JP2011072669A - マイクロカプセル型消火剤、樹脂組成物及び樹脂成型体 - Google Patents

マイクロカプセル型消火剤、樹脂組成物及び樹脂成型体 Download PDF

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Abstract

【課題】マトリックス樹脂と混合して樹脂成型体を製造する際の加熱や加圧によってもシェルが破壊されてしまうことなく、容易に消火剤を含有する樹脂成型体を製造することができるマイクロカプセル型消火剤を提供する。
【解決手段】シェル中に消火剤が封入されたマイクロカプセル型消火剤であって、前記シェルは、架橋性モノマーに由来する成分を0.1〜30重量%、ラジカル重合性モノマーに由来する成分を70〜99.9重量%含有する樹脂からなり、前記消火剤は、トリフルオロメチル基を有し、沸点が45〜300℃である消火剤であるマイクロカプセル型消火剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、マトリックス樹脂と混合して樹脂成型体を製造する際の加熱や加圧によってもシェルが破壊されてしまうことなく、容易に消火剤を含有する樹脂成型体を製造することができるマイクロカプセル型消火剤に関する。
樹脂成型体中に消火剤を含有させることにより、火災等が発生した際に消火剤が噴出して自動消火が行われることが期待されている。
例えば特許文献1には、合成樹脂から成り内部に消火剤充填部が形成された本体と、消火剤充填部内に充填され少なくとも高温で流動性を呈する消火剤とを備えているモールド部材が開示されている。特許文献1に記載されたモールド部材は、テレビ等の家庭電化製品に用いることにより、ユーザの不注意による冠水やペットの放尿などによって内部の電気回路がショートして発煙や発火等の異常事態に至っても、噴出した消火剤によって自動消火が可能であるとされている。また、特許文献2には、中空部が形成され、インテークマニホールド又はヘッドカバーと一体化させるエンジンカバーにおいて、該中空部に消火剤を充填させることが記載されている。エンジンカバー内に消火剤を充填させることにより、万一衝突事故等が起きた場合において、エンジンルーム内の燃料系統が破損して漏出した燃料が発火した際に、消火剤がエンジンカバー内から噴出することによって火災の消火が行われるとされている。
樹脂成型体中に消火剤を含有させるためには複雑な工程が必要になる。例えば特許文献1においては、溶融させた合成樹脂を金型内に注入し、次に金型内にガスを注入して金型内の合成樹脂の内側に空洞を形成し、その後、高温で流動性を呈する消火剤を空洞内に注入する射出成形方法が記載されている。しかしながら、形成された空洞が独立気泡構造である場合には、各々の空洞に消火剤を注入することは極めて困難である。一方、形成された空洞が独立気泡構造でない場合には、消火剤の注入は容易であるものの、成形後に消火剤が樹脂成型体から容易に抜けてしまう。
特開平11−413号公報 特開2002−195117号公報
本発明者は、シェル中に消火剤が封入されたマイクロカプセル型消火剤をマトリックス樹脂と混合した樹脂組成物を用いることにより、射出成形法や押出成形法等の簡便な成形方法により容易に消火剤を含有する樹脂成型体が得られると考えた。
しかしながら、従来のシェル中に消火剤が封入されたマイクロカプセル型消火剤は、マトリックス樹脂と混合する際や成形の際にかかる温度や圧力によって容易にシェルが破壊され消火剤が流出してしまうという問題があった。また、得られた消火剤を含有する樹脂成型体を長期間放置すると、消火剤が徐々に流出してしまうという問題もあった。更に、得られた消火剤を含有する樹脂成型体を用いて火災試験を行っても、消火剤の噴出が遅れて、消火のタイミングを逃してしまうことがあるという問題があった。
本発明は、上記現状に鑑み、マトリックス樹脂と混合して樹脂成型体を製造する際の加熱や加圧によってもシェルが破壊されてしまうことなく、容易に消火剤を含有する樹脂成型体を製造することができるマイクロカプセル型消火剤を提供することを目的とする。
本発明は、シェル中に消火剤が封入されたマイクロカプセル型消火剤であって、前記シェルは、架橋性モノマーに由来する成分を0.1〜30重量%、ラジカル重合性モノマーに由来する成分を70〜99.9重量%含有する樹脂からなり、前記消火剤は、トリフルオロメチル基を有し、沸点が45〜300℃である消火剤であるマイクロカプセル型消火剤である。
以下に本発明を詳述する。
本発明のマイクロカプセル型消火剤は、シェル中に消火剤が封入された構造を有する。
上記消火剤は、トリフルオロメチル基を有する消火剤である。トリフルオロメチル基を有する消火剤は、火災時に熱分解し、トリフルオロメチルラジカルが発生する。トリフルオロメチルラジカルは、ハロン系消火剤の消火有効成分である臭素ラジカルと同様な働きにより、火災時の可燃物燃焼連鎖反応を停止させることができる。
上記消火剤は、沸点の下限が45℃、上限が300℃である。上記消火剤の沸点が45℃未満であると、マイクロカプセル作製時に気化してしまい、消火剤の内包率が下がってしまい、300℃を超えると、火災等の発生の初期に消火剤が気化しにくく、初期消火性が劣る。上記消火剤の沸点の好ましい下限は110℃、好ましい上限は280℃である。
上記トリフルオロメチル基を有し、沸点が45〜300℃である消火剤は、例えば、アリル(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロオクチル)エーテル(沸点178℃)、1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル−2,2,2−トリフルオロエチルエーテル(沸点72℃)、メチルノナフルオロブチルエーテル(沸点61℃)、メチルヘキサフルオロイソプロピルエーテル(沸点51℃)、1H,1H,2’H−ペルフルオロジプロピルエーテル(沸点86℃)、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロ−2−ペンタフルオロエチルオキシプロパン(沸点54℃)、1,1,1,2,2,3,3−ヘプタフルオロ−3−ヘプタフルオロプロポキシプロパン(沸点56℃)、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロ−4−ペンタフルオロエチルオキシ−ブタン(沸点54℃)、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロ−2−(1,2,2,2−テトラフルオロ−1−トリフルオロメチルエトキシ)プロパン(沸点56℃)、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロ−2−ヘプタフルオロ−2−ヘプタフルオロプロピルオキシプロパン(沸点70℃)、1,1,1,2,2−ペンタフルオロ−2−(1,1,2,2−テトラフルオロ−2−ペンタフルオロエチルオキシエトキシ)エタン(沸点56℃)、1,1,1,2,3,4,4,4−オクタフルオロ−2,3−ビストリフルオロメチロキシブタン(沸点64℃)、1,1,2,2−テトラフルオロエチル−2,2,2−トリフルオロエチルエーテル(沸点56℃)、2,2,3,4,4,4−ジフルオロメチルヘキサフルオロブチルエーテル(沸点88℃)等のエーテル系の消火剤や、ビス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)アミン(沸点103℃)、ヘプタフルオロブタンアミジン(沸点51℃)、ペルフルオロデカンアミド(沸点163℃)、ペルフルオロトリエチルアミン(沸点70℃)、パーフルオロトリプロピルアミン(沸点125〜135℃)、パーフルオロトリブチルアミン(沸点174℃)、パーフルオロトリペンチルアミン(沸点210〜220℃)、パーフルオロトリヘキシルアミン(沸点250〜260℃)等のアミン系の消火剤や、1,1,1,5,5,6,6,7,7,7−デカフルオロ−2,4−ヘプタジオン(沸点100℃)、1,1,1,3,5,5,5−ヘプタフルオロペンタン−2,4−ジオン(沸点72℃)、1,1,1,5,5,6,6,6−オクタフルオロ−2,4−ヘキサンジオン(沸点89℃)、ペンタフルオロエチルヘプタフルオロイソプロピルケトン(沸点49℃)、ビス(ヘプタフルオロイソプロピル)ケトン(沸点73℃)等のケトン系の消火剤や、トランス−1,2−ビス(ペルフルオロヘキシル)エチレン(沸点195℃)、ペルフルオロデセン−1(沸点154℃)、1H,1H,2H−ペルフルオロ−1−デセン(沸点147℃)、ペルフルオロヘプテン−1(沸点82℃)、ペルフルオロヘプテン−2(沸点84℃)、ペルフルオロヘキセン−1(沸点57℃)、ペルフルオロヘキセン−2(沸点49℃)、ペルフルオロ−2−メチル−2−ペンテン(沸点54℃)、ペルフルオロ−4−メチル−2−ペンテン(沸点49℃)、ペルフルオロオクテン−1(沸点105℃)等のアルケン系の消火剤や、ヘキサフルオロ−2,3−ビス(トリフルオロメチル)ブタン−2,3−ジオール(沸点129℃)、ヘキサフルオロイソプロパノール(沸点58℃)、1H,1H−ヘキサフルオロ−3,6−ジオキサヘプタン−1−オール(沸点117℃)、1H,1H−ノナフルオロペンタン−1−オール(沸点111℃)、1H,1H−ペンタフルオロプロパノール−1(沸点81℃)、1H,1H−ペルフルオロヘプタノール(沸点147℃)、1H,1H−ペルフルオナヘキサン−1−オール(沸点128℃)等のアルコール系の消火剤等が挙げられる。
上記トリフルオロメチル基を有し、沸点が45〜300℃である消火剤は、更にフッ素以外の他のハロゲン元素を含有してもよい。
このような消火剤は、例えば、2−ブロモテトラフルオロエチルトリフロオロビニルエーテル(沸点55℃)、1−クロロ−2,2,2−トリフルオロメチルジフルオロメチルエーテル(沸点49℃)、2−クロロ−1,1,2−トリフルオロエチルジフルオロメチルエーテル(沸点57℃)、1,2−ジブロモペンタフルオロプロピル−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルエーテル(沸点76℃)、2,2−ジクロロ−1,1−ジフルオロエチルメチルエーテル(沸点105℃)、1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピルクロロフルオロメチルエーテル(沸点71℃)、1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピルジフルオロメチルエーテル(沸点98℃)、2−ヨードテトラフルオロエチルヘプタフルオロイソプロピルエーテル(沸点88℃)等のエーテル系の消火剤や、1−ブロモ−3,3,4,4,4−ペンタフルオロブタン−2−オン(沸点94℃)、3−ブロモ−1,1,1−トリフルオロブタン−2−オン(沸点93℃)、1,1,1,3,3−ペンタクロロ−3−フルオロ−2−プロパノン(沸点164℃)、1,1,3,3−テトラクロロジフルオロアセトン(沸点125℃)、1,1,1−トリクロロトリフルオロアセトン(沸点90℃)等のケトン系の消火剤や、2−ブロモ−3−クロロヘキサフルオロ−2−ブテン(沸点87℃)、4−ブロモ−3−クロロ−3,4,4−トリフルオロブテン−1(沸点100℃)、3−ブロモ−1,1−ジフルオロプロペン(沸点68℃)、2−ブロモ−1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテン(沸点55℃)、2−ブロモ−3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1ブテン(沸点58℃)、4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロ−1−ブテン(沸点55℃)、1−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)−3,3,3−トリフルオロプロペン(沸点64℃)、Z−1−ブロモ−3,3,3−トリフルオロプロペン−1(沸点58℃)、1,1−ジブロモジフルオロエチレン(沸点66℃)、2,3−ジブロモヘキサフルオロ−2−ブテン(沸点106℃)、1,2−ジブロモ−3,3,3−トリフルオロプロペン(沸点100℃)、2,3−ジクロロヘキサフルオロブテン−2(沸点69℃)、1,2−ジクロロテトラフルオロプロペン(沸点47℃)、1,2−ジクロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(沸点54℃)、1,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−3−トリフルオロメチル−1−ヨード−1−ブテン(沸点93℃)、3−ヨードペンタフルオロプロペン−1(沸点54℃)、2−ヨード−3,3,3−トリフルオロプロペン(沸点66℃)、トリクロロフルオロエチレン(沸点71℃)等のアルケン系の消火剤等が挙げられる。
上記トリフルオロメチル基を有し、沸点が45〜300℃である消火剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。更に、テトラクロロエチレン(沸点121℃)、トリクロロエチレン(沸点88℃)、1,2−ジブロモエチレン(沸点110℃)、トリブロモエチレン(沸点163℃)等のフッ素以外のハロゲン系の消火剤を併用してもよい。
上記シェルは、架橋性モノマーに由来する成分とラジカル重合性モノマーに由来する成分とを含有する樹脂からなる。上記架橋性モノマーに由来する成分は、本発明のマイクロカプセル型消火剤に、マトリックス樹脂と混合する際や成形の際にかかる温度や圧力によって容易にシェルが破壊され消火剤が流出してしまわない機械的強度を付与する役割を有する。また、上記ラジカル重合性モノマーに由来する成分は、本発明のマイクロカプセル型消火剤から消火剤が流出するのを防止し、長期間に渡って所期の消火性能を維持する役割を有する。
上記架橋性モノマーは特に限定されず、例えば、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、数平均分子量が200〜600のポリエチレングリコールのジアクリレート、数平均分子量が200〜600のポリエチレングリコールのジメタクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの架橋性モノマーは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記シェルを構成する樹脂における上記架橋性モノマーに由来する成分の含有量の下限は0.1重量%、上限は30重量%である。上記架橋性モノマーに由来する成分の含有量が0.1重量%未満であると、充分な機械的強度を有するマイクロカプセル型消火剤が得られず、マトリックス樹脂と混合する際や成形の際にかかる温度や圧力によって容易にシェルが破壊され消火剤が流出してしまう。上記架橋性モノマーに由来する成分の含有量が30重量%を超えると、シェルの溶融温度が高くなりすぎて、火災の際にもなかなか消火剤の噴出が始まらず、消火のタイミングを逃してしまい、また、ガスバリア性が低下し、内包された消火剤が抜けやすくなることから保存安定性に劣る。
上記架橋性モノマーに由来する成分の含有量の好ましい下限は0.5重量%、好ましい上限は20重量%であり、より好ましい下限は1重量%、より好ましい上限は5重量%である。
上記ラジカル重合性モノマーは、マイクロカプセルの壁体であるシェルを構成する高分子材料として用いたときに、シェル内に内包した消火剤がシェルの高分子の分子構造間を通り抜けにくい材料である。
上記ラジカル重合性モノマーは、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリル、α−エトキシアクリロニトリル、フマロニトリル等のニトリル系モノマーや、ε−カプロラクトン、塩化ビニリデン等が好ましい。これらのラジカル重合性モノマーは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記シェルを構成する樹脂における上記ラジカル重合性モノマーに由来する成分の含有量の下限は70重量%、上限は99.9重量%である。上記ラジカル重合性モノマーに由来する成分の含有量が70重量%未満であると、消火剤がシェルを透過して流出するのを充分に防止できず、長期間保存後には所期の消火性能を発揮できなくなる。上記ラジカル重合性モノマーに由来する成分の含有量が99.9重量%を超えると、上記架橋性モノマーに由来する成分の含有量が少なくなり、充分な機械的強度を有するマイクロカプセル型消火剤が得られず、マトリックス樹脂と混合する際や成形の際にかかる温度や圧力によって容易にシェルが破壊され消火剤が流出してしまう。上記ラジカル重合性モノマーに由来する成分の含有量の好ましい下限は80重量%、好ましい上限は99.5重量%であり、より好ましい下限は95重量%、より好ましい上限は99重量%である。
上記シェルを構成する樹脂は、本発明の効果を阻害しない範囲で、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、ジシクロペンテニルアクリレート等のアクリル酸エステル類や、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、イソボルニルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類や、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマーや、酢酸ビニル等のその他のモノマーに由来する成分を含有してもよい。
上記シェルは、有機化層状珪酸塩を含有することが好ましい。層状珪酸塩がシェル中に分散することによる邪魔板効果により、シェルのガスバリア性を向上させ、消火剤がシェルを透過して流出するのを防止することができる。特に有機化層状珪酸塩は樹脂中への分散性が高く、広角X線回折測定法により測定した(001)面の平均層間距離が3nm以上であり、かつ、一部又は全部が5層以下になるように層状珪酸塩を充分に分散させることができる。
なお、本明細書において有機化層状珪酸塩とは、各種の化学処理法によって樹脂中への分散性を向上させた層状珪酸塩を意味する。
上記層状珪酸塩は特に限定されず、例えば、モンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、バイデライト、スティブンサイト、ノントロナイト等のスメクタイト系粘土鉱物や、バーミキュライト、ハロイサイト、膨潤性マイカ等が挙げられる。
上記有機化の方法としては特に限定されないが、層状珪酸塩の層間を炭素数6以上のアルキル鎖を有する4級アンモニウム塩(炭素数6以上のアルキルアンモニウム塩)や炭素数6以上のアルキル鎖を有する4級ホスホニウム塩(炭素数6以上のアルキルホスホニウム塩)でカチオン交換する方法等が好適である。
上記層状珪酸塩の含有量は特に限定されないが、シェルの構成成分のうち0.5〜10重量%が好ましい。上記層状珪酸塩の含有量が0.5〜10重量%であると、優れたガスバリア性が得られるとともに、シェルが壊れにくく、マトリックス樹脂と混合する際や成形の際にかかる温度や圧力によってシェルが破壊され消火剤が流出しにくくできる。
本発明のマイクロカプセル型消火剤を製造する方法としては特に限定されないが、例えば、上記シェルを構成する架橋性モノマー、ラジカル重合性モノマーを含有するモノマー混合物と上記消火剤とを含有する油性混合液を水性媒体中に分散させる工程と、架橋性モノマー、ラジカル重合性モノマーを重合させる工程とを有する方法等が挙げられる。
上記油性混合液は、更に重合開始剤を含有する。
上記重合開始剤は、例えば、過酸化ジアルキル、過酸化ジアシル、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート、アゾ化合物等が好適に用いられる。具体例には、例えば、メチルエチルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等の過酸化ジアルキル、イソブチルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド等の過酸化ジアシル、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、クミルパーオキシネオデカノエート、(α、α−ビス−ネオデカノイルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン等のパーオキシエステル、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピル−オキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(2−エチルエチルパーオキシ)ジカーボネート、ジメトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチルパーオキシ)ジカーボネート等のパーオキシジカーボネート、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)等のアゾ化合物等が挙げられる。
上記油性混合液は、更に乳化剤を含有することが好ましい。なかでも、乳化剤としてフッ素系界面活性剤を含有することが好ましい。
上記トリフルオロメチル基を有し、沸点が45〜300℃である消火剤は、上記モノマーとも上記水性媒体とも相溶性が低く、一般的な乳化重合法や懸濁重合法等ではシェル中に大量に包含させることが困難であった。しかしながら、乳化剤としてフッ素系界面活性剤を用いた場合には、シェル中に大量に包含させることが可能になる。
上記フッ素系界面活性剤は特に限定されず、例えば、フッ素原子を有するイオン性界面活性剤、フッ素原子を有するノニオン性界面活性剤等が挙げられる。
上記フッ素原子を有するイオン性界面活性剤は、例えば、Rf基とアニオン性基とを併有するアニオン性フッ素系界面活性剤、Rf基とカチオン性基とを併有するカチオン性フッ素系界面活性剤、Rf基とカチオン性基とアニオン性基とを併有する両性界面活性剤、Rf基と親水性基とを併有するノニオン性界面活性剤等が挙げられる。
これらのフッ素系界面活性剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、上記Rf基は、ポリフルオロアルキル基、又は、炭素−炭素結合間にエーテル性酸素原子が挿入されたポリフルオロアルキル基を意味する。
上記水性媒体は特に限定されず、水と分散安定剤とからなるもの等が挙げられる。
上記分散安定剤は特に限定されず、例えば、シリカ、リン酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化第二鉄、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸ナトリウム、シュウ酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム等が挙げられる。
上記水性媒体は、必要に応じて補助安定剤を含有してもよい。
上記補助安定剤は特に限定されず、例えば、ジエタノールアミンと脂肪族ジカルボン酸との縮合生成物、尿素とホルムアルデヒドとの縮合生成物、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンイミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ゼラチン、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、ジオクチルスルホサクシネート、ソルビタンエステル、各種乳化剤等が挙げられる。
上記油性混合液を水性媒体中に分散させる工程においては、予めモノマーや消火剤を混合して油性混合液としてから、水性媒体に添加することが好ましい。この際、油性混合液と水性媒体とを予め別々の容器で調製しておき、別の容器で攪拌しながら混合することにより油性混合液を水性媒体に分散させた後、重合反応容器に添加してもよい。
上記油性混合液を水性媒体中に所定の粒子径で乳化分散させる方法としては、ホモミキサー(例えば、特殊機化工業社製)等により攪拌する方法や、ラインミキサーやエレメント式静止型分散器等の静止型分散装置を通過させる方法等が挙げられる。
本発明のマイクロカプセル型消火剤は、上述した工程を経て得られた分散液を、例えば、加熱することにより架橋性モノマー、ラジカル重合性モノマーを重合させる工程を行うことにより、製造することができる。
本発明のマイクロカプセル型消火剤は、マトリックス樹脂と混合して樹脂成型体を製造する際の加熱や加圧によってもシェルが破壊されてしまうことなく、容易に消火剤を含有する樹脂成型体を製造することができる。また、シェルのガスバリア性が高いことから、長期間保存しても消火剤の抜けが少なく、所期の消火性能を維持することができる。
本発明のマイクロカプセル型消火剤とマトリックス樹脂とを含有する樹脂組成物もまた、本発明の一つである。本発明の樹脂組成物を用いれば、射出成型法や押出成型法等の一般的な成型法により容易に消火剤を含有する樹脂成型体を製造することができる。
本発明のマイクロカプセル型消火剤に、熱可塑性樹脂等のマトリックス樹脂を加えた樹脂組成物又はマスターバッチペレットを、射出成形等の成形方法を用いて成形し、消火剤を含有する樹脂成型体を製造することができる。このような消火剤を含有する樹脂成型体もまた、本発明の1つである。
上記マスターバッチペレットを製造する方法は特に限定されず、例えば、本発明のマイクロカプセル型消火剤、熱可塑性樹脂等のマトリックス樹脂、各種添加剤等の原材料を同方向2軸押出機等を用いて予め混練し、次いで、ペレタイザーにて所望の大きさに切断することによりペレット形状にしてマスターバッチペレットとする方法等が挙げられる。また、本発明のマイクロカプセル型消火剤、熱可塑性樹脂等のマトリックス樹脂、各種添加剤等の原材料をバッチ式の混練機で混練した後、造粒機で造粒することによりペレット形状のマスターバッチペレットを製造してもよい。
上記混練機は特に限定されず、例えば、加圧ニーダー、バンバリーミキサー等が挙げられる。
上記マトリックス樹脂は特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ガラス強化ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、液晶性ポリマー、フッ素樹脂、ポリアレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、熱可塑性ポリイミド等の熱可塑性樹脂や、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、シリコーン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリアミドビスマレイミド、ポリビスアミドトリアゾール等の熱硬化性樹脂、又は、これらを2種以上ブレンドした樹脂混合物等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物においては、本発明のマイクロカプセル型消火剤のシェルを構成する樹脂の溶融温度が、上記マトリックス樹脂の溶融温度よりも高く、かつ、温度差が10〜100℃であることが好ましい。マイクロカプセル型消火剤のシェルを構成する樹脂の溶融温度がマトリックス樹脂の溶融温度よりも低かったり、高い場合でも温度差が10℃未満であると、樹脂成型体を製造する際の加熱や加圧によってマイクロカプセル型消火剤のシェルが破壊されて消火剤が流出してしまうことがある。マイクロカプセル型消火剤のシェルを構成する樹脂の溶融温度がマトリックス樹脂の溶融温度よりも100℃を超えて高いと、火災の際にもなかなか消火剤の噴出が始まらず、消火のタイミングを逃してしまうことがある。より好ましい温度差は、40〜80℃である。
本発明の樹脂成型体は、家電製品のモールド部材や、リチウムイオン電池のセパレータや自動車部品等、高温により火災の原因となりうる部材に好適に用いることができる。
本発明によれば、マトリックス樹脂と混合して樹脂成型体を製造する際の加熱や加圧によってもシェルが破壊されてしまうことなく、容易に消火剤を含有する樹脂成型体を製造することができるマイクロカプセル型消火剤を提供することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
(1)マイクロカプセル型消火剤の製造
架橋性モノマーとしてジペンタエリストールヘキサアクリレート1g、ラジカル重合性モノマーとしてアクリロニトリルを99g、重合開始剤としてAIBN(2,2‘−アゾビスイソブチロニトリル)1.4gを混合した。得られた混合物の全量に、消火剤として1,1,2,2,−テトラフルオロエチル−2,2,2−トリフルオロエチルエーテル(沸点56℃)100gと、フッ素系界面活性剤としてアニオン系界面活性剤(DIC社製、メガファックF−493)1gを投入し、ホモジナイザーにて5000rpm、2分間乳化処理を行い、油性混合液を得た。
イオン交換水380g、塩化ナトリウム115g、亜硝酸ナトリウム0.1g、コロイダルシリカ分散液(固形分20%)65g、ポリビニルピロリドン0.4gを混合した水相に油性混合液を投入し、ホモジナイザーで3000rpm・2分間撹拌した。これを加圧重合装置にかけ、窒素パージ(圧力0.5MPa、30℃)に加圧した後、100rpmで撹拌しながら反応器内を60℃まで昇温試10時間反応させ、更に90℃まで昇温し2時間保持した後、冷却し反応を終了した。
得られた重合物を取り出し、純水にて洗浄後ろ過して、マイクロカプセル型消火剤を得た。
得られたマイクロカプセル型消火剤の粒子径は10〜30μmであった。
(2)マスターバッチペレットの作製
粉体状及びペレット状の低密度ポリエチレン100重量部と、滑剤としてエチレンビスステアリン酸アマイド0.2重量部とをバンバリーミキサーで混練し、約140℃になったところで、得られたマイクロカプセル型消火剤10重量部を添加し、更に30秒間混練して押し出すと同時にペレット化し、マスターバッチペレットを得た。
(3)樹脂成型体の製造
得られたマスターバッチペレット20重量部と、ポリプロピレン樹脂100重量部とを混合し、得られた混合ペレットをアキュムレーターを備えたスクリュー式の射出成形機のホッパーに供給して溶融混練し、射出成形を行い、厚み1mmの50mm角の板状の成形体を得た。なお、成形条件は、シリンダー温度を200℃、射出速度を60mm/sec、型開遅延時間を0秒、金型温度を40℃とした。
(実施例2)
油性混合液を調製する際に、有機化モンモリロナイト(ホージュン社製、エスベンNTO)5gを添加した以外は実施例1と同様にして、マイクロカプセル型消火剤及び該マイクロカプセル型消火剤を含有する樹脂成型体を製造した。
(比較例1)
架橋性モノマーをジペンタエリストールヘキサアクリレート0.05gとした以外は実施例1と同様にして、マイクロカプセル型消火剤を製造した。
しかし、実施例1と同様の方法によりマスターバッチペレットを作製しようとしたところ、マイクロカプセルが破壊して消火剤が気化してしまいマスターバッチペレットが得られず、樹脂成型体を製造することはできなかった。
(比較例2)
架橋性モノマーをジペンタエリストールヘキサアクリレート31g、ラジカル重合性モノマーをアクリロニトリル69gとした以外は実施例1と同様にして、マイクロカプセル型消火剤及び該マイクロカプセル型消火剤を含有する樹脂成型体を製造した。
(比較例3)
消火剤をトリフルオロメチル基を有さないエチル−1,1,2,2−テトラフルオロエチルエーテル(沸点56.8℃)100gとした以外は実施例1と同様にして、マイクロカプセル型消火剤及び該マイクロカプセル型消火剤を含有する樹脂成型体を製造した。
(評価)
実施例および比較例で得られたマイクロカプセル型消火剤及びマイクロカプセル型消火剤を含有する樹脂成型体について、以下の方法により評価を行った。
結果を表1に示した。
(1)消火性の評価
珪酸カルシウム板からなり内寸の一辺が200mmの、上方が空き側壁に空気孔が開けられた立方体の試験箱を準備した。
試験箱中に設置した直径50mm、高さ23mmのアルミカップ中に、可燃物として医療用コットンを40mm角に切断したもの(約0.3g)を置き、該医療用コットン上にマイクロカプセル型消火剤に置いた。この状態で医療用コットンに点火し、点火後に消火までに要した時間を計測した。
一方、マイクロカプセル型消火剤を含有する樹脂成型体の消火性については、上記アルミカップ上に渡した金網上に樹脂成型体を置いた状態で医療用コットンに点火し、点火後に消火までに要した時間を計測した。
なお、マイクロカプセル型消火剤や樹脂成型体を置かずに医療用コットンに点火した場合には、54秒で消火した。
(2)保存安定性の評価
マイクロカプセル型消火剤を、消火剤として用いた1,1,2,2,−テトラフルオロエチル−2,2,2−トリフルオロエチルエーテルの沸点である56℃を超える、80℃の恒温槽内に保持し、1、2及び3日経過後に重量を測定した。試験開始時の重量を100%として重量の変化を求めた。
Figure 2011072669
本発明によれば、マトリックス樹脂と混合して樹脂成型体を製造する際の加熱や加圧によってもシェルが破壊されてしまうことなく、容易に消火剤を含有する樹脂成型体を製造することができるマイクロカプセル型消火剤を提供することができる。

Claims (4)

  1. シェル中に消火剤が封入されたマイクロカプセル型消火剤であって、
    前記シェルは、架橋性モノマーに由来する成分を0.1〜30重量%、ラジカル重合性モノマーに由来する成分を70〜99.9重量%含有する樹脂からなり、
    前記消火剤は、トリフルオロメチル基を有し、沸点が45〜300℃である消火剤である
    ことを特徴とするマイクロカプセル型消火剤。
  2. シェルは、有機化層状珪酸塩を含有することを特徴とする請求項1記載のマイクロカプセル型消火剤。
  3. 請求項1又は2記載のマイクロカプセル型消火剤とマトリックス樹脂とを含有する樹脂組成物であって、
    前記マイクロカプセル型消火剤のシェルを構成する樹脂の溶融温度が、前記マトリックス樹脂の溶融温度よりも高く、かつ、温度差が10〜100℃である
    ことを特徴とする樹脂組成物。
  4. 請求項3記載の樹脂組成物からなることを特徴とする樹脂成型体。
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