JP2011034814A - 発光装置、表示装置、及び、発光装置の製造方法 - Google Patents

発光装置、表示装置、及び、発光装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011034814A
JP2011034814A JP2009180187A JP2009180187A JP2011034814A JP 2011034814 A JP2011034814 A JP 2011034814A JP 2009180187 A JP2009180187 A JP 2009180187A JP 2009180187 A JP2009180187 A JP 2009180187A JP 2011034814 A JP2011034814 A JP 2011034814A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
partition
light emitting
substrate
emitting device
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009180187A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011034814A5 (ja
Inventor
Takashi Kizu
貴志 木津
Satoru Shimoda
悟 下田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Casio Computer Co Ltd filed Critical Casio Computer Co Ltd
Priority to JP2009180187A priority Critical patent/JP2011034814A/ja
Priority to KR1020100073124A priority patent/KR20110013289A/ko
Priority to TW099125232A priority patent/TWI439168B/zh
Priority to CN201010243496.7A priority patent/CN101989648B/zh
Priority to US12/846,881 priority patent/US8282436B2/en
Publication of JP2011034814A publication Critical patent/JP2011034814A/ja
Publication of JP2011034814A5 publication Critical patent/JP2011034814A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/12Active-matrix OLED [AMOLED] displays
    • H10K59/122Pixel-defining structures or layers, e.g. banks
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/30Devices specially adapted for multicolour light emission
    • H10K59/35Devices specially adapted for multicolour light emission comprising red-green-blue [RGB] subpixels
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K71/00Manufacture or treatment specially adapted for the organic devices covered by this subclass
    • H10K71/10Deposition of organic active material
    • H10K71/12Deposition of organic active material using liquid deposition, e.g. spin coating
    • H10K71/13Deposition of organic active material using liquid deposition, e.g. spin coating using printing techniques, e.g. ink-jet printing or screen printing
    • H10K71/135Deposition of organic active material using liquid deposition, e.g. spin coating using printing techniques, e.g. ink-jet printing or screen printing using ink-jet printing

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Abstract

【課題】隔壁と、基板と、によって形成される溝の底面において発光層によって覆われない領域を無くすか少なくすることができる、発光装置、表示装置、及び、発光装置の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る発光装置は、基板と、前記基板上にストライプ状に形成された一対の第1隔壁と、前記基板上に形成され、前記第1隔壁の長手方向における前記一対の第1隔壁の一端同士を繋ぐ第2隔壁と、前記基板と前記一対の第1隔壁と前記第2隔壁とによって形成される溝に形成された発光層と、を備え、前記第2隔壁の撥液度が、前記長手方向における前記第1隔壁の中央の撥液度よりも低いことを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、発光装置、表示装置、及び、発光装置の製造方法に関する。
上記の発光装置としては、例えば、有機EL(electroluminescence)素子を発光素子として用いた発光装置がある。有機EL素子は、アノード電極と、カソード電極と、これらの一対の電極間に形成される有機EL層(発光層)と、を備える。1つの有機EL素子が、1画素になる。
上記の発光層は、例えば、特許文献1に開示されているように、隔壁によって仕切られた基板上の領域を覆うように、複数画素分、一度に形成される。隔壁によって仕切られた基板上の領域とは、つまり、隔壁と、基板と、によって形成される溝の底面である。
特開2002−75640号公報
上記の発光層の製造方法としては、例えば、以下の方法がある。まず、発光層の材料を含む溶液(以下では、インクという。)を、隔壁と、複数の電極(例えば複数のアノード電極等の複数の画素電極)が形成された基板と、によって形成される溝に塗布する。インクの塗布は、インクジェットプリンティング又はノズルプリンティング等によって行われる。そして、塗布したインクを乾燥させて、隔壁と、基板と、によって形成される溝の底面を覆う発光層を形成する。
なお、発光層が基板上の複数の電極をすべて覆うように、発光層は、隔壁と、基板と、によって形成される溝の底面全面を覆うように形成されることが望ましい。しかし、本願発明者は、溝の底面全面を覆うようにインクを塗布して発光層を形成しても、前記溝の底面において発光層によって覆われない領域が形成されてしまう場合があることを見出した。
なお、このような現象は、有機EL素子と同様の構成を有する他の発光素子の形成においても生じ得ると考えられる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、隔壁と、基板と、によって形成される溝の底面において発光層によって覆われない領域を無くすか少なくすることができる、発光装置、表示装置、及び、発光装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の観点に係る発光装置は、
基板と、前記基板上にストライプ状に形成された一対の第1隔壁と、前記基板上に形成され、前記第1隔壁の長手方向における前記一対の第1隔壁の一端同士を繋ぐ第2隔壁と、前記基板と前記一対の第1隔壁と前記第2隔壁とによって形成される溝に形成された発光層と、を備え、
前記第2隔壁の撥液度が、前記長手方向における前記第1隔壁の中央の撥液度よりも低い。
前記第1隔壁の中央の表面は、前記第2隔壁の表面よりも撥液物質を多く含んでもよい。
上記課題を解決するため、本発明の第2の観点に係る表示装置は、上記の発光装置を表示部に使用したものである。
上記課題を解決するため、本発明の第3の観点に係る発光装置の製造方法は、
前記発光装置が、基板と、前記基板上にストライプ状に形成された一対の第1隔壁と、前記基板上に形成され、前記第1隔壁の長手方向における前記一対の第1隔壁の一端同士を繋ぐ第2隔壁と、前記基板と前記一対の第1隔壁と前記第2隔壁とによって形成される溝に形成された発光層と、を備え、
前記第2隔壁の撥液度を、前記長手方向における前記第1隔壁の中央の撥液度よりも低くするステップを備える。
前記ステップは、前記第1隔壁と前記第2隔壁とを撥液化した後に、前記第2隔壁を親液化するステップであってもよい。
前記ステップは、前記第1隔壁の少なくとも一部を撥液化し、前記第2隔壁を撥液化しないステップであってもよい。
本発明に係る発光装置、表示装置、及び、発光装置の製造方法によれば、隔壁と、基板と、によって形成される溝の底面において発光層によって覆われない領域を無くすか少なくすることができる。
本発明の一実施形態に係る発光装置製造方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る発光装置製造方法を説明するための図であって、基板及び隔壁を形成した段階における基板及び隔壁を示す図である。 図2において、第1隔壁と、第2隔壁と、の関係を示す図である。 本発明の一実施形態に係る発光装置製造方法を説明するための図であって、基板、隔壁、及び、発光層を形成した段階における基板、隔壁、及び、発光層を示す図である。 本発明の一実施形態に係る発光装置製造方法を説明するための図であって、基板、隔壁、発光層、及び、対向電極を形成した段階における基板、隔壁、発光層、及び、対向電極を示す図である。 (a)及び(b)は、図5におけるA−A概略断面図である。 図5におけるB−B概略断面図である。 本願発明者が従来行っていた発光装置の製造方法で形成された発光層を示す一例図である。 図1のステップS103の第1の例を説明するためのフローチャートである。 第1の例の親液化処理の一例を説明するための図である。 第1の例の撥液化処理の一例を説明するための図である。 第1の例の親液化処理の一例を説明するための図である。 図1のステップS103の第2の例を説明するためのフローチャートである。 第2の例の撥液化処理の一例を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る発光装置が備える発光層の他の例を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る発光装置を表示部に使用したデジタルカメラの図である。 本発明の一実施形態に係る発光装置を表示部に使用したデジタルカメラの図である。 本発明の一実施形態に係る発光装置を表示部に使用したノートパソコンの図である。 本発明の一実施形態に係る発光装置を表示部に使用した携帯電話機の図である。
本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。なお、本発明は下記で説明する実施形態(図面に記載された内容も含む。)によって限定されるものではない。下記で説明する実施形態に変更を加えることが出来る。下記で説明する実施形態の構成要素を適宜削除してもよい。
なお、下記では、発光素子として有機EL素子を採用した発光装置について説明するが、本発明に係る発光装置は、有機EL素子以外の発光素子を採用したものであってもよい。
本実施形態に係る発光装置1の製造方法(発光装置製造方法)を、図1乃至19を参照して説明する。
まず、基板100を形成する(ステップS101)。具体的には、基材110を用意し、用意した基材110上に複数の層を順次積層した積層体120を形成することで、基板100が形成される。基板100は、基材110と、積層体120と、を備える。積層体120は、例えば、所定の平面形状に形成された、電極層、半導体層、及び、絶縁層等の複数の層からなる。そして、この積層体120によって、発光層300を発光させる回路を構成する各種トランジスタ、各種キャパシタ、及び、各種配線等が形成されることになる。つまり、基板100(積層体120)は、発光層300を発光させる回路を構成する、各種トランジスタ、各種キャパシタ、及び、各種配線等を適宜備える。ここで、平面形状は、基板100の表面(積層体120を形成する側の面)の上方から基板100の方向を見た場合の形状をいう。
このような基板100は公知のものを利用することができるので、以下では、基板100の製造方法及び基板100の構造の一例の概略のみを説明する。なお、基板100の形成方法については、特に、図6を参照して説明する。
まず、ガラス基板等からなる透明な基材110を用意する。次に、この基材110上に、スパッタ法又は真空蒸着法等により例えば、Mo膜、Cr膜、Al膜、Cr/Al積層膜、AlTi合金膜、AlNdTi合金膜、又は、MoNb合金膜等からなる導電膜を形成する。そして、形成した導電膜を所定形状にパターニングする。これによって、配線121、及び、トランジスタ122のゲート電極122g等が、基材110上に形成される。なお、ここでのトランジスタ122は、例えば、発光層を駆動するための発光駆動トランジスタである。また、ここでの配線122は、例えば、発光させる発光素子を選択するための選択トランジスタのドレイン電極と、発光装置を駆動するデータドライバと、を電気的に接続するデータラインである。続いて、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等により配線121及びゲート電極122g上に絶縁膜123を形成する。
次に、形成した絶縁膜123上に、CVD法等により、アモルファスシリコン等からなる半導体層を形成する。次に、形成した半導体層上に、CVD法等により、例えばSiN等からなる絶縁膜を形成する。続いて、形成した絶縁膜をフォトリソグラフィ等によりパターニングし、所定形状のストッパ膜124を形成する。更に、半導体層及びストッパ膜124上に、CVD法等により、n型不純物が含まれたアモルファスシリコン等からなる膜を形成し、この膜と半導体層とをフォトリソグラフィ等によりパターニングすることで、半導体層125とオーミックコンタクト層126、127とを形成する。
次に、スパッタ法、真空蒸着法等により絶縁膜123上に、ITO等の透明導電膜、或いは光反射性導電膜及びITO等の透明導電膜を被膜後、フォトリソグラフィによってパターニングして画素電極129を形成する。
続いて、絶縁膜123に、異なる層に形成された導電層(例えば、トランジスタ電極又は配線)同士を電気的に接続するコンタクト部を形成するための貫通孔である図示しないコンタクトホールを形成する。次に、コンタクトホールを形成した絶縁膜123上に、例えば、Mo膜、Cr膜、Al膜、Cr/Al積層膜、AlTi合金膜又はAlNdTi合金膜、MoNb合金膜等からなるソース−ドレイン導電膜をスパッタ法、真空蒸着法等により被膜して、フォトリソグラフィによってパターニングしてドレイン電極122d及びソース電極122sを形成する。また、これと同時に、前記のコンタクト部を適宜形成する。ソース電極122sはそれぞれ画素電極129の一部と重なるように形成される。
次に、シリコン窒化膜等の絶縁性材料からなる層間絶縁層をCVD法等により、ドレイン電極122d及びソース電極122s等を覆うように絶縁膜123上に形成する。そして、フォトリソグラフィにより、層間絶縁層に所望の形状の開口部251を形成する。このようにして、複数の画素電極129を露出させる開口部251を備えた層間絶縁膜250が形成される(図6(a)及び(b)参照)。
上記のようにして、積層体120は形成される。なお、上記工程では、トランジスタ122以外の、例えば、選択トランジスタ等の他のトランジスタも適宜形成される。また、上記工程では、配線121以外の、例えば、所定の高電位電源に直接又は間接的に接続され、対向電極400に印加される基準電圧より十分電位の高い所定の高電位の電圧(供給電圧)が印加されるアノードライン(供給電圧ライン)等が適宜形成される。また、例えば発光素子の発光に使用されるキャパシタ等も適宜形成される。
層間絶縁膜250は、隣り合う画素電極129同士を絶縁するとともに、層間絶縁膜250が形成される前の積層体120の表面に露出した素子及び配線等を電気的に外部から絶縁保護する。保護の対象の素子としては、トランジスタ122等がある。保護の対象の配線としては、電源供給ライン等がある。
次に、ステップS101で形成した基板100に隔壁200を形成する(ステップS102)。隔壁200の製造方法の一例を具体的に説明すると、まず、層間絶縁膜250(基板100)を覆うように、感光性ポリイミド等の絶縁材料を、層間絶縁膜250を形成した基板100に塗布する。そして、所望の形状に対応するマスクを介し、塗布した絶縁材料を露光及び現像することによってパターニングし、所望の形状の開口部201を有する隔壁200を形成する(図6(a)参照)。開口部201は、例えば、開口部251に合わせた形状であり、複数の画素電極129を、開口部251を介して露出させる。
図6(a)に示す構成においては、隔壁200は、層間絶縁膜250に対応する形状に形成される。この場合、開口部251の内壁面と、開口部201の内壁面とは、面一に形成されているが(図6(a)参照)、段差を有して面一に形成されていなくてもよい。また、隔壁200の開口部201の内壁面は、法線方向(基材100の表面(積層体120を形成する面)に対して垂直な方向)に対して傾斜を有するが、前記の法線方向に沿った形状で形成されてもよい。
また、隔壁200は、図6(b)に示す形態に形成されるものであってもよい。図6(b)に示す構成において、隔壁200は、層間絶縁膜250上に形成されるとともに層間絶縁膜250の開口部251を覆っている。
なお、後述する親液化処理及び撥液化処理は隔壁200の表面に対して施される。また、図6(a)に示す構成においては、隔壁200の表面に対して撥液化処理を行う際に、層間絶縁膜250の開口部251に露出している面の濡れ性が低下することがあるため、本実施形態においては、図6(b)に示す形態とすることが好ましい。
隔壁200は、基板表面からの高さを高くし、発光層300を形成する際に塗布されるインクが他の領域に入り込まないようにするためのものである。通常、隔壁200の高さは、層間絶縁膜250よりも高い。
隔壁200は、インクを仕切るもの、つまり、発光層300の形状を規定するものであればよい。隔壁200は、絶縁性の材料からなることが望ましい。
隔壁200は、発光層300の形状を規定する。隔壁200は、ストライプ状に配列された開口部201を備える。開口部201は、発光層300の形状を規定する。開口部201は、平面形状が、長手方向における両端が閉口な形状(ここでは略長方形)となっている。このため、発光層300は、列方向に一列にならぶ複数の画素に対応した形状(ここでは、略長方形)になっている。列方向とは、開口部201の長手方向(つまり、第1隔壁220の長手方向)であり、図2における横方向である。なお、図2等に記載された隔壁は、A−A断面図が図6(a)となる構成の場合、隔壁200の高さが層間絶縁膜250よりも高いため、図2等においては、理解を容易にするために開口部251等を適宜省略している。また、図2等に記載された隔壁は、A−A断面図が図6(b)となる構成であってもよい。
図3のように、隔壁200は、ストライプ状に形成された一対の第1隔壁A,B,C,・・・を複数組備える。行方向における隣り合う二つの第1隔壁220が一対の第1隔壁A,B,C,・・・を構成する。ここで、行方向とは、列方向に対して垂直な方向である。第1隔壁220は、図3におけるドットで塗りつぶした部分である。一つの第1隔壁220に対して、行方向における両側に一つずつ、二つの第1隔壁220がある場合には、中央の第1隔壁220は、その両側にある、二つの第1隔壁220それぞれと、一対の第1隔壁A,B,C,・・・を構成する。つまり、一つの第1隔壁220(例えば、図3における上から2本目の第1隔壁220)は二組の第1隔壁(例えば、A及びB)に兼用される場合がある。隔壁200は、一対の第1隔壁を少なくとも一組備えた形状であればよい。第1隔壁220は、第1の方向に長尺な形状であり、略長方形(長方形も含む)の形状を有する。
さらに、図3のように、隔壁200は、第1隔壁A,B,C,・・・の長手方向における一対の第1隔壁A,B,C,・・・の一端同士を繋ぐ第2隔壁230を備える。第2隔壁230は、図3におけるハッチングを施した領域である(このハッチングは断面を示すものではない)。ここでは、第2隔壁230は、第1隔壁220の両端に形成される。つまり、隔壁200は、第1隔壁A,B,C,・・・の長手方向における一対の第1隔壁A,B,C,・・・の一端同士を繋ぐ二つの第2隔壁230を第1隔壁220の両端に備える。隔壁200は、第2隔壁230を、第1隔壁A,B,C,・・・の一端に一つ備えてもよい。第2隔壁230は、一つ以上あればよい。第2隔壁230が一つの場合、開口部201は、平面形状が、長手方向における一端が閉口で、他端が開口した形状(ここでは略長方形)となる。
第1隔壁220と、第2隔壁230と、は一体的に形成される。そして、第1隔壁220と、第2隔壁230と、によって、開口部201が形成される。開口部201と、開口部201によって露出された、基板100の領域と、によって、溝が形成される。すなわち、第1隔壁220と、第2隔壁230と、基板100と、によって溝が形成される。なお、隔壁200の形状は、他の形状であってもよい。隔壁200は、開口部201が格子状になる形状であってもよい。この場合、長手方向に伸びる隔壁を第1隔壁220と考え、長手方向に垂直に伸びる隔壁を第2隔壁230と考えればよい。
次に、隔壁200の表面(適宜開口部201の内壁面も含む。)に所定の処理を行う(ステップS103)。
本願発明者は、従来、前記の所定の処理として、開口部201から露出する基板100の領域と、隔壁200の表面全面と、に対して親液化処理を行ってから、隔壁200の表面全面に撥液化処理を行っていた。この撥液化処理によって、隔壁200の開口部201(溝)に塗布されたインクが、隔壁200の表面によって弾かれる。このため、インクが、隔壁200(特に第1隔壁220)を乗り越えて、隣の溝に進入してしまうことを防ぐことができる。しかし、この場合、溝にインクを塗布して発光層300を形成した場合に、溝の底面(開口部201によって規定される基板100の表面)において発光層300によって覆われない領域が形成されてしまう場合がある。この現象が生じることを本願発明者は見出した。そして、この現象によって、第1隔壁220の長尺方向における端部近傍にある1以上の画素電極129等が発光層300によって、覆われなくなってしまうことがある。
なお、親液化処理としては、紫外線光の照射による処理又はO(酸素)プラズマ処理等がある。また、撥液化処理は、CF(四フッ化メタン)プラズマ処理等がある。このような処理は、例えば、特許第3328297号広報に記載されているような公知の技術を利用できる。なお、撥液とは、水系の溶媒、又は、有機系溶媒のいずれかを所定基準以上の度合いで弾く性質を示す。また、親液とは、水系の溶媒、又は、有機系溶媒のいずれかを所定基準未満の度合いで弾く性質(弾かない性質)を示す。
本願発明者は、様々な検討の結果、溝の底面において発光層300によって覆われない領域が形成されてしまう上記現象の原因は、以下のような点にあることを見出した。
上記の撥液化処理では、第2隔壁230の表面も撥液化される。この撥液化後にインクが溝に塗布される場合、特に、溝の底面全面を覆うようにインクを塗布するので、インクの液面が図7の液面301のような形状になるように(ノズルプリンティングの場合等では、液面の端部はもっと外側に移動する場合がある。)、インクが溝内に塗布される。このときに、第2隔壁230が撥液化されているので、第2隔壁230上に塗布されたインクが隔壁230の表面によって弾かれてしまう。弾かれたインクは、開口部201の長尺方向における開口部201の内側に押し戻される。これによって、実際には、図7の液面302のように、前記の長尺方向における、塗布されたインクの液面302の端部は開口部201の端部よりも内側になってしまう。このため、実際に形成される、前記の長尺方向における、発光層399の端部は、開口部201の端部よりも内側になってしまう(図8参照)。このような原因によって、溝の底面全面を覆うように溝にインクを塗布して発光層399を形成しても、溝の底面において発光層399によって覆われない領域が形成されてしまう場合があることを本願発明者は見出した。なお、図7では、基板100が備える素子、層間絶縁膜250等を適宜省略している。特に図7では、隔壁200が誇張して描かれ、素子及び層間絶縁膜250等は省略されている。また、図8では、画素電極129等を適宜省略している。
そして、本願発明者は、様々な検討の結果、例えば、ステップS103での処理において、第2隔壁230の撥液度を、前記の長手方向における第1隔壁220の中央の撥液度よりも低くする処理を行えばよいことを見出した。第2隔壁230の撥液度が低ければ、溝に塗布されたインクが、第2隔壁230によって弾かれることを防止又は軽減することができる。このため、インクが、上記のように、前記の長尺方向における開口部201の内側に押し戻されること(インクの押し戻し)を防止又は軽減できる。これによって、隔壁200と、基板100と、によって形成される溝の底面において発光層300によって覆われない領域を無くすか少なくすることができる。なお、従来本願発明者が行っていた発光装置の製造方法においては、発光層399の端部がどの程度開口部201の端部よりも内側になってしまうかは、予測できず、安定的に発光層を形成することができない不都合もあった。本実施形態のように、第2隔壁230の撥液度を、前記の長手方向における第1隔壁220の中央の撥液度よりも低くすることで、このような不都合も解消できる。
ここで、撥液度は、例えば、所定領域における、インクとの接触角又は単位面積あたりの撥液物質の量によって決定される。第1隔壁220の中央の撥液度は、例えば、前記中央の領域とインクとの接触角で、10度以下であることが望ましい。第1隔壁220の中央の撥液度は、第1隔壁220の中央表面の領域(例えば、図3の点線丸225で囲まれた領域)の撥液度であればよい。中央とは、中心の他、その近傍も含むことがある。第2隔壁230の撥液度は、例えば、第2隔壁230のうちの開口部201の内壁面を構成する面を少なくとも含む領域(例えば、図3の点線丸235で囲まれた領域)又はその面の外側に位置する隔壁230の表面の領域を少なくとも含む領域(例えば、図3の点線丸236で囲まれた領域)での撥液度であることが望ましい。これらの領域が、上記のインクの押し戻しに大きく寄与する領域であると考えられるからである。
特に、撥液度は、例えば、前記の領域における単位面積あたりの撥液物質の量を計測することによって、把握することができる。例えば、点線丸225の領域の単位面積あたりの撥液物質の量と、点線丸235の領域又は上記の点線丸236の領域の単位面積あたりの撥液物質の量と、を比較した場合に、点線丸225の領域の方の単位面積あたりの撥液物質の量を多くすることによって、第2隔壁230の撥液度を、前記の長手方向における第1隔壁220の中央の撥液度よりも低くする。撥液物質とは、例えば、フッ素、又は、フッ素系化合物等の撥液処理に使用される物質(撥液性を持つ物質)である。このように、第1隔壁220の中央の表面が、第2隔壁230の表面よりも撥液物質を多く含むように処理することによって、上記のように、隔壁200と、基板100と、によって形成される溝の底面において発光層300によって覆われない領域を無くすか少なくすることができる。
ステップS103の処理の方法の二つの例を以下に示す。なお、下記で説明する親液化及び撥液化する方法については、上記の公知の方法を適宜採用できる。また、下記のO(酸素)プラズマ処理は、適宜紫外線光の照射による処理等に適宜変更できる。また、下記のCFプラズマ処理も他の処理に適宜変更できる。
まず、第1の例を説明する(図9のフローチャート参照)。この例では、まず、開口部201から露出する基板100の領域と、隔壁200の表面全面と、に対して親液化処理する(ステップS103a)。具体的には、Oプラズマを、開口部201から露出する基板100の領域と、隔壁200の表面全面と、を含む領域(図10の2点鎖線参照)に照射することによって、これらの領域を親液化する。この親液化処理は、例えば平行平板型あるいはバレル式のプラズマ照射装置を用い、ステップS102で隔壁200が形成された基板100をこのプラズマ照射装置内に設置し、開口部201から露出する基板100の領域及び隔壁200の表面全面に一度にOプラズマを照射して、一括して一度に親液化処理することができる。また、この親液化処理にスポット型のプラズマ照射装置9を用いる場合の構成を図10に示す。この場合図10に示すように、プラズマ照射装置9を矢印のように動かして、開口部201から露出する基板100の領域と、隔壁200の表面全面と、を含む領域にOプラズマを照射する。この処理によって、開口部201から露出する基板100の領域と、隔壁200の表面全面と、に残留する残留物等を除去し、これらの領域を親液化することができる。次に、隔壁200の全面を撥液化処理する(ステップS103b)。具体的には、図11のように、スポット型のプラズマ照射装置9によって、CFプラズマを隔壁200の全面に照射する(2点鎖線参照)。なお、図11では、プラズマ照射装置9は矢印のように動いて、CFプラズマを隔壁200の全面に照射する。プラズマ照射装置9は、開口部201を介して露出する基板100の表面に照射されないように動いて、CFプラズマを隔壁200の全面に照射すればよい。このようなCFプラズマ処理によって、隔壁200の表面にフッ素が残留し、隔壁200の表面が撥液化する。次に、第2隔壁230を親液化処理する(ステップS103c)。具体的には、図12のように、スポット型のプラズマ照射装置9によって、Oプラズマを第2隔壁230に照射する(2点鎖線参照)。なお、図12では、プラズマ照射装置9は矢印のように動いて、Oプラズマを第2隔壁230に照射する。Oプラズマが照射された領域は、Oによってフッ素が除去されて親液化する。
以上のようにして、第2隔壁230の撥液度を、前記の長手方向における第1隔壁220の中央の撥液度よりも低くする処理が行われる。なお、図10乃至図12における網掛け及びハッチングは、第1隔壁220と、第2隔壁230と、を明瞭にするためのものである(図14においても同様)。特に、図10乃至図12におけるハッチングは、断面を示すものではない(図14においても同様)。
なお、隔壁200を撥液化した後に、第2隔壁230を親液化するとは、前記の長尺方向における第1隔壁220の端部についても、親液化処理することも含む(図12参照)。これによって、第1隔壁220の端部の撥液度は、第1隔壁の中央の撥液度よりも低くなる。これによって、インクの押し戻しを、より、防止又は軽減できる。
なお、第2隔壁230を親液化する際には、少なくとも、第2隔壁230の開口部201側の表面(特に、開口部201を構成する内壁面)を親液化することが望ましい。これによって、インクの押し戻しを精度よく、防止又は軽減できる。
上記のように、第1隔壁220と第2隔壁230とを撥液化した後に、少なくとも第2隔壁230を親液化することで、従来から本願発明者が行っていた通常の撥液化処理の後に、第2隔壁230を親液化することができる。さらに、第2隔壁230は、領域が比較的狭いので、プラズマ照射装置9の移動距離は小さい。このため、従来、行っていた処理に少しの変更を加えるだけで、容易に第2隔壁230の撥液度を、前記の長手方向における第1隔壁220の中央の撥液度よりも低くする処理ができる。
次に、ステップS103の第2の例(図13のフローチャート)を参照して説明する。この例では、まず、開口部201から露出する基板100の領域と、隔壁200の表面全面と、に対して親液化処理する(ステップS103d)。この処理は、上記の第1の例におけるステップS103aの処理と同じなので、説明を省略する。次に、第1隔壁220に撥液化処理する(ステップS103e)。具体的には、図14のように、スポット型のプラズマ照射装置9によって、CFプラズマを第1隔壁220に照射する(2点鎖線参照)。なお、図14では、プラズマ照射装置9は矢印のように動いて、CFプラズマを第1隔壁220に照射する。このとき、プラズマ照射装置9は、開口部201を介して露出する基板100の表面に照射されないように動いて、CFプラズマを隔壁200の全面に照射すればよく、また、前記の長手方向における第1画壁220の端まで、CFプラズマを照射する必要はない。前記の長尺方向における第1隔壁220の端部を親液化しておくことによって、第1隔壁220の端部の撥液度は、第1隔壁の中央の撥液度よりも低くなる。これによって、インクの押し戻しを、より、防止又は軽減できる。このCFプラズマ処理によって、第1隔壁220の表面にフッ素が残留し、第1隔壁220の表面が撥液化される。このようにして、第2隔壁230の撥液度を、前記の長手方向における第1隔壁220の中央の撥液度よりも低くする処理が行われる。
上記のように、第1隔壁220の少なくとも一部(特に長手方向における第1隔壁220の中央を含む大部分(例えば、90パーセント以上)を撥液化し、第2隔壁230を撥液化しないことで、第1の例に比べてプラズマ処理の回数を少なくすることができる。
なお、第2隔壁230の撥液度が前記の長手方向における第1隔壁220の中央の撥液度よりも低くなれば、第1の例及び第2の例において、ステップS103a又はステップS103dを省略してもよい。この場合でも、上記と同様の効果を得られる場合がある。
図1のフローに戻り、発光層300を形成する(ステップS104)。具体的には、第1のインクを開口部201内(溝)に塗布し、塗布した第1のインクを乾燥させることによって、発光層300を形成する。また、発光装置1がR(Red)、G(Green)、及びB(Blue)の画素を有する場合には、インク(特に後述の中心層を形成するインク)の塗布を分ける。
第1のインクは、発光することが可能な公知の高分子発光材料、例えばポリパラフェニレンビニレン系又はポリフルオレン系等の共役二重結合ポリマーを含む発光材料を含む。前記の高分子発光材料が溶媒に溶解又は分散した液体がインクとなる。溶媒は、例えば、水系溶媒あるいはテトラリン、テトラメチルベンゼン、メシチレン、又は、キシレン等の有機溶媒である。このような第1のインクを用いて形成された層は、発光が行われる層であり、発光層300の中心的な層になる。この層を以下では中心層という。なお、発光層300は、ここでは、この中心層のみによって構成される。
第1のインクを塗布する方法は、吐出ノズルを用いてインクを吐出し続けるノズルプリンティング、又は、インクジェットによるインクジェットプリンティング等で実現される。上述のように、第1のインクは、溝の底面全面を覆うように塗布される(図7の液面301参照)。このとき、第2隔壁230が撥液化されていない(特に、親液化されている)ので、インクの押し戻しを防止又は軽減できる。このため、壁200と、基板100と、によって形成される溝の底面において発光層300によって覆われない領域を無くすか少なくすることができる。図4等では、溝の底面において発光層300によって覆われない領域が無くなっている。また、塗布した第1のインクを乾燥する方法は、大気雰囲気中での乾燥、窒素雰囲気中での乾燥、真空中での乾燥、又は、これらいずれかの雰囲気中での加熱乾燥等、公知の方法を採用できる。
発光層300は、画素電極129(アノード電極)及び対向電極(カソード電極)400によって印加される電圧によって発光する層である。
発光層300は、上記では、中心層のみから形成されるが、発光層300は、図15に示すように、中心層310と、正孔注入層330と、インターレイヤ350と、を備えたものであってもよい。発光層300は、少なくとも中心層310を備えるものであればよい。
発光層300が正孔注入層330を備える場合、上記の中心層310を形成する前に、第2のインクを開口部201内(溝)に塗布し、塗布した第2のインクを乾燥させることによって、正孔注入層330を形成する。この正孔注入層330は、画素電極129と中心層310(インターレイヤ350)との間に形成される。正孔注入層330は中心層310に正孔を供給する機能を有する。正孔注入層330は正孔(ホール)注入・輸送が可能な有機高分子系の材料、例えば導電性ポリマーであるポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)とドーパントであるポリスチレンスルホン酸(PSS)とから構成される。つまり、第2のインクは、前記の有機高分子系の材料が、水系溶媒あるいはテトラリン、テトラメチルベンゼン、メシチレン、又は、キシレン等の有機溶媒の溶媒に、溶解又は分散した液体である。第2のインクを塗布する方法は、吐出ノズルを用いてインクを吐出し続けるノズルプリンティング、又は、インクジェットによるインクジェットプリンティング等で実現される。第2のインクは、溝の底面全面を覆うように塗布される(図7の液面301と同様)。このとき、第2隔壁230が撥液化されていない(特に、親液化されている)ので、インクの押し戻しを防止又は軽減できる。このため、隔壁200と、基板100と、によって形成される溝の底面において発光層300(特に、正孔注入層330)によって覆われない領域を無くすか少なくすることができる。なお、正孔注入層330を形成後に、前記ステップS103と同様の処理を行ってもよい。これによって、中心層310又は後述のインターレイヤ350を形成するときの第1のインク又は第2のインクの押し戻しをより防止又は軽減できる。
発光層300がインターレイヤ350を備える場合、上記の中心層310を形成する前に、第3のインクを開口部201内(溝)に塗布し、塗布した第3のインクを乾燥させることによって、インターレイヤ350を形成する。このインターレイヤ350は、正孔注入層330と中心層310との間に形成される。インターレイヤ350は、正孔注入層330の正孔注入性を抑制して発光層300内において電子と正孔とを再結合させやすくする機能を有し、発光層300の発光効率を高める。インターレイヤ350は発光層45から正孔注入層330への正孔注入性を抑制して発光層300内において電子と正孔とを再結合させやすくする適宜の有機高分子系の材料構成される。つまり、第3のインクは、前記の有機高分子系の材料が、水系溶媒あるいはテトラリン、テトラメチルベンゼン、メシチレン、又は、キシレン等の有機溶媒の溶媒に、溶解又は分散した液体である。第3のインクを塗布する方法は、吐出ノズルを用いてインクを吐出し続けるノズルプリンティング、又は、インクジェットによるインクジェットプリンティング等で実現される。第3のインクは、溝の底面全面を覆うように塗布される(図7の液面301と同様)。なお、インターレイヤ350を形成後に、前記ステップS103と同様の処理を行ってもよい。これによって、中心層310を形成するときの第1のインクの押し戻しをより防止又は軽減できる。
図1のフローチャートに戻り、対向電極400を形成する(ステップS105)。対向電極400は、発光層300の上に形成される。対向電極400は、導電材料、例えばLi、Mg、Ca、Ba等の仕事関数の低い材料からなる電子注入性の下層と、Al等の光反射性導電金属からなる上層を有する積層構造である。ここでは、対向電極400は、発光層300が形成された後の基板の略全面に形成された一つの電極積層体から構成される(図5参照)。対向電極400は、例えば接地電位である共通電圧Vssが印加されている。対向電極400は、真空蒸着やスパッタリングによって形成される。各発光素子は、各画素電極129と、各画素電極と重なる位置にある発光層300の各領域と、各画素電極と発光層300を介して重なる位置にある対向電極400の各領域と、によって構成される。
次に、封止を行う(ステップS106)。発光画素(発光層300を介して画素電極129と、対向電極400と、が重なる領域)が複数形成された発光領域の外側において、電極400形成後の基板100上に紫外線硬化樹脂、又は熱硬化樹脂からなる封止樹脂を塗布し、図示しない封止基板と基板100とを貼り合わせる。次に紫外線もしくは熱によって封止樹脂を硬化させて、基板100と封止基板とを接合する。以上から、発光装置1が製造される。
本実施形態に係る発光装置1は、基板100の第2隔壁230の撥液度が、第1隔壁220の長手方向における第1隔壁220の中央の撥液度よりも低いことになる。また、本実施形態に係る発光装置1は、上記のように、第1隔壁220の中央の表面は、第2隔壁230の表面よりも撥液物質を多く含むことになる。このため、この発光装置1は、上記で説明した通り、隔壁200(一対の第1隔壁(A,B,C,・・・)及び少なくとも一つの第2隔壁230)と、基板100と、によって形成される溝の底面において発光層300によって覆われない領域を無くすか少なくした装置となる。
このような構成を採る発光装置1は、デジタルカメラ、パーソナルコンピュータ、又は携帯電話等の表示装置の表示部(ディスプレイ)として用いられる。具体的には、デジタルカメラ910は、例えば図16及び図17のように、操作部911と、表示部912と、を備える。この表示部912に発光装置1が用いられる。同様に、パーソナルコンピュータ920は図18に示すように、表示部921を備え、発光装置1は表示部921に使用される。更に、図19に示すように、携帯電話930は表示部931を備え、発光装置1は表示部931に使用される。
なお、上記では、理解が容易になるように、発光画素(言い換えると、発光素子)の数を少なくして説明したが、実際の発光素子の数は、もっと多い。
上記実施形態においては、発光装置1は、発光層300が出射する光を基材110側から外部に出射する所謂ボトムエミッション型の発光装置であるとして説明した。しかし、発光装置1は、例えば、発光層300が出射する光を基材110側から外部に出射するトップエミッション型の発光装置であってもよい。また、上記実施形態におけるインクの塗布方法(印刷方法)は、上記ノズルプリンティング等に限らず、例えば、活版印刷、フレキソ印刷等の凸版印刷法、オフセット印刷等の平板印刷、グラビア印刷等の凹版印刷、スクリーン印刷等の孔版印刷等であってもよい。また、本実施形態における発光装置1は、表示装置に使用することができる構成を採用している。しかし、発光装置1は、例えば、プリンタの感光ドラムに光を照射するプリンタヘッド等の露光装置として使用できる構成を採用してもよい。
1・・・発光装置、9・・・プラズマ照射装置、100・・・基板、110・・・基材、120・・・積層体、121・・・配線、122・・・トランジスタ、122g・・・ゲート電極、122s・・・ソース電極、122d・・・ドレイン電極、123・・・絶縁膜、124・・・ストッパ膜、125・・・半導体層、126,127・・・オーミックコンタクト層、129・・・画素電極、200・・・隔壁、201,251・・・開口部、220・・・第1隔壁、230・・・第2隔壁、250・・・層間絶縁膜、300,399・・・発光層、301,302・・・液面、310・・・中心層、330・・・正孔注入層、350・・・インターレイヤ、400・・・対向電極、910・・・デジタルカメラ、911・・・操作部、912・・・表示部、920・・・ノートパソコン、921・・・表示部、930・・・携帯電話機、931・・・表示部

Claims (6)

  1. 基板と、
    前記基板上にストライプ状に形成された一対の第1隔壁と、
    前記基板上に形成され、前記第1隔壁の長手方向における前記一対の第1隔壁の一端同士を繋ぐ第2隔壁と、
    前記基板と前記一対の第1隔壁と前記第2隔壁とによって形成される溝に形成された発光層と、
    を備え、
    前記第2隔壁の撥液度が、前記長手方向における前記第1隔壁の中央の撥液度よりも低いことを特徴とする発光装置。
  2. 前記第1隔壁の中央の表面は、前記第2隔壁の表面よりも撥液物質を多く含むことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 請求項1又は2に記載の発光装置を表示部に使用した表示装置。
  4. 発光装置の製造方法であって、
    前記発光装置は、基板と、前記基板上にストライプ状に形成された一対の第1隔壁と、前記基板上に形成され、前記第1隔壁の長手方向における前記一対の第1隔壁の一端同士を繋ぐ第2隔壁と、前記基板と前記一対の第1隔壁と前記第2隔壁とによって形成される溝に形成された発光層と、を備え、
    前記第2隔壁の撥液度を、前記長手方向における前記第1隔壁の中央の撥液度よりも低くするステップを備えることを特徴とする発光装置の製造方法。
  5. 前記ステップは、前記第1隔壁と前記第2隔壁とを撥液化した後に、前記第2隔壁を親液化するステップであることを特徴とする請求項4に記載の発光装置の製造方法。
  6. 前記ステップは、前記第1隔壁の少なくとも一部を撥液化し、前記第2隔壁を撥液化しないステップであることを特徴とする請求項4に記載の発光装置の製造方法。
JP2009180187A 2009-07-31 2009-07-31 発光装置、表示装置、及び、発光装置の製造方法 Pending JP2011034814A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009180187A JP2011034814A (ja) 2009-07-31 2009-07-31 発光装置、表示装置、及び、発光装置の製造方法
KR1020100073124A KR20110013289A (ko) 2009-07-31 2010-07-29 발광장치, 표시장치 및, 발광장치의 제조방법
TW099125232A TWI439168B (zh) 2009-07-31 2010-07-30 發光裝置之製造方法
CN201010243496.7A CN101989648B (zh) 2009-07-31 2010-07-30 发光装置的制造方法
US12/846,881 US8282436B2 (en) 2009-07-31 2010-07-30 Light emitting device, electronic device, and method of manufacturing light emitting device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009180187A JP2011034814A (ja) 2009-07-31 2009-07-31 発光装置、表示装置、及び、発光装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011034814A true JP2011034814A (ja) 2011-02-17
JP2011034814A5 JP2011034814A5 (ja) 2011-04-07

Family

ID=43526320

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009180187A Pending JP2011034814A (ja) 2009-07-31 2009-07-31 発光装置、表示装置、及び、発光装置の製造方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US8282436B2 (ja)
JP (1) JP2011034814A (ja)
KR (1) KR20110013289A (ja)
CN (1) CN101989648B (ja)
TW (1) TWI439168B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013111300A1 (ja) * 2012-01-26 2013-08-01 パイオニア株式会社 有機elパネル及びその製造方法

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103164791B (zh) * 2011-12-13 2016-04-06 阿里巴巴集团控股有限公司 一种通过电子终端实现安全支付的方法和装置
WO2013116779A1 (en) * 2012-02-01 2013-08-08 Futurewei Technologies, Inc. System and method for organizing multimedia content
KR101924606B1 (ko) * 2012-04-27 2018-12-04 삼성디스플레이 주식회사 유기 발광 표시 장치와, 이의 제조 방법
US20130346301A1 (en) * 2012-06-22 2013-12-26 Paychief Llc. Systems and methods for billing via a symbology
JP2014222642A (ja) * 2013-05-14 2014-11-27 三星ディスプレイ株式會社Samsung Display Co.,Ltd. 有機el表示装置の製造方法及び製造装置
CN104599121B (zh) * 2013-10-30 2017-04-12 腾讯科技(深圳)有限公司 一种信息传输方法、装置和***
US9799711B2 (en) * 2014-03-04 2017-10-24 Joled Inc. Organic EL display panel and organic EL display device
CN108251846A (zh) * 2018-01-12 2018-07-06 大连理工大学 一种无掩膜制备图案化润湿性表面的方法
KR20200073599A (ko) * 2018-12-14 2020-06-24 엘지디스플레이 주식회사 전계발광 표시장치
KR102268603B1 (ko) * 2019-07-10 2021-06-22 세메스 주식회사 기판, 디스플레이 패널 및 기판 제조 방법

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007087785A (ja) * 2005-09-22 2007-04-05 Toppan Printing Co Ltd 印刷体の製造方法及び印刷体
JP2008010221A (ja) * 2006-06-28 2008-01-17 Dainippon Screen Mfg Co Ltd テープ剥離装置、塗布システムおよびテープ剥離方法
JP2009026671A (ja) * 2007-07-23 2009-02-05 Seiko Epson Corp 電気光学装置、電子機器、電気光学装置の製造方法
JP2009070899A (ja) * 2007-09-11 2009-04-02 Sharp Corp プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法
JP2009070767A (ja) * 2007-09-18 2009-04-02 Casio Comput Co Ltd 表示装置の製造方法
JP2009075194A (ja) * 2007-09-19 2009-04-09 Casio Comput Co Ltd 表示パネル及びその製造方法
JP2009170434A (ja) * 2001-12-18 2009-07-30 Seiko Epson Corp 表示装置
JP2010080086A (ja) * 2008-09-24 2010-04-08 Sumitomo Chemical Co Ltd パターン塗布用基板および有機el素子
JP2010176938A (ja) * 2009-01-28 2010-08-12 Seiko Epson Corp 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100550472C (zh) 1998-03-17 2009-10-14 精工爱普生株式会社 薄膜构图的衬底及其表面处理
JP2002075640A (ja) 2000-08-30 2002-03-15 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 有機el表示装置の製造方法およびその製造装置
US6852524B2 (en) * 2001-04-27 2005-02-08 Canon Kabushiki Kaisha Probe carrier, probe fixing carrier and method of manufacturing the same
JP5105877B2 (ja) * 2004-10-13 2012-12-26 シャープ株式会社 機能基板
DE602005022218D1 (de) * 2004-12-01 2010-08-19 Fujifilm Corp Struktur zur Erhöhung des Abstoßeffekts und Herstellungsverfahren dafür, Flüssigkeitsausstoßkopf und Herstellungsverfahren dafür sowie fleckenbeständiger Film
JP2006286309A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Toppan Printing Co Ltd 有機el表示装置とその製造方法
JP4175397B2 (ja) * 2006-06-28 2008-11-05 セイコーエプソン株式会社 有機エレクトロルミネセンス装置の製造方法
JP4888268B2 (ja) * 2007-07-23 2012-02-29 セイコーエプソン株式会社 電気光学装置及び電子機器

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009170434A (ja) * 2001-12-18 2009-07-30 Seiko Epson Corp 表示装置
JP2007087785A (ja) * 2005-09-22 2007-04-05 Toppan Printing Co Ltd 印刷体の製造方法及び印刷体
JP2008010221A (ja) * 2006-06-28 2008-01-17 Dainippon Screen Mfg Co Ltd テープ剥離装置、塗布システムおよびテープ剥離方法
JP2009026671A (ja) * 2007-07-23 2009-02-05 Seiko Epson Corp 電気光学装置、電子機器、電気光学装置の製造方法
JP2009070899A (ja) * 2007-09-11 2009-04-02 Sharp Corp プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法
JP2009070767A (ja) * 2007-09-18 2009-04-02 Casio Comput Co Ltd 表示装置の製造方法
JP2009075194A (ja) * 2007-09-19 2009-04-09 Casio Comput Co Ltd 表示パネル及びその製造方法
JP2010080086A (ja) * 2008-09-24 2010-04-08 Sumitomo Chemical Co Ltd パターン塗布用基板および有機el素子
JP2010176938A (ja) * 2009-01-28 2010-08-12 Seiko Epson Corp 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013111300A1 (ja) * 2012-01-26 2013-08-01 パイオニア株式会社 有機elパネル及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US8282436B2 (en) 2012-10-09
TWI439168B (zh) 2014-05-21
KR20110013289A (ko) 2011-02-09
CN101989648B (zh) 2014-10-01
US20110025189A1 (en) 2011-02-03
CN101989648A (zh) 2011-03-23
TW201117639A (en) 2011-05-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2011034814A (ja) 発光装置、表示装置、及び、発光装置の製造方法
JP4547038B2 (ja) 有機elディスプレイパネル及びその製造方法
US7777411B2 (en) Light-emitting device, method of producing light-emitting device, exposure unit, and electronic device
JP4540747B2 (ja) 有機elデバイスおよび有機elディスプレイパネル
JP4374073B2 (ja) 有機elディスプレイパネル
JP4333728B2 (ja) 電気光学装置の製造方法および電子機器
US8154032B2 (en) Electrooptical device, electronic apparatus, and method for producing electrooptical device
JP2010050107A (ja) 有機elディスプレイパネル
JP2011103222A (ja) 有機el素子、有機el素子の製造方法、有機el装置、電子機器
JP4811292B2 (ja) 表示装置の製造方法
JP2005203215A (ja) 有機el素子
JP5201484B2 (ja) 発光装置及びその製造方法並びに電子機器
JP2006004743A (ja) 表示装置及びその製造方法
JP4760168B2 (ja) ディスプレイパネル及びその製造方法
JP6083122B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法
JP4710847B2 (ja) 表示装置の製造方法
JP2008004378A (ja) デバイス、薄膜形成方法及びデバイスの製造方法並びに電子機器
JP4930303B2 (ja) 表示装置の製造方法
JP4940831B2 (ja) 有機el素子の製造方法および有機el素子
JP5056476B2 (ja) 表示装置及び表示装置の製造方法
JP2010040816A (ja) 有機el装置および有機el装置の製造方法、ならびに電子機器
JP2011187364A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法
JP5515488B2 (ja) 発光装置、発光装置の製造方法及び電子機器

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110217

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110217

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110511

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110517

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110719

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110802

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20111129