JP2011058459A - 排気冷却用管体 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関のシリンダヘッドに接続されて内燃機関の排気を下流側へ通過させると共に管壁内に冷却流体通路を形成している排気冷却用管体における熱変形を抑制する。
【解決手段】周縁ウォータジャケット18aは排気流方向にて偏在していないが通路間ウォータジャケット18bは排気下流側に偏在しているので、管壁8aの冷却作用は全体として下流側に偏向している。したがって水冷排気アダプタ2に対して大量の伝熱が排気マニホールド側からなされても排気マニホールド接続フランジ6側での急激な熱勾配発生が抑制される。更に周縁ウォータジャケット18aは幅広で冷却水が排気通路10の配列全体に行き渡りやすく、ウォータジャケット18全体の冷却能力を確保できる。このことにより課題が達成される。管壁8aに肉盗み部12を形成しているので、水冷排気アダプタ2の重量増加を防止できると共に鋳造品の欠陥を防止できる。
【選択図】図7

Description

本発明は、内燃機関のシリンダヘッドに接続されて内燃機関の排気を下流側へ通過させると共に管壁内に冷却流体通路を形成している排気冷却用管体に関する。
内燃機関運転時に過熱による排気浄化触媒の熱劣化等を防止するために、排気管に冷却水通路を形成して排気温度の上昇を抑制する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
この特許文献1ではロータリーエンジンにウォータジャケットを締結することで排気ポートを形成している。この構成により、排気ポートを流れる排気を、壁内の冷却水通路に流れる冷却水にて冷却して温度を低下させてから、排気マニホールド側に放出している。
特開2009−156048号公報(第4−6頁、図3−5)
しかし特許文献1の技術では、単に通過する排気の冷却を考慮しているのみであり、エンジン側や排気マニホールド側から伝熱されるウォータジャケット自身の管壁の温度状態については考慮していない。
特許文献1のウォータジャケットが接続されている一方側であるエンジンの壁部自体は冷却水にて冷却されているので温度は比較的低く、他方側である排気マニホールドの管壁は冷却水にて冷却されていないので極めて高温化した状態にある。したがってウォータジャケットの管壁は、排気マニホールドとの接続部からの伝熱量が多量となるため、この接続部ではエンジンとの接続部に比較して高温化されやすくなっている。
このため単に冷却水にてウォータジャケットの管壁を冷却する場合、エンジン側も排気マニホールド側も同様に冷却していると、排気マニホールドとの接続部での温度が極めて高くなる。エンジン側も含めて他の部分についてはほぼ同一の低い温度となる。
このように排気マニホールドとの接続部が他の部分よりも極めて高い温度状態となると排気マニホールドとの接続部近傍で急激な熱勾配状態が生じて、ウォータジャケットの管壁が熱変形して、接続部でのシール性やウォータジャケットの耐久性などに問題が生じるおそれがある。
特に特許文献1ではウォータジャケット内の冷却水路はエンジン側に偏っていることから、前記熱勾配状態は更に極端なものになるおそれがある。
このようなことはロータリーエンジンに限られるものではなく、レシプロエンジンにおいても同じであり、シリンダヘッド側が冷却水で比較的温度が低く、排気マニホールド側では高温化している。したがって排気マニホールドとシリンダヘッドとの間に、水冷などによる排気冷却用管体を設けた場合についても、排気マニホールドとの接続部近傍で急激な熱勾配状態となり、排気冷却用管体が熱変形するおそれがある。
本発明は、内燃機関のシリンダヘッドに接続されて内燃機関の排気を下流側へ通過させると共に管壁内に冷却流体通路を形成している排気冷却用管体における熱変形を抑制することを目的とするものである。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用・効果について記載する。
請求項1に記載の排気冷却用管体は、内燃機関のシリンダヘッドに接続されて内燃機関の排気を下流側へ通過させると共に管壁内に冷却流体通路を形成している排気冷却用管体であって、前記冷却流体通路による前記管壁の冷却が、排気下流側に偏向した冷却とされていることを特徴とする。
このように冷却流体通路による前記管壁の冷却が排気下流側に偏向した冷却、すなわちシリンダヘッドとは反対側である下流側にて冷却能力を高くしている。このことにより、排気冷却用管体は、シリンダヘッドとの接続部分よりも、排気下流の接続部分で、冷却流体が熱量をより迅速に管壁から奪うことができるようになる。
したがって、排気冷却用管体が、排気下流側の部材(排気マニホールドなど)からの伝熱により、排気上流側(シリンダヘッド側)よりも排気下流側が高温化されやすい状況下においても、冷却能力が排気下流側では大きいので、排気下流側近傍での急激な熱勾配の発生が抑制される。
こうして内燃機関のシリンダヘッドに接続されて内燃機関の排気を下流側へ通過させると共に管壁内に冷却流体通路を形成している排気冷却用管体における熱変形を抑制することができる。
請求項2に記載の排気冷却用管体では、請求項1に記載の排気冷却用管体において、前記冷却流体通路は、前記管壁内にて排気下流側に偏って配置されていることを特徴とする。
このように冷却流体通路を、管壁内にて排気下流側に偏って配置させることで、冷却流体通路による管壁の冷却を排気下流側に偏向した構成とすることが容易に実現できる。
請求項3に記載の排気冷却用管体では、請求項1又は2に記載の排気冷却用管体において、前記内燃機関は複数の排気ポートが配列する接続面を前記シリンダヘッドに形成したものであり、前記排気冷却用管体には、前記排気ポートの個々に対応した複数の排気通路が形成されていると共に、前記冷却流体通路は、前記複数の排気通路の配列の周囲と前記排気通路の間とに形成されていることを特徴とする。
排気ポートが複数設けられている内燃機関では、排気冷却用管体は、排気ポートの個々に対応した複数の排気通路が形成されるが、この場合には冷却流体通路は複数の排気通路の配列の周囲と排気通路の間とに形成することができる。
このことにより複数の排気通路のそれぞれにおいて十分な排気冷却を実行することができると共に、前述したごとく管壁の冷却が排気下流側に偏向しているので排気冷却用管体における熱変形を抑制することができる。
請求項4に記載の排気冷却用管体では、請求項3に記載の排気冷却用管体において、前記冷却流体通路は、前記シリンダヘッドの接続面に接続される接続部から一部又は全部が離されていることを特徴とする。
冷却流体通路が、シリンダヘッドの接続面に接続される接続部から一部又は全部が離されていることにより、シリンダヘッド側での冷却能力が低下し、相対的に排気下流側での冷却能力が高まることになる。このことにより管壁の冷却が排気下流側に偏向した冷却が容易に実現できる。
請求項5に記載の排気冷却用管体では、請求項4に記載の排気冷却用管体において、前記排気通路のそれぞれの間に形成されている前記冷却流体通路が、前記接続部から離されていることを特徴とする。
このように排気通路のそれぞれの間に形成されている冷却流体通路がシリンダヘッド側の接続部から離されていることによって、シリンダヘッド側での冷却能力を低下し、相対的に排気下流側での冷却能力を高めるようにしても良い。このような形態でも管壁の冷却が排気下流側に偏向した冷却が容易に実現できる。
請求項6に記載の排気冷却用管体では、請求項5に記載の排気冷却用管体において、複数の前記排気通路の配列の周囲の前記冷却流体通路は、前記接続部から離されていないことを特徴とする。
排気通路のそれぞれの間に形成されている冷却流体通路がシリンダヘッド側の接続部から離されている構成において、排気通路の配列の周囲の冷却流体通路についてはシリンダヘッド側の接続部から離されていない構成としても良い。
このことにより排気通路のそれぞれの間に形成されている冷却流体通路がシリンダヘッド側の接続部から離されていても、排気通路の配列の周囲の冷却流体通路により冷却流体の流量を確保できる。このことにより冷却流体通路に外部から導入された冷却流体の流れが、排気通路の配列全体に行き渡りやすくなる。
したがって排気冷却用管体においては、冷却流体通路による排気冷却能力を十分に発揮できると共に、排気流の直交方向では、排気冷却用管体の管壁の温度均一化が促進されるので、排気冷却用管体における熱変形を更に効果的に抑制することができる。
請求項7に記載の排気冷却用管体では、請求項4〜6のいずれか一項に記載の排気冷却用管体において、前記冷却流体通路が前記接続部から離されている部位の管壁に、肉盗み部を形成していることを特徴とする。
冷却流体通路が前記接続部から離されている部位は、その管壁が肉厚となり、重量増加となる。更に排気冷却用管体が鋳造で形成される場合には、ひけやクラックなどの欠陥を生じやすい。
このように冷却流体通路が前記接続部から離されている部位の管壁に肉盗み部を形成して、肉厚状態を解消することにより、重量増加を防止できると共に、鋳造品の場合には欠陥を防止でき、排気冷却用管体の生産性を向上できる。
更に肉盗み部は中空となり断熱性が生じる。このことによりシリンダヘッド側での冷却能力が更に低下して、相対的に排気下流側で冷却能力が大きくなることから、排気下流側近傍での急激な熱勾配の発生が効果的に抑制される。
請求項8に記載の排気冷却用管体では、請求項7に記載の排気冷却用管体において、前記肉盗み部は、前記シリンダヘッドの接続面に接続される接続部側から、前記管壁に陥入状に形成されていることを特徴とする。
このように外部から管壁に陥入状に肉盗み部を形成したものでも良い。外部からの陥入形状であることにより、鋳造する場合に肉盗み部分には中子は不要であり、製造自体も容易となる。
請求項9に記載の排気冷却用管体では、請求項1〜8のいずれか一項に記載の排気冷却用管体において、下流側は、排気マニホールドに接続されるものであることを特徴とする。
このことにより内燃機関運転時に高温化した排気マニホールドによる排気冷却用管体の下流側の温度上昇を防止して、急激な熱勾配の発生を抑制できる。
こうして内燃機関のシリンダヘッドに接続されて、内燃機関の排気を冷却して下流側の排気マニホールドへ通過させることができると共に、排気冷却用管体における熱変形を抑制することができる。
請求項10に記載の排気冷却用管体では、請求項1〜9のいずれか一項に記載の排気冷却用管体において、前記冷却流体通路は、冷却水を通過させる通路であることを特徴とする。
冷却流体としては冷却水を用いることができ、内燃機関のシリンダヘッドやシリンダブロックに用いる冷却水を利用することができ、排気冷却用管体に対する冷却流体の供給が容易となる。
請求項11に記載の排気冷却用管体では、請求項1〜10のいずれか一項に記載の排気冷却用管体において、前記冷却流体通路に冷却流体を導入する導入口は重力方向下方に形成され、前記冷却流体通路から冷却流体を排出する排出口は重力方向上方に形成されていることを特徴とする。
このように冷却流体通路に重力方向下方から冷却流体を導入し、重力方向上方から排出することにより、冷却流体を乱流を生じさせずに冷却流体通路全体に均一に流せるようになり、冷却の偏りをなくして、排気冷却用管体の温度分布をより均一なものにできる。熱変形抑制を更に効果的なものとすることができる。
実施の形態1の水冷排気アダプタの斜視図。 同じく正面図。 同じく平面図。 同じく背面図。 同じく右側面図。 同じく底面図。 図2におけるA−A線断面図。 図2におけるA−A線の下半分の構成を示す斜視図。 実施の形態1の水冷排気アダプタのシリンダヘッド側取り付けフランジを破断して示す斜視図。 図9における正面図。 実施の形態1の水冷排気アダプタの排気マニホールド接続フランジを破断して背面側から示す斜視図。 図11における背面図。 実施の形態1の水冷排気アダプタにより実現されているウォータジャケットの形状を示す斜視図。 同じく背面側から見た斜視図。 実施の形態2の水冷排気アダプタの正面図。 同じく平面図。 同じく斜視図。 同じく右側面図。 図15におけるB−B線断面図。 図15におけるC−C線断面図。 実施の形態3の水冷排気アダプタの斜視図。 同じく平面図。 実施の形態3の水冷排気アダプタのシリンダヘッド側取り付けフランジを破断して示す斜視図。 図23における正面図。 実施の形態4の水冷排気アダプタの正面図。 他の実施の形態の水冷排気アダプタの正面図。
[実施の形態1]
図1〜8は上述した排気冷却用管体が適用された水冷排気アダプタ2の構成を表している。図1は斜視図、図2は正面図、図3は平面図、図4は背面図、図5は右側面図、図6は底面図、図7は図2におけるA−A線断面図、図8はA−A線で切断した下半分の構成を示している。
この水冷排気アダプタ2は、内燃機関のシリンダヘッドの側面において排気ポートが開口している取り付け面と、排気流の下流側の部材である排気マニホールドとの間に配置され、内燃機関から排出される排気を導入して冷却し、排気マニホールドへ排出する機構である。そして排気マニホールドでは排気を合一して排気浄化触媒に送り出している。
したがって水冷排気アダプタ2には、シリンダヘッド側取り付けフランジ4、排気マニホールド接続フランジ6、及びこれらのフランジ4,6を接続して一体化している管本体部8を備えている。水冷排気アダプタ2は、鋳造物、例えばアルミニウム合金製鋳造物であり、鋳造型により、フランジ4,6及び管本体部8が一体に鋳造されている。
尚、本実施の形態では、鋳造型内部の空間には中子を配置して鋳造している。このため、鋳造直後には中子を外部から支持するための支持孔が水冷排気アダプタ2に残されるが、この支持孔は中子を排出した後に塞がれている。図示している水冷排気アダプタ2は支持孔を塞いで完成した状態を示している。
シリンダヘッド側取り付けフランジ4は、ボルト締結孔4aを外周側に形成しており、このボルト締結孔4aを利用して、内燃機関のシリンダヘッドに対してガスケットを介してボルト締結される。このシリンダヘッド側取り付けフランジ4側から管本体部8及び排気マニホールド接続フランジ6へ貫通する排気通路10が形成されている。ここでは1つのシリンダヘッドに4つの排気ポートが配列された内燃機関(例えば直列4気筒エンジン、V型8気筒エンジンなど)であるので、水冷排気アダプタ2には4本の排気通路10が配列されて形成されている。
尚、シリンダヘッド側取り付けフランジ4側には、排気通路10の間に肉盗み部12が形成されている。この肉盗み部12は、矩形状の穴として形成され、シリンダヘッド側取り付けフランジ4から管本体部8にかけて陥入状に形成されている。
排気マニホールド接続フランジ6は、ボルト締結孔6aを外周側に形成しており、このボルト締結孔6aを利用して排気マニホールドがガスケットを介して水冷排気アダプタ2にボルト締結される。
管本体部8には下部に冷却水導入部14が設けられ、上部には冷却水排出部16が設けられている。冷却水導入部14には導入口14aが開口し、図7,8に示すごとく管本体部8の管壁8a内に存在するウォータジャケット18(冷却流体通路に相当)に外部から冷却水を導入している。そして冷却水排出部16には排出口16aが開口し、管本体部8の管壁8aを冷却することにより昇温した冷却水をウォータジャケット18から外部へ排出している。この冷却水は内燃機関冷却系の冷却水を用いている。
内部のウォータジャケット18を示すために、図9,10にシリンダヘッド側取り付けフランジ4を破断した斜視図及び正面図を示し、図11,12に排気マニホールド接続フランジ6を破断した斜視図及び背面図を示す。尚、ウォータジャケット18の形状は図13,14の斜視図に示す。
ここでウォータジャケット18は、複数(ここでは4本)の排気通路10の配列の周囲に形成された周縁ウォータジャケット18aと、排気通路10の間に形成された通路間ウォータジャケット18bとを備えている。ウォータジャケット18は前述したごとく中子を用いることにより形成されている。
ウォータジャケット18の内で周縁ウォータジャケット18aについては、排気通路10における排気流動方向に対して偏在していない。すなわち排気流動方向に対して排気通路10の全長(両フランジ4,6の部分は除く)に渡って形成され、厚さも排気通路10の全長に渡って均等である。
しかし通路間ウォータジャケット18bについては、排気通路10における排気流動方向に対して排気マニホールド接続フランジ6側に偏在している。具体的には通路間ウォータジャケット18bは、排気マニホールド接続フランジ6側では周縁ウォータジャケット18aと同じく排気マニホールド接続フランジ6に接しているが、シリンダヘッド側取り付けフランジ4との間には距離が存在する。すなわちウォータジャケット18は、シリンダヘッドの接続面に接続される接続部であるシリンダヘッド側取り付けフランジ4から一部(通路間ウォータジャケット18b)が離された状態となっている。
そして、この離されている部位の管壁8aに、前述したごとくシリンダヘッド側取り付けフランジ4側から肉盗み部12が陥入状に形成されている。
したがってウォータジャケット18による水冷排気アダプタ2の冷却能力は排気下流側(排気マニホールド側)に偏向した状態となっている。
以上説明した本実施の形態1によれば、以下の効果が得られる。
(1)ウォータジャケット18の周縁ウォータジャケット18aについては、排気流方向において上流方向にも下流方向にも偏在しておらず、したがってその冷却作用は上流側にも下流側にも偏向していない。しかし通路間ウォータジャケット18bについては排気流の下流側に偏在しており管本体部8の管壁8aに対する冷却作用は下流側に偏向している。
したがってウォータジャケット18は全体として排気マニホールド側に偏向した冷却を行うことになる。このことにより、水冷排気アダプタ2は、シリンダヘッドとの接続部分であるシリンダヘッド側取り付けフランジ4よりも、排気下流の接続部分である排気マニホールド接続フランジ6にて冷却流体が熱量を迅速に管本体部8の管壁8aから奪うことができる。
したがって、この水冷排気アダプタ2においては、シリンダヘッド側よりも大量の伝熱が排気マニホールド側からなされても、冷却能力が排気下流側では大きいので、排気マニホールド接続フランジ6側にて急激な熱勾配の発生が抑制される。
こうして内燃機関のシリンダヘッドに接続されて内燃機関の排気を排気マニホールドへ通過させると共に管壁8a内にウォータジャケット18を形成している水冷排気アダプタ2における熱変形を抑制することができる。
更に冷却流体としては冷却水を用いることができ、内燃機関のシリンダヘッドやシリンダブロックに用いる冷却水を利用することができる。このため水冷排気アダプタ2に対する冷却流体の供給が容易となる。
更にウォータジャケット18には冷却水導入部14により重力方向下方から冷却水を導入し、冷却水排出部16により重力方向上方から昇温した冷却水を排出している。このことにより冷却水に乱流を生じさせずに円滑に流すことができるので、冷却水の流れが偏らず、冷却水をウォータジャケット18全体に均一に流せるようになる。したがってウォータジャケット18内においては冷却の偏りをなくして、水冷排気アダプタ2の温度分布をより均一なものにでき、熱変形抑制を更に効果的なものとすることができる。
(2)通路間ウォータジャケット18bはシリンダヘッド側取り付けフランジ4から離されているが、周縁ウォータジャケット18aは離されてはおらず幅広いままである。したがって排気通路10のそれぞれの間に形成されている通路間ウォータジャケット18bでの冷却水の流れよりも、排気通路10の配列の周囲の周縁ウォータジャケット18aでの流れの方が円滑となる。このことによりウォータジャケット18に冷却水導入部14から導入された冷却水の流れが、排気通路10の配列全体に行き渡りやすくなり、ウォータジャケット18全体の冷却能力を確保できる。
したがって水冷排気アダプタ2においては十分な排気冷却能力を発揮できると共に、排気流の直交方向では、水冷排気アダプタ2の温度均一化が促進されるので、水冷排気アダプタ2における熱変形を更に効果的に抑制することができる。
(3)通路間ウォータジャケット18bがシリンダヘッド側取り付けフランジ4から離されている部位は、その部位の管壁8aが肉厚となり重量増加となる。更に水冷排気アダプタ2が鋳造で形成される場合には、ひけやクラックなどの欠陥を生じやすい。
本実施の形態の水冷排気アダプタ2ではこのような部位の管壁8aに肉盗み部12を形成して、肉厚状態を解消している。このことにより、水冷排気アダプタ2の重量増加を防止できると共に、鋳造品の場合には欠陥を防止でき、水冷排気アダプタ2の生産性を向上できる。
本実施の形態の肉盗み部12は、シリンダヘッド側取り付けフランジ4側から管壁8aに陥入状に形成されている。このように外部からの陥入形状であることにより、鋳造する場合に肉盗み部12の部分には中子が不要となり、製造自体も容易となる。
更に肉盗み部12は中空となり断熱性が生じる。このことによりシリンダヘッド側での冷却能力が更に低下して、相対的に排気下流側で冷却能力が大きくなる。このことから、排気下流側近傍、すなわち排気マニホールド接続フランジ6近傍での急激な熱勾配の発生が効果的に抑制できる。
[実施の形態2]
本実施の形態の水冷排気アダプタ102の構成は図15〜20に示すごとくである。図15は正面図、図16は平面図、図17は斜視図、図18は右側面図、図19は図15におけるB−B線断面図、図20は図15におけるC−C線断面図である。
ここで前記実施の形態1との違いは、ウォータジャケット118の周縁ウォータジャケット118aがシリンダヘッド側取り付けフランジ104から離れており、配置が排気マニホールド接続フランジ106側に偏在している点である。尚、通路間ウォータジャケット118bについては配置が排気マニホールド接続フランジ106側に偏在している点は前記実施の形態1の場合と同じであるが、前記実施の形態1の場合よりも更に偏在の度合いが強い。
すなわち、ウォータジャケット118の周縁ウォータジャケット118aも通路間ウォータジャケット118bも共にその冷却能力が排気マニホールド側に偏向されている。
そして各排気通路110の間の肉盗み部112は前記実施の形態1の場合よりも排気下流側に長く形成され、減肉量は大きくされている。
更に周縁ウォータジャケット118aについては、その排気上流側に管本体部108の全周に渡って肉盗み部120を形成している。
重力方向下側の冷却水導入部114からウォータジャケット118内に冷却水が導入されて、重力方向上側の冷却水排出部116から排出される構成については前記実施の形態1と同じである。
以上説明した構成により前記実施の形態1の効果を生じる。更にウォータジャケット118の周縁ウォータジャケット118aも通路間ウォータジャケット118bと同様に排気マニホールド側に偏在させることにより、排気マニホールド側からの伝熱量が更に大きい場合にも、水冷排気アダプタ102における熱変形を抑制することができる。更に各排気通路110の間の肉盗み部112の拡大と、管本体部108の全周に渡って形成された肉盗み部120とにより、水冷排気アダプタ102の軽量化・断熱化が顕著なものとなる。
[実施の形態3]
本実施の形態の水冷排気アダプタ202の構成は図21〜24に示すごとくである。図21は斜視図、図22は平面図、図23はシリンダヘッド側取り付けフランジ204を破断して示す斜視図、図24はその正面図である。
本実施の形態では各排気通路210の間の肉盗み部212に直交するように、上下方向に肉盗み部222を管本体部208に形成したものである。
以上説明した構成により、前記実施の形態2の効果を生じると共に、肉盗み部222が追加されたことにより、更に水冷排気アダプタ202の軽量化・断熱化が促進されている。
[実施の形態4]
本実施の形態の水冷排気アダプタ302の構成は図25に示すごとくである。前記各実施の形態ではウォータジャケットの冷却水導入部と冷却水排出部とは排気通路の4本からなる配列の内で、中央の2つの排気通路に対応する位置に形成されていたが、本実施の形態の水冷排気アダプタ302では、両端側の2つの排気通路310に対応する位置に冷却水導入部314と冷却水排出部316とが形成されている。他の構成は、前記実施の形態1〜3のいずれかと同じである。
このような構成によっても、前記実施の形態1〜3にてそれぞれ説明した効果を生じさせることができる。
[その他の実施の形態]
・前記各実施の形態においては、排気マニホールド接続フランジは上方にボルト締結孔が3つ、下方に2つであり、このことにより排気マニホールドのボルト締結による固定状態を特に安定したものとしている。これ以外に、排気マニホールドの固定安定性に問題がなければ、図26に示した水冷排気アダプタ402のごとく、排気マニホールド接続フランジ406については上方にボルト締結孔406aを2つ、下方に3つとしても良い。
このことによりシリンダヘッド側取り付けフランジ404については上方にボルト締結孔404aを3つ、下方に2つとして、水冷排気アダプタ402自体のボルト締結による固定状態の安定性を高めるようにしても良い。
・前記各実施の形態では、肉盗み部が形成されているが、水冷排気アダプタが鋳造で形成されない場合、その他の鋳造材料・鋳造方法によってひけやクラックなどの欠陥が問題ない場合、更に鋳造後の仕上げ加工によってひけやクラックなどの欠陥が解消できる場合などには、肉盗み部が存在しない形態としても良い。
・前記各実施の形態では、シリンダヘッドと排気マニホールドとの間に配置されて排気の流れを仲介する排気通路として用いられる水冷排気アダプタの例を挙げたが、このような仲介的な排気通路ではなく、シリンダヘッドに接続される排気マニホールド自体を前記各実施の形態に述べた構成としても良い。すなわち、排気マニホールドの管壁に冷却流体通路(ウォータジャケットなど)を形成すると共に、この冷却流体通路を前記各実施の形態のごとく、排気下流側に偏向した冷却を実行させる構成とすることにより、前記各実施の形態にて説明したごとくの効果を生じさせることができる。
2…水冷排気アダプタ、4…シリンダヘッド側取り付けフランジ、4a…ボルト締結孔、6…排気マニホールド接続フランジ、6a…ボルト締結孔、8…管本体部、8a…管壁、10…排気通路、12…肉盗み部、14…冷却水導入部、14a…導入口、16…冷却水排出部、16a…排出口、18…ウォータジャケット、18a…周縁ウォータジャケット、18b…通路間ウォータジャケット、102…水冷排気アダプタ、104…シリンダヘッド側取り付けフランジ、106…排気マニホールド接続フランジ、108…管本体部、110…排気通路、112…肉盗み部、114…冷却水導入部、116…冷却水排出部、118…ウォータジャケット、118a…周縁ウォータジャケット、118b…通路間ウォータジャケット、120…肉盗み部、202…水冷排気アダプタ、204…シリンダヘッド側取り付けフランジ、208…管本体部、210…排気通路、212,222…肉盗み部、302…水冷排気アダプタ、310…排気通路、314…冷却水導入部、316…冷却水排出部、402…水冷排気アダプタ、404…シリンダヘッド側取り付けフランジ、404a…ボルト締結孔、406…排気マニホールド接続フランジ、406a…ボルト締結孔。

Claims (11)

  1. 内燃機関のシリンダヘッドに接続されて内燃機関の排気を下流側へ通過させると共に管壁内に冷却流体通路を形成している排気冷却用管体であって、
    前記冷却流体通路による前記管壁の冷却が、排気下流側に偏向した冷却とされていることを特徴とする排気冷却用管体。
  2. 請求項1に記載の排気冷却用管体において、前記冷却流体通路は、前記管壁内にて排気下流側に偏って配置されていることを特徴とする排気冷却用管体。
  3. 請求項1又は2に記載の排気冷却用管体において、前記内燃機関は複数の排気ポートが配列する接続面を前記シリンダヘッドに形成したものであり、
    前記排気冷却用管体には、前記排気ポートの個々に対応した複数の排気通路が形成されていると共に、前記冷却流体通路は、前記複数の排気通路の配列の周囲と前記排気通路の間とに形成されていることを特徴とする排気冷却用管体。
  4. 請求項3に記載の排気冷却用管体において、前記冷却流体通路は、前記シリンダヘッドの接続面に接続される接続部から一部又は全部が離されていることを特徴とする排気冷却用管体。
  5. 請求項4に記載の排気冷却用管体において、前記排気通路のそれぞれの間に形成されている前記冷却流体通路が、前記接続部から離されていることを特徴とする排気冷却用管体。
  6. 請求項5に記載の排気冷却用管体において、複数の前記排気通路の配列の周囲の前記冷却流体通路は、前記接続部から離されていないことを特徴とする排気冷却用管体。
  7. 請求項4〜6のいずれか一項に記載の排気冷却用管体において、前記冷却流体通路が前記接続部から離されている部位の管壁に、肉盗み部を形成していることを特徴とする排気冷却用管体。
  8. 請求項7に記載の排気冷却用管体において、前記肉盗み部は、前記シリンダヘッドの接続面に接続される接続部側から、前記管壁に陥入状に形成されていることを特徴とする排気冷却用管体。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の排気冷却用管体において、下流側は、排気マニホールドに接続されるものであることを特徴とする排気冷却用管体。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の排気冷却用管体において、前記冷却流体通路は、冷却水を通過させる通路であることを特徴とする排気冷却用管体。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の排気冷却用管体において、前記冷却流体通路に冷却流体を導入する導入口は重力方向下方に形成され、前記冷却流体通路から冷却流体を排出する排出口は重力方向上方に形成されていることを特徴とする排気冷却用管体。
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