JP2011046075A - 画像形成装置 - Google Patents

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宏 池田
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Abstract

【課題】記録媒体に吐出された光硬化性液滴の硬化手段が小型化される。
【解決手段】記録媒体Pを搬送する記録媒体搬送手段としての搬送ベルト10と、記録媒体P上にラジカル重合型の光硬化性液滴30Aを吐出する液滴吐出手段としてのインクジェット記録ヘッド30と、光硬化性液滴30Aが吐出された記録媒体Pを挟み込む挟み込み手段(押圧ベルト16Aおよび搬送ベルト10)と、挟み込み手段で挟み込まれた状態の光硬化性液滴30Aを露光して硬化させる露光手段としての紫外線照射装置18と、を備える画像形成装置103。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成に関する。
インクを利用した画像やデータ等の記録方法の一つとして、インクジェット記録方式がある。インクジェット記録方式の原理は、ノズル、スリット、或いは多孔質フィルム等から液体或いは溶融固体インクを吐出し、紙、布、フィルム等の記録媒体に記録を行うものである。
上記インクジェット記録方式としては、例えば、紫外線硬化ユニットが、紫外線照射ランプと不活性ガス供給部とそれらを囲むチャンバー部とで構成されており、不活性ガスにより酸素濃度を下げて、酸素重合阻害を回避する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、放射線硬化性インクをインクジェット記録ヘッドから吐出して非吸収性の記録媒体上に印字を行い画像を形成し、その際、吐出後のインクを放射線照射により硬化するか或いは増粘させた後に、表面形状を調整する手段によって調整する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。尚、表面形状を調整する手段としては、ロールやベルトで加圧する方法が挙げられ、この際ロールやベルトの内部に発熱ヒーターを配設してもよい。
更に、記録媒体上の紫外線硬化型インクを、予備硬化光源を内部に備えたローラで加圧する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。この際、上記紫外線硬化型インクは紫外線照射を受け始めた後に加圧を受け、紫外線照射から加圧を受けるまでの時間T1が、インクが半硬化する時間T2よりも長く(T1>T2)、つまり加圧されるときにはインクは半硬化されている。また、上記T1とインクが硬化するT3の関係はT1<T3である。
特開2004−209706号公報 特開2003−276178号公報 特開2006−102977号公報
本発明の目的は、記録媒体に吐出された光硬化性液滴の硬化手段が小型化された画像形成装置を提供することにある。
上記課題は、以下の本発明によって達成される。
即ち、請求項1に係る発明は、
記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段と、
前記記録媒体上にラジカル重合型の光硬化性液滴を吐出する液滴吐出手段と、
前記光硬化性液滴が吐出された前記記録媒体を挟み込む挟み込み手段と、
前記挟み込み手段で挟み込まれた状態の前記光硬化性液滴を露光して硬化させる露光手段と、を備える画像形成装置である。
請求項2に係る発明は、
前記挟み込み手段は、前記光硬化性液滴を押圧する押圧部材と該押圧部材に対向して配置される対向部材とを備え、
前記押圧部材は光透過性を有し、
前記露光手段が前記挟み込み手段で挟み込まれた状態の前記光硬化性液滴に対し、前記押圧部材を介した反対側から露光して硬化させる請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項3に係る発明は、
前記押圧部材が無端状のベルト部材である請求項1または請求項2に記載の画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、紫外線照射ランプと不活性ガス供給部とそれらを囲むチャンバーを用いて光硬化性液滴を硬化させる場合に比べ、記録媒体に吐出された光硬化性液滴の硬化手段が小型化された画像形成装置が提供される。
請求項2に係る発明によれば、露光装置が挟み込まれた状態の光硬化性液滴に対して対向部材側からのみ露光して硬化させる装置に比べ、記録媒体の選択性が広がる。
請求項3に係る発明によれば、押圧部材がロール部材である場合に比べ、高速印字を行っても、記録媒体の押圧部材からの良好な剥離ができる。
第1実施形態に係る画像形成装置を示す構成図である。 第2実施形態に係る画像形成装置を示す構成図である。 (A)および(B)は第2実施形態に係る画像形成装置の変形例を示す構成図である。 第3実施形態に係る画像形成装置を示す構成図である。 第4実施形態に係る画像形成装置を示す構成図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、実質的に同じ機能を有する部材には、全図面を通して同じ符合を付与し、重複する説明は省略する場合がある。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る画像形成装置を示す構成図である。
第1実施形態に係る画像形成装置103は、図1に示すように、例えば、記録媒体Pを搬送する対向部材としての搬送ベルト10と、記録媒体P上にラジカル重合型の光硬化性液滴であるインク滴30Aを吐出する液滴吐出装置としてのインクジェット記録ヘッド30と、搬送ベルト10と対向して備えられ、インク滴30Aが吐出された記録媒体Pを搬送ベルト(対向部材)10とで挟み込む押圧部材としての押圧ベルト16Aとを備え、上記搬送ベルト10(対向部材)および押圧ベルト(押圧部材)16Aで挟み込み手段を形成している。また、上記挟み込み手段で挟み込まれた状態のインク滴30Aに対し、押圧ベルト16Aを介した反対側から露光して前記インク滴30Aを硬化させる露光装置としての紫外線照射装置18、を備える。
尚、上記において押圧ベルト16Aは、紫外線照射装置18から露光される光(紫外線)を透過する必要があり、具体的には紫外線に対する透過率が70%以上であることが必要である。更に第1実施形態における押圧ベルト16Aは、酸素非透過性の材質からなる必要がある。
また、搬送ベルト10は、例えば、4つの支持ロール10A,10B,10C,10Dにより内周面側から張力を掛けつつ回転するように支持されて配設されている。また搬送ベルト10は、記録媒体Pの幅と同等またはそれ以上の幅(軸方向長さ)を有している。
ここで、本実施形態に係る画像形成装置に作用について説明する。
上記の通り、本実施形態に係る画像形成装置103は、記録媒体P上にインク滴30Aを吐出し着弾させてインク画像を形成する画像形成装置である。該インク滴30Aとしてラジカル重合型の紫外線硬化性インクを用いた場合、ラジカル重合方式では,空気と接している「表面」近傍の活性ラジカルが酸素によって失活することによる重合阻害を受けて、硬化性が低下することが考えられる。特に、低粘度のインクではインク中の酸素の拡散が早いため、重合阻害の影響がより大きくなる。
また特に、高画質化のためにインク滴30Aのサイズを小さくした場合や、着弾したインクが盛り上がった形状(半球状)をしている場合には、その比表面積が大きくなり、着弾したインクが濡れ広がった場合にも比表面積が大きくなるため、酸素による重合阻害が顕著に発生することが考えられる。
これに対し、本実施形態に係る画像形成装置103においては、着弾したインク滴30A(硬化前のインク画像)に対して紫外線照射装置18から紫外線を照射する際、インク滴30Aが着弾した記録媒体Pが搬送ベルト10と押圧ベルト16Aとで挟み込まれる。搬送ベルト10と押圧ベルト16Aとの挟み込みによる圧力で、両ベルトで挟みこまれた領域(即ち、搬送ベルト10の移動によって記録媒体Pのインク滴30Aが着弾した部分が両ベルトで挟み込まれる領域に突入し、脱出するまでの領域)では、インク画像が押圧ベルト16Aおよび記録媒体Pの両方に接触した状態が維持される。押圧ベルト16Aと記録媒体Pとで挟み込まれた状態は、すなわち空気(酸素)から遮断された状態となる。また、盛り上がった形状で形成されたインクのドット(画像)は、押圧ベルト16Aおよび搬送ベルト10により圧力が印加されるため、盛り上がりが押し潰される。
第1実施形態に係る画像形成装置103では、押圧ベルト16Aと搬送ベルト10とによって挟み込まれ、空気(酸素)から遮断された状態のインク滴30A(硬化前のインク画像)に対し、紫外線照射装置18から紫外線を照射し、インク滴30Aを硬化させる。具体的には、記録媒体Pのインク滴30Aが着弾した部分が押圧ベルト16Aに接触した後(接触開始位置を通過した後)に紫外線照射を開始し、記録媒体Pのインク滴30Aが着弾した部分が押圧ベルト16Aから剥離される前(剥離位置に到達する前)に紫外線照射を終了する。これによりインク滴30Aが記録媒体Pの表面と強固に密着し、且つインク滴30Aが硬化して、強固なインク画像が形成される。この際、既述の通り、インク滴30Aが押圧ベルト16Aと記録媒体Pとに接触し空気(酸素)から遮断された状態で紫外線を照射するため、インク滴30Aの酸素による重合阻害の影響が効果的に回避されると考えられる。そのため、酸素の遮断を行わない場合と比べて、紫外線による重合効率が高くなり、低いエネルギーでのインクの硬化が実現される。
また、低いエネルギーでの硬化が実現されるため、消費電力が抑えられ省エネ化も達成し得る。
次に、記録媒体Pのインク滴30Aが着弾した部分が押圧ベルト16Aから剥離される位置(剥離位置)において、硬化されたインク滴30A(インク画像)を有する記録媒体Pが押圧ベルト16Aから剥離されて、画像の形成が完了する。
尚、本実施形態においては、インク滴30Aと接する押圧ベルト16Aの表面は、良好な剥離性を得る観点から表面エネルギーが低いことが望ましい。具体的には、表面自由エネルギー(γ)が低いことが望ましく、特に表面自由エネルギー(γ)は、インク滴30Aに接する表面における記録媒体Pの表面自由エネルギー(γ)よりも低いことが望ましく、下記式が成り立つ条件であることがより望ましい。
式:γ−γ>10
表面自由エネルギーの値は、例えば、以下の方法により求められる。
具体的には、接触角計CAM−200(KSV社製)を用い、Zisman法を用いた装置内臓のプログラム計算にて算出される。
次いで、本実施形態に係る画像形成装置に用いられる各部材や各装置等について説明する。
≪ラジカル重合型の光硬化性液滴≫
本実施形態において用いられるインク滴30A等のラジカル重合型の光硬化性液滴について説明する。
・光硬化性材料
光硬化性液滴は、外部からの光の刺激により硬化する光硬化性材料を少なくとも含んでいる。ここで、光硬化性液滴に含有される「外部からの光の刺激により硬化する光硬化性材料」とは、外部からの光の刺激によって硬化し、「硬化性樹脂」となる材料を意味する。具体的には、例えば、硬化性のモノマー、硬化性のマクロマー、硬化性のオリゴマー、硬化性のプレポリマー等が挙げられる。
光硬化性材料としては、例えば、紫外線光硬化性材料、電子線光硬化性材料等が挙げられる。紫外線光硬化性材料は最も望ましい。電子線光硬化性材料は、重合開始剤が不要である。
紫外線光硬化性材料を硬化することにより得られる「紫外線硬化性樹脂」としては、例えば、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マレイミド樹脂、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリビニルエーテル樹脂などが挙げられる。そして、その光硬化性液滴は、紫外線硬化性のモノマー、紫外線硬化性のマクロマー、紫外線硬化性のオリゴマー、及び紫外線硬化性のプレポリマーの少なくとも1種を含んでいる。また、光硬化性液滴は、紫外線硬化反応を進行させるための紫外線重合開始剤を含んでいることが望ましい。さらに光硬化性液滴は、重合反応をより進行させるための、反応助剤、重合促進剤等を含んでいてもよい。
ここで、紫外線硬化性のモノマーとしては、例えば、アルコール/多価アルコール/アミノアルコール類のアクリル酸エステル、アルコール/多価アルコール類のメタクリル酸エステル、アクリル脂肪族アミド、アクリル脂環アミド、アクリル芳香族アミド類等のラジカル光硬化性材料;エポキシモノマー、オキセタンモノマー、ビニルエーテルモノマー等のカチオン光硬化性材料;などが挙げられる。上記紫外線硬化性のマクロマー、紫外線硬化性のオリゴマー、紫外線硬化性のプレポリマーとしては、これらモノマーを定められた重合度で重合させたものの他、エポキシ、ウレタン、ポリエステル、ポリエーテル骨格に、アクリロイル基やメタクリロイル基を付加した、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ウレタンメタクリレート、ポリエステルメタクリレート等のラジカル光硬化性材料が挙げられる。
硬化反応がラジカル反応により進行するタイプである上記光硬化性液滴においては、紫外線重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、チオキサントン系、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシケトン、α−ヒドロキシアルキルフェノン、α−アミノケトン、α−アミノアルキルフェノン、モノアシルフォスフィンオキサイド、ビスアシルフォスフィンオキサイド、ヒドロキシベンゾフェノン、アミノベンゾフェノン、チタノセン型、オキシムエステル型、オキシフェニル酢酸エステル型などが挙げられる。
電子線光硬化性材料を硬化することにより得られる「電子線硬化性樹脂」としては、例えば、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。そして、その光硬化性液滴は、電子線硬化性のモノマー、電子線硬化性のマクロマー、電子線硬化性のオリゴマー、及び電子線硬化性のプレポリマーの少なくとも1種を含んでいる。
ここで、電子線硬化性のモノマー、電子線硬化性のマクロマー、電子線硬化性のオリゴマー、電子線硬化性のプレポリマーとしては、紫外線硬化性の材料として列挙したものがそのまま使用し得る。
以上のように、光硬化性材料は、紫外線、電子線等の光エネルギーにより硬化(例えば、重合反応が進行することによる硬化)するものであれば何でもよい。
上記光硬化性材料の中でも、硬化速度の速い材料(例えば、重合の反応速度が速い材料)が望ましい。
光硬化性材料は、記録媒体等との濡れ性を考慮して、Siやフッ素等による変性がされていてもよい。また光硬化性材料は、硬化速度と硬化度を考慮すると、多官能のプレポリマーを含有するのが望ましい。
また、光硬化性液滴には、上記硬化反応に寄与する主成分(モノマー、マクロマー、オリゴマー、およびプレポリマー、重合開始剤等)を溶解または分散するための水や有機溶媒を含んでいてもよい。但し、当該主成分の比率が例えば30質量%以上の範囲が挙げられる。
・記録材
さらに光硬化性液滴には、記録材を含んでもよい。記録材としては、主に色材が挙げられる。色材としては、染料、顔料のいずれも用いられるが、顔料であること望ましい。顔料としては有機顔料、無機顔料のいずれも使用され、黒色顔料ではファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック顔料等が挙げられる。黒色とシアン、マゼンタ、イエローの3原色顔料のほか、赤、緑、青、茶、白等の特定色顔料や、金、銀色等の金属光沢顔料、無色または淡色の体質顔料、プラスチックピグメント等を使用してもよい。また、本実施形態のために、新規に合成した顔料でも構わない。
また、シリカ、アルミナ、または、ポリマービード等をコアとして、その表面に染料または顔料を固着させた粒子、染料の不溶レーキ化物、着色エマルション、着色ラテックス等を顔料として使用する方法もある。
ここで、色材として顔料を使用した場合には、併せて顔料分散剤を用いることが望ましい。使用される顔料分散剤としては、高分子分散剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤等が挙げられる。
これら顔料分散剤は、単独で用いても、二種類以上を併用しても構わない。顔料分散剤の添加量は、顔料により大きく異なるため一概には言えないが、一般に顔料に対し、合計で0.1質量%以上100質量%以下が挙げられる。
色材として水に自己分散可能な顔料も用いられる。水に自己分散可能な顔料とは、顔料表面に水に対する可溶化基を数多く有し、高分子分散剤が存在しなくとも水中で分散する顔料のことを指す。具体的には、通常のいわゆる顔料に対して酸・塩基処理、カップリング剤処理、ポリマーグラフト処理、プラズマ処理、酸化/還元処理等の表面改質処理等を施すことにより、水に自己分散可能な顔料が得られる。
自己分散顔料としては、その表面に官能基として少なくともスルホン酸、スルホン酸塩、カルボン酸、またはカルボン酸塩を有する顔料であることが望ましい。より望ましくは、表面に官能基として少なくともカルボン酸、またはカルボン酸塩を有する顔料である。
更に、樹脂により被覆された顔料等も使用される。これは、マイクロカプセル顔料と呼ばれ、大日本インキ化学工業社製、東洋インキ社製などの市販のマイクロカプセル顔料だけでなく、本実施形態のために試作されたマイクロカプセル顔料等も使用される。
また、高分子物質を上記顔料に物理的に吸着または化学的に結合させた樹脂分散型顔料も用いられる。
記録材としては、その他、親水性のアニオン染料、直接染料、カチオン染料、反応性染料、高分子染料等や油溶性染料等の染料類、染料で着色したワックス粉・樹脂粉類やエマルション類、蛍光染料や蛍光顔料、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、フェライトやマグネタイトに代表される強磁性体等の磁性体類、酸化チタン、酸化亜鉛に代表される半導体や光触媒類、その他有機、無機の電子材料粒子類などが挙げられる。
記録材の含有量(濃度)は、例えばインクに対して5質量%以上30質量%以下の範囲が挙げられる。
・溶媒
また光硬化性液滴には、上記硬化反応に寄与する主成分(モノマー、マクロマー、オリゴマー、およびプレポリマー、重合開始剤等)を溶解または分散するための水性溶媒や油性溶媒を含んでいてもよい。
まず水性溶媒について説明する。水性溶媒としては、水が挙げられ、特にイオン交換水、超純水、蒸留水、限外濾過水を使用することがよい。また、水性溶媒と共に、水溶性有機溶媒を用いてもよい。水溶性有機溶媒としては、多価アルコール類、多価アルコール類誘導体、含窒素溶媒、アルコール類、含硫黄溶媒等が使用される。また水溶性有機溶媒としては、その他、炭酸プロピレン、炭酸エチレン等も用いられる。
水溶性有機溶媒は1種類以上使用してもよい。水溶性有機溶媒の含有量としては、例えば1質量%以上70質量%以下の範囲が挙げられる。
次に、油性溶媒について説明する。油性溶媒としては、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、グリコール類、含窒素溶媒、植物油等の有機溶媒が使用される。
上記溶媒は単独もしくは二種以上併用してもよい。
・その他の添加剤
次に、その他の添加剤について説明する。光硬化性液滴には、その他、必要に応じて、界面活性材が添加される。
界面活性剤の種類としては、各種のアニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられ、望ましくは、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤が用いられる。
これらの界面活性剤は単独で使用しても混合して使用してもよい。また界面活性剤の親水性/疎水性バランス(HLB)は、溶解性等を考慮すると例えば3以上20以下の範囲が挙げられる。
これらの界面活性剤の添加量は、例えば0.001質量%以上5質量%以下が挙げられる。
また、光硬化性液滴には、その他、浸透性を調整する目的で浸透剤、吐出性改善等の特性制御を目的でポリエチレンイミン、ポリアミン類、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等や、導電率、pHを調整するために水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属類の化合物等、その他、pH緩衝剤、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線吸収剤、およびキレート化剤等も添加される。
・特性
次に、光硬化性液滴の好適な特性について説明する。まず、光硬化性液滴の表面張力は、例えば20mN/m以上45mN/m以下の範囲が挙げられる。
ここで、表面張力としては、ウイルヘルミー型表面張力計(協和界面科学株式会社製)を用い、23℃、55%RHの環境において測定した値を採用した。
光硬化性液滴の粘度は、1.5mPa・s以上30mPa・s以下の範囲が挙げられる。
ここで、粘度としては、レオマット115(Contraves製)を測定装置として用いて、測定温度は23℃、せん断速度は1400s−1の条件で測定した値を採用した。
なお、光硬化性液滴は、上記構成に限定されるものではない。記録材以外に、例えば、液晶材料、電子材料など機能性材料を含むものであってもよい。
≪液滴吐出手段≫
次いで、本実施形態において用いられるインクジェット記録ヘッド30等の液滴吐出手段について説明する。
インクジェット記録ヘッド30は、例えば、搬送ベルト10によって搬送される記録媒体Pにインク滴30A等の液滴を吐出するための手段である。
記録ヘッド30は、張力が掛けられて回転支持された搬送ベルト10における非屈曲領域上で、且つ搬送ベルト10表面と記録ヘッド30のノズル面との距離が例えば0.7mm以上1.5mm以下にして配置されている。
また、図1に示す記録ヘッド30は、例えば、記録媒体Pの幅と同等またはそれ以上の幅を持つライン型インクジェット記録ヘッドが用いられている。
記録ヘッド30の液滴の付与方式は、圧電素子駆動型、発熱素子駆動型等、液滴を付与し得る方式であれば制限はない。
≪記録媒体≫
次いで、本実施形態において用いられる記録媒体Pについて説明する。
記録媒体Pとしては、浸透媒体(例えば、普通紙や、コート紙等)、非浸透媒体(例えば、アート紙、樹脂フィルムなど)、いずれも適用される。記録媒体Pは、これらに限られず、その他、半導体基板など工業製品も含まれる。
≪押圧部材≫
次いで、本実施形態において用いられる押圧ベルト16A等の押圧部材について説明する。
第1実施形態における押圧ベルト16Aは、酸素非透過性の材質からなるベルトである。押圧ベルト16Aの材料としては、例えば、各種の樹脂(例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエーテルサルフォン、フッ素系樹脂等)、各種のゴム(例えば、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、イソプレンゴム、スチレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、ウレタンゴム、エピクロロヒドリンゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等)等、ステンレス等の金属材料等が挙げられる。押圧ベルト16Aは、単層構成でもよいし、積層構成でもよい。
上記の通り、本実施形態においては、紫外線照射装置18が押圧ベルト16Aの内側(インク滴30Aと接する面の反対側)に設けられているため、紫外線等は押圧ベルト16Aを透過した後にインク滴30Aに照射される。したがって、押圧ベルト16Aは、インク滴30Aに効率よく紫外線を照射させ、反応熱の発生を抑制するため、紫外線透過性が高く、紫外線に対する耐久性が高いものが望ましい。具体的には、例えば、押圧ベルト16Aの紫外線透過率が70%以上であることが望ましい。押圧ベルト16Aの紫外線透過率が上記範囲であることにより、インク滴30Aの硬化反応に必要な紫外線エネルギーが効率よくインク滴30Aに供給されると共に、押圧ベルト16Aが紫外線を吸収すること等による熱の発生が抑制される。
尚、紫外線透過率は以下の方法により測定され、本明細書に記載の数値は該方法によって測定されたものである。
紫外可視分光光度計(商品名:U−570、日本分光社製)を用いて、波長365nm以上400nm以下における分光スペクトルを測定し、この押圧ベルト16Aの紫外線透過率を測定する。尚、測定を行う押圧ベルト16Aの試験片は、実際に使用する押圧ベルトより採取し、膜厚も実際に使用する膜厚にて測定を行い、押圧ベルト16Aの紫外線透過率の測定が行われる。
この押圧ベルト16Aを形成する材料としては、具体的には、例えば、ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)、ポリイミドフイルム、ポリオレフィン系フィルム等が挙げられる。
また前述の通り、本実施形態においてはインク滴30Aに接する表面における押圧ベルト16Aの表面自由エネルギー(γ)が低いことが望ましい。特に、表面自由エネルギー(γ)は、インク滴30Aに接する表面における記録媒体Pの表面自由エネルギー(γ)よりも低いことが望ましく、下記式が成り立つ条件であることがより望ましい。
式:γ−γ>10
表面自由エネルギーの値は、前述の方法により求められる。
押圧ベルト16Aは、上記表面自由エネルギー(γ)の値を低くするために、インク滴30Aに接する表面に表面離型層を設けてもよい。
表面離型層に用いられる材料としては、例えば、フッ素系樹脂材料等が挙げられ、具体的には、例えば、フッソ樹脂、フッソ変性ウレタンおよびシリコーン樹脂、共重合フッソゴム、フッソ樹脂−共重合ビニルエーテル、PFA(4フッ化エチレンパーフルオロアルコキシ樹脂)、FEP(4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合塗料)などの粉体塗料または樹脂チューブ、PTFE(4フッ化エチレン)塗料、PTFE分散ウレタン塗料、さらにETFE(ポリテトラフルオロエチレン)チューブ、PVdF(ポリビニリデンフルオライド)、PHV(ポリテトラフルオロビニリデン)樹脂材料等が挙げられる。
この中でも、上記光の刺激に対する透過性の高い材料を用いることが望ましい。また、上記光の刺激に対する透過性の低い材料を用いる場合は、表面離型層の膜厚を薄くする方が望ましい。
尚、本実施形態における押圧部材としては、必ずしもベルト状である必要はなく、ロール状の押圧部材を用いてもよい。ロール状の押圧部材としては、例えば、金属製や樹脂製等の芯金表面に、前述の挟み込みベルトを巻き付けたロール等が挙げられる。
但し、押圧部材としては、より広いニップが得られ、空気の遮断が良好に行われ、より効率的に硬化しうる点から、ベルト状のものがより望ましい。
また前述の通り、記録媒体Pおよび対向部材10として透明(即ち紫外線等の光に対する透過率が高い)なものを用いる場合には、紫外線照射装置18等の露光装置を対向部材10の内側(記録媒体Pと接する面の反対側)に設けて、紫外線等の光を対向部材10側からインク滴30Aに照射してもよい。その場合、押圧ベルト16A等の押圧部材としては、透明(即ち紫外線等の光に対する透過率が高い)なものを用いる必要はない。
また、押圧ベルト16Aは、付着したインク滴30Aを除去するためのクリーニング装置を備えていてもよい。該クリーニング装置としては、例えば、ブレードクリーニング、粘着ロールクリーニング等が挙げられる。
≪露光手段≫
次いで、本実施形態において用いられる紫外線照射装置18等の露光手段について説明する。
押圧ベルト16Aの内側(インク滴30Aと接する面の反対側)には、記録媒体P上に着弾したインク滴30Aに紫外線等の光の刺激を付与するための紫外線照射装置18等の露光手段が設けられている。尚、前述の通り、記録媒体Pおよび対向部材10として透明(即ち紫外線等の光に対する透過率が高い)なものを用いる場合には、紫外線照射装置18等の露光手段は、対向部材10の内側(記録媒体Pと接する面の反対側)に設けて、紫外線等の光を対向部材10側からインク滴30Aに照射してもよい。
ここで、紫外線照射装置18としては、例えば、メタルハライドランプ、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、デイープ紫外線ランプ、マイクロ波を用い外部から無電極で水銀灯を励起するランプ、紫外線レーザー、キセノンランプ、UV−LED(紫外線発光ダイオード)などが適用される。
<第2実施形態>
図2は、第2実施形態に係る画像形成装置のインクジェット記録ヘッド、押圧ベルト、および紫外線照射装置の部分を拡大して示す構成図である。第2実施形態に係る画像形成装置は、スキャン型のインクジェット記録ヘッドを用いた態様であり、図2は記録媒体Pの搬送方向から見た図である(従って図1とは視点が異なる)。
第2実施形態に係る画像形成装置は、図2に示すように、記録媒体Pの幅と同等またはそれ以上の幅を持つライン型インクジェット記録ヘッドではなく、記録媒体Pよりも狭い幅を持ち記録媒体Pの搬送方向と直行する方向に移動するスキャン型インクジェット記録ヘッド130を備え、且つ該スキャン型インクジェット記録ヘッド130が移動する方向(記録媒体Pの搬送方向と直行する方向)の後ろ側に、押圧ベルト116Aおよび紫外線照射装置118を備える。押圧ベルト116Aおよび紫外線照射装置118は、スキャン型インクジェット記録ヘッド130の移動に追随して移動する。これ以外の構成については、第1実施形態に記載の構成が採用されるため、その説明を省略する。
ここで、第2実施形態に係る画像形成装置の作用について説明する。
第2実施形態においては、スキャン型インクジェット記録ヘッド130より、インク滴30Aが吐出され、記録媒体P上に画像が形成される。スキャン型インクジェット記録ヘッド130は、記録媒体Pの搬送方向と直行する方向(図2における矢印方向)に移動しながらインク滴30Aを吐出し、記録媒体Pの一端に到達するとまた他端まで戻り、この動作を繰り返して画像を形成する。
第2実施形態に係る画像形成装置においては、着弾したインク滴30A(硬化前のインク画像)に対して、スキャン型インクジェット記録ヘッド130の移動に追随して移動する紫外線照射装置118から紫外線が照射される。この際、インク滴30Aが着弾した記録媒体Pが搬送ベルト10と押圧ベルト116Aとで挟み込まれる。搬送ベルト10と押圧ベルト116Aとの挟み込みによる圧力で、両ベルトで挟みこまれた領域(即ち、押圧ベルト116Aの移動によって記録媒体Pのインク滴30Aが着弾した部分が両ベルトで挟み込まれる領域に突入し、脱出するまでの領域)では、インク画像が押圧ベルト116Aおよび記録媒体Pの両方に接触した状態が維持される。押圧ベルト116Aと記録媒体Pとで挟み込まれた状態は、すなわち空気(酸素)から遮断された状態となる。また、盛り上がった形状で形成されたインクのドット(画像)は、押圧ベルト116Aおよび搬送ベルト10により圧力が印加されるため、盛り上がりが押し潰される。
第2実施形態に係る画像形成装置では、押圧ベルト116Aと搬送ベルト10とによって挟み込まれ、空気(酸素)から遮断された状態のインク滴30A(硬化前のインク画像)に対し、紫外線照射装置118から紫外線を照射し、インク滴30Aを硬化させる。具体的には、記録媒体Pのインク滴30Aが着弾した部分が押圧ベルト116Aに接触した後(接触開始位置を通過した後)に紫外線照射を開始し、記録媒体Pのインク滴30Aが着弾した部分が押圧ベルト116Aから剥離される前(剥離位置に到達する前)に紫外線照射を終了する。これによりインク滴30Aが記録媒体Pの表面と強固に密着し、且つインク滴30Aが硬化して、強固なインク画像が形成される。この際、既述の通り、インク滴30Aが押圧ベルト116Aと記録媒体Pとに接触し空気(酸素)から遮断された状態で紫外線を照射するため、インク滴30Aの酸素による重合阻害の影響が効果的に回避されると考えられる。そのため、酸素の遮断を行わない場合と比べて、紫外線による重合効率が高くなり、低いエネルギーでのインクの硬化が実現される。
また、低いエネルギーでの硬化が実現されるため、消費電力が抑えられ省エネ化も達成し得る。
次に、押圧ベルト116Aが記録媒体Pのインク滴30Aが着弾した部分を通過して剥離される位置(剥離位置)において、硬化されたインク滴30A(インク画像)を有する記録媒体Pが押圧ベルト116Aから剥離されて、画像の形成が完了する。
尚、本実施形態においては、インク滴30Aと接する押圧ベルト116Aの表面は、良好な剥離性を得る観点から表面エネルギーが低いことが望ましい。具体的には、表面自由エネルギー(γ)が低いことが望ましく、特に表面自由エネルギー(γ)は、インク滴30Aに接する表面における記録媒体Pの表面自由エネルギー(γ)よりも低いことが望ましく、下記式が成り立つ条件であることがより望ましい。
式:γ−γ>10
尚、図2においては、一方向に移動する場合にのみインク滴30Aを吐出するスキャン型インクジェット記録ヘッド130の構成を示しているが、図3(A)および図3(B)に示すごとく、両方向の何れに移動する場合にもインク滴30Aを吐出するスキャン型インクジェット記録ヘッド230を用いてもよい。この場合には、スキャン型インクジェット記録ヘッド230の移動方向の両側に押圧ベルト216A−1,216A−2および紫外線照射装置218−1,218−2を配置してもよい。尚、その際には、スキャン型インクジェット記録ヘッド230の移動方向に対して下流に配置される押圧ベルト216A−1および紫外線照射装置218−1(または押圧ベルト216A−2および紫外線照射装置218−2)にて挟み込みと紫外線照射を行うように、動作を制御する。動作制御とは、少なくとも紫外線照射装置218−1,218−2による紫外線照射を制御することを指し、更には押圧ベルト216A−1または216A−2による挟み込みを制御する(換言すると記録媒体Pから押圧ベルト216A−1または216A−2を離間させる)ことが望ましい。
また、押圧ベルト216A−1および216A−2は、スキャン型インクジェット記録ヘッド230の移動速度と等速に搬送されるように駆動制御されることが望ましい。
<第3実施形態>
図4は、第3実施形態に係る画像形成装置を示す構成図である。第3実施形態に係る画像形成装置は、4つのライン型インクジェット記録ヘッドを用いた態様であり、図4は記録媒体Pの搬送方向と直交する方向から見た図である。
第3実施形態に係る画像形成装置は、記録媒体P1に黒色のインク滴30Aを吐出するインクジェット記録ヘッド330K、シアン色のインク滴30Aを吐出するインクジェット記録ヘッド330C、マゼンタ色のインク滴30Aを吐出するインクジェット記録ヘッド330M、イエロー色のインク滴30Aを吐出するインクジェット記録ヘッド330Yを有し、これら4つのインクジェット記録ヘッド330K,C,M,Yの記録媒体P1の搬送方向下流側に、押圧ベルト316Aおよび紫外線照射装置318を備える。尚、図4における340はプラテン、342は圧力対向ロールである。これ以外の構成については、第1実施形態に記載の構成が採用されるため、その説明を省略する。
第3実施形態に係る画像形成装置は、特に、記録媒体P1として、液浸透性のメディア(例えば上質紙やコート紙等)を用いる場合に好適である。液浸透性のメディアに着弾したインク滴30Aは、液浸透性のメディアの表面における凹凸の影響、インク滴30Aが濡れ拡がることによる影響で仮固定される。
ここで、第3実施形態に係る画像形成装置に作用について説明する。
第3実施形態においては、インクジェット記録ヘッド330K,C,M,Yより、インク滴30Aが吐出され、記録媒体P1上に画像が形成される。
第3実施形態に係る画像形成装置においては、着弾したインク滴30A(硬化前のインク画像)に対して、紫外線照射装置318から紫外線が照射される。この際、インク滴30Aが着弾した記録媒体P1が搬送ベルト10と押圧ベルト316Aとで挟み込まれる。搬送ベルト10と押圧ベルト316Aとの挟み込みによる圧力で、両ベルトで挟みこまれた領域(即ち、押圧ベルト316Aの移動によって記録媒体P1のインク滴30Aが着弾した部分が両ベルトで挟み込まれる領域に突入し、脱出するまでの領域)では、インク画像が押圧ベルト316Aおよび記録媒体P1の両方に接触した状態が維持される。押圧ベルト316Aと記録媒体P1とで挟み込まれた状態は、すなわち空気(酸素)から遮断された状態となる。また、盛り上がった形状で形成されたインクのドット(画像)は、押圧ベルト316Aおよび搬送ベルト10により圧力が印加されるため、盛り上がりが押し潰される。
第3実施形態に係る画像形成装置では、押圧ベルト316Aと搬送ベルト10とによって挟み込まれ、空気(酸素)から遮断された状態のインク滴30A(硬化前のインク画像)に対し、紫外線照射装置318から紫外線を照射し、インク滴30Aを硬化させる。具体的には、記録媒体P1のインク滴30Aが着弾した部分が押圧ベルト316Aに接触した後(接触開始位置を通過した後)に紫外線照射を開始し、記録媒体P1のインク滴30Aが着弾した部分が押圧ベルト316Aから剥離される前(剥離位置に到達する前)に紫外線照射を終了する。これによりインク滴30Aが記録媒体P1の表面と強固に密着し、且つインク滴30Aが硬化して、強固なインク画像が形成される。この際、既述の通り、インク滴30Aが押圧ベルト316Aと記録媒体P1とに接触し空気(酸素)から遮断された状態で紫外線を照射するため、インク滴30Aの酸素による重合阻害の影響が効果的に回避されると考えられる。そのため、酸素の遮断を行わない場合と比べて、紫外線による重合効率が高くなり、低いエネルギーでのインクの硬化が実現される。
また、低いエネルギーでの硬化が実現されるため、消費電力が抑えられ省エネ化も達成し得る。
次に、記録媒体P1のインク滴30Aが着弾した部分が押圧ベルト316Aから剥離される位置(剥離位置)において、硬化されたインク滴30A(インク画像)を有する記録媒体P1が押圧ベルト316Aから剥離されて、画像の形成が完了する。
尚、本実施形態においては、インク滴30Aと接する押圧ベルト316Aの表面は、良好な剥離性を得る観点から表面エネルギーが低いことが望ましい。具体的には、表面自由エネルギー(γ)が低いことが望ましく、特に表面自由エネルギー(γ)は、インク滴30Aに接する表面における記録媒体Pの表面自由エネルギー(γ)よりも低いことが望ましく、下記式が成り立つ条件であることがより望ましい。
式:γ−γ>10
<第4実施形態>
図5は、第4実施形態に係る画像形成装置を示す構成図である。第4実施形態に係る画像形成装置は、4つのライン型インクジェット記録ヘッドを用い、且つ4つの押圧ベルトおよび4つの紫外線照射装置を用いた態様であり、図5は記録媒体P2の搬送方向と直交する方向から見た図である。
第4実施形態に係る画像形成装置は、記録媒体P2に黒色のインク滴30Aを吐出するインクジェット記録ヘッド430K、シアン色のインク滴30Aを吐出するインクジェット記録ヘッド430C、マゼンタ色のインク滴30Aを吐出するインクジェット記録ヘッド430M、イエロー色のインク滴30Aを吐出するインクジェット記録ヘッド430Yを有する。また、それぞれのインクジェット記録ヘッド430K,C,M,Yの下流側(記録媒体P2の移動方向下流側)には、それぞれ押圧ベルト416AK,C,M,Yおよび紫外線照射装置418K,C,M,Yを備える。尚、図5における440はプラテンである。これ以外の構成については、第1実施形態に記載の構成が採用されるため、その説明を省略する。
第4実施形態に係る画像形成装置は、特に、記録媒体P2として、液非浸透性のメディア(例えばフィルム系、金属系等)を用いる場合に好適である。液非浸透性のメディアは、異なる色のインク滴が吐出されると、混色を起こす場合があるが、それぞれのインクジェット記録ヘッド430K,C,M,Yの下流側に、それぞれ押圧ベルト416AK,C,M,Yおよび紫外線照射装置418K,C,M,Yを備えることで、各色のインク滴30Aがその都度硬化され、混色が防止される。その結果、効率よくインク滴30Aが硬化される。
ここで、第4実施形態に係る画像形成装置に作用について説明する。
第4実施形態においては、インクジェット記録ヘッド430Kより、インク滴30Aが吐出され、記録媒体P2上に画像が形成される。着弾した黒色のインク滴30A(硬化前のインク画像)に対して、紫外線照射装置418Kから紫外線が照射される。この際、インク滴30Aが着弾した記録媒体P2が搬送ベルト10と押圧ベルト416AKとで挟み込まれる。搬送ベルト10と押圧ベルト416AKとの挟み込みによる圧力で、両ベルトで挟みこまれた領域(即ち、押圧ベルト416AKの移動によって記録媒体P2のインク滴30Aが着弾した部分が両ベルトで挟み込まれる領域に突入し、脱出するまでの領域)では、インク画像が押圧ベルト416AKおよび記録媒体P2の両方に接触した状態が維持される。押圧ベルト416AKと記録媒体P2とで挟み込まれた状態は、すなわち空気(酸素)から遮断された状態となる。また、盛り上がった形状で形成されたインクのドット(画像)は、押圧ベルト416AKおよび搬送ベルト10により圧力が印加されるため、盛り上がりが押し潰される。
第4実施形態に係る画像形成装置では、押圧ベルト416AKと搬送ベルト10とによって挟み込まれ、空気(酸素)から遮断された状態のインク滴30A(硬化前のインク画像)に対し、紫外線照射装置418Kから紫外線を照射し、インク滴30Aを硬化させる。具体的には、記録媒体P2のインク滴30Aが着弾した部分が押圧ベルト416AKに接触した後(接触開始位置を通過した後)に紫外線照射を開始し、記録媒体P2のインク滴30Aが着弾した部分が押圧ベルト416AKから剥離される前(剥離位置に到達する前)に紫外線照射を終了する。これによりインク滴30Aが記録媒体P2の表面と強固に密着し、且つインク滴30Aが硬化して、強固なインク画像が形成される。この際、既述の通り、インク滴30Aが押圧ベルト416AKと記録媒体P2とに接触し空気(酸素)から遮断された状態で紫外線を照射するため、インク滴30Aの酸素による重合阻害の影響が効果的に回避されると考えられる。そのため、酸素の遮断を行わない場合と比べて、紫外線による重合効率が高くなり、低いエネルギーでのインクの硬化が実現される。
また、低いエネルギーでの硬化が実現されるため、消費電力が抑えられ省エネ化も達成し得る。
次に、記録媒体P2のインク滴30Aが着弾した部分が押圧ベルト416AKから剥離される位置(剥離位置)において、硬化されたインク滴30A(インク画像)を有する記録媒体P2が押圧ベルト416AKから剥離されて、画像の形成が完了する。
その後、インクジェット記録ヘッド430C,M,Y、紫外線照射装置418C,M,Y、押圧ベルト416AC,M,Yにおいても、黒色のインク滴30Aにおける方法によって各色の画像が形成される。
尚、本実施形態においては、インク滴30Aと接する押圧ベルト416AK,C,M,Yの表面は、良好な剥離性を得る観点から表面エネルギーが低いことが望ましい。具体的には、表面自由エネルギー(γ)が低いことが望ましく、特に表面自由エネルギー(γ)は、インク滴30Aに接する表面における記録媒体Pの表面自由エネルギー(γ)よりも低いことが望ましく、下記式が成り立つ条件であることがより望ましい。
式:γ−γ>10
10A,10B,10C,10D 支持ロール
10 搬送ベルト
16A,116A,216A,316A,416AK,416AC,416AM,416AY 押圧ベルト
18,118,218,318,418K,418C,418M,418Y 紫外線照射装置
30,330K,330C,330M,330Y,430K,430C,430M,430Y インクジェット記録ヘッド
30A インク滴
103 画像形成装置
130,230 スキャン型インクジェット記録ヘッド
P,P1,P2 記録媒体

Claims (3)

  1. 記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段と、
    前記記録媒体上にラジカル重合型の光硬化性液滴を吐出する液滴吐出手段と、
    前記光硬化性液滴が吐出された前記記録媒体を挟み込む挟み込み手段と、
    前記挟み込み手段で挟み込まれた状態の前記光硬化性液滴を露光して硬化させる露光手段と、
    を備える画像形成装置。
  2. 前記挟み込み手段は、前記光硬化性液滴を押圧する押圧部材と該押圧部材に対向して配置される対向部材とを備え、
    前記押圧部材は光透過性を有し、
    前記露光手段が前記挟み込み手段で挟み込まれた状態の前記光硬化性液滴に対し、前記押圧部材を介した反対側から露光して硬化させる請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記押圧部材が無端状のベルト部材である請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
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