JP2011137192A - 金属用洗浄剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属に対する高い洗浄性、防食性、変色防止性を有し、抑泡性に優れる上に、高濃度液体とした際の液状安定性に優れる金属用洗浄剤を提供する。
【解決手段】本発明の金属用洗浄剤は、(A)成分:特定のノニオン界面活性剤と、(B)成分:特定のアミン化合物と、(C)成分:全炭素数が4〜10のカルボン酸の塩と、(D)成分:珪酸塩と、(E)成分:アルカリ金属の水酸化物とを含有し、(A)成分の含有量が5〜30質量%、(B)成分の含有量が1〜10質量%、(C)成分の含有量が5〜20質量%、(D)成分の含有量が1〜3質量%、(E)成分の含有量が2〜6質量%である。
【選択図】なし

Description

本発明は、アルミニウム等の金属を洗浄するための金属用洗浄剤に関する。
一般に、金属をプレス加工する際には、金属と金型との潤滑性を高めるために潤滑油が使用されている。また、金属を切削・研磨加工する際には、加工時に生じる摩擦熱を除去するために切削油が使用されている。
金属加工して得た金属部品には、上記潤滑油や切削油のほか、切削屑、研磨屑が付着しているが、これらを付着させたまま使用すると、得られる金属製品の性能や品質の低下を招くことがある。そのため、通常、加工後に、洗浄剤を用いて金属部品を洗浄する工程を有している。
高アルカリ性洗浄剤は金属部品の洗浄性に優れているため、一般に広く使用されている。しかしながら、金属がアルミニウム等の両性金属である場合、アルカリ性で腐食が進行するため、両性金属に対しては高アルカリ性洗浄剤の使用が避けられ、防食性を有する洗浄剤が使用されている。
防食性を有する金属用の洗浄剤としては、特許文献1に、カルボン酸またはその塩と高級アルキルアミンとノニオン界面活性剤を含有する洗浄剤が開示されている。また、特許文献2に、カルボン酸とアルカノールアミンとジアミンとを含有する洗浄剤が開示されている。
ところで、洗浄の工程では、洗浄剤をスプレーにより金属に吹き付けることが多いが、スプレーを用いると、洗浄剤が発泡しやすくなる。また、切削油に界面活性剤が含まれると、洗浄後の洗浄液がより発泡しやすくなる。発泡が起こると、作業性が低下するため、洗浄剤には高い抑泡性が求められるが、特許文献1,2に記載の洗浄剤は抑泡性が高いとは言えなかった。しかも、洗浄性および防食性も充分ではなかった。
抑泡性の高い洗浄剤としては、特許文献3に、アミン類と界面活性剤とグリコールエーテル類とを含有する洗浄剤が開示されている。しかしながら、特許文献3に記載の洗浄剤は、金属に対する洗浄性が充分ではなかった。
さらには、特許文献1〜3に記載の洗浄剤は、高濃度液体とした際に液状安定性を確保することが困難であった。
特開平8−319499号公報 特許第2923410号公報 特許第2899784号公報
本発明は、金属に対する高い洗浄性、防食性、変色防止性を有し、抑泡性に優れる上に、高濃度液体とした際の液状安定性に優れる金属用洗浄剤を提供することを目的とする。
[1](A)成分:一般式(1)RO(AO)H (式中、Rは炭素数8〜11のアルキル基またはアルケニル基、AOはアルキレンオキシドである。nはAOの平均付加モル数で、1〜10である。)で表されるノニオン界面活性剤と、
(B)成分:一般式(2)R−X−(CH)−NHで表されるアミン化合物(式中、Rは、炭素数8〜12のアルキル基であり、Xは−O−又は−NH−である。)と、
(C)成分:全炭素数が4〜10のカルボン酸の塩と、
(D)成分:珪酸塩と、
(E)成分:アルカリ金属の水酸化物とを含有し、
(A)成分の含有量が5〜30質量%、(B)成分の含有量が1〜10質量%、(C)成分の含有量が5〜20質量%、(D)成分の含有量が1〜3質量%、(E)成分の含有量が2〜6質量%であることを特徴とする金属用洗浄剤。
[2](C)成分と(E)成分のモル比(C/E)が0.5〜2.5である[1]に記載の金属用洗浄剤。
本発明の金属用洗浄剤は、金属に対する高い洗浄性、防食性、変色防止性を有し、抑泡性に優れる上に、高濃度液体とした際の液状安定性に優れる。
本発明の金属用洗浄剤(以下、「洗浄剤」と略す。)は、(A)成分:ノニオン界面活性剤と、(B)成分:アミン化合物と、(C)成分:カルボン酸の塩と、(D)成分:珪酸塩と、(E)成分:アルカリ金属の水酸化物とを含有する。
[(A)成分:ノニオン界面活性剤]
(A)成分のノニオン界面活性剤は、下記一般式(1)で表される化合物であり、抑泡性を有しつつ洗浄性を付与するものである。
一般式(1) RO(AO)
一般式(1)中、Rは、炭素数8〜11、好ましくは炭素数8〜10のアルキル基またはアルケニル基である。Rの炭素数が8以上あることにより洗浄性に優れたものとなり、炭素数が11以下であることにより、取り扱い易いものとなる。
一般式(1)におけるAOはアルキレンオキシド(エチレンオキシド(EO)、プロピレンオキシド(PO)の一方または両方)である。アルキレンオキシドがEOの場合、洗浄性を高め、POの場合、洗浄時の抑泡性を高める効果を有する。EOおよびPOの両方を有する場合、それらの付加形態は、ブロックであってもよいし、ランダムであってもよい。
nはAOの平均付加モル数で、1〜10、好ましくは3〜5である。nが1以上であることにより、洗浄性が優れたものとなり、10以下であることにより、洗浄時の抑泡性が優れたものとなる。
(A)成分のノニオン界面活性剤の含有量は、洗浄剤全体を100質量%とした際の5〜30質量%であり、15〜20質量%であることが好ましい。ノニオン界面活性剤の含有量が5質量%以上であることにより、洗浄性が高くなり、30質量%以下であることにより、充分な液安定性を確保でき、(A)〜(E)の各成分を充分量配合できる。
[(B)成分:アミン化合物]
(B)成分のアミン化合物は、下記一般式(2)で表される化合物であり、洗浄性および抑泡性を向上させるものである。
一般式(2) R−X−(CH)−NH
一般式(2)で表される化合物は、具体的には、アルキルジアミン、アルキルオキソアミンである。
一般式(2)中、Rは、炭素数8〜12、好ましくは炭素数9〜11のアルキル基である。(B)成分のRの炭素数が8以上であることにより、洗浄性、抑泡性が高くなる上に、吸着膜を容易に形成でき、防食性が高くなる。一方、(B)成分のRの炭素数が12以下であることにより、抑泡性が高くなる。
式(2)におけるXは−O−又は−NH−であるが、防食性がより高くなる点では、−O−が好ましい。
また、アミン化合物は、極性が大きく、泡立ちにくい点で、アルキルオキソアミンが好ましく、Rの炭素数9〜11のアルキルオキソアミンがより好ましい。
(B)成分のアミン化合物の含有量は、洗浄剤全体を100質量%とした際の1〜10質量%であり、3〜6質量%であることが好ましい。アミン化合物の含有量が1質量%以上であることにより、抑泡性が高くなり、10質量%以下であることにより、高濃度液体にできる液状安定性を確保できる。
[(C)成分:カルボン酸塩]
(C)成分のカルボン酸塩は、全炭素数が4〜10のカルボン酸の塩である。これらカルボン酸塩は金属に防食性を付与するものである。
(C)成分のカルボン酸塩の全炭素数が4以上であることにより、防食性が高くなり、全炭素数が10以下であれば、抑泡性が高くなる。
全炭素数4〜10のカルボン酸としては、例えば、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、コハク酸が挙げられる。
塩を形成する場合の塩基としては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどの無機塩基、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、(イソ)プロピルアミン、ジ(イソ)プロピルアミン、モノエタノールアミン、N−メチルモノエタノールアミン、N−エチルモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミンなどの有機塩基が挙げられる。カルボン酸塩は、あらかじめカルボン酸塩としたものを洗浄剤調製時に添加してもよいし、洗浄剤調製時にカルボン酸と塩基とを別々に添加してもよい。
カルボン酸塩の中でも、より高い防食性が得られることから、n−オクタン酸塩が好ましく、n−オクタン酸ナトリウムがより好ましい。
(C)成分のカルボン酸塩の含有量は、洗浄剤全体を100質量%とした際の5〜20質量%であり、10〜15質量%であることが好ましい。(C)成分のカルボン酸塩の含有量が5質量%以上、20質量%以下であることにより、高濃度液体とした際の液状安定性が高くなる。
[(D)成分:珪酸塩]
(D)成分の珪酸塩は防食性を高めるためのものである。
珪酸塩の具体例としては、珪酸ナトリウム、層状珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、オルソ珪酸ナトリウム等が挙げられ、メタ珪酸ナトリウムが好ましい。
珪酸塩におけるNaOとSiOとのモル比(SiO/NaO)は、特に限定されず、モル比(SiO/NaO)=0.3〜3.0であることが好ましく、0.5〜2.0であることがより好ましく、0.7〜1.5であることがさらに好ましい。
珪酸塩のなかでより好適なものとしては、モル比(SiO/NaO)が1.0のメタ珪酸ナトリウム、モル比(SiO/NaO)が0.5のオルソ珪酸ナトリウム等が挙げられ、モル比(SiO/NaO)が1.0のメタ珪酸ナトリウムが特に好ましい。
本発明において、珪酸塩としては、例えば、メタ珪酸ナトリウム(オキシデンタルケミカル(株)製、商品名:無水メタ珪酸ソーダ、モル比(SiO/NaO)=1.0)、オルソ珪酸ナトリウム(日本化学工業(株)製、商品名:粒状オルソ、モル比(SiO/NaO)=0.5)等の市販品を用いることができる。
(D)成分の珪酸塩の含有量は、洗浄剤全体を100質量%とした際の1〜3質量%であり、1.02〜2.04質量%であることが好ましい。珪酸塩の含有量が1質量%以上であることにより、防食性が高くなり、3質量%以下であることにより、高濃度液体にできる液状安定性を確保できる。
[(E)成分:アルカリ金属の水酸化物]
(E)成分のアルカリ金属の水酸化物は液状安定性を向上させるためのものである。
アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムが挙げられる。
(E)成分のアルカリ金属の水酸化物の含有量は、洗浄剤全体を100質量%とした際の2〜6質量%であり、2.5〜5.0質量%であることが好ましい。アルカリ金属の水酸化物の含有量が2質量%以上、6質量%以下であることにより、高濃度液体にできる液状安定性を確保できる。
本発明の洗浄剤においては、(C)成分と(E)成分とのモル比(C/E)が0.5〜2.0であり、0.7〜1.2であることが好ましい。(C)成分と(E)成分とのモル比が0.5以上、2.0以下であることにより、高濃度液体にできる液状安定性を確保できる。
[その他の成分]
また、本発明の洗浄剤は、任意成分として、消泡剤、防腐剤、アミノカルボン酸系キレート剤などを含有してもよい。これらの中でも、洗浄性がより高くなることから、アミノカルボン酸系キレートを含有することが好ましい。
アミノカルボン酸系キレート剤としては、例えば、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、トリエチレンテトラ酢酸(TTHA)、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、1,3−プロパン−2−ジアミン四酢酸(PDTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸(HEDTA)、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸(HIDA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、プロピレンジアミンテトラ酢酸、トリエチレンテトラアミンヘキサ酢酸、エチレングリコールジエーテルジアミンテトラ酢酸、エチレンジアミンテトラプロピオン酸、シクロヘキサン−1,2−ジアミンテトラ酢酸、イミノジコハク酸、アスパラギン酸ジ酢酸、β−アラニンジ酢酸、ヒドロキシイミノジコハク酸などの酸またはその塩が挙げられる。
塩を形成する場合の塩基としては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが挙げられる。
アミノカルボン酸系キレート剤の含有量は、本発明の効果を損なわない範囲で、目的応じて適宜選択することができる。
[pH]
洗浄剤の25℃におけるpHは11.4〜11.8の範囲であることが好ましい。洗浄剤のpHが11.4以上であれば、洗浄性がより高くなり、pHが11.8以下であれば、金属(特にアルミニウム等の両性金属)の耐腐食性がより高くなる。
上記pHにするためには、アルカリや酸を添加すればよい。アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリ剤、アルカノールアミン、第4級アンモニウムヒドロキシ化合物等の有機アルカリが挙げられる。酸としては、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸、酢酸等の有機酸が挙げられる。
[洗浄剤の希釈]
洗浄剤は、使用する前に、洗浄の対象物に応じて適宜希釈して使用してもよい。
洗浄の対象物が金属製の自動車部品である場合、0.3〜15質量に希釈することが好ましく、0.5〜5.0質量%に希釈することがより好ましい。希釈濃度が0.3質量%以上であれば、充分な洗浄性、防食性及び抑泡性を得ることができ、15質量%では濃度が濃すぎて洗浄剤使用量が必要以上になる。
希釈用の溶媒としては、取り扱い性に優れることから、水が好ましい。
[製造方法]
洗浄剤の製造方法としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(A)成分と(B)成分と(C)成分と(D)成分と(E)成分と、必要に応じてその他の成分と、溶媒とを混合することにより、製造することができる。より具体的には、例えば、溶媒中に、(A)成分と(B)成分と(C)成分と(D)成分と(E)成分と、必要に応じてその他の成分とを添加し、10〜30℃で攪拌することにより、製造できる。攪拌に用いる装置としても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、攪拌子、攪拌羽などを利用することができる。
溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、取り扱い性に優れることから、水が好ましい。
本発明の洗浄剤は、(A)〜(E)成分の5成分を上記範囲で含有することによって、金属に対する高い洗浄性、防食性、変色防止性を発揮し、抑泡性に優れる。しかも、高濃度液体とした際の液状安定性に優れる。高濃度にすることにより、生産コスト・輸送コストの削減を図ることができる。
本発明の洗浄剤は、切削屑や切削油の洗浄性にとりわけ優れるため、切削屑や切削油の付着が多い自動車用金属部品の洗浄に好適に使用される。
実施例および比較例にて使用した(A)成分(ノニオン界面活性剤)を表1に、(B)成分(アミン化合物)を表2に、(C)成分(カルボン酸塩)を形成するためのカルボン酸を表3に、(D)成分(珪酸塩)を表4に、(E)成分(アルカリ金属の水酸化物)を表5に示す。
Figure 2011137192
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(実施例1〜22、比較例1〜15)
表6〜9に示す配合で各成分を混合して、各例の洗浄剤をそれぞれ調製した。なお、表6〜9の配合量の単位は「質量%」であり、いずれの成分も純分換算量を示す。
得られた洗浄剤の、液状安定性、洗浄性、防食性、抑泡性を以下のように評価した。洗浄性、防食性、抑泡性については、得られた洗浄剤を1質量%に希釈して用いた。
Figure 2011137192
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<液状安定性>
洗浄剤を調製した後、室温、40℃及び−5℃の環境下で1ヶ月後の状態を観察して、液状安定性を評価した。
(評価方法)
外観観察:液の外観を観察し、析出物や液分離の有無を調べた。
(評価基準)
◎:室温、40℃、−5℃のいずれの環境下でも、析出物も液分離も見られなかった。
○:室温の環境下では、析出物や液分離は見られなかったが、40℃および−5℃の環境下では、析出物や液分離が見られた。
△:室温、40℃、−5℃のいずれの環境下でも、析出物や液分離が生じていた。
×:調製直後に析出物や液分離が生じた。
評価が◎,○であれば、充分な液状安定性を有する。
<洗浄性>
(試験方法)
セラミックテストピースに水溶性切削油を塗布し、アルミニウム粉を均一に散布した後、100℃で1時間加熱したものを、洗浄性評価用のテストピースとした。
得られた洗浄剤を希釈した洗浄液を50℃に加熱した後、これにテストピースを浸漬した。洗浄液を200回転/分で攪拌しながら、テストピースを1分洗浄した後、洗浄液から引き上げた。引き上げたテストピースの表面外観を以下のように観察し、洗浄性を評価した。
(評価方法)
外観観察:洗浄後のテストピースと洗浄前テストピースの色を比較した。
顕微鏡観察:テストピースの表面を顕微鏡で観察し、残留異物のサイズ(最も長い部分の長さ)・量を評価した。
◎:目視で残留異物を確認できず、かつ、顕微鏡観察でサイズ50μm以上の残留異物が全く見られなかった。
○:目視で異物を確認できないが、顕微鏡観察でサイズ50μm以上の残留異物がわずかに見られた。
△:目視で異物を確認できないが、顕微鏡観察でサイズ50μm以上の残留異物が見られた。
×:未洗浄のテストピースとほぼ同じ状態であった。
評価が◎,○であれば、充分な洗浄性を有する。
<防食性>
(試験方法)
アルミニウムテストピース(アルミニウム材質:A2017P、ADC−12)表面を紙やすりで研磨して酸化被膜を除去した後、アセトンに浸漬し、超音波洗浄機でアルミニウム屑を除去した。
得られた洗浄剤を希釈した洗浄液を50℃に加熱した後、これに上記テストピースを浸漬し、10分間放置後、洗浄液から引き上げた。引き上げたテストピースの表面外観を未洗浄テストピースの表面外観と比較し、変色・腐食度合いから、以下のように防食性を評価した。
(評価基準)
◎:未洗浄のものと全く変わらないほど変色していなかった。
○:部分的にやや黒みがかっているが、テストピースの全表面の8割は変色が見られなかった。
△:変色して黒変していた。
×:変色して黒変し、さらにテストピースの荒れ(腐食)が発生していた。
評価が◎,○であれば、充分な防食性を有する。
<抑泡性>
洗浄剤を希釈した洗浄液と水溶性切削油とを比色管に各々30mL入れ、各比色管を上下に30回振とうして発泡させた。振とう終了から3分後の泡の高さを測定し、以下のように抑泡性を評価した。
(評価基準)
◎:0〜5mm
○:6〜10mm
△:11〜20mm
×:20mm以上
評価が◎,○であれば、充分な抑泡性を有する。
一般式(1)のRの炭素数が8〜11のノニオン界面活性剤とアルキルジアミンまたはアルキルオキソアミンとカルボン酸塩と珪酸塩とアルカリ金属の水酸化物とを含有する実施例1〜22の洗浄剤は、洗浄性、防食性、変色防止性、抑泡性に優れる上に、高濃度液体とした際の液状安定性に優れていた。
これに対し、アルキルオキソアミンとカルボン酸塩と珪酸塩とアルカリ金属の水酸化物とを含有するが、一般式(1)のRの炭素数が8〜11のノニオン界面活性剤を含有しない比較例1の洗浄剤は、洗浄性が低かった。
一般式(1)のRの炭素数が8〜11のノニオン界面活性剤とカルボン酸塩と珪酸塩とアルカリ金属の水酸化物とを含有するが、アルキルジアミンおよびアルキルオキソアミンを含有しない比較例2の洗浄剤は、抑泡性が低かった。
一般式(1)のRの炭素数が8〜11のノニオン界面活性剤とアルキルオキソアミンと珪酸塩とアルカリ金属の水酸化物とを含有するが、カルボン酸塩を含有しない比較例3の洗浄剤は、液状安定性が低かった。
一般式(1)のRの炭素数が8〜11のノニオン界面活性剤とアルキルオキソアミンとカルボン酸塩とアルカリ金属の水酸化物とを含有するが、珪酸塩を含有しない比較例4の洗浄剤は、防食性が低かった。
一般式(1)のRの炭素数が8〜11のノニオン界面活性剤とアルキルオキソアミンとカルボン酸塩と珪酸塩とを含有するが、アルカリ金属の水酸化物を含有しない比較例5の洗浄剤は、液状安定性が低かった。
一般式(1)のRの炭素数が8〜11のノニオン界面活性剤の含有量が5質量%未満の比較例6の洗浄剤では、洗浄性が低かった。
一般式(1)のRの炭素数が8〜11のノニオン界面活性剤の含有量が30質量%を超える比較例7の洗浄剤では、液状安定性が低かった。
アルキルオキソアミンの含有量が1質量%未満の比較例8の洗浄剤では、抑泡性が低かった。
アルキルオキソアミンの含有量が10質量%を超える比較例9の洗浄剤では、液状安定性が低かった。
カルボン酸塩の含有量が5質量%未満の比較例10の洗浄剤、カルボン酸塩の含有量が20質量%を超える比較例11の洗浄剤では、液状安定性が低かった。
珪酸塩の含有量が1質量%未満の比較例12の洗浄剤では、防食性が低かった。
珪酸塩の含有量が3質量%を超える比較例13の洗浄剤では、液状安定性が低かった。
アルカリ金属の水酸化物の含有量が2質量%未満の比較例14の洗浄剤、アルカリ金属の水酸化物の含有量が6質量%を超える比較例15の洗浄剤では、液状安定性が低かった。

Claims (2)

  1. (A)成分:一般式(1)RO(AO)H (式中、Rは炭素数8〜11のアルキル基またはアルケニル基、AOはアルキレンオキシドである。nはAOの平均付加モル数で、1〜10である。)で表されるノニオン界面活性剤と、
    (B)成分:一般式(2)R−X−(CH)−NHで表されるアミン化合物(式中、Rは、炭素数8〜12のアルキル基であり、Xは−O−又は−NH−である。)と、
    (C)成分:全炭素数が4〜10のカルボン酸の塩と、
    (D)成分:珪酸塩と、
    (E)成分:アルカリ金属の水酸化物とを含有し、
    (A)成分の含有量が5〜30質量%、(B)成分の含有量が1〜10質量%、(C)成分の含有量が5〜20質量%、(D)成分の含有量が1〜3質量%、(E)成分の含有量が2〜6質量%であることを特徴とする金属用洗浄剤。
  2. (C)成分と(E)成分のモル比(C/E)が0.5〜2.0である請求項1に記載の金属用洗浄剤。
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