JP2011047352A - 車載内燃機関のオイル供給装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】オイルフィルタ60はオイルポンプ50のオイルポンプケース51内のポンプ駆動軸52と平行な中心軸を持つ有底円筒状のフィルタケース61内にフィルタエレメント62が内装されて構成され、吐出油路56内の油圧によりリリーフ弁68が移動し開弁すると吸入油路55にオイルを戻すオイル戻し機構65を備え、オイルポンプ50のポンプ駆動軸52およびオイルフィルタ60の中心軸に直交する方向にリリーフ弁68が移動するようにオイル戻し機構65が配設された車載内燃機関のオイル供給装置。
【選択図】図3
Description
したがって、油路が長尺となり流動抵抗が増してオイルの円滑な流れが抑えられ、応答性も阻害される。
前記リリーフ弁ケースの筒端開口が前記リリーフ弁に油圧を作用すべく前記吐出油路に臨んで形成され、前記リリーフ弁ケースの筒壁所定位置に前記吸入油路に臨んで開口したオイル戻り口が形成され、前記リリーフ弁の摺動で前記筒端開口と前記オイル戻り口とを連通して開弁し、遮断して閉弁することを特徴とする。
前記クランクケースカバーの前記オイルフィルタが対向する部分が開閉可能な蓋部材で構成されていることを特徴とする。
そのため、クランク軸近傍にオイルポンプとオイルフィルタをコンパクトに配置することができるとともに、オイルポンプとオイルフィルタをクランク軸に近づけることで空いたスペースにオイル戻し機構をスペース的に効率良く設けることができるため、オイル供給装置をコンパクトに構成することができる。
また、ケース内のオイル通路を短く簡素化することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る自動二輪車1の側面図である。
図1において、自動二輪車1の車体フレーム2はヘッドパイプ3と、ヘッドパイプ3から斜め後方に延出するメインフレーム4と、メインフレーム4の後端から下方に延出するセンターフレーム5と、ヘッドパイプ3から下方に延びるダウンフレーム6と、センターフレーム5の上部から後方に延出するシートステー7と、センターフレーム5の後部とシートステー7の後部に掛け渡されたミッドフレーム8を備えている。
内燃機関Eの動力は、後輪駆動用スプロケット26と後輪駆動用チェーン15を介して後輪12に伝達される。
左右のメインフレーム4及びセンターフレーム5には、内燃機関Eの上方に位置する燃料タンク16が搭載され、シートステー7上には運転者用と同乗者用のタンデム型シート17が取付けられている。
内燃機関Eの前方には、ラジエータ20が配置され、内燃機関Eの前面から延出する排気管21は、内燃機関Eの下部を通って車体後部のマフラー22に通じている。
上クランクケース31Uから前方斜め上向きにシリンダブロック32,シリンダヘッド33,シリンダヘッドカバー34が順次重ねられて前傾して突設されている。
下クランクケース31Lの下側はオイルパン39で塞がれる。
図4を参照して、変速機Tのメイン軸35は、メイン内軸35iにメイン外軸35oが相対回転自在に外嵌されており、それぞれに複数の駆動歯車mが設けられ、カウンタ軸37に設けられた複数の従動歯車cと対応する駆動歯車mと常時噛み合っている。
第1摩擦クラッチ41Aと第2摩擦クラッチ41Bは、メイン軸35の内部に外側と内側に形成された軸内油路49a,49bを介して供給される油圧によりそれぞれ断接が制御され、変速機Tの変速が行われる。
上下クランクケース31U,31Lの右側壁より右方に設けられる摩擦クラッチ41A,41B、プライマリ従動歯車43およびプライマリ従動歯車43と噛合するクランク軸30に嵌着されるプライマリ駆動歯車44等が、右クランクケースカバー45により覆われる。
そして、この制御用オイルポンプ50を右方から覆う右クランクケースカバー45には、下部にクラッチアクチュエータ80a,80bが2個設けられる。
クラッチアクチュエータ80a,80bは上下に2個重なるようにして右クランクケースカバー45に形成されたクラッチアクチュエータ収容ケース46に収容されている。
軸受部47は、同軸受部47の蓋部材47cとともに、各制御用油路48a,48bの圧油を、メイン軸35内の第1摩擦クラッチ41Aと第2摩擦クラッチ41Bに連通する軸内油路49a,49bにそれぞれ圧送する油路構造を構成している。
フィルタケース61と一体の制御用オイルポンプケース51は、内外で互いに噛合するインナロータ53とアウタロータ54を収容する円形凹部51dが左方を開放して形成されており、同オイルポンプケース51に左側から当接される仕切板59により円形凹部51dが覆われる。
潤滑用オイルポンプ70の潤滑用オイルポンプケース71は、内外で互いに噛合するインナロータ73とアウタロータ74を収容する円形凹部71dが右方を開放して形成されており、右側から当接される仕切板59により円形凹部71dが覆われる。
すなわち、仕切板59は制御用オイルポンプケース51と潤滑用オイルポンプケース71に挟まれて制御用オイルポンプ50と潤滑用オイルポンプ70とを仕切っている。
他方、円形凹部51dより深く掘削された吐出油路56は、軸受円孔51hの後側周りに半周弱形成され、さらにフィルタケース61に向かって斜め後下方に延出して形成されている。
なお、制御用オイルポンプケース51の合せ面51fに当接される仕切板59には、吸入油路55の後方に膨出した部分に対応して円形の吸入口59hが穿孔されている。
リリーフ弁ケース66の仕切壁51aに位置する上端からは若干内径を縮径した円孔67が斜め上方に延長して形成されており、同円孔67は吐出油路56と制御用オイルフィルタ60のフィルタケース61内とを連通している。
また、リリーフ弁ケース66の筒壁の仕切壁51aに沿った所定位置に吸入油路55に臨んで開口したオイル戻り口66jが形成されている。
リリーフ弁ケース66の筒端開口66iを閉塞するリリーフ弁68の底壁には、吐出油路56の油圧が作用している。
図7を参照して、フィルタケース61の右側開口は、フィルタ蓋部材63で塞がれ、フィルタ蓋部材63は中央に形成された導出円筒部63sがフィルタエレメント62の内側空間と連通している。
フィルタ蓋部材63の導出円筒部63sは外側(右側)に突出している。
また、共通ケース内のオイル通路を短く簡素化することができる。
図8は、本第2実施形態の内燃機関Eのクランクケース部位の右側面図である。
クランクケース100の右側壁の開口を右クランクケースカバー101が覆っている。
クランクケース100の右側壁の前側下部に前記第1実施形態に用いたと同じ制御用オイルポンプ50,制御用オイルフィルタ60およびリリーフ弁機構65が配設される(同じ符号を用いる)。
円形蓋部材103は、裏面の中心に円孔103hが穿設され、制御用オイルフィルタ60のフィルタ蓋部材63の導出円筒部63sがシール部材63tを介装して円孔103hに嵌入し連結される。
他方、右クランクケースカバー101の円開口の内周面の上部に開口してオイル通路101pが上方のクラッチアクチュエータ収容ケース102に向かって延出して形成されており、円開口を円形蓋部材103が閉塞すると、円形蓋部材103のオイル通路103pと右クランクケースカバー101のオイル通路101pが合致して連通する。
クラッチアクチュエータ収容ケース102からは制御用油路108a,108bが2本平行に斜め下後方に延びてメイン軸の右端部を覆う円環状の軸受部109に達している。
図示されないが、軸受部109やメイン軸の内部の構造は、第1実施形態と同じである。
50…制御用オイルポンプ、51…制御用オイルポンプケース、52…ポンプ駆動軸、53…インナロータ、54…アウタロータ、55…吸入油路、56…吐出油路、57…、58…、59…仕切板、59h…吸入口、
60…制御用オイルフィルタ、61…フィルタケース、62…フィルタエレメント、63…フィルタ蓋部材、64…連結部材、
65…リリーフ弁機構、66…リリーフ弁ケース、67…円孔、68…リリーフ弁、69…スプリング、
80a,80b…クラッチアクチュエータ、81…油圧センサ、90…オイルストレーナ、91…吸入管、
100…クランクケース、101…右クランクケースカバー、101p…オイル通路、102…クラッチアクチュエータ収容ケース、103…円形蓋部材、103p…オイル通路、104…ボルト、108a,108b…制御用油路、109…軸受部。
Claims (9)
- オイルポンプがオイルタンクからオイルを吸入油路に汲み上げるとともに吐出油路に吐出し、吐出したオイルをオイルフィルタに導きろ過して内燃機関の所要部に供給する車載内燃機関のオイル供給装置において、
前記オイルフィルタは前記オイルポンプのオイルポンプケース内のポンプ駆動軸と平行な中心軸を持つ有底円筒状のフィルタケース内にフィルタエレメントが内装されて構成され、
前記吐出油路内の油圧によりリリーフ弁が移動し開弁すると前記吐出油路が前記吸入油路と連通してオイルを戻すオイル戻し機構を備え、
前記オイルポンプのポンプ駆動軸および前記オイルフィルタの中心軸に直交する方向に前記リリーフ弁が移動するように前記オイル戻し機構が配設されたことを特徴とする車載内燃機関のオイル供給装置。 - 内燃機関はクランク軸を車体幅方向である左右方向に指向させて車両に搭載され、
前記オイル戻し機構は、内燃機関の側面視でクランク軸と平行な前記オイルポンプのポンプ駆動軸と前記オイルフィルタの中心軸とを結んだ直線に関してクランク軸と反対側に配設されることを特徴とする請求項1記載の車載内燃機関のオイル供給装置。 - 前記オイル戻し機構は、
リリーフ弁が筒状のリリーフ弁ケース内を摺動し、
前記リリーフ弁ケースの筒端開口が前記リリーフ弁に油圧を作用すべく前記吐出油路に臨んで形成され、
前記リリーフ弁ケースの筒壁所定位置に前記吸入油路に臨んで開口したオイル戻り口が形成され、
前記リリーフ弁の摺動で前記筒端開口と前記オイル戻り口とを連通して開弁し、遮断して閉弁することを特徴とする請求項1または請求項2記載の車載内燃機関のオイル供給装置。 - 前記オイルフィルタが前記オイルポンプの斜め下後方に位置し、
前記オイル戻し機構は前記オイルポンプの下方で前記オイルフィルタの前方に配設されることを特徴とする請求項2または請求項3記載の車載内燃機関のオイル供給装置。 - 前記フィルタケースは、前記オイルポンプケースに一体に形成されることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか記載の車載内燃機関のオイル供給装置。
- 前記オイルポンプを構成するオイルポンプケースがクランクケースカバーとは別部材とされ、
前記クランクケースカバーの内側に前記オイルポンプケースが配設されることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか記載の車載内燃機関のオイル供給装置。 - 油圧によりクラッチを制御するクラッチアクチュエータが前記クランクケースカバーに設けられ、
前記オイルポンプから供給するオイルの圧力を検知する油圧センサが、内燃機関の側面視で前記オイル戻し機構と重なる位置に配設されることを特徴とする請求項6記載の車載内燃機関のオイル供給装置。 - 前記クラッチアクチュエータはクランクケースカバーに上下に重なるように複数設けられ、
前記オイル戻し機構は前記上下に重ねられたクラッチアクチュエータの上端より低く下端より高い位置に配設されていることを特徴とする請求項7記載の車載内燃機関のオイル供給装置。 - 前記オイルフィルタは側方をクランクケースカバーで覆われ、
前記クランクケースカバーの前記オイルフィルタが対向する部分が開閉可能な蓋部材で構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか記載の車載内燃機関のオイル供給装置。
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