JP2011047003A - 銅膜の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、銅微粒子を従来より短時間で焼結できる方法を提供、その方法により基材上に銅膜を製造することを目的とする。
【解決手段】本発明は銅微粒子と還元剤を含有する組成物を基材上に塗布する工程とこれを空気中でプラズマを照射する工程により、銅微粒子を焼結する工程とを含む銅膜の製造方法を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は銅微粒子と還元剤を含有する組成物を基材上に塗布する工程とこれを大気中でプラズマを照射する工程とを含む、銅膜の製造方法に関する。
近年のエレクトロニクス分野において利用される配線基板は集積度向上を目的として微細化が進んでいる。従来、配線パターンの作製にはスパッタ・真空蒸着などの真空プロセスが用いられることが主であり、これらのプロセスを利用して数十nmといった微細なパターンの作製が可能になってきている。しかし、真空プロセスは精度の良い薄膜ができるが、一方で成膜速度が遅くプロセスコストが高価であった。
近年、これら真空プロセスに替わる手法として注目されているのがプリント配線技術である。この手法は、金属粒子を分散させたペーストを基材状に印刷し、加熱処理して基板上に配線する技術である。真空プロセスに比べて微細配線の点では劣るが、近年の印刷技術の発展に伴い数ミクロンレベルのパターン形成が可能になっており低コストプロセスの配線技術として期待されている。
プリント配線技術では金属を焼結させるため、高温で加熱処理する必要があり、ポリマー基板などは損傷されてしまう可能性がある。一方、安価なプリント配線基板を作るためにはポリエステルフィルムなどの汎用性の高いフィルム基板を用いることが望ましい。例えば、最も汎用性の高いポリエステルフィルムであるポリエチレンテレフタレートフィルムを使用する場合は、基板の耐熱性から150℃以下の加熱処理で焼結できることが望ましい。
一般に、金属粒子の粒径を微小にすることによって、金属ペーストの焼成温度を低減させるという技術は公知である。例えば、粒径100nm以下の金属微粒子を用いることで比較的低温で焼結させる技術が開示されている(特許文献1)。また、粒子が微小であることは微細な印刷配線をする上でもパターン精度が上がり有利になる。
金属微粒子を利用して微細な配線パターンを形成する手法に関しては、例えば銀微粒子では既に基本的手法が確立されている。例えば、スクリーン印刷法で印刷可能な銀微粒子ペーストが商品化されている(藤倉化成社製:ドータイト、ハリマ化成社製:導電性銀ペースト、ナミックス社製:HIMEC)。しかし、銀微粒子を用いると材料の銀自体が高価であるため、ペーストの作製単価も高価になりプリント配線のメリットであるコストダウンには限界があることから汎用品として広く普及する上で大きな障害となっている。加えて、銀微粒子は配線幅及び配線間隔が狭くなっていくにつれ、エレクトロマイグレーション、すなわち過電時の銀の析出に起因する断線が問題となる。エレクトロマイグレーションを回避する上では、銀ではなく銅を用いることが有効であることが知られている。銅は、導電性が金や銀と同等である上にエレクトロマイグレーションが格段に少なく、さらに銀よりも材料単価が低いため、銅微粒子のプリント配線技術への応用は大いに期待されている。
貴金属である銀は、酸化を受けがたい特性を有しているため、銀微粒子をペーストとして保存しても、特に酸化の影響を受けない。一方で卑金属である銅微粒子は酸化されやすい特性を有しており、特に焼結させるために加熱すると周囲の酸素と容易に反応し酸化される。銅微粒子が一旦酸化されると表面が安定化され焼結現象は起きにくくなる。そのため銅微粒子を焼結させるには、雰囲気制御をして還元性ガス雰囲気又は不活性ガス雰囲気又は高真空下で行う必要があった。
公知例では、350℃で1時間窒素ガス雰囲気中で加熱することによって焼結し抵抗率5.0μΩ・cmを得ている例や(特許文献2)、250℃で有機還元蒸気雰囲気中で加熱することによって40分以上焼結し抵抗率6.6μΩ・cmの薄膜を得ている例(特許文献3)、窒素ガス雰囲気において250℃で1時間加熱焼成後、水素ガス雰囲気中において300℃で加熱焼成し、3μΩ・cmを得ている例がある。これらの例では、プロセス中の、炉内の雰囲気を制御しなければならないためにプロセスコストが高く、また加熱温度も高温であり、加熱時間も長時間であるため、使用できる基板が限られる。
他にも、単に加熱するだけでなくプロセスの工夫によって焼結度を上げている例がある。還元ガスを含む原子状水素を照射させる例(特許文献4)、銀粒子焼結の実施例ではあるが電子線照射により焼結を進める例(特許文献5)や、レーザーを用いて焼成している例(特許文献6、特許文献7)、加熱時にプレスして焼成している例(特許文献8)が公知の例として挙げられる。これらの例は単なる加熱による焼成とは異なる手法であり、ポリマー基板の使用を可能に出来る可能性があるが、原子状水素還元は真空プロセスを経る点、電子線照射・レーザーも新たに高価な装置を用いなければならない点でそれぞれコストの問題が大きい。
一方、プラズマ状の気体を照射する手法は、空気中で処理可能であることから設備コストが安価である。そのため、フィルム表面処理での産業活用が進んでいる。またこの手法を活用し、既にDC(直流)電圧を電極間に印加して還元性ガスをプラズマ化し、プラズマ状態の気体を銅微粒子からなる膜に照射する例(特許文献9)が報告されている。しかしながら当該手法は2〜10分間照射時間を要する。そのため、ロール・トゥ・ロールに代表される高生産性のフィルムプロセスへの適用は困難である。
このように、従来の技術では銅微粒子を焼結するために、雰囲気制御などの高価なプロセスや、長時間処理が必要であり、プロセスコスト・基板の汎用性の点で問題があるために銅微粒子ペーストをプリント配線基盤の配線材料として実用化することは困難であった。
特許第2561537号公報 国際公開第2004−050559号パンフレット 国際公開第2004/103043号パンフレット 特開2006−210872号公報 特開2006−26602号公報 特開2006−38999号公報 特開平6−340901号公報 特開2003−425991号公報 特開2007−314866号公報
本発明は上述の課題を解決するためになされたものであり、銅微粒子を従来よりも低温かつ短時間で焼結できる方法を提供、その方法により基材上に銅膜を製造することを目的とする。
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、銅微粒子と還元剤を含有する組成物からなる基板上の塗布膜にプラズマ状のガスを照射する処理することによって従来よりも低温かつ高速で焼結して銅膜を製造することが可能であることを見出した。
すなわち本発明の要旨は以下の通りである。
(1)基材上に銅微粒子及び還元剤を含む組成物からなる塗布膜を形成する工程と、該塗布膜に空気中でプラズマ状態の気体を照射する工程とを含む、銅膜の製造方法。
(2)前記プラズマ状態の気体周囲に酸素濃度がガス全体の0.1vol%以下の含有量である不活性ガスを導入する、(1)に記載の銅膜の製造方法。
(3)前記プラズマ状態の気体が還元性ガス及び/又は不活性ガスである、(1)又は(2)に記載の銅膜の製造方法。
(4)前記還元性ガスが、水素、アンモニア、一酸化炭素またはこれらの混合ガスである、(3)に記載の銅膜の製造方法。
(5)前記不活性ガスが、窒素、アルゴンまたはこれらの混合ガスである、(3)に記載の銅膜の製造方法。
(6)前記銅微粒子の数平均粒子径が1nm以上200nm以下であることを特徴とする、(1)〜(5)のいずれかに記載の銅膜の製造方法。
(7)前記塗布膜を還元剤の沸点以下の温度で加熱する工程を含む、(1)〜(6)のいずれかに記載の銅膜の製造方法。
(8)誘導結合型プラズマ発生装置で発生させたプラズマを用いる、(1)〜(7)のいずれかに記載の銅膜の製造方法。
本発明によれば、銅微粒子を、プラズマ照射することにより、例えば数秒といった従来よりも短時間で、かつ粒子が酸化されやすい大気中で焼結して、金属導電膜を製造することが出来る。また、ペースト内に還元剤を添加することによって、還元ガスを含まないプラズマ状態のガス照射で良好な電気特性を有する膜が得られる。
図1は常圧の誘導結合型プラズマの発生に関する模式図である。 図2は常圧の容量結合型プラズマの発生に関する模式図である。 図3は常圧のプラズマを銅微粒子膜を移動させながら照射することを表した図面である。 図4はプラズマ照射部の製造ライン方向の幅と基材移動速度の関係を規定した図面である。 図5はプラズマ状態の気体周辺に照射する不活性ガスの照射位置を規定したものである。図5−Aの場合が適し、図5−Bの場合は適さない。 図5は常圧のプラズマの周りに不活性ガスを同方向から吹き付けることを表した図面である。 図6は常圧のプラズマの周りに不活性ガスを垂直方向から吹き付けることを表した図面である。 図8は銅ペーストの塗膜を乾燥させた表面の電子顕微鏡写真である。 図9は銅NMP乾燥膜にアルゴンガスプラズマを照射した後の膜の表面の電子顕微鏡写真である。 図10は銅EG乾燥膜にアルゴン・水素混合ガスプラズマを照射した後の膜の表面の電子顕微鏡写真である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することが出来る。
本発明の銅粒子を焼結する方法は、銅微粒子と還元剤を含有する組成物(以下、ペーストとも言う)を基材上に塗布して塗布膜を形成した後、塗布膜を還元剤の沸点以下の温度で乾燥した後、大気中でプラズマ状態の気体を周りに不活性ガスを導入しながら照射することにより導電膜の製造方法である。
銅微粒子:
本発明に用いられる銅微粒子は、数平均粒子径が好ましくは0.5nm以上200nm以下、より好ましくは1nm以上100nm以下、さらに好ましくは1nm以上50nm 以下のものが使用される。数平均粒子径が200nm以下の微粒子では表面エネルギーが大きくなり、表面状態が不安定になって金属粒子間が低温で焼結して銅薄膜が形成できると考えられる。一方、数平均粒子径が200nmを超えると、物質量あたりの表面エネルギーが小さくなり十分な融着が得られないと考えられる。また印刷配線をする上でも粒子径が小さいことは好ましく、数ミクロン幅・間隔の印刷をする上ではペースト中金属の粒子径は100nm以下であることがより好ましい。なお、銅微粒子の数平均粒子径が0.5nm未満になれば粒子は原子ほぼ1個分に相当してしまうため、本発明における銅微粒子の数平均粒子径の下限値は0.5nmである。
ここで粒子径とは一次粒子径を指し電子顕微鏡による形態観察によって測定できる。また平均粒子径の算出のしかたは数平均に基づいており、電子顕微鏡で観察できる範囲の各粒子の粒子径を粒子の個数で平均することにより求められる。なお、数平均粒子径が200nm以下であれば、粒子の中に200nmを超える粒子径の物が存在していても良い。
本発明で使用される銅微粒子は、熱分解法や還元法、気相合成やプラズマ合成などにより作製される。銅微粒子の様態は酸化されていないことが好ましいが、塗布膜に還元性物質を含有させるため、必ずしも酸化されていないことが必須であるわけではなく、銅微粒子の一部又は全部が酸化されていても良い。酸化銅としては酸化第一銅及び酸化第二銅があり、銅の酸化状態に制限はないが、金属銅への還元の容易性から、酸化第一銅が好ましい。
還元剤:
塗布膜中の還元剤は、常温で作用し銅微粒子が保存中に酸化されないようにする作用であっても良いし、常温ではほとんど作用せずに焼結のためプラズマを照射した時に作用し、銅微粒子を還元する物であっても良く、両方の種類の還元剤を混合しても良い。好ましくはプラズマを照射した時に作用する還元する物である。常温で作用してしまうと、ペーストの状態下で焼結が進行してしまい、プラズマ照射中の焼結が阻害される可能性があるからである。いずれの場合でも、銅微粒子が焼結開始する際に酸化物が少なくなっていることが重要である。
使用可能な還元剤気体を除き、無機還元剤であっても有機還元剤であっても良い。無機還元剤としては、二酸化イオウ等のイオウ化合物、亜硫酸塩などの低級酸化物の塩、ヨウ化水素、炭素、などを例示できる。
有機還元剤としては多価アルコール、糖類、アルデヒド類、ヒドラジン及びその誘導体、フェノール類、アセタール類、アスコルビン酸などを例示できる。
多価アルコールとしては エチレングリコール、ジメチルアミノ2,3-プロパンジオール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3 − プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、2,3−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン、2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3 − プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,3−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール等を例示できる。また、グリセロール、トレイトール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ペンチトール、ヘキシトール等の糖アルコール類も使用可能であり、ペンチトールにはキシリトール、リビトール、アラビトールが含まれる。また、ヘキシトールには、マンニトール、ソルビトール、ズルシトール等が含まれる。
糖類としては、グリセリンアルデヒド、ジオキシアセトン、トレオース、エリトルロース、エリトロース、アラビノース、リボース、リブロース、キシロース、キシルロース、リキソース、グルコース、フルクトース、マンノース、イドース、ソルボース、グロース、タロース、タガトース、ガラクトース、アロース、アルトロース、ラクトース、キシロース、トレハロース、が例示できる。
アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソビチルアルデヒド、パレルアルデヒド、イソバレルアルデヒド、ピバリンアルデヒド、カプロンアルデヒド、ヘプトアルデヒド、カプリルアルデヒド、ペラゴンアルデヒド、ウンデシルアルデヒド、ラウリンアルデヒド、トリデシルアルデヒド、ミリスチンアルデヒド、ペンタデシルアルデヒド、パルミチンアルデヒド、マルガリンアルデヒド、ステアリンアルデヒド等の脂肪族飽和アルデヒド、グリオキサール、スクシンジアルデヒド等の脂肪族ジアルデヒド、アクロレイン、クロトンアルデヒド、プロピオールアルデヒド等の脂肪族不飽和アルデヒド、ベンズアルデヒド、o−トルアルデヒオ、m−トルアルデヒド、p−トルアルデヒド、サリチルアルデヒド、シンナムアルデヒド、α−ナフトアルデヒド、β−ナフトアルデヒド等の芳香族アルデヒド、フルフラール等の複素環式アルデヒド等を例示できる。
フェノール類は、フェノール、カテコール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、レゾルシノール等を例示できる。ヒドラジン誘導体としては、N−アミノモルホリン、オキサロヒドラジド、4,4,−ジメチル−1−フェニル−3−ピラゾリジノン等を例示できる。ジイミド類は、例えば、アゾジカルボン酸塩、ヒドロキシルアミン−O−スルホン酸、N−アレンスルホニルヒドラジドまたはN − アシルスルホニルヒドラジドを熱分解することで得られる。N−アレンスルホニルヒドラジドまたはN − アシルスルホニルヒドラジドとしては、p−トルエンスルホニルヒドラジド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、2,4,6−トリスイソプロピルベンゼンスルホニルヒドラジド、クロロアセチルヒドラジド、o−ニトロベンゼンスルホニルヒドラジド、m−ニトロベンゼンスルホニルヒドラジド、p−ニトロベンゼンスルホニルヒドラジド等を例示できる。
アセタール類は、ジメチルホルムアミドエチレンアセタール、ジメチルホルムアミド−2,3−ブチレンアセタール、ジメチルアセトアミドエチレンアセタール、2−メトキシ−1,3−ジオキソラン、ジメチルアセトアミドジメチルアセタール、ジメチルホルムアミドジメチルアセタール、ジメチルホルムアミドジエチルアセタール等を例示することができる。
ペースト:
本発明におけるペーストとは、銅微粒子及び還元性物質を含み、必要に応じて分散媒、バインダー、その他添加剤を含有する組成物である。
銅微粒子の重量は、具体的な印刷方法によって適切な重量濃度は異なるが、ペースト総重量に対する銅微粒子の重量が3重量%未満の場合には、1回の焼成によって得られる銅焼結体の量が少なくなり、導電性の薄膜として機能することが困難になることがあり、95重量%を超えると、塗膜がペースト状にならず粉状になってしまい、基材への塗布が困難になることがあるため、ペーストの総重量に対して好ましくは3重量%以上95重量%以下であり、より好ましくは10重量%以上90重量%以下である。
還元剤の含有量は、ペーストの総重量に対して、好ましくは0.1〜80重量%、より好ましくは1〜50重量%、さらに好ましくは3〜30重量% 、最も好ましくは5〜20重量%である。還元剤の量が0.1重量%より少ないと、塗膜焼成の際に焼成中の銅微粒子を十分に還元することができない場合があり、還元性物質が80重量%を超えると還元性物質が固体の場合、固形分を溶解させることが難しく、還元性物質が液体の場合ペーストの固形分濃度が低くなりすぎて塗膜として基材に塗布することが困難になることがある。
ペーストには液体が含まれている必要があり、この液体は先に示した還元剤であっても良いし、還元剤に加えてさらに分散媒として液体を加えるのであっても良い。
本発明に使用できる分散媒は特に制限されないが、有機溶媒及び/又は水であることが好ましい。有機溶媒の例として液状であるアルコール系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒、エステル系溶媒およびエーテル系溶媒を例示できる。
ここで、アルコール系溶媒としては、メタノール、エタノール、n- プロパノール、i−プロパノール、n- ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、i−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、t−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、3−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール 、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ジアセトンアルコールなどのモノアルコール系溶媒、およびエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2−ペンタンジオール, 4 、2−メチルペンタン−2,4−ジオール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘプタンジオール、2−エチルヘキサン−1,3−ジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキサンジオール、クタンジオール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、グリセロールなどの多価アルコール系溶媒、およびエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ− 2 − エチルブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテルなどの多価アルコール部分エーテル系溶媒などを挙げることができる。
ケトン系溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n− プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−i−ブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−i−ブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロヘキサノン、2−ヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、アセトフェノンなどのほか、アセチルアセトン、2,4−ヘキサンジオン、2,4−ヘプタンジオン、3,5−ヘプタンジオン、2,4−オクタンジオン、3,5−オクタンジオン、2,4−ノナンジオン、3,5−ノナンジオン、5−メチル−2,4−ヘキサンジオン、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン、1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ヘプタンジオンなどのβ−ジケトン類などが挙げられる。
アミド系溶媒としては、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−エチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N−メチルピロリドン、N−ホルミルモルホリン、N−ホルミルピペリジン、N−ホルミルピロリジン、N−アセチルモルホリン、N−アセチルピペリジン、N−アセチルピロリジンなどが挙げられる。
エステル系溶媒としては、ジエチルカーボネート、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ジエチル、酢酸メチル、酢酸エチル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、酢酸n−プロピル、酢酸i− プロピル、酢酸n− ブチル、酢酸i−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸n−ノニル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノプロピルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノブチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸i−アミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチルなどが挙げられる。
エーテル系溶媒としては、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテルなどが挙げられる。
これらの分散媒は、単独で用いても、2種以上の分散媒を混合して用いても良い。
銅微粒子がペースト中に分散していることは、焼結する上で必須の条件ではないが、焼結後の膜状態の緻密性や印刷プロセスにおける取扱いを考慮すると良好に分散していることが好ましい。銅微粒子をペースト中に分散させるには、分散剤を添加することにより化学的に分散状態を補助する方法と、物理的に分散させる方法、及びこれらを組み合わせる方法がある。
銅粒子を分散させるのに適した分散剤としては水酸基、アミノ基、カルボキシル基等の極性基を有する低分子化合物、オリゴマー、ポリマーを例示できる。極性基を有する低分子化合物としては、アルコール系化合物、アミン化合物、アミド化合物、アンモニウム化合物、燐系化合物、等を例示できる。また、市販の界面活性剤を用いてもよい。界面活性剤としては、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、非極性界面活性剤等を例示できる。極性基を有するポリマーとしては、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリメチルビニルエーテル、等を例示できる。
前記ペーストに含まれてもよいバインダーとは、粒子間同士や粒子と基板との間を接着させる樹脂のことであって、添加することにより、緻密な膜を形成しやすくなる。使用しうる樹脂は、ペーストに含まれる液体に可溶であるか、樹脂自体が塗布されるのに十分な流動性を持っていれば特に制限はなく、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、レゾール樹脂、ポリイミド、ポリウレタン、メラミン樹脂、ウレア樹脂、ポリイミド樹脂等を例示できる。エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA 型エポキシ樹脂、ビスフェノールF 型エポキシ樹脂、( クレゾール) ノボラック型エポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノール型、レゾルシン型、テトラヒドロキシフェノルエタン型、ポリアルコールポリグリコール型、グリセリントリエーテル型、ポリオレフィン型、エポキシ化大豆油、シクロペンタジエンジオキシド、ビニルシクロヘキセンジオキシドなどが挙げられる。液状のエポキシ樹脂は粘度が低いので好ましく、フェノキシアルキルモノグリシジルエーテル、ビスフェノールA ジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールA ジグリシジルエーテル、ネオペンチルグルコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、N,N ジグリシジルアニリン、N,Nジグリシジルトルイジン、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセリントグリシジルエーテルおよび液状の各種ポリシロキサンジグリシジルエーテルなどが例示される。
前記ペーストに含まれてもよいその他添加剤としては、金属塩化合物が例示できる。金属塩化合物は還元されると金属が析出するので、析出した金属が焼結銅粒子間をつなぐ役割をしてより緻密な焼結が出来る可能性がある。
また、ペースト中には銅微粒子以外の金属の粒子が含まれていても良い。具体的には金、銀、プラチナ、亜鉛、錫、の粒子である。金、銀、プラチナは、銅よりも酸化されにくく導電性も非常に高いので銅微粒子焼結体に一部混合していることでより導電性の高い焼結体が得られる効果がある。また、亜鉛、錫は銅よりも融点が低いため容易に融解して焼結を補助する効果が得られる。これら銅粒子以外の金属の銅粒子に対する割合は好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下、さらに好ましくは5重量%以下である。
ペーストの調製方法:
上記のペースト構成物を適切に混合することによりペーストを形成する。ペーストとしては、各構成物が良好に混練されていることが好ましく、特に銅微粒子がペースト内で分散されていることが好ましい。
銅粒子をペースト中に分散させる方法としては、粉体を液体に分散する一般的な方法を用いることができる。例えば、超音波法、ミキサー法、3本ロール法、2本ロール法、プラネタリーミキサー、ニーダー、ホモジナイザー、ボールミル、サンドミル、ジェットミル、乳鉢による破砕等を挙げることができる。通常は、これらの分散手段の複数を組み合わせて分散を行う。これらの分散処理は室温で行ってもよく、溶媒の粘度を下げるために、加熱して行ってもよい。
基材:
本発明において用いられる基材は、基板状のもの又はフィルム状基材が好ましい。基板としては、無機物質を素材とする無機基板及び有機物質を素材とする有機基板のいずれも使用可能である。無機基板としては、シリコン・ゲルマニウム・SiCなどの半導体基板、ガラス基板、セラミック基板を用いることが出来る。有機基板としては、焼成過程において損傷を受けない素材からなる基板であればよく、ポリイミド基板、ポリエステル基板、エポキシ基板、アラミド基板、フッ素樹脂基板などの基板を使用可能である。具体的には、ポリイミド(PI)、ポリエーテルエーテルイミド(PEI)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)などが挙げられる。基材が多孔質状のものを用いることもできる。例えば、紙、グリーンシートなどである。また、製造過程においてロール・トゥ・ロールで処理することが可能であるフィルム状の基材も好ましく用いることができる。200℃以上の高温で処理する場合には耐熱性の高いカプトンフィルム、150℃以下の低温で処理する場合にはPETフィルムが、入手が容易であり品質も安定しており、好ましい。
基材上へペーストを塗布して塗布膜を形成する工程:
基材への銅微粒子の塗布は、ペーストを基材に塗布する場合に用いられる一般的な方法を用いることができ、例えばコーティング法、印刷法を適用することができる。コーティング法としては、例えばバーコート法、ディップコーティング方法、スプレー塗布方法、スピンコーティング方法などが挙げられる。印刷方法としては、スクリーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、マイクロコンタクトプリント法、インクジェット法などが挙げられる。また、後工程のプラズマ照射前に沸点以下の温度でペースト内の液体成分を蒸発させておくことが好ましい。膜中の液体成分が多いと、プラズマ照射時にプラズマガスの加熱による効果が液体の蒸発熱に奪われて焼結反応に時間を要してしまうためである。塗布膜の加熱条件の詳細については後述する。
塗布膜の加熱:
塗膜の加熱は、塗膜に含まれる溶媒、余剰な還元剤の液体成分を蒸発させる場合に用いられる一般的な方法を用いることができ、例えば対流電熱を利用した熱風乾燥機、伝導電熱を利用したホットプレート、輻射電熱を利用した赤外線ヒーター、真空乾燥機を用いた乾燥や室温での自然乾燥などが挙げられる。プラズマに起因する熱が塗布膜中に含まれる液体成分の蒸発に熱が奪われ、かつ塗膜中の大量の液体成分はプラズマ照射時にプラズマ状態のガス内活性種と銅微粒子との表面反応を阻害するため多くは蒸発させる。
加熱温度については、銅微粒子に吸着した還元剤は還元剤の沸点近傍で蒸発し、プラズマ照射時には、乾燥時には蒸発せずに銅微粒子に吸着した極微量の還元剤を利用して銅粒子を焼結させるため、使用する還元剤の沸点以下での加熱が好ましい。また、銅膜は空気中で約120℃以上から急激に酸化が始まるため、120℃以下での加熱がより好ましい。加熱時間は特に限定されないが0.1秒以上5分以下が好ましい。さらに好ましくは1秒以上1分以下である。5分を超えるとでは、生産性が悪くなり、銅微粒子の酸化が進行するからである。0.1秒未満では、急激に加熱するため、膜の緻密性が低下することがあるからである。加熱の最高温度に至る前工程として事前加熱することも好適である。
加熱時の圧力は特に限定されないが、1.0×10−7atmから2.0atmが好ましく、1.0×10−5atmから1.2atmがより好ましい。加熱時の圧力が1.0×10−7atm未満では銅微粒子に吸着した還元剤量が少なくなることがあり、2.0atmを超えるとでは銅微粒子に吸着した還元剤が蒸発しないことがある。
プラズマの発生方式:
プラズマの発生方式は交流(AC)駆動方式の図1に示すような誘導結合(Inductively Coupled Plasma)型と図2に示すような容量結合(Capacitively Coupled Plasma)型が好ましい。また、誘導結合型は直流(DC)駆動型のプラズマに比べて電子密度が高く、銅微粒子表面への反応性が高いため、より好ましく用いられる。誘導結合プラズマのアンテナについては放電管の周りに導線を巻き付けるコイル型や、絶縁性の平板上に波状の配線を行い、その上に放電管を配置する平板型があるが、特に限定されない。印加する交流の周波数は300kHz〜30GHzが好ましく、3MHz〜3GHzがより好ましい。この範囲の周波数を利用するのは、低電力で気体の電離(プラズマ化)が起きやすく、大気圧下においてプラズマ中のイオンの振幅が1mm以下となり、放電管壁での損失が抑制されて反応性が高いプラズマガスが得られるためである。高反応性の誘導結合プラズマを照射する場合は、高周波電圧の印加を周期的に印加することにより、基材を損傷させない温度まで照射するプラズマの温度を低下させることが好ましい。プラズマの温度は周期ごとの高周波電圧の印加時間の占める割合によって決まる。プラズマのもつ温度は銅微粒子の焼結を促進する効果があるため、基材を損傷させない程度の高温が好ましい。
プラズマ状態の気体:
本発明においては上記プラズマ発生の方式によってプラズマ状態となった気体を、銅微粒子を含む塗布膜に照射することを特徴としている。プラズマ化される気体としては、以下に例示される還元性ガス及び/又は不活性ガスが挙げられる。
還元性ガス:
還元性ガスは、水素、アンモニア、一酸化炭素といった一般的に知られたガスや、二酸化炭素や水蒸気といったプラズマによる分解で還元能を示すガスが挙げられるが、還元能力の観点から、好ましくは水素、アンモニア、一酸化炭素である。ガス毒性の観点から、さらに好ましくは水素またはアンモニアである。なお、プラズマ中の酸素イオンやラジカルが銅微粒子表面と酸化反応を起こして焼結現象を阻害するのを防ぐという観点から、本発明で使用される還元ガス中の酸素含有量は1.0vol%以下であり、好ましくは0.1vol%以下である。
不活性ガス:
不活性ガスは、窒素、アルゴン、ヘリウム、キセノン、ネオンが挙げられるが、プロセスコストを低く抑えるという観点から、好ましくは窒素、アルゴンまたはこれらの混合ガスである。なお、プラズマ中の酸素イオンやラジカルが銅微粒子表面と酸化反応を起こして焼結現象を阻害するのを防ぐという観点から、本発明で使用される不活性ガス中の酸素含有量は0.1vol%以下であり、好ましくは0.01vol%以下である。
還元性ガスと不活性ガスの混合ガス:
還元性ガスと不活性ガスの混合ガスにおける混合比については特に限定はないが、還元性ガスがアンモニア、一酸化炭素等の高価かつ有毒性のガスについては、混合ガスの合計容積に対する還元性ガス量が20vol%以下が好ましく、5vol%以下がより好ましい。還元性ガスが爆発性のある水素等の場合は、水素の爆発限界値を考慮して、混合ガスの合計容積に対する還元性ガス量が10vol%以下が好ましく、3vol%以下がより好ましい。
プラズマ状態の気体を照射する工程:
銅微粒子及び還元剤を含有したペーストを塗布し、乾燥させた銅微粒子からなる塗布膜に、プラズマ状態の気体を照射することで、活性化したプラズマ状態の気体内にあるイオンやラジカル成分、およびプラズマそのものが持つ熱エネルギーによって、塗膜中の還元剤と銅微粒子表面の酸化膜との還元反応が促進される。特に、プラズマ状態の気体に還元性ガスが含まれていると、塗布膜内の還元剤に加えて、プラズマガス内の還元性のイオンやラジカルが銅微粒子膜内で反応し、焼結反応が一層促進される。具体的には、図3のように誘導結合型や容量結合型によって発生させたプラズマの発生部位に気体を流し続けることで、発生部の出口から吹き出たプラズマガスを吹き出し口から好ましくは0.1mm以上5cm以下、より好ましくは0.5mm以上1cm以下の距離に銅微粒子からなる膜を移動させて曝露する。0.1mmより距離が短すぎると距離が一定の状態で照射するのが技術的に困難で、生産において均一に照射することが極めて難しくなる。また距離が5cmより長すぎるとプラズマ内のイオン・ラジカル濃度が減少し、外部雰囲気の酸素などが焼結阻害を起こすなど、プラズマ内の反応が有効的に利用できなかったり、プラズマの吹き出し長さを大きくする必要があるため、ガス流量が増大しコストの増大につながる場合がある。
プラズマ状態の気体の照射時間は、好ましくは0.01秒から1分、より好ましくは0.1秒から10秒である。照射時間が短くて済むと、ロール・トゥ・ロールプロセスの製造ラインにおけるプラズマ照射装置の設備面積が小さくなり、ライン速度が早くなるため生産性が高まる。一方、照射時間が長すぎると設備面積が大きくなり、ライン速度が遅くなるため生産性が悪く、また、誘導結合型のプラズマ状態の気体を照射する場合において、継続的に高周波電圧を印加して熱エネルギーを持つ場合は、長時間照射し続けると基材を損傷する場合がある。ただし、高周波電圧の印加を周期的に印加する場合は、基材の損傷を理由に照射時間を制限するものではない。なお、ここで言う照射時間については、図4に示すようにプラズマ照射部の製造ライン方向の幅を、基材移動速度で割った値とする。
装置耐久性の観点からプラズマ発生部・プラズマ照射部は可動せず、銅微粒子膜が塗膜・乾燥した基材を照射体(プラズマ)中を移動させるのが好ましい。ただし、所望の小型パターンや、望んだ部分のみを導電性にするなど、少量生産の場合、プラズマ照射部が銅微粒子膜上を移動して照射を行うことも妨げない。プラズマの吹き出し口の形状は円形に限らない。幅広のロール・トゥ・ロールのような高生産性のラインの場合、大面積照射のために吹き出し口をスリット形状にすることや、吹き出し口が円形のものを一定間隔で所望のフィルム幅まで1列または複数列配列されていることが好ましい。
プラズマ状態の気体周辺への不活性ガスの導入:
プラズマ状態の気体を銅微粒子からなる膜に直接照射した場合、吹き出し口から出たプラズマ状態の気体の周辺にある酸素がプラズマ内に混入してしまうことがある。その結果、銅微粒子の酸化を促進する酸素ラジカルや酸素イオンが銅微粒子からなる膜に照射されて、焼結を抑制してしまうことがある。また、照射部はプラズマの持つ熱エネルギーにより加熱されているため、プラズマが照射体と大気が接触する箇所では、加熱により活性化している銅微粒子の表面が大気中の酸素と反応して酸化が進行してしまうことがあり、焼結する前の銅微粒子の酸化が進行して焼結が起きない問題が発生することがある。以上の問題を解決するための好ましい手段として、プラズマ状態の気体の周辺に酸素濃度が0.1%以下、より好ましくは0.01%以下の不活性ガスを導入することが挙げられる。本手段により銅膜に残留する酸素濃度を減少させ、粒子の焼結も促進され、結果として当該機構を導入しない場合に比べて、得られる銅膜の抵抗率において、低抵抗の良好な導電膜が得られる。
プラズマ状態の気体周辺への不活性ガスの照射範囲は、図5−Aの18に例示される。なお、図5−Bのようにプラズマ状態の気体を照射する範囲が不活性ガスの照射範囲を含まない状態については銅膜の酸化が起きてしまうので、好ましくない。前記不活性ガスの導入方法は特に限定されないが、例えば、プラズマ周辺にプラズマと同じ方向から導入する方法(図6)やプラズマ状態の気体が照射される方向と垂直の方向(基材の移動方向)から導入する方法(図7)を挙げることができるが、プラズマ状態の気体周辺に導入する不活性ガスの導入量の低減や、装置の安定性の観点から図6に示すようなプラズマ状態のガスを照射する方向と同じ方向から導入する方法が好ましい。また、プラズマ状態の気体周辺に導入する不活性ガスの中に還元性ガスを含有させることは、プラズマ状態の気体中の活性化されたイオンやラジカルが、プラズマ状態の気体の周辺に導入した不活性ガスに反応して、さらに照射体のイオン、ラジカル濃度が増大して、銅微粒子膜との反応性が高まる効果が得られるため、より好ましい。
以下、本発明を実施例により、具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
(1)焼結体の構造
焼結体の構造は、日立ハイテクノロジー社製走査電子顕微鏡装置(S−4800)により10kV、50.0k倍の倍率で観察した。
(2)膜の酸化度
膜の酸化度(酸素残留量)は前記の走査電子顕微鏡装置に付随したホリバ社製エネルギー分散型X線分析装置(EX−250)によって走査電子顕微鏡装置で20kV、100倍の倍率で観察時の酸素原子濃度比を測定した。
(3)銅薄膜の抵抗率
銅薄膜の抵抗率は株式会社ダイアインスツルメンツ製ロレスターGPを用いて4端子4探針法により測定した。検出限界値は1.0×10Ω・cmである
(4)誘導結合常圧プラズマ発生装置
誘導結合常圧プラズマ発生装置は、特開2005−267975号公報に開示されるスポット型常圧プラズマ装置を利用した。アルミナ平板上に高周波を印加する波上の銅配線を施し、その直上に石英性の絶縁管を接触させて導入ガスをプラズマ化する。高周波電源から約100MHzのVHF帯の高周波を、整合回路を介して電力換算で50W印加している。反射電力は2〜5W程度であった。また、プラズマ状態のガスの吹き出し方向と同じ方向から不活性ガスをプラズマ状態のガスの周りに導入することが可能な機構を要する。内径0.5mmの石英管の照射口から約2mm離して銅微粒子膜に照射を行った。照射体であるプラズマの大きさを発光部分で評価すると照射体は断面が円形状で直径が約1mmであった。
(5)測定回数、サンプリング方法
測定回数は各条件において、各3回行い、その平均値を測定値とした。
[実施例1]
エチレングリコール(以下、EGという)にポリビニルピロリドン(Mw=10000)を30重量%溶解させた(以下、PVP30%EG溶液という)。銅ナノ粒子(Aldrich社製 数平均粒子径:50nm)2.0g、PVP30%EG溶液0.5gを、攪拌機(シンキー社製 ARV−100)を用いて3分間攪拌した後、三本ロール(エグザクト・テクノロジーズ社製 M−50)を用いて混練してペースト化した。このペーストをバーコーター(No.5)を用いて3cm角のポリイミドフィルム(東レ・デュポン製ポリイミドフィルム500V)に塗布し、フィルム上に銅微粒子ペースト膜を形成した。この銅微粒子膜がついたフィルムを真空オーブン内(圧力:1.0×10−5atm)で70℃に加熱しながら2時間乾燥させた。(以下、銅EG乾燥膜という)この時の膜の抵抗率は、1.0×10Ω・cm以上であった。膜中の酸素原子濃度はエネルギー分散型X線分析装置で測定した結果、膜全体の15%であった。
銅EG乾燥膜がついたフィルムに対して、常圧誘導結合プラズマ発生装置でプラズマガス周辺にガスを導入せずに、100sccmの流量で流れるアルゴンプラズマを2mm/sの速度(照射時間0.5s)で移動させながら照射した。フィルムは熱やプラズマによってダメージは受けていなかった。膜中の酸素原子濃度はエネルギー分散型X線分析装置で測定した結果、膜全体の13%であった。銅薄膜の抵抗率は表1の通りであった。
[実施例2]
実施例1の方法で調整した銅EG乾燥膜がついたフィルムに対して、常圧誘導結合プラズマ発生装置でプラズマガス周辺に窒素ガスを100sccm導入しながら、100sccmの流量で流れるアルゴンプラズマを2mm/sの速度(照射時間0.5s)で移動させながら照射した。フィルムは熱やプラズマによってダメージは受けていなかった。膜中の酸素原子濃度はエネルギー分散型X線分析装置で測定した結果、膜全体の1%であった。銅薄膜の抵抗率は表1の通りであった。照射時の膜の電子顕微鏡の写真が図9であり、照射前(図8)に比べて粒子がつながり、粗大化していることが観察された。
[実施例3]
ジメチルアミノ2,3-プロパンジオール(以下、DMAPDという)にポリビニルピロリドン(Mw=10000)を30重量%溶解させた(以下、PVP30%DMAPD溶液という)。銅ナノ粒子(Aldrich社製 数平均粒子径:50nm)2.0g、PVP30%EG溶液0.5gを、攪拌機(シンキー社製 ARV−100)を用いて3分間攪拌した後、三本ロール(エグザクト・テクノロジーズ社製 M−50)を用いて混練してペースト化した。このペーストをバーコーター(No.5)を用いて3cm角のポリイミドフィルム(東レ・デュポン製“カプトン”500V)に塗布し、フィルム上に銅微粒子ペースト膜を形成した。この銅微粒子膜がついたフィルムを真空オーブン内(圧力:1.0×10−5atm)で70℃に加熱しながら2時間乾燥させた。(以下、銅DMAPD乾燥膜という)この時の膜の抵抗率は、1.0×10Ω・cm以上であった。膜中の酸素原子濃度はエネルギー分散型X線分析装置で測定した結果、膜全体の15%であった。銅薄膜の抵抗率は表1の通りであった。
銅DMAPD乾燥膜がついたフィルムに対して、常圧誘導結合プラズマ発生装置でプラズマガス周辺に100sccmの流量の窒素ガスを導入しながら、100sccmの流量で流れるアルゴンプラズマを2mm/sの速度(照射時間0.5s)で移動させながら照射した。フィルムは熱やプラズマによってダメージは受けていなかった。膜中の酸素原子濃度はエネルギー分散型X線分析装置で測定した結果、膜全体の1%であった。銅薄膜の抵抗率は表1の通りであった。
[実施例4]
実施例1の方法で調整した銅EG乾燥膜がついたフィルムに対して、常圧誘導結合プラズマ発生装置でプラズマガス周辺にガスを導入せずに、100sccmの流量で流れるアルゴン/水素(5%)の混合プラズマを2mm/sの速度(照射時間0.5s)で移動させながら照射した。フィルムは熱やプラズマによってダメージは受けていなかった。銅薄膜の抵抗率は表1の通りであった。
[実施例5]
実施例1の方法で調整した銅EG乾燥膜がついたフィルムに対して、常圧誘導結合プラズマ発生装置でプラズマガス周辺に窒素ガスを100sccm導入しながら、100sccmの流量で流れるアルゴン/水素(5%)の混合プラズマを2mm/sの速度(照射時間0.5s)で移動させながら照射した。フィルムは熱やプラズマによってダメージは受けていなかった。照射時の膜の電子顕微鏡の写真が図10であり、照射前(図8)に比べて粒子がつながり、粗大化していることが観察された。銅薄膜の抵抗率は表1の通りであった。
[実施例6]
実施例3の方法で調整した銅DMAPD乾燥膜がついたフィルムに対して、常圧誘導結合プラズマ発生装置でプラズマガス周辺に窒素ガスを100sccm導入しながら、100sccmの流量で流れるアルゴン/水素(5%)の混合プラズマを2mm/sの速度(照射時間0.5s)で移動させながら照射した。フィルムは熱やプラズマによってダメージは受けていなかった。銅薄膜の抵抗率は下記の通りであった。
[比較例1]
N−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPという)にポリビニルピロリドン(Mw=10000)を30重量%溶解させた(以下、PVP30%NMP溶液という)。銅ナノ粒子(Aldrich社製 数平均粒子径:50nm)2.0g、PVP30%NMP溶液0.5gを、攪拌機(シンキー社製 ARV−100)を用いて3分間攪拌した後、三本ロール(エグザクト・テクノロジーズ社製 M−50)を用いて混練してペースト化した。このペーストをバーコーター(No.5)を用いて3cm角のポリイミドフィルム(東レ・デュポン製“カプトン”500V)に塗布し、フィルム上に銅微粒子ペースト膜を形成した。この銅微粒子膜がついたフィルムを真空オーブン内で70℃に加熱しながら2時間乾燥させた。(以下、銅NMP乾燥膜という)この時の膜の抵抗率は、1.0×10Ω・cm以上であった。膜中の酸素原子濃度はエネルギー分散型X線分析装置で測定した結果、膜全体の15%であった。
銅NMP乾燥膜がついたフィルムにプラズマガス周辺にガスを導入せずに、100sccmの流量で流れるアルゴンプラズマを2mm/sの速度(照射時間0.5s)で移動させながら照射した。フィルムは熱やプラズマによってダメージは受けていなかった。銅薄膜の抵抗率は表1の通りであった。膜中の酸素原子濃度はエネルギー分散型X線分析装置で測定した結果、膜全体の20%であった。
[比較例2]
比較例1の方法で調整した銅NMP乾燥膜がついたフィルムに対して、常圧誘導結合プラズマ発生装置で常圧誘導結合プラズマ発生装置でプラズマガス周辺に100sccmの流量の窒素ガスを導入しながら、100sccmの流量で流れるアルゴンプラズマを2mm/s(照射時間0.5s)の速度で移動させながら照射した。フィルムは熱やプラズマによってダメージは受けていなかった。膜中の酸素原子濃度はエネルギー分散型X線分析装置で測定した結果、膜全体の7%であった。銅薄膜の抵抗率は表1の通りであった。
[比較例3]
比較例1の方法で調整した銅NMP乾燥膜がついたフィルムに対して、常圧誘導結合プラズマ発生装置でプラズマガス周辺にガスを導入せずに、100sccmの流量で流れるアルゴン/水素(5%)の混合プラズマを2mm/sの速度(照射時間0.5s)で移動させながら照射した。フィルムは熱やプラズマによってダメージは受けていなかった。銅薄膜の抵抗率は表1の通りであった。
[比較例4]
比較例1の方法で調整した銅NMP乾燥膜がついたフィルムに対して、常圧誘導結合プラズマ発生装置で常圧誘導結合プラズマ発生装置でプラズマガス周辺に100sccmの流量の窒素ガスを導入しながら、100sccmの流量で流れるアルゴン/水素(5%)の混合プラズマを2mm/sの速度(照射時間0.5s)で移動させながら照射した。フィルムは熱やプラズマによってダメージは受けていなかった。銅薄膜の抵抗率は表1の通りであった。
[比較例5]
比較例1の方法で調整した銅NMP乾燥膜がついたフィルムをチャンバの中に入れて1.0×10−4mTorrになるまで真空引きした後、水素ガスを導入してチャンバ内圧力を75mTorrにした。この状態で、チャンバの円形ガラス窓(石英製、厚さ1cm・直径20cm)に1周のアンテナを貼り付けた。電源から13.56MHz、電力400Wの高周波をアンテナに印加して、チャンバ内の水素ガスをプラズマ化した。銅NMP乾燥膜をガラス窓中心から3cmの距離において水素プラズマに曝露させた。曝露時間を3分、30分、120分としたときの銅薄膜の抵抗率は表2の通りであった。常圧のプラズマと比べて反応速度が遅いといえる。
[比較例6]
実施例1の方法で調整した銅EG乾燥膜がついたフィルムをチャンバの中に入れて1.0×10−4mTorrになるまで真空引きした後、水素ガスを導入してチャンバ内圧力を75mTorrにした。この状態で、チャンバの円形ガラス窓(石英製、厚さ1cm・直径20cm)に1周のアンテナを貼り付けた。電源から13.56MHz、電力400Wの高周波をアンテナに印加して、チャンバ内の水素ガスをプラズマ化した。銅NMP乾燥膜をガラス窓中心から3cmの距離において水素プラズマに曝露させた。曝露時間を3分、30分、120分としたときの銅薄膜の抵抗率は表2の通りであった。真空中でのプラズマ照射では、塗布膜中の還元剤が蒸発してしまうため、還元剤を含んでいない比較例5と比べて結果が同等であった。
1 ガスの流れ方向
2 アンテナ
3 放電管
4 プラズマ
5 整合回路
6 ガスの流れ方向
7 電極
8 プラズマ
9 整合回路
10 プラズマ発生部
11 プラズマ状態の気体の流れ
12 プラズマ
13 銅微粒子膜
14 基材
15 基材移動方向
16 プラズマ照射部の製造ライン方向の幅
17 基材移動速度
18 不活性ガスの照射部
19 プラズマ状態の気体の照射部
20 銅微粒子膜
21 プラズマ発生部
22 プラズマ状態の気体の流れ
23 不活性ガスの流れ
24 プラズマ
25 不活性ガスの流れ
26 プラズマ発生部
27 プラズマ状態の気体の流れ
28 プラズマ
29 不活性ガス
30 不活性ガスの流れ

Claims (8)

  1. 基材上に銅微粒子及び還元剤を含む組成物からなる塗布膜を形成する工程と、該塗布膜に空気中でプラズマ状態の気体を照射する工程とを含む、銅膜の製造方法。
  2. 前記プラズマ状態の気体周囲に酸素濃度がガス全体の0.1vol%以下の含有量である不活性ガスを導入する、請求項1に記載の銅膜の製造方法。
  3. 前記プラズマ状態の気体が還元性ガス及び/又は不活性ガスである、請求項1又は2に記載の銅膜の製造方法。
  4. 前記還元性ガスが、水素、アンモニア、一酸化炭素またはこれらの混合ガスである、請求項3に記載の銅膜の製造方法。
  5. 前記不活性ガスが、窒素、アルゴンまたはこれらの混合ガスである、請求項3に記載の銅膜の製造方法。
  6. 前記銅微粒子の数平均粒子径が1nm以上200nm以下であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の銅膜の製造方法。
  7. 前記塗布膜を還元剤の沸点以下の温度で加熱する工程を含む、請求項1〜6のいずれかに記載の銅膜の製造方法。
  8. 誘導結合型プラズマ発生装置で発生させたプラズマを用いる、請求項1〜7のいずれかに記載の銅膜の製造方法。
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