JP2011037688A - 急結性吹付けセメントコンクリートの吹付け工法 - Google Patents

急結性吹付けセメントコンクリートの吹付け工法 Download PDF

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Abstract

【課題】 リバウンドや粉じんの発生量を大幅に低減することができ、強度発現性、特に、長期強度が向上したセメントコンクリートを得ることが可能となる急結性吹付けセメントコンクリートの吹付け工法を提供する。
【解決手段】 セメントと、シリカフューム及び/又はフライアッシュと、高性能減水剤とを配合して練り混ぜ吹付けセメントコンクリートを調製し、カルシウムアルミネート、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、及び硫酸カルシウムを含有する粉体急結剤と、液体急結剤とを別々に圧送し、混合管で合流混合して急結剤スラリーを調製し、別途に圧送されてくる吹付けセメントコンクリートと急結剤スラリーとを合流混合して吹き付ける急結性吹付けセメントコンクリートの吹付け工法を構成とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、法面、立坑、地下空間、又は、道路、鉄道、及び導水路等のトンネルにおいて、露出した地山面に使用する急結性吹付けセメントコンクリートの吹付け工法に関する。
従来、トンネル掘削等露出した地山の崩落を防止するために急結剤をコンクリートに配合した急結性吹付けコンクリートの吹付け工法が行われている(特許文献1参照)。
この吹付け工法は、通常、掘削工事現場に設置した、セメント、骨材、及び水の計量混合プラントで吹付けコンクリートを調製し、アジテータ車で運搬し、コンクリートポンプで圧送し、途中に設けた合流管で、他方から圧送した急結剤と混合し、急結性吹付けコンクリートとして地山面に所定の厚みになるまで吹付ける工法である。
吹付け工法に使用される急結剤は大きく分類すると、カルシウムアルミネートやアルカリ金属アルミン酸等を主成分とする粉体急結剤と、アルカリ金属アルミン酸塩や硫酸アルミニウムなどを主成分とする液体急結剤の二種類が挙げられる。
粉体急結剤の添加方法は、通常、空気輸送による粉体混合のために、添加量としては通常5〜12%の範囲で実施している。
また、粉体急結剤の特性としては、吹付けセメントコンクリートと混合した時の凝結促進作用が大きく、コンクリートが速やかに硬化するため、崩落の危険がある地山面を保護でき、また、湧水部への吹付けに大きな効果を示すことが挙げられる。
しかしながら、粉体急結剤の急結剤供給装置が大規模で、かつ、圧縮空気を調製し、圧送するコンプレッサーなどの装置が別に必要であり、さらに、粉体急結剤を空気圧送して吹付けセメントコンクリートと混合した時に粉体急結剤の一部が作業空間に粉じんとして飛散する場合があるなどの課題があった。
そのため、低添加で充分な急結力を有し、粉塵量やリバウンドのより少ない工法が求められていた。
また、粉体急結剤を使用する急結性吹付けコンクリートは、初期強度は粉体急結剤によって向上するが、長期強度は粉体急結剤を添加しないベースコンクリートよりも20〜40%低下する傾向があった。
また、液体急結剤の特性としては、急結剤供給装置が簡易であること、吹付けセメントコンクリートへの供給に定量性があること、吹付けセメントコンクリートとの混合が良好であること、急結性吹付けセメントコンクリートの地山への付着力が良好であり、跳ね返り率(リバウンド率)が少ないことなどが挙げられる。
しかしながら、吹付けセメントコンクリートと混合した時の凝結促進作用が粉体急結剤と比較して弱く、軟弱な地山や湧水部への吹付けに使用できない、厚吹きには適さないなどの課題があった。
粉塵発生量が少ない工法として、急結剤を水や液体急結剤でスラリー化してセメントコンクリートに添加混合する方法が提案されている。(特許文献2、特許文献3参照)。
特に、特許文献3には、高性能減水剤を使用すること、シリカフュームを使用することも記載されているが、両者を併用することについては記載がない。
しかしながら、この方法は、吹付けコンクリートの強度低下を低減するという点では、水/セメント比が増加するので不利であった。
近年、より高品質な急結性吹付けコンクリートが求められるようになってきた。その一つの手段として急結剤をスラリー化し、かつ、セメントコンクリートにミョウバン類を配合することにより、作業性を向上する急結施工方法が提案されている(特許文献4参照)。
しかしながら、近年、作業性を更に良くし、工期短縮の面で、急結性や強度発現性をより向上させ、さらにリバウンドを低減させることでより低コストな吹付け方法が求められるようになった。
また、アルカリ土類金属炭酸塩、カルシウムアルミネート、アルカリ金属硫酸塩、及び硫酸カルシウムを含有してなる粉体混和材と、液体急結剤とを混合したスラリー状の急結剤を含有する吹付け材料、それを用いる吹付け工法が提案されている(特許文献5参照)。
しかしながら、特許文献5には、フライアッシュ及び/又はシリカフユームと高性能減水剤を含有するセメントコンクリートに、粉体急結剤と液体急結剤を混合した急結剤スラリーを併用することについては記載がない。
また、セメントと、カルシウムアルミネートなどの急硬物質を含有する急硬性セメントコンクリートの圧送性や強度発現性を向上する目的で、シリカフュームやフライアッシュなどの無機粉末を使用する急硬性セメントコンクリートが、提案され、高性能減水剤と併用することが、開示されている(特許文献6参照)。
しかしながら、特許文献6には、粉体急結剤と液体急結剤を混合した急結剤スラリーを併用することについては記載がなく、セメント量、リバウンド率、及び粉じん量を少なくするためにシリカフューム及び/又はフライアッシュを使用することについても記載がない。
特公昭60−004149号公報 特開2007−031166号公報 特開平10−317671号公報 特開平05−097491号公報 国際公開08/056716号 特開2002−338316号公報
本発明者は、以上の状況を鑑み、前記課題を解消すべく種々検討した結果、特定の急結性吹付けセメントコンクリートを使用して吹付け施工を行うことにより、前記課題が解決できるという知見を得て本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、セメントと、シリカフューム及び/又はフライアッシュと、高性能減水剤とを配合してなる吹付けセメントコンクリートを練り混ぜ、得られた吹付けセメントコンクリートを圧送し、カルシウムアルミネート、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、及び硫酸カルシウムを含有する粉体急結剤と、液体急結剤とを別々に圧送し、混合管で合流混合して急結剤スラリーを調製し、別途に圧送されてくる吹付けセメントコンクリートと急結剤スラリーとを合流混合して吹き付ける急結性吹付けセメントコンクリートの吹付け工法であり、シリカフュームが、セメントとシリカフュームの合計100質量部中、5〜30質量部である、また、フライアッシュが、セメントとシリカフュームの合計100質量部に対して、5〜30質量部である前記吹付け工法であり、前記シリカフュームのBET比表面積値が15〜20m2/gである前記吹付け工法であり、フライアッシュのブレーン比表面積値が2,000〜5,000cm2/gである前記吹付け工法であり、前記吹付けセメントコンクリートのスランプが15〜24cmである前記吹付け工法であり、前記高性能減水剤が、セメント100質量部に対して、固形分換算で0.1〜0.6質量部である前記吹付け工法であり、前記液体急結剤が、フッ素を含有する液体急結剤である前記吹付け工法であり、前記粉体急結剤と前記液体急結剤との混合割合が、粉体急結剤と固形分換算の液体急結剤との質量比で、45:55〜80:20である前記吹付け工法であり、前記粉体急結剤と前記液体急結剤からなる急結剤の使用量を、前記吹付セメントコンクリート中のセメントとシリカフュームの合計100質量部に対して、固形分換算で2〜13質量部とする前記吹付け工法である。
本発明の急結性吹付けセメントコンクリートを用いた吹付け工法を採用することによって、リバウンドや粉じんの発生量を大幅に低減することができ、強度発現性、特に、長期強度が向上したセメントコンクリートを得ることが可能となる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明でいうセメントコンクリートとは、セメントペースト、モルタル、及びコンクリートを総称するものである。
また、本発明における部や%は、特に規定しない限り質量基準である。
本発明で使用するセメントは特に限定されるものではない。普通、早強、超早強、中庸熱、及び低熱等の各種ポルトランドセメントや、これらポルトランドセメントに高炉スラグや石灰石微粉末を混合した各種混合セメントなどのいずれも使用可能である。混合セメントにおける混和材とセメントの割合は特に限定されるものではない。JISで規定する値以上の混和材を混合したものも使用可能である。
セメントの使用量は特に限定されるものではないが優れた強度発現性の面から350〜500kg/m3が好ましい。
本発明で使用する吹付けセメントコンクリートは、セメントと骨材とを含有するものもある。
ここで、骨材としては、吸水率が低くて、骨材強度が高いものが好ましい。骨材の最大寸法は吹付けできれば特に限定されるものではない。細骨材としては、川砂、山砂、石灰砂、及び珪砂等が使用可能であり、粗骨材としては、川砂利、山砂利、及び石灰砂利等が使用可能である。
本発明で使用する骨材は、特に限定されるものではなく、市販されているあらゆる骨材の使用が可能であり、吹付け施工に支障をきたさないものであれば問題ない。
本発明では、セメント量、リバウンド率、及び粉じん量を低減するため、また、吹付ける吹付けセメントコンクリートの粘性を増すため、セメントとシリカフューム及び/又はフライアッシュを併用する。
シリカフューム及び/又はフライアッシュを、セメントコンクリート中に配合しないで急結剤中に配合した場合は、多量、配合することはできず、しかも、急結性状は低下し、シリカフューム及び/又はフライアッシュの併用効果が得られない。
本発明で使用するシリカフュームは、強度発現性を高める効果も有するもので、例えば、金属シリコンやフェロシリコンをアーク式電気炉で製造する際に発生する排ガス中のダストを集塵する際に得られる超微粒子である。
シリカフュームの粒度は、優れた強度発現性や、リバウンドや粉じん抑制の面から、BET比表面積値(以下、BETという)で15〜20m2/gが好ましい。
シリフヒュームの使用量は特に限定されるものではないが、優れた強度発現性、リバウンド率や粉じん量低減の面から、セメントとシリカフュームの合計100部中、5〜30部が好ましく、10〜20部がより好ましい。
本発明で使用するフライアッシュは、微粉炭燃焼ボイラーからの排ガス中に含まれている灰の微粒子を集塵機等で補修したもので、人工ポゾラン物質の一つである。
フライアッシュの粒度は、ポゾラン反応の向上、強度発現性の向上、水酸化カルシウムの生成の抑制、及びリバウンドや粉じん抑制の面から、ブレーン比表面積値(以下、ブレーン値という)で2,000〜5,000cm2/gが好ましい。
フライアッシュの使用量は特に限定されるものではないが、優れた強度発現性、リバウンド率や粉じん量低減の面や、水酸化カルシウムの生成制御の面から、セメント100部、又は、セメントとシリカフュームの合計100部に対して、10〜40部が好ましく、15〜30部がより好ましい。
本発明で使用する高性能減水剤は、吹付けセメントコンクリートの流動性を改善するもので、液状、粉状のいずれも使用できる。
高性能減水剤としては、例えば、アルキルアリルスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、及びメラミンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、並びに、ポリカルボン酸系高分子化合物等が使用可能であり、流動性(減水性)やスランプ保持性の面から、ポリカルボン酸系高分子化合物の高性能減水剤が好ましい。
高性能減水剤の使用量は、優れた流動性、分散安定性、及び強度発現性の面から、また、好ましい吹付セメントコンクリートのスランプを得る面から、固形分換算でセメント100部に対して、0.1〜3部が好ましく、0.2〜2部がより好ましい。高性能減水剤としてポリカルボン酸系高分子化合物の高性能減水剤を使用するときの使用量は、セメント100部に対して、固形分換算で0.1〜0.6部が好ましく、0.2〜0.4部がより好ましい。
本発明では、セメント、シリカフューム及び/又はフライアッシュ、骨材、及び高性能減水剤等と水を混合して、練り混ぜ、吹付セメントコンクリートを調製する。
本発明の吹付けセメントコンクリートのW/C(水/セメント比)は、強度発現性の面から、40〜70%が好ましく、45〜60%がより好ましい。
本発明において、吹付セメントコンクリートのスランプは、リバウンド率や粉じん量を低減する面から、15〜24cmが好ましく、18〜22cmがより好ましい。
本発明では、前記各材料の他に、吹付セメントコンクリートに繊維等を併用することが可能である。
本発明では、粉体急結剤と液体急結剤とを合流混合して、吹付け直前に、吹付けセメントコンクリートに合流混合して、急結性吹付けセメントコンクリートを調製するものであり、粉体急結剤と液体急結剤とを合流混合して急結剤スラリーとし、吹付け直前に、吹付けセメントコンクリートに合流混合して急結性吹付けセメントコンクリートを調製することが好ましい。
本発明の急結剤スラリーは、粉体急結剤と液体急結剤を混合して調製するものである。
本発明で使用する粉体急結剤は、カルシウムアルミネート、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、及び硫酸カルシウムを含有するものである。
本発明で使用するカルシウムアルミネートは、水と接して硬化する物質であり、吹付けセメントコンクリートと混合することにより、初期強度発現性を高めることが可能となるものである。
カルシウムアルミネートは、CaO原料やAl2O3原料等を混合したものを、キルンでの焼成、電気炉での溶融等といった熱処理をし、粉砕して得られるものである。
CaOをC、Al2O3をAと略記すると、例えば、C3A、C12A7、C11A7・CaF2、C11A7・CaCl2、CA、及びCA2などと示されるものであり、これらの一種又は二種以上を併用することが可能である。
さらに、本発明では、これらに、Na、K、及びLiなどのアルカリ金属が0.05〜5%固溶したものやSiO2を30%未満含有させたカルシウムアルミノシリケートも使用可能である。
さらに、その他に第一酸化鉄、第二酸化鉄、酸化マンガン、マグネシア、及びリン酸などの一種又は二種以上を30%未満含有することが可能である。
カルシウムアルミネートとしては、非晶質、結晶質、いずれも使用可能であり、これらが混在することも問題ないが、急結性状が優れることから非晶質が80%以上含有するものが好ましく、90%以上含有するものがより好ましい。
カルシウムアルミネート中のCaO/Al2O3モル比は特に限定されるものではないが、優れた急結性状の面から、1.5〜3.0が好ましく、1.7〜2.3の範囲がより好ましい。
カルシウムアルミネートの粒度やその分布は特に限定されるものではないが、優れた急結性や初期強度発現性の面から、ブレーン値で3,000cm2/g以上が好ましく、5,000cm2/g以上がより好ましい。
カルシウムアルミネートの使用量は、優れた急結性の面から、カルシウムアルミネート、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、及び硫酸カルシウムからなる粉体急結剤100部中、30〜70部が好ましく、40〜60部がより好ましい。
本発明で使用するアルカリ金属硫酸塩は、急結性や強度発現性を向上させる目的で使用するものであり、アルカリ土類金属炭酸塩と水溶性酸性物質とを併用する組成では好適の物質であり、従来の急結剤に使用されてきた、アルカリ金属硫酸塩以外の、水に溶解させてアルカリ性を示すアルカリ金属含有物質では効果が得られない。
アルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、及びカリウムなどが挙げられる。
アルカリ金属硫酸塩の粒度やその分布は、優れた初期強度発現性や急結性の面から、ブレーン値で500cm2/g以上が好ましく、1,000cm2/g以上がより好ましい。
アルカリ金属硫酸塩の使用量は、優れた急結性の面から、粉体急結剤100部中、2〜50部が好ましく、5〜30部がより好ましい。
本発明で使用するアルカリ土類金属炭酸塩は、急結剤添加装置での急結剤スラリーの固結を防止する目的で使用するものである。
アルカリ土類金属炭酸塩としては、例えば、炭酸カルシウムや炭酸マグネシウムなどが使用可能である。
アルカリ土類金属炭酸塩を後述の液体急結剤と併用すると、急結剤スラリー中で、炭酸ガスが発生し、発泡し、たとえ、急結剤スラリーが滞留して固化物が生成しても、例えば、スポンジ状のスカスカの固化物となるなどして、配管を含む急結剤添加装置への急結剤スラリー固化物の付着やその固化物による配管などの閉塞を防止するものである。
アルカリ土類金属炭酸塩は、急結剤スラリーを速やかに中性領域に調整し、吹付け硬化体の耐中性化を向上させる効果も有する。
アルカリ土類金属炭酸塩は、急結剤スラリーに含まれることでこれらの効果を発揮するものであり、あらかじめ吹付けセメントコンクリートに混合した場合とは効果を異にするものである。
アルカリ土類金属炭酸塩の粒度やその分布は特に限定されるものではないが、急結剤スラリーの固結防止や粉体急結剤中の均一分散の面から、ブレーン値で500〜10,000cm2/gが好ましく、1,000〜5,000cm2/gがより好ましい。
アルカリ土類金属炭酸塩の使用量は、優れたスラリーの固結防止効果付与や優れた急結性状付与の面から、粉体急結剤100部中、2〜50部が好ましく、5〜30部がより好ましい。
本発明で使用する硫酸カルシウムは、強度発現性を向上させる目的で使用するものである。
硫酸カルシウムとしては、無水石膏、半水石膏、及び二水石膏等が挙げられ、これらのうちの一種又は二種以上の使用が可能である。
硫酸カルシウムの結晶の形態は特に限定されるものではなく、α型半水石膏、β型半水石膏、I型無水石膏、II型無水石膏、及びIII型無水石膏等が使用可能である。
また、これら硫酸カルシウムには、天然で産出するものや、産業副産物として得られる排脱石膏や弗酸副生無水石膏等が含まれる。
硫酸カルシウムの粒度は、優れた強度発現性の面から、ブレーン値で2,000cm2/g以上が好ましく、3,000cm2/g以上がより好ましい。
硫酸カルシウムの使用量は、優れた急結性確保の面から、粉体急結剤100部中、5〜40部が好ましく、10〜30部がより好ましい。
本発明では、アルカリ土類金属炭酸塩と反応して炭酸ガスを発泡し、配管を含む急結剤添加装置への急結剤スラリーの固化物の付着や、閉塞を防止することから水溶性酸性物質を使用することが可能である。
本発明の粉体急結剤には、前記材料の他、水酸化カルシウム及び/又は水酸化アルミニウム、アルカリ金属炭酸塩、アルミン酸塩、及び遅延剤等を併用することが可能である。
本発明において、急結性や吹付け時の地山への付着性を得るために、水酸化カルシウム及び/又は水酸化アルミニウムを含有することが可能である。
水酸化カルシウムは、生石灰やカーバイドが水和した際に生じる消石灰を含むものである。吹付けセメントコンクリートは水を使用するため、水との反応により水酸化カルシウムを多量に生成させる生石灰等を使用すること、若しくはこれを水酸化カルシウムと併用することも可能である。水酸化カルシウムの結晶の形態は特に限定されるものではない。
水酸化アルミニウムは、Al(OH)3やAlO(OH)・nH2Oなどと示される物質である。
水酸化アルミニウムには、結晶質や非晶質のものがあり、いずれも使用可能であるが、非晶質の水酸化アルミニウムを使用することが好ましい。
水酸化カルシウムや水酸化アルミニウムの粉末度は特に限定されるものではないが、吹付け時の地山への優れた付着性確保の面から、ブレーン値で4,000cm2/g以上が好ましく、8,000cm2/g以上がより好ましい。
水酸化カルシウム及び/又は水酸化アルミニウムの使用量は、優れた急結性や吹付け時の地山への付着性、急結性、長期強度発現性確保の面から、粉体急結剤100部に対して、2〜30部が好ましく、3〜20部がより好ましい。
本発明で使用する液体急結剤とは、硫酸アルミニウムやアルミン酸塩などの他、アルミニウムとイオウを含有するもの、アルミニウムやイオウと、さらにフッ素やアルカリ金属元素を含有するものである。
本発明のアルミニウムの供給原料は特に限定されるものではない。非晶質若しくは結晶質の水酸化アルミニウム、アルミニウムの硫酸塩やアルミン酸塩、及びその他の無機アルミニウム化合物、有機アルミニウム化合物、並びに、アルミニウム錯体等の化合物が挙げられ、これらのうちの一種又は二種以上が使用可能である。本発明では、イオウの供給原料ともなるアルミニウムの硫酸塩の使用が好ましい。
本発明のイオウの供給原料は特に限定されるものではない。硫黄や硫黄華のような元素状態の硫黄、硫化物、硫酸又は硫酸塩、亜硫酸又は亜硫酸塩、チオ硫酸又はチオ硫酸塩、並びに、有機硫黄化合物等が挙げられ、これらのうちの一種又は二種以上が使用可能である。これらのうち、水への溶解性が高く、製造コストが安く、かつ、急結性状が優れる面から硫酸又は硫酸塩が好ましい。硫酸塩のうち明礬類で、かつ、アルミニウムとアルカリ金属元素を含有する化合物がより好ましい。
本発明のフッ素の供給原料は、溶剤又は水に、溶解又は分散するものであれば特に限定されるものではない。例えば、フッ化水素酸、有機フッ素化合物、フッ化塩、ケイフッ化塩、及びフッ化ホウ素塩等が挙げられ、これらのうちの一種又は二種以上が使用可能である。毒性や爆発性等の危険性がなく、製造コストが安く、かつ、急結性状が優れる面から、フッ化水素酸、フッ化塩、ケイフッ化塩、及びホウフッ化塩が好ましい。
本発明のアルカリ金属の供給原料は特に限定されるものではない。例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、及びセシウム等のアルカリ金属元素を含む水溶性の化合物等が挙げられ、これらのうちの一種又は二種以上が使用可能である。具体的には、アルカリ金属元素の酸化物、過酸化物、塩化物、水酸化物、硝酸塩、亜硝酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩、アルミン酸塩、硫酸塩、チオ硫酸塩、過硫酸塩、硫化塩、炭酸塩、重炭酸塩、シュウ酸塩、ホウ酸塩、フッ化物、ケイ酸塩、及びケイフッ化塩、明礬、並びに、金属アルコキシドなどが使用可能であり、これらのうちの一種又は二種以上が使用可能である。
本発明の液体急結剤は、多種原料などを配合して、例えば85℃前後で加熱するなどして調製して使用する性質上、本発明の元素や成分以外のものも、本発明の効果を著しく低下させない範囲で使用することも可能である。
また、本発明の液体急結剤と併用して既知の水溶性の水和促進剤を使用することも可能である。
液体急結剤中の固形分の濃度は、優れた急結性状確保の面や、液の粘性やポンプでの圧送性確保の面から、20〜60%が好ましく、25〜50%好ましい。
本発明の液体急結剤は、酸性であることが好ましく、pHで1〜5が好ましい。
本発明の液体急結剤の形態は液状であり、懸濁液のものも含む。懸濁液中の懸濁粒子のサイズは特に限定されるものではないが、懸濁粒子の分散性から、5μm以下であることが好ましい。
本発明の粉体急結剤と液体急結剤の使用割合は特に限定されるものではないが、優れた急結性や強度発現性確保の面から、粉体急結剤と液体急結剤とを、固形分換算の質量比で45:55〜80:20が好ましく、60:40〜70:30がより好ましい。
本発明では、粉体急結剤と液体急結剤とを、吹付セメントコンクリートに添加する直前に、混合管で合流混合し、スラリー化することが、吹付けセメントコンクリートとの混合性を向上する面から好ましい。
液体急結剤を単独でセメントコンクリートに使用した場合には、硬化体の耐中性化が低下する場合がある。本発明のように、粉体急結剤と液体急結剤とを一旦混合してスラリー化した急結剤を使用した硬化体は、中性化に対する抵抗性が液体急結剤のみを使用した場合よりも向上する。
これは、粉体急結剤中に含まれるアルカリ土類金属炭酸塩により、急結剤スラリーのpHが速やかに中性領域に調整されるためであると考えられる。
本発明の急結剤スラリーの使用量は特に限定されるものではないが、優れた急結性確保の面や経済性の面から、吹付けセメントコンクリート中のセメントとシリカフュームの合計100部に対して、固形分換算で2〜13部が好ましく、4〜8部がより好ましい。
急結剤スラリーの添加装置としては、急結剤スラリーがセメントコンクリートに合流混合された場合に、吹付け性状が著しく低下しなければ、いかなる装置も使用可能である。例えば、Y字管やインレットピース(シャワリング管)等が使用可能であるが、吹付けセメントコンクリートとの混合性が良好であり、少ない圧縮エア量で吹付けが可能になることから、シャワリング管を使用することが好ましい。
本発明の法面やトンネルへの吹付け工法としては、一般的に行われている乾式吹付け工法、湿式吹付け工法のいずれの吹付け工法も可能である。そのうち、粉じんの発生量が少ない面で湿式吹付け工法が好ましい。
以下、実験例に基づいて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実験例1
表1に示すセメントとシリカフュームを使用し、細骨材率65%、W/C50%を用い、シリカフュームはセメントの内割りで使用し、セメント100部に対して、高性能減水剤を0.25部配合して吹付けコンクリートを調製し、スランプを測定した。スランプは18cmであった。調製した吹付けコンクリートを、吹付け圧0.4MPa、吹付け速度10m3/hの条件下で、コンクリート圧送機「MKW-25SMT」によりポンプ圧送した。
一方、別途圧送されてきた、カルシウムアルミネート50部、アルカリ金属硫酸塩20部、アルカリ土類金属炭酸塩10部、及び硫酸カルシウム20部からなる粉体急結剤と、液体急結剤イを、固形物換算で質量比5:3の割合でスラリー化管で混合して急結剤スラリーとし、吹付ける直前に、粉体急結剤と液体急結剤の合計が、セメントとシリカフュームの合計100部に対して、固形分換算で6部となるように、混合管で、吹付コンクリートに添加して急結性吹付けコンクリートを調製した。調製した急結性吹付コンクリートを用いて、吹付けを行い、圧縮強度、リバウンド率、及び粉じん量を測定した。結果を表1に併記する。
<使用材料>
セメント :普通ポルトランドセメント、市販品、比重3.15
細骨材 :新潟県姫川産川砂、比重2.62
粗骨材 :新潟県姫川産川砂利、比重2.67
シリカフュームa:市販品、BET15m2/g、密度2.3g/cm3
シリカフュームb:市販品、BET20m2/g、密度2.3g/cm3
シリカフュームc:市販品、BET10m2/g、密度2.3g/cm3
高性能減水剤:ポリカルボン酸系高性能減水剤、市販品
粉体急結剤:カルシウムアルミネート50部、アルカリ金属硫酸塩20部、アルカリ土類金属炭酸塩10部、及び硫酸カルシウム20部
カルシウムアルミネート:C12A7相当品、非晶質、ブレーン値5,500cm2/g
アルカリ金属硫酸塩:硫酸ナトリウム、市販品
アルカリ土類金属炭酸塩:炭酸カルシウム、ブレーン値4,000cm2/g、市販品
硫酸カルシウム:ブレーン値4,000cm2/g、密度2.9g/cm3、市販品
液体急結剤イ:Al2O3:8.0%、SO3:18.8%、F:3.0%、Na2O:3.0%、pH2.7、主成分硫酸アルミニウム溶液、市販の粉末硫酸アルミニウム、炭酸ナトリウム、及びフッ化水素酸を所定量混合し、85℃で溶解させたもの、濃度30%
水 :水道水
<測定方法>
スランプ :JIS A 1101に準じて測定
圧縮強度 :材齢24時間の圧縮強度は、幅25cm×長さ25cmのプルアウト型枠に設置したピンを、プルアウト表面から急結性吹付けコンクリートで被覆し、型枠の裏側よりピンを引き抜き、その時の引き抜き強度を求め、(圧縮強度)=(引き抜き強度)×4/(供試体接触面積)の式から圧縮強度を算出した。材齢28日の圧縮強度は、幅50cm×長さ50cm×厚さ20cmの型枠に急結性吹付けコンクリートを吹き付け、コアリングにより採取した直径5cm×高さ10cmの供試体を20トン耐圧機で測定し圧縮強度を求めた。
リバウンド率:急結性吹付けコンクリートを10m3/hの圧送速度で10分間、鉄板でアーチ状に作成した高さ4.4m、幅5.5mの模擬トンネルに吹付けた。その後、(リバウンド率)=(模擬トンネルに付着せずに落下した急結性吹付けコンクリートの量)/(模擬トンネルに吹付けた急結性吹付けコンクリートの量)×100(%)で算出した。
粉じん量 :急結性吹付けコンクリートを10m3/hの圧送速度で10分間、模擬トンネルに吹付けた。吹付け場所より5mの定位置で粉じん量を粉塵計(柴田化学株式会社、測定範囲0.01〜100mg/m3、P-5L型)により測定した。
Figure 2011037688
表1から、BET15〜20m2/gのシリカフュームを配合した吹付けコンクリートに、粉体急結剤と液体急結剤とを固形分換算の質量比5:3の割合で混合した急結剤スラリーを添加することで、リバウンド率、粉じん量が減少し、強度発現性も向上することが判った。
実験例2
表2に示すセメントとフライアッシュを用い、フライアッシュは細骨材の内割りで使用し、セメント100部に対して、高性能減水剤を0.25部配合して、スランプ18cmの吹付けコンクリートを調製し、粉体急結剤と液体急結剤イの合計が、セメント100部に対して、固形分換算で、6部となるように、吹付コンクリートに添加して急結性吹付けコンクリートを調製したこと以外は実験例1と同様に吹付け試験を実施した。結果を表2に併記する。
<使用材料>
フライアッシュA:市販品、ブレーン値2,000cm2/g、密度2.3g/cm3
フライアッシュB:市販品、ブレーン値5,000cm2/g、密度2.3g/cm3
フライアッシュC:市販品、ブレーン値1,000cm2/g、密度2.3g/cm3
Figure 2011037688
表2から、ブレーン値2,000〜5,000cm2/gのフライアッシュを配合した吹付けコンクリートに、粉体急結剤と液体急結剤とを、固形分換算値の質量比5:3の割合で混合した急結剤スラリーを添加することで、リバウンド率、粉じん量が減少し、強度発現性も向上することが判った。
実験例3
各材料の単位量を、セメント380kg/m3、シリカフュームa20kg/m3、細骨材1,066kg/m3、フライアッシュA70kg/m3、粗骨材629kg/m3、水200kg/m3、及び表3に示すような高性能減水剤量でスランプを変化させたこと以外は実験例1と同様に吹付け試験を実施し、リバウンド率と粉じん量を測定した。結果を表3に併記する。
Figure 2011037688
表3から、シリカフューム及び/又はフライアッシュと共に高性能減水剤を併用することにより、リバウンド率や粉じん量が減少することが判った。特に、吹付コンクリートのスランプが15〜22cmであると、リバウンド率や粉じん量が顕著に減少する。シリカフューム及び/又はフライアッシュを含有していても、高性能減水剤を併用しない場合には、比較例のように、リバウンド率や粉じん量が増加することが判った。
実験例4
コンクリートの凝結性状の評価の代わりに、モルタルの凝結性状を評価し、それをコンクリートの凝結性状とした。
各材料の単位量を、セメント360kg/m3、シリカフュームa40kg/m3、細骨材1,080kg/m3、及びフライアッシュA120kg/m3で、W/C50%の配合に、高性能減水剤をセメント100部に対して、0.2部使用して、吹付モルタルを調製した。
一方、表4に示す粉体急結剤イと液体急結剤を混合して急結剤スラリーを調製して、粉体急結剤と液体急結剤の合計が、セメントとシリカフュームの合計100部に対して、固形分換算で、6部となるように、吹付モルタルに添加して急結性吹付けモルタルを調製した。
調製した急結性吹付けモルタルを型枠内に詰め込み、試験環境温度20℃で、プロクター貫入抵抗値を測定した。結果を表4に併記する。
<使用材料>
液体急結剤ロ:Al2O3:8.0%、SO3:18.8%、F:3.0%、Na2O:0%、pH2.3、主成分硫酸アルミニウム溶液、濃度30%、市販品
液体急結剤ハ:硫酸アルミニウム溶液、濃度27%、市販品
液体急結剤ニ:アルミン酸ナトリム溶液
液体急結剤ホ:Al2O3:8.0%、SO3:18.8%、F:3.0%、Na2O:3.0%、pH2.7、主成分硫酸アルミニウム溶液、市販の粉末硫酸アルミニウム、炭酸ナトリウム、及びフッ化水素酸を所定量混合し、85℃で溶解させたもの、濃度20%
液体急結剤ヘ:Al2O3:8.0%、SO3:18.8%、F:3.0%、Na2O:3.0%、pH2.7、主成分硫酸アルミニウム溶液、市販の粉末硫酸アルミニウム、炭酸ナトリウム、及びフッ化水素酸を所定量混合し、85℃で溶解させたもの、濃度32%
液体急結剤ト:Al2O3:8.0%、SO3:18.8%、F:3.0%、Na2O:3.0%、pH2.7、主成分硫酸アルミニウム溶液、市販の粉末硫酸アルミニウム、炭酸ナトリウム、及びフッ化水素酸を所定量混合し、85℃で溶解させたもの。濃度40%
<測定方法>
プロクター貫入抵抗値:JSCE
D-102-1999に準じて測定(材齢5分、15分で測定)
Figure 2011037688
表4から、粉体混和材と液体急結剤との使用比率を質量比で適量にすることにより、優れた急結性が得られることが判る。
実験例5
粉体急結剤と液体急結剤ロを、固形分換算の質量比5:3で混合し、急結剤スラリーを調製し、セメントとシリカフュームの合計100部に対して、固形分換算で、表5に示す量を使用して評価したこと以外は、実験例4と同様に試験した。結果を表5に併記する。
Figure 2011037688
表5から、急結剤を添加することにより、優れた急結性が得られることが判る。
本発明の急結性吹付けセメントコンクリートの吹付け工法を採用することによって、リバウンド率や粉じん量を大幅に低減することができ、強度発現性、特に長期強度発現性が向上した吹付けセメントコンクリートを得ることが可能となる。

Claims (10)

  1. セメントと、シリカフューム及び/又はフライアッシュと、高性能減水剤とを配合してなる吹付けセメントコンクリートを練り混ぜ、得られた吹付けセメントコンクリートを圧送し、カルシウムアルミネート、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、及び硫酸カルシウムを含有する粉体急結剤と液体急結剤とを別々に圧送し、混合管で合流混合して急結剤スラリーを調製し、別途に圧送されてくる前記吹付けセメントコンクリートと前記急結剤スラリーとを合流混合して吹き付けることを特徴とする急結性吹付けセメントコンクリートの吹付け工法。
  2. 前記シリカフュームが、セメントとシリカフュームの合計100質量部中、5〜30質量部であることを特徴とする請求項1に記載の急結性吹付けセメントコンクリートの吹付け工法。
  3. 前記シリカフュームのBET比表面積値が15〜20m2/gであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の急結性吹付けセメントコンクリートの吹付け工法。
  4. 前記フライアッシュが、セメントとシリカフュームの合計100質量部に対して、10〜40質量部であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の急結性吹付けセメントコンクリートの吹付け工法。
  5. 前記フライアッシュのブレーン比表面積値が2,000〜5,000cm2/gであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の急結性吹付けセメントコンクリートの吹付け工法。
  6. 前記吹付けセメントコンクリートのスランプが15〜24cmであることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の急結性吹付けセメントコンクリートの吹付け工法。
  7. 前記高性能減水剤が、セメント100質量部に対して、0.1〜0.6質量部であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の急結性吹付けセメントコンクリートの吹付け工法。
  8. 前記液体急結剤が、フッ素を含有する液体急結剤であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の急結性吹付けセメントコンクリートの吹付け工法。
  9. 前記粉体急結剤と前記液体急結剤との混合割合が、粉体急結剤と固形分換算の液体急結剤との質量比で、45:55〜80:20であることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の急結性吹付けセメントコンクリートの吹付け工法。
  10. 前記粉体急結剤と前記液体急結剤からなる急結剤の使用量を、前記吹付セメントコンクリート中のセメントとシリカフュームの合計100質量部に対して、固形分換算で2〜13質量部とすることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の急結性吹付けセメントコンクリートの吹付け工法。
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