに対して、正しい信号点位置からの差分情報を算出し、さらに平均化を行うことにより雑音信号の電力を求め、雑音信号の電力と信号電力との比により算出する方法などが考えられる。
最適時定数算出部30においては、図2、図3のように、最適時定数算出モード時とデータ通信モード時とで、動作内容が異なる。
図5は最適時定数算出部30による最適時定数算出モード時の動作を示すフローチャートである。
図5において、最適時定数算出部30は、まず、想定される時定数候補を抽出し(ステップS1)、搬送波位相補正部10内の平均化フィルタ12の時定数情報として順次出力する(ステップS2)。
続いて、所定平均化時間だけ待機し(ステップS3)、補正後EVMを算出する(ステップS4)。
このとき、時定数情報を変更する時間間隔は、各時定数情報において十分な平均化効果が得られる時間長に設定される。これにより、各時定数における補正後EVMの値を、高精度に算出することが可能となる。
次に、すべての時定数候補の補正後EVMの算出が完了したか否かを判定し(ステップS5)、完了していない(すなわち、NO)と判定されれば、ステップS2に戻り、ステップS2〜S5の処理を繰り返し実行する。
一方、ステップS5において、すべての時定数候補について補正後EVMの算出が完了した(すなわち、YES)と判定されれば、最小EVM検出部31は、補正後EVMが最小となる時定数を最適な時定数情報として抽出し(ステップS6)、図5の処理ルーチンを終了してデータ通信モードに移行する。
ステップS6は、たとえば図4(a)〜図4(c)に示す受信状態の中から、最もEVMが小さい、つまり、通信品質が最良になると予想される時定数を検出する処理に相当する。
最適な時定数情報が算出された後のデータ通信モードにおいては、算出した最適な時定数情報を平均化フィルタ12の時定数として設定し、搬送波位相補正部10によるデータ復調処理が行われる。
以上のように、この発明の実施の形態1(図1〜図5)に係る搬送波位相補正回路は、受信ベースバンド信号に対して搬送波位相補正を行うための平均化フィルタ12を有する搬送波位相補正部10と、搬送波位相補正部10からの出力信号の補正後EVMを算出する補正後EVM算出部20と、補正後EVMに基づいて、平均化フィルタ12に対する時定数情報を算出して出力する最適時定数算出部30とを備えている。
最適時定数算出部30は、平均化フィルタ12の時定数候補を時定数情報として順次に出力するとともに、補正後EVMの値を用いて、時定数候補の中から最適と予想される時定数を抽出し、最適な時定数情報として出力するために、補正後EVMを入力情報とする最小EVM検出部31と、時定数情報を出力する時定数設定部32とを備えている。
最小EVM検出部31は、時定数候補の中から、補正後EVMが最小となる時定数を最適な時定数情報として検出する。
時定数設定部32は、最小EVM検出部31において最適な時定数情報が確定するまでは、時定数候補を順次に出力し、最小EVM検出部31において最適な時定数情報が確定した後は、最適な時定数情報を出力する。
このように、通信装置の各使用条件(通信距離や装置に実装する発振器の性能など)に応じて、良好な受信品質を得るために、搬送波位相補正部10内の平均化フィルタ12の時定数を、自動で最適化する自動調節機能を備えることにより、搬送波位相補正部10から出力されるベースバンド信号の補正後EVMが最小となる時定数を、最適な時定数情報として動的に設定することができるので、良好な受信品質を得ることが可能となる。
実施の形態2.
なお、上記実施の形態1(図1)では、特に言及しなかったが、図6のように、受信機S/N算出部40を設けるとともに、最適時定数算出部30A内に時定数範囲制限部33を追加し、受信機S/Nの値を用いて、時定数候補に対して時定数範囲を制限するように構成してもよい。
図6はこの発明の実施の形態2に係る搬送波位相補正回路を示すブロック構成図であり、前述(図1参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「A」を付して詳述を省略する。
図6において、搬送波位相補正回路は、前述(図1)の構成に加えて、受信ベースバンド信号(Ich、Qch)から受信機S/Nを算出する受信機S/N算出部40を備えている。
また、最適時定数算出部30Aは、受信機S/Nを入力情報として時定数の制限範囲を設定する時定数範囲制限部33を備えている。
時定数範囲制限部33は、受信機S/N算出部40で算出した受信機S/Nの値を用いて、時定数候補に対して時定数の範囲を制限する。
最適時定数算出部30A内の時定数設定部32Aは、最小EVM検出部31からの最小EVMと、時定数範囲制限部33からの制限範囲とに基づいて、平均化フィルタ12に対する時定数情報を出力する。
以下、図4の説明図とともに、図7の説明図および図8のフローチャートを参照しながら、図6に示したこの発明の実施の形態2による最適時定数算出部30Aの動作について説明する。
前述と同様に、最適時定数算出部30Aにおいては、最適時定数算出モード時とデータ通信モード時とで動作内容が異なるが、ここでは、図8に示す最適時定数算出モード時の動作について説明する。
図8において、前述(図5参照)と同様の処理については、前述と同一符号を付して、または符号の後に「A」を付して詳述を省略する。
まず、受信機S/N算出部40は、受信機のS/Nを受信機S/Nとして算出する(ステップS11)。
なお、受信機S/Nとは、図4に示した位相点の回転成分を除外した形での、純粋な受信機の熱雑音を分母とした値を想定する。
受信機S/Nの算出方法としては、たとえば、送信機から何も情報が送信されていない時間帯において、正しい信号点位置(この場合は無送信時間帯なので、図4内の原点に相当)からの差分情報を算出し、平均化することにより、雑音信号の電力を求め、雑音信号の電力と信号電力との比により算出する方法などが考えられる。
または、受信機S/Nを算出する時間帯においては、受信機の最前段に位置するアナログスイッチ(図示せず)をオフに切り替えることにより、受信信号を遮断するとともに、受信回路のダウンコンバート処理を無効にし、純粋な雑音電力を算出する方法も考えられる。
これにより、搬送波周波数オフセットや位相雑音による回転成分を除外した形での、純粋な受信機の熱雑音を分母とした受信機S/Nの算出が可能となる。
この場合、最適時定数算出部30A内の時定数設定部32Aは、受信機S/Nの算出値に応じて時定数候補を算出する(ステップS1A)。
以下、最適時定数算出部30Aは、前述と同様の処理(ステップS1〜S6)により、最適な時定数情報を算出する。
ここで、図7を参照しながら、ステップS11において算出される受信機S/Nと時定数との関係について述べる。
位相点の回転成分を無視して考えた場合、前述の通り、時定数を大きく設定するにつれて、受信機S/Nが劣悪な場合にも、良好な通信品質を得ることが可能である。
システムとして実現したい通信品質(たとえば、BER:Bit Error Ratio)が規定されている場合、ある受信機S/Nの環境下で、当該通信品質を達成するために必要な平均化フィルタ時定数の下限値は、事前に机上検討や計算機シミュレーションなどにより求めておくことが可能である。
図7は受信機S/Nから時定数下限値に変換するための変換テーブルの一例を示す説明図である。
時定数範囲制限部33は、入力される受信機S/Nと変換テーブルとにより、当該受信機S/Nにおいて必要とされる時定数の下限値を算出し、その周辺を時定数候補として抽出する。
このとき、抽出されない時定数候補については、最適な時定数情報の候補からは除外する処理を行う。
たとえば、図7の例において、受信機S/Nが「7dB」(矢印参照)と算出されたと仮定した場合、回転成分を無視して考えれば、所望の通信品質を得るための最適な時定数情報は、「256シンボル」以上と定まる。
ただし、この時定数の設定値は、あくまで回転成分を無視した場合での理論値であり、回転成分を考慮した場合には、「256シンボル」未満の時定数(たとえば、128シンボル)を用いた方が、総合的に良好な通信品質を得られる可能性がある。
一方、回転成分が無視できるほど小さい場合には、「256シンボル」以上(たとえば、512シンボルなど)の時定数を用いた方が、良好な通信品質を得られる可能性もある。
したがって、時定数範囲制限部33は、図7の変換テーブルにより、回転成分を除外した形での時定数下限値を算出し、時定数候補をその周辺の値に制限する。
なお、時定数範囲の制限規約については、特に規定されることはなく、装置の設計思想に応じて任意に設定され得る。
以上のように、この発明の実施の形態2(図6〜図8)に係る搬送波位相補正回路は、前述(図1)の構成に加えて、受信ベースバンド信号の受信機S/Nを算出する受信機S/N算出部40を備えている。
また、最適時定数算出部30Aは、受信機S/Nの値を用いて、時定数候補に対して時定数範囲を制限する時定数範囲制限部33を備えている。
これにより、搬送波位相補正部10から出力されるベースバンド信号の補正後EVMが最小となる時定数を自動的に設定することができるので、前述と同様に、良好な受信品質を得ることができる。
また、時定数範囲制限部33を用いて、最適な時定数情報となり得る時定数候補の数に制限を加えることができるので、最適時定数算出部30Aの処理過程における演算量および演算時間の削減を実現することが可能となる。
10 搬送波位相補正部、12 平均化フィルタ、20 補正後EVM算出部、30、30A 最適時定数算出部、31 最小EVM検出部、32、32A 時定数設定部、33 時定数範囲制限部、40 受信機S/N算出部。

Claims (3)

  1. 受信ベースバンド信号に対して搬送波位相補正を行うための平均化フィルタを有する搬送波位相補正部と、
    前記搬送波位相補正部からの出力信号の補正後EVMを算出する補正後EVM算出部と、
    前記補正後EVMに基づいて、前記平均化フィルタに対する時定数情報を算出して出力する最適時定数算出部とを備え、
    前記最適時定数算出部は、前記平均化フィルタの時定数候補を前記時定数情報として順次に出力するとともに、前記補正後EVMの値を用いて、前記時定数候補の中から最適と予想される時定数を抽出し、最適な時定数情報として出力することを特徴とする搬送波位相補正回路。
  2. 前記最適時定数算出部は、前記補正後EVMを入力情報とする最小EVM検出部と、前記時定数情報を出力する時定数設定部とを含み、
    前記最小EVM検出部は、前記時定数候補の中から、前記補正後EVMが最小となる時定数を前記最適な時定数情報として検出し、
    前記時定数設定部は、
    前記最小EVM検出部において前記最適な時定数情報が確定するまでは、前記時定数候補を順次に出力し、
    前記最小EVM検出部において前記最適な時定数情報が確定した後は、前記最適な時定数情報を出力することを特徴とする請求項1に記載の搬送波位相補正回路。
  3. 前記受信ベースバンド信号の受信機S/Nを算出する受信機S/N算出部を備え、
    前記最適時定数算出部は、前記受信機S/Nの値を用いて、前記時定数候補に対して時定数範囲を制限する時定数範囲制限部を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の搬送波位相補正回路。
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