JP2011094581A - 電動式可変バルブタイミング装置の制御装置 - Google Patents

電動式可変バルブタイミング装置の制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電動式の可変バルブタイミング装置でエンジン停止中にカム軸位相(バルブタイミング)を変化させる場合に、カム軸位相を確実に変化させながら作動音を低減する。
【解決手段】エンジン停止中にカム軸位相を変化させる際には、まず、可変バルブタイミング装置18のモータの通電開始時にモータの通電デューティ比を所定増量値(エンジン停止中にカム軸位相を変化させるのに必要なトルクを出力する通電デューティ比)に設定する通電増量制御を実行する。これにより、モータの出力トルクを適度に大きくして、カム軸位相を確実に変化させる。この通電増量制御の実行後にカム軸位相の実変化速度を目標変化速度に一致させるように通電デューティ比をフィードバック制御する位相変化速度フィードバック制御を実行する。これにより、カム軸位相の変化速度が過剰に速くなることを防止して、可変バルブタイミング装置18の作動音を低減する。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関のクランク軸に対するカム軸の回転位相をモータで変化させてバルブタイミングを変化させる電動式可変バルブタイミング装置の制御装置に関する発明である。
近年、車両に搭載される内燃機関においては、出力向上、燃費節減、排気エミッション低減等を目的として、吸気バルブや排気バルブのバルブタイミング(開閉タイミング)を変化させる可変バルブタイミング装置を採用したものがある。現在、実用化されている可変バルブタイミング装置は、クランク軸に対するカム軸の回転位相(カム軸位相)をモータ又は油圧で変化させることで、カム軸によって開閉駆動される吸気バルブや排気バルブのバルブタイミングを変化させるようにしたものが多い。
モータを駆動源とする電動式可変バルブタイミング装置においては、特許文献1(特許第4267635号公報)に記載されているように、内燃機関の停止中にカム軸位相(バルブタイミング)を変化させる場合に、モータの作動量を内燃機関の運転中よりも相対的に小さく設定することで、内燃機関の停止中の可変バルブタイミング装置の作動音を低減するようにしたものがある。
特許第4267635号公報(第1頁等)
ところで、内燃機関の停止中(つまりクランク軸及びカム軸の回転停止中)にカム軸位相を変化させる場合には、可変バルブタイミング装置を静止状態から作動させることになるため、可変バルブタイミング装置の各部の静止摩擦力に打ち勝って可変バルブタイミング装置を作動させるようにモータの出力トルクをある程度大きくする必要がある。
しかし、上記特許文献1の技術では、このような事情を全く考慮しておらず、内燃機関の停止中にカム軸位相を変化させる場合に、単にモータの作動量を内燃機関の運転中よりも相対的に小さく設定するだけであるため、モータの出力トルクが不足して可変バルブタイミング装置を作動させることができず、カム軸位相を変化させることができない可能性がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、内燃機関の停止中にカム軸位相を変化させる場合に、カム軸位相を確実に変化させることができると共に作動音を低減することができる電動式可変バルブタイミング装置の制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、内燃機関のクランク軸に対するカム軸の回転位相(以下「カム軸位相」という)をモータで変化させてバルブタイミングを変化させる電動式可変バルブタイミング装置の制御装置において、内燃機関の停止中にカム軸位相を変化させる際に、モータの通電開始時に該モータの通電制御量を所定増量値に設定する通電増量制御を実行し、該通電増量制御の実行後にカム軸位相の実変化速度を目標変化速度に一致させるように通電制御量をフィードバック制御する位相変化速度フィードバック制御を実行する位相制御手段を備えた構成としたものである。
この構成では、内燃機関の停止中にカム軸位相を変化(進角又は遅角)させる際に、まず、モータの通電開始時にモータの通電制御量(例えば通電デューティ比)を所定増量値に設定する通電増量制御を実行する。これにより、モータの出力トルクを適度に大きくして、可変バルブタイミング装置を作動させることができ、カム軸位相を確実に変化させることができる。ここで、所定増量値は、内燃機関の停止中に可変バルブタイミング装置を作動させるのに必要なトルク(可変バルブタイミング装置の各部の静止摩擦力に打ち勝つのに必要なトルク)を出力する通電制御量であり、例えば、80%以上の通電デューティ比、内燃機関の運転中にカム軸位相を一定保持するのに必要な通電デューティ比(いわゆる保持デューティ)よりも大きい通電デューティ比等である。
更に、この通電増量制御の実行後にカム軸位相の実変化速度を目標変化速度に一致させるように通電制御量をフィードバック制御する位相変化速度フィードバック制御を実行することで、カム軸位相の変化速度が過剰に速くなることを防止して、可変バルブタイミング装置の作動音を低減することができる。
ところで、可変バルブタイミング装置は、カム軸位相を変化させる際に、吸気バルブや排気バルブのバルブスプリングを押し縮めるときには負荷トルクが大きくなり、バルブスプリングが伸びるときには負荷トルクが小さくなるという特性があり、その可変バルブタイミング装置の負荷トルクに応じて通電増量制御中のカム軸位相の実変化速度が変化するため、通電増量制御中のカム軸位相の実変化速度は、可変バルブタイミング装置の負荷トルクを精度良く反映したパラメータとなる。
この点に着目して、請求項2のように、位相変化速度フィードバック制御の際に、通電増量制御中のカム軸位相の実変化速度(つまり可変バルブタイミング装置の負荷トルクを精度良く反映したパラメータ)に応じて位相変化速度フィードバック制御のゲインと通電制御量の初期値のうちの少なくとも一方を設定するようにしても良い。このようにすれば、可変バルブタイミング装置の負荷トルクに応じて位相変化速度フィードバック制御のゲインや通電制御量の初期値を変化させることができ、位相変化速度フィードバック制御のゲインや通電制御量の初期値を可変バルブタイミング装置の負荷トルクに応じた適正値に設定することができる。
また、内燃機関の停止中にカム軸位相を変化させる際には、可変バルブタイミング装置の負荷トルクが変動し易く、カム軸位相の実変化速度が変動し易いという事情があるため、請求項3のように、位相変化速度フィードバック制御の際に、主に積分項を用いて通電制御量をフィードバック制御するようにしても良い。このようにすれば、位相変化速度フィードバック制御の際にカム軸位相の実変化速度と目標変化速度との偏差を効果的に小さくすることができ、カム軸位相の実変化速度を安定化させる(実変化速度の変動を小さくする)ことができる。
図1は本発明の一実施例におけるバルブタイミング制御システム全体の概略構成を示す図である。 図2は可変バルブタイミング装置の概略構成図である。 図3はエンジン停止中の位相制御の実行例を説明するタイムチャートである。 図4は位相制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 図5は位相変化速度フィードバック制御の通電デューティ比の初期値のマップの一例を概念的に示す図である。
以下、本発明を実施するための形態を吸気バルブの可変バルブタイミング装置に適用して具体化した一実施例を説明する。
まず、図1に基づいてシステム全体の概略構成を説明する。
内燃機関であるエンジン11は、クランク軸12からの動力がタイミングチェーン13(又はタイミングベルト)により各スプロケット14,15を介して吸気側カム軸16と排気側カム軸17とに伝達されるようになっている。但し、吸気側カム軸16には、電動式の可変バルブタイミング装置18が設けられている。この可変バルブタイミング装置18によって、クランク軸12に対する吸気側カム軸16の回転位相(カム軸位相)を変化させることで、吸気側カム軸16によって開閉駆動される吸気バルブ(図示せず)のバルブタイミング(開閉タイミング)を変化させるようになっている。
また、吸気側カム軸16の外周側には、吸気側カム軸16の回転に同期して所定のカム角毎にカム角信号を出力するカム角センサ19が取り付けられている。一方、クランク軸12の外周側には、クランク軸12の回転に同期して所定のクランク角毎にクランク角信号を出力するクランク角センサ20が取り付けられている。
次に、図2に基づいて電動式の可変バルブタイミング装置18の概略構成を説明する。尚、電動式の可変バルブタイミング装置18の構成は、図2に示す構成に限定されず、適宜変更しても良い。
可変バルブタイミング装置18の位相可変機構21は、吸気側カム軸16と同心状に配置された内歯付きのアウタギヤ22と、このアウタギヤ22の内周側に同心状に配置された外歯付きのインナギヤ23と、これらアウタギヤ22とインナギヤ23との間に配置されて両者に噛み合う遊星ギヤ24とから構成されている。アウタギヤ22は、クランク軸12と同期して回転するスプロケット14と一体的に回転するように設けられ、インナギヤ23は、吸気側カム軸16と一体的に回転するように設けられている。また、遊星ギヤ24は、アウタギヤ22とインナギヤ23に噛み合った状態でインナギヤ23の回りを円軌道を描くように旋回することで、アウタギヤ22の回転力をインナギヤ23に伝達する役割を果たすと共に、アウタギヤ22の回転速度に対する遊星ギヤ24の旋回速度(公転速度)を変化させることで、アウタギヤ22に対するインナギヤ23の回転位相(カム軸位相)を調整するようになっている。
一方、エンジン11には、遊星ギヤ24の旋回速度を可変するためのモータ26が設けられている。このモータ26の回転軸27は、吸気側カム軸16、アウタギヤ22及びインナギヤ23と同軸上に配置され、このモータ26の回転軸27と遊星ギヤ24の支持軸25とが、径方向に延びる連結部材28を介して連結されている。これにより、モータ26の回転に伴って、遊星ギヤ24が支持軸25を中心に回転(自転)しながらインナギヤ23の外周の円軌道を旋回(公転)できるようになっている。また、モータ26には、モータ26の回転に同期して所定回転角毎にモータ回転角信号を出力するモータ回転角センサ29(図1参照)が取り付けられている。このモータ回転角センサ29の出力信号に基づいてモータ26の回転角や回転速度が検出される。
この可変バルブタイミング装置18は、定常時に吸気側カム軸16をクランク軸12の回転速度の1/2の回転速度で駆動するようにアウタギヤ22とインナギヤ23と遊星ギヤ24が構成され、クランク軸12の回転速度の1/2の回転速度(定常時にはクランク軸12の回転速度の1/2=吸気側カム軸16の回転速度となる)に対してモータ26の回転速度を調整することで、吸気バルブのバルブタイミング(カム軸位相)を変化させるようになっている。
バルブタイミングを変化させないときは、モータ26の回転速度をアウタギヤ22の回転速度(クランク軸12の回転速度の1/2の回転速度)に一致させて、遊星ギヤ24の旋回速度をアウタギヤ22の回転速度に一致させることで、アウタギヤ22とインナギヤ23との回転位相の差を現状維持してバルブタイミング(カム軸位相)を現状維持する。尚、モータ26の非駆動時に、モータ26の回転軸がアウタギヤ22と同期して回転するように構成して、モータ26の回転速度がアウタギヤ22の回転速度(クランク軸12の回転速度の1/2の回転速度)に一致するようにしても良い。
そして、バルブタイミングを変化させるときは、モータ26の回転速度をアウタギヤ22の回転速度に対して変化させて、遊星ギヤ24の旋回速度をアウタギヤ22の回転速度に対して変化させることで、アウタギヤ22とインナギヤ23との回転位相の差を変化させてバルブタイミング(カム軸位相)を変化させる。
例えば、バルブタイミングを進角する場合には、モータ26の回転速度をアウタギヤ22の回転速度よりも速くして、遊星ギヤ24の旋回速度をアウタギヤ22の回転速度よりも速くすることで、アウタギヤ22に対するインナギヤ23の回転位相を進角してバルブタイミング(カム軸位相)を進角する。
一方、バルブタイミングを遅角する場合には、モータ26の回転速度をアウタギヤ22の回転速度よりも遅くして、遊星ギヤ24の旋回速度をアウタギヤ22の回転速度よりも遅くすることで、アウタギヤ22に対するインナギヤ23の回転位相を遅角してバルブタイミング(カム軸位相)を遅角する。
前述した各種センサの出力は、エンジン制御回路(以下「ECU」と表記する)30に入力される。このECU30は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵されたROM(記憶媒体)に記憶された各種のエンジン制御プログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じて燃料噴射弁(図示せず)の燃料噴射量や点火プラグ(図示せず)の点火時期を制御する。
また、ECU30は、エンジン運転中に、カム角センサ19とクランク角センサ20の出力信号に基づいてクランク軸12に対する吸気側カム軸16の実回転位相(実カム軸位相)を演算すると共に、エンジン運転条件に応じて目標カム軸位相を演算し、この目標カム軸位相(目標バルブタイミング)と実カム軸位相(実バルブタイミング)との偏差及びエンジン回転速度に基づいて目標モータ回転速度を演算し、演算した目標モータ回転速度の信号をモータ駆動制御回路(以下「EDU」と表記する)31に出力する。このEDU31は、目標モータ回転速度と実モータ回転速度との偏差を小さくするようにモータ26の通電デューティ比(通電制御量)をフィードバック制御することで、実カム軸位相を目標カム軸位相にフィードバック制御する。尚、EDU31の機能をECU30に組み込むようにしても良い。
また、ECU30(或はECU30とEDU31)は、後述する図4の位相制御ルーチンを実行することで、エンジン停止中にカム軸位相を変化(進角又は遅角)させる際には、モータ26の通電開始時に該モータ26の通電デューティ比(通電制御量)を所定増量値に設定する通電増量制御を実行し、この通電増量制御の実行後にカム軸位相の実変化速度を目標変化速度に一致させるように通電デューティ比をフィードバック制御する位相変化速度フィードバック制御を実行する。尚、エンジン停止中にカム軸位相を制御するために、図示しないIGスイッチ(イグニッションスイッチ)のオフ後でも、電源ラインのメインリレーをオンすることでECU30やモータ26等へ通電できるようになっている。
エンジン停止中にカム軸位相を変化させる場合には、例えば、図3のタイムチャートに示すように、目標カム軸位相が進角方向(又は遅角方向)に変化して、実カム軸位相と目標カム軸位相との偏差が所定値よりも大きくなった時点t1 で、通電増量制御を実行する。この通電増量制御では、モータ26の通電デューティ比Duty を所定増量値Duty(Ini)に設定する。これにより、モータ26の出力トルクを適度に大きくして、可変バルブタイミング装置18を作動させて、カム軸位相を変化させる。ここで、所定増量値Duty(Ini)は、エンジン停止中に可変バルブタイミング装置18を作動させるのに必要なトルク(可変バルブタイミング装置18の各部の静止摩擦力に打ち勝つのに必要なトルク)を出力する通電デューティ比であり、例えば、80%以上の通電デューティ比、エンジン運転中にカム軸位相を一定保持するのに必要な通電デューティ比(いわゆる保持デューティ)よりも大きい通電デューティ比等である。
この後、通電増量制御を開始してから所定時間が経過した時点t2 で、位相変化速度フィードバック制御を実行する。この位相変化速度フィードバック制御では、カム軸位相の実変化速度を目標変化速度に一致させるように通電デューティ比Duty をフィードバック制御する。これにより、カム軸位相の変化速度が過剰に速くなることを防止して、可変バルブタイミング装置18の作動音を低減する。
ところで、可変バルブタイミング装置18は、カム軸位相を変化させる際に、吸気バルブのバルブスプリングを押し縮めるときには負荷トルクが大きくなり、バルブスプリングが伸びるときには負荷トルクが小さくなるという特性があり、その可変バルブタイミング装置18の負荷トルクに応じて通電増量制御中のカム軸位相の実変化速度が変化するため、通電増量制御中のカム軸位相の実変化速度は、可変バルブタイミング装置18の負荷トルクを精度良く反映したパラメータとなる。
この点に着目して、本実施例では、位相変化速度フィードバック制御の際に、通電増量制御中のカム軸位相の実変化速度(つまり可変バルブタイミング装置18の負荷トルクを精度良く反映したパラメータ)に応じて、位相変化速度フィードバック制御のゲイン(例えば積分項の算出に用いる積分ゲイン)と通電デューティ比の初期値FBDuty(Ini)を設定する。これにより、可変バルブタイミング装置19の負荷トルクに応じて、位相変化速度フィードバック制御のゲインや通電デューティ比の初期値FBDuty(Ini)を変化させて、位相変化速度フィードバック制御のゲインや通電デューティ比の初期値FBDuty(Ini)を適正値に設定する。
この後、実カム軸位相と目標カム軸位相との偏差が所定値以下になった時点t3 で、位相変化速度フィードバック制御を終了する。
以下、ECU30(或はECU30とEDU31)が実行する図4の位相制御ルーチンの処理内容を説明する。
図4に示す位相制御ルーチンは、ECU30の電源オン中に所定周期で繰り返し実行され、特許請求の範囲でいう位相制御手段としての役割を果たす。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ101で、エンジン停止中(例えばエンジン回転速度=0)であるか否かを判定する。
このステップ101で、エンジン停止中ではない(つまりエンジン運転中である)と判定された場合には、ステップ116に進み、エンジン運転中の位相制御を実行する。このエンジン運転中の位相制御では、目標カム軸位相と実カム軸位相との偏差及びエンジン回転速度に基づいて目標モータ回転速度を演算し、この目標モータ回転速度と実モータ回転速度との偏差を小さくするようにモータ26の通電デューティ比をフィードバック制御することで、実カム軸位相を目標カム軸位相にフィードバック制御する。
一方、上記ステップ101で、エンジン停止中であると判定された場合には、ステップ102に進み、実カム軸位相と目標カム軸位相との差の絶対値が所定値Kよりも大きいか否かを判定する。ここで、エンジン停止中は、例えば、エンジン停止直前に算出した実カム軸位相とモータ回転角センサ29の出力信号に基づいて実カム軸位相を算出する。
このステップ102で、実カム軸位相と目標カム軸位相との差の絶対値が所定値K以下である(実カム軸位相が目標カム軸位相とほぼ一致している)と判定された場合には、ステップ103に進み、通電カウンタのカウント値を「0」にリセット又は維持する。
一方、上記ステップ102で、実カム軸位相と目標カム軸位相との差の絶対値が所定値Kよりも大きいと判定された場合には、ステップ104に進み、通電カウンタのカウント値が所定値Tよりも小さいか否かを判定する。
このステップ104で、通電カウンタのカウント値が所定値Tよりも小さいと判定された場合には、通電増量制御を次のようにして実行する。まず、ステップ105で、通電カウンタのカウント値を「1」だけカウントアップする。この後、ステップ106に進み、通電デューティ比Duty を所定増量値Duty(Ini)に設定した後、ステップ107に進み、この通電デューティ比Duty [=Duty(Ini)]でモータ26の通電を制御する。
その後、上記ステップ104で、通電カウンタのカウント値が所定値T以上であると判定されたときに、通電増量制御を開始してから所定時間が経過したと判断して、位相変化速度フィードバック制御を次のようにして実行する。
まず、ステップ108で、通電カウンタのカウント値が所定値Tであるか否かを判定し、通電カウンタが所定値Tであれば、ステップ109に進み、通電カウンタのカウント値を「1」だけカウントアップした後、ステップ110に進み、図5に示す位相変化速度フィードバック制御の通電デューティ比の初期値FBDuty(Ini)のマップを参照して、通電増量制御中のカム軸位相の実変化速度に応じて、位相変化速度フィードバック制御の通電デューティ比の初期値FBDuty(Ini)を算出する。
この場合、通電増量制御中のカム軸位相の実変化速度は、例えば、通電増量制御の実行期間中の実カム軸位相の変化量を通電増量制御の実行時間で除算して求める。図5のマップは、通電増量制御中のカム軸位相の実変化速度が小さくなるほど(つまり可変バルブタイミング装置18の負荷トルクが大きくなるほど)、位相変化速度フィードバック制御の通電デューティ比の初期値FBDuty(Ini)が大きくなるように設定されている。
この後、ステップ111に進み、通電デューティ比Duty を初期値FBDuty(Ini)に設定した後、ステップ115に進み、この通電デューティ比Duty [=FBDuty(Ini)]でモータ26の通電を制御する。
その後、上記ステップ108で、通電カウンタが所定値Tよりも大きいと判定された場合には、ステップ112に進み、現在のカム軸位相の実変化速度と目標変化速度との偏差を算出する。この場合、カム軸位相の目標変化速度を予め設定した所定値に固定して演算処理を簡略化しても良い。或は、現在の実カム軸位相と目標カム軸位相との偏差に応じてカム軸位相の目標変化速度を設定しても良く、その際、例えば、実カム軸位相と目標カム軸位相との偏差が小さくなるほど、カム軸位相の目標変化速度を小さくする。
この後、ステップ113に進み、現在のカム軸位相の実変化速度と目標変化速度との偏差に応じて、位相変化速度フィードバック制御の積分項FBIを算出する。この場合、積分項FBIの算出に用いる積分ゲインを、通電増量制御中のカム軸位相の実変化速度に応じて設定する。その際、例えば、通電増量制御中のカム軸位相の実変化速度が小さくなるほど(つまり可変バルブタイミング装置18の負荷トルクが大きくなるほど)、積分ゲインを大きくする。
或は、現在のカム軸位相の実変化速度と目標変化速度との偏差と、通電増量制御中のカム軸位相の実変化速度とに応じて、位相変化速度フィードバック制御の積分項FBIを算出するようにしても良い。
この後、ステップ114に進み、前回の通電デューティ比Duty(i-1)に積分項FBIを加算して、今回の通電デューティ比Duty(i)を求める。
Duty(i)=Duty(i-1)+FBI
この後、ステップ115に進み、この通電デューティ比Duty [=Duty(i-1)+FBI]でモータ26の通電を制御する。
以上説明した本実施例では、エンジン停止中にカム軸位相を変化させる際に、まず、モータ26の通電開始時にモータ26の通電デューティ比を所定増量値に設定する通電増量制御を実行するようにしたので、モータ26の出力トルクを適度に大きくして、可変バルブタイミング装置18を作動させることができ、カム軸位相を確実に変化させることができる。更に、この通電増量制御の実行後にカム軸位相の実変化速度を目標変化速度に一致させるように通電デューティ比をフィードバック制御する位相変化速度フィードバック制御を実行するようにしたので、カム軸位相の変化速度が過剰に速くなることを防止して、可変バルブタイミング装置18の作動音を低減することができる。
更に、本実施例では、位相変化速度フィードバック制御の際に、通電増量制御中のカム軸位相の実変化速度(つまり可変バルブタイミング装置18の負荷トルクを精度良く反映したパラメータ)に応じて位相変化速度フィードバック制御のゲインと通電デューティ比の初期値を設定するようにしたので、可変バルブタイミング装置18の負荷トルクに応じて、位相変化速度フィードバック制御のゲインや通電デューティ比の初期値を変化させることができ、位相変化速度フィードバック制御のゲインや通電デューティ比の初期値を可変バルブタイミング装置18の負荷トルクに応じた適正値に設定することができる。
また、本実施例では、位相変化速度フィードバック制御の際に、積分項のみを用いて通電デューティ比をフィードバック制御するようにしたので、位相変化速度フィードバック制御の際にカム軸位相の実変化速度と目標変化速度との偏差を効果的に小さくすることができ、カム軸位相の実変化速度を安定化させる(実変化速度の変動を小さくする)ことができる。
尚、上記実施例では、位相変化速度フィードバック制御の際に、通電増量制御中のカム軸位相の実変化速度に応じて、位相変化速度フィードバック制御のゲインと通電デューティ比の初期値の両方を設定するようにしたが、これに限定されず、本発明は、通電増量制御中のカム軸位相の実変化速度に応じて、位相変化速度フィードバック制御のゲインと通電デューティ比の初期値のうちの一方のみを設定するようにしても良い。
また、上記実施例では、位相変化速度フィードバック制御の際に、積分項のみを用いて通電デューティ比をフィードバック制御するようにしたが、これに限定されず、本発明は、例えば、積分項と比例項を用いて通電デューティ比をフィードバック制御するようにしても良い。
その他、本発明は、吸気バルブの可変バルブタイミング装置に限定されず、排気バルブの可変バルブタイミング装置に適用しても良い。更に、可変バルブタイミング装置の位相可変機構は、本実施例で説明した構成(図2参照)に限定されず、他の方式の位相可変機構を用いても良く、要は、モータでクランク軸に対するカム軸の回転位相を変化させてバルブタイミングを変化させる電動式の可変バルブタイミング装置であれば良い。
11…エンジン(内燃機関)、12…クランク軸、16…吸気側カム軸、18…可変バルブタイミング装置、19…カム角センサ、20…クランク角センサ、26…モータ、29…モータ回転角センサ、30…ECU(位相制御手段)

Claims (3)

  1. 内燃機関のクランク軸に対するカム軸の回転位相(以下「カム軸位相」という)をモータで変化させてバルブタイミングを変化させる電動式可変バルブタイミング装置の制御装置において、
    内燃機関の停止中に前記カム軸位相を変化させる際に、前記モータの通電開始時に該モータの通電制御量を所定増量値に設定する通電増量制御を実行し、該通電増量制御の実行後に前記カム軸位相の実変化速度を目標変化速度に一致させるように前記通電制御量をフィードバック制御する位相変化速度フィードバック制御を実行する位相制御手段を備えていることを特徴とする電動式可変バルブタイミング装置の制御装置。
  2. 前記位相制御手段は、前記位相変化速度フィードバック制御の際に、前記通電増量制御中のカム軸位相の実変化速度に応じて前記位相変化速度フィードバック制御のゲインと通電制御量の初期値のうちの少なくとも一方を設定する手段を有することを特徴とする請求項1に記載の電動式可変バルブタイミング装置の制御装置。
  3. 前記位相制御手段は、前記位相変化速度フィードバック制御の際に、主に積分項を用いて前記通電制御量をフィードバック制御する手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の電動式可変バルブタイミング装置の制御装置。
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