JP4262574B2 - 光偏向器 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体製造プロセス技術を応用して作製される光偏向器に関する。
近年、半導体製造プロセス技術を応用して作製される光偏向器、言い換えれば、MEMS技術を適用して作製される光偏向器が注目されている。固有振動数で揺動する光偏向器は例えば特開2002−182136号公報に開示されている。
この光偏向器は、可動板と、反射面を有する可動板を揺動可能に支持する一対のトーションバーと、トーションバーを保持する支持部材とを備えている。可動板は、反射面を有する第一部分と、ミラー揺動体を駆動する駆動手段の一部を構成する電気要素を有する第二部分とを有している。第一部分は、反射面が形成された反射面形成面を有し、第二部分は、電気要素が形成された電気要素形成面を有している。反射面形成面は、電気要素形成面よりも小さく、電気要素形成面の長方形に略内接する楕円形などの形状を有している。電磁駆動方式を採用しており、電機要素とは可動板の縁を周回する駆動コイルである。この駆動コイルは揺動軸に直交する磁束を有する空間に配置され、駆動コイルに電流を流すことによって発生するローレンツ力によって可動板を揺動する。
この光偏向器では、可動板を構成する第一部分よりも第二部分の面積を小さくすることによって、反射面の大きさや反射面の動的な平面度を維持しつつ、可動板の慣性モーメントの低減を実現している。その結果、固有振動数を一定に維持しつつ、トーションバーの剛性を下げることができため、駆動効率を改善することができる。つまり、固有振動数とミラー性能を維持しつつ、駆動効率が全体的に改善される。
特開2002−182136号公報
最近の光偏向器を用いたアプリケーションでは、高速スキャンと低速スキャンを両立した光偏向器が望まれている。より詳しくは、低速スキャンでは、駆動周波数を所定の領域内で変えることができ、高速スキャンでは、低速スキャン領域よりも高い一定の周波数で駆動できる光偏向器が望まれている。当然、低速スキャン領域は広く、低速と高速の差は大きいと、より好適である。
高速スキャンのみであれば、例えば特開2002−182136号公報に開示されている光偏向器で達成可能である。しかし、高速スキャン速度に固有振動数を合わせると、この光偏向器に特有な利点である駆動効率の全体的な改善を持ってしても、非共振駆動となる低速スキャン領域では駆動効率が不足する。
また、高速スキャン速度よりも低い固有振動数で設計された光偏向器は、低速スキャン時には所望の駆動効率を満足することができるが、高速スキャン時には駆動効率が不足する。
本発明は、この様な実状を考慮して成されたものであり、その目的は、十分な駆動効率をもって高速スキャンと低速スキャンに対応可能な光偏向器を提供することである。
本発明の光偏向器は、反射面を有する第一可動板と、固定部と、第一可動板と固定部の間に位置する一対の第二可動板と、第一可動板を第二可動板に対して揺動可能に支持している一対の第一弾性部材と、第二可動板を固定部に対して揺動可能に支持している一対の第二弾性部材と、第一可動板を揺動させる駆動手段とを有しており、第一弾性部材の揺動軸と第二弾性部材の揺動軸は同軸上に位置し、第二弾性部材の揺動に対する剛性は第一弾性部材の揺動に対する剛性よりも小さい。
本発明によれば、十分な駆動効率をもって高速スキャンと低速スキャンに対応可能な光偏向器が提供される。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
第一実施形態
図1は、本発明の第一実施形態の光偏向器の要部の斜視図である。図2は、本発明の第一実施形態の光偏向器の全体の斜視図である。図3は、図2に示された光偏向器の平面図である。
図1〜図3に示されるように、本実施形態の光偏向器100は、第一可動板122と、第一可動板122の両側に位置する一対の第二可動板126aと126bと、第一可動板122と第二可動板126aと126bとをそれぞれ接続している第一ヒンジ124aと124bと、第二可動板126aと126bの外側に位置する一対の固定部130aと130bと、第二可動板126aと126bと固定部130aと130bとをそれぞれ接続している第二ヒンジ128aと128bとを有している。
一対の固定部130aと130bは、本実施形態ではそれぞれ別の部材で構成されているが、これに限定されるものではなく、一つの部材で構成されてもよい。つまり、一対の固定部130aと130bは、例えば、第一可動板122と第二可動板126aと126bの周りに延びているU字状や口字状などの枠状部材の一部分であってもよい。
第一可動板122は、主平面の一方に反射面132を有している。ここで、第一可動板122の主平面とは、最も大きい二つの平行な平面、すなわち図1における上面と下面を言う。また、上面と下面は、それぞれ、図1において、上側に当たり見えている面と、裏側に当たり隠れて見えない面を言う。つまり、第一可動板122は、その下面に反射面132を有している。
第一ヒンジ124aと124bと第二ヒンジ128aと128bは共にねじれ変形可能な弾性部材である。これにより、第一可動板122は第二可動板126aと126bに対して揺動可能であり、第二可動板126aと126bは固定部130aと130bに対して揺動可能である。
本明細書において、「揺動」という用語は、基本的には所定の一本の仮想的な軸の周りの繰り返し往復振動を言うが、所定の一本の仮想的な軸の周りの単なる傾斜も含むものとする。つまり、例えば、可動板が揺動するとは、可動板が一本の軸の周りに傾斜したり繰り返し振動したりすることを意味する。また、揺動動作における所定の一本の仮想的な軸を以下では揺動軸と呼ぶことにする。
第一ヒンジ124aと124bの揺動軸と第二ヒンジ128aと128bの揺動軸は同軸上に位置し、第二ヒンジ128aと128bの揺動に対する剛性は第一ヒンジ124aと124bの揺動に対する剛性よりも小さい。
以下、第一可動板122と第一ヒンジ124aと124bと第二可動板126aと126bと第二ヒンジ128aと128bと固定部130aと130bとからなる構造体を可動板ユニット120と呼ぶことにする。
可動板ユニット120は、別の言い方をすれば、反射面132を有する第一可動板122と、第一可動板122の両側に位置する一対の固定部130aと130bと、第一可動板122と固定部130aと130bの間に位置する一対の第二可動板126aと126bと、第一可動板122を第二可動板126aと126bに対して揺動可能に支持している一対の第一ヒンジ124aと124bと、第二可動板126aと126bを固定部130aと130bに対して揺動可能に支持している一対の第二ヒンジ128aと128bとを有している。
可動板ユニット120は、さらに、第一可動板122に設けられた駆動コイル142と、固定部130aと130bにそれぞれ設けられた引き出し電極146aと146bとを有している。駆動コイル142は第一可動板122の縁の近くを周回している。駆動コイル142の外側の端部は、第一ヒンジ124aと第二可動板126aと第二ヒンジ128aを通る配線144aを介して、固定部130a上の引き出し電極146aと電気的に接続されている。
また、駆動コイル142の内側の端部は接続パッド152に接続されており、接続パッド152は、絶縁層を介して駆動コイル142を跨いでいるブリッジ配線154を介して、駆動コイル142の外側に設けられた接続パッド156と電気的に接続されている。接続パッド156は、第一ヒンジ124bと第二可動板126bと第二ヒンジ128bを通る配線144bを介して、固定部130b上の引き出し電極146bと電気的に接続されている。
これらの電気要素(駆動コイル142や配線144aと144bほか)は、可動板ユニット120の上面側に設けられており、図には示されていないが、引き出し電極146aと146bを除いて、絶縁膜で覆われている。
光偏向器100は、図2と図3に示されるように、さらに、第一可動板122を両側に位置する一対の永久磁石112aと112bと、永久磁石112aと112bを支持している磁性材料からなるヨーク116とを有している。この永久磁石112aと112bとヨーク116とからなる構造体は磁気回路110を構成している。
永久磁石112aと112bは、非揺動状態の第一可動板122の主平面(上面と下面)に平行に着磁されており、その一方から他方へ向かう磁束、例えば、永久磁石112aから永久磁石112bに向かう磁束を作り出す。永久磁石112aと112bにより作り出される磁束は、揺動軸に略直交し、非揺動状態の第一可動板122の面に略平行である。
第一可動板122上の駆動コイル142と第一可動板122を両側に位置する永久磁石112aと112bは、第一可動板122を揺動させるための駆動手段を構成している。
ここで、可動板ユニット120の作製方法について述べる。図4は、可動板ユニット120の作製の工程を示している。図5は、図4に図示されている断面を示している。つまり、図4に示されている断面は、図5のIV−IV断面に沿った可動板ユニット120の断面である。
可動板ユニット120はSOIウエハを用いたMEMS製造技術によって作製される。図4(A)はSOIウエハ600を示している。SOIウエハ600は絶縁層である接合層604を介して二層のシリコン基板602と606が貼り合わされた基板である。二層のシリコン基板602と606はいずれも比抵抗が5Ωcm程度の通常の半導体製造に用いられる基板からなる。接合層604は、1μm程度の厚みを有しており、シリコン酸化膜からなる。ここでは、図面の上方に位置するシリコン基板606を活性層と呼び、下方に位置するシリコン基板602を支持層と呼ぶ。
図4(B)の工程では、活性層606の上にシリコン酸化膜608が形成される。シリコン酸化膜608は絶縁性材料であり、その後に形成される駆動コイル142と配線144aと144bと引き出し電極146aと146bの電気要素を活性層606から絶縁する。
図4(C)の工程では、シリコン酸化膜608の上に導電膜610が成膜されパターニングされて、駆動コイル142と配線144aと144bと引き出し電極146aと146bが形成される。導電膜610は、例えば、スパッタ成膜装置で成膜されたアルミニウム膜からなる。
図4(D)の工程では、大気との絶縁のために、導電膜610の上にパッシベーション膜612が形成されパターニングされて、駆動コイル142と配線144aと144bの上にパッシベーション膜612が形成される。パターニングの際、固定部130aと130a上の引き出し電極146aと146bの部分とブリッジ配線154用の接続パッド152と156の部分のパッシベーション膜は除去される。
図4(E)の工程では、パッシベーション膜612の上に導電膜614が成膜されパターニングされて、ブリッジ配線154が形成される。さらに、ブリッジ配線154は、絶縁膜616で覆われる。導電膜614は、例えば、スパッタ成膜装置で成膜されたアルミニウム膜であるが、配線等の材料と異なる材料の膜であってもよい。
図4(F)の工程では、活性層606がドライエッチング装置により垂直に貫通加工され、第一可動板122と第二可動板126aと126bと固定部130aと130aの一層と第一ヒンジ124aと124bと第二ヒンジ128aと128bとが形成される。
図4(G)の工程では、支持層602がドライエッチング装置により垂直に貫通加工され、第一可動板122と第二可動板126aと126bと固定部130aと130aが形成される。
図4(H)の工程では、第一可動板122の支持層602側の面すなわち下面に反射面132を形成し完成する。反射面は、偏向する光の波長によって決定されるが、例えば、アルミニウム膜や金膜や誘電体多層膜などの表面からなる。
次に光偏向器100の作動原理を説明する。図6は、光偏向器100の駆動原理を説明するための図である。
外部電源158から引き出し電極146aと146bに電圧を印加して、図6に矢印で示される方向に、配線144aと144bと154を介して駆動コイル142に電流iを流すと、磁束に直交する駆動コイル142の部分、すなわち第一可動板122の両側の近くに位置する駆動コイル142の部分に力fが発生する。駆動コイル142は第一可動板122の縁の近くを周回しているため、力fは図示されるように揺動軸を対称にして二カ所で発生し、それぞれの力fの方向は逆向きになる。磁束密度Bや駆動コイル142の巻き数が同じであれば、二カ所で発生した力の大きさは等しく、第一可動板122は揺動軸周りに偶力を受ける。
外部電源158が直流電源であり、駆動コイル142に流れる電流が直流電流であれば、第一可動板122に作用する偶力は一定であるので、第一可動板122は揺動軸の周りに傾斜される。その場合、第一可動板122の傾斜角は、駆動コイル142に流れる電流の大きさにより決まる。
外部電源158が交流電源であり、駆動コイル142に流れる電流が交流電流であれば、第一可動板122に作用する偶力は向きと大きさが周期的に変化するので、第一可動板122は揺動軸の周りに揺動される。その場合、第一可動板122の揺動角は、駆動コイル142に流れる交流電流の振幅の大きさにより決まる。
図7は、光偏向器100の駆動コイル142に交流電流を流し、交流電流の周波数を変えることによって、第一可動板122の揺動角の変化を取ったグラフである。つまり、図7は、駆動コイル142に流れる交流電流の周波数に対する第一可動板122の揺動角特性を示している。図7のグラフにおいて、横軸は駆動コイル142に流れる交流電流の周波数を示し、縦軸は第一可動板122の無次元化した揺動角を示している。
図7において、700Hz近傍と5kHz近傍のピークは第一可動板122の揺動軸周りの共振状態を示している。ここで、700Hz近傍の低い周波数での共振を第一共振と呼び、5kHz近傍の高い周波数での共振を第二共振と呼ぶことにする。つまり、光偏向器100は、二つの共振周波数を有しており、低い方の第一共振周波数は700Hz近くの値であり、高い方の第二共振周波数は5kHz近くの値である。
光偏向器100において、0から第一共振周波数近くまでの周波数領域では、図8に示されるように、第一可動板122と第二可動板126aと126bは同位相で揺動する。また、第二共振周波数の周辺の周波数領域では、図9に示されるように、第一可動板122と第二可動板126aと126bは逆位相で揺動する。
つまり、光偏向器100では、二つの共振周波数に対応して、第一可動板122と第二可動板126aと126bは同位相で揺動する状態と、第一可動板122と第二可動板126aと126bは逆位相で揺動する状態とが現れる。
光偏向器100は、第一共振周波数よりも低い周波数で必要とされる揺動角(駆動効率)が得られるように設計される。図7に示されるように、第二共振では、第一共振周波数よりも低い周波数で得られる以上の駆動効率が得られる。例えば、蛍光を用いる光走査型観察装置に本実施形態の光偏向器100を用いる場合、観察位置を決めるためのスクリーニング用の高速スキャンには第二共振を用いる。画像を得るための低速スキャンには蛍光材の特性や観察条件によってスキャン速度を変える必要がある。
光偏向器100において、低速スキャン領域は、望ましくは第一共振周波数よりも低い周波数に設定した方がよい。第一共振周波数あるいはそれを超えて使用しようとすると、第一共振周波数近傍で揺動角度が著しく大きくなるため、揺動角度を検出し、制御する機構が必要になる。揺動角度制御機構を設ける前提であれば、第一共振周波数を超えて使用することもできる。ただし、周波数の増加に伴い得られる駆動効率が小さくなるため使用できる周波数範囲は限られる。
次に第二共振状態における駆動効率について説明する。低速スキャン領域での第一可動板122の駆動効率は、永久磁石112aと112bによって得られる空間磁束密度と駆動コイル142に流れる電流量によって決まる駆動力と第二ヒンジ128aと128bのねじり剛性によって決まる。第二共振状態で駆動される高速スキャン領域の第一可動板122の駆動効率は、駆動力と第一ヒンジ124aと124bのねじり剛性のほかに、第一可動板122の慣性モーメントと第二可動板126aと126bの慣性モーメントが影響する。
第二共振状態では、第二可動板126aと126bが第一可動板122に対して逆位相に揺動する。このような慣性モーメントは特に第一可動板122の駆動効率と第二可動板126aと126bの駆動効率の比に影響を持つ。
光偏向器100は、光ビームを第一可動板122に形成された反射面で偏向するため、第一可動板122が第二可動板126aと126bよりも大きな駆動効率を有することが望ましい。第一可動板122の両側に設けられた二つの第二可動板126aと126bの総合慣性モーメントを第一可動板122の慣性モーメントよりも大きくすれば、第一可動板122の駆動効率は第二可動板126aと126bの駆動効率よりも大きくなり、駆動効率が向上する。すなわち、第一可動板122と第二可動板126aと126bの駆動効率は双方の慣性モーメントの差によって変化する。第二可動板126aと126bの総合慣性モーメントが第一可動板122の慣性モーメントよりも小さい場合は、第二可動板126aと126bの方が大きく揺動し、逆の場合は、第一可動板122の方が大きく揺動する。第二可動板126aと126bの総合慣性モーメントがさらに大きくなると、第二可動板126aと126bはほとんど揺動しなくなり、第一可動板122のみが揺動するようになる。なお、第二可動板126aと126bの総合慣性モーメントは、所望の低速スキャン領域幅が確保できる程度の大きさに設定するのが好ましい。
低速スキャン領域は、DC(周波数0)から第一共振状態未満であり、第一共振周波数が低速スキャン領域を決めている。第一共振周波数は、第一ヒンジ124aと124bを含めた第一可動板122と第二可動板126aと126bの総合慣性モーメントと、第二ヒンジ128aと128bの剛性とによって決まり、下記の(1)式によって表すことができる。慣性モーメントIは分母にあるため、慣性モーメントIが大きくなるに従って第一共振周波数は小さくなることが分かる。
Figure 0004262574
ここで、Frは共振周波数、kは第二ヒンジ128aと128bの断面二次極モーメント、Gは第二ヒンジ128aと128bの横弾性係数、Lは第二ヒンジ128aと128bの長さ、Iは第一ヒンジ124aと124bを含めた第一可動板122と第二可動板126aと126bの総合慣性モーメントである。
前述した可動板ユニット120の作製方法の説明において触れたように、第一可動板122と第二可動板126aと126bは同じ厚みを有しており、それらの厚みを異ならせることは作製方法からして難しい。このため、慣性モーメントを大きくするためには厚み以外のサイズを変更する必要があるが、可動板ユニット120の取り数を増やすために、第二可動板126aと126bの幅(揺動軸に略直交する方向の寸法)は、第一可動板122の幅と合わせた方がよい。従って、第二可動板126aと126bの慣性モーメントの調整は、第二可動板の長さ(揺動軸に略平行な方向の寸法)を変えることで行なわれるとよい。
これまでの説明から分かるように、本実施形態の光偏向器100は、駆動周波数可変の低速スキャンと駆動周波数固定の高速スキャンとの両方に十分な駆動効率をもって対応可能である。さらに、第二可動板126aと126bの総合慣性モーメントを最適化することにより、低速スキャン領域を広げることができ、広い範囲で駆動周波数を変えることができる。
本実施形態の構成は、当然、各種の変形や変更が可能である。
第一変形例
第一変形例は、図1に示された可動板ユニット120に代えて適用可能な別の可動板ユニットに向けられている。図10は、第一変形例による可動板ユニットの斜視図であり、図11は、図10に示された可動板ユニットの上面図である。図10と図11において、図1に示された部材と同一の参照符号で指示された部材は同様の部材であり、その詳しい説明は省略する。
図10と図11に示されるように、本変形例の可動板ユニット220は、第二可動板226aと226bの形態が、図1の可動板ユニット120と相違している。可動板ユニット220では、第二可動板226aと226bには、第一ヒンジ124aと124bと第二ヒンジ128aと128bの両側に位置する部分に切り欠きが設けられている。これにより、第一ヒンジ124aと124bと第二ヒンジ128aと128bは第一実施形態と同じ長さを持ちながら、可動板ユニット220の長さは第一実施形態の可動板ユニット120に比べて低減されている。
第二変形例
第二変形例は、第一実施形態の光偏向器の改良に向けられている。図12は、第二変形例による光偏向器の上面図である。図12において、図1に示された部材と同一の参照符号で指示された部材は同様の部材であり、その詳しい説明は省略する。
図12に示されるように、第二変形例の光偏向器300においては、可動板ユニット320は、第一実施形態の可動板ユニット120の構成に加えて、第二可動板126aと126bにそれぞれ設けられた第二駆動コイル342aと342bと、固定部130aと130bにそれぞれ設けられた二対の引き出し電極346aと346bとを有している。第二駆動コイル342aと342bはそれぞれ第二可動板126aと126bの縁の近くを周回している。第二駆動コイル342aと342bの外側の端部は、それぞれ、第二ヒンジ128aと128bを通る配線344aと344aを介して、固定部130aと130bにそれぞれ設けられた引き出し電極346aと346aと電気的に接続されている。
また、第二駆動コイル342aと342bの内側の端部はそれぞれ接続パッド352aと352bに接続されており、接続パッド352aと352bは、それぞれ、絶縁層を介して第二駆動コイル342aと342bを跨いでいるブリッジ配線354aと354bを介して、第二駆動コイル342aと342bの外側に設けられた接続パッド356aと356bと電気的に接続されている。接続パッド356aと356bは、それぞれ、第二ヒンジ128aと128bを通る配線344bと344bを介して、固定部130aと130bにそれぞれ設けられた引き出し電極346bと346bと電気的に接続されている。
これらの電気要素(第二駆動コイル342aと342bや配線344aと344bほか)は、可動板ユニット320の上面側に設けられており、図には示されていないが、引き出し電極346aと346bを除いて、絶縁膜で覆われている。
さらに、第二変形例の光偏向器300においては、磁気回路310を構成している一対の永久磁石312aと312bとヨーク316は、第一可動板122と第二可動板126aと126bの両側に位置する長さを有している。つまり、永久磁石312aと312bとヨーク316の揺動軸に沿った寸法は、第一可動板122と第一ヒンジ124aと124bと第二可動板126aと126bの長さの合計よりも長い。
第二可動板126aと126bにそれぞれ設けられた第二駆動コイル342aと342bと第二可動板126aと126bの両側に位置している永久磁石312aと312bは、第二可動板126aと126bを揺動させるための駆動手段を構成している。この駆動手段により、第二可動板126aと126bは、第一可動板122の揺動原理と全く同様にして、揺動される。
光偏向器300においては、第二可動板126aと126bを揺動させるための駆動手段を利用して、第一可動板122の揺動の駆動効率を向上させることができる。
低速スキャン領域では、前述したように第一可動板122と第二可動板126aと126bは同位相で揺動されるので、図13に示されるように、第二駆動コイル342aと342bに駆動コイル142と同じ方向に電流を流すとよい。このようにすることにより、第一可動板122に作用する偶力と同じ向きの偶力が第二可動板126aと126bに働くので、第一可動板122を揺動させるための力が実質的に向上する。その結果、第一可動板122の駆動効率が向上する。
高速スキャン領域では、前述したように第一可動板122と第二可動板126aと126bは逆位相で揺動されるので、この場合にも、図14に示されるように、第二駆動コイル342aと342bに駆動コイル142と同じ方向に電流を流すとよい。このようにすることにより、第一可動板122に作用する偶力と同じ向きの偶力が第二可動板126aと126bに働き、第二可動板126aと126bの揺動が抑えられる。これは、第二可動板126aと126bの見かけ上の慣性モーメントが大きくなることに相当する。このため、第一可動板122を揺動させるための力が実質的に向上する。その結果、第一可動板122の駆動効率が向上する。特に、第二可動板126aと126bの慣性モーメントが第一可動板122の慣性モーメントよりも小さい場合であっても、第一可動板122を十分に大きく揺動することができる。
第三変形例
第三変形例は、第一可動板122を揺動させるために、第一実施形態とは異なる別の駆動手段を有する光偏向器に向けられている。図15は、第三変形例による光偏向器の斜視図である。図15において、図1に示された部材と同一の参照符号で指示された部材は同様の部材であり、その詳しい説明は省略する。
第三変形例における駆動手段は、第一可動板122に設けられた電極と、第一可動板122の電極に対向して配置された電極とから構成されている。
具体的には、図15に示されるように、第三変形例による光偏向器400は、第一可動板122に設けられた一枚の電極板442と、電極板442に対向して間隔を置いて配置された二枚の駆動電極板452aと452bとを有している。二枚の駆動電極板452aと452bは、揺動軸に平行に間隔を置いて配置されている。さらに、二枚の駆動電極板452aと452bの第一可動板122への投影において、二枚の駆動電極板452aと452bは揺動軸を間に挟んで位置している。
第一可動板122上の電極板442は、第一ヒンジ124aと124bと第二可動板126aと126bと第二ヒンジ128aと128bを通る配線444aと444aを介して、固定部130aと130bにそれぞれ設けられた引き出し電極446aと446bに電気的に接続されている。
第一可動板122上の電極板442は、一定電位、例えばGND電位に保たれる。また、電極板442に対向する二枚の駆動電極板452aと452bには、それぞれ、外部電源458aと458bにより、異なる電位が与えられる。これにより、一方の駆動電極板452aまたは452bと第一可動板122上の電極板442の間と、他方の駆動電極板452bまたは452aと第一可動板122上の電極板442の間とには、異なる大きさの静電力引力が発生する。このため、第一可動板122は揺動軸周りの偶力を受ける。
例えば、駆動電極板452aと電極板442の間の電圧をVa、駆動電極板452bと電極板442の間の電圧をVbとした場合、Va>Vbであれば、第一可動板122は左回りの偶力(電極板442を駆動電極板452aに接近させる回転方向の偶力)を受け、反対に、Va<Vbであれば、第一可動板122は右回りの偶力(電極板442を駆動電極板452bに接近させる回転方向の偶力)を受ける。
外部電源458aと458bが直流電源であり、電極板442と駆動電極板452aと452bとの間に与えられる電圧が一定であれば、第一可動板122に作用する偶力は一定であるので、第一可動板122は揺動軸の周りに傾斜される。その場合、第一可動板122の傾斜角は、電極板442と駆動電極板452aと452bとの間に与えられる一定電圧の大きさにより決まる。
外部電源458aと458bが交流電源であり、電極板442と駆動電極板452aと452bとの間に与えられる電圧が交流電圧であれば、第一可動板122に作用する偶力は向きと大きさが周期的に変化するので、第一可動板122は揺動軸の周りに揺動される。その場合、第一可動板122の揺動角は、電極板442と駆動電極板452aと452bとの間に与えられる交流電圧の振幅の大きさにより決まる。
電極板442と駆動電極板452aと452bとの間にそれぞれ与えられる交流電圧VaとVbは、好ましくは、図16に示されるように、一定のオフセット電圧が与えられた互いに逆位相の略正弦波形を有しているとよい。第一可動板122は、駆動電圧の正弦波に沿って駆動し、共振状態になると駆動電圧に対して位相が90度遅れて駆動する。
本変形例の駆動方式は、駆動コイルを用いた駆動方式に比べて、駆動効率が低く、また得れる揺動角度が小さいが、構成がシンプルであるという利点を有している。このため、高い駆動効率や大きな揺動角度を必要としない用途に対して有用である。
本変形例の光偏向器400に対しても、第二変形例と同様に、第二可動板に対して同様の駆動手段を設けることも可能である。その場合にも、第二変形例と同様の効果が期待できる。
第四変形例
第四変形例は、第一実施形態の光偏向器の改良に向けられている。本変形例の光偏向器は、第一実施形態の光偏向器に対して、第二可動板に容量検出型の揺動角検出機能の付加した構成を有している。第一可動板122の駆動原理は第一実施形態と同じである。
図17は、第四変形例による光偏向器における可動板ユニットの斜視図である。図17において、図1に示された部材と同一の参照符号で指示された部材は同様の部材であり、その詳しい説明は省略する。
図17に示されるように、本変形例における可動板ユニット520は、第一ヒンジ124aと124bと第二ヒンジ128aと128bの間にそれぞれ位置している第二可動板560aと560bは、揺動軸に略直交して外側に向かって両側に延びている複数の櫛歯562rと562lを有している。
また、固定部530aと530bは、それぞれ、第二可動板560aと560bの両側に位置する一対の延出部570rと570lを有している。延出部570rと570lは、それぞれ、揺動軸に略直交して内側に向かって両側に延びている複数の櫛歯572rと572lを有している。
第二可動板560aと560bの複数の櫛歯562rと562lと、延出部570rと570lの複数の櫛歯572rと572lは、互いの隙間に入り合っている。
以下、図18を参照しながら、容量検出型の揺動角検出機能の詳しい構成について説明する。図18は、図17の手前側の第二可動板と第二ヒンジと固定部を拡大して示している。このため、図18には、図17の手前側の第二可動板と第二ヒンジと固定部の構成だけが図示されているが、当然、図17の奥側の第二可動板と第二ヒンジと固定部も同様の構成となっている。このため、以下の説明においては、図17の手前側の第二可動板と第二ヒンジと固定部について言及する際には、図17の奥側の第二可動板と第二ヒンジと固定部の参照符号も一緒に記す。
図18に示されるように、第二可動板560aと560bは、活性層606と支持層602とを含んでいる。また、第二可動板560aと560bと第二ヒンジ128aと128bと固定部530aと530bに位置する活性層606の部分は、イオン注入技術などによりドーピングが行なわれており、表面部分の電気抵抗が下げられている。このため、第二可動板560aと560bの櫛歯562rと562lは、活性層606の部分だけが電極として働く。以下、第二可動板560aと560bの櫛歯562rと562lの活性層606の部分を、可動側櫛歯電極564rと564lと呼ぶ。
活性層606の上には、図示されていないが、シリコン酸化膜等の絶縁膜が形成されており、この絶縁膜の上に、配線144aと144bや引き出し電極146aと146bとが形成されている。これにより、活性層606と、配線144aと144bや引き出し電極146aと146bとの間の絶縁が図られている。また、固定部530aと530bの上に位置する絶縁膜の一部は選択的に除去されており、活性層606の一部が露出している。活性層606の露出している部分は、可動側引き出し電極568となっている。
延出部570rと570lは支持層602からなり、その支持層602の上には、図示されていないが、シリコン酸化膜などの絶縁膜が形成されている。この絶縁膜の上には、アルミなどの低抵抗薄膜を形成しパターニングすることにより、延出部570rと570lの上面に位置する電極部573rと573lと、固定部530aと530bに位置する固定側引き出し電極578rと578lと、電極部573rと573lと固定側引き出し電極578rと578lとを電気的に接続している配線576rと576lとが形成されている。以下、電極部573rと573lのうち、延出部570rと570lの櫛歯572rと572l上に位置する部分を、固定側櫛歯電極574rと574lと呼ぶ。
右側の可動側櫛歯電極564rと固定側櫛歯電極574rは右側容量センサー580rを構成し、左側の可動側櫛歯電極564lと固定側櫛歯電極574lは左側容量センサー580lを構成している。右側の電極部573rと配線576rと固定側引き出し電極578rと、左側の電極部573lと配線576lと固定側引き出し電極578lとは、互いに電気的に独立しているため、右側の可動側櫛歯電極564rと固定側櫛歯電極574rの間の容量と、左側の可動側櫛歯電極564lと固定側櫛歯電極574lの間の容量は独立に検出される。
次に、図19を参照しながら、第二可動板560aと560bの揺動角の検出方法について説明する。図19は、第二可動板560aと560bの揺動角を検出する揺動角検出回路の構成を示している。
図19に示されるように、揺動角検出器は、第二可動板560aと560bの右周りの揺動角を検出するための第一検出回路592rと、第二可動板560aと560bの左周りの揺動角を検出するための第二検出回路592lと、第一検出回路592rの出力と第二検出回路592lの出力とを減算処理する減算器598とを有している。
第一検出回路592rは、容量ー振幅変換回路594rと振幅検出回路596rとを有し、同様に、第二検出回路592lは、容量ー振幅変換回路594lと振幅検出回路596lとを有している。
容量検出のため、容量ー振幅変換回路594rは、可動側引き出し電極568と固定側引き出し電極578rの間に、駆動周波数をはるかに超える周波数を有する電圧信号を印加する。容量ー振幅変換回路594lは、可動側引き出し電極568と固定側引き出し電極578lの間に、容量ー振幅変換回路594rと同じ電圧信号を印加する。例えば、可動側引き出し電極568はGND電位に維持され、容量ー振幅変換回路594rと594lは、それぞれ、固定側引き出し電極578rと578lに、前述の電圧信号を印加する。
可動側櫛歯電極564rと564lは共に活性層606上に形成されており、固定側櫛歯電極574rと574lは共に支持層602上に形成されている。このため、第二可動板560aと560bの揺動角が0度かその近くの状態では、可動側櫛歯電極564rと564lと固定側櫛歯電極574rと574lとがそれぞれ対向している部分の面積は0である。つまり、揺動軸に平行な方向からみて、可動側櫛歯電極564rと564lと固定側櫛歯電極574rと574lはそれぞれ全く重なり合う部分がない。このため、可動側櫛歯電極564rと564lと固定側櫛歯電極574rと574lのそれぞれの間の容量は共に0である。
また、第二可動板560aと560bが右周りに最大の揺動角に達したとき、可動側櫛歯電極564rと固定側櫛歯電極574rの対向している部分の面積が最大になり、可動側櫛歯電極564rと固定側櫛歯電極574rの間の容量が最大になる。このとき、可動側櫛歯電極564lと固定側櫛歯電極574lは、第二可動板560aと560bの揺動角が0のときよりも離れているため、それらの間の容量はあいかわらず0である。反対に、第二可動板560aと560bが左周りに最大の揺動角に達したとき、可動側櫛歯電極564lと固定側櫛歯電極574lの間の容量が最大になる。
可動側櫛歯電極564rと564lと固定側櫛歯電極574rと574lのそれぞれの間の容量は、下記の(2)式から容易に予想することができる。
Figure 0004262574
ここで、Cは容量、ε0は比誘電率、Sは対向している電極の面積、dは電極の間隔である。(2)式から明らかなように、容量Cは、対向している電極の面積Sが増えるか、電極の間隔dが狭まると増大し、電極の面積Sが減るか、電極の間隔dが広がると減少する。
さらに、容量ー振幅変換回路594rは、可動側引き出し電極568と固定側引き出し電極578rの間の電圧を検出する。同様に、容量ー振幅変換回路594lは、可動側引き出し電極568と固定側引き出し電極578lの間の電圧を検出する。容量ー振幅変換回路594rと594lの検出信号は、前述の高周波の電圧信号に、それぞれ、可動側櫛歯電極564rと564lと固定側櫛歯電極574rと574lの間の容量変化が重畳されたものとなる。
振幅検出回路596rと596lは、それぞれ、容量ー振幅変換回路594rと594lの検出信号から、可動側櫛歯電極564rと564lと固定側櫛歯電極574rと574lの間の容量変化に対応する信号成分のみを取り出す。振幅検出回路596rの出力と振幅検出回路596lの出力は、減算器598によって減算処理されて、最終的な検出信号となる。
図20は、第二可動板560aと560bの揺動角に対する第一検出回路592rと第二検出回路592lと減算器598の出力信号を示している。図20においては、横軸に時間を取り、縦軸には揺動角とそれぞれの信号のゲインを取っている。揺動角は、右周りを正とし、左回りを負としている。
図20から分かるように、第二可動板560aと560bの揺動の方向すなわち揺動角の正負に応じて、第一検出回路592rと第二検出回路592lの一方に出力信号が現れ、他方には出力信号は現れない。具体的には、第二可動板560aと560bが右周りに揺動したとき、つまり揺動角が正のとき、第一検出回路592rに出力信号が現れ、第二検出回路592lには出力信号は現れない。反対に、第二可動板560aと560bが左周りに揺動したとき、つまり揺動角が正のとき、第一検出回路592rには出力信号が現れず、第二検出回路592lに出力信号が現れる。
減算器598の出力信号は、第一検出回路592rの出力信号から第二検出回路592lの出力信号を減算処理したものであり、第二可動板560aと560bの揺動角と同位相で変化する。従って、減算器598の出力信号から、第二可動板560aと560bの揺動角と揺動方向とを知ることができる。
前述したように、低速スキャン状態では、第二可動板560aと560bは第一可動板122と同位相で揺動する。従って、減算器598の出力信号に基づいて、第一可動板122との揺動角を知ることができる。
高速スキャン状態では、共振駆動されており、第一可動板122と第二可動板560aと560bは逆位相で揺動する。さらに、第一可動板122の揺動角と第二可動板560aと560bの揺動角は、それぞれの慣性モーメントに依存して異なる。このため、第二可動板560aと560bの揺動角から、第一可動板122の揺動角を予測することは難しい。
このため、高速スキャン状態では、特開2003ー66360号公報に開示されている手法に従って、駆動コイル142を利用して第一可動板122の揺動角の検出を行なうとよい。具体的には、駆動コイル142に駆動電流を供給する時間と、駆動コイル142に発生する誘導起電力を検出する時間とを設定し、駆動電流の供給と誘導起電力の検出とを交互に繰り返す。誘導起電力の検出により第一可動板122の速度信号を取得し、その信号を積分することで第一可動板122の揺動角の情報を得る。
このように、本変形例の光偏向器500は、第二可動板560aと560bの揺動角を検出する検出機能を有しているため、低速スキャン状態において、第一可動板122の揺動角と揺動方向とを知ることができる。
これまで、図面を参照しながら本発明の実施形態を述べたが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において様々な変形や変更が施されてもよい。
本発明は、光偏向器に向けられており、以下の各項に列記する光偏向器を含んでいる。
1. 反射面を有する第一可動板と、
固定部と、
第一可動板と固定部の間に位置する一対の第二可動板と、
第一可動板を第二可動板に対して揺動可能に支持している一対の第一弾性部材と、
第二可動板を固定部に対して揺動可能に支持している一対の第二弾性部材と、
第一可動板を揺動させる駆動手段とを有しており、
第一弾性部材の揺動軸と第二弾性部材の揺動軸は同軸上に位置し、第二弾性部材の揺動に対する剛性は第一弾性部材の揺動に対する剛性よりも小さい、光偏向器。
この光偏向器は第一実施形態に対応している。この光偏向器においては、二つの共振周波数、低い周波数領域内に第一共振周波数を有し、高い周波数領域内に第二共振周波数を有している。0から第一共振周波数近くまでの周波数領域では、第一可動板と第二可動板は同位相で揺動する。なお、周波数が0の状態すなわち直流状態では第一可動板と第二可動板は等しく傾斜する。一方、第二共振周波数とその周辺の周波数領域では、第一可動板と第二可動板は逆位相で揺動する。
言い換えれば、この光偏向器においては、第一可動板と第二可動板は同位相で揺動する第一駆動状態と、第一可動板と第二可動板が逆位相で揺動する第二駆動状態とが存在する。第一駆動状態は、0から第一共振周波数近くまでの周波数領域で発生し、第二駆動状態は、第二共振周波数かそれに近い周波数領域で発生する。つまり、第二駆動状態は、第一駆動状態が発生する周波数領域よりも高い周波数領域で発生する。第二可動板は第二駆動状態を作り出すために設けられている。
低速スキャンは第一可動板と第二可動板とが同位相で揺動する状態(第一駆動状態)で行なわれ、高速スキャンは第一可動板と第二可動板とが逆位相で揺動する状態(第二駆動状態)で行なわれる。低速スキャン時の駆動効率は第一共振周波数に依存し、高速スキャン時の揺動周波数(第二共振周波数かそれに近い周波数)とは独立に決まる。このため、従来の高速スキャン時の揺動周波数を第一共振周波数に合わせる手法に比べて、第一共振周波数を低く設定できるため、低速スキャン時の駆動効率を改善することができる。高速スキャン時は共振周波数で駆動されるためQ値分の利得があり、駆動効率が高い。
さらに、第一可動板と第二可動板の慣性モーメントを変更することにより、第一共振周波数と第二共振周波数を任意に設定することができる。このため、第一共振周波数を高く設定することにより、広い低速スキャン領域を得ることができる。また、第二共振周波数を第一共振周波数に比べて非常に高く設定することにより、低速スキャン領域から大きく離れた高速スキャン周波数を得ることができる。
2. 第1項に記載の光偏向器において、一対の第二可動板の揺動軸周りの総合慣性モーメントが第一可動板の揺動軸周りの慣性モーメントと等しいか、それより大きい、光偏向器。
この光偏向器は第一実施形態に対応している。この光偏向器においては、第一可動板と第二可動板とが逆位相で揺動する第二駆動状態における第二可動板と第一可動板の揺動角は、一対の第二可動板の総合慣性モーメントと第一可動板の慣性モーメントの比によって決まる。反射面は第一可動板に形成されているので、第一可動板が大きい振れ角(揺動角)で揺動されることが望ましい。第二駆動状態において、第二可動板の慣性モーメントが第一可動板よりも大きい場合に、第一可動板の揺動角は第二可動板よりも大きくなる。光偏向器では、第二可動板の慣性モーメントが第一可動板の慣性モーメントよりも大きいので、高速スキャン時に大きな揺動角を効率良く得ることができる。
3. 第1項に記載の光偏向器において、固定部と第一可動板と第二可動板と第一弾性部材と第二弾性部材は同一のシリコン基板から形成され、第一弾性部材と第二弾性部材は略同一の厚みを有し、固定部と第一可動板と第二可動板は略同一の厚みを有し、第一弾性部材と第二弾性部材の厚みは固定部と第一可動板と第二可動板の厚みよりも薄く、第一弾性部材の幅(揺動軸に略直交する方向の寸法)は第二弾性部材の幅よりも広い、光偏向器。
4. 第1項に記載の光偏向器において、固定部と第一可動板と第二可動板と第一弾性部材と第二弾性部材は同一のシリコン基板から形成され、第一弾性部材と第二弾性部材は略同一の厚みを有し、固定部と第一可動板と第二可動板は略同一の厚みを有し、第一弾性部材と第二弾性部材の厚みは固定部と第一可動板と第二可動板の厚みよりも薄く、第一弾性部材の長さ(第一可動板と第二可動板の間の寸法)は第二弾性部材の長さ(第二可動板と固定部の間の寸法)よりも短い、光偏向器。

5. 第4項に記載の光偏向器において、第一弾性部材の幅は第二弾性部材の幅よりも広い、光偏向器。
第3項〜第4項の光偏向器は第一実施形態に対応している。第3項〜第4項の光偏向器においては、例えば、固定部と第一可動板と第二可動板と第一弾性部材と第二弾性部材は、SOI(Silicon on Insulator)基板と呼ばれる絶縁層を介して二層のシリコン層を有する基板から作製される。第一弾性部材と第二弾性部材は第一可動板と第二可動板と共に一層のシリコン基板から一体に作製されるため、可動板と弾性部材との間に発生する加工誤差はほとんどない。さらに、弾性部材と可動板の継ぎ目が無く、継ぎ目で問題となる応力集中等の問題が起こらない。第一可動板と第二可動板は絶縁層を介して別のシリコン基板層を有するSOI基板全層で作製される。このため、第一可動板と第二可動板は第一弾性部材や第二弾性部材に比べて大きな剛性を有し、揺動時に変形することが抑えられる。
6. 第1項に記載の光偏向器において、駆動手段は、第一可動板に設けられた駆動コイルと、第一可動板を横切る磁束を発生させる磁束発生器とから構成されている、光偏向器。
この光偏向器は第一実施形態に対応している。この光偏向器においては、例えば、駆動コイルは第一可動板の縁の近くを周回している。また、磁束発生器で発生される磁束は、揺動軸に略直交し、非揺動状態の第一可動板の反射面に略平行である。駆動コイルに電流が供給されると、駆動コイルを流れる電流と磁束発生器で発生される磁束との相互作用によりローレンツ力が発生する。第一可動板の揺動軸に平行な両端近く位置する部分の駆動コイルが受けるローレンツ力は、共に揺動軸に略直交し、互いに逆向きである。このため、第一可動板に揺動軸周りの偶力が生じる。その結果、第一可動板は、揺動軸周りに傾斜される。さらに、駆動コイルに交流電流を供給することにより、第一可動板を揺動軸周りに揺動させることができる。
7. 第6項に記載の光偏向器において、駆動手段は、さらに、第二可動板に設けられた駆動コイルを有しており、磁束発生器は、第一可動板に加えて第二可動板をも横切る磁束を発生させる、光偏向器。
この光偏向器は第一実施形態の第二変形例に対応している。この光偏向器においては、第二可動板は第一可動板と同様の原理によって揺動され得る。高速スキャン時に、第一可動板と同位相の力を第二可動板に発生させることにより、第二可動板の慣性モーメントを実質的に大きくすることができる。その結果、第二可動板の慣性モーメントが小さい場合にも、第一可動板を大きく振動させることができる。
8. 第1項に記載の光偏向器において、駆動手段は、第一可動板に設けられた電極と、第一可動板の電極に対向して配置された電極とから構成されている、光偏向器。
この光偏向器は第一実施形態の第三変形例に対応している。この光偏向器においては、例えば、第一可動板に設けられた電極は、一枚の電極板からなり、一定電位(例えばGND電位)に保たれる。また、第一可動板の電極に対向して配置された電極は、少なくとも二枚の駆動電極板からなり、異なる電位が与えられる。これにより、一方の駆動電極板と第一可動板の電極の間と、他方の駆動電極板と第一可動板の電極の間とには、異なる大きさの静電力引力が発生する。このため、第一可動板に揺動軸周りの偶力が生じる。その結果、第一可動板は、揺動軸周りに傾斜される。さらに、二つの駆動電極板に逆位相の交流電位を与えることにより、第一可動板を揺動軸周りに揺動させることができる。
9. 第8項に記載の光偏向器において、駆動手段は、さらに、第二可動板に設けられた電極と、第一可動板に設けられた電極に対向して配置された電極とを有している、光偏向器。
この光偏向器は第一実施形態の第三変形例に対応している。この光偏向器においては、第二可動板は第一可動板と同様の原理によって揺動され得る。高速スキャン時に、第一可動板と同位相の力を第二可動板に発生させることにより、第二可動板の慣性モーメントを実質的に大きくすることができる。その結果、第二可動板の慣性モーメントが小さい場合にも、第一可動板を大きく振動させることができる。
10. 第1項に記載の光偏向器において、さらに、固定部に対する第二可動板の揺動角を検出する検出手段を有している、光偏向器。
この光偏向器は第一実施形態の第四変形例に対応している。この光偏向器においては、低速スキャン時には第一可動板と第二可動板が同位相で揺動するため、第二可動板の揺動角を検出することにより第一可動部の揺動角を間接的に検出できる。第一可動板には反射面や駆動部があるため、検出手段をさらに設けるスペースが少ないのに対し、第二可動板には駆動部への配線以外はないため、スペース的に検出手段を形成しやすい。
11. 第10項に記載の光偏向器において、検出手段は、第二可動板に設けられた第一電極と、固定部から延在して設けられた第一電極に対向する第二電極とを有しており、第一電極と第二電極間に生じる容量変化から第二可動板の揺動角を検出することを特徴とする光偏向器。
この光偏向器は第一実施形態の第四変形例に対応している。この光偏向器においては、第二可動板の揺動に応じて変化する静電容量を変化することにより、揺動角度を検出する。
本発明の第一実施形態の光偏向器の要部の斜視図である。 本発明の第一実施形態の光偏向器の全体の斜視図である。 図2に示された光偏向器の平面図である。 図1に示された可動板ユニットの作製の工程を示している。 図4に図示されている断面を示している。 図2に示された光偏向器の駆動原理を説明するための図である。 第一実施形態の光偏向器において、駆動コイルに流れる交流電流の周波数に対する第一可動板の揺動角特性を示している。 第一実施形態の光偏向器において、第一可動板と第二可動板とが同位相で揺動する状態を示している。 第一実施形態の光偏向器において、第一可動板と第二可動板とが逆位相で揺動する状態を示している。 第一変形例による可動板ユニットの斜視図である。 図10に示された可動板ユニットの上面図である。 第二変形例による光偏向器の上面図である。 図12に示された偏向器において、低速スキャン時に第一可動板と第二可動板に作用する力を示している。 図12に示された偏向器において、高速スキャン時に第一可動板と第二可動板に作用する力を示している。 第三変形例による光偏向器の斜視図である。 図15に示された偏向器において、二枚の駆動電極板にそれぞれ与えられる交流電圧の好適な波形を示している。 第四変形例による光偏向器における可動板ユニットの斜視図である。 図17の手前側の第二可動板と第二ヒンジと固定部を拡大して示している。 第四変形例の光偏向器において、第二可動板の揺動角を検出する揺動角検出回路の構成を示している。 第四変形例の光偏向器において、第二可動板の揺動角に対する第一検出回路と第二検出回路と減算器の出力信号を示している。
符号の説明
100…光偏向器、110…磁気回路、112a、112b…永久磁石、116…ヨーク、120…可動板ユニット、122…第一可動版、124a、124b…第一ヒンジ、126a、126b…第二可動板、128a、128b…第二ヒンジ、130a、130b…固定部、132…反射面、142…駆動コイル、144a、144b…配線、146a、146b…引き出し電極、152…接続パッド、154…ブリッジ配線、156…接続パッド、158…外部電源、220…可動板ユニット、226a、226b…第二可動板、300…光偏向器、310…磁気回路、312a、312b…永久磁石、316…ヨーク、320…可動板ユニット、342a、342b…第二駆動コイル、344a、344b…配線、346a、346b…引き出し電極、352a、352b…接続パッド、354a、354b…ブリッジ配線、356a、356b…接続パッド、400…光偏向器、442…電極板、444aと444a…配線、446aと446b…引き出し電極、452a、452b…駆動電極板、458a、458b…外部電源、500…光偏向器、520…可動板ユニット、530a、530b…固定部、560a、560b…第二可動版、562r、562l…櫛歯、564r、564l…可動側櫛歯電極、568…可動側引き出し電極、570r、570l…延出部、572r、572l…櫛歯、573r、573l…電極部、574r、574l…固定側櫛歯電極、576r、576l…配線、578r、578l…固定側引き出し電極、592r、592l…検出回路、594r、594l…振幅変換回路、596r、596l…振幅検出回路、598…減算器、580r、580l…容量センサー、600…SOIウエハ、602…支持層、604…接合層、606…活性層、608…シリコン酸化膜、610…導電膜、612…パッシベーション膜、614…導電膜、616…絶縁膜。

Claims (11)

  1. 反射面を有する第一可動板と、
    固定部と、
    第一可動板と固定部の間に位置する一対の第二可動板と、
    第一可動板を第二可動板に対して揺動可能に支持している一対の第一弾性部材と、
    第二可動板を固定部に対して揺動可能に支持している一対の第二弾性部材と、
    第一可動板を揺動させる駆動手段とを有しており、
    第一弾性部材の揺動軸と第二弾性部材の揺動軸は同軸上に位置し、第二弾性部材の揺動に対する剛性は第一弾性部材の揺動に対する剛性よりも小さい、光偏向器。
  2. 請求項1に記載の光偏向器において、一対の第二可動板の揺動軸周りの総合慣性モーメントが第一可動板の揺動軸周りの慣性モーメントと等しいか、それより大きい、光偏向器。
  3. 請求項1に記載の光偏向器において、固定部と第一可動板と第二可動板と第一弾性部材と第二弾性部材は同一のシリコン基板から形成され、第一弾性部材と第二弾性部材は略同一の厚みを有し、固定部と第一可動板と第二可動板は略同一の厚みを有し、第一弾性部材と第二弾性部材の厚みは固定部と第一可動板と第二可動板の厚みよりも薄く、第一弾性部材の幅(揺動軸に略直交する方向の寸法)は第二弾性部材の幅よりも広い、光偏向器。
  4. 請求項1に記載の光偏向器において、固定部と第一可動板と第二可動板と第一弾性部材と第二弾性部材は同一のシリコン基板から形成され、第一弾性部材と第二弾性部材は略同一の厚みを有し、固定部と第一可動板と第二可動板は略同一の厚みを有し、第一弾性部材と第二弾性部材の厚みは固定部と第一可動板と第二可動板の厚みよりも薄く、第一弾性部材の長さ(第一可動板と第二可動板の間の寸法)は第二弾性部材の長さ(第二可動板と固定部の間の寸法)よりも短い、光偏向器。
  5. 請求項4に記載の光偏向器において、第一弾性部材の幅は第二弾性部材の幅よりも広い、光偏向器。
  6. 請求項1に記載の光偏向器において、駆動手段は、第一可動板に設けられた駆動コイルと、第一可動板を横切る磁束を発生させる磁束発生器とから構成されている、光偏向器。
  7. 請求項6に記載の光偏向器において、駆動手段は、さらに、第二可動板に設けられた駆動コイルを有しており、磁束発生器は、第一可動板に加えて第二可動板をも横切る磁束を発生させる、光偏向器。
  8. 請求項1に記載の光偏向器において、駆動手段は、第一可動板に設けられた電極と、第一可動板の電極に対向して配置された電極とから構成されている、光偏向器。
  9. 請求項8に記載の光偏向器において、駆動手段は、さらに、第二可動板に設けられた電極と、第一可動板に設けられた電極に対向して配置された電極とを有している、光偏向器。
  10. 請求項1に記載の光偏向器において、さらに、固定部に対する第二可動板の揺動角を検出する検出手段を有している、光偏向器。
  11. 請求項10記載の光偏向器において、検出手段は、第二可動板に設けられた第一電極と、固定部から延在して設けられた第一電極に対向する第二電極とを有しており、第一電極と第二電極間に生じる容量変化から第二可動板の揺動角を検出することを特徴とする光偏向器。
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