JP2011114328A - Spiceコーナーモデル作成方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】MOSFETのSPICEコーナーモデルの作成方法に関し、電気特性のバラツキの方向が逆方向となる場合のコーナーモデルの作成方法を提供する。
【解決手段】N種類のMOSFETから2種類のMOSFETを取り出す任意の組合せに関し、2種類のMOSFETのバラツキの方向が逆方向の場合のバラツキの大きさの比率Xの表を用意し(S11〜13)、2種類のMOSFETの組合せが指定された場合、比率Xの表から、指定された組合せに対応する比率Xの値を読み出し(S14)、比率Xの値を、2種類のMOSFETのうちの第1のMOSFETのFAST側コーナーと第2のMOSFETのSLOW側コーナーに適用した第1のコーナーモデルと、比率Xの値を、第1のMOSFETのSLOW側コーナーと第2のMOSFETのFAST側コーナーに適用した第2のコーナーモデルと、の2種類の逆方向バラツキのコーナーモデルを構成する(S15)。
【選択図】図1

Description

本発明は、SPICE(Simulation Program with Integrated Circuit Emphasis)コーナーモデル作成方法及び装置に関し、例えば、MOSFET同士で電気特性のバラツキの方向が逆方向となる場合のコーナーモデルの作成用に使用されるものである。
SPICE回路シミュレーション用のMOSFETのコーナーモデルは、製造バラツキに起因してMOSFETの電気特性が最大にばらついた場合の回路動作検証用に使用される。MOSFETは、ゲート端子、ソース端子、ドレイン素子、及び基板端子の4つの端子を持つ半導体素子であり、MOSFETの電気特性とは例えば、これらの端子に電圧を印加したときにドレイン端子に流れる電流(ドレイン電流)の大きさである。
MOSFETの電気特性を特徴付ける指標として、閾値電圧やオン電流がある。閾値電圧とは、ドレイン電流が流れ始めるゲート電圧の大きさである。また、オン電流とは、ゲート端子−ソース端子間、及びドレイン端子−ソース端子間に電源電圧を印加したときのドレイン電流の大きさである。
コーナーモデルは、閾値電圧やオン電流のバラツキを考慮して作成されることが多い。以下、例としてオン電流について説明するが、閾値電圧やその他の指標でも考え方は同様である。オン電流のバラツキには、オン電流が基準値よりも大きい方にばらつく場合と小さい方にばらつく場合の2方向のバラツキがある。
回路で使用されるMOSFETが1種類の場合は、2方向の最大ばらつき幅に対応する2つのコーナーモデルを準備して、それぞれで回路特性の動作検証を行えばよい。回路で使用されるMOSFETが2種類の場合は、2種類のMOSFETの各々に2方向のバラツキがあるので、コーナーの組み合わせは全部で2=4通りとなる。
2種類のMOSFETのバラツキが互いに影響しあわなければ、各々のMOSFETの2つのコーナーモデルを組み合わせて4通りのコーナーモデルを評価すればよい。しかしながら実際には、2種類のMOSFETのオン電流のバラツキには相関がある。2種類のMOSFETのオン電流は、同方向にばらつく(同時に大きくなる又は小さくなる)場合と、逆方向にばらつく(一方が大きくなり他方が小さくなる)場合があり、一般に、オン電流は同方向にはばらつきやすく、逆方向にはばらつきにくい。
この理由は、次の通りである。オン電流のバラツキの主要因は、MOSFETのゲート電極の長さL、ゲート電極の幅W、ゲート絶縁膜の厚さTox、及びチャネル部の不純物濃度Nchである。これらのうち、L、W、Toxについては、ゲート電極やゲート絶縁膜が、異なる種類のMOSFETでも同じ製造工程で作られるため、各々の基準値に対し同方向にばらつきやすい。つまり、L、W、Toxについては、2種類のMOSFETのバラツキに強い相関がある。一方、閾値電圧制御のためのチャネル部への不純物の導入は、異なる種類のMOSFETでは独立した別々の製造工程でなされるので、2種類のMOSFETにおいてNchバラツキの相関は小さい。この結果、同方向のバラツキには、L、W、Toxが寄与し、逆方向のバラツキには、Nchのみが寄与する。同方向と逆方向を比較すると、同方向よりも逆方向の方が、バラツキの大きさが小さくなる。
ここで、2つの異なるMOSFETの例として、閾値電圧の絶対値が同程度でペアとなるNFET及びPFETについて説明する。これらのMOSFETのオン電流のバラツキは、同方向のバラツキが大きく、逆方向のバラツキが小さいものとする。
SPICE回路シミュレーション用のMOSFETのコーナーモデルでは、上記NFETのオン電流をX座標、上記PFETのオン電流をY座標として、これらのMOSFETのオン電流のバラツキの分布をXY座標上で表現する。その際、これらのMOSFETのオン電流のバラツキが同方向に大きく逆方向に小さいことに起因して、バラツキの分布は楕円形となる。
また、このようなオン電流バラツキの性質を考慮して、NFETとPFETのオン電流の絶対値が同方向にばらつく場合のコーナーモデル2種(FF及びSS)は、これらのオン電流の絶対値が逆方向にばらつく場合のコーナーモデル2種(FS及びSF)よりも、コーナー幅が広く設定される。ここで、コーナー幅とは、これらのオン電流の基準値に相当するTypicalモデル(TT)から、各コーナーモデルまでの距離である。上記XY座標上において、TTは上記楕円の中心点に位置し、FF及びSSは上記楕円の長軸上、FS及びSFは上記楕円の短軸上に位置する。
通常、同方向のバラツキに相当するコーナーモデルは、全てのバラツキ要因の影響を含んだコーナー幅のコーナーモデルである。一方、逆方向のバラツキに相当するコーナーモデルは、逆方向のバラツキを発生させうる要因、即ち、2種類のMOSFETで独立して適用された製造工程のみに起因したコーナー幅を持つ。独立して適用された製造工程のみに起因したバラツキとは、例えば、不純物濃度のみのバラツキ、又は不純物濃度とゲート絶縁膜厚のバラツキである。
以上のように準備されるコーナーモデルは、2つの同方向及び2つの逆方向の各方向ごとに1つのライブラリにまとめられる。その結果、各ライブラリには、各MOSFETのコーナーモデルが一度ずつ現れる。例えば、ライブラリ「FS」には、あるNFETは一度だけ現れ、そのコーナーモデルは、閾値電圧の絶対値が同程度でペアとなるPFETと組み合わせたときの逆方向バラツキの大きさに相当するコーナーモデルとなる。
しかしながら、従来の方法には、以下のような欠点がある。
例えば、閾値電圧が低めの2つのLow-Vth NFETと、閾値電圧が高めの1つのHigh-Vth NFETとを組み合わせて構成された差動増幅回路を考える。ここでは、差動対部分については電流駆動力を確保するため、Low-Vth(閾値電圧低、オン電流大)のNFETを使用し、その他の部分についてはリークを抑えるため、High-Vth(閾値電圧高、リーク及びオン電流小)のNFETを使用するものとする。
この回路においてバラツキの影響を見るために動作検証すべき条件の1つは、Low-Vth NFETのオン電流が最小で、High-Vth NFETのリーク及びオン電流が最大の場合である。これは即ち、Low-Vth NFET及びHigh-Vth NFETの逆方向のバラツキでの動作検証に相当する。
しかしながら、このLow-Vth NFETとHigh-Vth NFETとの組合せに対しては、前述のように閾値電圧の絶対値が同程度でペアとなるNFETとPFETに対して準備されているような、オン電流が逆方向のバラツキでの動作を適切に検証するためのコーナーモデルは通常準備されていない。そのため、コーナーモデルを利用した回路動作検証を行うことができない。
逆方向ではなく同方向のバラツキでの動作を検証する場合は、Low-Vth NFET及びPFETの同方向バラツキのコーナーモデルと、High-Vth NFET及びPFETの同方向バラツキのコーナーモデルの、それぞれのNFETのコーナーモデル同士を組み合わせて流用することで動作検証が可能である。
しかしながら、逆方向のバラツキのコーナー幅は、組み合わせるMOSFETによって異なるため、同様に流用することはできない。従って、前述の例のケースにて逆方向バラツキでの動作検証を行うためには、多大な時間のかかるモンテカルロシミュレーションを行わざるを得ず、短いTAT(Turn Around Time)で回路動作検証を行うことができない。ここで、モンテカルロシミュレーションとは、MOSFETモデル中のゲート長、ゲート幅、ゲート絶縁膜厚、チャネル不純物濃度に相当する物理パラメータに乱数を与えながら、数千回の回路特性シミュレーションを繰り返し、その結果得られた数千個のシミュレーション結果と回路特性の分布を評価する手法である。
また、全てのMOSFETの組合せに対して逆方向バラツキのコーナーモデルを準備しておくというアプローチは、ライブラリの構成仕様から困難である。一般に、各ライブラリには各MOSFETのコーナーモデルが一度ずつ現れるという構成になっており、各コーナーモデルは「ライブラリ名×MOSFET名」で参照される。よって、例えば、A−NFETの逆方向バラツキのコーナーモデルとして、ライブラリ「FS」中に、A−NFETとA−PFETの組合せと、A−NFETとB−NFETの組合せでの2通りで、A−NFETを同時に含めることはできない。
このように、閾値電圧の絶対値が同程度でペアとなるNFETとPFETの組合せ以外のMOSFETの組合せに対しては、逆方向バラツキを考慮した回路動作確認を、SPICEコーナーモデルを使用して短TATで行うことができないという問題がある。
なお、特許文献1には、素子パラメータ感度を回路シミュレーションを行って求め、線形最小自乗法の正規方程式に素子パラメータ感度とコーナーに要求される電気特性の値とを適用してコーナーにおける素子パラメータのバラツキを求めるシミュレーション方法が記載されている。
特開2002−43429号公報
本発明は、MOSFET同士で電気特性が逆方向にばらついた場合のSPICEコーナーモデルを比較的簡単に作成可能なSPICEコーナーモデル作成方法及び装置を提供することを課題とする。
本発明の一の態様は例えば、MOSFETのSPICEコーナーモデル作成方法であって、N種類(Nは2以上の整数)のMOSFETから2種類のMOSFETを取り出す任意の組合せに関し、前記2種類のMOSFETのバラツキの方向が同方向の場合のバラツキの大きさに対する、前記2種類のMOSFETのバラツキの方向が逆方向の場合のバラツキの大きさの比率Xの表を用意し、前記N種類のMOSFETのうちの2種類のMOSFETの組合せが指定された場合、前記比率Xの表から、指定された組合せに対応する比率Xの値を読み出し、前記比率Xの値を、前記2種類のMOSFETのうちの第1のMOSFETのFAST側コーナーと第2のMOSFETのSLOW側コーナーに適用した第1のコーナーモデルと、前記比率Xの値を、前記第1のMOSFETのSLOW側コーナーと前記第2のMOSFETのFAST側コーナーに適用した第2のコーナーモデルと、の2種類の逆方向バラツキのコーナーモデルを構成する、ことを特徴とするSPICEコーナーモデル作成方法である。
本発明の別の態様は例えば、MOSFETのSPICEコーナーモデル作成装置であって、N種類(Nは2以上の整数)のMOSFETから2種類のMOSFETを取り出す任意の組合せに関し、前記2種類のMOSFETのバラツキの方向が同方向の場合のバラツキの大きさに対する、前記2種類のMOSFETのバラツキの方向が逆方向の場合のバラツキの大きさの比率Xの表が記憶された比率表記憶部と、前記N種類のMOSFETのうちの2種類のMOSFETの組合せが指定された場合、前記比率Xの表から、指定された組合せに対応する比率Xの値を読み出す比率読み出し部と、前記比率Xの値を、前記2種類のMOSFETのうちの第1のMOSFETのFAST側コーナーと第2のMOSFETのSLOW側コーナーに適用した第1のコーナーモデルと、前記比率Xの値を、前記第1のMOSFETのSLOW側コーナーと前記第2のMOSFETのFAST側コーナーに適用した第2のコーナーモデルと、の2種類の逆方向バラツキのコーナーモデルを構成するコーナーモデル構成部と、を備えることを特徴とするSPICEコーナーモデル作成装置である。
本発明によれば、MOSFET同士で電気特性が逆方向にばらついた場合のSPICEコーナーモデルを比較的簡単に作成可能なSPICEコーナーモデル作成方法及び装置を提供することが可能となる。
第1実施形態のSPICEコーナーモデル作成方法を説明するためのフローチャートである。 NFET及びPFETのオン電流値のバラツキ分布の例を示した図である。 MOSFETに関する情報を管理するライブラリの例を示した図である。 比率Xの表を示した図である。 第1実施形態のSPICEコーナーモデル作成装置の第1の例の構成を示すブロック図である。 第1実施形態のSPICEコーナーモデル作成装置の第2の例の構成を示すブロック図である。 第2実施形態のSPICEコーナーモデル作成方法を説明するためのフローチャートである。 比率Yの表を示した図である。 比率Zの表を示した図である。
本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態のSPICEコーナーモデル作成方法を説明するためのフローチャートである。
本実施形態では、1つのテクノロジーにN種類(Nは2以上の整数)のMOSFETが含まれるとする。図1に示すフローでは、以下のステップS11〜S15の手順で、任意のMOSFETの組合せの逆方向バラツキを考慮した動作検証用のコーナーモデルを構築する。
まず、ステップS11では、N種類のMOSFETの各々に関し、バラツキを考えない場合に相当するTypicalモデルを作成する。
次に、ステップS12では、N種類のMOSFETの各々に関し、Typicalモデルの1つ以上のモデルパラメータの値を変化させて、MOSFETの電気特性がばらついた場合に相当するコーナーモデルを作成する。本実施形態では、MOSFETの電気特性を特徴付ける指標として、オン電流を採用する。
各MOSFETの電気特性バラツキの方向には2つの方向があり、S12では、N種類のMOSFETの各々に関し、FAST側コーナー及びSLOW側コーナーの2つのコーナーモデルを作成する。ここで、S12にて値を変化させたモデルパラメータはSKEWパラメータと呼ばれ、作成されたコーナーモデルはSKEWコーナーモデルと呼ばれる。本実施形態では、複数のSKEWパラメータの変化幅を動的に一律にX倍して、コーナーモデルのコーナー幅を変えられるようにしておく。
次に、ステップS13では、N種類のMOSFETの中から2種類のMOSFETを取り出す任意の組合せに関し、オン電流値のバラツキ状態(オン電流値の分布)を調べる。具体的には、図2に示すように、2次元座標の横軸に一方のMOSFET(ここではNFET)のオン電流値をとり、縦軸に他方のMOSFET(ここではPFET)のオン電流値をとり、これらオン電流値のバラツキ分布を調べる。図2は、NFET及びPFETのオン電流値のバラツキ分布の例を示した図である。また、図3は、これらMOSFETに関する情報を管理するライブラリの例を示した図である。図3には、N種類のMOSFETの例として、4種類のMOSFET(A−NFET,A−PFET,B−NFET,B−PFET)が示されている。
バラツキ分布を調べる際には、実際の半導体ウェハ上に構築されたTEGの特性を調べてもよいし、TCAD(Technology oriented CAD)によるシミュレーションを使用してもよいし、その他、ばらつきの相関を調査できる任意の方法を使用してもよい。
そして、S13では、このように調べたバラツキ分布について、同方向のバラツキの大きさと逆方向のバラツキの大きさとの比率Xを算出する。詳細に言うと、N種類のMOSFETから2種類のMOSFETを取り出す任意の組合せに関し、2種類のMOSFETのバラツキの方向が同方向の場合のバラツキの大きさに対する、2種類のMOSFETのバラツキの方向が逆方向の場合のバラツキの大きさの比率Xを算出する。バラツキ幅で表現すると、比率Xは、逆方向のバラツキ幅÷同方向のバラツキ幅となり、比率Xの値の範囲は一般に、0≦X≦1となる。
S13ではさらに、任意の組合せに関して算出された比率Xを情報として保持すべく、比率Xの表を作成する。図4は、比率Xの表の例を示した図である。例えば、2種類のMOSFETのうちの第1のMOSFETがM1、第2のMOSFETがM2の場合には、これらのMOSFETに関する比率Xの値は、αで示す欄の値となる。第1及び第2のMOSFETがそれぞれM1,M2の場合の比率Xの値は、第1及び第2のMOSFETがそれぞれM2,M1の場合の比率Xの値と同じであるため、αで示す欄の値は、βで示す欄の値と同じになる。
次に、ステップS14では、SPICE回路シミュレーションの実行時に、N種類のうちの2種類のMOSFETの組合せがユーザー等により指定された場合に、比率Xの表を参照して、指定された組合せに対応する比率Xの値を当該表から読み出す。例えば、図4に示すM1,M2の組合せが指定された場合には、α又はβで示す欄の比率Xの値が読み出される。
次に、ステップS15では、上記の2種類のMOSFETに関し、各SKEWパラメータの値のTypicalモデルの値からの変化幅を比率X倍することで、逆方向バラツキに相当する2種類のコーナーモデルを自動的に構成する。
この際、2種類のコーナーモデルのうちの第1のコーナーモデルは、比率Xの値を、2種類のMOSFETのうちの第1のMOSFETのFAST側コーナーと、第2のMOSFETのSLOW側コーナーとに適用することで構成する。詳細に言うと、第1のコーナーモデルは、第1のMOSFETのFAST側コーナーモデルのSKEWパラメータの変化幅をX倍したものと、第2のMOSFETのSLOW側コーナーモデルのSKEWパラメータの変化幅をX倍したものとを組み合わせたものとする。
また、2種類のコーナーモデルのうちの第2のコーナーモデルは、比率Xの値を、2種類のMOSFETのうちの第1のMOSFETのSLOW側コーナーと、第2のMOSFETのFAST側コーナーとに適用することで構成する。詳細に言うと、第2のコーナーモデルは、第1のMOSFETのSLOW側コーナーモデルのSKEWパラメータの変化幅をX倍したものと、第2のMOSFETのFAST側コーナーモデルのSKEWパラメータの変化幅をX倍したものとを組み合わせたものとする。
こうして、S15では、逆方向バラツキの両側に相当する2つのコーナーモデルを構成する。S15では、Typicalモデル及びコーナーモデルとして、S11及びS12で作成されたものが使用され、比率Xの値として、S13で作成されS14で読み出されたものが使用される。
以上のように、本実施形態では、コーナー幅を動的に変更できるコーナーモデルと、同方向のバラツキの大きさに対する逆方向のバラツキの大きさの比率Xの値を保持するテーブル(表)とを予め準備しておく。そして、回路シミュレーション実行時に、対象回路内で使われるMOSFETの組合せに応じて、上記テーブル中の対応する値を参照し、上記コーナーモデルから必要な逆方向バラツキのコーナーモデルを動的に構築する。
従来の方法では、N種類のMOSFETから2種類のMOSFETの任意の組合せを取り出し、取り出された組合せの逆方向バラツキを取り扱う場合、MOSFETの組合せがN2通りあることに起因して、N2通りの逆方向バラツキのコーナーモデルを準備しておく必要があった。そのため、従来の方法には、これらのコーナーモデルのデータ量が大きくなるという問題や、これらのコーナーモデルを読み出すのに長い時間が掛かってしまうという問題があった。更には、これらのコーナーモデルを準備しておくのは、ライブラリの仕様構成から困難であるという問題もあった。
一方、本実施形態では、比率Xの値のテーブルを準備しておき、回路シミュレーション実行時に、当該テーブルを利用して、必要な逆方向バラツキのコーナーモデルを動的に構築する。コーナーモデルのデータ量や読み出し時間に比べると、比率Xの表のデータ量や比率Xの値の読み出し時間は大幅に少ない。よって、本実施形態には、予め準備しておくデータのデータ量や読み出し時間が少なくて済むという利点がある。
また、本実施形態では、種々のSKEWパラメータの変化幅をX倍するという比較的簡単な処理を通じて、必要な逆方向バラツキのコーナーモデルを構成することができる。このように、本実施形態には、比率Xの値をSKEWコーナーモデルに適用することで、必要な逆方向バラツキのコーナーモデルを比較的簡単に構成できるという利点がある。
図1に示すSPICEコーナーモデル作成方法は、その全てのステップをコンピュータに実行させてもよいし、S11〜S13の処理を人間が実行し、S14及びS15の処理をコンピュータに実行させてもよい。以下、図1に示すSPICEコーナーモデル作成方法を実行可能な装置の例について、図5及び図6を参照して説明する。
図5は、第1実施形態のSPICEコーナーモデル作成装置の第1の例の構成を示すブロック図である。図5のSPICEコーナーモデル作成装置は、比率表記憶部11と、比率読み出し部12と、コーナーモデル構成部13とを備える。
図5に示す例では、S11〜S13の処理が人間により行われる。そして、S13にて作成された比率Xの表が、比率表記憶部11に記憶される。その後、SPICE回路シミュレーションの実行時には、N種類のうちの2種類のMOSFETの組合せがユーザーにより指定されることで、比率読み出し部12が、指定された組合せに対応する比率Xの値を上記表から読み出す(S14)。そして、S15では、コーナーモデル構成部13が、当該比率Xの値を利用して、逆方向バラツキに相当する2種類のコーナーモデルを自動的に構成する。こうして、必要なコーナーモデルが構成される。
図6は、第1実施形態のSPICEコーナーモデル作成装置の第2の例の構成を示すブロック図である。図6のSPICEコーナーモデル作成装置は、図5に示すブロックに加え、Typicalモデル作成部21と、コーナーモデル作成部22と、比率表作成部23とを備える。
図6に示す例では、S11〜S13の処理がそれぞれ、Typicalモデル作成部21、コーナーモデル作成部22、比率表作成部23により行われる。即ち、Typicalモデル作成部21が、Typicalモデルを作成し(S11)、コーナーモデル作成部22が、FAST側コーナー及びSLOW側コーナーの2つのコーナーモデルを作成し(S12)、比率表作成部23が、比率Xの表を作成する(S13)。こうして作成された比率Xの表は、比率表記憶部21に記憶される。比率読み出し部12及びコーナーモデル構成部13は、図5に示す例と同様の処理を行う。こうして、必要なコーナーモデルが構成される。
このように、図1に示すSPICEコーナーモデル作成方法は、例えば、図5又は図6のSPICEコーナーモデル作成装置を利用して実行可能であるが、当該方法は、その他の装置を利用して実行しても構わない。
以上のように、本実施形態では、同方向のバラツキの大きさに対する逆方向のバラツキの大きさの比率Xの表を利用して、MOSFET同士で電気特性が逆方向にばらついた場合のSPICEコーナーモデルを構成する。これにより、本実施形態では、比率Xの値をSKEWコーナーモデルに適用することで、このようなSPICEコーナーモデルを比較的簡単に作成することが可能となる。更には、逆方向バラツキを取り扱うために予め準備しておくデータのデータ量や読み出し時間を低減することが可能となる。
以下、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態の変形例であり、第2実施形態については、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
(第2実施形態)
図7は、第2実施形態のSPICEコーナーモデル作成方法を説明するためのフローチャートである。
本実施形態では、典型的な例として、1つのテクノロジーに次のようなラインナップのMOSFETが含まれる場合を考える。このラインナップでは、ゲート絶縁膜の膜厚に薄膜と厚膜の2種類があり、薄膜のMOSFETの閾値電圧に低、中、高の3種類、厚膜のMOSFETの閾値電圧に低、高の2種類があり、薄膜及び厚膜のMOSFETの各々について、NFETとPFETとが存在するものとする。この場合のMOSFETのラインナップは、(3+2)×2=10種類であり、2種類のMOSFETの組合せは、102=45通りある。
図7に示すフローでは、以下のステップS21〜S26の手順で、任意のMOSFETの組合せの逆方向バラツキを考慮した動作検証用のコーナーモデルを構築する。以下の説明では、1つのテクノロジーに10種類のMOSFETが含まれる場合について説明するが、本実施形態は、1つのテクノロジーにN種類(Nは2以上の整数)のMOSFETが含まれる場合についても適用可能である。
まず、ステップS21では、10種類のMOSFETの各々に関し、バラツキを考えない場合に相当するTypicalモデルを作成する。S11と同様である。
次に、ステップS22では、10種類のMOSFETの各々に関し、Typicalモデルの1つ以上のモデルパラメータの値を変化させて、MOSFETの電気特性がばらついた場合に相当するコーナーモデルを作成する。S12と同様である。本実施形態では、MOSFETの電気特性を特徴付ける指標として、オン電流を採用する。
各MOSFETの電気特性バラツキの方向には2つの方向があり、S22では、10種類のMOSFETの各々に関し、FAST側コーナー及びSLOW側コーナーの2つのコーナーモデルを作成する。S22にて値を変化させたモデルパラメータはSKEWパラメータと呼ばれ、作成されたコーナーモデルはSKEWコーナーモデルと呼ばれる。
本実施形態では、SKEWパラメータとして、少なくとも、ゲート長L、ゲート幅W、ゲート絶縁膜厚Tox、及び閾値電圧Vth0(又はチャネル不純物濃度Nch)を採用する。また、Tox及びVth0(又はNch)については、その変化幅を動的に変化させてコーナーモデルのコーナー幅を変えられるようにしておく。
次に、ステップS23では、10種類のMOSFETの中から2種類のMOSFETを取り出す任意の組合せに関し、チャネル不純物濃度Nchのバラツキに起因するオン電流値のバラツキの相関を調べる。チャネル不純物濃度Nchは、本発明の第1のモデルパラメータの例である。
(1)まず、2種類のMOSFETが、共にNFET、又は共にPFETの場合には、これらMOSFETのオン電流値のバラツキには、相関があると考えられる。理由は、チャネル部を形成するための不純物導入工程は、通常、NFET同士やPFET同士で(部分的に)共通の工程となっているからである。
この場合には、2次元座標の横軸に一方のMOSFETのオン電流値をとり、縦軸に他方のMOSFETのオン電流値をとり、2種類のMOSFETのチャネル不純物濃度Nchのバラツキに起因するこれらオン電流値のバラツキ分布を調べる。つまり、オン電流値のバラツキのうち、2種類のMOSFETのNchのバラツキに起因する成分のみを調べる。
チャネル不純物濃度Nchのバラツキに起因するオン電流値のバラツキ分布を調べる際には、チャネル不純物導入に関する製造条件からバラツキ分布を理論的に推定してもよいし、TCADによるシミュレーションを使用してもよいし、その他、Nchのバラツキに起因するオン電流値のバラツキ相関を調査できる任意の方法を使用してもよい。
そして、S23では、このように調べたバラツキの分布について、Nchのバラツキに起因する同方向のバラツキの大きさに対する、Nchのバラツキに起因する逆方向のバラツキの大きさの比率Y(=逆方向のばらつき幅÷同方向のばらつき幅)を算出する。S13と同様である。2種類のMOSFETが共にNFET、又は共にPFETの場合には、比率Yの値は、0<Y≦1となると考えられる。
(2)また、2種類のMOSFETが、NFETとPFETの場合には、これらMOSFETのオン電流値のバラツキの相関は小さいと考えられる。理由は、NFETのチャネル部を形成するための不純物導入工程と、PFETのチャネル部を形成するための不純物導入工程は、一般に独立の工程となっているからである。
そこで、本実施形態では、2種類のMOSFETがNFETとPFETの場合には、比率Yの値は1であるとする。一方、2種類のMOSFETが共にNFET、又は共にPFETの場合には、比率Yの値は、0<Y≦1となると考えられる。
そして、S23では、任意の組合せに関して算出された比率Yの値を情報として保持すべく、比率Yの表を作成する。S13と同様である。図8は、比率Yの表の例を示した図である。
次に、ステップS24では、10種類のMOSFETの中から2種類のMOSFETを取り出す任意の組合せに関し、ゲート絶縁膜厚Toxのバラツキに起因するオン電流値のバラツキの相関を、以下のように考える。ゲート絶縁膜厚Toxは、本発明の第2のモデルパラメータの例である。
(1)まず、2種類のMOSFETが、共に薄膜MOSFET、又は共に厚膜MOSFETの場合には、これらMOSFETのオン電流値のバラツキの相関は極めて高い(相関係数=1)と考えられる。理由は、ゲート絶縁膜の形成工程は、通常、薄膜MOSFET同士や厚膜MOSFET同士で共通の工程となっているからである。例えば、A−NFETのゲート絶縁膜とB−NFETのゲート絶縁膜は、共通の工程で形成されるため、A−NFETのゲート絶縁膜が基準値より厚く(又は薄く)なる場合には、B−NFETのゲート絶縁膜も基準値より厚く(又は薄く)なることが多い。
S24では、S23と同様、Toxのバラツキに起因する同方向のバラツキの大きさに対する、Toxのバラツキに起因する逆方向のバラツキの大きさの比率Z(=逆方向のばらつき幅÷同方向のばらつき幅)を算出する。S13と同様である。
そして、本実施形態では、2種類のMOSFETが共に薄膜MOSFET、又は共に厚膜MOSFETの場合には、比率Zの値は0であるとする。
(2)また、2種類のMOSFETが、薄膜MOSFETと厚膜MOSFETの場合には、これらMOSFETのオン電流値のバラツキの相関は極めて小さい(相関係数=0)と考えられる。理由は、薄膜MOSFETのゲート絶縁膜の形成工程と、厚膜MOSFETのゲート絶縁膜の形成工程は、一般に独立の工程となっているからである。
そこで、本実施形態では、2種類のMOSFETが薄膜MOSFETと厚膜MOSFETの場合には、比率Zの値は1であるとする。
そして、S24では、任意の組合せに関して算出された比率Zの値を情報として保持すべく、比率Zの表を作成する。S13と同様である。図9は、比率Zの表の例を示した図である。
次に、ステップS25では、SPICE回路シミュレーションの実行時に、10種類のうちの2種類のMOSFETの組合せがユーザー等により指定された場合に、比率Yの表及び比率Zの表を参照して、指定された組合せに対応する比率Yの値及び比率Zの値をこれらの表から読み出す。S14と同様である。
次に、ステップS26では、上記の2種類のMOSFETに関し、Nchの値のTypicalモデルの値からの変化幅を比率Y倍すると共に、Toxの値のTypicalモデルの値からの変化幅を比率Z倍することで、逆方向バラツキに相当する2種類のコーナーモデルを自動的に構成する。
この際、2種類のコーナーモデルのうちの第1のコーナーモデルは、比率Yの値及び比率Zの値を、2種類のMOSFETのうちの第1のMOSFETのFAST側コーナーと、第2のMOSFETのSLOW側コーナーとに適用することで構成する。詳細に言うと、第1のコーナーモデルは、第1のMOSFETのFAST側コーナーモデルのNch,Toxの変化幅をそれぞれY倍,Z倍したものと、第2のMOSFETのSLOW側コーナーモデルのNch,Toxの変化幅をそれぞれY倍,Z倍したものとを組み合わせたものとする。
また、2種類のコーナーモデルのうちの第2のコーナーモデルは、比率Yの値及び比率Zの値を、2種類のMOSFETのうちの第1のMOSFETのSLOW側コーナーと、第2のMOSFETのFAST側コーナーとに適用することで構成する。詳細に言うと、第2のコーナーモデルは、第1のMOSFETのSLOW側コーナーモデルのNch,Toxの変化幅をそれぞれY倍,Z倍したものと、第2のMOSFETのFAST側コーナーモデルのNch,Toxの変化幅をそれぞれY倍,Z倍したものとを組み合わせたものとする。
なお、これら第1及び第2のコーナーモデルを構成する際、L及びWの値の、Typicalモデルの値からの変化幅は0とする。
こうして、S26では、逆方向バラツキの両側に相当する2つのコーナーモデルを構成する。S26では、Typicalモデル及びコーナーモデルとして、S21及びS22で作成されたものが使用され、比率Yの値及び比率Zの値として、S23及びS24で作成されS25で読み出されたものが使用される。
図7に示すSPICEコーナーモデル作成方法は、その全てのステップをコンピュータに実行させてもよいし、S21〜S24の処理を人間が実行し、S25及びS26の処理をコンピュータに実行させてもよい。
図7に示すSPICEコーナーモデル作成方法は、例えば、図1に示す方法と同様に、図5又は図6のSPICEコーナーモデル作成装置を利用して実行可能である。ただし、この場合、比率表作成部23は、比率Yの表及び比率Zの表を作成し、比率表記憶部11には、比率Yの表及び比率Zの表が記憶され、比率読み出し部12は、比率Yの値及び比率Zの値を読み出す。そして、コーナーモデル構成部13は、比率Yの値及び比率Zの値を利用して、逆方向バラツキに相当する2種類のコーナーモデルを自動的に構成する。こうして、必要なコーナーモデルが構成される。
このように、図7に示すSPICEコーナーモデル作成方法は、例えば、図5又は図6のSPICEコーナーモデル作成装置を利用して実行可能であるが、当該方法は、その他の装置を利用して実行しても構わない。
以上のように、本実施形態では、同方向のバラツキの大きさに対する逆方向のバラツキの大きさの比率Y,Zの表を利用して、MOSFET同士で電気特性が逆方向にばらついた場合のSPICEコーナーモデルを構成する。これにより、本実施形態では、比率Y,Zの値をSKEWコーナーモデルに適用することで、このようなSPICEコーナーモデルを比較的簡単に作成することが可能となる。更には、逆方向バラツキを取り扱うために予め準備しておくデータのデータ量や読み出し時間を低減することが可能となる。
また、本実施形態では、S23及びS24のように、一部の条件下において、比率Yや比率Zの値を、自動的に0又は1とみなしても構わない。これにより、本実施形態では、このような条件下における比率Yや比率Zの値を、簡単に算出することが可能となる。
なお、図7に示すフローでは、2種類のモデルパラメータのバラツキを考慮して、2個の比率の表を作成及び利用したが、本実施形態では、M種類(Mは1以上の任意の整数)のモデルパラメータのバラツキを考慮して、M個の比率の表を作成及び利用するようにしても構わない。
また、第1及び第2実施形態では、MOSFETの電気特性のバラツキの例として、オン電流のバラツキについて取り上げたが、これらの実施形態は、その他の任意の電気特性のバラツキについても適用可能である。このような電気特性の例として、閾値電圧や、オフ状態でのリーク電流等が挙げられる。
また、第1及び第2実施形態では、2種類のMOSFETのオン電流の2次元的な分布の状態から、同方向バラツキに対する逆方向バラツキの比率を調べたが、これらの実施形態では、2種類より多い例えば3種類のMOSFETのオン電流の3次元的な分布の状態から、3種類が同方向にばらつく場合のバラツキに対する、3種類のうち2つが同方向で残りの1つが逆方向にばらつく場合のバラツキの比率を調べてもよい。この場合にも、当該比率の表が作成され、必要なコーナーモデルの構成時に当該表が参照される。このように、バラツキを同時に考慮するMOSFETの種類の数は、2種類でも、k種類(kは3以上の整数)でも構わない。
以上、本発明の具体的な態様の例を、第1及び第2実施形態により説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではない。
11 比率表記憶部
12 比率読み出し部
13 コーナーモデル構成部
21 Typicalモデル作成部
22 コーナーモデル作成部
23 比率表作成部

Claims (5)

  1. MOSFETのSPICEコーナーモデル作成方法であって、
    N種類(Nは2以上の整数)のMOSFETから2種類のMOSFETを取り出す任意の組合せに関し、前記2種類のMOSFETのバラツキの方向が同方向の場合のバラツキの大きさに対する、前記2種類のMOSFETのバラツキの方向が逆方向の場合のバラツキの大きさの比率Xの表を用意し、
    前記N種類のMOSFETのうちの2種類のMOSFETの組合せが指定された場合、前記比率Xの表から、指定された組合せに対応する比率Xの値を読み出し、
    前記比率Xの値を、前記2種類のMOSFETのうちの第1のMOSFETのFAST側コーナーと第2のMOSFETのSLOW側コーナーに適用した第1のコーナーモデルと、前記比率Xの値を、前記第1のMOSFETのSLOW側コーナーと前記第2のMOSFETのFAST側コーナーに適用した第2のコーナーモデルと、の2種類の逆方向バラツキのコーナーモデルを構成する、
    ことを特徴とするSPICEコーナーモデル作成方法。
  2. MOSFETのSPICEコーナーモデル作成方法であって、
    N種類(Nは2以上の整数)のMOSFETから2種類のMOSFETを取り出す任意の組合せに関し、第1のモデルパラメータのバラツキに起因する前記2種類のMOSFETのバラツキの方向が、同方向の場合のバラツキの大きさに対する、前記2種類のMOSFETのバラツキの方向が逆方向の場合のバラツキの大きさの比率Yの表を用意し、
    前記N種類のMOSFETから2種類のMOSFETを取り出す任意の組合せに関し、第2のモデルパラメータのバラツキに起因する前記2種類のMOSFETのバラツキの方向が、同方向の場合のバラツキの大きさに対する、前記2種類のMOSFETのバラツキの方向が逆方向の場合のバラツキの大きさの比率Zの表を用意し、
    前記N種類のMOSFETのうちの2種類のMOSFETの組合せが指定された場合、前記比率Yの表及び前記比率Zの表から、指定された組合せに対応する比率Yの値及び比率Zの値を読み出し、
    前記比率Yの値及び前記比率Zの値を、前記2種類のMOSFETのうちの第1のMOSFETのFAST側コーナーと第2のMOSFETのSLOW側コーナーに適用した第1のコーナーモデルと、前記比率Yの値及び前記比率Zの値を、前記第1のMOSFETのSLOW側コーナーと前記第2のMOSFETのFAST側コーナーに適用した第2のコーナーモデルと、の2種類の逆方向バラツキのコーナーモデルを構成する、
    ことを特徴とするSPICEコーナーモデル作成方法。
  3. 前記N種類のMOSFETの各々に関し、Typicalモデルを作成し、
    前記N種類のMOSFETの各々に関し、前記Typicalモデルのモデルパラメータの値を変化させることで、FAST側のコーナーモデルと、SLOW側のコーナーモデルとを作成し、
    前記N種類のMOSFETから2種類のMOSFETを取り出す任意の組合せに関し、前記比率Xの表を作成する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のSPICEコーナーモデル作成方法。
  4. MOSFETのSPICEコーナーモデル作成装置であって、
    N種類(Nは2以上の整数)のMOSFETから2種類のMOSFETを取り出す任意の組合せに関し、前記2種類のMOSFETのバラツキの方向が同方向の場合のバラツキの大きさに対する、前記2種類のMOSFETのバラツキの方向が逆方向の場合のバラツキの大きさの比率Xの表が記憶された比率表記憶部と、
    前記N種類のMOSFETのうちの2種類のMOSFETの組合せが指定された場合、前記比率Xの表から、指定された組合せに対応する比率Xの値を読み出す比率読み出し部と、
    前記比率Xの値を、前記2種類のMOSFETのうちの第1のMOSFETのFAST側コーナーと第2のMOSFETのSLOW側コーナーに適用した第1のコーナーモデルと、前記比率Xの値を、前記第1のMOSFETのSLOW側コーナーと前記第2のMOSFETのFAST側コーナーに適用した第2のコーナーモデルと、の2種類の逆方向バラツキのコーナーモデルを構成するコーナーモデル構成部と、
    を備えることを特徴とするSPICEコーナーモデル作成装置。
  5. MOSFETのSPICEコーナーモデル作成装置であって、
    N種類(Nは2以上の整数)のMOSFETから2種類のMOSFETを取り出す任意の組合せに関し、第1のモデルパラメータのバラツキに起因する前記2種類のMOSFETのバラツキの方向が、同方向の場合のバラツキの大きさに対する、前記2種類のMOSFETのバラツキの方向が逆方向の場合のバラツキの大きさの比率Yと、第2のモデルパラメータのバラツキに起因する前記2種類のMOSFETのバラツキの方向が、同方向の場合のバラツキの大きさに対する、前記2種類のMOSFETのバラツキの方向が逆方向の場合のバラツキの大きさの比率Zの表と、が記憶された比率表記憶部と、
    前記N種類のMOSFETのうちの2種類のMOSFETの組合せが指定された場合、前記比率Yの表及び前記比率Zの表から、指定された組合せに対応する比率Yの値及び比率Zの値を読み出す比率読み出し部と、
    前記比率Yの値及び前記比率Zの値を、前記2種類のMOSFETのうちの第1のMOSFETのFAST側コーナーと第2のMOSFETのSLOW側コーナーに適用した第1のコーナーモデルと、前記比率Yの値及び前記比率Zの値を、前記第1のMOSFETのSLOW側コーナーと前記第2のMOSFETのFAST側コーナーに適用した第2のコーナーモデルと、の2種類の逆方向バラツキのコーナーモデルを構成するコーナーモデル構成部と、
    を備えることを特徴とするSPICEコーナーモデル作成装置。
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