JP2011078287A - 電機子およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】絶縁キャップ内への接続部の挿入および樹脂の充填の作業がし易く且つ絶縁キャップの配設スペースを新たに確保する必要が無い電機子を提供する。
【解決手段】この電機子1は、筒状の枠体(10)と、前記枠体の内周面(10b)から内側へと突出し前記内周面の周方向(Q2)に沿って設けられた複数の巻線用磁芯(10a)と、それぞれ前記巻線用磁芯に巻回された巻線本体(12d)および前記巻線本体から当該巻線本体の外側に延在した配線部分(12c)を有し、各前記配線部分の先端部(12a)が互いに接続されて接続部(12b)が形成された複数の巻線と、その一端が閉塞した略筒状に形成され、その筒軸が前記枠体の筒軸(Q1)方向に略一致する様に互いに隣接する一対の前記巻線の間に挿入され、その内部に前記接続部が挿入され絶縁樹脂(16)が充填された絶縁キャップ(14)とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧縮機等に搭載されるモータ等に適用可能な電機子およびその製造方法に関し、特に電機子の中性点等の接続部を絶縁する技術に関する。
圧縮機に搭載するモータの中性点等の接続部は、絶縁キャップ内に挿入されることで巻線および巻線用磁芯等の導電部材との絶縁が確保されている。しかし、絶縁キャップ内に挿入されるのみで絶縁キャップ内は密閉されていないので、液化冷媒または冷凍機油が絶縁キャップ内に染み込んで、それらを介して接続部と導電部材との間で電気的なパスが形成されて漏れ電流が発生する。特に、圧縮機内でモータが横向きに配置され且つ接続部が下側に配置される場合は、接続部が電機子の下側に溜まった液化冷媒または冷凍機油に浸る場合があり、その場合は、それら液化冷媒または冷凍機油により接続部と導電部材との間が充填されるので、漏れ電流が発生し易くなる。
この様な漏れ電流を防止する技術として、絶縁キャップ内に接続部を挿入した状態で絶縁樹脂を充填して絶縁キャップ内を密閉することで、漏れ電流を防止する技術が知られている(特許文献1,2)。
実開平5−1968号公報 特開2006−42486号公報
しかしながら、特許文献1では、例えばその第1図の様に、電機子32の一端開口部が下側に向けられその一端開口部から下側に接続部29が引き出された状態で、接続部29が絶縁キャップ21内に挿入されて絶縁キャップ21内に絶縁樹脂22が充填される。そのため、その作業中、絶縁キャップ21をその一端開口部を上側に向けた状態で保持する必要があり、またその作業終了後は、接続部29が電機子32により踏まれない様に電機子32をその一端開口部(即ち接続部29が引き出された一端開口部)が上側になる様にひっくり返して床に置く必要があり、作業性が悪いという問題点がある。
また特許文献2では、例えばその第2図の様に、電機子1の巻線用磁芯2に配設された絶縁用ボビン4の外側に絶縁キャップ14が設けられ、その絶縁キャップ14内に接続部10が挿入されて絶縁樹脂が充填される。即ち絶縁用ボビン4の外側に絶縁キャップ14の配設スペースを新たに確保する必要がある。そのため、絶縁用ボビン4の外側に絶縁キャップ14の配設スペースを新たに確保できない場合は、引用文献2は使用できないという問題点がある。
この発明の課題は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、絶縁キャップ内への絶縁樹脂の充填の作業がし易く、且つ絶縁キャップの配設スペースを新たに確保する必要が無い電機子およびその製造方法を提供する事にある。
上記課題を解決する為に、本発明の第1の態様は、内周面(10b)を有する筒状の枠体(10)と、それぞれ前記内周面から内側へと突出し前記内周面の周方向(Q2)に沿って設けられた複数の巻線用磁芯(10a)と、それぞれ前記巻線用磁芯に巻回された巻線本体(12d)および前記巻線本体から当該巻線本体の外側に延在した配線部分(12c)を有し、各前記配線部分の先端部(12a)が互いに接続されて接続部(12b)が形成された複数の巻線と、その一端が閉塞した略筒状に形成され、その筒軸(Q4)が前記枠体の筒軸(Q1)方向に略一致する様に前記枠体の周方向(Q2)で互いに隣接する一対の前記巻線の間の空間に挿入され、その内部に前記接続部が挿入され絶縁樹脂(16)が充填された絶縁キャップ(14)と、を備えるものである。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の電機子であって、前記絶縁キャップ(14)は、その両側に配置する前記巻線に絶縁樹脂により固定されるものである。
本発明の第3の態様は、第1または第2の態様に記載の電機子であって、前記接続部(12b)は、前記複数の巻線(12)の前記先端部(12a)が互いに半田付けまたはロウ付けされて形成されるものである。
本発明の第4の態様は、第1または第2の態様に記載の電機子であって、前記接続部(12b)は、前記複数の巻線(12)の前記先端部(12a)が導体スリーブ(18)内に収容されて前記導体スリーブと共に熱かしめまたは圧着されて形成されるものである。
本発明の第5の態様は、第1〜第4の態様の何れかに記載の電機子であって、前記絶縁キャップ(14)は、シート状の絶縁部材が筒状に多重巻されその一端部(14a)が溶着または接着により閉塞されて形成されるものである。
本発明の第6の態様は、第1〜第5の態様の何れかに記載の電機子であって、前記絶縁樹脂(16)は、ワニスであるものである。
本発明の第7の態様は、第1〜6の態様の何れかに記載の電機子であって、前記枠体(10)の周端面(10c)において前記筒軸(Q1)方向へと突出し前記周方向(Q2)に沿って配置された複数の突出部(20u3)を更に備え、前記各巻線(12)の前記配線部分(12c)が前記複数の突出部の外側に配置されるものである。
本発明の第8の態様は、(a)内周面(10b)を有する筒状の枠体(10)と、それぞれ前記内周面から内側へと突出し前記内周面の周方向(Q2)に沿って設けられた前記複数の巻線用磁芯(10a)と、それぞれ前記巻線用磁芯に巻回された巻線本体(12d)および前記巻線本体の一方の線端から当該巻線本体の外側に延在した配線部分(12c)を有する複数の巻線(12)とを備えた電機子を準備する工程と、(b)前記複数の巻線の前記配線部分の先端部(12a)が互いに接続されて接続部(12b)が形成される工程と、(c)一端部が閉塞された略筒状の絶縁キャップ(14)内に前記接続部が挿入される工程と、(d)前記絶縁キャップがその筒軸が前記枠体の筒軸(Q1)方向に略一致する様に前記枠体の周方向(Q2)で互いに隣接する一対の前記巻線の間の空間に挿入される工程と、(e)前記工程(d)後に、前記絶縁キャップ内に絶縁樹脂(16)が充填される工程と、を備えるものである。
本発明の第9の態様は、第8の態様に記載の電機子の製造方法であって、(f)前記絶縁キャップ(14)がその両側に配置する前記巻線(12)に前記絶縁樹脂により固定される工程を更に備え、前記工程(e)と前記工程(f)とが一緒に行われるものである。
本発明の第10の態様は、請求項8または9に記載の電機子の製造方法であって、前記工程(e)では、前記絶縁キャップ(14)の長さをL3とし、前記接続部(12b)の長さをL2とし、前記絶縁樹脂(16)は、溶剤によりL2/L3以上の濃度に希釈されて前記絶縁キャップの開口部(14b)付近まで充填され、前記溶剤の揮発により硬化するものである。
本発明の第1および第8の態様によれば、電機子(1)が枠体(10)の筒軸(Q1)方向が鉛直方向に略一致する様に配置されると、絶縁キャップ(14)がその開口部(14b)が上側を向く様に配置される。これにより、作業中、絶縁キャップ(14)を、手または治具により保持する事無くその開口部(14b)が上側を向く様に配置でき、絶縁キャップ(14)内に絶縁樹脂(16)を容易に充填できる。またその作業後に、従来の様に電機子(1)により接続部(12b)が踏まれない様に、電機子(1)をひっくり返す必要が無い。また絶縁キャップ(14)が巻線(12)間の空間に挿入されるので、絶縁キャップ(14)の配設スペースを新たに確保する必要がない。
本発明の第2の態様によれば、絶縁キャップ(14)が巻線(12)間の空間から抜ける事を防止できる。
本発明の第3および第4の態様によれば、各巻線(12)の先端部(12a)が解けない様に互いにしっかりと接続できる。
本発明の第5の態様によれば、絶縁キャップ(14)を簡単に作成できる。
本発明の第6の態様によれば、前記絶縁樹脂(16)は、ワニスであることを特徴とする電機子。
本発明の第7の態様によれば、配線部分(12c)を邪魔にならない様に整然と配策できる。
本発明の第9の態様によれば、絶縁キャップ(14)内への絶縁樹脂(16)の充填と、絶縁樹脂(16)による絶縁キャップ(14)の巻線(12)への固定とが一緒に行われるので、作業性を向上できる。
本発明の第10の態様によれば、絶縁樹脂(16)は、希釈されて絶縁キャップ(14)内に充填されるので、絶縁キャップ(14)内への絶縁樹脂(16)の充填が容易に行える。その際、絶縁樹脂(16)は、溶剤によりL2/L3以上の濃度に希釈されて絶縁ギャップ(14)の開口部(14b)付近まで充填されるので、希釈された絶縁樹脂(16)が乾燥して硬化したときに、絶縁樹脂(16)により接続部(12b)だけを密閉する事ができる。また絶縁樹脂(16)により接続部(12b)と絶縁キャップ(14)とが接着固定されるので、絶縁キャップ(14)内から接続部(12)が抜ける事を防止できる。
本発明の実施の形態に係る電機子1を筒軸Q1方向から見た平面視図である。 図1のII−II断面図である。 絶縁キャップ14内に接続部12bが挿入され絶縁樹脂16が充填された状態を説明する図である。 接続部12bの変形例を説明する図である。 絶縁キャップ14を筒軸Q4に直交する方向Q6から見た図である。 図5のVI方向から見た図である。 枠体10、巻線用磁芯10aおよび第3被覆部20wを筒軸Q1方向から見た部分平面図である。
この実施の形態に係る電機子1は、例えば集中巻型のモータ等の回転電機で使用される電機子である。この電機子1は、図1および図2の様に、内周面10bを有する枠体10と、内周面10bに設けられた複数の巻線用磁芯10aと、複数の巻線用磁芯10aの各々に巻回された複数の巻線12と、各巻線12の先端部12aが互いに接続されて形成された接続部12bが挿入される絶縁キャップ14と、巻線用磁芯10aと巻線12との間に介在されたインシュレータ20とを備えている。
枠体10は、筒状(例えば円筒状)に形成されている。尚ここでは、枠体10は、その筒軸Q1方向が鉛直方向に略一致する様に配置されている。
各巻線用磁芯10aは、図1および図7の様に、枠体10の内周面10bから内側へと突出し、枠体10の周方向Q2に沿って互いに間隔を空けて配置されている。ここでは各巻線用磁芯10aは、柱状(例えば略矩形柱状)に形成されており、その柱軸が筒部10cの径方向Q3の内側に向けられ、その略矩形の一片(例えば長辺)が筒軸Q1方向に向けられて、配置している。また各巻線用磁芯10aの周方向Q2側の側面10a2の径方向Q3の先端部10a3は、周方向Q2側に張り出す様に傾斜している。
インシュレータ20は、枠体10の内周面10bおよび各巻線用磁芯10aの外周面を絶縁被覆するものであり、樹脂等の絶縁部材により形成されている。インシュレータ20は、第1被覆部20uと、第2被覆部20vと、第3被覆部20wとを有している。
第1被覆部20uは、枠体10の一方側の筒口に配設されており、図1,図2および図7の様に、環状部20u1と、第1の突出部20u2と、第2の突出部20u3とを有する。
環状部20u1は、枠体10の筒口と略同径の環状に形成されており、枠体10の一方の筒口の周端面10c上に配置される。第1の突出部20u2は、環状部20u1の内周面から環状部20u1の内側に突出する様に形成されており、且つ環状部20u1の内周面において周方向Q2に沿って各巻線用磁芯10aに対応する様に複数形成されている。第1の突出部20u2は、巻線用磁芯10aにおける筒軸Q1の一方側の側面10a1と略同形の形状(例えば略矩形状)の板状に形成されており、巻線用磁芯10aの当該側面10a1を被覆する様に配置される。第1の突出部20u2の先端側には、巻線用磁芯10aと反対側に張り出した張出部20u4が形成されている。第2の突出部20u3は、環状部20u1における筒軸Q1の一方側の周端面20u5において、筒軸Q1の一方側に突出する様に形成されており、且つ周方向Q2に沿って互いに間隔を空けて複数形成されている。
第2被覆部20vは、図2の様に、枠体10の他方側の筒口に配設されており、第1被覆部20uと同様に、環状部20v1と、張出部20v4を有する第1の突出部20v2と、第2の突出部20v3とを有しており、第1被覆部20uと筒軸Q1方向に対して対称的に形成されている。尚、図2の符号20v5は、状部20u1における筒軸Q1の他方側の周端面である。
第3被覆部20wは、フィルム状に形成されており、図1および図7の様に、各巻線用磁芯10a間の空間Kにおいて、当該各巻線用磁芯10aの当該空間Kに面する側面10a2と、枠体10の当該空間Kに面する内周面10bとを被覆する様に配置される。
巻線12は、インシュレータ20を介して巻線用磁芯10aの外周に巻回される。尚、巻線12として例えばコイルが使用される。巻線12は、巻線用磁芯10aに巻回された巻線本体12dと、巻線本体12dの巻き始めおよび巻き終わりのうちの一方の線端から巻線本体12dの外側に延在した第1配線部分12cと、巻線本体12dの巻き始めおよび巻き終わりのうちの他方の線端から巻線本体12dの外側に延在した第2配線部分(不図示)とを有する。
各巻線12は、各相毎に組み分けされる。1相の各巻線12が並列接続される場合は、以下の様に接続部12bが形成される。即ち各相の各巻線12の第1配線部分12cは、図1および図3の様に、枠体10の一方側(上側)の筒口から引き出されて、インシュレータ20の同側(即ち枠体10の前記筒口と同じ側)の環状部20u1上に形成された各第2の突出部20u3の外側に配置され、そしてそれら各第1配線部分12cの先端部12aは、互いに接続されて、接続部12bに形成される。より詳細には、各巻線12の第1配線部分12cは、枠体10の一方側の筒口から引き出されて、インシュレータ20の同側の環状部20u1上に形成された各第2の突出部20u3の外側に沿って左右から1カ所(以後、集合点Tと呼ぶ)に集められ、その集合点Tからそれらの先端部12aまでの部分が互いに撚られている。そしてその撚られた各先端部12aは、半田またはロウにより互いに接続されて接続部12bに形成される。各巻線12の前記第2配線部分の先端部(不図示)は、回転電機の各相毎に纏められて各相毎の端子(不図示)に接続されて、所定のインバータの各相電極に接続されるためのリード線に形成される。
また1相の各巻線12が直列接続される場合は、以下の様に接続部12bが形成される。ここでは、例えば、一の巻線12の第1配線部分12cの先端部12aと他の一の巻線12の前記第2配線部分の先端部とが接続される様にして1相の各巻線12が直列接続されており、それらの巻線12のうち、直列接続の一方端に配置する巻線12の第1配線部分12cの先端部12aと、直接接続の他方端に配置する巻線12の第2配線部分の先端部とが自由端となっている。各相の前記一方端の巻線12の第1配線部分12cは、並列接続の場合と同様に、枠体10の一方側(上側)の筒口から引き出されて、インシュレータ20の同側の環状部20u1上に形成された各第2の突出部20u3の外側に配置され、そしてそれら各第1配線部分12の先端部12aは、互いに接続されて、接続部12bに形成される。各相の前記他方端に配置する巻線12の前記第2配線部分の先端部は、並列接続の場合と同様に、回転電機の各相毎に纏められて各相毎の端子(不図示)に接続されて、所定のインバータの各相電極に接続されるためのリード線に形成される。
尚ここでは、各第1配線部分12cの集合点Tから先端部12aまでの全てが撚られたが、先端部12aだけが撚られてもよく、また集合点Tから先端部12aまで全く撚られなくてもよい。またここでは、各先端部12aは、それらの被覆が剥がされずに互いに接続されたが、それらの被覆が剥がされて互いに接続されてもよい。またここでは、各先端部12aは、半田またはロウにより互いに接続されたが、図4の様に、各先端部12aは、筒状の導体スリーブ18内に収容され、導体スリーブ18と共に熱かしめまたは圧着されて互いに接続されてもよい。尚、図4では、各第1配線部分12cは、集合点Tからそれらの先端部12aまで全く撚られない場合で図示されている。
絶縁キャップ14は、例えば図5および図6の様に、略筒状に形成されており、その一端部14aが閉塞されている。より詳細には例えば、絶縁キャップ14は、シート状の絶縁部材(PETフィルム、またはアラミド紙などからなる薄い絶縁紙など)が筒状に多重巻され、その一端部(閉塞部)14aが、例えばその径方向Q6に押し潰される様にして、例えば超音波溶着などによる溶着または接着材による接着により閉塞されて形成される。
この絶縁キャップ14は、図1および図2の様に、その開口部14bが上側に向けられ且つその筒軸Q4方向が枠体10の筒軸Q1方向に略一致する様に(即ち絶縁キャップ14が略鉛直に保たれる様に)、枠体10の周方向Q2で互いに隣接する一対の巻線12aの間の空間に挿入される。この絶縁キャップ14の内部には、図3の様に、接続部12bが挿入され、その接続部12bが密閉される様に例えばワニス等の絶縁樹脂16が充填される。ここでは、絶縁キャップ14の長さd1=L3とし、接続部12bの長さをL2とした場合に、絶縁樹脂16は、溶剤によりL2/L3以上の濃度に希釈されて流動性を持たされて、絶縁キャップ14の開口部14b付近まで充填される。これにより、溶剤が揮発したときに、絶縁樹脂16は、接続部12bを密閉する様に絶縁キャップ14内に充填される。
次にこの電機子1の製造方法の一例を説明する。
まず枠体10と、複数の巻線用磁芯10aと、枠体10および各巻線用磁芯10aに配設されたインシュレータ20と、インシュレータ20を介して各巻線用磁芯10aに巻回された巻線本体12dおよび巻線本体12dの一方の線端から巻線本体10dの外側に延在した第1配線部分12cを有する複数の巻線12とを備えた電機子1が準備される。この電機子1は、その筒軸Q1が鉛直方向と略一致する様に配置される。また絶縁キャップ14も別に準備される。
そして、各巻線12の第1配線部分12cが、枠体10の一方側(上側)の筒口からインシュレータ20の同側の環状部20u1上に形成された各第2の突出部20u3の外側に引き出されて、各第2の突出部20u3に沿って左右から一カ所(集合点)Tに集められ、その集合点Tからそれらの先端部12aまでの部分が互いに撚られる。そしてその撚られた各先端部12aが互いに接続されて接続部12bに形成される。
尚、各巻線12の第2配線部分(不図示)の先端部は、各相毎に纏められて各相毎の端子に接続されて、所定のインバータの各相電極に接続されるためのリード線に形成される。
そして図13の様に、別に準備された絶縁キャップ14内に接続部12bが挿入された後、その絶縁キャップ14が、その開口部14bが上側に向けられ且つその筒軸Q4が枠体10の筒軸Q1方向に略一致する様に、枠体10の周方向Q2で互いに隣接する一対の巻線12aの間の空間(より詳細には集合点T付近の空間)に挿入される。尚、絶縁キャップ14が巻線12bの間の空間に挿入された後に、絶縁キャップ14内に絶縁部12bが挿入されても良い。
そして絶縁キャップ14内に、溶剤によりL2/L3以上の濃度に希釈されて流動性を持たされた絶縁樹脂16が絶縁キャップ14の開口12b付近まで充填される。そして、例えば当該電機子1が高温の乾燥炉内に入れられて、絶縁樹脂16内の溶剤が揮発させられて、絶縁樹脂16が乾燥されて硬化する。この状態で、絶縁樹脂16は、接続部12bを密閉する様に絶縁キャップ14内に充填されている。この様にして、電機子1が製造される。
尚、この製造方法では、1相の各巻線12gが並列接続される場合を想定したが、1相の各巻線12gが直列接続される場合も同様の手順である。
以上の様に構成された電機子1およびその製造方法によれば、絶縁キャップ14がその筒軸Q4が枠体1の筒軸Q1方向に略一致する様に巻線12の間の空間に挿入されるので、電機子1がその筒軸Q1方向が鉛直方向に略一致する様に配置されると、絶縁キャップ14がその開口部14bが上側を向く様に配置される。これにより、作業中、絶縁キャップ14を、手または治具により保持する事無くその開口部14bが上側を向く様に配置でき、絶縁キャップ14内に絶縁樹脂16を容易に充填できる。またその作業後に、従来の様に電機子1により接続部12bが踏まれない様に、電機子1をひっくり返す必要が無い。また絶縁キャップ14が巻線12間の空間に挿入されるので、絶縁キャップ14の配設スペースを新たに確保する必要がない。
また接続部12bは、複数の巻線12の先端部12aが互いに半田付けまたはロウ付けされて形成されるので、各巻線12の先端部12aが解けない様に互いにしっかりと接続できる。尚、接続部12bが、複数の巻線12の先端部12aが導体スリーブ18内に収容されて導体スリーブ18と共に熱かしめまたは圧着されて形成される場合も、各巻線12の先端部12aが解けない様に互いにしっかりと接続できる。
また絶縁キャップ14は、シート状の絶縁部材が筒状に多重巻されその一端部14aが溶着または接着により閉塞されて形成されるので、絶縁キャップ14を簡単に作成できる。
また絶縁樹脂16はワニスであるので、絶縁樹脂として入手容易なものを利用できる。
また各巻線12の第1配線部分12cが複数の第2の突出部20u3の外側に配置されるので、各巻線本体12dから接続部12bまでの配線部分12cを邪魔にならない様に整然と配策できる。
また絶縁樹脂16は、希釈されて絶縁キャップ14内に充填されるので、絶縁キャップ14内への絶縁樹脂16の充填が容易に行える。その際、絶縁樹脂16は、溶剤によりL2/L3以上の濃度に希釈されて絶縁キャップ14の開口部14b付近まで充填されるので、希釈された絶縁樹脂16が乾燥して硬化したときに、絶縁樹脂16により接続部12bだけを密閉する事ができる。また絶縁樹脂16により接続部12bと絶縁キャップ14とが接着固定されるので、絶縁キャップ14内から接続部12が抜ける事を防止できる。
尚、この実施の形態において更に、絶縁キャップ14とその両側に位置する各巻線12との間およびその間の周辺に絶縁樹脂が塗布されることで、絶縁キャップ14が、その両側に配置する各巻線12に絶縁樹脂により固定されてもよい。これにより、絶縁キャップ14が巻線12間の空間から抜ける事を防止できる。尚、この場合の絶縁樹脂は、絶縁キャップ14内に充填された絶縁樹脂16と同じものであっても良い。
更に絶縁キャップ14がその両側に配置する巻線12に固定される際に使用される絶縁樹脂が絶縁キャップ14内に充填される絶縁樹脂16と同じものである場合は、絶縁キャップ14内に絶縁樹脂16が充填される工程と、絶縁キャップ14がその両側に配置する各巻線12に固定される工程とを一緒に行ってもよい。即ち、絶縁キャップ14内に希釈された絶縁樹脂16が充填される際に、その充填と一緒に、絶縁キャップ14とその両側に位置する各巻線12との間およびその間の周辺に当該希釈された絶縁樹脂16が塗布され、そして当該電機子1が高温の乾燥炉内に入れられて、絶縁樹脂16内に充填された絶縁樹脂16および絶縁キャップ14とその両側に位置する各巻線12との間およびその間の周辺に塗布された当該絶縁樹脂16が共に乾燥されて硬化されてもよい。これにより、絶縁キャップ14内への絶縁樹脂16の充填と、絶縁樹脂16による絶縁キャップ14の巻線12への固定とが一緒に行われるので、作業性を向上できる。
1 電機子
10 枠体
10a 巻線用磁芯
10b 内側面
10c 周端面
12 巻線
12a 線端部
12b 接続部
12c 配線部分
12d 巻線本体
14 絶縁キャップ
14a 一端部
14b 開口部
16 絶縁樹脂
18 導体スリーブ
20 インシュレータ
20u3 第2の突出部

Claims (10)

  1. 内周面(10b)を有する筒状の枠体(10)と、
    それぞれ前記内周面から内側へと突出し前記内周面の周方向(Q2)に沿って設けられた複数の巻線用磁芯(10a)と、
    それぞれ前記巻線用磁芯に巻回された巻線本体(12d)および前記巻線本体から当該巻線本体の外側に延在した配線部分(12c)を有し、各前記配線部分の先端部(12a)が互いに接続されて接続部(12b)が形成された複数の巻線と、
    その一端が閉塞した略筒状に形成され、その筒軸(Q4)が前記枠体の筒軸(Q1)方向に略一致する様に前記枠体の周方向(Q2)で互いに隣接する一対の前記巻線の間の空間に挿入され、その内部に前記接続部が挿入され絶縁樹脂(16)が充填された絶縁キャップ(14)と、
    を備えることを特徴とする電機子。
  2. 請求項1に記載の電機子であって、
    前記絶縁キャップ(14)は、その両側に配置する前記巻線に絶縁樹脂により固定されることを特徴とする電機子。
  3. 請求項1または2に記載の電機子であって、
    前記接続部(12b)は、前記複数の巻線(12)の前記先端部(12a)が互いに半田付けまたはロウ付けされて形成されることを特徴とする電機子。
  4. 請求項1または2に記載の電機子であって、
    前記接続部(12b)は、前記複数の巻線(12)の前記先端部(12a)が導体スリーブ(18)内に収容されて前記導体スリーブと共に熱かしめまたは圧着されて形成されることを特徴とする電機子。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の電機子であって、
    前記絶縁キャップ(14)は、シート状の絶縁部材が筒状に多重巻されその一端部(14a)が溶着または接着により閉塞されて形成されることを特徴とする電機子。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の電機子であって、
    前記絶縁樹脂(16)は、ワニスであることを特徴とする電機子。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載の電機子であって、
    前記枠体(10)の周端面(10c)において前記筒軸(Q1)方向へと突出し前記周方向(Q2)に沿って配置された複数の突出部(20u3)を更に備え、
    前記各巻線(12)の前記配線部分(12c)が前記複数の突出部の外側に配置されることを特徴とする電機子。
  8. (a)内周面(10b)を有する筒状の枠体(10)と、それぞれ前記内周面から内側へと突出し前記内周面の周方向(Q2)に沿って設けられた前記複数の巻線用磁芯(10a)と、それぞれ前記巻線用磁芯に巻回された巻線本体(12d)および前記巻線本体の一方の線端から当該巻線本体の外側に延在した配線部分(12c)を有する複数の巻線(12)とを備えた電機子を準備する工程と、
    (b)前記複数の巻線の前記配線部分の先端部(12a)が互いに接続されて接続部(12b)が形成される工程と、
    (c)一端部が閉塞された略筒状の絶縁キャップ(14)内に前記接続部が挿入される工程と、
    (d)前記絶縁キャップがその筒軸が前記枠体の筒軸(Q1)方向に略一致する様に前記枠体の周方向(Q2)で互いに隣接する一対の前記巻線の間の空間に挿入される工程と、
    (e)前記工程(d)後に、前記絶縁キャップ内に絶縁樹脂(16)が充填される工程と、
    を備えることを特徴とする電機子の製造方法。
  9. 請求項8に記載の電機子の製造方法であって、
    (f)前記絶縁キャップ(14)がその両側に配置する前記巻線(12)に前記絶縁樹脂により固定される工程を更に備え、
    前記工程(e)と前記工程(f)とが一緒に行われることを特徴とする電機子の製造方法。
  10. 請求項8または9に記載の電機子の製造方法であって、
    前記工程(e)では、
    前記絶縁キャップ(14)の長さをL3とし、前記接続部(12b)の長さをL2とし、
    前記絶縁樹脂(16)は、溶剤によりL2/L3以上の濃度に希釈されて前記絶縁キャップの開口部(14b)付近まで充填され、前記溶剤の揮発により硬化することを特徴とする電機子の製造方法。
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