JP2011088508A - シャフトとヨークの結合構造およびステアリング装置 - Google Patents

シャフトとヨークの結合構造およびステアリング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】シャフトとヨークの位相合わせを確実に行うことができ、且つ部品点数の少ないシャフトとヨークの結合構造およびこれを備えるステアリング装置を提供すること。
【解決手段】ピニオンハウジング13に支持されたピニオンシャフト7の一部がピニオンハウジング13から突出して突出部18を形成している。突出部18には、一対のタブ33,34を含み断面U字形形状をなす第1のヨーク31が同行回転可能に連結されている。第1のヨーク31は、自在継手6の一部である。ピニオンハウジング13には、突出部18が挿通される挿通孔53aを有するダストカバー50が取り付けられている。ダストカバー50には、第1のヨーク31の一対のタブ33,34の先端33c,34cとは周方向Cに相対向する位置決め突起54が設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、シャフトとヨークの結合構造およびステアリング装置に関する。
例えば、自動車等の車両用のステアリング装置には、ステアリングギヤユニットのピニオンシャフトと、ピニオンシャフトの一端にセレーション結合されたヨークを含む自在継手と、を備えるものがある。自在継手は、中間軸等を介してステアリングホイールに連結されている。
ヨークは、締め上げ用の軸方向スリットを形成したU字状の切欠円筒状部分を有しており、切欠円筒状部分の雌セレーションと、ピニオンシャフトの一端に形成された雄セレーションとが嵌合している。ピニオンシャフトとヨークとを結合する際には、予め、ステアリングホイールおよびヨークを中立位置にセットするとともに、ピニオンシャフトを直進状態にセットしておく。すなわち、ピニオンシャフトの周方向位置と、ヨークの周方向位置とを互いに合わせておく。この状態で、雌セレーションと雄セレーションとを嵌合させる。
特許文献1では、ガイド部材と称する、位置決め用の部材がピニオンシャフトの一端に取り付けられている。ガイド部材が、ヨークのスリットに嵌まり込むことで、ピニオンシャフトの周方向位置とヨークの周方向位置とが合わされる。
同様に、特許文献2では、位置決め用ガイドチップと称する、位置決め用の部材がピニオンシャフトの一端に取り付けられている。ガイド部材が、ヨークのスリットに嵌まり込むことで、ピニオンシャフトの周方向位置とヨークの周方向位置とが合わされる。
特開2008−132845号公報 特開2003−335246号公報
しかしながら、ガイド部材や位置決め用ガイドチップ等の専用の位置決め部材を設けると、部品点数が増加してしまう。本発明は、かかる背景のもとでなされたもので、シャフトとヨークの位相合わせを確実に行うことができ、且つ部品点数の少ないシャフトとヨークの結合構造およびこれを備えるステアリング装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、ハウジング(13)と、上記ハウジングから突出する突出部(18)を含む操舵軸(7)と、一対のタブ(33,34)を有し断面U字形形状をなすヨーク(31)を含み、一対のタブの間に上記突出部の先端が動力伝達可能に連結される自在継手(6)と、上記ハウジングに支持され、上記突出部が挿通される挿通孔(53a)を有するダストカバー(50)と、上記ダストカバーに形成され上記ヨークの所定部とは操舵軸の周方向(C)に相対向する位置決め部(54)と、を備えることを特徴とするシャフトとヨークの結合構造を提供するものである(請求項1)。
本発明によれば、ヨークの所定部とダストカバーの位置決め部とを周方向に相対向させることで、ヨークを所望の位相(周方向位置)に配置することができる。例えば、操舵軸を車両直進状態のときの位相にするとともに、操舵軸とダストカバーとを位相合わせした後、操舵軸にヨークを連結したとき、ヨークの所定部とダストカバーの位置決め部とを周方向に相対向させることでヨークが位相合わせされ、これにより、ヨークの位相と操舵軸の位相とを確実に合わせることができる。また、ダストカバーに位置決め部を設けていることにより、ダストカバーは、ハウジングへの異物の侵入防止機能と、位置決め機能とを兼ねている。したがって、専用の位置決め部材を設ける必要がなく、部品点数を少なくできる。
また、本発明において、上記位置決め部は、上記ヨークの所定部としてのU字の開放側の先端(33c,34c)間に挿入され上記一対のタブに挟まれる突起(54)を含む場合がある(請求項2)。この場合、ヨークの先端間にダストカバーの突起を嵌めるという簡易な作業で、ヨークとダストカバーの位相を合わせることができ、その結果、ヨークと操舵軸の位相を合わせることができる。
また、本発明において、上記ダストカバーの表面(52a)には、上記位置決め部とは上記周方向の位置が揃うように凹部または凸部(55)が形成されている場合がある(請求項3)。この場合、凸部または凹部を作業の目印とすることができる。すなわち、作業者が凸部または凹部によって、位置決め部の位相を確認することができる。これにより、ダストカバー周辺を目視できないときでも、凸部または凹部によって、ダストカバーの位相を触覚によって確認することができる。したがって、ダストカバーが車体内の見えない位置に配置されているときでも、触覚によってダストカバーの位相を確認することができる。これにより、ダストカバーと操舵軸の位相、およびダストカバーとヨークの位相を合わせることができ、その結果、ヨークと操舵軸の位相合わせをすることができる。
また、本発明は、上記シャフトとヨークの結合構造を備えていることを特徴とするステアリング装置(1)を提供するものである(請求項4)。この場合、操舵軸とヨークとの位相合わせを確実に行うことができ、しかも部品点数が少なくてコスト安価なステアリング装置を実現できる。
なお、上記において、括弧内の数字等は、後述する実施の形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
本発明の一実施の形態に係るシャフトとヨークの結合構造を備える自動車のステアリング装置の概略構成を示す模式図である。 ピニオンハウジングおよび自在継手周辺の要部の模式的な断面図である。 図2のIII−III線に沿う断面図である。 (A)および(B)は、ピニオン軸と自在継手の第1のヨークとを連結する作業について説明するための図である。
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係るシャフトとヨークの結合構造を備える自動車のステアリング装置1の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、ステアリング装置1は、一端3aがステアリングホイール等の操舵部材2に連結されたステアリングシャフト3と、一端5aがステアリングシャフト3の他端3bに自在継手4を介して連結された中間軸5と、中間軸5の他端5bに自在継手6を介して連結された操舵軸としてのピニオンシャフト7と、ピニオンシャフト7の下端部に設けられたピニオン7aに噛み合うラック歯8aを有して車幅方向(左右方向)に延びる転舵軸としてのラックバー8とを有している。
また、ステアリング装置1には、ピニオンシャフト7およびラックバー8を含む舵取り機構としてのラックアンドピニオン機構Aが設けられている。ラックバー8は、車体(図示せず)に支持されるギヤハウジング9内に図示しない複数の軸受を介して直線往復動自在に支持されている。
ラックバー8の両端部はギヤハウジング9の両側へ突出し、各端部にはそれぞれタイロッド10が結合されている。各タイロッド10は対応するナックルアーム(図示せず)を介して対応する車輪11に連結されている。
操舵部材2が操作されてステアリングシャフト3が回転されると、この回転がピニオン7aおよびラック歯8aによって、車両の左右方向に沿ってのラックバー8の直線運動に変換される。これにより、車輪11の転舵が達成される。
ギヤハウジング9は、車両の左右方向に細長い筒状に形成されラックバー8を収容するラックハウジング12と、筒状に形成されるとともにラックハウジング12に接続されピニオンシャフト7を収容するハウジングとしてのピニオンハウジング13とを含んでいる。ピニオンハウジング13は、ラックハウジング12とは交差するように延びている。
図2は、ピニオンハウジング13および自在継手6周辺の要部の模式的な断面図である。図2を参照して、ピニオンハウジング13は、軸受14を介してピニオンシャフト7を回転可能に支持している。ピニオンハウジング13の先端部15の内周面には、環状のシール部材16が配置されている。ピニオンシャフト7は、シール部材16を挿通しており、ピニオンシャフト7の上端側の一部は、ピニオンハウジング13から突出することにより突出部18を形成している。
ピニオンシャフト7の突出部18は、シール部材16に隣接して形成され、断面円形形状をなす円形部19と、円形部19よりもピニオンシャフト7の上端(先端)側に形成された一対の雄セレーション部20,21と、一対の雄セレーション部20,21間に配置され一対の雄セレーション部20,21の外径よりも小さい外径を有する縮径部22と、を含んでいる。
縮径部22は、ピニオンシャフト7の軸方向Sに関して、その両端部から中央部に向かうにしたがい外径が小さくなっている。一対の雄セレーション部20,21は、それぞれ、軸方向Sに沿って延びるセレーション歯が全周に亘って形成されたものである。縮径部22は、軸方向Sと直交する方向から見たときの稜線が、後述する締め付けボルト40の軸部41の外周面に沿う半円形形状を含んでいる。
自在継手6は、第1の部材23と、第2の部材24と、これら第1の部材23および第2の部材24を互いに連結する十字軸25とを含んでいる。
第1の部材23は、単一の部材を用いて一体に形成された一体成形品であり、ピニオンシャフト7が連結される第1のヨーク31と、十字軸25が連結される第2のヨーク32とを含んでいる。
図3は、図2のIII−III線に沿う断面図である。図2および図3を参照して、第1のヨーク31は、軸方向Sと直交する断面においてU字形形状に形成されており、ピニオンシャフト7を挟んで対向する一対のタブ33,34と、これら一対のタブ33,34の基端33a,34a同士を接続する円弧状の接続部35とを含んでいる。
接続部35の内側面35aと、一対のタブ33,34の基端33a,34aの内側面33b,34bとは、全体として、ピニオンシャフト7を取り囲む円弧面状に形成されており、ピニオンシャフト7の上端側を取り囲んでいる。これらの内側面33b,34bには、雌セレーション部36が形成されている。雌セレーション部36は、軸方向Sに沿って延びるセレーション歯が全周に亘って形成されたものである。雌セレーション部36には、一対の雄セレーション部20,21が嵌合している。これにより、ピニオンシャフト7と、第1のヨーク31とは、動力伝達可能(同行回転可能)に連結されている。
一対のタブ33,34の先端33c,34cは、第1のヨーク31の所定部として形成されている。一対のタブ33,34の先端33c,34cにおけるそれぞれの内側面33b,34bは、互いに間隔を隔てて略平行に並んでいる。これら一対の内側面33b,34bの間には、スリット37が形成されている。スリット37は、ピニオンシャフト7の軸方向Sに沿ってピニオンハウジング13側に開放されているとともに、ピニオンシャフト7の径方向Rに沿って開放されている。
一方のタブ33には、ねじ挿通孔38が貫通形成されている。また、他方のタブ34には、ねじ孔39が貫通形成されており、ねじ挿通孔38とねじ孔39とが同軸に並んでいる。自在継手6は、締め付けボルト40を備えており、この締め付けボルト40の軸部41は、ねじ挿通孔38およびねじ孔39の双方を挿通している。締め付けボルト40の軸部41は、ねじ挿通孔38を挿通する部分と、ピニオンシャフト7の縮径部22の外周面に当接する部分が、断面円形形状に形成されている。また、この軸部41は、ねじ孔39を挿通する部分が雄ねじとなっており、このねじ孔39に螺合している。
締め付けボルト40の頭部は、一方のタブ33の外側面33dに受けられており、締め付けボルト40には所定のトルクが作用している。これにより、締め付けボルト40は、一対のタブ33,34の先端33c,34cを互いに締め付けており、ピニオンシャフト7が第1のヨーク31から抜けないようにされている。また、締め付けボルト40の軸部41がピニオンシャフト7の縮径部22に当接していることによっても、ピニオンシャフト7が第1のヨーク31から抜けないようにされている。
第2のヨーク32は、U字状に形成されており、U字のスリット42が、第1のヨーク31のスリット37とは反対側を向いている。第2のヨーク32は、一対のタブ43,44を含んでいる。一対のタブ43,44には、十字軸25の対応する一対のトラニオンが回転可能に連結されている。
第2の部材24は、第3のヨーク45を含んでいる。第3のヨーク45は、U字状に形成されている。第3のヨーク45は、一対のタブ46,47を含んでいる(図2において、一方のタブ46のみを図示)。一対のタブ46,47には、十字軸25の対応する一対のトラニオンが回転可能に連結されている。第3のヨーク45は、中間軸5(図1参照)に同行回転可能に連結されている。
図2および図3を参照して、ステアリング装置1は、ダストカバー50を備えている。ダストカバー50は、ピニオンハウジング13の先端部15を覆うことにより、この先端部15に雨水やほこり等の異物が侵入することを抑制するものであり、ゴム等の合成樹脂材料を用いて形成された一体成形品である。
このダストカバー50は、円筒状の主体部51と、主体部51に連なる端壁52と、端壁52に連なる挿通筒53と、挿通筒53から突出する位置決め部としての位置決め突起54と、位置決め突起54の位置を識別するための識別部としての凸部55と、を含んでいる。
主体部51の基端は、ピニオンハウジング13の先端部15に嵌合されており、主体部51の基端の内周面と先端部15の外周面とが全周に亘って接触している。この主体部51の基端は、ピニオンハウジング13に相対回転可能に取り付けられており、ピニオンハウジング13に対して回転させることで、位相(ピニオンシャフト7の周方向Cに関する位置)を調整することができる。主体部51の先端には、端壁52が配置されている。
端壁52は、傘状に形成されており、ピニオンシャフト7の径方向Rに関する内側ほど自在継手6側(上側)に位置している。端壁52によって、先端部15の端面が覆われている。端壁52の外周部と、主体部51の先端の外周部とは全周に亘って連なっている。
挿通筒53は、端壁52の内周部に設けられており、円筒状をなしている。この挿通筒53は、端壁52の内周部を軸方向Sに貫通するように形成されている。挿通筒53には、挿通孔53aが形成されており、この挿通孔53aには、ピニオンシャフト7の突出部18の円形部19が挿通されている。挿通孔53aの内周面には、軸方向Sに間隔をあけて複数のリップ56が形成されている。各リップ56は、環状に形成されており、ピニオンシャフト7の突出部18の円形部19と全周に亘って接触している。これにより、挿通筒53とピニオンシャフト7との間がシールされている。
位置決め突起54は、自在継手6の第1のヨーク31とピニオンシャフト7の位相を合わせるためのものである。この位置決め突起54は、挿通筒53のうち、自在継手6側の先端に配置されており、軸方向Sに沿って自在継手6の第1のヨーク31側に延びている。この位置決め突起54は、例えば1つ設けられている。位置決め突起54の先端(端壁52から遠い側の一端)が、ダストカバー50のうち、ピニオンハウジング13から最も遠い部分である。
位置決め突起54は、例えば、所定の厚みを有する矩形形状に形成されている。位置決め突起54の少なくとも一部は、自在継手6の第1のヨーク31の一対のタブ33,34の所定部としての先端33c,34c間に挿入されており、これらの先端33c,34c間に挟まれている。位置決め突起54は、弾性を有する材料を用いて形成されていることにより、一対のタブ33,34の先端33c,34cに挟まれて弾性的に圧縮されている。これにより、ダストカバー50と第1のヨーク31とピニオンシャフト7とは同行回転可能となっている。
位置決め突起54は、一対のタブ33,34の先端33c,34cとピニオンシャフト7の周方向Cに相対向しており、且つ、これらの先端33c,34cと隣接している。位置決め突起54と締め付けボルト40の軸部41とは、軸方向Sに隣接して並んでいる。
凸部55は、位置決め突起54の位相を示すものである。この凸部55は、端壁52の外表面52aに形成されており、位置決め突起54とは、周方向Cの位置が揃えられている。周方向Cに関して、凸部55の長さ(幅)は、位置決め突起54の長さ(幅)と略同じとされている。凸部55は、位置決め突起54よりも径方向Rの外側に配置されている。
以上の概略構成を有するステアリング装置1において、自在継手6の第1のヨーク31と、ピニオンシャフト7との連結は、以下のようにして行われる。すなわち、まず、図4(A)に示すように、ピニオンシャフト7に自在継手6が連結されていないサブアセンブリ57を用意する。サブアセンブリ57では、ピニオンハウジング13にピニオンシャフト7が組み付けられており、さらに、ピニオンハウジング13の先端部15にダストカバー50の主体部51が嵌合されている。
次に、ピニオンシャフト7の突出部18に図示しない工具を係合し、この工具を回転することにより、ピニオンシャフト7をピニオンハウジング13に対して回転し、ピニオンシャフト7の位相をピニオンハウジング13に対して調整する。このとき、ピニオンシャフト7の位相は、例えば車両直進位置に相当する位相に設定される。ピニオンシャフト7の位相合わせが終わると、上記の工具はピニオンシャフト7から取り外される。
次に、ダストカバー50を、ピニオンハウジング13に対して回転する。これにより、ダストカバー50(位置決め突起54)の位相を、ピニオンシャフト7に対して調整する。このとき、作業者は、手で凸部55や位置決め突起54を触りながらダストカバー50の位相合わせをすることにより、目視することなく、ダストカバー50の位相合わせをすることができる。この作業により、ピニオンシャフト7の位相と、ダストカバー50(位置決め突起54)の位相が揃えられる。
ピニオンシャフト7とダストカバー50の位相合わせが済むと、図4(B)に示すように、自在継手6の第1の部材23の第1のヨーク31を、ピニオンシャフト7に連結する。具体的には、作業者が、手で位置決め突起54や凸部55のスリット37の位置を確認しながら、第1のヨーク31のスリット37にダストカバー50の位置決め突起54を嵌め入れる。このとき、ピニオンシャフト7の突出部18の一対の雄セレーション部20,21は、第1のヨーク31の雌セレーション部36に嵌合し、両者が同行回転可能に連結される。
この状態で、図2および図3に示すように、締め付けボルト40の軸部41をねじ挿通孔38およびねじ孔39に挿通し、締め付けボルト40をねじ孔39に螺合する。そして、締め付けボルト40に所定のトルクを付与する。これにより、位置決め突起54は、一対のタブ33,34の先端33c,34c間に挟持される。
以上説明したように、本実施の形態によれば、ピニオンシャフト7に自在継手6の第1のヨーク31を連結する際、第1のヨーク31の一対のタブ33,34の先端33c,34cとダストカバー50の位置決め突起54とを周方向Cに相対向させることで、第1のヨーク31を所望の位相に配置することができる。
例えば、ピニオンシャフト7を車両直進状態のときの位相にするとともに、ピニオンシャフト7とダストカバー50とを位相合わせした後、ピニオンシャフト7に第1のヨーク31を連結する。このとき、第1のヨーク31の一対のタブ33,34の先端33c,34cとダストカバー50の位置決め突起54とを周方向Cに相対向させることで、ダストカバー50と第1のヨーク31が位相合わせされ、これにより、第1のヨーク31の位相とピニオンシャフト7の位相とを確実に合わせることができる。また、ダストカバー50に位置決め突起54を設けていることにより、ダストカバー50は、ギヤハウジング9への異物の侵入防止機能と、位置決め機能とを兼ねている。したがって、専用の位置決め部材を設ける必要がなく、部品点数を少なくできる。
また、位置決め突起54は、第1のヨーク31のU字の開放側の先端33c,34c間に挿入されこれらの先端33c,34cに挟まれる。このように、第1のヨーク31の先端33c,34c間にダストカバー50の位置決め突起54を嵌めるという簡易な作業で、第1のヨーク31とダストカバー50の位相を合わせることができ、その結果、第1のヨーク31とピニオンシャフト7の位相を合わせることができる。
また、ダストカバー50の端壁52の外表面52aに凸部55が形成されている。第1のヨーク31の雌セレーション部36とピニオンシャフト7の雄セレーション部20,21とを連結する際、凸部55を作業の目印とすることができる。すなわち、作業者が凸部55によって、位置決め突起54の位相を確認することができる。これにより、ダストカバー50周辺を目視できないときでも、凸部55によって、ダストカバー50の位相を触覚によって確認することができる。したがって、ダストカバー50が車体内の見えない位置に配置されているときでも、触覚によってダストカバー50の位相を確認することができる。これにより、ダストカバー50とピニオンシャフト7の位相およびダストカバー50と第1のヨーク31の位相を合わせることができ、その結果、ピニオンシャフト7と第1のヨーク31の位相合わせをすることができる。
例えば、ピニオン軸の表面とダストカバーの表面の双方に、ピニオン軸の軸方向に沿って位相合わせ用の直線状のマーキングを施し、ついで、このマーキングの位相が第1のヨークのスリットの位相と合うようにピニオン軸と第1のヨークとを嵌め合わせることで、ピニオン軸と第1のヨークとを位相合わせすることが考えられる。しかしながら、この場合、マーキングの前に、金属製のピニオン軸の表面を脱脂する作業が必要であり、手間がかかる。また、マーキングが剥がれたり消えたりするおそれもある。さらに、ピニオン軸と第1のヨークとを位相合わせする際に、狭くて暗いため目視し難い場所でマーキングを目視する必要があり、作業がし難い。これに対して、本実施の形態によれば、面倒な脱脂作業やマーキング作業が不要である上、位置決め突起54が消えるおそれもなく、さらには、手の触覚でピニオンシャフト7(ダストカバー50)と第1のヨーク31とを位相合わせすることができ、目視による作業を廃止できるので、上記のような問題は生じない。
また、ダストカバー50は、ピニオンハウジング13に対して周方向Cに回転させることができるので、ピニオンシャフト7に対する位相合わせを容易に行うことができる上、汎用性をもたせることができる。
以上より、ピニオンシャフト7と第1のヨーク31との位相合わせを確実に行うことができ、しかも部品点数が少なくてコスト安価なステアリング装置1を実現できる。
本発明は、以上の実施の形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、ピニオンシャフト7に対するダストカバー50の位相合わせを終えた後、ダストカバー50をピニオンハウジング13に固定してもよい。この場合、ダストカバー50の主体部51がピニオンハウジング13に固定され、位置決め突起54は第1のヨーク31の一対のタブ33,34間に挟持された状態となる。したがって、ピニオンシャフト7および第1のヨーク31が回転されたとき、位置決め突起54がダストカバー50の挿通筒53から切断される。しかしながら、ピニオンシャフト7が第1のヨーク31に連結された後は、位置決め突起54は不要であるので、挿通筒53から切断されても問題はない。
また、識別部としての凸部55に代えて、凹部を形成してもよい。この凹部は、凸部55と同じ位置において、ダストカバー50の端壁52の外表面52aを窪ませることにより形成される。
また、上記実施形態では、位置決め部として、位置決め突起54を設けたが、これに限らない。位置決め部は、ダストカバー50に形成され第1のヨーク31とは周方向Cに相対向するものであればよい。このような位置決め部として、第1のヨーク31の一対のタブ33,34の先端33c,34cを周方向Cの両側から挟むような形状をなすものや、ダストカバー50の外表面に形成される位置決め凹部を例示することができる。位置決め凹部を設けた場合、第1のヨーク31には、この位置決め凹部に嵌合する突起が形成される。
また、上記実施形態では、ダストカバー50をピニオンハウジング13に取り付ける構成としたが、これに限らず、ダストカバーを他のハウジングに取り付けてもよい。例えば、ダストカバーを、ハウジングとしてのステアリングコラムに取り付けてもよい。この場合、ステアリングコラムに回転可能に支持された操舵軸としてのステアリングシャフトのうち、ステアリングコラムの下端から突出する突出部に、ダストカバーが取り付けられる。
また、上記実施形態では、マニュアルステアリング装置を例に説明したが、油圧パワーステアリング装置や、電動パワーステアリング装置に本発明を適用することができる。
1…ステアリング装置、6…自在継手、7…ピニオンシャフト(操舵軸)、13…ピニオンハウジング(ハウジング)、18…突出部、31…第1のヨーク(ヨーク)、33,34…一対のタブ、33c,34c…(タブの)先端(ヨークの所定部)、50…ダストカバー、52a…外表面(ダストカバーの表面)、53a…挿通孔、54…位置決め突起(位置決め部、突起)、55…凸部、C…周方向。

Claims (4)

  1. ハウジングと、
    上記ハウジングから突出する突出部を含む操舵軸と、
    一対のタブを有し断面U字形形状をなすヨークを含み、一対のタブの間に上記突出部の先端が動力伝達可能に連結される自在継手と、
    上記ハウジングに支持され、上記突出部が挿通される挿通孔を有するダストカバーと、
    上記ダストカバーに形成され上記ヨークの所定部とは操舵軸の周方向に相対向する位置決め部と、を備えることを特徴とするシャフトとヨークの結合構造。
  2. 請求項1において、上記位置決め部は、上記ヨークの所定部としてのU字の開放側の先端間に挿入され上記一対のタブに挟まれる突起を含むことを特徴とする、シャフトとヨークの結合構造。
  3. 請求項1または2において、上記ダストカバーの表面には、上記位置決め部とは上記周方向の位置が揃うように凹部または凸部が形成されていることを特徴とする、シャフトとヨークの結合構造。
  4. 請求項1、2または3に記載のシャフトとヨークの結合構造を備えていることを特徴とするステアリング装置。
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