JP2003276178A - インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 - Google Patents
インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法Info
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Abstract
線を照射することによって反応し、硬化或いは増粘可能
なインクジェット記録用インクを用いた画像形成技術に
より、滲みがなく、高濃度、高画質なインクジェット記
録装置とインクジェット記録方法を提供する。 【解決手段】 放射線硬化性化合物を含む放射線硬化性
インクをインクヘッドから吐出して、実質的にインク非
吸収性の記録媒体上に画像形成し、吐出後のインクを放
射線照射により硬化或は増粘させた後、表面形状を調整
する手段を有することを特徴とするインクジェット記録
装置。
Description
子線、赤外線などの放射線を照射することによって、反
応・硬化可能なインクジェット記録用インクを用いた記
録方法及び記録装置に関し、特に、高解像度で滲みがな
く、高濃度で高画質な画像を形成するインクジェット記
録装置及びインクジェット記録方法に関するものであ
る。
安価に画像を形成出来るため、写真、各種印刷、マーキ
ング、カラーフィルター等の特殊印刷など、様々な画像
形成分野に応用されてきている。特に微細なドットを形
成・制御する記録装置、色再現域・耐久性・吐出(射
出)適性を改善したインク、及びインクの吸収性・色材
の発色性・表面光沢などを飛躍的に向上させた専用紙を
用い、銀塩写真に匹敵する画質を得ることも可能となっ
ている。即ち、今日のインクジェット記録方式の画質向
上は記録装置、インク、専用紙が全て揃って初めて達成
されている。
やフレキソ印刷方式で行われている。グラビア印刷やフ
レキソ印刷は製造方式の工夫などで低コスト短納期化が
進んでいるが刷版の作製に多くの時間とコストがかかる
ことや、印刷開始後の濃度安定化に時間がかかる為少量
サンプル(試作品や展示会、限定販売品等)の場合、大
量のロスが出てしまい、単価が高いものになってしま
う。又、最近、湿式電子写真方式で軟包装用フィルムに
サンプル作製できるものもあるが、立ち上げ時のレベル
調整に時間がかかったり、印刷画像の耐久性に問題があ
り、小ロットに効率よく対応できるものではない。
特徴を引き出す為に、マットの包装材料を用いたり、マ
ットの基材の一部を光沢面にする、或いはその逆など様
々な工夫がされている。更に、高画質である、触感に違
和感がないなど年々要求品質が高まっている。しかしな
がら、インクジェットを用いた記録方法では、高光沢の
印刷ができなかったり、光沢にムラがおきたりすること
が多く、満足の行く印刷物が得られにくかった。
2001−181540号には、被記録媒体上で反応性
の記録液を混合するインクジェット記録方法について記
載されているが、光沢について注目しているという記載
はなく、本発明の目的とは、その目的を異にする発明で
ある。
みてなされたものであり、その目的は可視光、紫外線、
電子線、赤外線などの放射線を照射することによって反
応し、硬化或いは増粘可能なインクジェット記録用イン
クを用いた技術により、滲みがなく、高濃度、高画質な
インクジェット記録装置とインクジェット記録方法を提
供することにある。
意検討した結果、放射線硬化性インクを記録媒体上に画
像形成し、吐出後のインクを放射線照射により硬化或は
増粘させた後、表面形状を調整する手段を用いて、その
インク画像を処理することにより、滲みがなく、高濃
度、高画質な画像が得られることを見出し、本発明に至
った。ここにおいて、表面形状を調整する手段とは、イ
ンク画像に物理的な作用を及ぼし表面の状態を変えるこ
とが出来る手段、あるいは表面にコート剤を塗設して表
面形状を変えることが出来る手段を指すが、具体的には
後記する。
かを採ることにより達成される。 〔1〕 放射線硬化性化合物を含む放射線硬化性インク
をインクヘッドから吐出して、実質的にインク非吸収性
の記録媒体上に画像形成し、吐出後のインクを放射線照
射により硬化或は増粘させた後、表面形状を調整する手
段を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
硬化性インクをインクヘッドから吐出して記録媒体上に
画像を形成し、吐出後のインクを放射線照射により硬化
或は増粘させた後、平滑でかつ、表面エネルギーが記録
媒体よりも高い物質で圧着することを特徴とするインク
ジェット記録装置。
ルギーが高い物質が、ロールであることを特徴とする
〔2〕記載のインクジェット記録装置。
硬化性インクをインクヘッドから吐出して記録媒体上に
画像形成し、インクを放射線照射により硬化或は増粘さ
せた後、表面光沢20以下の表面をもつ物質を圧着する
ことを特徴とするインクジェット記録装置。
質が圧着ロールであることを特徴とする〔2〕記載のイ
ンクジェット記録装置。
シアン、ブラックのインクを用い、該インクを吐出して
記録媒体上に画像形成した後、色材を含まない放射線硬
化性化合物含有液を塗布し、放射線照射により硬化或は
増粘させする機構を有することを特徴とするインクジェ
ット記録装置。
硬化性インクを吐出して、記録媒体上に画像形成した
後、放射線照射により硬化或は増粘し、更に実質的に透
明な活性エネルギー線硬化性液体を塗布することを特徴
とするインクジェット記録装置。
布を、インクジェット方式で行うことを特徴とする
〔7〕記載のインクジェット記録装置。
布を、オフセット方式で行うことを特徴とする〔7〕記
載のインクジェット記録装置。
塗布を、ワイヤーバー方式で行うことを特徴とする
〔7〕記載のインクジェット記録装置。
が、熱硬化性であることを特徴とする〔7〕〜〔10〕
のいずれか1項記載のインクジェット記録装置。
が、紫外線硬化性であることを特徴とする〔7〕〜〔1
0〕のいずれか1項記載のインクジェット記録装置。
が、電子線硬化性であることを特徴とする〔7〕〜〔1
0〕のいずれか1項記載のインクジェット記録装置。
が1%以下であることを特徴とする〔1〕〜〔13〕の
いずれか1項記載のインクジェット記録方法。
る。
は最終的に画像を担持するものである。実質的にインク
非吸収性の記録媒体とは、紙等の繊維状のものでインク
を吸収させたり、フィルム上にインク吸収層として、イ
ンクを吸収して膨潤する樹脂を用いたり、フィラーや、
樹脂粒子を用いて層内に空隙を設けたりしたインク吸収
層を持たないものをいう。
や、一般的に軟包装材料等に用いられるプラスチックフ
ィルムが代表例である。軟包装材料の材質としては、ポ
リエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステ
ルアミド、ポリエーテル、ポリイミド、ポリアミドイミ
ド、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ−p−フェ
ニレンスルフィド、ポリエーテルエステル、ポリ塩化ビ
ニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ナイロンが好ましい。又、これら
の共重合体やブレンド物、更には架橋したものを用いる
こともできる。中でも延伸したポリエチレンテレフタレ
ート、ポリスチレン、ポリプロピレン、ナイロンが透明
性、寸法安定性、剛性、環境負荷、コストの面で好まし
い。フィルムの厚みは2〜100μm、更に好ましくは
6〜80μm、更に好ましくは10〜70μmである。
クは、例えば、特開平8−218017号、特開200
0−117960等に記載された従来公知の水系放射線
硬化型インクジェット用インクが使用できる。
や染料、水、液状の水溶性重合性化合物及び水溶性光重
合開始剤から構成される組成物である。
や染料、水、水溶性有機溶媒、液状の水溶性重合性化合
物及び水溶性光重合開始剤から構成される組成物であ
る。
や染料、水、非水溶性重合性化合物及び光重合開始剤、
該非水溶性重合性化合物及び開始剤を溶解する有機溶媒
から構成される組成物である。
有機溶媒を除いた、所謂VOC(Volatile O
rganic Compound)フリーの放射線硬化
型インクとか、油性放射線硬化型インクといわれるイン
クが好ましい。水や揮発性の有機溶媒の量は1%以下が
好ましく、更に好ましくは0.1%以下である。
平6−200204号、特開平11−256085号等
に記載の熱溶融性放射線硬化型インクも好適に用いるこ
とができる。又、上記のラジカル重合型インク以外に
も、例えば特開平10−324836号に記載のカチオ
ン重合型インクも好適に使用できる。
少なくとも重合性モノマー、開始剤から構成される。
ノマーが使用出来る。例えば、イソアミルアクリレー
ト、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート、
オクチルアクリレート、デシルアクリレート、イソミル
スチルアクリレート、イソステアリルアクリレート、2
−エチルヘキシル−ジグリコールアクリレート、2−ヒ
ドロキシブチルアクリレート、2−アクリロイロキシエ
チルヘキサヒドロフタル酸、ブトキシエチルアクリレー
ト、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メト
キシジエチレングリコールアクリレート、メトキシポリ
エチレングリコールアクリレート、メトキシプロピレン
グリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレー
ト、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソボルニ
ルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、
2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ
−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−アクリロ
イキシエチルコハク酸、2−アクリロイキシエチルフタ
ル酸、2−アクリロイキシエチル−2−ヒドロキシエチ
ル−フタル酸、ラクトン変性可とう性アクリレート、t
−ブチルシクロヘキシルアクリレート等の単官能モノマ
ー、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエ
チレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコ
ールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアク
リレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、
1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキ
サンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオール
ジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、
ビスフェノールAのEO(エチレンオキサイド)付加物
ジアクリレート、ビスフェノールAのPO(プロピレン
オキサイド)付加物ジアクリレート、ヒドロキシピバリ
ン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリテト
ラメチレングリコールジアクリレート等の2官能モノマ
ー、トリメチロールプロパントリアクリレート、EO変
性トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエ
リスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトール
テトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサア
クリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレ
ート、グリセリンプロポキシトリアクリレート、カウプ
ロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレー
ト、カプロラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレート等の3官能以上の多官能モノマーが挙げら
れる。
ー同様に配合可能である。重合性オリゴマーとしては、
エポキシアクリレート、脂肪族ウレタンアクリレート、
芳香族ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレー
ト、直鎖アクリルオリゴマー等が挙げられる。
て、単官能、二官能、三官能以上の多官能モノマーを併
用することが特に好ましい。単官能モノマーは硬化時の
収縮率を下げる効果が大きく、また低粘度でインクジェ
ット記録時の射出安定性が得られやすい。二官能モノマ
ーは適度な感度と様々な記録材料への接着性に優れるた
め添加することが好ましい。三官能以上の多官能モノマ
ーは感度および硬化後の膜強度を得られる。これら三者
を併用することで、硬化収縮によるカールや波打ちの防
止、基材への接着性・追従性、高感度化・高画質化、が
達成される。特に印刷後基材自体を収縮させるシュリン
クフィルムの場合には非常に有効である。
40質量%、二官能モノマーは5〜40質量%、三官能
以上の多官能モノマーは5〜30質量%含有させること
が好ましい。併用するモノマーは、その溶解性パラメー
ター(SP値)の最大値と最小値の差が、1以上である
組合せが、様々な記録媒体への接着性、硬化収縮起因の
カールを防止する点で好ましい。更に好ましくは1.5
以上である。
異原性、毒性など安全性の観点から、上記モノマーの中
でも特に、イソアミルアクリレート、ステアリルアクリ
レート、ラウリルアクリレート、オクチルアクリレー
ト、デシルアクリレート、イソミルスチルアクリレー
ト、イソステアリルアクリレート、エトキシジエチレン
グリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコ
ールアクリレート、メトキシプロピレングリコールアク
リレート、イソボルニルアクリレート、ラクトン変性可
とう性アクリレート、テトラエチレングリコールジアク
リレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポ
リプロピレングリコールジアクリレート、EO変性トリ
メチロールプロパントリアクリレート、ジペンタエリス
リトールヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパ
ンテトラアクリレート、グリセリンプロポキシトリアク
リレート、カウプロラクトン変性トリメチロールプロパ
ントリアクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテ
トラアクリレート、カプロラクタム変性ジペンタエリス
リトールヘキサアクリレートが好ましい。
ト、ラウリルアクリレート、イソステアリルアクリレー
ト、エトキシジエチレングリコールアクリレート、イソ
ボルニルアクリレート、テトラエチレングリコールジア
クリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアク
リレート、グリセリンプロポキシトリアクリレート、カ
プロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレ
ート、カプロラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキ
サアクリレートが特に好ましい。
縮を抑える目的で、3級アミノ基を含有するモノマーを
添加したり、あるいは、3級アミン化合物をインクに含
有させることが好ましい。
トン、アシルホスフィンオキシド、アシルホスホナー
ト、チオ安息香酸S−フェニル、チタノセン、芳香族ケ
トン、チオキサントン、ベンジルとキノン誘導体又はケ
トクマリン類などの従来公知の開始剤が使用出来る。中
でもアシルホスフィンオキシド、アシルホスホナート
は、感度が高く、開始剤の光開裂により吸収が減少する
ため、インクジェット方式のように1色当たり5〜15
μmの厚みを持つインク画像での内部硬化に特に有効で
ある。
ルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、ビス
(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリ
メチル−ペンチルホスフィンオキサイドなどが好まし
い。
択では、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−
ケトン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニ
ル]−2−モリホリノプロパン−1−オン、2−ヒドロ
キシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オ
ン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モ
ルホリノフェニル)−ブタノン−1が好適に用いられ
る。
では、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−
モルホリノフェニル)−ブタノン−1と1−ヒドロキシ
−シクロヘキシル−フェニル−ケトンとの組み合わせ、
1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンと
ベンゾフェノンとの組み合わせ、2−メチル−1[4−
(メチルチオ)フェニル]−2−モリホリノプロパン−
1−オンまたは2−メチル−1[4−(メチルチオ)フ
ェニル]−2−モリホリノプロパン−1−オンとジエチ
ルチオキサントンもしくはイソプロピルチオキサントン
との組み合わせ、ベンゾフェノンと三級アミノ基を持つ
アクリル酸誘導体との組み合わせ、三級アミンの添加な
どが効果的である。
1〜10質量%、好ましくは1〜6質量%である。本発
明では、波長または強度を変えて2段階に照射を分ける
ことが好ましく、開始剤についても2種以上を併用する
ことが特に好ましい。
技術の応用と市場」(シーエムシー出版、田畑米穂監修
/ラドテック研究会編集)に詳細に記載されている。
より硬化するが、硬化反応をより効率的に行なうため
に、光増感剤を併用することもできる。そのような光増
感剤としては、例えば、トリエタノールアミン、メチル
ジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4
−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ
安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミ
ル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4−ジメ
チルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメ
チルアミノ安息香酸2−エチルヘキシルの如きアミン類
が挙げられる。光増感剤を使用する場合の配合量は、活
性エネルギー線硬化性組成物中0.01〜10.00質
量%の範囲が好ましい。
材としては、重合性化合物の主成分に溶解または分散で
きる色材が使用出来るが、耐光性の点で顔料が好まし
い。
Yellow−1,3,12,13,14,17,8
1,83,87,95,109,42,74,128,
185、C.I Pigment Orange−1
6,36,38、C.I Pigment Red−
5,22,38,48:1,48:2,48:4,4
9:1,53:1,57:1,63:1,144,14
6,185,101,2,12,9,122,184,
188、C.I Pigment Violet−1
9,23、C.I Pigment Blue−15:
1,15:3,15:4,18,60,27,29、
C.I Pigment Green−7,36、C.
I Pigment White−6,18,21、そ
の他有機白色顔料C.I Pigment Black
−7、が使用出来るが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。添加量は、要望する濃度、分散後の発色性
によって決定されるが、インク全体の0.1〜15質量
%が好ましい。
ンドミル、アトライター、ロールミル、アジテーター、
ヘンシェルミキサー、コロイドミル、超音波ホモジナイ
ザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェー
カー等を用いることができる。
することも可能である。分散剤は高分子分散剤を用いる
ことが好ましい。高分子分散剤としては、例えば、Av
ecia社製のSolsperseシリーズが挙げられ
る。
シナージストを用いることも可能である。
00質量部に対し、1〜50質量部添加することが好ま
しい。分散媒体は溶剤または重合性化合物であるが、本
発明に用いる放射線硬化型インクは、インク着弾直後に
反応、硬化させるため、無溶剤であることが好ましい。
溶剤が硬化画像に残ってしまうと、耐溶剤性の劣化、残
留する溶剤のVOCの問題が生じる。よって、分散媒体
は溶剤では無く重合性化合物、その中でも最も粘度の低
い重合性モノマーを選択することが分散適性上好まし
い。
5μmとすることが好ましく、最大粒径は0.3〜10
μmとすることが好ましく、より好ましくは0.3〜3
μmとなるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散
条件、ろ過条件を設定する。
ができる。ここで平均粒径とは、ヒストグラム平均(D
50)で定義する。
ルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明
性および硬化感度を維持することが出来る。色材はイン
ク全体の1〜10質量%の添加量が好ましい。
00〜20000ppm添加することが出来る。紫外線
硬化型のインクは加熱、低粘度化して射出させることが
好ましいので、熱重合によるヘッド詰まりを防ぐために
も重合禁止剤を入れることが好ましい。
も好ましい形態の1つである。ポリマーの種類として
は、例えば、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリスチ
レン、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリ
ル酸エステル共重合体、ポリウレタン、シリコーン−ア
クリル共重合体およびアクリル変性フッ素樹脂等がある
が、なかでもアクリル酸エステル、ポリウレタンおよび
シリコーン−アクリル共重合体が好ましい。
マー粒子の中心部と外縁部で組成を異にしたコア・シェ
ルタイプのポリマーも好ましく用いることができる。
150nm以下が好ましく、50nm以下がより好まし
い。
レーザードップラー方式を用いた市販の測定装置を使用
して簡便に計測することが可能である。
量は、インクの全質量に対して0.1質量%以上10質
量%以下が好ましく、0.3質量%以上5質量%以下で
あることが特に好ましい。添加量0.1質量%未満では
密着性に関して十分な効果を発揮することが難しく、ま
た10質量%を越えると経時でインク粘度の上昇や顔料
分散粒径の増大が起こりやすいなどインク保存性の点で
問題が生じることが多い。
剤、マット剤を添加することが出来る。記録媒体との密
着性を改善するため、極微量の有機溶剤を添加すること
も有効である。この場合、耐溶剤性やVOCの問題が起
こらない範囲での添加が有効であり、その量は0.1〜
5質量%好ましくは0.1〜3質量%である。
低下を防ぐ手段として、開始剤寿命の長いカチオン重合
性モノマーと開始剤を組み合わせ、ラジカル・カチオン
のハイブリッド型硬化インクとすることも可能である。
の温度で、好ましくは粘度が7〜30mPa・s、更に
好ましくは7〜20mPa・sとなるよう、組成比を決
める。尚、25℃でのインク粘度は35〜500mPa
・s、更に35〜200mPa・sとすることが好まし
い。室温での粘度を上げることにより多孔質な記録媒体
にもインクの浸透を防ぎ、未硬化モノマーの低減、臭気
低減が可能となるし、着弾時のドット滲みを抑えること
が出来、画質が改善される。35mPa・s未満では、
滲み防止効果が小さい。500mPa・sより大きい
と、インク液のデリバリーに問題が生じる。
m、更に好ましくは23〜32mN/mである。
発明において、色材を含まない活性エネルギー線硬化性
液体とは、活性エネルギー線照射により重合可能な化合
物を含む液体を言う。活性エネルギー線とは、電子線、
紫外線、可視光線、赤外線、熱線等を言う。特にシステ
ムの簡易化を考慮すれば、インクと同じ放射線で硬化す
るものが好ましい。
インクと同様の重合性モノマー及びオリゴマーが挙げら
れる。
クと同様の物性値に調整することが好ましい。また、イ
ンクジェット方式以外で塗布する場合、表面張力は、2
0mN/m以上が好ましい。20mN/m未満では安定
した塗布ができない。また、特に制限はないが、25℃
における粘度は35〜1000mPa・sが好ましい。
35mPa・s未満では画像のにじみを生じたりして画
質の劣化をもたらすことがある。1000mPa・sを
超ると塗布等がやりにくい。
インクと同様の開始剤や、特開2001−163969
号記載のカチオン性重合開始剤や特開2001−354
712号記載のラジカル重合開始剤を用いることができ
る。放射線硬化性にするにはインクと同様の開始剤にす
ることが装置の構成を簡便にするという点で好ましい。
子線、X線、可視光、赤外光など、様々な線源を用いる
ことが可能であるが、硬化性、線源のコスト等を考慮す
ると、紫外線が好ましい。紫外線線源としては、水銀ラ
ンプ、メタルハライドランプ、エキシマーランプ、紫外
線レーザー・LEDなどを用いることが出来る。
767号に開示されている。これによると、ヘッドユニ
ットの両側に光源を設け、シャトル方式でヘッドと光源
を走査する。照射は、インク着弾後、一定時間を置いて
行われることになる。更に、駆動を伴わない別光源によ
って硬化を完了させる。WO9,954,415号で
は、照射方法として、光ファイバーを用いた方法や、コ
リメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面
に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されてい
る。
行うことが光沢度の調整上好ましい。特に、ヘッド上に
搭載したLED或いはLDで1回目の露光を行い、2回
目以降を水銀灯、メタルハライドランプ、フラッシュ光
源、蛍光灯等を用いることが好ましい。
ことが好ましい。ヘッド背面から露光する方式は、光フ
ァイバーや、高価な光学系を用いることなく、着弾直後
のインクに速やかに照射することが出来る。又、ヘッド
背面からの照射である為、記録媒体からの反射線によ
る、ノズル界面のインク硬化を防ぐ効果もある。線源の
記録媒体へ投影する形状を、走査一回分の記録幅を持つ
帯状とさせることが好ましい。
管、紫外線ランプ管が好ましい。線源は、実質的に記録
装置に固定化し、可動部を無くすことで、安価な構成と
することが可能である。
し、第2の線源によって、硬化を完了させることが好ま
しい形態の一つである。これは、2色目の着弾インクの
濡れ性、インク間の接着性を得ることと、線源を安価に
組むことに寄与する。
ては、「UV・EB硬化技術の展開」(ラドテック研究
会編 シーエムシー社刊 1999年版頁95)等に詳
細がある。又最近では塗装技術 2001年10月号9
0頁等に小型電子線照射装置が紹介されている。上記の
文献中には、電子照射用インクには重合開始剤が不要で
あること、及び照射時の熱の発生が少ない等の利点が紹
介されている。
は格別の制限はなく、一般にはこのような電子線照射用
の電子線加速機として、比較的安価で大出力が得られる
カーテンビーム方式のものが有効に用いられる。電子線
照射の際の加速電圧は100〜300kVであることが
好ましく、吸収線量としては、0.5〜10Mradで
あることが好ましい。
るものは、代表的には金属ロール又はシリコンゴムロー
ルのようなロール状の物や複数のロール間をベルトで結
んだベルトタイプのもの及びロールとベルトを組み合わ
せたものにより構成される。そのうち、金属ロールは、
鉄やアルミニウムのような一般的な素材を用いればよ
く、熱耐久性を高める目的でテトラフルオロエチレンや
ポリテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビ
ニルエーテル共重合体等により被覆されていてもよい
し、定着後の平滑感を高めるために、鏡面仕上げされて
いてもよい。また、逆に、印刷物の風合いを出したり、
記録媒体との違和感を少なくする目的で、あまり大きく
ない方が好まれることもある。従って、表面光沢が20
以下3以上の表面を有する物質、例えばロールを用いる
ことが好ましい態様の一つである。なお、表面光沢と
は、例えばJIS−K7105に規定されている如き6
0−60度の測定方法で求められる値である。
蔵しており、この熱源は線状のヒータを有し、ロールの
表面温度を50〜150℃に加熱させるものであること
が好ましい。熱ロールにおいて、上下ロール間に圧力を
加え、ロールを変形させ、いわゆるニップを形成する。
本発明では、ニップ幅としては1〜20mmとすること
が特徴であり、好ましくは1.5〜7mmである。な
お、一対のロールを用いる場合、少なくとも一方のロー
ルに熱源を有していればよい。
ル当たり20〜500N必要だが、これより圧力が低い
と加熱加圧により、圧力の効果が十分得られず、また圧
力が高すぎると、平滑性、光沢性が高すぎ、ぎらついた
画像となる。
ために、被記録材料(記録媒体)の表面エネルギーを下
げることが好ましい。特にフィルム記録媒体を用いる場
合、コロナ処理や、プラズマ処理をすることが好まし
い。反対に圧着に用いる物質(ロール、ベルト等)は、
表面エネルギーが高い方が、圧着した際にインクが付着
せず好ましい。少なくとも記録媒体より圧着物質の方が
表面エネルギーが高いことが、画像の乱れや、圧着物質
へのインク付着を防止できて好ましい。
ェット方式の記録装置について説明する。
ト記録装置の一例の構成図である。図中の記録媒体の繰
り出しユニット2から繰り出された記録媒体1は、イン
クヘッドユニット3により画像形成された後、インクヘ
ッドユニットに取り付けられた第1光源ユニット4から
放射線照射がなされ、画像を形成しているインクがかな
り硬化した状態になされる。
ール6により圧接狭持されて圧着が行われた後、第2光
源ユニット7から放射線照射がなされ、画像形成の完了
した記録材料は巻き取りユニット8により巻き取られ
る。
ジェット記録装置の一例の構成図であるが、圧着ロール
の代わりに圧着ベルト10、対向ロールの代わりに対向
ベルト11を用いている。
ロール或いは圧着ベルト内にヒーターを組み込んで圧着
時に加熱してもよい。また、第2光源ユニット7は特に
設けなくともよい。
有液を記録媒体上のインク画像に塗布する場合には、そ
のための機構が必要となるが、インクヘッドユニットに
組み込んでもよく、或いは、色材を含まない放射線硬化
性化合物含有液をインクヘッドの一部を利用してインク
ジェット方式で塗布してもよい。
と光源の配置を示した構成図である。これらの図では印
字面を上にした構成図として示している。
光源14を設けている。図3(b)ではインクヘッド1
3と光源14を交互に並べて一体となった構成となって
いる。
る背面に光源14を配したものであり、図3(d)は、
ライン状のインクヘッド13とライン状の光源14を並
列配置したもので、高速印刷には適したものである。
るが、無論、本発明の態様はこれに限定されるものでも
ない。以下の「部」は「質量部」を表す。
した。平均粒径は0.2〜0.3μmとなるよう分散し
た。 ブラック顔料分散物1 C.I Pigment Black−7 20部 高分子分散剤 5部 ステアリルアクリレート 75部 ブラックインク1 ブラック顔料分散物1 15部 ステアリルアクリレート 65部 2官能芳香族ウレタンアクリレート(分子量1500) 10部 6官能脂肪族ウレタンアクリレート(分子量1000) 5部 開始剤(Ciba社製、イルガキュアー184) 5部 インクを絶対ろ過精度2μmのフィルターにてろ過し、
インクとした。インクの25℃における粘度は80mP
a・s、70℃における粘度は12mPa・s、25℃
における表面張力は28mN/mであった。 (記録媒体)基材はOPPフィルム(東洋紡績社製「パ
イレン」フイルム−OT:40μm)を用いた。 (インクジェット記録)次にピエゾ型インクジェットノ
ズルを用いたインクジェット記録装置によって、記録媒
体への記録を行った。インク供給系は、インクタンク、
供給パイプ、ヘッド直前の前室インクタンク、フィルタ
ー付き配管、ピエゾヘッドから成り、前室インクタンク
からヘッド部分まで断熱及び加温を行った。温度センサ
ーは前室インクタンク及びピエゾヘッドのノズル付近に
それぞれ設け、ノズル部分が常に60±2℃となるよ
う、温度制御を行った。ピエゾヘッドは、ノズル径24
μmで、8〜30plのマルチサイズドットを720×
720dpi(dpiとは1インチ、即ち2.54cm
当たりのドット数を表す)の解像度で射出できるよう駆
動した。上記インクを用い、環境温度25℃にて、射出
後0.1秒でUV光を照射した。露光面照度は30mW
/cm2とした。
柱状の鉄シリンダ(圧着ロール)と、シリコンゴムロー
ル(直径30mmの対向ロール)が共に、テトラフロオ
ロエチレン−パーフルオロアルキルエーテル共重合体に
より被覆され、鉄シリンダ内にヒータを内蔵されている
定着装置を用いて、線圧100N/cm2、ニップ幅
4.3mm、線速10mm/s、加熱温度60℃の条件
で加熱及び加圧処理(圧着処理)を行った。
/cm2でUV光を照射した。得られたサンプルについ
て濃度ムラ及び光沢を評価した。
クインク1のブラック顔料1を抜いた硬化性液体をイン
クジェット方式で12μmの厚みになるように吐出し、
その後、露光面照度300mW/cm2でUV光を照射
した。得られたサンプルについて濃度ムラ及び光沢を評
価した。
設した。得られたサンプルを実施例1と同様に評価し
た。
した。
した。 (評価) 1)濃度ムラ:べた濃度(均一最高濃度部の濃度)を濃
度計(Gretag社製Spectrolino)で1
0点測定し、濃度ばらつきを評価した。
問題有り ×:±0.15を超え、実用上問題 2)光沢:光沢は、目視で評価した。
を示すことがわかる。 実施例4 また、ロールに表面光沢20以下の物を用いた以外は、
実施例1同様にして実施した。全体に光沢が抑えられ落
ち着いた風合いのものが得られ、濃度ムラ、光沢ムラは
みられなかった。
mW/cm2のUV光で硬化させた後、イエロー、マゼ
ンタ、シアン、ブラックのインクを吐出し、実施例1と
同様に露光及び圧着した。その結果、実施例1同様に、
濃度ムラ、光沢ムラのない画像が得られた。
線、赤外線などの放射線を照射することによって反応
し、硬化或いは増粘可能なインクジェット記録用インク
を用いた画像形成技術により、滲みがなく、高濃度、高
画質なインクジェット記録装置とインクジェット記録方
法を提供することが出来る。
Claims (14)
- 【請求項1】 放射線硬化性化合物を含む放射線硬化性
インクをインクヘッドから吐出して、実質的にインク非
吸収性の記録媒体上に画像形成し、吐出後のインクを放
射線照射により硬化或は増粘させた後、表面形状を調整
する手段を有することを特徴とするインクジェット記録
装置。 - 【請求項2】 放射線硬化性化合物を含む放射線硬化性
インクをインクヘッドから吐出して記録媒体上に画像を
形成し、吐出後のインクを放射線照射により硬化或は増
粘させた後、平滑でかつ、表面エネルギーが記録媒体よ
りも高い物質で圧着することを特徴とするインクジェッ
ト記録装置。 - 【請求項3】 平滑で、記録媒体よりも表面エネルギー
が高い物質が、ロールであることを特徴とする請求項2
記載のインクジェット記録装置。 - 【請求項4】 放射線硬化性化合物を含む放射線硬化性
インクをインクヘッドから吐出して記録媒体上に画像形
成し、インクを放射線照射により硬化或は増粘させた
後、表面光沢20以下の表面をもつ物質を圧着すること
を特徴とするインクジェット記録装置。 - 【請求項5】 表面光沢20以下の表面をもつ物質が圧
着ロールであることを特徴とする請求項2記載のインク
ジェット記録装置。 - 【請求項6】 少なくともイエロー、マゼンタ、シア
ン、ブラックのインクを用い、該インクを吐出して記録
媒体上に画像形成した後、色材を含まない放射線硬化性
化合物含有液を塗布し、放射線照射により硬化或は増粘
させる機構を有することを特徴とするインクジェット記
録装置。 - 【請求項7】 放射線硬化性化合物を含む放射線硬化性
インクを吐出して、記録媒体上に画像形成した後、放射
線照射により硬化或は増粘し、更に実質的に透明な活性
エネルギー線硬化性液体を塗布することを特徴とするイ
ンクジェット記録装置。 - 【請求項8】 活性エネルギー線硬化性液体の塗布を、
インクジェット方式で行うことを特徴とする請求項7記
載のインクジェット記録装置。 - 【請求項9】 活性エネルギー線硬化性液体の塗布を、
オフセット方式で行うことを特徴とする請求項7記載の
インクジェット記録装置。 - 【請求項10】 活性エネルギー線硬化性液体の塗布
を、ワイヤーバー方式で行うことを特徴とする請求項7
記載のインクジェット記録装置。 - 【請求項11】 活性エネルギー線硬化性液体が、熱硬
化性であることを特徴とする請求項7〜10のいずれか
1項記載のインクジェット記録装置。 - 【請求項12】 活性エネルギー線硬化性液体が、紫外
線硬化性であることを特徴とする請求項7〜10のいず
れか1項記載のインクジェット記録装置。 - 【請求項13】 活性エネルギー線硬化性液体が、電子
線硬化性であることを特徴とする請求項7〜10のいず
れか1項記載のインクジェット記録装置。 - 【請求項14】 放射線硬化性化合物の揮発成分が1%
以下であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか
1項記載のインクジェット記録方法。
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