JP2011152632A - プレーナ型アクチュエータ - Google Patents

プレーナ型アクチュエータ Download PDF

Info

Publication number
JP2011152632A
JP2011152632A JP2010017324A JP2010017324A JP2011152632A JP 2011152632 A JP2011152632 A JP 2011152632A JP 2010017324 A JP2010017324 A JP 2010017324A JP 2010017324 A JP2010017324 A JP 2010017324A JP 2011152632 A JP2011152632 A JP 2011152632A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
movable part
movable
fixed
torsion bar
side insulating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010017324A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Suzuki
敦 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Signal Co Ltd
Original Assignee
Nippon Signal Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Signal Co Ltd filed Critical Nippon Signal Co Ltd
Priority to JP2010017324A priority Critical patent/JP2011152632A/ja
Publication of JP2011152632A publication Critical patent/JP2011152632A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)
  • Micromachines (AREA)

Abstract

【課題】 トーションバー上に電気配線を設けることなく、可動部を適正に動作させることができ、電気配線の劣化による動作不良などを確実に防止することのできるプレーナ型アクチュエータを提供する。
【解決手段】 枠状の固定部2およびこの固定部2の内側にトーションバー3を介して可動自在に支持された可動部4を電気的に遮断された領域に分割する固定部側絶縁部5および可動部側絶縁部6を設け、可動部4の固定部側絶縁部5および可動部側絶縁部6により分割された領域に形成され駆動コイル8の端部に接続された可動部側駆動用電極9と、固定部2の固定部側絶縁部5および可動部側絶縁部6により分割された領域に形成された固定部側駆動用電極10とは、トーションバー3を介して電気的に接続されている。
【選択図】 図1

Description

本発明はプレーナ型アクチュエータに係り、特に、枠状の固定部に平板状の可動部をトーションバーを介して揺動可能に支持し、このトーションバーに電気配線を形成することなく可動部の揺動動作させることを可能としたプレーナ型アクチュエータに関するものである。
従来から、枠状の固定部に平板状の可動部を揺動可能に軸支する構造のアクチュエータとして、例えば半導体製造技術を利用し、シリコン基板を異方性エッチングし、枠状の固定部と平板状の可動部と固定部に可動部を軸支するトーションバーとを一体に形成し、可動部に駆動コイルを設け、可動部の駆動コイルに静磁界を付与する例えば永久磁石のような静磁界発生手段を設け、通電により駆動コイルに発生する磁界と静磁界発生手段による静磁界との相互作用により発生するローレンツ力を利用して可動部を揺動させる電磁駆動タイプのプレーナ型アクチュエータがある(例えば、特許文献1参照)。
そして、このようなアクチュエータは、例えば、可動部にミラーを設けることで光ビームを偏向走査する光スキャナなどに適用される。
特許第2722314号公報
しかしながら、前記従来の技術においては、可動部を揺動動作させる際に、トーションバーには繰り返しねじれ応力が加わることになるため、トーションバー上に形成された電気配線が疲労で劣化してしまうという問題を有している。そのため、アクチュエータの特性が変化したり、動作不良などの不都合が生じてしまうおそれがあるという問題を有している。また、トーションバーに電気配線が形成されていると、トーションバーの動作のねじれ動作の妨げとなるおそれがあるという問題をも有している。
本発明は前記した点に鑑みてなされたものであり、トーションバー上に電気配線を設けることなく、可動部を適正に動作させることができ、電気配線の劣化による動作不良などを確実に防止することのできるプレーナ型アクチュエータを提供することを目的とするものである。
本発明は前記目的を達成するために、請求項1の発明に係るプレーナ型アクチュエータは、シリコン基板に設置された枠状の固定部と、
前記固定部の内側にトーションバーを介して可動自在に支持された可動部と、
前記固定部を2以上の電気的に遮断された領域に分割する固定部側絶縁部と、
前記可動部を2以上の電気的に遮断された領域に分割する可動部側絶縁部と、
前記可動部を揺動駆動するために前記可動部に形成された駆動コイルと、
前記可動部の前記可動部側絶縁部により分割された領域に形成され前記駆動コイルの端部に接続された可動部側駆動用電極と、
前記固定部の前記固定部側絶縁部により分割された領域に形成された固定部側駆動用電極と、を備え、
前記可動部側駆動用電極と前記固定部側駆動用電極とは、前記トーションバーを介して電気的に接続されていることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記可動部に形成された検出用コイルと、
前記可動部の前記可動部側絶縁部により分割された領域に形成され前記検出用コイルの端部に接続された可動部側検出用電極と、
前記固定部の前記固定部側絶縁部により分割された領域に形成され検出用取り出し電極に接続された固定部側検出用電極と、
前記トーションバーを幅方向に電気的に遮断された複数の領域に分割する絶縁用スリットと、をさらに備え、
前記可動部側駆動用電極と前記固定部側駆動用電極とは、前記トーションバーの一方の領域を介して電気的に接続されるとともに、前記可動部側検出用電極と前記固定部側検出用電極とは、前記トーションバーの他方の領域を介して電気的に接続されていることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2において、前記固定部と前記可動部との間に第2トーションバーを介して揺動自在に設けられた第2可動部と、
前記第2可動部を2以上の電気的に遮断された領域に分割する第2可動部側絶縁部と、
前記第2可動部に形成された第2可動部駆動コイルと、
前記第2可動部の前記第2可動部側絶縁部により分割された領域に形成され前記第2可動部駆動コイルの端部に接続された第2可動部側第2可動部駆動用電極と、
前記固定部の前記固定部側絶縁部により分割された領域に形成され第2駆動用取り出し電極に接続された固定部側第2駆動用電極と、をさらに備え、
前記第2可動部側第2可動部駆動用電極と前記固定部側第2駆動用電極とは、前記第2トーションバーを介して電気的に接続されていることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項において、前記固定部側絶縁部、前記可動部側絶縁部または前記第2可動部側絶縁部は、前記固定部、前記可動部または前記第2可動部に形成されたスリットであることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項において、前記固定部側絶縁部、前記可動部側絶縁部または前記第2可動部側絶縁部は、前記固定部、前記可動部または前記第2可動部に形成されたスリットを絶縁体で埋めることにより形成されるものであることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項5において、前記スリットは、シリコンを絶縁化処理して体積膨張を生じさせることにより、埋められるものであることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項5において、前記スリットは、絶縁体をCVDまたはスパッタすることにより埋められるものであることを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項1から請求項7のいずれか一項において、前記固定部側絶縁部、前記可動部側絶縁部または前記第2可動部側絶縁部に対応する位置に、補強部材を設けたことを特徴とする。
請求項9に係る発明は、請求項8において、前記補強部材は、アクチュエータの構成部材の一部により構成されていることを特徴とする。
請求項10に係る発明は、請求項8において、前記補強部材は、アクチュエータの構成部材と別体の部材により構成されていることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、可動部側絶縁部により分割された領域に形成された可動部側駆動用電極と、固定部側絶縁部により分割された領域に形成された固定部側駆動用電極とをトーションバーを介して電気的に接続するようにしているので、トーションバーに電気配線を設けることなく、固定部の駆動用取り出し電極から固定部側駆動用電極、トーションバーおよび可動部側駆動用電極を介して駆動コイルに通電することができる。その結果、トーションバーのねじれ動作により電気配線が劣化してしまうことがなく、アクチュエータの特性が変化したり、動作不良が生じてしまうことを確実に防止することができる。しかも、トーションバーに電気配線を設けていないので、トーションバーの動作の妨げとならず、トーションバーを適正に動作させることができる。
請求項2に係る発明によれば、可動部に形成された可動部側検出用電極と、固定部に形成された固定部側検出用電極とを、トーションバーを介して電気的に接続するようにしているので、トーションバーに電気配線を設けることなく、検出用コイルの電流を取出すことができ、トーションバーのねじれ動作により電気配線が劣化してしまうことがなく、アクチュエータの特性が変化したり、動作不良が生じてしまうことを確実に防止することができる。しかも、トーションバーに電気配線を設けていないので、トーションバーの動作の妨げとならず、トーションバーを適正に動作させることができる。また、トーションバーを幅方向に分割する絶縁用スリットを形成するようにしているので、トーションバーの幅方向において電気的に遮断された領域に分割することができ、トーションバーの電気の流れる領域を複数確保することができる。
請求項3に係る発明によれば、第2可動部に形成され第2可動部側第2可動部駆動用電極と、固定部に形成された固定部側第2駆動用電極とを、第2トーションバーを介して電気的に接続するようにしているので、第2トーションバーに電気配線を設けることなく、第2可動部駆動コイルに通電することができ、第2トーションバーのねじれ動作により電気配線が劣化してしまうことがなく、アクチュエータの特性が変化したり、動作不良が生じてしまうことを確実に防止することができる。しかも、第2トーションバーに電気配線を設けていないので、第2トーションバーの動作の妨げとならず、第2トーションバーを適正に動作させることができる。
請求項4に係る発明によれば、固定部側絶縁部、可動部側絶縁部または第2可動部側絶縁部を、固定部、可動部または第2可動部に形成されたスリットにより構成するようにしているので、スリットにより、固定部、可動部または第2可動部を2以上の電気的に遮断された領域に適正に分割することができる。
請求項5に係る発明によれば、固定部側絶縁部、可動部側絶縁部または第2可動部側絶縁部を、固定部、可動部または第2可動部に形成されたスリットを絶縁体で埋めることにより形成するようにしているので、絶縁体で埋められたスリットにより、固定部、可動部または第2可動部を2以上の電気的に遮断された領域に適正に分割することができる。
請求項6に係る発明によれば、スリットを、シリコンを絶縁化処理して体積膨張を生じさせることにより、埋めるようにしているので、スリットを絶縁体で埋設して固定部、可動部または第2可動部を2以上の電気的に遮断された領域に適正に分割することができる。
請求項7に係る発明によれば、スリットを、絶縁体をCVDまたはスパッタすることにより埋めるようにしているので、スリットを絶縁体で埋設して固定部、可動部または第2可動部を2以上の電気的に遮断された領域に適正に分割することができる。
請求項8に係る発明によれば、固定部側絶縁部、可動部側絶縁部または第2可動部側絶縁部に対応する位置に、補強部材を設けるようにしているので、補強部材により、固定部、可動部または第2可動部の強度が低下してしまうことを防止することができる。
請求項9に係る発明によれば、補強部材を、アクチュエータの構成部材の一部により構成するようにしているので、アクチュエータの構成部材の一部からなる補強部材により、固定部、可動部または第2可動部の強度の低下を防止することができる。
請求項10に係る発明によれば、補強部材を、アクチュエータの構成部材と別体の部材により構成するようにしているので、アクチュエータの構成部材と別体の部材からなる補強部材により、固定部、可動部または第2可動部の強度の低下を防止することができる。
本発明に係るプレーナ型アクチュエータの第1実施形態を示す概略構成図である。 本発明に係るプレーナ型アクチュエータの第1実施形態を示す図1のA−A線における断面図である。 本発明に係るプレーナ型アクチュエータの製造方法を示す説明図である。 本発明に係るプレーナ型アクチュエータの製造方法を示すスリットを形成した状態を示す説明図である。 本発明に係るプレーナ型アクチュエータの製造方法を示すスリットを絶縁体で埋めた状態を示す説明図である。 本発明に係るプレーナ型アクチュエータの製造方法を示す電極用コンタクトホールを形成した状態を示す説明図である。 本発明に係るプレーナ型アクチュエータの製造方法を示す配線パターンを形成した状態を示す説明図である。 本発明に係るプレーナ型アクチュエータの第2実施形態を示す概略構成図である。 本発明に係るプレーナ型アクチュエータの第3実施形態を示す概略構成図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明に係るプレーナ型アクチュエータの第1実施形態を示す概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態のプレーナ型アクチュエータ1は、図示しないデバイス基板上に設置された枠状の固定部2を備えている。固定部2の内側には、一対のトーションバー3を介して可動部4が揺動自在に支持されている。なお、これら固定部2、可動部4、トーションバー3は、一体的に形成されている。
また、本実施形態においては、図1および図2に示すように、固定部2には、トーションバー3の延在方向に対して直交する方向に延在する固定部側絶縁部5)が形成されており、この固定部側絶縁部5の両側に位置する固定部2を電気的に分離するようになっている。また、可動部4には、トーションバー3の延在方向に対して直交する方向に延在する可動部側絶縁部6が形成されており、この可動部側絶縁部6の両側に位置する可動部4を電気的に分離するようになっている。また、これら固定部側絶縁部5および可動部側絶縁部6は、固定部2および可動部4にスリット7を形成し、このスリット7の内部を絶縁材料で埋設することにより形成されるものである。
また、可動部4の一面側には、可動部4を駆動するための渦巻き状に形成された駆動コイル8が設置されており、この駆動コイル8の両端部は、可動部側絶縁部6により仕切られた異なる領域に設置された可動部側駆動用電極9に接続されている。可動部側駆動用電極9は、固定部2、トーションバー3および可動部4の形成材料であるシリコンからなる基材に電気的に接続されるように構成されている。
また、本実施形態においては、固定部2のトーションバー3の基部に対応する位置には、固定部側駆動用電極10が形成されており、この固定部側駆動用電極10は、固定部2、トーションバー3および可動部4の形成材料であるシリコンからなる基材に電気的に接続されるように構成されている。固定部2の角部には、駆動用取り出し電極11が形成されており、固定部側駆動用電極10と駆動用取り出し電極11とは、電気配線12を介して電気的に接続されている。
なお、固定部2の周囲には、可動部4を挟んで互いに反対磁極を対向させて配置される二対の静磁界発生部材(図示せず)が配置されている。
次に、本実施形態のプレーナ型アクチュエータ1の製造方法について説明する。
まず、図3に示すように、単結晶シリコンからなる活性層13の裏面側に、BOX(酸化膜)14を介して支持層15を一体に形成し、活性層13の表面側に、熱酸化膜16を形成する。熱酸化膜16としては、例えば、酸化炉などを用いてシリコンを酸化させてなるシリコン酸化膜などが適用される。
その後、図4に示すように、活性層13に、熱酸化膜16および活性層13を貫通するスリット7を形成し、図5に示すように、このスリット7を絶縁材料により埋設して、固定部側絶縁部5および可動部側絶縁部6を形成するようになっている。具体的には、スリット7をCVDにより絶縁材料で埋設する方法や、活性層13のシリコンを酸化・窒化などの絶縁化処理することにより体積膨張を生じさせて、スリット7を埋設する方法などが考えられる。
続いて、図6に示すように、固定部2および可動部4の可動部側駆動用電極9および固定部側駆動用電極10に対応する位置に熱酸化膜16を貫通する電極用コンタクトホール17を形成する。その後、図7に示すように、活性層13の表面側の全面に配線材料をスパッタリングした後、パターニングして不要な部分をウェットエッチングし、所望の配線パターン8,9,10を形成する。これにより、電極用コンタクトホール17の内部は、配線材料が埋設されることになる。
そして、図7に示す状態から、支持層15の裏面をパターニングして、支持層15をエッチングして、固定部2以外の部分を除去することにより、図1および図2に示すようなプレーナ型アクチュエータ1が形成される。
なお、固定部側絶縁部5および可動部側絶縁部6の形成箇所は強度が低下するおそれがあることから、例えば、支持層15の裏面をパターニングする際に、可動部4の裏面に対応する位置あるいは固定部側絶縁部5および可動部側絶縁部6の形成位置における支持層15を残すようにエッチングし、この残留した支持層15を補強部材として利用するようにしてもよい。さらに、可動部4の裏面に対応する位置あるいは固定部側絶縁部5および可動部側絶縁部6の形成位置に、別部材からなる補強部材を貼り付けて強度を確保するようにしてもよい。このように補強部材を設けるようにした場合には、スリット7の内部を絶縁材料で埋設せず、空隙のままにしておいてもよい。
次に、本実施形態の作用について説明する。
このプレーナ型アクチュエータ1の駆動原理は、例えば、特許第2722314号公報等で詳述されているので、以下簡潔に説明する。
可動部4の駆動コイル8に電流を流すと磁界が発生し、この磁界と静磁界発生手段による静磁界との相互作用によりローレンツ力が発生し、トーションバー3の軸方向と平行な可動部4の対辺部分に互いに逆方向の回転力が発生し、この回転力とトーションバー3の復元力とが釣合う位置まで可動部4が回動される。
そして、駆動コイル8に直流電流を流すことにより、駆動電流量に応じた揺動位置で可動部4を停止させることができるものである。一方、駆動コイル8に交流電流を流すことにより、可動部4を揺動させることができるものである。可動部4を揺動させるための回転力は、駆動コイル8に流す駆動電流値に比例するので、駆動コイル8に供給する駆動電流値を制御することで、可動部4の振れ角を制御することが可能となる。
このとき、本実施形態においては、取り出し電極に通電すると、電気配線12および固定部側駆動用電極10を介して電流がトーションバー3の内部を流れ、可動部側駆動用電極9に通電されるものである。そのため、トーションバー3に電気配線12を形成することなく、駆動コイル8への通電を行うことが可能となる。
以上述べたように、本実施形態においては、トーションバー3に電気配線12を設けることなく、固定部2の駆動用取り出し電極11から固定部側駆動用電極10、トーションバー3および可動部側駆動用電極9を介して駆動コイル8に通電することができるので、トーションバー3のねじれ動作により電気配線12が劣化してしまうことがなく、アクチュエータの特性が変化したり、動作不良が生じてしまうことを確実に防止することができる。しかも、トーションバー3に電気配線12を設けていないので、トーションバー3の動作の妨げとならず、トーションバー3を適正に動作させることができる。
次に、本発明の第2実施形態ついて説明する。

図8は本発明の第2実施形態を示したものであり、本実施形態においては、可動部4に検出用コイル18(図中波線で示す)を形成した場合の例を示している。本実施形態においては、固定部2および可動部4には、トーションバー3の延在方向と同一の方向に延在する固定部側絶縁部5および可動部側絶縁部6がさらに形成されており、互いに直交する固定部側絶縁部5および可動部側絶縁部6により、固定部2および可動部4が4つの領域に電気的に分割されている。
また、本実施形態においては、可動部4の各領域には、2つの可動部側駆動用電極9および2つの可動部側検出用電極19がそれぞれ形成されており、固定部2のトーションバー3の基部に対応する位置には、固定部側駆動用電極10および固定部側検出用電極20がそれぞれ形成されている。さらに、可動部4の角部には、各固定部側駆動用電極10および固定部側検出用電極20にそれぞれ電気配線12を介して接続される駆動用取り出し電極11および検出用取り出し電極21が形成されている。
なお、本実施形態においては、トーションバー3には、固定部側絶縁部5および可動部側絶縁部6を形成することなく、トーションバー3を幅方向に2つの領域に電気的に分割するために、トーションバー3の長手方向に延在する絶縁用スリット24が形成されている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態においては、駆動コイル8に通電する場合は、駆動用取り出し電極11、電気配線12、固定側駆動用電極、トーションバー3および可動部側駆動用電極9をそれぞれ介して通電するようになっており、これにより、可動部4を動作させることができる。また、検出用コイル18に発生した電流は、可動部側検出用電極19、トーションバー3、固定側検出用電極20、電気配線12および検出用取り出し電極21をそれぞれ介して外部に取出すことが可能となる。
以上述べたように、本実施形態においては、トーションバー3に電気配線12を設けることなく、駆動コイル8に通電することができるとともに、検出用コイル18の電流を取出すことができるので、トーションバー3のねじれ動作により電気配線12が劣化してしまうことがなく、アクチュエータの特性が変化したり、動作不良が生じてしまうことを確実に防止することができる。しかも、トーションバー3に電気配線12を設けていないので、トーションバー3の動作の妨げとならず、トーションバー3を適正に動作させることができる。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図9は本発明の第3実施形態を示したものであり、本実施形態においては、固定部2の内側には、第2トーションバー23を介して枠状の第2可動部24が揺動自在に設けられており、この第2可動部24の内側には、トーションバー3を介して可動部4が揺動自在に設けられている。すなわち、本実施形態においては、可動部4および第2可動部24が互いに直交する方向に揺動動作することができる二次元アクチュエータの例を示している。
また、本実施形態においては、固定部2、第2可動部24および可動部4には、互いに直交する方向に延在する固定部側絶縁部5および可動部側絶縁部6が形成されるとともに、さらに、電気的に分割する領域を増やすために、第2可動部24および固定部2には、それぞれ複数の第2可動部側絶縁部31および固定部側絶縁部5が形成されるようになっている。
可動部4に形成された駆動コイル8の可動部側駆動用電極9との通電を行うため、第2可動部24のトーションバー3および第2トーションバー23の基部には、第2可動部24に沿って形成された電気配線12で接続された第2可動部側駆動用電極25がそれぞれ形成されている。また、可動部4に形成された検出用コイル18の可動部側検出用電極19との通電を行うため、第2可動部24のトーションバー3および第2トーションバー23の基部には、第2可動部24に沿って形成された電気配線12で接続された第2可動部側検出用電極26がそれぞれ形成されている。
また、第2可動部24には、第2可動部駆動コイル27(図中一点鎖線で示す)が形成されており、第2可動部駆動コイル27の両端部には、第2トーションバー23の基部に位置する第2可動部側第2可動部駆動用電極28が形成されている。固定部2の第2可動部側駆動用電極25に対応する領域には、固定部側駆動用電極10が形成されており、固定部2の第2可動部側第2可動部駆動用電極28に対応する領域には、固定部側第2可動部駆動用電極29が形成されている。さらに、固定部2の第2可動部側検出用電極26に対応する領域には、固定部側検出用電極20が形成されており、固定部2の固定部側駆動用電極10、固定部側第2可動部駆動用電極29および固定部側検出用電極20に対応する領域には、電気配線12で接続された駆動用取り出し電極11、第2可動部駆動用取り出し電極30および検出用取り出し電極21がそれぞれ形成されている。このように本実施形態においては、固定部側絶縁部5、可動部側絶縁部6および第2可動部側絶縁部31により分割された各領域に、それぞれ電極を形成するようになっている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態においては、駆動コイル8に通電する場合は、駆動用取り出し電極11、電気配線12、固定側駆動用電極、第2トーションバー23、第2可動部側駆動用電極25、トーションバー3および可動部側駆動用電極9をそれぞれ介して通電するようになっており、これにより、可動部4を動作させることができる。第2可動部駆動コイル27に通電する場合は、第2駆動用取り出し電極32、電気配線12、固定側駆動用第2電極、第2トーションバー23および第2可動部側第2可動部駆動用電極28をそれぞれ介して通電するようになっており、これにより、第2可動部24を動作させることができる。さらに、検出用コイル18に発生した電流は、可動部側検出用電極19、トーションバー3、第2可動部側検出用電極26、第2トーションバー23、固定部側検出用電極20、電気配線12および検出用取り出し電極21をそれぞれ介して外部に取出すことが可能となる。
以上述べたように、本実施形態においても前記各実施形態と同様に、トーションバー3および第2トーションバー23に電気配線12を設けることなく、駆動コイル8および第2可動部駆動コイル27に通電することができるとともに、検出用コイル18の電流を取出すことができるので、トーションバー3および第2トーションバー23のねじれ動作により電気配線12が劣化してしまうことがなく、アクチュエータの特性が変化したり、動作不良が生じてしまうことを確実に防止することができる。しかも、トーションバー3および第2トーションバー23に電気配線12を設けていないので、トーションバー3および第2トーションバー23の動作の妨げとならず、トーションバー3および第2トーションバー23を適正に動作させることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、固定部側絶縁部5、可動部側絶縁部6および第2可動部側絶縁部31の形成位置は、各電極が電気的に分離することができるものであれば、いずれの位置に形成するようにしてもよい。また、例えば、駆動用取り出し電極11と固定部側駆動用電極10とを電気配線12で接続するようにしているが、電気配線12を省略して固定部2を介して駆動用取り出し電極11と固定部側駆動用電極10とを通電させるようにしてもよい。
また、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能である。
1 プレーナ型アクチュエータ
2 固定部
3 トーションバー
4 可動部
5 固定部側絶縁部
6 可動部側絶縁部
7 スリット
8 駆動コイル
9 可動部側駆動用電極
10 固定部側駆動用電極
11 駆動用取り出し電極
12 電気配線
13 活性層
14 BOX
15 支持層
16 熱酸化膜
17 電極用コンタクトホール
18 検出用コイル
19 可動部側検出用電極
20 固定部側検出用電極
21 検出用取り出し電極
22 絶縁用スリット
23 第2トーションバー
24 第2可動部
25 第2可動部側第1可動部駆動用電極
26 第2可動部側検出用電極
27 第2可動部駆動コイル
28 第2可動部側第2可動部駆動用電極
29 固定部側第2可動部駆動用電極
30 第2可動部駆動用取り出し電極
31 第2可動部側絶縁部

Claims (10)

  1. シリコン基板に設置された枠状の固定部と、
    前記固定部の内側にトーションバーを介して可動自在に支持された可動部と、
    前記固定部を2以上の電気的に遮断された領域に分割する固定部側絶縁部と、
    前記可動部を2以上の電気的に遮断された領域に分割する可動部側絶縁部と、
    前記可動部を揺動駆動するために前記可動部に形成された駆動コイルと、
    前記可動部の前記可動部側絶縁部により分割された領域に形成され前記駆動コイルの端部に接続された可動部側駆動用電極と、
    前記固定部の前記固定部側絶縁部により分割された領域に形成された固定部側駆動用電極と、を備え、
    前記可動部側駆動用電極と前記固定部側駆動用電極とは、前記トーションバーを介して電気的に接続されていることを特徴とするプレーナ型アクチュエータ。
  2. 前記可動部に形成された検出用コイルと、
    前記可動部の前記可動部側絶縁部により分割された領域に形成され前記検出用コイルの端部に接続された可動部側検出用電極と、
    前記固定部の前記固定部側絶縁部により分割された領域に形成され検出用取り出し電極に接続された固定部側検出用電極と、
    前記トーションバーを幅方向に電気的に遮断された複数の領域に分割する絶縁用スリットと、をさらに備え、
    前記可動部側駆動用電極と前記固定部側駆動用電極とは、前記トーションバーの一方の領域を介して電気的に接続されるとともに、前記可動部側検出用電極と前記固定部側検出用電極とは、前記トーションバーの他方の領域を介して電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のプレーナ型アクチュエータ。
  3. 前記固定部と前記可動部との間に第2トーションバーを介して揺動自在に設けられた第2可動部と、
    前記第2可動部を2以上の電気的に遮断された領域に分割する第2可動部側絶縁部と、
    前記第2可動部に形成された第2可動部駆動コイルと、
    前記第2可動部の前記第2可動部側絶縁部により分割された領域に形成され前記第2可動部駆動コイルの端部に接続された第2可動部側第2可動部駆動用電極と、
    前記固定部の前記固定部側絶縁部により分割された領域に形成され第2駆動用取り出し電極に接続された固定部側第2可動部駆動用電極と、をさらに備え、
    前記第2可動部側第2可動部駆動用電極と前記固定部側第2可動部駆動用電極とは、前記第2トーションバーを介して電気的に接続されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプレーナ型アクチュエータ。
  4. 前記固定部側絶縁部、前記可動部側絶縁部または前記第2可動部側絶縁部は、前記固定部、前記可動部または前記第2可動部に形成されたスリットであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のプレーナ型アクチュエータ。
  5. 前記固定部側絶縁部、前記可動部側絶縁部または前記第2可動部側絶縁部は、前記固定部、前記可動部または前記第2可動部に形成されたスリットを絶縁体で埋めることにより形成されるものであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のプレーナ型アクチュエータ。
  6. 前記スリットは、シリコンを絶縁化処理して体積膨張を生じさせることにより、埋められるものであることを特徴とする請求項5に記載のプレーナ型アクチュエータ。
  7. 前記スリットは、絶縁体をCVDまたはスパッタすることにより埋められるものであることを特徴とする請求項5に記載のプレーナ型アクチュエータ。
  8. 前記固定部側絶縁部、前記可動部側絶縁部または前記第2可動部側絶縁部に対応する位置に、補強部材を設けたことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のプレーナ型アクチュエータ。
  9. 前記補強部材は、アクチュエータの構成部材の一部により構成されていることを特徴とする請求項8に記載のプレーナ型アクチュエータ。
  10. 前記補強部材は、アクチュエータの構成部材と別体の部材により構成されていることを特徴とする請求項8に記載のプレーナ型アクチュエータ。
JP2010017324A 2010-01-28 2010-01-28 プレーナ型アクチュエータ Pending JP2011152632A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010017324A JP2011152632A (ja) 2010-01-28 2010-01-28 プレーナ型アクチュエータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010017324A JP2011152632A (ja) 2010-01-28 2010-01-28 プレーナ型アクチュエータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011152632A true JP2011152632A (ja) 2011-08-11

Family

ID=44538945

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010017324A Pending JP2011152632A (ja) 2010-01-28 2010-01-28 プレーナ型アクチュエータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011152632A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013174775A (ja) * 2012-02-27 2013-09-05 Mitsumi Electric Co Ltd アクチュエータ及び光走査装置
JP2014113684A (ja) * 2012-11-13 2014-06-26 Canon Inc 静電櫛歯アクチュエータ、これを用いた可変形状ミラー、これらを用いた補償光学システム及び走査型レーザー顕微鏡
JP2015061428A (ja) * 2013-09-19 2015-03-30 日本信号株式会社 プレーナ型アクチュエータ
JP2021132462A (ja) * 2020-02-19 2021-09-09 国立大学法人静岡大学 振動素子の製造方法、振動発電素子の製造方法、振動素子、および振動発電素子

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013174775A (ja) * 2012-02-27 2013-09-05 Mitsumi Electric Co Ltd アクチュエータ及び光走査装置
JP2014113684A (ja) * 2012-11-13 2014-06-26 Canon Inc 静電櫛歯アクチュエータ、これを用いた可変形状ミラー、これらを用いた補償光学システム及び走査型レーザー顕微鏡
JP2015061428A (ja) * 2013-09-19 2015-03-30 日本信号株式会社 プレーナ型アクチュエータ
JP2021132462A (ja) * 2020-02-19 2021-09-09 国立大学法人静岡大学 振動素子の製造方法、振動発電素子の製造方法、振動素子、および振動発電素子
JP7369399B2 (ja) 2020-02-19 2023-10-26 国立大学法人静岡大学 振動素子の製造方法、振動発電素子の製造方法、振動素子、および振動発電素子

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10394017B2 (en) Actuator device and mirror drive device
JP5634670B2 (ja) プレーナ型アクチュエータ
WO2017126290A1 (ja) アクチュエータ装置
JP5441533B2 (ja) プレーナ型アクチュエータ
JP2011152632A (ja) プレーナ型アクチュエータ
JP4262574B2 (ja) 光偏向器
JP7231515B2 (ja) アクチュエータ装置
JP2010169948A (ja) 光走査装置用揺動ミラー、揺動状態検出装置、及び、光走査装置
JP2003270558A (ja) 光偏向器及び電磁型アクチュエータ
JP5922873B2 (ja) プレーナ型アクチュエータ及びその製造方法
JP4034667B2 (ja) プレーナー型電磁アクチュエータ
JP5252872B2 (ja) プレーナ型電磁アクチュエータ
JP5216715B2 (ja) プレーナ型アクチュエータ
JP2013051748A (ja) プレーナ型電磁アクチュエータ
JP2011043554A (ja) プレーナ型アクチュエータ
JP5293676B2 (ja) マイクロミラー素子
WO2014162521A1 (ja) アクチュエータ
JP2007295780A (ja) 電磁アクチュエータ
JP6148057B2 (ja) プレーナ型アクチュエータ
KR101548761B1 (ko) 미세기계 부품 및 그의 제조 방법
JP2010088292A (ja) プレーナ型電磁アクチュエータ及びその製造方法
JP2009009064A (ja) プレーナ型アクチュエータ
JP6426818B2 (ja) アクチュエータ装置
JP5520566B2 (ja) プレーナ型アクチュエータおよびその製造方法
JP2005245135A (ja) プレーナ型電磁アクチュエータ及びその製造方法