JP2011128605A - ペリクル - Google Patents

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Abstract

【課題】有機ガスの吸着性能に優れた粘着剤を有するペリクルを提供する。
【解決手段】ペリクル枠と、該ペリクル枠の一端面にペリクル膜を有し、他端面に粘着剤を有するペリクルであって、該粘着剤のトルエンによる重量膨潤度が5倍以上であることを特徴とするペリクル。
【選択図】なし

Description

本発明は、LSI、超LSIなどの半導体デバイスあるいは液晶表示板などを製造する
際に、マスクに異物が付着することを防止するために使用されるリソグラフィー用ペリク
ルに関する。特に高解像度を必要とする露光において使用されるエキシマレーザーを使用
したリソグラフィー用ペリクルに関する。特に好ましくは200nm以下の紫外光露光に
使用されるリソグラフィー用ペリクルに関する。
半導体製造のフォトリソグラフィー工程において、ウエハー上に集積回路に対応したフ
ォトレジストパターンを形成するためには、ステッパー(縮小投影露光装置)等の半導体
製造装置が使用されている。ペリクルは枠形状を有するペリクル枠の一端面に透明薄膜を
張設したものであり、異物が回路パターンを形成するためマスク上に直接付着することを
防止するものである。従って、仮にフォトリソグラフィー工程において異物がペリクル上
に付着したとしても、フォトレジストが塗布されたウエハー上にこれらの異物は結像しな
いため、異物の像による半導体集積回路の短絡や断線等を防ぐことができ、フォトリソグ
ラフィー工程の製造歩留まりを向上させることができる。
近年、半導体装置の高集積化に伴って、フォトリソグラフィー工程に用いる露光光の短
波長化が進められている。すなわち、ウエハー上に集積回路パターンを描写する際に、よ
り狭い線幅で微細な回路パターンを描画できる技術が要求されている。これに対応するた
めに、例えば、フォトリソグラフィー用ステッパーの露光光として、従来のg線(波長4
36nm)、i線(波長365nm)から進んでKrFエキシマレーザー(波長248n
m)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)さらに、F2エキシマレーザー(波長
157nm)等のより短波長の光が用いられようとしている。
ペリクルをマスク上に固定する方法としては、粘着剤で剥離可能に固定する方法が通常
使用され、そのための粘着剤としては、アクリル系、ゴム系、ポリブテン系、ポリウレタ
ン系、シリコーン系等のものが知られている(特許文献1参照)。粘着剤層は一端面にペ
リクル膜が張設されたペリクル枠の他端面に形成されるのであるが、ペリクル膜またはマ
スクが汚れた場合には、マスクから一度ペリクルを剥離して汚れを除去しペリクルを再度
マスクに貼り替える必要がある。また、露光工程においてマスクからペリクルが剥がれるなどの問題がないよう、上記粘着剤にはある一定荷重をかけても剥がれない耐荷重性が求められる。
一方、上述した露光光の短波長化・高エネルギー化に伴い、露光に伴うペリクル膜また
はマスクの汚れ(「ヘイズ」と呼ばれる。)が発生する頻度は高くなってきている。
上述の露光光の短波長化・高エネルギー化に伴い発生するヘイズの原因の1つとしてと
して、露光中に粘着剤から発生する有機ガス成分が考えられている。これまで使われてき
たシリコーン系粘着剤やゴム系粘着剤では、露光中に発生するガス成分が多い。粘着剤か
ら発生するガス成分を低減する方法としては、特許文献2〜4に開示されるような技術が
一般的には知られているが完全に問題の解決には至っていない。
また、上述した露光光の短波長化・高エネルギー化に伴い、露光に伴うペリクル膜また
はマスクの汚れが発生する頻度は高くなったことで、ペリクルやマスクの取替え頻度も高くなっている。このような状況の下、適切な粘着力を安定して有するとともに、貼り替え時にマスク上に糊残りしないペリクル用粘着剤が望まれている。特に200nmよりも波長の短い光を用いるフォトリソグラフィー工程においては上述のヘイズがより発生しやすいため、ペリクルのマスクからの剥離時にマスク上に粘着剤が糊残りしないという特質がより求められている。その一方で、現在KrFエキシマレーザー(波長248nm)を用いるフォトリソグラフィー工程においてペリクル用粘着剤として使用されているシリコーン系粘着剤は、マスク上に粘着剤が糊残りしやすく、又、耐荷重性も十分でないという問題があった。
ペリクル剥離後の糊残りを改善する方法として、特許文献5には凝集破断強度が20g
/mm2以上である粘着層を有するペリクルが開示されている。しかし、粘着剤の糊残り
と耐荷重性の問題は一般にトレードオフの関係にあり、糊残りの少ない粘着剤は耐荷重性
に乏しく、露光中に粘着剤が剥がれてしまうという問題が生じていた。
また、近年の露光光の短波長化・高エネルギー化に伴い、パターンの微細化が進んでいるが、このため、マスクの平坦性が悪いと露光時に焦点ズレが発生し、焼き付けられるパターンの精度が悪くなるという問題が発生すると言われている。このため、マスクに求められる平坦性は従来より厳しくなってきている。
マスクの平坦性を変化させるものの1つとして、ペリクルの影響があると言われており、特にマスク粘着材にて平坦性を変化させない方法として、特許文献6、7が開示されている。
特開平05−281711号公報 特開平10−171103号公報 特開2001−147518号公報 国際公開第2004−046827号パンフレット 特開2006−146085号公報 特開2009−276504号公報 特開2009―025560号公報
本発明者らの研究の結果、粘着剤から発生する有機ガス成分のうち、トルエン、酢酸エ
チルに代表される有機溶剤成分がフォトマスク上に発生するヘイズの主な原因であること
がわかった。
有機溶剤は主に溶液重合の際に使用されるものであって、特にトルエン、酢酸エチルは
粘着剤に対する溶解性が高く、適度な沸点を有するため、工業上非常に使いやすい溶剤で
ある。しかしながら、上記有機溶剤を使用して製造された粘着剤にはある一定量の有機溶
剤成分が残存し、それが露光中にガスとして発生してしまう。粘着剤層から発生するガス
を低減するためには通常、使用した溶剤などの低沸点成分を高温、長時間乾燥させ、粘着
剤層の残存する溶剤をできるだけ減らす方法がとられる。しかしながら、長時間の乾燥は
生産性を悪化し、また、粘着剤中の有機溶剤成分を取り除く方法を施したとしても、ある
一定量の有機溶剤成分は必ず残存してしまい、その有機溶剤成分が揮発し、ヘイズの原因
となっていた。
そこで本発明者らが鋭意検討した結果、ペリクルに使用する粘着剤自体に有機ガスの吸
着性能を持たせることで、ヘイズの原因となるフォトマスクへの有機ガスの吸着を防ぐこ
とができることを見出し、本願発明を完成させるに至った。
本発明は、有機ガスの吸着性能に優れた粘着剤を有するペリクルを提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、以下の発明で上記課題が解決することがわかった。
すなわち本発明は
1.ペリクル枠と、該ペリクル枠の一端面にペリクル膜を有し、他端面に粘着剤を有するペリクルであって、該粘着剤のトルエンによる重量膨潤度が5倍以上であることを特徴とするペリクル。
2.該粘着剤が、炭素数4〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、硬化材との反応性を有する官能基を有するモノマーとの共重合体である(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体と、硬化材との反応生成物を含むことを特徴とする上記1に記載のペリクル。
3.該粘着剤の引っ張り速度30mm/minでの引っ張り試験によって得られる23℃における300%モジュラス値が50〜350mN/mmであることを特徴とする請求項1または上記2に記載のペリクル。
4.該硬化材が、多官能性エポキシ化合物及びイソシアネート系化合物からなる群から選択される少なくともいずれか1つの硬化材であることを特徴とする上記1または上記2に記載のペリクル。
5.該粘着剤が重合開始末端を備えた重合体と重合開始剤を含む粘着剤組成物からなる粘着剤であって、該粘着剤中の重合開始剤の全重量が粘着剤全重量に対し8ppm以下であることを特徴とする上記1または上記2に記載のペリクル。
6.該粘着剤が、(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体100重量部と硬化材0.05〜3重量部との反応生成物を含む粘着剤であることを特徴とする上記1または上記2に記載のペリクル。
7.該多官能性エポキシ化合物が2〜4個のエポキシ基を有する含窒素エポキシ化合物であることを特徴とする上記4に記載のペリクル。
8.該硬化材との反応性を有する官能基を有するモノマーとしてアクリル酸を含み、該アクリル酸の量が該(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体を構成する全モノマーに対し0.1〜5重量%であることを特徴とする上記3に記載のペリクル。
9.該(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体の重量平均分子量が70万〜250万であることを特徴とする上記3に記載のペリクル。
10.ペリクル枠と、該ペリクル枠の一端面にペリクル膜を有し、他端面に粘着剤を有するペリクルであって、該粘着剤が重合開始末端を備えた重合体と重合開始剤を含む粘着剤組成物からなる粘着剤であって、該粘着剤中の重合開始剤の全重量が粘着剤全重量に対し8ppm以下であることを特徴とするペリクル。
11.該重合開始剤が過酸化物系重合開始剤若しくはアゾ系重合開始剤、又はアルキルフェノン系重合開始剤若しくはアシルフォスフィンオキサイド系重合開始剤であることを特徴とする上記10に記載のペリクル。
12.該粘着剤が、炭素数4〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、硬化材との反応性を有する官能基を有するモノマーとの共重合体である(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体と、硬化材との反応生成物を含むことを特徴とする上記10または上記11に記載のペリクル。
13.該粘着剤の引っ張り速度30mm/minでの引っ張り試験によって得られる23℃における300%モジュラス値が50〜350mN/mmであることを特徴とする上記10または上記11に記載のペリクル。
14.該硬化材が、多官能性エポキシ化合物及びイソシアネート系化合物からなる群から選択される少なくともいずれか1つの硬化材であることを特徴とする上記10または上記11に記載のペリクル。
15.該粘着剤のトルエンによる重量膨潤度が5倍以上であることを特徴とする上記10または上記11に記載のペリクル。
16.該粘着剤が、(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体100重量部と硬化材0.05〜3重量部との反応生成物を含む粘着剤であることを特徴とする上記12に記載のペリクル。
17.該多官能性エポキシ化合物が2〜4個のエポキシ基を有する含窒素エポキシ化合物であることを特徴とする上記14に記載のペリクル。
18.該硬化材との反応性を有する官能基を有するモノマーとしてアクリル酸を含み、該アクリル酸の量が該(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体を構成する全モノマーに対し0.1〜5重量%であることを特徴とする上記12に記載のペリクル。
19.該(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体の重量平均分子量が70万〜250万であることを特徴とする上記12に記載のペリクル。
20.(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体100重量部と多官能性エポキシ化合物0.05〜3重量部との反応生成物を含む粘着剤であって、該(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体が、炭素数4〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、エポキシ基との反応性を有する官能基を有するモノマーとの共重合体であって、トルエンによる重量膨潤度が5倍以上であることを特徴とする粘着剤。
である。
本発明のペリクルは、有機ガスの吸着性能に優れたペリクルであるため、フォトマスク
上に発生するヘイズを効果的に抑制することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳
細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下
の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施でき
る。
本発明のペリクルに使用する粘着剤は、トルエンによる重量膨潤度が5倍以上である
。ここで膨潤とは弾性ゲルが液体(溶剤)を吸収して体積・重量を増加させる現象をいい、重量膨潤度は、弾性ゲルが液体(溶剤)を吸収して重量が増加した際の、その増加割合を示す。
粘着剤の重量膨潤度が大きいと、ペリクルとフォトマスクで囲まれた閉空間中に存在す
る、トルエン、酢酸エチルに代表される有機ガスを粘着剤で吸着することができ、有機ガ
スがマスクに接触する頻度を大幅に低減することができる。その結果、ヘイズの発生を大
幅に抑制することができる。
また、重量膨潤度を大きくすることで、有機ガスを吸着することができるだけでなく、
発生するガスの量をも低減することができる。具体的には、粘着剤作製時に使用する溶剤
と溶質であるポリマーの重量膨潤度をコントロールすることで、溶剤がポリマー中に残存
していても、溶剤がポリマーからガスとして発生せず、ポリマーの中にとどまっているこ
とが判明した。重量膨潤度をコントロールすることで発生するガスが低減する理由は定か
ではないが、ポリマーと溶剤の親和性を高くし、かつポリマーの架橋ネットワークをコン
トロールすることで、残存する溶剤がポリマー中に取り込まれることが原因と推察してい
る。
更に、トルエンによる重量膨潤度が5倍以上であると、ポリマーの架橋ネットワークの
大きさがペリクルとフォトマスクで囲まれた閉空間中に存在する、トルエン、酢酸エチル
に代表される有機ガスを吸着するのに最適な大きさとなり、ヘイズの発生を大幅に抑制し
ていることが推察される。
以上理由により、ペリクルに使用する粘着剤は、トルエンによる重量膨潤度が5倍以上
、好ましくは7倍以上、さらに好ましくは9倍以上、特に好ましくは10倍以上が好まし
い。
本願発明のペリクルに使用する粘着剤は、重量膨潤度が5倍以上であれば限定は無いが
、特に、(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体と、硬化材との反応生成物を含んでなる組成物からなる粘着剤であって、該(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体が、炭素数4〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(以下「A成分」という。)と、硬化材との反応性を有する官能基を有するモノマー(以下「B成分」という。)との少なくとも2つのモノマー成分を共重合させることによって得られる共重合体である粘着剤がマスクとの接着力が十分で、且つ、剥離後の糊残りが少ないという点で好ましい。
アルキルエステル共重合体は、A成分が99〜80重量%、B成分が1〜20重量%である単量体混合物の共重合体であることがマスクへの適度な接着力を発現することができ、より好ましい。
ここで、A成分のモノマーを、炭素数4〜14のアルキル基が直鎖状のもの(以下「A
1成分」という。)と炭素数4〜14のアルキル基が分岐状のもの(以下「A2成分」と
いう。)に分けた場合に、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体は、A2成
分が9〜59%である単量体混合物の共重合体であると、粘着力に優れるのでより好まし
い。A1成分が40〜90重量%、A2成分が9〜59重量%、B成分が1〜20重量%
である単量体混合物の共重合体であると、剥離後の糊残りが少なくなりさらに好ましい。
A1成分のアクリレ―ト系モノマーは、アルキル基の炭素数が4〜14の(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルであり、具体的には、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリ
ル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ) ア
クリル酸ドデシル、(メタ) アクリル酸ラウリルなどの直鎖脂肪族アルコールの(メタ
)アクリル酸エステルがあげられる。これらは単独でも2種以上併せて用いてもよい。な
かでも、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸オクチルなどの炭素数4〜8の
アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが、マスクとの適度な接着性を
発現するため、好ましく用いられる。
A2成分のアクリレ―ト系モノマーは、分岐状のアルキル鎖を持つものであり、具体的
には、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソノ
ニルがあげられる。これらは単独でも2 種以上併せて用いてもよい。なかでも、共重合
性の点から、(メタ)アクリル酸イソブチル(例えば、イソブチルアクリレート)や(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル(例えば、2−エチルヘキシルアクリレート)が好ましく用いられる。
B成分のモノマーは、上記A成分のモノマーと共重合可能なモノマーであって、エポキ
シ基との反応性を有するモノマーである。例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マ
レイン酸、クロトン酸などのカルボキシル基含有モノマーや、(メタ)アクリル酸2−ヒ
ドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−
ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル等のヒドロキシル基含有
モノマーである。これらは単独でも2種以上併せて用いてもよい。なかでも、共重合性、
汎用性等の点から、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸4−
ヒドロキシブチル等の炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基を有するヒドロキシル基含有
(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基含有モノマーが好ましく
用いられる。特に糊残りの点から(メタ)アクリル酸が好ましく、(メタ)アクリル酸は
(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体を構成する全モノマーに対し0.1〜5重
量%、さらに好ましくは0.5〜4重量%、さらに好ましくは0.8〜3重量%含有する
ことが良い。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体において、上記のA1成分のアクリ
レート系モノマーは、モノマー混合物中、40〜90重量%、好ましくは45〜80重量
%の割合で用いられる。また、A2成分は9〜59重量%、好ましくは15〜50重量%
、B成分は1〜20重量%、好ましくは2〜10重量%となるようにするのがよい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体の重量平均分子量が70万以上、250万
以下であると、粘着剤層の凝集力、接着力が適度な大きさになり、糊残りしにくく、且つ
、十分な接着力、耐荷重性を持つ粘着剤となり、好ましい。重量平均分子量は、好ましく
は90万以上230万以下、さらに好ましくは100万以上200万以下が好ましい。重
量平均分子量の制御方法について、公知の方法で制御できる。具体的には、一般に重合反
応するときのモノマー濃度が高いほど重量平均分子量は大きくなる傾向にあり、重合開始
剤量の量が少ないほど、又、重合温度が低いほど重量平均分子量は大きくなる傾向にある
このような(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体の製造は、溶液重合、塊状重合、乳化重合、各種ラジカル重合などの公知の製造方法を適宜選択できる。また、得られる(メタ)アクリルエステル共重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体などいずれでもよい。なお、溶液重合においては、重合溶媒として、たとえば、酢酸エチル、トルエンなどが用いられる。
具体的な溶液重合例としては、反応は窒素などの不活性ガス気流下で、重合開始剤とし
て、たとえば、モノマー全量100重量部に対して、アゾビスイソブチロニトリル0.0
1〜2.0重量部加え、通常、50〜70℃程度で、8〜30時間程度行われる。ラジカ
ル重合に用いられる重合開始剤、連鎖移動剤、乳化剤などは特に限定されず適宜選択して
使用することができる。
好ましい重合開始剤としては、たとえば、アゾ系の2,2′−アゾビスイソブチロニト
リル、2,2′−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2−メチ
ルプロピオン酸)ジメチル、4,4′−アゾビス−4−シアノバレリアン酸などや過酸化
物系のベンゾイルパーオキサイドなどが挙げられる。
本願発明のペリクルに使用する粘着剤は、特に、(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体と硬化材との反応生成物を含んでなる組成物からなる粘着剤であることが好ましい。
かかる硬化材としては、金属塩、金属アルコキシド
、アルデヒド系化合物、非アミノ樹脂系アミノ化合物、尿素系化合物、イソシアネート系
化合物、金属キレート系化合物、メラミン系化合物、アジリジン系化合物など、通常の粘
着剤に使用される硬化材をあげることができるが、(メタ)アクリル酸アルキルエステル
共重合体が有する官能基成分との反応性の点から、イソシアネート系化合物及び多官能性エポキシ化合物からなる群から選択される少なくとも1つの硬化材が好ましく、多官能性エポキシ化合物がより好ましい。
具体的には、イソシアネート系化合物としては、トリレンジイソシアネートが、多官能性エポキシ化合物としては、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステル、トリグリシジルイソシアヌレート、ジグリセロールトリグリシジルエーテル、ソルビトールテトラグリシジルエーテル、N、N、N’、N’−テトラグリシジルm−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルジアミノジフェニルメタンなどがあげられる。
これらの中でも2〜4個のエポキシ基を有する含窒素エポキシ化合物が好ましく、4個のエポキシ基を有する含窒素エポキシ化合物が反応性の点から好適に用いられる。反応性が良いと粘着剤と塗布後、架橋反応が速やかに終了するので、特性が短時間で安定し、生産性の面で優れる。
また、硬化材の含有量を調整することで、重量膨潤度をコントロールすることが出来る
。膨潤とは、溶媒分子がポリマー分子間に入り込み、分子間を広げようとする力と架橋さ
れた網目の弾性とが釣り合った状態である。膨潤の大小は溶媒とポリマーの親和性及びポ
リマーの架橋度の影響を受け、これらをコントロールすることでトルエンの重量膨潤度を
制御できる。溶媒とポリマーの親和性が高いほうが一般的に重量膨潤度は高くなる。親和
性の目安としてSP値(Solubility Parameter)がよく用いられ、SP値が近いもの同士が親
和性高いと言える「POLYMERHANDBOOK (4th edition) WILEY-INTER SCIENCE P689-711」に
各種SP値の記載があり、トルエンは18.2(MPa1/2)、酢酸エチルは18.6(MPa1/2)であり、ほ
ぼ同じ値となる。従って、ポリマーを構成するモノマー成分のSP値がトルエン、酢酸エチ
ルに近い方が重量膨潤度は高くなる。例えば、アクリル系粘着剤のモノマー成分であるブ
チルアクリレートは18.0(MPa1/2)、イソブチルアクリレートは17.4(MPa1/2)、ゴム系粘着
剤のモノマー成分であるブタジエンは14.5(MPa1/2)、イソブチレンは15.0(MPa1/2)、エチ
レン15.76(MPa1/2)、ブチレン13.7(MPa1/2)、シリコーン粘着剤のモノマー成分であるジ
メチルシロキサンは10.0〜12.1(MPa1/2)である。従って、ポリマーと溶媒の親和性の観点
からはアクリル系粘着剤が好ましい。
また重量膨潤度はポリマーの架橋度にも依存する。架橋度が低すぎると、溶媒分子がポ
リマー架橋ネットワークに取り込まれず、重量膨潤度は低くなる。また架橋度が高すぎる
と、ポリマー架橋ネットワークに入り込まず、重量膨潤度は小さくなる。従って、ポリマ
ーの架橋度を適度にコントロールすることで重量膨潤度を制御することができる。
硬化材の含有量は、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体100重量部に対して、0.05〜3重量部であるとトルエン又は酢酸エチルによる重量膨潤度が5倍以上となり、ペリクルに好ましい粘着剤となる。中でも、硬化材の含有量が0.05重量部〜0.20重量部であれば、トルエン又は酢酸エチルによる重量膨潤度が更に大きくなり、ペリクル用粘着剤としてより好ましく、ヘイズの発生を抑止し、糊残りが発生しにくくなる。さらに、適度な架橋密度となるため、フォトマスクの平坦性に特に影響を与えにくい(フォトマスクの変形を特に抑止できる)マスク粘着剤となる。これは、硬化材の含有量が0.20重量部以下であれば、架橋密度が大きくなりすぎないため、マスクに掛かる応力を粘着剤が吸収し、フォトマスクに与える平坦性の影響が緩和されると考えられる。一方で、0.05重量部以上であれば、架橋密度が小さくなり過ぎないため、製造工程中でのハンドリング性を維持し、マスクからペリクルを剥離するときに起こる糊残りの問題が発生しないと考えられる。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体と多官能性エポキシ化合物からなる
組成物の場合、ポリマーの架橋度を適度にコントロールすることで最大15倍程度まで重
量膨潤度を調整することが出来る。特にトルエンによる重量膨潤度が8倍〜14倍程度で
あると、吸着したトルエンや酢酸エチル等の有機ガスを粘着剤中に留めておく効果が大き
く、好ましい。これは、トルエンによる重量膨潤度が8倍〜14倍程度であると、ポリマ
ー間の架橋ネットワーク間隔がトルエンと酢酸エチルの捕捉に適した大きさとなる為であ
ると考えられる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体と多官能性エポキシ化合物との反応生成
物を得るための反応は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体溶液と多官能性エ
ポキシ化合物溶液を秤量し、均一に混ざるように混合・攪拌し、溶剤を加熱乾燥除去した
後に、加温することで迅速に進行する。
粘着剤は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体の平均分子量と硬化材の含有量を、粘着剤の引っ張り速度30mm/minでの引っ張り試験によって得られる23℃における300%モジュラス値が50〜350mN/mmとなるよう調節すると、粘着剤の耐荷重性に優れ、且つ、糊残りのしにくい粘着剤となるため好ましい。ここで300%モジュラス値とは23℃65%RH雰囲気下、粘着層の厚みが0.2mm、幅が1.5mmの粘着剤サンプルをオートグラフを用いてチャック間10mm、引っ張り速度30mm/minで引っ張ったときの300%歪での単位断面積あたりの応力を意味する。300%モジュラス値は主に(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体の重量平均分子量と硬化材の含有量によってコントロールされる。(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体の重量平均分子量が大きくなるほど、300%モジュラス値も大きくなり、多官能性エポキシ化合物の含有量が多くなるほど、300%モジュラス値も大きくなる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体の重量平均分子量は300%モジュラス
値が50〜350mN/mmとなる範囲であればよいが、特に重量平均分子量が70万以
上、250万以下であると、粘着剤層の凝集力、接着力が適度な大きさになり、糊残りし
にくく、且つ、十分な接着力、耐荷重性を持つ粘着剤となり、好ましい。重量平均分子量
は、好ましくは90万以上230万以下、さらに好ましくは100万以上200万以下が
好ましい。
重量平均分子量の制御方法については公知の方法で制御できる。具体的には、一般に重
合反応するときのモノマー濃度が高いほど重量平均分子量は大きくなる傾向にあり、重合
開始剤量の量が少ないほど、又、重合温度が低いほど重量平均分子量は大きくなる傾向に
ある。
硬化材の含有量は、300%モジュラス値が50〜350mN/mmとなる範囲であればよいが、特に前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体100重量部に対して、0.05〜3 重量部であることが好ましく、0.1〜2.5重量部であることがより好ましい。更には、0.15〜2.0重量部がより好ましい。硬化材の含有量が上記範囲であると、架橋密度が適度な密度となり、糊残りしにくく、且つ、十分な接着力、耐荷重性を有する粘着剤となる。
上記、(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体の重量平均分子量と硬化材の含有量の範囲の中でも、特に粘着剤の引っ張り速度30mm/minでの引っ張り試験によって得られる23℃における300%モジュラス値が50〜350mN/mmとなる範囲の値が好ましく、さらに好ましくは80〜300mN/mm、さらに好ましくは100〜280mN/mmが良い。300%モジュラスが50〜350mN/mmであると、十分な接着性と、耐荷重性を有し、且つ、剥離時の糊残りも少なくなり、好ましい。
粘着剤に残存する重合開始剤については、粘着剤重量に対し8ppm以下であることが好ましい。粘着剤中に残存する重合開始剤が粘着剤全重量に対し8ppm以下であるとヘイズの発生を大幅に抑制することができる。粘着剤層に残存する重合開始剤の量を低減させることで、フォトマスクのヘイズが改善する理由について定かではないが、以下のように考えている。
ヘイズの発生原因はいくつか考えられるが、露光雰囲気下に存在する有機ガス成分が露
光光のエネルギーにより化学反応を起こし、その反応生成物がフォトマスク上に付着する
ことがヘイズ発生の主な原因であると考える。粘着剤層にある一定量以上の重合開始剤が
存在すると、その重合開始剤が露光光のエネルギーにより開裂し、有機ガスの化学反応の
トリガーとなり、その結果、ヘイズの原因となる反応生成物の生成量が格段に多くなると
推察している。
以上理由により、ペリクルに使用する粘着剤に残存する重合開始剤については、粘着剤
重量に対し8ppm以下であることが好ましいが、より好ましくは7ppm以下、さらに好
ましくは6ppm以下が良い。
粘着剤層に残存する重合開始剤を低減・コントロールする方法については、粘着剤ポリ
マーを重合する際の重合開始剤量を低減することや熱分解しやすい重合開始剤を使用する
こと、また粘着剤の塗布・乾燥工程にて、高温・長時間の温度をかけ、乾燥工程で重合開
始剤を分解させる方法などがある。
重合開始剤の熱分解速度を表す指標に10時間半減期温度がある。半減期とは、重合開始
剤が元々の量の半分分解するまでの時間を示し、10時間半減期温度は半減期が10時間にな
る温度を示す。10時間半減期温度が低い重合開始剤の方が熱分解しやすいため、粘着剤層
に残存しにくい。特に10時間半減期温度が80℃以下、好ましくは75℃以下の重合開始剤を使用することが好ましい。
このような重合開始剤に、アゾ系の重合開始剤であれば、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)(10時間半減期温度30℃)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(10時間半減期温度60℃)、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)(10時間半減期温度51℃)、ジメチル2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオネート)(10時間半減期温度66℃)、2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)(10時間半減期温度67℃)、過酸化物系の重合開始剤であればジベンゾイルパーオキサイド(10時間半減期温度74℃)、ジラウロイルパーオキサイド(10時間半減期温度62℃)などが挙げられるがこの限りではない。
また、光重合開始剤もヘイズ発生の原因となり得る。粘着剤層に残存する光重合開始剤
を低減・コントロールする方法としては加熱により熱分解や乾燥・蒸発させる方法や、紫
外線を照射し、光重合開始剤を分解させる方法、上記方法によって分解しやすい光重合開
始剤を使用する方法等が考えられる。上記方法によって分解しやすい光重合開始剤として
は、アルキルフェノン系重合開始剤やアシルフォスフィンオキサイド系重合開始剤などが
挙げられる。アルキルフェノン系重合開始剤としては、具体的には、2,2-ジメトキシ-1,2
-ジフェニルエタン-1-オン、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、2-ヒドロ
キシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-
2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、2-ヒロドキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メ
チル-プロピオニル)-ベンジル]フェニル}-2-メチル-プロパン-1-オン、2-メチル-1-(4-メ
チルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-
(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1、2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)
メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノンなどが挙げられる。アシルフォス
フィンオキサイド系重合開始剤としては、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォ
スフィンオキサイド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサ
イドなどが挙げられる。
粘着剤に残存する重合開始剤の全重量を、粘着剤全重量に対し8ppm以下にするために好ましく用いられる粘着剤は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体と、硬化材との反応生成物を含んでなる組成物からなる粘着剤であって、該(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体が、炭素数4〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、硬化材との反応性を有する官能基を有するモノマーとの少なくとも2つのモノマー成分を共重合させることによって得られる共重合体である。
また、粘着剤組成物には、上記の反応生成物以外に、必要に応じて、充填剤、顔料、希
釈剤、老化防止剤、紫外線安定剤などの従来公知の添加剤を含んでいてもよい。これらの
添加剤は、1種類または2種以上を使用することが可能である。ただし、所望する物性が
得られるように、添加量は適時設定することが好ましい。
本発明のペリクルは、例えば以下の方法で好適に製造することができる。
第一に、上述の(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体溶液と多官能性エポキシ
化合物溶液とを混合し粘着剤前駆体組成物を得る。この場合、所定の厚み・幅のマスク粘
着剤層を塗布するために、粘着剤前駆体組成物をさらに溶媒で希釈し、溶液濃度(粘度)
を調整する。希釈のための溶媒は、溶解性、蒸発速度などの観点から選ばれる。好ましい
溶媒の具体例としては、アセトン、酢酸エチル、トルエンがあげられるが、これらに限定
されるものではない。
第二に、該粘着剤前駆体組成物を、一端面に接着されたペリクル膜を有するペリクル枠
の他端面に塗布する。塗布方法は、特に限定されるものではないが、ディスペンサーを用
いて塗布することが好ましい。前記粘着剤前駆体組成物中のアクリル共重合体溶液(溶媒
と(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体からなる溶液をいう。)粘度については
特に限定はされないが、好ましくは50P以下、より好ましくは10〜40P、さらに好
ましくは20〜30P程度の粘度である(B型粘度計、25℃)。ディスペンサーでの塗
布において溶媒で希釈することによって、塗布液の糸引きが少なく、安定した幅・厚みに
調整することが容易となる。
第三に、塗布した粘着剤層を加熱乾燥させることにより、溶媒及び/又は残存モノマー
を除去することができる。さらに、(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体が有す
る官能基と硬化材とが加熱反応して架橋構造を形成すると、ペリクル枠粘
着剤組成物とが一体化し、ペリクル枠表面に密着する。
かかる乾燥温度については、溶媒および残存モノマーの沸点、(メタ)アクリル酸アル
キルエステル共重合体の分解温度を考慮し、50〜200℃であることが好ましく、60
〜190℃であることが好ましい。また、粘着剤中に含まれる溶媒が下記アウトガス試験
で50ppb以下となるように、粘着剤は十分に乾燥させた状態でペリクルに使用することが
好ましい。
乾燥、架橋後に、粘着面を保護するための離型シートを貼っても良い。離型シートは、
一般的にはポリエステルなどの厚さ30〜200μm程度のフィルムを用いる。また、粘
着剤から離型シートを剥がす際の剥離力が大きいと、剥がす際に粘着剤が変形する恐れが
あるので、適切な剥離力になるように、粘着剤と接するフィルム表面にシリコーンやフッ
素などの離型処理を行っても良い。
粘着面を保護するための離型シートを貼った後、加重をかけて、粘着剤表面を略平坦に
成型しても良い。
以下、実施例および比較例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれ
らにより何ら限定されない。
<実施例1>
(粘着剤前駆体組成物の調整)
(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体1は、周知の方法により調整した。具体
的には、攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に酢酸エ
チル(30重量部)を入れ、イソブチルアクリレート/ブチルアクリレート/アクリル酸
/2−ヒドロキシエチルアクリレート/2、2’−アゾビスイソブチロニトリルの混合物
(32重量部)を30/66/1.5/2.5/1.0の重量比で仕込み、窒素雰囲気下中、
この反応溶液を60℃で8時間反応する。反応終了後、トルエン(38重量部)を添加し
て、不揮発分濃度32重量% のアクリル共重合体溶液を得た(重量平均分子量130万
)。得られたアクリル共重合体溶液100重量部に多官能性エポキシ化合物(1,3−ビ
ス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、不揮発分濃度5%、トルエン
溶液)を0.3重量部添加・攪拌混合し、粘着剤前駆体組成物を得た。
(粘着剤付ペリクルの作製)
その後、一端面にペリクル膜を接着したアルミ合金製のペリクル枠(外径113mm×
149mm、内径109mm×145mm、高さ4.8mm)の他端面に調合した上記粘
着剤前駆体組成物をディスペンサーで塗布した。これを2段階で加熱乾燥・キュア(1段
階:100℃、8分;2段階:180℃、8分)して上記粘着剤前駆体組成物からなる粘
着剤層(厚み0.2mm)を形成した実施例1のペリクルを得た。ついで、シリコーン離
型処理した厚さ100μmのポリエステル製保護フィルムを貼り合わせ、室温(20±3
℃)にて3日間養生させ、粘着力を安定化させ、粘着剤付ペリクルを作製した。得られた
粘着剤付ペリクルについて、以下の方法で評価を実施した。
(アウトガス試験)
ペリクルから発生するアウトガスは吸着材により捕集して分析することができる。50mL/m
inのヘリウム気流下、実施例で得られたペリクルを50℃30分加熱処理し、吸着剤にて捕集
した。吸着剤にはTENAX TA(GLサイエンス製)を用いた。サンプルのGC装置への導入はヘッ
ドスペースサンプラーを用い、吸着管を250℃10分処理し熱脱着させ発生したアウトガス
をGC/MSにより分析した。GC/MS分析条件は下記である。
GC装置:Agilent Technologies 7890A GC System
カラム:Agilent Technologies 19091J-413 HP-5(30m×0.320mm×0.25μm)
温度条件:30℃〜280℃(10℃/min)
MS装置:JEOL Jms-Q1000GC K9
イオン化:70eV
スキャン範囲:m/z=10〜500

トルエンの定量は絶対検量線により求めた重量をペリクル1枚の重量で割って算出し、
以下の基準で評価した。
10ppb以下・・・◎
50ppb以下・・・○
51ppb以上・・・×
(ヘイズテスト)
実施例で得た粘着剤付ペリクルについて、保護フィルムを剥がして、6025石英ブラ
ンクス基材に簡易型マウンターで加重(30Kgf、60秒)貼りつけを行い、ペリクルを貼
り付けた基材を得た。
得られた基材にArFエキシマレーザーにて0.7mJ/cm2/pulse、周波数250Hzに8時間、500
0J/cm2の照射量で照射した。照射後の基材及びペリクルについて、ヘイズの発生有無を目
視し、以下の基準で評価した。
○・・・基材及びペリクルにヘイズの発生なし
×・・・基材及びペリクルにヘイズの発生あり
(剥離性評価)
実施例で得た粘着剤付ペリクルについて、保護フィルムを剥がして、6025クロム付
きマスクブランクス基材に簡易型マウンターで加重(30Kgf、60sec)貼付を行
い、ペリクルを貼り付けた基材を得た。ペリクルを貼り付けた基材を、室温(20±3℃
)にて2時間放置後、基材を水平に固定し、ペリクルのひとつの角を引張試験機により、
マスク面に対し垂直に5mm/minの速度で引き上げ、ペリクルの剥離を行った。剥離
性は、各被着体表面の様子を観察し、以下の基準で評価した。
◎:糊残り面積が全体の貼付け面積の0〜5%
○:糊残り面積が全体の貼付け面積の6〜20%
×:糊残り面積が全体の貼付け面積の21〜100%
(耐荷重試験)
実施例で得た粘着剤付ペリクルについて、保護フィルムを剥がして、6025石英ブラ
ンクス基材および6025クロム付きマスクブランクス基材に簡易型マウンターで荷重(
30Kgf、60sec)貼付を行い、ペリクルを貼り付けた基材を得た。ペリクルを貼
り付けた基材に1Kgの錘をつけ室温で放置した。基材からペリクルが剥離するまでの時間
を以下の基準で評価した。
◎:3日経過してもエアパスなし
○:1日経過後にペリクルが基材から落下する
×:3時間経過後にペリクルが基材から落下する
(分子量測定)
粘着剤試料を真空乾燥し、溶剤を除去した。試料に溶離液を加えて1.0mg/mLとなるよう
に調整した。0.5ミクロンフィルターでろ過し、ろ液をGPC試料とした。GPCの測定条件は
下記する。
GPC データ処理:東ソー GPC-8020
装置:東ソー HLC-8220GPC
カラム:TSKgel SuperHZN-M(4.6mmI.D.×15cm) 1本+
TSKgelSuperHZ2000(4.6mmI.D.×15cm)1本
オーブン:40℃
溶離液:0.35mL/min CHCl3
試料量:50μl(1.0mg/mL)
検出器:RI
較正曲線:ポリスチレン
(トルエン又は酢酸エチルによる膨潤度測定)
実施例で得た粘着剤層から約100mg(重量A)の粘着剤をナイフで掻き取り、ナイロン
メッシュ(目開き200μm)に包み、トルエン溶液又は酢酸エチル溶液に20℃の条件
で1週間浸漬した。その後、溶液から包みを取り出し、溶液から取り出した直後の粘着剤
不溶解部の重量(重量B)を測定した。このときB/Aで算出される値をトルエン又は酢
酸エチルの重量膨潤度とした。
<実施例2>
多官能性エポキシ化合物(1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロ
ヘキサン、不揮発分濃度5%、トルエン溶液)を0.2重量部に変えること以外は実施例
1と同様の方法でペリクルサンプルを作製し評価した
<実施例3>
(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体2は、周知の方法により調整した。具体
的には、攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に酢酸エ
チル(30重量部)を入れ、ブチルアクリレート/アクリル酸/2、2’−アゾビスイソ
ブチロニトリルの混合物(32重量部)を98/2/1の重量比で仕込み、窒素雰囲気下中
、この反応溶液を60℃で8時間反応する。反応終了後、トルエン(38重量部)を添加
して、不揮発分濃度32重量% のアクリル共重合体溶液を得た(重量平均分子量170
万)。得られたアクリル共重合体溶液100重量部に多官能性エポキシ化合物(1,3−
ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、不揮発分濃度5%、トルエ
ン溶液)を0.2重量部添加・攪拌混合し、粘着剤前駆体組成物を得た。以下実施例1と
同様にペリクルサンプルを作製し、評価した。
<実施例4>
多官能性エポキシ化合物(1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロ
ヘキサンをトリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物0.45部に変え
たこと以外は実施例1と同様の方法でペリクルサンプルを作製し評価した。
<実施例5>
(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体3は、周知の方法により調整した。具体
的には、攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に酢酸エ
チル(50重量部)を入れ、ブチルアクリレート/アクリル酸/2、2’−アゾビスイソ
ブチロニトリルの混合物(32重量部)を98/2/1の重量比で仕込み、窒素雰囲気下中
、この反応溶液を65℃で8時間反応する。反応終了後、トルエン(18重量部)を添加
して、不揮発分濃度32重量% のアクリル共重合体溶液を得た(重量平均分子量60万
)。得られたアクリル共重合体溶液100重量部に多官能性エポキシ化合物(1,3−ビ
スN,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、不揮発分濃度5%、トルエン溶
液)を0.3重量部添加・攪拌混合し、粘着剤前駆体組成物を得た。以下実施例1と同様
にペリクルサンプルを作製し、評価した。
<実施例6>
多官能性エポキシ化合物(1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロ
ヘキサン、不揮発分濃度5%、トルエン溶液)を2.0部に変えること以外は実施例1と
同様の方法でペリクルサンプルを作製し評価した
<実施例7>
(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体4は、周知の方法により調整した。具体
的には、攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に酢酸エ
チル(50重量部)を入れ、イソブチルアクリレート/ブチルアクリレート/アクリル酸
/2−ヒドロキシエチルアクリレート/2、2’−アゾビスイソブチロニトリルの混合物
(50重量部)を30/66/1.5/2.5/1.0の重量比で仕込み、窒素雰囲気下中、
この反応溶液を55℃で8時間反応する。反応終了後、トルエン(20重量部)を添加し
て、アクリル共重合体溶液を得た(重量平均分子量280万)。得られたアクリル共重合体
溶液100重量部に多官能性エポキシ化合物(1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミ
ノメチル)シクロヘキサン、不揮発分濃度5%、トルエン溶液)を0.3重量部添加・攪
拌混合し、粘着剤前駆体組成物を得た。
<比較例1>
多官能性エポキシ化合物(1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロ
ヘキサンを0.02部に変えたこと以外は実施例1と同様の方法でペリクルを作製し評価
した。
<比較例2>
シリコーン粘着剤(東レダウコーニング(株)製、SD4580(商品名)不揮発分濃度
40%、トルエン/キシレン溶液)100重量部に対して硬化剤(東レダウコーニング(
株)製、SRX212)を0.9重量部添加し粘着剤前駆体組成物を得た。以下実施例1と
同様にペリクルサンプルを作製し、評価した。
<比較例3>
スチレンエチレンブチレンスチレンのゴム系ホットメルト粘着剤を端面にペリクル膜を
接着したアルミ合金製のペリクル枠(外径113mm×149mm、内径109mm×1
45mm、高さ4.8mm)の他端面に塗布した。以下実施例1と同様にペリクルサンプ
ルを作製し評価した。
Figure 2011128605
<実施例8>
(粘着剤前駆体組成物の調整)
(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体5は、周知の方法により調整した。具体
的には、攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に酢酸エ
チル(30重量部)を入れ、イソブチルアクリレート/ブチルアクリレート/アクリル酸
/2−ヒドロキシエチルアクリレート/2、2’−アゾビスイソブチロニトリルの混合物
(32重量部)を48/48/1.5/2.5/1.0の重量比で仕込み、窒素雰囲気下
中、この反応溶液を60℃で8時間反応する。反応終了後、トルエン(38重量部)を添
加して、不揮発分濃度32重量% のアクリル共重合体溶液を得た(重量平均分子量12
0万)。得られたアクリル共重合体溶液100重量部に多官能性エポキシ化合物(1,3
−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、不揮発分濃度5%、トル
エン溶液)を0.25重量部添加・攪拌混合し、粘着剤前駆体組成物を得た。
(粘着剤付ペリクルの作製)
その後、一端面にペリクル膜を接着したアルミ合金製のペリクル枠(外径113mm×
149mm、内径109mm×145mm、高さ4.8mm)の他端面に調合した上記粘
着剤組成物をディスペンサーで塗布した。これを2段階で加熱乾燥・キュア(1段階:1
00℃、8分;2段階:180℃、8分)して、上記粘着剤前駆体組成物からなる粘着剤
層(厚み0.2mm)を形成した実施例8のペリクルを得た。ついで、シリコーン離型処
理した厚さ100μmのポリエステル製保護フィルムを貼り合わせ、室温(20±3℃)
にて3日間養生させ、粘着力を安定化させ、粘着剤付ペリクルを作製した。得られた粘着剤付ペリクルについて、前述の評価に加え、下記の評価を実施した。
(モジュラス測定)
粘着層の厚みが0.2mm、幅が1.5mmの粘着剤サンプルをオートグラフを用いて
チャック間10mm、引っ張り速度30mm/min、23℃で引っ張り、そのときの力
を測定した。
300%引っ張ったときの力を試料の断面積で割り、その値を300%モジュラス値と
した。
<実施例9>
多官能性エポキシ化合物(1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロ
ヘキサン、不揮発分濃度5%、トルエン溶液)を0.15重量部に変えること以外は実施
例8と同様の方法でペリクルサンプルを作製し評価した。
<実施例10>
多官能性エポキシ化合物(1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロ
ヘキサン、不揮発分濃度5%、トルエン溶液)を1.8重量部に変えること以外は実施例
8と同様の方法でペリクルサンプルを作製し評価した。
<実施例11>
(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体6は、周知の方法により調整した。具体
的には、攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に酢酸エ
チル(30重量部)を入れ、ブチルアクリレート/アクリル酸2、2’−アゾビスイソブ
チロニトリルの混合物(32重量部)を99/1/1.0の重量比で仕込み、窒素雰囲気
下中、この反応溶液を60℃で8時間反応する。反応終了後、トルエン(38重量部)を
添加して、不揮発分濃度32重量% のアクリル共重合体溶液を得た(重量平均分子量1
80万)。得られたアクリル共重合体溶液100重量部に多官能性エポキシ化合物(1,
3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、不揮発分濃度5%、ト
ルエン溶液)を0.15重量部添加・攪拌混合し、粘着剤前駆体組成物を得た。以下実施
例8と同様にペリクルサンプルを作製し、評価した。
<実施例12>
(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体7は、周知の方法により調整した。具体
的には、攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に酢酸エ
チル(50重量部)を入れ、ブチルアクリレート/アクリル酸/2、2’−アゾビスイソ
ブチロニトリルの混合物(32重量部)を99/1/1.0の重量比で仕込み、窒素雰囲
気下中、この反応溶液を65℃で8時間反応する。反応終了後、トルエン(18重量部)
を添加して、不揮発分濃度32重量% のアクリル共重合体溶液を得た(重量平均分子量
60万)。得られたアクリル共重合体溶液100重量部に多官能性エポキシ化合物(1,
3−ビスN,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、不揮発分濃度5%、トル
エン溶液)を0.25重量部添加・攪拌混合し、粘着剤前駆体組成物を得た。以下実施例
8と同様にペリクルサンプルを作製し、評価した。
<比較例4>
多官能性エポキシ化合物(1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロ
ヘキサンを3.2部に変えたこと以外は実施例8と同様の方法でペリクルサンプルを作製
し、評価した。
<比較例5>
多官能性エポキシ化合物(1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロ
ヘキサンを0.03部に変えたこと以外は実施例8と同様の方法でペリクルを作製し評価
した。
<比較例6>
シリコーン粘着剤(東レダウコーニング(株)製、SD4580(商品名)不揮発分濃度
40%、トルエン/キシレン溶液)100重量部に対して硬化剤(東レダウコーニング(
株)製、SRX212)を0.9重量部添加し粘着剤前駆体組成物を得た。以下実施例8と
同様にペリクルサンプルを作製し、評価した。
<比較例7>
スチレンエチレンブチレンスチレンのゴム系ホットメルト粘着剤を端面にペリクル膜を
接着したアルミ合金製のペリクル枠(外径113mm×149mm、内径109mm×1
45mm、高さ4.8mm)の他端面に塗布した。以下実施例8と同様にペリクルサンプ
ルを作製し評価した。
Figure 2011128605
<実施例13>
(粘着剤前駆体組成物の調整)
(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体8は、周知の方法により調整した。具体
的には、攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に酢酸エ
チル(30重量部)を入れ、イソブチルアクリレート/ブチルアクリレート/アクリル酸
/2−ヒドロキシエチルアクリレート/2、2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)
(10時間半減期温度60℃)の混合物(32重量部)を48/48/1.5/2.5/1.
0の重量比で仕込み、窒素雰囲気下中、この反応溶液を60℃で8時間反応させた。反応
終了後、トルエン(38重量部)を添加して、不揮発分濃度32重量% のアクリル共重
合体溶液を得た(重量平均分子量120万)。得られたアクリル共重合体溶液100重量部
に多官能性エポキシ化合物(1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロ
ヘキサン、不揮発分濃度5%、トルエン溶液)を0.25重量部添加・攪拌混合し、粘着剤前
駆体組成物を得た。
(粘着剤付ペリクルの作製)
その後、一端面にペリクル膜を接着したアルミ合金製のペリクル枠(外径113mm×
149mm、内径109mm×145mm、高さ4.8mm)の他端面に調合した上記粘
着剤前駆体組成物をディスペンサーで塗布した。これを2段階で加熱乾燥・キュア(1段
階:100℃、8分;2段階:180℃、8分)して、上記ペリクル用粘着剤前駆体組成
物からなる粘着剤層(厚み0.2mm)を形成したペリクルを得た。その後、ペリクルを
130℃60分加熱処理し、粘着剤層中に残存する2、2’−アゾビスイソブチロニトリ
ル(重合開始剤)量を調整した。ついで、シリコーン離型処理した厚さ100μmのポリ
エステル製保護フィルムを貼り合わせ、室温(20±3℃)にて3日間養生させ、粘着力
を安定化させ、粘着剤付ペリクルを作製した。得られた粘着剤付ペリクルについて、前述の評価に加え、下記の評価を実施した。
(重合開始剤の残存量測定)
粘着剤中に残存する重合開始剤の残存量を高速液体クロマトク゛ラフィー(HPLC)を用い
て分析した。粘着剤0.2gを20mLスクリュー管に採取し、アセトニトリル10mLを添加した。定量成分を抽出するために、浸とう器で120r.p.m.、25℃、8時間攪拌した。分析装置、抽出条件を以下のように設定した。
分析装置:東ソー製、HPL CCPM
カラム:NuCLEOSLL 7C18(4.8mmφ×250mm)
カラム圧力:41Kg/cm2
カラム温度:40℃
注入量:10μL
重合開始剤の定量は絶対検量線により求めた重量をペリクル1枚の粘着剤重量で割って
算出した。
<実施例14>
メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体9は、周知の方法により調整した。具体的
には、攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に酢酸エチ
ル(30重量部)を入れ、ブチルアクリレート/アクリル酸2、2’−アゾビスイソブチ
ロニトリルの混合物(32重量部)を99/1/1.0の重量比で仕込み、窒素雰囲気下
中、この反応溶液を60℃で8時間反応する。反応終了後、トルエン(38重量部)を添
加して、不揮発分濃度32重量% のアクリル共重合体溶液を得た(重量平均分子量18
0万)。得られたアクリル共重合体溶液100重量部に多官能性エポキシ化合物(1,3
−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、不揮発分濃度5%、トル
エン溶液)を0.15重量部添加・攪拌混合し、粘着剤前駆体組成物を得た。以下実施例
13と同様にペリクルサンプルを作製し、評価した。
<実施例15>
(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体10は、周知の方法により調整した。具体的には、攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に酢酸エチル(50重量部)を入れ、ブチルアクリレート/アクリル酸/2、2’−アゾビスイソブチロニトリルの混合物(32重量部)を99/1/2.0の重量比で仕込み、窒素雰囲気下中、この反応溶液を65℃で8時間反応する。反応終了後、トルエン(18重量部)を添加して、不揮発分濃度32重量% のアクリル共重合体溶液を得た(重量平均分子量60万)。得られたアクリル共重合体溶液100重量部に多官能性エポキシ化合物(1,3−ビスN,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、不揮発分濃度5%、トルエン溶液)を0.25重量部添加・攪拌混合し、粘着剤前駆体組成物を得た。 以下実施例10と同様にペリクルサンプルを作製し、評価した。
<実施例16>
実施例13で得た粘着材層付ペリクルの加熱処理条件を130℃60分から100℃60分に変更し、実施例13と同様にペリクルサンプルを作製・評価した。
<比較例8>
実施例13で得た粘着材層付ペリクルを130℃60分の加熱処理せずにペリクルサンプルを作製し、実施例13と同様に評価した。
<比較例9>
シリコーン粘着剤(東レダウコーニング(株)製、SD4580(商品名)不揮発分濃度
40%、トルエン/キシレン溶液)100重量部に対して硬化剤(東レダウコーニング(
株)製、SRX212)を0.9重量部添加し粘着剤前駆体組成物を得た。以下実施例13と同様にペリクルサンプルを作製し、評価した。
<比較例10>
スチレンエチレンブチレンスチレンのゴム系ホットメルト粘着剤を端面にペリクル膜を
接着したアルミ合金製のペリクル枠(外径113mm×149mm、内径109mm×1
45mm、高さ4.8mm)の他端面に塗布した。以下実施例13と同様にペリクルサンプルを作製し評価した。
Figure 2011128605
<実施例17>
(粘着材組成物の調整)
(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体11は、周知の方法により調整した。具体的には、攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に酢酸エチル(30重量部)を入れ、イソブチルアクリレート/ブチルアクリレート/アクリル酸/2−ヒドロキシエチルアクリレート/2、2’−アゾビスイソブチロニトリルの混合物(32重量部)を48/48/1.5/2.5/0.5の重量比で仕込み、窒素雰囲気下中、この反応溶液を還流温度で8時間反応する。反応終了後、トルエン(38重量部)を添加して、不揮発分濃度32重量% のアクリル共重合体溶液を得た(重量平均分子量120万)。得られたアクリル共重合体溶液100重量部に多官能性エポキシ化合物(1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、不揮発分濃度5%、トルエン溶液)を0.05重量部添加・攪拌混合し、粘着材組成物を得た。
(粘着材付ペリクルの作製)
その後、一端面にペリクル膜を接着したアルミ合金製のペリクル枠(外径113mm×149mm、内径109mm×145mm、高さ4.8mm)の他端面に調合した上記粘着材組成物をディスペンサーで塗布した。これを2段階で加熱乾燥・キュア(1段階:100℃、8分;2段階:180℃、8分)して、実施例17のペリクル用粘着材組成物からなる粘着材層(厚み0.2mm)を形成した実施例17のペリクルを得た。ついで、シリコーン離型処理した厚さ100μmのポリエステル製保護フィルムを貼り合わせ、室温(20±3℃)にて3日間養生させ、粘着力を安定化させ、粘着材付ペリクルを作製した。
得られた粘着材付ペリクルについて、前述の評価に加え、下記の評価を実施した。
(フォトマスクの変形の評価)
フォトマスクの変形の評価は、Tropel社製のFlatMaster200を用いて測定した。フォトマスク(6025石英)について、ペリクルを貼りつける前の平坦度を測定し、その後にペリクルを貼り付け、ペリクル貼り付け後の平坦度を測定した(測定範囲:135mm×110mm)。貼り付け前後の平坦度の差し引きを行い、ペリクルを貼り付けたことでどれだけ6025石英が変形したかを算出した。
ペリクルの石英への貼り付けは簡易型マウンターで行った(加重:30Kgf、60sec)。
◎:ペリクルを貼り付けたことによるフォトマスクの変形量が100nm以下
○:ペリクルを貼り付けたことによるフォトマスクの変形量が200nm以下
×:ペリクルを貼り付けたことによるフォトマスクの変形量が200nm以上
<実施例18>
多官能性エポキシ化合物(1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、不揮発分濃度5%、トルエン溶液)を0.1部に変えること以外は実施例17と同様の方法でペリクルサンプルを作製し評価した。
<実施例19>
多官能性エポキシ化合物(1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、不揮発分濃度5%、トルエン溶液)を0.2部に変えること以外は実施例17と同様の方法でペリクルサンプルを作製し評価した。
<比較例11>
多官能性エポキシ化合物(1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、不揮発分濃度5%、トルエン溶液)を0.24部に変えること以外は実施例17と同様の方法でペリクルサンプルを作製し評価した。
<比較例12>
多官能性エポキシ化合物(1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、不揮発分濃度5%、トルエン溶液)を0.01部に変えること以外は実施例17と同様の方法でペリクルサンプルを作製し評価した。
Figure 2011128605
<実施例20>
多官能性エポキシ化合物(1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、不揮発分濃度5%、トルエン溶液)をトリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物0.15部に変えたこと以外は実施例17と同様の方法でペリクルサンプルを作製し評価した。
<実施例21>
(粘着材組成物の調整)
(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体12は、周知の方法により調整した。具体的には、攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に酢酸エチル(30重量部)を入れ、2-エチルヘキシルアクリレート/ブチルアクリレート/アクリル酸/2、2’−アゾビスイソブチロニトリルの混合物(32重量部)を69/30/1/0.5の重量比で仕込み、窒素雰囲気下中、この反応溶液を還流温度で8時間反応する。反応終了後、トルエン(38重量部)を添加して、不揮発分濃度32重量% のアクリル共重合体溶液を得た(重量平均分子量150万)。得られたアクリル共重合体溶液100重量部に多官能性エポキシ化合物(1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、不揮発分濃度5%、トルエン溶液)を0.15重量部添加・攪拌混合し、粘着材組成物を得た。以下実施例17と同様にペリクルサンプルを作製し、評価した。
Figure 2011128605
本発明のペリクルは、アウトガス発生量が少なく、且つ、有機ガスの吸着性能に優れた
ペリクルであるため、IC(集積回路)、LSI(大規模集積回路)、TFT型LCD(
薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ)等のリソグラフィー工程において好適に用いること
が出来る。

Claims (20)

  1. ペリクル枠と、該ペリクル枠の一端面にペリクル膜を有し、他端面に粘着剤を有するペリ
    クルであって、該粘着剤のトルエンによる重量膨潤度が5倍以上であることを特徴とする
    ペリクル。
  2. 該粘着剤が、炭素数4〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、硬化材との反応性を有する官能基を有するモノマーとの共重合体である(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体と、硬化材との反応生成物を含むことを特徴とする請求項1に記載のペリクル。
  3. 該粘着剤の引っ張り速度30mm/minでの引っ張り試験によって得られる23℃における300%モジュラス値が50〜350mN/mmであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のペリクル。
  4. 該硬化材が、多官能性エポキシ化合物及びイソシアネート系化合物からなる群から選択される少なくともいずれか1つの硬化材であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のペリクル。
  5. 該粘着剤が重合開始末端を備えた重合体と重合開始剤を含む粘着剤組成物からなる粘着剤であって、該粘着剤中の重合開始剤の全重量が粘着剤全重量に対し8ppm以下であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のペリクル。
  6. 該粘着剤が、(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体100重量部と硬化材0.05〜3重量部との反応生成物を含む粘着剤であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のペリクル。
  7. 該多官能性エポキシ化合物が2〜4個のエポキシ基を有する含窒素エポキシ化合物であることを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか1項に記載のペリクル。
  8. 該硬化材との反応性を有する官能基を有するモノマーとしてアクリル酸を含み、該アクリル酸の量が該(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体を構成する全モノマーに対し0.1〜5重量%であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のペリクル。
  9. 該(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体の重量平均分子量が70万〜250万であることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のペリクル。
  10. ペリクル枠と、該ペリクル枠の一端面にペリクル膜を有し、他端面に粘着剤を有するペリクルであって、該粘着剤が重合開始末端を備えた重合体と重合開始剤を含む粘着剤組成物からなる粘着剤であって、該粘着剤中の重合開始剤の全重量が粘着剤全重量に対し8ppm以下であることを特徴とするペリクル。
  11. 該重合開始剤が過酸化物系重合開始剤若しくはアゾ系重合開始剤、又はアルキルフェノン系重合開始剤若しくはアシルフォスフィンオキサイド系重合開始剤であることを特徴とする請求項10に記載のペリクル。
  12. 該粘着剤が、炭素数4〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、硬化材との反応性を有する官能基を有するモノマーとの共重合体である(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体と、硬化材との反応生成物を含むことを特徴とする請求項10または請求項11に記載のペリクル。
  13. 該粘着剤の引っ張り速度30mm/minでの引っ張り試験によって得られる23℃における300%モジュラス値が50〜350mN/mmであることを特徴とする請求項10から請求項11のいずれか1項に記載のペリクル。
  14. 該硬化材が、多官能性エポキシ化合物及びイソシアネート系化合物からなる群から選択される少なくともいずれか1つの硬化材であることを特徴とする請求項12または請求項13に記載のペリクル。
  15. 該粘着剤のトルエンによる重量膨潤度が5倍以上であることを特徴とする請求項10から請求項14のいずれか1項に記載のペリクル。
  16. 該粘着剤が、(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体100重量部と硬化材0.05〜3重量部との反応生成物を含む粘着剤であることを特徴とする請求項10から請求項15のいずれか1項に記載のペリクル。
  17. 該多官能性エポキシ化合物が2〜4個のエポキシ基を有する含窒素エポキシ化合物であることを特徴とする請求項14から請求項16のいずれか1項に記載のペリクル。
  18. 該硬化材との反応性を有する官能基を有するモノマーとしてアクリル酸を含み、該アクリル酸の量が該(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体を構成する全モノマーに対し0.1〜5重量%であることを特徴とする請求項12から請求項17のいずれか1項
    に記載のペリクル。
  19. 該(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体の重量平均分子量が70万〜250万であることを特徴とする請求項12から請求項18のいずれか1項に記載のペリクル。
  20. (メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体100重量部と多官能性エポキシ化合物0.05〜3重量部との反応生成物を含む粘着剤であって、該(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体が、炭素数4〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、エポキシ基との反応性を有する官能基を有するモノマーとの共重合体であって、トルエンによる重量膨潤度が5倍以上であることを特徴とする粘着剤。
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