JP2011119083A - 電線被覆材用組成物、絶縁電線およびワイヤーハーネス - Google Patents

電線被覆材用組成物、絶縁電線およびワイヤーハーネス Download PDF

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Abstract

【課題】シラン架橋と天然鉱物由来の水酸化マグネシウムとを用いても、耐熱性と機械的特性との両立を図ることが可能な電線被覆組成物を提供すること。耐熱性および機械的特性に優れた絶縁電線、ワイヤーハーネスを提供すること。
【解決手段】(A)ポリオレフィンにシランカップリング剤がグラフトされたシラングラフトポリオレフィン、(B)未変性ポリオレフィン、(C)官能基により変性された変性ポリオレフィン、(D)天然鉱物由来の水酸化マグネシウム、(E)架橋触媒を含む電線被覆材用組成物とする。上記電線被覆材用組成物をシラン架橋させてなる電線被覆材を有する絶縁電線、上記絶縁電線を有するワイヤーハーネスとする。
【選択図】なし

Description

本発明は、電線被覆材用組成物、絶縁電線およびワイヤーハーネスに関し、さらに詳しくは、高い耐熱性が要求される箇所に適用される絶縁電線の被覆材料として好適な電線被覆材用組成物、これを用いた絶縁電線およびワイヤーハーネスに関するものである。
従来、自動車のエンジンルームなどの高温環境下で使用される絶縁電線には、高い耐熱性が要求されている。そのため、このような場所で使用される絶縁電線の被覆材料には、電子線照射により架橋した架橋ポリ塩化ビニル(PVC)が用いられてきた。
近年、地球環境への負荷を抑制する観点から、ポリ塩化ビニルなどのハロゲンを含有する材料の使用低減が望まれている。そのため、ハロゲン元素を含有していないポリオレフィンを主体とする材料への代替が進められている。この場合、ポリオレフィンに対して十分な難燃性を付与するため、難燃剤として水酸化マグネシウムが比較的多量に添加されることが多い。
また、上述の電子線照射による架橋は、高価な設備を必要とするため、製造コストの上昇を招く。そのため、最近では、安価な設備で架橋可能なシラン架橋を用いてポリオレフィンを架橋する技術が注目されている。
例えば、特許文献1には、ポリオレフィンエラストマー100重量部に対してシランカップリング剤を1〜3重量部、架橋剤を0.025〜0.063重量部配合し加熱混練してシランカップリング剤をポリオレフィンエラストマーにグラフト重合させたコンパウンドに水酸化マグネシウムを100重量部混練したシラングラフトマー(A成分)と、ポリオレフィンエラストマー100重量部に対して、架橋剤を1.0〜3.12重量部、架橋触媒を7.14〜31.3重量部を含浸処理した触媒マスターバッチ(B成分)とを、混練加熱架橋して成形したノンハロゲン難燃シラン架橋ポリオレフィン組成物が開示されている。
また例えば、特許文献2には、電線被覆材に用いる組成物として、熱可塑性樹脂、ゴム、および、熱可塑性エラストマーからなる群から選ばれる少なくとも1つの重合体100質量部、有機過酸化物0.01〜0.6質量部、シラノール縮合触媒0.05〜0.5質量部、および、水酸化マグネシウム100〜300質量部を含む、シラン架橋性ポリオレフィンとの混合用樹脂組成物が開示されている。
特開2000−212291号公報 特開2006−131720号公報
しかしながら、従来の電線被覆材用組成物は、以下の点で改良の余地があった。すなわち、電子線架橋によらず、シラン架橋による耐熱性向上を図ろうとした場合に、難燃剤である水酸化マグネシウムとして、海水等から化学合成される水酸化マグネシウムに代えて、天然鉱物由来の水酸化マグネシウムを用いると、耐磨耗性や引張伸び等の機械的特性が著しく低下してしまう。そのため、シラン架橋と天然鉱物由来の水酸化マグネシウムとを組み合わせて用いつつ、耐熱性と機械的特性との両立を図ることは困難であるといった問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、本発明が解決しようとする課題は、シラン架橋と天然鉱物由来の水酸化マグネシウムとを用いても、耐熱性と機械的特性との両立を図ることが可能な電線被覆組成物を提供することにある。また、耐熱性および機械的特性に優れた絶縁電線、ワイヤーハーネスを提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る電線被覆材用組成物は、(A)ポリオレフィンにシランカップリング剤がグラフトされたシラングラフトポリオレフィン、(B)未変性ポリオレフィン、(C)官能基により変性された変性ポリオレフィン、(D)天然鉱物由来の水酸化マグネシウム、(E)架橋触媒を含むことを要旨とするものである。
ここで、上記電線被覆材用組成物は、(A)シラングラフトポリオレフィン30〜90質量部、(B)未変性ポリオレフィンと前記(C)官能基により変性された変性ポリオレフィンとを合計で10〜70質量部、(A)、(B)および(C)の合計100質量部に対し、(D)天然鉱物由来の水酸化マグネシウム30〜200質量部を含むことが好ましい。
また、上記官能基は、カルボン酸基、酸無水物基、アミノ基およびエポキシ基から選択される1種または2種以上であることが好ましい。
また、上記ポリオレフィンは、超低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、および、低密度ポリエチレンから選択される1種または2種以上であることが好ましい。
また、上記電線被覆材用組成物は、さらに、(F)酸化亜鉛、および/または、ベンズイミダゾール系化合物を含んでいることが好ましい。
本発明に係る絶縁電線は、上記電線被覆材用組成物をシラン架橋させてなる電線被覆材を有することを要旨とする。
本発明に係るワイヤーハーネスは、上記絶縁電線を有することを要旨とする。
本発明に係る電線被覆材用組成物は、(A)ポリオレフィンにシランカップリング剤がグラフトされたシラングラフトポリオレフィン、(B)未変性ポリオレフィン、(C)官能基により変性された変性ポリオレフィン、(D)天然鉱物由来の水酸化マグネシウム、(E)架橋触媒を含んでいる。そのため、シラン架橋されたときに、高い耐熱性、優れた機械的特性を発揮でき、耐熱性と機械的特性との両立を図ることができる。
ここで、上記電線被覆材用組成物において、(A)シラングラフトポリオレフィン30〜90質量部、(B)未変性ポリオレフィンと(C)官能基により変性された変性ポリオレフィンとを合計で10〜70質量部、(A)、(B)および(C)の合計100質量部に対し、(D)天然鉱物由来の水酸化マグネシウム30〜200質量部の成分範囲にある場合には、耐熱性と機械的特性とのバランスに優れる。
また、上記官能基が、カルボン酸基、酸無水物基、アミノ基およびエポキシ基から選択される1種または2種以上である場合には、(C)変性ポリオレフィンと(D)天然鉱物由来の水酸化マグネシウムとの良好な密着性が得られ、機械的特性の向上に寄与することができる。
また、上記ポリオレフィンが、超低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、および、低密度ポリエチレンから選択される1種または2種以上である場合には、引張伸び特性の向上および電線の柔軟性に寄与することができる。
また、上記電線被覆材用組成物が、さらに(F)酸化亜鉛、および/または、ベンズイミダゾール系化合物を含んでいる場合には、耐熱性の向上に寄与することができる。
本発明に係る絶縁電線は、上記電線被覆材用組成物をシラン架橋させてなる電線被覆材を有しているので、耐熱性、機械的特性に優れる。また、高価な電子線照射架橋や合成水酸化マグネシウムを用いていないので、低コスト化に寄与することができる。
本発明に係るワイヤーハーネスは、上記絶縁電線を有しているので、耐熱性、機械的特性に優れる。また、高価な電子線照射架橋や合成水酸化マグネシウムを用いていないので、低コスト化に寄与することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。本発明に係る電線被覆材用組成物は、(A)シラングラフトポリオレフィン、(B)未変性ポリオレフィン、(C)官能基により変性された変性ポリオレフィン、(D)天然鉱物由来の水酸化マグネシウム、(E)架橋触媒を含んでいる。
(A)シラングラフトポリオレフィン
シラングラフトポリオレフィンは、ポリオレフィンにシランカップリング剤がグラフトされてなるものである。
ポリオレフィンとしては、例えば、エチレンやプロピレンなどのオレフィンの単独重合体、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体などのエチレン系共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体、プロピレン−酢酸ビニル共重合体、プロピレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体などのプロピレン系共重合体、エチレン系エラストマー、プロピレン系エラストマーなどのオレフィン系エラストマーなどを例示することができる。これらは、単独で用いても良いし、併用しても良い。
好ましくは、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体などである。
ポリエチレンとしては、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレンなどを例示することができる。これらは、単独で用いても良いし、併用しても良い。好ましくは、引張伸び特性の向上等の観点から、メタロセン超低密度ポリエチレンである。
シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリブトキシシランなどのビニルアルコキシシランやノルマルヘキシルトリメトキシシラン、ビニルアセトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランなどを例示することができる。これらは、1種または2種以上併用しても良い。
シランカップリング剤のグラフト量(シラングラフト前のポリオレフィンに占めるグラフトされているシランカップリング剤の質量割合)の上限は、電線被覆工程での過剰な架橋による異物発生等の観点から、好ましくは、15質量%以下、より好ましくは、10質量%以下、さらに好ましくは、5質量%以下であると良い。一方、上記グラフト量の上限は、電線被覆の架橋度(ゲル分率)等の観点から、好ましくは、0.1質量%以上、より好ましくは、1質量%以上、さらに好ましくは、2.5質量%以上であると良い。
ポリオレフィンにシランカップリング剤をグラフトする手法としては、ポリオレフィンにシランカップリング剤、遊離ラジカル発生剤等を加え、二軸押出機等で混合する方法を用いることができるが、他にも、ポリオレフィンを重合する際に、シランカップリング剤を添加する方法を用いても良い。
この際、シランカップリング剤の配合量は、シランカップリング剤をグラフトするポリオレフィン100質量部に対して0.5〜5質量部の範囲内であることが好ましい。より好ましくは、2.5〜5質量部の範囲内である。シランカップリング剤の配合量が0.5質量部未満では、シランカップリング剤のグラフト量が少なく、シラン架橋時に十分な架橋度が得られ難くなる。一方、5質量部を超えると、混練時に架橋反応が進みすぎてゲル状物質が発生しやすくなる。そうすると、製品表面に凹凸が発生しやすく、量産性が悪くなる。また、溶融粘度も高くなりすぎて押出機に過負荷がかかり、作業性が悪化しやすくなる。
上記遊離ラジカル発生剤としては、ジクミルパーオキサイド(DCP)、ベンゾイルパーオキサイド、ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、ブチルパーアセテート、tert−ブチルパーベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサンなどの有機過酸化物などを例示することができる。より好ましくは、ジクミルパーオキサイド(DCP)である。例えば、遊離ラジカル発生剤として、ジクミルパーオキサイド(DCP)を用いる場合には、ポリオレフィンにシランカップリング剤をグラフト重合させるために、シラングラフトバッチの調製温度を200℃以上にすると良い。
遊離ラジカル発生剤の配合量は、シラン変性するポリオレフィン100質量部に対して0.01質量部〜0.3質量部の範囲内にあることが好ましい。より好ましくは、0.025〜0.1質量部の範囲内である。0.01質量部未満では、シランカップリング剤のグラフト化反応が十分進行し難く、所望のゲル分率が得られ難くなる。一方、0.3質量部を越えると、目的としない過酸化物架橋が進行しやすくなる。そのため、導体の外周に電線被覆材用組成物を押出被覆して電線被覆材を形成した場合に、被覆材表面に凹凸が発生し、外観が悪化しやすくなる。また、溶融粘度も高くなり過ぎて押出機に過負荷がかかり、作業性が悪化しやすくなる。
(B)未変性ポリオレフィン
未変性ポリオレフィンとは、官能基により変性されていないポリオレフィンのことである。具体的なポリオレフィンとしては、(A)にて上述したポリオレフィンを例示することができ、ここでの詳細な説明は省略する。
(C)官能基により変性された変性ポリオレフィン
官能基により変性された変性ポリオレフィンを構成する具体的なポリオレフィンとしては、(A)にて上述したポリオレフィンを例示することができ、ここでの詳細な説明は省略する。
上記官能基としては、例えば、カルボン酸基、酸無水物基、アミノ基、エポキシ基、シラン基、ヒドロキシル基等を例示することができる。上記官能基のうち、好ましくは、カルボン酸基、酸無水物基、アミノ基、エポキシ基などである。(C)変性ポリオレフィンと(D)天然鉱物由来の水酸化マグネシウムとの良好な密着性が得られ、機械的特性の向上に寄与することができるからである。上記変性ポリオレフィンには、これらは官能基が1種または2種以上含まれていても良い。また、異なる官能基により変性された同一または異なるポリオレフィン、同じ官能基により変性された異なるポリオレフィンが1種または2種以上含まれていても良い。
官能基により変性された変性ポリオレフィン中に占める官能基量は、好ましくは、0.01〜20質量%、より好ましくは、0.05〜15質量%、さらに好ましくは、0.1〜10質量%の範囲内にあると良い。官能基量がこれら範囲内にあれば、官能基による変性の効果と、電線被覆材に適用した場合の皮剥性とのバランス等に優れるからである。
ポリオレフィンを官能基により変性する方法としては、具体的には、官能基を有する化合物をポリオレフィンにグラフト重合する方法や、官能基を有する化合物とオレフィンモノマとを共重合させてオレフィン共重合体とする方法等が挙げられる。
官能基としてカルボン酸基や酸無水物基を導入する化合物としては、具体的には、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸等のα、β−不飽和ジカルボン酸、又はこれらの無水物、アクリル酸、メタクリル酸、フラン酸、クロトン酸、ビニル酢酸、ペンテン酸等の不飽和モノカルボン酸等が挙げられる。
官能基としてアミノ基を導入する化合物としては、具体的には、アミノエチル(メタ)アクリレート、プロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、アミノプロピル(メタ)アクリレート、フェニルアミノエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
官能基としてエポキシ基を導入する化合物としては、具体的には、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、イタコン酸モノグリシジルエステル、ブテントリカルボン酸モノグリシジルエステル、ブテントリカルボン酸ジグリシジルエステル、ブテントリカルボン酸トリグリシジルエステル、α−クロロアクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、フマル酸等のグリシジルエステル類、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジルオキシエチルビニルエーテル、スチレン−p−グリシジルエーテル等のグリシジルエーテル類、p−グリシジルスチレン等が挙げられる。
(D)天然鉱物由来の水酸化マグネシウム
本発明に係る電線被覆材用組成物は、水酸化マグネシウムとして、天然鉱物由来のものを用いる。天然鉱物由来の水酸化マグネシウムは、典型的には、水酸化マグネシウムを主成分とする鉱物を粉砕処理することにより得ることができる。そのため、海水に含まれるMg源を原料として合成される合成水酸化マグネシウムに比較して、表面の凹凸が多い特徴を有している。
天然鉱物由来の水酸化マグネシウムの粒子径の上限は、電線被覆材にしたときの外観に優れる等の観点から、好ましくは、20μm以下、より好ましくは、10μm以下、さらに好ましくは、5μm以下であると良い。一方、上記粒子径の下限は、二次的な凝集が発生し難く、機械的特性を悪化させ難い等の観点から、好ましくは、0.5μm以上であると良い。
また、上述のように、天然鉱物由来の水酸化マグネシウムは、粒子表面における凹凸が大きい。そのため、基本的にポリマ成分との密着性が悪い。ポリマ成分との良好な密着性を得やすくする等の観点から、天然鉱物由来の水酸化マグネシウムの表面は、表面処理剤により表面処理されていても良い。
上記表面処理剤としては、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、脂肪酸または脂肪酸塩あるいは脂肪酸エステル化合物、オレフィン系ワックスなどを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。上記表面処理剤による処理は、好ましくは、天然鉱物由来の水酸化マグネシウム100質量部に対して0.1〜10質量%の範囲でなされることが好ましい。より好ましくは、0.5〜5質量%の範囲である。上記範囲内による処理であれば、電線被覆材としたときの機械的特性の向上効果と、不純物として処理剤が残存することによる機械的特性低下の抑制効果とのバランスに優れるからである。
なお、本発明に係る電線被覆材用組成物は、天然鉱物由来の水酸化マグネシウムを必須に含むものであるが、他にも、合成水酸化マグネシウムを含んでいても良い。もっとも、その場合には、本願発明の趣旨、低コスト化等の観点から、合成水酸化マグネシウムの分量は、天然鉱物由来の水酸化マグネシウムの分量よりも少ない分量とされる。
(E)架橋触媒
架橋触媒は、シラングラフトポリオレフィンをシラン架橋させるためのシラノール縮合触媒である。例えば、錫、亜鉛、鉄、鉛、コバルト等の金属カルボン酸塩や、チタン酸エステル、有機塩基、無機酸、有機酸などを例示することができる。
具体的には、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジマレート、ジブチル錫メルカプチド(ジブチル錫ビスオクチルチオグリコールエステル塩、ジブチル錫β−メルカプトプロピオン酸塩ポリマーなど)、ジブチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジラウレート、酢酸第一錫、カプリル酸第一錫、ナフテン酸鉛、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、チタン酸テトラブチルエステル、チタン酸テトラノニルエステル、ジブチルアミン、ヘキシルアミン、ピリジン、硫酸、塩酸、トルエンスルホン酸、酢酸、ステアリン酸、マレイン酸などを例示することができる。好ましくは、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジマレート、ジブチル錫メルカプチドなどである。
本発明に係る電線被覆材用組成物は、上記(A)〜(E)を含有しているが、任意で、さらに、(F)酸化亜鉛、および/または、ベンズイミダゾール系化合物を含んでいても良い。これらを含んでいる場合には、耐熱性の向上に寄与することができるからである。
酸化亜鉛は、その一部または全部を硫化亜鉛で代替することも可能である。上記ベンズイミダゾール系化合物としては、イオウを含むベンズイミダゾール系化合物を好適に用いることができる。具体的には、例えば、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトメチルベンズイミダゾール、4−メルカプトメチルベンズイミダゾール、5−メルカプトメチルベンズイミダゾールなどやこれらの亜鉛塩などが挙げられる。特に好ましいものは、2−メルカプトベンズイミダゾールおよびその亜鉛塩である。ベンズイミダゾール系化合物においては、ベンズイミダゾール骨格の他の位置にアルキル基等の置換基を有していても良い。
本発明に係る電線被覆材用組成物は、他にも、電線特性を阻害しない範囲で、各種の添加物が1種または2種以上任意に添加されていても良い。例えば、他の添加剤としては、例えば、ステアリン酸等の潤滑剤、酸化防止剤、銅害防止剤、紫外線吸収剤、加工助剤(ワックス、滑剤等)、難燃助剤、顔料などを例示することができる。
上記電線被覆材用組成物は(A)シラングラフトポリオレフィン30〜90質量部、好ましくは、40〜80質量部、より好ましくは、50〜70質量部、(B)未変性ポリオレフィンと(C)官能基により変性された変性ポリオレフィンとを合計で10〜70質量部、好ましくは、20〜60質量部、より好ましくは、30〜50質量部、(A)、(B)および(C)の合計100質量部に対し、(D)天然鉱物由来の水酸化マグネシウム30〜200質量部、好ましくは、50〜120質量部、より好ましくは、60〜100質量部を含むことが好ましい。耐熱性、機械的特性、難燃性等のバランスに優れるからである。
この際、(B)未変性ポリオレフィンと(C)官能基により変性された変性ポリオレフィンとの混合比は、好ましくは、質量比で、(B)/(C)=95/5〜50/50、より好ましくは、90/10〜70/30の範囲内にあると良い。上記範囲内にあれば、コスト効果に寄与し、官能基による余剰反応を抑制できるなどの利点があるからである。
また、(E)架橋触媒は、(A)シラングラフトポリオレフィン100質量部に対し、好ましくは、0.3〜10質量部、より好ましくは、0.5〜5質量部の範囲内にあることが好ましい。0.5質量部以上とすることで、適切な架橋度が得られ、耐熱性を向上させやすくなり、また、5質量部以下とすることで、外観も良好にすることができるからである。
また、(F)酸化亜鉛、および/または、ベンズイミダゾール系化合物は、(A)、(B)および(C)の合計100質量部に対し、好ましくは、1〜20質量部、より好ましくは、3〜10質量部の範囲内にあることが好ましい。1質量部以上とすることで、耐熱性を向上させやすなり、また、20質量部以下とすることで、粒子の凝集を防ぎ、電線の外観が向上する上、耐摩耗性などの機械的特性に悪影響を及ぼし難くなるからである。
また、ステアリン酸等の潤滑剤は、潤滑剤を除く樹脂成分100質量部に対し、好ましくは、5質量部以下、より好ましくは、3質量部以下に抑えると良い。上記潤滑剤は、電線外観が良好になる効果があるが、多量に添加すると、電線加工性、ワイヤーハーネス加工性等に悪影響を及ぼすからである。
本発明に係る電線被覆材用組成物は、(A)シラングラフトポリオレフィンと、(B)未変性ポリオレフィンポリオレフィンと、(C)官能基により変性された変性ポリオレフィンと、(D)天然鉱物由来の水酸化マグネシウムと、(E)架橋触媒と、必要に応じて、他の添加剤等とを、バンバリミキサー、加圧ニーダー、混練押出機、二軸押出機、ロールなどの通常の混練機を用いて加熱混練し、成形することにより得ることができる。その後、シラングラフトポリオレフィンをシラン架橋する(水架橋する)ことにより架橋体とすることができる。なお、各成分の配合量は、上述した範囲内において適宜調整すればと良い。
本発明に係る電線被覆材用組成物は、好ましくは、シラングラフトポリオレフィンもしくはシラングラフトポリオレフィン形成材料(ポリオレフィン、シランカップリング剤、遊離ラジカル発生剤)よりなるシラングラフトバッチと、ポリオレフィン(未変性及び/または変性)に難燃剤として天然鉱物由来の水酸化マグネシウムや架橋触媒を配合してなる難燃剤バッチとを加熱混練する、あるいは、上記シラングラフトバッチと、架橋触媒を除いた上記の難燃剤バッチと、ポリオレフィン(未変性及び/または変性)に架橋触媒を配合してなる触媒バッチとを加熱混練する、あるいは、上記シラングラフトバッチと、架橋触媒を除いた上記の難燃剤バッチと、架橋触媒とを加熱混練し、得られた混練物を成形する手順を経て得ることが好ましい。この場合も、その後にシラングラフトポリオレフィンをシラン架橋(水架橋)することにより架橋体とすることができる。
上記手順を得た場合には、混練物を導体の外周に押出被覆して電線被覆材を形成した場合に、被覆材表面に凹凸が発生し難く、良好な外観が得られやすくなり、また、溶融粘度も高くなり過ぎずに押出機に過負荷がかかり難くなるため、良好な作業性を確保しやすくなるなどの利点がある。
次に、本発明に係る絶縁電線について説明する。本発明に係る絶縁電線は、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等よりなる導体の外周に、上記電線被覆材用組成物をシラン架橋させてなる電線被覆材を有している。導体は、その導体径や導体の材質など、特に限定されるものではなく、用途に応じて適宜定めることができる。また、電線被覆材の厚さについても、特に制限はなく、導体径などを考慮して適宜定めることができる。電線被覆材は単層または複数層であっても良い。
シラン架橋後の電線被覆材用組成物は、耐熱性の観点から、架橋度が50%以上であることが好ましい。より好ましくは、60%以上である。なお、架橋度は、用いるシラングラフトポリオレフィンのシランカップリング剤のグラフト量や、架橋触媒の種類や量、シラン架橋(水架橋)条件(温度や時間)等により調整することができる。
本発明に係る絶縁電線を製造するには、上述した方法により各バッチを加熱混練した後、得られた混練物を導体の外周に押出被覆し、その後に、押出被覆された被覆材料をシラン架橋(水架橋)すれば良い。
この際、加熱混練工程では、例えば、ペレット形状に成形した各バッチをミキサーや押出機等を用いてドライブレンドすることができる。押出被覆工程では、通常の押出成形機等を用いて導体の外周に電線被覆材を押出被覆すれば良い。架橋工程では、押出被覆工程にて形成された電線被覆材を水蒸気あるいは水に曝す等して架橋を行うことができる。この際の条件は、例えば、常温〜90℃の温度範囲内で48時間以内で行うと良い。より好ましくは、60〜80℃の温度範囲内で12〜24時間の範囲内で行うと良い。
次に、本発明に係るワイヤーハーネスについて説明する。本発明に係るワイヤーハーネスは、上述した絶縁電線を有している。具体的な構成としては、上述した絶縁電線のみがひとまとまりに束ねられた単独電線束、あるいは、上述した絶縁電線と他の絶縁電線とが混在状態でひとまとまりに束ねられた混在電線束が、ワイヤーハーネス保護材により被覆された構成などを例示することができる。
単独電線束および混在電線束に含まれる電線本数は、任意に定めることができ、特に限定されるものではない。
また、混在電線束を用いる場合、含まれる他の絶縁電線の構造は、特に限定されるものではない。電線被覆材は1層構造であっても、2層構造であっても良い。また、他の絶縁電線の電線被覆材の種類も特に限定されるものではない。
また、上記ワイヤーハーネス保護材は、電線束の外周を覆い、内部の電線束を外部環境などから保護する役割を有するもので、テープ状に形成された基材の少なくとも一方の面に粘着剤が塗布されたものや、チューブ状、シート状などに形成された基材を有するものなどが挙げられる。これらは、用途に応じて適宜選択して用いることができる。
ワイヤーハーネス保護材を構成する基材としては、具体的には、例えば、各種のノンハロゲン系難燃樹脂組成物、塩化ビニル樹脂組成物または当該塩化ビニル樹脂組成物以外のハロゲン系樹脂組成物などが挙げられる。
以下、本発明を実施例を用いて詳細に説明する。なお、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。
(供試材料および製造元など)
本実施例および比較例において使用した供試材料を製造元、商品名等とともに示す。
・シラングラフトPP[三菱化学(株)製、「リンクロンXPM800HM」]
・シラングラフトPE(1)[三菱化学(株)製、「リンクロンXLE815N(LLDPE)」]
・シラングラフトPE(2)[三菱化学(株)製、「リンクロンXCF710N(LDPE)」]
・シラングラフトPE(3)[三菱化学(株)製、「リンクロンQS241HZ(HDPE)」]
・シラングラフトPE(4)[三菱化学(株)製、「リンクロンSH700N(VLDPE)」]
・シラングラフトEVA[三菱化学(株)製、「リンクロンXVF600N」]
・PPエラストマー[日本ポリプロ(株)製、「ニューコンNAR6」]
・PE(1)[デュポン ダウ エラストマー ジャパン(株)製、「エンゲージ 8003」(VLDPE)]
・PE(2)[日本ユニカー(株)製、「NUC8122」(LDPE)]
・PE(3)[プライムポリマー(株)製、「ウルトゼックス10100W」(LLDPE)]
・マレイン酸変性PE[日本油脂(株)製、「モディックAP512P」]
・エポキシ変性PE[住友化学(株)製、「ボンドファーストE(E−GMA)」]
・マレイン酸変性PP[三菱化学(株)製、「アドマーQB550」]
・天然鉱物由来の水酸化マグネシウム[神島化学(株)製、「マグシーズW」]
・合成水酸化マグネシウム[協和化学(株)製、「キスマ5」]
・酸化防止剤(1)[チバスペシャリティケミカルズ社製、「イルガノックス1010」]
・酸化防止剤(2)[チバスペシャリティケミカルズ社製、「イルガノックス1330」]
・銅害防止剤[(株)アデカ製、「CDA−1」]
・酸化亜鉛[ハクスイテック(株)製、「亜鉛華二種」]
・硫化亜鉛[Sachtleben Chemie Gmbh製、「SachtolithHD−S」]
・ベンズイミダゾール系化合物(川口化学工業(株)製、「アンテージMB」)
・潤滑剤(1)[日本油脂(株)製、「アルフローP10」(エルカ酸アミド)]
・潤滑剤(2)[日本油脂(株)製、「アルフローS10」(ステアリン酸アミド)]
・架橋触媒[三菱化学(株)製、「リンクロンLZ0515H」]
(難燃剤バッチの調製)
表1、2に示した実施例、比較例の難燃剤バッチの配合割合となるように各材料を二軸押出混練機に加え、200℃で0.1〜2分間加熱混練した後、ペレット化し、各難燃剤バッチを調製した。
(絶縁電線の作製)
表1、2に示した実施例、比較例の配合割合となるように上記難燃剤バッチと、シラングラフトポリオレフィン(比較例1は無し)と、架橋触媒とを押出機のホッパーで混合して押出機の温度を約180℃〜200℃に設定して、押出加工を行なった。外径2.4mmの導体上に厚さ0.7mmの絶縁体として押出被覆した(被覆外径3.8mm)。その後、60℃、95%湿度の高湿高温槽で24時間水架橋処理を施して絶縁電線を作製した。
得られた各絶縁電線について、下記の項目を評価した。
(ゲル分率)
JASO−D608−92に準拠して、ゲル分率を測定した。すなわち、電線の絶縁体試料を約0.1g秤量しこれを試験管に入れ、キシレン20mlを加えて、120℃の恒温油槽中で24時間加熱する。その後試料を取り出し、100℃の乾燥器内で6時間乾燥後、常温になるまで放冷してから、その重量を精秤し、試験前の質量に対する質量百分率をもってゲル分率とした。ゲル分率50%以上であった場合を合格「○」、ゲル分率50%未満であった場合を不合格「×」とした。なお、ゲル分率は、水架橋の架橋状態を表す指標として架橋電線に一般的に用いられている。
(難燃性)
ISO6722に準拠し、70秒以内に消火する場合を合格「○」、70秒を越えて消火する場合を不合格「×」とした。
(引張伸び)
JIS C 3005の引張試験に準拠して、引張伸びを測定した。すなわち、絶縁電線を100mmの長さに切り出し、導体を取り除いて電線被覆材のみの管状試験片とした後、23±5℃の室温下にて、試験片の両端を引張試験機のチャックに取り付けた後、引張速度200mm/分で引っ張り、試験片の破断時の荷重および伸びを測定した。引張伸びが125%以上であった場合を合格「○」、とりわけ300%以上であった場合を良好「◎」とした。引張伸びが125%未満であった場合を不合格「×」とした。
(耐磨耗性)
ISO6722に準拠し、500回以上のブレード磨耗に耐えられた場合を合格「○」、耐えられなかった場合を不合格「×」とした。
(ISO長期加熱試験(耐熱性))
ISO6722に準拠し、絶縁電線に対して150℃×3000時間もしくは10000時間の老化試験を行った後、1kv×1min.の耐電圧試験を行った。老化時間3000時間後に1kv×1min.の耐電圧試験に耐えることができた場合を「○」、老化時間10000時間後に1kv×1min.の耐電圧試験に耐えることができた場合を「◎」、老化時間3000時間後に1kv×1min.の耐電圧試験に耐えることができなかった場合を「×」とした。
(電線表面粗さ)
針形の検出器(Mitutoyo製「サーフテストSJ301」)を用いて、絶縁電線の表面の平均粗さ(Ra)を測定し、Ra=1未満の場合を表面粗さが良好であるとして「○」、Ra=0.5未満の場合を表面粗さに優れるとして「◎」とした。なお、電線表面粗さは、参考データである。
Figure 2011119083
Figure 2011119083
表1、表2によれば、次のことが分かる。すなわち、比較例1は、(A)シラングラフトポリオレフィン、(C)官能基により変性された変性ポリオレフィンを含有していない。そのため、シラン架橋がなされず、耐熱性に劣る。また、引張特性にも劣っている。
比較例2は、(C)官能基により変性された変性ポリオレフィンを含有していない。そのため、樹脂成分と(D)天然鉱物由来の水酸化マグネシウムとの密着性が悪く、耐磨耗性、引張特性に劣る。また、上記密着性の悪さに起因して、電線表面の粗さも大きく、外観に劣っている。
比較例3は、(D)天然鉱物由来の水酸化マグネシウムを含有していない。そのため、耐熱性、耐磨耗性、引張特性等は問題ないが、電線に必要な難燃性を有していない。
これらに対し、実施例は、いずれも、(A)シラングラフトポリオレフィン、(B)未変性ポリオレフィン、(C)官能基により変性された変性ポリオレフィン、(D)天然鉱物由来の水酸化マグネシウム、(E)架橋触媒を含んでいる。そのため、天然鉱物由来の水酸化マグネシウムを含有していても、シラン架橋されたときに高い耐熱性、優れた機械的特性を発揮でき、耐熱性と機械的特性との両立を図ることが可能なことが分かる。
また、各成分が本発明に規定される範囲内にあることにより、耐熱性と機械的特性とのバランスに優れていることが分かる。さらに、(F)酸化亜鉛、および/または、ベンズイミダゾール系化合物を含んでいる実施例3、4は、他の実施例に比べ、高い耐熱性を有していることも分かる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。

Claims (7)

  1. (A)ポリオレフィンにシランカップリング剤がグラフトされたシラングラフトポリオレフィン
    (B)未変性ポリオレフィン
    (C)官能基により変性された変性ポリオレフィン
    (D)天然鉱物由来の水酸化マグネシウム
    (E)架橋触媒
    を含むことを特徴とする電線被覆材用組成物。
  2. 前記(A)シラングラフトポリオレフィン30〜90質量部、
    前記(B)未変性ポリオレフィンと前記(C)官能基により変性された変性ポリオレフィンとを合計で10〜70質量部、
    前記(A)、(B)および(C)の合計100質量部に対し、
    前記(D)天然鉱物由来の水酸化マグネシウム30〜200質量部
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の電線被覆材用組成物。
  3. 前記官能基は、カルボン酸基、酸無水物基、アミノ基およびエポキシ基から選択される1種または2種以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の電線被覆材用組成物。
  4. 前記ポリオレフィンは、超低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、および、低密度ポリエチレンから選択される1種または2種以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電線被覆材用組成物。
  5. (F)酸化亜鉛、および/または、ベンズイミダゾール系化合物を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の電線被覆材用組成物。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の電線被覆材用組成物をシラン架橋させてなる電線被覆材を有することを特徴とする絶縁電線。
  7. 請求項6に記載の絶縁電線を有することを特徴とするワイヤーハーネス。
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