JP2011045133A - 無線通信装置及び無線通信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単にユーザの希望するデータを送受信することが可能な無線通信装置を提供すること。
【解決手段】無線通信装置は、通信相手機器と無線通信する通信手段と、1又は複数のアプリケーションを実行する実行手段と、前記通信手段による無線通信により通信相手機器を特定し、前記アプリケーションの実行状態に基づき前記通信相手機器に対して通信データを送信する送信モード及び前記通信相手機器から通信データを受信する受信モードのどちらか一方を選択し、前記アプリケーションで扱われているデータに基づき通信データを決定し、前記アプリケーションで扱われているデータの属性情報に基づき通信プロトコルを決定し、前記通信相手機器との通信を制御する。
【選択図】図8

Description

本発明は、近接無線通信方式で通信する無線通信装置及び無線通信方法に関する。
近年、Felica及びTransferJetのような近距離無線通信方式が注目されており、このような近距離無線通信方式が各種機器やシステムで採用されている。無線LANやBluetooth(登録商標)などの通信方式と比較して、近距離無線通信方式は、通信対象相手を特定するためのユーザ操作が簡単という大きなメリットがある。例えば、ユーザが、近距離無線通信方式に対応した機器同士を十分に近づけるだけで、これら機器が互いに相手機器を認証する。
従って、携帯電話などのようなモバイル機器とテレビやPCなどの家庭内機器との間のデータ転送に近距離無線通信方式を採用すれば、ユーザの利便性をより高めると考えられている。
一方で、昨今のデジタル機器は、多数の機能を備えている。例えば、今日の携帯電話は、電話機能、インターネット通信機能、音楽視聴機能、写真撮影機能、写真閲覧機能、及びPIM機能などを有している。このような多機能なデジタル機器は、マルチファンクションデバイスと呼ばれる。このようにデジタル機器の多機能化が進むと、デジタル機器はそれだけ多種多数のデータを扱うことになる。
マルチファンクションデバイス間で所望のデータを送受信するためには、以下の項目を決定する必要がある。
(1)通信相手機器
(2)通信プロトコル
(3)転送データ
(4)データ送信/データ受信のいずれか
マルチファンクションデバイスにおいて近距離無線通信方式を採用すれば、通信相手機器を特定するためのユーザ操作は簡単になる。しかしながら、実用的にユーザの利便性を上げるためには、通信相手機器の特定作業以外の項目についても簡単に決定できるようにしたい。もし、上記した項目(2)〜(4)をユーザが機器を操作して決定するとなると、ユーザの負担は大きい。
例えば、プロトコル情報の設定作業軽減のために、記憶した全てのプロトコル情報を用いたプロトコルによる接続が失敗するまでこれらプロトコル情報を用いた接続を行う技術が開示されている(特許文献1参照)。
特開2005−78193号公報
しかしながら、上記した特許文献1に開示された技術は、プロトコル情報の選定までに時間がかかるし、また上記した特許文献1に開示された技術を適用したとしても、依然として項目(3)、(4)の決定操作が必要となり、不便さは解消されない。
本発明の目的は、簡単にユーザの希望するデータを送受信することが可能な無線通信装置及び無線通信方法を提供することにある。
本発明の一実施形態に係る無線通信装置は、通信相手機器と無線通信する通信手段と、1又は複数のアプリケーションを実行する実行手段と、前記通信手段による無線通信により通信相手機器を特定し、前記アプリケーションの実行状態に基づき前記通信相手機器に対して通信データを送信する送信モード及び前記通信相手機器から通信データを受信する受信モードのどちらか一方を選択し、前記アプリケーションで扱われているデータに基づき通信データを決定し、前記アプリケーションで扱われているデータの属性情報に基づき通信プロトコルを決定し、前記通信相手機器との通信を制御する通信制御手段と、を備える。
本発明の一実施形態に係る無線通信方法は、通信相手機器と無線通信して前記通信相手機器を特定し、前記アプリケーションの実行状態に基づき前記通信相手機器に対して通信データを送信する送信モード及び前記通信相手機器から通信データを受信する受信モードのどちらか一方を選択し、前記アプリケーションで扱われているデータに基づき通信データを決定し、前記アプリケーションで扱われているデータの属性情報に基づき通信プロトコルを決定し、前記通信相手機器との通信を制御する。
本発明によれば、簡単にユーザの希望するデータを送受信することが可能な無線通信装置及び無線通信方法を提供できる。
本発明の一実施形態に係る第1の無線通信装置(CPD)と第2の無線通信装置(APD)の近距離無線通信により、第1の無線通信装置から第2の無線通信装置に対してデータを転送するケースを示す図である。 本発明の一実施形態に係る第1の無線通信装置(CPD)と第2の無線通信装置(APD)の近距離無線通信により、第2の無線通信装置から第1の無線通信装置に対してデータを転送するケースを示す図である。 本発明の一実施形態に係る通信システムの概略構成を示す図である。 転送データのタイプ、送信方向、プロトコルを対応付けた通信プロトコル管理テーブルの一例を示す図である。 第1の無線通信装置(CPD)の近距離無線通信の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る第1の無線通信装置(CPD)の近距離無線通信モジュールの関連部分の構成を示す図である。 第1の無線通信装置(CPD)の近接無線通信モジュールによる近接無線通信を制御するためのソフトウェアアーキテクチャを説明するための図である。 PCLの機能を実現する近接無線通信制御プログラムの機能構成の一例を示すブロック図である。 デバイス間の近接無線通信の一例を示すシーケンス図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
本発明の実施形態に係る第1の無線通信装置と第2の無線通信装置は、近距離無線通信機能を備え、第1の無線通信装置が第2の無線通信装置にかざされるだけ、又は第2の無線通信装置が第1の無線通信装置にかざされるだけで、第1の無線通信装置に記憶されたユーザ希望のデータを第1の無線通信装置へ送信したり、第2の無線通信装置に記憶されたユーザ希望のデータを第2の無線通信装置へ送信したりすることができる。
このために、第1の無線通信装置と第2の無線通信装置は、以下のプロセスの組み合わせにより、互いの機器のアプリケーションの動作を一意に決定するアルゴリズムを備える。
(1)データ転送の通信相手機器を選択するプロセス
(2)転送するデータを選択するプロセス
(3)転送に使用するプロトコルを選定するプロセス
(4)送受信方向を決定するプロセス
より具体的には、上記したアルゴリズムは、論理的なデバイス識別子、アプリケーションのzOrder、データのフォーカスなどを統合的に組み合わせて、ユーザが捜査対象としているデータ又は関心を持っているデータ及びユーザの所望の動作を推定する。
例えば、図1及び図2に示すように、第1の無線通信装置を携帯電話、第2の無線通信装置をTVと仮定する。本実施形態では携帯電話とTVの通信について説明するが、本発明はこれら携帯電話とTVの通信だけに限定されるものではない。例えば、本発明は、携帯電話、PDA、オーディオプレーヤ、TV、ビデオレコーダ、パーソナルコンピュータなどの各種機器間の通信に適用できる。なお、携帯電話のようなモバイル端末を総称してCPD(Control Point Device)と称し、TVのような据え置き型端末を総称してAPD(Access Point Device)と称する。
例えば、図1に示すように、CPD11が、第1のアプリケーション、第2のアプリケーション、第3のアプリケーションを起動しており、第1のアプリケーションの画面が最前面(active)で、第2のアプリケーションの画面が2番目(inactive)で、第3のアプリケーションの画面が最背面(inactive)であり、さらに第1のアプリケーションにより静止画データ又は動画データが選択されている(静止画データ又は動画データが表示されている)とする。一方のAPD12は、メニュー画面を表示しているとする。
CPD11は、複数のアプリケーションが起動していること、第1のアプリケーションの画面が最前面(active)で、第1のアプリケーションにより静止画データ又は動画データが選択されている(静止画データ又は動画データが表示されている)ことから、静止画データ又は動作データの送信を決定し、静止画データ又は動画データの送信に適した通信プロトコルで静止画データ又は動画データを送信する。これに対して、APD12は、上記の状況から、静止画データ又は動画データの受信を決定し、前記通信プロトコルで静止画データ又は動画データを受信する。このようなCPD11とAPD12の決定は、上記したアルゴリズムに基づくものである。
また、図2に示すように、APD12が、第1のアプリケーション、第2のアプリケーション、第3のアプリケーションを起動しており、第1のアプリケーションの画面が最前面(active)で、第2のアプリケーションの画面が2番目(inactive)で、第3のアプリケーションの画面が最背面(inactive)であり、さらに第1のアプリケーションにより静止画データ又は動画データが選択されている(静止画データ又は動画データが表示されている)とする。一方のCPD11は、ディスクトップ画面を表示しているとする。或いは、CPD11のディスプレイが閉じられているとする。
APD12は、複数のアプリケーションが起動していること、第1のアプリケーションの画面が最前面(active)で、第1のアプリケーションにより静止画データ又は動画データが選択されている(静止画データ又は動画データが表示されている)ことから、静止画データ又は動作データの送信を決定し、静止画データ又は動画データの送信に適した通信プロトコルで静止画データ又は動画データを送信する。これに対して、CPD11は、上記の状況から、静止画データ又は動画データの受信を決定し、前記通信プロトコルで静止画データ又は動画データを受信する。このようなCPD11とAPD12の決定は、上記したアルゴリズムに基づくものである。
図3は、本発明の一実施形態に係る通信システムの概略構成を示す図である。通信システムは、CPD11及びAPD12により構成される。CPD11は、近距離無線通信モジュールを備え、この近距離無線通信モジュールにより他の通信装置(例えばAPD12)との間でデータ転送を行う。APD12も、近距離無線通信モジュールを備え、この近距離無線通信モジュールを介して他の通信装置(例えばCPD11)との間でデータ転送を行う。
例えば、ユーザは、CPD11をAPD12の通信エリア12aにかざす又は据え置くなどの動作を行い、CPD11及びAPD12に対してデータ転送のトリガを発生させる。
一般に、二つの機器間でデータ転送を行うには、少なくとも以下(1)〜(4)を特定したり決定したり必要がある。
(1)通信相手の特定
インターネット対応端末などでは、これらはIPアドレス、乃至は間接的にDNSなどの名前空間を利用して通信相手を識別する。
(2)通信データの決定
多種多数のデータが記憶されている場合、どのデータを通信データにするかを決定する必要がある。
(3)通信プロトコルの決定
通信データをどのようなプロトコルを使って転送するかを決定する必要がある。例えばインターネットではアプリケーションの種別によってTCP/UDPを切り替えている。またBluetooth(登録商標)では、写真データをFTP(File Transfer Protocol)で送信することもできるし、またBIP(Basic Imaging Profile)で送信することもできる。
(4)通信方向の決定
通信データを送信する送信モード及び通信データを受信する受信モードのうちのどちらか一方を選択する必要がある。
本発明の一実施形態に係るCPD11及びAPD12は、上記項目(1)〜(4)を一意に決定するためのアルゴリズムを備える。以下、このアルゴリズムについて説明する。
(1)通信相手選定アルゴリズム
本発明の一実施形態に係るCPD11及びAPD12は、Felica又はTransferJetのような近距離無線通信モジュールを備え、この近距離無線通信モジュールにより通信相手を選定する。より具体的には、Felica又はTransferJetなどの近距離通信技術により実現される。
(2)通信データ選定アルゴリズム
例えば、複数のアプリケーションが起動している場合に、アプリケーショントップに位置するアプリケーションが表示(選択)しているデータを通信データとして選定する。この選定手法により、ユーザの関心があるデータを通信データとして選定することができる。一般的に、ユーザの関心があるデータは、現在表示されているデータである。
或いは、アプリケーション内部のデータ特定アルゴリズムにより、通信データを選択する。
例えば、アプリケーションが単一のデータ型を扱う場合、フォーカスが当たっているデータを通信データとして選択する。例えば、1つの写真データが選択(表示)されている場合には、この写真データを通信データとして選択する。特定のデータにフォーカスが当たっていない場合、アプリケーションで扱われている全てのデータを通信データとして選択する。例えば、複数の写真データのタイトルが一覧表示されている場合には、これら一覧表示された写真データの全てを通信データとして選択する。
また、アプリケーションが複数のデータ型を扱う場合、扱っているデータの属性情報を通信データとして選択する。例えば、アプリケーションがWebページを選択し表示している場合、このWebページの場所を示すURLを通信データとして選択する。なお、Webページは、テキスト/動画/静止画などの複数のデータを含む。これら複数のデータを通信データとして通信相手機器へ送信するようにしてもよい。
(3)送受信方向選定アルゴリズム
例えば、ユーザは、CPD11に記憶されたデータをAPDに対して送信しようとする場合、ユーザは、CPD11を操作して、CPD11に記憶されたデータを閲覧し、閲覧データの中から送信データを選択する。CPD11は、このような操作を検出し、送受信方向を選定する。
例えば、CPD11は、操作状態を物理的に判定し、送受信方向を選定する。CPD11が携帯電話であれば、ユーザは、携帯電話を操作しようとした場合、携帯電話のボディ又はディスプレイを開閉したり、ボディ又はディスプレイをスライドさせたりする。つまり、CPD11は、クラムシェルの状態又はスライドの状態から、操作中の状態か否かを検出することができる。或いは、ユーザは、携帯電話を操作しているとき、携帯電話のキーを押下する。CPD11は、最後にキーが操作されてからの経過時間に基づき、操作中の状態か否かを検出することができる。操作中の状態と判断した場合には、送信モード及び受信モードのうちの送信モードを選択し、転送データを通信相手機器へ送信する。
或いは、CPD11は、トップアプリケーションの状態から、送受信方向を選定する。CPD11がホームメニュー表示状態であれば、CPD11は、非操作状態であると判断し、受信モードを選択し、通信相手機器からの転送データを受信する。また、CPD11が特定のアプリケーション起動中であれば、CPD11は、操作状態であると判断し、送信モードを選択し、転送データを通信相手機器へ送信する。
或いは、CPD11が、アプリケーションと送信モード/受信モードとの対応関係を示す送受信テーブルを記憶し、この送受信テーブル及び起動中のアプリケーションに基づき送信モードを実行したり、受信モードを実行したりするようにしてもよい。例えば、送受信テーブルが、第1のアプリケーションと送信モードとの対応付け、及び第2のアプリケーションと受信モードの対応付けを有するとする。CPD11は、第1のアプリケーションの起動に基づき送信モードを選択し、また、第2のアプリケーションの起動に基づき受信モードを選択する。
(4)通信プロトコル選定アルゴリズム
転送データのMime−Typeに応じて、通信プロトコルは一意に選定される。例えば、図4に示すように、CPD11が、転送データのタイプ、送信方向、プロトコルを対応付けた通信プロトコル管理テーブルを記憶する。CPD11は、この通信プロトコル管理テーブルと転送データのタイプから、一意に通信プロトコルを選定することができる。
CPD11は、上記説明したアルゴリズムを統合して、ユーザが転送しようとしているデータを一意に推定し、ユーザが転送しようとしているデータを転送することができる。
上記説明では、CPD11のアルゴリズムについて説明したが、APD12も同じアルゴリズムを備えている。
以下、上記アルゴリズムの選定例を説明する。
(1)CPD11の写真データをAPD12へ転送するケース
例えば、ユーザ操作により、CPD11は、写真データ対応のアプリケーションを起動し、この起動アプリケーションが写真データを指定し、写真データが表示されている。つまり、この写真データに対してフォーカスが当てられている。CPD11は、上記したアルゴリズムにより、送信モードを選定し、上記写真データを転送データとして選定し、写真データのMime−Type(JPG IMG)に応じた通信プロトコル(BIP)を選定し、選定した通信プロトコルで写真データを通信相手機器(APD12)へ送信する。
(2)APD12の映像データをCPD11に転送するケース
例えば、CPD11は、ホームメニュー表示状態とする。また、APD12は、動画一覧を表示するアプリケーションを起動し、動画一覧を表示し、動画一覧表示中で所定の動画を指定している。つまり、この所定の動画に対してフォーカスが当てられている。CPD11は、上記したアルゴリズムにより、受信モードを選定する。一方のAPD12は、上記したアルゴリズムにより、送信モードを選定し、上記所定の動画を転送データとして選定し、動画データのMime−Type(Movie MPG)に応じた通信プロトコル(FTP)を選定し、選定した通信プロトコルで動画データを通信相手機器(CPD11)へ送信する。
(3)CPD11で表示されているwebページをAPD12に転送するケース
例えば、ユーザ操作により、CPD11は、ブラウザを起動し、webページを指定し、webページが表示されている。CPD11は、上記したアルゴリズムにより、送信モードを選定し、webページのURLを転送データとして選定し、URLのMime−Type(URL txt)に応じた通信プロトコル(OBEX)を選定し、選定した通信プロトコルでURLを通信相手機器(APD12)へ送信する。APD12は、上記したアルゴリズムにより、受信モードを選定し、URLを受信し、受信したURLに基づきwebページを表示する。
なお、上記したアルゴリズムにより、ユーザのニーズに適合しないこともあり得る。そこで、ユーザがアルゴリズムをカスタマイズすることもできる。また、上記説明では、CPD11をAPD12にかざすだけで(ユーザ操作無しで)、希望のデータの送受信が完了するケースについて説明したが、途中でユーザ操作を受け付け、より確実にユーザのニーズに適合した処理を実行するようにすることもできる。
以上により、ポイントツーポイント型の近距離無線通信を用いてマルチファンクションデバイス間でのデータ転送を行う際に、ユーザが余計な操作をすることなく、直感的な動作のみでユーザの希望するデータを転送することが可能となり、ユーザの利便性を高めることができる。
次に、図5に示すフローチャートを参照して、CPD11の動作について説明する。CPD11とAPD12が接触すると(S10)、CPD11は通信相手を特定する(S11)。通信相手の特定については後にさらに詳しく説明する。CPD11が物理的にアイドル状態であれば(S12、YES)、CPD11は受信モードを選択する(S13)。CPD11が物理的にアイドル状態でなくても(S12、NO)、CPD11がホームメニュー表示状態であれば(S14、YES)、やはりCPD11は受信モードを選択する(S13)。CPD11の通信相手のAPD12がアプリケーションを起動していれば(S16、YES)、CPD11は受信モードで待機する(S17)
CPD11が物理的にアイドル状態でなく(S12、NO)、CPD11がホームメニュー表示状態でもなければ(S14、NO)、CPD11は送信モードを選択する(S15)。このような状態とは、例えば、CPD11がアプリケーションを起動しているような状態である。CPD11が複数のアプリケーションを起動している場合には、各アプリケーションのzOrderに基づき一つのアプリケーションを選択する。つまり、アクティブな状態なアプリケーションを選択する(S18)。
選択されたアプリケーションが、単一のデータ型を扱うアプリケーションであり(S19、YES)、アプリケーションがデータを選択していれば(S20、YES)、CPD11は、アプリケーションにより選択されたデータを転送対象として決定し(S22)、通信プロトコル管理テーブルに基づき、転送対象のデータに適した通信プロトコルを選択し(S26)、転送対対象のデータを送信する。
選択されたアプリケーションが、単一のデータ型を扱うアプリケーションであり(S19、YES)、アプリケーションがデータリスト等を選択(表示)していれば(S20、NO)、CPD11は、アプリケーションにより選択されたデータリスト中の全てのデータを転送対象として決定し(S23)、通信プロトコル管理テーブルに基づき、転送対象のデータに適した通信プロトコルを選択し(S26)、転送対対象のデータを送信する。
選択されたアプリケーションが、単一のデータ型を扱うアプリケーションでなく(S19、NO)、選択されたアプリケーションがWebブラウザであれば(S21、YES)、Webブラウザが表示しているWebページの場所を示すURLを転送対象として決定し(S24)、転送対象のデータに適した通信プロトコルを選択し(S26)、転送対対象のデータを送信する。
続いて、図6〜図9を参照して、上記した近距離無線通信について詳しく説明するとともに、上記したアルゴリズムを実現するための構成について説明する。
図6は、本発明の一実施形態に係る第1の無線通信装置(CPD11)の近距離無線通信モジュールの関連部分の構成を示す図である。なお、本発明の一実施形態に係る第2の無線通信装置(APD12)の近距離無線通信モジュールの関連部分の構成も基本的に同じである。
CPD11は、システム制御部101、ROM102、RAM103、近接無線通信モジュール104、電源制御部105、ACアダプタ106、及びバッテリ107を備える。
システム制御部101は、CPD11内の各部の動作を制御する。システム制御部101は、CPU101aを備え、ROM102、RAM103、近接無線通信モジュール104、及び電源制御部105に接続される。
CPU101aは、ROM102に格納された命令群及びデータをRAM103へロードし、必要な処理を実行するプロセッサである。RAM103には、近接無線通信を制御するための近接無線通信制御プログラム103aがロードされている。CPU101aは、RAM103にロードされた近接無線通信制御プログラム103aを実行して、近接無線通信モジュール104を制御する。
近接無線通信モジュール104は、近接無線通信を実行する。近接無線通信モジュール104は、近接無線通信モジュール104から所定の距離内に存在する、近接無線通信機能を有する外部デバイス(例えばAPD12)との無線接続を確立し、そしてファイルのようなデータの伝送を開始する。近接無線通信モジュール104と外部デバイスとの間の近接無線通信は、ピアツーピア形式で実行される。通信可能距離は例えば3cmである。近接無線通信モジュール104と外部デバイスとの間の無線接続は、近接無線通信モジュール104と外部デバイスとが近接状態である場合、つまり近接無線通信モジュール104と外部デバイスとの間の距離が通信可能距離(例えば3cm)以内に接近した場合にのみ可能となる。近接無線通信モジュール104と外部デバイスとが通信可能距離以内に接近した時、近接無線通信モジュール104と外部デバイスとの間の無線接続が確立される。そして、上記したアルゴリズムに従い選定された送受信方向、選定された転送データ、選定された通信プロトコルにより、近接無線通信モジュール104と外部デバイスとの間で通信が実行される。
近接無線通信においては、誘導電界が用いられる。近接無線通信方式としては、例えばTransferJetを使用し得る。TransferJetは、UWBを利用した近接無線通信方式であり、高速データ転送を実現することができる。
近接無線通信モジュール104はアンテナ104aに接続されている。アンテナ104aはカプラと称される電極であり、誘導電界を用いた無線信号により、外部デバイスに対するデータの送受信を行う。外部デバイスがアンテナ104aから通信可能距離(例えば3cm)以内の範囲内に接近した場合、近接無線通信モジュール104及び外部デバイスそれぞれのアンテナ(カプラ)間が誘導電界によって結合され、これによって近接無線通信モジュール104と外部デバイスとの間の無線通信が実行可能となる。なお、近接無線通信モジュール104及びアンテナ104aは、一つのモジュールとして実現し得る。
電源制御部105は、ACアダプタ106を介して外部から供給される電力、又はバッテリ107から供給される電力を用いて、CPD11内の各部に電力を供給する。換言すれば、CPD11は、AC商用電源のような外部電源、又はバッテリ107によって駆動される。ACアダプタ106はCPD11内に設けることもできる。
次に、図7を参照して、近接無線通信モジュール104を用いて実行される近接無線通信を制御するためのソフトウェアアーキテクチャを説明する。
図7のソフトウェアアーキテクチャは近接無線通信を制御するためのプロトコルスタックの階層構造を示している。プロトコルスタックは、物理層(PHY)20、コネクション層(CNL)30、プロトコル変換層(PCL)40、アプリケーション層50から構成されている。例えば、コネクション層(CNL)30、プロトコル変換層(PCL)40、アプリケーション層50は通信制御プログラム103aによって実現し得る。
物理層(PHY)20は物理的なデータ転送を制御する層であり、OSI参照モデル内の物理層に対応する。物理層(PHY)20の一部の機能又は全ての機能は、近接無線通信モジュール104内のハードウェアを用いて実現することもできる。
物理層(PHY)20はコネクション層(CNL)30からのデータを無線信号に変換する。コネクション層(CNL)30はOSI参照モデル内のデータリンク層及びトランスポート層に対応しており、物理層(PHY)20を制御してデータ通信を実行する。コネクション層(CNL)30は、プロトコル変換層(PCL)40からの接続要求、又は外部デバイスからの接続要求に応じて、近接状態に設定されている近接無線通信モジュール104と外部デバイスとの間の接続(CNL接続)を確立する処理を実行する。
プロトコル変換層(PCL)40は、OSI参照モデル内のセッション層及びプレゼンテーション層に対応しており、アプリケーション層50と、デバイスA,B間の接続の確立及び解除を制御するためのコネクション層(CNL)30との間に位置する。プロトコル変換層(PCL)40は、アプリケーション層50内の各アプリケーション(通信プログラム)の制御とコネクション層(CNL)30の制御を行う。
より具体的には、プロトコル変換層(PCL)40は、アプリケーション層50の各通信プログラムが扱うアプリケーションプロトコル(例えば、SCSI、OBEX、他の汎用プロトコル等)に対応したデータ(ユーザデータ)を特定の伝送用データ形式に変換するための変換処理を実行する。この変換処理により、いずれの通信プログラムによって送受信されるデータであっても、コネクション層(CNL)30が扱うことが可能なパケット(特定の伝送用データ形式のデータ)に変換することができる。このプロトコル変換層(PCL)40は、さまざまなアプリケーションプロトコルを近接無線通信で利用することを可能にする。
また、プロトコル変換層(PCL)40は、通信相手のデバイスとの間でサービス情報(各デバイスが提供可能なサービスを示す情報)及びセッション情報(確立/切断対象のセッションに関する情報)を交換する処理、さらに、アプリケーションの起動、コネクションの管理、及びセッションの管理等を行う。
アプリケーション層50は、SCSI、OBEX、他の汎用プロトコル等の幾つかのアプリケーションプロトコルにそれぞれ対応した複数の通信プログラム(アプリケーション)を含んでいる。各アプリケーションは、プロトコル変換層(PCL)40に対してセッションの開始/終了を要求する処理、及びプロトコル変換層(PCL)40を介してデータを送受信する処理を実行する。
また、プロトコル変換層(PCL)40は、例えば、モード監視部41、接続監視部42、モード監視データベース43、接続監視データベース44を備える。
接続監視部42は、近接状態に設定されているCPD11と外部デバイスとの間の接続(CNL接続)を監視する。上述したように、CNL30では、PCL40からの接続要求、又は外部デバイスからの接続要求に応じて、近接状態に設定されているCPD11と外部デバイスとの間の接続を確立する処理が実行される。また、ユーザによる接続解除の要求やCPD11と外部デバイスとが離されることによる近接状態の解除に応じて、CPD11と外部デバイスとの間の接続が解除される。接続監視部42は、これら接続の確立及び解除を監視し、CPD11と外部デバイスとの間で接続が確立されていること、又は接続が解除されていることを示す情報を接続監視データベース44へ格納する。
モード監視部41は、PCL40に設定されるモードを監視する。PCL40には、プロアクティブモード、リアクティブモード、及びフレキシブルモードのいずれかのモードが設定される。
プロアクティブモードは、CPD11から外部デバイスへサービスの開始要求を送信するモードである。プロアクティブモードに設定されたデバイスは、いわゆるマスタとして機能し、通信相手のデバイスを制御してデバイス間のデータ転送のようなサービスを実行することができる。リアクティブモードは、CPD11が外部デバイスから送信されるサービスの開始要求を受信するモードである。リアクティブモードに設定されたデバイスは、いわゆるスレーブとして機能し、通信相手のデバイスの制御の下、デバイス間のデータ転送のようなサービスを実行することができる。
外部電源によって駆動できない携帯電話のようなポータブルデバイスのデフォルトのモードは、その電力消費を低減するために、リアクティブモードに設定される。ユーザがポータブルデバイス上のアプリケーションを操作した場合、そのポータブルデバイスは、リアクティブモードからプロアクティブモードへ自動的に遷移する。
プロアクティブモードに設定されたデバイスは、接続要求信号を送信する。一方、リアクティブモードのデバイスは接続要求信号を送信しないので、電力消費は比較的少ない。
フレキシブルモードは、近接状態に設定されている外部デバイスに設定されたモード(プロアクティブモード又はリアクティブモード)に応じて、プロアクティブモードとリアクティブモードのいずれかに遷移するモードである。フレキシブルモードに設定されたCPD11は、近接状態に設定されている外部デバイスとのネゴシエーションにより、外部デバイスがプロアクティブモードの場合にはリアクティブモードへ遷移し、また、外部デバイスがリアクティブモードの場合にはプロアクティブモードへ遷移する。つまり、フレキシブルモードに設定されたCPD11は、通信相手のデバイスに設定されたモードによって、マスタとして機能するか、スレーブとして機能するかを切り替える。プロアクティブモードまたはリアクティブモードへの遷移は、例えば、デバイス間の接続が確立された後に実行される。
ACアダプタ電源のような外部電源によって駆動可能な、パーソナルコンピュータ等のデバイスに設定されるデフォルトのモードはフレキシブルモードである。フレキシブルモードに設定されたデバイスは、接続要求信号を送信する。これにより、ユーザが携帯電話のアプリケーションを何等操作せずにその携帯電話をパーソナルコンピュータ(フレキシブルモードのデバイス)に近接させた場合でも、それらデバイス間の接続を確立でき、パーソナルコンピュータの制御の下、データファイルの転送のようなサービスをユーザに提供することができる。
プロアクティブモードに設定されたデバイス(プロアクティブモードに遷移したデバイス)とリアクティブモードに設定されたデバイス(リアクティブモードに遷移したデバイス)との間でサービスが実行される場合、プロアクティブモードに設定されたデバイスによって指定されたサービスが、これら二つのデバイス間で実行される。なお、サービスの実行が完了した場合、リアクティブモードからプロアクティブモードへ遷移したデバイスはリアクティブモードに戻り、フレキシブルモードからプロアクティブモードへ遷移したデバイス、又はフレキシブルモードからリアクティブモードへ遷移したデバイスは、フレキシブルモードに戻る。
モード監視部41は、PCL40の現在のモードを示す情報をモード監視データベース43へ格納する。したがって、近接状態に設定されている外部デバイスとのネゴシエーションによって、CPD11のPCL40がフレキシブルモードから、プロアクティブモード又はリアクティブモードへ遷移した場合には、遷移したいずれかのモードを示す情報によりモード監視データベース43が書き換えられる。
PCL40では、CPD11と外部デバイスとの間の接続(CNL接続)、及びPCL40に設定されるモードが監視され、アプリケーション層50内の各アプリケーション(通信プログラム)の制御とCNL30の制御とが行われる。
なお、上記説明したPCL40とアプリケーション層50にはマネージャー60が接続されており、このマネージャー60が上記説明したアルゴリズム(通信相手選定アルゴリズム、通信データ選定アルゴリズム、送受信方向選定アルゴリズム、通信プロトコル選定アルゴリズム)に基づき近距離無線通信を制御する。例えば、上記説明したように、アルゴリズムに基づき送信モード及び受信モードのうちのどちらか一方が選択される。換言すれば、アルゴリズムに基づきプロアクティブモード、リアクティブモード、及びフレキシブルモードのいずれかのモードが設定される。本実施形態に記載のプロアクティブモード、リアクティブモード、及びフレキシブルモードのいずれかのモードの設定条件は、上記説明したアルゴリズムに含まれる。
図8は、上述のPCL40の機能を実現する近接無線通信制御プログラム103aの機能構成の例を示すブロック図である。
図8に示すように、近接無線通信制御プログラム103aは、制御部401、CNL接続監視部402、ネゴシエーション処理部403、モード制御部404、サービス処理部405、及び待機処理部406を備える。近接無線通信制御プログラム103aは、データベース410に接続される。データベース410は、CPD11と外部デバイスとの間の接続状態を示す情報であるCNL接続状態410aと、CPD11のPCL40に設定される接続モード、及び外部デバイスのPCLに設定される接続モードを示す情報である接続モード410bとを格納する記憶装置である。
制御部401は、CPD11と外部デバイスとの間の通信シーケンスを制御する。すなわち、制御部401は、アプリケーション層50に対応するアプリケーション部501と、CNL30及び物理層(PHY)20に対応するデータ通信部201とによる要求や通知に応じて、近接無線通信制御プログラム103a内の各部を制御する。
CNL接続監視部402は、CNL30によるCPD11と外部デバイスとの間の接続(CNL接続)を監視する。CNL30による近接無線通信モジュール104と外部デバイスとの間の接続が確立された場合、CNL接続監視部402は、データベース410のCNL接続状態410aに、CNL接続が確立されていることを示す情報を格納する。また、CNL30によるCPD11と外部デバイスとの間の接続が解除された場合、CNL接続監視部402は、データベース410のCNL接続状態410aに、CNL接続が解除されていることを示す情報を格納する。
CNL接続監視部402は、CNL接続の確立又は解除を、近接無線通信制御プログラム103aの各部へ通知する。CNL接続が解除されたことが通知された場合、ネゴシエーション処理部403、モード制御部404、サービス処理部405、及び待機処理部406は、実行中の処理を中断する。換言すると、ネゴシエーション処理部403、モード制御部404、サービス処理部405、及び待機処理部406による処理は、CNL接続が確立されている期間中に実行される。
ネゴシエーション処理部403は、CNL接続監視部402からCNL接続が確立されたことを示す通知を受けた場合、ネゴシエーション処理を実行する。ネゴシエーション処理部403は、ネゴシエーション処理として、PCL40に設定されるモードの調停、デバイス間で実行されるサービスの決定、サービスの同期等を実行する。
PCL40に設定されるモードの調停では、ネゴシエーション処理部403は、通信相手のデバイスに設定されたモードに応じて、CPD11のPCL40に設定されるモードを決定する。PCL40には、上述したように、プロアクティブモード、リアクティブモード、及びフレキシブルモードのいずれかのモードが設定される。また、二つのデバイス間でサービスを実行する場合には、一方のデバイスが通信相手のデバイスへサービス開始要求を送信するプロアクティブモードに設定され、他方のデバイスがサービス開始要求を受信して応答するリアクティブモードに設定される必要がある。
自身のPCL40がプロアクティブモードに設定され、且つ通信相手のデバイスのPCL40がリアクティブモードに設定されている場合、又は自身のPCL40がリアクティブモードに設定され、且つ通信相手のデバイスのPCL40がプロアクティブモードに設定されている場合、ネゴシエーション処理部403は、PCL40に設定されるモードを変更する処理を行わない。
自身のPCL40がフレキシブルモードに設定されている場合、ネゴシエーション処理部403は、通信相手のデバイスのPCL40に設定されたモードに応じて、プロアクティブモードとリアクティブモードのいずれかのモードを選択する。つまり、ネゴシエーション処理部403は、通信相手のデバイスのPCL40がプロアクティブモードに設定されている場合、自身のPCL40に設定するモードとしてリアクティブモードを選択する。また、ネゴシエーション処理部403は、通信相手のデバイスのPCL40がリアクティブモードに設定されている場合、自身のPCL40に設定するモードとしてプロアクティブモードを選択する。そして、ネゴシエーション処理部403は、選択されたモードをモード制御部404へ通知する。
モード制御部404は、ネゴシエーション処理部403と協働して、PCL40に設定するモードを制御する。モード制御部404は、ネゴシエーション処理部403で決定されたモードをPCL40に設定する。
自身のPCL40に設定されたモード、及び通信相手のデバイスのPCL40に設定されたモードを示す情報は、データベース410の接続モード410bへ格納される。
デバイス間で実行されるサービスの決定では、ネゴシエーション処理部403は、PCL40がプロアクティブモードに設定された側のデバイスで指定されたサービスを、デバイス間で実行されるサービスとして決定する。したがって、通信相手のデバイスがプロアクティブモードに設定されている場合、ネゴシエーション処理部403は、通信相手のデバイスで指定されたサービスをデバイス間で実行されるサービスとして決定する。また、自身のPCL40がプロアクティブモードに設定されている場合、ネゴシエーション処理部403は、ユーザにより指定されたアプリケーションに応じたサービスや予め決められたサービスを、デバイス間で実行されるサービスとして決定する。
サービスの同期では、ネゴシエーション処理部403は、デバイス間でサービスの実行を開始するための同期処理を実行する。
サービス処理部405は、ネゴシエーション処理部403によるサービスの同期(開始)が実行された後、ネゴシエーション処理部403で決定されたサービスに応じた処理を実行する。サービス処理部405は、データ通信部201とアプリケーション部501とを適宜制御して、処理を実行する。
待機処理部406は、サービス処理部405による処理が完了してから新たなサービスの開始要求を受信するまでの期間、待機処理を実行する。待機処理部406は、通信相手のデバイスからサービスの開始要求を受信した場合、又はユーザによりサービスの開始要求が入力された場合等に待機処理を終了する。待機処理部406による待機処理が終了したことに応答して、ネゴシエーション処理部403によるネゴシエーション処理が再度、開始される。つまり、待機処理部406は、サービス処理部405による処理が完了してから通信相手のデバイスからサービスの開始要求を受信するまでの期間、又はサービス処理部405による処理が完了してからユーザによってサービスの開始要求が入力されるまでの期間に、ネゴシエーション処理部403へネゴシエーション処理の開始を要求しない。
アプリケーション部501は、近接無線通信を用いてデータ送受信を実行する複数のアプリケーション(通信プログラム)を管理する。アプリケーション部501は、アプリケーションからのセッションの開始/終了の要求を近接無線通信制御プログラム103aへ通知する処理、及び近接無線通信制御プログラム103aを制御する処理を実行する。アプリケーションは、例えば、SCSI、OBEX、他の汎用プロトコル等の幾つかのアプリケーションプロトコルにそれぞれ対応した通信プログラムである。
図9は、デバイス間の近接無線通信の例を示すシーケンス図である。ここでは、プロアクティブモードに設定されたデバイスA(例えばCPD11)からフレキシブルモードに設定されたデバイスB(APD12)へ、サービスの開始要求が送信されることを想定する。なお、例えば、初期状態では、デバイスAはリアクティブモードに設定され、デバイスBはフレキシブルモードに設定されていると仮定する。
まず、ユーザは、近接無線通信を行うアプリケーションプログラムをデバイスA上で選択し、デバイスAとデバイスBとを近づけて(タッチ操作)、近接状態に設定する(S101)。アプリケーションプログラムが選択されたデバイスAは、外部デバイスからサービスの開始要求を受信するリアクティブモードから、外部デバイスへサービスの開始要求を送信するプロアクティブモードへ遷移する。
プロアクティブモードへの遷移は、アプリケーションプログラムの選択(起動)を条件として、上記した送受信方向選定アルゴリズムにより実行されるものである。なお、プロアクティブモードへの遷移の条件は、アプリケーションプログラムの選択だけに限定されるものではない。例えば、デバイスAが携帯電話なら、携帯電話のディスプレイを開く操作の検出、携帯電話のディスプレイのスライド操作の検出、携帯電話のキー操作から所定時間以上経過していないことの検出を条件として、上記した送受信方向選定アルゴリズムによりプロアクティブモードへの遷移が実行される。
次に、デバイスA及びデバイスBは、デバイスAとデバイスBとの間の接続(CNL接続)を確立するための処理(認証処理)を実行する(S102)。例えば、デバイスAは、接続要求を送信する。この接続要求を受信したデバイスBは、接続要求に対する応答をデバイスAへ送信する。以上の処理により、デバイスAとデバイスBとの間で接続が確立される。この接続の確立は、上記した通信相手選定アルゴリズムに従い実行されるものである。
接続を確立したデバイスAとデバイスBとは、ネゴシエーション処理を実行する(S103)。ネゴシエーション処理として、デバイスA及びデバイスBは、モード調停(S103a)、サービスネゴシエーション(S103b)、及びサービス同期(S103c)を実行する。
具体的には、フレキシブルモードに設定されたデバイスBは、上記した送受信方向選定アルゴリズムに従い、通信相手のデバイスであるデバイスAに設定されたモードに応じて、自身のモードを遷移させるモード調停を実行する(S103a)。ここでは、デバイスAがプロアクティブモードに設定されているため、デバイスBは、自身のモードをフレキシブルモードからリアクティブモードへ遷移させる。そして、デバイスA及びデバイスBは、上記した通信データ選定アルゴリズムに従い、デバイスAとデバイスBとの間で実行するサービスを決定するサービスネゴシエーションを実行する(S103b)。ここでは、プロアクティブモードに設定されたデバイスAで指定されたサービス、すなわち、ユーザにより選択されたアプリケーションプログラムに対応するサービスが、デバイスAとデバイスBとの間で実行されるサービスとして決定される。例えば、アプリケーションプログラムが選択した静止画データ又は動画データがあれば、デバイスAからデバイスBへ静止画データ又は動画データを送信する処理がサービスとして決定される。さらに、通信プロトコル選定アルゴリズムに従い、通信プロトコル管理テーブルに基づき静止画データ又は動画データの送信に適切な通信プロトコルが選定される。また、デバイスA及びデバイスBは、決定されたサービスを実行するためのサービス同期を実行する(S103c)。これにより、デバイスAとデバイスBとの間でサービスの実行が開始される。
上述のネゴシエーション処理が完了すると、デバイスAとデバイスBとの間でサービスが実行され、データの送受信等の通信が行われる(S104)。そして、サービスの実行が完了すると、デバイスAはプロアクティブモードからリアクティブモードへ遷移し、デバイスBは、リアクティブモードからフレキシブルモードへ遷移する。また、デバイスAとデバイスBとの間の接続は解除される。
なお、上記したモジュールとは、ハードウェアで実現するものであっても良いし、CPU等を使ってソフトウェアで実現するものであってもよい。
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
以下に、本出願の原出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
通信相手機器と無線通信する通信手段と、
1又は複数のアプリケーションを実行する実行手段と、
前記通信手段による無線通信により通信相手機器を特定し、前記アプリケーションの実行状態に基づき前記通信相手機器に対して通信データを送信する送信モード及び前記通信相手機器から通信データを受信する受信モードのどちらか一方を選択し、前記アプリケーションで扱われているデータに基づき通信データを決定し、前記アプリケーションで扱われているデータの属性情報に基づき通信プロトコルを決定し、前記通信相手機器との通信を制御する通信制御手段と、
を備えたことを特徴とする無線通信装置。
[2]
前記通信制御手段は、前記アプリケーションが起動中であることに基づき前記送信モードを選択することを決定することを特徴とする[1]に記載の無線通信装置。
[3]
前記通信制御手段は、前記アプリケーションにより選択されているデータを通信データに決定することを特徴とする[1]に記載の無線通信装置。
[4]
前記通信制御手段は、複数のアプリケーションが起動中の場合、アクティブな状態のアプリケーションにより選択されているデータを通信データに決定することを特徴とする[1]に記載の無線通信装置。
[5]
前記通信制御手段は、前記アプリケーションにより選択されているWEBページのURLを通信データに決定することを特徴とする[1]に記載の無線通信装置。
[6]
前記通信制御手段は、第1の種別の通信データを第1の通信プロトコルで送信し、第2の種別の通信データを第2の通信プロトコルで送信する通信プロトコル管理テーブルを記憶し、前記通信データの種別と前記通信プロトコル管理テーブルとに基づき通信プロトコルを決定することを特徴とする[1]に記載の無線通信装置。
[7]
通信相手機器と無線通信して前記通信相手機器を特定し、前記アプリケーションの実行状態に基づき前記通信相手機器に対して通信データを送信する送信モード及び前記通信相手機器から通信データを受信する受信モードのどちらか一方を選択し、前記アプリケーションで扱われているデータに基づき通信データを決定し、前記アプリケーションで扱われているデータの属性情報に基づき通信プロトコルを決定し、
前記通信相手機器との通信を制御する、
ことを特徴とする無線通信方法。
11…CPD、12…APD、20…物理層(PHY)、30…コネクション層(CNL)、40…プロトコル変換層(PCL)、50…アプリケーション層、60…マネージャー、103a…近接無線通信制御プログラム、104…近接無線通信モジュール、401…制御部、402…CNL接続監視部、403…ネゴシエーション処理部、404…モード制御部、405…サービス処理部、406…待機処理部、410…データベース、410a…CNL接続状態、410b…接続モード、501…アプリケーション部

Claims (6)

  1. 受信機器と無線通信する送信手段と、
    アプリケーションを実行する実行手段と、
    前記送信手段による無線通信により受信機器を特定し、前記受信機器に対して通信データを送信する場合、前記アプリケーションで扱われているデータに基づく通信データを、前記アプリケーションで扱われているデータの属性情報に基づく通信プロトコルを用いて、前記受信機器に送信するよう制御する通信制御手段と、
    を備えた無線通信装置。
  2. 前記通信制御手段は、前記アプリケーションの実行中に、前記通信データを前記受信機器に送信するよう制御する、請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記通信制御手段は、前記アプリケーションにより選択されているデータを前記通信データとして前記受信機器に送信するよう制御する、請求項1に記載の無線通信装置。
  4. 前記通信制御手段は、前記アプリケーションにより選択されているWEBページのURLを前記通信データとして前記受信機器に送信するよう制御する、請求項1に記載の無線通信装置。
  5. 前記通信制御手段は、第1の種別の通信データを第1の通信プロトコルを用いて送信し、第2の種別の通信データを第2の通信プロトコルを用いて送信する通信プロトコル管理テーブルを記憶し、前記通信データの種別と前記通信プロトコル管理テーブルとに基づく通信プロトコルを用いて、前記通信データを前記受信機器に送信するよう制御する、請求項1に記載の無線通信装置。
  6. アプリケーションを実行可能な無線通信装置における無線通信方法であって、
    受信機器と無線通信して前記受信機器を特定し、前記受信機器に対して通信データを送信する場合、前記アプリケーションで扱われているデータに基づく通信データを、前記アプリケーションで扱われているデータの属性情報に基づく通信プロトコルを用いて、前記通信データを前記受信機器に送信し前記受信機器との通信を制御する、無線通信方法。
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